JP5995350B2 - ガスケット及びガスケットの製造方法 - Google Patents

ガスケット及びガスケットの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、2部材間に介装されて、該2部材間の密封を行うガスケットであって、複数の環状シール部を備え、当該環状シール部が互いに連結されているガスケット及びこのガスケットの製造方法に関する。
同一平面内に複数の環状シール対象部位が存在するとき、これらシール対象部位毎の環状シール部を連結して1個のガスケットを構成することがなされる(例えば、特許文献1〜4参照)。特許文献1の図6には、自動車用エンジンのロッカーカバーにおける各気筒をシールする環状部(環状シール部)を直線部で連結したシールリングが開示されている。また、特許文献2には、複数のガスケット本体(環状シール部)と、これらガスケット本体を連結する連結部とを一体成型したガスケットが開示されている。さらに、特許文献3の図15には、ハウジング側冷却水出口、ハウジング側冷却水入口、ハウジング側オイル出口及びハウジング側オイル入口の周囲のシール装着溝にそれぞれ装着されるOリング(環状シール部)の、隣接するOリング同士が、連結部によって連結された一体型のOリングが開示されている。さらにまた、特許文献4には、シリンダヘッドの外周壁とシリンダヘッドカバーの外周壁との接合部に配される外周シール部(環状シール部)と、プラグ収容壁における相互の接合部間に配されるプラグシール部(環状シール部)とを連結したシリンダヘッドカバー用ガスケットが開示されている。
特開平8−246952号公報 特許第4400699号公報 特許第4425885号公報 特開2006−144654号公報
このように複数の環状シール部を1個のガスケットとして構成すれば、部品管理がし易く、組付け効率も向上するので、需要者から強く望まれるところであった。ところで、複数のシール対象部位毎の複数の環状シール部を連結部で連結したガスケットを、例えばゴム材料によって一体に成型する場合、一部性能を抑えて、全体的な機能条件を平均的に満たすゴム材料を採用せざるを得ない場合がある。また、最も高品質が求められる部位に適したゴム材料で全体を成型する場合もある。そのため、他の部位では過剰品質となり、シール対象部位毎に適したゴム材料で個々にガスケットを調製するよりも、むしろコスト高になることもある。そこで、シール対象部位毎に適した複数種のゴム材料を選択し、これら複数種のゴム材料を用い、複数の環状シール部を、連結部とともに同時成型によって一体に成型し、複数の環状シール部が連結された1個のガスケットを構成することも考えられる。しかし、同時成型は高度な技術を要し、特に、成型時に各ゴム材料の注入圧の調整が難しく、また、異なるゴム材料の接合位置を制御することも難しく、各環状シール部をそれぞれに適したゴム材料で一体に成型するという目的が果たせなくなることがある。
特許文献1に開示されたシールリングにおける複数の環状部は、ロッカーカバーにおける各気筒をシールするものであり、各気筒に求められる環状部の品質は同一であるので、同材質のゴム材料で一体に成型しても、前記のような過剰品質な部分が生じることはない。また、特許文献2で開示されたガスケットにおける複数のガスケット本体も、同条件の環境下に設置されるものを想定していると考えられ、従って、特許文献1と同様に、同材質のゴム材料で一体に成型しても、過剰品質な部分が生じることはない。さらに、特許文献3に開示された複数のOリングは、それぞれ、ハウジングにおける冷却水の入口及び出口、オイルの入口及び出口をシールするものである。従って、シール対象媒体としてのオイル及び冷却水に対してそれぞれに適したゴム材料の品質に差がある場合、高品質が求められるシール対象媒体に適したゴム材料で全体を一体成型すると、他方のシール対象媒体に対しては過剰品質となる。そのため、前記と同様にむしろコスト高になるなどの問題点が生じることになるが、特許文献3には、このような問題点の提起はなく、またその解決手段も示唆されていない。特許文献4に開示されたガスケットは、2種の環状シール部(外周シール部及びプラグシール部)がそれぞれ連結片を備え、この連結片同士を連結させた状態で、エンジンオイルをシールすべき部位に介装されるものである。この2種の環状シール部は個別に作製されるものであるが、特許文献4では、この2種の環状シール部のそれぞれに求められる品質に差がある場合については、特に言及していない。
本発明は、上記に鑑みなされたもので、シール対象部位毎に適した材料からなる複数の環状シール部を連結部で連結して一体としたガスケットとその簡易な製造方法を提供することを目的としている。
第1の発明に係るガスケットは、2部材の一方の部材に形成された溝に収納された状態で当該2部材間に介装されて、該2部材間の密封を行うガスケットにおいて、複数の環状シール部と、当該環状シール部同士を当該環状シール部の環外において連結する連結部とを含み、前記溝は、前記複数の環状シール部をそれぞれ収納する環状凹溝と、当該環状凹溝間に通じ前記連結部を収納する連結凹溝とを有し、前記複数の環状シール部のうち、少なくとも1つの環状シール部とこれに連結される環状シール部とが互いに異なる材料によって構成され、少なくとも前記異なる材料によって構成される環状シール部を連結する前記連結部は、当該環状シール部のそれぞれから環外に延出された一対の連結部片と、該一対の連結部片同士を結合する結合手段とからなることを特徴とする。
これによれば、複数の環状シール部が連結部によって連結されているから、複数のシール対象部位に適用される複数の環状シール部を一括する1個のガスケットとして取り扱うことができ、ガスケットの組付け時の作業性を向上することができる。また、少なくとも1つの環状シール部とこれに連結される環状シール部とが互いに異なる材料によって構成されることによって、シール対象媒体毎に適した材料を選択することができ、シール対象部位によっては、各シール対象毎に求められるシール機能を最大限に発揮でき、また、過剰品質とならず、低コスト化を図ることができる。さらに、前記連結部には、環状シール部のそれぞれから延出された一対の連結部片同士を結合する結合手段が存在するが、結合手段はシール機能に影響のない部分に設けられるので、長期のシール機能にも影響しない。そして、異なる材料からなる環状シール部は、それぞれ個別に作製することができるから、2色成型等の高度な技術を必要としない。
本発明ガスケットにおいて、前記結合手段は、前記連結部片同士の嵌め合せ構造からなるものであっても良い。
これによれば、嵌め合せ構造によって結合手段が簡易に構成され、結合も簡易になされる。
本発明ガスケットにおいて、前記結合手段を複数備え、当該複数の結合手段は、構造が互いに異なるものであっても良い。
これによれば、複数の結合手段の構造が互いに異なっていることにより、結合間違いを生じる懸念がない。
第2の発明に係るガスケットの製造方法は、前記のいずれかに記載のガスケットの製造方法であって、前記異なる材料によって構成される連結関係の環状シール部のそれぞれを、それぞれの前記連結部片とともに別個に成型し、その後前記結合手段によって相互に結合することを特徴とする。
これによれば、2色成型等の高度な技術を必要とせず、既存の技術で前記ガスケットを容易に製造することができる。結合手段が嵌め合せ構造からなる場合は、組み付けが簡単で生産性にも優れる。
本発明のガスケット及びその製造方法によれば、環状シール部を個々に前記2部材間に介装して組付ける場合に比べて、組付けの作業効率が向上する。また、要求品質の異なる複数の環状シール部を、それぞれに適した材料で個別に構成することができ、各シール対象毎に求められるシール機能を最大限に発揮でき、また、過剰品質となる環状シール部が生じず、全体としてコスト高となるこのとのない極めて有用なガスケットを提供することができる。さらに、高度な技術を要せず、既存の技術で当該ガスケットを製造することができる。
本発明の一実施形態に係るガスケットをシール対象の2部材間に介装して、該2部材間を密封する状態を示した要部の断面図である。 図1におけるA−A線矢視断面図である。 (a)(b)(c)は、同実施形態のガスケットを構成する各環状シール部及び連結部片を個々に示す平面図である。 (a)(b)は図1のB部における結合手段による結合の要領を示す正面図であり、(a)は結合前の状態を、(b)は結合後の状態をそれぞれ示している。 (a)(b)は図4に示す結合手段の別例の結合手段による結合の要領を示す正面図であり、(a)は結合前の状態を、(b)は結合後の状態をそれぞれ示している。 同実施形態の変形例を示す図2と同様図である。 同実施形態の別の変形例を示す図2と同様図である。 (a)(b)は、それぞれ図7におけるC−C線矢視断面図、D−D線矢視断面図である。 (a)(b)は、同実施形態のさらに別の変形例を示す図1のB部に対応する部分の断面図である。 (a)〜(d)は同実施形態のガスケットの図1に対応する断面形状の他の形態の種々の例を示す図である。 (a)〜(e)は図2におけるE−E線矢視部の種々の形状を示す断面図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1〜図4は本発明の一実施形態に係るガスケットを示している。本実施形態のガスケット1は、2部材20,30間に介装されて、該2部材20,30間の密封を行うガスケットである。図例の2部材20,30は、エンジンのシリンダブロック20とこれに締結によって合体されるオイルクーラ30とからなることを示している。しかし、これに限定されず、複数のシール対象部位を有し、両者の間にガスケットが介装され、当該ガスケットによって両者の間が密封されるよう構成されるものであれば、他の形態の2部材であっても良い。前記ガスケット1は、複数(図例では3個)の環状シール部2,3,4と、当該環状シール部2,3同士、及び、環状シール部2,4同士をそれぞれ連結する連結部5,6とを含む。前記複数の環状シール部2,3,4のうち、1つの環状シール部2とこれに連結される2つの環状シール部3,4とが互いに異なる材料によって構成される。
前記シリンダブロック20には、冷却水(不凍液)流通用ボア21及び2個のオイル流通用ボア22(1個は不図示)が形成されている。一方、オイルクーラ30には、これらシリンダブロック20の各ボアに対応する位置に、冷却水流通用ボア31、オイル流通用ボア32,33が形成されている。そして、オイルクーラ30側の各ボア31,32,33の回りのシリンダブロック20側の面には、前記環状シール部2,3,4が嵌め込まれる環状凹溝34,35,36が形成されている。また環状凹溝34,35間には、両環状凹溝34,35に通じる直状の連結凹溝37が、環状凹溝34,36間には、両環状凹溝34,36に通じる直状の連結凹溝38が、それぞれ形成されている。連結凹溝37,38の溝深さは、前記環状凹溝34,35,36の溝深さより浅く形成されている。前記連結部5は、環状シール部2から延出された連結部片5aと、環状シール部3から延出された連結部片5bと、この一対の連結部片5a,5b同士を結合する結合手段7とからなる。また、前記連結部6は、環状シール部2から延出された連結部片6aと、環状シール部5から延出された連結部片6bと、この一対の連結部片6a,6b同士を結合する結合手段10とからなる。結合手段7は、前記連結部片5aの先端部(自由端部)に該連結部片5aの一部として形成される結合部片8と、前記連結部片5bの先端部(自由端部)に該連結部片5bの一部として形成される結合部片9とにより構成される。また、結合手段10は、前記連結部片6aの先端部(自由端部)に同様に形成される結合部片11と、前記連結部片6bの先端部(自由端部)に同様に形成される結合部片12とにより構成される。結合部片8,9,11,12の詳細構成については後記する。
前記環状シール部2は、オイルクーラ30の前記冷却水流通用ボア31の回りに形成される環状凹溝34に嵌め込まれる。また、前記環状シール部3は、オイルクーラ30の前記オイル流通用ボア32回りに形成される環状凹溝35に嵌め込まれる。さらに、前記環状シール部5は、オイルクーラ30のオイル流通用ボア33回りに形成される環状凹溝36に嵌め込まれる。環状シール部2は、前記冷却水に晒されるため、冷却水に耐性のあるEPDM,HNBR,FKM等のゴム材料によって構成されることが望ましい。また、環状シール部5,6は、オイルに晒されるため、オイルに耐性のあるNBR,ACM,FKM,HNBR、さらには、CSM,CPE等のゴム材料によって構成されることが望ましい。
なお、高温の燃焼ガス(ガソリンを含む)に晒される部位に用いられる環状シール部の場合、高温の燃焼ガスに耐性のあるFKM,HNBR,FVMQ等のゴム材料によって構成されることが望ましい。
前記ガスケット1を構成する環状シール部2は、当該環状シール部2と、前記連結部片5a,6aと、結合部片8,11とに対応する一連のキャビティを備える金型を用い、当該環状シール部2に適した前記ゴム材料の射出によって、図3(a)に示すような形状に一体に成型される。また、環状シール部3は、当該環状シール部3と、前記連結部片5bと、結合部片9とに対応する一連のキャビティを備える金型を用い、当該環状シール部3に適した前記ゴム材料の射出によって、図3(b)に示すような形状に一体に成型される。さらに、環状シール部4は、当該環状シール部4と、前記連結部片6bと、結合部片12とに対応する一連のキャビティを備える金型を用い、当該環状シール部4に適した前記ゴム材料の射出によって、図3(c)に示すような形状に一体に成型される。このように、連結部片5a,6a及び結合部片8,11を含む環状シール部2、連結部片5b及び結合部片9を含む環状シール部3、及び、連結部片6b及び結合部片12を含む環状シール部5が別個に成型される。そのため、環状シール部2,3,4を構成するゴム材料が異なっていても、同時成型のような高度な技術を要さず、既存の成型装置で簡易に製造することができる。
前記結合手段7,10の構造について詳述する。図1〜図4に示す例では、連結部片5aの先端部にその一部として形成される結合部片8、及び、連結部片5bの先端部にその一部として形成される結合部片9は、いずれも段差状に形成されている。また、当該結合部片8,9は、いずれも連結部片5a,5bより幅広とされ、かつ平面視した大きさが同じとされている。両結合部片8,9は、その段差面が互いに向き合うよう重ね合わせた状態で結合され、重なった状態で連結部片5a,5bの厚みとほぼ同じになるよう設定されている。前記連結凹溝37には、この重ね合わせられた結合部片8,9を収納し得る幅広部37aが形成されている。環状シール部2側の結合部片8には、2個の透孔8a,8aが形成され、環状シール部3側の結合部片9には、前記透孔8aの内径とほぼ同径の柱状部9aa及び該柱状部9aaの外径より大きな径の傘部9abを備える2個の茸形状突起9a,9aが形成されている。図例のガスケット1においては、環状シール部2及び環状シール部4を連結する連結部6を構成する結合手段10も同様の構造からなり、連結凹溝38には、この結合手段10を収納し得る幅広部38aが形成されている。結合手段10の詳細構造の説明は省略する。
図5は、図4に示す結合手段7の変形例を示している。この例では、前記突起9aが、傘部9abの頂部に、さらに柱状部9aaより細い摘み部9acを備えている。この場合、前記のように突起9a,9aを透孔8a,8aに圧入する際、この摘み部9ac,9acから、透孔8a,8aに挿入する。そして、透孔8a,8aから突き出た摘み部9ac,9acを強く引張り出すようにして、前記と同様に2個の突起9a,9aを透孔8a,8aに圧入係止させることができる。したがって、この圧入係止が簡易になされる。特に、結合部片8,9はゴム材料によって構成されるから、図4に示す例では、相互の弾性により傘部9abを透孔8aより完全に脱出させるよう前記圧入係止を行うことは容易でないが、このような摘み部9acを有しているとこれが簡易になし得る。なお、この摘み部9ac,9acは圧入係止後切除される。
前記のように製造されたガスケット1は、前記シリンダブロック20とオイルクーラ30との間に介装されて、シリンダブロック20とオイルクーラ30との間を密封するよう用いられる。即ち、オイルクーラ30の前記環状凹溝34,35,36に、環状シール部2,3,4がそれぞれ嵌め込まれ、連結凹溝37,38に連結部5,6がそれぞれ嵌め込まれる。そして、シリンダブロック20とこのようにガスケット1が嵌め込みによって組み付けられたオイルクーラ30とを合体させて、シリンダブロック20とオイルクーラ30とが相互にボルト(不図示)等で締結される。図例の環状シール部2,3,4は、断面が楕円形状とされ、その長径が前記締結方向に向くよう形成される。そして、前記締結において、シリンダブロック20の上面と、各環状凹溝34,35,36の底部との間で圧縮されるよう、環状シール部2,3,4の各長径の寸法が設定される。また、環状シール部2,3,4の短径の寸法は、各環状凹溝34,35,36の溝幅寸法より小さく設定される。図1は、シリンダブロック20とオイルクーラ30とが所定の締結状態とされたことを示している。図1における2点鎖線は、環状シール部2,3,4の原形状を示しており、この締結状態では、環状シール部2,3,4は圧縮されて、実線のように各環状凹溝34,35,36を満たすように弾性変形した状態とされる。また、連結部5,6の幅寸法は、前記連結凹溝37,38の溝幅寸法より小さく、且つ、厚みは、前記所定の締結状態で、シリンダブロック20の上面と連結凹溝37、38の底面との間で圧縮されない寸法に設定される。
前記のようなシリンダブロック20とオイルクーラ30との締結状態では、環状シール部2,3,4が、シール対象部位としての前記各ボア回りに圧縮状態で介在されるから、これらシール対象部位が密封される。そして、これらシール対象部位のシール対象媒体に適したゴム材料によって、各環状シール部2,3,4が構成されるから、各シール対象毎に求められるシール機能を最大限に発揮でき、また、過剰品質となる環状シール部が存在せず、ガスケット1のコストが高くなる懸念がない。また、連結部5,6はガスケット1のシール機能に関与せず、しかも、前記締結状態で圧縮されないように構成されているから、結合手段7,10の存在が各環状シール部2,3,4の圧縮によるシール機能の発揮に影響せず、ガスケット1の長期のシール機能が良好に維持される。さらに、3個の環状シール部2,3,4が連結部5,6によって連結されて一体とされているから、保管性、輸送性に優れ、且つ、前記シリンダブロック2及びオイルクーラ3に対する組み付け作業が効率的になされる。さらに、3個の環状シール部2,3,4は個別に作製され、結合手段7,10によって結合されているから、異なる材質のゴム材料を同時成型するような高度な技術を要さず簡易に製造することができる。
図6は、本実施形態のガスケットの変形例を示している。この例のガスケット1Aにおいては、図2〜図4に示す例と同様に、連結部5を構成する結合手段7が結合部片8,9からなり、連結部6を構成する結合手段10が結合部片11,12からなる。また、結合手段7,8の具体的結合関係が、図2〜図4に示す例と同様に、突起と透孔との嵌め合せ構造によって構成される。しかし、結合部片8,9が連結部片5a,5bと、結合部片11,12が連結部片6a,6bと、それぞれ同幅とされている点、及び、透孔8a及び突起9a(結合手段10側の透孔及び突起の符号省略)の数が4個である点で、図2〜図4の例とは異なる。したがって、結合手段7,10による結合は、図3(a)(b)と同様の要領でなされる。前記4個の透孔8a及び突起9aは、連結部5の長手方向に沿って、4個の嵌め合せ構造が確立されるよう適宜間隔毎に設けられている。このように、透孔8aと突起9aとによる4個の嵌め合せ構造からなる結合手段7(10)を採用することにより、各環状シール部2,3,4が、連結部5,6を介して強固な連結状態に維持され、取扱い時等において、環状シール部2,3,4が外れたりする懸念がより少なくなる。
なお、前記透孔及び突起による嵌め合い構造は図3と同様であるから、ここでは結合手段7側の透孔及び突起にのみ符号を付し、結合手段10側の透孔及び突起に対する符号の添付及びその説明を省略する。その他の構成は図2〜図4に示す例と同様であるから、共通部分に同一の符号を付し、その説明も省略する。
図7及び図8(a)(b)は、本実施形態のガスケットの別の変形例を示している。この例のガスケット1Bにおいては、連結部5を構成する結合手段7と連結部6を構成する結合手段10とは、その構造が互いに異なっていることで特徴づけられる。即ち、結合手段7が結合部片8,9によって構成される点は前記の例と同様であるが、該結合部片8,9のそれぞれに透孔8a,9b及び突起8b、9aがそれぞれ1個ずつ形成されている。結合部片9側の突起9aは、図2〜図4の例と同様に柱状部9aaと、傘部9abとからなり、結合部片8側の突起8bは、結合部片9側の突起9aと同形状の柱状部8ba及び傘部8bbからなる。また、結合手段10を構成する結合部片12には、方形の2個の透孔12a,12aが形成され、結合部片11には、前記透孔12a,12aと断面同形状の角形柱状部11a,11a及び傘部11ab,11abを備える突起11a,11aが形成されている。
図7及び図8(a)(b)に示す例の結合手段7においては、図8(a)に示すように、結合部片8側の透孔8aに結合部片9側の突起9aが前記と同様に圧入によって嵌め合わされ、結合部片9側の透孔9bに結合部片8側の突起8bが同様に嵌め合わされる。両者の嵌め合い構造によって、結合部片8,9の結合がなされる。また、結合手段10においては、図8(b)に示すように、結合部片12側の2個の透孔12a,12aに結合部片11側の2個の突起11a,11aが前記と同様に圧入によって嵌め合わされ、この嵌め合い構造によって、結合部片11,12の結合がなされる。このように、結合手段7,10の構造が互いに異なっていることにより、環状シール部2に対して、環状シール部3、4を互いに間違えて連結する懸念がない。特に、図例では、環状シール部3、4が同材質のゴム材料によって構成されているが、両者が異なったゴム材料で構成されている場合は、このような連結間違いを生じる懸念がない利点は極めて有益である。
図9(a)(b)は、同実施形態のさらに別の変形例を示す。前記例の結合手段7,10は、連結部5,6の厚み方向に沿った嵌め合い構造からなるが、この例では、結合手段7が、連結部5の長手方向に沿った嵌め合い構造からなる。(a)図の結合手段7は、結合部片8Aが雌形に形成され、また、結合部片9Aが雄形に形成され、これら結合部片8A,9Aが連結部5の長手方向に沿った雌雄の圧入嵌め合いによって結合され、これによって、連結部片5a,5bが連結されて連結部5が構成される。(b)図の結合手段7は、(a)図の例と同様に雌雄の圧入嵌め合い構造からなるが、雌形の結合部片8Aの奥側空所が広大部8Aaとされ、また、雄形の結合部片9Aの先側部が前記広大部8Aaとほぼ同じ大きさの膨大部9Aaとされている。このような結合部片8A,9A同士の前記と同様の圧入嵌め合いは、両者に(a)図の例よりは大きな弾性変形を伴い、広大部8Aaに膨大部9Aaが嵌り込むようになされる。その結果、結合部片8A,9Aは、弾性復元作用によって、いわゆる嵌め殺し状に結合され、連結部5の連結部片5a,5bによる連結が強固かつ安定的になされる。
図10(a)〜(d)は、本発明のガスケットの図1に対応する断面形状の他の形態の例を示す図である。これらは、環状シール部の断面形状の種々の形態と、環状シール部に対する連結部片の延出位置の種々の態様を示しており、前記実施形態のいずれにも適用されるものである。(a)図に示す例は、環状シール部2,3の断面形状が略円形状で、連結部5を構成する連結部片5a,5bが、環状シール部2,3の前記シリンダブロック20とオイルクーラ30との前記締結方向の略中間位置から延出されている。また、(b)(c)(d)図に示す例は、環状シール部2,3の断面形状が略長方形であり、その長辺が前記締結方向に向くよう形成されている。そして、(b)図に示す例では、前記連結部片5a,5bが、環状シール部2,3の前記締結方向の略中間位置から延出されている。また、(c)図に示す例では、前記連結部片5a,5bが、環状シール部2,3の前記締結方向の上部位置(前記各環状凹溝34,35の底部側位置)から延出されている。さらに、(d)図に示す例では、前記連結部片5a,5bが、環状シール部2,3の前記締結方向の下部位置(前記各環状凹溝34,35の開口部側位置)から延出されている。
これらの種々の形態は、製品仕様や成型のし易さ等を勘案して適宜選択採用される。また、図2、図5及び図6に示す環状シール部2,4及び連結部6における断面形状においても同様に適用し得ることは言うまでもない。さらに、環状シール部の断面形状は、これらの例に限らず、例えば、上下又は左右非対称な形状であっても良い。
図11(a)〜(e)は、図2におけるE−E線矢視部の種々の形状を示す断面図であり、前記実施形態のいずれにも適用されるものである。これらの例は、各連結部における連結部片の断面形状の取り得る形状の例を示している。連結部は、本発明のガスケットのシール機能に関与しない部分であるから、シール性よりも連結強度や、成型のし易さ、或いは取扱い性等を勘案してこれらの形状が適宜選択される。
なお、前記各実施形態では、環状シール部2,3,4がいずれも異なるゴム材料からなる例について述べたが、求められる品質が共通する連結関係の環状シール部を含む場合は、この連結関係の環状シール部を、同じゴム材料からなるものとしても良い。また、2部材として、シリンダブロック20及びオイルクーラ30を例に採って述べたが、これに限定されず、複数のシール対象部位を有し、これらの部位におけるシール対象媒体に求められるガスケット材料の品質が異なる場合は、本発明のガスケットが好ましく適用される。さらに、ガスケットを構成する材料がゴム材料である例について述べたが、軟質の合成樹脂等を含む各種エラストマーであっても良い。さらにまた、結合手段7,10の構造は、例示のものに限定されず、他の構造のものも採用可能であり、これらを適宜組み合わせて用いることももとより可能である。加えて、実施形態では、環状シール部が3個である例について述べたが、2個あるいは4個以上の場合にも、本発明が好ましく適用されることは言うまでもない。
1,1A,1B ガスケット
20 シリンダブロック(2部材の他方)
30 オイルクーラ(2部材の一方)
2,3,4 環状シール部
5,6 連結部
5a,5b 連結部片
6a,6b 連結部片
7,10 結合手段

Claims (4)

  1. 2部材の一方の部材に形成された溝に収納された状態で当該2部材間に介装されて、該2部材間の密封を行うガスケットにおいて、
    複数の環状シール部と、当該環状シール部同士を当該環状シール部の環外において連結する連結部とを含み、
    前記溝は、前記複数の環状シール部をそれぞれ収納する環状凹溝と、当該環状凹溝間に通じ前記連結部を収納する連結凹溝とを有し、
    前記複数の環状シール部のうち、少なくとも1つの環状シール部とこれに連結される環状シール部とが互いに異なる材料によって構成され、
    少なくとも前記異なる材料によって構成される環状シール部を連結する前記連結部は、当該環状シール部のそれぞれから環外に延出された一対の連結部片と、該一対の連結部片同士を結合する結合手段とからなることを特徴とするガスケット。
  2. 請求項1に記載のガスケットにおいて、
    前記結合手段は、前記連結部片同士の嵌め合せ構造からなることを特徴とするガスケット。
  3. 請求項1または2に記載のガスケットにおいて、
    前記結合手段を複数備え、当該複数の結合手段は、構造が互いに異なることを特徴とするガスケット。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスケットの製造方法であって、
    前記異なる材料によって構成される連結関係の環状シール部のそれぞれを、それぞれの前記連結部片とともに別個に成型し、その後前記結合手段によって相互に結合することを特徴とするガスケットの製造方法。
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