JP6002821B1 - 空気マグネシウム電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】枠体内の限られたスペースにおいて、効率良く起電力を発生させることのできる空気マグネシウム電池の提供。【解決手段】枠体30の内部は、複数のセル33に区分されており、各セル33において、周方向Xへ延びるアノード体45とカソード体35とが、径方向Zにおいて互いに離間対向して位置する。【選択図】図5

Description

本発明は、空気や水等の自然燃料を利用して発電する空気マグネシウム電池に関する。
従来、空気や水等の自然燃料を利用して発電する空気マグネシウム電池は、公知である。例えば、特許文献1には、外枠体に固定されたカソード体と、外枠体の内部に位置するアノード体とを有する空気マグネシウム電池が開示されている。
特開2015−125830号公報
特許文献1に開示の空気マグネシウム電池は、水を外枠体の内部に注入すると、水が酸化触媒として作用してカソード体とアノード体との間にイオン化反応が生じ、両電極間に起電力が生じる。
しかし、かかる空気マグネシウム電池においては、1つのカソード体と1つのアノード体との組み合わせからなる電極によって起電力を発生させるものであるから、得られる起電力が比較的に小さくなる。そのために、比較的に大きな起電力を得るためには、両電極及び外枠体自体の外形寸法を大きくする必要があり、電気機器の電源として使用する場合等において、スペースの限られた状態では、所要の大きさの起電力を発生させることができなかった。
本発明は、従来の空気マグネシウム電池の改良であって、枠体内の限られたスペースにおいて、効率良く起電力を発生させることのできる空気マグネシウム電池の提供に関する。
本発明は、上下方向、周方向及び径方向を有し、アノード体とカソード体とが配置された枠体を含む空気マグネシウム電池に関する。
本発明に係る空気マグネシウム電池は、前記枠体の内部は、複数の分離壁によって区分された内部空間である複数のセルが位置し、各前記セルにおいて、前記周方向へ延びる前記アノード体と前記カソード体とが、前記径方向において互いに離間対向して位置する。
本発明の実施の形態に係る空気マグネシウム電池においては、枠体内の複数のセルにおいて、周方向へ延びるアノード体とカソード体とが径方向において離間して配置されているので、セルごとに一定の起電力を発生させることができ、発電効率性に優れる。
図面は、本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
本発明に係る空気マグネシウム電池を使用した照明装置の斜視図。 照明装置の分解図。 空気マグネシウム電池の正面側から視た斜視図。 空気マグネシウム電池の背面図。 空気マグネシウム電池の分解斜視図。 図3のVI−VI線に沿う断面図。 空気マグネシウム電池の内部の様子を示す断面図。 変形例の一例の空気マグネシウム電池における、図7と同様の断面図。 変形例における内枠体の内部の様子を示す断面図。
下記の各実施の形態は、図1〜9に示す空気マグネシウム電池10に関し、発明の不可欠な構成ばかりではなく、選択的及び好ましい構成を含む。
図1及び図2を参照すると、可搬用の照明装置(電気機器)1は、円筒形状であって、上下方向Yと、周方向X及び径方向Zと、環状の把持部2aが取り付けられた照明本体(電気機器の本体)2と、照明本体2に電源を供給する空気マグネシウム電池(電源供給装置)10とを有する。照明本体2と空気マグネシウム電池10とは、照明装置1と同様に円筒状であって、上下方向Y,周方向X及び径方向Zを有する。なお、空気マグネシウム電池10は、照明装置以外に、小型、大型を問わずに、様々な電気機器の電源供給装置として利用可能である。
照明本体2は、環状の把持部2aが取り付けられ、かつ、内部に光源(LED発光体等)3が配置された外蓋体4と、外蓋体4の下方に位置する透明又は半透明のガラス材又はプラスチック材料から形成された筒状体6と、筒状体6の下方に位置する中空の台座部7とを有する。筒状体6の内部には、光源3に向かって先鋭状を有する反射体5と、光源3から下方へ延びる金属材料から形成された中空状のシース8が上下方向Yへ延びて台座部7の内部まで延在している。シース8内には、光源3と空気マグネシウム電池10とを電気的に接続するためのリード線(図示せず)が収容されており、リード線の端部に位置する第1端子(一方が陰極、他方が陽極)9a,9bがシース8の下端から外部に露出している。シース8は、両端に螺子部を有する、外蓋体4の光源3と電気的に接続されるように螺着された細棒状の金属材から形成してもよい。図示していないが、外蓋体4には、光源3の照度を調整するための調節ツマミを設けていてもよい。
照明本体2と空気マグネシウム電池10とは、互いに着脱可能に連結されている。具体的には、台座部7の下端開口から空気マグネシウム電池10の上端部を嵌挿させて回転操作をして、台座部7の内周面に形成された、周方向Xに互いに対向する一方の端部から他方の端部に向かって次第にテーパ状に延びる第1嵌合突起7aと、空気マグネシウム電池10の外周面に位置する、第1嵌合突起7aと係合可能なテーパ状を有する第2嵌合突起12とを互いに嵌合させることによって、照明本体2と空気マグネシウム電池10とが互いに連結されている。空気マグネシウム電池10の外周面には、周方向Xにおいて第2嵌合突起12に隣接する第2端子11a,11bが配置されており、照明本体2と空気マグネシウム電池10とが互いに連結された状態において、照明本体2の台座部7内に位置する第1端子9a,9bが、第2端子11a,11bと互いに当接して電気的に接続される。
このように、照明本体2と空気マグネシウム電池10との連結状態において、第1端子9a,9bと第2端子11a,11bとが互いに接触することによって、空気マグネシウム電池10の起電力が光源3に供給されて、点灯させることができる。照明本体2と空気マグネシウム電池10との連結と光源3への電力供給の切替とをリンクさせることによって、照明本体2と空気マグネシウム電池10との連結が完全に行われない限りは(第1嵌合突起7aと第2嵌合突起12とが非係合の状態)、光源3に電力が供給されないので、空気マグネシウム電池10を照明本体2に安全に取り付けることができる。また、台座部7の外面には、オプションとして、別体のUSB機器に電源を供給するための挿入口(USBポート)が配置してもよい。なお、照明本体2を構成する外蓋体4は筒状体6に対して取外し可能に連結されており、筒状体6と台座部7とが一体に成形されているが、筒状体6と台座部7とが別体に成形されていてもよい。
図3〜図5を参照すると、空気マグネシウム電池10は、略円筒状であって、上下方向Yにおいて互いに離間する上端10a及び下端10bと、外枠体20と、外枠体20内に配置された内枠体30と、内枠体30に着脱可能に取り付けられる内蓋40及び外蓋50と、外蓋50に着脱可能に取り付けられる最外蓋60とを含む。本実施形態において、外枠体20と内枠体30は、それぞれ別体に形成されているが、後記の本発明効果を奏する限りにおいて、別体ではなく、同一の部材から形成されていてもよい。また、各蓋においても、同様に、別体ではなく、同一の部材から形成されていてよい。空気マグネシウム電池10は、円筒状の他に、三角形状、四角形等の各種公知の断面形状を有する立体形状であってもよいが、円筒状を有することによって、各蓋体を連結するときに、回転操作することによって内部の反応液が漏れないように容易に封止することができる。
外枠体20は、外周面と、上下方向Yにおいて対向する開口端部20a及び閉鎖端部(底面)20bと、中空の円筒部20cとを有する。外枠体20の開口端部20aと円筒部20cとの間には段差21が位置し、開口端部20aの外周には、周方向Xに並ぶ複数の第2嵌合突起12が配置されている。また、円筒部20cの外周面には、空気マグネシウム電池10の内部に空気流入するための通気スイッチ23が配置されている。
内枠体30は、外周面と、上下方向において対向する開口端部30a及び閉止端部(底面)30bと、中空の円筒部20cとを有する。円筒部20cの内部には、その中心に位置する円柱部31から円筒部20cの内周面へ放射状に延びる複数の分離壁32が位置し、分離壁32によって円筒部20cの内部空間は、複数のセル33に区分されている。具体的には、3つの分離壁32によって、円筒部20cの内部空間は、均等の大きさを有する、断面略扇形状の3つのセル33に区分されている。円筒部20cには、各セル33の外周面を形成する部分において窓枠34が配置されており、窓枠34の内側には、薄板状のカソード体35が配置されている。
内枠体30の開口端部30aの下方には、外枠体20の内周面に当接される環状のフランジ36が位置している。また、開口端部30aの内周面には、周方向Xにおいて互いに離間し、かつ、径方向Zの内側へ突出する複数のリブ38が配置されている。
図6を参照すると、円柱部31の上端には、注水口15から注入された反応液が収容される上方へ開口した凹部39が位置し、凹部39の下端には、各セル33に反応液を均等に分配するための排出口(分水口)39aが設けられている。
内蓋40は、中央に位置する透孔40aと、下面において周方向Xへ互いに離間して並ぶ、下方へ突設された複数の配置部41とを有する。配置部41は、下方へ突出し、かつ、径方向Zにおいて並行する2つの壁とそれらの壁の間に位置する円棒状の挿入部41aとを有する。配置部41には、薄板かつ曲状のアノード体45の一方端部が挟持された状態で配置されており、アノード体45の一方端部に形成された挿入口に挿入部(ピン)41aが嵌挿されている。配置部41により安定的にアノード体45を固定するために、例えば、アノード体45の一方端部を配置部41に接着してもよいし、螺子孔を設けて螺着してもよい。また、内蓋40は、周方向Xにおいて互いに離間して配置された、その上面から上方へ延びる鉤状のアノード端子46を有する。各アノード端子46は、アノード体45のそれぞれにリード線(図示せず)を介して接続されている。また、内蓋40の外周には、その位置決めのために、内枠体30のリブ38に係合される凹部が複数設けられている。
外蓋50は、上端開口部(小径部)50a及び上端開口部(大径部)50bと、中心に位置する透孔51と、上端開口部50aから透孔51に向かって次第に傾斜して延びる漏斗状の内底面52とを有する。上端開口部50aの外周には、最外蓋60の内周面に形成された係合突起(図示せず)に係合可能な係合突起53が配置されている。図6を参照すると、上下方向Yにおいて、外蓋50の透孔51、内蓋40の透孔40a及び内枠体30の凹部39とが連通することによって、注水口15が形成される。図示していないが、外蓋50から内枠体30内へ移動した反応液が外部の漏れるのを防止するために、最外蓋60と外蓋50との間、外蓋50と内蓋40との間にそれぞれ、パッキンを配置してもよい。
図1〜図6を参照すると、外枠体20の外面には、空気マグネシウム電池10の起電力のオン、オフを切替するための切替スイッチ23が配置されている。アノード体45のすべてのアノード端子46は切替スイッチ23の第1接点23aに接続され、カソード体35のすべてのカソード端子(図示せず)は、切替スイッチ23の第2接点23bに接続されている。切替スイッチ23の押圧操作を繰り返すことによって、空気マグネシウム電池の回路が開閉を繰り返し、起電力の発生をコントロールすることができる。また、アノード端子46は内枠体30の外面に位置する第2端子11a、カソード端子は第2端子11bに接続されている。
外枠体20と内枠体30とは、切替スイッチ23の第1及び第2接点23a,23bに各端子を接続しなければならないので分離することはできないが、各蓋については、組立可能に分離されたものであって、内蓋40を内枠体30の上端開口を塞ぐように位置合わせしながら配置した後に、内蓋40を内枠体30に螺着し、最外蓋60を外蓋50の上端開口を塞ぐように螺着する。空気マグネシウム電池10を使用するときには、最外蓋60を外して、外蓋50の透孔51と内蓋40の透孔40aとが連通して形成された注水口15から反応液を内部に注入する。
また、切替スイッチ23の下方には、外枠体20内に空気を流入させるための複数の通気口24が配置されている。通気口24から外部の空気を外枠体20の内部に流入させることによって、内枠体30の窓枠34の内側に配置されたカソード体35に酸素を供給することができる。なお、図示していないが、通気口24を開閉するためのシャッターと、シャッターを開閉操作するための操作部とを有するシャッター手段を配置してもよい。
また、図5を参照すると、空気マグネシウム電池10の背面(切替スイッチ23の配置された面と径方向Zにおいて対向する面)には、ストッパー手段65が配置される。ストッパー手段65は、第2嵌合突起12の下方に位置しており、外部に露出した、露出窓66を上下方向Yへ移動可能な操作部65aと、外枠体20の内部において弾装した状態で配置されている弾性部65bとを有する。弾性部65bは、断面波状の可撓性を有するプラスチック部材から形成されている。弾性部65bには、可撓性を有するプラスチック部材のほかに、操作部65aと別体のそれを上方を付勢するゴムやコイルばね等を用いることができる。操作部65aの先端65cは、弾性部65bの付勢によって第2嵌合突起12に当接又はそれに近接している。
照明本体2と空気マグネシウム電池10とを連結する場合には、操作者が、外枠体20の段差21に照明本体2の下端を当接させた状態で回転操作をすると同時に、ストッパー手段65の操作部65aを弾性部65bの付勢に抗して下方へ押し下げる。それによって、操作部65aの先端65cが第2嵌合突起12の下方スペースから離脱して外枠体20の内部へ移動する。そのまま回転操作を続けると、第1嵌合突起7aと周方向Xへ離間して位置する突起部7bが第2嵌合突起12の下方スペース内に入り込む。かかる状態において、操作部65aから指を離してそれを下方へ押し下げる力から解放すると、弾性部65bの付勢によって先端65cが下方スペース内に入り込み、突起部7bの周方向Xへの移動が阻止される。押し下げられた操作部65aの先端65cが、下方スペース内に移動したときに、先端65cが露出窓66の上端に当接してカチッという操作音を発生させ、連結が完全に行われたことを知らせるクリック感を付与することができる。また、操作者が、操作部65aを押し下げなくても、回転操作しながら突起部7bを操作部65aの先端に当接させることによって操作部65aを押し下げるようにしてもよい。
アノード体45は、イオン化傾向の比較的に大きな電極活物質、例えば、金属マグネシウム、アルミニウム、亜鉛等を用いることができる。カソード体35は、薄板状であって、電気伝導率の良好な金属、例えば、金、銀、銅合金や活性炭、塩化銀、ステンレス等を用いることができる。本実施形態において、カソード体35は、単層から形成されているが、起電力及び集電性能を向上させるために、例えば、カーボン材等の導電性材料から形成された第1層(電極層)と、第1層の一方面に取り付けられた活性炭等の正極活物質から形成された第2層(活性層)と、第1層の他方面に取り付けられた、導電性金属から形成された板状の第3層(集電層)とから構成された複数層から形成することもできる。カソード体35を複層から形成する場合には、導電性を有する接着剤を介して各層を接合することが好ましい。反応液は、水のほかに塩水等の各種の反応液を用いることができる。
図6を参照すると、かかる構成を有する空気マグネシウム電池10においては、最外蓋60を取外した状態において、外蓋50の内底面52に供給された所要量の反応液は、注水口15から下方に位置する円柱部31の凹部39に流入する。凹部39に流入した反応液は、傾斜状の底面側に位置する排出口39aから各セル33の内部に移動して注液域18を形成する。各排出口39aの大きさや形状は同じであって、凹部39に注入された反応液は、各セル33にほぼ均等に分配される。ただし、各セル33における発電効率等を考慮して、排出口39aの形状や大きさを相違させることによって、各セル33に注入される液体の量を相違させてもよい。
図7を参照すると、空気マグネシウム電池10において、内蓋40の配置部41に配置された複数のアノード体45が、それぞれ、各セル33内の注液域18に位置しており、各セル33の外周面に配置されたカソード体35と径方向Zにおいて、同心円状に対向して位置している。また、複数の通気口24から外気(空気)が外枠体20の内部に流入する。このように、外枠体20内に空気が流入した状態において、注液域18にアノード体45とカソード体35とが配置されていることによって、カソード体35に空気が供給されるとともに、反応液が酸化触媒として作用してカソード体35とアノード体45との間にイオン化反応が生じる。すなわち、イオン化したアノード体45から発生した電子がカソード体35で酸素と反応液中の水と反応して放電反応が生じて、カソード体35とアノード体45との間に電位差が生じて所定の起電力が発生する。
かかる電気化学反応によって、内枠体30には、水酸化マグネシウム等の析出物68と反応ガス(水素ガス)とが生成される。生成された反応ガスが空気マグネシウム電池10の内部に充満した場合には、内圧によって内枠体30又は外枠体20の一部にひび割れ等が生じるおそれがあるが、発電中には、通気口24から反応ガスが外部に排出されるので、内圧が高くなりすぎるおそれはない。このように、通気口24は、カソード体35に空気を供給するための機能を有するとともに、反応ガスを排出する機能を有する。また、通気口24を開閉操作するシャッター手段を設けた場合には、一定の起電力を発生した後に、シャッターを閉じてカソード体35への酸素の供給を停止して次第に起電力を低下させることによって、空気マグネシウム電池10の起電力を調整することもできる。
また、アノード体45とカソード体35とは、内枠体30の底面から所与寸法離間している。具体的には、アノード体45の下端と内枠体30の底面との上下方向Yにおける離間寸法R5(カソード体35の下端と内枠体30の底面との上下方向Yにおける離間寸法とほぼ同じ)は、約10〜15mmである。生成された析出物68が内枠体30の内部に堆積されてアノード体45及びカソード体35の表面に付着した場合には、イオン化反応が低減されて、起電力が低下するおそれがあるが、このように、アノード体45とカソード体35とが内枠体30の底面から所与寸法離間して位置していることによって、内枠体30内に所要量の析出物が堆積しても、それらの表面が析出物に覆われるのを防止することができる。
また、アノード体45とカソード体35とは、それぞれ、周方向Xへ延びて同心円状に位置し、周方向Xの全域において、ほぼ等間隔を空けて径方向Zに離間対向している。アノード体45とカソード体35とによる電気化学反応の進行度合いは互いの離間距離に依るものであるから、各セル33が異なる離間寸法を有する場合には、各セル33内において発生される起電力にばらつきがあり、全体的な起電力を予測し難く、また、アノード体45の交換時期等を各セル33ごとに把握し難くなる。本実施形態のように、アノード体45とカソード体35との離間距離を各セル33において一定となるように同心円状に配置することによって、電気化学反応の進行速度及び発生する起電力の大きさを予測してコントロールすることができる。また、全体として、離間寸法R2が等間隔であることから、アノード体45とカソード体35とにおいて部分的な反応度合いの相違が生じることなく、万遍なく全域をほぼ均等な度合いで反応させることによって、イオン化効率を向上させることができる。
具体的には、アノード体45とカソード体35との径方向Zにおける離間寸法R1は、5〜20mmであって、さらに、10〜14mmであることが好ましい。離間寸法R1が、20mm以上の場合には、イオン化効率が悪くなるおそれがあり、一方、離間寸法R1が、5mm以下の場合には、アノード体45とカソード体35とが接近しすぎて、アノード体45の酸化反応によって生成される析出物68がカソード体35の表面に直接付着するおそれがある。
空気マグネシウム電池10の発電開始から一定時間経過した後、アノード体45及び反応液中における電気化学反応に寄与する構成要素が消費されることによって電流値が低下したときには、内枠体30から内蓋40を取り外して、アノード体45と各セル33内に注入されている反応液とを交換することによって再びピーク時の電流値を得ることができる。例えば、アノード体とカソード体とが、セパレータを介して幾重にも積層された配置態様を有する場合には、アノード体のみを取出して交換することはできず、空気マグネシウム電池自体が使い捨てのものになってしまうおそれがある。本実施形態においては、アノード体45は、着脱可能に内蓋40の配置部41に交換可能に嵌挿されて固定されているのみであるから、取外し及び取付け操作が容易であって、空気マグネシウム電池10自体を廃棄せずに、再利用することができる。また、反応液は内蓋40を取外さなくても、注水口15から直接排出することができる。
<変形例>
図8は、本実施形態に係る空気マグネシウム電池10の変形例の一例における、図7と同様の空気マグネシウム電池10の断面図、図9は、変形例の空気マグネシウム電池10の内部の様子を示す断面図である。
本変形例に係る空気マグネシウム電池10においては、内枠体30の内部が径方向Zにおいて区分された2重構造を有しており、径方向Zの内側において周方向Xへ並ぶ複数の内周セル70とその径方向の外側において周方向へ並ぶ複数の外周セル71とを有する。また、内枠体30の中心に位置する円柱部31の外周面に複数の内側カソード体72が周方向Xにおいて互いに離間するように配置されるとともに、各外周セル71の外壁に外側カソード体73が配置されている。また、内蓋40は、小径配置部とその径方向Zの外側において、それよりも径寸法の大きな大径配置部とを有し、それら配置部には、それぞれ、複数の内側アノード体74と外側アノード体75とが周方向Xにおいて互いに離間して配置されている。
空気マグネシウム電池10がかかる内部構造を有することによって、内周セル70の注液域18内においては、円柱部31の外周に配置された内側カソード体72と小径配置部に配置された内側アノード体74とが径方向Zにおいて互いに対向して位置している。一方、外周セル71の注液域18内においては、それらの外周面に配置された外側カソード体73と大径配置部に配置された外側アノード体75とが径方向Zにおいて離間対向して位置している。このように、空気マグネシウム電池10が、2重の内部構造を有することによって、限られたスペース内においてより多くの起電力を発生させることができ、発電効率に優れる。また、内外周セル70,71のそれぞれにおいて、内側カソード体72と内側アノード体74とが径方向Zにおいて等間隔の離間寸法R3で対向して位置し、また、外側カソード体73と外側アノード体75とが、径方向Zにおいて等間隔の離間寸法R4で対向して位置することによって、すなわち、内外周セル70,71において、それぞれ、同心円状に配置することによって、内周セル70と外周セル71とにおいて同等の起電力を発生させることができ、発生する起電力をコントロールすることができる。具体的には、内周セル70における内側カソード体72と内側アノード体74との径方向Zにおける離間寸法R3は、12〜18mm、外周セル71における外側カソード体73と外側アノード体75との径方向Zにおける離間寸法R4は、12〜18mmである。
図9を参照すると、本変形例においては、注水口15から空気マグネシウム電池10の内部に注入された反応液は、円柱部31の凹部39から各内周セル70の内部に注入されて、内周セル70の内部に十分に反応液が注入された後に、内周セル70と外周セル71との間に位置する分離壁79の開口79aから外周セル71の内部に反応液が流入される。このように、注水口15から反応液を注入することによって、複数の内外周セル70,71に反応液が流入して注液域18が形成されるので、反応液の注入操作が比較的に容易である。また、外周セル71が内周セル70よりも下方へ延在することによって、内周セル70の径方向Zにおける寸法が外周セル71のそれよりも大きい場合であっても、内周セル70全体の容積と外周セル71全体の容積とをほぼ同じになるように調整し、発生する起電力量をコントロールすることができる。
図示していないが、内周セル70に配置した内側カソード体72/内側アノード体74の大きさと外周セル71に配置した外側カソード体73/外側アノード体75の形状、大きさを変えることによって、内周セル70と外周セル71とにおいて生じる起電力の大きさを変えることができる。かかる場合には、例えば、内周セル70から生じる電力を光源3に供給する一方、外周セル71から生じる電力をUSBポートに供給することができる。
空気マグネシウム電池10の各構成部材としては、前記材料のほかに、この種の物品に用いられる材料を制限なく用いることができる。また、各構成部材の形状、大きさは、用途、必要な起電力に応じて適宜変更することができる。本明細書においては、円筒形状の空気マグネシウム電池10を用いて説明したが、前記の特徴ある内部構造を有する限りにおいて、角柱状、三角柱状等の各種公知の立体形状を有するものであってもよい。かかる場合には、円筒形状の外形寸法を有することを前提として用いた周方向X及び径方向Zは、適宜必要に応じて、周囲方向や幅寸法等の用語に置き換えて使用される。
以上に記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に整理することができる。
上下方向、周方向及び径方向を有し、内部にアノード体とカソード体とが配置された枠体を含む空気マグネシウム電池において、前記枠体の内部は、複数の分離壁によって区分された内部空間である複数のセルが位置し、各前記セルにおいて、前記周方向へ延びる前記アノード体と前記カソード体とが、前記径方向において互いに離間対向して位置する。
上記段落0043に開示した本発明は、少なくとも下記の実施の形態を含むことができる。該実施の形態は、分離して又は互いに組み合わせて採択することができる。
(1)各セルにおいて、前記アノード体と前記カソード体とが、前記径方向において等間隔で互いに離間するように同心円状に配置される。
(2)前記アノード体と前記カソード体とは、前記枠体の底面から上方へ離間して位置している。
(3)複数の前記アノード体が配置された内蓋と、前記セルの外周面に複数の前記カソード体が配置された内枠体と、前記内枠体を被覆する外枠体とを有し、前記内蓋が内枠体に取り付けられた状態において、前記内蓋の上面から上方へ鉤状に延びる第1端子と、前記内枠体の外周面に位置する第2端子とが互いに当接される。
(4)前記アノード体は、前記内蓋に着脱可能に取り付けられている。
(5)前記外枠体の外周面には、前記内枠体に配置された前記カソード体に空気を供給するための複数の通気口が配置される。
(6)前記外枠体の外周面には、電気機器の本体との分離を防止するためのストッパー手段が配置されている。
(7)前記周方向へ延び、かつ、前記径方向において互いに離間対向する内側アノード体と内側カソード体とが配置された複数の内周セルと、前記周方向へ延び、かつ、前記径方向において互いに離間対向する外側アノード体と外側カソード体とが配置された複数の外周セルとから形成された2重の内部構造を有する。
1 照明装置(電気機器)
2 照明本体
10 空気マグネシウム電池
20 外枠体
24 通気口
30 内枠体(枠体)
33 セル
35 カソード体(空気極)
40 内蓋
45 アノード体
65 ストッパー手段
65a 操作部
65b 弾性部
70 内周セル
71 外周セル
72 内側カソード体
73 外側カソード体
74 内側アノード体
75 外側アノード体
X 周方向
Y 上下方向
Z 径方向

Claims (8)

  1. 上下方向、周方向及び径方向を有し、内部にアノード体とカソード体とが配置された枠体を含む空気マグネシウム電池において、
    前記枠体の内部は、複数の分離壁によって区分された内部空間である複数のセルが位置し、各前記セルにおいて、前記周方向へ延びる前記アノード体と前記カソード体とが、前記径方向において互いに離間対向して位置することを特徴とする空気マグネシウム電池。
  2. 各前記セルにおいて、前記アノード体と前記カソード体とが、前記径方向において等間隔に互いに離間するように同心円状に配置される請求項1に記載の空気マグネシウム電池。
  3. 前記アノード体と前記カソード体とは、前記枠体の底面から上方へ離間して位置している請求項1又は2に記載の空気マグネシウム電池。
  4. 複数の前記アノード体が配置された内蓋と、前記セルの外周面に複数の前記カソード体が配置された内枠体と、前記内枠体を被覆する外枠体とを有し、前記内蓋が前記内枠体に取り付けられた状態において、前記内蓋の上面から上方へ鉤状に延びる第1端子と、前記内枠体の外周面に位置する第2端子とが互いに当接される請求項1〜3のいずれかに記載の空気マグネシウム電池。
  5. 前記アノード体は、前記内蓋に着脱可能に取り付けられている請求項4に記載の空気マグネシウム電池。
  6. 前記外枠体の外周面には、前記内枠体に配置された前記カソード体に空気を供給するための複数の通気口が配置される請求項4又は5に記載の空気マグネシウム電池。
  7. 前記外枠体の外周面には、電気機器の本体との分離を防止するためのストッパー手段が配置されている請求項4〜6のいずれかに記載の空気マグネシウム電池。
  8. 前記周方向へ延び、かつ、前記径方向において互いに離間対向する内側アノード体と内側カソード体とが配置された複数の内周セルと、前記周方向へ延び、かつ、前記径方向において互いに離間対向する外側アノード体と外側カソード体とが配置された複数の外周セルとから形成された2重の内部構造を有する請求項4〜7のいずれかに記載の空気マグネシウム電池。
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