JP4238303B2 - 布帛の蒸気熱仕上げ装置 - Google Patents

布帛の蒸気熱仕上げ装置 Download PDF

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本発明は、布帛の蒸気熱仕上げ装置に関するものであり、特に衣服やカーテン等布帛のミシン縫製を行いつつ、ミシン縫製による縫い縮み等を伸ばすことに適した蒸気熱仕上げ装置に関するものである。
衣服やカーテン等を縫製したり、また洗濯したりした後、アイロン台上に上記の衣服やカーテン等を広げ、その上に蒸気アイロンを押し当てて圧力を加えながら蒸気アイロンを滑らせ、これにより衣服やカーテン等の縫い目皺やその他の皺を伸ばし、布帛を平滑に仕上げていた。
そして、上記の工程を改善するために本出願人は実公平6−79号公報にて、蒸気噴射装置を案内レールに沿って移動させる方式の蒸気熱仕上げ装置を提案しカーテン縫製業者へ提供していた。
また、実公平6−79号公報の蒸気熱仕上げ装置とは別に特開平11−188200号公報のように、ミシン等の縫製装置の後部にルブリケータ及びヒータブロックからなる蒸気噴霧装置を設け、縫製しながら仕上げ工程を行い、状況に応じて、バキューム装置にて布帛内部に浸透した余分な水分を取り除くという蒸気噴霧装置付き縫製装置についても提案していた。
実公平6−79号公報 特開平11−188200号公報
実公平6−79号公報の蒸気熱仕上げ装置は、布帛を広げた状態でセットするために、設置場所を多く必要とするという欠点があった。そのため、特開平11−188200号公報の提案も行っていたが、縫い目部分だけに蒸気を噴射するだけでは、縫製時に発生していた縫い縮みを完全に取り去ることはできないことがあった。そしてまた、布帛の縫い始め端部や縫い終わり端部まで処理しようとすると、作業者が熱く加熱されたヒーターブロック部近くで布帛を持って、手を伸ばしながら蒸気熱加工をせねばならず、また加熱されているヒータブロック部近くに手を持っていかねばならないため危険であり、使い勝手に課題が残っていたのである。
また、カーテンの耳縫い作業を行う場合においては布帛の縫い始め或いは縫い終わりにはウェイト(重り)を三ツ巻の中に入れて耳縫い工程を行うのであるが、蒸気の噴射口は布帛に近い位置に設定されており、ウェイトを入れたために布帛が膨らみ、布帛がヒータブロック部に接触し、熱で布帛を損傷させてしまうということが発生してしまっていた。
そのために、縫い目部分だけでなく、縫い目を含み縫い縮み等が発生している布帛をある程度の巾で蒸気熱仕上げし、縫い始めから縫い終わりまで効率よく蒸気熱加工することができる装置の開発が求められていた。
課題を解決するために、本発明の請求項1は、加熱蒸気を噴射するアイロン部を有し布帛に蒸気熱加工を行う装置において、蒸気熱加工装置は着脱自在に構成され、ミシンの布帛排出側に着脱でき、ミシンの縫製と同期して縫製された布帛を載置して搬送する通気性を有するベルト状布帛搬送部で搬送しながら蒸気熱加工を行い、上記布帛搬送部入口において、布帛に適度なテンションを与えるダンサーローラーを有し、加熱蒸気を噴射するアイロン部に対向して配置されるバキューム部を有し、該バキューム部の吸引によって布帛に噴射される蒸気を布帛に浸透させかつ布帛に蒸気が残らないようにして、蒸気熱加工後に布帛搬送部で布帛の冷却及び乾燥を行うことを特徴とする布帛の蒸気熱仕上げ装置としている。
蒸気熱仕上げ装置を着脱自在に設けたので、既に導入されているミシンに対しても取り付けすることができ、縫製しながらの蒸気熱加工を行うことにより、従来別工程で行っていた蒸気熱加工をなくすことができ、縫製効率を大幅に改善できる。また、布帛を布帛搬送部で搬送しながら蒸気熱加工を行い、蒸気熱加工後に布帛搬送部で布帛の冷却及び乾燥を行うため、蒸気熱加工によって布帛の風合いを損なってしまうようなことがない。また、通気性を有するベルト状搬送手段を有しているので、蒸気熱加工の際に布帛とベルト間に蒸気がたまることなく蒸気の抜けが良い状態で蒸気熱加工を施すことができる。また、ベルト状搬送手段の通気性が良いので蒸気熱加工後の布帛の冷却、乾燥にも効果的である。また、ベルト状の搬送手段に布帛を載置して搬送するため、布帛の初端から終端まで安定した蒸気熱加工が可能となる。そしてまた、加熱蒸気を噴射するアイロン部に対向してバキューム部を設け、このバキューム部の吸引により、加熱蒸気が布帛に浸透しやすくなり、また布帛に加熱蒸気が残留せずに布帛の湿気を除去することができる。
本発明の請求項2は、ミシンの縫製が停止した時にはアイロン部が退避し、布帛の損傷を防ぐ動作を行うことを特徴とする請求項1記載の布帛の蒸気熱仕上げ装置としている。
ミシン停止した際にアイロン部が蒸気熱加工を行う位置にあると熱によって布帛を損傷してしまう。ミシンの停止に同期してアイロン部が退避するためそのような損傷を完全に防ぐことができるのである。
本発明の請求項3は、蒸気熱加工を行う布帛の厚みが蒸気熱加工中に変わってもアイロン部を少し上昇させることにより厚くなった布帛が蒸気熱加工を行いながら搬送されることを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の布帛の蒸気熱仕上げ装置としている。
布帛の縫製では、例えばカーテン縫製を行う場合、耳縫い工程においては布帛にウェイト(重り)を挿入して縫製することが行われている。このように布帛に何か別のものを挿入して縫製したり、または布帛を折り返して厚みが変わっているという部分がある。また熱の影響を受けやすい生地においても蒸気熱加工にむらができる為、アイロン部を布帛より離す必要があり、そのためにアイロン部を少し上昇させ、布帛がアイロン部に接して損傷したり、布帛の風合いをなくしてしまったりすることを防ぐことができるのである。

既に縫製業者に導入されているミシンに対して簡単に取り付けることができる蒸気熱仕上げ装置が提供できるようになる。また、ミシン停止時にはアイロン部を退避させるため布帛の損傷を無くし、縫い目位置だけでなく、縫い目位置周辺の布帛も蒸気熱加工し冷却、乾燥することにより仕上がりをよくすることができるのである。
本発明の実施の形態の一例を説明する。図1に示すようにミシンMが載置されたテーブルTに、蒸気熱仕上げ装置1はボルト7で固定される構造となっている。この蒸気熱仕上げ装置1はアイロン部2とアイロン部2を移動させるアイロン移動部3と、アイロン部2に対向しアイロン部2からの蒸気を吸引するバキューム部4、バキューム部4の吸引口上を覆うようにして張設した通気性の良い布帛搬送用のコンベアベルト51等からなる布帛搬送部5、ミシンMに縫製された布帛をたわんだ状態に保持して布帛搬送部5の起動停止の検出を行う布帛検出部6から構成されている。Sはミシンに設置されている先引きローラーである。
アイロン部2は蒸気バルブを有したヒーターブロック21が設置されており、温度は任意の温度に調節可能となっている。また、ヒーターブロック21には、蒸気の噴射口(図示せず)がミシンMの縫い針位置に対応する位置に、小さな噴射口を5ミリから20ミリ程度の巾に複数設け、この複数列の噴射口を搬送方向にも平行に複数列設け、蒸気熱仕上げが確実に行われるように構成されている。噴射口の個数やどの程度の巾に設置するかは使用するボイラー等蒸気発生源の能力に合わせて設計すればよく、適度に蒸気が縫い目周辺に噴射されるようにしておけばよい。また、蒸気噴射幅に対してアイロン部2をより幅広くしているため布帛に対して幅広くアイロン効果を与える構成となっている。
アイロン移動部3は、図4(a)に示す位置から図4(b)に示す位置へ旋回シリンダ31によってリンク34を旋回させる。上記の旋回シリンダ31のロッドの先端が布帛搬送部5のフレームに取り付けられたピン等の適宜な部材に回動自在に取り付けられ、シリンダ本体側がリンク34へ回動自在に取り付けられている。このリンク34は、図4(a)の平面視である図4(c)に示すように断面が略コの字状をしており、リンクシャフト22が回動自在に取り付けられている。図4(c)においては必要部分を表示しており、ミシンM等は省略している。そして、このリンク34の旋回により、アイロン部2の進退、すなわち上下移動(実際の移動はアイロン部2が水平状態を保持して旋回移動)を行わせる。この時布帛検出部6のダンサーローラー62とガイド63も同時に動作するが、この動作については布帛検出部6において詳述する。
また、図4(d)はミシンM側から見たアイロン部2の昇降構造を示した図である。図4(d)に示すように、布帛を蒸気熱加工する際にはアイロン部2を昇降させる昇降シリンダ32も設けられている。さらに、バキューム部4、及び布帛搬送部5に対してある一定距離だけアイロン部2を上昇させて保持するための昇降第2シリンダ33を有している。この実施の形態では昇降シリンダ32のロッド先端部と昇降第2シリンダ33のロッド先端とが突き合う状態に設置している。この昇降シリンダ32または昇降第2シリンダ33の少なくともいずれか一方が駆動した場合にはアイロン部2はリニアガイド37によって上下移動を行う構造となっている。22aは昇降第2シリンダ取付板である。
また、布帛を蒸気熱加工する際には、種々の布帛の厚みに対応できるように、アイロン部2の下降位置を変更するハンドル38を設けてもいる。(図5参照)このハンドル38を回転させるとハンドル38の軸部に設けられたネジ部38aを位置調整ガイド39が上下する構造となっており、この位置調整ガイド39がアイロン部2と昇降シリンダ32を含めてユニットとして保持して上下することとなる。そのため、昇降シリンダ32を含めてアイロン部2がユニットとしてアイロン移動部3に対してリニアガイド37で上下し、蒸気熱加工時におけるアイロン部2の高さを調整可能としている。図5(a)は、ハンドル38の調整によりアイロン部2の位置を上昇させている状態を示し、図5(b)がアイロン部2の下がっている状態を示している。図5(c)はミシン側から見た状態で説明に必要な部分を開示した図である。
バキューム部4はアイロン部2に対向するように設けられており、噴射口から噴射される蒸気が布帛に残留しないように吸引ブロア41で吸引する。図2はバキューム部4の搬送方向側面から見た状態の断面図を示している。アイロン部2全域以上に対抗する吸引口4aと、アイロン部2から出た後の搬送時に吸引する吸引口4bを設けている。(図3参照)このバキューム部4の吸引口4bはアイロン部2に対抗する位置だけでなく、布帛がアイロン部2から外れた位置においても吸引を行うことにより、縫い目位置だけでなくその周辺にも蒸気熱加工がされた後、アイロン部2から離れた位置において布帛の冷却、乾燥を行うことにより、確実に蒸気熱加工後の蒸気熱の残留による縫い縮みの復元等の不具合を解消できるようにしている。
布帛搬送部5は、図1乃至図3の平面図に示すように、搬送モーター55で駆動される駆動ローラー56とその他のローラーで所定経路を無限軌道状に形成する搬送ベルト51を有している。この搬送ベルト51によって布帛を搬送するのである。
52は搬送用押さえ棒であり、アイロン移動部3のフレームに設置され、アイロン移動部3が旋回シリンダ31で旋回すると搬送押さえ棒52も旋回し、搬送ベルト51に対して下降し、布帛を搬送ベルト51に対して押しつけることにより布帛が搬送方向と直角の方向へずれることを防止する構造となっている。
53が糸目押さえローラーであり、アイロン部2の搬送方向出口側でミシンMで縫製された布帛の糸目部分を押さえ、図2に示したように、糸目押さえローラー53はバネ53a等の弾性部材で搬送ベルト51側へ一定の力で付勢されており、搬送ベルト51との間に布帛を挟み、搬送ベルト51の搬送力を布帛に伝えて安定して布帛の搬送が行える構造となっている。
この布帛搬送部5においては、ミシン縫製で送り出される布帛の移動に対して、搬送ベルト51の搬送速度を若干速く設定しており、布帛検出部6の動作により搬送の起動停止を行い、ミシンの縫製との同期運転を行う構造としている。また、搬送用押さえ棒52に接触する搬送ベルト51の表面には高摩擦のベルトを縫い付けることにより挟み込みによる布帛の搬送を確実に行うようにしており、搬送ベルト51または布帛と接触する搬送用押さえ棒52側の布帛接触面には滑り易い低摩擦のテープを貼付している。
もちろん以上の形態に限定するわけではなく、搬送用押さえ棒52は、搬送用ベルト51のように無限軌道を構成する押さえベルトとしてもよいし、また、複数のローラーを適宜な間隔で配置して、布帛を複数のローラーで搬送ベルト51に押しつけるという構造のものでもよい。カーテン等丈の長いものを縫製する場合には、その布帛の長さによって布帛自体の重さや搬送時の抵抗等で搬送方向と直角方向へのずれが発生しやすくなるため、そのずれを防ぐような構成のものであればよいのである。
布帛検出部6はダンサーローラー62とガイド63で構成される。図4(a)に示すように、ダンサーローラー62はローラーレバー65に回動自在に取り付けられ、ローラーレバー65がリンクシャフト22に回動自在に設置されている。図4(a)の状態はダンサーローラー62の自重でリンク34に設けられたストッパー34aに保持された状態である。先に説明したように旋回シリンダ31で図4(b)となり、リンク34が旋回するとダンサーローラー62は旋回下降し、すなわち動作待機位置へ移動する。
このとき、ガイド63も図4(a)の位置から図4(b)で図示したミシン側の位置へ移動する。ガイド63は移動ガイド67に接続され、この移動ガイド67とリンク34間に連結棒66が設けられている。リンク34の旋回により連結棒66により移動ガイド67がガイド63を移動させる構成となっている。この移動ガイド67は長穴67aを設けており支点シャフト35に長穴67aが規制されて摺動し、旋回シリンダ31の旋回時にガイド63をミシン側へ確実に移動させる構成となっている。
ダンサーローラー62は動作待機位置からガイド63と搬送ベルト51先端の間においてかかる布帛のテンションによって図2に示すように旋回動作(旋回後の位置を二点鎖線で表示)を行い、この旋回動作により搬送スイッチ61を動作させ、布帛搬送部5の動作を制御する構成となっている。
次に本装置の動作について説明すると、まずミシンMが設置されているテーブルTに本発明の装置のフレーム8をセットし、設置用のボルト7及びミシン調整時に旋回退避させる為の支点用金具9にてテーブルTに装置を固定する。この時、ミシンの縫製位置が蒸気熱加工する際のアイロン部2の蒸気噴射口位置に合致するように固定する。そしてミシンMの駆動に連動させることができるよう、ミシンペダルPのスイッチ部に連動できる連結チェーン73を図6のように取り付ける。
本装置の起動スイッチ71に対し、ペダルPが踏み込まれた際連結チェーン73が引き下げられる。この時連結チェーン73に取り付けられたスイッチレバー72が回動することになり、この回動によってスイッチレバー72の端部のR形状部で起動スイッチ71が動作する。スイッチについて詳細に説明しているがミシンMと同期(連動)できるものであればスイッチはどんな形態でもよい。
まず、ミシンMにて蒸気熱加工を行う布帛を縫製し、その縫い始め側の布帛端部が搬送ベルト51の上に来た時点で運転スイッチ(図示せず)をONする。この運転スイッチのONにより起動スイッチ71がペダルPの動作と連動するようになる。
縫い始め側の布帛端部がずれて送られた場合には一度ペダルPから脚を離してミシンMを停止させ、布帛の位置を作業者が修正してから運転スイッチをONする。ずれずに布帛が送られた場合は上記のように運転スイッチをONするだけで、ペダルPは踏み込んでいる状態であるため本装置の起動スイッチ71がONとなる。
運転スイッチがONした状態になると、旋回シリンダ31が動作し、アイロン移動部3が旋回する。旋回開始の状態が図4(a)であり、旋回後の状態を示した図が図4(b)である。布帛が搬送用押さえ棒52と搬送ベルト51に挟まれ、ガイド63が前進しダンサーローラー62が布帛の上に自重で乗った状態になり、布帛に適度なテンションが与えられる。この時、バキューム部4も吸引を開始している。そして、ペダルPが踏み込まれることで、起動スイッチ71がONになり、ミシンMの縫製が開始される。布帛が縫製され、図2に示すように搬送ベルト51と搬送用押さえ棒52にて保持された布帛にダンサーローラー62が自重にて布帛搬送部5の入口部分とガイド63の間に落ち込む。ミシンMにより縫製が行われるとダンサーローラー62、ピン64が設けられたローラーレバー65が回動することになり、このピン64が搬送スイッチ61を動作させる。このとき、噴射シリンダ36が作動し蒸気を噴射しながらアイロン部2が昇降シリンダ32により下降し蒸気熱加工を開始すると共に搬送モーター55も駆動され布帛搬送装置5が布帛を搬送開始する。(図7(a)参照)
ダンサーローラー62によって適度なテンションをかけながらたわませられた布帛が搬送ベルト51に搬送され、ダンサーローラー62が旋回して布帛によって上昇させられる。このときローラーレバー65も図2において時計と逆方向に旋回し、ピン64が移動することにより搬送スイッチ61をOFFする。この搬送スイッチ61がOFFとなる位置が図2における2点鎖線で示したローラーレバー65及びダンサーローラー62の位置である。
搬送スイッチ61がOFFになると、布帛搬送装置5が停止すると共に、アイロン部2が昇降シリンダ32の動作により布帛から上昇して図7(b)の状態に退避する。もちろん搬送スイッチ61がOFFになると、蒸気の噴射も停止した状態となる。そしてこの状態でミシンMによって縫製された布帛が布帛検出部6へ送り込まれてくるため、再びダンサーローラー62が下降を始める。後はミシンM側から縫製された布帛が送り込まれてくる毎に上記したダンサーローラー62の動作を繰り返し、搬送スイッチ61がON・OFFされ布帛搬送装置5及びアイロン部2の昇降及び蒸気熱加工の開始及び停止を繰り返すこととなる。ミシンMの縫製速度と搬送ベルト51の搬送速度がほぼ同じ程度の場合、装置の起動、停止の少ない滑らかな運転となる。本実施の形態では布帛搬送装置5の搬送速度をミシンMの縫製速度より早く設定し、布帛搬送自体は間欠運動的に搬送されるようにした。
ガイド63を設置することにより、布帛搬送装置5入口側で布帛をある程度テンションをかけた状態で布帛をたわませて保持する構造とでき、ミシンMの縫製速度に応じて適切に蒸気熱加工が施せるように構成している。
また、蒸気熱加工をしている最中に作業者が別の作業や用件でペダルPから脚を離した際においても、起動スイッチ71がOFFとなり、ミシンMの縫製が停止するのと同時に、搬送モーター55の動作も停止、またさらに噴射シリンダ36も復帰して蒸気の噴射を停止させ、アイロン部2が昇降シリンダ32で上昇する。この一連の動作により、停止している間にアイロン部2で布帛を加熱し過ぎて損傷してしまったりすることがないように動作するようにしている。これは搬送スイッチ61がOFFとなった時と同様の動作となっている。
そしてまた、蒸気熱加工を布帛に施す際についての補足を説明する。搬送用押さえ棒52はアイロン部2と近接している場合、例えば布帛の生地が厚くアイロン部2から噴射される蒸気が通りにくい布帛においては、バキューム部4で吸引しきれなかった蒸気により搬送用押さえ棒52の側面等に結露してしまう場合がある。この結露が布帛に滴下して布帛を濡らさないように、アイロン部2からの戻り用蒸気配管(通常工業用アイロンには設けられている配管)の排熱を利用し、図8に示すようにこの戻り用蒸気配管57を搬送用押さえ棒52に添わせるように取り付けて、搬送用押さえ棒52を加熱して結露を防止するという構成としてもよい。図8(a)は戻り用配管57を搬送用押さえ棒52内に取り付けた状態を示し、図8(b)がその搬送用押さえ棒52の断面を示している。図8(b)に示した搬送用押さえ棒52の断面形状をしたアルミ等の部材がフレーム用の部材として各種市販されており、その中から適宜使用すればよく、部材の溝部へ配管を押し込んで取り付けている。図8(a)に示したようにアイロン部2の長さ以上に渡って戻り用配管57を搬送用押さえ棒52に取り付けたので、排熱によって結露を防ぐことができるのである。
また、上記のように吸引しきれなかった蒸気がアイロン部2と搬送用押さえ棒52の間に溜まることで、搬送ベルトの凹凸が布帛に形成される場合は、エアーブローノズル54にて蒸気を飛ばすことによる防止が可能であるためエアーブローノズル54を取付た構成としてもよい。蒸気を通しにくい布帛の場合などではアイロン部2周辺に噴き漏れた蒸気が結露となって装置に付き、それが布帛へ滴下することにより布帛を濡らしたり、布帛独特の風合いを一部分で損なってしまうことがあるため、漏れた蒸気をどう除去するか等の手段を適宜採用することが望ましい。
次に蒸気熱加工中にアイロン部2の高さを変更することについて説明する。一定厚の布帛であると上記のままで縫製終端まで蒸気熱加工すればよいのであるが、例えばカーテンの耳縫い縫製等においては縫製初端或いは終端でウェイトを三ツ巻部に挿入して縫製することがよくある。そのため、縫製初端或いは終端はそのウェイト分厚みが厚くなっていることがある。縫製初端においては、選択スイッチ(図示せず)にて昇降第2シリンダ33が作動できる状態となり、通常縫製時は昇降第2シリンダ33が作動し、昇降第2シリンダ33のロッドの先端が昇降シリンダ32のロッドの先端に当接し、図7(c)に示すように少しだけアイロン部2を上昇させてウエイトが挿入されて厚くなっても通過できるだけの隙間を開ける。ウエイトの長さというのは大体決まった長さのため、アイロン部2の後端より生地を厚くするウエイト分の搬送方向側で布帛の生地の初端を検知するセンサー74を設置している。このセンサー74で布帛の初端が検知されれば厚くなったウエイト部がアイロン部2から搬送されて通過しているので、昇降第2シリンダ33を復帰させて図7(a)の状態にアイロン部2を下降させて布帛の蒸気熱加工を行う。
また縫製終端にウエイトが入っている場合においては、ミシンMによる縫製が完了して糸切りも終了した状態であり、ペダルPを踏むことによる操作ができない為、上昇搬送スイッチ(図示せず)を押すことにより昇降第2シリンダ33を駆動させてアイロン部2を上昇させ、図7(c)状態とし蒸気熱加工を終端まで施すことにより蒸気熱加工が完了する。縫製終端の布帛の厚い部分に対して蒸気熱加工が完了すれば、再度運転スイッチを押し旋回シリンダ31を復帰しアイロン移動部3を旋回上昇させることで工程完了とする。図7(d)の状態は昇降シリンダ32及び昇降第2シリンダ33が動作してアイロン部2が上昇した状態を示している図である。
またさらに別の実施の形態として、縫製終端にウエイトが入っている場合においては、ミシンMによる縫製が完了した布帛の終端を検知する手段、例えばセンサー等を設置し、布帛終端を検知することにより、検知した時点もしくは検知してから所定距離または時間布帛を搬送した後に昇降第2シリンダ33を駆動させてアイロン部2を上昇させるという自動制御を採用させることもできる。この場合においては、縫製終端にウエイトが入っている場合とウェイトが入っていない場合とに動作モードを切り替えるスイッチ等を適宜設けてと装置の使い勝手を良くできる。
本発明の実施の形態を説明する側面図 図1に関する側面からの構造を説明する図 本発明の実施の形態を説明する平面図 アイロン移動部及び布帛検出部の構成を説明する図 アイロン部を上下に位置調整する構造を説明する図 本発明の実施の形態のミシンの動作と連動するスイッチ構成を説明する図 本発明の実施の形態のアイロン部の動作を説明する図 結露を防止する一例を説明する図
符号の説明
M ミシン
S 先引きローラー
T テーブル
1 蒸気熱仕上げ装置
2 アイロン部
3 アイロン移動部
4 バキューム部
4a 吸引口
4b 吸引口
5 布帛搬送部
6 布帛検出部
7 ボルト
8 フレーム
9 支点用金具

21 ヒーターブロック
22 リンクシャフト
22a 昇降第2シリンダ取付板

31 旋回シリンダ
32 昇降シリンダ
33 昇降第2シリンダ
34 リンク
34a ストッパー
35 支点シャフト
36 噴射シリンダ
37 リニアガイド
38 ハンドル
38a ネジ部
39 位置調整ガイド

41 吸引ブロア

51 搬送ベルト
52 搬送用押さえ棒
53 糸目押さえローラー
53a バネ
54 エアーブローノズル
55 搬送モーター
56 駆動ローラー
57 戻り用蒸気配管

61 搬送スイッチ
62 ダンサーローラー
63 ガイド
64 ピン
65 ローラーレバー
66 連結棒
67 移動ガイド
67a 長穴

71 起動スイッチ
72 スイッチレバー
73 連結チェーン
74 センサー

Claims (3)

  1. 加熱蒸気を噴射するアイロン部を有し布帛に蒸気熱加工を行う装置において、
    蒸気熱加工装置は着脱自在に構成され、ミシンの布帛排出側に着脱でき、
    ミシンの縫製と同期して縫製された布帛を載置して搬送する通気性を有するベルト状布帛搬送部で搬送しながら蒸気熱加工を行い、
    上記布帛搬送部入口において、布帛に適度なテンションを与えるダンサーローラーを有し、
    加熱蒸気を噴射するアイロン部に対向して配置されるバキューム部を有し、該バキューム部の吸引によって布帛に噴射される蒸気を布帛に浸透させかつ布帛に蒸気が残らないようにして、
    蒸気熱加工後に布帛搬送部で布帛の冷却及び乾燥を行う
    ことを特徴とする布帛の蒸気熱仕上げ装置。
  2. ミシンの縫製が停止した時にはアイロン部が退避し、布帛の損傷を防ぐ動作を行うことを特徴とする請求項1記載の布帛の蒸気熱仕上げ装置。
  3. 蒸気熱加工を行う布帛の厚みが蒸気熱加工中に変わってもアイロン部を少し上昇させることにより厚くなった布帛が蒸気熱加工を行いながら搬送されることを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の布帛の蒸気熱仕上げ装置。
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