JP6002309B1 - 冷却装置及びサーモスタット - Google Patents

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Abstract

【課題】構造が簡単で、冷却水温度の変化に追従性の良い冷却装置。【解決手段】エンジンの冷却装置は、エンジンE内の冷却水回路と;ラジエータR内の冷却水回路と;エンジンから冷却水が出るエンジン出口Eoと、ラジエータへ冷却水が入るラジエータ入口Riとを連通させる第1の流体通路11と;ラジエータ出口Roと、エンジン入口Eiとを連通させる第2の流体通路12と;第1の流体通路に設けられたサーモスタット10と;第2の流体通路に設けられ、冷却水を送るためのポンプPと、を備える。サーモスタットは、感温部としてのケース20と;ケース内に収容され、温度変化により膨張収縮する熱膨張体と;熱膨張体の膨張収縮に伴い移動するピストン40と、ピストンと一体に移動し、第1の流体通路内を冷却水が流れる方向と同じ方向に開弁可能な開閉弁75と;を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、エンジンの冷却装置に関し、特に、出口制御方式の冷却装置を簡素化し、また冷却水の温度変化を小さくして、エンジンを効果的に制御することのできる冷却装置、及びこのような冷却装置に使用するサーモスタットに関する。
自動車用エンジンを冷却する水冷式の冷却装置においては、エンジンの冷却水回路に導入される冷却水の温度を制御できるように、ラジエータ側に循環させる冷却水量を調節する制御バルブとしてのサーモスタットが使用されている。冷却装置を構成する冷却水回路の一部にサーモスタットを介装し、エンジンを冷却する冷却水温度が低いときは、制御バルブを閉じて、冷却水がラジエータを経由せず、バイパス通路を経由して循環するようにする。冷却水温度が高くなったときは、制御バルブを開いて、冷却水がラジエータを通って循環して冷却されるようにする。そして、冷却水の温度が所定の温度に制御される。
このような冷却装置には、サーモスタットがエンジン冷却水回路の出口側に配置される出口制御方式と、サーモスタットがエンジンの冷却水回路の入口側に配置される入口制御方式とがある。
図1、2は出口制御方式の冷却装置を示す。出口制御方式とは、エンジンの冷却水回路の出口側にサーモスタットを設けた形式のものである。図1は、冷却水の温度が低く、サーモスタットが閉弁状態の時の冷却水の流れを示す。図2は、冷却水の温度が高くなり、サーモスタットが開弁状態の時の冷却水の流れを示す。符号Eはエンジン、符号Rは放熱器としてのラジエータ、符号FはラジエータRに強制的に空気を送り込むファンである。
エンジンEの冷却水回路の出口であるエンジン出口EoとラジエータRの上部のラジエータ入口Riとは、冷却水通路1により接続されている。ラジエータRの下部のラジエータ出口と、エンジンEのエンジン入口Eiとは、冷却水通路2により接続されている。
冷却水通路1は途中でバイパス通路3に分岐し、このバイパス通路3は、冷却水通路2の端部であるエンジン入口Eiに連通している。
エンジン出口Eo側の冷却水通路1のバイパス通路3の分岐部の先には、サーモスタット5が設けられている。
サーモスタット5は、冷却水の流れを制御する開閉弁(弁体)8と、アクチュエータとしてサーモエレメントを備え、サーモエレメントは、ワックス等の熱膨張体を内蔵する感温部としてのケース9と、熱膨張体の膨張又は収縮により進退移動するピストン7とを有する。
サーモスタット5は、エンジンEのエンジン出口Eoから流出する冷却水の温度が上昇すると、ケース9に収容された熱膨張体が膨張し、ピストン7が伸長する。ピストン7の上端部は、サーモスタット5のフレームの頂部に支持されている。フレーム5aは、冷却水通路1に固定されている。ピストン7が伸長すると、開閉弁8とケース9とは、フレーム5aに対して押し下げられて、開閉弁8が開くようになっている。開閉弁8は、ラジエータRを通る冷却水の流れる方向とは逆方向に開く。
冷却水ポンプPは、冷却水を循環させるものであり、エンジンを駆動源とするエンジン駆動方式でも、又はサーボモータ等により駆動されるものであってもよい。
図1、2に示す出口制御方式の冷却装置では、冷却水は次のように流れる。即ち、冷却水の温度が低い場合は、図1に示すように、ピストン7は収縮した状態で、サーモスタット5の開閉弁8が閉じている。エンジンEのエンジン出口Eoから流出してきた冷却水は、冷却水通路1の入口近くでバイパス通路3に入り、バイパス通路3を通ってエンジン入口EiからエンジンEに流入する。
冷却水の温度が所定の温度(たとえば80℃)を超えると、図2に示すように、サーモエレメントのケース9の熱膨張体が膨張し、ピストン7が伸長する。ピストン7の上端部は、サーモスタット5のフレームの頂部に支持されているので、サーモスタット5の開閉弁8は下方に開く。冷却水は、エンジンEのエンジン出口Eoから、冷却水通路1、ラジエータR、冷却水通路2を通って、エンジン入口EiからエンジンEに流入する。
即ち、サーモスタット5は、冷却水の温度が所定温度以下のときには、開閉弁8が閉じて、冷却水はラジエータRに流れないように規制され、エンジン出口Eoから流出した冷却水はバイパス通路3を経由して、エンジン入口EiからエンジンEに戻る。
冷却水の温度が所定温度を超えると、開閉弁8が開いて、冷却水はラジエータRを経由して流れ、冷却されて、エンジン入口EiからエンジンEに戻る。
図3、4は入口制御方式の冷却装置を示す。入口制御方式とは、エンジンのエンジン入口側にサーモスタットを設けた形式のものである。図3、4において、図1、2と同一部位、同一部材には同一の符号を付し、説明は省略する。
図3は、冷却水の温度が低く、サーモスタットが閉弁状態の時の冷却水の流れを示す。図4は、冷却水の温度が高くなり、サーモスタットが開弁状態の時の冷却水の流れを示す。
入口制御方式の冷却装置では、エンジンEの冷却水回路の出口であるエンジン出口EoとラジエータRの上部のラジエータ入口Riとは、冷却水通路1により接続されている。ラジエータRの下部のラジエータ出口Roと、エンジンEのエンジン入口Eiとは、冷却水通路2により接続されている。
バイパス通路4は、エンジン出口Eo側の冷却水通路1と、エンジン入口Ei側の冷却水通路2とを接続する。
サーモスタット6は、バイパス通路4と、冷却水通路2との合流部に設けられている。
サーモスタット6は、フレーム6aと、サーモスタット5と同様の開閉弁8を有し、更にバイパス通路4の開口部の開閉を行う第2開閉弁8aを有している。
サーモスタット6は、アクチュエータとしてサーモエレメントを備え、サーモエレメントは、ワックス等の熱膨張体を内蔵するケース9と、熱膨張体の膨張又は収縮により進退移動するピストン7とを有する。
サーモスタット6は、エンジンEのエンジン出口Eiから流入する冷却水の温度が上昇すると、ケース9の熱膨張体が膨張し、ピストン7が伸長する。ピストン7の先端部は、サーモスタット6のフレーム6aの先端部に支持されている。ピストン7が伸長すると、開閉弁8は、ケース9と一体に図3、4の右方向に開く。このとき、第2開閉弁8aは閉じ、バイパス通路4から流入しないようにする。開閉弁8は、ラジエータRから出て冷却水通路2を流れる冷却水の方向に開く。
冷却水ポンプPは、冷却水を循環させるものであり、エンジンを駆動源とするエンジン駆動方式でも、又はサーボモータ等により駆動されるものであってもよい。
図3、4に示す入口制御方式の冷却装置では、冷却水は以下のように流れる。即ち、冷却水の温度が低い場合には、図3に示すように、サーモスタット6の開閉弁8が閉じられ、冷却水はラジエータRには流れない。第2開閉弁8aが開き、冷却水はバイパス通路4を流れる。エンジンEを冷却した冷却水は、エンジンEのエンジン出口Eoからから、冷却水通路1、バイパス通路4、冷却水通路2を通って、エンジン入口EiからエンジンEに流入する。
冷却水の温度が所定温度、例えば80℃を超えると、開閉弁8が開くとともに、第2開閉弁8aはバイパス通路4の開口部を閉じる。エンジンEを冷却した冷却水は、エンジンEのエンジン出口Eoから、冷却水通路1、ラジエータR、冷却水通路2、サーモスタット6を通って、エンジン入口EiからエンジンEに流入する。
入口制御方式の冷却装置と、出口制御方式の冷却装置とを比較する。入口制御方式の冷却装置は、エンジン入口の冷却水温度を検知するので、冷却水の温度変化にすぐ対応することができる。そのため、エンジンの制御上優れ、サーモスタットの耐久性が優れている。
しかし、入口制御方式の冷却装置は、通路構造が複雑になり、部品点数が多くなり、コストが上昇するという不都合がある。また、レイアウト上、サーモスタットが吸気マニホルド等の補機類の下方に配置されるので、保守性や整備しやすさが低下する。
これに対して、出口制御方式の冷却装置は、入口制御方式の冷却装置と比べて、通路構造が簡単で、部品点数を削減しコストを低減することができる。また、レイアウト上、サーモスタットがエンジンの上方に配置されるので、保守性が良く整備しやすい。しかし、エンジン出口の冷却水温度を検知するので、エンジンに入る冷却水の温度を制御するのに遅れが生じ、冷却水の温度変化に対する追従性が悪い。冷却水温度が上昇と下降を繰り返し、水温が安定するまで時間がかかる。そのため、エンジンの制御上不利になる。
これまで、入口制御方式の冷却装置、出口制御方式の冷却装置について、それぞれの欠点を改良する様々な試みが行なわれてきた。
特許文献1は、一部の部品を共用することにより、入口制御方式の冷却回路を、出口制御方式の冷却回路に容易に変更することができる冷却装置を開示する。
しかし、引用文献1の冷却装置は制御方式を変更することができるが、入口制御方式と出口制御方式のそれぞれの欠点を改良するものではない。
特許文献2は、出口制御方式の改良に関し、エンジンのジャケット出口部にサーモスタットを設け、ラジエータに常時連通する第1サーモスタット通路と、バイパス通路からポンプに続く第2サーモスタット通路とを有する冷却水通路構造を開示する。冷却水が所定温度以下の時は、ラジエータ出口側の通路が閉鎖され、バイパス通路が解放される。冷却水が所定温度以上になると、バイパス通路が閉鎖され、ラジエータ出口側の通路が解放される。
特許文献2の通路構造は、構造を簡単にするとともに、通路構造を入口制御方式に近似させて、冷却水の温度変化を小さくすることができるとしている。しかし、特許文献2のサーモスタットは、ラジエータ側バルブ体と、ジャケット側バルブ体との2つのバルブ体を有するものであり、サーモスタットの構造はそれほど簡単ではない。
特許文献3は、出口制御方式のサーモスタットに関し、エンジン出口通路と、ラジエータへの通路の間で冷却水の流れを制御するメインバルブと、エンジン出口通路からエンジンへの戻り通路とを連通させる連通穴を開閉するサブバルブとを一体的に備えたサーモスタットを開示する。サブバルブは、冷却水圧力が所定圧以上になると開く。
特許文献3は、エンジンの回転数が上昇し、冷却水回路内の圧力が高くなった場合は、エンジン出口通路からバイパス通路に冷却水を流す。構造が簡単でコスト低減が可能であるとしている。
しかし、特許文献3のサーモスタットは、メインバルブとサブバルブとを有し、それぞれのバルブを付勢するコイルばねが必要であり、サーモスタットの構造はそれほど簡単ではない。
そのため、構造が簡単な冷却水回路を有する冷却装置が望まれていた。
また、冷却水温度の変化に追従性の良い冷却装置が求められていた。
特開平6−173682号公報 特開平4−330322号公報 特開2013−155724号公報
本発明の目的は、構造が簡単な冷却水回路を有する冷却装置及び冷却装置に使用するサーモスタットを提供することである。
本発明の別の目的は、冷却水温度の変化に追従性の良い冷却装置及び冷却装置に使用するサーモスタットを提供することである。
本発明では、出口制御方式のサーモスタットの配置を使用する。サーモスタットの開閉弁は、ピストンと一体に移動し、サーモスタットは、冷却水の流れる方向に開弁する。
冷却水の流れるルートは、冷却水のエンジン出口から、サーモスタット、第1の流体通路、ラジエータ、第2の流体通路、ポンプを通って、エンジン入口へ連通する通路のみである。エンジン出口から、ラジエータを経由しないで、エンジン入口へ連通するバイパス通路は設けられていない。
本発明の第1の態様は、エンジンの冷却装置であって、
エンジン内の冷却水回路と、
ラジエータ内の冷却水回路と、
前記エンジンから冷却水が出るエンジン出口と、前記ラジエータへ冷却水が入るラジエータ入口とを連通させる第1の流体通路と、
前記ラジエータ出口と、前記エンジン入口とを連通させる第2の流体通路と、
前記第1の流体通路に設けられたサーモスタットと、
前記第2の流体通路に設けられ、冷却水を送るためのポンプと、を備え、
前記サーモスタットは、
前記冷却装置に固定されたフレームと、
フレームと、
前記フレームに固定される感温部としてのケースと、
前記ケース内に収容され、温度変化により膨張収縮する熱膨張体と、
前記ケース内に前記熱膨張体を密封するダイアフラムと、
前記ケースの上部に固定され、ピストンを摺動自在に保持するピストン摺動孔を有するガイド部材と、
前記ピストン摺動孔内に軸方向に摺動自在に支持され、前記熱膨張体の膨張収縮に伴い、前記フレームに対して移動するピストンと、
前記ダイアフラムと、前記ガイド部材と、前記ピストンの間に形成された流体室に収容された非圧縮性の流動体と、
前記ピストンにより支持され、前記ピストンと一体に移動する開閉弁と、
前記開閉弁の外周部が当接するため、前記フレームに固定された弁座と、
前記開閉弁を前記弁座に押し付けるため、前記フレームと前記開閉弁の間に設けられたバネと、を有することを特徴とする冷却装置である。
前記第1の流体通路から、前記ラジエータを経由しないで、前記第2の流体通路へ連通するバイパス通路は設けられていない。
バイパス通路がないと、冷却水の通路を簡単にすることができる。
サーモスタットは、エンジン出口と、ラジエータ入口とを連通させる第1の流体通路に配置されているので、出口制御方式の配置である。
サーモスタットの開閉弁はピストンにより支持されているので、熱膨張体の膨張収縮に伴い、ピストンと一体に移動するので、開閉弁を容易に開閉させることができる。
冷却水が前記エンジン出口から前記エンジン入口へ流れる通路は、前記第1の流体通路と、前記ラジエータ内の冷却水回路と、前記第2の流体通路と、を通って前記エンジン入口へ流れる通路のみであることが好ましい。
バイパス通路がなく、エンジン出口からエンジン入口へ流れる通路が、第1の流体通路と、ラジエータ内の冷却水回路と、第2の流体通路とを通る通路だけであると、冷却水は1つのループになった通路のみを通るので装置が簡単な構造になる。
前記サーモスタットは、前記ケースが前記エンジン出口側に向き、前記ピストンンが前記エンジン出口側から遠い側に向くように、前記第1の流体通路に取り付けられていることが好ましい。
ケースがエンジン出口側に向いていると、冷却水がサーモスタットに入る前の温度を検知し、サーモスタットを開閉させることができる。ピストンンがエンジン出口側から遠い側を向いていると、ピストンと一体に移動する開閉弁はサーモスタットの出口側、即ち冷却水の流れる方向に開くことができる。
前記ポンプにより冷却水が圧送されて冷却水の水圧が高まると、冷却水の水圧により前記開閉弁が前記第1の流体通路内を冷却水が流れる方向と同じ方向に開弁し、冷却水が前記ラジエータを通って流れることが好ましい。
所定の温度より低い温度でも、開閉弁が水圧で開き、ラジエータを通って冷却水が少しずつ流れるようにすることができる。
冷却水の温度が所定の温度以上の温度になると、前記開閉弁が前記第1の流体通路内を冷却水が流れる方向と同じ方向に開弁し、冷却水が前記ラジエータを通って流れることが好ましい。
開閉弁が第1の流体通路内を冷却水が流れる方向と同じ方向に開弁すると、開閉弁が容易に開弁し、十分な量の冷却水が流れることができる。
前記ピストンの先端部が、前記開閉弁の前記中央部の内側に当接して、前記開閉弁を開閉させるようになっていることが好ましい。
開閉弁の中央部に開口部がなく、ピストンの先端部が開閉弁の中央部の内側に当接すると、確実に開閉弁を移動させることができる。
前記ピストンは、フッ素樹脂製の樹脂ピストンと、前記樹脂ピストンに隣接して配置された金属ピストンとからなることが好ましい。
ピストンが、樹脂ピストンと金属ピストンとからなると、流動体を樹脂ピストンにより確実に封止することができ、流動体が漏れ出る恐れはない。
前記樹脂ピストンには、炭素繊維が混入されていることが好ましい。
樹脂ピストンに炭素繊維が混入されていると、樹脂ピストンの摺動抵抗は更に小さく、摩耗も少なくなる。
前記サーモスタットは、更に、
前記開閉弁が当接するため、前記フレームに形成された弁座と、
前記開閉弁を前記弁座に押し付けるため、前記フレームと前記開閉弁の間に設けられたバネと、
前記ケース内に前記熱膨張体を密封するダイアフラムと、
前記ケースの上部に固定され、金属ピストンを摺動自在に保持するピストン摺動孔を有するガイド部材と、
前記ダイアフラムと前記ガイド部材と前記ピストンとの間に形成された流体室に収容された変形自在な非圧縮性の流動体と、を有することが好ましい。
本発明の第2の態様は、サーモスタットであって、
フレームと、
前記フレームに固定される感温部としてのケースと、
前記ケース内に収容され、温度変化により膨張収縮する熱膨張体と、
前記ケース内に前記熱膨張体を密封するダイアフラムと、
前記ケースの上部に固定され、ピストンを摺動自在に保持するピストン摺動孔を有するガイド部材と、
前記ピストン摺動孔内に軸方向に摺動自在に支持され、前記熱膨張体の膨張収縮に伴い、前記フレームに対して移動するピストンと、
前記ダイアフラムと、前記ガイド部材と、前記ピストンの間に形成された流体室に収容された非圧縮性の流動体と、
前記ピストンにより支持され、前記ピストンと一体に移動する開閉弁と、
前記開閉弁の外周部が当接するため、前記フレームに固定された弁座と、
前記開閉弁を前記弁座に押し付けるため、前記フレームと前記開閉弁の間に設けられたバネと、
を備えることを特徴とするサーモスタットである。
前記ピストンの先端部が、前記開閉弁の前記中央部の内側に当接して、前記開閉弁を開閉させるようになっていることが好ましい。
開閉弁の中央部に開口部がなく、ピストンの先端部が開閉弁の中央部の内側に当接すると、確実に開閉弁を移動させることができる。
前記ケースの下部の中央部に底部凹部が形成され、
前記フレームの下部の中央部に開口部が形成され、
前記フレームの前記開口部を通り、前記ケースの前記底部凹部に当接し、円柱形で外周に円周状の溝が形成された底部金具と、
前記底部金具の前記溝に係合し、前記フレームの前記開口部の縁部に当接するリング状の止め輪と、を備え、
前記底部金具と、前記止め輪により、前記ケースの下部の中央部を保持することが好ましい。
ケースの下部の中央部を底部金具と止め輪により保持すると、フレームにケースからかかる圧力に耐え、ケースが傾かないように保持することができる。
前記ピストンは、フッ素樹脂製で炭素繊維が混入された樹脂ピストンと、前記樹脂ピストンに隣接して配置された金属ピストンとからなることが好ましい。
本発明によれば、構造が簡単で軽量の冷却水回路を有する冷却装置及び冷却装置に使用するサーモスタットを提供することができる。
また、冷却水温度の変化に追従性の良い冷却水回路を有する冷却装置及び冷却装置に使用するサーモスタットを提供することが出来る。
従来の出口制御方式の冷却装置の低温時の概略図。 図1の冷却装置の高温時の概略図。 従来の入口制御方式の冷却装置の低温時の概略図。 図3の冷却装置の高温時の概略図。 本発明の実施形態の冷却装置の低温時の概略図。 図5の冷却装置の高温時の概略図。 図5の冷却装置に使用するサーモスタットの低温時の縦断面図。 図7のサーモスタットの平面図。 図7のサーモスタットの高温時の縦断面図。
(冷却装置)
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図5、6は、本発明の実施形態の出口制御方式の冷却装置を示す。図5は、冷却水の温度が低く、サーモスタットが閉弁状態の時の冷却水の流れを示す。図6は、冷却水の温度が高くなり、サーモスタットが開弁状態の時の冷却水の流れを示す。本明細書では、図5、6の上方向、即ち金属ピストンの頂部の方向を上方向として説明する。
符号Eはエンジン、符号Rは放熱器としてのラジエータ、符号FはラジエータRに強制的に空気を送り込むファンである。本明細書では、エンジンE内を冷却水が流れる通路を冷却水回路という。また、ラジエータR内を冷却水が流れる通路を冷却水回路という。
エンジンEからの冷却水回路の出口であるエンジン出口Eoと、ラジエータRの冷却水回路の入口であるラジエータ入口Riとは、エンジン出口側の第1の冷却水通路11により接続されている。ラジエータRのラジエータ出口Roと、エンジンEのエンジン入口Eiとは、エンジン入口側の第2の冷却水通路12により接続されている。
冷却水通路11からラジエータRを迂回してエンジン入口Eiに連通するバイパス通路は設けられていない。
エンジン出口Eo側の第1の冷却水通路11には、サーモスタット10が設けられている。
サーモスタット10は、冷却水の流れを制御する開閉弁75と、アクチュエータとしてサーモエレメントを備える。サーモエレメントは、ワックス等の熱膨張体を内蔵するケース20(感温部)と、熱膨張体の膨張又は収縮により進退移動するピストン組立体とを有する。ピストン組立体は、樹脂ピストン33と金属ピストン40とからなる。
サーモスタット10は、エンジンEのエンジン出口Eoから流出する冷却水の温度が上昇すると、ケース20内の熱膨張体が膨張し、金属ピストン40が上方へ移動する。開閉弁75は、金属ピストン40に支持され、金属ピストン40と一体に、押し上げられて開くようになっている。
サーモスタット10は、流れてくる冷却水の温度を感知して開閉弁75を開閉するので、温度を感知するケース20は、上流側、即ちエンジン出口Eo側にある必要がある。ケース20と反対側にピストンがあり、冷却水の温度が上昇すると、金属ピストン40がケース20から離れる方向に移動し、金属ピストン40に支持された開閉弁75が押し開かれるので、開閉弁75は冷却水の流れる方向に開くことになる。
開閉弁75は、ラジエータRのラジエータ入口Riにつながる第1の冷却水通路11を流れる冷却水の流れる方向に開く。開閉弁75は1つである。本発明の実施形態では、流れる冷却水の圧力により開閉弁75は容易に開くことができる。
第2の冷却水通路12のエンジン入口Ei近くに、冷却水ポンプPが設けられる。冷却水ポンプPは、冷却水を循環させるものであり、エンジンを駆動源とするエンジン駆動方式でも、又はサーボモータ等により駆動されるものであってもよい。
図5、6に示す実施形態の冷却装置では、冷却水は次のように流れる。即ち、エンジン始動前は、図5に示すように、金属ピストン40は下方に移動した状態で、サーモスタット10の開閉弁75が閉じている。ポンプPは停止していて、エンジンEの冷却水回路には冷却水は、流れない。
エンジンの始動後、エンジン出口Eoの冷却水の温度が少し上昇すると、サーモエレメントのケース20内の熱膨張体が少し膨張し、金属ピストン40が少し上方へ移動する。ポンプPが始動し、ポンプPで圧送される冷却水がサーモスタット5の開閉弁75を開く方向に圧力をかける。サーモスタット5の開閉弁75は、スプリング80の力に抗して、ピストン40と一体に動き、少し上方に開く。冷却水は、少しラジエータRに圧送される。
冷却水の温度が所定の温度(たとえば80℃)を超えると、図6に示すように、サーモエレメントのケース20内の熱膨張体が十分膨張し、金属ピストン40が十分上方へ移動する。サーモスタット5の開閉弁75は、金属ピストン40と一体に動き、上方に開く。開閉弁75を通る冷却水の量が多くなる。冷却水は、エンジンEのエンジン出口Eoから、第1の冷却水通路11を通って、ラジエータRのラジエータ入口RiからラジエータRの冷却水回路に入って冷却される。ラジエータRで冷却された冷却水は、ラジエータ出口Roから出て、第2の冷却水通路12を通って、エンジン入口EiからエンジンEに流入する。
即ち、サーモスタット10は、エンジン始動前は、冷却水の温度が低く、開閉弁75が閉じて、冷却水はラジエータRに流れない。エンジンが始動し、ポンプPが始動し、冷却水の温度が上昇し始めると、金属ピストン40が移動し始め、開閉弁75は冷却水により押し開かれ、冷却水はラジエータRに少量流れるようになる。
冷却水の温度が所定温度を超えると、開閉弁75が十分開いて、冷却水はラジエータRに流れ、冷却されてエンジンへ戻る。
即ち、冷却水の温度が高くなるにしたがって、弁が大きく開き、ラジエータRで冷却される冷却水の流量が多くなる。そのため、バイパス通路は不要である。
本発明の実施形態のサーモスタット10についてさらに詳しく説明する。図7、8は、サーモスタット10の縦断面図である。図7は、冷却水の温度が低く、サーモスタット10が閉弁しているときの断面図である。図8は、サーモスタット10の平面図である。図9は、冷却水の温度が高くなり、サーモスタット10が開弁したときの断面図である。
(サーモエレメント)
サーモスタット10の中央部のサーモエレメントについて説明する。サーモエレメントは、底部のあるほぼ円筒形のケース20と、ケース20のフランジ25を補強する座金26と、ケース20の上部に係合するガイド部材50と、ケース20に封入された熱膨張体21と、熱膨張体21を封止するための弾性密封部材としてのダイアフラム30と、ダイアフラム30とガイド部材50との間に封入された流動体22と、流動体22の上側でガイド部材50のガイド筒部に摺動自在に保持される樹脂ピストン33と、樹脂ピストン33の上側に摺動自在に保持される金属ピストン40と、を備える。
樹脂ピストン33と金属ピストン40とは、ほぼ同じ外径である。樹脂ピストン33と金属ピストン40とは、ピストン組立体を構成する。
実施形態では、ピストン組立体は、樹脂ピストン33と金属ピストン40とからなるが、樹脂ピストン33はなくてもよい。この場合、ピストンは金属ピストン40からなる。
ケース20は、薄い金属製で、円形の底部と、底部に隣接する側面部24と、側面部24の上端から半径方向に広がるフランジ25とを有する。底部の中央部は底部凹部23となり、底部凹部23に底部金具28の上部が入るようになっている。側面部24は、断面が円形で上方に向かって外径が大きくなる。
側面部24の上端部からフランジ25が半径方向外側に延びる。フランジ25の上面には、ダイアフラム30の外周部のダイアフラム凸部31を受ける凹部が形成されている。フランジ25は、外周部から下方へ曲がり、座金26の外周部を覆うことができるようになっている。
ケース20の上部にガイド部材50が取り付けられる。ガイド部材50の下端部は、ケース20のフランジ25にかしめるため、ケース20のフランジ25より大径のフランジ51となっている。フランジ51は上下方向の肉厚が厚く、変形しにくくなっている。フランジ51の下面には、ダイアフラム30の外周部のダイアフラム凸部31を受けるための凹部が形成されている。
フランジ51の下部は、肉厚が薄く円筒形のかしめ部54であり、かしめ部54を半径方向内側に折り曲げて、ダイアフラム30の外周部と、ケースのフランジ25と、座金26とを固定することができるようになっている。
ガイド部材50のフランジ51の上は、上に向かって細くなる円錐台形の基部52であり、基部52内に流動体22を封入することが出来る。基部52の上は、円筒形のガイド筒部53であり、ガイド筒部53の内側にピストン摺動孔57が形成されている。ピストン摺動孔57の内径は、樹脂ピストン33の外径と、金属ピストン40の外径に適合し、ピストン摺動孔57の内側に樹脂ピストン33と金属ピストン40とを摺動自在に保持することが出来るようになっている。
ケース20には、パラフィンを含む熱膨張体21が充填され、熱膨張体21の上面は、ダイアフラム30により封止されている。ダイアフラム30は、中央部が凹状にへこんだほぼ円板状の形状である。外周部には、円周に沿って他の部分より肉厚の厚いダイアフラム凸部31が形成され、ダイアフラム凸部31は、ケース20のフランジ25の凹部と、ガイド部材50のフランジ51の凹部とに入る。ケース20とダイアフラム30の間、ダイアフラム30とガイド部材50の間を密封する。
ケース20のフランジ25の下側には、ケース20を補強するための座金26が配置される。ケース20の肉厚は冷却水の温度が伝わりやすいように薄くなっている。ケース20のフランジ25は、座金26により補強される。座金26は、平らなリング状の部材であり、外周部には、ケース20のフランジ25の凹部を受ける凹部が形成されている。座金26の外径は、ケース20のフランジ25の外周部の下方に延びる部分の内側に適合する。
座金26と、座金26を囲むケース20のフランジ25と、フランジ25の上のダイアフラム30の外周部とは、ガイド部材50のかしめ部54をかしめて固定される。こうして、ケース20とガイド部材50とは気密に一体化されている。
ガイド部材50の基部52の内面と、ダイアフラム30の上面との間には流動体22を蓄える流体室が設けられている。流体室には非圧縮性の流動体22が充填されている。熱膨張体21が膨張すると、ダイアフラム30が上方へ移動し、流動体22が上方へ押され、樹脂ピストン33と金属ピストン40は流動体22により押し上げられる。
サーモエレメントの組立て中に、流動体が漏れないようにするため、流動体として、シリコングリス、黒鉛、粘土を混合したペレット状の混合体を用いている。
(樹脂ピストン)
樹脂ピストン33はフッ素樹脂で出来ている。樹脂ピストン33は、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))製であることが好ましい。
実施形態では、樹脂ピストン33の下側は開口し、上に向かって内径が小さくなるテーパの付いたテーパ孔34が形成されている。テーパ孔34は貫通せず、上側は閉じている。樹脂ピストン33は、円盤状の頂部と、頂部の下の胴部とを含む。胴部は、下側から上方へ行くにしたがって肉厚が厚くなるテーパ部となっている。又は、樹脂ピストン33は、テーパ孔34を形成せず、円筒形の部材であってもよい。
樹脂ピストン33の外径は、金属ピストン40の外径と等しいか、それより少し大きく、ガイド筒部53のピストン摺動孔57の内径に適合する。
樹脂ピストン33により、ピストン摺動孔57の内面と樹脂ピストン33の外面との間は密封され、金属ピストン40とピストン摺動孔57との間に、流体室内の流動体22が漏れないようになっている。
サーモエレメントを組み立てた状態では、流体室にある流動体22が樹脂ピストン33のテーパ孔34に入る。樹脂ピストン33の胴部は、テーパ部となっている。テーパ部の下部は、肉厚が薄い。そのため、流動体22によりテーパ部の下部が押し広げられて、テーパ部37の下部の外面がピストン摺動孔57の内面に押し付けられるように力がかかる。そのため、流動体22の漏れをいっそう少なくすることが出来る。但し、テーパ部の下部は、ある程度の肉厚があり、樹脂ピストン33が作動中に軸方向に潰れないようになっている。
樹脂ピストン33はフッ素樹脂で形成されているので、樹脂ピストン33のテーパ部の外面がガイド筒部53の内面に押し付けられても、ガイド筒部53の内面との間の摺動抵抗は大きくならず、樹脂ピストン33は滑らかに摺動することが出来る。
樹脂ピストン33の頂部の中心部には、短い円筒形のピストン凸部36が形成されている。
(フッ素樹脂)
樹脂ピストンのフッ素樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)))、ETFE(エチレンテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロロレンコポリマー)等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
以下、フッ素樹脂としてPTFEを使用する場合について説明する。PTFE以外のフッ素樹脂を使用する場合は、種類に応じて条件を変えることができる。
フッ素樹脂は、微粒子タイプのものも用いることができるが、造粒した造粒タイプのものが好ましい。造粒タイプのものは、パウダーフローが良好である。フッ素樹脂の平均粒径は、20〜600μmの範囲である。好ましくは、フッ素樹脂は、平均粒径300〜600μmの造粒されたものが使用される。
(炭素繊維)
フッ素樹脂に炭素繊維を添加することができる。炭素繊維は、直径が5〜50μmとする。直径が細く5μm未満のものは、フッ素樹脂に均一に混合しにくくなる。また、直径が太く50μmを超えると、フッ素樹脂の流動性が悪くなり、均一に分散しにくくなる。
炭素繊維の長さは、0.1〜0.5mmの範囲である。長さが短く0.1mm未満であると、十分な摺動性の改善効果が出ない。長さが長く0.5mmを超えると、フッ素樹脂への混合が難しくなる。
炭素繊維の添加量は、2〜20重量%である。添加量が少なく2%未満だと、十分な摺動性の改善が望めない。また、添加量が多く20%を超えると、均一に混合できなくなる。
樹脂ピストン33の成形方法について説明する。PTFEの場合は、顆粒状のフッ素樹脂に、必要により所定の割合の炭素繊維を添加して、混合機により混合する。フッ素樹脂を金型に充填する。金型に充填したフッ素樹脂をプレス機により圧縮し、予備成形する。次に、予備成形したフッ素樹脂を熱風循環炉に入れ、360〜390℃に加熱して、焼成する。PTFEの融点は327℃である。フッ素樹脂は溶融するが、炭素繊維は溶融しない。その後、放冷して冷却し、成形品を型から取り出す。こうして、樹脂ピストン33が出来上がる。
樹脂ピストン33の成形方法はこの圧縮成型法に限定されない。
フッ素樹脂としてFEPを使用する場合は、溶融成形方法を用いることができるので、スクリュー式射出成型機を使用して、射出成型することができる。又は、フッ素樹脂の種類に応じて、他の成形方法により成形することもできる。
樹脂ピストンが、フッ素樹脂製で炭素繊維が混入されている場合は、ピストン摺動孔の内面に押し付けられても、樹脂ピストンの摺動抵抗は更に小さくなり、摩耗も少ない。
(金属ピストン)
金属ピストン40は、金属製の円柱状の部材であり、好ましくはステンレス鋼製である。金属ピストン40の下端部は、樹脂ピストン33の上端部に当接している。金属ピストン40は、ガイド部材50のガイド筒部53のピストン摺動孔57に摺動自在に保持される。
金属ピストン40の下端部は、樹脂ピストン33のピストン凸部36を収容することができるピストン凹部43が形成されている。樹脂ピストン33のピストン凸部36を金属ピストン40のピストン凹部43に挿入することにより、樹脂ピストン33と金属ピストン40とをずれないように組み立てることができる。
樹脂ピストン33のピストン凸部36と金属ピストン40のピストン凹部43とは設けず、樹脂ピストン33の上端部と、金属ピストン40の下端部とを平面としてもよい。
金属ピストン40の頂部は、ほぼ円形の平面であり、後述するサーモスタット10の開閉弁75の中央部を支持し、開閉弁75が金属ピストン40と一体に上下方向に移動するように支持する。
(サーモスタット)
サーモスタット10は、前述したサーモエレメントの構成部品の他に、フレームを備える。フレームは、下フレーム60と、下フレーム60に一体に取付けられ、下フレーム60の上方に設けられた上フレーム65とからなる。
更に、サーモスタット10は、金属ピストン40により上下方向に移動する開閉弁75と、上フレーム65に対して開閉弁75を下方に押し付けるスプリング80とを備える。
下フレーム60の中央部は、サーモエレメントのケース20の底部を受けるための下部凹部61である。下部凹部61の中央部は開口部である。
この開口部には、底部金具28が適合して保持される。底部金具28は、ほぼ円柱形で、外周面の上下方向の中央部には、円周状の溝29が形成されている。
底部金具28はステンレス鋼製であるが、他の材料で作ることもできる。底部金具28の上部は、ケース20の底面の底部凹部23に入り、ケース20を支持する。
底部金具28の溝29は上下2段になっていて、溝29の下部には、リング状の止め輪27が嵌め込まれる。止め輪27はステンレス鋼製であるが、他の材料で作ることもできる。底部金具28の溝29の上部には、下フレーム60の下部凹部61の縁部が係合する。
溝29は2段になっていず、止め輪27と下部凹部61の縁部が共に1段の溝28に係合するようにすることもできる。
又は、溝29には底部金具28が係合し、下フレーム60の下部凹部61の縁部は別の手段により底部金具28に係合するようにしてもよい。
ケース20は、感温性を良くするため、薄い金属で形成されている。底部金具28は厚さが厚く、ケース20の底部凹部23に下向きにかかる力に耐えることができるようになっている。また、底部金具28と止め輪27は、下フレーム60に対してケース20が半径方向にずれないように、また傾かないように支持する。
下フレーム60は、下部凹部61に続いて、下部凹部61に隣接し上方に広がる下部斜面部63を有する。下部斜面部63には開口部63aが形成され、開口部63aを通って冷却水が流れることが出来るようになっている。
下部斜面部63の上には、円筒形のフレーム円筒部62が続き、フレーム円筒部62の上端部から、外周部64がフランジ状に横方向に広がって形成されている。下部斜面部63と外周部64の間の屈曲部分は、開閉弁75が当接する弁座70となっている。下フレーム60の外周部64には、上フレーム65を勘合するための勘合孔72が形成されている。
下フレーム60の外周部に上フレーム65が結合されている。図8に示すように、上フレーム65は、ある幅を有する部材で、下フレーム60の上側の一部を覆い、上フレーム65のない部分を冷却水が通過することが出来る。
図7に示すように、上フレーム65は、中心軸の両側に対向する2つの側面部66と、側面部66に隣接し、上方に向けて幅が狭まっていく2つの上部斜面部67と、2つの上部斜面部67の間の上部平面部68とを有する。側面部66の下端部に、勘合爪73を有し、勘合爪73を下フレームの勘合孔72に勘合させて、上フレーム65は下フレーム60に結合されている。上部平面部68の中心部は、ピストン孔69が形成される。ピストン孔69は、金属ピストン40と樹脂ピストン33が通過できるようになっている。
下フレーム60の外周部64とフレーム円筒部62の間の屈曲する部分は、弁座70となっている。弁座70の上面は、開閉弁75の外周部のゴム焼付け部71と当接する。
開閉弁75は、中央部78はほぼ円板状であり、周辺より上方に位置する。中央部には、ピストンが通ることのできる孔は形成されていない。中央部78から下方に円錐台形状に延びる斜面部77が続く。斜面部77に、ほぼ平面の外周部76が続く。外周部76の外縁部は、上方へ屈曲して、ゴム焼付け部71が設けられている。ゴム焼付け部71は、弁座70に当接し、開閉弁75を完全に閉じることが出来るようになっている。
開閉弁75の中央部78は、金属ピストン40の頂部に当接し、金属ピストン40が上方へ移動すると、開閉弁75は金属ピストン40により押し上げられて、金属ピストン40と一体に移動するようになっている。
上フレーム65の上部平面部68の内面と、開閉弁75の外周部76の上面との間には、スプリング80が配置されている。スプリング80は、開閉弁75を弁座70に対して押圧し、環境温度が低いときは、開閉弁75は弁座70に押し付けられて、閉じるようになっている。
図9に示すように、環境温度が上昇すると、熱膨張体21が膨張し、ダイアフラム30を上方へ移動させる。流体室の流動体22が、スプリング80に抗して、樹脂ピストン33と金属ピストン40を押し上げる。
図9は、開閉弁75が金属ピストン40により押し上げられ、開いた状態を示す。樹脂ピストン33と金属ピストン40は、ピストン摺動孔57内を上方へ移動している。
図9の状態から、エンジンが停止し、冷却水の温度が下がると、熱膨張体21は収縮し、開閉弁75はスプリング80により下方へ押され、開閉弁75と、金属ピストン40と樹脂ピストン33は押し下げられる。開閉弁75のゴム焼付け部71は、弁座70の上面に当接し、図7の状態に戻る。
サーモスタット10の使用中は、冷却水温度の変化により、図7と図9の状態の間で樹脂ピストン33と金属ピストン40が上下方向に移動し、開閉弁75の開度が変化する。
実施形態では、金属ピストン40の上端部は、上フレーム65に固定されていず、金属ピストン40は上フレーム65に対して移動する。
下フレーム60、上フレーム65は冷却装置に固定され、ケース20、ガイド部材50は下フレーム65に固定されている。
温度が上昇すると、ケース20、ガイド部材50は、下フレーム60、上フレーム65に固定されているので移動せず、金属ピストン40が移動して、金属ピストン40に支持された開閉弁75が開く。
従来の出口制御方式のサーモスタットでは、ピストンの先端部がサーモスタットのフレームに支持される。温度が上昇すると、ピストンはフレームに対して移動しないので、サーモエレメントのケースとガイド部材は、フレームに対して下方へ移動し、開閉弁はケース又はガイド部材に固定されているので、下方へ移動して開く。冷却水がラジエータへ流入する方向と逆の方向に開閉弁が開くため、開閉弁が開くときの冷却水の抵抗が大きい。
本発明の実施形態では、開閉弁はピストンに支持され、ピストンと一体に移動する。開閉弁は、冷却水がラジエータへ流入する方向と同じ方向に開く。そのため、冷却水の温度が上昇すると、開閉弁は容易に開くことができる。
エンジン始動後、冷却水の温度が上昇し始めると、ポンプで冷却水が圧送され水圧が高まり、開閉弁が少し開き、冷却水がラジエータを通って少量流れる。開閉弁を押し付けるスプリングの押圧力は調整され、冷却水の温度が上昇し始めると、開閉弁が少し開くようになっている。
冷却水の温度が更に上昇すると、開閉弁は大きく開き、冷却水はラジエータを通って多量に流れる。
本発明の実施形態の冷却装置は、従来の出口制御方式の冷却装置と比較して、冷却水の温度変化に対して追従性が良い。
また、サーモスタットは、エンジンの上方に配置されるので、整備しやすい。
バイパス通路がなく、冷却水の流れる回路は、ラジエータを通る回路のみとすることができる。冷却水回路を単純にし、軽量化することができ、コストを削減することができる。
E エンジン
Ro ラジエータ出口
Ri ラジエータ入口
F ファン
Eo エンジン出口
Ei エンジン入口
P ポンプ
1 冷却水通路
2 冷却水通路
3 バイパス通路
4 バイパス通路
5 サーモスタット(出口制御方式)
5a フレーム
6 サーモスタット(入口制御方式)
6a フレーム
7 ピストン
8 開閉弁
8a 第2開閉弁
9 ケース(感温部)
10 サーモスタット
11 第1の冷却水通路
12 第2の冷却水通路
20 ケース(感温部)
21 熱膨張体
22 流動体
23 底部凹部
24 側面部
25 フランジ
26 座金
27 止め輪
28 底部金具
29 溝
30 ダイアフラム
31 ダイアフラム凸部
33 樹脂ピストン
34 テーパ孔
36 ピストン凸部
40 金属ピストン
43 ピストン凹部
50 ガイド部材
51 フランジ
52 基部
53 ガイド筒部
54 かしめ部
57 ピストン摺動孔
58 テーパ部
59 中央孔
60 下フレーム
61 下部凹部
62 フレーム円筒部
63a 開口部
63 下部斜面部
64 外周部
65 上フレーム
66 側面部
67 上部斜面部
68 上部平面部
69 ピストン孔
70 弁座
71 ゴム焼付け部
72 勘合孔
73 勘合爪
75 開閉弁
76 外周部
77 斜面部
78 中央部
80 スプリング

Claims (10)

  1. エンジンの冷却装置であって、
    エンジン内の冷却水回路と、
    ラジエータ内の冷却水回路と、
    前記エンジンから冷却水が出るエンジン出口と、前記ラジエータへ冷却水が入るラジエータ入口とを連通させる第1の流体通路と、
    前記ラジエータ出口と、前記エンジン入口とを連通させる第2の流体通路と、
    前記第1の流体通路に設けられたサーモスタットと、
    前記第2の流体通路に設けられ、冷却水を送るためのポンプと、を備え、
    前記第1の流体通路から、前記ラジエータを経由しないで、前記第2の流体通路へ連通するバイパス通路は設けられていず、
    前記サーモスタットは、
    前記冷却装置に固定されたフレームと、
    前記フレームに固定される感温部としてのケースと、
    前記ケース内に収容され、温度変化により膨張収縮する熱膨張体と、
    前記ケース内に前記熱膨張体を密封するダイアフラムと、
    前記ケースの上部に固定され、ピストンを摺動自在に保持するピストン摺動孔を有するガイド部材と、
    前記ピストン摺動孔内に軸方向に摺動自在に支持され、前記熱膨張体の膨張収縮に伴い、前記フレームに対して移動するピストンと、
    前記ダイアフラムと、前記ガイド部材と、前記ピストンの間に形成された流体室に収容された非圧縮性の流動体と、
    前記ピストンにより支持され、前記ピストンと一体に移動する開閉弁と、
    前記開閉弁の外周部が当接するため、前記フレームに固定された弁座と、
    前記開閉弁を前記弁座に押し付けるため、前記フレームと前記開閉弁の間に設けられたバネと、を有し、
    前記ピストンの先端部が、前記開閉弁の中央部の内側に当接して、前記開閉弁を開閉させるようになったことを特徴とする冷却装置。
  2. 請求項1に記載の冷却装置であって、
    冷却水が前記エンジン出口から前記エンジン入口へ流れる通路は、前記第1の流体通路と、前記ラジエータ内の冷却水回路と、前記第2の流体通路と、を通って前記エンジン入口へ流れる通路のみである冷却装置。
  3. 請求項2に記載の冷却装置であって、
    前記サーモスタットは、前記ケースが前記エンジン出口側に向き、前記ピストンが前記エンジン出口側から遠い側に向くように、前記第1の流体通路に取り付けられている冷却装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の冷却装置であって、
    前記ポンプにより冷却水が圧送されて冷却水の水圧が高まると、冷却水の水圧により前記開閉弁が前記第1の流体通路内を冷却水が流れる方向と同じ方向に開弁し、冷却水が前記ラジエータを通って流れる冷却装置。
  5. 請求項4に記載の冷却装置であって、
    所定の温度以上の温度になると、前記開閉弁が前記第1の流体通路内を冷却水が流れる方向と同じ方向に開弁し、冷却水が前記ラジエータを通って流れる冷却装置。
  6. 請求項1乃至の何れか1項に記載の冷却装置であって、
    前記ピストンは、フッ素樹脂製の樹脂ピストンと、前記樹脂ピストンに隣接して配置された金属ピストンとからなる冷却装置。
  7. 請求項に記載の冷却装置であって、
    前記樹脂ピストンには、炭素繊維が混入されている冷却装置。
  8. サーモスタットであって、
    フレームと、
    前記フレームに固定される感温部としてのケースと、
    前記ケース内に収容され、温度変化により膨張収縮する熱膨張体と、
    前記ケース内に前記熱膨張体を密封するダイアフラムと、
    前記ケースの上部に固定され、ピストンを摺動自在に保持するピストン摺動孔を有するガイド部材と、
    前記ピストン摺動孔内に軸方向に摺動自在に支持され、前記熱膨張体の膨張収縮に伴い、前記フレームに対して移動するピストンと、
    前記ダイアフラムと、前記ガイド部材と、前記ピストンの間に形成された流体室に収容された非圧縮性の流動体と、
    前記ピストンにより支持され、前記ピストンと一体に移動する開閉弁と、
    前記開閉弁の外周部が当接するため、前記フレームに固定された弁座と、
    前記開閉弁を前記弁座に押し付けるため、前記フレームと前記開閉弁の間に設けられたバネと、を備え、
    前記ピストンの先端部が、前記開閉弁の中央部の内側に当接して、前記開閉弁を開閉させるようになったことを特徴とするサーモスタット。
  9. サーモスタットであって、
    フレームと、
    前記フレームに固定される感温部としてのケースと、
    前記ケース内に収容され、温度変化により膨張収縮する熱膨張体と、
    前記ケース内に前記熱膨張体を密封するダイアフラムと、
    前記ケースの上部に固定され、ピストンを摺動自在に保持するピストン摺動孔を有するガイド部材と、
    前記ピストン摺動孔内に軸方向に摺動自在に支持され、前記熱膨張体の膨張収縮に伴い、前記フレームに対して移動するピストンと、
    前記ダイアフラムと、前記ガイド部材と、前記ピストンの間に形成された流体室に収容された非圧縮性の流動体と、
    前記ピストンにより支持され、前記ピストンと一体に移動する開閉弁と、
    前記開閉弁の外周部が当接するため、前記フレームに固定された弁座と、
    前記開閉弁を前記弁座に押し付けるため、前記フレームと前記開閉弁の間に設けられたバネと、を備え
    前記ケースの下部の中央部に底部凹部が形成され、
    前記フレームの下部の中央部に開口部が形成され、
    前記フレームの前記開口部を通り、前記ケースの前記底部凹部に当接し、円柱形で外周に円周状の溝が形成された底部金具と、
    前記底部金具の前記溝に係合し、前記フレームの前記開口部の縁部に当接するリング状の止め輪と、を備え、
    前記ケースの下部の中央部は、前記底部金具と、前記止め輪により保持されることを特徴とするサーモスタット。
  10. 請求項8又は9に記載のサーモスタットであって、
    前記ピストンは、フッ素樹脂製で炭素繊維が混入された樹脂ピストンと、前記樹脂ピストンに隣接して配置された金属ピストンとからなるサーモスタット。
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