JP5994066B2 - 塗布状態検知システム、及び塗布システム - Google Patents

塗布状態検知システム、及び塗布システム Download PDF

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本発明は、ノズルから塗布対象物に向けて吐出された塗布材の塗布状態を検知するために用いられる塗布状態検知システム、及び当該塗布状態検知システムを備えた塗布システムに関する。
従来、車体製造工程におけるドアやフード等のパネル構造物生産ラインにおいては、インナーパネルとアウターパネルとを接着剤(塗布材)を介してプレス加工することにより、剛性や防錆、制振等の観点で高機能な部品として形成する手法がとられている。このような製造工程において接着剤を塗布するために用いられる塗布装置(塗布ガン)は、概ね産業用ロボットに取り付けられ、吐出口(ニードル先端)がプログラム化された塗布軌跡に沿って移動するように動作制御される。また、塗布装置の移動に連動して、上位機器からの指示に則って接着剤が吐出される。これにより、要求通りの塗布形状で接着剤を塗布することができる。
ここで、塗布ガンによって接着剤を塗布する際には、予期せぬエアがみや機器のトラブル等により接着剤の吐出不良が生じ、接着剤の塗布線に途切れが発生する不具合や、塗布された接着剤の大きさが規定外のものとなる不具合等が発生する懸念がある。このような塗布不良が発生したままインナーパネルとアウターパネルと接合した場合には、十分な機能が発揮できないという問題が生じかねない。
そこで、従来技術においては、接着剤等の塗布材が途切れることなく正確に塗布されているかを確認するために、反射型光電(レーザ)センサや、CCDカメラ(画像処理)等の非接触型の検査手段を用い、塗布と同時あるいは塗布後に検査工程を設けて検査することとしている(特許文献1,2参照)。
特許第4867236号公報 特開2002−96018号公報
しかしながら、反射型光電(レーザ)センサを用いた場合には、検査時の少々の振動でポイントが外れたり、検査面が平面ではないため上手く反射しないといった不具合が生じる可能性がある。車体パネルにおける接着剤塗布線の断面直径は概ねφ2〜3mmであるため、このような不具合が発生する可能性が高く、生産効率の低下等の問題が生じかねない。
また、1台もしくは複数台のCCDカメラを用いて得られた画像を用いた検査方法を実施する場合には、塗布中あるいは塗布後に画像を取り込み、合格品データとの比較によって合否判定が行われる。このような検査方法においては、例えば1枚の画像データから判定を行おうとして被写体(ワーク)から距離を設けて撮影した場合には、画像処理分解能の限界から合否判定できる最小途切れ長さが大きくなり、結局は不良品が検出できないことになってしまう。すなわち、この方法では、塗布材の途切れが微小なものである場合に検出漏れが発生してしまい、十分な検査精度が得られないという問題がある。従って、画像による検査方法を採用する場合には、塗布装置(塗布ガン)を移動させるための産業用ロボット先端に搭載する等してCCDカメラを可能な限り被写体(ワーク)に近づけた状態で撮影する必要がある。しかしながら、産業用ロボットのような激しい動作を行う部分にCDDカメラのような精密機器を搭載することとすると、機器の故障等が懸念される。
また、カメラを固定とし、被写体(ワーク)をロボットで動かしながら連射式に撮影しつなぎ合わせるという方式も考えられる。しかしながら、この方式を採用した場合には、塗布後に検査を実施することになる。従って、塗布装置と同一産業用ロボットにより被写体を動かすのであればタクトタイムが大きくロスすることになる。また、検査専用として被写体を動作させるためのロボットを準備する場合には、生産コストが上がってしまうという問題が生じてしまう。
さらに、上述した光電(レーザ)センサを用いた検査方式、及びCCDカメラ等により得られた画像解析による検査方式のいずれを採択した場合であても、塗布装置を移動させるための産業用ロボットにセンサやカメラ等を取り付けた状態で塗布しつつ塗布状態の検査を行おうとすると、被検査部が塗布出口の少なくとも後方になる。そのため、例えば図4に二点鎖線で示すように直角に曲がったような屈曲した軌跡や、図8(a)に示すように屈曲したで塗布材を塗布する場合には、塗布軌跡の動作に加え、センサやカメラの方向を決定する別軸の独立した制御が必要となるという問題がある。すなわち、塗布装置の軸線周り方向(θ方向)にセンサをカメラを回動させるための機構や、回動制御を実施しなければならず、その分だけ装置構成や動作制御が複雑化してしまうという問題がある。
そこで本発明は、ノズルから塗布対象物に向けて吐出された塗布材の塗布状態を精度良く検知可能でありつつ、屈曲した軌跡で塗布材を塗布する場合であってもセンサの方向を切り替えることなく塗布状態を検知可能な塗布状態検知システム、及び当該塗布状態検知システムを備えた塗布システムの提供を目的とした。
上述した課題を解決すべく提供される本発明の塗布状態検知システムは、ノズルから塗布対象物に向けて吐出された塗布材の塗布状態を検知するための塗布状態検知システムであって、前記ノズルを囲む位置に配置されたセンサと、前記センサによる検知情報に基づいて塗布不良の判定を行う制御装置とを有し、前記センサが前記ノズルの吐出領域を取り囲む領域を検出領域とし、前記検出領域の少なくとも1箇所において塗布材の塗布領域と重複していることを判定条件として塗布不良の有無の判定を行う制御装置を備えていることを特徴とするものである。
本発明の塗布状態検知システムにおいては、センサの検出領域がノズルの吐出口の開口領域に対応する位置にある吐出領域を取り囲むように形成される。また、塗布材が塗布された塗布領域と検出領域との重複状態を、センサを用いて検知することができる。そのため、屈曲した軌跡で塗布材を塗布する場合であっても、センサの方向を切り替えることなく塗布状態を検知することができる。すなわち、屈曲した軌跡で塗布材を塗布する場合であっても、塗布材が途切れることなく塗布されている場合には、センサの検出領域のうち少なくとも1箇所において塗布領域と検出領域とが重複することになる。そのため、屈曲した軌跡で塗布材を塗布する場合であっても、塗布領域と検出領域との重複の有無を把握することにより塗布不良の有無を検知することが可能である。従って、本発明の塗布状態検知システムによれば、センサの方向を切り替えることなく塗布不良の有無を検知可能である。また、センサの方向を切り替えるための切替機構等を必要とせず、装置構成をシンプルなものとすることができる。
また、本発明の塗布状態検知システムは、センサがノズルに対して装着されているため、塗布後に改めてスキャン等することなく塗布状態を検知することができる。すなわち、本発明の塗布状態検知システムにおいては、塗布材を塗布する際にセンサが吐出口と共に移動する。そのため、塗布材の塗布と同時に塗布不良の有無を検知することができる。
上述した本発明の塗布状態検知システムは、前記センサが、環状に形成されたものであっても良い。
かかる構成とすることにより、いかなる方向に屈曲した軌跡で塗布材を塗布する場合であっても、センサの方向の切り替え等を行うことなく塗布状態を検知することができる。
上述した本発明の塗布状態検知システムは、前記検出領域の大きさを調整する検出領域調整機構を備えたものであっても良い。
かかる構成とすることにより、検出領域の大きさを自在に調整し、塗布不良の検出精度の調整を行うことが可能となる。
上述した本発明の塗布状態検知システムは、塗布材を連続的に塗布することにより帯状に連続するように形成された塗布線を複数、吐出領域の中心から検出領域までの距離よりも狭い間隔で形成する場合に、先に形成された塗布線による塗布領域と前記検出領域とが重複している領域に加えて、前記検出領域の他の領域と塗布領域とが重複していることを条件として、前記塗布材が正常に塗布された状態であるとの判定を行うことを特徴とするものであっても良い。
かかる構成とすることにより、吐出領域の中心から検出領域までの距離よりも狭い間隔で塗布線を形成する場合についても、塗布不良を精度良く検出することが可能となる。
上述した本発明の塗布状態検知システムは、塗布材を点状に塗布することにより形成された塗布領域と、前記検出領域とが全周に亘って重複していることを、塗布不良の有無についての判定条件とするものであっても良い。
かかる判定条件を設けることにより、塗布材を点状に塗布する場合についての塗布不良を正確に検知可能となる。
ここで、塗布材を点状に塗布する場合において、最小径及び最大径が規定されており、この規定範囲内の大きさに塗布材が塗布されているか否かを検知したい場合がある。また、塗布材を線状(帯状)に塗布する場合においても、塗布材の塗布幅の最大値及び最小値が規定されており、この範囲内で塗布材が塗布されているか検知したい場合がある。このように、塗布状態について複数の閾値を設けて判定をしたい場合がある。
かかる要望を満足すべく提供される本発明の塗布状態検知システムは、前記センサが、前記検出領域が同心状に複数形成されるように配置されており、各検出領域と塗布領域との重複状態によって規定される判定条件に基づいて塗布不良の有無についての判定がなされるものである。
かかる構成とすることにより、例えば上述した塗布材が所定の範囲内の大きさで塗布されているか否かを検知したい場合等において、塗布状態について複数の閾値を設けて塗布状態の判定を行うことができる。
また、本発明の塗布状態検知システムは、前記センサにより、前記塗布対象物に塗布された塗布材の断面形状を検知可能なものとすることも可能である。また、本発明の塗布状態検知システムは、前記断面積を全検査範囲において積分することにより、塗布材の塗布量を算出可能なものとすることも可能である。
かかる構成とすることにより、塗布材が途切れて吐出されることによる塗布不良を判定することに加えて、塗布材の塗布量が所定量に達しているか否かの観点においても塗布状態を把握し、品質管理のために有効利用することが可能となる。
本発明の塗布状態検知システムは、前記センサによる検知情報に基づき、又は前記センサによる検知情報に基づいて算出した前記塗布材の塗布量に基づき、前記塗布材の塗布状態を把握するものとしてもよい。
本発明の塗布システムは、上述した本発明の塗布状態検知システムと、塗布対象物に向けて塗布材を吐出して塗布可能なノズルを備えた塗布装置と、少なくとも三軸以上の自由度を有し、前記ノズル及び前記センサを移動させることが可能なマニピュレータとを備えていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、塗布対象物に対する塗布材の塗布と並行して、塗布状態の検知を精度良く実行することが可能となる。また、屈曲した軌跡で塗布材を塗布する場合であっても、センサの方向を切り替えるための機構等を別途設けることなく塗布状態を検知することが可能となる。
本発明によれば、ノズルから塗布対象物に向けて吐出された塗布材の塗布状態を精度良く検知可能でありつつ、屈曲した軌跡で塗布材を塗布する場合であってもセンサの方向を切り替えることなく塗布状態を検知可能な塗布状態検知システム、及び当該塗布状態検知システムを備えた塗布システムを提供することができる。すなわち、屈曲した軌跡で塗布材を塗布する場合であっても、例えば従来技術の欄において説明した塗布装置を移動させるための産業用ロボットにセンサ等を取り付けて吐出口の後方を追従するようにセンサ等を移動させる場合のように、塗布装置の軸線周り方向(θ方向)にセンサ等を回動させるための機構や回動制御を実施することなく略全方位に亘って塗布不良の有無を検出することが可能な塗布システムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る塗布システム及び塗布状態検知システムの概略構成を示す正面図である。 (a)は図1に示した塗布システムのノズル近傍の構成を示した正面図、(b)はセンサの例を示した斜視図である。 (a)は塗布材の塗布進行中における動作状態についてノズル近傍を拡大して示した説明図である。また、同(b)は正常に塗布されている状態、同(c)は塗布不良が発生した状態を示した説明図である。 (a)〜(d)はそれぞれ、屈曲した軌跡で塗布材を塗布する場合における塗布領域と検出領域との重複状態の推移を順を追って示した説明図である。 (a)は変形例に係るセンサの取り付け状態を示す正面図、(b)は(a)の底面図、(c)は塗布材の塗布進行中における動作状態についてノズル近傍を拡大して示した説明図である。 (a),(b)は、狭小な間隔で塗布材を塗布する場合における塗布領域と検出領域との重複状態を順を追って示した説明図である。 (a)は変形例に係るセンサを設けた状態を示した正面図、(b)は(a)に示したセンサにより形成される検出領域を示した説明図である。 (a)は塗布材を塗布する際の軌跡の一例を示した説明図であり、(b)は塗布材の塗布状態を示した断面図、(c)は塗布材の断面積と時間との関係の一例を示したグラフである。
以下、本発明の一実施形態に係る塗布システム10及び塗布状態検知システム50について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1に示すように、塗布システム10は、塗布装置20と、マニピュレータ30と、塗布状態検知システム50と、上位制御装置100とを備えている。
塗布装置20は、塗布対象物Wに対して接着剤等の塗布材を塗布するためのものであり、ディスペンサ22によって構成されている。ディスペンサ22は、塗布材を圧送するためのものであり、モータ等の動力源から動力を受けて偏心回転する雄ねじ型のロータ(図示せず)、及び内周面が雌ねじ型に形成されたステータ(図示せず)を備えた一軸偏心ねじポンプによって構成されている。ディスペンサ22は、上位制御装置100からの動作指令に則って動作し、先端部に設けられたノズル24から塗布材を吐出させて塗布対象物Wに対して塗布することができる。
マニピュレータ30は、塗布装置20を移動させるための産業用ロボットである。マニピュレータ30は、少なくとも三軸以上の自由度を有するロボットアーム32を備えており、上位制御装置100からの指令信号に基づいてロボットアーム32を動作させることができる。そのため、上位制御装置100の動作制御により、ロボットアーム32の先端部分に取り付けられた塗布装置20を所定の塗布軌跡に沿って移動させることができる。
そのため、塗布装置20を三次元的に移動させることが可能である。
塗布状態検知システム50は、塗布装置20のノズル24から塗布対象物Wに向けて吐出された塗布材の塗布状態を検知するための検知システムである。塗布状態検知システム50は、センサ52と、検知制御装置54とを備えている。なお、本実施形態では、塗布システム10の上位制御装置100内に、検知制御装置54が設けられている。
図2に示すように、センサ52は、環状(筒状)に形成された光電センサである。センサ52は、ノズル24の吐出口26を囲むように取り付けられている。これにより、センサ52の検出領域αは、ノズル24の吐出口26の吐出領域β、すなわち塗布対象物W上において吐出口26の開口領域に対向する位置(本実施形態では吐出口26の直下)にある吐出領域βを取り囲むように形成される。すなわち、環状の検出領域αの略中心に吐出領域βが位置するようにノズル24及びセンサ52が位置決めされている。これにより、センサ52用の移動手段を別途設ける等しなくても、センサ52とノズル24とを共に塗布軌跡に沿って移動させることができる。また、センサ52を用いることにより、検出領域αと塗布対象物W上に実際に塗布された塗布材の塗布領域γとの重複状態を検出することができる。
検知制御装置54は、センサ52から出力される出力信号に基づき、検出領域αと塗布領域γとの重複状態を判断し、重複状態の判断結果に応じて塗布状態の判定を行う。検知制御装置54には、塗布システム10による塗布材の塗布状態に応じて、塗布状態の判定を行うための判定基準が予め規定されている。具体的には、塗布システム10により塗布材を連続的に吐出させることにより線状(帯状)に塗布する場合には、検出領域αの一部が塗布領域γと重複しているか否かを判定条件とし、検出領域αと塗布領域γとが重複していることを条件として塗布材が正常に塗布された状態であるとの判定を行う。
さらに詳細に説明すると、図3(a),(b)に示すように、マニピュレータ30を作動させて塗布装置20を塗布対象物W上において所定の軌跡で移動させつつ、塗布装置20から塗布材を連続的に吐出させることにより、塗布材が線状(帯状)に塗布された塗布線を形成することができる。この際、センサ52から塗布対象物Wに向けてレーザ光が照射され、円環状の検出領域αが形成される。図3(b)や図4(a),(b)中において実線で示すように塗布装置20によって塗布線が形成されると、円環状に形成された検出領域αの一部に、塗布線によって形成された塗布領域γが重複した状態になる。
また、図4(b)から図4(c),(d)に示すように塗布線の形成方向が屈曲した方向に切り替わる場合であっても、塗布線が途切れることなく形成されていれば直進方向に塗布線を形成する場合と同様に、検出領域αの一部に塗布線によって形成された塗布領域γが重複した状態になる。従って、検出領域αの一部に塗布領域γが重複した状態であることが確認されている限りは、どのような軌跡で塗布線が形成されていたとしても検知制御装置54は、塗布線が途切れることなく形成された状態であると判断する。
一方、図3(c)に示すように、塗布線が途切れた状態になると、検出領域αと塗布領域γとが全周に亘って非重複の状態になる。すなわち、円環状に形成された検出領域αが全周に亘って途切れることなく形成された状態になる。このような状態になったことがセンサ52によって検知された場合には、検知制御装置54は、塗布線が途切れてしまい、塗布不良が発生しているとの判定を行う。
上述したように、本実施形態の塗布状態検知システム50においては、センサ52の検出領域αが吐出領域βを取り囲むように形成され、塗布領域γと検出領域αとの重複状態をセンサ52を用いて検知することができる。塗布状態検知システム50においては、屈曲した軌跡で塗布材を塗布する場合であっても、塗布材が途切れることなく塗布されている場合には、センサの検出領域のうち少なくとも1箇所において塗布領域γと検出領域αとが重複することになるという特性に着目し、この特性を判定条件としている。これにより、屈曲した軌跡で塗布材を塗布する場合であっても、センサ52を吐出口26の軸線方向に回転させる等しなくても塗布状態を検知することが可能となる。また、塗布状態検知システム50は、センサ52の方向を切り替えるための切替機構等を必要としないため、装置構成がシンプルである。
また、本実施形態の塗布状態検知システム50では、ノズル24に対してセンサ52が一体的に取り付けられており、塗布材を塗布する際にセンサ52が吐出口26と共に移動する。そのため、複雑な軌跡で塗布材を塗布する場合であっても、塗布材の塗布と同時に塗布不良の有無を検知することができる。
上述したように、塗布状態検知システム50においては、センサ52として環状に形成されたものを用いることで、検出領域αを全周に亘って形成可能としている。これにより、いかなる方向に屈曲した軌跡で塗布材を塗布する場合であっても、センサ52の方向の切り替え等を行うことなく塗布状態を検知することが可能となる。
なお、本実施形態においては、センサ52を環状に形成した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、塗布領域γを取り囲むように検出領域αを形成可能なものであればいかなるものであっても良い。具体的には、図5(a)〜(c)に示すように、塗布領域γを取り囲む三角形の検出領域αが形成されるようにセンサ52を形成する等、塗布領域γを取り囲む検出領域αを多角形に形成可能なものとしても良い。図5の例においては、センサ52として幅広のエリアセンサ52a〜52cを3つ、ノズル24の周囲に略均等配置することにより、略三角形の検出領域αが形成される構成としている。かかる構成とした場合についても、環状(円筒状)のセンサ52を取り付けた場合と同様に、屈曲した軌跡で塗布材を塗布する場合であっても、センサ52の方向を切り替える等することなく塗布不良の有無を検出可能とすることができる。
上述した塗布状態検知システム50は、センサ52を取り替えることにより検出領域αの大きさを適宜変更可能としても良い。また、センサ52による検出領域αの大きさを変更可能な検出領域調整機構を設けた構成としても良い。また、検出領域調整機構は、手動により検出領域αの大きさを調整可能なものであっても良いが、検知制御装置54又は上位制御装置100からの制御信号に基づいて検出領域αの大きさを調整可能としても良い。検出領域αの大きさを自動調整可能とすることにより、塗布不良の検出作業の効率化や高精度化を図りうる。
上述した実施形態においては、単一の塗布線を塗布する場合を例に挙げ、塗布材を塗布しつつ塗布不良の有無を検知する例を示したが、本発明はこれに限定される訳ではない。具体的には、塗布材を線状(帯状)に塗布した塗布線を複数、並べて形成する場合にも、同様にして塗布不良の有無を検知することが可能である。
ここで、塗布線を複数並べて形成する場合であって、隣接する塗布線同士の間隔rが検出領域αの直径Dよりも狭い場合には、形成中である塗布線による塗布領域γだけでなく、先に形成された塗布線による塗布領域γについても検出領域αと重複することになる。すなわち、図6に示すように、2本の塗布線が検出領域αを横断するように形成される場合には、先に形成された塗布線による塗布領域γと検出領域αとの重複により少なくとも2箇所の重複箇所が形成される。そのため、形成中である塗布線が正常に塗布されているかを検出するためには、先の塗布線による検出領域αと塗布領域γとの重複を考慮(排除)する必要がある。
そこで、複数形成された塗布線同士の間隔rが検出領域αの直径Dよりも狭い場合には、先に形成された塗布線による塗布領域γと、検出領域αとが重複している領域に加えて、検出領域αの他の領域と塗布領域γとが重複していることを塗布材が正常に塗布された状態であるとの判定条件とする。具体的には、図6に示す例においては、検出領域αが3箇所において塗布領域γと重複していることを正常な塗布状態であるとの判定を行うための判定条件とすることができる。すなわち、n本(n=自然数)の塗布線が検出領域α内を横断するように形成されており、n+1本目の塗布線を形成している場合には、先に形成されている塗布線により(n×2)箇所の重複箇所が形成されている。そのため、{(n+2)+1}箇所の重複箇所が形成されることを正常な塗布状態であるとの判定を行うための判定条件とすることができる。
隣接する塗布線同士の間隔rが検出領域αの直径Dよりも狭くなるように塗布線を形成する場合には、上述したような判定条件に基づいて判定を行うことにより、塗布不良の有無を正確に把握することが可能となる。これにより、塗布線同士の間隔の大小によらず、塗布不良の有無を精度良く検知することが可能となる。
上述した実施形態においては、塗布材を一連の線状あるいは帯状に形成した場合における塗布不良の検知方法を例示したが、本発明はこれに限定される訳ではない。具体的には、塗布材を点状に塗布する場合における塗布不良についても、判定条件を適宜設定することにより検出することが可能となる。
具体的には、塗布システム10により塗布材を点状に塗布する場合には、検出領域αと塗布領域γとが全周に亘って重複していることを、塗布不良の有無についての判定条件とする。この場合、検出領域αの内径よりも小さい大きさで塗布材を塗布すべき場合には、検出領域αと塗布領域γとが全周に亘って重複していることを条件として塗布不良であると判定するよう、判定条件を設定すれば良い。また、検出領域αの内径以上の大きさで塗布材を塗布すべき場合には、検出領域αと塗布領域γとが全周に亘って重複していることを条件として正常に塗布されていると判定するよう、判定条件を設定すれば良い。このように判定条件を設定することにより、塗布材を点状に塗布する場合についても、迅速かつ正確に塗布不良の有無を検出することが可能となる。
また、本実施形態の塗布状態検知システム50においては、センサ52により単一の検出領域αが形成される例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、センサ52により検出領域αを径方向に多重に形成可能な構成としても良い。具体的には、図7に示すように、センサ52を内径側センサ52a及び外径側センサ52bを備えたものとし、それぞれにより内径側の検出領域α(α1)と、外径側の検出領域α(α2)とを形成可能とすることが可能である。センサ52をこのような構成とすることにより、塗布線を形成する場合における塗布幅や、点状に塗布材を塗布する際の径の大きさが所定の範囲内にあるか否かを検知することが可能となる。すなわち、センサ52により検出領域αを同心状に複数形成可能とすることにより、塗布状態について複数の閾値を設けて判定することが可能となる。
また、本実施形態の塗布状態検知システム50は、センサ52により塗布材の途切れが発生しているか否かを検知することに加えて、塗布材の塗布量を算出可能なものとすることも可能である。具体的には、センサ52として塗布対象物Wに塗布された塗布材の断面形状を検知可能なものを採用し、導出された断面積を全検査範囲において積分する演算処理を検知制御装置54により実行することにより塗布材の塗布量を算出するようにしても良い。さらに詳細には、例えば図8(a)に示すような軌跡で塗布材を塗布する場合に、塗布開始後t秒後における塗布線の断面積をS(t)とした場合(図8(b)参照)、全塗布量Vは、検知制御装置54により下記(数式1)を実行することにより導出することができる(図8(c)参照)。
Figure 0005994066
上述したような構成とすることにより、塗布材が途切れて吐出されることによる塗布不良を判定することに加えて、塗布材の塗布量が所定量に達しているか否かの観点においても塗布状態を把握し、品質管理のために有効利用することが可能となる。
本発明の塗布状態検知システム及び塗布システムは、車体製造工程においてインナーパネルとアウターパネルとを一体化するための接着剤等、様々な塗布材を塗布するために好適に利用することができる。
10 塗布システム
20 塗布装置
24 ノズル
26 吐出口
30 マニピュレータ
50 塗布状態検知システム
52 センサ
54 検知制御装置
58 検出領域調整機構
100 上位制御装置
α 検出領域
β 吐出領域
γ 塗布領域

Claims (11)

  1. ノズルから塗布対象物に向けて吐出された塗布材の塗布状態を検知するための塗布状態検知システムであって、
    前記ノズルを囲む位置に配置されたセンサと、
    前記センサによる検知情報に基づいて塗布不良の判定を行う制御装置とを有し、
    前記センサが前記ノズルの吐出領域を取り囲む領域を検出領域とし、
    前記検出領域の少なくとも1箇所において塗布材の塗布領域と重複していることを判定条件として塗布不良の有無の判定を行う制御装置を備えていることを特徴とする塗布状態検知システム。
  2. 前記センサが、環状に形成されていることを特徴とする請求項記載の塗布状態検知システム。
  3. 前記検出領域の大きさを調整する検出領域調整機構を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の塗布状態検知システム。
  4. 塗布材を連続的に塗布することにより帯状に連続するように形成された塗布線を複数、吐出領域の中心から検出領域までの距離よりも狭い間隔で形成する場合に、
    先に形成された塗布線による塗布領域と前記検出領域とが重複している領域に加えて、前記検出領域の他の領域と塗布領域とが重複していることを条件として、前記塗布材が正常に塗布された状態であるとの判定を行うことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の塗布状態検知システム。
  5. 塗布材を点状に塗布することにより形成された塗布領域と、前記検出領域とが全周に亘って重複していることを、塗布不良の有無についての判定条件とすることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の塗布状態検知システム。
  6. 前記センサが、前記検出領域が同心状に複数形成されるように配置されており、
    各検出領域と塗布領域との重複状態によって規定される判定条件に基づいて塗布不良の有無についての判定がなされることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の塗布状態検知システム。
  7. 前記センサにより、前記塗布対象物に塗布された塗布材の断面形状を検知可能であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の塗布状態検知システム。
  8. 前記センサによる検知情報に基づき、前記塗布材の塗布状態を把握することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の塗布状態検知システム。
  9. 前記塗布材の断面積を全検査範囲において積分することにより、塗布材の塗布量を算出可能であることを特徴とする請求項に記載の塗布状態検知システム。
  10. 前記センサによる検知情報に基づいて算出した前記塗布材の塗布量に基づき、前記塗布材の塗布状態を把握することを特徴とする請求項に記載の塗布状態検知システム。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の塗布状態検知システムと、
    塗布対象物に向けて塗布材を吐出して塗布可能なノズルを備えた塗布装置と、
    少なくとも三軸以上の自由度を有し、前記ノズル及び前記センサを移動させることが可能なマニピュレータとを備えていることを特徴とする塗布システム。
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