JP5997488B2 - 改善された粒度分布を有するガラス粉末及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、改善された粒度分布を有するガラス粉末及びその製造方法に関する。
ガラス粉末は様々な用途に使用することができる。それらのうちの1つは歯科分野であり、そこでは、歯科用合成樹脂組成物が歯の修復のためにますます使用されている。これらの歯科用合成樹脂組成物は、通常、有機樹脂の母材と種々の無機フィラーからなる。無機フィラーは、主に、ガラス粉末、(ガラス)セラミックス、石英又は他の結晶性物質(例えばYbF)、ゾル−ゲル材料あるいはアエロジル(Aerosil:登録商標)を含み、また、それらは充填材として合成樹脂組成物に添加される。
歯科用合成樹脂組成物の使用は、アマルガムの可能性のある有害な副作用を回避し、かつ改善された審美的な印象を達成するようにするものである。選択された歯科用合成樹脂組成物に応じて、それらは、歯の様々な修復手段のために、例えば、歯充填物のために、また、歯冠、ブリッジ及びインレー、オンレーなどの部品をしっかり留めるためにも使用することができる。
充填材料自体は、硬化の間に樹脂母材の重合によって生ずる収縮を最小限にするようにするものである。例えば、歯壁と充填物との間に強い接着があると、過度の重合収縮により歯壁の破壊につながることがある。接着が不充分な場合、過度の重合収縮は歯壁と充填物との間の周辺隙間を形成する結果となることがあり、これは二次カリエスを促進することができる。さらに、幾つかの物理的、化学的要求がフィラーに課される。
できるだけ微細な粉末を形成するように充填材料を処理することが可能でなければならない。粉末がより微細であるほど、充填物の外観はより均質になる。それと同時に、充填物の艶出特性は改善され、これは、攻撃され得る表面積の減少に加えて、磨耗に対する改善された抵抗、従って充填物の耐久性がより長く続くことを可能にする。粉末が首尾良く加工されることを可能にするためには、粉末が凝集しないことも望まれる。
さらに、歯科用合成樹脂組成物のその全体の、従ってまたフィラーの、屈折率及び色は、できるだけ自然な歯材料とよく調和すべきであり、それにより、可能な限りまわりの健康な歯材料と判別できないようにする。できるだけ小さく粉砕されたフィラーの粒度は、この審美的な評価基準にも役割を果たす。
さらに他の特性が望ましく、また当業者にとって知られており、例えば、ドイツ特許DE 102009008954 B4(特許文献1)に、より詳細に記載されている。
歯科用合成樹脂組成物の中でも、歯科用セメントと複合材料との間で区別をする必要もある。ガラス・アイオノマー・セメントとしても知られている歯科用セメントの場合には、フィラーの化学反応が歯科用組成物の硬化につながり、従って歯科用組成物の硬化特性及び従ってまたそれらの作業性はフィラーの反応性によって影響を受ける。これは、硬化プロセスに先行して、例えば紫外光の作用下でのラジカル表面硬化をしばしば含む。これと対照的に、充填複合材料とも言われる複合材料は、できるだけ化学的に不活性なフィラーを含んでいる。何故なら、それらの硬化特性は樹脂母材自体の構成成分によって決定され、フィラーの化学反応はしばしばこのためには妨害的もしくは破壊的であるためである。
そのような複合材充填物は、通常、化学的さらにまた物理的性質を改善するために、前記不活発フィラーを90質量%まで含むことができるポリマー母材から成る。通常の有機ポリマーは、ほとんどジタクリレート類、例えばトリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)、UDMA、ビス−GMA、アクリレート、メタクリレート、2,2−ビス[4−(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)フェニル]プロパン(ビス−GMA)、ウレタンメタクリレート及び/又はアルカンジオールジメタクリレートである。しかしながら、他のポリマー樹脂、例えばエポキシ樹脂及びその混合物又は共重合体類を使用することも可能である。
前記歯科用合成樹脂組成物に使用されるプラスチック類は、通常、1.45〜1.65の範囲の屈折率を有する。材料のできるだけ高い透明性を達成するために、フィラーの屈折率は周囲の母材の屈折率と調和しなければならない。ポリマー母材と使用されるフィラーの間の屈折率の差、さらにまたフィラーそれら自身の間の屈折率の差は、界面での散乱と反射につながり、それにより透明性の低下を生ずることとなる。粉末が微細であればあるほど、充填物の概観はより均質となり、従ってまた透明性はより高くなる。
可視波長範囲における透明性の低下は、充填物の光学的外観に負の作用を有する。しかしながら、紫外線範囲における高い透明性もまた、特に加工特性にとって重要である。複合材料は、通常、紫外線の照射により硬化される。通常の硬化ランプは、380nm〜515nm及び/又は420nm〜480nmの波長範囲を有する。紫外線スペクトル領域における低い透過率は比較的小さな重合深さを生じる結果となる。特に大きな層厚の場合、充分な重合を確保するためには、高い紫外線吸収を有する材料を複数段階で適用しなければならない。そうでない場合には、1段階で材料は硬化することができ、これは最も複雑でない取扱手順を提供するために望ましい。これらの理由のために、フィラー、即ち特にガラス粉末ができるだけ小さな粒子サイズを有することが有利であり、なぜならば、可視波長範囲及びさらに紫外線波長範囲における相互作用は、ガラス粉末の微粒子サイズが低下すると共に減少するからである。
歯科用フィラーとして適切で、高い透明値及びマイクロメートル又はサブミクロンメートル範囲での平均粒度を有するガラス粉末を製造するためには、特別の粉砕プロセスが必要である。そのような微細な粉砕プロセスによるガラス粉末の製造のためには、撹拌ボール微粉砕機、振動微粉砕機あるいはビーズ微粉砕機が利用される。粉砕中、微粉砕機のライニング(内張り)及び/又は使用される粉砕ビーズから磨耗によって妨害的な汚染が形成されないことが確保されるべきである。従って、ガラス粉末を形成するために粉砕されるべきガラスと調和した屈折率を有する同じ材料あるいは同じ屈折率を有する材料から成るガラス粉砕ビーズが使用される。かくして、粉砕中に形成された磨耗は、フィラーの光学的特性に負の作用を有さない。微粉砕機のライニングのためには、Zr、Al、SiCなどのセラミックスあるいはポリウレタンなどのプラスチックのいずれかが使用される。セラミック・ライニングの場合には、最小の磨耗だけが形成される。例えばポリウレタンでライニングされた微粉砕機の場合には、プラスチック磨耗は焼去操作により粉末から再び取り除くことができる。そのような粉砕プロセスは、例えばドイツ特許DE 4100604 C1(特許文献2)あるいはヨーロッパ特許出願公開EP 1005911 A1(特許文献3)に詳細に記載されている。
振動微粉砕機、撹拌ボール微粉砕機あるいはビーズ微粉砕機での粉砕による、マイクロメートル又はサブミクロンメートル範囲の微粒子サイズを有するガラス粉末の製造のためには、有効な微粉砕を達成するために2mm未満の直径を有する粉砕ビーズが通常使用される。粉砕ビーズは、微粉砕機内で互いに加速され、充填材料、即ち、得ようとするガラス粉末の出発ガラスをそれらと衝突する時に微粉砕する。粉砕プロセスは、一般にガウス正規曲線に類似する多かれ少なかれシャープな直径分布の微粒子を有するガラス粉末を生成する。平均粒度は分布の最大位置に相当する。
しかしながら、実際上、前記粉砕プロセスによって製造されたガラス粉末は、微粒子サイズの予測された統計的分布に加えて、さらに統計的分布を必要とする著しく大きな粒子サイズの粒子を有すると繰り返し見出すことができる。その成分(微粒子及び/又は粒子)全体のガラス粉末の統計的粒度分布は、従って、この場合少なくとも2つの最大を有する。
これらの大きな粒子の直径は、使用される粉砕ビーズのサイズに依存するかもしれないし、2mm未満の直径を有する粉砕ビーズの場合には、約5μm〜100μmである。これらの粒子の含有量は通常低く、ガラス粉末20kg当たりおよそ1g以下でありえるが、そのような粒子は、光沢統一性及びさらに歯科用合成樹脂組成物の艶出し特性に不利な作用を有するため、ガラス粉末が歯科用フィラーとして使用される場合には非常に妨害的もしくは破壊的である。そこで、表面の摩耗の過程にわたって、粗い粒子は、歯科用合成樹脂組成物の表面から突出し、あるいは完全に抜け出してクレーターを形成する。表面におけるこれらの不整は、光沢低下及び/又は光学品質の低下へとつながる。抜け出しの例はある程度まで肉眼で小さな穴であると確認できる。これらの理由のために、ガラス粉末の微粒子サイズの統計的分布から離れるような大きな粒子は、ガラス粉末において望ましくなく、特にそれを歯科用途に使用しようとする場合には望ましくない。
ドイツ特許DE 102009008954 B4 ドイツ特許DE 4100604 C1 ヨーロッパ特許出願公開EP 1005911 A1
前記したような背景技術に対して、本発明の目的は、特に歯科用合成樹脂組成物においてフィラーとして使用された時に、改善された光沢統一性及び歯科用合成樹脂組成物の艶出し特性が確保されるように、また、長期間の使用中もできるだけ最大限までクレーターがない表面を可能とするように、改善された粒度分布を有するガラス粉末を提供することにある。
さらに本発明の目的は、妨害的な大きな粒子を含まないガラス粉末を製造する方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明によれば、主成分として1.5μm以下の平均粒度を有する粉砕ガラスの粉末微粒子を含み、10μmを超える粒子サイズを有する粒子を含んでいないガラス粉末が提供される。
さらに本発明によれば、1.5μm以下の平均粒度を有し、10μmを超える粒子サイズを有する粒子を含んでいないガラス粉末の製造方法であって、出発材料としてのガラスが、粉砕媒体を備えた微粉砕機内で所望の平均粒度まで粉砕され、ここで、粉砕媒体は出発ガラスと同じ材料あるいは同じ屈折率を有する材料から成り、ガラス微粒子と粒子の混合物が形成され、ガラス微粒子と粒子の混合物中に存在する10μmを超える粒子サイズを有する粒子は分離により混合物から取り除かれることを特徴とする方法が提供される。
好ましい実施態様及び用途は、従属請求項に示されている。
尚、上記平均粒度は、静的光散乱法もしくは静的レーザー回析/散乱法により測定できる。
本発明は、非常に均質な粒度分布を有するガラス粉末を提供するという、従来技術を超える利点を有する。特に、妨害的な大きな粒子は、本発明に係るガラス粉末中には存在しない。このことは、従って、長期使用においても妨害的なクレーターを形成することなく、ガラス粉末が非常に小さな平均粒度で製造できるため、歯科用合成樹脂組成物中のフィラーとしての使用、及び/又は歯科用合成樹脂組成物を製造するための原料としての使用に特に適している。
網及び/又は篩で粉砕スラリーから分離された粒子の粒子サイズ分布の一例を示すグラフである。
本発明者らは、ガラス粉末微粒子のサイズの統計的分布の外側にある妨害的な大きな粒子は、粉砕プロセスに用いた前記粉砕ビーズ及び/又は微粉砕機のライニングの破損及び/又は破砕によって形成されることを見出した。以下にさらに説明する粉砕プロセスは、粉砕プロセスの間にガラス粉末からこれらのサイズオーバーの粒子を取り除く。
従って、本発明に係るガラス粉末は、主成分として、1.5μm以下の平均粒度(平均微粒子サイズ)を有し、10μmを超える粒子サイズを有する粒子を含有しない粉末微粒子を含んでいる。
用語「平均粒度」(平均微粒子サイズ)は、先に説明した(即ち、粒度分布の最大位置の粒径に相当する)。本発明において、用語「微粒子」は、所望のガラス粉末の所望の微粒子サイズを有する成分をいい、一方、用語「粒子」は、微粉砕機の粉砕ビーズ及び/又はライニング及び/又は他の構成部材の破断及び/又は破損によって形成される大きな妨害的な産物をいう。
本明細書において、用語「直径」は、微粒子及び/又は粒子の最大の大きさをいう。球状の微粒子及び/又は粒子の場合には、直径は単純に球体の直径である。楕円状又は板状の微粒子及び/又は粒子の場合には、直径は、その最大の大きさの点で、例えば楕円体の場合にはその主軸で、測定される。
ガラス粉末は、主成分として、1.5μm以下の平均粒度を有する粉砕ガラスの粉末微粒子を含んでいる。ガラス粉末がさらに他の成分(それらはガラスから成る必要はない)を含むことは、同様に可能であり、本発明に包含される。例えば、プラスチック、例えばプラスチックの球状ビーズが考えられる。ガラス粉末微粒子の主成分は、90容量%を超える程度ほど本発明に係るガラス粉末中に存在することが望ましい。本発明によれば、10μmを越える粒子サイズを有する粒子は、ガラス粉末中に存在しない。従来技術では、現在まで、約0.5μm〜3μmの微粒子サイズを有するガラス粉末が製造されている。しかしながら、歯科用フィラーとしての使用の傾向は、さらに小さな微粒子のサイズに向けられている。これらの微粒子サイズの場合においてのみ妨害的な大きな粒子が現れ、何故ならば、それらはガラス粉末微粒子の直径分布から著しく離れるためである。
本発明に係るガラス粉末における平均粒度は、1.0μm以下、同様に好ましくは0.7μm以下、より好ましくは0.5μm未満、特に好ましくは0.25μm未満であることが望ましい。本発明によれば、10μmを越える粒子サイズを有する粒子、好ましくは5μmを越える粒子サイズを有する粒子、特に好ましくは3μmを越える粒子サイズを有する粒子は、前述のガラス粉末の中に存在しない。これは、ガラス粉末微粒子のすべての所与の平均粒度に当てはまる。
ガラス粉末、特に前述したような本発明に係るガラス粉末を製造するための本発明に係る方法においては、出発材料としてのガラスは、粉砕ビーズの形態でありえる粉砕媒体を備える微粉砕機内で所望の平均粒度に粉砕される。出発材料は、少なくとも実質的に、その粉末を該方法によって得ようとするガラスに相当する。しかしながら、粉砕中の浸出効果を考慮にいれることも可能であろう。粉砕は、ガラス粉末の主成分を形成するように意図される1.5μm以下の平均粒度を有する所望のガラス微粒子、及び妨害的な粒子の混合物を生じる10μmを越える粒子サイズを有する妨害的な粒子は、分離によって混合物から取り除かれる。そのプロセスは、同様に、前述したようなガラス粉末の好ましい微粒子サイズを生じ、前記サイズの粒子を濾別することを可能にする。
前述したように、粉砕媒体は、好ましくは、同じ材料から、あるいはガラス粉末を形成するために粉砕される出発材料と同じ屈折率を有する材料から成る。
妨害的な粒子は、ガラス微粒子及び粒子の混合物を、そのメッシュ・サイズが分離されるべき粒子の最小直径に相当する網及び/又は篩を通過させることにより分離されることが好ましい。
この場合、網及び/又は篩は、あたかも妨害的な粒子用のフィルタとして作用する。網及び/又は篩は、所望のガラス粉末微粒子が通り抜けることができるメッシュの存在によって識別される。それと対照的に、開いたメッシュを有さない構造、例えば織布及び/又はフェルトを使用した場合、ガラス粉末微粒子は同様にその上に集めることができ、非常に短時間にフィルタを詰まらせるであろう。
網及び/又は篩は、漁網と同様に繊維から形成されることが好ましい。繊維は、ポリマー繊維、例えばポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、特に好ましくはポリアミドにより好適に形成される。
証明され好ましかった粉砕プロセスは、湿式粉砕プロセス、特にドイツ特許DE 4100604 C1に記載されているような撹拌微粉砕機における湿式粉砕プロセスである。湿式粉砕プロセスでは、微粉砕機中で粉砕スラリーが生産される。妨害的な粒子は、前記フィルタを微粉砕機に挿入することにより、ガラス微粒子の平均粒度が網及び/又は篩のメッシュ・サイズ未満になる場合には、微粉砕機中の粉砕スラリー循環物として分離することができる。あるいはまた好ましくは、粒子は、粉砕プロセスの完了後に粉砕スラリーを網及び/又は篩を通過させることにより分離される。いずれの場合にも、妨害的な粒子は網及び/又は篩に残る。ガラス粉末を得るために、妨害的な粒子が分離されて得られた濾過された粉砕スラリーは、通常、適切な乾燥プロセス、例えば真空凍結乾燥プロセスを使用する次の工程で乾燥される。
本発明に係るガラス粉末、及び/又は前述のプロセスによって得られたガラス粉末は、歯科用合成樹脂組成物用、特に歯科用複合材料用のフィラーとして好適に使用される。これは、同様に歯科用合成樹脂組成物、特に歯科用複合材料の製造に関係する。
本発明に係る方法の適用においては、妨害的な粒子は、ガラス粉末微粒子の所望の微粒子サイズに依存して、1μmを越え且つ15μm未満の明瞭なメッシュ・サイズを有するフィルタ・バッグとして形成されたモノフィラメントポリアミドの網を使用して濾別される。比較試験においては、織布の場合には、織布の表面に蓄積し、それを詰まらせる粒子を測定した。比較的粗い織布の場合には、粉砕媒体からある程度破壊により形成された粒子はもはや留めることができなかった。マルチフィラメント織布あるいはニードルドフェルト地を使用すると、フィルタから分離され得るポリマー繊維による汚染の大きなリスクがさらにあった。さらに、ますます多くの粒子及び/又はガラス粉末微粒子が、濾過中に複層織布に捉えられるようになり、これがフィルタの目詰まりにつながった。
以下、添付図面を参照して本発明についてさらに具体的に説明する。図1は、網及び/又は篩で粉砕スラリーから分離された粒子の粒子サイズ分布(測定装置は、(株)堀場製作所製レーザー回析/散乱式粒子分布測定装置、Horiba LA950である)を示している。網及び/又は篩のメッシュ・サイズは5μmであった。その形状がガウス分布のプロフィールにほぼ相当する分布の最大は、約30μmである。すなわち、平均粒子サイズは約30μmであった。これは、30μmの粒子サイズを有する粒子は、もはや、得られたガラス粉末には存在しなかった、という効果があった。尚、得られたガラス粉末は、メッシュ・サイズ5μmを通過したものである。
さらに他の試験では、前記技術を適用すれば、主成分として1.5μm以下の平均粒度を有する粉砕ガラスの粉末微粒子を含み、10μmを越える粒子サイズを有する粒子を含んでいないガラス粉末を得ることが可能である、ということが示された。

Claims (8)

  1. 1.5μm以下の平均粒度を有し、10μmを超える粒子サイズを有する粒子を含んでいないガラス粉末の製造方法であって、
    出発材料ガラスガラス微粒子と粒子の混合物を形成するために出発材料と同じ材料あるいは同じ屈折率を有する材料から成る粉砕媒体を備えた微粉砕機内で湿式粉砕して、1.5μm以下の第一の平均粒度を有する第一の粒子分布を有する粉砕ガラス微粒子と、10μmを超える第二の平均粒子サイズを有する妨害的粒子とを含む粉砕スラリーを生成し、
    上記粉砕スラリーを、分離されるべき粒子の最小直径に実質的に相当するメッシュ・サイズを有する網及び/又は篩を通過させ、上記第一の粒子分布を維持して、10μmを超える粒子サイズを有する粒子分離により取り除くことを特徴とする方法。
  2. 前記網及び/又は篩はポリマー繊維によって形成されている、請求項に記載の方法。
  3. 前記ポリマー繊維はポリアミド繊維である、請求項に記載の方法。
  4. 粉末微粒子は1.0μm以下又は0.7μm以下又は0.5μm未満又は0.25μm未満の平均粒度を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 粉末微粒子は5μmを超える粒子サイズを有する粒子を含んでいない、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 粉末微粒子は3μmを超える粒子サイズを有する粒子を含んでいない、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法でガラス粉末を製造し、該ガラス粉末を歯科用合成樹脂組成物を製造するために使用する、ガラス粉末の使用方法
  8. 前記歯科用合成樹脂組成物が歯科用複合材料である請求項に記載のガラス粉末の使用方法
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