以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、図1及び図2を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の一部を示す概略平面図である。図1に例示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計方向に回転させると、上皿28に溜められた遊技球が発射装置(不図示)へと案内され、ハンドル20の回転角度に応じた打球力で遊技領域10へと発射される。この遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技領域10における上部位置へと案内され、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
上皿28は、発射装置へ供給される遊技球及び賞球を溜めるものである。この上皿28の下方には、賞球を溜める下皿29が設けられている。この下皿29と近接配置された取り出しボタン23を遊技者が操作すると、下皿29の下面の一部が開口されて、下皿29に溜まった遊技球が下皿29の下方に配置された不図示の箱に落下する。
遊技者がハンドル20を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がハンドル20を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、3つの普通入賞口14、第1ゲート15、及び電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、大入賞口13、1つの普通入賞口14、第2ゲート16、及び上記電動チューリップ17が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、及び普通入賞口14のいずれかに入球して入賞し得る。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿28又は下皿29に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1始動領域としての第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2始動領域としての第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この大入賞口13の開口部には、大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、上記プレートを作動させて大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。大当たり遊技中は、所定条件(本実施形態では、大入賞口13への9個の遊技球の入賞、又は大入賞口13が開放されてから29.5秒の経過)を満たすまで大入賞口13が開放状態に維持されてから閉塞される長開放ラウンド遊技が所定回数実行される。なお、大入賞口13は、特別図柄判定の判定結果が「小当たり」であることを示す所定の小当たり図柄が表示器4に停止表示された場合にも開放されることがある。
このように、大当たり遊技中には大入賞口13が長開放されるため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(不図示)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に例示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球が第1ゲート15又は第2ゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。なお、以下の説明では、第1ゲート15又は第2ゲート16に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
[パチンコ遊技機1の演出手段の構成例]
図1に例示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、液晶表示装置5、スピーカ24、可動役物7、盤ランプ25、及び回転演出装置38,39が設けられている。また、枠部材3には、図1には示されていない枠ランプ37(図22参照)が内蔵されている。
液晶表示装置5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、液晶表示装置5の表示画面は、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。この表示画面には、例えば、特別図柄判定の判定結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、特別図柄判定が保留されている数だけ表示される保留表示画像等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、画像表示装置は、EL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
スピーカ24は、液晶表示装置5で行われる表示演出と同期するように、或いは非同期に、楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。
可動役物7は、遊技盤2に対して可動に構成されている。可動役物7には発光素子(例えばLED)が内蔵されており、可動役物7は、可動役物7自体の動きと光との両方或いは一方によって各種の演出を行う。本実施形態における可動役物7は、本実施形態では、刀を模した形状に構成されており、刀の柄の部分(下端部)を回動中心として、刀がほぼ直立したように見える初期姿勢(図1参照)と、刀が略水平となるように見える回動姿勢(例えば図10(J)参照)との間で回動可能に構成されている。
盤ランプ25及び枠ランプ37は、点灯又は点滅のパターンの変更、発光色の変更等の光による各種の演出を行う。回転演出装置38,39は、内蔵された発光素子と発光素子の周辺を回転する回転体とによって各種の演出を行う。
[パチンコ遊技機1の入力手段の構成例]
図2に例示されるように、枠部材3には、遊技者が入力を行うための入力手段として、演出ボタン26及び十字キー27が設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。十字キー27は、遊技者が選択操作を行うためのいわゆる十字キーである。パチンコ遊技機1では、演出ボタン26又は十字キー27の操作に応じた演出が行われる場合がある。
図3は、演出ボタン26の各状態について説明するための説明図である。演出ボタン26は、遊技者が入力を行うための入力手段としての機能に加えて、演出手段としての機能も有する。具体的には、演出ボタン26は、ボタンモータ97(図22参照)によって、通常状態(図3(A)参照)と突出状態(図3(B)参照)との少なくとも2種類の状態に変化することができる。すなわち、演出ボタン26は、ボタンモータ97の駆動力によって、上下動可能に構成されている。
また、演出ボタン26には発光素子(例えばLED)であるボタンランプ98(図22参照)が内蔵されており、例えば、遊技者による演出ボタン26の操作が有効になる有効期間中にボタンランプ98を発光させることによって、遊技者に演出ボタン26の操作を促すことができる。ボタンランプ98は、所定の発光色で所定時間発光し続けたり、所定の発光色で高速点滅したりする場合がある。また、ボタンランプ98は、青色や赤色といった色を含む複数の発光色のいずれかで発光する。
なお、遊技者は、演出ボタン26が通常状態と突出状態とのいずれの状態に制御されている場合であっても、演出ボタン26を押下することが可能である。
[表示器4の構成例]
図4は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図4に例示されるように、第1特別図柄表示器41、第1特別図柄保留表示器42、第2特別図柄表示器43、第2特別図柄保留表示器44、普通図柄表示器45、及び、普通図柄保留表示器46などを有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。第2特別図柄表示器43は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。第1特別図柄表示器41及び第2特別図柄表示器43には、判定図柄として、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄、特別図柄判定の判定結果が「小当たり」であることを示す小当たり図柄、又は、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第1特別図柄保留表示器42は、第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特別図柄保留表示器44は、第2特別図柄判定の保留数を表示する。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。普通図柄保留表示器46は、普通図柄判定の保留数を表示する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器43に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。また、第1特別図柄表示器41に表示される特別図柄を「第1特別図柄」と呼び、第2特別図柄表示器43に表示される特別図柄を「第2特別図柄」と呼んで、両者を区別する場合がある。
[パチンコ遊技機1の遊技状態]
以下、図5を参照しつつ、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。ここで、図5は、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明するための説明図である。
パチンコ遊技機1は、後述するメインRAM103に記憶されている確変遊技フラグ及び時短遊技フラグの設定により遊技状態が制御される。ここで、確変遊技フラグは、大当たりであると判定される大当たり確率を相対的に低い確率(例えば1/399)で特別図柄判定を行う場合に「OFF」に設定され、逆に、大当たり確率を相対的に高い確率(例えば1/40)に設定する場合に「ON」に設定されるフラグである。
また、時短遊技フラグは、第2始動口12に遊技球が入賞し難い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「OFF」に設定され、逆に、第2始動口12に遊技球が入賞し難い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「ON」に設定されるフラグである。
時短遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に低い(例えば1/12)。また、普通図柄の変動時間が相対的に長い(例えば25秒)。また、第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い(例えば0.1秒×1回)。
時短遊技フラグが「ON」に設定されている場合、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い(例えば12/12)。また、普通図柄の変動時間が相対的に短い(例えば2秒)。また、第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い(例えば1.6秒×3回)。また、時短遊技フラグが「ON」に設定されている場合、時短遊技フラグが「OFF」に設定されている場合に比べて、特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に設定され易い。
パチンコ遊技機1の遊技状態を「通常遊技状態」に制御する場合、確変遊技フラグ及び時短遊技フラグの両方が「OFF」に設定される。このため、「通常遊技状態」は、特別図柄判定に関して低確率状態であり、且つ、非時短状態であると言える。
また、遊技状態を「確変遊技状態」に制御する場合、確変遊技フラグ及び時短遊技フラグの両方が「ON」に設定される。このため、「確変遊技状態」は、特別図柄判定に関して高確率状態であり、且つ、時短状態であると言える。
また、遊技状態を「潜伏遊技状態」に制御する場合、確変遊技フラグが「ON」に設定されると共に、時短遊技フラグが「OFF」に設定される。このため、「潜伏遊技状態」は、特別図柄判定に関して高確率状態であり、且つ、非時短状態であると言える。
また、遊技状態を「時短遊技状態」に制御する場合、確変遊技フラグが「OFF」に設定されると共に、時短遊技フラグが「ON」に設定される。このため、「時短遊技状態」は、特別図柄判定に関して低確率状態であり、且つ、時短状態であると言える。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、具体的には、以下のように遊技状態が制御される。すなわち、図5に例示されるように、通常遊技状態のときに確変大当たりとなった場合、大当たり遊技が終了した後に「確変遊技状態」で遊技が制御される。「確変遊技状態」に移行した場合、基本的には、次の大当たりが発生するまでその「確変遊技状態」が継続することになる。また、通常遊技状態のときに潜伏確変大当たりとなった場合、大当たり遊技が終了した後に「潜伏遊技状態」で遊技が制御される。また、通常遊技状態のときに通常大当たりとなった場合、大当たり遊技が終了した後に「時短遊技状態」で遊技が制御される。
確変遊技状態のときに確変大当たりとなった場合、大当たり遊技が終了した後に再び「確変遊技状態」で遊技が制御されることになる。また、確変遊技状態のときに通常大当たりとなった場合、大当たり遊技が終了した後に「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。
「潜伏遊技状態」のときに確変大当たりとなった場合、大当たり遊技が終了した後に「確変遊技状態」で遊技が制御されることになる。また、「潜伏遊技状態」のときに通常大当たりとなった場合、大当たり遊技が終了した後に「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。
「時短遊技状態」のときに通常大当たりとなった場合、大当たり遊技が終了した後に再び「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。また、「時短遊技状態」のときに確変大当たりとなった場合、大当たり遊技が終了した後に「確変遊技状態」で遊技が制御されることになる。
なお、「時短遊技状態」は、大当たり遊技が終了した後に所定回数(例えば、20回、40回、又は60回)だけ時短遊技が行われるまで継続し、所定回数だけ時短遊技が行われても大当たりが発生しなかった場合、遊技状態が「通常遊技状態」に戻されることになる。
[変動演出について]
パチンコ遊技機1では、第1始動口11(又は第2始動口12)に遊技球が入賞すると、大当たり遊技を実行するか否かを判定する特別図柄判定が行われる。そして、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)において、特別図柄が変動表示された後に特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄が停止表示される。これに対して、液晶表示装置5では、特別図柄が変動表示されるのに伴って装飾図柄を変動表示させる変動演出が行われ(図1参照)、判定図柄が停止表示されるのに伴って、装飾図柄が特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示される。
このような変動演出中には、いわゆるリーチ演出が行われる場合がある。具体的には、液晶表示装置5には、例えば1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる装飾図柄が3列表示されており、特別図柄の変動表示が開始されると、これらの装飾図柄が例えば上から下へとスクロールするように変動表示される。
これに対して、リーチ演出が行われる場合には、全ての装飾図柄が停止表示されるのに先立って、まず、例えば、左列と右列の装飾図柄が完全には停止しないように擬似停止する。その際、左図柄及び右図柄として有効ライン上に同一の装飾図柄が擬似停止すればリーチ成立となり、同一の装飾図柄が3つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与えるリーチ演出が行われる。そして、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)において大当たり図柄が停止表示されると、同一の装飾図柄が有効ライン上に本停止して大当たりが報知されることになる。
なお、変動演出中に左図柄及び右図柄として相異なる装飾図柄が擬似停止された場合には、リーチ演出は行われず、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)においてハズレ図柄が停止表示されるのに伴い、ゾロ目とはならない3つの装飾図柄が本停止して変動演出が終了することになる。また、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)において小当たり図柄が停止表示されることがあり、この場合、液晶表示装置5には特殊図柄が表示されることになる。
[表示領域及び保留アイコンについて]
上記のように図柄が変動表示されているときや大当たり遊技中であるときには、第1始動口11(又は第2始動口12)に新たに遊技球が入賞したとしても、この入賞を契機とする第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)と図柄の変動表示とを即座に実行することはできない。このため、パチンコ遊技機1では、第1始動口11(又は第2始動口12)に遊技球が入賞しても第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)や図柄の変動表示を即座に実行できない場合には所定数(本実施形態では「4」)を超えない範囲で第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)が保留されて、その保留数が第1特別図柄保留表示器43(又は第2特別図柄保留表示器44)に表示される。
一方の液晶表示装置5の画面には、特別図柄判定及び特別図柄の変動表示が保留されていることを示唆する保留画像としての保留アイコンが表示される表示領域として、第1保留アイコン表示領域501及び第2保留アイコン表示領域502が設けられている(図1参照)。
第1保留アイコン表示領域501(図1参照)は、第1特別図柄判定が保留されていることを示唆する保留アイコンを表示する領域である。この第1保留アイコン表示領域501には、第1特別図柄保留表示器43が示す第1特別図柄判定の保留数と同数の保留アイコンが表示される。
第2保留アイコン表示領域502(図1参照)は、第2特別図柄判定が保留されていることを示唆する保留アイコンを表示する領域である。この第2保留アイコン表示領域502には、第2特別図柄保留表示器44が示す第2特別図柄判定の保留数と同数の保留アイコンが表示される。
また、液晶表示装置5の画面には、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)において図柄が変動表示されていることを示唆する変動示唆画像を表示する表示領域として、当該領域503が設けられている(図1参照)。
パチンコ遊技機1では、保留されている第1特別図柄判定の権利が消化されて図柄の変動表示が開始されるに際して、第1保留アイコン表示領域501に表示されている保留アイコンの中で最初に表示された保留アイコン(例えば当該領域503に最も近い保留アイコン)が第1保留アイコン表示領域501から当該領域503に移動される。そして、第1保留表示領域51に他の保留アイコンが表示されている場合には、他の保留アイコンは、第1保留アイコン表示領域501内において、当該領域503側に表示位置がシフトされる。
なお、このようなシフト処理は、第2保留アイコン表示領域502に表示されている保留アイコンについても同様に行われる。また、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1特別図柄判定と第2特別図柄判定とが両方保留されている場合、第1特別図柄判定よりも第2特別図柄判定の方が優先消化される。このため、第1保留アイコン表示領域501に表示されている保留アイコンに対するシフト処理よりも第2保留アイコン表示領域502に表示されている保留アイコンに対するシフト処理が優先して行われる。すなわち、第1保留アイコン表示領域501に表示されている保留アイコンに対するシフト処理は、第2保留アイコン表示領域502に表示されている保留アイコンがなくなってから行われる。
[非時短遊技状態における演出の流れ]
図6は、非時短状態における演出の流れについて説明するための説明図である。遊技者が右打ちした遊技球は、第1始動口11及び第2始動口12のうち、基本的には、第2始動口12にしか入賞しない。そして、非時短状態のときには、時短状態のときに比べて、第2始動口12が開放され難くなっており、第1始動口11の方が第2始動口12よりも遊技球が入賞し易くなっている。このため、非時短状態で遊技が制御されているときには、遊技者は、第1始動口11を狙った左打ちにより遊技を行うことになる。
これに対して、非時技状態のときに第1始動口11に遊技球が入賞すると、第1特別図柄判定が実行される。そして、第1特別図柄表示器41において特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示される。その一方で、液晶表示装置5では、このような特別図柄の変動表示中において、以下のような演出が行われる。
液晶表示装置5では、第1特別図柄の変動表示が開始されるのとほぼ同時に、装飾図柄の変動表示が開始される(図6(A)参照)。この装飾図柄の変動表示については、上述した通りである。
第1特別図柄の変動表示中においてリーチが成立しなかった場合(図6(B)参照)、第1特別図柄が停止表示されるのに伴い、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示す表示態様で装飾図柄が停止表示されることになる(図6(C)参照)。
一方、液晶表示装置5の画面に左図柄と右図柄とが停止表示される際に有効ライン上に同一の装飾図柄が停止表示されると、リーチが成立する(図6(D)及び図6(Q)参照)。リーチが成立すると、有効ライン上に同一の装飾図柄が3つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与えるリーチ演出が行われる。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、非時短遊技状態のときに行われるリーチ演出として、弱リーチ演出、強リーチ演出、及び特殊リーチ演出の3種類が用意されている。
弱リーチ演出は、大当たりに対する信頼度が相対的に低いリーチ演出であり、アニメのキャラクタが活躍する演出が展開されるようなノーマルリーチ演出が一例として挙げられる。
強リーチ演出は、大当たりに対する信頼度が相対的に高いリーチ演出であり、実写のキャラクタが活躍する演出が展開されるようなSPリーチ演出やSPSPリーチ演出等が例として挙げられる。なお、詳細な説明は省略するが、SPSPリーチ演出は、SPリーチ演出に比べて大当たりに対する信頼度がより高いリーチ演出である。
特殊リーチ演出は、弱リーチ演出や強リーチ演出とは演出態様が異なるリーチ演出である。この特殊リーチ演出については後に詳述する。
(弱リーチ演出発展後の演出の流れ)
リーチが成立して弱リーチ演出に発展した場合(図6(D)及び(E)参照)、第1示唆演出が行われる場合がある(図6(F)参照)。本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、非時短状態における特別図柄判定の判定結果が「潜伏確変大当たり」又は「小当たり」となった場合に、演出モードの移行に成功したことを示唆するモード移行成功演出(図6(H)参照)が行われることがある。一方、非時短状態における特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」となった場合に、演出モードの移行に失敗したことを示唆するモード移行失敗演出(図6(I)参照)が行われることがある。モード移行成功演出が行われた場合、潜伏遊技状態となった可能性があることを示唆する特殊演出モード(以下「潜入モード」とも言う。)にて演出が行われることになる。
このように、特別図柄の変動表示中にモード移行成功演出又はモード移行失敗演出が行われる場合、これらの演出に先立って、これらの演出のうちのどちらの演出が行われるかを決定するためのモード移行用ボタン演出が行われる(図6(G)参照)。
このモード移行用ボタン演出が行われた場合、「潜伏確変大当たり」又は「小当たり」に応じた大当たり遊技が行われることを示唆するモード移行成功演出が行われることがある。このため、モード移行用ボタン演出は、特別図柄判定の判定結果に基づいて、その判定結果が報知される前に、大当たり遊技が実行される可能性が高いことを示唆する予告演出の一種であると言える。
(第1示唆演出)
弱リーチ演出に発展した後、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示す表示態様で装飾図柄が停止表示されることになる場合(図6(C)参照)、又はモード移行用ボタン演出(図6(G)参照)が行われることになる場合、第1示唆演出が行われることがある。この第1示唆演出は、モード移行用ボタン演出に発展する可能性を示唆する示唆演出である。本実施形態では、第1示唆演出において、モード移行用ボタン演出において表示されるボタン画像(図8(K)参照)と類似する示唆画像(例えば図7(F)参照)が液晶表示装置5の画面に1又は複数回表示される。
この第1示唆演出には、モード移行用ボタン演出に発展する発展期待度が相対的に低いことを示唆する低示唆演出パターンと、モード移行用ボタン演出に発展する発展期待度が中程度であることを示唆する中示唆演出パターンと、モード移行用ボタン演出に発展する発展期待度が相対的に高いことを示唆する高示唆演出パターンとを含む複数種の演出パターンが存在する。
低示唆演出パターンは、第1示唆演出中に示唆画像が表示される回数が相対的に少ない(例えば1回)演出パターンである(図7参照)。この低示唆演出パターンの第1示唆演出が行われた場合、モード移行用ボタン演出(図6(G)参照)には発展し難く、大抵の場合、特別図柄判定の判定結果がハズレであることを示す表示態様で装飾図柄が停止表示されることになる(図6(C)参照)。低示唆演出パターンの第1示唆演出が行われた場合、モード移行用ボタン演出に発展する割合は例えば20%程度である。
中示唆演出パターンは、第1示唆演出中に示唆画像が表示される回数が中程度(例えば2回)である演出パターンである。この中示唆演出パターンの第1示唆演出が行われた場合、モード移行用ボタン演出に発展する割合は例えば40%程度である。
高示唆演出パターンは、第1示唆演出中に示唆画像が表示される回数が相対的に多い(例えば3回又は4回)演出パターンである(図8参照)。図8には、示唆画像が3回表示される高示唆演出パターンの第1示唆演出が例示されている。この高示唆演出パターンの第1示唆演出が行われた場合、モード移行用ボタン演出(図6(G)参照)に発展し易く、逆に、図6(C)のハズレ報知へは演出が進行し難い。高示唆演出パターンの第1示唆演出が行われた場合、モード移行用ボタン演出に発展する割合は例えば80%程度である。
このように、第1示唆演出中における示唆画像の表示回数が少なければ少ないほどモード移行用ボタン演出に発展する割合が低く、逆に、第1示唆演出中における示唆画像の表示回数が多ければ多いほどモード移行用ボタン演出に発展する割合が高くなる。
なお、第1示唆演出を実行するか否か、第1示唆演出を実行する場合にどの演出パターンを選択するか(示唆画像の表示回数を何回に設定するか)等は、特別図柄判定の判定結果、及び乱数を用いた演出抽選の抽選結果に基づいて決定される。
(強リーチ演出発展後の演出の流れ)
ここまで、弱リーチ演出に発展した後の演出の流れについて説明したが、リーチ成立後に強リーチ演出に発展する場合がある(図6(D)及び(J)参照)。また、弱リーチ演出がハズレたと見せ掛けておいて、強リーチ演出へと発展する場合もある(図6(E)及び(J)参照)。このように強リーチ演出に発展した場合、強リーチ演出終了時の装飾図柄の停止態様により、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」又は「ハズレ」であることが報知されることになる(図6(N)及び(P)参照)。
このように、強リーチ演出に発展してから特別図柄判定の判定結果が報知されるまでの間(例えば強リーチ演出の終盤)に、当落示唆用ボタン演出(図6(L)参照)が行われることがある。この当落示唆用ボタン演出は、大当たりが報知されて大当たり遊技が実行される可能性を示唆する予告演出であって、本実施形態では、遊技者による演出ボタン26の操作に応じて可動役物7を動作させるか否かに基づいて、大当たり又はハズレを示唆するものである。
強リーチ演出の終了時に「大当たり」が報知されることになる場合、当落示唆用ボタン演出に関する有効期間中に遊技者が演出ボタン26を操作したことに応じて、或いは、演出ボタン26が操作されることなく有効期間の終了時期が到来したことに応じて、可動役物7が動作する(図6(M)参照)。このようにして可動役物7が動作した場合、「大当たり」が示唆されることになる(図6(N)参照)。
逆に、強リーチ演出の終了時に「ハズレ」が報知されることになる場合、当落示唆用ボタン演出に関する有効期間中に遊技者が演出ボタン26を操作したとしても、可動役物7は動作しない(図6(O)参照)。このようにして可動役物7が動作しなかった場合、「ハズレ」が示唆されることになる(図6(P)参照)。
この当落示唆用ボタン演出が行われた場合、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」又は「ハズレ」であることが報知されることになる。このため、当落示唆用ボタン演出は、特別図柄判定の判定結果に基づいて、その判定結果が特別図柄(及び装飾図柄)によって報知される前に、大当たり遊技が実行される可能性が高いこと(又は低いこと)を示唆する予告演出の一種であると言える。
(第2示唆演出)
強リーチ演出に発展した後に、第2示唆演出(図6(K)参照)が行われることがある。この第2示唆演出は、当落示唆用ボタン演出に発展する可能性を示唆する演出である。本実施形態における第2示唆演出は、当落示唆用ボタン演出において表示されるボタン画像(図10(I)参照)と類似する示唆画像(例えば図10(D)参照)を液晶表示装置5の画面に1又は複数回表示する演出である。
この第2示唆演出には、当落示唆用ボタン演出に発展する発展期待度が相対的に低いことを示唆する低示唆演出パターンと、当落示唆用ボタン演出に発展する発展期待度が中程度であることを示唆する中示唆演出パターンと、当落示唆用ボタン演出に発展する発展期待度が相対的に高いことを示唆する高示唆演出パターンとを含む複数種の演出パターンが存在する。
低示唆演出パターンは、第2示唆演出中に示唆画像が複数回表示されるに際して、青色の示唆画像が表示されると共に、その示唆画像が表示される時間間隔が短くなっていかない演出パターンである(図6(K)参照)。この低示唆演出パターンの第2示唆演出が行われた場合、当落示唆用ボタン演出(図6(L)参照)には発展し難く、大抵の場合、特別図柄判定の判定結果がハズレであることを示す表示態様で装飾図柄が停止表示されることになる(図6(P)参照)。低示唆演出パターンの第2示唆演出が行われた場合、当落示唆用ボタン演出に発展する割合は、例えば20%である。なお、低示唆演出パターンの中に、青色の示唆画像が1回だけ表示される演出パターンが含まれていてもよい。
中示唆演出パターンは、第2示唆演出中に示唆画像が青色で表示されるものの、その示唆画像が表示される時間間隔が短くなっていく演出パターンである。また、中示唆演出パターンは、第2示唆演出中に示唆画像が表示される時間間隔が短くなっていかないものの、示唆画像が赤色で表示される演出パターンである。この中示唆演出パターンの第2示唆演出が行われた場合、当落示唆用ボタン演出に発展する割合は例えば50%である。
高示唆演出パターンは、第2示唆演出中に示唆画像が赤色で表示されると共に、その示唆画像が表示される時間間隔が短くなっていく演出パターンである。この高示唆演出パターンの第2示唆演出が行われた場合、当落示唆用ボタン演出(図6(L)参照)に発展し易い。高示唆演出パターンの第2示唆演出が行われた場合、当落示唆用ボタン演出に発展する割合は例えば80%である。
なお、第2示唆演出を実行するか否か、第2示唆演出を実行する場合の示唆演出パターン(示唆画像の色や表示の時間間隔)等は、特別図柄判定の判定結果、及び乱数を用いた演出抽選の抽選結果に基づいて決定される。
(特殊リーチ演出発展後の演出の流れ)
ここまで、強リーチ演出に発展した後の演出の流れについて説明したが、リーチ成立後に特殊リーチ演出に発展する場合がある(図6(Q)及び(R)参照)。このように特殊リーチ演出に発展した場合、特殊リーチ演出終了時の装飾図柄の停止態様により、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」又は「ハズレ」であることが報知されることになる(図6(W)及び(X)参照)。
(スロット演出、ボタン演出示唆演出)
このように、特殊リーチ演出に発展してから特別図柄判定の判定結果が報知されるまでの間(例えば特殊リーチ演出の終盤)に、スロット演出(又はボタン演出示唆演出)が行われることがある。特殊リーチ演出に発展した場合、特殊リーチ演出の終盤で遊技者が演出ボタン26を操作し、その操作に応じて、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか否かが示唆されることになる。例えば、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には演出ボタン26の操作に応じて可動役物7が動作し、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には演出ボタン26が操作されたとしても可動役物7は動作しない。
スロット演出やボタン演出示唆演出は、このように遊技者が演出ボタン26を操作する際の演出ボタン26の状態を事前に示唆する演出である。すなわち、これらの演出は、遊技者に演出ボタン26を操作させる際に演出ボタン26が突出状態(図3(B)参照)となることを事前に示唆する演出である(例えば図12及び図14参照)。また、これらの演出は、遊技者に演出ボタン26を操作させる際に演出ボタン26が通常状態となることを事前に示唆する演出である(例えば図11及び図16参照)。
なお、本実施形態では、特殊リーチ演出の終盤で遊技者に演出ボタン26の操作が促されないことを示唆する演出態様のスロット演出やボタン演出示唆演出が行われる場合がある(例えば図13、図14、及び図16参照)。
このように、特殊リーチ演出に発展した場合、スロット演出又はボタン演出示唆演出が行われる(図6(S)参照)。これにより、突出状態の演出ボタン26を遊技者に操作させるのか、通常状態の演出ボタン26を遊技者に操作させるのか、又は遊技者に対して演出ボタン26の操作が促されないのかが事前に示唆される。そして、これに対して、突出状態の演出ボタン26を遊技者が操作するか(図6(T)参照)、通常状態の演出ボタン26を遊技者が操作するか(図6(U)参照)、又は遊技者が演出ボタン26を操作しない(図6(V)参照)といった流れで演出が進行する。
遊技者が突出状態又は通常状態の演出ボタン26を有効期間内に操作した場合、その操作に応じて、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか否かが可動役物7の動作の有無等によって示唆されることになる。
スロット演出又はボタン演出示唆演出の後にボタン演出が行われた場合、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」又は「ハズレ」であることが報知されることになる。このため、このボタン演出は、特別図柄判定の判定結果に基づいて、その判定結果が特別図柄(及び装飾図柄)によって報知される前に、大当たり遊技が実行される可能性が高いこと(又は低いこと)を示唆する予告演出の一種であると言える。
また、遊技者が演出ボタンを操作しない場合には、例えば特殊リーチ演出に発展してから所定時間が経過した後の所定のタイミングにおいて、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか否かが示唆されることになる。
ここまで、図6を参照しつつ、非時短状態における図柄変動中の演出の流れについて説明したが、図6に示されている演出の流れは一例あって、例えば各種の示唆演出が行われることなく各種のボタン演出に発展するといった演出ルートも存在する。
[低示唆演出パターンの第1示唆演出の具体例]
以下、第1示唆演出の第1の具体例について説明する。図7は、弱リーチ演出発展後の演出の第1の具体例を示す説明図であり、第1示唆演出中の示唆画像の表示回数が1回である低示唆演出パターンの第1示唆演出を例示したものである。
非時短状態において、例えば、特別図柄判定が保留されていない状態で第1始動口11に遊技球が入賞すると、保留アイコンが変動示唆画像として当該領域503(図1参照)に表示され、特別図柄の変動表示の開始に伴って装飾図柄の変動表示が開始される(図7(A)、及び図6(A)参照)。そして、ここでは4図柄でリーチが成立する(図7(B)、及び図6(D)参照)。このようにしてリーチが成立すると、弱リーチ演出が行われる(図7(C)及び(D)、図6(E)参照)。
次に、弱リーチ演出の終盤において、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であると見せ掛けるために、3つの装飾図柄が擬似停止される(図7(E)参照)。ここで、擬似停止とは、3つの装飾図柄を完全には静止させないように微動させることを言う。
続いて、モード移行用ボタン演出に発展する可能性があることを示唆する第1示唆演出が行われる(図7(F)参照)。図7(F)に例示されるように、第1示唆演出中は、擬似停止していた3つの装飾図柄が再始動すると共に、これらの装飾図柄が液晶表示装置5の画面隅に小さく表示される。また、第1示唆演出においては、モード移行用ボタン演出において表示される演出画像と類似すると共に、その演出画像とは異なる示唆画像が表示される。この示唆画像は、本実施形態では、類似特殊図柄画像と、類似ボタン画像とから構成される。
類似特殊図柄画像は、潜入モードに移行する可能性があることを示唆する「潜入」と表記された3つの特殊図柄から構成されている。類似ボタン画像は、遊技者に演出ボタン26の操作を促すための演出ボタン26を模した画像である。これらの特殊図柄画像及び類似ボタン画像は、モード移行用ボタン演出中にも同様のものが表示されるが(図8(K)参照)、モード移行用ボタン演出中に表示されるものとは表示態様が相違する。具体的には、第1示唆演出における類似特殊図柄画像及び類似ボタン画像は、これらの画像が実体化する前の段階であるといった印象を遊技者に与えるために、半透明で薄く表示される。また、第1示唆演出用の類似特殊図柄画像及び類似ボタン画像が表示されるときには、これらの画像が実体化していないといった印象を遊技者に与えるための演出音(効果音)がスピーカ24から出力される。
なお、本実施形態では、第1示唆演出中に表示される類似特殊図柄画像及び類似ボタン画像の大きさや表示位置は、モード移行用ボタン演出中に表示される類似特殊図柄画像及びボタン画像と共通である。また、モード移行用ボタン演出においては、遊技者に演出ボタン26を操作させるために操作が有効になる有効期間の残り時間を示すゲージ画像が表示される(図8(K)参照)。これに対して、第1示唆演出は遊技者によるボタン操作を伴わない演出であるため、第1示唆演出用の示唆画像にはゲージ画像(有効期間中であることの示唆の一例)は含まれない。
また、第1示唆演出では類似ボタン画像が表示されるものの、それに応じて遊技者が演出ボタン26を操作したとしてもその操作は有効にならない(操作に応じた演出変化は発生しない。)。このため、有効期間中ではなく、モード移行用ボタン演出に発展する可能性があることを示唆するために、例えば、ボタンの絵の上に「?」マークを付した類似ボタン画像(例えば図18(D)参照)を表示するようにしてもよい。
上述したように、第1示唆演出の演出パターンには、第1示唆演出中に示唆画像(類似特殊図柄画像及び類似ボタン画像)が1回だけ表示される低示唆演出パターンと、示唆画像が2回表示される中示唆演出パターンと、示唆画像が3回又は4回表示される高示唆演出パターンとが存在する。
第1示唆演出の1回目の示唆画像の表示が完了すると、液晶表示装置5の画面が暗転(ブラックアウト)して、装飾図柄のみが表示された状態となる(図7(G)参照)。そして、低示唆演出パターンが選択されている場合、示唆画像が再度表示されることはなく、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知する表示態様で装飾図柄が停止表示されることになる(図7(H)参照)。
[高示唆演出パターンの第1示唆演出の具体例]
図8は、弱リーチ演出発展後の演出の第2の具体例を示す説明図であり、第1示唆演出中の示唆画像の表示回数が3回である高示唆演出パターンの第1示唆演出を例示したものである。
非時短状態において、例えば、特別図柄判定が保留されていない状態で第1始動口11に遊技球が入賞すると、保留アイコンが変動示唆画像として当該領域503(図1参照)に表示され、特別図柄の変動表示の開始に伴って装飾図柄の変動表示が開始される(図8(A)、及び図6(A)参照)。そして、ここでは4図柄でリーチが成立する(図8(B)、及び図6(D)参照)。このようにしてリーチが成立すると、弱リーチ演出が行われる(図8(C)及び(D)、図6(E)参照)。
次に、弱リーチ演出の終盤において、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であると見せ掛けるために、3つの装飾図柄が擬似停止される(図8(E)参照)。ここで、擬似停止とは、3つの装飾図柄を完全には静止させないように微動させることを言う。
続いて、モード移行用ボタン演出に発展する可能性があることを示唆するために、1回目の第1示唆演出が行われる(図8(F)参照)。この1回目の第1示唆演出は、本実施形態では、図7(F)に基づいて上述した低示唆演出パターンの第1示唆演出と同様に行われる。すなわち、本実施形態では、低示唆演出パターンの第1示唆演出と高示唆演出パターンの第1示唆演出とに関して、共通する示唆画像が表示される。
なお、他の実施形態においては、高示唆演出パターンの第1示唆演出における示唆画像と、中示唆演出パターンの第1示唆演出における示唆画像と、低示唆演出パターンの第1示唆演出における示唆画像との表示態様が異なっていてもよい。例えば、低示唆演出パターンに関しては示唆画像を構成するボタン画像を通常の表示態様(例えば青色)で表示し、中示唆演出パターンに関しては示唆画像を構成するボタン画像を第1の特別な表示態様(例えば黄色)で表示し、高示唆演出パターンに関しては示唆画像を構成するボタン画像を第2の特別な表示態様(例えば赤色)で表示するといった形態が一例として挙げられる。
また、低示唆演出パターンに関しては、発展期待度が低いことを表すために類似ボタン画像に「?」マークを付す一方で、高示唆演出パターンに関しては、発展期待度が高いことを表すために類似ボタン画像に「!」マークを付すといった形態も考えられる。また、示唆画像を構成する類似特殊図柄画像の表示態様を相異ならせるといった形態も考えられる。
1回目の示唆画像の表示が完了すると、図7(G)に基づいて上述したのと同様に、液晶表示装置5の画面が暗転して装飾図柄のみが表示された状態となる(図8(G)参照)。そして、ここでは高示唆演出パターンが選択されているので、示唆画像が再度表示されることによって2回目の示唆画像の表示が行われる(図8(H)参照)。
本実施形態では、2回目以降に表示される示唆画像が1回目に表示される示唆画像と同じ示唆画像である場合について説明するが、他の実施形態では、示唆画像の表示回数に応じて、示唆画像の表示態様を異ならせるようにしてもよい。
1回目の示唆画像の表示が完了すると、図7(G)に基づいて上述したのと同様に、液晶表示装置5の画面が暗転して装飾図柄のみが表示された状態となる(図8(G)参照)。そして、ここでは高示唆演出パターンが選択されているので、示唆画像が再度表示されることによって2回目の示唆画像の表示が行われる(図8(H)参照)。
2回目の示唆画像の表示が完了すると、液晶表示装置5の画面が暗転して装飾図柄のみが表示された状態となる(図8(I)参照)。そして、ここでは示唆画像を3回表示する高示唆演出パターンが選択されているので、示唆画像が再度表示されることによって3回目の示唆画像の表示が行われる(図8(J)参照)。
3回目の示唆画像の表示が完了すると、ここではモード移行用ボタン演出に発展する(図8(K)参照)。このモード移行用ボタン演出においては、第1示唆演出用の示唆画像と類似する演出画像が表示される。具体的には、モード移行用ボタン演出においては、ボタン画像(入力画像)及び特殊図柄画像が濃く表示される。ここでは、第1示唆演出の類似ボタン画像が複数回表示されてからモード移行用ボタン演出のボタン画像が表示されるため、演出ボタン26を模した演出画像が実体化していない状態から実体化した状態へと変化したかのような印象を遊技者に与えることが可能である。
また、モード移行用ボタン演出においては、ボタン画像と共に、ゲージ画像及び文言画像が表示される。ここで、ボタン画像は、演出ボタン26を含む操作装置を模した操作装置画像である。ゲージ画像(有効期間中であることの示唆の一例)は、演出ボタン26の操作が有効になる有効期間の残り時間を報知する画像である。文言画像(有効期間中であることの示唆の一例)は、演出ボタン26の操作を促す例えば「押せ!」といった文言を示す画像である。
これらのモード移行用ボタン演出に関する演出画像が表示された状態で、このボタン演出に関する有効期間内に演出ボタン26が操作されると、モード移行成功演出又はモード移行失敗演出が行われる(図8参照)。具体的には、液晶表示装置5で変動表示されている装飾図柄に対応する特別図柄判定の判定結果が「潜伏確変大当たり」又は「小当たり」である場合には、モード移行成功演出が行われる。また、液晶表示装置5で変動表示されている装飾図柄に対応する特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、モード移行失敗演出が行われる。
モード移行成功演出が行われた場合、特別図柄の変動表示の終了に伴い、潜伏遊技状態に移行する可能性があることを示唆する特殊図柄を含む装飾図柄が停止表示されることになる。また、モード移行失敗演出が行われた場合、特別図柄の変動表示の終了に伴い、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示唆する特殊図柄を含む装飾図柄が液晶表示装置5に停止表示されることになる。
以上説明したように、モード移行用ボタン演出が行われない場合でも、第1示唆演出が行われることがある。このような状況で第1示唆演出が行われる場合、第1示唆演出の演出パターンとしては高示唆演出パターンよりも低示唆演出パターン(又は中示唆演出パターン)の方が選択され易く、図柄の変動表示中における所定のタイミング(第2タイミング)で示唆画像が表示される(図7(F)参照)。
なお、図には示されていないが、モード移行用ボタン演出が行われない場合に高示唆演出パターンが選択されることもある。すなわち、モード移行用ボタン演出が行われない場合であっても高示唆演出パターンの第1示唆演出が行われることがある。
一方、モード移行用ボタン演出に先立って第1示唆演出が行われる場合には、その演出パターンとしては低示唆演出パターン(又は中示唆演出パターン)よりも高示唆演出パターンの方が選択され易く、モード移行用ボタン演出のボタン画像が表示される前の所定のタイミング(第1タイミング)において、第1示唆演出の示唆画像が表示されることになる(図8(F)参照)。そして、高示唆演出パターンが選択されている場合には、第1示唆演出の示唆画像が再度表示されることになる(図8(H)参照)。
なお、モード移行用ボタン演出が行われない場合には高示唆演出パターン(又は中示唆演出パターン)よりも低示唆演出パターンの第1示唆演出が行われ易い。一方、モード移行用ボタン演出が行われる場合には低示唆演出パターンよりも高示唆演出パターン(又は中示唆演出パターン)の第1示唆演出が行われ易い。
これらのことから、本実施形態では、所定のタイミング(第2タイミング)で第1示唆演出の示唆画像が表示された後にモード移行用ボタン演出のボタン画像が表示されない場合に比べて、モード移行用ボタン演出のボタン画像が表示される前の所定のタイミング(第1タイミング)で第1示唆演出の示唆画像が表示された後にモード移行用ボタン演出のボタン画像が表示される場合の方が、示唆画像が再度表示され易いと言える。
これについては、第2示唆演出と当落示唆用ボタン演出との関係、第3示唆演出とボタン演出との関係で考えた場合にも同様のことが言える。
[低示唆演出パターンの第2示唆演出の具体例]
以下、第2示唆演出の第1の具体例について説明する。図9は、強リーチ演出発展後の演出の第1の具体例を示す説明図であり、第2示唆演出中の示唆画像の表示時間間隔が短くなっていかない低示唆演出パターンの第2示唆演出を例示したものである。
第2示唆演出においては、第2示唆演出中に1又は複数回表示される示唆画像の表示時間間隔が短くなっていくことによって当落示唆用ボタン演出への発展期待度が高いことが示唆され、逆に、示唆画像の表示時間間隔が短くなっていかないことによって当落示唆用ボタン演出への発展期待度が低いことが示唆される。
また、第2示唆演出においては、第2示唆演出中に赤色の示唆画像が表示されることによって当落示唆用ボタン演出への発展期待度が高いことが示唆され、逆に、第2示唆演出中に青色の示唆画像が表示されることによって当落示唆用ボタン演出への発展期待度が低いことが示唆される。
すなわち、第2示唆演出においては、示唆画像の時間間隔が短くなっていくか否かと、示唆画像の表示色との組み合わせによって、当落示唆用ボタン演出への発展期待度が示唆される。
非時短状態における特別図柄の変動表示中にリーチが成立すると(図6(D)参照)、リーチ成立から強リーチ演出(図6(J)参照)へと直接発展したり、リーチ成立から弱リーチ演出(図6(E)参照)を介して強リーチ演出へと発展したりする。
強リーチ演出に発展すると、液晶表示装置5における強リーチ演出画像の表示が開始される(図9(A)参照)。この強リーチ演出中には、当落示唆用ボタン演出(図6(L)参照)に発展する可能性があることを示唆する第2示唆演出(図6(K)参照)が行われることがある。具体的には、図9(B)に例示されるように、当落示唆用ボタン演出において表示される演出画像と類似すると共に、その演出画像とは異なる示唆画像が表示される。この示唆画像は、本実施形態では、類似ボタン画像である。
類似ボタン画像は、遊技者に演出ボタン26の操作を促すための演出ボタン26を模した画像である。このボタン画像は、当落示唆用ボタン演出中に表示されるボタン画像(図10(I)参照)と類似するが、当落示唆用ボタン演出中に表示されるボタン画像とは表示態様が相違する。具体的には、第2示唆演出における類似ボタン画像は、ボタン画像が実体化する前の段階であるといった印象を遊技者に与えるために、半透明で薄く表示される(図9(B)参照)。なお、図9(B)には、青色の類似ボタン画像が表示された様子が例示されている。また、第2示唆演出用の類似ボタン画像が表示されるときには、この画像が実体化していないといった印象を遊技者に与えるための演出音(効果音)がスピーカ24から出力される。
なお、本実施形態では、類似ボタン画像の大きさや表示位置は、当落示唆用ボタン演出におけるボタン画像と共通である。また、当落示唆用ボタン演出においては、遊技者に演出ボタン26を操作させるために操作が有効になる有効期間の残り時間を示すゲージ画像が表示される(図10(I)参照)。これに対して、第2示唆演出は遊技者によるボタン操作を伴わない演出であるため、第2示唆演出用の類似ボタン画像にはゲージ画像は付加されない(図9(B)参照)。
また、第2示唆演出では類似ボタン画像が表示されるものの、それに応じて遊技者が演出ボタン26を操作したとしてもその操作は有効にならない(操作に応じた演出変化は発生しない。)。このため、有効期間中ではなく、当落示唆用ボタン演出に発展する可能性があることを示唆するために、例えば、ボタンの絵の上に「?」マークを付した類似ボタン画像(例えば図18(D)参照)を表示するようにしてもよい。
上述したように、第2示唆演出の演出パターンには、低示唆演出パターンと、中示唆演出パターンと、高示唆演出パターンとが存在する。低示唆演出パターンは、当落示唆用ボタン演出への発展期待度が低いことを示唆する演出パターンであって、青色の類似ボタン画像が表示されると共にその類似ボタン画像が表示される時間間隔が短くなっていかない演出パターンである。
中示唆演出パターンは、当落示唆用ボタン演出への発展期待度が中程度であることを示唆する演出パターンであって、青色の類似ボタン画像が表示されると共にその類似ボタン画像が表示される時間間隔が短くなっていく演出パターンや、類似ボタン画像が表示される時間間隔が短くなっていかないものの類似ボタン画像が赤色で表示される演出パターンである。
高示唆演出パターンは、当落示唆用ボタン演出への発展期待度が高いことを示唆する演出パターンであって、赤色の類似ボタン画像が表示されると共にその類似ボタン画像が表示される時間間隔が短くなっていく演出パターンである。
強リーチ演出中において第2示唆演出の類似ボタン画像が液晶表示装置5から消去されると、例えばそれから5秒間は類似ボタン画像が表示されることなく強リーチ演出が進行して行く(図9(C)参照)。そして、1回目の類似ボタン画像の表示終了から5秒が経過すると青色の類似ボタン画像が再度表示されて類似ボタン画像の2回目の表示が行われる(図9(D)参照)。
第2示唆演出の2回目の類似ボタン画像の表示が完了すると、1回目の類似ボタン画像の表示終了直後と同様に、5秒間は類似ボタン画像が表示されることなく強リーチ演出が進行して行く(図9(E)参照)。そして、5秒が経過すると青色の類似ボタン画像が再度表示されて類似ボタン画像の3回目の表示が行われる(図9(F)参照)。
このように、第2示唆演出用の類似ボタン画像が青色で表示されると共に、その類似ボタン画像が表示される時間間隔が短くなっていかない低示唆演出パターンの第2示唆演出が行われた場合、大抵は、強リーチ演出の終盤において当落示唆用ボタン演出が行われずに、特別図柄判定の判定結果を示す表示態様で装飾図柄が停止表示されることになる(図9(G)及び(H)参照)。
なお、このように当落示唆用ボタン演出に発展しない場合、その当落示唆用ボタン演出においてボタン画像が表示されるタイミングとは無関係に、第2示唆演出用の類似ボタン画像が所定のタイミング(第2タイミング)で表示されることになる。
[高示唆演出パターンの第2示唆演出の具体例]
図10は、強リーチ演出発展後の演出の第2の具体例を示す説明図であり、第2示唆演出中の示唆画像の表示時間間隔が短くなっていく高示唆演出パターンの第2示唆演出を例示したものである。
非時短状態における図柄の変動表示中に強リーチ演出に発展すると、液晶表示装置5における強リーチ演出画像の表示が開始される(図10(A)参照)。この強リーチ演出中には、当落示唆用ボタン演出(図6(L)参照)に発展する可能性があることを示唆する第2示唆演出(図6(K)参照)が行われることがある。具体的には、図10(B)に例示されるように、当落示唆用ボタン演出において表示される演出画像と類似すると共に、その演出画像とは異なる類似ボタン画像が表示される。
この類似ボタン画像は、図9に基づいて上述した低示唆演出パターンと同様に、演出ボタン26を模した画像を半透明で薄く表示したものである(図10(B)参照)。ただし、ここでは高示唆演出パターンが選択されているため、赤色の類似ボタン画像が表示される。
なお、第2示唆演出用の類似ボタン画像が表示されるときには、この画像が実体化していないといった印象を遊技者に与えるための演出音(効果音)がスピーカ24から出力される。
強リーチ演出中において第2示唆演出の類似ボタン画像が液晶表示装置5から消去されると、例えばそれから5秒間は類似ボタン画像が表示されることなく強リーチ演出が進行して行く(図10(C)参照)。そして、1回目の類似ボタン画像の表示終了から5秒が経過すると赤色の類似ボタン画像が再度表示されて類似ボタン画像の2回目の表示が行われる(図10(D)参照)。
第2示唆演出の2回目の類似ボタン画像の表示が完了すると、1回目の類似ボタン画像の表示終了直後とは異なり、例えば5秒よりも短い3秒間だけ類似ボタン画像が表示されることなく強リーチ演出が進行して行く(図10(E)参照)。そして、3秒が経過すると赤色の類似ボタン画像が再度表示されて類似ボタン画像の3回目の表示が行われる(図10(F)参照)。
第2示唆演出の3回目の類似ボタン画像の表示が完了すると、2回目の類似ボタン画像の表示終了直後よりも更に短い例えば1秒間だけ類似ボタン画像が表示されることなく強リーチ演出が進行して行く(図10(G)参照)。そして、1秒が経過すると赤色の類似ボタン画像が再度表示されて類似ボタン画像の4回目の表示が行われる(図10(H)参照)。
このように、第2示唆演出用の類似ボタン画像が赤色で表示されると共に、その類似ボタン画像が表示される時間間隔が短くなっていく高示唆演出パターンの第2示唆演出が行われた場合、大抵は強リーチ演出の終盤において当落示唆用ボタン演出に発展する(図10(I)参照)。
この当落示唆用ボタン演出においては、第2示唆演出用の類似ボタン画像と類似する演出画像が表示される。具体的には、当落示唆用ボタン演出においては、演出ボタン26を模したボタン画像(入力画像)が濃く表示される(図10(I)参照)。ここでは、第2示唆演出の類似ボタン画像が表示される時間間隔が短くなってから当落示唆用ボタン演出のボタン画像が表示されるため、演出ボタン26を模した演出画像が実体化していない状態から実体化した状態へと変化したかのような印象を遊技者に与えることが可能である。
また、当落示唆用ボタン演出においては、ボタン画像と共に、ゲージ画像及び文言画像が表示される。ここで、ゲージ画像は、演出ボタン26の操作が有効になる有効期間の残り時間を報知する画像である。文言画像は、演出ボタン26の操作を促す例えば「押せ!」といった文言を示す画像である。
これらの当落示唆用ボタン演出に関する演出画像が表示された状態で、このボタン演出に関する有効期間内に演出ボタン26が操作されると、今回の図柄変動に係る特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、可動役物7が動作してから「大当たり」を示す表示態様で装飾図柄が停止表示されることになる(図10(J)及び(K)、図6(M)及び(N)参照)。一方、今回の図柄変動に係る特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、可動役物7が動作することなく「ハズレ」を示す表示態様で装飾図柄が停止表示されることになる(図6(O)及び(P)参照)。
以上説明したように、当落示唆用ボタン演出が行われない場合でも、第2示唆演出が行われることがある。このような状況で第2示唆演出が行われる場合、第2示唆演出の演出パターンとしては高示唆演出パターン(又は中示唆演出パターン)よりも低示唆演出パターンの方が選択され易く、図柄の変動表示中における所定のタイミング(第2タイミング)で類似ボタン画像が表示される(図9(B)、(D)、及び(F)参照)。
なお、図には示されていないが、当落示唆用ボタン演出が行われない場合に高示唆演出パターン(又は中示唆演出パターン)が選択されることもある。すなわち、当落示唆用ボタン演出が行われない場合であっても高示唆演出パターン(又は中示唆演出パターン)の第2示唆演出が行われることがある。
一方、当落示唆用ボタン演出に先立って第2示唆演出が行われる場合には、その演出パターンとしては低示唆演出パターンよりも高示唆演出パターン(又は中示唆演出パターン)の方が選択され易く、当落示唆用ボタン演出のボタン画像が表示される前の所定のタイミング(第1タイミング)において、第2示唆演出の類似ボタン画像が表示されることになる(図10(B)参照)。そして、高示唆演出パターンが選択されている場合には、第2示唆演出の類似ボタン画像が表示される時間間隔が短くなっていくことになる(図10参照)。
なお、当落示唆用ボタン演出が行われない場合には高示唆演出パターン(又は中示唆演出パターン)よりも低示唆演出パターンの第2示唆演出が行われ易い。一方、当落示唆用ボタン演出が行われる場合には低示唆演出パターンよりも高示唆演出パターン(又は中示唆演出パターン)の第2示唆演出が行われ易い。これらのことから、本実施形態では、所定のタイミング(第2タイミング)で第2示唆演出の類似ボタン画像が表示された後に当落示唆用ボタン演出のボタン画像が表示されない場合に比べて、当落示唆用ボタン演出のボタン画像が表示される前の所定のタイミング(第1タイミング)で第2示唆演出の類似ボタン画像が表示された後に当落示唆用ボタン演出のボタン画像が表示される場合の方が、類似ボタン画像が表示される回数が多くなり易く、類似ボタン画像が表示される時間間隔が短くなって行き易く、また、類似ボタン画像が青色よりも赤色で表示され易い。
また、このように当落示唆用ボタン演出に発展する場合、その当落示唆用ボタン演出においてボタン画像が表示されるよりも前の所定のタイミングにおいて、第2示唆演出用の類似ボタン画像が表示されることになる。
また、本実施形態では、所定のタイミング(第2タイミング)で第2示唆演出の類似ボタン画像が表示された後に当落示唆用ボタン演出のボタン画像が表示されない場合に比べて、当落示唆用ボタン演出のボタン画像が表示される前の所定のタイミング(第1タイミング)で第2示唆演出の類似ボタン画像が表示された後に当落示唆用ボタン演出のボタン画像が表示される場合の方が、類似ボタン画像が再度表示され易い(図9及び図10参照)。
[スロット演出及びボタン演出の具体例]
次に、図11〜図13を参照しつつ、図6(S)におけるスロット演出の具体例について説明する。図11は、スロット演出の第1の具体例を示す説明図である。図12は、スロット演出の第2の具体例を示す説明図である。図13は、スロット演出の第3の具体例を示す説明図である。
スロット演出(図6(S)参照)及びその後のボタン演出(図6(T)〜(V)のいずれか)は、液晶表示装置5と演出ボタン26とを用いて行われる、遊技者の大当たりに対する期待感を高めるための演出である。これらの演出は、遊技中の様々なタイミングで、遊技者に対して各種の信頼度を示唆するために行われる。具体的には、スロット演出及びボタン演出によって、例えば、特別図柄の変動表示中に発生して特別図柄判定の判定結果(例えば、大当たり当選の信頼度)を示唆したり、大当たり遊技中に発生して大当たりの種類(例えば、8ラウンドの大当たりと見せ掛けておいて16ラウンドの大当たりに昇格することに対する信頼度や、通常大当たりであると見せ掛けておいて確変大当たりに昇格することに対する信頼度など)を示唆したりすることができる。
まず、図11を参照して、スロット演出及びボタン演出の第1の具体例(信頼度が「中」である場合に行われる演出であり、以下では、「中信頼度示唆演出」と呼ぶ。)について説明する。
中信頼度示唆演出の開始タイミングになると、図11(A)に例示されるように、液晶表示装置5の中央部分に、スロットマシンのリールを模したスロット画像が表示される。このスロット画像は、通常状態の演出ボタン26を示す図柄(図11(A)のスロット画像における一番右の図柄)と、突出状態の演出ボタン26を示す図柄(図11(A)のスロット画像における一番左の図柄)と、ハズレを示す図柄(図11(A)のスロット画像における中央の図柄)とが縦方向に連続して配置されたリール画像が横方向に3列表示されたものである。なお、スロット画像を構成するリール画像は、縦方向に配置された複数の図柄の全てが画面表示される訳ではなく、その一部が画面表示されるようになっている。
各リール画像が停止状態にあるスロット画像が表示されてから所定時間が経過すると、図11(B)に例示されるように、各リール画像の図柄が上から下へスクロールして見えるように、各リール画像が変動表示される。これに伴い、同じ図柄を3つ揃えるための演出ボタン26の押下を遊技者に行わせるために、ボタンランプ98が発光する。
これに対して、遊技者が演出ボタン26を押下すると、演出ボタン26が押下される毎にリール画像が順次停止表示されていき、遊技者が演出ボタン26の3回目の押下を行ったタイミングで、通常状態の演出ボタン26を示す図柄が有効ライン上に3つ揃うことになる(図11(C)参照)。これにより、遊技者に対して、通常状態の演出ボタン26の押下が必要になることが、通常状態の演出ボタン26を遊技者に押下させるボタン演出に先立って、事前に示唆される。
その後、図11(D)に例示されるように、演出ボタン26の押下を遊技者に促す演出画像が液晶表示装置5に表示されるとともに、ボタンランプ98が発光する。このボタンランプ98の発光は、遊技者による演出ボタン26の操作を受け付ける有効期間が終了するまで継続し、この有効期間中に遊技者が演出ボタン26を操作すると、ボタン演出とは異なる特定の遊技演出(例えば、特別図柄判定の結果の報知等)が行われる。この特定の遊技演出としては、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、可動役物7を所定の動作パターンで動作させる演出が一例として挙げられる。
次に、図12を参照して、スロット演出及びボタン演出の第2の具体例(信頼度が「高」である場合に行われる演出であり、以下では、「高信頼度示唆演出」と呼ぶ。)について説明する。
図12(A)及び図12(B)については、上述した図11(A)及び図11(B)と同様であるため、説明を省略する。
図12(B)の状態で遊技者が演出ボタン26を押下すると、演出ボタン26が押下される毎にリール画像が順次停止表示されていき、遊技者が演出ボタン26の3回目の押下を行ったタイミングで、突出状態の演出ボタン26を示す図柄が有効ライン上に3つ揃うことになる(図12(C)参照)。これにより、遊技者に対して、突出状態の演出ボタン26の押下が必要になることが、突出状態の演出ボタン26を遊技者に押下させるボタン演出に先立って、事前に示唆される。
その後、図12(D)に例示されるように、演出ボタン26の押下を遊技者に促す演出画像が液晶表示装置5に表示されるとともに、ボタンモータ97が作動して演出ボタン26が通常状態から突出状態へと変化し、有効期間となったことを報知するためにボタンランプ98が発光する。この状態で遊技者が演出ボタン26を押下すると、ボタン演出とは異なる特定の遊技演出(例えば、特別図柄判定の結果の報知等)が行われる。
次に、図13を参照して、スロット演出第3の具体例(信頼度が「低」である場合に行われる演出であり、以下では、「低信頼度示唆演出」と呼ぶ。)について説明する。なお、低信頼度示唆演出ではボタン演出が行われないので、低信頼度示唆演出は、スロット演出及びボタン演出のうちのスロット演出のみから構成される。
図13(A)及び図13(B)については、上述した図11(A)及び図11(B)と同様であるため、説明を省略する。
図13(B)の状態で遊技者が演出ボタン26を押下すると、演出ボタン26が押下される毎にリール画像が順次停止表示されていき、遊技者が演出ボタン26の3回目の押下を行ったタイミングで、相異なる3つの図柄が有効ライン上に停止表示されることになる(図13(C)参照)。この場合、図11(D)や図12(D)に示されるような演出(3つの同じ図柄が揃った後に遊技者に演出ボタン26を押下させる演出)が行われることなく、ボタン演出は終了する。このように、演出ボタン26の押下が必要にならない場合、所定のタイミングでそのことが示唆される。
このように、高信頼度示唆演出や中信頼度示唆演出を行う場合には、遊技者に演出ボタン26を押下させる演出の所定時間前にスロット演出が開始される。そして、このスロット演出によって、遊技者に演出ボタン26を操作させる際の演出ボタン26の状態が事前に示唆される。具体的には、高信頼度示唆演出においては、演出ボタン26を操作する際の演出ボタン26の状態が突出状態になることが事前に示唆される(図12(C)参照)。また、中信頼度示唆演出においては、演出ボタン26を操作する際の演出ボタン26の状態が通常状態になることが事前に示唆される(図11(C)参照)。
一方、低信頼度示唆演出に関しては、ボタン演出が行われないので、ボタン演出の実行タイミングとは無関係に、図柄変動中の所定のタイミングにおいて、スロット演出が行われる。
[ボタン演出示唆演出及びボタン演出の具体例]
次に、図14から図16を参照しつつ、液晶表示装置5及び演出ボタン26を用いるボタン演出示唆演出の具体例について説明する。図14は、ボタン演出示唆演出及びボタン演出の具体例について説明するための説明図であり、図15は、ボタン演出示唆演出及びボタン演出に関する実行期間の一例を示すタイミングチャートであり、図16は、ボタン演出示唆演出及びボタン演出の他の具体例を示す説明図である。
ボタン演出示唆演出及びボタン演出は、液晶表示装置5と演出ボタン26とを用いて行われる、遊技者の大当たりに対する期待感を高めるための演出である。本実施形態においては、ボタン演出は、例えば特別図柄の変動表示中に発生して、特別図柄判定の判定結果(例えば、大当たり当選の信頼度)を示唆する。
また、本実施形態においては、ボタン演出示唆演出及びボタン演出の両方が行われる場合における演出ボタン26は通常状態及び突出状態の少なくとも2種類の状態を取り得るが、ボタン演出時における演出ボタン26の状態は、特別図柄の変動表示の終了によって報知される特別図柄判定の判定結果を示唆する。詳細は後述するが、演出ボタン26が操作時に突出状態となるボタン演出は、大当たりとなる信頼度が高いことを示唆し、演出ボタン26が操作時に通常状態となるボタン演出は、大当たりとなる信頼度が中程度であることを示唆する。また、後述するボタン演出示唆演出が行われたもののボタン演出が行われない場合には、大当たりとなる信頼度が低いことを示唆する。
本実施形態においては、ボタン演出が発生する前に、ボタン演出の発生を示唆する画像(以下「示唆画像」と呼ぶ)を表示するボタン演出示唆演出を行う。本実施形態では、このボタン演出示唆演出によって、ボタン演出が行われるか否かの期待感を遊技者に抱かせることで、ボタン演出の演出効果を向上する。また、ボタン演出が行われる可能性があることを遊技者は事前に把握することができる。なお、本実施形態においては、ボタン演出が行われる場合における演出ボタン26は通常状態又は突出状態となり得るので、示唆画像として、通常状態を表す示唆画像が表示される場合(図16参照)と、突出状態を表す示唆画像が表示される場合(図14参照)とがある。また、本実施形態においては、ボタン演出示唆演出が行われた場合に必ずボタン演出が行われるわけではなく、ボタン演出示唆演出に続いてボタン演出が行われる場合(図15(A)参照)と、示唆画像51(図14(A)参照)によるボタン演出示唆演出が行われてもボタン演出が行われない場合(示唆演出がいわゆるガセ演出である場合)(図15(B)参照)とがある。
まず、図14及び図15を参照して、突出状態を表す示唆画像が表示される場合の演出の一例について説明する。まず、例えば第1始動口11に遊技球が入賞すると、第1特別図柄表示器41において特別図柄の変動表示が開始され、これに伴い、液晶表示装置5に3列表示された装飾図柄が例えば上から下にスクロールするように、装飾図柄50の変動表示が開始される(図14(A)参照)。本実施形態においては、示唆画像を用いるボタン演出示唆演出は、図柄の変動中に行われる。
具体的には、図柄の変動中における所定のタイミングで、示唆画像の表示が開始される(図14(A)参照)。突出状態の演出ボタン26によるボタン演出が行われる可能性がある場合には、示唆画像として、突出状態の演出ボタン26(及び矢印)を表す示唆画像51の表示が開始される(図14(A)参照)。示唆画像51は、演出ボタン26に対する操作を促す画像であればよく、例えば矢印を表す画像は無くてもよい。また、示唆画像51は、ボタン演出中に表示される演出画像と類似する画像であるが、例えば「押せ!」といった文言を含んでいない点で、この演出画像と相違する(例えば図14(A)及び(D)参照)。なお、示唆画像51の表示が開始された時点では、示唆画像51は半透明で薄く表示される(図14及び図16においては、半透明の状態を点線で示している)。なお、示唆画像51の位置及び大きさについては後述する。
示唆画像51の表示開始後、示唆画像51の表示形態は、次第に濃くなる(透明度が低くなる)ように変化する(図14(B)、図15参照)。なお、表示形態の変化開始から所定期間(「初期変化期間」と呼ぶ)においては、示唆画像51が濃くなるように変化する。また、示唆画像51の変化開始に合わせて、例えば演出ボタン26(ボタンランプ98)の点滅が開始される(図14(B)参照)。本実施形態においては、示唆画像51が濃くなるのに応じて演出ボタン26の点滅速度が速くなるように(点滅間隔が短くなるように)制御される。示唆画像51の点滅速度が速くなることで、遊技者は、ボタン演出の開始タイミングが近づいていることを容易に把握することができる。
また、この変化の途中で、装飾図柄50は、左図柄及び右図柄として有効ライン上に同じ装飾図柄が完全には静止しないように擬似停止され、リーチ成立となる(図15参照)。すなわち、本実施形態では、リーチ成立を挟むような期間において、示唆画像51を用いたボタン演出示唆演出が行われる。言い換えれば、本実施形態においては、初期変化期間の途中でリーチ成立となる。
なお、初期変化期間までのボタン演出示唆演出は、ボタン演出示唆演出後にボタン演出が行われる場合(図15(A)参照)とボタン演出が行われない場合(図15(B)参照)とで同じである。
ボタン演出示唆演出後にボタン演出が行われる場合には、上記初期変化期間が経過した後の終期変化期間においても引き続き、示唆画像51は次第に濃くなるように変化し、演出ボタン26の点滅速度は示唆画像51が次第に濃くなることに合わせて速くなる(図14(C)及び図15(A)参照)。
その後、ボタン演出示唆演出の開始から所定時間が経過したタイミングで、演出ボタン26の押下を遊技者に促すボタン演出が開始される(図15(A)参照)。本実施形態では、ボタン演出は特別図柄判定の判定結果を示唆する演出であるので、図柄変動が行われる期間の終盤でボタン演出が開始される(図15(A)参照)。具体的には、ボタン演出においては、演出ボタン26が突出状態へと変化するとともに、突出状態の演出ボタン26を表すボタン画像52が液晶表示装置5に表示される(図14(D)参照)。ボタン画像52は、通常の態様(不透明)で表示される。また、ボタン画像52と共に、演出ボタン26に対する操作を促すように「押せ!」というメッセージが表示され、演出ボタン26の操作が有効になる有効期間の残り時間を表すゲージ53が表示される。また、演出ボタン26に対する入力が可能な有効期間において、有効期間となったことを報知するためにボタンランプ98が発光(常時点灯)する。この有効期間内に遊技者が演出ボタン26を押下すると、ボタン演出とは異なる特定の遊技演出が行われる。すなわち、有効期間内に遊技者が演出ボタン26を押下すると、それに応じた結果演出として、例えば、可動役物7を動作させると共に、可動役物7の動作に関する演出効果を高めるためのエフェクト画像を液晶表示装置5に表示させる演出が行われる。
なお、本実施形態においては、示唆画像51及びボタン画像52はともに、突出状態の演出ボタン26を表す同じ形状の画像であり、両者は同じ大きさで同じ位置に表示される。そのため、ボタン演出示唆演出からボタン演出へと移行する際には、示唆画像51が次第に濃くなっていき、ボタン演出の開始タイミングで示唆画像51がボタン画像52へ切り替わる。つまり、本実施形態においては、ボタン演出示唆演出とボタン演出とが連続して行われ、示唆画像51が連続的に変化してボタン画像52となる動画表示が行われる。ただし、他の実施形態においては、ボタン演出示唆演出から所定時間を空けてボタン演出が行われてもよく、示唆画像51の表示が消去されてから所定時間が経過した後、ボタン画像52が表示されてもよい。
以上のように、本実施形態においては、ボタン演出の前に示唆画像51によるボタン演出示唆演出を行うことによって、ボタン演出の演出効果を向上している。また、ボタン演出示唆演出によって、ボタン演出が行われる可能性があることを遊技者が事前に把握できるようにしている。ここで、示唆画像51及びボタン画像52はともに同じ形状の画像であり、かつ、示唆画像51及びボタン画像52は画面上において同じ位置に表示される(図14参照)。したがって、遊技者は示唆画像51を見ることでボタン画像52を容易にイメージすることができ、ボタン演出が行われる可能性があることを、示唆画像51の表示時点で容易にイメージすることができる。これによれば、ボタン画像52が実際に表示された場合に、遊技者は演出ボタン26に対する操作を慌てることなく行うことができ、ボタン演出をより楽しむことができる。
なお、ボタン演出示唆演出とボタン演出で同様の画像(示唆画像51及びボタン画像52)が表示されると、ボタン演出示唆演出時に演出ボタン26に対する操作を行うことを促されていると遊技者が誤解し、誤って演出ボタン26を操作してしまうおそれがある。これに対して、本実施形態においては、ボタン演出示唆演出とボタン演出で同様の画像を表示するものの、表示態様を異なるようにしている。具体的には、ボタン演出示唆演出中においては、ボタン演出中に表示される「押せ!」というメッセージやゲージ53(有効期間中であることの示唆の一例)を表示しないこととしている。これによって、ボタン演出示唆演出時に遊技者が有効期間中ではないにも拘わらず演出ボタン26を誤って操作してしまうことを抑制することができる。
一方、ボタン演出示唆演出後にボタン演出が行われない場合には、上記初期変化期間が経過した後の終期変化期間において、示唆画像51は次第に薄くなる(透明に近づく)ように変化し、演出ボタン26(ボタンランプ98)の点滅速度は示唆画像51が次第に薄くなることに合わせて遅くなる(図14(E)及び図15(B)参照)。その後、示唆画像51は消滅してボタン演出示唆演出が終了する。なお、ボタン演出が行われない場合におけるボタン演出示唆演出は、ボタン演出が行われる場合よりも早いタイミングで終了する(つまり、図15(B)に示すように、ボタン演出が行われない場合における終期変化期間は、ボタン演出が行われる場合における終期変化期間より短い)。そして、ボタン演出示唆演出の終了後にボタン演出は行われない(図14(F)及び図15(B)参照)。すなわち、液晶表示装置5にボタン画像は表示されず、ボタンランプ98は発光しない。このとき、第1特別図柄表示器41にハズレ図柄が停止表示されるのに伴い、リーチを形成する装飾図柄とは異なる中図柄が有効ライン上に停止表示される。
なお、他の実施形態においては、ボタン演出示唆演出後にボタン演出が行われない場合には、上記後期変化期間において、示唆画像51の変化を停止させ、その後に示唆画像51を消滅させてボタン演出示唆演出を終了するようにしてもよい。
上記のように、本実施形態においては、ボタン画像が表示されない(ボタン演出が行われない)場合であっても一定条件下で示唆画像を表示する。これによれば、示唆画像が表示された場合でもボタン演出が行われるか否かは遊技者にとってわからないので、ボタン演出示唆演出の興趣性(ドキドキ感)を増すことができるとともに、その後にボタン演出が行われた場合にはより大きな達成感を遊技者に与えることができる。
また、示唆画像51は、ボタン画像52とは異なる表示形態であるが、ボタン演出示唆演出後にボタン演出が行われる場合には、表示形態がボタン画像52へと次第に近づくように変化し(図14(A)〜(D)参照)、その一方、ボタン演出示唆演出後にボタン演出が行われない場合には、表示形態がボタン画像52へと近づく変化は行われない(図14(A)〜(B)、(E)参照)。これによれば、示唆画像51の表示形態の変化によってボタン演出の実行の有無を示唆することができ、ボタン演出示唆演出の演出効果を向上することができる。
次に、図16を参照して、通常状態を表す示唆画像が表示される場合の演出の一例について説明する。なお、図16に示す演出は、演出を開始又は終了するタイミングについては、図14に示す演出に関する説明で用いた図15と同様である。また、特別図柄の変動表示開始に伴って装飾図柄の変動表示が開始される点については、図14に示す場合と同様である。
通常状態の演出ボタン26によるボタン演出が行われる可能性がある場合には、図柄の変動中における所定のタイミングで、示唆画像として、通常状態の演出ボタン26を表す示唆画像54の表示が開始される(図16(A)参照)。この場合も図14に示す場合と同様、示唆画像54は半透明で薄く表示される。
示唆画像54の表示形態の変化の仕方は、示唆画像51と同様である。すなわち、示唆画像54は、上記初期変化期間までは次第に濃くなるように変化した(図16(B)参照)後、ボタン演出示唆演出後にボタン演出が行われる場合には、終期変化期間において引き続き次第に濃くなるように変化し(図16(C)参照)、ボタン演出示唆演出後にボタン演出が行われない場合には、終期変化期間において次第に薄くなるように変化する(図16(E)参照)。なお、図14に示す場合と同様、ボタンランプ98の点滅速度は、示唆画像51の濃さ(透明度)に応じた速さとなるように制御される。また、図14に示す場合と同様、初期変化期間において、装飾図柄50は、左図柄及び右図柄として有効ライン上に同じ装飾図柄が完全には静止しないように擬似停止され、リーチ成立となる。
ボタン演出示唆演出後にボタン演出が行われる場合には、示唆画像54が連続的に変化する結果、通常状態の演出ボタン26を表すボタン画像55が表示される(図16(D)参照)。図14に示す場合と同様、ボタン画像55は、通常の態様(不透明)で表示され、また、ボタン画像55と共に、演出ボタン26に対する操作を促すように「押せ!」というメッセージとゲージ53とが表示される。また、図14に示す場合と同様、有効期間中においてはボタンランプ98が発光(点灯)する。この有効期間内に遊技者が演出ボタン26を押下すると、図14に示す場合と同様、上記特定の遊技演出が行われる。
一方、ボタン演出示唆演出後にボタン演出が行われない場合には、終期変化期間において示唆画像54は次第に薄くなるように変化した後、ボタン演出示唆演出の終了に合わせて消滅する(図16(F)参照)。この場合にはボタン演出は行われない。この場合、第1特別図柄表示器41にハズレ図柄が停止表示されるのに伴い、リーチを形成する装飾図柄とは異なる中図柄が有効ライン上に停止表示される。
[時短遊技状態における演出の流れ]
図17は、時短状態における演出の流れについて説明するための説明図である。遊技者が右打ちした遊技球は、第1始動口11及び第2始動口12のうち、基本的には、第2始動口12にしか入賞しない。そして、時短状態のときには、非時短状態のときに比べて、第2始動口12が開放され易くなっており、第2始動口12の方が第1始動口11よりも遊技球が入賞し易くなっている。このため、時短状態で遊技が制御されているときには、遊技者は、第2始動口12を狙った右打ちにより遊技を行うことになる。
これに対して、時技状態のときに第2始動口12に遊技球が入賞すると、第2特別図柄判定が実行される。そして、第2特別図柄表示器43において特別図柄が変動表示されてから第2特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示される。その一方で、液晶表示装置5では、このような特別図柄の変動表示中において、装飾図柄を変動表示させる変動演出が行われる。
時短状態(確変遊技状態又は時短遊技状態)においては、基本的には、大当たりに対する信頼度が相対的に低い場合には特別図柄の変動時間が短い(例えば2秒)変動パターンが選択され易く、逆に、大当たりに対する信頼度が相対的に高い場合には特別図柄の変動時間が長い(例えば30秒)変動パターンが選択され易い。
後述するが、遊技制御基板100において決定された特別図柄の変動パターンを示す情報は、変動開始コマンドに含まれて演出制御基板130へと送信される。これに対して、演出制御基板130は、変動開始コマンドに含まれる特別図柄の変動パターンを示す情報に基づいて、特別図柄の変動表示中にボタン演出を実行するか否かを決定する。具体的には、特別図柄の変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されている場合には、大当たりに対する信頼度が相対的に低いため、ボタン演出を実行しないと決定する。逆に、特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合には、大当たりに対する信頼度が相対低に高いため、例えば乱数を用いた演出抽選を実行して、その抽選結果に基づいて、ボタン演出を実行するか否かを決定する。このため、本実施形態では、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択された図柄変動の一部において、ボタン演出が行われる。
このボタン演出(例えば図19(J)参照)は、非時短状態における図柄の変動表示中に行われる当落示唆用ボタン演出(図6(L)参照)と同種の演出である。すなわち、大当たりが報知されて大当たり遊技が実行される可能性を示唆する予告演出であって、本実施形態では、遊技者による演出ボタン26の操作に応じて可動役物7を動作させるか否かに基づいて、大当たり又はハズレを示唆するものである。
ボタン演出を実行すると決定された場合、遊技者による演出ボタン26の操作が有効になる有効期間が設定される。これに対して、遊技者が有効期間内に演出ボタン26を操作した場合、或いは、演出ボタン26が操作されることなく有効期間の終了時期が到来した場合、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、可動役物7が動作して「大当たり」が事前に示唆されることになる。逆に、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、可動役物7が動作しないことによって「ハズレ」が事前に示唆されることになる。
このため、ここでのボタン演出は、当落示唆用ボタン演出等と同様に、特別図柄判定の判定結果に基づいて、その判定結果が特別図柄(及び装飾図柄)によって報知される前に、大当たり遊技が実行される可能性が高いこと(又は低いこと)を示唆する予告演出の一種であると言える。
(第3示唆演出)
特別図柄の変動表示中にボタン演出が行われる場合、又は特別図柄の変動表示中にボタン演出が行われない場合、第3示唆演出が行われることがある。この第3示唆演出は、ボタン演出に発展する可能性を示唆する示唆演出である。本実施形態では、第3示唆演出では、ボタン演出において表示されるボタン画像(例えば図19(J)参照)と類似する示唆画像(例えば図19(D)参照)が液晶表示装置5の画面に1又は複数回表示される。
この第3示唆演出には、ボタン演出に発展する発展期待度が相対的に低いことを示唆する低示唆演出パターンと、ボタン演出に発展する発展期待度が中程度であることを示唆する中示唆演出パターンと、ボタン演出に発展する発展期待度が相対的に高いことを示唆する高示唆演出パターンとを含む複数種の演出パターンが存在する。
低示唆演出パターンは、例えば第3示唆演出において示唆画像が表示される回数が相対的に少ない演出パターンである(図17(A)参照)。図17(A)には、示唆画像が表示される回数が2回である低示唆演出パターンが例示されている。なお、低示唆演出パターンでは、示唆画像が通常の表示態様(例えば青色)で表示される。この低示唆演出パターンの第3示唆演出が行われた場合、ボタン演出に発展する割合は例えば20%である。
中示唆演出パターンは、例えば第3示唆演出において示唆画像が青色で表示されるものの、その示唆画像が表示される回数が相対的に多い演出パターンである。中示唆演出パターンは、例えば第3示唆演出において示唆画像が表示される回数が相対的に少ないものの、示唆画像が赤色で表示される演出パターンである。図17(B)には、示唆画像が表示される回数が2回と少ないものの、示唆画像が赤色で表示される中示唆演出パターンが例示されている。中示唆演出パターンの第3示唆演出が行われた場合、ボタン演出に発展する割合は例えば40%である。
なお、第3示唆演出は、第1示唆演出や第2示唆演出とは異なり、複数の図柄変動を用いて断続的に行われる場合がある。例えば図17(A)に示される例では、1回目の図柄変動中に示唆画像が表示され、2回目の図柄変動中においても示唆画像が表示される。また、例えば図17(C)に示される例では、1回目の図柄変動中に示唆画像が表示され、2回目〜4回目の図柄変動中においても、それぞれ示唆画像が表示される。
高示唆演出パターンは、例えば第3示唆演出において示唆画像が赤色で表示されると共にその示唆画像が表示される回数が相対的に多い演出パターンである(図17(C)参照)。図17(C)には、示唆画像が赤色で表示されると共にその示唆画像が表示される回数が4回である高示唆演出パターンが例示されている。この高示唆演出パターンの第3示唆演出が行われた場合、ボタン演出に発展し易く、ボタン演出中における演出ボタン26の操作に応じて、特別図柄判定の判定結果が示唆される。高示唆演出パターンの第3示唆演出が行われた場合、ボタン演出に発展する割合は例えば80%である。
なお、第3示唆演出を実行するか否か、第3示唆演出を実行する場合の演出パターン(すなわち示唆画像の表示回数と表示色)等は、特別図柄判定に関する事前判定結果、及び乱数を用いた演出抽選の抽選結果に基づいて決定される。
後に詳述するが、本実施形態におけるパチンコ遊技機1においては、例えば時短状態における図柄の変動表示中に第2始動口12に遊技球が入賞すると、第2特別図柄判定の権利が保留される。そして、第2始動口12に遊技球が入賞した際に取得された大当たり乱数や図柄乱数等に基づいて、事前判定処理が行われる。この事前判定処理は、保留されている第2特別図柄判定を消化する際に行われる大当たり判定処理(図30参照)や変動パターン選択処理(図31参照)と同様の処理を、第2始動口12に遊技球が入賞した時点、厳密には、その入賞に応じて大当たり乱数や図柄乱数等が取得された時点で行う処理である。
この事前判定処理は、遊技制御基板100(図22参照)で行われ、その事前判定結果は、保留コマンドに含まれて演出制御基板130(図22参照)に送信される。これに対して、演出制御基板130では、事前判定結果に含まれる特別図柄の変動パターンを示す情報に基づいて、その変動パターンで特別図柄が変動表示される際にボタン演出を実行するか否かを事前判定する。例えば、特別図柄の変動パターンが所定の変動パターンである場合にボタン演出を行うように予め設定しておくことにより、ボタン演出が実行されることになるか否かを事前判定結果に基づいて事前に判断することができる。
例えば、ボタン演出が実行されると事前に判断した場合、全ボタン演出のうちの一部(例えば全体の8割)のボタン演出に関して第3示唆演出が行われるように、第3示唆演出を実行するか否かを決定する。そして、第3示唆演出を実行すると決定した場合、示唆演出パターンを選択する。具体的には、例えば、50%の割合で高示唆演出パターンが選択され、40%の割合で中示唆演出パターンが選択され、残り10%の割合で低示唆演出パターンが選択されるように、乱数を用いた演出抽選を行って示唆演出パターンを選択する。
また、例えばボタン演出が実行されないと事前に判断した場合、いわゆるガセ演出として第3示唆演出を実行するか否かを例えば乱数を用いた抽選により決定する。そして、第3示唆演出を実行すると決定した場合、その示唆演出パターンとして低示唆演出パターンを選択する。ここでは、第3示唆演出がガセ演出であるために低示唆演出パターンを選択することとしているが、例えばガセ演出として第3示唆演出を行う場合の一部(例えば全体の5%)に関して、低示唆演出パターンではなく中示唆演出パターン(又は高示唆演出パターン)を選択するようにしてもよい。
なお、示唆演出パターンを選択する際に、ボタン演出が実行される変動に係る特別図柄判定の判定結果に基づいて示唆演出パターンを選択するようにしてもよい。例えば、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には低示唆演出パターンよりも高示唆演出パターン(又は中示唆演出パターン)の方が選択され易く、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には高示唆演出パターン(又は中示唆演出パターン)よりも低示唆演出パターンの方が選択され易くなるように乱数を用いた演出抽選を行って、示唆演出パターンを選択するようにしてもよい。
[低示唆演出パターンの第3示唆演出の具体例]
以下、第3示唆演出の第1の具体例について説明する。図18は、青ボタン画像が2回表示される低示唆演出パターンの第3示唆演出が行われた後にボタン演出が行われない演出パターン(図17(A)参照)の具体例について説明するための説明図である。
第3示唆演出においては、示唆画像が表示される変動回数が多いことによってボタン演出への発展期待度が高いことが示唆され、逆に、示唆画像が表示される変動回数が少ないことによってボタン演出への発展期待度が低いことが示唆される。
また、第3示唆演出においては、赤色の示唆画像が表示されることによってボタン演出への発展期待度が高いことが示唆され、逆に、青色の示唆画像が表示されることによってボタン演出への発展期待度が低いことが示唆される。
なお、第3示唆演出の演出パターンは、実際には示唆画像の表示回数とその示唆画像の表示色との組み合わせによって決定されるので、示唆画像の表示回数とその示唆画像の表示色とによって発展期待度が示唆されることになる。
図17(A)に例示されるように、先読み対象変動でボタン演出が実行されないものの、青色の示唆画像を2回表示する低示唆演出パターンの第3示唆演出を行うと決定された場合、以下のような演出表示が行われる。
すなわち、例えば、特別図柄の変動表示中において、第2保留アイコン表示領域502(図1参照)に2つの保留アイコンが表示された状態で第2始動口12に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じた保留アイコンが第2保留アイコン表示領域502に新たに表示される(図18(A)参照)。そして、特別図柄の変動表示の終了に伴い、例えば特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知する表示態様で装飾図柄が停止表示される(図18(B)参照)。
次に、第2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示の開始に際して、第2保留アイコン表示領域502に表示されている保留アイコンに対するシフト処理が行われると共に、装飾図柄の変動表示が開始される(図18(C)参照)。具体的には、当該領域503に表示されていた保留アイコンが消去され、第2保留アイコン表示領域502における一番左側の保留アイコンが当該領域503に移動され、第2保留アイコン表示領域502における残りの保留アイコンが当該領域503側にシフトされる。そして、左図柄、右図柄、及び中図柄が上から下へとスクロールを開始する。
このように、装飾図柄の変動表示が開始されると、その図柄の変動表示中において、第3示唆演出に関する1回目の示唆画像の表示が行われる(図18(D)参照)。具体的には、図18(D)に例示されるように、ボタン演出において表示される演出画像(図19(J)参照)と類似すると共に、その演出画像とは異なる示唆画像が表示される。この示唆画像は、本実施形態では類似ボタン画像である。
類似ボタン画像は、遊技者に演出ボタン26の操作を促すための演出ボタン26を模した画像である。この類似ボタン画像は、ボタン演出中に表示されるボタン画像と類似するが、ボタン演出中に表示されるボタン画像とは表示態様が相違する。具体的には、第3示唆演出における類似ボタン画像は、ボタン画像が実体化する前の段階であるといった印象を遊技者に与えるために、半透明で薄く表示される(図18(D)参照)。なお、図18(D)には、青色の類似ボタン画像が表示された様子が例示されている。
また、第3示唆演出では類似ボタン画像が表示されるものの、それに応じて遊技者が演出ボタン26を操作したとしてもその操作は有効にならない。このため、有効期間中ではなく、ボタン演出に発展する可能性があることを示唆するために、第3示唆演出においては、ボタンの絵の上に「?」マークを付した類似ボタン画像が表示される。
また、第3示唆演出用の類似ボタン画像が表示されるときには、この画像が実体化していないといった印象を遊技者に与えるための演出音(効果音)がスピーカ24から出力される。
なお、本実施形態では、類似ボタン画像の大きさや表示位置は、第3示唆演出に対応するボタン演出中に表示されるボタン画像と共通である。また、ボタン演出においては、遊技者に演出ボタン26を操作させるために操作が有効になる有効期間の残り時間を示すゲージ画像が表示される(例えば図19(J)参照)。これに対して、第3示唆演出は遊技者によるボタン操作を伴わない演出であるため、第3示唆演出用の類似ボタン画像にはゲージ画像は付加されない。また、ボタン演出に関するボタン画像には「?」マークは付されない。
上述したように、第3示唆演出の演出パターンには、低示唆演出パターンと、中示唆演出パターンと、高示唆演出パターンとが存在する。低示唆演出パターンは、ボタン演出への発展期待度が相対的に低いことを示唆する演出パターンであって、青色の類似ボタン画像が表示されると共にその類似ボタン画像が表示される回数(=変動回数)が少ない演出パターンである。
中示唆演出パターンは、ボタン演出への発展期待度が中程度であることを示唆する演出パターンであって、類似ボタン画像が表示される変動回数が少ないもののその類似ボタン画像が赤色で表示される演出パターンや、類似ボタン画像が青色で表示されるもののその類似ボタン画像が表示される変動回数が多い演出パターンである。
高示唆演出パターンは、類似ボタン演出への発展期待度が高いことを示唆する演出パターンであって、赤色の類似ボタン画像が表示されると共にその類似ボタン画像が表示される変動回数が多い演出パターンである。
第3示唆演出の類似ボタン画像が液晶表示装置5から消去されると、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知する表示態様で装飾図柄が停止表示される(図18(E)参照)。そして、第2保留アイコン表示領域502における保留アイコンに対するシフト処理が行われると共に、装飾図柄(及び特別図柄)の変動表示が開始される(図18(F)参照)。
この装飾図柄の変動表示中においては、1つ前の装飾図柄の変動表示中と同様に、第3示唆演出の類似ボタン画像が表示される(図18(G)参照)。そして、第3示唆演出の類似ボタン画像が液晶表示装置5から消去されると、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知する表示態様で装飾図柄が停止表示される(図18(H)参照)。そして、第2保留アイコン表示領域502における保留アイコンに対するシフト処理が行われると共に、装飾図柄(及び特別図柄)の変動表示が開始される(図18(I)参照)。これにより、先読み対象保留に係る図柄の変動表示が開始される。
このように、低示唆演出パターンの第3示唆演出が行われた場合、先読み対象保留に係る図柄の変動表示中には第3示唆演出の類似ボタン画像やボタン演出のボタン画像は表示されず(図18(J)参照)、大抵の場合、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知する表示態様で装飾図柄が停止表示される(図18(K)参照)。第2特別図柄の権利が保留されている場合、次の変動に係る演出が開始される(図18(K)参照)。
[中示唆演出パターンの第3示唆演出の具体例]
以下、第3示唆演出の第2の具体例について説明する。図19は、赤ボタン画像が2回表示される中示唆演出パターンの第3示唆演出が行われた後にボタン演出が行われる演出パターンの具体例について説明するための説明図である。
図17(B)に例示されるように、先読み対象変動でボタン演出が実行されるのに対して、その1つ前の変動中に赤色の類似ボタン画像を表示し、先読み対象変動中においても赤色の類似ボタン画像を表示する中示唆演出パターンの第3示唆演出を行うと決定された場合、以下のような演出表示が行われる。
すなわち、例えば、特別図柄の変動表示中において、第2保留アイコン表示領域502(図1参照)に1つの保留アイコンが表示された状態で第2始動口12に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じた保留アイコンが第2保留アイコン表示領域502に新たに表示される(図19(A)参照)。そして、特別図柄の変動表示の終了に伴い、例えば特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知する表示態様で装飾図柄が停止表示される(図19(B)参照)。
次に、第2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示の開始に際して、第2保留アイコン表示領域502に表示されている保留アイコンに対するシフト処理が行われると共に、装飾図柄の変動表示が開始される(図19(C)参照)。具体的には、当該領域503に表示されていた保留アイコンが消去され、第2保留アイコン表示領域502における一番左側の保留アイコンが当該領域503に移動され、第2保留アイコン表示領域502における残りの保留アイコンが当該領域503側にシフトされる。そして、左図柄、右図柄、及び中図柄が上から下へとスクロールを開始する。
このように、装飾図柄の変動表示が開始されると、その図柄の変動表示中において、第3示唆演出に関する1回目の類似ボタン画像の表示が行われる(図19(D)参照)。具体的には、図19(D)に例示されるように、ボタン演出において表示される演出画像(図19(J)参照)と類似すると共に、その演出画像とは異なる類似ボタン画像が表示される。ここでの類似ボタン画像は、「?」マークが付された赤色のボタン画像であり、半透明で薄く表示される。この類似ボタン画像は、ボタン画像の表示色が異なる点を除いて、低示唆演出パターンの類似ボタン画像と同様のボタン画像である。
第3示唆演出の類似ボタン画像が液晶表示装置5から消去されると、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知する表示態様で装飾図柄が停止表示される(図19(E)参照)。そして、第2保留アイコン表示領域502における保留アイコンに対するシフト処理が行われると共に、装飾図柄(及び特別図柄)の変動表示が開始される(図19(F)参照)。
この装飾図柄の変動表示中(先読み対象変動中)においては、1つ前の装飾図柄の変動表示中と同様に、第3示唆演出に関する2回目の類似ボタン画像の表示が行われる(図19(G)参照)。そして、第3示唆演出の類似ボタン画像が液晶表示装置5から消去されると、液晶表示装置5の画面では例えばリーチ演出が展開される(図19(H)及び(I)参照)。
このように、中示唆演出パターンの第3示唆演出が行われると、強リーチ演出の終盤においてボタン演出に発展することがある(図19(J)参照)。
このボタン演出においては、第3示唆演出用の類似ボタン画像と類似する演出画像が表示される。具体的には、ボタン演出においては、演出ボタン26を模したボタン画像(入力画像)が濃く表示される(図19(J)参照)。ここでは、第3示唆演出の赤色の類似ボタン画像が2回表示されてからボタン演出のボタン画像が表示されるため、演出ボタン26を模した演出画像が実体化していない状態から実体化した状態へと変化したかのような印象を遊技者に与えることが可能である。
また、ボタン演出においては、ボタン画像と共に、ゲージ画像及び文言画像が表示される。ここで、ゲージ画像は、演出ボタン26の操作が有効になる有効期間の残り時間を報知する画像である。文言画像は、演出ボタン26の操作を促す例えば「押せ!」といった文言を示す画像である。
これらのボタン演出に関する演出画像が表示された状態で、このボタン演出に関する有効期間内に演出ボタン26が操作されると、今回の図柄変動に係る特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、操作に応じて可動役物7が動作しないことによって「ハズレ」が示唆され(図19(K)参照)、「ハズレ」を示す表示態様で装飾図柄が停止表示される(図19(L)参照)。
[高示唆演出パターンの第3示唆演出の具体例]
以下、第3示唆演出の第3の具体例について説明する。図20及び図21は、赤ボタン画像が4回表示される高示唆演出パターンの第3示唆演出が行われた後にボタン演出が行われる演出パターンの具体例について説明するための説明図である。
図17(C)に例示されるように、先読み対象変動でボタン演出が実行されるのに対して、その3つ前の変動中に赤色の類似ボタン画像を表示し、2つ前の変動中に赤色の類似ボタン画像を表示し、1つ前の変動中に赤色の類似ボタン画像を表示し、先読み対象変動中においても赤色の類似ボタン画像を表示する高示唆演出パターンの第3示唆演出を行うと決定された場合、以下のような演出表示が行われる。
すなわち、例えば、特別図柄の変動表示中において、第2保留アイコン表示領域502(図1参照)に3つの保留アイコンが表示された状態で第2始動口12に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じた保留アイコンが第2保留アイコン表示領域502に新たに表示される(図20(A)参照)。そして、特別図柄の変動表示の終了に伴い、例えば特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知する表示態様で装飾図柄が停止表示される(図20(B)参照)。
次に、第2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示の開始に際して、第2保留アイコン表示領域502に表示されている保留アイコンに対するシフト処理が行われると共に、装飾図柄の変動表示が開始される(図20(C)参照)。
このように、装飾図柄の変動表示が開始されると、その図柄の変動表示中において、第3示唆演出に関する1回目の類似ボタン画像の表示が行われる(図20(D)参照)。ここで表示される類似ボタン画像は、中示唆演出パターンと同じ赤色の類似ボタン画像であり、半透明で薄く表示される。
第3示唆演出の類似ボタン画像が液晶表示装置5から消去されると、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知する表示態様で装飾図柄が停止表示される(図20(E)参照)。そして、第2保留アイコン表示領域502における保留アイコンに対するシフト処理が行われると共に、装飾図柄(及び特別図柄)の変動表示が開始される(図20(F)参照)。
この装飾図柄の変動表示中においては、1つ前の装飾図柄の変動表示中と同様に、第3示唆演出に関する2回目の類似ボタン画像の表示が行われる(図20(G)参照)。
第3示唆演出の類似ボタン画像が液晶表示装置5から消去されると、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知する表示態様で装飾図柄が停止表示される(図20(H)参照)。そして、第2保留アイコン表示領域502における保留アイコンに対するシフト処理が行われると共に、装飾図柄(及び特別図柄)の変動表示が開始される(図20(I)参照)。
この装飾図柄の変動表示中においては、2つ前及び1つ前の装飾図柄の変動表示中と同様に、第3示唆演出に関する3回目の類似ボタン画像の表示が行われる(図20(J)参照)。
第3示唆演出の類似ボタン画像が液晶表示装置5から消去されると、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知する表示態様で装飾図柄が停止表示される(図20(K)参照)。そして、第2保留アイコン表示領域502における保留アイコンに対するシフト処理が行われると共に、装飾図柄(及び特別図柄)の変動表示が開始される(図20(L)参照)。
この装飾図柄の変動表示中(先読み対象変動中)においては、3つ前から1つ前の装飾図柄の変動表示中と同様に、第3示唆演出に関する4回目の類似ボタン画像の表示が行われる(図21(A)参照)。そして、第3示唆演出の類似ボタン画像が液晶表示装置5から消去されると、液晶表示装置5の画面では例えばリーチが成立し(図21(B)参照)、リーチ演出が展開されることになる。
ところで、ここでのボタン演出では、通常状態(図3(A)参照)の演出ボタン26を遊技者に押下させる場合と、突出状態(図3(B)参照)の演出ボタン26を遊技者に押下させる場合とがある。
第3示唆演出が完了すると、ボタン演出が行われるのに先立って、そのボタン演出中の演出ボタン26の状態を事前に示唆する状態示唆演出が行われる(図17(C)及び図21(C)参照)。図21(C)に例示されるように、本実施形態においては、演出ボタン26が通常状態から突出状態へと変化する様子を表す演出画像を表示する状態示唆演出が行われる。
なお、ここでは、ボタン演出中には演出ボタン26が突出状態となるために図21(C)に例示される状態示唆演出が行われるが、ボタン演出中に演出ボタン26が突出状態とならない場合には、演出ボタン26が通常状態のままで突出状態には変化しないことを示唆する演出画像を表示する状態示唆演出が行われる。
このような状態示唆演出が行われることにより、遊技者は、ボタン演出中に自身が演出ボタン26を押下する際の演出ボタン26の状態を事前に把握することが可能である。
なお、このような状態示唆演出は、上述したモード移行用ボタン演出(図6(G)参照)の直前や、当落示唆用ボタン演出(図6(L)参照)の直前において行われてもよい。また、第3示唆演出の一部として、この状態示唆演出を行うようにしてもよい。
図21(C)に例示される状態示唆演出に続いて、ボタン演出が行われる(図21(D)参照)。このボタン演出においては、演出ボタン26を模したボタン画像、演出ボタン26の操作が有効になる有効期間の残り時間を報知するゲージ画像、演出ボタン26の操作を促す例えば「押せ!」といった文言を示す文言画像が濃く表示される(図21(D)参照)。
ここでは、第3示唆演出の赤ボタン画像が4回表示されてからボタン演出のボタン画像が表示されるため、演出ボタン26を模した演出画像が実体化していない状態から実体化した状態へと変化したかのような印象を遊技者に与えることが可能である。
なお、ここでは、ボタン演出時の演出ボタン26の状態に関わらず図21(D)に例示されるボタン画像を表示する場合について説明するが、他の実施形態では、図21(D)に例示されるボタン画像に代えて、演出ボタン26が突出状態となることを示唆するボタン画像(例えば図14(D)に示されるようなボタン画像52)を表示するようにしてもよい。
これらのボタン演出に関する演出画像が表示された状態で有効期間内に遊技者が演出ボタン26を押下すると、今回の変動に係る特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、操作に応じて可動役物7が動作することによって「大当たり」が示唆される(図21(E)参照)。そして、例えば同一の装飾図柄が3つ揃う形で停止表示されることによって「大当たり」が報知される(図21(F)参照)。
このようにして「大当たり」が報知されると、大当たり遊技のオープニング期間において、大当たりの種類を報知したり遊技者に右打ちを促したりするオープニング演出が行われる(図21(G)参照)。そして、オープニング期間に続いて、1回目の長開放ラウンド遊技が行われる。この長開放ラウンド遊技中においては、大当たりの種類を示す画像、大当たりが報知された際の総称図柄を示す画像、遊技者に右打ちを促す画像、ラウンド数を示す画像、大当たり遊技中に払い出された賞球の合計数を示す画像等を液晶表示装置5に表示するラウンド中演出が行われる(図21(H)参照)。
なお、図には示されていないが、ボタン演出が行われない場合に高示唆演出パターン(又は中示唆演出パターン)が選択されることもある。すなわち、ボタン演出が行われない場合であっても高示唆演出パターン(又は中示唆演出パターン)の第3示唆演出が行われることがある。
一方、ボタン演出に先立って第3示唆演出が行われる場合には、その演出パターンとしては低示唆演出パターンよりも高示唆演出パターン(又は中示唆演出パターン)の方が選択され易く、ボタン演出のボタン画像が表示される前の所定のタイミング(第1タイミング)において、第3示唆演出の類似ボタン画像が表示されることになる(例えば図18(D)参照)。
なお、ボタン演出が行われない場合には高示唆演出パターン(又は中示唆演出パターン)よりも低示唆演出パターンの第3示唆演出が行われ易い。一方、ボタン演出が行われる場合には低示唆演出パターンよりも高示唆演出パターン(又は中示唆演出パターン)の第3示唆演出が行われ易い。これらのことから、本実施形態では、所定のタイミング(第2タイミング)で第3示唆演出の類似ボタン画像が表示された後にボタン演出のボタン画像が表示されない場合に比べて、ボタン演出のボタン画像が表示される前の所定のタイミング(第1タイミング)で第3示唆演出の類似ボタン画像が表示された後にボタン演出のボタン画像が表示される場合の方が、類似ボタン画像の表示回数が多くなり易く、また、類似ボタン画像が青色よりも赤色で表示され易い。
なお、このようにボタン演出に発展する場合、そのボタン演出においてボタン画像が表示されるよりも前の所定のタイミングにおいて、第3示唆演出用の類似ボタン画像が表示されることになる。
また、所定のタイミング(第2タイミング)で第3示唆演出の類似ボタン画像が表示された後にボタン演出のボタン画像が表示されない場合に比べて、ボタン演出のボタン画像が表示される前の所定のタイミング(第1タイミング)で第3示唆演出の類似ボタン画像が表示された後にボタン演出のボタン画像が表示される場合の方が、類似ボタン画像が再度表示され易い(図17参照)。
また、所定のタイミング(第2タイミング)で第3示唆演出のボタン画像が表示された後にボタン演出のボタン画像が表示されない場合に比べて、ボタン演出のボタン画像が表示される前の所定のタイミング(第1タイミング)で第3示唆演出の類似ボタン画像が表示された後にボタン演出のボタン画像が表示される場合の方が、類似ボタン画像が赤色で表示され易い(図17参照)。
このことは、上述した当落示唆用ボタン演出に対して行われる第2示唆演出についても同様である。
以下、図6〜図21に基づいて上述した演出を実現するためのパチンコ遊技機1の内部構成やパチンコ遊技機1で行われる処理の一例について、詳細に説明する。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側には、上皿28又は下皿29へと送り出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図22に例示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、各種判定やコマンドの送信といった遊技の進行を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプや可動体による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えば演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150が1つの基板で構成されていてもよい。
[遊技制御基板100の構成例]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、及びメインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ開閉部113、第1ゲートスイッチ114、第2ゲートスイッチ115、大入賞口スイッチ116、大入賞口制御部117、普通入賞口スイッチ118、及び表示器4を構成する各表示器41〜46が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ制御部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。第1ゲートスイッチ114は、遊技球が第1ゲート15を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2ゲートスイッチ115は、遊技球が第2ゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
大入賞口スイッチ116は、大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入賞口制御部117は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、大入賞口13を開閉する。普通入賞口スイッチ118は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
遊技制御基板100のメインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ116、又は普通入賞口スイッチ118からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。詳細な説明は省略するが、払出制御基板は、球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御することによって、上皿28又は下皿29に遊技球を供給する。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、大当たりであると判定した場合には、大入賞口制御部117を介して大入賞口13を開閉する。なお、「小当たり」であると判定した場合にも、大入賞口制御部117を介して大入賞口13を開閉することがある。
また、メインCPU101は、第1ゲートスイッチ114又は第2ゲートスイッチ115からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17を作動させることにより、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜46に図4に基づいて上述した処理を実行させる。
[演出制御基板130の構成例]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。
サブCPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて演出内容を設定する。その際、演出ボタン26又は十字キー27からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。サブCPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。
[画像音響制御基板140の構成例]
画像音響制御基板140は、統括CPU141、制御用ROM142、制御用RAM143等を有して構成されている。統括CPU141は、制御用ROM142に記憶されたプログラムに基づいて、演出制御基板130において演出内容が設定された演出を表現する画像や音を制御する際の演算処理を行う。制御用RAM143は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンド及び制御用ROM142に記憶されているプログラムに基づいて制御信号を生成してVDP(Video Display Processor)及び音響DSP(Digital Signal Processor)に出力することにより、VDP及び音響DSPの動作を制御する。
図には示されていないが、VDPは、演出画像の生成に必要な素材データを記憶する画像用ROM、演出画像の描画処理を実行する描画エンジン、及び描画エンジンによって描画された演出画像を液晶表示装置5に出力する出力回路を有している。描画エンジンは、統括CPU141からの制御信号に基づいて、画像用ROMに記憶されている素材データを用いて、フレームバッファに演出画像を描画する。出力回路は、このフレームバッファに描画された演出画像を所定のタイミングで液晶表示装置5に出力する。
図には示されていないが、音響DSPには、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROMと、音響DSPによるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAMが接続されている。音響DSPは、統括CPUからの制御信号に対応する音響データを音響用ROMからSDRAMに読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ24へ出力する。
[ランプ制御基板150の構成例]
ランプ制御基板150は、ランプCPU151、ランプROM152、及びランプRAM153を備えている。ランプCPU151は、ランプROM152に記憶されたプログラムに基づいて、遊技盤2に設けられた盤ランプ25、枠部材3に内蔵された枠ランプ37、可動役物7、回転演出装置38,39、ボタンランプ98、及びボタンモータ97の動作を制御する際の演算処理を行う。ランプRAM153は、ランプCPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプROM152には、発光パターンデータ及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、盤ランプ25、枠ランプ37、可動役物7に設けられた発光素子、回転演出装置38,39が備える発光素子、及びボタンランプ98のそれぞれの発光パターンを示すデータである。ボタンランプ98の発光パターンとしては、示唆演出に対応する発光パターンと、ボタン演出に対応する発光パターンとが用意される。示唆演出に対応する発光パターンとしては、示唆演出の開始から終了まで点滅速度が次第に速くなる発光パターン(加速点滅パターン)と、示唆演出の開始から上記初期変化期間の間は点滅速度が次第に速くなり、その後、点滅速度が次第に遅くなる発光パターン(減速点滅パターン)とが用意される。ボタン演出に対応する発光パターンとしては、有効期間の長さだけ発光(点灯)する発光パターン(点灯パターン)が用意される。動作パターンデータは、可動役物7、及び回転演出装置38,39の動作パターンや、ボタンモータ97の動作パターン(ボタンモータ97の回転方向や回転速度)を示すデータである。ボタンモータ97の動作パターンとしては、少なくとも、演出ボタン26を通常状態から突出状態へと変化させるための動作パターンと、突出状態から通常状態へと変化させるための動作パターンとが用意される。
ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをランプRAM153に読み出して、盤ランプ25、枠ランプ37、可動役物7に設けられた発光素子、回転演出装置38,39の各発光素子、及びボタンランプ98の発光を制御する。
また、ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをランプRAM153に読み出して、可動役物7、回転演出装置38,39を動作させる各ステッピングモータや、演出ボタン26を上下動させるボタンモータ97(ステッピングモータ)の駆動を制御する。
ランプ制御基板150には、演出ボタン26及び十字キー27が接続されている。遊技者が演出ボタン26を操作すると、その操作がセンサにより検知されてその検知信号がランプ制御基板150に出力される。また、遊技者が十字キー27を操作すると、その操作がセンサにより検知されてその検知信号がランプ制御基板150に出力される。
ランプCPU151は、演出ボタン26(又は十字キー27)から検知信号が出力されると、演出ボタン26(又は十字キー27)が操作されたことを通知する操作コマンドを演出制御基板130に送信する。これに対して、演出制御基板130のサブCPU131は、この操作コマンドに基づいて、例えば可動役物7を動作させるといった演出制御を行う。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、図23を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図23は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図23に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図23以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU101は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。
ここで、大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターンを決定するための乱数である。普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻る。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に、スイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理については、図25に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図29に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17を作動させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3において大当たりであると判定した場合に、大入賞口制御部117を制御して大入賞口13を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップS6)。なお、詳細な説明は省略するが、ステップS3において小当たりであると判定した場合にも、大入賞口13を一時的に開放する大入賞口開放制御処理が実行される場合がある。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS7)。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS7以前の処理ステップにおいてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップS8)。
[メインRAM103の構成例]
図24は、遊技制御基板100のメインRAM103の構成例を示すブロック図である。図24(A)に例示されるように、メインRAM103には、判定用記憶領域1030、第1保留記憶領域1031、第2保留記憶領域1032、第3保留記憶領域1033、第4保留記憶領域1034、第1保留記憶領域1035、第2保留記憶領域1036、第3保留記憶領域1037、及び第4保留記憶領域1038が設けられている。
判定用記憶領域1030は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034は、第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域であり、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038は、第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。また、第2特別図柄判定は、第1特別図柄判定に対して優先消化される。このため、判定用記憶領域1030には、特別図柄判定の実行に際して、第2特別図柄判定が保留されている場合には第1保留記憶領域1035に記憶されている各種情報がシフトされ、第1特別図柄判定のみが保留されている場合には第1保留記憶領域1031に記憶されている各種情報がシフトされる。
図24(B)に例示されるように、保留記憶領域1031〜1038は、それぞれ、メインCPU101によって取得された、変動回数Nを記憶する領域、入賞始動口情報を記憶する領域、大当たり乱数を記憶する領域、図柄乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、変動パターン乱数を記憶する領域、及び事前判定情報を記憶する領域を含んでいる。
変動回数Nは、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞して獲得した特別図柄判定の権利の合計回数を示す情報である。例えば、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから第1特別図柄判定の権利を50回、第2特別図柄判定の権利を10回獲得した場合、変動回数Nはこれらの回数を足し合わせた「60」となる。そして、この「60」という変動回数Nが例えば第3保留記憶領域1033に記憶された状態から更に第1特別図柄判定の権利が取得されると、「60」に「1」を加算した「61」という値が変動回数Nとして第4保留記憶領域1034に記憶される。なお、第1特別図柄判定の保留数U1が最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)に達した状態で第1始動口11に新たな遊技球が入賞した場合、又は第2特別図柄判定の保留数U2が最大保留数Umax2(本実施形態では「4」)に達した状態で第2始動口12に新たな遊技球が入賞した場合には、変動回数Nはカウントされない。
入賞始動口情報は、同じ保留記憶領域内に格納される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数が、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として取得されたのか、或いは遊技球が第2始動口12に入賞したことを契機として取得されたのかを示す情報である。
事前判定情報は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて、後述する事前判定処理(図28参照)によって得られる情報である。事前判定情報は、具体的には、入賞始動口情報、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを示す情報、特別図柄の変動パターンを示す情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等を含んでいる。事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数と同じ保留記憶領域内に格納される。
図24(B)に基づいて説明した7つの情報は、第1始動口11に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1031から順に第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかに格納され、第2始動口12に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1035から順に第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかに格納される。
例えば第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれにも情報が記憶されていない状態で第1特別図柄判定に係る7つの情報が新たに取得された場合、この7つの情報は、第1保留記憶領域1031に格納される。また、例えば第1保留記憶領域1031及び第2保留記憶領域1032のそれぞれに7つの情報が記憶された状態で第1特別図柄判定に係る7つの情報が新たに取得された場合、この7つの情報は、第3保留記憶領域1033に格納される。
また、第1特別図柄判定の実行に際して第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032以降の保留記憶領域に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031側にシフトされる。例えば第1保留記憶領域1031〜第3保留記憶領域1033のそれぞれに情報が記憶された状態で第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031にシフトされると共に、第3保留記憶領域1033に記憶されている情報が第2保留記憶領域1032にシフトされる。
このような情報のシフト処理は、第2特別図柄判定に係る情報が記憶される第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038においても同様に行われる。なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1特別図柄判定及び第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、すなわち第1保留記憶領域1031及び第1保留記憶領域1035の両方に情報が記憶されている場合、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034におけるシフト処理に先立って、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038におけるシフト処理が優先して行われる。
ところで、特別図柄が変動表示されているときや大当たり遊技中に第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞して各種乱数が取得されたとしても、特別図柄判定や特別図柄の変動表示を直ちに行うことはできない。
このため、メインCPU101は、このような状況下で各種乱数が取得された場合には、上述したように、取得された各種乱数等を特別図柄判定の権利として保留記憶領域1031〜1038に格納することとしている。その一方で、特別図柄が変動表示されておらず、特別図柄判定が保留されておらず、また、大当たり遊技中でもない場合には、メインCPU101は、始動口入賞を契機として取得した各種乱数等を判定用記憶領域1030に直接格納することとしている。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図25は、図23のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図25に例示されるように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、図26に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数について、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、図27に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、第1ゲートスイッチ114又は第2ゲートスイッチ115からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、第1ゲートスイッチ114又は第2ゲートスイッチ115からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップS23)。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図26は、図25のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図26に例示されるように、メインCPU101は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号(具体的には第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS210)。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS210:YES)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、メインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS211)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS211:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新し(ステップS212)、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかに新たに格納される変動回数Nを「1」加算する(ステップS213)。
そして、メインCPU101は、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得して、これらの乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS214〜ステップS217)。具体的には、変動回数N、入賞始動口情報、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数の6つの情報を第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034(図24(A)参照)のいずれかに格納する。
メインCPU101は、6つの情報を格納すると、事前判定処理を実行する(ステップS218)。具体的には、後述する大当たり判定処理(図30参照)や変動パターン選択処理(図31参照)に先立って、ステップS214〜S217の処理によってメインRAM103に格納された情報に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に、第1特別図柄判定が実行される際に実際に選択される特別図柄の変動パターンを取得する事前判定を実行する。この事前判定処理については、図28に基づいて後に詳述する。
続いて、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS218の処理で得られた事前判定情報を含む保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS219)。この保留コマンドは、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図27は、図25のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図27に例示されるように、メインCPU101は、ステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(具体的には第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS220)。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS220:YES)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が、メインROM102に記憶されている第2特別図柄判定の最大保留数Umax2(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS221)。
メインCPU101は、保留数U2が最大保留数Umax2未満であると判定した場合(ステップS221:YES)、保留数U2の値を「1」加算した値に更新し(ステップS222)、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかに新たに格納される変動回数Nを「1」加算する(ステップS223)。
そして、メインCPU101は、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得して、これらの乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS224〜ステップS227)。具体的には、変動回数N、入賞始動口情報、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数の6つの情報を第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038(図24(A)参照)のいずれかに格納する。
メインCPU101は、6つの情報を格納すると、これらの情報を用いた第2特別図柄判定に先立って、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に、第2特別図柄判定が実行される際に実際に選択される特別図柄の変動パターンを取得する事前判定処理を実行する(ステップS228)。
ステップS228の処理に続いて、メインCPU101は、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS228の処理で得られた事前判定情報を含む保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS229)。この保留コマンドは、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による事前判定処理]
以下、図28を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される事前判定処理について説明する。ここで、図28は、図26のステップS218における事前判定処理の詳細フローチャートである。
メインCPU101は、図26のステップS217の処理に続いて、例えばメインRAM103に記憶されているパチンコ遊技機1の現在の遊技状態を示す遊技状態情報に基づいて、特別図柄判定において大当たりを実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態(本実施形態では確変遊技状態又は潜伏遊技状態)であるか否かを判定する(ステップS2180)。
メインCPU101は、高確率状態であると判定した場合(ステップS2180:YES)、図26の第1始動口スイッチ処理によって取得した第1特別図柄判定の権利が、現在の高確率状態に移行してから、何回目の第1特別図柄判定の権利に相当するかを判断する。すなわち、特別図柄判定の判定結果が確変大当たりとなって大当たり遊技が行われた後に高確率状態になると、その特別図柄判定に対応する変動回数Nが、基準回数Mに設定される。例えば、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから100回目の特別図柄判定の判定結果が確変当たりとなって高確率状態に移行することとなった場合、基準回数Mとして「100」というデータがメインRAM103に記憶される。この場合、パチンコ遊技機1の電源投入から101回目に行われる特別図柄判定は、高確率状態に移行してから1回目の特別図柄判定に相当し、110回目に行われる特別図柄判定は、高確率状態に移行してから10回目の特別図柄判定に相当することになる。このように、始動口スイッチ処理によって取得された特別図柄判定の権利が、高確率状態に移行してから何回目の特別図柄判定に相当するかを演算する。具体的には、メインCPU101は、現在の変動回数Nから基準回数Mを減算することによって、演算値Lを算出する(ステップS2181)。
ステップS2181の処理に続いて、メインCPU101は、演算値Lが高確率遊技残余回数K以下であるか否かを判定する(ステップS2182)。ここで、高確率遊技残余回数Kは、高確率時乱数判定テーブルに基づいて大当たり乱数が判定される上限回数である。本実施形態では、この高確率遊技残余回数Kが予め「10000」に設定されているので、大当たり遊技終了後の大当たり乱数に基づく大当たりか否かの判定が、10000回を上限として高確率時乱数判定テーブルに基づいて行われる。このため、メインCPU101は、ステップS2182において、演算値Lが「10000」以下であるか否かを判定する。
ところで、例えば、高確率状態(本実施形態では確変遊技状態又は潜伏遊技状態)で遊技が制御されているときに3回の第1特別図柄判定の権利が保留されており、この中で最初に消化される第1特別図柄判定の判定結果が通常当たりとなる場合、残り2回の第1特別図柄判定に関して、これらの第1特別図柄判定が消化される前には高確率状態であったとしても、これらの第1特別図柄判定が実際に消化されるときには低確率状態になっている。このため、先に消化される第1特別図柄判定の権利の中に遊技状態を変更させる大当たりが存在するか否かを考慮して事前判定を行わなければ、正確な事前判定情報を得ることはできない。このことは、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態又は時短遊技状態)で遊技が制御されているときに確変当たりとなる第1特別図柄判定の権利が保留された場合も同様である。
そこで、メインCPU101は、演算値Lが高確率遊技残余回数K以下であると判定した場合(ステップS2182:YES)、先に消化される第1特別図柄判定の権利の中に当該変動開始時に通常当たりであると判定されることになるものがあるか否かを判定する(ステップS2183)。具体的には、ステップS214〜ステップS217の処理で例えば第3保留記憶領域1033に各種乱数を格納した場合、第1保留記憶領域1031又は第2保留記憶領域1032に通常当たりに係る事前判定情報が記憶されているか否かを判定する。
一方、メインCPU101は、高確率状態ではないと判定した場合(ステップS2180:NO)、又は演算値Lが高確率遊技残余回数K以下ではないと判定した場合(ステップS2182:NO)、先に消化される第1特別図柄判定の権利の中に当該変動開始時に確変当たりであると判定されることになるものがあるか否かを判定する(ステップS2184)。具体的には、ステップS214〜ステップS217の処理で例えば第4保留記憶領域1034に各種乱数を格納した場合、第1保留記憶領域1031〜第3保留記憶領域1033に確変当たりに係る事前判定情報が記憶されているか否かを判定する。
そして、メインCPU101は、先に消化される保留の中に通常当たりに係る事前判定情報を有するものがない場合(ステップS2183:NO)、又は先に消化される保留の中に確変当たりに係る事前判定情報を有するものがある場合(ステップS2184:YES)、高確率時用大当たり乱数テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2185)。
また、メインCPU101は、先に消化される保留の中に通常当たりに係る事前判定情報を有するものがある場合(ステップS2183:YES)、又は先に消化される保留の中に確変当たりに係る事前判定情報を有するものがない場合(ステップS2184:NO)、低確率時用大当たり乱数テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2186)。
次に、メインCPU101は、ステップS2185又はステップS2186の処理によってメインRAM103にセットされた大当たり乱数テーブルを参照して、大当たり判定処理を行う(ステップS2187)。具体的には、メインRAM103に高確率用大当たり乱数テーブルがセットされている場合には、ステップS214の処理で取得した大当たり乱数が、この高確率用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、当該変動開始時に大当たりと判定されることになるか否かを判定する。また、メインRAM103に低確率用大当たり乱数テーブルがセットされている場合、ステップS214の処理で取得した大当たり乱数が、この低確率用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値と一致するか否かに基づいて、当該変動開始時に大当たりと判定されることになるか否かを判定する。
このように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、当該変動開始時に行われる大当たり判定に先立って、この大当たり判定の判定結果が大当たりとなるか否かが事前判定される。
次に、メインCPU101は、ステップS2187の判定結果が当該変動開始時に大当たりと判定されることを示す情報であるか否かを判断し(ステップS2189)、大当たりと判定されることを示す情報であると判断した場合(ステップS2189:YES)、大当たり用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2190)。
一方、メインCPU101は、大当たりと判定されることを示す情報ではないと判断した場合(ステップS2189:NO)、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する(ステップS2191)。具体的には、ステップS2187の大当たり判定処理に使用された大当たり乱数と一緒に取得されたリーチ乱数が、メインROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する。
メインCPU101は、リーチ演出が行われると判定した場合(ステップS2191:YES)、リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2192)。
ところで、第1特別図柄判定の判定結果がハズレであり、且つ当該変動中にリーチ演出が行われない場合、当該変動開始時における第1特別図柄判定の保留数に基づいて特別図柄の変動パターンが決定される。そして、保留されている第1特別図柄判定が消化される前と後とでは第1特別図柄判定の保留数が相異なる場合がある。このため、第1特別図柄判定が消化される前に取得した特別図柄の変動パターンが、その第1特別図柄判定が実際に消化される際に選択される特別図柄の変動パターンとは異なる場合がある。すなわち、当該変動中にリーチ演出が行われない第1特別図柄判定の権利に対しては、その第1特別図柄判定に先立って正確な特別図柄の変動パターンを取得することは困難である。
したがって、リーチ演出が行われないと判定された場合には(ステップS2191:NO)、後述するステップS2193の変動パターン乱数判定処理が行われることなくステップS2194に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり用変動パターンテーブル又はリーチ用変動パターンテーブルをセットすると、変動パターン乱数判定処理を行う(ステップS2193)。具体的には、ステップS2187の処理で使用された大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得された変動パターン乱数が、メインRAM103にセットされている変動パターンテーブルに規定されている乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、当該変動開始時に行われる第1特別図柄判定で選択されることになる特別図柄の変動パターンを特定する。
メインCPU101は、ステップS2193の処理を実行した場合、又はリーチ演出が行われないと判定した場合(ステップS2191:NO)、事前判定情報を生成して第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかに格納する(ステップS2194)。具体的には、一連の処理としてステップS2187の大当たり判定処理とステップS2193の変動パターン乱数判定処理との両方を行っている場合には、これらの判定処理の結果を示す情報等を、これらの処理に使用した大当たり乱数及び図柄乱数が記憶されているのと同じ保留記憶領域内に事前判定情報として格納する。また、ステップS2187の大当たり判定処理を行った後にステップS2193の変動パターン乱数判定処理を行っていない場合には、大当たり判定処理の結果を示す情報等を、大当たり判定処理に使用した大当たり乱数が記憶されているのと同じ保留記憶領域内に事前判定情報として格納する。
このように、メインCPU101は、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として取得されて第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかに記憶された大当たり乱数等の取得情報に基づいて、この取得情報に基づく大当たり判定処理や変動パターン選択処理が行われるのに先立って、特別図柄の変動パターン(すなわち変動時間)を取得する。
なお、ここでは第1特別図柄判定に係る事前判定処理について説明したが、第2特別図柄判定に係る事前判定処理(図27のステップS228の処理)も、事前判定処理に使用される乱数値が異なる点などを除いて、第1特別図柄判定に係る事前判定処理と同様に行われる。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図29を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図29は、図23のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。図29に例示されるように、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。ここで、大当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、保留数U2が「1」以上であると判定した場合(ステップS303:YES)、保留数U2を「1」減算した値に更新する(ステップS304)。
メインCPU101は、保留数U2が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、保留数U1が「1」以上ではないと判定された場合(ステップS305:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。逆に、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS305:YES)、メインCPU101は、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS306)。
ステップS304の処理又はステップS306の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103の保留記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS308)。具体的には、ステップS304の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第2特別図柄判定用の保留記憶領域1035〜1038に記憶されている最古の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域1030側にシフトさせる。また、ステップS306の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第1特別図柄判定用の保留記憶領域1031〜1034に記憶されている最古の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域1030側にシフトさせる。
ステップS308の処理に続いて、メインCPU101は、判定用記憶領域に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS309)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かが判定されると共に、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類が決定される。そして、これらの処理の結果を示す判定図柄の設定情報がメインRAM103にセットされる。この大当たり判定処理については、図30に基づいて後に詳述する。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理を実行する(ステップS310)。この変動パターン選択処理については、図31に基づいて後に詳述する。
ステップS310の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS309の処理で設定した図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS310の処理で設定した変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS311)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
ステップS311の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS311の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS312)。その際、判定用記憶領域1030に第1特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS308〜ステップS311の処理が行われた場合には第1特別図柄表示器41において特別図柄の変動表示が開始され、第2特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS308〜ステップS311の処理が行われた場合には第2特別図柄表示器42において特別図柄の変動表示が開始される。
ステップS312の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS312における変動表示を開始してからの経過時間である変動時間の計測を開始する(ステップS313)。
メインCPU101は、ステップS313の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS313における変動時間の計測開始から、ステップS310の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS315)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS315:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS315:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS316)。この図柄確定コマンドは、ステップS8における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶表示装置5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS316の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS312の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップS317)。具体的には、ステップS309の処理で設定した判定図柄(大当たり図柄、ハズレ図柄、又は小当たり図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この判定図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(例えば1秒)が経過するまで継続される。
このように、メインCPU101は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから大当たり判定処理の判定結果を示す判定図柄を第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示させる。
ステップS317の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS313の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップS318)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(ステップS319)。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図30は、図29のステップS309における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、判定用記憶領域に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たり判定を実行する(ステップS3091)。具体的には、判定用記憶領域1030に記憶されている大当たり乱数が、予め設定された当選値と一致するか否かに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。
このように、メインCPU101は、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報が判定用記憶領域に記憶されるといった始動条件が成立すると、その大当たり乱数に基づいて、遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
ステップS3091の処理に続いて、メインCPU101は、大当たり判定の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3092)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3092:YES)、メインROM102に記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定する(ステップS3093)。
そして、メインCPU101は、決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3094)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されて、その図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3092:NO)、例えば、ステップ214の処理(又はステップS224)の処理で取得した大当たり乱数が所定の小当たり乱数と一致するか否かに基づいて、小当たりであるか否かを判断する(ステップS3095)。ここで、小当たりであると判断した場合(ステップS3095:YES)、小当たり図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3096)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされた小当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されて、その図柄に応じた小当たり遊技が行われることになる。
メインCPU101は、小当たりではないと判断した場合(ステップS3095:NO)、ハズレ図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3097)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示される。この場合、大当たり遊技は行われない。
[遊技制御基板100による変動パターン選択処理]
図31は、図29のステップS310における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、図29のステップS309における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3091の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3101)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3101:YES)、大当たり用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3102)。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3101:NO)、判定用記憶領域1030に記憶されているリーチ乱数がメインROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かを判定する(ステップS3103)。ここで、リーチ演出を行うと判定した場合(ステップS3103:YES)、リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3104)。逆に、リーチ演出を行わないと判定した場合(ステップS3103:NO)、ステップS3095の処理と同様に、小当たりであるか否かを判断する(ステップS3105)。ここで、小当たりであると判断した場合(ステップS3105:YES)、小当たり用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3106)。逆に、小当たりではないと判断した場合(ステップS3105:NO)、ハズレ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3107)。
続いて、メインCPU101は、ステップS3102の処理、ステップS3104の処理、ステップS3106、又はステップS3107の処理によってメインRAM103にセットされた変動パターンテーブルを参照して変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS3108)。具体的には、大当たり用変動パターンテーブル、リーチ用変動パターンテーブル、又は小当たり用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、判定用記憶領域1030に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを、セットされている変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。
また、ハズレ用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、ステップS308のシフト処理が行われる直前に各種情報が記憶されていた保留記憶領域の数に基づいて特別図柄判定の保留数を特定し、特定した保留数と現在の時短の有無とに対応する変動パターンをハズレ用変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。
このようにして特別図柄の変動パターンが選択されることによって、特別図柄の変動時間が必然的に決定されることになる。
メインCPU101は、変動パターンを選択すると、選択した変動パターンの設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3109)。この変動パターンの設定情報は、上述したステップS309の大当たり判定処理によってメインRAM103にセットされた図柄の設定情報と共に変動開始コマンドに含まれて演出制御基板130に送信される。
[演出制御基板130によるタイマ割込み処理]
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、後述するタイマ割込み処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、サブCPU131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理をCTC周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU131は、パチンコ遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期でタイマ割込み処理を繰り返す。
以下、図32を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図32は、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100で行われるタイマ割込み処理と同様に、図32に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図32以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU131が発行する命令に従って行われる。
サブCPU131は、まず、遊技制御基板100からのコマンド(ランプ制御基板150から送信される操作コマンドを含む)に応じた処理を行うコマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理については、図33に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、ステップS10の処理に続いて、送信処理を実行する(ステップS11)。具体的には、ステップS10の処理によってサブRAM133にセットされたコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。この送信処理が行われることによって、画像表示や音声出力等による演出の実行が画像音響制御基板140に対して指示され、各種ランプの点灯や可動役物7の動作による演出の実行等がランプ制御基板150に対して指示される。
ステップS11の処理に続いて、サブCPU131は、データ転送処理を実行する(ステップS12)。具体的には、画像音響制御に関するデータが画像音響制御基板140から送信されるので、そのデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、液晶表示装置5及びスピーカ24によって行われている演出と同期するように、可動役物7や盤ランプ25等の演出媒体による演出がランプ制御基板150によって制御される。
[演出制御基板130によるコマンド受信処理]
図33は、図32のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図33に例示されるように、サブCPU131は、遊技制御基板100又はランプ制御基板150からのコマンドを受信したか否かを判断する(ステップS14)。ここで、コマンドを受信していないと判断された場合(ステップS14:NO)、ステップS11に処理が進められる。
サブCPU131は、コマンドを受信したと判断した場合(ステップS14:YES)、例えばそのコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS219(図26参照)又はステップS229(図27参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された保留コマンドであるか否かを判断する(ステップS15)。ここで、受信したコマンドが保留コマンドであると判断した場合(ステップS14:YES)、受信した保留コマンドに応じた処理を行う保留コマンド受信処理を実行する(ステップS16)。この保留コマンド受信処理については、図34に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドではないと判断した場合(ステップS15:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS311(図29参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドであるか否かを判断する。
サブCPU131は、受信したコマンドが変動開始コマンドであると判断した場合(ステップS17:YES)、受信した変動開始コマンドに応じた処理を行う変動開始コマンド受信処理を実行する(ステップS18)。この変動開始コマンド受信処理については、図35に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判断した場合(ステップS17:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS316(図29参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された図柄確定コマンドであるか否かを判断する(ステップS19)。
サブCPU131は、受信したコマンドが図柄確定コマンドであると判断した場合(ステップS19:YES)、特別図柄の変動表示に伴う装飾図柄の変動演出の終了を指示する変動演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS20)。
この変動演出終了コマンドは、ステップS11の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、ステップS18の変動開始コマンド受信処理に応じて開始された装飾図柄を変動表示させる変動演出が終了することになる。
サブCPU131は、受信したコマンドが図柄確定コマンドではないと判断した場合(ステップS19:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがランプ制御基板150から送信された操作コマンドであるか否かを判断する(ステップS21)。ここで、操作コマンドではないと判断された場合(ステップS21:NO)、ステップS11に処理が進められる。
サブCPU131は、受信したコマンドが操作コマンドであると判断した場合(ステップS21:YES)、例えばサブRAM133に記憶されている有効期間を示す情報に基づいて、有効期間中であるか否かを判断する(ステップS22)。ここで、有効期間中ではないと判断された場合(ステップS22:NO)、ステップS11に処理が進められる。
サブCPU131は、有効期間中であると判断した場合(ステップS22:YES)、有効期間中に演出ボタン26(又は十字キー27)が操作されたことを通知する操作通知コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS23)。
この操作通知コマンドは、ステップS11の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、例えば遊技者による演出ボタン26の操作に応じて可動役物7を動作させるといった処理が行われることになる。
[演出制御基板130による保留コマンド受信処理]
以下、図34を参照しつつ、遊技制御部100から送信された保留コマンドを受信した演出制御基板130において実行される保留コマンド受信処理について説明する。ここで、図34は、図33のステップS16における保留コマンド受信処理の詳細フローチャートである。
サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、図34に例示されるように、サブRAM133に記憶されている特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(ステップS161)。具体的には、保留コマンド内の事前判定情報に含まれている入賞始動口情報に基づいて、受信した保留コマンドが第1特別図柄判定に係る保留コマンドであるか或いは第2特別図柄判定に係る保留コマンドであるかを判別する。そして、その判別結果に基づいて、第1特別図柄判定に係る保留数又は第2特別図柄判定に係る保留数を「1」加算した値に更新する。
次に、サブCPU131は、受信した保留コマンドに含まれている事前判定情報をサブRAM133に格納し(ステップS162)、保留アイコンの新規表示の実行を指示するアイコン表示コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS163)。
このアイコン表示コマンドは、入賞始動口情報を含むものであって、ステップS11の送信処理によって画像音響制御部140及びランプ制御部150に送信される。これにより、第1特別図柄判定に係る保留アイコン又は第2特別図柄判定に係る保留アイコンが新たに表示されることになる。
[演出制御基板130による変動開始コマンド受信処理]
以下、図35を参照しつつ、遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドを受信した演出制御基板130において実行される変動開始コマンド受信処理について説明する。ここで、図35は、図33のステップS18における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。
サブCPU131は、遊技制御基板100から受信したコマンドが、ステップS311(図29参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドであると判断した場合(ステップS17:YES)、上述した乱数更新処理によって適宜更新される演出乱数に関して、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信した時点の値を取得してサブRAM133に格納する(ステップS181)。そして、受信した変動開始コマンドを解析する(ステップS182)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す入賞始動口情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果を特定することができる。すなわち、大当たりであるか或いはハズレであるか、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを特定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであるか否かを特定することにより、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断することができる。また、同じく変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定することができる。また、遊技状態を示す情報に基づいて、パチンコ遊技機1の現在の遊技状態を特定することができる。
変動開始コマンドを解析すると、サブCPU131は、その解析結果に基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の変動演出パターンを設定する変動演出パターン設定処理を実行する(ステップS183)。
この変動演出パターン設定処理が実行されることによって、装飾図柄の変動態様、リーチ演出の有無、リーチ成立のタイミング、リーチ図柄を構成する装飾図柄の種類、リーチ演出の内容、停止表示される装飾図柄の種類等が決定される。この変動演出パターン設定処理については、図36に基づいて後に詳述する。
続いて、サブCPU131は、ステップS153の処理で設定した演出パターンで装飾図柄が変動表示されているときに実行する各種予告演出の内容を設定する予告演出パターン設定処理を実行する(ステップS184)。
この予告演出パターン設定処理が実行されることにより、例えば、キャラクタがセリフを発するセリフ予告演出、演出画像の表示が段階的に発展していくステップアップ予告演出等の各種予告演出を実行するか否かが決定される。また、これらの予告演出を実行する場合には、その演出態様が併せて決定される。
次に、サブCPU131は、図6〜図21に基づいて上述した演出ボタン26を用いる各種演出の演出パターンを設定するボタン演出パターン設定処理を実行する(ステップS185)。このボタン演出パターン設定処理については、図37〜図41に基づいて後に詳述する。
続いて、サブCPU131は、今回の図柄変動中における可動役物7の動作パターンを設定する役物動作パターン設定処理を実行する(ステップS190)。具体的には、例えば、当落示唆用ボタン演出(図6(L)参照)を実行するとステップS185のボタン演出パターン設定処理で決定され、且つ当落示唆用ボタン演出が行われた後に大当たりが報知される場合(図6(N)参照)、当落示唆用ボタン演出に対して演出ボタン26が操作された場合、或いは、当落示唆用ボタン演出中に演出ボタン26が操作されることなく有効期間の終了時期が到来した場合に可動役物7を動作させるために、可動役物7の動作パターンを設定してその設定情報をサブRAM133にセットする。
そして、サブCPU131は、ボタン状態設定処理を実行する(ステップS191)。具体的には、例えば、ステップS185のボタン演出パターン設定処理によってスロット演出又はボタン演出示唆演出を行うと決定された場合、通常状態又は突出状態の演出ボタン26を遊技者に押下させるために、遊技者に演出ボタン26を押下させる際に演出ボタン26の状態を通常状態又は突出状態に設定してその設定情報をサブRAM133にセットする。
続いて、サブCPU131は、ステップS183の処理で設定した変動演出パターンでの変動演出の開始、ステップS184の処理で設定した予告演出パターンでの予告演出の実行、ステップS185の処理で設定したボタン演出パターンでの演出の実行、ステップS190の処理で設定した動作パターンでの可動役物7の動作、ステップS191の処理で設定した状態に演出ボタン26の状態を制御する処理の実行等を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS192)。すなわち、これらの設定処理によって設定情報がセットされた場合に、それらの設定情報を含む変動演出開始コマンドをサブRAM133にセットする。
この変動演出開始コマンドは、ステップS11の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において演出パターンが決定された変動演出、予告演出、演出ボタン26を用いる演出、演出役物7を動作させる演出、演出ボタン26の状態制御が、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150によって実現されることになる。
ステップS192の処理に続いて、サブCPU131は、サブRAM133に記憶されている保留数を「1」減算する(ステップS193)。具体的には、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドが第1特別図柄判定に係る図柄変動の開始を通知するものである場合には、第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。一方、受信した変動開始コマンドが第2特別図柄判定に係る図柄変動の開始を通知するものである場合には、第2特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。
[演出制御基板130による変動演出パターン設定処理]
以下、図36を参照しつつ、演出制御基板130による変動演出パターン設定処理について説明する。ここで、図36は、図35のステップS183における変動演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。
サブCPU131は、ステップS182(図35参照)の処理に続いて、図36に例示されるように、例えば遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれているリーチ演出に係る設定情報に基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴ってリーチ有り演出を行う必要があるか否かを判断する(ステップS1831)。
サブCPU131は、リーチ有り演出を行う必要がないと判断した場合(ステップS1831:NO)、装飾図柄を変動表示してから停止表示するまでのリーチ無し演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1832)。
サブROM132には、リーチ演出を伴わない変動演出に関して、ハズレリーチ無し演出テーブルが記憶されている。このハズレリーチ無し演出テーブルとして、例えば、3秒用、8秒用、18秒用というように、遊技制御基板100において決定される変動パターン(変動時間)に対応する演出テーブルが3種類設けられている。ステップS1832において、サブCPU131は、これらの演出テーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、1の演出テーブルを選択する。例えば設定情報に特別図柄の変動時間が8秒であることを示す変動パターンの設定情報が含まれている場合、8秒用の演出テーブルを選択する。
各演出テーブルにおいては、演出乱数と1又は複数の装飾図柄の変動演出パターンとが対応付けられている。ここで、変動演出パターンとは、例えば、左図柄が停止した後に、右図柄が停止してから最後に中図柄が停止するといった、装飾図柄の変動態様を示すものである。サブCPU131は、選択した演出テーブルに格納されている多数の変動演出パターンの中から、ステップS181の処理で取得した演出乱数に対応する変動演出パターンを読み出すことによって、装飾図柄の変動態様に関する1つの変動演出パターンを選択する。これにより、リーチ無し演出の変動演出の変動演出パターンが設定される。
一方、サブCPU131は、リーチ有り演出を行う必要があると判断した場合(ステップS1532:YES)、リーチ有り演出用或いは大当たり用の演出テーブルを用いて、ステップS1832の処理と同様に、装飾図柄を変動表示してから停止表示するまでのリーチ有り演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1833)。
詳細な説明は省略するが、このステップS1833の処理が実行されることにより、リーチ図柄、弱リーチ演出が行われるか否か、強リーチ演出が行われるか否か、特殊リーチ演出が行われるか否か、弱リーチ演出から強リーチ演出に発展するか否か等が決定されることになる。
サブCPU131は、ステップS1832の処理を実行した場合、又はステップS1833の処理を実行した場合、変動開始コマンドに含まれている判定図柄の設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42において判定図柄が停止表示されるのに伴って液晶表示装置5に停止表示する装飾図柄を設定する(ステップS1834)。
[演出制御基板130によるボタン演出パターン設定処理]
以下、図37〜図41を参照しつつ、演出制御基板130によるボタン演出パターン設定処理について説明する。ここで、図37〜図40は、図35のステップS185におけるボタン演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。図41は、ボタン演出パターン設定処理において設定され得る演出パターンの一部の例を示す図である。
サブCPU131は、ステップS184(図35参照)の処理に続いて、図37に例示されるように、例えば遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれている情報に基づいて、時短状態であるか否かを判断する(ステップS1851)。言い換えれば、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変遊技状態又は時短遊技状態であるか否かを判断する。ここで、時短状態であると判断された場合(ステップS1851:YES)、後述するステップS1888(図40参照)に処理が進められる。
サブCPU131は、時短状態ではないと判断した場合(ステップS1851:NO)、すなわち通常遊技状態又は潜伏遊技状態であると判断した場合、サブRAM133に記憶されているステップS183の変動演出パターン設定処理の設定情報に基づいて、今回の変動演出中に特殊リーチ演出(図6(R)参照)が行われるか否かを判断する(ステップS1852)。ここで、特殊リーチ演出が行われると判断された場合(ステップS1852:YES)、後述するステップS1873(図39参照)に処理が進められる。
サブCPU131は、特殊リーチ演出は行われないと判断した場合(ステップS1852:NO)、最終的なリーチ演出が弱リーチ演出であるか否かを判断する(ステップS1853)。ここで、最終的なリーチ演出が弱リーチ演出ではないと判断された場合(ステップS1853:NO)、すなわち最終的なリーチ演出が強リーチ演出である場合、後述するステップS1865(図38参照)に処理が進められる。
サブCPU131は、最終的なリーチ演出が弱リーチ演出であると判断した場合(ステップS1853:YES)、例えば遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれる情報に基づいて、今回の図柄変動に係る特別図柄判定の判定結果が「潜伏確変大当たり」又は「小当たり」であるか否かを判断する(ステップS1854)。
サブCPU131は、「潜伏確変大当たり」又は「小当たり」であると判断した場合(ステップS1854:YES)、モード移行成功演出パターン設定処理を実行する(ステップS1855)。具体的には、今回の変動演出における弱リーチ演出の終盤において図6(H)に例示されるモード移行成功演出を実行するために、モード移行成功演出パターンの設定情報をサブRAM133にセットする。
一方、サブCPU131は、「潜伏確変大当たり」又は「小当たり」ではないと判断した場合(ステップS1854:NO)、今回の図柄変動に係る特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であるか否かを判断する(ステップS1856)。ここで、今回の図柄変動に係る特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」ではないと判断された場合(ステップS1856:NO)、すなわち今回の図柄変動に係る特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、ステップS190(図35参照)の役物動作パターン設定処理に処理が進められる。
サブCPU131は、今回の図柄変動に係る特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であると判断した場合(ステップS1856:YES)、モード移行失敗演出を実行するか否かを判断する(ステップS1857)。具体的には、例えば上述した乱数更新処理が行われる毎に更新される乱数を用いた演出抽選を実行し、その抽選結果に基づいて、モード移行失敗演出を実行するか否かを判断する。
サブCPU131は、モード移行失敗演出を実行すると判断した場合(ステップS1857:YES)、モード移行失敗演出パターン設定処理を実行する(ステップS1858)。具体的には、今回の変動演出における弱リーチ演出の終盤において図6(I)に例示されるモード移行失敗演出を実行するために、モード移行失敗演出パターンの設定情報をサブRAM133にセットする。
サブCPU131は、ステップS1855の処理を実行した場合、又はステップS1858の処理を実行した場合、モード移行用ボタン演出パターン設定処理を実行する(ステップS1859)。具体的には、モード移行成功演出又はモード移行失敗演出に先立ってモード移行用ボタン演出(図6(G)参照)を実行するために、モード移行用ボタン演出パターンの設定情報をサブRAM133にセットする。
ところで、本実施形態では、モード移行用ボタン演出(図6(G)参照)を実行する場合には、そのモード移行用ボタン演出の実行に先立って、モード移行用ボタン演出に発展する発展期待度を示唆する第1示唆演出を行うこととしている。
このため、サブCPU131は、ステップS1859の処理でモード移行用ボタン演出パターン設定処理を実行した場合、第1示唆演出パターン設定処理を実行する(ステップS1860)。具体的には、例えば、モード移行用ボタン演出が実行される場合における第1示唆演出の演出パターンを選択するための演出パターン選択テーブルをサブROM132から読み出してサブRAM133にセットする。この演出パターン選択テーブルは、3つの演出パターン(低示唆演出パターン、中示唆演出パターン、高示唆演出パターン)と乱数値とが対応付けられたものである。サブCPU131は、乱数更新処理が行われる毎に更新される乱数を取得して、その乱数に対応する演出パターンを演出パターン選択テーブルから読み出すことにより、第1示唆演出の演出パターンを選択する。
なお、ステップS1859の処理によってモード移行用ボタン演出が行われることになる場合にこのステップS1860に処理が進められる。このため、ステップS1860の処理においては、低示唆演出パターンよりも高示唆演出パターンや中示唆演出パターンの方が選択され易い。
一方、サブCPU131は、モード移行失敗演出を実行しないと判断した場合(ステップS1857:NO)、第1示唆演出を実行するか否かを判断する(ステップS1861)。具体的には、例えば上述した乱数更新処理が行われる毎に更新される乱数を用いた演出抽選を実行し、その抽選結果に基づいて、第1示唆演出を実行するか否かを判断する。ここで、第1示唆演出を実行しないと判断された場合(ステップS1861:NO)、ステップS190に処理が進められる。この場合、第1示唆演出が行われないため、弱リーチ演出(図6(E)参照)からハズレ報知(図6(C)参照)へと演出が進行することになる。
サブCPU131は、第1示唆演出を実行すると判断した場合(ステップS1861:YES)、第1示唆演出パターン設定処理を実行する(ステップS1862)。具体的には、例えば、モード移行用ボタン演出が実行されない場合における第1示唆演出の演出パターンを選択するための演出パターン選択テーブルをサブROM132から読み出してサブRAM133にセットする。この演出パターン選択テーブルは、3つの演出パターン(低示唆演出パターン、中示唆演出パターン、高示唆演出パターン)と乱数値とが対応付けられたものである。サブCPU131は、乱数更新処理が行われる毎に更新される乱数を取得して、その乱数に対応する演出パターンを演出パターン選択テーブルから読み出すことにより、第1示唆演出の演出パターンを選択する。
なお、モード移行用ボタン演出が行われない場合にこのステップS1862に処理が進められるため、このステップS1862においては、高示唆演出パターンや中示唆演出パターンよりも低示唆演出パターンの方が選択され易い。
また、詳細な説明は省略するが、各種の演出パターンを選択する場合、乱数更新処理が行われる毎に更新される乱数を取得し、演出パターンと乱数値とが対応付けられた演出パターンテーブルから、取得した乱数に対応する1の演出パターンを読み出すことによって、演出パターンが選択される。このような演出パターンの選択は、第1示唆演出に限らず、第2示唆演出や第3示唆演出等についても同様に行われる。
サブCPU131は、最終的なリーチ演出が弱リーチ演出ではないと判断した場合(ステップS1853:NO)、すなわち最終的なリーチ演出が強リーチ演出である場合、図38に例示されるように、当落示唆用ボタン演出を実行するか否かを判断する(ステップS1865)。具体的には、例えば上述した乱数更新処理が行われる毎に更新される乱数を用いた演出抽選を実行し、その抽選結果に基づいて、当落示唆用ボタン演出を実行するか否かを判断する。
サブCPU131は、当落示唆用ボタン演出を実行すると判断した場合(ステップS1865:YES)、当落示唆用ボタン演出パターン設定処理を実行する(ステップS1866)。具体的には、今回の図柄変動に係る特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には、当落示唆用ボタン演出の有効期間内に演出ボタン26が操作された場合、又は演出ボタン26が操作されることなく有効期間の終了時期を迎えた場合に可動役物7を動作させて「大当たり」を示唆する成功演出パターンの設定情報をサブRAM133にセットする。一方、今回の図柄変動に係る特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、当落示唆用ボタン演出の有効期間内に演出ボタン26が操作されたとしても可動役物7を動作させないことによって「ハズレ」を示唆する失敗演出パターンの設定情報をサブRAM133にセットする。
サブCPU131は、ステップS1866の処理を実行した場合、又は当落示唆用ボタン演出を実行しないと判断した場合(ステップS1865:NO)、第2示唆演出を実行するか否かを判断する(ステップS1867)。具体的には、例えば上述した乱数更新処理が行われる毎に更新される乱数を用いた演出抽選を実行し、その抽選結果に基づいて、第2示唆演出を実行するか否かを判断する。ここで、第2示唆演出を実行しないと判断された場合(ステップS1867:NO)、ステップS190に処理が進められる。
サブCPU131は、第2示唆演出を実行すると判断した場合(ステップS1867:YES)、第2示唆演出パターン設定処理を実行する(ステップS1868)。具体的には、ステップS1866の処理を実行した場合、当落示唆用ボタン演出が実行される場合における第2示唆演出の演出パターンを選択するための演出パターン選択テーブルをサブROM132から読み出してサブRAM133にセットする。
この演出パターン選択テーブルは、3つの演出パターン(低示唆演出パターン、中示唆演出パターン、高示唆演出パターン)と乱数値とが対応付けられたものである。サブCPU131は、乱数更新処理が行われる毎に更新される乱数を取得して、その乱数に対応する演出パターンを演出パターン選択テーブルから読み出すことにより、第2示唆演出の演出パターンを選択する。当落示唆用ボタン演出が行われる場合、このステップS1868においては、低示唆演出パターンよりも高示唆演出パターンや中示唆演出パターンの方が選択され易い。
また、サブCPU131は、ステップS1866の処理を実行しなかった場合、当落示唆用ボタン演出が実行されない場合における第2示唆演出の演出パターンを選択するための演出パターン選択テーブルをサブROM132から読み出してサブRAM133にセットする。
この演出パターン選択テーブルは、3つの演出パターン(低示唆演出パターン、中示唆演出パターン、高示唆演出パターン)と乱数値とが対応付けられたものである。サブCPU131は、乱数更新処理が行われる毎に更新される乱数を取得して、その乱数に対応する演出パターンを演出パターン選択テーブルから読み出すことにより、第2示唆演出の演出パターンを選択する。当落示唆用ボタン演出が行われない場合、このステップS1868においては、高示唆演出パターンや中示唆演出パターンよりも低示唆演出パターンの方が選択され易い。
なお、他の実施形態においては、例えば、ステップS1866の処理によって当落示唆用ボタン演出に係る設定情報がサブRAM133にセットされたか否かに基づいて、当落示唆用ボタン演出が行われるか否かを判断し、当落示唆用ボタン演出が行われる場合には高示唆用演出パターン又は中示唆用演出パターンを選択し、当落示唆用ボタン演出が行われない場合には低示唆演出パターンを選択するようにしてもよい。
サブCPU131は、今回の変動演出中に特殊リーチ演出(図6(R)参照)が行われると判断した場合(ステップS1852:YES)、例えば、乱数を用いた演出抽選を実行し、その抽選結果に基づいて、スロット演出又はボタン演出示唆演出を選択する(ステップS1873)。
サブCPU131は、ステップS1873の選択結果に基づいて、選択した演出がスロット演出であるか否かを判断する(ステップS1874)。ここで、選択した演出がスロット演出であると判断した場合(ステップS1874:YES)、スロット演出パターン設定処理を実行する(ステップS1875)。具体的には、例えば、今回の図柄変動に係る特別図柄判定の判定結果に基づいて、低信頼度示唆演出(図13参照)の演出パターン、中信頼度示唆演出(図11参照)の演出パターン、及び高信頼度示唆演出(図12参照)の演出パターンのいずれかを選択して、その選択情報をスロット演出の設定情報としてサブRAM133にセットする。
サブCPU131は、選択した演出がスロット演出ではないと判断した場合(ステップS1874:NO)、ステップS183の変動演出パターン設定処理において、リーチ有り演出を行うと決定されたか否かを判定する(ステップS1876)。なお、リーチ有り演出を行うと決定されていないと判定された場合(ステップS1876:NO)、すなわちリーチ無し演出を行うと決定された場合、ステップS190に処理が進められる。
サブCPU131は、リーチ有り演出を行うと決定されたと判定した場合(ステップS1050:YES)、例えば変動開始コマンドを受信した時点で取得した演出乱数を用いた抽選処理を行うことによって、ボタン演出の内容(実行の有無、及び、実行する場合には演出ボタン26を突出状態とするか通常状態とするか)を決定する(ステップS1877)。具体的には、演出乱数の値とボタン演出の内容とが対応付けられた、サブROM132に記憶されているボタン演出の演出テーブルの中から、変動開始コマンドを受信した時点で取得した演出乱数に対応する内容を読み出すことによって、ボタン演出の内容を決定する。詳細な説明は省略するが、この演出テーブルとしては、例えば、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」の場合に使用するテーブルと、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であって変動時間が所定時間(例えば60秒)以上の場合に使用するテーブルと、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であって変動時間が所定時間未満である場合に使用する演出テーブルとが個別に設けられており、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれている各種設定情報に基づいて選択したいずれかの演出テーブルを参照して、ボタン演出の内容が決定される。
上記ステップS1876及びS1877の処理から明らかなように、本実施形態においては、ボタン演出(及び示唆演出)は、リーチ有り演出を行う場合に実行される。また、上記ステップS1877の処理において、演出ボタン26を突出状態とするボタン演出は、基本的に大当たり判定処理の判定結果が「大当たり」である場合や、大当たり判定処理の判定結果が「ハズレ」であるものの特別図柄の変動時間が例えば100秒以上であるような場合に選択される。ただし、大当たり判定処理の判定結果が「大当たり」である場合にのみ選択されるようにしてもよい。また、演出ボタン26を通常状態とするボタン演出は、例えば、大当たり判定処理の判定結果が「大当たり」である場合の他、大当たり判定処理の判定結果が「ハズレ」であるもののSPリーチ(大当たりの信頼度が中程度であるリーチ演出)に発展するような場合に選択される。
なお、演出ボタン26を突出状態とするボタン演出は、大当たり判定処理の判定結果が「大当たり」であると判定された場合に行われ易く、大当たり判定処理の判定結果が「ハズレ」であると判定された場合には行われ難い。また、演出ボタン26を通常状態とするボタン演出は、大当たり判定処理の判定結果が「大当たり」であると判定された場合に行われ難く、大当たり判定処理の判定結果が「ハズレ」であると判定された場合には行われ易い。
ステップS1877の処理に続いて、サブCPU131は、ステップS1877の処理においてボタン演出を実行すると決定されたか否かを判定する(ステップS1878)。ボタン演出を実行すると決定されたと判定した場合(ステップS1878:YES)、サブCPU131は、変動開始コマンドを受信した時点で取得した演出乱数を用いた抽選処理を行うことによって、示唆演出を実行するか否かを判定する(ステップS1879)。具体的には、演出乱数の値と示唆演出の実行の有無とが対応付けられた、示唆演出の演出テーブルの中から、変動開始コマンドを受信した時点で取得した演出乱数に対応する内容(実行の有無)を読み出すことによって、示唆演出の実行の有無を決定する。この演出テーブルとしては、ボタン演出の演出テーブルと同様、例えば、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」の場合に使用するテーブルと、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であって変動時間が所定時間(例えば60秒)以上の場合に使用するテーブルと、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であって変動時間が所定時間未満である場合に使用する演出テーブルとが個別に設けられており、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれている各種設定情報に基づいて選択したいずれかの演出テーブルを参照して、示唆演出の実行の有無が決定される。
示唆演出を実行しないと判定された場合(ステップS1879:NO)、ステップS190に処理が進められる。一方、示唆演出を実行すると判定した場合(ステップS1879:YES)、サブCPU131は、ボタン演出の内容に応じて示唆演出の演出内容(示唆画像の内容及び表示パターン)を決定する(ステップS1880)。すなわち、ステップS1877において演出ボタン26を突出状態とするボタン演出の実行が決定された場合には、突出状態となる演出ボタン26を表す示唆画像51を、上記明瞭パターンで表示する演出内容に決定される。また、ステップS1877において演出ボタン26を通常状態とするボタン演出の実行が決定された場合には、通常状態となる演出ボタン26を表す示唆画像51を、上記明瞭パターンで表示する演出内容に決定される。
ステップS1880の処理に続いて、サブCPU131は、示唆画像の演出内容に応じてボタンランプ98の演出態様を決定する(ステップS1881)。すなわち、示唆演出時に加速点滅パターンで点滅するとともに、ボタン演出時に点灯パターンで点灯するようにボタンランプ98の演出内容が決定される。
以上のように、ボタン演出と共に示唆演出を行う場合(ステップS1879:YES)には、図41に示す演出パターン(a)又は(c)が設定される。また、ボタン演出が行われて示唆演出が行われない場合(ステップS1079:NO)には、図41に示す演出パターン(e)又は(f)が設定される。そして、この演出パターンを示す情報を含む変動演出開始コマンドがステップS11の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信されることによって、通常状態又は突出状態のボタン演出を示唆する示唆演出が行われるとともに、通常状態又は突出状態の演出ボタン26によるボタン演出が行われる(図14(A)〜(D)、図16(A)〜(D)参照)。
また、ボタン演出を実行すると決定されなかったと判定した場合(ステップS1878:NO)、サブCPU131は、変動開始コマンドの解析結果に基づいて、大当たり判定処理(図29に示すステップS309)の判定結果がハズレとなるか否かを判定する(ステップS1882)。ハズレとなると判定した場合(ステップS1882:YES)、サブCPU131は、ステップS1879と同様に、示唆演出を実行するか否かを判定する(ステップS1883)。なお、ハズレとならない(すなわち、大当たりとなる)と判定される場合(ステップS1882:NO)、又は、示唆演出を実行しないと判定される場合(ステップS1883:NO)、ステップS190に処理が進められる。
以上のように、本実施形態においては、ボタン演出が行われない場合の示唆演出は、ガセ演出であるので、大当たり判定処理の判定結果が大当たりとなる場合には実行されない。ボタン演出が行われない場合の示唆演出の実行は、例えば、大当たり判定処理の判定結果がハズレとなる場合、特に、例えばSPリーチにすら発展しないような場合に選択される。
一方、示唆演出を実行すると判定した場合(ステップS1883:YES)、サブCPU131は、示唆演出の演出内容(示唆画像の内容及び表示パターン)を決定する(ステップS1884)。具体的には、示唆画像の内容は、上記の演出乱数を用いた抽選処理によってランダムに決定される。また、示唆画像の表示パターンは、上記不明瞭パターンに決定される。
ステップS1884の処理に続いて、サブCPU131は、示唆画像の演出内容に応じてボタンランプ98の演出態様を決定する(ステップS1885)。この場合、示唆画像の表示パターンは上記不明瞭パターンであるので、ボタンランプの演出内容は、示唆演出時に減速点滅パターンで点滅するように決定される。
以上のように、ボタン演出が行われずに示唆演出が行われる場合(ステップS1883:YES)には、図41に示す演出パターン(b)又は(d)が設定される。そして、この演出パターンを示す情報を含む変動演出開始コマンドがステップS11の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信されることによって、通常状態又は突出状態のボタン演出を示唆する示唆演出が行われるものの、ボタン演出が行われない演出が実行される(図14(A),(B),(D),(F)、図16(A),(B),(D),(F)参照)。
また、ボタン演出及び示唆演出が行われない場合(ステップS1876:NO、ステップS1882:NO、又はステップS1883:NO)には、図41に示す演出パターン(g)が設定される。このとき、変動演出開始コマンドには、ボタン演出及び示唆演出の実行に関する情報は含まれないので、ボタン演出及び示唆演出は実行されないことになる。
[ボタン演出パターンの一例]
図41は、ボタン演出パターン設定処理において設定され得る演出パターンの一部の例を示す図である。ボタン演出パターン設定処理においては、示唆演出及びボタン演出に関して、図41に示す(a)〜(g)の演出パターンのいずれかが設定される。
図41に示すパターン(a)は、突出状態を示唆する示唆演出を行い、演出ボタン26を突出状態としてボタン演出を行う演出パターンである(図14(C),(D)参照)。すなわち、突出状態の演出ボタン26を表す示唆画像を次第に濃くなる表示パターン(明瞭パターン)で表示するとともに、ボタンランプ98を加速点滅パターンで発光させた後、演出ボタン26を突出状態にしてボタン演出を行う演出パターンである。
図41に示すパターン(b)は、突出状態を示唆する示唆演出を行い、ボタン演出を行わない、ガセ演出の演出パターンである(図14(E),(F)参照)。すなわち、突出状態の演出ボタン26を表す示唆画像を初期変化期間経過後から薄くなる表示パターン(不明瞭パターン)で表示すると共に、ボタンランプ98を減速点滅パターンで発光させるが、その後にボタン演出を行わない演出パターンである。
図41に示すパターン(c)は、通常状態を示唆する示唆演出を行い、演出ボタン26を通常状態としてボタン演出を行う演出パターンである(図16(C),(D)参照)。すなわち、通常状態の演出ボタン26を表す示唆画像を上記明瞭パターンで表示するとともに、ボタンランプ98を加速点滅パターンで発光させた後、演出ボタン26を通常状態にしてボタン演出を行う演出パターンである。
図41に示すパターン(d)は、通常状態を示唆する示唆演出を行い、ボタン演出を行わない、ガセ演出の演出パターンである(図16(E),(F)参照)。すなわち、通常状態の演出ボタン26を表す示唆画像を上記不明瞭パターンで表示すると共に、ボタンランプ98を減速点滅パターンで発光させるが、その後にボタン演出を行わない演出パターンである。
図41に示すパターン(e)は、示唆演出を行わずに、演出ボタン26を突出状態としてボタン演出を行う演出パターンである。すなわち、示唆画像の表示及びボタンランプ98の点滅を行わずに、演出ボタン26を突出状態にしてボタン演出を行う演出パターンである。
図41に示すパターン(f)は、示唆演出を行わずに、演出ボタン26を通常状態としてボタン演出を行う演出パターンである。すなわち、示唆画像の表示及びボタンランプ98の点滅を行わずに、演出ボタン26を通常状態にしてボタン演出を行う演出パターンである。
図41に示すパターン(g)は、示唆演出及びボタン演出を行わない演出パターンである。すなわち、示唆画像の表示及びボタンランプ98の点滅を行わず、ボタン演出も行わない演出パターンである。
上述したボタン演出パターン設定処理(図39参照)においては、示唆演出及びボタン演出に関して上記(a)〜(g)の演出パターンのいずれかが設定されるように、演出乱数を用いてボタン演出の演出パターンが設定される。
[画像音響制御基板140による画像音響制御処理]
図42は、画像音響制御処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御基板140は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図42に例示されている一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
図42に例示されるように、画像音響制御基板140の統括CPU141は、まず、演出制御基板130からのコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS501)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS501:NO)、後述するステップS511に処理が進められる。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS501:YES)、そのコマンドがステップS163(図34参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信されたアイコン表示コマンドであるか否かを判定する(ステップS502)。
統括CPU141は、受信したコマンドがアイコン表示コマンドであると判定した場合(ステップS502:YES)、保留アイコン表示処理を実行する(ステップS503)。具体的には、受信したアイコン表示コマンドに含まれている入賞始動口情報に基づいて、保留された特別図柄判定が第1特別図柄判定及び第2特別図柄判定のどちらであるかを特定する。そして、その特定結果に応じて、保留アイコンを第1保留アイコン表示領域51又は第2保留アイコン表示領域52に新たに表示する処理をVDPに実行させる。
統括CPU141は、受信したコマンドがアイコン表示コマンドではないと判定した場合(ステップS502:NO)、受信したコマンドがステップS192(図35参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS504)。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS504:YES)、変動演出開始処理を実行する(ステップS505)。具体的には、変動演出開始コマンドに含まれる各種の設定情報を制御用RAM143に格納し、それらの設定情報とディスプレイリスト作成テーブルとに基づいてディスプレイリストを作成する。そして、作成したディスプレイリストをVDP内のディスプレイリスト記憶領域にセットする。
なお、変動演出開始コマンドに第1〜第3示唆演出のいずれか、モード移行用ボタン演出、当落示唆用ボタン演出、スロット演出、ボタン演出示唆演出等に関する設定情報が含まれている場合、これらの演出を実現するためのディスプレイリストが作成される。
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものであり、ディスプレイリスト作成テーブルは、このディスプレイリストを作成するために使用されるテーブルであり、制御用ROM142に記憶されている。
画像音響制御基板140のVDPは、統括CPU141によって作成されたディスプレイリストに基づいてCGROMから演出データを読み出し、読み出した演出データを用いて、変動演出等を行うための描画処理を実行する。なお、ここでは変動演出に関する描画処理について説明したが、変動演出開始コマンドには変動演出に伴う各種の予告演出に関する設定情報も含まれており、予告演出に関する描画処理も併せて行われる。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS504:NO)、そのコマンドがステップS23(図33参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された操作通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS506)。
統括CPU141は、受信したコマンドが操作通知コマンドであると判定した場合(ステップS506:YES)、操作に応じた演出変化を発生させる(ステップS507)。
ところで、本実施形態では、操作通知コマンドが送信されるのは、何らかの演出に関する有効期間中に演出ボタン26が操作された場合に送信されるコマンドである。このため、統括CPU141は、ステップS507において、有効期間に応じた演出変化を発生させる。例えば、当落示唆用ボタン演出に関する有効期間中に演出ボタン26が操作されて可動役物7が動作する場合、可動役物7の動作の演出効果を高めるための演出画像を液晶表示装置5に表示するための描画処理をVDPに実行させる。
ところで、図6に基づいて上述した各種演出のうち、有効期間が設定される演出に関しては、その演出に関する有効期間において、演出ボタン26が通常状態又は突出状態に制御される。これに対して、遊技者が有効期間内に演出ボタン26を押下すると、それに応じた演出変化が発生することになる。この演出変化は、例えば、可動役物7の動作と、その動作の演出効果を高めるための演出画像の表示とから構成される。
統括CPU141は、受信したコマンドが操作通知コマンドではないと判定した場合(ステップS506:NO)、そのコマンドがステップS20(図33参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS508)。ここで、受信したコマンドが変動演出終了コマンドではないと判定した場合(ステップS508:NO)、他のコマンドに応じた処理を実行する(ステップS509)。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出終了コマンドであると判定した場合(ステップS508:YES)、0494VDPに実行中の変動演出を終了させる変動演出終了処理を実行する(ステップS510)。
統括CPU141は、コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS501:NO)、ステップS503の処理を実行した場合、ステップS505の処理を実行した場合、ステップS507の処理を実行した場合、ステップS509の処理を実行した場合、又はステップS510の処理を実行した場合、データ送信制御処理を実行する(ステップS511)。具体的には、画像音響制御基板140において行われる画像音響制御に関するデータを演出制御基板130に送信する。
これに対して、演出制御基板130は、画像音響制御基板140から受信したデータをランプ制御基板150に転送する(図32に示すステップS12)。これにより、液晶表示装置5及びスピーカ24によって行われる演出と同期するように、ランプ制御基板150によって各種演出動作などが制御されることになる。
なお、ここでは演出制御基板130から受信したコマンドに基づいて液晶表示装置5で行われる表示演出の制御について説明したが、スピーカ24からの演出音の出力制御は、液晶表示装置5における表示演出と対応したものとなるため、ここでの詳細な説明は省略する。
[ランプ制御基板150によるランプ制御処理]
次に、図43を参照しつつ、ランプ制御基板150において実行されるランプ制御処理について説明する。ここで、図43は、ランプ制御基板150において実行されるランプ制御処理の一例を示すフローチャートである。ランプ制御基板150は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、演出制御基板130からのコマンド、及び演出制御基板130を介して画像音響制御基板140から送信される画像音響制御に関するデータ等に基づいて、図43に例示されている一連の処理を一定時間毎に繰り返し実行する。
ランプ制御基板150のランプCPU151は、まず、演出制御基板130を介して画像音響制御基板140から送信された画像音響制御に関するデータを受信するデータ受信処理を実行する(ステップS601)。ランプCPU151は、このステップS601の処理によって受信した画像音響制御に関するデータに基づいて、液晶表示装置5やスピーカ24による演出と同期するように、各種演出手段(可動役物7や演出ボタン26など)を制御する。
ステップS601の処理に続いて、ランプCPU151は、演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS602)。ここで、変動演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS602:YES)、受信した変動演出開始コマンドに対応する発光パターンデータをランプROM152から読み出してランプRAM153にセットすることにより、盤ランプ25、枠ランプ37、可動役物7に設けられた発光素子、回転演出装置38,39の各発光素子、及びボタンランプ98の発光パターンを設定する(ステップS603)。なお、本実施形態においては、ボタンランプ98の発光パターンに関しては、例えば、上記ステップS1881の処理によって加速点滅パターン及び点滅パターンが設定される場合や、上記ステップS1885の処理によって減速点滅パターンが設定される場合等がある。ステップS603の処理に続いて、ランプCPU151は、セットした発光パターンデータに基づいて、ボタンランプ98を除く各発光素子の発光制御を開始する(ステップS604)。
ランプCPU151は、ステップS604の処理を実行した場合、又は変動演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS602:NO)、ボタンランプ98の点滅開始タイミングが到来したか否かを判定する(ステップS605)。ここで、ボタンランプ98の点滅開始タイミングは、ボタン演出示唆演出の開始タイミングである。この発光開始タイミングが到来したか否かは、示唆画像51又は53(図14及び図16参照)の表示が開始されたことを示す画像音響制御に関するデータをステップS601のデータ受信処理で受信したか否かに基づいて判定することが可能である。なお、ボタンランプ98の点滅開始タイミングが到来していないと判定された場合(ステップS605:NO)、後述するステップS609に処理が進められる。
一方、ボタンランプ98の点滅開始タイミングが到来したと判定した場合(ステップS605:YES)、ランプCPU151は、ボタンランプ98の発光パターンとして加速点滅パターンがランプRAM153にセットされているか否かを判定する(ステップS606)。加速点滅パターンがセットされていると判定した場合(ステップS606:YES)、ランプCPU151は、加速点滅パターンでボタンランプ98の発光制御を開始する(ステップS607)。これによって、点滅開始から次第に点滅速度が速くなるようにボタンランプ98の発光が行われる(図14(A)〜(D)、図16(A)〜(D)参照)。なお、このステップS607の処理によって開始された発光制御は、ボタン演出示唆演出が終了するタイミングで終了されることになる。
一方、加速点滅パターンがセットされていない(すなわち、減速点滅パターンがセットされている)と判定した場合(ステップS606:NO)、ランプCPU151は、減速点滅パターンでボタンランプ98の発光制御を開始する(ステップS608)。これによって、点滅開始から初期変化期間においては点滅速度が次第に速くなり、初期変化期間の後は点滅速度が次第に遅くなるようにボタンランプ98の発光が行われる(図14(A),(C),(F)、図16(A),(C),(F)参照)。なお、このステップS608の処理によって開始された発光制御は、ボタン演出示唆演出が終了するタイミングで終了されることになる。
ステップS607の処理を実行した場合、又は、ステップS608の処理を実行した場合、ランプCPU151は、ボタンランプ98の点灯開始タイミングが到来したか否かを判定する(ステップS609)。ここで、ボタンランプ98の点灯開始タイミングは、ボタン演出の開始タイミング、換言すれば、演出ボタン26の有効期間の開始タイミングである。この点灯開始タイミングが到来したか否かは、例えば、ボタン画像62又は64(図14及び図16参照)の表示が開始されたことを示す画像音響制御に関するデータをステップS601のデータ受信処理で受信したか否かに基づいて判定することが可能である。
ボタンランプ98の点灯開始タイミングが到来したと判定した場合(ステップS609:YES)、ランプCPU151は、点灯パターンでボタンランプ98の発光制御を開始する(ステップS610)。これによって、ボタン演出の有効期間中においてボタンランプ98の点灯が行われる(図14(D)、図16(D)参照)。なお、このステップS610の処理によって開始された発光制御は、演出ボタン26の有効期間が終了するタイミングで終了されることになる。
また、このようなボタンランプ98の点灯制御は、ボタン演出示唆演出後のボタン演出に限らず、モード移行用ボタン演出、当落示唆用ボタン演出、スロット演出後のボタン演出に関しても同様に行われる。
ランプCPU151は、ボタンランプ98の点灯開始タイミングが到来していないと判定した場合(ステップS609:NO)、又は、ステップS610の処理を実行した場合、演出ボタン26の突出タイミングが到来したか否かを判定する(ステップS611)。この演出ボタン26の突出タイミングが到来したか否かは、例えば、液晶表示装置5にボタン画像52の表示が開始されたことを示す画像音響制御に関するデータをステップS601のデータ受信処理で受信したか否かに基づいて判定することが可能である。
ランプCPU151は、演出ボタン26の突出タイミングが到来したと判定した場合(ステップS611:YES)、ボタンモータ97を駆動させて演出ボタン26を突出状態まで突出させる(ステップS612)。
ランプCPU151は、演出ボタン26の突出タイミングが到来していないと判定した場合(ステップS611:NO)、又は、ステップS612の処理を実行した場合、操作通知コマンドを受信したか否かに基づいて、有効操作が行われたか否かを判定する(ステップS613)。
ランプCPU151は、有効操作が行われたと判定した場合(ステップS613:YES)、その有効操作に応じた演出変化を発生させる(ステップS614)。具体的には、例えば、有効操作が当落示唆用ボタン演出に関する有効期間中の操作である場合、可動役物7を所定の動作パターンで動作させると共に、盤ランプ25、枠ランプ37、可動役物7の発光素子等を所定の発光パターンで発光させる。
ランプCPU151は、有効操作が行われていないと判定した場合(ステップS613:NO)、又は、ステップS614の処理を実行した場合、演出制御基板130からの変動演出終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS615)。0512ここで、変動演出終了コマンドを受信したと判定した場合(ステップS615:YES)、上述したステップS604の処理で開始した発光制御を終了させる(ステップS616)。
ランプCPU151は、変動演出終了コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS615:NO)、又は、ステップS616の処理を実行した場合、演出ボタン26(又は十字キー27)が操作されたか否かを判定する(ステップS617)。具体的には、演出ボタン26の操作を検知するセンサからの検知信号(又は十字キー27の操作を検知するセンサからの検知信号)が入力されたか否かに基づいて、演出ボタン26(又は十字キー27)が操作されたか否かを判定する。
ランプCPU151は、演出ボタン26(又は十字キー27)が操作されたと判定した場合(ステップS617:YES)、その旨を通知する操作コマンドを演出制御基板130に送信する(ステップS618)。
ステップS618の処理が実行された場合、又は演出ボタン26(又は十字キー27)が操作されていないと判定された場合(ステップS617:NO)、一連の画像音響制御処理が終了して、ステップS601に処理が戻される。
[本実施形態の第1示唆演出〜第3示唆演出による作用効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、有効期間中にボタン画像が表示されることを示唆すると共にボタン画像と類似する類似ボタン画像が、第1タイミング(有効期間中にボタン画像が表示される前の所定タイミング:例えば図17(A)参照)又は第2タイミング(有効期間中にボタン画像が表示されない場合の所定タイミング:例えば図17(B)、(C)参照)で表示される。このため、遊技者に入力を促すボタン画像が表示されることに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
また、本実施形態では、類似ボタン画像は、第1タイミングで表示された場合に再度表示されることがある。このため、類似ボタン画像を第1タイミングで表示することで、遊技者に入力を促すボタン画像が表示されることに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
また、本実施形態では、各種の示唆演出中に表示される類似ボタン画像が、第2タイミングで表示されるよりも第1タイミングで表示される方が再度表示され易い。このため、遊技者は、類似ボタン画像が再度表示されるか否かに基づいて、ボタン画像が表示されることになるか否かを容易に推測することが可能である。
また、本実施形態では、第1〜第3の示唆演出中に表示される示唆画像(類似ボタン画像)が、第1の表示態様(例えば赤色)や第2の表示態様(例えば青色)を含む複数の表示態様のいずれかで表示される(図6及び図17参照)。このため、遊技者は、類似ボタン画像の表示態様に基づいて、有効期間中にボタン画像が表示されることに対する期待感を抱き易く、遊技者に入力を促すボタン画像が表示されることに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
また、本実施形態では、示唆画像(類似ボタン画像)が、第2タイミングで表示されるよりも第1タイミングで表示される方が、第1の表示態様(例えば赤色)で表示され易い。このため、遊技者は、示唆画像の表示態様に基づいて、有効期間を設定して遊技者に入力を促すボタン画像を表示する演出ボタン演出に発展することになるか否かを容易に推測することができる。
また、本実施形態では、入力手段が、遊技者が操作可能な操作装置としての演出ボタン26であり、入力画像は、この演出ボタン26を模したボタン画像(操作装置画像)である。そして、示唆画像としては、このボタン画像と類似する類似ボタン画像が表示される。このため、示唆画像が例えばボタン画像とは類似しない他の画像である場合に比べて、入力画像が表示されることを効果的に示唆することができる。
[本実施形態のボタン演出示唆演出による作用効果]
上記の構成によれば、示唆画像による示唆演出によってボタン演出の実行を示唆することによって、ボタン演出が行われるか否かの期待感を遊技者に抱かせ、ボタン演出の演出効果を向上することができる。ここで、ボタン演出を示唆するための示唆演出としては、ボタン画像に関連する(ボタン画像とは異なる)演出画像をボタン演出に先立って表示することも考えられる。しかし、ボタン画像との関連性が低い演出画像を、ボタン画像の表示位置とは異なる位置に表示するとすれば、そのような演出画像では、ボタン演出が開始される(可能性がある)ことを遊技者が認識することができず、示唆演出の効果を発揮できない場合がある。これに対して、上記の構成によれば、示唆画像は、ボタン画像と実質的に同じ位置に表示される、ボタン画像と実質的に同じ形状の画像である。したがって、遊技者は示唆画像を見ることでボタン画像を直感的にイメージすることができ、ボタン演出が行われる可能性があることを、示唆画像の表示時点で容易にイメージすることができる。つまり、上記の構成によれば、遊技者は、操作手段を操作するタイミングの到来を事前にかつ容易に把握することができる。また、ボタン画像52が実際に表示された場合に、遊技者は演出ボタン26に対する操作を慌てることなく行うことができる。
また、本実施形態のように、示唆画像を、ボタン画像よりも不明瞭な態様で(半透明で)表示することによって、遊技者は示唆画像とボタン画像とを容易に区別することができる。このとき、示唆画像を見ても遊技者は演出ボタン26に対する操作を促されているとは考えないので、示唆画像の表示期間を演出ボタン26の有効期間と遊技者が誤認識することを防止することができる。
また、上記実施形態においては、操作手段の一例である演出ボタン26は、通常状態と突出状態の少なくとも2種類の状態に変化することが可能である。ここで、パチンコ遊技機1は、以下の手段を備える。・特別遊技の判定の結果に基づいて、演出ボタン26を通常状態とするか突出状態とするかを決定する状態決定手段(S1877)・状態決定手段において決定された状態となるように演出ボタン26を制御する操作手段制御手段(S612)
ここで、上記操作画像表示手段は、ボタン画像として、状態決定手段において決定された状態を表す画像を画面に表示する。また、上記示唆画像表示手段は、所定の条件が満たされる場合、示唆画像として、状態決定手段において決定された状態となる演出ボタン26を表す画像を画面に表示する(図14、図16参照)。
上記の構成によれば、ボタン演出の有無を示唆することに加え、ボタン演出時における演出ボタン26の状態をも示唆演出によって示唆することができる。これによって、ボタン演出時の演出ボタン26の状態がどちらであるかの期待感を遊技者に抱かせることができ、ボタン演出の演出効果をより向上することができる。
また、上記実施形態においては、上記示唆画像表示手段は、上記第2の態様(半透明)で表示される示唆画像を、所定期間(ボタン画像54の表示期間)が近づくにつれて第1の態様(通常の表示態様)に次第に近づくように表示態様を変化させる。これによれば、示唆画像の表示態様の変化によって、ボタン演出が行われる期待感をより強く遊技者に意識させることができ、ボタン演出の演出効果をより向上することができる。また、遊技者は、示唆画像51の表示態様の変化によって、ボタン演出の開始までの残り時間を感覚的に把握することができる。なお、本実施形態においては、示唆画像の表示態様の変化と共に、演出ボタン26に設けられるボタンランプ98の発光態様(発光パターン)が変化する。そのため、ボタンランプ98の発光態様によっても、ボタン演出が行われる期待感をより強く遊技者に意識させることができ、ボタン演出の演出効果をより向上することができる。
また、上記示唆画像表示手段は、ボタン画像が表示されない場合であっても所定の場合(ステップS1883:YES)には示唆画像を表示する。これによれば、示唆画像が表示されてもボタン演出が行われない可能性もあるので、示唆演出による遊技者のドキドキ感を増加させることができる。また、その後ボタン演出が行われた場合にはより大きな達成感を遊技者に与えることができ、ボタン演出の演出効果をより向上することができる。
[ボタン演出示唆演出に関する変形例]
上記実施形態においては、示唆演出において示唆画像の表示態様を変化させるようにしたが、他の実施形態においては、示唆画像の形状を変化させるようにしてもよい。また、このとき、示唆画像の形状を変化させると共に、演出ボタン26の状態を変化させるようにしてもよい。
図44は、上記実施形態の変形例におけるボタン演出及び示唆演出の一例について説明するための説明図である。本変形例において、液晶表示装置5に表示される装飾図柄50の変動が開始された後、示唆画像56が表示される(図44(A)参照)点は、上記実施形態と同様である。表示開始時点において、示唆画像56は、図16に示す示唆画像55と同じである。
本変形例においては、初期変化期間において、示唆画像56は、突出状態に近づくようにその形状が変化し、さらに、示唆画像56の変化に合わせて演出ボタン26も突出状態に近づくように変化する(図44(B)参照)。なお、図44では示唆画像56の透明度(濃さ)は変化しないが、他の実施形態においては、上記実施形態と同様に示唆画像56の透明度を変化させるようにしてもよい。すなわち、示唆画像56の形状及び透明度の両方を変化させるようにしてもよい。また、図44ではボタンランプ98は点滅しないが、他の実施形態においては、上記実施形態と同様にボタンランプ98を点滅させるようにしてもよい。
ここで、本変形例においては、示唆画像56が表示される示唆演出が行われる場合、突出状態でボタン演出が行われる場合(図44(C),(D)参照)と、通常状態でボタン演出が行われる場合(図44(E),(F)参照)とがある。
突出状態でボタン演出が行われる場合には、初期変化期間の経過後も、示唆画像56は、突出状態に近づくようにその形状が変化し、演出ボタン26も突出状態に近づくように変化する(図44(C)参照)。そして、ボタン演出が開始されるタイミングで、示唆画像56は、突出状態の演出ボタン26を表すボタン画像52に変化し、「押せ!」というメッセージ及びゲージ53が表示される。また、演出ボタン26は突出状態となり、ボタンランプ98は上記実施形態と同様に点灯する(図44(D)参照)。
一方、通常状態でボタン演出が行われる場合には、初期変化期間の経過後、示唆画像56は、通常状態に近づくようにその形状が変化し、演出ボタン26も通常状態に近づくように変化する(図44(E)参照)。つまり、示唆画像56及び演出ボタン26は、元の状態(示唆演出開始時の状態)に戻るように変化する。そして、ボタン演出が開始されるタイミングで、示唆画像56は、通常状態の演出ボタン26を表すボタン画像55に変化し、「押せ!」というメッセージ及びゲージ53が表示される。また、演出ボタン26は通常状態となり、ボタンランプ98は上記実施形態と同様に点灯する(図44(F)参照)。
以上のように、上記変形例においては、示唆演出中において示唆画像の形状が変化する。これによっても、上記実施形態において示唆画像の表示形態が変化する場合と同様、ボタン演出が行われる期待感を、示唆画像の形状の変化によってより強く遊技者に意識させることができ、ボタン演出の演出効果をより向上することができる。なお、上記変形例においては、示唆演出の開始時における示唆画像56が、通常状態でボタン演出が行われる場合に表示されるボタン画像64と同じ形状であり、通常状態でのボタン演出を示唆していると言える。
なお、上記変形例においては、示唆演出の開始時において、突出状態の演出ボタン26を表す示唆画像が表示され、初期変化期間においては通常状態に近づくように示唆画像の形状が変化してもよい。そして、通常状態でのボタン演出が行われる場合には、初期変化期間の経過後においても示唆画像は通常状態に近づくように変化し、突出状態でのボタン演出が行われる場合には、初期変化期間の経過後においては示唆画像は突出状態に近づくように変化してもよい。このとき、示唆演出の開始時における示唆画像は、突出状態でボタン演出が行われる場合に表示されるボタン画像62と同じ形状であり、突出状態でのボタン演出を示唆していると言える。
また、上記変形例においても上記実施形態と同様、ボタン演出が行われない場合においても示唆演出が行われてもよい。すなわち、ボタン演出が行われない場合において、図44に示す(A),(B),及び(E)に示すように変化する示唆画像56が表示されるようにしてもよい。また、他の実施形態においては、突出状態でのボタン演出が行われる場合と、通常状態でのボタン演出が行われる場合と、ボタン演出が行われない場合との3つの場合に、示唆演出を行ってもよい。このとき、示唆画像を3つの場合で互いに異なる態様で変化させるようにしてもよい。さらに、3つの場合で互いに異なる発光パターンでボタンランプ98を発光するようにしてもよい。
なお、上記実施形態及び変形例においては、示唆演出の実行中に示唆画像が変化する場合を説明したが、他の実施形態においては、示唆演出の実行中に示唆画像の表示形態や形状を変化させずに示唆画像を表示してもよい。また、示唆演出の実行中におけるボタンランプ98の発光パターンは任意であり、示唆演出の実行中においては、ボタンランプ98は発光しなくてもよい。
また、他の実施形態においては、ボタン演出中においてボタンランプ98の発光パターンによって信頼度を示唆する(例えば、ボタンランプ98が点灯しているか点滅しているかで信頼度を示唆する)場合もある。このような場合、示唆演出中におけるボタンランプ98の発光によって演出ボタン26の有効期間が開始したと遊技者が誤認識しないように、示唆演出においては、ボタン演出中における発光パターンとは異なる発光パターンでボタンランプ98を発光させるようにすることが好ましい。また、示唆演出においては、発光パターンを時間に応じて変化させることに代えて(又は加えて)、ボタンランプ98の明るさ及び/又は発光色を変化させるようにしてもよい。また、ボタンランプ98の発光態様(発光パターン、発光色、及び明るさ等)を変化させることに代えて(又は加えて)演出ボタン26の周囲の枠ランプ37の発光態様を変化させるようにしてもよい。
また、他の実施形態では、パチンコ遊技機1は、示唆画像を表示するとともに、ボタン演出の開始(有効期間の開始)までの残り時間を表すカウントダウン表示を行うようにしてもよい。さらに他の実施形態においては、示唆画像の表示に代えて、カウントダウン表示を行うようにしてもよい。なお、カウントダウン表示の画像についても示唆画像の同様に、表示形態(透明度や表示色)を時間に応じて変化させるようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、示唆画像の変化態様は、ボタン演出の有無を示唆するものであったが、他の実施形態においては、示唆画像の変化態様によって、信頼度(大当たり当選の信頼度等)の示唆を行うようにしてもよい。例えば、示唆演出及びボタン演出を行う演出パターンとして、(1)示唆演出において示唆画像を変化させず、その後にボタン演出を行う第1演出パターンと、(2)示唆演出において(上記実施形態のように)示唆画像を変化させ、その後に(第1演出パターンと同じ)ボタン演出を行う第2演出パターンとを選択可能にしてもよい。そして、前者の演出パターンが相対的に低い信頼度を示唆し、後者の演出パターンが相対的に高い信頼度を示唆するように、これら2種類の演出パターンを設定するようにしてもよい。このように、示唆画像の変化態様によって信頼度を示唆することで、遊技者を示唆演出により注目させることができるので、示唆演出の演出効果をより向上することができる。
また、ボタン演出及び示唆演出が行われる場面やタイミングは任意である。例えば上記実施形態においては、リーチが成立する場合に示唆演出及びボタン演出が実行されたが、リーチが成立しない場合に示唆演出を実行してもよい。例えば、リーチ成立前に示唆演出を行い、リーチが成立する場合には示唆演出に続けてボタン演出を行い、リーチが成立しない場合にはボタン演出を行わない(示唆演出のみが行われる)ようにしてもよい。
また、他の実施形態においては、ボタン演出は、特別図柄の変動表示中に限らず、遊技者に対して大当たり以外のことに関する信頼度を示唆するために行われてもよい。例えば、他の実施形態においては、ボタン演出によって、大当たり遊技中に発生して大当たりの種類(例えば、8ラウンドの大当たりと見せ掛けておいて16ラウンドの大当たりに昇格することに対する信頼度や、通常大当たりであると見せ掛けておいて確変大当たりに昇格することに対する信頼度など)を示唆するようにしてもよい。
[本実施形態のスロット演出による作用効果]
以上説明したように、本実施形態のスロット演出によれば、演出ボタン26を操作する際の演出ボタン26の状態(通常状態か突出状態か)によって信頼度が異なる場合において、演出ボタン26の状態が実際に変化するタイミング(例えば図6(D)参照)の前に演出ボタン26が通常状態となるか突出状態となるかが示唆される。このため、遊技者は、演出ボタン26の状態が実際に変化するよりも早いタイミングで信頼度を把握することができ、その結果、期待感をより長く抱くことができる。
また、本実施形態では、スロット画像において、通常状態の演出ボタン26を示す図柄と突出状態の演出ボタン26を示す図柄との両方の図柄が表示されるので、演出ボタン26の状態が通常状態となる可能性と突出状態となる可能性の両方の可能性があることを遊技者に容易に把握させることができる。
また、本実施形態では、上記の示唆演出(液晶表示装置5におけるスロット画像による演出)においても、遊技者に演出ボタン26を押させるので、スロット演出が単調になって遊技者が退屈したり遊技に対して消極的になったりしてしまうのを抑制することができる。
また、本実施形態では、スロット演出において、演出ボタン26が通常状態となるか突出状態となるかを示唆する演出画像が表示された後に、スロット演出の終盤において、演出ボタン26が通常状態となるか突出状態となるかを特定する画像(例えば図11(C)や図12(C)を参照)が表示され、それに応じて、当該特定された状態に演出ボタン26が制御される。よって、スロット演出と演出ボタン26の状態とが連動していることを遊技者に容易に認識させることができ、スロット演出を効果的に行うことができる。
[スロット演出に関する変形例]
上記実施形態では、液晶表示装置5を用いてスロット演出を行っているが、液晶表示装置5に限らず、任意の演出手段(役物、ランプ、スピーカ等)を用いてスロット演出を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態では、演出ボタン26の状態変化を示唆するスロット演出を行っているが、演出ボタン26に限らず、少なくとも2種類の状態(例えば、赤色発光状態/白色発光状態、振動状態/非振動状態、回転状態/停止状態等)に変化し得る、遊技者によって操作される任意の操作部(ボタン、レバー等)の状態変化を示唆する演出を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態では、スロットマシンのリールを模したスロット画像によって示唆演出を行っているが、示唆演出の内容はこれに限らない。例えば、液晶表示装置5に、通常状態の演出ボタン26を示す図柄と、突出状態の演出ボタン26を示す図柄とが、一定の周期で交互に表示されるような示唆演出を行うようにしてもよい。さらに他の例としては、演出ボタン26を示す図柄を用いずに、文字列または音声によるメッセージ等による示唆演出を行うようにしてもよい。また、示唆演出中に遊技者に演出ボタン26を押させることも必須ではない。
また、上記実施形態では、示唆演出の終盤において、演出ボタン26が通常状態となるか突出状態となるかを特定する画像(図5(C)や図6(C)参照)が表示されるが、このような画像を表示することは必須ではない。
[第1状態及び第2状態に関する変形例]
上記実施形態では、演出ボタン26の第1状態が通常状態であり、第2状態が突出状態である場合について説明した。これに対して、他の実施形態では、第1状態及び第2状態は他の状態であってもよい。
(停止状態と回転状態)
すなわち、例えば、演出ボタンの第1状態は停止状態であり、第2状態は入力手段の少なくとも一部が回転している回転状態であってもよい。
図45は、入力手段の構成及び入力手段に関する演出の変形例について説明するための説明図である。他の実施形態においては、図45(A)に例示されるように、本発明における入力手段は、操作体261と、回転体262とによって構成されていてもよい。
操作体261は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンであり、停止状態(図3(A)参照)と突出状態(図3(B)参照)との間での姿勢変化を行えるように構成されていない点において、演出ボタン26と相違する。ただし、操作体261は、通常状態と突出状態との間での姿勢変化可能に構成されていてもよい。
回転体262は、操作体261の側面に沿うように配置された環状のものである。この回転体262は、不図示のモータの駆動力により、操作体261及び回転体262を上方から見た場合に時計方向(図45(A)における矢印の方向)に回転可能に構成されている。
このように、入力手段が操作体261及び回転体262から構成されている場合、入力手段を構成する回転体262は、回転体262が回転していない停止状態(第1状態の一例)と、回転体262が回転中である回転状態(第2状態の一例)との少なくとも2つの状態になり得る。
このような入力手段の構成に対してボタン演出を行うことを考えた場合、例えば、図45(B)及び(C)に例示される態様でボタン演出を行うことが考えられる。すなわち、例えば、リーチ演出の終盤においてボタン演出が開始される直前になると、半透明で薄く表示され始めた類似ボタン画像が、ボタン演出の有効期間の開始時期には実体化した状態(濃く表示された状態)となるように、類似ボタン画像の表示態様が変化する(図45(B)及び(C)参照)。このように、実体化していない類似ボタン画像の表示が開始されると、類似ボタン画像を中心として渦が回転しているように見える状態示唆演出が行われて、ボタン演出の際には回転体262が回転状態となることが事前に示唆される(図45(B)参照)。
なお、回転体262の回転は、ボタン演出に関する有効期間中に遊技者によって操作体261が押下されるまで、或いは、回転体262が押下されることなく有効期間の終了時期を迎えるまで継続される。このため、上述した回転体262が回転状態となることを示唆する演出表示は、ボタン演出が開始されてからも継続される。
このように、回転体262が回転している状態で操作体261の押下が必要になることが、ボタン演出の開始前に事前に示唆される。
状態示唆演出に続いて、ボタン演出(図45(C)参照)が行われる。図45(C)に例示されるように、ボタン演出の演出画像は、ボタン画像と、ゲージ画像と、文言画像と、状態示唆画像とから構成される。
ボタン画像は、操作体261及び回転体262を模した画像であり、不透明で濃く表示されている点で、類似ボタン画像(図45(B)参照)と相違する。ゲージ画像は、ボタン演出において遊技者の操作が有効となる有効期間の残り時間を示す画像である。文言画像は、操作体261の押下を促す「押せ!」といった文言を示す画像である。状態示唆画像は、状態示唆演出において使用されるものと同様の演出画像であるが、その表示態様を一部変更したものであってもよい。
ボタン演出に関する有効期間が始まると共にボタン演出を構成する各種の演出画像の表示が開始されるのに対して、遊技者が操作体261を有効期間内に押下すると、特別図柄判定の判定結果が報知される前に、大当たり遊技が実行される可能性が高いこと(又は低いこと)を示唆する予告演出が行われる。具体的には、例えば、操作体261の押下に応じて可動役物7が動作すると共にその動作の演出効果を高める演出画像が液晶表示装置5に表示されて、大当たり遊技が実行される可能性が高いことが事前に示唆される。また、操作体261の押下に応じて可動役物7が動作しないと共にその旨を示す演出画像が液晶表示装置5に表示されて、大当たり遊技が実行される可能性が低いことが事前に示唆される。
なお、ボタン画像及び文言画像に代えて、操作体261が上下動している様子を表す演出画像(有効期間中であることの示唆の一例)を表示して、遊技者に操作体261の押下を促すようにしてもよい。
また、図45(C)に例示されるボタン演出に先立って第1示唆演出〜第3示唆演出と同種の示唆演出を実行し、この示唆演出において、状態示唆演出と同様の状態示唆を行うようにしてもよい。
また、回転体262を回転させるといった構成ではなく、回転体262を設けずに、操作体261を回転させるといった構成を採用してもよい。この場合、回転体261が回転している様子を表す演出画像を表示して状態示唆演出を行うようにすればよい。
(非振動状態と振動状態)
また、他の実施形態においては、例えば、不図示のバイブレータによって演出ボタン26が振動可能に構成されていてもよい。すなわち、演出ボタン26は、非振動状態(第1状態の一例)と振動状態(第2状態の一例)との少なくとも2つの状態に変化し得るように構成されていてもよい。この場合、演出ボタン26は、通常状態と突出状態とに変化可能に構成されていなくてもよい。
このように、演出ボタン26が非振動状態と振動状態とに変化可能に構成されていて、ボタン演出中に演出ボタン26が振動状態となる場合、ボタン演出に先立って、ボタン演出中に演出ボタン26が振動状態となることを事前に示唆する状態示唆演出を行うようにしてもよい。この状態示唆演出の具体的な態様としては、演出ボタン26を模した演出画像が振動している様子を表す演出表示を行うことが一例として挙げられる。
また、ボタン演出に先立って第1示唆演出〜第3示唆演出と同種の示唆演出を実行し、この示唆演出において、状態示唆演出と同様の状態示唆を行うようにしてもよい。
(通常発光状態と特別発光状態)
また、他の実施形態においては、演出ボタン26は、例えば、通常発光状態(第1状態の一例)と特別発光状態(第2状態の一例)との少なくとも2つの状態に変化し得るように構成されていてもよい。通常発光状態は、演出ボタン26が通常の発光態様で発光している状態であり、例えばボタンランプ98が青色で点灯している状態である。特別発光状態は、演出ボタン26が特別な発光態様で発光している状態であり、例えばボタンランプ98が赤色で点灯している状態(又は赤色で点滅している状態)である。
このように、演出ボタン26が通常発光状態と特別発光状態とに変化可能に構成されていて、ボタン演出中に演出ボタン26が特別発光状態となる場合、ボタン演出に先立って、ボタン演出中に演出ボタン26が特別発光態様となることを事前に示唆する状態示唆演出を行うようにしてもよい。この状態示唆演出の具体的な態様としては、状態示唆演出に使用される類似ボタン画像を、特別発光状態にある演出ボタン26と同色で表示することが一例として挙げられる。
また、ボタン演出に先立って第1示唆演出〜第3示唆演出と同種の示唆演出を実行し、この示唆演出において、状態示唆演出と同様の状態示唆を行うようにしてもよい。
ここまで、第1状態及び第2状態の変形例について説明したが、ボタン演出に先立って、当該ボタン演出に発展する可能性を示唆する示唆演出を行うといった構成に対して、示唆演出に使用される示唆画像の表示態様により、ボタン演出に発展した場合の演出ボタンの状態を示唆するようにしてもよい。
具体的には、ボタン演出中に演出ボタンが第1状態となる場合には、示唆演出用の示唆画像を青色で表示し、ボタン演出中に演出ボタンが第2状態となる場合には、示唆演出用の示唆画像を赤色で表示するといった形態が一例として挙げられる。
[他の変形例]
なお、本明細書中では、入力手段が演出ボタン26である場合について説明したが、入力手段はこれに限定されるものではなく、十字キー27、遊技者のタッチ操作を検知可能なタッチパネル、例えば遊技盤2に対してかざされた遊技者の手を検知可能な光センサ、ジョイスティックといった他の入力手段であってもよい。
また、上記実施形態では、類似ボタン画像が赤色又は青色で表示される場合について説明したが、類似ボタン画像はこれらの色以外の色(例えば黄色や緑色)で表示されてもよい。
また、上記実施形態では、本発明を1種タイプのパチンコ遊技機に適用した場合について説明したが、本発明を1種2種混合タイプのパチンコ遊技機や回胴式遊技機などの他の遊技機に適用してもよい。
また、上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成は単なる一例に過ぎず、他の構成であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。