JP5997663B2 - 内燃機関の過給圧制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は内燃機関に設けられたターボチャージャの過給圧制御装置に係り、特にウェストゲートバルブの開度センサに故障が生じた時にも適切な過給圧制御を行う内燃機関の過給圧制御装置に関するものである。
従来から、ターボチャージャを設けた内燃機関が種々実用化されており、このターボチャージャの作動により吸気効率が改善され内燃機関の出力向上が図られている。また、こうしたターボチャージャ付き内燃機関において、ターボチャージャの過給状態を調整するための過給圧調整装置を備えた内燃機関が提案されており、その一つとして、排気管に設けた排気タービンを迂回するようにしてバイパス通路を設けると共に、このバイパス通路にウェストゲートバルブを配設して過給圧を調整する技術が提案されている。このウェストゲートバルブの作動により排気タービンに流れ込む排気ガスの流量が調整され、その都度の過給圧が目標過給圧に制御できるようになっている。
一般に、ターボチャージャはコンプレッサと排気タービンとを有し、吸気管と排気管とを跨ぐようにして設けられている。排気管には排気タービンを迂回するようにしてバイパス通路が設けられ、そのバイパス通路にはウェストゲートバルブが設けられている。このウェストゲートバルブはステップモータやDCモータ等の電動機を使用した電動アクチュエータを用いて駆動される。電動アクチュエータは、一般にはウォームとウォームホイールよりなる回転−直動変換機構が備えられ、電動機の回転運動を機械的な直動運動に変換してウェストゲートバルブを動作する構成となっている。
そして、ターボチャージャが駆動されて実際の過給圧が目標とする目標過給圧より高くなると、電動アクチュエータによってウェストゲートバルブの開度が開き側に調整され、排気ガスがバイパス通路によってバイパスされて排気タービンの回転数が低下する。排気タービンの回転数が低下することで、コンプレッサの回転数も低下して過給圧が低下するようになる。
逆に、実際の過給圧が目標とする目標過給圧より低くなると、電動アクチュエータによってウェストゲートバルブの開度が閉じ側に調整され、バイパス通路による排気ガスのバイパスが減少されて排気タービンの回転数が上昇する。排気タービンの回転数が上昇することで、コンプレッサの回転数も上昇して過給圧が増加するようになる。これを繰り返して過給圧を目標過給圧に制御することができるようになっている。
このような動作を行う過給圧制御装置においては、過給圧が正常に制御されているかどうかを診断し、異常であればその対策を講じてやることが重要である。すなわち、過給圧が目標過給圧よりも高い状態、或いは低い状態で動作されていると、内燃機関に損傷が生じる、排気ガスの有害成分が増加する、運転性能が悪化するといった種々の不具合が発生するようになる。
このような過給圧制御装置の診断方法としては、例えば特開2006−348757号公報(特許文献1)にあるように、ターボチャージャの回転状態からターボチャージャの故障診断を行うことが開示されている。この特許文献1に従えば、点火時期制御装置によってアイドリング運転時の回転数を目標回転数に維持するように点火時期を進角、或いは遅角することで回転数を制御するが、点火時期の遅角、或いは進角が行われない場合には、内燃機関の回転数が概ね変化していないと見做せる。
このように回転数が変化していない場合には、ターボチャージャによる過給が行われていない可能性が高いので、ターボチャージャにおける排気タービンやコンプレッサなどに故障が発生している恐れが高いと考えて良い。したがって、点火時期制御の開始から所定時間経過しても、点火時期が所定の点火時期になっていない場合には、間接的にターボチャージャが故障していると判定することができるとしている。
特開2006−348757号公報
ところで、上記した特許文献1に記載されているような過給圧制御装置においては、ターボチャージャの異常を診断することを提案しているが、過給圧制御装置においては種々の構成部品が使用されているので、これらの構成部品の異常診断を行い、且つこの異常に対応したバックアップ制御を行うことが必要である。
このような観点から、特に運転性能に大きな影響を及ぼす構成部品の異常について検討したところ、ウェストゲートバルブの開度を検出する開度センサに異常が生じると運転性能に大きな影響を与えることが判明した。
一般に、ウェストゲートバルブの開度信号を使用して過給圧の調整を行う場合、運転状態量で決まる目標とするウェストゲートバルブの基本目標開度量を決定し、更に運転状態で決まる目標とする過給圧(以下、目標過給圧という)と実吸入空気圧(以下、実過給圧という)の差圧からウェストゲートバルブの補正開度量を決定し、この基本目標開度量と補正開度量で決まる最終目標開度量と実際の開度量とを比較してウェストゲートバルブの制御すべき開度量をフィードバック制御している。
そして、この実際の開度を確認する開度センサが故障すると、ウェストゲートバルブの開度が不明となることで、ウェストゲートバルブがどの開度に制御されているか判断できず、ウェストゲートバルブが閉弁したにも拘らず閉弁動作を継続することで過剰な過給圧状態に陥る現象や、電動アクチュエータのコイルが焼損する現象等が発生する。
このような不具合を解消するため、従来では安全性の観点から過給圧の上昇を抑制する方向にウェストゲートバルブを強制的に開いて、排気ガスをバイパスさせて排気タービン及びコンプレッサの回転を低下させるようにしている。したがって、これによって目標過給圧よりかなり低い過給圧で内燃機関を駆動して退避運転(所謂、リンプホーム運転)を行うようにしている。
ところで、最近では燃費を向上させる目的で内燃機関の排気量を低減してダウンサイジングされた内燃機関が提案されている。このダウンサイジングされた内燃機関では排気量が少なくなってトルクが低下するため、ターボチャージャを使用して内燃機関に吸入される吸入空気量を強制的に増やしている。このようなダウンサイジングを目的としたターボチャージャを備えた内燃機関を搭載した車両では以下のような現象が生じることが懸念される。
例えば、上述したように安全性の観点から過給圧の上昇を抑制する方向にウェストゲートバルブを強制的に開いて、排気ガスをバイパス通路に迂回させて排気タービン及びコンプレッサの回転を低下させるようにして過給圧を抑制した場合、1500rpm〜2000rpm付近の低速回転域で吸入空気量が増加せず、結果として機関トルクの不足が生じて運転性の悪化が発生することが懸念される。特に、将来を見据えると更なるダウンサイジングも考えられることから、低速回転域での機関トルクの不足は車両のアイドリングストップ状態からの発進や、登坂路での走行といった機関トルクが必要な走行環境で充分な機関トルクが確保できなくなり、運転者が安心、安全に退避運転ができなくなる恐れがあった。
本発明の目的は、ウェストゲートバルブの開度センサが故障した場合に、低速回転領域においても充分な過給圧を確保して、機関トルクが必要な走行環境で充分な機関トルクが得られる過給圧制御装置を提供することにある。
本発明の特徴は、ウェストゲートバルブの開度センサが故障した場合は、所定の開度範囲内で内燃機関の運転状態量に基づいて必要とされる目標過給圧を演算し、この演算された目標過給圧になるようにウェストゲートバルブを制御することによって、その時に必要とされる所定の過給圧が得られるようにした、ところにある。
ここで、必要とされる所定の過給圧とは、真に必要とされる過給圧だけではなく、ウェストゲートバルブが全開された状態の過給圧より高い過給圧に調整された場合も含むものである。
このように、ウェストゲートバルブの開度センサが故障した場合は、所定の開度範囲内で目標過給圧を演算し、この演算された目標過給圧になるようにウェストゲートバルブを制御するようにしたので低速回転領域においても充分な過給圧を確保することができ、低速回転域での機関トルクの不足が解消できることで、アイドリングストップ状態からの発進、登坂路での走行、といった機関トルクが必要な走行環境で充分な機関トルクが確保でき、運転者が安心、安全に退避運転ができるようになる。
本発明が適用される内燃機関の過給圧制御システムの構成を示すシステム構成図である。 図1に示すターボチャージャの概略の構成を示す構成図である。 本発明に使用されるウェストゲートバルブの開度センサの出力特性を示す特性図である。 本発明の一実施例になる過給圧制御装置の制御フローの前半を示すフローチャート図である。 本発明の一実施例になる過給圧制御装置の制御フローの後半を示すフローチャート図である。
以下、本発明の実施形態について図を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
図1は本発明が適用される内燃機関の過給圧制御システムを示している。多気筒(ここでは4気筒)で構成される内燃機関10において、外部からの空気は図示しないエアクリーナを通過し、吸気管11、コレクタ12を経てシリンダー内に流入する。流入空気量はスロットル弁13により調節され、この調節された流入空気量が流量センサ14において検出される。また、図示しない吸気温センサで吸気温が検出される。スロットル弁13は電動機で駆動される電子スロットル弁でも良いものであり、最近ではこの電子スロットル弁が主流であるので、以下では電子スロットル弁13と表記する。
クランク角センサ15ではリングギア16によってクランク軸の所定回転角、例えば10゜毎の信号と燃焼周期毎の信号が出力される。水温センサ17は内燃機関の冷却水温度を検出し、また、図示しないアクセル踏み込み量センサはアクセルの踏み込み量を検出し、それによって運転者の要求トルクを検出する。このアクセル踏み込み量センサの出力は制御装置18によって電子スロットル弁13の開度に変換され、これに基づいて電子スロットル弁13が制御される。
燃料タンク内の燃料は、高圧燃料ポンプによって、吸引、加圧された後、プレッシャーレギュレータを備えた燃料配管を通って燃料噴射弁19の燃料入口に導かれると共に、余分な燃料は燃料タンクに戻される。燃料噴射弁19はシリンダー内に燃料を直接的に噴射する筒内噴射型の噴射弁である。
内燃機関の燃焼状態を直接或いは間接的に把握するため、内燃機関の機械的振動を計測する振動検出型のノックセンサ20が内燃機関10の適宜位置(通常はシリンダブロック)に備えられている。このノックセンサ20は非共振型のノックセンサであり、広い周波数帯域にわたって振動を検出することができるものである。
排気系には三元触媒21が取り付けられており、排気ガスは三元触媒21で浄化された後に大気に排出される。三元触媒21の上流には上流側空燃比センサ(図示せず)が設けられており、本実施例では上流側空燃比センサとして空燃比に応じて連続的な検出信号を出力する空燃比センザが使用されている。また、三元触媒の下流には下流側空燃比センサ(図示せず)が設けられており、本実施例では下流側空燃比センサとして理論空燃比近傍でスイッチ的な検出信号を出力するO2センサが設けられている。
電子スロットル弁13に取り付けられたスロットル開度センサ、流量センサ14、クランク角センサ15、アクセル踏み込み量センサ、吸気温センサ、吸気圧センサ、水温センサ17、ノックセンサ20等のそれぞれの信号は制御装置18に送られ、これらセンサ出力から内燃機関の運転状態を検出し、空気量、燃料噴射量、点火時期等の内燃機関の主要な操作量が適切に演算されるものである。
ここで、吸気圧センサはターボチャージャのコンプレッサの下流の吸気通路の圧力を検出するものであり、この吸気圧センサの出力は実際の過給圧として制御に使用されるものである。
制御装置18内で演算されたアクセルペダルの踏み込み量から決まる目標空気量は目標スロットル開度に変換され、目標スロットル開度から電子スロットル駆動信号に変換され、電子スロットル弁13を駆動する電動機に送られる。また、制御装置18内で演算された燃料噴射量は、開弁パルス信号に変換され、燃料噴射弁(インジェクタ)19に送られる。更に、制御装置18で演算された点火時期は、通電開始角と通電角に変換された点火信号として点火コイル22に送られ点火プラグ23で発火される。
そして、燃料噴射弁19から噴射された燃料は吸気マニホールドからの空気とシリンダー内で混合されて混合気を形成する。混合気は点火プラグ23によって所定の点火時期で発生される火花により燃焼、爆発し、その燃焼圧によりピストンを押し下げて内燃機関の動力となる。爆発後の排気は排気管を経て三元触媒21に送り込まれる。
三元触媒の上流に設けた空燃比センサは触媒に流入する前の排気ガスの空燃比を検出し、三元触媒の下流に設けたO2センサは触媒で浄化された排気ガスの空燃比を検出するものである。これによって検出された空燃比は燃料噴射弁19から噴射される燃料の量を補正するのに使用される。
制御装置18には以下に述べる機能が備えられている。全て図示していないが、空気流量センサ14、触媒上流側の空燃比センサ、触媒下流側のO2センサ、アクセル踏み込み量センサ、水温センサ17、スロットル開度センサ、吸気温センサ、吸気圧センサ、ノックセンサ20等の各センサ出力値がアナログ入力部に入力されている。また、クランク角センサ15の角度信号等のディスクリート信号はデジタル入力部に入力されている。
アナログ入力部に入力されたセンサ信号はノイズ除去等の信号処理を行った後、A/D変換器でA/D変換されてRAMに保管される。同様にデジタル入力部に入力された角度信号は入出力ポートを介してこれもRAMに保管される。RAMに保管された検出信号はMPU内で演算処理される。MPUは各種の制御信号を生成するための演算を実行するものである。
演算処理の内容を記述した制御プログラムはROMに予め書き込まれており、制御プログラムに従ってMPUで演算された各アクチュエータの作動量を表す制御値はRAMに保管された後、入出力ポートに送られる。
点火プラグ23の作動信号は出力回路内の点火制御部に送られ、一次側コイルの通流時はONとなり、非通流時はOFFとなるON−OFF信号がセットされる。点火制御部にセットされた点火信号は点火コイル22で点火プラグ23を発火させるのに必要なエネルギーに増幅され点火プラグ23に供給される。
また、燃料噴射弁19の駆動信号は出力回路内の燃料制御部に送られ、開弁時ON、閉弁時OFFとなるON−OFF信号がセットされる。燃料制御部にセットされた噴射信号は燃料噴射弁19に送られる。その他の制御機器も同様にして駆動される。
尚、制御装置18を収納する収納筺体には大気圧センサ35が取り付けられており、大気圧を検出することができる構成となっている。この大気圧センサの出力も制御装置18に入力されており、種々の制御信号を補正するために使用されるものである。以下の説明では過給圧制御のために使用されるものとする。
以上のような制御システムは、基本的には良く知られているものであるのでこれ以上の説明は省略する。次に本発明が対象とするターボチャージャによる過給圧制御装置について説明する。
図1、図2において、空気量センサ14と電子スロットル弁13の間の吸気通路24にはターボチャージャ25を構成するコンプレッサ26が配置されている。また、シリンダーと三元触媒21の間の排気通路27にはターボチャージャ25を構成する排気タービン28が配置されている。排気タービン28とコンプレッサ26とは連結回転軸29によって連結されており、排気タービン28の回転が連結回転軸29を介してコンプレッサ26に伝えられ、コンプレッサ26の回転によって吸入空気が加圧されてシリンダーに供給されるようになっている。
コンプレッサ26の下流の吸気通路24にはインタークーラー33が設けられており、コンプレッサ26で加圧されたことによって温度が上昇した吸入空気を冷却することで充填効率を上げるようにしている。また、コンプレッサ26の上流と下流はリリーフバルブ34が設けられたリリーフ通路35によって繋がれている。このリリーフ通路35は電子スロットル弁13が閉じられた時にコンプレッサ26の下流の過給圧力が異常に上昇するのを抑制するために、リリーフバルブ34を開いて過給圧力をコンプレッサ26の上流側に逃がす機能を有している。
排気タービン28の上流と下流はバイパス通路30によって流体的に接続されており、このバイパス通路30にウェストゲートバルブ31が配置されている。ウェストゲートバルブ31はバイパス通路30を流れる排気ガスの流量を調整する機能を備えているものであり、これによって排気タービン28に流れる排気ガスの流量を調整するものである。排気ガスタービン28は流入してくる排気ガスの流量によってその回転数が変化するものであり、これによってコンプレッサ26による過給圧を制御することができる。
ウェストゲートバルブ31は電動アクチュエータ32と連結ロッド32Aとで連結されており、制御装置18で求められたウェストゲートバルブ31の開度信号を電動アクチュエータ32に与えてその開度を調整するものである。この電動アクチュエータ32に使用されている電動機は正転と逆転が可能な電動機であり、これによってウェストゲートバルブ31の開度が自在に調整できるものである。
更に、電動アクチュエータ32にはウェストゲートバルブ31の開度を検出する開度センサ34が設けられており、ウェストゲートバルブ31の開度は制御装置18に入力される構成となっている。更に、コンプレッサ26の下流の吸気通路24には吸気圧センサ(図示せず)が設けられており、コンプレッサ26で加圧された吸入空気圧(過給圧)を測定するようにしている。もちろん、この吸気圧センサの圧力信号も制御装置18に入力される構成となっている。
このようなターボチャージャを搭載した内燃機関において、正常な状態の場合の過給圧制御について簡単に説明する。
目標とする過給圧はスロットル開度と回転速度を軸とする目標過給圧マップを用いて求められるもので、その都度のスロットル開度と内燃機関の回転速度とをパラメータとして目標過給圧を算出する。この目標過給圧マップによれば、回転速度が大きいほど、またスロットル開度が大きいほど目標過給圧として大きい値が算出される。
また、基本となるウェストゲートバルブ31の基本目標開度量は上述した目標過給圧マップと同様に、スロットル開度と回転速度を軸とする基本目標開度マップを用いて求められるもので、その都度のスロットル開度と内燃機関の回転速度とをパラメータとして基本となる目標開度量を算出する。この基本目標開度マップによれば、回転速度が大きいほど、またスロットル開度 が大きいほど目標開度量として大きい値が算出される。
ウェストゲートバルブ31の補正開度量は、上記の目標過給圧マップから算出された目標過給圧と、吸気圧センサにより検出した実際の過給圧との差圧(差圧=目標過給圧−実際の過給圧)から補正開度量を算出する。そして、最終的な目標開度量は、基本目標開度量と補正開度量とにより最終目標開度量(最終目標開度量=基本目標開度量+補正開度量)を算出する。
このようにして求められた最終目標開度量は、開度センサ34によって検出された実際のウェストゲートバルブ31の実開度量と比較され、その開度の偏差に基づいて周知のフィードバック手法を用いて、例えばPID制御によってウェストゲートバルブ31が駆動されるものである。
以上に述べた制御が正常な状態の過給圧制御装置の基本的な動作であるが、この他に加速状態や減速状態等の種々の運転状態に合せてウェストゲートバルブ31の動作状態を変更することも可能であるが、本発明は開度センサ34が異常な時の対応方法を提案するものであるので、ここではこれ以上の説明は省略する。
次に、開度センサ34の出力電圧の特性について説明すると、開度センサ34の出力特性は図3にある通り、ウェストゲートバルブ31が全閉状態であれば出力電圧が低く、全開状態であれば出力電圧が高くなるように線形な電圧を出力するようになっている。もちろん、逆の特性になるようにしても良い。したがって、この出力電圧とウェストゲートバルブ31の開度を対応付けしていれば、出力電圧からウェストゲートバルブ31の開度が検出できるようになる。そして、開度センサ34が短絡したり、断線したりして異常状態となると出力電圧は破線A、あるいは破線Bのように変化することになる。したがって、開度センサ34が故障すると、開度センサ34によってウェストゲートバルブ31の開度が検出できなくなる。
このため、ウェストゲートバルブ31の実際の開度を検出する開度センサ34が故障するとウェストゲートバルブ31の開度が不明となることで、ウェストゲートバルブ31がどの程度の開度に制御されているか判断できない状態となる。したがって、従来では安全性の観点から過給圧の上昇を抑制する方向にウェストゲートバルブを強制的に全開まで開いて、排気ガスをバイパス通路30に迂回させて排気タービン28及びコンプレッサ26の回転を低下させるようにしている。
ところが、ウェストゲートバルブ31を強制的に開いて、排気ガスをバイパスさせて排気タービン28及びコンプレッサ26の回転を低下させて過給圧を抑制した場合、1500rpm〜2000rpm付近の低速回転域で吸入空気量が増加せず、結果として機関トルクの不足が発生して運転性の悪化が発生することが懸念される。特に、低速回転域での機関トルクの不足は車両のアイドリングストップ状態からの発進や、登坂路での走行といった機関トルクが必要な走行環境で充分な機関トルクが確保できなくなり、運転者が安心、安全に退避運転ができなくなる恐れがあった。
そして、このような不具合を解消するために、本発明においてはウェストゲートバルブ31の開度センサ34が故障した場合は、所定の開度範囲内で内燃機関の運転状態量に基づいて必要とされる目標過給圧を演算し、この演算された目標過給圧になるようにウェストゲートバルブの開度を制御することによって、その時に必要とされる所定の過給圧が得られるようにしたものである。
以下、本発明の一実施例になる過給圧制御装置の詳細について、図4A、図4Bに示すフローチャートに基づき説明する。このフローチャートは所定の時間間隔、本実施例では例えば10ms毎に実行されるものであるが、この実行周期はこれに限定されず過給圧制御装置の制御仕様によって適切に設定されれば良いものである。もちろん、故障時の制御性を高めるため、実行周期を早めることも可能である。
≪ステップS40≫
このステップS40においては、過給圧制御装置に関係する構成部品、例えばターボチャージャ、ウェストゲートバルブ、電動アクチュエータ等の機構部品、開度センサ、吸気圧センサ等の各種センサ類、過給圧制御に使用する制御プログラム等に異常状態が生じているかどうかを判断している。これらの異常状態は別に記憶された異常診断プログラムによって診断されており、異常状態が発生すると異常フラグを生成してどのような異常が生じているかを判断できるようになっている。したがって、ステップS40ではこれらの異常フラグを監視することによって異常状態を判断することができる。ステップS40で異常状態が発生していないと判断するとステップS41に進み、異常状態が発生していると判断するとステップS42に進むようになる。
≪ステップS41≫
ステップS40で異常状態が発生していないと判断されると、通常の過給圧制御を実行することになる。この過給圧制御は上述した通りである。すなわち、本処理に必要な内燃機関の運転状態パラメーである回転速度、スロットル開度、実過給圧を読み込む。次に、回転速度とスロットル開度から基本目標開度マップを参照して基本目標開度量を算出し、続いて回転速度とスロットル開度から目標過給圧マップを参照して目標過給圧を算出する。その後、目標過給圧と実過給圧の偏差を算出して過給圧の偏差が所定の判定値α以上であるか否かを判定する。偏差が判定値αより小さければ補正開度量を「0」として開度補正を行わないようにする。
つまり、基本目標開度量をそのまま最終目標開度量とする。また、偏差が判定値αより大きければ所定の補正開度量を算出する。この補正開度量は偏差の大きさに応じて段階的に大きくすることや、連続的に大きくすることができるものである。補正開度量が算出されると、基本目標開度量に補正開度量を加算して最終目標開度量を算出し、最後に最終目標開度量と開度センサによって検出された実開度量とを比較してウェストゲートバルブ31が最終目標開度量になるように電動アクチュエータ32の制御量(電動機の回転方向と回転量)を算出する。こうして算出された制御量に基づいて電動アクチュエータ32の駆動が行われるものである。ステップS41の処理が終了すると「END」に抜けてこの制御フローは終了するものである。
≪ステップS42≫
ステップS40で異常状態フラグが生成されて異常状態が発生している判断されると、ステップS42では異常状態がウェストゲートバルブ31の開度センサ34の異常状態かどうかを判断する。すなわち、異常診断プログラムによって診断された過給圧制御装置の各構成部品、センサ類、制御プログラムのうち、異常状態が発生して生成された異常フラグを分析して異常状態を判断することができる。このステップS42で開度センサ34の異常でなければステップS43に進み、開度センサ34の異常であればステップS45進む。
≪ステップS43≫
このステップS43では、異常状態が発生して生成された異常フラグを分析することで異常状態の発生箇所や異常状態が把握できるようになっている。例えば、排気タービン28やコンプレッサ26が固着して回転しない場合は、排気タービン28の回転数信号からこの異常状態を検出することができる。更には、過給圧の経年的な変化を検出して劣化状態を判断することができるようになっている。このステップ43ではこれ以外にも多くの異常状態や故障を検出できるようになっている。
≪ステップS44≫
ステップS43で異常個所や異常状態が判断されると、このステップS44ではこれに対応したフェールセーフモードを実行する。例えば、排気タービン28やコンプレッサ26が固着して回転しない場合は過給圧制御を停止して電動アクチュエータ32に余分な電力が供給されるのを停止して電動アクチュエータ32が焼損するのを防止するようなモードを実行する。更に、これ以外の異常状態や故障に対応して適切なフェールセーフモードを実行する。以上に述べたステップS43、ステップS44は本発明とは密接な関係を有していないので、更なる詳細な説明は省略する。そして、ステップS44の処理が終了すると「END」に抜けてこの制御フローは終了するものである。
≪ステップS45≫
ステップS42で開度センサ34の異常と判断された後、ステップS45では開度センサ34の異常確定処理を行う。この異常確定処理は電動アクチュエータ32に制御信号が与えられたにも拘わらず、開度センサ34の信号が図3に示す破線A、或いは破線Bの状態が所定時間に亘って継続した場合に異常を発生したと確定するものである。つまり、電動アクチュエータ32に制御信号を与えられてウェストゲートバルブ31が変位するが、開度センサ34が異常であればこれに対応した開度信号を出力しないので、これを所定時間に亘って検出すると異常と判断するものである。
この開度センサ34の異常が確定するとステップS46に進んで、初期設定処理が終了したかどうかを判断する処理を実行する。
≪ステップS46≫
ステップS45で開度センサ34の異常が確定すると、ウェストゲートバルブ31の初期位置設定処理、本実施例では全閉状態の開度推定が行われたかどうかが判断される。この初期位置設定処理については後述するが、初期位置設定処理が終了していないと初期位置設定フラグに「0」を割り振り、初期位置設定処理が終了していると初期位置設定フラグに「1」を割り振ることになる。したがって、ステップS46で初めて開度センサ34の異常が確定すると初期位置設定フラグが「0」であるため次のステップS47に進むことになる。一方、ステップS46で開度センサ34の異常が確定した後に初期位置設定フラグが「1」であるとステップS53に進むことになる。
≪ステップS47≫
このステップS47においては、アイドリング状態であるか、或いはアイドルストップ状態であるかを判断している。このステップS47ではスロットル弁の開度、内燃機関の回転数、ブレーキスイッチ等の状態からアイドリング状態であるか、或いはアイドルストップ状態であるかを判断している。例えば、スロットル弁が閉じられて回転数がアイドル回転数であればアイドリング状態と判断することができる。また、例えばブレーキスイッチがオンになった状態からアイドルストップ状態を判断することができる。何れにしても、このステップS47ではアイドリング状態であるか、或いはアイドルストップ状態を判断すれば良いものであるので、判断条件は種々の要件を用いることができる。
したがって、ステップS47でアイドリング状態、或いはアイドルストップ状態でない場合は次のステップS48に進むことになる。一方、ステップS47でアイドリング状態、或いはアイドルストップ状態である場合はステップS49に進むことになる。
≪ステップS48≫
このステップS48においては、アイドリング状態、或いはアイドルストップ状態でないので、内燃機関はスロットル弁13が開かれアイドル回転数以上で回転されていることから、電動アクチュエータ32に所定時間だけ開き側のデューティ信号を与えてウェストゲートバルブ31を開き側に駆動する。ここで、電動アクチュエータ32に与えられる駆動信号は固定デューティ信号であるので、時間を乗算すれば電動アクチュエータ32の移動量を決定できるものである。これによって少なくとも過給圧を低下させる方向にウェストゲートバルブ31を開くことができるようになる。このため、この状態ではウェストゲートバルブ31が閉弁方向に移動されないので過剰な過給圧状態に陥る現象を避けることができる。ステップS48の制御動作が終了するとステップ49に進む。
≪ステップS49≫
このステップS49においては、ステップS48の制御動作が1回行われたかどうかを判断している。ステップS49においては、最初の1回だけステップS48が実行されるとカウンタの値が「1」をカウントするようになっている。したがって、ステップS49でカウンタの値が「1」でなく「0」の場合は、ステップS48の制御動作が1回実行されてカウンタに「1」の値をカウントさせ「END」に抜けてこの制御フローは終了するものである。
そして、10ms後に次の起動周期が到来して運転状態が変化していないとすると、再びステップS40からステップS48と同様の処理を実行するが、ステップS49でカウンタの値が「1」にカウントされているため、再びステップS48の制御動作を継続するものである。もちろん、ステップS46、ステップS47で判断条件が変化すると以下に述べるような、ウェストゲートバルブ31を初期位置に設定する初期位置設定処理や、過給圧力の帰還制御処理動作を行うことになる。尚、本実施例では初期位置設定処理としてウェストゲートバルブ31を全閉位置に設定するため全閉位置設定処理を実行する。
≪ステップS50≫
ステップS47でアイドリング状態、或いはアイドルストップ状態であると判断されると、ステップS50乃至ステップS52に示す、ウェストゲートバルブ31の全閉位置設定処理を実行することになる。この全閉位置設定処理とは、ウェストゲートバルブ31を全閉位置まで駆動する処理であり、開度センサ34の故障時にウェストゲートバルブ31の故障対応動作を実行させるために設定される初期位置を決めるものである。
まず、ステップS50ではトランスミッション(変速機)を中立状態とする。アイドリング状態でトランスミッションがドライブレンジ状態にあると回転数が高くなっているため、ウェストゲートバルブ31を閉じると過給圧が大きくなる恐れがあったり、トルクが急激に増えて車両が急発進したりする恐れがあるので、ステップS49ではトランスミッション(変速機)を中立状態としている。一方、アイドルストップ状態では、内燃機関は停止しているのでトランスミッション(変速機)を中立状態とする必要性は少ない。尚、このステップS49は必ず必要な処理ではなく、トランスミッション(変速機)を中立状態としなくても、ウェストゲートバルブ31を良好に閉じ位置まで駆動することができれば省略することができるものである。
ここで、ウェストゲートバルブ31の全閉位置設定処理を実行する場合は、全閉位置の学習演算を行うようにすれば精度の高い全閉位置を得ることができる。そして、この学習処理の途中でアイドル状態から離脱することがあるが、この場合は、ステップS45に戻って異常時初期状態に戻り、この状態で再びアイドル状態になるのを待機するようにしても良い。
そして、ステップS50でトランスミッション(変速機)を中立状態に設定した後にステップS51に進むことになる。
≪ステップS51≫
このステップS51においては、現在の開度状態からウェストゲートバルブ31を全閉位置まで移動させるため、電動アクチュエータ32に所定の時間だけ閉じ側の固定デューティ信号を与えて駆動する。尚、この所定の時間は最大でウェストゲートバルブ31の全行程で必要とする時間以上に設定されることはない。これは全行程以上の時間に亘ってデューティ信号を与え続けると、電動アクチュエータ32の電動機に異常な発熱等が生じて好ましくない影響が発生するからである。
そして、電動アクチュエータ32に閉じ側のデューティ信号を与え続けてウェストゲートバルブ31を閉じ側に移動させていくと、バイパス通路30が閉じられて排気タービン28に供給される排気ガスが多くなり、排気タービン28の回転数が上昇することになる。このため、コンプレッサ26の回転数も上昇することで過給圧が上昇していくことになる。ウェストゲートバルブ31が全閉位置に達すると電動アクチュエータ32の電動機電流が変化するので、この電流変化を検出することで電動アクチュエータ32によるウェストゲートバルブ31の全閉位置への移行動作を終了することになる。尚、この処理はアイドリングやアイドルストップの状態であるので、ターボチャージャ25は危険な回転数まで上昇することはないものである。
ここで、電動アクチュエータ32に与える閉じ側のデューティ信号は、ウェストゲートバルブ31が全閉位置に達した時に損傷しないように閉じ速度を制限されている。ウェストゲートバルブ31の閉じ速度が大きいと、ウェストゲートバルブ31が早い速度で弁座に衝突して好ましくない。したがって、適合作業(所謂、マッチングである)によってウェストゲートバルブ31の好ましい閉じ速度を求めておき、これに基づいて電動アクチュエータ32に与える閉じ側のデューティ信号を決めれば良いものである。本実施例では閉じ側のデューティ信号の方が、開き側のデューティ信号に対して移動速度が遅くなるように設定されている。
尚、本実施例では単に所定の時間だけ閉じ側の固定デューティ信号を与えて駆動する方式としたが、以下に述べるような方法でウェストゲートバルブ31の全閉位置への移行動作を行っても良いものである。
例えば、内燃機関が回転しているアイドリング状態であることを判断した後に、ステップS51においては、現在の開度状態からウェストゲートバルブ31を全閉位置まで移動させるため、電動アクチュエータ32に閉じ側の固定デューティ信号を与え続けて駆動する。このように固定デューティ信号を与え続けるのは、開度センサ34が故障しているため現在の開度量が不明であり、どれだけの開度量(時間)に亘って電動アクチュエータ32にデューティ信号を与えて全閉位置まで駆動するか決定できないからである。
このため、電動アクチュエータ32に閉じ側の固定デューティ信号を与えて続けて内燃機関の運転状態量の変化を検出することで、ウェストゲートバルブ31が全閉位置に達したことを検出することができる。例えば、電動アクチュエータ32に閉じ側のデューティ信号を与えて続けてウェストゲートバルブ31を閉じ側に移動させていくと、バイパス通路30が閉じられて排気タービン28に供給される排気ガスが多くなることで排気タービン28の回転数が上昇することになる。このため、コンプレッサ26の回転数も上昇することで過給圧が上昇していくことになる。
したがって、アイドリング状態で予め定めた判定過給圧になるとウェストゲートバルブ31が全閉位置に達したと判断することができ、この位置を全閉位置として設定することができる。尚、判定過給圧は、予めアイドリング状態でウェストゲートバルブ31を閉じた時の過給圧を適合作業によって求めておき、この適合作業によって求められた過給圧を上述した比較用の判定過給圧とするものである。
過給圧の他に、内燃機関の回転数や電動アクチュエータの電動機電流によって、ウェストゲートバルブ31が全閉位置に達したことを検出することもできる。
回転数の場合では、アイドリング状態で予め定めた判定回転数になるとウェストゲートバルブ31が全閉位置に達したと判断することができる。判定回転数は、予めアイドリング状態でウェストゲートバルブ31を閉じた時の回転数を適合作業によって求めておき、この適合作業によって求められた回転数を上述した比較用の判定回転数とすることができるものである。
同様に、電動機電流の場合では、アイドリング状態で予め定めた電動機電流になるとウェストゲートバルブ31が全閉位置に達したと判断することができる。電動機電流は、予めアイドリング状態でウェストゲートバルブ31を閉じた時の電動機電流を適合作業によって求めておき、この適合作業によって求められた電動機電流を上述した比較用の判定電動機電流とすることができるものである。
尚、ウェストゲートバルブ31の全閉位置がきまると、ウェストゲートバルブ31の全開位置についても自ずと決めることができる。つまり、ウェストゲートバルブ31の開度は電動アクチュエータ32に与えられる固定デューティ信号と駆動時間の乗算によって決まるので、全閉状態の位置から電動アクチュエータ32の電動機に固定デューティ信号を加えた駆動時間によって開度が推定できるものである。
したがって、適合作業によって、ウェストゲートバルブ31の全閉状態から全開状態に至るまでの駆動時間を測定して求めておき、ウェストゲートバルブ31の全閉状態からの駆動時間が適合作業によって得られた駆動時間に達することを検出することで間接的に全開状態を推定することができる。本実施例では全開に至る80%開度を開き側制限開度して用い、この開き側制限開度以上にウェストゲートバルブ31の開度を大きくしないようにしている。同様に、全閉に至る10%開度を閉じ側制限開度して用い、この閉じ側制限開度以上にウェストゲートバルブ31の開度を小さくしないようにすることができる。以下では、この閉じ側制限開度を含めて全閉位置と表記する。
このように、ウェストゲートバルブ31が全閉位置に達するとステップS52に進むことになる。
≪ステップS52≫
ステップS52においては、ウェストゲートバルブ31の全閉位置への移行動作が終了すると、ウェストゲートバルブ31を全閉位置に維持して次の圧力帰還制御の初期位置としている。この時のウェストゲートバルブ31の位置が後述する過給圧の帰還制御の出発開度となる。つまり、この全閉位置状態から電動アクチュエータ32に与えられるデューティ信号の駆動時間によってウェストゲートバルブ31の位置が推定できるものである。例えば、全閉位置状態から全開位置状態までに必要な時間を『A秒』とすると、デューティ信号の駆動時間が『A/2秒』であるとウェストゲートバルブ31の開度は半分の開度と推定できるものである。
ここで、制御する上で例えば80%の開度位置を設定したとすると、電動アクチュエータの制御信号の誤差分の蓄積や、機構部分の汚れや劣化、逆に磨耗等での摩擦抵抗の低下等の経時変化や、異物噛み込み等で実際の操作量が80%近傍まで至らない、或いは80%を越えて全開に至るといった恐れがある。したがって、これを補償するため所定のタイミングで全開学習を行っても良いものである。この学習の実施タイミングとしては、過給圧値、過給圧F/B値等が異常値になっている時、電動アクチュエータの電動機の電流値が異常になっている時等があるが、これに限らず必要な時に実行するようにすれば良いものである。
このウェストゲートバルブ31の全閉位置を設定すると、初期位置設定フラグに「1」を割り振って「END」に抜けてこの制御フローは終了するものである。
≪ステップS53≫
そして、10ms後に次の起動周期が到来して再びステップS40からステップS45と同様の処理を実行するが、ステップS46でウェストゲートバルブ31の初期位置設定処理(全閉状態の開度推定)が行われたかどうかが判断されている。したがって、ステップS52で初期位置設定処理が終了しているので、初期位置設定フラグに「1」が割り振られているためステップS53に進むことになる。
ステップS53においては、内燃機関10が高速で回転されているか、或いは車両が高速で走行しているかが判断されている。内燃機関10が高速で回転されているか、或いは車両が高速で走行している場合はステップS54に進み、内燃機関10が高速で回転されていないか、或いは車両が高速で走行していない場合はステップS55に進むことになる。このように、内燃機関10が高速で回転されているか、或いは車両が高速で走行しているかを判断するのは次のような理由である。
つまり、高速で回転されているか、或いは車両が高速で走行している場合に、開度センサ34が故障してウェストゲートバルブ31の開度がわからない状態で過給圧を高めると不慮の故障を誘発する恐れがあるからである。尚、高速で回転されているかどうかの判断回転数や、車両が高速で走行しているかどかの判断車速は過給機システムの仕様によって適切に選択されるものである。
したがって、内燃機関10が高速で回転されているか、或いは車両が高速で走行している場合はステップS54に進むことになる。
≪ステップS54≫
このステップS54においては、ウェストゲートバルブ31を80%開度の開き側制限開度まで開く処理を実行する。ステップS52でウェストゲートバルブ31が全閉位置に維持されている状態なので、この全閉状態から全開状態に必要な駆動時間である『A秒』に対して、80%開度の開き側制限開度まで開く駆動時間は『0.8A秒』であるので、この時間だけ電動アクチュエータ32にデューティ信号を与えることになる。これによって、ウェストゲートバルブ31は80%開度の開き側制限開度まで開くことになる。このように開度センサ34の信号が無くても、ウェストゲートバルブ31は80%開度の開き側制限開度まで開くことができるようになる。したがって、バイパス通路30を通過する排気ガスの量が多くなることで排気タービン28の回転数が高くならず、コンプレッサ26の回転数も高まらないので過給圧が上昇しないようになって安全に内燃機関を駆動することができるものである。
一方、ステップS53で内燃機関10が高速で回転されていない、或いは車両が高速で走行していない場合はステップS55に進むことになる。
≪ステップS55≫
このステップS55においては、開度センサが故障した時に使用される異常時用目標過給圧マップから目標とする過給圧が求められる。この目標過給圧は内燃機関の運転状態によって定まり、これは運転状態量に基づいて必要とされるウェストゲートバルブ31のバックアップ開度量に相当するものである。例えば、この開度センサが故障した時に必要とされる目標過給圧はスロットル開度と回転速度を軸とする異常時用目標過給圧マップを用いて求められるもので、10ms毎の起動周期に合わせてスロットル開度と内燃機関の回転速度とをパラメータとして目標過給圧を算出する。この異常時用目標過給圧マップによれば、回転速度が大きいほど、またスロットル開度が大きいほど目標過給圧として大きい値が算出される。尚、本実施例ではスロットル開度と回転速度を軸とするマップであるが、アクセルの踏み込み量或いは空気量と回転速度を軸とするマップであっても良い。尚、この目標過給圧はマップ設定値なので基本的にはウェストゲートバルブ31の全閉位置での吸気圧のずれが無いように値を決めることが重要である。
ここで、大気圧が変化していると過給圧も変化してくるので、大気圧センサ35で検出した大気圧を用いて異常時用目標過給圧マップから読みだされた目標過給圧を補正して最終的な目標過給圧とすることもできる。本実施例ではこの大気圧補正された目標過給圧を使用するようにしている。目標過給圧が求められるとステップS56に進むことになる。
≪ステップS56≫
このステップS56においては、ステップS55で求められた目標過給圧と、吸気管11に設けた吸気圧センサ(図示せず)で検出した実際の過給圧との差圧を求める算術処理(差圧=目標過給圧−実際過給圧)を行っている。このように差圧を検出するのは目標過給圧に対して実際の過給圧が高いのか、或いは実際の過給圧が低いのかを判断するためである。また、この差圧の符号によってウェストゲートバルブ31を開くのか、或いは閉じるのかを判断できる。更に差圧量によってウェストゲートバルブ31を現在位置に保持しておくかどうかの判断ができるものである。
このため、次のステップS57で目標過給圧と実際の過給圧を比較する場合は不感帯を用いた比較が実行されるものである。
≪ステップS57≫
ステップS57においては、ステップS56で求められた差圧が不感帯の範囲内かどうかを判断している。つまり、ステップS56で求めた差圧が所定の差圧範囲内であればウェストゲートバルブ31を現在位置に保持しておくという制御を行うものである。したがって、ステップS55に戻り同様の処理を実行するものである。不感帯を用いることで、ウェストゲートバルブ31が目標過給圧付近で頻繁に開いたり閉じたりするのを防止することができる。このように、目標過給圧と実際の過給圧を比較した結果、差圧が所定の差圧範囲内であればウェストゲートバルブ31を現在位置に保持しておくものである。
そして、差圧が所定の差圧範囲を越えていると判断されると目標過給圧に収束するようにウェストゲートバルブ31を駆動するためステップS58に進むことになる。
≪ステップS58≫
ステップS58においては、ステップS56で求められた差圧の符号に応じて電動アクチュエータ32の駆動方向を求める。目標過給圧に対して実際の過給圧が高ければ排気タービン28の回転数を低くすることが要求される。このため、ウェストゲートバルブ31の開度を大きくするように、電動アクチュエータ32の電動機を制御することが必要である。したがって、ウェストゲートバルブ31の開度を大きくするため、電動機に与えるデューティ信号は、例えば逆転方向の特性を与えられるものである。
一方、目標過給圧に対して実際の過給圧が低ければ排気タービン28の回転数を高くすることが要求される。このため、ウェストゲートバルブ31の開度を小さくするように、電動アクチュエータ32の電動機を制御することが必要である。したがって、ウェストゲートバルブ31の開度を小さくするため、電動機に与えるデューティ信号は、正転方向の特性を与えられるものである。
尚、ウェストゲートバルブ31を閉じる方向の移動速度は、上述したようにウェストゲートバルブ31を開く方向の移動速度より小さく設定されている。つまり、電動アクチュエータ32に与える閉じ側のデューティ信号は、ウェストゲートバルブ31が全閉位置に達した時に損傷しないように閉じ速度を制限されている。ウェストゲートバルブ31の閉じ速度が大きいと、ウェストゲートバルブ31が早い速度で弁座に衝突して好ましくない。したがって、適合作業によってウェストゲートバルブ31の好ましい閉じ速度を求めておき、これに基づいて電動アクチュエータ32に与える閉じ側のデューティ信号を決めれば良いものである。
また、ステップS58においては、ステップS57で目標過給圧に対して実際の過給圧が不感帯以上に乖離しているため、ウェストゲートバルブ31の開度を制御する電動アクチュエータ32の電動機に所定のデューティ信号が与えられるものである。尚、最初の制御動作においては、ウェストゲートバルブ31は初期位置である全閉位置にあるので、この状態からウェストゲートバルブ31が動作されることになる。この状態ではウェストゲートバルブ31は全閉位置にあるので、実際の過給圧は目標過給圧に対して高い状態を呈するようになる。このため、実際の制御動作ではウェストゲートバルブ31は全閉状態から開き側に動作されるようになる。
例えば、実際の過給圧が+100mmHgのときにアクセルペダルの操作により目標過給圧が+30mmHgとなった場合では、ウェストゲートバルブ31は開き側に動作されることが必要である。このため、ステップS56で求められた差圧が不感帯の範囲外なので、ステップS57によってウェストゲートバルブ31の動作を許可する条件を満足することとなる。
そして、実際の過給圧(+100mmHg)は目標過給圧(+30mmHg)よりも高いので、ウェストゲートバルブ31を駆動する電動アクチュエータ32には開き側に一定デューティ比のデューティ信号が与えられることになる。この状態で実際の過給圧が目標過給圧である+30mmHg(不感帯を含む)に到達した場合においては、電動アクチュエータ32の動作を停止してウェストゲートバルブ31をその時の開度位置に保持する。この処理は後述するステップS59の判断によって再びステップS55乃至ステップS57によって実行されるものである。
ここで、電動アクチュエータ32の動作中は電動機の駆動時間が積算されるように計測されている。上述したように電動アクチュエータ32の駆動時間は間接的にウェストゲートバルブ31の開度を表すことができる。したがって、計測された積算駆動時間がウェストゲートバルブ31を全開するまでに要した駆動時間に対してどの程度の割合かを計算すればウェストゲートバルブ31の開度を推定することができる。
次に、この状態からアクセルペダルの操作により目標過給圧が+60mmHgとなった場合、ステップS56で求められた差圧が不感帯の範囲外なので、ステップS57によってウェストゲートバルブ31の動作を許可する条件を満足することとなる。
そして、実際の過給圧(+30mmHg)は目標過給圧(+60mmHg)よりも低いので、ウェストゲートバルブ31を駆動する電動アクチュエータ32には閉じ側に一定デューティ比のデューティ信号が与えられることになる。この状態で実際の過給圧が目標過給圧である+60mmHg(不感帯を含む)に到達した場合においては、電動アクチュエータ32の動作を停止してウェストゲートバルブ31をその時の開度位置に保持する。同様にこの処理は後述するステップS59の判断によって再びステップS55乃至ステップS57によって実行されるものである。
ここでも、電動アクチュエータ32の動作中は電動機の駆動時間が積算されるように計測されている。上述したように電動アクチュエータ32の駆動時間は間接的にウェストゲートバルブ31の開度を表すことができる。したがって、計測された積算駆動時間がウェストゲートバルブ31を全開するまでに要した駆動時間に対してどの程度の割合かを計算すればウェストゲートバルブ31の開度を推定することができる。
したがって、初期位置である全閉状態から開き方向の駆動時間を『+側』とし、全開状態から閉じ方向の駆動時間を『−側』として駆動時間を積算していくことで、ウェストゲートバルブ31を全開するまでに要した駆動時間に対して、積算した駆動時間の比率を求めることができる。この比率によってウェストゲートバルブ31の開度を推定することが可能となるものである。
また、このようにして求めた積算駆動時間によって、ウェストゲートバルブ31の動作範囲である開度範囲を決めることができる。例えば、全閉から全開までを100%とした時、開き側の開き側制限開度を80%とし、閉じ側の閉じ側制限開度を10%とすると、この割合に対応して電動アクチュエータ32の開き側制限駆動時間(80%)と閉じ側制限駆動時間(10%)を決めることができる。そして、上述した積算駆動時間が開き側制限駆動時間(80%)より大きくなると電動アクチュエータ32の動作を停止し、積算駆動時間が閉じ側制限駆動時間(10%)より小さくなると電動アクチュエータ32の動作を停止するようにしてウェストゲートバルブ31の動作範囲である開度範囲を決めることができる。このように、開き側の開き側制限開度を80%とし、閉じ側の閉じ側制限開度を10%とすることによって、上下限リミッタ開度の設定が可能となるものである。
尚、この上下限リミッタ開度は一律に開き側の開き側制限開度を80%とし、閉じ側の閉じ側制限開度を10%としているが、スロットル開度と回転数によって上下限リミッタ開度の設定値を変更することも可能である。
このようにウェストゲートバルブ31の制御動作が終了するとステップS59に進むこととなる。
≪ステップS59≫
ステップS59においては、キースイッチがオフになったかどうかを判断してこの制御フローを終了させるかどうかを決めている。したがって、キースイッチがオフにならない限りこの制御フローは所定周期毎に起動されて上述した制御動作を実行するものである。一方、キースイッチがオフになるとこの制御フローは終了されることになる。このようにステップS59の処理が終了すると「END」に抜けてこの制御フローは終了するものである。
尚、制御フローが終了される時に、仮に開度センサ34に故障が生じている場合は、この故障コードが図示しないフラッシュメモリや電源バックアップRAMに記憶されてメンテナンスに活用できるようにしている。
最後に、本実施例では開度センサ34が故障している場合のバックアップ処理を提案しているものであるが、開度センサ34が故障している場合とは、言い換えれば開度センサ34が設けられていないことを意味するので、開度センサ34を有しない開度センサレスの過給圧制御装置にも適用することが可能である。
尚、上述した実施形態から把握することができる請求項以外の技術的思想は種々あるが、代表的なものを以下に記載する。
(1)ウェストゲートバルブを駆動する電動アクチュエータを有する内燃機関に使用される内燃機関の過給圧制御装置において、ウェストゲートバルブの開度を検出する開度センサが故障した場合は、ウェストゲートバルブを所定の初期位置開度に設定すると共に、内燃機関の状態量に基づいて必要とされる目標過給圧を演算し、この初期位置状態から目標過給圧になるように電動アクチュエータを制御することを特徴とする。
(2)ウェストゲートバルブを駆動する電動アクチュエータを有する内燃機関に使用される内燃機関の過給圧制御装置において、ウェストゲートバルブを所定の初期位置開度に設定すると共に、内燃機関の状態量に基づいて必要とされる目標過給圧を演算し、この初期位置状態から目標過給圧になるように電動アクチュエータを制御し、更に電動アクチュエータを駆動する制御信号の駆動時間が予め定めた開き側制限開度に相当する駆動時間より長くなると前記電動アクチュエータの駆動を停止することを特徴とする。
(3)ウェストゲートバルブを駆動する電動アクチュエータを有する内燃機関に使用される内燃機関の過給圧制御装置において、ウェストゲートバルブを所定の初期位置開度として全閉位置状態に設定すると共に、内燃機関の状態量に基づいて必要とされる目標過給圧を演算し、この全閉位置状態から目標過給圧になるように電動アクチュエータを制御し、更に電動アクチュエータを駆動する制御信号の駆動時間が予め定めた開き側制限開度に相当する駆動時間より長くなると前記電動アクチュエータの駆動を停止し、同様に電動アクチュエータを駆動する制御信号の駆動時間が予め定めた閉じ側制限開度に相当する駆動時間より短くなると前記電動アクチュエータの駆動を停止することを特徴とする。
(4)電動アクチュエータの駆動時間は、ウェストゲートバルブが全閉状態からの駆動時間を積算して求められたものであり、ウェストゲートバルブを開く方向の時間を『+側』とし、ウェストゲートバルブを閉じる方向の時間を『−側』として積算され、この積算時間が予め定めた開き側制限開度に相当する駆動時間より長くなると前記電動アクチュエータの駆動を停止し、同様に電動アクチュエータを駆動する制御信号の駆動時間が予め定めた閉じ側制限開度に相当する駆動時間より短くなると前記電動アクチュエータの駆動を停止することを特徴とする。
(5)内燃機関の回転数が高回転にある状態、或いは車両が高速で走行している状態ではウェストゲートバルブを所定の大きな制限開度、例えば全開に対して80%程度の制限開度に維持されることを特徴とする。また、この場合、電動アクチュエータにはウェストゲートバルブが全閉状態から全開状態に至る駆動時間に対して上記制限開度に対応した駆動時間に亘って制御信号が与えられることを特徴とする。
(6)電動アクチュエータに加えられる制御信号は固定デューティ比率のデューティ信号であり、これに駆動時間を乗算してウェストゲートバルブの開度が推定されることを特徴とする。
本発明を総括すると、本発明においてはウェストゲートバルブの開度センサが故障した場合は、所定の開度範囲内で内燃機関の運転状態量に基づいて必要とされる目標過給圧を演算し、この演算された目標過給圧になるようにウェストゲートバルブを制御することによって、その時に必要とされる所定の過給圧が得られるようにした。これによって、低速回転領域においても充分な過給圧を確保することができ、低速回転域での機関トルクの不足が解消できるのでアイドリングストップ状態からの発進、登坂路での走行、といった機関トルクが必要な走行環境で充分な機関トルクが確保でき、運転者が安心、安全に退避運転ができるようになるものである。
10…内燃機関、11…吸気管、12…コレクタ、13…スロットル弁、14…流量センサ、15…クランク角センサ、16…リングギア、17…水温センサ、18…制御装置、19…燃料噴射弁、20…ノックセンサ、21…三元触媒、22…点火コイル、23…点火プラグ、24…吸気通路、25…ターボチャージャ、26…コンプレッサ、27…排気通路、28…排気タービン、29…連結回転軸、30…バイパス通路、31…ウェストゲートバルブ、32…電動アクチュエータ、33…インタークーラー、34…開度センサ、35…大気圧センサ。

Claims (3)

  1. 内燃機関の排気通路に配置された排気タービン及び吸気通路に配置されたコンプレッサを有してなるターボチャージャと、前記排気タービンを迂回するバイパス通路に設けられ前記バイパス通路の開度を調整するウェストゲートバルブと、前記ウェストゲートバルブを駆動する電動アクチュエータを有する内燃機関に使用される内燃機関の過給圧制御装置において、
    前記内燃機関の過給圧制御装置は、前記電動アクチュエータを一定のデューティ信号で駆動し、前記デューティ信号と前記デューティ信号の駆動時間に基づいて前記ウェストゲートバルブの開度を推定する機能と、前記ウェストゲートバルブの開度を検出する開度センサが故障した場合は、推定された所定の開度範囲内で前記内燃機関の状態量に基づいて必要とされる目標過給圧を演算し、この演算された目標過給圧になるように前記電動アクチュエータを制御する機能と前記開度センサが故障した場合は、前記電動アクチュエータを駆動する前記デューティ信号の駆動時間が予め定めた開き側制限開度に相当する駆動時間より長くなると前記電動アクチュエータの駆動を停止する機能とを備えることを特徴とする内燃機関の過給圧制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の過給圧制御装置において、
    前記目標過給圧は前記吸気通路に設けられた吸気圧センサからの実際の過給圧と比較され、前記実際の過給圧が前記目標過給圧より低い場合は前記ウェストゲートバルブの開度を小さくし、前記実際の過給圧が前記目標過給圧より高い場合は前記ウェストゲートバルブの開度を大きくするように前記電動アクチュエータを制御することを特徴とする内燃機関の過給圧制御装置。
  3. 請求項1に記載の内燃機関の過給圧制御装置において、
    前記目標過給圧はスロットル開度或いはアクセル踏み込み量と回転数を軸とする異常時用目標過給圧マップから求められることを特徴とする内燃機関の過給圧制御装置。
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