JP6000739B2 - 乾燥炭化システム - Google Patents

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Description

本発明は、例えば下水汚泥やし尿汚泥などを乾留炭化処理し、燃料や肥料などを製造するシステムに関するものであり、特に炭化装置を乾燥機と組み合わせ、乾燥機で予備乾燥した被処理物を炭化装置に供給することで効率的に炭化処理を行い、また被処理物の一部を焼却炉で焼却処理し、この焼却炉から排出される焼却排ガスを、炭化装置の熱源として、あるいは炭化排ガスと合流させて乾燥機の熱源として再利用することでエネルギーの省力化(いわゆる省エネ)を図るようにした乾燥炭化システムに係るものである。
例えば下水汚泥などを乾留・炭化し、効率的に燃料や肥料を製造する手法として乾燥機と炭化装置とを組み合わせた乾燥炭化システムが知られている(例えば本出願人による特許文献1参照)。
この乾燥炭化システム1′は、例えば図5に示すように、予め乾燥機2′で被処理物W(材料)をある一定の含水率まで予備乾燥させるものであり、予備乾燥後の被処理物Wを炭化装置3′に投入することで効率的に炭化処理が行えるようにしたものである。また、炭化装置3′より排出される炭化排ガスCGは、ここから熱回収し乾燥機2′の熱源として再利用することで省エネを図っている。更に、乾燥機2′から排出された乾燥排ガスDGは、炭化装置3′に導入することで、脱臭炉を特に設けることなく臭気分を含んだ乾燥排ガスDGを完全燃焼させることができる等、多くの利点を有するものである。
特に特許文献1では、炭化装置3′としてスクリュー式のものが適用され、このものはスクリューコンベヤ35′を内蔵した乾留管34′を、炭化炉31′内に設けるものであり、被処理物Wの乾留炭化処理は、加熱した乾留管34′内で被処理物Wを移送しながら被処理物Wを炭化するものである(間接加熱)。
なお、このような乾燥炭化システム1′(スクリュー式の炭化装置3′)では、乾留管34′内における被処理物Wの滞留時間(炭化炉31′内の通過時間)や炭化温度などを種々調整することができるため、一基(一台)でも加工したい炭化物の種々の用途に対応できるという優れた効果を奏する。因みに、本出願人は、特許文献1の乾燥炭化システムが、色々な用途の炭化物に対応できることから、当該システムをマルチヒーティングシステムと称している。
また乾燥機2′は、本体シェル21′内で回転する回転伝熱部22′を具えて成り、この回転伝熱部22′には、内部に蒸気を通す複数の加熱管25′が円弧状(円周状)に等配されて成り、被処理物Wの予備乾燥処理は、蒸気を加熱管25′内に流した状態で回転伝熱部22′を回転させながら、加熱管25′を介して被処理物Wを間接的に加熱するものである(伝導伝熱式)。
また炭化装置3′から排出される炭化排ガスCGから熱回収するにあたっては、この炭化排ガスCGとの熱交換により蒸気を生成する廃熱ボイラ41′を具えるものであり、また乾燥機2′の熱量不足を補うために貫流ボイラ42′を具えるものである。
しかしながら、このような乾燥炭化システム1′においても、まだ以下のような点で改善の余地があった。
すなわち従来の乾燥炭化システム1′は、種々の炭化物用途に対応できるという優れた利点を有する一方で、用途が変わると炭化処理中の乾留ガス発生量が変わり、排ガス熱量に違いが出るため、排ガスから熱交換して蒸気回収する際の回収量が増減し、その分、貫流ボイラ42′での燃料使用量が増減するという不都合があった。また、特に肥料化用途であれば燃料使用量が増加するため、燃費の悪化ひいては製品としての肥料の価格の上昇につながるものであった。
より詳細には、例えば炭化の目的が、乾燥品Wをできる限り炭素に近い状態に変化させることであったり、あるいは乾燥品Wを減容して廃棄物として処理することであったりした場合には、炭化装置3′(炭化炉31′)の温度を一例として600℃を越える高温に設定するため、廃熱ボイラ41′で回収できる熱量も比較的多いが、炭化の目的が燃料や肥料である場合(炭化装置3′で乾燥品Wを燃料用途としての炭化物、あるいは肥料用途としての炭化物として製造する場合)には、被処理物W中に充分な量の有機成分や無機成分を残存させるために、炭化装置3′(炭化炉31′)の温度を一例として400℃〜600℃程度の中低温にするため、回収できる熱量も比較的少ないものである。このように炭化の目的が異なると、排ガスから回収できる熱量も変動してしまう点で改善の余地があった。なお、ここでは上述したように、600℃を越える温度での炭化を便宜的に「高温炭化」と称する一方、600℃以下での炭化を便宜的に「低温炭化」と称している。
また炭化装置3′における再燃炉32′では、乾留ガスの増減で特に再燃炉32′の燃料使用量すなわち排ガス量の変動が大きく変わるものであり、この点でも改善の余地があった。
特願2011−114622号
本発明は、このような背景を認識してなされたものであって、従来の乾燥炭化システムの利点である「種々の炭化物を製造することができる」ことはそのまま維持しながらも、乾燥機で再利用できる熱量(回収熱量)をほぼ一定にするようにした新規な乾燥炭化システム(マルチヒーティングシステム)に係るものである。
まず請求項1記載の乾燥炭化システムは、
被処理物を加熱して予備乾燥する乾燥機と、
この予備乾燥を終えた被処理物を、更に加熱して乾留炭化処理する炭化装置と、
この炭化装置より排出される炭化排ガスから熱回収し、これを前記乾燥機の熱源として再利用するようにした熱回収装置とを具え、被処理物を乾燥炭化するシステムにおいて、
このシステムには焼却炉が設けられ、この焼却炉からの焼却排ガスを熱回収装置に移送する経路は、前記炭化装置からの炭化排ガスを熱回収装置に移送する経路に対して合流するように形成され、
前記炭化装置からの炭化排ガスと、焼却炉からの焼却排ガスとを合わせて熱回収装置に送り込むように構成されることを特徴として成るものである。
また請求項2記載の乾燥炭化システムは、前記請求項1記載の要件に加え、
前記熱回収装置は、炭化装置から送られる炭化排ガスや焼却炉から送られる焼却排ガスから熱回収して蒸気を生成する廃熱ボイラを具えて成り、

また前記乾燥機は、被処理物を収容する中空の本体シェルと、この本体シェル内で回転する回転伝熱部とを具えて成り、
この回転伝熱部は、内部に蒸気が通過する加熱管を複数円弧状に等配して成るものであり、
被処理物を予備乾燥するにあたっては、本体シェル内に被処理物を供給した後、前記熱回収装置により生成された蒸気を加熱管内に通過させながら回転伝熱部を回転させ、加熱管を介して間接的な加熱により被処理物を予備乾燥するものであり、

また前記炭化装置は炭化炉を具え、この炭化炉内に、スクリューコンベヤを内蔵した乾留管を具えて成るものであり、
被処理物を乾留炭化するにあたっては、炭化炉内で乾留管を加熱しながら乾留管内で被処理物を移送し、乾留管を介した間接的な加熱により被処理物を乾留炭化するようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項3記載の乾燥炭化システムは、前記請求項2記載の要件に加え、
前記焼却炉から排出される焼却排ガスの一部は、炭化装置の炭化炉に移送するようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項4記載の乾燥炭化システムは、前記請求項3記載の要件に加え、
前記焼却炉から排出される焼却排ガスの一部を炭化炉に移送するにあたっては、焼却排ガスを希釈して炭化炉に移送するようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項5記載の乾燥炭化システムは、前記請求項1、2、3または4記載の要件に加え、
前記焼却炉には、予備乾燥処理後の被処理物の一部を供給して焼却するようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項6記載の乾燥炭化システムは、前記請求項5記載の要件に加え、
前記焼却炉に、予備乾燥処理後の被処理物の一部を供給して焼却する場合には、
前記炭化装置で製造される炭化物の用途に応じて、予備乾燥後の被処理物を炭化処理または焼却処理する割合と、消費燃油量との関係を予め数値化しておき、この数値化の関係に基づいて所望の消費燃油量から前記炭化処理または焼却処理の割合を決定するようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項7記載の乾燥炭化システムは、前記請求項1、2、3、4、5または6記載の要件に加え、
前記乾燥機から排出される乾燥排ガスは、炭化装置と焼却炉とに移送するようにしたことを特徴として成るものである。
まず請求項1記載の発明によれば、炭化装置からの炭化排ガスと、焼却炉からの焼却排ガスとを合わせて熱回収装置に送り込むことができるため、例えば炭化装置から送られる炭化排ガス量が少ない場合でも、その分を焼却炉から送られる焼却排ガスで補うことができる。このため炭化物の用途によって炭化装置の炭化排ガス量が変動した場合でも、熱回収装置に送り込む総排ガス量としては、ほぼ一定に維持することができ、安定した熱回収ひいては安定したシステム運転が行える。また、熱回収装置に送り込む総排ガス量が安定化することにより、燃費の良い運転が行える。
また請求項2記載の発明によれば、乾燥炭化システムは、伝導伝熱乾燥機と、スクリュー式の炭化装置とを組み合わせたシステム(マルチヒーティングシステム)であるため、製造する炭化物の様々な用途に応じて、被処理物が乾留管内に滞留する時間(炭化炉を通過する時間)や炭化温度などを調整することができ、一つのシステムでも種々の製品(炭化物)に対応することができるとともに省エネルギーな運転が行える。
また請求項3記載の発明によれば、焼却炉から排出される焼却排ガスの一部を炭化炉に移送するようにしたため、焼却炉が、例えば図5に示す従来のシステムにおける予熱炉の作用を実質的に担い、従来の炭化装置では存在していた予熱炉を排除することができる。すなわち、本発明では炭化装置からの炭化排ガスの熱量不足を解消するために設けた焼却炉を、炭化装置の予熱炉(炭化炉の予備加熱)としても機能させることができるものである。
また請求項4記載の発明によれば、焼却炉からの焼却排ガスの温度は比較的高温であるが(一例として850℃)、これを炭化炉の予熱(予備加熱)に適した温度(一例として600℃)に下げた状態で供給することができ、上述の予熱炉を省いても効率的且つ安定した炭化処理が行える。
また請求項5記載の発明によれば、予備乾燥処理を受けた被処理物(乾燥品)の一部を焼却炉に供給して焼却するため、例えば熱回収装置(廃熱ボイラ)に送られる排ガス量(熱量)の不足を、被処理物の焼却(燃焼)によって補うことができる。なお、焼却炉で焼却するものは乾燥品に限らず木材チップやおが屑などのバイオマスでも構わないが、予備乾燥処理後の被処理物(乾燥品)であれば本システム内で物質収支と熱収支を省エネルギーとなるように調整することができるため、被焼却物の調達等の点において有利であり、炭化物の製造コストを削減する面においても有利である。
また請求項6記載の発明によれば、予備乾燥後の被処理物を炭化処理または焼却処理に供する場合には、単に炭化排ガスと焼却排ガスとを合流させるとか、炭化排ガス量が不足する場合に焼却排ガスで補う等といった技術思想にとどまらず、予め炭化の目的と消費燃料量に応じた、適切な割り振り(予備乾燥後の被処理物を炭化処理または焼却処理に供する割合)までも設定でき、燃費を向上させる運転が行えるという効果を奏する。
また請求項7記載の発明によれば、乾燥機からの乾燥排ガスを炭化装置と焼却炉とに移送し、ここで乾燥排ガス中の臭気成分を燃焼させるようにしたため、乾燥処理に伴い被処理物から大量に発生する臭気成分などを別途、格別な脱臭炉を用いなくても燃焼除去することができる。
また、乾燥排ガスを炭化装置だけでなく焼却炉にも移送するようにしたため、炭化装置に導入する乾燥排ガス量を定量化することができる。すなわち、炭化物の用途によって乾留ガス燃焼に必要な空気量は決められるものであり、本発明では適正量の乾燥排ガスを炭化装置に送り、余剰分を焼却炉で処理することができるものである。
本発明の乾燥炭化システムの一例を骨格的に示す説明図である。 炭化炉と再燃炉とを一体的に構成した炭化装置を骨格的に示す説明図である。 乾燥機を一部破断して示す側面図(a)、並びに本図X−X線における断面図(b)である。 高温炭化時及び低温炭化時における、予備乾燥後の被処理物(乾燥品)を炭化処理する割合と、消費燃油量との関係を示すグラフである。 従来の乾燥炭化システムの一例を骨格的に示す説明図である。
本発明を実施するための形態は、以下の実施例に述べるものをその一つとするとともに、更にその技術思想内において改良し得る種々の手法を含むものである。
本発明の乾燥炭化システム1は、下水汚泥などの被処理物Wを乾留炭化処理するものであり、乾燥機2(特にここでは伝導伝熱式乾燥機)と、炭化装置3(特にここではスクリュー炭化装置)とを組み合わせたものであり、乾燥機2で予備乾燥した被処理物Wを炭化装置3に供給して効率的に乾留炭化処理を行うものである。
また炭化装置3から排出される排ガス(本明細書ではこれを「炭化排ガスCG」とする)を乾燥機2の熱源、特にここでは蒸気として回収し、再利用できるようにしている。
因みに、従来、乾燥機2の熱源としては、炭化装置3から排出される炭化排ガスCGのみであったが、これでは再利用できる熱量が炭化物の用途によって変動してしまうことから、本発明では焼却炉5を併設し、焼却炉5から排出される排ガス(本明細書ではこれを「焼却排ガスBG」とする)も乾燥機2の熱源に再利用できるようにしたものであり、これが大きな特徴である。
従って、本発明の乾燥炭化システム1は、一例として図1に示すように、乾燥機2と、炭化装置3と、熱回収装置4(廃熱ボイラ41を主要部とし貫流ボイラ42も含む)とに加え、更に焼却炉5を具えて成るものであり、以下、各構成部について説明する。
まず乾燥機2について説明する。乾燥機2は、上述したように被処理物Wの乾留炭化処理を効率的に行うために、事前に被処理物Wを予備乾燥するためのものであり、このような予備乾燥は、特に被処理物Wの含水率が高い場合、例えば被処理物Wが下水汚泥や、し尿汚泥等である場合に適している。
乾燥機2は、一例として図3に示すように、固定状態(非回転状態)に設けられた中空状の本体シェル21と、その内部で回転自在に支持される回転伝熱部22とを具えて成るものである。
回転伝熱部22は、回転軸23を有した一対のエンドプレート24の間に、複数の加熱管25が円弧状(回転軸23を中心とする円周状)等に等配され、管束状に形成されて成るものである。そして、本乾燥機2によって被処理物Wを予備乾燥するには、加熱管25内に蒸気を流しながら回転伝熱部22(管束)を回転させることにより、本体シェル21内に受け入れた被処理物Wに、間接的に熱を加え(加熱管25を通して熱を加え)、被処理物Wを所望の含水率まで乾燥させるものである。
なお、回転軸23及びエンドプレート24には、内部に蒸気を流す通路が形成されており、蒸気は一方の回転軸23及びエンドプレート24から加熱管25内へと分散して流入し、ここで熱交換を行って自身は凝縮してドレンとなる。ドレンとなった蒸気は、その後、他方のエンドプレート24及び回転軸23を経由して乾燥機2外(ここでは廃熱ボイラ41)に移送されるものである。
ここで図中符号26は、加熱管25に外接して突出状態に設けられたリフタであり、これは回転伝熱部22(管束)の回転に伴い、本体シェル21内に投入された被処理物Wを掻き上げるためのものである。
また、上記のような構成上、本体シェル21には被処理物W(材料)を投入する投入口28a(ここでは三箇所)と、予備乾燥を終えた被処理物W(乾燥品)を排出する排出口28bとが形成される。
更にまた、予備乾燥中は、被処理物Wから水分(水蒸気)、臭気成分、その他の揮発成分、粉塵など(乾燥排ガス)が分離・放出されるため、これを乾燥機2外に効率的に排出するため本体シェル21には、外気取り込み用のキャリアガス導入口29aと、排出用のキャリアガス排出口29bとが形成される。すなわち、キャリアガス導入口29aから導入された外気は、本体シェル21内を通過してキャリアガス排出口29bから出て行く間に、被乾燥物Wからの水分、臭気成分、その他の揮発成分、粉塵などを同伴することになる。
なお、特に図示しないが、キャリアガス排出口29bから排出される乾燥排ガスDGの水分が高い場合には、コンデンサを用いて乾燥排ガスDG中の水分を低下させたり、粉塵が多い場合には、集塵機を用いて乾燥排ガスDG中の粉塵を低減させたりすることもできる。
因みに、乾燥機2(キャリアガス排出口29b)から放出された排ガス(本明細書ではこれを「乾燥排ガスDG」とする)は、炭化装置3(炭化炉31及び再燃炉32)や焼却炉5に送り込まれるものである(図1参照)。
このように本実施例の乾燥機2は、間接加熱タイプの連続式伝導伝熱乾燥機であり、ITR:Inner Tube Rotary (インナーチューブロータリ)とも呼ばれている。
次に炭化装置3について説明する。炭化装置3は、一例として図2に示すように、被処理物Wの実質的な乾留炭化処理を担う炭化炉31と、この乾留炭化処理に伴い放出される乾留ガスが残留した場合に、これをほぼ完全に燃焼させるための再燃炉32とを具えて成るものである。
また炭化炉31は、炉本体33と乾留管34とを具えて成り、乾留管34は、複数の乾留路34Rが炉本体33内を貫通するように、また上下に折れ重なるように形成されている。これにより乾留管34は、上方の受入口34a(被処理物Wの受入口34a)から下方の吐出口34b(被処理物Wの吐出口34b)までが一本の連続した移送路(管路)となるように形成されている。なお、各乾留路34Rには、スクリューコンベヤ35が内蔵されており、スクリューの回転によって被処理物Wは、受入口34aから吐出口34bまで一連の流れとなって連続して移送されるものである。
そして、被処理物Wを炭化処理するにあたっては、炭化炉31内において乾留管34を外側から加熱しながら乾留管34内では被処理物Wを移送し、被処理物Wを炉本体33内の火炎や燃焼ガスに直接さらすことなく(つまり間接的に)、低酸素状態で加熱し乾留炭化処理するものである。
因みに、乾留管34には、炭化処理中に管内で発生する乾留ガスを管外(炭化炉31内)に放出するための乾留ガス噴出孔34Hが多数形成されており、主熱源(ここでは後述する焼却炉5)の他、乾留ガス噴出孔34Hから炉本体33内に放出される乾留ガスの燃焼によって炉内が加熱されるものである。
また、炉本体33内に放出された乾留ガスは、そのほとんどが炭化炉31内で燃焼されるが、未燃焼のガスが残留した場合であっても、それらの未燃焼ガスは再燃炉32でほぼ完全に燃焼されるものであり、このために再燃炉32にはバーナ36が設けられている。
ここで、図1に示す炭化装置3は、炭化炉31と再燃炉32とを別々に形成し、これらを別途ダクト等により接続する分離形式で図示したが、炭化装置3は例えば本図2に示すように、炭化炉31の上方に再燃炉32を連設した一体構造とすることも可能である。
次に、熱回収装置4について説明する。熱回収装置4は、上述したように炭化装置3から排出される炭化排ガスCGや、焼却炉5から排出される焼却排ガスBGから熱回収して乾燥機2の熱源とするものであり、ここでは蒸気の形で熱回収を行うものである。
熱回収装置4は、一例として図1に示すように、廃熱ボイラ41を主要部材とし、更に貫流ボイラ42と蒸気ヘッダ43とを具えて成るものである。
ここで廃熱ボイラ41は、炭化装置3(再燃炉32)や焼却炉5より排出される排ガスから熱交換して、乾燥機2に送る蒸気を得るものであり、また貫流ボイラ42は、乾燥機2の熱量(蒸気)不足分を補うものである。また蒸気ヘッダ43は、廃熱ボイラ41や貫流ボイラ42から供給される蒸気を一旦集める貯留部であり、蒸気はここから乾燥機2に供給される。また廃熱ボイラ41及び貫流ボイラ42には、蒸気を生成するための水が供給される。
このため、乾燥機2に蒸気を送り込む移送経路としては、廃熱ボイラ41から蒸気ヘッダ43を経て乾燥機2に送る経路と、貫流ボイラ42から蒸気ヘッダ43を経て乾燥機2に送る経路とが存在するものである。なお貫流ボイラ42から蒸気ヘッダ43に蒸気を送るのは、例えば乾燥炭化システム1の起動時において廃熱ボイラ41から十分に熱回収できない場合や、運転中において何らかの理由で廃熱ボイラ41からの回収熱量が減少した場合などが挙げられる。
因みに、特に図示はしないが、蒸気ヘッダ43から乾燥機2に供給された蒸気は、被処理物Wに熱を与えてドレンとなるため、これを廃熱ボイラ41に供給される水の経路に合流させ、廃熱ボイラ41で再び蒸気として循環利用するものである。
次に、焼却炉5について説明する。焼却炉5は、一例として図1に示すように、全体的には略円筒状を呈しながらも本体上部が上窄まり状に形成されて成るものである。この焼却炉5は、炉床に溜まる焼却灰を掻きならす撹拌棒51によって炉床上を掻きならして被焼却物の均一な燃焼ができるようにしたものである。
ここで焼却対象物としては、例えば上記乾燥機2によって予備乾燥された被処理物Wの一部が適用でき、焼却対象物はスクリューコンベヤ52などによって炉壁から焼却炉5内に投入される。また、炉内での焼却処理によって生じる焼却灰は、撹拌棒51の作用により炉床中央部に移動し、ここからスクリューコンベヤ53を経由するなどして焼却炉5外に排出される。ここで図中符号54は、焼却炉5に設けられたバーナである。
なお、焼却処理に伴い被焼却物から放出される焼却排ガスBGは、焼却炉5の本体上部から排出され、廃熱ボイラ41や炭化炉31に移送される。また、特に図示していないが、焼却炉5の本体上部には温度センサを設け、このセンサにより焼却排ガスBGの温度を検出し、バーナ54の燃焼状態を自動制御するものである。
次に、炭化装置3や焼却炉5から排出される排ガスの移送経路等、本実施例において特徴的な経路等について説明する。
まず本発明では、炭化装置3からの炭化排ガスCGと、焼却炉5からの焼却排ガスBGとを合流させた後、廃熱ボイラ41に移送できるように構成される。すなわち炭化装置3(再燃炉32)から廃熱ボイラ41に炭化排ガスCGを送り込む経路を形成することはもちろん、焼却炉5から廃熱ボイラ41に焼却排ガスBGを送り込む経路を形成するものであり、これらを廃熱ボイラ41の手前で合流するように形成している。また、焼却炉5から排出される焼却排ガスBGの一部は、炭化炉31にも移送される。
これにより、例えば炭化装置3から廃熱ボイラ41に送る炭化排ガスCGの熱量が少ない場合には、焼却炉5から廃熱ボイラ41に送る焼却排ガスBGの熱量を増やして、廃熱ボイラ41が受け取る総熱量をほぼ一定にすることができるものである。具体的には、例えば本発明の乾燥炭化システム1の起動時において、炭化炉31の昇温に必要な熱量を焼却炉5から炭化炉31に焼却排ガスBGとして送るとともに、廃熱ボイラ41にも廃熱ボイラ41の昇温に必要な熱量を焼却排ガスBGとして送ることができる。これにより起動時から短時間で廃熱ボイラ41を定常運転状態にすることができ、また廃熱ボイラ41で生成する蒸気を起動時から短時間で乾燥機2に利用できるものである。すなわち、焼却炉5からの焼却排ガスBGを、再燃炉32からの炭化排ガスCGに合流させて廃熱ボイラ41に送ることは、炭化炉31、廃熱ボイラ41、及び乾燥機2を短時間で起動するのに適した構成である。
なお、焼却排ガスBGを廃熱ボイラ41に移送する経路には、図1に併せ示すように、排ガス流量を調整するダンパ55を設けることが好ましい。因みに焼却炉5の排ガス吐出口部分に、ここから排出される焼却排ガスBGの圧力を検出する圧力センサ56を設けておけば、この圧力センサ56の計測値によって、上記ダンパ55の開度を自動的に調整することが可能である。
また、上述したように焼却炉5から排出される焼却排ガスBGの一部は、炭化装置3(炭化炉31)に移送されるものであり、これにより焼却炉5の焼却排ガスBGを炭化炉31の加熱源としても利用することができる。従って、この場合には、焼却炉5を従来の炭化装置3′の予熱炉H(図5参照)としても活用でき、従来の予熱炉Hは不要となる。
なお、焼却排ガスBGの一部を炭化装置3(炭化炉31)に送る場合、焼却排ガスBGは温度が高いため、例えば本図1に併せ示すようにダンパ57を設け、炭化炉31に送り込む焼却排ガスBGを外気で希釈して送り込むことが好ましい。
ここで、ダンパ57の開度は、肥料や燃料を製造するなどの炭化の目的に応じて要求される温度となるように調整される。また、特に図示しないが、例えばダンパ57から吸い込まれる外気と、焼却排ガスBGとの合流後、炭化炉31に入る経路内のガスの温度を温度センサで測定し、その温度に応じてダンパ57の開度を調整するものである。更にダンパ57の開度を制御する温度センサとしては、上述した以外に、例えば乾留管34の吐出口34bにおいて炭化物(被処理物W)の品温を測定する温度センサでも構わないし、あるいは炭化炉31から再燃炉32に流れる炭化排ガスCGの温度を測定する温度センサでも構わない。
また、例えば図1に併せ示すように、焼却炉5から炭化炉31に焼却排ガスBGを移送する経路にダンパ58を設ければ、このダンパ58で焼却排ガスBGの流量を調整することにより、炭化炉31に導入するガスの熱量の調整がより高い精度で行えるものである。
また、乾燥機2で予備乾燥した被処理物Wの一部は、焼却炉5に投入して焼却することが可能であり、これは廃熱ボイラ41に移送される排ガスの保有する熱量が不足する場合に、この不足分の補充を可能とするものである。
なお、焼却炉5で焼却する対象物(被焼却物)としては、木材チップやおが屑なども適用できるが、予備乾燥後の被処理物Wの一部を適用すれば、本発明の乾燥炭化システム1の中で物質収支と熱収支を省エネルギーとなるように調整することができるため、木材チップ等の焼却対象物の調達などに手間を掛ける必要がなくなり、利便性が高いものである。
もちろん、別途バイオマス燃料を使用すれば、乾燥品(予備乾燥処理した被処理物Wなど)を焼却しなくても燃費を改善することが可能である。
本発明の乾燥炭化システム1は、以上のような基本構造を有するものであり、以下、このシステムによって下水汚泥等の被処理物Wを炭化する作動態様について説明する。なお、説明にあたっては、「被処理物の流れ」、「乾燥排ガスの流れ」、「炭化排ガスの流れ」、「焼却排ガスの流れ」、「蒸気の流れ」等に分けて説明する。
(1)被処理物の流れ
被処理物Wは、例えば多くの水分を含んだ状態で乾燥機2に供給され(図1・5では「材料」と表記)、ここで加熱管25内を通過する蒸気と間接的な熱交換により予備乾燥された後、炭化炉31に移送される。そして炭化炉31に供給された被処理物Wは、スクリューコンベヤ35が内蔵された乾留管34内を通過しながら乾留管34を介して間接加熱され、乾留炭化処理される。
なお、乾燥機2で予備乾燥された被処理物Wの一部は(図1・5では「乾燥品」と表記)、焼却炉5に供給して焼却することが可能であり、これにより焼却炉5で被処理物Wが焼却され、高温の焼却排ガスBGが生じるものである。
(2)乾燥排ガスの流れ
乾燥機2での予備乾燥中、被処理物Wから分離・放出される乾燥排ガスDG(図1・5では「乾燥排気」と表記)には、被処理物W中の臭気成分が多く含まれるため、これを炭化装置3(炭化炉31・再燃炉32)や焼却炉5に導入して燃焼させ、脱臭するものである。これにより、格別、燃焼脱臭炉を用いなくても、乾燥排ガスDGを脱臭処理することができるものである。
なお、炭化装置3に供給された乾燥排ガスDGは、乾留炭化処理中に被処理物Wから放出される乾留ガスの燃焼にも使用される。また、焼却炉5に供給された乾燥排ガスDGは、被焼却物(ここでは被処理物Wの一部)の焼却にも使用されるものである。
また、乾燥排ガスDGを炭化炉31だけでなく、焼却炉5や再燃炉32にも送るようにしたことで、炭化炉31に導入する乾燥排ガス量を定量化することができ、炭化炉31内の状態を安定化させることができる。すなわち、乾留ガスの燃焼に必要な空気量は、炭化物の用途によって決められるものであり、本実施例では乾燥排ガスDGを炭化炉31や焼却炉5あるいは再燃炉32に送ることができるため、例えば適正量の乾燥排ガスDGを炭化炉31に送り、余剰分を焼却炉5に送ることができるものである。
(3)炭化排ガスの流れ
炭化装置3(再燃炉32)から排出される炭化排ガスCGは、再燃炉32での燃焼によりほぼ完全に乾留ガスが除去されており、一例として800℃〜850℃程度の温度である。この炭化排ガスCGは、その後、廃熱ボイラ41に移送され、ここで蒸気として熱回収されるものである。そして廃熱ボイラ41での熱交換により低温化した排ガス(炭化排ガスCG)は、バグフィルタ等の排気設備を経由した後、大気中に放出される。なお符号61、62は、このためのブロワとダンパである。
ここで上記ダンパ62の制御について説明すると、例えば再燃炉32の排ガス吐出口部に圧力センサ63を設けておき、この圧力センサ63で検出される圧力が適切な値になるように、ダンパ62の開度を制御するものである。
なお、特に図示しないが、再燃炉32から廃熱ボイラ41に移送する炭化排ガスCGの流量を調整したい場合には、再燃炉32から吐出される炭化排ガスCGの一部を、適宜の安全対策を施した上で廃熱ボイラ41を経由させずに大気に放出するようにしても構わない。
(4)焼却排ガスの流れ
焼却炉5から排出される焼却排ガスBGは、一部が廃熱ボイラ41に移送され、一部が炭化炉31に移送される。
まず廃熱ボイラ41に移送される焼却排ガスBGについては、炭化装置3からの炭化排ガスCGと合流して廃熱ボイラ41に移送され、ここで蒸気を生成する熱エネルギーとして熱回収されるものである。なお、本発明では、炭化排ガスCGのみを廃熱ボイラ41に送るのではなく、焼却排ガスBGと合わせて廃熱ボイラ41に送ることができるため、炭化物の用途によって炭化排ガスCGの熱量が増減しても、その増減分を焼却炉5から排出される焼却排ガスBGで調整できるものである。従って、廃熱ボイラ41が受け取る総熱量を一定化することができ、安定した熱回収が行えるものである。なお、廃熱ボイラ41に移送する焼却排ガスBGの排ガス量を調整するにあたっては、上述したように焼却炉5の本体上部付近に設けられた圧力センサ56により、焼却炉5内の圧力を検出し、その検出値を利用してダンパ55の開度を制御して調整するものである。
また、炭化炉31に移送される焼却排ガスBGについては、焼却排ガスBGを炭化炉31の加熱源として利用するものである。この場合、焼却排ガスBGは高温であるため、ダンパ57により適宜希釈して目的とする炭化に適した温度に調整して移送することになる。なお、焼却排ガスBGの一部を炭化炉31の加熱源として利用することで、従来の予熱炉Hは必要なくなる。
(5)蒸気の流れ
廃熱ボイラ41において炭化排ガスCGや焼却排ガスBGから熱回収して得られた蒸気は、上述したように一旦、蒸気ヘッダ43に送られ、ここから乾燥機2に供給される。なお、この蒸気ヘッダ43には、上述したように貫流ボイラ42で生成された蒸気も送られ、その後、同様に乾燥機2に送られる。そして、乾燥機2に送られた蒸気は、加熱管25を通過しながら被処理物Wと間接的に熱交換して自らはドレンとなり、その後、廃熱ボイラ41に供給される水の経路に合流し、廃熱ボイラ41で再び蒸気となる(循環使用される)。
本発明は以上述べた実施例を一つの基本的な技術思想とするものであり、更に次のような機能を発揮するものである。
上述した実施例では、炭化排ガスCGと焼却排ガスBGとの移送経路を合流させるようにしたことや、炭化排ガスCGの不足分を焼却排ガスBGによって補うこと等を主に説明した。しかしながら、より積極的に、この炭化排ガスCGと焼却排ガスBGとの合流割合、すなわち乾燥品(予備乾燥後の被処理物W)を炭化処理と焼却処理に供する処理割合を決定することも可能であり、以下、この形態について図4に基づき説明する。
図4に示すグラフの横軸は、乾燥機2で予備乾燥処理を終えた被処理物W(乾燥品)の総量を1とした場合、それを炭化処理に供する割合を示している。具体的には乾燥品をどのような比率で炭化装置3に投入するかという割合であり、(炭化処理量/乾燥品総量)という形(分数)で示しているので、グラフ横軸左端の「0」は、炭化処理の割合がゼロ、つまり乾燥品の全てを焼却処理する場合を示している。またグラフ横軸右端の「1」は、乾燥品の全てを炭化処理する場合を示している。
またグラフの縦軸は、上記の割合で炭化処理や焼却処理を行う際のバーナ36及びバーナ54での消費燃油量を示している。
また、グラフ中に描かれた二つのライン(直線)は、上側が低温炭化時を示しており、例えば肥料や燃料を目的として乾燥品(被処理物W)を炭化する場合の一例である。一方、下側のライン(直線)は、高温炭化時を示しており、例えば炭化の目的が、乾燥品Wをできる限り炭素に近い状態に変化させることであったり、あるいは乾燥品Wを減容して廃棄物として処理することであったりした場合の一例である。
ここで、例えば高温炭化の場合、乾燥した被処理物Wを焼却炉5での燃焼により利用できる熱量と、炭化装置3で製造される炭化物の生産量及び当該炭化物の価格を鑑みて、消費燃油量を概ね200リットル/時間とすれば(つまり使用する燃料の量を当該数値に抑えたい場合には)、上記グラフ上に破線で示すように、処理割合を約0.8とすれば良いことが分かる。つまり乾燥品の8割を炭化装置3に供給して炭化処理し、残りの2割を焼却炉5に供給して焼却処理するという適切な処理割合が事前に設定できるものである。このように、ここでは消費燃油量と、予備乾燥後の被処理物Wを炭化処理または乾燥処理する割合との関係をグラフにより数値関係化して表している。これらの関係は、乾燥炭化システム1を試験的に運転するなどして求めることができる。
なお、図4では消費燃油量と処理割合との関係を示すラインを、低温炭化と高温炭化との二つの場合で描いたが、実際には炭化物の用途等に応じて種々のラインが想定される。ただし、上述したように、このようなラインに基づいて焼却有無や適切な割合(焼却または炭化処理に供する割合)を事前に検討することができ、これにより燃費を向上させる運転が可能となるものである。
また、このようなことから図1に示した実施例では、炭化装置3(再燃炉32)から廃熱ボイラ41に送る炭化排ガスCG量と、焼却炉5から廃熱ボイラ41に送る焼却排ガスBG量とが、独立して制御できる構成を採ったものである。すなわち、図1に示した実施例は、予備乾燥後の被処理物Wを炭化処理または焼却処理に供する場合には、単に炭化排ガスCGと焼却排ガスBGとを合流させるとか、炭化排ガスCG(流量または熱量)が不足する場合に焼却排ガスBGで補う等といった技術思想にとどまらず、予め炭化の目的と消費燃料量に応じた、適切な割り振り(予備乾燥後の被処理物Wを炭化処理または焼却処理に供する割合)までも設定するという思想である。
1 乾燥炭化システム
2 乾燥機
3 炭化装置
4 熱回収装置
5 焼却炉

2 乾燥機
21 本体シェル
22 回転伝熱部(管束)

21 本体シェル
28a 投入口
28b 排出口
29a キャリアガス導入口
29b キャリアガス排出口

22 回転伝熱部(管束)
23 回転軸
24 エンドプレート
25 加熱管
26 リフタ

3 炭化装置
31 炭化炉
32 再燃炉

31 炭化炉
33 炉本体
34 乾留管
34R 乾留路
34a 受入口(被処理物の)
34b 吐出口(被処理物の)
34H 乾留ガス噴出孔
35 スクリューコンベヤ

32 再燃炉
36 バーナ

4 熱回収装置
41 廃熱ボイラ
42 貫流ボイラ
43 蒸気ヘッダ

5 焼却炉
51 撹拌棒
52 スクリューコンベヤ
53 スクリューコンベヤ
54 バーナ
55 ダンパ
56 圧力センサ
57 ダンパ
58 ダンパ

61 ブロワ
62 ダンパ
63 圧力センサ

W 被処理物(材料、乾燥品)
H 予熱炉

DG 乾燥排ガス
CG 炭化排ガス
BG 焼却排ガス

Claims (7)

  1. 被処理物を加熱して予備乾燥する乾燥機と、
    この予備乾燥を終えた被処理物を、更に加熱して乾留炭化処理する炭化装置と、
    この炭化装置より排出される炭化排ガスから熱回収し、これを前記乾燥機の熱源として再利用するようにした熱回収装置とを具え、被処理物を乾燥炭化するシステムにおいて、
    このシステムには焼却炉が設けられ、この焼却炉からの焼却排ガスを熱回収装置に移送する経路は、前記炭化装置からの炭化排ガスを熱回収装置に移送する経路に対して合流するように形成され、
    前記炭化装置からの炭化排ガスと、焼却炉からの焼却排ガスとを合わせて熱回収装置に送り込むように構成されることを特徴とする乾燥炭化システム。
  2. 前記熱回収装置は、炭化装置から送られる炭化排ガスや焼却炉から送られる焼却排ガスから熱回収して蒸気を生成する廃熱ボイラを具えて成り、

    また前記乾燥機は、被処理物を収容する中空の本体シェルと、この本体シェル内で回転する回転伝熱部とを具えて成り、
    この回転伝熱部は、内部に蒸気が通過する加熱管を複数円弧状に等配して成るものであり、
    被処理物を予備乾燥するにあたっては、本体シェル内に被処理物を供給した後、前記熱回収装置により生成された蒸気を加熱管内に通過させながら回転伝熱部を回転させ、加熱管を介して間接的な加熱により被処理物を予備乾燥するものであり、

    また前記炭化装置は炭化炉を具え、この炭化炉内に、スクリューコンベヤを内蔵した乾留管を具えて成るものであり、
    被処理物を乾留炭化するにあたっては、炭化炉内で乾留管を加熱しながら乾留管内で被処理物を移送し、乾留管を介した間接的な加熱により被処理物を乾留炭化するようにしたことを特徴とする請求項1記載の乾燥炭化システム。
  3. 前記焼却炉から排出される焼却排ガスの一部は、炭化装置の炭化炉に移送するようにしたことを特徴とする請求項2記載の乾燥炭化システム。
  4. 前記焼却炉から排出される焼却排ガスの一部を炭化炉に移送するにあたっては、焼却排ガスを希釈して炭化炉に移送するようにしたことを特徴とする請求項3記載の乾燥炭化システム。
  5. 前記焼却炉には、予備乾燥処理後の被処理物の一部を供給して焼却するようにしたことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の乾燥炭化システム。
  6. 前記焼却炉に、予備乾燥処理後の被処理物の一部を供給して焼却する場合には、
    前記炭化装置で製造される炭化物の用途に応じて、予備乾燥後の被処理物を炭化処理または焼却処理する割合と、消費燃油量との関係を予め数値化しておき、この数値化の関係に基づいて所望の消費燃油量から前記炭化処理または焼却処理の割合を決定するようにしたことを特徴とする請求項5記載の乾燥炭化システム。
  7. 前記乾燥機から排出される乾燥排ガスは、炭化装置と焼却炉とに移送するようにしたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の乾燥炭化システム。
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