JP6000145B2 - 乗用作業車の作業装置連結構造 - Google Patents

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Description

本発明は、左右一対の前輪と左右一対の後輪とを備えた車体フレームに対して、その前輪と後輪との間に配備するミッドマウント式の作業装置を連結するための乗用作業車の作業装置連結構造に関する。
上記のような連結構造では、車体フレームに備えられた上下揺動式のリンク機構を介して作業装置を昇降可能に連結するとともに、車体後部に備えられた前向きの動力取出軸と作業装置に備えられた後向きの入力軸とを連結することで、動力取出軸の動力を入力軸に伝達可能に連結するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
この特許文献1に記載の連結構造では、リンク機構が、左右一対の前リンクと左右一対の後リンクとを備えた平行リンク形式に構成されており、左右の後リンクの後端部に、作業装置に備えられた支持ステーに連結する連結ピンが備えられている。左右の後リンクの後端部に連結された左右の連結パイプの間には、入力軸のクラッチ従動体に連結するクラッチ駆動体が備えられている。乗用作業車の前進走行によって左右の前輪がモアケースに備えられた前輪案内板を乗り越えることにより、連結ピンを支持ステーのフック部の開口部に案内させてその連結ピンをロックすることで、リンク機構を作業装置に連結するとともに、クラッチ駆動体をクラッチ従動体に嵌合させることで、動力取出軸と入力軸との連結を行うようにしている。
実開平4−110428号公報
上記特許文献1に記載の連結構造では、クラッチ駆動体を左右の連結パイプの間に備えることで、支持ステーのフック部に対して連結ピンを連結するための構造と、クラッチ駆動体とクラッチ従動体の連結を行うための構造とが一体的に備えられている。したがって、クラッチ駆動体がクラッチ従動体に嵌合するように構成するに当たり、例えば、クラッチ駆動体とクラッチ従動体との相対位置の調整だけを鑑みるのではなく、同時に、連結ピンと支持ステーのフック部との相対位置についても鑑みる必要がある。よって、単に、クラッチ駆動体とクラッチ従動体とが嵌合できるように構成するだけでなく、連結ピンと支持ステーのフック部との連結も行えるように構成しなければならず、動力取出軸と入力軸との連結を行うための連結構造としては、その構造が複雑になっていた。
また、クラッチ駆動体は、左右の連結パイプに対して左右方向に沿う軸心周りで回動自在に支持されていることから、クラッチ駆動体とクラッチ従動体とを嵌合させる際に、例えば、クラッチ駆動体が左右方向に沿う軸心周りで回動して、クラッチ駆動体がクラッチ従動体に嵌合する嵌合位置から外れた位置に位置することになり、クラッチ駆動体をクラッチ従動体に嵌合させることができなくなる虞がある。
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、動力取出軸と入力軸との連結を行うための連結構造を簡易なものとしながら、その連結を適切に行うことができる乗用作業車の作業装置連結構造を提供する点にある。
この目的を達成するために、本発明に係る乗用作業車の作業装置連結構造の特徴構成は、左右一対の前輪と左右一対の後輪との間に備えたミッドマウント式の作業装置を車体フレームに対して上下揺動式のリンク機構を介して昇降可能に連結するように、前記リンク機構と前記作業装置とを連結するリンク用連結機構と、
車体後部に備えた動力取出軸からの動力を、後方側から順に、第1自在継手、伸縮自在な中継伝動軸、第2自在継手を介して前記作業装置に備えた入力軸に伝達するように、前記動力取出軸と前記入力軸とを連結する動力伝達用連結機構とが備えられ、
前記第2自在継手、前記中継伝動軸、前記第1自在継手は、前記作業装置の前記入力軸側に連結されており、
前記動力伝達用連結機構は、前記リンク用連結機構とは独立して構成されており、
前記第1自在継手の後部に備えられた入力部を、前記動力取出軸に嵌合自在な嵌合位置とその嵌合位置よりも下方側に退避した非嵌合位置とに位置変更自在に支持し、且つ、前記左右一対の前輪を前記作業装置の後方から前記作業装置を乗り越えさせる乗り越え前進走行に伴って、前記入力部を前記非嵌合位置から前記嵌合位置に位置変更させるように連動させる支持連動機構を備え
前記支持連動機構に、前記入力部を前記嵌合位置と前記非嵌合位置とに位置変更自在に支持する支持部材と、前記前輪の前記乗り越え前進走行に伴って状態変化する移動部材と、前記支持部材と前記移動部材とを連係させる連係機構と、が備えられ、
前記連係機構は、前記前輪の前記乗り越え前進走行に伴って前記移動部材が状態変化したとき、前記入力部が前記非嵌合位置から前記嵌合位置に位置変化するように前記支持部材を作動させる点にある。
本特徴構成によれば、動力伝達用連結機構は、リンク用連結機構とは独立して構成され、リンク用連結機構における連結構造とは別に備えることができる。よって、動力伝達用連結機構は、第1自在継手の後部に備えられた入力部と動力取出軸とを嵌合させるように構成するだけでよく、その連結構造を簡易に構成することができる。しかも、支持連動機構は、乗り越え前進走行に伴って、入力部を非嵌合位置から嵌合位置に位置変更させるので、入力部と動力取出軸との嵌合連結を適切に行うことができる。さらに、入力部は常に嵌合位置に位置しているのではなく、乗り越え前進走行を行う当初には、入力部を非嵌合位置に位置させておくことができるので、入力部が乗り越え前進走行の邪魔になることもない。したがって、乗り越え前進走行を行うことによって、動力取出軸と入力軸との連結を行うための動力伝達用連結機構における連結構造を簡易なものとしながら、その動力取出軸と入力軸との連結を適切に行うことができる。
本発明に係る乗用作業車の作業装置連結構造の更なる特徴構成は、左右一対の前輪と左右一対の後輪との間に備えたミッドマウント式の作業装置を車体フレームに対して上下揺動式のリンク機構を介して昇降可能に連結するように、前記リンク機構と前記作業装置とを連結するリンク用連結機構と、
車体後部に備えた動力取出軸からの動力を、後方側から順に、第1自在継手、伸縮自在な中継伝動軸、第2自在継手を介して前記作業装置に備えた入力軸に伝達するように、前記動力取出軸と前記入力軸とを連結する動力伝達用連結機構とが備えられ、
前記第2自在継手、前記中継伝動軸、前記第1自在継手は、前記作業装置の前記入力軸側に連結されており、
前記動力伝達用連結機構は、前記リンク用連結機構とは独立して構成されており、
前記第1自在継手の後部に備えられた入力部を、前記動力取出軸に嵌合自在な嵌合位置とその嵌合位置よりも下方側に退避した非嵌合位置とに位置変更自在に支持し、且つ、前記左右一対の前輪を前記作業装置の後方から前記作業装置を乗り越えさせる乗り越え前進走行に伴って、前記入力部を前記非嵌合位置から前記嵌合位置に位置変更させるように連動させる支持連動機構を備え、
前記支持連動機構は、前記入力部を前記嵌合位置と前記非嵌合位置とに位置変更自在に支持する支持部材と、前記入力部を前記嵌合位置側に復帰付勢する付勢部材と、その付勢部材の付勢力に抗して前記入力部を前記非嵌合位置にロックするロック部材と、第1位置と第2位置とに移動自在な移動部材と、その移動部材の第1位置から第2位置への移動に伴って前記ロック部材をロック状態からロック解除状態とするように前記移動部材と前記ロック部材とを連動させるロック部材連動機構とを備え、前記移動部材は、第1位置に位置する場合に前記乗り越え前進走行に伴って前記前輪に当接して、第1位置から第2位置に移動するように備えられている点にある。
本特徴構成によれば、ロック部材は、入力部を非嵌合位置にロックしているので、ロック部材をロック状態としておくことで、入力部を非嵌合位置に位置させておくことができ、そのロック状態において移動部材を第1位置に位置させる。この状態で、乗り越え前進走行を行うと、第1位置に位置する移動部材が前輪に当接し、その前輪との当接により移動部材が第1位置から第2位置に移動する。ロック部材連動機構は、移動部材の第1位置から第2位置への移動により、ロック部材をロック状態からロック解除状態にするように連動させている。これにより、入力部が付勢部材の付勢力によって嵌合位置側に復帰付勢されていることから、入力部が支持部材にて支持された状態で非嵌合位置から嵌合位置に位置変更される。したがって、支持連動機構は、乗り越え前進走行に伴って、入力部の非嵌合位置から嵌合位置への位置変更を適切に行うことができる。
本発明に係る乗用作業車の作業装置連結構造の更なる特徴構成は、左右一対の前輪と左右一対の後輪との間に備えたミッドマウント式の作業装置を車体フレームに対して上下揺動式のリンク機構を介して昇降可能に連結するように、前記リンク機構と前記作業装置とを連結するリンク用連結機構と、
車体後部に備えた動力取出軸からの動力を、後方側から順に、第1自在継手、伸縮自在な中継伝動軸、第2自在継手を介して前記作業装置に備えた入力軸に伝達するように、前記動力取出軸と前記入力軸とを連結する動力伝達用連結機構とが備えられ、
前記第2自在継手、前記中継伝動軸、前記第1自在継手は、前記作業装置の前記入力軸側に連結されており、
前記動力伝達用連結機構は、前記リンク用連結機構とは独立して構成されており、
前記第1自在継手の後部に備えられた入力部を、前記動力取出軸に嵌合自在な嵌合位置とその嵌合位置よりも下方側に退避した非嵌合位置とに位置変更自在に支持し、且つ、前記左右一対の前輪を前記作業装置の後方から前記作業装置を乗り越えさせる乗り越え前進走行に伴って、前記入力部を前記非嵌合位置から前記嵌合位置に位置変更させるように連動させる支持連動機構を備え、
前記支持連動機構は、前記入力部を前記嵌合位置と前記非嵌合位置とに位置変更自在に支持する支持部材と、第1位置と第2位置とに移動自在な移動部材と、その移動部材の第1位置から第2位置への移動に伴って前記入力部を非嵌合位置から嵌合位置に位置変更させるように前記移動部材と前記入力部とを連動させる入力部連動機構とを備え、前記移動部材は、第1位置に位置する場合に前記乗り越え前進走行に伴って前記前輪に当接して、第1位置から第2位置に移動するように備えられている点にある。
本特徴構成によれば、移動部材を第1位置に位置させている状態で、乗り越え前進走行を行うと、第1位置に位置する移動部材が前輪に当接し、その前輪との当接により移動部材が第1位置から第2位置に移動する。入力部連動機構は、移動部材の第1位置から第2位置への移動により、入力部を非嵌合位置から嵌合位置に位置変更させるように連動させている。したがって、支持連動機構は、乗り越え前進走行に伴って、入力部の非嵌合位置から嵌合位置への位置変更を適切に行うことができる。
本発明に係る乗用作業車の作業装置連結構造の更なる特徴構成は、前記車体フレームに、前記支持連動機構により嵌合位置に位置変更された前記入力部に当接して、前記入力部をその嵌合位置に位置保持させる位置保持部が備えられている点にある。
本特徴構成によれば、位置保持部は、支持連動機構により嵌合位置に位置変更された入力部に当接することで、入力部を嵌合位置に位置保持している。よって、位置変更された入力部に対して動力取出軸を嵌合させる際に、入力部を嵌合位置に適切に位置させることができ、その入力部と動力取出軸との嵌合連結を的確に行うことができる。しかも、位置保持部は、入力部を当接することから、その入力部の姿勢をも動力取出軸に嵌合させるために適切な姿勢に保持することも可能となり、この点からも、入力部と動力取出軸との嵌合連結を的確に行うことができる。
本発明に係る乗用作業車の作業装置連結構造の更なる特徴構成は、前記支持連動機構は、前記入力部を嵌合位置と非嵌合位置とに位置変更自在に支持する支持部材として、左右一対の前側支持リンクと左右一対の後側支持リンクとを備え、これら前側支持リンク及び後側支持リンクにより、前記入力部の後方開口部が前後方向で前記動力取出軸に対向して嵌合する嵌合姿勢に保持するように構成されている点にある。
本特徴構成によれば、嵌合位置に位置変更された入力部は、前側支持リンク及び後側支持リンクにより、その後方開口部が前後方向で動力取出軸に対向して嵌合する嵌合姿勢に保持されているので、入力部と動力取出軸との嵌合連結を行うに当たり、入力部を適切な位置で且つ適切な姿勢に保持することができ、入力部と動力取出軸との嵌合連結を的確に行うことができる。
本発明に係る乗用作業車の作業装置連結構造の更なる特徴構成は、前記リンク機構は、左右一対の前リンクと左右一対の後リンクとを備え、前記リンク用連結機構は、前記乗り越え前進走行を行うことで、前記作業装置側に連結された前記左右一対の前リンクの前端部に備えた係合部を前記車体フレーム側に備えた被係合部に係合連結するとともに、前記車体フレーム側に連結された前記左右一対の後リンクの後端部に備えた係合部を前記作業装置に備えた被係合部に係合連結するように構成されている点にある。
本特徴構成によれば、乗り越え前進走行を行うことによって、左右の前リンクの係合部を車体フレームに備えた被係合部に係合連結するとともに、左右の後リンクの係合部を作業装置に備えた被係合部に係合連結することができるので、乗り越え前進走行を行うことで、動力伝達用連結機構にて動力取出軸と入力部との連結を行えるだけでなく、リンク用連結機構にて車体フレームに対して昇降可能に作業装置を連結することができる。よって、左右の前輪と左右の後輪との間に作業装置を装備するための作業の簡素化を図ることができる。
モーアを装着した状態でのトラクタの全体側面図 モーアの平面図 モーアを装着した状態でのトラクタの要部の側面図 リンク用連結機構による連結を示すトラクタの要部の側面図 リンク用連結機構による連結を示すトラクタの要部の側面図 動力伝達用連結機構による連結を示すトラクタの要部の側面図 第2実施形態における動力伝達用連結機構による連結を示すトラクタの要部の側面図
以下、本発明を実施するための形態の一例として、本発明に係る乗用作業車の作業装置連結構造を、乗用作業車の一例であるトラクタに適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1に示すように、本実施形態で例示するトラクタは、車体フレーム1の前半部に原動部2を備え、車体フレーム1の後半部に搭乗運転部3を形成している。そして、原動部2の左右に駆動可能な操舵輪としての前輪4を配備し、搭乗運転部3の左右に制動可能な駆動輪としての後輪5を配備することにより、4輪駆動型に構成している。
車体フレーム1は、前フレーム部6の後部に水冷式のディーゼルエンジン(以下、エンジンと称する)7を連結し、このエンジン7の後下部にクラッチハウジング8を連結し、クラッチハウジング8の後部に、中間フレーム部9を介してトランスミッションケース(以下、T/Mケースと称する)10を連結することにより、トラクタの前後にわたるように構成している。
原動部2は、ボンネット11により形成したエンジンルームに、エンジン7及びラジエータ12などを配備して構成している。搭乗運転部3には、前輪操舵用のステアリングホイール13及び運転座席14などを配備している。
エンジン7からの動力は、クラッチハウジング8の内部に備えた主クラッチ(図示せず)などを介して、T/Mケース10の前部に連結した静油圧式無段変速装置(以下、HSTと称する)15の入力軸(図示せず)に伝達している。そして、HST15の出力軸(図示せず)からの動力を、走行用として、T/Mケース10の内部に備えたギヤ式変速装置(図示せず)に伝達し、ギヤ式変速装置からの動力を、T/Mケース10の内部において前輪駆動用と後輪駆動用とに分岐している。前輪駆動用の動力は、T/Mケース10の内部から左右の前輪4にわたる前輪伝動系(図示せず)を介して左右の前輪4に伝達している。後輪駆動用の動力は、T/Mケース10の内部から左右の後輪5にわたる後輪伝動系(図示せず)を介して左右の後輪5に伝達している。一方、HST15の入力軸からの動力を、作業用として、T/Mケース10の内部に備えた作業伝動系(図示せず)を介して、T/Mケース10の後端部に備えた後向きの第1動力取出軸16と、T/Mケース10の底部に備えた前向きの第2動力取出軸17(この第2動力取出軸が特許請求の範囲における動力取出軸に相当する)とに伝達している。
T/Mケース10の後部には、その内部に備えたリフトシリンダ(図示せず)の作動によって上下揺動する左右一対のリフトアーム18、及び、これらのリフトアーム18の上下揺動に連動して上下方向に昇降揺動する第1リンク機構19、などを備えている。リフトシリンダには単動型の油圧シリンダを採用している。第1リンク機構19は、ロータリ耕耘装置やプラウなどの作業装置(図示せず)の着脱を可能にする左右一対の下部リンク20などを備えて構成している。
つまり、第1リンク機構19にロータリ耕耘装置又はプラウなどの作業装置を連結装備することにより、その作業装置を、トラクタの後部に昇降可能に装備することができ、リフトシリンダの作動によって昇降させることができる。そして、その作業装置が、ロータリ耕耘装置などのようにトラクタからの動力によって作動する駆動型である場合には、その作業装置の入力軸(図示せず)を、外部伝動軸(図示せず)などを介して第1動力取出軸16に連結することにより、第1動力取出軸16から取り出した作業用の動力を作業装置に伝達して作業装置を作動させることができる。
図示は省略するが、リフトシリンダは、搭乗運転部3に備えた昇降レバーの操作に基づいて、リフトシリンダに対するオイルの流れを切り換える切換弁が、油圧ポンプからのオイルをリフトシリンダに供給する供給状態に切り換わると、油圧ポンプから供給されるオイルにより伸長して作業装置を上昇させる伸長状態に切り換わる。昇降レバーの操作に基づいて、切換弁が、リフトシリンダ内のオイルを排出する排出状態に切り換わると、作業装置の重量などにより収縮して作業装置を下降させる収縮状態に切り換わる。昇降レバーの操作に基づいて、切換弁が、リフトシリンダに対するオイルの給排を停止する給排停止状態に切り換わると、伸縮を停止して作業装置を昇降停止させる伸縮停止状態に切り換わる。
(ミッドマウント式の作業装置)
図1に示すように、トラクタにおける左右の前輪4と左右の後輪5との間の下腹部(以下、トラクタの下腹部と称する)には、ミッドマウント式の作業装置の一例であるモーア21を装備している。
(モーアの構成)
図2に示すように、モーア21は、対応する縦向きの回転軸36と平面視右回りに一体回転する3枚のブレード(図示せず)、及び、これらのブレードを上方から覆うモーアデッキ38を備えている。モーアデッキ38の上部には、ブレード駆動用の伝動機構39を配備している。伝動機構39の左右両端部を上方から覆う左右の伝動カバー40を着脱可能に取り付けている。モーアデッキ38は、その前上部38Aをモーアデッキ38の左右にわたって上向きに膨出形成することにより、その前上部38Aの内部を刈草用の搬送経路38Bとして使用することができるように構成している。そして、その搬送経路38Bの終端となるモーアデッキ38の右端に排出口38Cを形成し、排出カバー41を装備している。
モーア21は、3枚のブレードによって刈り取った草を、各ブレードの回転に伴って発生する搬送風により、モーアデッキ38における前上部38Aの搬送経路38Bを通して、右端の排出口38Cから外部に排出するサイドディスチャージ仕様に構成している。
モーアデッキ38は、その後部の左右両端箇所に高さ調節可能なゲージ輪42を配備しており、その前部の左右中央箇所と左右両端箇所とに案内ローラ43を配備している。そして、左右中央の案内ローラ43を支持する左右一対の第1ブラケット44に、図4及び図5に示すように、左右の前リンク23を上下揺動可能に枢支連結している。モーアデッキ38の後部には、車体フレーム1に上下揺動可能に枢支連結した左右の後リンク24の遊端部である後端部との係合連結を可能にする左右一対の被係合部としての第2ブラケット45を立設している。
伝動機構39は、図2に示すように、モーアデッキ38の中央に配備した伝動ケース46から後向きに延出した入力軸47、伝動ケース46の内部においてモーアデッキ38の中央に配備した回転軸36と入力軸47とを連動連結する一組のベベルギヤ(図示せず)、中央の回転軸36と一体回転する駆動プーリ48、モーアデッキ38の左右両部に配備した左右の回転軸36と一体回転する左右の従動プーリ49、駆動プーリ48の後方に配備したテンションプーリ50、及び、それらのプーリ48〜50に巻き掛けた伝動ベルト51を備えている。これにより、伝動機構39は、入力軸47に伝達された動力を各回転軸36に伝達することにより、各回転軸36とともに各ブレードを平面視右回りに回転駆動するベルト伝動式に構成している。
左右の伝動カバー40は、左右の前輪4のモーア21の乗り越えを可能にするために、モーアデッキ38における左右の前輪4の乗り越え走行箇所に、前輪4の乗り越えを許容する高い強度を有する状態で配備している。モーアデッキ38に取り付けた状態では、モーアデッキ38における前上部38Aの上面と各伝動カバー40の上面とが略同じ高さになるように構成している。
図1に示すように、トラクタの下腹部にモーア21を位置させる場合には、左右の前輪4がモーア21の後方から対応する伝動カバー40の上方を通ってモーア21を乗り越えるようにトラクタを前進させる乗り越え前進走行を行うことにより、モーア21をトラクタの横外側から左右の前輪4と左右の後輪5との間に押し込む、といった手間を要することなく、モーア21をトラクタの下腹部に簡単に配置することができる。
逆に、トラクタの下腹部からモーア21を取り出す場合には、左右の前輪4がモーア21の前方から対応する伝動カバー40の上方を通ってモーア21を乗り越えるようにトラクタを後進させる乗り越え後進走行を行うことにより、モーア21を左右の前輪4と左右の後輪5との間からトラクタの横外側に引き出す、といった手間を要することなく、モーア21をトラクタの下腹部から簡単に取り出すことができる。
各伝動カバー40における上面の内端側箇所には、図1及び図2に示すように、伝動カバー40の前後両端にわたって対応する前輪4を案内するガイド板を兼ねる補強部材55を溶接している。これにより、左右の各伝動カバー40の強度を高めながら、左右の前輪4が、モーア21を乗り越える際に、左右の伝動カバー40に対して左右方向に位置ズレする不都合の発生を抑制することができる。
モーアデッキ38には、図2に示すように、その前上部38Aにおける左右の伝動カバー40の前方箇所に、平板状の滑止部材56を貼り付けている。これにより、トラクタを乗り越え前進走行させる場合には、左右の滑止部材56を指標にすることができ、乗り越え前進走行をより簡単かつ確実に行うことができる。左右の前輪4が、モーアデッキ38の前上部38Aに対して乗り降りする際に生じる虞のあるモーアデッキ38に対する各前輪4の滑りを抑制することができ、その滑りに起因して、モーア21が後方に押し出される虞を回避することができる。
(リンク用連結機構)
モーア21を前輪4と左右の後輪5との間のトラクタの下腹部に配備するに当たり、図2及び図3に示すように、モーア21を車体フレーム1に対して上下揺動式の第2リンク機構22(この第2リンク機構が特許請求の範囲におけるリンク機構に相当する)を介して昇降可能に連結するように、第2リンク機構22とモーア21とを連結するリンク用連結機構Cを備えている。第2リンク機構22は、後下がり傾斜姿勢で車体フレーム1の前部からモーア21の前端部にわたる左右一対の前リンク23、及び、後下がり傾斜姿勢で車体フレーム1の前後中間部からモーア21の後部にわたる左右一対の後リンク24を備えて、モーア21を所定の刈り取り姿勢で昇降させる平行リンク形式に構成している。リンク用連結機構Cは、左右の前輪4がモーア21の後方からモーア21を乗り越え前進走行を行うことで、左右の前リンク23をモーア21に係合連結する第1係合連結機構Aと、左右の後リンク24をモーア21に係合連結する第2係合連結機構Bとを備えている。
(第1係合連結機構)
第1係合連結機構Aは、図2、図4及び図5に示すように、係合部としての連結軸57と、その連結軸57に係合する被係合部としてのブラケット61と、付勢部材58とを備えている。左右の前リンク23は、それらの遊端部である前端部を左右向きの連結軸57を介して連結しており、連結軸57を介した車体フレーム1の前端部との係合連結が可能となるように構成している。左側の前リンク23と左側の第1ブラケット44との間には、左右の前リンク23を、モーア21から所定の角度で前上がり傾斜する連結姿勢に復帰付勢することにより、連結軸57を所定の高さ位置に維持する付勢部材58を備えている。付勢部材58は、左側の第1ブラケット44に上下揺動可能に連結したロッド59と、そのロッド59と前リンク23との間に位置する圧縮バネ60とを備えている。
一方、車体フレーム1の前端部には、左右の前輪4がモーア21を乗り越えた後の前進走行に伴って、第2リンク機構22の連結軸57に後方から係合するように形成した左右一対のブラケット61を垂下装備している。各ブラケット61には、それらの前端から後向きに凹入する凹部61Aを形成している。各凹部61Aの前部側には、前進走行に伴って連結軸57を適正高さに案内する上下の案内部分61a,61b、及び、適正高さの連結軸57を受け止める受止部分61cを備えている。
トラクタ側の左右のブラケット61とモーア側の連結軸57とから、左右の前輪4がモーア21の後方からモーア21を乗り越えた後の前進走行に伴って、連結軸57を各ブラケット61の凹部61Aに係入案内して凹部後端の受止部分61cに到達させることにより、モーア側の左右の前リンク23の遊端部を車体フレーム1の所定位置に係合連結している。
(第2係合連結機構)
第2係合連結機構Bは、係合部としての係合ピン64と、その係合ピン64に係合する被係合部としての第2ブラケット45と、係合ピン64と第2ブラケット45との係合連結状態を維持するロック機構65とを備えている。左右の後リンク24の後端部には、その左右の後リンク24から横外方に延びる係合ピン64を備えており、この係合ピン64が、左右の後リンク24の遊端部とモーア21に備えた左右の第2ブラケット45との係合連結を可能にするように構成している。ちなみに、左右の後リンク24は、連結軸(図示省略)により連結されており、一体的に昇降するように構成されている。
一方、左右の第2ブラケット45には、それらの上下中間箇所において、それらの後端から前向きに凹入して係合ピン64の後方からの係入を許容する凹部45Aを形成している。
トラクタ側の左右の係合ピン64とモーア側の左右の第2ブラケット45とから、左右の前輪4がモーア21の後方からモーア21を乗り越えた後の前進走行に伴って、左右の係合ピン64を対応する第2ブラケット45の凹部45Aに係入案内して凹部45Aの前端箇所に到達させることにより、トラクタ側の左右の後リンク24の遊端部をモーア21の所定位置に係合連結している。
各第2ブラケット45には、各凹部45Aの前端箇所に対する係合ピン64の後方からの係入を許容しながら、その前端箇所からの係合ピン64の離脱を阻止することにより、左右の後リンク24の遊端部と左右の第2ブラケット45とを係合連結状態に維持するロック機構65を装備している。各ロック機構65は、第2ブラケット45に上下揺動可能に連結したロックアーム66と、このロックアーム66をロック姿勢に復帰付勢する引張バネ67とから構成している。ロックアーム66のロック姿勢は、凹部45Aの前端箇所に係入した係合ピン64に対しては、その係合ピン64をロックアーム66の前端により受け止めて凹部45Aの前端箇所に保持する一方で、凹部45Aの前端箇所に向けて係入する係合ピン64に対しては、その係合ピン64との当接によって、引張バネ67の付勢に抗して下降揺動して係合ピン64の前端箇所への係入を許容するようになる後下がり傾斜姿勢に設定している。
(作業装置の昇降)
モーア21は、第2リンク機構22を介して車体フレーム1に連結されており、第2リンク機構22を昇降操作することで、モーア21を昇降させるようにしている。第2リンク機構22を昇降操作するために、第2リンク機構22と車体フレーム1の後部に備えられた第1リンク機構19とを連係するリンク連係機構25が備えられている。このリンク連係機構25は、第2リンク機構22における左右の後リンク24と、第1リンク機構19における左右の下部リンク20とを連係するようにしている。
リンク連係機構25は、図1に示すように、前方側から順に、左右一対の第1連係ロッド30、左右一対の第1連係アーム27、回動軸26、左右一対の第2連係アーム28、左右一対の第2連係ロッド31、左右一対の連動アーム29を備えている。左右の第1連係ロッド30は、左右の第1連係アーム27を対応する後リンク24の遊端側に連係している。左右の第1連係アーム27は、回動軸26から車体前方に向けて延出する状態で回動軸26に一体装備されている。回動軸26は、左右一対備えられており、車体フレーム1に回動可能に装備した左右向きの回動軸である。左右の第2連係アーム28は、回動軸26から車体上方に向けて延出する状態で回動軸26に一体装備されている。左右の第2連係ロッド31は、左右の第2連係アーム28を対応する連動アーム29に連係している。左右の連動アーム29は、T/Mケース10の後部に備えられ、左右の連動アーム29は、対応する下部リンク20の支軸32に相対揺動可能に外嵌している。左右の連動アーム29の上部には、左右の後リンク24の重量などにより、第1リンク機構19の対応する下部リンク20の上縁に上方から片当たりする当接片29Aを屈曲形成している。
このようにして、車体フレーム1に第2リンク機構22を介してモーア21を連結し、かつ、第2リンク機構22を、リンク連係機構25を介して第1リンク機構19に連係することにより、モーア21を、トラクタの下腹部に昇降可能に装備している。
(作業装置の下降限界高さの設定)
車体フレーム1に対してモーア21は昇降可能であるが、モーア21の高さについて下降下限高さが設定されている。図4に示すように、回動軸26には、車体後方に向けて延出する単一の第3連係アーム33を一体装備している。車体フレーム1の中間フレーム部9には、左右の後リンク24の下降揺動に連動して上昇揺動する第3連係アーム33を受け止めることにより、左右の後リンク24の下降揺動を阻止する受止具34を装備している。受止具34は、搭乗運転部3からの縦軸心周りの回動操作が可能な把持部34A、及び、把持部34Aと縦軸心周りに一体回動する筒状の受止部34B、などから構成している。そして、第3連係アーム33を受け止める受止部34Bの下縁を周方向において高さの異なる階段状に形成している。
このようにして、搭乗運転部3から把持部34Aを把持して受止具34を縦軸心周りに回動操作することにより、受止具34による第3連係アーム33の受け止め高さ位置を任意の高さ位置に変更することができ、左右の後リンク24の車体フレーム1に対する下降限界位置(以下、後リンク24の下限位置と称する)を簡単に設定変更することができる。第3連係アーム33及び受止具34により、左右の後リンク24の下限位置を設定変更することにより、モーア21の車体フレーム1に対する下降限界高さ(以下、モーア21の下限高さと称する)を設定する下限設定機構35を構成している。
左右の後リンク24を左右の下部リンク20に連係するリンク連係機構25においては、図1に示すように、左右の連動アーム29の当接片29Aが対応する下部リンク20の上縁に上方から片当たりするように構成したことにより、下限設定機構35においては、図4に示すように、上昇揺動する第3連係アーム33をその上方に配備した受止具34によって受け止めるように構成したことにより、トラクタの下腹部に装備したモーア21が作業地の部分的な隆起部などに乗り上げた場合には、車体フレーム1に対する第2リンク機構22の上昇揺動によるモーア21の上昇変位を許容することができる。そして、受止具34によって左右の後リンク24の下降揺動を阻止した状態においても、リフトシリンダの作動によって左右の下部リンク20を下降揺動させることができる。
(動力伝達用連結機構)
モーア21を前輪4と左右の後輪5との間のトラクタの下腹部に配備するに当たり、図2及び図3に示すように、第2動力取出軸17からの動力を、後方側から順に、第1自在継手52、伸縮自在な中継伝動軸53、第2自在継手54を介してモーア21に備えた入力軸47に伝達するように、第2動力取出軸17と入力軸47とを連結する動力伝達用連結機構Dを備えている。この動力伝達用連結機構Dは、リンク用連結機構Cとは独立して構成されており、リンク用連結機構Cと動力伝達用連結機構Dとは別々に備えられている。
第2自在継手54、中継伝動軸53、第1自在継手52は、入力軸47側に連結されている。第1自在継手52の後部には、第2動力取出軸17に断続可能にスプライン嵌合する入力部70を備えている。入力部70は、図3及び図6に示すように、その径方向内径側から順に、第1自在継手52の入力軸71、ベアリング72、ホルダ73を備えており、入力軸71をベアリング72によって回転可能に内嵌している。入力軸71は、その後方開口部71aから、第2動力取出軸17を挿脱して連結自在な筒状に形成されており、後方開口部71aは、後方側ほどその直径を拡径する拡径状に形成されている。
動力伝達用連結機構Dは、第2動力取出軸17に嵌合自在な嵌合位置とその嵌合位置よりも下方側に退避した非嵌合位置とに位置変更自在に入力部70を支持する支持連動機構74を備えている。この支持連動機構74は、乗り越え前進走行に伴って、入力部70を非嵌合位置から嵌合位置に位置変更させるように連動させている。
支持連動機構74は、入力部70を嵌合位置と非嵌合位置とに位置変更自在に支持する支持部材として、左右一対の前側支持リンク75と左右一対の後側支持リンク76とを備えている。左右の前側支持リンク75及び後側支持リンク76の下端部がモーアデッキ38の上部に枢支連結され、左右の前側支持リンク75及び後側支持リンク76の上端部が入力部70に枢支連結されている。これにより、左右の前側支持リンク75、及び、左右の後側支持リンク76により平行式リンク機構を構成しており、この平行式リンク機構によって、入力部70の支持姿勢を、入力部70の後方開口部71aが前後方向で第2動力取出軸17に対向して嵌合する嵌合姿勢(後方開口部71aの開口がほぼ水平方向に向く姿勢)に保持している。
左右の前側支持リンク75及び左右の後側支持リンク76は、図6(a)に示すように、後方側に倒伏した倒伏姿勢となることで、入力部70を非嵌合位置に支持している。また、左右の前側支持リンク75及び左右の後側支持リンク76は、図6(b)及び(c)に示すように、後方側ほど上方側となるように立ち上がった立ち上げ姿勢となることで、入力部70を嵌合位置に支持している。
左右の前側支持リンク75は、図3に示すように、筒状の第1支持リンク75aとその第1支持リンク75aに摺動自在に内嵌された棒状の第2支持リンク75bを備えて伸縮自在に構成されている。第1支持リンク75aと第2支持リンク75bとの間には、第1付勢部材75c(例えば、バネ)が備えられており、左右の前側支持リンク75は、その第1付勢部材75cによって伸長側に付勢されている。左右の後側支持リンク76も、前側支持リンク75と同様に、筒状の第3支持リンク76aとその第3支持リンク76aに摺動自在に内嵌された棒状の第4支持リンク76bを備えて伸縮自在に構成されている。第3支持リンク76aと第4支持リンク76bとの間には、第2付勢部材76c(例えば、バネ)が備えられており、左右の後側支持リンク76は、その第2付勢部材76cによって伸長側に付勢されている。左右の前側支持リンク75及び左右の後側支持リンク76の下端部は、モーア21における伝動カバー40の上部に備えられた支持ブラケット86に枢支連結してあり、左右の前側支持リンク75、及び、左右の後側支持リンク76の上端部は、入力部70におけるホルダ73に枢支連結している。
乗り越え前進走行に連動して入力部70を位置変更させるために、図2及び図3に示すように、支持連動機構74は、左右の前側支持リンク75及び左右の後側支持リンク76に加えて、付勢部材77と、ロック部材78と、移動部材79と、その移動部材79とロック部材78とを連動させるロック部材連動機構80とを備えている。
付勢部材77は、入力部70を嵌合位置側に復帰付勢するように、左右の前側支持リンク75の両方に対して備えられている。付勢部材77は、例えば、引張バネにて構成されており、一端部が前側支持リンク75に連結され、他端部がモーアデッキ38の上部に連結されて、前側支持リンク75を倒伏姿勢から立ち上げ姿勢側に付勢力を作用させることで、入力部70を嵌合位置側に復帰付勢している。ロック部材78は、付勢部材77の付勢力に抗して入力部70を非嵌合位置にロックするように備えられている。このロック部材78は、左右の前側支持リンク75の一方(図2中左側の前側支持リンク75)に対してのみ備えられている。ロック部材78は、その一端部に前側支持リンク75に備えられたロックピン81に係止自在な係止部を備えたフック状に形成している。ロック部材78は、ロックピン81に係止してロック状態となる位置と、ロックピン81に対する係止を解除するロック解除状態となる位置とに左右向きの揺動軸心P1周りで揺動自在に備えられている。
移動部材79は、モーアデッキ38の左右方向の一方側(図2中左側)のみに備えられており、左右向きの揺動軸心P2周りでの揺動により第1位置(図6(a)参照)と第2位置(図6(b)及び(c)参照)とに移動自在に備えられている。移動部材79は、第1位置がモーアデッキ38の上部において乗り越え前進走行に伴って前輪4と当接する位置となっており、第1位置では、滑止部材56の前方側上部に移動部材79が位置しており、前方側ほど上方側となる前上がり姿勢となっている。そして、移動部材79は、第1位置に位置する場合に乗り越え前進走行に伴って前輪4に当接して、その前輪4にて前方側に押圧されることで、第1位置から第2位置に移動するように備えられている。第2位置では、モーアデッキ38の前上部38Aよりも前方側に突出するように移動部材79が位置しており、前方側ほど下方側となる前下がり姿勢となっている。
ロック部材連動機構80は、移動部材79が第1位置に位置する場合にロック部材78をロック状態とし、且つ、移動部材79が第2位置に位置する場合にロック部材78をロック解除状態とするように移動部材79とロック部材78とを連動させている。そして、移動部材79及びロック部材78は、モーアデッキ38の左右方向の一方側(図2中左側)のみに備えられていることから、ロック部材連動機構80も、モーアデッキ38の左右方向の一方側(図2中左側)のみに備えられている。ロック部材連動機構80は、第1位置と第2位置との間での移動部材79の移動に連動して揺動軸心P2周りで回転する回転連動軸82と、その回転連動軸82の回転に連動して揺動軸心P2周りで揺動する揺動連動アーム83と、その揺動連動アーム83とロック部材78とを連動連結する連結部材84とを備えている。回転連動軸82は、左右向きの揺動軸心P2に沿って延びるように備えられている。揺動連動アーム83は、回転連動軸82に連結されており、その連結箇所となる左右向きの揺動軸心P2周りで揺動自在に備えられている。連結部材84は、例えば、揺動連動アーム83の揺動先端部とロック部材78の揺動先端部とを連結するワイヤにて構成されており、揺動連動アーム83の揺動に連動してロック部材78を揺動させるようにしている。
これにより、移動部材79が第1位置から第2位置へ揺動すると、ロック部材連動機構80によって、回転連動軸82、揺動連動アーム83、連結部材84を介して、ロック部材78が連動して揺動することになる。よって、移動部材79が第1位置から第2位置へ揺動することで、ロック部材78がロック状態とする位置からロック解除状態とする位置に揺動し、付勢部材77の付勢力により左右の前側支持リンク75及び左右の後側支持リンク76を倒伏姿勢から立ち上げ姿勢に姿勢変更させて、入力部70を非嵌合位置から嵌合位置に位置変更させている。
入力部70が嵌合位置に位置変更された場合には、左右の前側支持リンク75及び左右の後側支持リンク76によって、入力部70の支持姿勢が、入力部70の後方開口部71aが前後方向で第2動力取出軸17に対向して嵌合する嵌合姿勢(後方開口部71aの開口がほぼ水平方向に向く姿勢)に保持されている。その嵌合位置における入力部70の位置保持及び姿勢保持をより適切に行うために、車体フレーム1には、支持連動機構74により嵌合位置に位置変更された入力部70に当接して、入力部70をその嵌合位置に位置保持させる位置保持部85が備えられている。この位置保持部85は、車体フレーム1におけるトラクタの下腹部において、左右の前側支持リンク75及び左右の後側支持リンク76にて嵌合位置に支持される入力部70に対応する位置に配置させている。そして、位置保持部85は、下方側が開放された半円形状に形成してあり、その半円形状の部位の内周部に入力部70におけるホルダ73の外周部が当接することで、入力部70を嵌合位置に位置保持するとともに、その入力部70の姿勢を、入力部70の後方開口部71aが前後方向で第2動力取出軸17に対向して嵌合する嵌合姿勢(後方開口部71aの開口がほぼ水平方向に向く姿勢)に保持している。
(トラクタに対するモーアの連結)
左右の前輪4がモーア21の後方から対応する伝動カバー40の上方を通ってモーア21を乗り越えるようにトラクタを前進させる乗り越え前進走行を行うことにより、リンク用連結機構C及び動力伝達用連結機構Dにて、トラクタにモーア21を連結するようにしている。以下、その動作について説明する。
まず、トラクタの前方にモーア21を配置させる。トラクタ側については、下限設定機構35を操作して、左右の後リンク24の後端部に備えた係合ピン64の高さがモーア連結用の適正高さとなるように、左右の後リンク24の下限位置を変更する。ちなみに、モーア連結用の適正高さとは、係合ピン64が、モーア側の各第2ブラケット45における凹部45Aに対して後方側から挿入自在な高さとなっている。
次に、図6(a)に示すように、左右の前輪4がモーアデッキ38の上を通ってモーア21を乗り越えるようにトラクタを前進させる。ここで、左右の前輪4がモーアデッキ38の上を移動してモーアデッキ38の前端部に到達する手前で第1位置の移動部材79に当接し、その当接状態を維持して左右の前輪4が前方側に移動することになる。よって、移動部材79は、図6(b)に示すように、前輪4により前方側に押圧され、第1位置から第2位置に移動することになる。ロック部材連動機構80は、この移動部材79の第1位置から第2位置への移動に連動して、回転連動軸82、揺動連動アーム83、連結部材84を介して、ロック部材78を揺動軸心P1周りで揺動させる。これにより、ロック部材78は、ロック状態となる位置からロック解除状態となる位置に揺動軸心P1周りで揺動することになり、付勢部材77により入力部70が非嵌合位置から嵌合位置に位置変更される。つまり、付勢部材77の付勢力によって、前側支持リンク75及び後側支持リンク76が倒伏姿勢から立ち上げ姿勢に姿勢変更され、この姿勢変更によって入力部70が非嵌合位置から嵌合位置に位置変更される。
そして、左右の前輪4がモーア21を乗り越えた後の前進走行に伴って、リンク用連結機構Cによって、車体フレーム1に対してモーア21を昇降可能に連結するとともに、嵌合位置に位置変更された入力部70に第2動力取出軸17を嵌合させるようにしている。
リンク用連結機構Cによる連結を説明すると、トラクタの前端部においては、図4及び図5に示すように、左右の前輪4がモーア21を乗り越えた後の前進走行に伴って、トラクタ側の左右のブラケット61が、それらの上下いずれかの案内部分61a,61bにより、モーア側の連結軸57を、各ブラケット61の受止部分61cに対する適正高さに案内する。そして、トラクタがモーア21の連結位置に到達するのに伴って、左右のブラケット61が、それらの受止部分61cにより連結軸57を受け止める。このようにして、左右の前輪4がモーア21を乗り越えた後の前進走行に伴って、左右の前リンク23が左右のブラケット61に係合連結することで、第1係合連結機構Aにより左右の前リンク23をモーア21に係合連結している。
トラクタの前後中間部においては、左右の前輪4がモーア21を乗り越えた後の前進走行に伴って、トラクタ側の左右の係合ピン64がモーア側の第2ブラケット45の凹部45Aに係入案内して凹部45Aの前端箇所に到達し、左右の後リンク24が左右の第2ブラケット45に係合連結される。そして、左右の後リンク24と左右の第2ブラケット45との係合連結は、ロック機構65によりその係合連結状態に維持されている。これにより、左右の前輪4がモーア21を乗り越えた後の前進走行に伴って、第2係合連結機構Bにより左右の後リンク24をモーア21に係合連結している。
左右の前輪4がモーア21を乗り越えた後の前進走行に伴う、入力部70と第2動力取出軸17との嵌合について説明する。図6(b)に示すように、乗り越え前進走行に伴って、入力部70が非嵌合位置から嵌合位置に位置変更されると、入力部70は、左右の前側支持リンク75及び左右の後側支持リンク76による支持に加えて、入力部70におけるホルダ73が位置保持部85に当接することで、入力部70は、嵌合位置において、入力部70の後方開口部71aが前後方向で第2動力取出軸17に対向して嵌合する嵌合姿勢(後方開口部71aの開口がほぼ水平方向に向く姿勢)に保持されている。その入力部70の位置変更の過程においてもトラクタ側は前進走行していることから、入力部70が嵌合位置に位置変更されるとともに、その入力部70における入力軸71の後方開口部71aから第2動力取出軸17の先端部が挿入して、入力軸71の拡径した部位の内周面に第2動力取出軸17が当接している。そして、図6(c)に示すように、左右の前輪4がモーア21を乗り越えた後の前進走行に伴って、第2動力取出軸17が前方側に移動することにより、第2動力取出軸17が入力軸71の内周面に案内されて、入力軸71と第2動力取出軸17が嵌合して連結することになる。
このようにして、左右の前輪4がモーア21を乗り越える乗り越え前進走行、及び、それに引き続く、乗り越えた後の前進走行を行うことで、リンク用連結機構Cによって、車体フレーム1に対して第2リンク機構22を介してモーア21を昇降可能に連結するとともに、動力伝達用連結機構Dによって、第2動力取出軸17からの動力を、第1自在継手52、中継伝動軸53、第2自在継手54を介してモーア21側の入力軸47に伝達するように連結している。
このような連結が行われた後には、昇降レバーを操作することで左右の後リンク24を上昇揺動させると、左右の前リンク23と左右の後リンク24とがモーア21と一体的に上昇揺動することになり、モーア21の上下方向での高さを調整することができる。また、下限設定機構35を操作することで、モーア21の下限高さを調整することもできる。そして、左右の前リンク23と左右の後リンク24とがモーア21と一体的に上昇揺動する場合には、中継伝動軸53が伸縮自在であるとともに、左右の前側支持リンク75及び左右の後側支持リンク76も伸縮自在であることから、それらの部材が収縮することによって、モーア21を適切な姿勢に維持しながら、上昇揺動させることができる。
(トラクタからのモーアの取り外し)
次に、トラクタの下腹部に連結装備したモーア21を取り外す場合には、まず、下限設定機構35を操作して、左右の後リンク24の後端部に備えた係合ピン64の高さがモーア取り外し用の適正高さとなるように、左右の後リンク24の下限位置を変更する。ちなみに、モーア取り外し用の適正高さとは、係合ピン64が、モーア側の各第2ブラケット45における凹部45Aから後方側に離脱自在な高さとなっている。そして、モーア側については、例えば、ロック機構65におけるロックアーム66に連結された人為操作式の操作具(図示省略)により、ロック機構65におけるロックアーム66を揺動させることで、ロック機構65による左右の後リンク24と左右の第2ブラケット45との係合連結状態の維持を解除している。そして、図示は省略するが、操作具によってロックアーム66を揺動させると、そのロックアーム66を揺動させた状態に保持する保持機構が備えられている。
次に、左右の前輪4が対応する伝動カバー40などの上を通ってモーア21を乗り越えるようにトラクタを後進させる。すると、左右の前輪4がモーア21に対する乗り越えを開始するまでの後進走行により、トラクタの前端部においては、左右のブラケット61が、連結軸57から後方に離間して連結軸57との係合を解除する。トラクタの前後中間部においては、係合ピン64が左右の第2ブラケット45の凹部45Aから後方に離脱するとともに、第2動力取出軸17が入力部70から離間して入力部70との嵌合連結を解除する。この嵌合連結が解除されても、付勢部材77の付勢力が作用していることから、入力部70は左右の前側支持リンク75及び左右の後側支持リンク76によって嵌合位置に支持されることになる。その後の後進走行により、左右の前輪4がモーア21を乗り越えてトラクタがモーア21の後方に移動する。
〔第2実施形態〕
この第2実施形態は、上記第1実施形態において支持連動機構74の別実施形態である。以下、第2実施形態における支持連動機構90について説明する。その他の構成については、上記第1実施形態と同様であるので、同符号を記す等により、その説明は省略する。
図7に示すように、第2実施形態における支持連動機構90は、入力部70を嵌合位置と非嵌合位置とに位置変更自在に支持する左右一対の支持部材95と、第1位置と第2位置とに移動自在な移動部材91と、その移動部材91が第1位置に位置する場合に入力部70を非嵌合位置に位置させ且つその移動部材91が第2位置に位置する場合に入力部70を嵌合位置に位置させるように移動部材91と入力部70とを連動させる入力部連動機構92とを備えている。
左右の支持部材95は、上記第1実施形態における前側支持リンク75及び後側支持リンク76と同様に、伸縮自在に構成されている。左右の支持部材95は、筒状の第1支持リンク95aとその第1支持リンク95aに摺動自在に内嵌された棒状の第2支持リンク95bを備えて伸縮自在に構成されている。第1支持リンク95aと第2支持リンク95bとの間には、第1付勢部材95c(例えば、バネ)が備えられており、左右の支持部材95は、その第1付勢部材95cによって伸長側に付勢されている。
左右の支持部材95は、その一端部(第1支持リンク95aが位置する側の端部)がモーアデッキ38の上部に備えられたブラケットに枢支連結されており、その他端部(第2支持リンク95bが位置する側の端部)が入力部70におけるホルダ73に枢支連結されている。そして、モーア21と入力部70との間の連結については、支持部材95だけでなく、動力伝達用連結機構Dにおける第1自在継手52、中継伝動軸53、第2自在継手54によっても連結されていることから、この動力伝達用連結機構Dを活用して、入力部70を嵌合位置と非嵌合位置とに位置変更自在に支持している。つまり、図7に示すように、入力部70が非嵌合位置に位置する場合も嵌合位置に位置する場合も、中継伝動軸53がその伸長側限界まで伸長している状態、又は、ストッパ(図示省略)により伸長側が規制されている状態となっており、中継伝動軸53がそれ以上伸びないように構成されている。これにより、左右の支持部材95と中継伝動軸53とによって平行式リンク機構を構成して、入力部70を支持するようにしている。ここで、この第2実施形態では、中継伝動軸53が前側支持リンクに相当することになり、左右の支持部材95が後側支持リンクに相当することになる。
左右の支持部材95及び中継伝動軸53は、図7(a)に示すように、後方側に倒伏した倒伏姿勢となることで、入力部70を非嵌合位置に支持している。そして、左右の支持部材95及び中継伝動軸53は、図7(b)及び(c)に示すように、後方側ほど上方側となるように立ち上がった立ち上げ姿勢となることで、入力部70を嵌合位置に支持している。また、左右の支持部材95と中継伝動軸53とからなる平行式リンク機構によって、入力部70の支持姿勢を、入力部70の後方開口部71aが前後方向で第2動力取出軸17に対向して嵌合する嵌合姿勢(後方開口部71aの開口がほぼ水平方向に向く姿勢)に保持している。
この第2実施形態では、第1実施形態と異なり、移動部材91は、モーアデッキ38の左右方向の両側に備えられている。図7では、トラクタ及びモーア21の左側側面図を示しているが、トラクタ及びモーア21の右側側面図も同様である。左右の移動部材91は、左右向きの揺動軸心P3周りでの揺動により第1位置と第2位置とに移動自在に備えられている。左右の移動部材91は、第1位置がモーアデッキ38の上部において乗り越え前進走行に伴って前輪4と当接する位置となっており、第1位置では、モーアデッキ38の前端部よりも前方側に突出するように移動部材91が位置しており、前方側ほど下方側となる前下がり姿勢となっている。そして、移動部材91は、第1位置に位置する場合に乗り越え前進走行によりモーアデッキ38の前端部から下方側に前輪4が移動する際にその前輪4に当接して、その前輪4にて下方側に押圧されることで、第1位置から第2位置に移動するように備えられている。第2位置では、移動部材91の姿勢が、前下がりの角度が第1位置での姿勢よりも大きくなった状態で前下がり姿勢となっている。
入力部連動機構92も、移動部材91と同様に、モーアデッキ38の左右方向の両側に備えられている。図7では、トラクタ及びモーア21の左側側面図を示しているが、トラクタ及びモーア21の右側側面図も同様である。左右の入力部連動機構92は、第1位置と第2位置との間での移動部材91の移動に連動して揺動軸心P3周りで回転する回転連動軸93と、その回転連動軸93の回転に連動して揺動軸心P3周りで揺動する揺動連動部材94とを備えている。左右の回転連動軸93は、左右向きの揺動軸心P3に沿って延びるように備えられている。左右の揺動連動部材94は、回転連動軸93に連結されており、その連結箇所となる左右向きの揺動軸心P3周りで揺動自在に備えられている。左右の揺動連動部材94は、その揺動先端部が支持部材95の中間部位(第1支持リンク95aの上端側部位)に枢支連結されており、左右の揺動連動部材94が、揺動軸心P3周りに揺動することで、左右の支持部材95を倒伏姿勢と立ち上がり姿勢とに姿勢変更自在に構成されている。
これにより、移動部材91が第1位置から第2位置へ揺動すると、入力部連動機構92によって、回転連動軸93、揺動連動部材94を介して、倒伏姿勢の左右の支持部材95を立ち上がり姿勢に姿勢変更している。このように、左右の支持部材95を倒伏姿勢から立ち上がり姿勢に姿勢変更することで、中継伝動軸53も倒伏姿勢から立ち上がり姿勢に姿勢変更されることになる。よって、移動部材91が第1位置から第2位置へ揺動することで、左右の支持部材95及び中継伝動軸53を倒伏姿勢から立ち上げ姿勢に姿勢変更させて、入力部70を非嵌合位置から嵌合位置に位置変更させている。
(トラクタに対するモーアの連結)
この第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、左右の前輪4がモーア21の後方から対応する伝動カバー40の上方を通ってモーア21を乗り越えるようにトラクタを前進させる乗り越え前進走行を行うことにより、リンク用連結機構C及び動力伝達用連結機構Dにて、トラクタの下腹部にモーア21を連結するようにしている。以下、この乗り越え前進走行における支持連動機構90の動作について説明する。
トラクタの前方にモーア21を配置させた状態で、図7(a)に示すように、左右の前輪4がモーアデッキ38の上を通ってモーア21を乗り越えるようにトラクタを前進させる。ここで、左右の前輪4がモーアデッキ38の上を移動してモーアデッキ38の前端部から下方側に移動する際に第1位置の移動部材91に当接し、その当接状態を維持して左右の前輪4が下方側に移動することになる。よって、図7(b)に示すように、移動部材91は、前輪4により下方側に押圧され、第1位置から第2位置に移動することになる。左右の入力部連動機構92は、この移動部材91の第1位置から第2位置への移動に連動して、回転連動軸93、揺動連動部材94を介して、左右の支持部材95及び中継伝動軸53を倒伏姿勢から立ち上げ姿勢に姿勢変更し、この姿勢変更によって入力部70が非嵌合位置から嵌合位置に位置変更させている。
次に、左右の前輪4がモーア21を乗り越えた後の前進走行に伴う、入力部70と第2動力取出軸17との嵌合について説明する。乗り越え前進走行に伴って、入力部70が非嵌合位置から嵌合位置に位置変更されると、入力部70は、左右の支持部材95及び中継伝動軸53による支持に加えて、入力部70におけるホルダ73が位置保持部85に当接することで、入力部70は、嵌合位置において、入力部70の後方開口部71aが前後方向で第2動力取出軸17に対向して嵌合する嵌合姿勢(後方開口部71aの開口がほぼ水平方向に向く姿勢)に保持されている。そして、入力部70の位置変更の過程においてもトラクタ側は前進走行していることから、入力部70が嵌合位置に位置変更されるとともに、その入力部70における入力軸71の後方開口部71aから第2動力取出軸17の先端部が挿入して、入力軸71の拡径した部位の内周面に第2動力取出軸17が当接している。この当接によって、入力部70は第2動力取出軸17により嵌合位置に支持されており、例えば、前輪4が移動部材91よりも前方側に移動したときでも、入力部70がその自重により嵌合位置から下方側に移動するのを防止している。そして、図7(c)に示すように、左右の前輪4がモーア21を乗り越えた後の前進走行に伴って、第2動力取出軸17が前方側に移動することにより、第2動力取出軸17が入力軸71の内周面に案内されて、入力軸71と第2動力取出軸17が嵌合して連結することになる。
このような連結が行われた後には、昇降レバーを操作することで左右の後リンク24を上昇揺動させると、左右の前リンク23と左右の後リンク24とがモーア21と一体的に上昇揺動することになり、モーア21の上下方向での高さを調整することができる。また、下限設定機構35を操作することで、モーア21の下限高さを調整することもできる。そして、左右の前リンク23と左右の後リンク24とがモーア21と一体的に上昇揺動する場合には、中継伝動軸53も左右の支持部材95も収縮できることから、それらの部材が収縮することによって、モーア21を適切な姿勢に維持しながら、上昇揺動させることができる。
(トラクタからのモーアの取り外し)
トラクタの下腹部に連結装備したモーア21を取り外す場合には、上記第1実施形態と同様に、人為操作によりロック機構65による左右の後リンク24と左右の第2ブラケット45との係合連結状態の維持を解除して、左右の前輪4が対応する伝動カバー40などの上を通ってモーア21を乗り越えるようにトラクタを後進させる。この後進走行によって、上記第1実施形態と同様に、左右のブラケット61と連結軸57との係合を解除し、係合ピン64が左右の第2ブラケット45の凹部45Aから後方に離脱するとともに、第2動力取出軸17が入力部70から離間して入力部70との嵌合連結を解除する。そして、その後の後進走行により、左右の前輪4がモーア21を乗り越えてトラクタがモーア21の後方に移動する。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態において、入力部70の支持構成については、適宜変更が可能であり、その他各種の支持構成を適用することができる。例えば、第1実施形態では、左右の前側支持リンク75及び左右の後側支持リンク76にて支持する構成を採用したが、第2実施形態にて説明した如く、左右の支持部材95及び中継伝動軸53にて入力部70を嵌合位置と非嵌合位置とに位置変更自在に支持することもできる。逆に、第2実施形態において、第1実施形態にて説明した如く、左右の前側支持リンク75及び左右の後側支持リンク76にて入力部70を嵌合位置と非嵌合位置とに位置変更自在に支持することもできる。
また、例えば、入力部70に、入力部70の後方開口部71aが前後方向で第2動力取出軸17に対向して嵌合する嵌合姿勢(後方開口部71aの開口がほぼ水平方向に向く姿勢)に保持する姿勢保持機構(例えば、嵌合姿勢に復帰付勢する付勢部材)を備えさせることにより、第1自在継手52、中継伝動軸53、第2自在継手54の他に、入力部70を支持する支持構成を備えなくてもよい。
(2)上記実施形態では、モーア21を上昇揺動させるために、入力部70を支持する左右の前側支持リンク75、左右の後側支持リンク76、左右の支持部材95の各部材を伸縮自在としているが、例えば、車体フレーム1にモーア21を連結した状態でモーア21を上昇揺動させる場合に、それらの各部材の枢支連結箇所を前後方向に移動自在とすることで、それらの各部材を伸縮自在としなくても、モーア21を上昇揺動させることができる。
(3)上記実施形態では、リンク用連結機構Cが、第1係合連結機構A及び第2係合連結機構Bを備えることで、乗り越え前進走行を行うことで、車体フレーム1にモーア21を昇降可能に連結しているが、リンク用連結機構Cを人為操作により車体フレーム1にモーア21を昇降可能に連結することもできる。
また、第1係合連結機構A及び第2係合連結機構Bを備える場合であっても、上述した構成に限るものではなく、その他の構成により、乗り越え前進走行を行うことで、車体フレーム1にモーア21を昇降可能に連結することもできる。
(4)上記第1実施形態では、移動部材79をモーアデッキ38の左右方向の一方側のみに備えているが、例えば、回転連動軸82の両端部に移動部材79を備えることで、モーアデッキ38の左右方向の両側に備えることもできる。また、移動部材79、ロック部材78、及び、ロック部材連動機構80を1つの組として、その組をモーアデッキ38の左右方向の両側に配置させるように左右一対備えることもできる。
(5)上記第2実施形態では、移動部材91をモーアデッキ38の左右方向の両側に備えているが、移動部材91をモーアデッキ38の左右方向の一方側のみに備えることもできる。この場合には、例えば、入力部連動機構を1つだけ備え、その入力連動機構は、1つの回転連動軸と、その回転連動軸の回転に連動して揺動軸心周りで揺動する左右の揺動連動部材を備えており、左側の揺動連動部材を左側の支持部材に枢支連結し、右側の揺動連動部材を右側の支持部材に枢支連結している。そして、1つの回転連動軸の回転によって、左右の揺動連動部材が、揺動軸心周りに揺動することで、左右の支持部材を倒伏姿勢と立ち上がり姿勢とに姿勢変更自在に構成している。
(6)上記実施形態では、作業装置としてモーア21を例示したが、その他の作業装置を適用することもできる。また、乗用作業車についても、トラクタに限らず、その他の乗用作業車を適用することもできる。
1 車体フレーム
4 前輪
5 後輪
17 第2動力取出軸(動力取出軸)
21 モーア(作業装置)
22 第2リンク機構(リンク機構)
23 前リンク
24 後リンク
45 第2ブラケット(被係合部)
47 入力軸
52 第1自在継手
53 中継伝動軸
54 第2自在継手
57 連結軸(係合部)
61 ブラケット(被係合部)
64 係合ピン(係合部)
70 入力部
71a 後方開口部
74 支持連動機構
75 前側支持リンク(支持部材)
76 後側支持リンク(支持部材)
77 付勢部材
78 ロック部材
79 移動部材
80 ロック部材連動機構(連係機構)
85 位置保持部
90 支持連動機構
91 移動部材
92 入力部連動機構(連係機構)
95 支持部材
C リンク用連結機構
D 動力伝達用連結機構

Claims (6)

  1. 左右一対の前輪と左右一対の後輪との間に備えたミッドマウント式の作業装置を車体フレームに対して上下揺動式のリンク機構を介して昇降可能に連結するように、前記リンク機構と前記作業装置とを連結するリンク用連結機構と、
    車体後部に備えた動力取出軸からの動力を、後方側から順に、第1自在継手、伸縮自在な中継伝動軸、第2自在継手を介して前記作業装置に備えた入力軸に伝達するように、前記動力取出軸と前記入力軸とを連結する動力伝達用連結機構とが備えられ、
    前記第2自在継手、前記中継伝動軸、前記第1自在継手は、前記作業装置の前記入力軸側に連結されており、
    前記動力伝達用連結機構は、前記リンク用連結機構とは独立して構成されており、
    前記第1自在継手の後部に備えられた入力部を、前記動力取出軸に嵌合自在な嵌合位置とその嵌合位置よりも下方側に退避した非嵌合位置とに位置変更自在に支持し、且つ、前記左右一対の前輪を前記作業装置の後方から前記作業装置を乗り越えさせる乗り越え前進走行に伴って、前記入力部を前記非嵌合位置から前記嵌合位置に位置変更させるように連動させる支持連動機構を備え
    前記支持連動機構に、前記入力部を前記嵌合位置と前記非嵌合位置とに位置変更自在に支持する支持部材と、前記前輪の前記乗り越え前進走行に伴って状態変化する移動部材と、前記支持部材と前記移動部材とを連係させる連係機構と、が備えられ、
    前記連係機構は、前記前輪の前記乗り越え前進走行に伴って前記移動部材が状態変化したとき、前記入力部が前記非嵌合位置から前記嵌合位置に位置変化するように前記支持部材を作動させる乗用作業車の作業装置連結構造。
  2. 左右一対の前輪と左右一対の後輪との間に備えたミッドマウント式の作業装置を車体フレームに対して上下揺動式のリンク機構を介して昇降可能に連結するように、前記リンク機構と前記作業装置とを連結するリンク用連結機構と、
    車体後部に備えた動力取出軸からの動力を、後方側から順に、第1自在継手、伸縮自在な中継伝動軸、第2自在継手を介して前記作業装置に備えた入力軸に伝達するように、前記動力取出軸と前記入力軸とを連結する動力伝達用連結機構とが備えられ、
    前記第2自在継手、前記中継伝動軸、前記第1自在継手は、前記作業装置の前記入力軸側に連結されており、
    前記動力伝達用連結機構は、前記リンク用連結機構とは独立して構成されており、
    前記第1自在継手の後部に備えられた入力部を、前記動力取出軸に嵌合自在な嵌合位置とその嵌合位置よりも下方側に退避した非嵌合位置とに位置変更自在に支持し、且つ、前記左右一対の前輪を前記作業装置の後方から前記作業装置を乗り越えさせる乗り越え前進走行に伴って、前記入力部を前記非嵌合位置から前記嵌合位置に位置変更させるように連動させる支持連動機構を備え、
    前記支持連動機構は、前記入力部を前記嵌合位置と前記非嵌合位置とに位置変更自在に支持する支持部材と、前記入力部を前記嵌合位置側に復帰付勢する付勢部材と、その付勢部材の付勢力に抗して前記入力部を前記非嵌合位置にロックするロック部材と、第1位置と第2位置とに移動自在な移動部材と、その移動部材の第1位置から第2位置への移動に伴って前記ロック部材をロック状態からロック解除状態とするように前記移動部材と前記ロック部材とを連動させるロック部材連動機構とを備え、前記移動部材は、第1位置に位置する場合に前記乗り越え前進走行に伴って前記前輪に当接して、第1位置から第2位置に移動するように備えられている乗用作業車の作業装置連結構造。
  3. 左右一対の前輪と左右一対の後輪との間に備えたミッドマウント式の作業装置を車体フレームに対して上下揺動式のリンク機構を介して昇降可能に連結するように、前記リンク機構と前記作業装置とを連結するリンク用連結機構と、
    車体後部に備えた動力取出軸からの動力を、後方側から順に、第1自在継手、伸縮自在な中継伝動軸、第2自在継手を介して前記作業装置に備えた入力軸に伝達するように、前記動力取出軸と前記入力軸とを連結する動力伝達用連結機構とが備えられ、
    前記第2自在継手、前記中継伝動軸、前記第1自在継手は、前記作業装置の前記入力軸側に連結されており、
    前記動力伝達用連結機構は、前記リンク用連結機構とは独立して構成されており、
    前記第1自在継手の後部に備えられた入力部を、前記動力取出軸に嵌合自在な嵌合位置とその嵌合位置よりも下方側に退避した非嵌合位置とに位置変更自在に支持し、且つ、前記左右一対の前輪を前記作業装置の後方から前記作業装置を乗り越えさせる乗り越え前進走行に伴って、前記入力部を前記非嵌合位置から前記嵌合位置に位置変更させるように連動させる支持連動機構を備え、
    前記支持連動機構は、前記入力部を前記嵌合位置と前記非嵌合位置とに位置変更自在に支持する支持部材と、第1位置と第2位置とに移動自在な移動部材と、その移動部材の第1位置から第2位置への移動に伴って前記入力部を非嵌合位置から嵌合位置に位置変更させるように前記移動部材と前記入力部とを連動させる入力部連動機構とを備え、前記移動部材は、第1位置に位置する場合に前記乗り越え前進走行に伴って前記前輪に当接して、第1位置から第2位置に移動するように備えられている乗用作業車の作業装置連結構造。
  4. 前記車体フレームに、前記支持連動機構により嵌合位置に位置変更された前記入力部に当接して、前記入力部をその嵌合位置に位置保持させる位置保持部が備えられている請求項1〜3の何れか1項に記載の乗用作業車の作業装置連結構造。
  5. 前記支持連動機構は、前記入力部を嵌合位置と非嵌合位置とに位置変更自在に支持する支持部材として、左右一対の前側支持リンクと左右一対の後側支持リンクとを備え、これら前側支持リンク及び後側支持リンクにより、前記入力部の後方開口部が前後方向で前記動力取出軸に対向して嵌合する嵌合姿勢に保持するように構成されている請求項1〜4の何れか1項に記載の乗用作業車の作業装置連結構造。
  6. 前記リンク機構は、左右一対の前リンクと左右一対の後リンクとを備え、前記リンク用連結機構は、前記乗り越え前進走行を行うことで、前記作業装置側に連結された前記左右一対の前リンクの前端部に備えた係合部を前記車体フレーム側に備えた被係合部に係合連結するとともに、前記車体フレーム側に連結された前記左右一対の後リンクの後端部に備えた係合部を前記作業装置に備えた被係合部に係合連結するように構成されている請求項1〜5の何れか1項に記載の乗用作業車の作業装置連結構造。
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