JP6000710B2 - セシウムの除去方法 - Google Patents

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本発明は、廃液、生活用水、海水、河川水、池水、動植物育成用水、食品加工用水または飲料水等各種汚染水に含まれる放射性セシウムの除去方法およびセシウム除去機能を備えたミネラルウォーター生成器に関する。
福島原子力発電所の事故を契機として原子炉施設からの廃液に水溶性セシウムが含まれていることが報道されている。また、生活用水、海水、河川水、池水、動植物育成用水、食品加工用水または飲料水等各種汚染水の放射能汚染が懸念されている。
セシウムは半減期が30年と長く体内に摂取すると蓄積して被曝する危険性が高いことから、原発施設等からの廃液処理のみならず、生活用水、海水、河川水、池水、動植物育成用水、食品加工用水または飲料水等各種汚染水からの除去が懸案となっており、安全に除染する技術の確立が求められ、様々な研究が進められている。
廃液等汚染水からセシウムを除去する方法としては、例えば特開2007−271306号公報の脱窒菌で吸着除去する方法、蒸発濃縮法,イオン交換法,凝集沈澱法、またはこれらを組み合わせた方法が種々提案されているが、現在のところ、効果的な除去方法が確立されていない。
また、最近、青色顔料のプルシアンブルーのナノ粒子がセシウムを選択的に吸着し、ジャングルジムのような結晶構造の隙間にセシウムを収めると安定して出にくくする特質があることが報告され、このプルシアンブルーの吸着作用を利用した除染装置が提案されている。
この除染装置は、セシウム133・137が溶解した汚染水にプルシアンブルー(フェロシアン化第二鉄)を混合し、遠心力を用いて分離した後、フィルターにて濾し取るように構成された装置である。
しかし、処理を要する危険物質が汚染水全量となるため、遠心分離器や濾過器を含む除去設備が大型化かつ複雑化し高価なものになると共にメンテナンスが容易でなかった。また、汚染水の全量が危険物質となることから、汚染水を取り扱う作業者の安全を確保することが困難であった。さらに、一般家庭では水溶性セシウムを効果的かつ安全に除去する装置が嘱望されていた。
特開2007−271306号公報
そこで、本発明の課題は、廃液、生活用水、海水、河川水、池水、動植物育成用水、食品加工用水または飲料水等各種汚染水から、簡素な設備で安全かつ簡便にセシウムを効率的に一掃除去できるセシウムの除去方法を提供することにある。
上記課題を解決するものは、セシウムを含有した汚染水にプルシアンブルーを添加する工程と、セシウムを含有した汚染水にバーミキュライトを無機酸で処理しミネラル成分を可溶化させたミネラル濃縮液である処理用凝集剤を添加する工程と、前記プルシアンブルーにセシウムが吸着されて着色されると共に前記処理用凝集剤にて凝集させたセシウムを含有した凝集物を汚染水内で生成させる工程と、前記プルシアンブルーにセシウムが吸着されて着色されると共に前記処理用凝集剤にて凝集させたセシウムを含有した凝集物と水を分離する工程を有していることを特徴とするセシウムの除去方法である。前記処理用凝集剤は、pHが5〜7に調整されていることが好ましい。
請求項1に記載した発明によれば、廃液、生活用水、海水、河川水、池水、動植物育成用水、食品加工用水または飲料水等各種汚染水から、簡素な設備で安全かつ簡便にセシウムを効率的に一掃除去できる。
請求項2に記載した発明によれば、凝集能力を高めることができる。
本発明のセシウムの除去方法を説明するための説明図である。 本発明のミネラルウォーター生成器の一実施例の斜視図である。 図2に示したミネラルウォーター生成器の部分縦端面図である。 図2に示したミネラルウォーター生成器の分解斜視図である。 図3の部分拡大図である。
本発明では、汚染水量に対して極めて少量のプルシアンブルーおよび処理用凝集剤を添加するのみで、危険物質であるセシウムを可視化させると共に、セシウムを含む危険処理対象物を凝集させ減容化することで、廃液、生活用水、海水、河川水、池水、動植物育成用水、食品加工用水または飲料水等各種汚染水から、簡素な設備で安全かつ簡便にセシウムを効率的に一掃除去できるセシウムの除去方法を実現した。
本発明のセシウムの除去方法を、図1に示した一実施例を用いて説明する。
この実施例のセシウムの除去方法は、セシウムを含有した汚染水にプルシアンブルーを添加する工程と、セシウムを含有した汚染水に天然鉱石を無機酸で処理しミネラル成分を可溶化させた処理用凝集剤を添加する工程と、プルシアンブルーにより着色されると共に処理用凝集剤にて凝集させたセシウムを含有した凝集物を汚染水内で生成させる工程と、前記プルシアンブルーにより着色されると共に処理用凝集剤にて凝集させたセシウムを含有した凝集物と水を分離する工程を有している。以下、各工程につい順次詳述する。
セシウムを含有した汚染水にプルシアンブルーを添加する工程では、汚染水貯留槽30内の汚染水を汚染水処理容器31に流入させた後、プルシアンブルーAを添加する。これにより、プルシアンブルーのナノ粒子がセシウムを選択的に吸着し、ジャングルジムのような結晶構造の隙間にセシウムを収め、安定して出にくくする作用が生じる。プルシアンブルーのこの作用で汚染水は着色される。具体的には汚染水が透明である場合は青色顔料で青色に着色され、汚染水に予め色がある場合はその色に青味が加わった色に着色される。
なお、本願でいう「プルシアンブルー」とは青色顔料を意味するものであり、この実施例ではフェロシアン化第二鉄が使用されている。ただし、本願でいう「プルシアンブルー」はフェロシアン化第二鉄に限定されるものではなく、セシウムを選択的に吸着する性質を有する青色顔料を広く包含する。
また、セシウムを含有した汚染水に有機物を添加する工程を有することが好ましい。具体的には、処理用凝集剤を添加する前に、汚染水処理容器31に有機物Bを添加する。これにより、セシウムを含有した凝集物をより確実に形成できる。この有機物として例えば牛乳などが好適に使用できる。
セシウムを含有した汚染水に天然鉱石を無機酸で処理しミネラル成分を可溶化させた処理用凝集剤を添加する工程では、汚染水処理容器31内に処理用凝集剤Cを添加する。これにより、プルシアンブルーにより着色されたセシウムを含有した凝集物を形成することができる。
この処理用凝集剤は、天然鉱石を無機酸で処理しミネラル成分を可溶化させて製造されたものである。処理用凝集剤の原料となる天然鉱石としては特に限定されないが、例えば、花崗岩が風化して生成された腐食岩(バーミュキュライト)、またはこの腐食岩がさらに風化して生成された土壌、或いは両者の混合物が好適に使用できる。
天然鉱石を処理する無機酸としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸またはこれらの混合物が好適に使用できるが、中でも、溶解度と反応速度に優れ、かつ不揮発性の硫酸がより好ましい。
処理用凝集剤の製造方法としては、例えば98%硫酸を用いた場合、20〜25重量%の硫酸と、岩石の粉砕物(予め1.0mm以下に粉砕したもの)を50〜66重量%と、その他(水)とを混合し、65〜75℃で5〜8時間熱処理及び攪拌し、さらに12〜15時間冷却及び攪拌してミネラルを溶解抽出させる方法が挙げられる。
そして、この処理用凝集剤(ミネラル濃縮液)は、水酸化ナトリウムまたはクエン酸緩衝液などを所要量添加することにより、pHが5〜7に調整されることが好ましい。これにより、凝集能力を高めることができる。
プルシアンブルーにより着色されると共に処理用凝集剤Cにて凝集したセシウムを含有した凝集物を汚染水内で生成させる工程は、汚染水処理容器31内でプルシアンブルーA、有機物Bおよび処理用凝集剤Cを添加した後、放置することで行われる。
処理用凝集剤Cにて凝集させたセシウムを含有した凝集物と水を分離する工程は、セシウムを含有した凝集物を収容する凝集物容器32と液体容器33にそれぞれ凝集物Sと浄化水Pを流入させ収容することにより行われる。具体的には、この実施例では、凝集物Sは汚染水処理容器31内の底部付近に沈殿するため、底部付近に設けられた第1排出口34より凝集物容器32に流入して分離され、浄化水Pは汚染水処理容器31内の上部付近に設けられた第2排出口35より液体容器33に流入して分離されるよう構成されている。
そして、凝集物S内に危険物質であるセシウムが含有されているため、水と分離され減容化された凝集物Sを処理すればよく、セシウムの処理をより容易に行うことができる。また、凝集物S内のセシウムはプルシアンブルーにて着色され可視化されているため、作業者は安全にセシウムを処理することができる。
なお、この実施例では、上記のような分離方法によって凝集物Sと水Pを分離しているが、これらの分離を濾過によって行ってもよい。濾過によって両者を分離することで、簡素な設備でより確実にセシウムを除去できる。
以上のように、本発明のセシウムの除去方法では、プルシアンブルーのナノ粒子がセシウムを選択的に吸着し、プルシアンブルーのこの作用で汚染水のうちのセシウムを含有する部分が可視化されるため、セシウムの処理に携わる者がセシウムに触れることを確実に回避できると共に、処理対象物を目視できることでより確実にセシウムを除去できる。さらに、セシウムを含有した処理対象物は処理用凝集剤にて凝集され沈殿するため、処理対象物が減容化されることでより容易かつ安全にセシウムを処理できる。
つぎに、本発明のセシウム除去機能を備えたミネラルウォーター生成器を図2ないし図5に示した一実施例を用いて説明する。
この実施例のミネラルウォーター生成器1は、セシウムを含有した飲料水を収容するための原水容器2と、原水容器2内に収容されたセシウムを含有した飲料水に添加するプルシアンブルーと、原水容器2内に収容されたセシウムを含有した飲料水に添加してセシウムを含有した凝集物を形成する処理用凝集剤であって天然鉱石を無機酸で処理しミネラル成分を可溶化させた処理用凝集剤と、原水容器2と連通口5を介して連通すると共に生成された生成水を貯留するための貯水容器4と、連通口5を被覆して配されセシウムを含有した凝集物を濾過するためのフィルター8を有している。以下、各構成について順次詳述する。
ミネラルウォーター生成器1は、本発明のセシウムの除去方法をミネラルウォーター生成器に適用したものである。
原水容器2は、水道水や井戸水等の飲料水を注入するための容器であり、この原水容器2内に、セシウムを含有した飲料水(原水)とプルシアンブルーと処理用凝集剤を添加してセシウムを可視化されると共に凝集させ、ミネラルウォーターを生成する。
原水容器2は、図4に示すように、上端が開口した有底筒状体(円筒体)に形成されており、底部に連通口5を有したフィルター載置部6を備えると共に、上端の開口には、上蓋9が着脱自在に被嵌できるように構成されている。
フィルター載置部6には、図5に示すように、凹状に形成されたフィルター載置板10と、フィルター載置板10の下部に設けられ当該フィルター載置板10を貫通する筒部11とを有したフィルター載置部材12が配されており、このフィルター載置部材12は、筒部11がフィルター載置部6の連通口5に挿通された状態で原水容器2の底部に固定されている。
より具体的には、筒部11の外周には螺子部(図示しない)が形成されており、この螺子部と蝶ナット13とが螺合されることによって、フィルター載置板10が原水容器2の底部に設けられたフィルター載置部6上に固定されている。なお、凹状に形成されたフィルター載置板10には、フィルター8の下部が嵌め入れ可能に形成されていることが好ましい。
フィルター8は、図3または図5に示すように、活性炭7と、活性炭7を被包したセラミックフィルター7Aとから構成されている。活性炭7は、セラミックフィルター7Aを通過した原水内に残存する不純物等を吸着して脱臭、脱色する作用を有するものであり、セラミックフィルター7Aは、0.5μmの微細孔をもつセラミックスから形成されており、処理用凝集剤によって凝集された原水中の不純物を濾過して除去する。
ミネラルウォーター生成器1では、この原水容器2内で、セシウムを含有した飲料水にプルシアンブルーを添加する工程と、セシウムを含有した飲料水に天然鉱石を無機酸で処理しミネラル成分を可溶化させた処理用凝集剤を添加する工程と、前記処理用凝集剤にて凝集したセシウムを含有した凝集物を濾過する工程が行われるように構成されている。
なお、この実施例のセラミックフィルター7Aは、0.5μmの微細孔を有しているが、セシウムを含有した凝集物を除去するには、3μm程度の微細孔であれば濾過できるため、0.3〜3μmの微細孔を有するフィルターを有するものであればよい。
原水容器2内に収容されたセシウムを含有した飲料水に添加するプルシアンブルーは、セシウムを吸着して飲料水内のセシウムを可視化するためのものであり、これにより、本発明のミネラルウォーター生成器の使用者は、セシウムが確実に除去されたかを目視で確認でき、安心して生成水を飲用することができる。
なお、本願でいう「プルシアンブルー」とは青色顔料を意味しており、この実施例ではフェロシアン化第二鉄が使用されている。ただし、本願でいう「プルシアンブルー」はフェロシアン化第二鉄に限定されるものではなく、セシウムを選択的に吸着する性質を有する青色顔料を広く包含する。
処理用凝集剤は、原水容器2内に収容されたセシウムを含有した飲料水に添加してセシウムを含有した凝集物を形成すると共に、飲料水に多数のミネラルを含有させるためのものであり、天然鉱石を無機酸で処理しミネラル成分を可溶化させて製造されている。さらに、この処理用凝集剤は、水の分子間に溶け込む身体に有害な影響を及ぼす元となる遊離塩素や有機塩素化合物その他の有機物の凝集作用、大腸菌群等の雑菌の制菌作用、酸化還元電位を低下させる作用などを奏するものでもある。
処理用凝集剤の原料となる天然鉱石としては特に限定されないが、例えば、花崗岩が風化して生成された腐食岩(バーミュキュライト)、またはこの腐食岩がさらに風化して生成された土壌、或いは両者の混合物が好適に使用できる。
天然鉱石を処理する無機酸としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸またはこれらの混合物が好適に使用できるが、中でも、溶解度と反応速度に優れ、かつ不揮発性の硫酸がより好ましい。
処理用凝集剤の製造方法としては、例えば98%硫酸を用いた場合、20〜25重量%の硫酸と、岩石の粉砕物(予め1.0mm以下に粉砕したもの)を50〜66重量%と、その他(水)とを混合し、65〜75℃で5〜8時間熱処理及び攪拌し、さらに12〜15時間冷却及び攪拌してミネラルを溶解抽出させることにより、処理用凝集剤(ミネラル濃縮液)を製造することができる。
そして、この処理用凝集剤(ミネラル濃縮液)は、水酸化ナトリウムまたはクエン酸緩衝液などを所要量添加することにより、pHが5〜7に調整されることが好ましい。これにより、凝集能力が高めることができると共に、飲料水中の有機物および砒素、鉛等の有害重金属を凝集させて除去することが可能となる。
また、このようにして得られた処理用凝集剤は、原料としての天然鉱石の化学組成にもよるが、腐食岩(バーミュキュライト)を原料した場合、以下の表1のように、ミネラルを20種類以上含有している。
Figure 0006000710
このようなミネラル(微量元素)を豊富に含む処理用凝集剤を、飲料水に添加することでアルミニウム、鉄、ケイ素等の凝集作用により、セシウムを含む有害物質の除去を効果的に行うことができると共に、定量的に多数の微量元素の補給を行うことができる。
貯水容器4は、原水容器2内にてセシウムが除去された生成水を貯留するための容器であり、図3または図4に示すように、上端が開口した有底筒状容器に構成されている。貯水容器4の下部付近の側部には貯水容器4内に貯留された生成水を外部に取り出すためのコック14が設けられており、また、貯水容器4は必要に応じて置台15の上方に載置され、コック14からの出水がより容易となるように構成されている。
なお、原水容器2および貯水容器4は、外部から水位や水質などを観察できるように透明又は半透明な抗菌処理済みの合成樹脂容器にて形成されている。
中継ぎ部材3は、原水容器2と貯水容器4とを上下方向に一体となるように中継ぎするためのものであって、図4または図5に示すように、中央に開口を有し上端周縁部の上面において原水容器2の外底面を支持する凹状体3Aと、凹状体3Aの下部に配され、凹状体3Aを中央開口部の周縁部にて支持すると共に、外周縁にて貯水容器4の上端開口縁部と係合する環状体3Bとから構成されている。
つぎに、ミネラルウォーター生成器1の使用方法について説明する。
図2に示した状態で上蓋9を取り外し、原水容器2に所要量のプルシアンブルーと所要量(原水の0.01〜0.03重量%程度)の処理用凝集剤が添加された原水を注ぎ込み、必要に応じて上蓋9をする。
ここで、処理用凝集剤が添加された原水は、一定時間経過後に上述したミネラルが豊富な水に生成されると共に、セシウムおよび遊離塩素や有機塩素化合物その他の有機物の凝集が行われる。さらに、雑菌の制菌が行われると共に、セシウムを含有した凝集物はプルシアンブルーにより青色に着色されて原水中に沈殿する。
なお、このような凝集作用の物理的、化学的メカニズムは具体的には解明されていないが、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、鉄、カリウム、ナトリウム、ケイ素等の複数の金属塩が複塩を形成し、複雑にからみ合いながら電荷を効率よく中和させ凝集させるものと考えられる。
このように凝集処理された原水は、活性炭7を内蔵したフィルター7を通過した後、筒部11を経由して貯水容器4内へ落下し貯留される。この過程で原水はセラミックスフィルター7Aによって濾過されてセシウムを含有する凝集物が除去され、さらに、セラミックスフィルター7A内部に配された活性炭7と接触して残存する不純物が吸着され、脱臭、脱色等がなされて良質なミネラルウォーターとして浄化生成される。
ここで、使用者は、貯水容器4内に貯留された生成水が青色を呈していれば、生成水中にセシウムが存在している可能性があり、飲用を回避できる一方、無色透明であればセシウムが除去されたものとして安心して生成水を飲用することができる。
貯水容器4内に貯留した生成水を取り出す際には、コック14を開くだけでよいが、中継ぎ部材3を持ち上げて貯水容器4の上端開口から汲み上げてもよい。
また、長時間の使用によって活性炭7およびセラミックスフィルター7A(フィルター8)が汚れたり目詰まりした場合は、フィルター載置板10からフィルター8を取り外して新旧取り替えるだけでよい。さらに、フィルター機能が低下している場合には、プルシアンブルーにより青色に着色されたセシウムを含んだ凝集物が貯水容器4内に流入するため、そのような危険な場合もフィルター8を取り外して新旧取り替えることができ、生成水内のセシウムの有無を使用者が逐次確認し、飲用を回避することで安全性を確実に担保することができる。
(セシウム除去能試験)
ミネラルウォーター生成器1を用いて以下のようにセシウム除去試験を行った。
セシウムを1.1mg/Lの割合で含有した原水を原水容器2に収容し、この原水に原水総量の0.02重量%の処理用凝集剤と、原水総量の0.001重量%のプルシアンブルーと、有機物として原水総量の0.0005重量%のコーヒーフレッシユを添加し<さらに水酸化ナトリウムを加えて中性にして十分に攪拌した。その後、フィルター8を介して貯水容器4に貯留した生成水をICP質量分析法により分析したところ、セシウムの含有量は、<0.002mg/Lとの計量結果を得た。
計量値「<0.002mg/L」は、使用された計量器の精度ではセシウムは検出されなかったことを意味するものであり、本発明のセシウムの除去方法およびセシウム除去機能を備えたミネラルウォーター生成器によって、セシウムが効果的に除去されたことが確認された。
なお、上記実施例のミネラルウォーター生成器1は、本発明のセシウムの除去方法を一般家庭用のミネラルウォーター(飲料水)生成器に使用したものであるが、廃液、生活用水、海水、河川水、池水、動植物育成用水、食品加工用水等各種汚染水からセシウムを除去する場合は、原水容器2を大型化した汚染水容器を構成し、各種汚染水に、汚染水量に対して極少量のプルシアンブルーおよび上記処理用凝集剤を添加し、汚染水容器内に形成されたセシウムを含有した凝集物をフィルター手段にて濾過することにより汚染水からセシウムを一掃除去することができる。
1 ミネラルウォーター生成器
2 原水容器
3 中継ぎ部材
3A 凹状体
3B 環状体
4 貯水容器
5 連通口
6 フィルター載置部
7 活性炭
7A セラミックスフィルター
8 フィルター
9 上蓋
10 フィルター載置板
11 筒部
12 フィルター載置部材
13 蝶ナット
14 コック
15 置台
30 汚染水貯留槽
31 汚染水処理容器
32 凝集物容器
33 液体容器
34 第1排出口
35 第2排出口

Claims (1)

  1. セシウムを含有した汚染水にプルシアンブルーを添加し着色する工程と、
    セシウムを含有した汚染水にバーミキュライトを無機酸で処理しミネラル成分を可溶化させたミネラル濃縮液である処理用凝集剤を添加する工程と、
    前記処理用凝集剤を添加した後放置することにより、前記プルシアンブルーにセシウムが吸着されると共に前記処理用凝集剤にて凝集させたセシウムを含有した凝集物を汚染水内で生成させる工程と、
    前記プルシアンブルーにセシウムが吸着されると共に前記処理用凝集剤にて凝集させたセシウムを含有した凝集物と水を分離する工程を有していることを特徴とするセシウムの除去方法。
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