JP6002255B2 - 建物の断熱構造の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、建物の断熱構造の製造方法に関する。
建物の断熱においては、通常、断熱性能の指標の一つである熱損失係数(いわゆるQ値)が重要視されている。この熱損失係数が小さいと、建物全体の断熱性能が高く、空調運転を行う場合にエネルギーロスが生じ難いものであり、熱損失係数を基に、設計が行われている(例えば特許文献1参照)。
従来は、上記のような建物の断熱で特に問題はなかった。すなわち、日本や欧米等、一般的に建物に空調装置が設置されている地域において、熱損失係数が小さくなりエネルギーロスが抑制されるように設計が行われた建物にあっては、建物内の空調環境下に居る者が人体の熱的快適性について不快に感じることは特殊な場合を除いて殆どなかった。
ところで、赤道直下やその近傍の地域において、空調装置を備えた建物が多く建築されるようになってきている。従来は、赤道直下やその近傍の地域においては、空調装置を備えた建物が日本や欧米等程多くなく、建物における断熱は重要視されていなかったが、近年は、空調装置を備えた建物が多く建築されることにより、建物における断熱が重要視されるようになってきた。そこで、上述した熱損失係数を基に設計が行われるようになったところ、新たな問題が生じることとなった。
さらに詳しく説明する。熱損失係数が小さくなるような設計が行われると、建物全体の断熱性能は確かに高くなるが、建物全体としての断熱性能を重視した設計が行なわれる為、天井や外壁などの部位別の断熱性能にバラツキが生じ易くなり、建物内の空調環境下に居る者が人体の熱的快適性について不快に感じることが多くなった。すなわち、赤道直下やその近傍の地域においては、太陽高度が高く、全天日射量、その中でも特に法線面直達日射量が日本や欧米等の高緯度地域と比べて大きい。このため、熱損失係数を主な指標とする従来の設計における断熱構造では、赤道直下やその近傍の地域においては、図2に示すように、建物1における天井2の室内側の面からの輻射熱と、外壁3の室内側の面からの輻射熱の差が大きくなり易い。このことが原因となって、建物1内の空調環境下に居る者が人体の熱的快適性について不快に感じることが多くなる、という問題が生じるものであった。
特開2002−149103号公報
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、建物内の空調環境下に居る者が人体の熱的快適性について不快に感じ難い、建物の断熱構造の製造方法を提供することを課題とする。
発明は、建物の躯体を構成し日射を受ける天井および外壁と、前記天井および前記外壁を有する部屋の空調空間の空気調和を行う空調装置と、を備え、前記天井に第一熱抵抗部材が設けられ、前記外壁に第二熱抵抗部材が設けられる建物の断熱構造の製造方法であって、前記建物が建築される場所の外気温度および日射量、前記空調装置による前記空調空間の設定温度、前記天井および前記第一熱抵抗部材の熱抵抗、および、前記外壁および前記第二熱抵抗部材の熱抵抗、から求まる、前記第一熱抵抗部材を有する前記天井の室内側の面の温度である第一表面温度および前記第二熱抵抗部材を有する前記外壁の室内側の面の温度である第二表面温度が、前記第一表面温度−前記第二表面温度<所定の限界温度差、を満たすように、前記第一熱抵抗部材と前記第二熱抵抗部材とを設けることを特徴とする。
また、前記建物が建築される前記場所が、日中の最高外気温度が年間を通じて所定の変動範囲内に納まる場所であり、前記日射量が、任意の一日の最大の水平面全天日射量となる時の日射量であり、前記外気温度が、任意の一日の最大の水平面全天日射量となる時の外気温度であることが好ましい。
発明の製造方法により製造された建物の断熱構造にあっては、天井の室内側の面からの輻射熱と、外壁の室内側の面からの輻射熱の差が大きくなることが抑制される。これにより、建物内の空調環境下に居る者が人体の熱的快適性について不快に感じ難くなる。
図1は、建物の断熱構造を示す断面図である。 図2は、従来の建物における天井と壁とから放射される輻射熱を説明する断面図である。
本発明は、日射を受ける天井および外壁と、前記天井および前記外壁を有する部屋の空調空間の空気調和を行う空調装置と、を備える建物の断熱構造である。
図1に示すように、建物1は、建物1の躯体となる天井2、外壁3および各階の床(下階がある場合には下階の天井を兼ねる)を備えたものである。図1に示す建物は、二階建ての建物であるが、一階建や三階建以上であってもよい。本発明は、日射を受ける天井2および外壁3を有する部分(部屋)の断熱構造が主な対象であり、主に最上階の天井2および外壁3を考慮するものであるが、建物が総二階でない場合等には最上階でない階の天井2および外壁3を考慮することになり、最上階に特に限定されない。また、外壁3は日射を受けるものであり、日射を受けない間仕切り壁等は、建物の躯体であっても外壁3には含まれないものとする。
なお、天井2および外壁3が日射を受けるとは、建物1の躯体となる天井2および外壁3そのものが日射を受けること含むのは勿論のこと、天井2および外壁3の室外側に設けられる、躯体に熱的に連結される後述する外装材が日射を受ける場合も含まれる。
本実施形態では、天井2および外壁3は、いわゆるPCパネル(Precast Concrete Panel)により形成されているが、特にPCパネルに限定されない。天井2および外壁3(すなわち建物1の躯体)として用いられるPCパネルは、予め工場等にて製造される。建物1は、製造されて完成したPCパネルが建築現場に搬送され、建築現場でPCパネルが相互に連結されて建物1が組み上げられる、いわゆるWPC(Wall Precast Concrete)工法により建築される。これにより、現場打ちコンクリート造りの建物と比較して、工期が短く、また、現場打ちコンクリートよりも一般にコンクリート強度が強いPCパネルが用いられて、建物1全体の強度が安定して得られる。
また建物1は、連棟、すなわち、居住空間が互いに独立した隣接する棟が、隣接する側の外壁3を界壁として共有して、複数棟が連なるものであってもよい。
建物1には、通常、躯体(天井2、外壁3)に、各種の外装材、内装材、断熱材が設けられるが、必ずしもこれらの全てが設けられなくてもよく、一部のみであってもよい。また、このような外装材、内装材、断熱材は、躯体の略全面に設けられることが好ましいが、一部に設けられない部分があってもよい。
また、断熱材は、躯体の外側に設けられてもよいし(いわゆる外貼断熱)、躯体の内側に設けられてもよいが(いわゆる内貼断熱)、内貼断熱の場合には、躯体を冷やさなくてもよい分、空調の立ち上がり性が高く、効率的である。
天井2に設けられる外装材、内装材、断熱材をまとめて第一熱抵抗部材4とし、外壁3に設けられる外装材、内装材、断熱材をまとめて第二熱抵抗部材5とする。
建物1には、部屋の空調空間の空気調和を行う空調装置が設けられる。空調装置としては、ヒートポンプ式をはじめ各種多数の既存の装置があり、これらが適宜利用可能であって、特に限定されない。また、空調装置としては、空調空間の気温を自動で所定の設定温度に維持する機能を備えたものが用いられる。所定の設定温度は、任意に設定可能であることが好ましい。なお、空調空間の気温を所定の設定温度に維持する、とは、所定の設定温度に対する空調空間の気温の誤差が所定範囲内に収まることを意味する。また、空調装置は、タイマー機能(入りタイマー、切りタイマー)、開始時刻および終了時刻設定機能等を備えたものも多く、これらが適宜利用可能である。
本発明の断熱構造は、建物1が建築される場所が、日本よりも太陽高度が高い(緯度が小さい)場所である場合に、効果が大きくなる。本実施形態では、建物1が建築される場所は、例えばマレーシアといった東南アジア諸国をはじめとする赤道直下やその近傍の地域であって、日中の最高外気温度が年間を通じて所定の変動範囲内に納まる場所(いわゆる常暑地)である。例えば、日中の最高外気温度が、年平均32℃程度で、年間を通じても29〜35℃(すなわち±3K)の所定の変動範囲内に納まる場所が挙げられる。
本発明の断熱構造にあっては、天井2の室内側の面からの輻射熱と、外壁3の室内側の面からの輻射熱の差が大きくならないように、天井2の室内側の面の温度(これを第一表面温度θsi,C[℃]とする)と、外壁3の室内側の面の温度(これを第二表面温度θsi,W[℃]とする)との差が、所定の限界温度差未満(または以下)となるように第一熱抵抗部材4と第二熱抵抗部材5とが設けられるものである。第一表面温度θsi,Cは、躯体の天井2の内側に第一熱抵抗部材4が設けられない場合には、躯体の天井2の室内側の表面温度、躯体の天井2の内側に第一熱抵抗部材4が設けられる場合には、最も内側に位置する第一熱抵抗部材4の室内側の表面温度である。第二表面温度θsi,Wは、躯体の外壁3の内側に第二熱抵抗部材5が設けられない場合には、躯体の外壁3の室内側の表面温度、躯体の外壁3の内側に第二熱抵抗部材5が設けられる場合には、最も内側に位置する第二熱抵抗部材5の室内側の表面温度である。
第一表面温度θsi,C[℃]および第二表面温度θsi,W[℃]は、<1>建物1が建築される場所の外気温度θ[℃]および<2>日射量、<3>空調装置による空調空間の設定温度θ[℃]、<4>天井2および第一熱抵抗部材4の熱抵抗、<5>外壁3および第二熱抵抗部材5の熱抵抗、とから、計算により求められる。
<1>建物1が建築される場所の外気温度θは、現地の気象庁や研究機関等のデータが利用可能であり、自ら計測しても勿論よい。建物1が建築される場所の外気温度θとしては、日中の最高外気温度の年間を通じた最高値や平均値、太陽が年間を通じた最高の太陽高度にある時の外気温度、日中の平均外気温度のある日付けの値や年間を通じた最高値や平均値、が用いられるが、それ以外であってもよい。
<2>建物1が建築される場所の日射量は、現地の気象庁や研究機関等のデータが利用可能であり、自ら計測しても勿論よいし、その場所の太陽高度(緯度)からも求められる。日射量は、法線面直達日射量J[W/m]と、水平面天空日射量J[W/m]とからなる。
法線面直達日射量Jは、いわゆるブーゲ(Bouguer)の式等の算出式により求められる。ブーゲの式等の算出式については説明は省略するが、大気外日射量、大気透過率および大気質量を入力値として、算出式により法線面直達日射量Jが算出される。
水平面天空日射量Jは、いわゆるベルラーゲ(Berlage)の式等の算出式により求められる。ベルラーゲの式等の算出式については説明は省略するが、大気外日射量、大気透過率および太陽高度を入力値として、算出式により水平面天空日射量Jが算出される。使用される法線面直達日射量Jおよび水平面天空日射量Jは、任意の一日における水平面天空日射量Jが最大となる時の値(例えば、日中の水平面天空日射量Jの最大値が年間を通じて最大となる日の日中における最大値)や、日中の最大値の年間を通じた平均値等が適宜利用可能であり、前記以外であってもよい。
<3>空調装置による空調空間の設定温度θ[℃]は、26℃、27℃、28℃等、適宜、任意に設定されるもので、数値は特に限定されない。
<4>天井2および第一熱抵抗部材4の熱抵抗[m・K/W]は、躯体となる天井2、外装材、内装材、断熱材のそれぞれの熱伝導率[W/m・K]および厚み[m]から求められる熱抵抗値[m・K/W]と、天井2、外装材、内装材および断熱材の室外側の熱伝達抵抗値[m・K/W](通気層がない場合は0.04[m・K/W]、通気層がある場合は0.09[m・K/W])および室内側の熱伝達抵抗値[m・K/W](通常は0.09[m・K/W])とから、一般に求められるもので、詳細な説明は省略する。天井2および第一熱抵抗部材4の熱抵抗[m・K/W]から、天井2および第一熱抵抗部材4の熱貫流率U[W/m・K]が求められる。
<5>外壁3および第二熱抵抗部材5の熱抵抗[m・K/W]は、躯体となる外壁3、外装材、内装材、断熱材のそれぞれの熱伝導率[W/m・K]および厚み[m]から求められる熱抵抗値[m・K/W]と、外壁3、外装材、内装材および断熱材の室外側の熱伝達抵抗値[m・K/W](通気層がない場合は0.04[m・K/W]、通気層がある場合は0.11[m・K/W])および室内側の熱伝達抵抗値[m・K/W](通常は0.11[m・K/W])とから、一般に求められるもので、詳細な説明は省略する。外壁3および第二熱抵抗部材5の熱抵抗[m・K/W]から、外壁3および第二熱抵抗部材5の熱貫流率U[W/m・K]が求められる。
次に、第一表面温度θsi,C[℃]を求めるべく、天井2(第一熱抵抗部材4を含む)の室外側の面の相当外気温度θSAT,C[℃]を求める。相当外気温度θSAT,Cは、躯体の天井2の外側に第一熱抵抗部材4が設けられない場合には、躯体の天井2の室外側の面の相当外気温度、躯体の天井2の外側に第一熱抵抗部材4が設けられる場合には、最も外側に位置する第一熱抵抗部材4の室外側の面の相当外気温度である。相当外気温度θSAT,Cは、[数1]式により求められる。
ここで、αO,Cは天井2、外装材、内装材および断熱材の室外側の表面の熱伝達率[W/m・K]で、上記<4>の項で説明した天井2、外装材、内装材および断熱材の室外側の熱伝達抵抗値[m・K/W]の逆数として求められる。aは日射吸収率[W/m・K]で、材質により定まるもので、不明な場合には一般的に0.8とする。Jは全天日射量で、太陽高度角[deg]をhとした時、[数2]式により求められる。
そして、第一表面温度θsi,C[℃]は、[数3]式により求められる。
ここで、αi,Cは天井2、外装材、内装材および断熱材の室内側の表面の熱伝達率[W/m・K]で、上記<4>の項で説明した天井2、外装材、内装材および断熱材の室内側の熱伝達抵抗値[m・K/W]の逆数として求められる。
次に、第二表面温度θsi,W[℃]を求めるべく、外壁3(第二熱抵抗部材5を含む)の室外側の面の相当外気温度θSAT,W[℃]を求める。相当外気温度θSAT,Wは、躯体の外壁3の外側に第二熱抵抗部材5が設けられない場合には、躯体の外壁3の室外側の面の相当外気温度、躯体の外壁3の外側に第二熱抵抗部材5が設けられる場合には、最も外側に位置する第二熱抵抗部材5の室外側の面の相当外気温度である。相当外気温度θSAT,Wは、[数4]式により求められる。
ここで、αO,Wは外壁3、外装材、内装材および断熱材の室外側の表面の熱伝達率[W/m・K]で、上記<5>の項で説明した外壁3、外装材、内装材および断熱材の室外側の熱伝達抵抗値[m・K/W]の逆数として求められる。
そして、第二表面温度θsi,W[℃]は、[数5]式により求められる。
ここで、αi,Wは外壁3、外装材、内装材および断熱材の室内側の表面の熱伝達率[W/m・K]で、上記<5>の項で説明した外壁3、外装材、内装材および断熱材の室内側の熱伝達抵抗値[m・K/W]の逆数として求められる。
上記[数1]〜[数5]において用いられている記号表を[表1]に示す。
そして、第一表面温度θsi,C−第二表面温度θsi,W<所定の限界温度差を満たすように、第一熱抵抗部材4と第二熱抵抗部材5とが設けられる。すなわち、天井2および第一熱抵抗部材4の熱貫流率Uと、外壁3および第二熱抵抗部材5の熱貫流率Uとが、それぞれ所定の設計性能を発揮する範囲内で、第一熱抵抗部材4および第二熱抵抗部材5、すなわちこれらを構成する外装材、内装材、断熱材が設定される。通常は、断熱材を変更し調整されるが、外装材、内装材を変更して調整してもよい。
所定の限界温度差は、1[K]、2[K]、3[K]、4[K]、5[K]、10[K]等、適宜設定されるが、一般的には、第一表面温度θsi,Cと第二表面温度θsi,Wとの差が大きくなることによって、空調環境下に居る者が人体の熱的快適性について不快に感じる者の割合が10%を超えると考えられる5[K]とすることが好ましい。
上述したように、本発明における断熱構造においては、第一表面温度θsi,Cと第二表面温度θsi,Wの温度差が所定の限界温度差未満(または以下)となる。これによって、天井2の室内側の面からの輻射熱と、外壁3の室内側の面からの輻射熱の差が大きくなり難くなる。この結果、建物1内の空調環境下に居る者が人体の熱的快適性について不快に感じ難くなる。
また、建物1が建築される場所が、日中の最高外気温度が年間を通じて所定の変動範囲内に納まる常暑地であると、年間を通じて、設計通りの断熱効果が得られるものであり、本発明による効果が顕著に得られる。
本発明における断熱構造について、シミュレーションを行ったので、以下に説明する。
建物1は、厚み150mmのコンクリートに30mm程度の断熱材を設けた、縦横各3.6m、高さ3.0mの矩形状をしたものとし、四側面が東西南北を向くように設置される。
場所としては、マレーシア内の地点を想定し、8月1日正午の平均的な気象条件を用いている([表2]参照)。
その他の数値条件を[表3]に示す。
第一表面温度θsi,C−第二表面温度θsi,W<所定の限界温度差を満たす熱貫流率Uおよび熱貫流率Uの一例を求めた。その結果を[表4]に示す。
同様の条件で、断熱材を設けない無断熱の断熱構造と、熱損失係数(Q値)を重要視する従来の断熱構造についても、シミュレーションを行った。その結果を[表5]に示す。
本発明の断熱構造では、第一表面温度θsi,Cと第二表面温度θsi,Wの表面温度差が0.9℃であった。これに対し、無断熱の断熱構造にあっては、第一表面温度θsi,Cと第二表面温度θsi,Wの表面温度差が16.2℃、Q値を重要視する従来の断熱構造にあっては表面温度差が2.0℃となっており、本発明の断熱構造が優れていることが示された。
1 建物
2 天井
3 外壁
4 第一熱抵抗部材
5 第二熱抵抗部材

Claims (2)

  1. 建物の躯体を構成し日射を受ける天井および外壁と、前記天井および前記外壁を有する部屋の空調空間の空気調和を行う空調装置と、を備え、前記天井に第一熱抵抗部材が設けられ、前記外壁に第二熱抵抗部材が設けられる建物の断熱構造の製造方法であって、
    前記建物が建築される場所の外気温度および日射量、前記空調装置による前記空調空間の設定温度、前記天井および前記第一熱抵抗部材の熱抵抗、および、前記外壁および前記第二熱抵抗部材の熱抵抗、から求まる、前記第一熱抵抗部材を有する前記天井の室内側の面の温度である第一表面温度および前記第二熱抵抗部材を有する前記外壁の室内側の面の温度である第二表面温度が、前記第一表面温度−前記第二表面温度<所定の限界温度差、を満たすように、前記第一熱抵抗部材と前記第二熱抵抗部材とを設ける
    ことを特徴とする建物の断熱構造の製造方法。
  2. 前記建物が建築される前記場所が、日中の最高外気温度が年間を通じて所定の変動範囲内に納まる場所であり、
    前記日射量が、任意の一日の最大の水平面全天日射量となる時の日射量であり、
    前記外気温度が、任意の一日の最大の水平面全天日射量となる時の外気温度である
    ことを特徴とする請求項1記載の建物の断熱構造の製造方法。
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