以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、図1〜図3を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の一部を示す平面図である。図3は、図1における表示器4の拡大図である。
図1に例示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
パチンコ遊技機1は、上皿28と、上皿28の下方に設けられた下皿29とを備えている。上皿28は、発射装置(不図示)へ供給される遊技球及び賞球を溜めるものである。下皿29は、パチンコ遊技機1から払い出された賞球としての遊技球を溜めるものである。この下皿29には取り出しボタン23が近接配置されており、取り出しボタン23を遊技者が操作すると、下皿29の下面の一部が開口されて、下皿29に溜まった遊技球が下皿29の下方に配置された不図示の箱等に落下する。なお、他の実施形態では、上皿28及び下皿29が1つの皿で構成されてもよい。
パチンコ遊技機1では、遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計回り方向に回転させると、上皿28から発射装置へと案内された遊技球がレバー21の回転角度に応じた打球力で遊技領域10における上部位置へと発射される。遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
遊技者がレバー21を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で発射装置から発射される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がレバー21を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で発射装置から発射される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、及び電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、第1大入賞口13、2つの普通入賞口14、ゲート16、上記電動チューリップ17、及び第2大入賞口19が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、第1大入賞口13、普通入賞口14、及び第2大入賞口19のいずれかに入賞し得る。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿28又は下皿29に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
第1大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される。この第1大入賞口13の開口部には、第1大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。第1大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、上記プレートを作動させて第1大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。大当たり遊技中は、所定条件(本実施形態では、第1大入賞口13への9個の遊技球の入賞、又は第1大入賞口13が開放されてから29.5秒の経過)を満たすまで第1大入賞口13が開放状態に維持されてから閉塞されるラウンド遊技が所定回数実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
第2大入賞口19は、特別図柄判定の結果に応じて開放される。この第2大入賞口19の開口部には、図1及び図4に例示されるように、第2大入賞口19を開閉する第1羽根部材191が設けられている。後に詳述するが、大当たり遊技中は、上述した第1大入賞口13を開放するラウンド遊技に続いて、第2大入賞口19を短開放する短開放ラウンド遊技、又は第2大入賞口19を長開放する長開放ラウンド遊技が実行される。
短開放ラウンド遊技では、例えば第2大入賞口19が開放されてから0.1秒が経過するといった所定条件が満たされるまで第2大入賞口19が開放状態に維持され、そしてその後閉塞される。一方の長開放ラウンド遊技では、例えば、第2大入賞口19が開放されてから29.5秒が経過するか、又は第2大入賞口19に9個の遊技球が入賞するといった所定条件が満たされるまで、第2大入賞口19が開放状態に維持されて、その後閉塞される。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1の実線を参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(図1の破線を参照)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に例示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球がゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。なお、以下の説明では、ゲート16に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
[パチンコ遊技機1の演出手段の構成例]
図1に例示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、液晶表示装置5、スピーカ24、盤ランプ25、センターランプ30等が設けられている。また、図1には示されていないが、遊技盤2には、第1演出役物71〜第3演出役物73(図20参照)が設けられており、枠部材3には、枠ランプ37(図20参照)が内蔵されている。
液晶表示装置5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、液晶表示装置5の表示画面は、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。この表示画面には、例えば、特別図柄判定の判定結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、特別図柄判定が保留されている数だけ表示される保留表示画像(保留アイコン)等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、画像表示装置は、EL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
スピーカ24は、液晶表示装置5で行われる表示演出と同期するように、或いは非同期に、楽曲や音声、効果音等の演出音を出力して音による演出を行う。
第1演出役物71〜第3演出役物73は、それぞれ、遊技盤2に対して可動に構成されており、各演出役物71〜73自体の動きと光との両方或いは一方によって各種の演出を行う。
盤ランプ25及び枠ランプ37は、点灯又は点滅のパターンの変更、発光色の変更等の光による各種の演出を行う。
[パチンコ遊技機1の操作手段の構成例]
図2に例示されるように、枠部材3には、遊技者が操作する操作手段として、演出ボタン26及び演出キー27が設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。演出ボタン26は、その上面が枠部材3の上面と略同じ高さにある通常位置と、その上面が枠部材3の上面に対して所定の高さ(例えば10センチ)だけ上方に突出した突出位置との間でその高さを変更可能に構成されている。なお、演出ボタン26は、通常位置と突出位置との間におけるどの高さにあっても押下が可能である。
演出キー27は、遊技者が選択操作を行うためのいわゆる十字キーであり、上を指示するための上キーと、下を指示するための下キーと、左を指示するための左キーと、右を指示するための右キーとから構成されている。パチンコ遊技機1では、演出ボタン26又は演出キー27の操作に応じた演出が行われる場合がある。また、演出ボタン26や演出キー27は、各種の設定操作にも使用される。
[表示器4の構成例]
図3は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図3に例示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、第2特別図柄保留表示器44、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、遊技状態表示器47、ラウンド表示器48等を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、第1特別図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、第2特別図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す第2特別図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。第1特別図柄表示器41及び第2特別図柄表示器42には、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄、又は特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第1特別図柄保留表示器43は、第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特別図柄保留表示器44は、第2特別図柄判定の保留数を表示する。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。普通図柄保留表示器46は、普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。ラウンド表示器48は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技中における第1大入賞口13及び第2大入賞口19の開放パターンを表示する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。
[第2大入賞口19の内部構成例]
図4は、第2大入賞口19の構成例について説明するための概略図である。図1及び図4に例示されるように、第2大入賞口19の開口部には、第2大入賞口19を開閉する第1羽根部材191が設けられている。第2大入賞口19は、通常はこの第1羽根部材191によって閉塞されている。これに対して、大当たり遊技中の所定ラウンドにおいて、第1羽根部材191を動作させて第2大入賞口19を短開放する短開放ラウンド遊技、又は第1羽根部材191を動作させて第2大入賞口19を長開放する長開放ラウンド遊技が行われる。
また、第2大入賞口19の内部には、第2大入賞口スイッチ116、V入賞口スイッチ117、排出スイッチ118、第2羽根部材192等が設けられている。
第2大入賞口スイッチ116は、第2大入賞口19に入賞した遊技球を検知するものである。V入賞口スイッチ117は、V領域195への遊技球の進入を検知するものである。排出スイッチ118は、ハズレ領域196への遊技球の進入を検知するものである。第2羽根部材192は、第2大入賞口スイッチ116を通過した遊技球をV領域195またはハズレ領域196へと案内するものである。
大当たり遊技が行われていないときには、第2大入賞口19が第1羽根部材191によって閉塞されると共に、V領域195が第2羽根部材192によって閉塞されている(図4(A)参照)。これに対して、大当たり遊技が開始されて第1大入賞口13を開放する所定回数のラウンド遊技が行われた後に、まず、第1羽根部材191が回動して第2大入賞口19が開放される(図4(B)参照)。これにより、第2大入賞口19が、遊技球が進入し難い進入困難状態から進入し易い進入容易状態へと一時的に変化する。図4(B)に示される状態では、V領域195が第2羽根部材192によって閉塞されている。このため、第2大入賞口19内に進入した遊技球は、第2羽根部材192によってハズレ領域196へと案内される。
第2大入賞口19の開放開始から所定時間(例えば3秒)が経過すると、第2羽根部材192が設定時間(例えば10秒)だけV領域195を開放した開姿勢(図4(C)参照)を維持した後にV領域195を閉塞する閉姿勢(図4(B)参照)に戻る。このため、第2大入賞口19が第1羽根部材191によって開放されると共にV領域195が第2羽根部材192によって開放されている間に、遊技球のV領域195への進入(以下「V入賞」ともいう。)が可能となる。
このように、本実施形態では、V領域195は、第1羽根部材191及び第2羽根部材192の両方が同時期に動作することによって、V領域195に対して遊技球が通過し難い通過困難状態から通過し易い通過容易状態へと一時的に変化する。
図4に例示されるように、V領域195に進入する遊技球は、V入賞口スイッチ117によって検知される。このV入賞口スイッチ117は、確変スイッチとしての機能を有している。このため、第2大入賞口19に入賞した遊技球がこのV入賞口スイッチ117によって検知されると、大当たり遊技が終了した後に、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態からその確率が相対的に高い高確率状態へと移行する。また、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、この高確率状態への移行に伴い、第2始動口12に遊技球が入賞し易くなるいわゆる電チューサポート機能が付与される。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、V領域195への遊技球の進入が困難な動作態様で第1羽根部材191及び第2羽根部材192を動作させる「短開放当たり」と、V領域195への遊技球の進入が容易な動作態様で第1羽根部材191及び第2羽根部材192を動作させる「長開放当たり」との2種類の大当たりが用意されており、基本的には、後者の大当たりに当選した場合にのみ、上述した高確率状態への移行が可能となる。
また、ハズレ領域196に進入する遊技球は、排出スイッチ118によって検知される。この排出スイッチ118を通過した遊技球は、必ずハズレ領域196を通過する。
なお、他の実施形態では、V入賞口スイッチ117がV領域195の下流或いはV領域195内に設けられていてもよいし、排出スイッチ118がハズレ領域196の下流或いはハズレ領域196内に設けられていてもよい。
ここまで、図1〜図4に基づいてパチンコ遊技機1の構成について説明したが、図1〜図4に示す構成は単なる一例であって、他の構成であってもよい。例えば、第2羽根部材192に代えて、V領域195を閉塞する位置とV領域195を開放する位置との間でスライド可能なスライド部材を設けるといった構成変更が一例として挙げられる。
[遊技の流れについて]
図5は、遊技の流れについて説明するための説明図である。図5に例示されるように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、「通常遊技状態」、「確変遊技状態」、又は「時短遊技状態」で遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。すなわち、通常遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/399)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される。
「確変遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、確変遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば1/110)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
「時短遊技状態」は、上述した低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、時短遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/399)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
なお、以下の説明では、電チューサポート機能が付与されていることによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易な状態を「高ベース状態」と呼び、電チューサポート機能が付与されていないことによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易ではない状態を「低ベース状態」と呼ぶものとする。
遊技者が右打ちした遊技球は、第1始動口11及び第2始動口12のうち、基本的には、第2始動口12にしか入賞しない。そして、低ベース状態のときには、高ベース状態のときに比べて第2始動口12に遊技球が入賞し難くなっており、第1始動口11の方が第2始動口12よりも遊技球が入賞し易くなっている。このため、低ベース状態(通常遊技状態がこれに該当する)で遊技が制御されているときには、遊技者は、第1始動口11を狙った左打ちにより遊技を行うことになる。
通常遊技状態のときに第1始動口11に遊技球が入賞すると、第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄表示器41において特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示される。その際、大当たり遊技を実行しないと判定された場合には、ハズレ図柄が停止表示される。一方、大当たり遊技を実行すると判定された場合には、大当たり図柄が停止表示される。
上述した短開放当たりを示す大当たり図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示された場合(図5(A)参照)、大当たり遊技中における所定ラウンドにおいて第2大入賞口19を短開放する短開放ラウンド遊技が行われる。この短開放ラウンド遊技が行われる場合、基本的には遊技球がV入賞口スイッチ117を通過してV領域195に進入することはないため、大当たり遊技が終了した後は、特別図柄判定が例えば100回行われるまでの間、時短遊技状態で遊技が制御されることになる(図5(B)参照)。
一方、上述した長開放当たりを示す大当たり図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示された場合(図5(C)参照)、大当たり遊技中における所定ラウンドにおいて第2大入賞口19を長開放する長開放ラウンド遊技が行われる。この長開放ラウンド遊技が行われる場合、遊技者は、遊技球をV領域195に容易に進入させることが可能である。このため、遊技球がV入賞口スイッチ117を通過(V入賞)してV領域195に進入すると、大当たり遊技が終了した後は、特別図柄判定が例えば160回行われるまでの間、確変遊技状態で遊技が制御されることになる(図5(D)参照)。
なお、長開放ラウンド遊技中に遊技球がV入賞口スイッチ117を通過(V入賞)しなかった場合には、大当たり遊技が終了した後は、時短遊技状態で遊技が制御されることになる(図5(E)参照)。
このように、遊技状態が通常遊技状態から確変遊技状態(又は時短遊技状態)に移行した場合、すなわち、低ベース状態から高ベース状態に移行した場合、第1始動口11よりも第2始動口12の方が、遊技球が入賞し易くなる。このため、高ベース状態(確変遊技状態と時短遊技状態がこれに該当する)で遊技が制御されているときには、遊技者は、第2始動口12を狙った右打ちにより遊技を行うことになる。
確変遊技状態のときに遊技球がゲート16を通過すると、普通図柄判定が行われる。上述したように、確変遊技状態における普通図柄判定では、12/12の割合で第2始動口12を開放すると判定され、その上、第2始動口12の開放時間が相対的に長い(本実施形態では1.6秒×3回)。このため、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球が第2始動口12に容易に入賞して、高確率状態で第2特別図柄判定が行われることになる。このため、確変遊技状態においては、通常遊技状態のときに比べて、大当たりを容易に引き当て易い。
右打ちされた遊技球が第2始動口12に入賞すると、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄表示器42に特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定によって大当たり遊技を実行しないと判定された場合には、ハズレ図柄が停止表示される。一方、大当たり遊技を実行すると判定された場合には、長開放当たりを示す大当たり図柄が第2特別図柄表示器42に停止表示され(図5(F)参照)、長開放ラウンド遊技中のV入賞を条件として、大当たり遊技終了後は、再び確変遊技状態で遊技が制御されることになる。
一方、確変遊技状態に移行してから160回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が行われても1度も大当たり遊技を実行すると判定されなかった場合には、160回目の特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示された後に、遊技状態が確変遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる(図5(G)参照)。
大当たり遊技が終了した後に時短遊技状態に移行した場合、確変遊技状態と同様に高ベース状態であるため、遊技者は、第2始動口12を狙った右打ちにより遊技を行うことになる。右打ちされた遊技球が第2始動口12に入賞すると、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄表示器42に特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示される。ここで、大当たり遊技を実行すると判定された場合には、長開放当たりを示す大当たり図柄が第2特別図柄表示器42に停止表示され(図5(H)参照)、長開放ラウンド遊技中のV入賞を条件として、大当たり遊技終了後は、確変遊技状態で遊技が制御されることになる。一方、100回の特別図柄判定(主には第2特別図柄判定)が行われても1度も大当たり遊技を実行すると判定されなかった場合、100回目の特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示された後に、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる(図5(I)参照)。
[液晶表示装置5の画面構成]
次に、図6を参照にしつつ、液晶表示装置5の画面構成について説明する。図6は、液晶表示装置5における装飾図柄51及びアイコン52の表示例を示す画面図である。本実施形態のパチンコ遊技機1では、図6に示すように、アイコン52、複数の図柄を含んだ装飾図柄51、リーチ演出や予告演出等で用いられる画像等が液晶表示装置5の画面に表示される。
(装飾図柄について)
液晶表示装置5では、第1特別図柄の変動表示が開始されるのとほぼ同時に、装飾図柄51の変動表示が開始される。具体的には、液晶表示装置5の表示画面には、例えば1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる装飾図柄51a〜51cが横並びに3列表示されており、第1特別図柄の変動表示が開始されるとほぼ同時に、これらの装飾図柄51a〜51cが例えば上から下へスクロールするように、装飾図柄51a〜51cの変動表示が開始される。
そして、スクロールの開始後、全ての装飾図柄51a〜51cが停止するのに先立って、まず、例えば左列の装飾図柄(左図柄)51aと右列の装飾図柄(右図柄)51cとが擬似停止する。ここで、「疑似停止」とは、装飾図柄51が停止しているかのように見せかけるために、装飾図柄51を有効ライン上で揺れているように微動させることである。このような装飾図柄51a,51cの擬似停止の際に、有効ライン上に同一の装飾図柄51a,51cが擬似停止しなかった場合にはリーチが成立しないため、リーチ演出が行われることはなく、中列の装飾図柄(中図柄)51bが停止して、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示唆する3つの装飾図柄51a〜51c(ハズレを示唆する組み合わせの図柄)が有効ライン上に完全停止することになる。ここで、有効ラインとは、図6に例示するように、横一列に並んだ3つの領域53a〜53cを結ぶ横方向のラインである。
一方、左図柄51aと右図柄51cとが擬似停止する際に、有効ライン上に同一の装飾図柄51a,51cが擬似停止するとリーチが成立する。リーチが成立すると、有効ライン上に同一の装飾図柄51a〜51cが3つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与えるリーチ演出が行われる。
ここで、リーチ演出としては、ノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、及びSPSPリーチ演出の3種類が用意されている。
ノーマルリーチ演出は、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、且つ特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に設定された場合に選択され易いリーチ演出である。このため、ノーマルリーチ演出は、大当たりに対する信頼度が他のリーチ演出に比べて相対的に低いことを示唆するリーチ演出である。なお、詳細な説明は省略するが、このノーマルリーチ演出の途中や終盤で、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出に発展する場合がある。
SPリーチ演出は、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合や、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、且つ特別図柄の変動時間が相対的に長い時間に設定された場合に選択され易いリーチ演出である。なお、SPリーチ演出は、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」の場合と比較して、「ハズレ」の場合の方がより選択され易い。このため、SPリーチ演出は、大当たりに対する信頼度が中程度であることを示唆するリーチ演出である。詳細な説明は省略するが、このSPリーチ演出の途中や終盤で、SPSPリーチ演出に発展する場合がある。
SPSPリーチ演出は、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合や、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、且つ特別図柄の変動時間が相対的に長い時間に設定された場合に選択され易いリーチ演出である。なお、SPSPリーチ演出は、特別図柄判定の結果が「ハズレ」の場合と比較して、「大当たり」の場合の方がより選択され易い。このため、SPSPリーチ演出は、大当たりに対する信頼度が他のリーチ演出に比べて高いことを示唆するリーチ演出である。
このような第1特別図柄の変動表示中に装飾図柄51を用いて行われる演出を、本実施形態では「変動演出」と呼ぶ。
(アイコンについて)
パチンコ遊技機1では、第1始動口11に遊技球が入賞すると、大当たり遊技を実行するか否かを判定する第1特別図柄判定が行われる。そして、第1特別図柄表示器41において、第1特別図柄が変動表示された後に第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄が停止表示される。一方、第1始動口11に遊技球が入賞しても、その入賞に対応する第1特別図柄判定及び第1特別図柄の変動表示をすぐに行えない場合がある。具体的には、特別図柄の変動表示中、あるいは大当たり遊技中の場合が挙げられる。
例えば、第1特別図柄の変動中に第1始動口11に遊技球が入賞した場合は、当該変動中の第1特別図柄が停止表示されるまで当該入賞に対応する第1特別図柄判定及び第1特別図柄の変動表示は行われない。また、大当たり遊技中に第1始動口11に遊技球が入賞した場合は、当該大当たり遊技が終了するまで当該入賞に対応する第1特別図柄判定及び第1特別図柄の変動表示は行われない。そのため、このように第1始動口11に遊技球が入賞してもその入賞に対応する第1特別図柄判定や第1特別図柄の変動表示をすぐに行えない場合には、その入賞に対応する第1特別図柄判定の実行及び第1特別図柄の変動表示の開始が保留される。そして、特別図柄の変動表示が終了するか、あるいは大当たり遊技が終了すると、保留されていた第1特別図柄判定及び第1特別図柄の変動表示が行われる。
そのため、図6に例示するように、液晶表示装置5の画面には、第1始動口11への遊技球の入賞に応じた図柄変動が保留されていること、あるいは図柄変動が実行されていることを示唆するアイコン52を表示するための領域として、変動示唆表示領域56と保留表示領域57とが設けられている。変動示唆表示領域56には、第1特別図柄が変動表示中であることを示唆するアイコン52として、変動示唆アイコン520が表示される。保留表示領域57には、第1特別図柄判定が保留されていることを示唆するアイコン52が、第1特別図柄判定の保留数と同じ数だけ表示される。
例えば、第1特別図柄判定の保留数が「1」の場合は、保留表示領域57に1個の保留アイコン521が表示される。また、第1特別図柄判定の保留数が「2」の場合は、保留表示領域57に2個の保留アイコン521,522が表示される。また、第1特別図柄判定の保留数が「3」の場合には、保留表示領域57に3個の保留アイコン521〜523が表示される。また、第1特別図柄判定の保留数が「4」の場合には、保留表示領域57に4個の保留アイコン521〜524が表示される(図6参照)。
より詳細に説明すると、第1特別図柄が変動しておらず、且つ第1特別図柄判定の保留が一切ない状態で遊技球が第1始動口11に入賞すると、変動示唆アイコン520が変動示唆表示領域56に表示される。なお、変動示唆アイコン520は、この変動示唆アイコン520に対応する第1特別図柄の変動表示の開始に伴って変動示唆表示領域56に表示され、その変動表示の終了に伴って変動示唆表示領域56から消去される。
一方、第1特別図柄判定の保留数が「0」の状態で第1特別図柄が変動表示されているときに第1始動口11に遊技球が入賞すると、保留表示領域57に保留アイコン(以下「第1保留アイコン」ともいう)521が表示される。そして、この第1特別図柄の変動表示が終了する前に第1始動口11に遊技球が新たに入賞すると、遊技球が入賞する毎に保留アイコン(以下「第2保留アイコン」ともいう)522、保留アイコン(以下「第3保留アイコン」ともいう)523、保留アイコン(以下「第4保留アイコン」ともいう)524が順次表示されることになる。
なお、第1特別図柄判定の保留数が「4」の状態(保留アイコン521〜524が表示された状態)で第1始動口11に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて第1特別図柄判定が保留されることはないため、新たな保留アイコンが表示されることはない。
また、変動示唆表示領域56に表示されていた変動示唆アイコン520が消えると、第1保留アイコン521に対応する第1特別図柄の変動表示の開始に伴って保留表示領域57に表示されていた第1保留アイコン521が変動示唆表示領域56にシフトする。その際、保留表示領域57に第1保留アイコン521以外の保留アイコンが表示されている場合には、その保留アイコンを保留表示領域57内で変動示唆表示領域56側へシフトさせるシフト処理が併せて行われる。
具体的には、第1保留アイコン521〜第3保留アイコン523の3つの保留アイコンが表示された状態で第1保留アイコン521に対応する第1特別図柄の変動表示が開始される場合には、第1保留アイコン521が変動示唆表示領域56にシフトするのに伴い、第1保留アイコンが表示されていた位置に第2保留アイコン522がシフトし、その第2保留アイコン522が表示されていた位置に第3保留アイコン523がシフトする。
[各種演出の説明]
続いて、第1特別図柄の変動中に行われる各種演出について説明する。
[当該変動中の予告演出について]
第1特別図柄の変動表示に伴う変動演出中には、各種の予告演出が行われる場合がある。予告演出には、例えば、擬似連続予告演出、ステップアップ予告演出、RTC予告演出、役物予告演出等がある。
擬似連続予告演出は、第1特別図柄の1回の変動表示中に、装飾図柄51の変動表示と擬似停止とを繰り返し実行することで、第1特別図柄の1回の変動表示中に、装飾図柄51が複数回変動表示されたように見せかける演出である。この擬似連続予告演出では、第1特別図柄の1変動内で装飾図柄51が何回変動表示されるかによって、大当たりに対する信頼度が示唆される。
ステップアップ予告演出は、予め設定された所定ステップ数(例えば「5」)を上限として所定ステップ数以下のいずれかのステップ数まで段階的に発展可能な演出である。このステップアップ予告演出では、例えば、最終的にどの段階まで発展するかによって、大当たりに対する信頼度が示唆される。
RTC予告演出は、後述する演出制御基板130が有するRTC142(図20参照)が計時する日付及び曜日が演出内容に反映された演出である。このRTC予告演出に関しては、図18,19に基づいて後に詳細に説明する。
役物予告演出は、第1演出役物71、第2演出役物72、及び第3演出役物73のうちの少なくともいずれか1つを動作させる演出である。また、本実施形態のパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の変動表示中において、RTC予告演出に先立って、3つの演出役物71〜73(図7参照)を順に動作させる役物予告演出(以下「第3役物予告演出」ともいう)が行われる場合がある。以下、演出役物71〜73の構成及び動作について説明する。
(演出役物71〜73の構成及び動作)
図7は、演出役物71〜73と液晶表示装置5との位置関係を示す説明図である。また、図8(A)は第1演出役物71の動作を示し、図8(B)は第2演出役物72の動作を示し、図8(C)は第3演出役物73の動作を示す説明図である。
図7に示すように、第1演出役物71、第2演出役物72、及び第3演出役物73はそれぞれ、動作によって液晶表示装置5の画面に衝突等しないように、画面に対して、パチンコ遊技機1の正面側に配置されている。図7には、各演出役物71〜73が初期位置に配置された状態が示されており、パチンコ遊技機1に対する正面視を基準に、第1演出役物71は画面の左上に位置し、第2演出役物72は画面の左下に位置し、第3演出役物73は画面の右上に位置している。そして、これらの演出役物71〜73の初期位置は、画面の演出表示の視認を妨げにくい位置に設定されている。
第1演出役物71は、図8(A)に示すように、画面左上の初期位置(一点鎖線で示す第1演出役物71の位置)から、図中の矢印で示されるように右斜め下に向けて移動した演出位置(実線で示す第1演出役物71の位置)へと移動可能に構成されている。
第2演出役物72は、図8(B)に示すように、画面左下の初期位置(一点鎖線で示す第2演出役物72の位置)から図中の矢印で示されるようにまず画面の下部中央に向けて右方向に移動し、さらにその後、画面の上方に向けて移動した演出位置(実線で示す第2演出役物72の位置)へと移動可能に構成されている。
第3演出役物73は、図8(C)に示すように、画面右上の初期位置(一点鎖線で示す第3演出役物73の位置)から図中の矢印で示されるように画面の下方に向けて移動した演出位置(実線で示す第3演出役物の位置)へと移動可能に構成されている。
これらの演出役物71〜73を用いて、役物予告演出が行われる場合は、いずれか1つの演出役物71〜73が移動制御される第1役物予告演出か、いずれか2つの演出役物71〜73が移動制御される第2役物予告演出か、全ての演出役物71〜73が移動制御される第3役物予告演出のいずれかが実行される。
第1役物予告演出は、例えば第1演出役物71のみが動作する演出である。また、第2役物予告演出は、例えば第1演出役物71及び第2演出役物72が動作する演出である。第2役物予告演出では、動作する演出役物同士が互いに干渉しないような移動制御が行われる。
第3役物予告演出は、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合や、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であって且つ第1特別図柄の変動時間が相対的に長い時間に設定された場合に実行され易い役物予告演出である。また、第3役物予告演出は、第1特別図柄判定の結果が「ハズレ」の場合には、第1特別図柄の変動時間が相対的に長い時間に設定された場合であっても実行され難い演出である。このため、第3役物予告演出は、大当たりに対する信頼度が極めて高いことを示唆する予告演出であると言える。
この第3役物予告演出が実行される場合、各演出役物71〜73が以下のように動作する。具体的には、まず、第1演出役物71が初期位置から演出位置に移動してその状態(図8(A)参照)が数秒間維持された後に、第1演出役物71が初期位置に復帰する。なお、第1演出役物71が演出位置に位置している状態においては、第1演出役物71の移動による演出効果を高めるために、第1演出役物71の動作に対応する所定の演出画像(不図示)が表示画面に表示されると共に、所定の演出音がスピーカ24から出力される。
第1演出役物71が初期位置に復帰すると、第2演出役物72が初期位置から演出位置に移動してその状態(図8(B)参照)が数秒間維持された後に、第2演出役物72が初期位置に復帰する。なお、第2演出役物72が演出位置に位置している状態においては、第2演出役物72の移動による演出効果を高めるために、第2演出役物72の動作に対応する所定の演出画像(不図示)が表示画面に表示されると共に、所定の演出音がスピーカ24から出力される。
第2演出役物72が初期位置に復帰すると、第3演出役物73が初期位置から演出位置に移動してその状態(図8(C)参照)が数秒間維持された後に、第3演出役物73が初期位置に復帰する。なお、第3演出役物73が演出位置に位置している状態においては、第3演出役物73の移動による演出効果を高めるために、第3演出役物73の動作に対応する所定の演出画像(不図示)が表示画面に表示されると共に、所定の演出音がスピーカ24から出力される。
なお、本実施形態では、第3役物予告演出の演出パターンとして、第1演出役物71、第2演出役物72、第3演出役物73の順番で各演出役物71〜73が動作する演出パターンのみが用意されているが、他の実施形態では、例えば第2演出役物72、第1演出役物71、第3演出役物73の順番で各演出役物71〜73を動作させるといった他の演出パターンが用意されていてもよい。
また、本実施形態では、各演出役物71〜73がそれぞれ初期位置と演出位置との間を移動するように動作する構成である場合について説明するが、他の実施形態では、各演出役物71〜73がそれぞれ初期位置と演出位置との間で姿勢変化するような構成を採用してもよい。すなわち、各演出役物71〜73の演出態様はどのようなものであっても構わない。
また、本実施形態では、各演出役物71〜73の演出位置が液晶表示装置5の画面の一部を覆う位置に設定されている場合について説明するが、各演出位置は本実施形態で説明した位置とは異なる位置であってもよい。
また、本実施形態では、RTC予告演出に先立って第3役物予告演出が行われる場合について説明するが、RTC予告演出に先立って行われる演出は他の演出(例えば液晶表示装置5とスピーカ24を用いる演出)であってもよい。
[先読み演出について]
次に、図9〜17を参照しつつ、先読み演出について説明する。図9は、先読み演出の概要と種類を示した説明図である。本実施形態のパチンコ遊技機1では、特別図柄判定の保留に対して、その特別図柄判定に先立って、大当たり遊技を実行するか否かを判定したり特別図柄の変動パターンを特定したりする事前判定処理(後述する図27参照)が行われる。そして、その事前判定結果に基づいて、所定の先読み演出が実行される場合がある。
具体的には、図9に示すように、第1始動口11に遊技球が入賞(図9(A)では保留入賞と記載)すると、その保留入賞時に取得された各種乱数に基づいて事前判定処理が行われる(図9(B)参照)。なお、ここで言う「乱数」は、後述する大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数である。図には示されていないが、保留された第1特別図柄判定に関する事前判定結果が得られると、その事前判定結果に基づいて、先読み演出を実行するか否かが決定される。ここで、先読み演出を実行すると判定された場合、BGM演出(図9(C)参照)、アイコン色演出(図9(D)参照)、ボタン示唆演出(図9(E)参照)、BGM演出+アイコン色演出(図9(F)参照)、BGM演出+ボタン示唆演出(図9(G)参照)のうちのいずれかの先読み演出が実行される。一方、事前判定結果に基づいて先読み演出を実行しないと決定された場合、図9(C)〜(G)に示すいずれの先読み演出も実行されない。
以下、各先読み演出について、詳細に説明する。
(BGM演出の流れについて)
図10を参照しつつ、BGM演出の概要について説明する。図10は、BGM演出の流れを例示する説明図である。BGM演出は、「不明りょうな音」や「明りょうな音」をスピーカ24から出力して、大当たりに対する遊技者の期待感を煽る演出である。
事前判定結果に基づいてBGM演出を実行すると決定された場合、まず、不明りょうな音としてのノイズ音をスピーカ24から出力する制御が開始される(図10(a−1))。
ところで、このBGM演出は、第1特別図柄判定に対応する変動表示中(当該変動)に上述した擬似連続予告演出が実行されると共に、その擬似連続予告演出が3連目まで発展することを示唆する機能を有している。このため、本実施形態では、当該変動で擬似連続予告演出が実行されてそれが3連目まで発展する場合には、BGM演出の演出態様を途中で変化させることによってその旨を示唆することをしている。逆に、当該変動で擬似連続予告演出が実行されない場合や、擬似連続予告演出が実行されるものの3連目まで発展しない場合には、BGM演出の演出態様を維持する(途中で変化させない)ことによってその旨を示唆することをしている。
具体的には、事前判定結果に基づいて、保留されている第1特別図柄判定に対応する第1特別図柄の変動パターンが特定される。そして、特定された変動パターンが、3連目まで発展する擬似連続予告演出が実行される変動パターンであるか否かが判断される。ここで、3連目まで発展する擬似連続予告演出が実行される変動パターンではないと判断された場合、スピーカ24におけるノイズ音の出力が継続されて、そのノイズ音が変化することなくノイズ音の出力が停止される(図10(b−1))。すなわち、本実施形態では、ノイズ音の出力が継続されることで、BGM演出の演出態様が維持される。
一方、3連目まで発展する擬似連続予告演出が実行される変動パターンであると判断された場合、スピーカ24から出力されているノイズ音が明りょうなBGM(例えば所定の楽曲)に徐々に変化していき(図10(c−1))、最終的に、ノイズ音が出力されなくなって明りょうなBGMのみがスピーカ24から出力される状態となる(図10(d−1))。すなわち、本実施形態では、ノイズ音を明りょうなBGMに変化させることで、BGM演出の演出態様が変化される。
このように、保留された第1特別図柄判定に対応する図柄変動中に3連目まで発展する擬似連続予告演出が実行される場合には、BGM演出の演出態様が途中で変化する。また、この3連目まで発展する擬似連続予告演出は、大当たりとなる場合に実行され易く、大当たりとならない場合には実行され難い信頼度の高い演出である。
また、BGM演出では、事前判定処理において第1特別図柄判定に対する判定結果が大当たりと判定され、さらにその事前判定結果に基づいてBGM演出を行うことが決定された場合は、本実施形態では、85%以上の割合でBGM演出の演出態様が変化する演出パターンが選択されるものの、演出態様が変化しないBGM演出の演出パターンが選択される場合もある。
このように、大当たりとなる場合には、BGM演出の演出態様が維持される割合よりもBGM演出の演出態様が変化する割合の方が高く、当該変動で大当たりとなる場合には、BGM演出の演出態様が変化し易いと言える。なお、上記の演出態様が維持される割合と変化する割合とは、後述する図36の表記から明らかなように、事前判定処理の対象となった第1特別図柄判定の保留が消化された場合に選択される第1特別図柄の変動パターンに依存する。このため、選択される変動パターンによって、BGM演出の演出態様が変化する演出パターンが選択される割合とBGM演出の演出態様が変化しない演出パターンが選択される割合とが変化することになる。
このため、遊技者は、BGM演出の演出態様が途中で変化するか否かに基づいて、3連目まで発展する擬似連続予告演出が実行されるか否か、及び大当たりの信頼度が相対的に高いか否かを容易に認識することができ、BGM演出の演出態様が途中で変化することを期待しながら遊技を楽しむことができる。
また、BGM演出では、事前判定において第1特別図柄判定においてハズレと判定されて、さらにその事前判定結果に基づいてBGM演出を行うことが決定された場合は、本実施形態では、40%から80%の割合でBGM演出の演出態様が維持される演出パターンが選択されるものの、演出態様が変化するBGM演出の演出パターンが選択される場合もある。
より具体的には、本実施形態では、BGM演出の演出パターンが変動パターン毎に設けられており、変動時間が相対的に短い変動パターン程BGM演出の演出態様が維持される演出パターンが相対的に高い割合で選択され(上記80%寄りの割合)、変動時間が相対的に長い変動パターン程BGM演出の演出態様が維持される演出パターンが相対的に低い割合で選択される(上記40%寄りの割合)。
このように、大当たりとならない場合、変動時間が相対的に短い変動パターン程、BGM演出の演出態様が変化する割合よりもBGM演出の演出態様が維持される割合の方が高く、BGM演出の演出態様が変化し難い(維持され易い)と言える。一方、変動時間が相対的に長い変動パターン程、BGM演出の演出態様が変化する割合よりもBGM演出の演出態様が維持される割合の方が低く、BGM演出の演出態様が変化し易いと言える。このため、選択される変動パターンによって、BGM演出の演出態様が維持される演出パターンが選択される割合とBGM演出の演出態様が変化する演出パターンが選択される割合とが変化することになる。
このように、BGM演出の演出態様の変化が大当たりに繋がり易いものの、BGM演出の演出態様が途中で変化したとしても大当たりとならない場合がある。このため、遊技者は、BGM演出がノイズ音から明りょうなBGMに変化した後も、当該変動が終了するまでは大当たりかどうかを期待しながら遊技を楽しむことができる。
また、BGM演出の演出態様が維持されたとしても大当たりとなる場合があるので、遊技者は、BGM演出がノイズ音から明りょうなBGMに変化しなかった場合でも、当該変動が終了するまでは大当たりに対する期待感を失わずに遊技を楽しむことができる。
(BGM演出の実行期間について)
続いて、図11を参照しつつ、BGM演出の実行期間等について具体的に説明する。図11(A)は、ノイズ音の出力が維持されるBGM演出を例示するタイムチャートである。図11(B)は、ノイズ音から明りょうなBGMに変化するBGM演出を例示するタイムチャートである。
第1特別図柄の変動表示中に第1始動口11に遊技球が入賞(保留入賞)すると、その保留入賞に対応する事前判定結果に基づいてBGM演出を実行するか否かが決定される。具体的には、事前判定結果から得られる大当たりか否かを示す情報及び変動パターンと、後述するBGM乱数とに基づいて、BGM演出を実行するか否かが決定される。
BGM演出を実行することが決定されると、BGM演出の演出パターンを選択する所定のBGM演出パターン決定テーブルに基づいて演出パターンが選択され、BGM演出が開始される。なお、遊技球が第1始動口11に入賞するタイミング(正確には後述する第1始動口スイッチ111によって遊技球の第1始動口11への通過が検知されるタイミング)と、事前判定結果に基づいてBGM演出の実行及び演出パターンが決定されるタイミングとの間には時間的な差が殆どないため、便宜上、以下においては、保留入賞のタイミングをBGM演出の開始タイミングとして説明する。
ここで、本実施形態では、BGM演出の演出パターンを選択するためのBGM演出パターン決定テーブルとして、大当たり用BGM演出パターン決定テーブル(図39参照)と、ハズレ用BGM演出パターン決定テーブル(図40参照)とが、後述する演出制御基板130のサブROM132に記憶されている。いずれのBGM演出パターン決定テーブルにおいても、変動パターン毎に、ノイズ音の出力が継続される演出パターンと、ノイズ音が明りょうなBGMへと変化する演出パターンとが設定されている。BGM演出の演出パターンを選択する場合には、事前判定結果に基づいていずれかのテーブルが選択される。具体的には、いずれかのテーブルがサブROM132から読み出されてサブRAM133にセットされる。そして、選択されたテーブルから事前判定結果等に基づいた演出パターンが選択される。
より詳細に説明すると、事前判定結果からハズレを示す情報が得られた場合は、ハズレ用BGM演出パターン決定テーブルが選択され、事前判定結果から大当たりを示す情報が得られた場合は、大当たり用BGM演出パターン決定テーブルが選択される。
ハズレ用BGM演出パターン決定テーブル(図40参照)は、変動時間が相対的に短い変動パターンの場合、演出態様が維持される演出パターンの選択率が、演出態様が変化する演出パターンの選択率よりも高い。このため、変動時間が相対的に短い変動パターン且つハズレ用BGM演出パターン決定テーブルが選択された場合は、BGM演出の演出態様が維持される演出パターンが選択され易い。
これに対して、大当たり用BGM演出パターン決定テーブル(図39参照)は、変動時間の長短に関わらず、演出態様が変化する演出パターンの選択率が、演出態様が維持される演出パターンの選択率よりも高い。このため、大当たり用BGM演出パターン決定テーブルが選択された場合は、BGM演出の演出態様が変化する演出パターンが選択され易い。
なお、いずれのBGM演出パターン決定テーブルも、第1特別図柄判定の保留数毎に用意されており、それぞれのテーブルにおいて変動時間が相対的に長い変動パターンほど、ノイズ音が明りょうなBGMへと変化する演出パターンが選択され易くなるように構成されている。そのため、ハズレ用BGM演出パターン決定テーブル(図40参照)では、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択された場合、演出態様が変化する演出パターンの選択率が、演出態様が維持される演出パターンの選択率よりも高くなるため、変動時間が相対的に長い変動パターン且つ当該テーブルが選択された場合はBGM演出の演出態様が変化する演出パターンが選択され易い。
BGM演出の演出パターンとしては、上記したように、ノイズ音を維持する演出パターンと、ノイズ音が明りょうなBGMへと変化する演出パターンとの2種類が用意されている。すなわち、本実施形態では、BGM演出パターン決定テーブルにおいて変動パターン毎にこれら全2種類の演出パターンが設けられており、選択されたBGM演出パターン決定テーブルから、変動パターン及びBGM演出パターン乱数に対応したいずれか1の演出パターンが選択される。こうして決定された演出パターンのBGM演出は、遊技球が第1始動口11に保留入賞したタイミングで開始される。
図11(A)では、第1特別図柄の変動表示(図では特図変動と記載)及びその図柄の変動に伴う変動演出が行われている状態において、第1始動口11に遊技球が保留入賞された場合が例示されている。具体的には、図6に示す変動示唆アイコン520に対応する第1特別図柄の変動表示中に第1始動口11に遊技球が保留入賞し、その保留入賞に応じて図6に示す第1保留アイコン521が表示される場合である。また、図11(A)では、この保留入賞時に取得された各種乱数に基づいて事前判定処理が行われ、その事前判定結果に基づいてBGM演出の実行が決定される。そして、BGM演出の実行が決定された場合は、上記した情報に基づいてBGM演出パターン決定テーブルが選択され、その選択されたテーブルから選択された演出パターンに基づいてBGM演出が実行される。上記したように、BGM演出が開始されるタイミングは、遊技球が第1始動口11に保留入賞したタイミングとなるため、第1特別図柄の変動表示及びその図柄の変動に伴う変動演出の最中であって第1始動口11に遊技球が保留入賞したタイミングで、ノイズ音の出力が開始される。
ここで、変動示唆アイコン520に対応する第1特別図柄の変動表示が行われているときには、液晶表示装置5の画面上で装飾図柄51を用いた変動表示が行われると共に、この変動表示に対応する演出音(以下「変動演出音」ともいう)がスピーカ24から出力される。そのため、例えば、BGM演出音の音量が変動演出音の音量よりも小さく又は同等の音量に設定されているような場合、変動演出音と一緒にBGM演出音を出力すると、変動演出音にBGM演出音がかき消されてしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、BGM演出を行う場合は、変動演出音の出力を停止し、BGM演出音が強調される制御が行われる。
すなわち、ノイズ音の出力が開始されると、そのノイズ音の出力開始の際に行われていた変動示唆アイコン520に対応する変動演出の変動演出音が停止されるように制御される。そして、所定のタイミング(変動示唆アイコン520に対応する図柄変動の終了タイミング)になると変動示唆アイコン520に対応する第1特別図柄の変動が停止して第1特別図柄判定の判定結果が報知(ここではハズレが報知)される。これに対して、ノイズ音は、図11(A)に示すように、変動示唆アイコン520に対応する第1特別図柄の変動が停止した状態においても出力が継続される。またこのとき、変動演出音は停止した状態が継続される。
変動示唆アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知されると、ノイズ音の出力契機となった第1特別図柄判定の保留を示す第1保留アイコン521が変動示唆アイコンとして変動示唆表示領域56に移動し、これに伴い、第1特別図柄の変動表示及び変動演出が開始される。図11(A)では、BGM演出としてその演出態様を維持する演出パターンが選択されているため、ノイズ音の出力契機となった第1特別図柄判定の保留を示す第1保留アイコン521に対応する変動演出において、変動演出音に替えてノイズ音が出力される処理が所定時間継続され、その後、ノイズ音に替えて再び変動演出音が出力される処理が行われる。
このように、ノイズ音のままBGM演出が終了する演出パターンが選択された場合、すなわちBGM演出の演出態様を維持する演出パターンが選択された場合は、第1始動口11に遊技球が保留入賞したタイミングでノイズ音を出力するBGM演出が開始され、BGM演出の契機となった保留入賞に対応する第1特別図柄の変動の途中のタイミングまでそのノイズ音の出力が継続される。このように、本実施形態では、スピーカ24から出力されるノイズ音の出力を継続することによって、BGM演出の演出態様が維持される。
また、BGM演出として演出態様を維持する演出パターンが選択されている場合には、当該変動において、擬似連続予告演出が実行されない、あるいは擬似連続予告演出が実行されるものの3連目まで発展しない内容の演出が行われる。したがって、図11(A)では、ノイズ音の出力が継続されることによってBGM演出の演出態様が維持される演出パターンが選択されているため、第1保留アイコン521に対応する変動演出では、擬似連続予告演出が実行されないか、実行されても3連目までは行われることはない。図11(A)の場合、そのような演出を経た後に、第1保留アイコン521に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知される。なお、ノイズ音の出力を継続することによってBGM演出の演出態様が維持された場合には、相対的にハズレが報知され易い。
図11(B)では、既に第1保留アイコン521に対応する保留が1つあり、変動示唆アイコン520に対応する第1特別図柄が変動表示(図では特図変動と記載)及びその図柄の変動に伴う変動演出が行われている状態において、第1始動口11に遊技球が保留入賞(対応するアイコンは図6に示す第2保留アイコン522)された場合が例示されている。また、図11(B)では、この保留入賞時に取得された各種乱数に基づいて事前判定処理が行われ、その事前判定結果に基づいてBGM演出の実行が決定される。そして、上記図11(A)の場合と同様、第1特別図柄の変動表示及びその図柄の変動に伴う変動演出の最中であって第1始動口11に遊技球が保留入賞したタイミングで、ノイズ音の出力が開始される。
ノイズ音の出力が開始されると、そのノイズ音の出力開始の際に行われていた変動示唆アイコン520に対応する第1特別図柄の変動及びその図柄の変動に伴う変動演出の変動演出音が停止されるように制御される。そして、所定のタイミング(変動示唆アイコン520に対応する図柄変動の終了タイミング)になると、変動示唆アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果(ここではハズレ判定の結果)が報知される。これに対して、ノイズ音は、図11(B)に示すように、変動示唆アイコン520に対応する第1特別図柄の変動表示及び変動演出が停止した状態においても出力が継続される。またこのとき、変動演出音は停止した状態が継続される。
変動示唆アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知されると、ノイズ音の出力の契機となった第1特別図柄判定の保留よりも以前の第1特別図柄判定の保留を示す第1保留アイコン521が変動示唆アイコンとして変動示唆表示領域56に移動し、これに伴い、第1特別図柄の変動表示及び変動演出が開始される。図11(B)では、選択されたBGM演出パターン決定テーブルから、ノイズ音を明りょうなBGMに変化させることによってBGM演出の演出態様を変化させる演出パターンが選択されており、ノイズ音の出力の契機となった第1特別図柄判定の保留を示す第2保留アイコン522に対応する第1特別図柄の変動表示及び変動演出が開始されるまでは、変動演出音に替えてノイズ音を出力する処理が継続して行われる。
第1保留アイコン521に対応する第1特別図柄の変動表示及び変動演出は、所定のタイミング(第1保留アイコン521に対応する図柄変動の終了タイミング)になると停止され、当該第1保留アイコン521に対応する第1特別図柄判定の判定結果(ここではハズレ判定の結果)が報知される。第1保留アイコン521に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知されると、ノイズ音の出力の契機となった第1特別図柄判定の保留を示す第2保留アイコン522が変動示唆アイコンとして変動示唆表示領域56に移動し、これに伴い、第1特別図柄の変動表示及び変動演出が開始される。図11(B)では、ノイズ音を明りょうなBGMに変化させることによってBGM演出の演出態様を変化させる演出パターンが選択されており、ノイズ音の出力の契機となった第1特別図柄判定の保留を示す第2保留アイコン522に対応する第1特別図柄の変動表示及び変動演出が開始されると、変動演出音に替えて出力されていたノイズ音が徐々に明りょうなBGMに変化する出力処理が行われる。
第2保留アイコン522に対応する第1特別図柄の変動表示及び変動演出が開始されると共に、ノイズ音が徐々に明りょうなBGMに変化する出力処理が開始されて、所定のタイミングになると、擬似連続予告演出が開始される。上記したように、ノイズ音を明りょうなBGMに変化させることによってBGM演出の演出態様が変化する場合は、3連目まで発展する擬似連続予告演出が行われる。また、BGM演出では、明りょうなBGMが出力されることで3連目まで発展する擬似連続予告演出が行われることが示唆される。そのため、第2保留アイコン522に対応する変動演出では、擬似連続予告演出が3連目に発展する以前のタイミングで、ノイズ音の出力が停止され、明りょうなBGMのみが出力される処理が行われる。具体的には、擬似連続予告演出の開始のタイミング又はそれ以前のタイミング、2連目の擬似連続予告演出が開始したタイミング又は2連目の途中のタイミングにおいて、ノイズ音が明りょうなBGMに変化することによって、BGM演出の演出態様が変化する。
明りょうなBGMのみが出力されると、その後、擬似連続予告演出において3連目に発展する演出が行われて、例えばSPリーチ演出やSPSPリーチ演出が実行される。なお、このSPリーチ演出やSPSPリーチ演出が実行されている間も変動演出音の出力は停止された状態が継続され、明りょうなBGMのみが出力された状態が維持される。
このように、ノイズ音から明りょうなBGMへと変化してBGM演出が終了する演出パターンが選択された場合、すなわちBGM演出の演出態様を変化させる演出パターンが選択された場合は、第1始動口11に遊技球が保留入賞したタイミングでノイズ音による演出が開始され、BGM演出の契機となった保留入賞に対応する変動が開始したタイミングで徐々に明りょうなBGMに変化する制御が行われ、さらに当該変動における擬似連続予告演出における3連目に発展する以前のタイミングで明りょうなBGMのみが出力される状態に変化し、明りょうなBGMのみが出力された状態は当該変動の停止のタイミングに至るまで継続する。したがって、本実施形態では、BGM演出に関してスピーカ24から出力されるノイズ音を明りょうなBGMに変化させることによって、BGM演出の演出態様が変化される。
図11(B)の場合、そのような演出を経た後に、第2保留アイコン522に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知される。なお、BGM演出において、ノイズ音が明りょうなBGMに変化する場合は、相対的に大当たりが報知され易い。
本実施形態では、BGM演出の演出態様が変化すると擬似連続予告演出が3連目まで発展することが示唆される例を説明したが、他の実施形態では、2連目又は4連目まで発展することが示唆されるものであっても構わない。
本実施形態では、大当たりへの期待度が相対的に高いことを示唆するBGM演出として、スピーカ24から出力される演出音がノイズ音から明りょうなBGMに変化する演出パターンを例に説明したが、他の実施形態では、大当たりへの期待度が相対的に高いことを示唆するBGM演出として、遊技球の保留入賞と共に明りょうなBGMを出力し、その明りょうなBGMが維持される演出パターンが選択されるようにしてもよい。かかる演出パターンを採用する場合は、大当たりへの期待度が相対的に低いことを示唆するBGM演出として、スピーカ24から出力される演出音が明りょうなBGMからノイズ音に変化する演出パターンが用意されていることが好ましい。
また、本実施形態では、演出態様が維持又は変化される先読み演出の1つとして、スピーカ24を用いるBGM演出について説明しているが、他の実施形態では、スピーカ24に替えて、あるいはスピーカ24と共に、液晶表示装置5を用いてBGM演出と同様の趣旨の演出を行うようにしてもよい。すなわち、大当たりに対する信頼度が相対的に高いことを示す事前判定結果が得られた場合に、それを示唆するために液晶表示装置5の画面上の表示を不明りょうな状態から明りょうな状態へと変化させる表示制御を行うようにする。逆に、大当たりに対する信頼度が相対的に低いことを示す事前判定結果が得られた場合には、それを示唆するために液晶表示装置5の画面上に表示を不明りょうな状態を維持させる表示制御を行うようにする。例えば、先読み演出が開始された当初は何が表示されているかはっきり認識できない不明りょうな画像が、先読み演出を開始する契機となったアイコン52に対応する第1特別図柄の変動表示及び変動演出が開始されて所定のタイミングになれば、その不明りょうな画像を明りょうな画像に変化させる表示制御が挙げられる。また、不明りょうな画像が、所定のタイミングになっても変化しない、つまり不明りょうな画像を維持させる表示制御も挙げられる。
なお、不明りょうな画像から明りょうな画像へと変化する表示制御の具体例として、特別図柄判定の保留を示すアイコンを使用して、その保留を示すアイコンを所定のキャラクタに変化させたり、その保留を示すアイコンが白色等のデフォルト色から緑色や赤色等の特殊色に変化させたりするような演出が挙げられる。この演出制御の具体例については、図48,49に基づいて後述する。また、「大当たり」という文字が薄く表示された不明りょうな状態、あるいは「大当たり」という文字に靄が掛けられて表示された不明りょうな状態から、その文字が濃く表示された明りょうな状態、あるいは靄が取れて表示された明りょうな状態へと変化することで演出態様を変化させる演出を行ってもよい。また、盤ランプ25等を用いて同様の趣旨の演出を行うようにしてもよいし、スピーカ24、液晶表示装置5、盤ランプ25等のうちの2以上の演出手段を組み合わせて同様の趣旨の演出を行うようにしてもよい。
本実施形態では、BGM演出において演出態様が変化すると、擬似連続予告演出の3連目に発展することが示唆されるとして説明したが、他の実施形態では、BGM演出において演出態様が変化した場合、擬似連続予告演出とは異なる演出が行われることを示唆するようにしてもよい。例えば、ステップアップ予告演出における4段階目までの発展が確定するようにしてもよい。また、他の実施形態では、BGM演出において演出態様が変化すると、特定の演出が行われることを示唆するのではなく、単に大当たりへの期待度が相対的に高いことを示唆してもよい。
本実施形態では、事前判定結果に基づいてBGM演出の演出態様を決定する構成として説明したが、他の実施形態では、変動示唆アイコン52に対応する第1特別図柄判定の結果に基づいて、BGM演出の演出態様を決定するものであってもよい。
また、本実施形態では、BGM演出を先読み演出として実現しているが、他の実施形態では、BGM演出を変動示唆アイコン52に対応する図柄変動に伴う予告演出として実現してもよい。例えば、変動示唆アイコン52に対応する図柄変動の開始時にノイズ音の出力を開始し、大当たりに対する期待度が相対的に高い場合に例えばリーチ成立前に明りょうなBGMに変化するような演出制御が行われることが考えられる。具体的には、第1始動口11に遊技球が入賞し、第1特別図柄の変動開始時に行われる第1特別図柄判定の判定結果に基づいて、BGM演出を実行するか否かを決定する。BGM演出を実行すると決定する場合には、不明りょうな音を維持する演出パターンか、不明りょうな音が明りょうな音に変化する演出パターンのいずれかの演出パターンが選択され、選択された演出パターンに基づいてBGM演出を実行する。なお、演出パターンの選択に当たっては、上記したようなBGM演出パターン決定テーブルを用いて選択するようにしてもよい。
本実施形態では、BGM演出において、演出態様が変化するタイミングが、第1特別図柄判定の保留を示すアイコン52が変動示唆表示領域56に移動して、そのアイコン52に対応する変動演出が開始してリーチが成立するまでの間であるとして説明したが、他の実施形態では、その他のタイミングにBGM演出の演出態様を変化させてもよい。具体的には、先読み対象アイコン52が変動示唆表示領域56に移動する以前(=保留消化前)の所定のタイミングや、先読み対象アイコン52に対応する第1特別図柄の変動表示中におけるリーチ成立後の所定タイミングが挙げられる。
また、本実施形態では、第1始動口11に遊技球が入賞したタイミングにBGM演出が開始される例を説明したが、他の実施形態では、第1始動口11に遊技球が入賞後の所定のタイミング、例えば、第1始動口11に遊技球が入賞した時に既に第1特別図柄が変動表示中であれば、その変動が停止して次変動が開始したタイミングや、次変動の中途のタイミング等で、BGM演出が開始されてもよい。
(アイコン色演出)
図12を参照しつつ、アイコン色演出の概要について説明する。図12は、アイコン色演出の流れを例示する説明図である。アイコン色演出は、遊技球が第1始動口11に入賞した場合に、液晶表示装置5の画面上に表示されるアイコン52を通常の表示態様(デフォルト)と異なる表示態様で表示するいわゆる保留先読み演出である。なお、通常の表示態様のアイコン52は例えば白色(デフォルト色)で表示されるのに対して、通常の表示態様とは異なる表示態様のアイコン52は、例えば黄色、青色、緑色、赤色、金色、虹色(これらの色を「特殊色」ともいう)といったデフォルト色とは異なる色で表示される。アイコン52の色は、白色、青色、黄色、緑色、赤色、金色、虹色の順番で大当たりの可能性の高低を示唆するものであり、虹色に限っては第1特別図柄判定の判定結果が大当たりである場合にのみ選択可能な色である。
例えば、第1特別図柄の変動表示中に第1始動口11に遊技球が入賞すると、その入賞に対応する事前判定結果に基づいてアイコン色演出を実行するか否かが決定される。具体的には、事前判定結果から得られる大当たりか否かを示す情報及び変動パターンと、後述するアイコン色乱数とに基づいて、アイコン色演出を実行するか否かが決定される。
アイコン色演出を実行することが決定されると、アイコン色演出の演出パターンを決定する所定のアイコン色演出パターン決定テーブルに基づいて演出パターンが決定され、決定後、所定のタイミング(例えば決定後すぐのタイミング、または決定後から所定時間経過後のタイミング)でアイコン色演出が開始される。
ここで、本実施形態では、アイコン色演出の演出パターンを決定するためのアイコン色演出パターン決定テーブルとして、大当たり用アイコン色演出パターン決定テーブルと、ハズレ用アイコン色演出パターン決定テーブルとが、後述する演出制御基板130のサブROM132に記憶されている。いずれのアイコン色演出パターン決定テーブルにおいても、変動パターン毎に、アイコン52の初期の表示色と、最終的な表示色と、その最終的な特殊色に至るまでの変化パターン(例えば「白色」→「緑色」、「青色」→「緑色」→「赤色」等)とが対応付けられた複数の演出パターンが設定されている。アイコン色演出の演出パターンを決定する場合には、事前判定結果に基づいて、いずれかのテーブルが選択されて、選択されたテーブルから事前判定結果等に基づいた演出パターンが選択される。
より詳細に説明すると、事前判定結果からハズレを示す情報が得られた場合は、ハズレ用アイコン色演出パターン決定テーブルが選択され、事前判定結果から大当たりを示す情報が得られた場合は、大当たり用アイコン色演出パターン決定テーブルが選択される。
ハズレ用アイコン色演出パターン決定テーブルは、大当たりとなる可能性が相対的に低いことを示唆する特殊色(例えば「青色」や「黄色」)が最終的な表示色として対応付けられた演出パターンの選択率が、大当たりとなる可能性が相対的に高いことを示唆する特殊色(例えば「赤色」や「金色」)が最終的な表示色として対応付けられた演出パターンの選択率よりも高い。このため、ハズレ用アイコン色演出パターン決定テーブルが選択された場合は、アイコン52の最終的な表示色は大当たりとなる可能性が相対的に低いことを示唆する特殊色に変化する演出パターンが選択され易い。
これに対して、大当たり用アイコン色演出パターン決定テーブルは、大当たりとなる可能性が相対的に高いことを示唆する特殊色が最終的な表示色として対応付けられた演出パターンの選択率が、大当たりとなる可能性が相対的に低いことを示唆する特殊色が最終的な表示色として対応付けられた演出パターンの選択率よりも高い。このため、大当たり用アイコン色演出決定テーブルが選択された場合は、アイコン52の最終的な表示色は大当たりとなる可能性が相対的に高いことを示唆する特殊色に変化する演出パターンが選択され易い。
なお、いずれのアイコン色演出パターン決定テーブルも、変動時間が長ければ長いほど、大当たりとなる可能性が相対的に高いことを示唆する特殊色でアイコン52が表示される演出パターンの選択率が高くなるように構成されている。そのため、事前判定結果がハズレを示す場合であっても、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されているような場合には、変動時間が短い変動パターンが選択されている場合よりも、大当たりとなる可能性が相対的に高いことを示唆する特殊色が最終的な表示色として対応付けられた演出パターンが選択され易い。
アイコン色演出の演出パターンとしては、上記したように、アイコン52の初期の表示色と、最終的な表示色と、その最終的な表示色に至るまでの変化パターンとが対応付けられた複数の演出パターンが用意されている。そして、本実施形態では、アイコン色演出パターン決定テーブルにおいて、変動パターン毎にこれらの複数種類に対応する演出パターンが設けられており、選択されたアイコン色演出パターン決定テーブルから、変動パターン及びアイコン色演出パターン乱数に対応するいずれか1の演出パターンが選択される。
アイコン色演出を実行する場合は、セットされたアイコン色演出パターン決定テーブルから、例えば、アイコン色演出を実行する対象となったアイコン(以下、先読み対象アイコンともいう)52が、液晶表示装置5の画面にデフォルト色で初期表示(図12(a−2))されてから最終的に表示される特殊色に変化(図12(c−2))する演出パターンや、最初から最終的に表示される特殊色に変化した状態で先読み対象アイコン52が表示される演出パターン(図12(b−2))が選択される場合がある。
また、先読み対象アイコン52が、液晶表示装置5の画面に最初から特殊色で表示される場合(図12(b−2))であっても、先読み対象アイコン52に対応する第1特別図柄の変動表示が終了するまでの間に最初に表示された特殊色よりも上位の色に変化して、その後に最終的に表示される特殊色に変化する演出パターン(図12(c−2))が決定される場合もある。
一方、事前判定結果に基づいてアイコン色演出を実行しないことが決定された場合は、先読み対象アイコン52はデフォルト色での表示が決定し、先読み対象アイコン52に対応する第1特別図柄の変動が終了するまでデフォルト色で表示される。
このように、アイコン色演出では、選択されたアイコン色演出パターン決定テーブルから、事前判定結果及びアイコン色演出パターン乱数に対応する演出パターンが選択され、その選択された演出パターンに基づいて先読み対象アイコン52の表示色を変化させて、最終的にどの色で表示されるかによって、大当たりの信頼度が示唆される。
そして、先読み対象アイコン52に対応する第1特別図柄判定が実行されるのに伴って、先読み対象アイコン52が変動示唆表示領域56に移動すると共に第1特別図柄の変動表示が行われ、その第1特別図柄判定の判定結果を示す表示態様で装飾図柄51が停止表示される。
なお、本実施形態では、アイコン色演出において、以下のような制御が行われる。先読み対象アイコン52に対応する第1特別図柄判定の保留に関して、大当たりに対する信頼度が相対的に低いという事前判定結果が得られている場合、すなわち、大当たり遊技が実行されず且つ先読み対象アイコン52に対応する第1特別図柄の変動パターンとして変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されるという事前判定結果が得られている場合、先読み対象アイコン52の最終的な表示色は、白色や青色、黄色になり易い。
また、先読み対象アイコン52に対応する第1特別図柄判定の保留に関して、大当たりに対する信頼度が相対的に高いという事前判定結果が得られた場合、すなわち、大当たり遊技が実行されることを示す事前判定結果が得られている場合や、大当たり遊技は実行されないものの先読み対象アイコン52に対応する第1特別図柄の変動パターンとして変動時間が相対的に長いものが選択されるという事前判定結果が得られている場合、先読み対象アイコン52の最終的な表示色は、緑色や赤色、金色になり易い。
また、先読み対象アイコン52に対応する第1特別図柄判定の保留に関して、大当たりになるという事前判定結果が得られている場合、最終的な表示色が「虹色」になる可能性がある。
また、図9に例示したように、事前判定結果に基づいて先読み演出を実行することが決定されると、上述したBGM演出とアイコン色演出とが並行して行われる場合がある。例えば、この2つの演出が行われる場合は、先読み対象アイコン52に対応する保留入賞のタイミングでBGM演出としてノイズ音が出力され、ノイズ音から明りょうなBGMに演出態様が変化するタイミング又は明りょうなBGMに変化した後のタイミングで先読み対象アイコン52が特殊色に変化する。なお、ノイズ音が出力されるタイミングと同時タイミング又はノイズ音が出力されているいずれかのタイミングで先読み対象アイコン52の表示色が特殊色に変化してもよい。また、他の実施形態において、先読み対象アイコン52に対応する保留入賞より後のタイミングでノイズ音が出力されるような構成を採用した場合においては、そのノイズ音が出力される以前のタイミングで先読み対象アイコン52が特殊色に変化してもよい。
本実施形態では、アイコン52の表示態様を通常とは異ならせる演出の一例としてアイコン色演出を行う場合について説明するが、他の実施形態では、アイコンの大きさや形を通常とは異ならせる先読み演出を行ってもよい。具体的には、例えば、保留消化に伴って、先読み対象アイコン52を大きくしていく演出や、保留消化に伴って、先読み対象アイコン52の形状を変化させる演出などが例として挙げられる。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1では、上記したように、電チューサポート機能が付与される高ベース状態においては、遊技球が第2始動口12に入賞し易くなる構成であるため、第2特別図柄判定が保留され易くなる。またその高ベース状態においては、上記した変動示唆表示領域56及び保留表示領域57とは異なる第2特別図柄の変動表示を示唆するアイコンの表示領域や、第2特別図柄判定の保留を示唆するアイコンの表示領域が設けられ、その領域に各アイコンが表示される。そのため、第2始動口12に遊技球が入賞した場合には、この他の表示領域を用いて、上記同様のアイコン色演出を行うようにしてもよい。
(ボタン示唆演出について)
図13を参照しつつ、ボタン示唆演出の概要について説明する。図13は、ボタン示唆演出の流れを例示する説明図である。ボタン示唆演出は、液晶表示装置5の画面上で行われる、演出ボタン26の操作が有効になる有効期間の到来を、アイコン52を用いて事前に示唆する演出である。ここで、「有効期間」は、有効期間内に遊技者が演出ボタン26を操作した場合に、その操作に応じた演出が実行されることになる期間を言う。
具体的には、ボタン示唆演出は、変形示唆演出と、変形煽り演出と、ボタン操作演出と、保留変化演出とを含むものである。
ボタン操作演出とは、変形煽り演出(図17(I)参照)を行っている保留アイコンを、遊技者に対して演出ボタン26の操作を促すボタン画像(図17(J)参照)に変化させる演出である。
保留変化演出とは、ボタン画像の表示に対して、遊技者が演出ボタン26の操作を行うと、その操作に応じて、変動示唆表示領域56に特殊色のアイコン52を表示する演出である(図17(L)参照)。
変形煽り演出とは、先読み対象アイコン52がボタン画像に変化する可能性を示唆して、ボタン画像に変化することに対する期待感を煽る演出である(図16(F)、図17(I)参照)。
変形示唆演出とは、変形煽り演出に発展するか否かを示唆する演出である。
事前判定結果に基づいて、ボタン示唆演出を実行することが決定されると、まず液晶表示装置5の画面上において変形示唆演出が実行される(図13(a−3))。
変形示唆演出は、3段階の演出から構成される。1段階目は、例えば、演出ボタン26の操作を促す文字を液晶表示装置5に表示する演出(以下、変形示唆第1演出という)である。2段階目の演出は、例えば盤ランプ25等を点灯する演出(以下、変形示唆第2演出という)である。3段階目の演出は、液晶表示装置5に表示された保留アイコンを点滅表示する演出(以下、変形示唆第3演出という)である。本実施形態では、変形示唆演出は、3段階目を上限として、3段階以下のいずれかの段階まで発展可能なステップアップ演出として構成されている。
変形示唆演出が3段階目の演出まで発展すると、アイコン52による変形煽り演出が開始される(図13(b−3))。これに対して、変形示唆演出が3段階目まで発展しなかった場合は、アイコン52による変形煽り演出は開始されない。
本実施形態では、先読み対象アイコン52を変動示唆表示領域56において緑色以上で表示することが決定された場合に、変形煽り演出が開始される(図13(b−3))。これに対して、先読み対象アイコン52を変動示唆表示領域56において緑色以上に変化させてはいけない場合、具体的には第1特別図柄の変動時間が相対的に短いという事前判定結果が得られている場合には、変形煽り演出は行われない。なお、この場合は、変形示唆演出のみが実行される場合がある。
変形煽り演出は、先読み対象アイコン52が保留表示領域57に表示されているときから開始されるため、保留表示領域57に表示されている先読み対象アイコン52を用いて行われる。具体的には、保留表示領域57に表示されている先読み対象アイコン52は、通常の表示態様(デフォルト色表示された状態:図16(F)の左上図を参照)と、ボタン画像に変化した状態(図16(F)の右下図を参照)とに交互に切り替わるように表示される。その後、その先読み対象アイコン52は、変動示唆表示領域56に移動して(図13(c−3))、これまでの演出態様と異なる変形煽り演出を行う。具体的には、変動示唆表示領域56に表示されている先読み対象アイコン52は、これまでの大きさよりも若干拡大されて表示され(図13(d−3))、ボタン画像に変化した状態(図17(I)参照)と、そのボタン画像が割れたような状態に変化した状態とに交互に切り替わるように表示される。そして、この変形煽り演出は、先読み対象アイコン52が変動示唆表示領域56に移動してから所定時間が経過するまで継続する。
この先読み対象アイコン52は、変動示唆表示領域56に移動してから所定時間が経過すると、当該先読み対象アイコン52がボタン画像(図17(J)参照)に変形する(図13(e−3))。これにより、先読み対象アイコン52による変形煽り演出は終了し、ボタン操作演出が開始される。なお、ボタン操作演出の開始と同時に、演出ボタン26の操作が有効な有効期間の残時間を報知するゲージ画像が表示される。
なお、本実施形態では、先読み対象アイコン52が変動示唆表示領域56に移動して変形煽り演出の演出態様が変化した後、さらにその変形煽り演出の演出態様が変化する場合がある。具体的には、先読み対象アイコン52がボタン画像から割れたような状態に変化した状態で表示される際に拡大表示され、割れる前のボタン画像が表示される際には縮小表示される表示画像の拡縮演出を行う場合がある。この拡縮演出を伴う変形煽り演出が行われた場合には、その後、通常とは異なるボタン画像が表示され易くなる。例えば、通常とは異なるボタン画像としては、図示しないが、演出ボタン26の上端が通常より高く突出した状態を示唆するボタン画像や、演出ボタン26の周囲に羽根が設けられたようなボタン画像等が用意されている。これらの通常と異なる態様のボタン画像は、大当たりに対する信頼度が相対的に高い場合や、大当たりに対する信頼度が相対的に低いが、第1特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンが選択された場合に選択され易い。
こうして、先読み対象アイコン52がボタン画像に変化して、有効期間内に遊技者が演出ボタン26を押下(操作)すると(図13(f−3))、ボタン操作演出は終了し、操作に応じた結果が液晶表示装置5の画面上に報知される保留変化演出が行われる。具体的には、遊技者が演出ボタン26を押下すると、ボタン画像が画面から消え、それに伴い、画面の中央に大きな先読み対象アイコン52が出現する。この先読み対象アイコン52は、画面の中央で緑色以上の特殊色で表示される。
ここで、ボタン示唆演出において、演出ボタン26の操作が有効となる有効期間の開始タイミングとしては、複数のタイミングが用意されている。具体的には、リーチ演出の開始タイミング、SPリーチ演出に発展するタイミング、SPSPリーチ演出に発展するタイミング、SPリーチ演出中やSPSPリーチ演出中の所定タイミングが例として挙げられる。特に、SPSPリーチ演出中の所定タイミングで演出ボタン26の操作が有効となる場合は、変動開始を基準として、そのタイミングが遅ければ遅いほど、高期待度の特殊色(例えば「赤色」や「金色」)に変化し易くなるようにしてもよい。
かかる演出により、遊技者は、有効期間の発生がより遅くなることを願いながら、遊技を楽しむことができる。
また、例えばSPSPリーチ演出の途中で有効期間が発生する場合は、より早い段階で有効期間が発生する場合に比べて、変形煽り演出の実行時間が長くなるように設定してもよい。
このため、遊技者は、変形煽り演出がより長く続くことを願いながら、遊技を楽しむことができる。
画面の中央に特殊色で表示された先読み対象アイコン52は、一定時間その位置で表示された状態が維持されると、その後、変動示唆表示領域56に向けて移動しつつ徐々に小さくなるように縮小表示されて、通常の大きさで変動示唆表示領域56に表示される(図13(h−3))。
なお、有効期間内に遊技者が演出ボタン26を押下しなかった場合には、規定の特殊色(例えば赤色)の先読み対象アイコン52が画面中央に出現して、それが変動示唆表示領域56に移動して表示される。
そして、最終的に、先読み対象アイコン52に対応する図柄変動の終了に伴って第1特別図柄判定の判定結果が報知される。なお、変動示唆アイコンとして変動示唆表示領域56に表示されている先読み対象アイコン52の表示色が緑色の場合には大当たりが報知される可能性が中程度であり、表示色が赤色や金色であればその可能性がさらに高くなる。なお、先読み対象アイコン52の表示色が虹色になっている場合には、必ず大当たりが報知されることになる。
このように、ボタン示唆演出では、演出ボタン26の押下によって特殊色のアイコン52が出現するが、そのアイコン52の表示色は緑色以上の特殊色であるため、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
また、本実施形態では、アイコン52自体がボタン画像に変化して遊技者にボタン操作を促す演出が行われるため、アイコン52を用いた演出のバリエーションを増加させることができると共に、ボタン画像を表示して遊技者にボタン操作を行わせるボタン操作演出の興趣性を効果的に向上させることができる。
続いて、図14を参照しつつ、ボタン示唆演出が行われる期間等について具体的に説明する。図14(A)は、アイコン52がボタン画像に変形しないボタン示唆演出を例示し、図14(B)は、アイコン52がボタン画像に変形するボタン示唆演出を例示するタイムチャートである。なお、図14(A)に示すアイコン52がボタン画像に変形しないボタン示唆演出とは、図13に示したように、図13(b−3)以降の演出が行われない演出であり、図14(B)に示すアイコン52がボタン画像に変形するボタン示唆演出とは、図13(b−3)以降の演出が行われる演出である。
特別図柄の変動表示中に第1始動口11に対して遊技球が入賞(保留入賞)すると、その保留入賞に対応する事前判定結果に基づいてボタン示唆演出を実行するか否かが決定される。具体的には、事前判定結果から得られる大当たりか否かを示す情報及び変動パターンと、後述するボタン示唆乱数とに基づいて、ボタン示唆演出を実行するか否かが決定される。
ボタン示唆演出を実行することが決定されると、ボタン示唆演出の演出パターンを決定する所定のボタン示唆演出パターン決定テーブルに基づいて演出パターンが選択され、その演出パターンでボタン示唆演出が実行される。
ここで、本実施形態では、ボタン示唆演出の演出パターンを選択するためのボタン示唆演出パターン決定テーブルとして、大当たり用ボタン示唆演出パターン決定テーブル(図36参照)と、ハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブル(図37参照)とが、後述する演出制御基板130のサブROM132に記憶されている。いずれのボタン示唆演出パターン決定テーブルにおいても、変動パターン毎に、大別して、先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させる演出パターン(図36,37ではC〜F)と、先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させない演出パターン(図36,37ではA,B)とが設定されている。ボタン示唆演出の演出パターンを決定する場合には、事前判定結果に基づいて、いずれかのテーブルが選択され、選択されたテーブルから事前判定結果等に基づいた演出パターンが選択される。
具体的には、事前判定結果からハズレを示す情報が得られた場合は、ハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブルが選択され、事前判定結果から大当たりを示す情報が得られた場合は、大当たり用ボタン示唆演出パターン決定テーブルが選択される。
ハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブル(図37参照)は、変動時間が相対的に短い変動時間が選択されている場合、先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させない演出パターンの選択率が、先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させる演出パターンの選択率よりも高い。このため、変動時間が相対的に短い変動パターン及びハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブルが選択された場合は、先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させない演出パターンが選択され易い。
これに対して、大当たり用ボタン示唆演出パターン決定テーブル(図36参照)は、変動時間の長短に関わらず、先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させる演出パターンの選択率が、先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させない演出パターンの選択率よりも高い。このため、大当たり用ボタン示唆演出パターン決定テーブルが選択された場合は、先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させる演出パターンが選択され易い。
なお、いずれのボタン示唆演出パターン決定テーブルも、第1特別図柄判定の保留数毎に用意されており、それぞれのテーブルにおいて変動時間が相対的に長い変動パターンほど先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させる演出パターンが決定され易くなるように構成されている。そのため、本実施形態では、ハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブル(図37参照)が、変動時間が相対的に長い変動パターンの場合、先読み対象アイコン52をボタン画像に変化させる演出パターンの選択率が、先読み対象アイコン52をボタン画像に変化させない演出パターンの選択率よりも高くなるため、変動時間が相対的に長い変動パターン且つ当該テーブルが選択された場合は先読み対象アイコン52がボタン画像に変化する演出パターンが選択され易い。
また、ボタン示唆演出の演出パターンとしては、上記したように、大別して、先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させない演出パターンと、先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させる演出パターンとが用意されている。そして、本実施形態では、先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させない演出パターンとして2種類の演出パターンA,Bが用意され(図36,37参照)、先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させる演出パターンとして4種類の演出パターンC〜Fが用意されている(図36,37参照)。
先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させない演出パターンAは、変形示唆第1演出のみを行う演出パターン(図では変形示唆演出(1段階)と記載)である。先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させない演出パターンBは、変形示唆第1演出及び変形示唆第2演出を行う演出パターン(図では変形示唆演出(1段階〜2段階)と記載)である。
また、先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させる演出パターンCは、変形示唆第1〜3演出、変形煽り演出、ボタン操作演出、及び先読み対象アイコン52の表示色を緑色に変化させる保留変化演出を行う演出パターン(図では変形示唆演出(1段階〜3段階)→変形煽り演出→ボタン操作演出→保留変化演出(緑色)と記載)である。
先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させる演出パターンDは、変形示唆第1〜3演出、変形煽り演出、ボタン操作演出、及び先読み対象アイコン52の表示色を赤色に変化させる保留変化演出を行う演出パターン(図では変形示唆演出(1段階〜3段階)→変形煽り演出→ボタン操作演出→保留変化演出(赤色)と記載)である。
先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させる演出パターンEは、変形示唆第1〜3演出、変形煽り演出、ボタン操作演出、及び先読み対象アイコン52の表示色を金色に変化させる保留変化演出を行う演出パターン(図では変形示唆演出(1段階〜3段階)→変形煽り演出→ボタン操作演出→保留変化演出(金色)と記載)である。
先読み対象アイコン52をボタン画像に変形させる演出パターンFは、変形示唆第1〜3演出、変形煽り演出、ボタン操作演出、及び先読み対象アイコン52の表示色を虹色に変化させる保留変化演出を行う演出パターン(図では変形示唆演出(1段階〜3段階)→変形煽り演出→ボタン操作演出→保留変化演出(虹色)と記載)である。
このように、本実施形態では、ボタン示唆演出パターン決定テーブルにおいて変動パターン毎にこれら全6種類の演出パターンが設けられており、セットされたボタン示唆演出パターン決定テーブルから、変動パターン及びボタン示唆演出パターン乱数に対応するいずれか1の演出パターンが選択される。こうして選択された演出パターンのボタン示唆演出は、現在実行中の特別図柄の変動表示が終了した後の所定のタイミング、例えば次の図柄変動の開始時を開始タイミングとして実行される。
図14(A)では、第1特別図柄の変動表示(図では特図変動と記載)及びその図柄の変動に伴う変動演出が行われている状態において、第1始動口11に保留入賞された場合が例示されている。具体的には、図6に示す変動示唆アイコン520に対応する第1特別図柄の変動表示中に第1始動口11に遊技球が保留入賞し、その保留入賞に応じて図6に示す第1保留アイコン(先読み対象アイコンともいう)521が表示される場合である。また、図14(A)では、この保留入賞時に取得された各種乱数に基づいて事前判定処理が行われ、その事前判定結果に基づいてボタン示唆演出の実行が決定される。そして、ボタン示唆演出の実行が決定された場合は、上記した情報に基づいてボタン示唆演出パターン決定テーブルが選択され、その選択されたテーブルから選択された演出パターンに基づいてボタン示唆演出が実行される。
ボタン示唆演出では、保留入賞時に実行されていた図柄の変動終了後、次の図柄が変動表示された所定のタイミングを開始タイミングとして、まず変形示唆演出から実行される。
変形示唆演出は、上述したように、3つの変形示唆第1〜3演出があり、アイコン52をボタン画像に変化させる場合には、これら全ての変形示唆第1〜3演出が行われて次の段階の演出たる変形煽り演出に発展することになる。しかしながら、変形煽り演出に発展しない演出パターンが決定されている場合、すなわちアイコン52をボタン画像に変形させないことが決定されている場合には、上記した図13(b−3)以降の演出が行われないため、図14(A)に示すように、変形示唆演出を第1段階または第2段階で終了させて、ボタン示唆演出を終了する。
このように、ボタン画像に変形しない演出パターンが選択されてボタン示唆演出が行われる場合は、第1始動口11に遊技球が保留入賞した後の所定のタイミングで変形示唆演出が開始され、当該変形示唆演出から次の段階に演出が進められることなくボタン示唆演出は終了する。そして、最終的に、先読み対象アイコン521に対応する図柄変動の終了に伴って第1特別図柄判定の判定結果が報知される。なお、ボタン示唆演出において、変形示唆演出のみで演出が終了する場合は多くの割合でハズレが報知されることになるが、少ない割合で大当たりが報知される場合もある。
図14(B)では、既に第1保留アイコン521に対応する保留が1つあり、変動示唆アイコン520に対応する第1特別図柄の変動表示(図では特図変動と記載)及びその図柄の変動表示に伴う変動演出が行われている状態において、第1始動口11に遊技球が保留入賞(対応するアイコンは図6に示す第2保留アイコン522)された場合が例示されている。また、図14(B)では、この保留入賞時に取得された各種乱数に基づいて、事前判定処理が行われ、その事前判定結果に基づいてボタン示唆演出の実行が決定される。そして、ボタン示唆演出の実行が決定された場合は、上記した情報に基づいてボタン示唆演出パターン決定テーブルが選択され、その選択されたテーブルから選択された演出パターンに基づいてボタン示唆演出が実行される。
上記したように、ボタン示唆演出では、保留入賞時に実行されていた図柄の変動終了後、次の図柄が変動表示された所定のタイミングを開始タイミングとして、まず変形示唆演出から実行される。
図14(B)に示す例では、第2保留アイコン(先読み対象アイコンともいう)522がボタン画像に変化する演出が行われる。また、この第2保留アイコン522がボタン画像に変化する演出は、変形示唆演出よりも後に行われる演出である。そのため、図14(B)では、上記した図14(A)で示した場合とは異なり、変形示唆演出において変形示唆第1〜3演出全てが行われて、次の段階の演出たる変形煽り演出に発展する。具体的には、変形煽り演出に発展する演出パターンが決定されている場合、すなわちアイコン52をボタン画像に変形させる演出パターンが決定されている場合には、上記した図13(b−3)以降の演出が行われるため、図14(B)に示すように、変形示唆演出の後に変形煽り演出が行われる。
変形煽り演出は、先読み対象アイコン522が変動示唆表示領域56に移動して当該先読み対象アイコン522に対応する第1特別図柄の変動表示及び変動演出が開始され、さらに所定時間が経過するまで継続して行われる。図14(B)では、変形煽り演出は、ボタン示唆演出が開始された第1保留アイコン521に対応する第1特別図柄の変動表示及び変動演出の途中のタイミングから、先読み対象アイコン522に対応する第1特別図柄の変動表示及び変動演出の途中のタイミングに跨って行われる。また、変形煽り演出では、先読み対象アイコン522が保留表示領域57から変動示唆表示領域56に移動すると、当該変形煽り演出を継続しつつ、当該先読み対象アイコン522を拡大表示する。
先読み対象アイコン522に対応する第1特別図柄の変動表示及び変動演出が開始されて、所定時間が経過すると、変形煽り演出を行っていた先読み対象アイコン522を演出ボタン26に対する操作を遊技者に促す画像に変化させるボタン操作演出(図13参照)が行われる。このとき、演出ボタン26の操作が有効な有効期間の残時間を報知(あるいは示唆)するゲージ画像を同時に表示する。そして、有効期間内に遊技者によって演出ボタン26が操作されると、液晶表示装置5の画面上においてボタン操作に応じた演出たる保留変化演出(図13参照)が実行される。具体的には、演出ボタン26が操作されると、緑色以上の特殊色の大きな先読み対象アイコン522が画面中央に出現して、その後、変動示唆表示領域56に向けて移動しながら通常の大きさで表示される演出が実行される。
特殊色の先読み対象アイコン522が変動示唆表示領域56に表示されると、その後、上記したSPリーチ演出又はSPSPリーチ演出が行われて、最終的に、先読み対象アイコン522に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知される。なお、ボタン示唆演出において、先読み対象アイコンが特殊色で表示される場合は、変形示唆演出のみで演出が終了する場合に比べて、大当たりが報知される割合が多い。
また、本実施形態では、ボタン示唆演出において、先読み対象アイコン52が緑色以上で表示された場合は、必ずSPリーチ演出以上のリーチ演出が行われる。換言すれば、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出が行われない場合には、ボタン示唆演出において、先読み対象アイコン52の表示色が緑色以上で表示されることはない。
なお、本実施形態では、変動示唆演出において3つ全ての変動示唆第1〜3演出が行われた場合には必ず次の段階の演出である変形煽り演出に進められる構成として説明したが、他の実施形態では、3つの変動示唆第1〜3演出の全てが行われた場合には、次の段階に演出が進み易く、全ての変動示唆第1〜3演出が行われない場合には、次の段階に演出が進み難い構成であってもよい。
また、本実施形態では、単に上から下へ押下する演出ボタン26を入力手段とし、その演出ボタン26の操作に応じて保留変化演出を実行する例に基づいて説明したが、他の実施形態では、タッチパネル、遊技者が握って押し込む操作手段、遊技者がかざした手を検知可能な光センサ、前後左右に傾倒可能な操作手段等の他の入力手段を設け、その入力手段に対する操作に応じて保留変化演出が行われてもよい。
続いて、図15〜図17を参照しつつ、液晶表示装置5の画面におけるボタン示唆演出の具体例を説明する。まず、図15を参照しつつ、アイコン52がボタン画像に変形しない場合のボタン示唆演出について説明する。図15は、アイコン52がボタン画像に変形しないボタン示唆演出の具体例を示す画面図である。
通常遊技状態で遊技が制御されると共に特別図柄判定の保留が無い状態で第1始動口11に遊技球が入賞すると、当該入賞に対応する第1特別図柄判定が行われて、図15(A)に示すように、変動示唆アイコン520が変動示唆表示領域56に表示されると共に、第1特別図柄の変動表示に伴い装飾図柄51を用いた変動演出が行われる。
そして、図15(B)に示すように、装飾図柄51を用いた変動表示中に第1始動口11に遊技球が保留入賞すると、保留表示領域57に第1保留アイコン(先読み対象アイコンともいう)521が表示される。また、この保留入賞に応じて取得された各種乱数を用いて事前判定が行われる。図15の例では、その事前判定結果に基づいてボタン示唆演出を行うと決定されているため、上記した情報に基づいてボタン示唆演出パターン決定テーブルが選択され、その選択されたテーブルから、事前判定結果から得られた変動パターンとボタン示唆演出パターン乱数(後述する)とに対応する演出パターンが選択される。
こうして演出パターンが選択されると、所定のタイミングで先読み対象アイコン521に対応する第1特別図柄の変動表示及び装飾図柄51を用いた変動演出の途中のタイミングで変形示唆演出が開始される。具体的には、変動示唆アイコン520に対応する装飾図柄51の変動が終了してハズレが報知される(図15(C))。その後、図15(D)に示すように、先読み対象アイコン521が変動示唆表示領域56に移動して、その先読み対象アイコン521に対応する第1特別図柄の変動表示及び装飾図柄51を用いた変動表示が行われ、その先読み対象アイコン521に対応する図柄が変動した後、所定のタイミングになると変形示唆演出が開始される(図15(E))。
図15(E)では、先読み対象アイコン521に対応する事前判定結果に基づいて、変形示唆演出が行われる。しかしながら、図15の例では、先読み対象アイコン521がボタン画像に変形しない演出パターン、より具体的には変形示唆演出において1段階目の変形示唆第1演出だけしか行われない演出パターンが選択されているため、変形煽り演出に発展することなくボタン示唆演出が終了する。すなわち、図15(F)に示すように、先読み対象アイコン521に対応する図柄の変動中に、変形示唆演出が終了する。この変形示唆演出の終了によりボタン示唆演出が終了する。そして、先読み対象アイコン521に対応する図柄の変動が終了して、第1特別図柄判定の判定結果が報知される。なお、上記したように、ボタン示唆演出において、変形示唆演出のみで演出が終了する場合は多くの割合でハズレが報知されることになるが、少ない割合で大当たりが報知される場合もある。
続いて、図16,17を参照しつつ、アイコン52がボタン画像に変形する場合のボタン示唆演出について説明する。図16は、アイコン52がボタン画像に変形するボタン示唆演出の具体例を示す画面図(1)である。また、図17は、アイコン52がボタン画像に変形するボタン示唆演出の具体例を示す画面図(2)である。
通常遊技状態で遊技が制御されると共に第1特別図柄の変動に伴う装飾図柄51を用いた変動表示中に遊技球が第1始動口11に保留入賞すると、当該保留入賞に対応する第1特別図柄判定が保留される。すなわち、図16(A)に示すように、変動示唆アイコン520に対応する装飾図柄51の変動表示中に第1始動口11に遊技球が保留入賞すると、保留表示領域57に第1保留アイコン521が表示される。また、この保留入賞に応じて取得された各種乱数を用いて事前判定が行われる。この保留入賞に対応する事前判定結果に基づいてボタン示唆演出を実行するか否かが決定される。図16(A)では、事前判定結果に基づいてボタン示唆演出を行わないと決定されているため、この保留アイコン521に対応するボタン示唆演出は行われない。またこの場合、上記したボタン示唆演出パターン決定テーブルが選択されることもない。
図16(A)の保留入賞に続いて、変動示唆アイコン520に対応する装飾図柄51の変動表示中に第1始動口11にさらに遊技球が保留入賞すると、当該保留入賞に対応する第1特別図柄判定がさらに保留される。すなわち、図16(B)に示すように、保留表示領域57に2つ目の保留入賞に対応する第2保留アイコン522が表示される。また、この保留入賞に応じて取得された各種乱数を用いて事前判定が行われる。この保留入賞に対応する事前判定結果に基づいてボタン示唆演出を実行するか否かが決定される。図16(B)では、事前判定結果に基づいてボタン示唆演出を実行すると決定されているため、上記した情報に基づいてボタン示唆演出パターン決定テーブルが選択され、その選択されたテーブルから、事前判定結果から得られた変動パターンとボタン示唆演出パターン乱数(後述する)とに対応する演出パターンが選択される。
図16に示す例では、選択されたボタン示唆演出パターン決定テーブルから、第2保留アイコン522をボタン画像に変化させる演出パターン、より具体的には変形示唆第1〜3演出、変形煽り演出、ボタン操作演出、及び先読み対象アイコン52の表示色を緑色に変化させる保留変化演出を行う演出パターンが決定されている。こうして演出パターンが決定された後、図16(C)に示すように、変動示唆アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知(図16ではハズレ報知)される。そして、図16(D)に示すように、第1保留アイコン521が保留表示領域57から変動示唆表示領域56に移動して、当該第1保留アイコン521に対応する第1特別図柄の変動表示及び装飾図柄51を用いた変動表示が開始される。
第1保留アイコン521に対応する図柄の変動が開始されると、図16(E)に示すように、ボタン示唆演出パターン決定テーブルから選択された演出パターンに基づいて、所定のタイミングで変形示唆演出が開始される。図16(E)に示す変形示唆演出では、まず図15(C)で示した変形示唆第1演出が行われ、さらにその後、変形示唆第2演出と変形示唆第3演出とが段階的に行われる。
変形示唆演出が3段階目まで行われると、図16(F)に示すように、先読み対象アイコン522を用いた変形煽り演出が行われる。この変形煽り演出では、通常の表示態様のアイコンを表示した第1表示状態(図16(F)の左上参照)とそのアイコンをボタン画像として表示した第2表示状態(図16(F)の右下参照)とが交互に切り替わる第1煽り演出と、第2表示状態とボタン画像を割れたような状態で表示した第3表示状態(図示しない)とが交互に切り替わる第2煽り演出とが用意されている。先読み対象アイコン522が保留表示領域57に表示されているときは、図16(F)に示すように、第1表示状態と第2表示状態とが交互に切り替わる第1煽り演出が行われる。そして、その変形煽り演出として第1煽り演出を継続した状態で、図17(G)に示すように、第1保留アイコン521に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知(図17ではハズレ報知)される。
第1保留アイコン521に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知されると、図17(H)に示すように、先読み対象アイコン522が変動示唆表示領域56に移動して、当該先読み対象アイコン522に対応する第1特別図柄の変動表示及び装飾図柄51を用いた変動表示が開始される。なお、先読み対象アイコン522に対応する図柄の変動が開始した後も、所定のタイミングになるまでは変形煽り演出は継続する。
先読み対象アイコン522に対応する図柄の変動が開始されると、その変動開始とほぼ同時タイミングで、当該先読み対象アイコン522が変動示唆表示領域56で拡大表示される。また、先読み対象アイコン522は、拡大表示とほぼ同時のタイミングで、変形煽り演出の演出態様が変化する。すなわち、これまで実行されていた第1煽り演出から、ボタン画像を表示した第2表示状態(図17(I)参照)とボタン画像を割れたような状態で表示した第3表示状態(図示しない)とが交互に切り替わる第2煽り演出に演出態様が変化する(図17(I))。
なお、本実施形態では、先読み対象アイコン522に対応する装飾図柄51の変動中は、変形煽り演出としての第2煽り演出と並行して擬似連続予告演出が行われる場合がある。この擬似連続予告演出と並行に行われる第2煽り演出では、上記した拡縮演出が行われ易く、第1特別図柄の1変動内で装飾図柄51の変動回数(擬似連回数ともいう)が増えるほど、第2煽り演出における先読み対象アイコン522の変化態様がおおきくなる。具体的には、変動示唆表示領域56に表示された先読み対象アイコン522は、装飾図柄51の擬似連回数が増えるほど、第3表示状態における表示サイズが大きくなる。そのため、擬似1連目における第3表示状態の先読み対象アイコン522の表示サイズよりも、擬似2連目における第3表示状態の先読み対象アイコン522の表示サイズの方が大きく表示され、擬似3連目においてはさらに大きく表示される。また、擬似連続予告演出が行われると、第1特別図柄の1変動内で装飾図柄51が何回変動表示されるかによって、大当たりに対する信頼度が示唆される。なお、変動示唆表示領域56に先読み対象アイコン522が移動した後は、当該先読み対象アイコン522に対応する変動中の装飾図柄51は画面の端に小さく表示される。
その後、図示しないが、先読み対象アイコン522に光が集まるような演出が行われて、その光の演出を経て当該先読み対象アイコン522は、図17(J)に示すように、ボタン画像に変化し、ボタン操作演出が実行される。このとき、演出ボタン26の操作が有効な有効期間の残時間を報知(あるいは示唆)するゲージ画像が同時に表示される。なお、他の実施形態では、先読み対象アイコン522に光が集まる演出を行わずに、ボタン画像に変化するボタン操作演出を行ってもよい。
画面に表示されたゲージ画像によって演出ボタン26の操作が有効な有効期間の残時間が報知されている間に、遊技者が演出ボタン26を操作すると、その操作に応じた保留変化演出が実行される。具体的には、遊技者が演出ボタン26を操作すると、図17(K)に示すように、ボタン画像が画面から消えて、緑色以上の特殊色の大きな変動示唆アイコン522が画面の中央に出現する。そして、その特殊色の大きな変動示唆アイコン522が画面の中央で所定時間表示されると、その後、変動示唆表示領域56に向けて移動しつつ小さく(通常の大きさ)表示される演出が行われる。また同時に、画面の端で小さく表示されていた装飾図柄51が通常の大きさで表示される。そして、図17(L)に示すように、特殊色の変動示唆アイコン522が変動示唆表示領域56に表示される。
特殊色の先読み対象アイコン522が変動示唆表示領域56に表示されると、その後は、上記したSPリーチ演出又はSPSPリーチ演出が行われて、最終的に、先読み対象アイコン522に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知される。なお、ボタン示唆演出において、保留変化演出まで演出が行われて終了する場合は多くの割合で大当たりが報知され、少ない割合でハズレが報知される。
また、図9に例示したように、事前判定結果に基づいて先読み演出を実行することが決定されると、上述したBGM演出とアイコン色演出とが並行して行われる場合がある。例えば、この2つの演出が行われる場合は、BGM演出としてノイズ音が出力されると共に、ボタン示唆演出として変形示唆演出が行われる。そして、ノイズ音が明りょうなBGMに変化するタイミングで先読み対象アイコン52が変形煽り演出を開始し、所定のタイミングでボタン画像が表示される。その後は、明りょうなBGMが出力されつつも、上記同様の演出が行われる。なお、他の実施形態では、ノイズ音が出力されるタイミングで先読み対象アイコン52を用いて変形煽り演出を開始するように制御してもよい。
なお、上記したボタン示唆演出では、当該演出の初期演出として変形示唆演出を行う例を説明したが、他の実施形態では、変形示唆演出を行うことなく、いきなり変形煽り演出が開始されるものであっても構わない。ただし、かかる構成を採用する場合は、変形煽り演出の後、先読み対象アイコン52がボタン画像に変化しない演出パターンと、ボタン画像に変化する演出パターンを用意することが望ましい。
上記実施形態では、アイコン52がボタン画像に変化する可能性を示唆する演出としてアイコン52がボタン画像の状態で表示される変形煽り演出を例に説明したが、他の実施形態では、アイコン52を用いることなく、単に「ボタンになるかも?」等の文字を用いてアイコン52がボタン画像に変化する可能性を示唆してもよい。
また、上記実施形態では、事前判定結果に基づいてボタン示唆演出を行うことを例に説明したが、他の実施形態では、変動示唆アイコン52に対応する第1特別図の変動時における第1特別柄判定の判定結果に基づいて上記同様のボタン示唆演出を行うようにしてもよい。
また、上記したボタン示唆演出では、変形示唆演出において、3つの変形示唆第1〜3演出を用意し、これら全てが順に行われた場合に変形煽り演出が行われることを例に説明したが、他の実施形態では、これらの3つの変形示唆第1〜3演出のうちの1つだけが行われた場合に変形煽り演出が行われるようにしても構わない。また、上記した3つの変形示唆第1〜3演出とは異なる内容の演出、具体的には所定のアイテムが画面に表示されて当該アイテムが先読み対象アイコン52に触れる又は刺さる等の演出を変形示唆演出とし、この演出が行われた場合に変形煽り演出が行われるようにしてもよい。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1では、上記したように、高ベース状態においては、上記した変動示唆表示領域56及び保留表示領域57とは異なる第2特別図柄の変動表示を示唆するアイコンの表示領域や、第2特別図柄判定の保留を示唆するアイコンの表示領域が設けられ、その領域に各アイコンが表示される。そのため、第2始動口12に遊技球が入賞した場合には、この表示領域を用いて、上記同様のボタン示唆演出を行うようにしてもよい。
[RTC予告演出について]
次に、図18,19を参照しつつ、第1特別図柄および装飾図柄51の変動表示中に行われるRTC予告演出について説明する。まず、図18を参照しつつ、図柄変動中に行われる予告演出の概要について説明する。図18は、図柄変動中に行われる予告演出の流れを例示する説明図である。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、第1特別図柄及び装飾図柄51の変動表示中に行われる予告演出として、上述したように、RTC予告演出の他、擬似連続予告演出、ステップアップ予告演出、演出役物71〜73を用いた役物予告演出等が用意されている。
RTC予告演出は、後述するRTC134が計時する日付及び曜日を示す情報が演出内容に反映される演出である。以下の説明では、このRTC134の計時結果を示す情報を「RTC情報」と呼ぶ。具体的には、RTC予告演出を実行すると決定された場合にRTC134から取得されたRTC情報が示す日付及び曜日が2014年12月25日(木)である場合、例えば、「2014年12月25日(木)」という文言を含むメッセージを画面に表示するRTC予告演出が行われる。例えば、「2014年12月25日(木)激アツのスーパーリーチ」といったメッセージが例として挙げられる。このRTC予告演出は、演出役物71〜73の全ての演出役物を動作させる第3役物予告演出が行われる場合に実行される。
ここで、上述したように、第3役物予告演出は、特別図柄判定の結果が「ハズレ」の場合には選択され難く、「大当たり」の場合の方が選択され易い予告演出である。このため、RTC予告演出も、第3役物予告演出と同様、大当たりに対する信頼度が相対的に高いことを示唆する予告演出であると言える。
図18に示すように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1で行われる予告演出は、通常予告演出(図18(A))とRTC予告演出(図18(C))とに分類される。RTC予告演出は、上記の通り、RTC134の計時結果であるRTC情報に基づく演出内容の予告演出である。一方、通常予告演出は、RTC情報に基づかない演出内容の予告演出である。具体的には、通常予告演出は、上記した擬似連続予告演出、ステップアップ予告演出、演出役物71〜73を用いた役物予告演出等(第3役物予告演出を除く)であり、第1特別図柄判定の判定結果を示唆する演出である。なお、以下では、RTC情報に基づかない演出内容の演出が通常予告演出である場合について説明するが、例えばリーチ演出や図9に例示されている各種の先読み演出もRTC情報に基づかない演出内容の演出に該当する。
本実施形態では、上記したいずれかの通常予告演出が実行されて(図18(A))、第3役物予告演出が実行されると(図18(B))、RTC予告演出が実行される(図18(C))。一方で、上記したいずれかの通常予告演出が実行されて(図18(A))、第3役物予告演出が実行されなかった場合には、RTC予告演出は実行されない。
RTC予告演出が実行された場合には、上記したSPリーチ又はSPSPリーチが行われて、最終的に、当該変動に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知される。これに対して、RTC予告演出が実行されず、通常予告演出のみが実行された場合には、リーチ演出が行われずに当該変動に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知されたり、リーチ演出が行われて当該変動に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知されたりする。
続いて、図19を参照しつつ、液晶表示装置5の画面におけるRTC予告演出の具体例について説明する。図19は、RTC予告演出の具体例を示す画面図である。
通常遊技状態で遊技が制御されると共に第1特別図柄の変動に伴う装飾図柄51を用いた変動表示中に遊技球が第1始動口11に保留入賞すると、当該保留入賞に対応する第1特別図柄判定が保留される。すなわち、図19(A)に示すように、変動示唆アイコン520に対応する装飾図柄51を用いた変動演出中に第1始動口11に遊技球が保留入賞すると、保留表示領域57に第1保留アイコン521が表示される。このとき、3つの演出役物71〜73は初期位置を維持する。
その後、図19(B)に示すように、変動示唆アイコン520に対応する変動中の装飾図柄51によってリーチが成立すると、そのリーチ成立から所定時間が経過したタイミング(例えば、2〜3秒)で液晶表示装置5の画面でフリーズ演出が行われる(図19(C))。具体的には、変動示唆アイコン520に対応する第1特別図柄の変動表示中においては、通常、装飾図柄51の変動表示に加えて他の演出画像が動作するように表示されているが、フリーズ演出では、装飾図柄51が変動表示される一方で、他の演出画像が静止した状態で表示される。
このフリーズ演出が所定時間(例えば、1〜2秒)継続すると、その後、図19(D)に示すように、第3役物予告演出が実行される。第3役物予告演出では、まず第1演出役物71が初期位置から画面右下に向けた演出位置まで移動制御され(図8(A)参照)、その演出位置において画面に表示されている演出画像に対応する動作が行われる。そして、第1演出役物71は、数秒間演出位置で維持され後に初期位置に戻される。第1演出役物71が初期位置に戻ると、次に第2演出役物72が初期位置から画面中央に向けた演出位置まで移動制御され(図8(B)参照)、その演出位置において画面に表示されている演出画像に対応する動作が行われる。そして、第2演出役物71は、数秒間演出位置で維持された後に初期位置に戻される。第2演出役物72が初期位置に戻ると、最後に第3演出役物73が初期位置から画面中央に向けた演出位置まで移動制御され(図8(C))、その演出位置において画面に表示されている演出画像に対応する動作が行われる。そして、第3演出役物73は、数秒間演出位置で維持された後に初期位置に戻される。
こうして、3つの演出役物71〜73が順番に演出位置まで移動制御されて初期位置に戻されると、RTC情報に基づいた演出内容の予告演出が開始される。具体的には、まず、図19(E)に示すように、液晶表示装置5の画面上において所定時間(例えば、2〜3秒)、動画予告演出が実行される。動画予告演出では、例えば、パチンコ遊技機1で用いたコンセプトに関連する映画やアニメ等の一部を示す動画を用いた演出が行われる。
そして、RTC情報が演出内容に反映された予告演出が実行される。具体的には、例えば、RTC134が計時する日付及び曜日が2014年12月31日(水)であれば、RTC情報としてその日付及び曜日を示す情報が取得され、図19(F)に示すように、液晶表示装置5の画面上において、遊技者が視認できるようにそのRTC情報が示す日付及び曜日に関する情報を含む演出画像が表示される。
また、上記したように、RTC予告演出は、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」の場合には実行され難く、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」の場合の方が実行され易い、大当たりに対する信頼度が相対的に高い予告演出ではあるが、単純にRTC情報が示す情報だけを表示した場合、その予告演出が大当たりに対してどの程度期待度が高いものであるかどうかが分かりにくいということが懸念される。そのため、本実施形態のRTC予告演出では、RTC情報が示す日付及び曜日に加えて、大当たりへの期待度が相対的に高いものであることを示唆する文言が併せて表示される。例えば、図19(F)に示す例では、いわゆる「激アツ」であることを示唆するべく、RTC予告演出として、「灼熱の超変形」という文言とRTC情報が示す日付及び曜日とを併記させている。
なお、他の実施形態では、RTC情報が示す日付及び曜日に併記される文言として、上記した文言とは異なる文言を用いて大当たりへの期待度が相対的に高いものであることを示唆してもよいし、また文字色を変えることでさらり大当たりへの期待度を示唆する演出を行ってもよい。また、大当たりへの期待度を文言によって示唆するのではなく、例えばキャラクタや背景画像、色、数値、ゲージ等によって示唆する演出を行ってもよい。また、他の実施形態では、RTC情報が示す情報だけを表示するRTC予告演出を行ってもよい。
こうして、RTC予告演出が実行された後、SPリーチ演出又はSPSPリーチ演出が行われて、最終的に、当該変動に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知される。
このように、本実施形態では、大当たりへの信頼度が相対的に高い予告演出として、RTC情報が示す日付及び曜日に関する情報を画面に表示するRTC予告演出が行われるため、遊技者は激アツ演出が行われた日付及び曜日を容易に認識することができる。
上記実施形態では、RTC情報が示す日付及び曜日に関する情報を含む演出画像を表示する表示演出をRTC予告演出として行うことを例に説明したが、他の実施形態では、例えば、電源投入からの経過時間をカウントして、その経過時間の含む演出画像を表示する表示演出をRTC予告演出として行ってもよい。また、RTC情報が示す日付及び曜日に関する情報と電源投入からの経過時間を含む演出画像を表示する表示演出をRTC予告演出として行ってもよい。
上記実施形態では、RTC情報に基づく演出内容の演出を液晶表示装置5の画面に表示する例として説明したが、他の実施形態では、RTC情報に基づく演出内容の演出をスピーカ24、演出役物71〜73、盤ランプ25、枠ランプ37等他の演出手段を用いて行うようにしてもよい。例えば、スピーカ24を用いる場合は、RTC情報が示す情報を音声で報知する演出が挙げられる。また、演出役物71〜73、盤ランプ25、枠ランプ37等を用いる場合は、例えば曜日等を特定できるような動作やランプ表示を行う演出が挙げられる。
上記実施形態では、RTC情報に基づいた演出内容の演出として予告演出を例に説明したが、他の実施形態では、RTC情報をリーチ演出に反映させてもよい。具体的には、例えば、RTC情報が示す日時がハロウィンの期間に該当する場合には、その期間中だけ装飾図柄51の表示態様を変えて(例えば、装飾図柄51をかぼちゃ等のハロウィンに関する装飾を施したものにする)、その替えられた表示態様の装飾図柄51によってリーチ演出を行うことが挙げられる。また、電動チューリップの開放を示唆する電チュウ開放示唆画像が画面に表示される場合においては、特定期間中だけその画像の表示態様を変えてもよい。
以下、図20〜図49に基づいて上述した演出を実現するためのパチンコ遊技機1の内部構成やパチンコ遊技機1で行われる処理の一例について、詳細に説明する。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側には、上皿28又は下皿29へと送り出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図20に例示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、各種判定やコマンドの送信といった遊技の進行を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプや役物等の可動体による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えば演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150が1つの基板で構成されていてもよい。
[遊技制御基板100の構成例]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、及びメインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ制御部113、ゲートスイッチ114、第1大入賞口スイッチ115、第2大入賞口スイッチ116、V入賞口スイッチ117、排出スイッチ118、第1大入賞口制御部119、第2大入賞口制御部120、V入賞口制御部121、普通入賞口スイッチ122、及び表示器4を構成する各表示器41〜48が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ制御部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。ゲートスイッチ114は、遊技球がゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
第1大入賞口スイッチ115は、第1大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2大入賞口スイッチ116は、第2大入賞口19に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。V入賞口スイッチ117は、V領域195に進入する遊技球を検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。排出スイッチ118は、ハズレ領域196に進入する遊技球を検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
第1大入賞口制御部119は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、第1大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第1大入賞口13を開閉する。第2大入賞口制御部120は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、第2大入賞口19を閉塞する第1羽根部材191(図4参照)に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2大入賞口19を開閉する。V入賞口制御部121は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、V領域195を開閉する第2羽根部材192(図4参照)に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、V領域195を開閉する。普通入賞口スイッチ122は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
遊技制御基板100のメインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、第1大入賞口スイッチ115、第2大入賞口スイッチ116、又は普通入賞口スイッチ122からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。詳細な説明は省略するが、払出制御基板は、球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御することによって、上皿28又は下皿29に遊技球を供給する。なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は4つの普通入賞口14を有しているため、4つの普通入賞口スイッチ122を備えているが、図20においては、普通入賞口スイッチ122を1つだけ表記している。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、大当たりであると判定した場合には、第1大入賞口制御部119及び第2大入賞口制御部120を介して第1大入賞口13及び第2大入賞口19を開閉して大当たり遊技を実行する。また、第2大入賞口19を用いたラウンド遊技に伴って、V入賞口制御部121を介してV領域195を開閉する。そして、V入賞口スイッチ117からの検知信号が入力された場合には、大当たり遊技終了後の遊技状態を確変遊技状態に設定し、V入賞口スイッチ117からの検知信号が入力されなかった場合には、大当たり遊技終了後の遊技状態を時短遊技状態に設定する。
また、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17に連結された電動ソレノイドを作動させることにより、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜48に上記図3に基づいて説明した処理を実行させる。
[演出制御基板130の構成例]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時(日付及び時刻)及び曜日を計測する。
サブCPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて演出内容を設定する。その際、演出ボタン26又は演出キー27からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。サブCPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。
[ランプ制御基板150の構成例]
ランプ制御基板150は、ランプCPU151、ランプROM152、及びランプRAM153を備えている。ランプCPU151は、ランプROM152に記憶されたプログラムに基づいて、演出役物71〜73、遊技盤2に設けられた盤ランプ25、枠部材3に内蔵された枠ランプ37、演出ボタン26に内蔵されたボタンランプ等を制御する際の演算処理を行う。ランプRAM153は、ランプCPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプROM152には、発光パターンデータ及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、演出役物71〜73に内蔵されているLED等の発光素子、盤ランプ25、枠ランプ37、演出ボタン26に内蔵されたボタンランプ等のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、演出役物71〜73の動作パターンを示すデータである。
ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをランプRAM153に読み出して、演出役物71〜73の発光素子、盤ランプ25、枠ランプ37、演出ボタン26のボタンランプ等の各発光素子の発光を制御する。
また、ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをランプRAM153に読み出して、演出役物71〜73を動作させるステッピングモータの駆動を制御する。
[画像音響制御基板140の構成例]
図21は、画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図である。画像音響制御基板140は、液晶表示装置5の画像表示制御と、スピーカ24の演出音出力制御とを行うものである。この画像音響制御基板140は、図21に例示されるように、統括CPU141、VDP(Video Display Processor)142、音響DSP(Digital Signal Processor)143、制御用ROM144、制御用RAM145、音響用ROM146、SDRAM147、CGROM148、及びVRAM149を備えている。
統括CPU141は、制御用ROM144に記憶されているプログラムやディスプレイリスト作成テーブルなどの各種テーブル、演出制御基板130から受信したコマンド等に基づいて、VDP142に対して、CGROM148に記憶されている画像データを液晶表示装置5に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。また、ディスプレイリスト作成テーブルは、このディスプレイリストを作成するために使用されるテーブルである。
統括CPU141は、音響DSP143に対しても、音響用ROM146に記憶されている音響データをスピーカ24から出力させる指示を行う。
制御用ROM144は、マスクROMで構成されており、統括CPU141の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、各種テーブル等が記憶されている。
制御用RAM145は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
CGROM148は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出や大当たり遊技に伴う演出などを実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM148は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM148は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM148に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM149は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、ディスプレイリスト記憶領域1491、展開記憶領域1492、フレームバッファ1493等を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域1491は、統括CPU141から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域1492は、CGROM148から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。フレームバッファ1493は、液晶表示装置5に表示される画像データの描画および表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP142は、CGROM148に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域1492に格納する。また、VDP142は、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたディスプレイリストに基づいて、展開記憶領域1492に格納した画像データを用いて、フレームバッファ1493に対する描画処理を行う。また、VDP142は、フレームバッファ1493に記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成し、生成したRGB信号を液晶表示装置5に出力する。
音響DSP143には、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROM146と、音響DSP143によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAM147と、アンプ1431とが接続されている。音響DSP143は、統括CPU141からの指示に対応する音響データを音響用ROM146からSDRAM147に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データを(アンプ1431を介して)スピーカ24に出力する。アンプ1431は、統括CPU141から音響DSP143を介して得られる音量に関する指示に従って音量を調整して音響データをスピーカ24に出力させる。
なお、本実施形態では、VDPが描画管理を担うと共に音響DSPがサウンド管理を担う場合について説明するが、他の実施形態では、VDPが描画管理とサウンド管理との両方を担うような構成を採用してもよい。この場合、音響DSPを別途設ける必要はない。
[メインRAM103の構成例]
図22は、メインRAM103の構成例及びメインRAM103に格納される各種情報を例示するブロック図である。図22(A)に例示されるように、メインRAM103には、判定用記憶領域1030、第1保留記憶領域1031、第2保留記憶領域1032、第3保留記憶領域1033、第4保留記憶領域1034、第1保留記憶領域1035、第2保留記憶領域1036、第3保留記憶領域1037、及び第4保留記憶領域1038が設けられている。
判定用記憶領域1030は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034は、第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域であり、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038は、第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。また、第2特別図柄判定は、第1特別図柄判定に対して優先消化される。このため、判定用記憶領域1030には、特別図柄判定の実行に際して、第2特別図柄判定が保留されている場合には第1保留記憶領域1035に記憶されている各種情報がシフトされ、第1特別図柄判定のみが保留されている場合には第1保留記憶領域1031に記憶されている各種情報がシフトされる。
図22(B)に例示されるように、保留記憶領域1031〜1038は、それぞれ、メインCPU101によって取得された、大当たり乱数を記憶する領域、図柄乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、変動パターン乱数を記憶する領域、事前判定情報を記憶する領域等を含んでいる。
大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の特別図柄の変動パターンを決定するための乱数である。
事前判定情報は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて、後述する事前判定処理(図27参照)によって得られる情報である。事前判定情報は、具体的には、入賞始動口情報、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを示す情報、特別図柄の変動パターンを示す情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等を含んでいる。ここで、入賞始動口情報は、同じ保留記憶領域内に格納される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数が、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として取得されたのか、或いは遊技球が第2始動口12に入賞したことを契機として取得されたのかを示す情報である。これらの情報を含む事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数と同じ保留記憶領域内に格納される。
図22(B)に基づいて説明した5つの情報は、第1始動口11に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1031から順に第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかに格納され、第2始動口12に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1035から順に第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかに格納される。
また、特別図柄が変動表示されているときや大当たり遊技中に第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞して各種乱数が取得されたとしても、特別図柄判定や特別図柄の変動表示を直ちに行うことはできない。
このため、メインCPU101は、このような状況下で各種乱数が取得された場合には、上述したように、取得された各種乱数等を、特別図柄判定を保留する情報として保留記憶領域1031〜1038に格納することとしている。その一方で、特別図柄が変動表示されておらず、特別図柄判定が保留されておらず、また、大当たり遊技中でもない場合には、メインCPU101は、始動口入賞を契機として取得した各種乱数等を判定用記憶領域1030に直接格納することとしている。
例えば第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれにも情報が記憶されていない状態で第1特別図柄判定に係る5つの情報が新たに取得された場合、この5つの情報は、第1保留記憶領域1031に格納される。また、例えば第1保留記憶領域1031及び第2保留記憶領域1032のそれぞれに5つの情報が記憶された状態で第1特別図柄判定に係る5つの情報が新たに取得された場合、この5つの情報は、第3保留記憶領域1033に格納される。
また、第1特別図柄判定の実行に際して第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032以降の保留記憶領域に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031側にシフトされる。例えば第1保留記憶領域1031〜第3保留記憶領域1033のそれぞれに情報が記憶された状態で第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031にシフトされると共に、第3保留記憶領域1033に記憶されている情報が第2保留記憶領域1032にシフトされる。
このような情報のシフト処理は、第2特別図柄判定に係る情報が記憶される第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038においても同様に行われる。なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1特別図柄判定及び第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、すなわち第1保留記憶領域1031及び第1保留記憶領域1035の両方に情報が記憶されている場合、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034におけるシフト処理に先立って、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038におけるシフト処理が優先して行われる。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、図23を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図23、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源遮断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図23に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図23以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が生成する命令に従って行われる。
まず、メインCPU101は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。なお、普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。
大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻されて更新される。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に、スイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理については、図24に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図28に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17を動作させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3の処理で大当たりであると判定した場合に、第1大入賞口制御部119、第2大入賞口制御部120、及びV入賞口制御部121を制御して第1大入賞口13、第2大入賞口19、及びV領域195を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップS6)。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS7)。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS7以前の処理においてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップS8)。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図24は、図23のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図24に例示されるように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、図25に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数について、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、図26に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップS23)。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図25は、図24のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図25に例示されるように、メインCPU101は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号(具体的には第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS210)。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS210:YES)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、メインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS211)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS211:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新し(ステップS212)、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得して、これらの乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS213〜ステップS216)。
ステップS216の処理に続いて、メインCPU101は、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS217)。メインRAM103には、時短遊技フラグが記憶されている。この時短遊技フラグは、第2始動口12に遊技球が入賞し難い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「OFF」に設定され、逆に、第2始動口12に遊技球が入賞し易い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「ON」に設定されるフラグである。メインCPU101は、ステップS217において、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する。
メインCPU101は、現在の状態が高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS217:NO)、すなわち時短遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、事前判定処理を実行する(ステップS218)。具体的には、後述する大当たり判定処理(図29参照)や変動パターン選択処理(図30参照)に先立って、ステップS213〜S216の処理によってメインRAM103に格納された情報に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に、第1特別図柄判定が実行される際に実際に選択される特別図柄の変動パターンを取得する事前判定を実行する。この事前判定処理については、図27に基づいて後に詳述する。
メインCPU101は、ステップS218の処理を実行した場合、又は高ベース状態である(時短遊技フラグが「ON」に設定されている)と判断した場合(ステップS217:YES)、第1特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS219)。この保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS218の処理で得られた事前判定情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図26は、図24のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図26に例示されるように、メインCPU101は、ステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(具体的には第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS220)。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS220:YES)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が、メインROM102に記憶されている第2特別図柄判定の最大保留数Umax2(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS221)。
メインCPU101は、保留数U2が最大保留数Umax2未満であると判定した場合(ステップS221:YES)、保留数U2の値を「1」加算した値に更新し(ステップS222)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得して、これらの乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS223〜ステップS226)。
ステップS226の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS217の処理と同様に、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS227)。ここで、現在の状態が高ベース状態であると判断した場合(ステップS227:YES)、すなわち時短遊技フラグが「ON」に設定されている場合、事前判定処理を実行する(ステップS228)。この事前判定処理については、図27に基づいて後に詳述する。
メインCPU101は、ステップS228の処理を実行した場合、又は高ベース状態ではない(時短遊技フラグが「OFF」に設定されている)と判断した場合(ステップS227:NO)、第2特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS229)。この保留コマンドは、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS228の処理で得られた事前判定情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による事前判定処理]
以下、図27を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される事前判定処理について説明する。ここで、図27は、図25,26のステップS218,S228における事前判定処理の詳細フローチャートである。
メインCPU101は、図25のステップS217の処理で高ベース状態ではないと判断した場合、又は図26のステップS227の処理で高ベース状態であると判断した場合、まず大当たり判定処理を実行する(ステップS2181)。具体的には、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態または時短遊技状態)である場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。一方、高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)である場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。そして、図25のステップS213の処理(又は図26のステップS223の処理)で取得した大当たり乱数が、メインRAM103にセットした大当たり乱数テーブルに格納されている当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、当該変動開始時(変動示唆アイコンに対応する図柄変動の開始時)に大当たりと判定されることになるか否かを判定する。
次に、メインCPU101は、ステップS2181の判定結果に基づいて、当該変動開始時に大当たりであると判定されるか否かを判断する(ステップS2182)。ここで、当該変動開始時に大当たりであると判定された場合(ステップS2182:YES)、大当たり用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2183)。
一方、メインCPU101は、当該変動開始時に大当たりではないと判定した場合(ステップS2182:NO)、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する(ステップS2184)。具体的には、ステップS2181の大当たり判定処理に使用された大当たり乱数と一緒に取得されたリーチ乱数が、メインROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する。
メインCPU101は、リーチ演出が行われると判定した場合(ステップS2184:YES)、リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2185)。
ところで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、且つ当該変動中にリーチ演出が行われない場合、当該変動開始時における第1特別図柄判定の保留数に基づいて第1特別図柄の変動パターンが決定される。そして、保留されている第1特別図柄判定が消化される前と後とでは第1特別図柄判定の保留数が相異なる場合がある。このため、第1特別図柄判定が消化される前に取得した特別図柄の変動パターンが、その第1特別図柄判定が実際に消化される際に選択される特別図柄の変動パターンとは異なる場合がある。すなわち、当該変動中にリーチ演出が行われない第1特別図柄判定の権利に対しては、その第1特別図柄判定に先立って正確な特別図柄の変動パターンを取得できない場合がある。
このため、リーチ演出が行われないと判定された場合には(ステップS2184:NO)、後述するステップS2186の変動パターン乱数判定処理が行われることなくステップS2187に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり用変動パターンテーブル又はリーチ用変動パターンテーブルをセットすると、変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS2186)。具体的には、ステップS2181の処理で使用された大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得された変動パターン乱数が、メインRAM103にセットされている変動パターンテーブルに規定されている乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、当該取得された乱数値に対応する変動開始時に第1特別図柄判定で選択されることになる第1特別図柄の変動パターンを特定する。
メインCPU101は、ステップS2186の処理を実行した場合、又はリーチ演出が行われないと判定した場合(ステップS2184:NO)、事前判定情報を生成してメインRAM103に格納する(ステップS2187)。この事前判定情報が格納される領域については、図22に基づいて上述した通りである。
このように、メインCPU101は、遊技球が第1始動口11(又は第2始動口12)に入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報に基づいて、この取得情報に基づく大当たり判定や変動パターン選択処理が行われるのに先立って、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の変動パターン(すなわち変動時間)を取得する。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図28を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図28は、図23のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。
図28に例示されるように、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。ここで、大当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、保留数U2が「1」以上であると判定した場合(ステップS303:YES)、保留数U2を「1」減算した値に更新する(ステップS304)。
メインCPU101は、保留数U2が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS305:YES)、メインCPU101は、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS306)。
ステップS304の処理又はステップS306の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103の保留記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS308)。具体的には、メインCPU101は、ステップS304の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第2特別図柄判定用の保留記憶領域1035〜1038に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域1030側にシフトさせる。また、ステップS306の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第1特別図柄判定用の保留記憶領域1031〜1034に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域1030側にシフトさせる。
ステップS308の処理に続いて、メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS309)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かが判定されると共に、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類が決定される。そして、これらの処理の結果を示す特別図柄の設定情報がメインRAM103にセットされる。この大当たり判定処理については、図29に基づいて後に詳述する。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理を実行する(ステップS310)。この変動パターン選択処理については、図30に基づいて後に詳述する。
ステップS310の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS309の処理で設定した特別図柄の設定情報、この特別図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS310の処理で設定した変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS311)。
この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶表示装置5における装飾図柄の変動表示等が開始されることになる。
ステップS311の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS311の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS312)。その際、判定用記憶領域1030に第1特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理が行われた場合には、第1特別図柄表示器41において特別図柄の変動表示を開始する。一方、第2特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理が行われた場合には、第2特別図柄表示器42において特別図柄の変動表示を開始する。
次に、メインCPU101は、ステップS312における変動表示を開始してからの経過時間である変動時間の計測を開始する(ステップS313)。
メインCPU101は、ステップS313の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS313における変動時間の計測開始から、ステップS310の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS315)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS315:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS315:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS316)。この図柄確定コマンドは、ステップS8における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶表示装置5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS316の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS312の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップS317)。具体的には、ステップS309の処理で設定した特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この特別図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(例えば1秒)が経過するまで継続される。
このように、メインCPU101は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから大当たり判定処理の判定結果を示す特別図柄を第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示させる。
ステップS317の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS313の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップS318)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(ステップS319)。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図29は、図28のステップS309における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たり判定を実行する(ステップS3091)。具体的には、判定用記憶領域1030に記憶されている大当たり乱数が、予め設定された当選値と一致するか否かに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。
ここでの当選値は、高確率時用大当たり乱数テーブル又は低確率時用大当たり乱数テーブルに規定されている大当たりの当選値である。高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。一方、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態または時短遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。
このように、メインCPU101は、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報が判定用記憶領域1030に記憶されるといった始動条件が成立すると、その大当たり乱数に基づいて、遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
ステップS3091の処理に続いて、メインCPU101は、大当たり判定の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3092)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3092:YES)、メインROM102に記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定する(ステップS3093)。
具体的には、ステップS3091の大当たり判定に使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域1030に記憶されている図柄乱数が第1特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第1始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。一方、第2特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第2始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。
このように、メインCPU101は、大当たりの種類を決定することによって、V領域195への遊技球の入賞が困難な短開放当たり、又はV領域195への遊技球の入賞が容易な長開放当たりを選択する。
そして、メインCPU101は、決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3094)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示されて、その特別図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3092:NO)、ハズレ図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3095)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示される。この場合、大当たり遊技は行われない。
[遊技制御基板100による変動パターン選択処理]
図30は、図28のステップS310における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、図28のステップS309における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3091の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3101)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3101:YES)、大当たり用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3102)。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3101:NO)、判定用記憶領域1030に記憶されているリーチ乱数がメインROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かを判定する(ステップS3103)。ここで、リーチ演出を行うと判定した場合(ステップS3103:YES)、リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3104)。逆に、リーチ演出を行わないと判定した場合(ステップS3103:NO)、ハズレ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3105)。
続いて、メインCPU101は、ステップS3102の処理、ステップS3104の処理、又はステップS3105の処理によってメインRAM103にセットされた変動パターンテーブルを参照して変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS3106)。具体的には、大当たり用変動パターンテーブル又はリーチ用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、判定用記憶領域1030に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを、セットされている変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。
また、ハズレ用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、ステップS308のシフト処理が行われる直前に各種情報が記憶されていた保留記憶領域の数に基づいて特別図柄判定の保留数を特定し、特定した保留数と現在の時短の有無とに対応する変動パターンをハズレ用変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。
このようにして特別図柄の変動パターンが選択されることによって、特別図柄の変動時間が必然的に決定されることになる。
メインCPU101は、変動パターンを選択すると、選択した変動パターンの設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3107)。この変動パターンの設定情報は、上述したステップS309の大当たり判定処理によってメインRAM103にセットされた図柄の設定情報と共に変動開始コマンドに含まれて演出制御基板130に送信される。
[演出制御基板130による割込み処理]
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、CTC動作に基づいて、所定の周期で後述する割込み処理を行う。そして、サブCPU131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理を、タイマ割込み処理の周期よりも短い周期で繰り返す。すなわち、サブCPU131は、パチンコ遊技機1が起動している間、上記短周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、上記所定の周期でタイマ割込み処理を繰り返す。
以下、図31を参照しつつ、演出制御基板130において実行される割込み処理について説明する。図31は、演出制御基板130において実行される割込み処理の一例を示すフローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100で行われる割り込み処理と同様に、図31に例示される一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図31以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU131が生成する命令に従って行われる。
サブCPU131は、まず、遊技制御基板100又はランプ制御基板150からのコマンドに応じたコマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理については、図32に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU131は、コマンド送信処理を実行する(ステップS11)。具体的には、ステップS10の処理によってサブRAM133にセットされたコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示や音声出力等による演出の実行が画像音響制御基板140に対して指示され、各種ランプの点灯や演出役物71〜73の動作による演出の実行等がランプ制御基板150に対して指示される。
ステップS11の処理に続いて、サブCPU131は、データ転送処理を実行する(ステップS12)。具体的には、画像音響制御に関するデータが画像音響制御基板140から送信されるので、そのデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、液晶表示装置5及びスピーカ24によって行われる演出と同期するように、演出役物71〜73や盤ランプ25等の演出媒体による演出がランプ制御基板150によって制御される。
[演出制御基板130によるコマンド受信処理]
図32は、図31のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図32に例示されるように、サブCPU131は、まず、遊技制御基板100から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS101:NO)、ステップS11に処理が進められる。
サブCPU131は、遊技制御基板100からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS101:YES)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS219(図25参照)の処理又はステップS229(図26参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された保留コマンドであるか否かを判定する(ステップS102)。ここで、受信したコマンドが保留コマンドであると判定された場合(ステップS102:YES)、保留コマンドに応じた処理を行う保留コマンド受信処理が実行される(ステップS103)。この保留コマンド受信処理については、図33に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、遊技制御基板100からのコマンドが保留コマンドではないと判定した場合(ステップS102:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS311(図28参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS110)。ここで、受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定された場合(ステップS110:YES)、受信した変動開始コマンドに応じた処理等を含む変動開始コマンド受信処理を実行する(ステップS111)。この変動開始コマンド受信処理については、図37に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、遊技制御基板100から受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定した場合(ステップS110:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS316(図28参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された図柄確定コマンドであるか否かを判定する(ステップS121)。
。
サブCPU131は、受信したコマンドが図柄確定コマンドであると判定した場合(ステップS121:YES)、変動演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS122)。この変動演出終了コマンドは、液晶表示装置5において行われる変動演出の終了を指示するコマンドであって、ステップS11のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、液晶表示装置5の表示画面上で行われていた変動演出が終了して、特別図柄判定の判定結果を示す態様で装飾図柄が停止表示されることになる。また、演出ボタン26や演出役物71〜73等が動作するように制御されている場合にはその動作が終了することになる。
サブCPU131は、受信したコマンドが図柄確定コマンドではないと判定した場合(ステップS121:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドが後述するステップS87(図43参照)の処理に応じてランプ制御基板150から送信された操作コマンドであるか否かを判定する(ステップS123)。ここで、サブCPU131は、受信したコマンドが操作コマンドであると判定した場合(ステップS123:YES)、操作が行われたことを通知する操作通知コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS124)。この操作通知コマンドは、ステップS11のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、例えば、操作コマンドを受信する毎に演出画像を適宜更新する表示演出制御等が行われる。
一方、サブCPU131は、受信したコマンドが操作コマンドではないと判定した場合(ステップS123:NO)、他のコマンドに応じた処理を実行する(ステップS127)。
なお、ステップS124の処理が実行された場合、ステップS127の処理が実行された場合、ステップS103の処理が実行された場合、ステップS111の処理が実行された場合、ステップS122の処理が実行された場合、又はコマンドを受信していないと判定された場合(ステップS101:NO)、ステップS11に処理が進められる。
[演出制御基板130による保留コマンド受信処理]
図33は、図32のステップS103における保留コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS102:YES)、図33に例示されるように、サブRAM133に記憶されている特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(ステップS1031)。具体的には、保留コマンド内の入賞始動口情報に基づいて、第1特別図柄判定に係る保留コマンドであるかあるいは第2特別図柄判定に係る保留コマンドであるかを判別し、その判別結果に基づいて、第1特別図柄判定に係る保留数又は第2特別図柄判定に係る保留数を「1」加算した値に更新する。
ステップS1031の処理に続いて、サブCPU131は、受信した第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)に係る保留コマンドに含まれている事前判定情報を入賞始動口情報と共にサブRAM133に格納する(ステップS1032)。
次に、サブCPU131は、先読み演出乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS1033)。この先読み演出乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、保留コマンドを受信した時点のカウント値を先読み演出乱数として取得する。
ステップS1033の処理に続いて、サブCPU131は、例えば、受信した保留コマンドの事前判定情報に含まれている情報と、サブROM132に記憶されている先読み演出決定テーブルとに基づいて、アイコン色演出、ボタン示唆演出、BGM演出等の先読み演出を実行するか否かを判定する(ステップS1034)。ここで、事前判定情報に含まれている情報は、具体的には、受信した保留コマンドに対応する特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報や、当該保留コマンドに対応する特別図柄の変動パターンを示す情報である。
また、図には示されていないが、先読み演出決定テーブルは、例えば、複数の特別図柄の変動パターンのそれぞれに対して設けられており、先読み演出乱数と、先読み演出を実行することと、先読み演出を実行しないこととのそれぞれに対して、相異なる乱数値が対応付けられている。
サブCPU131は、事前判定情報に基づいて先読み演出決定テーブルを選択し、例えばステップS1033の処理で取得した先読み演出乱数が、その選択された先読み演出決定テーブルにおいて、先読み演出を実行することに対応付けられている乱数値と、先読み演出を実行しないことに対応付けられている乱数値とのどちらの乱数値と一致するかに基づいて、先読み演出を実行するか否かを判定する。
なお、先読み演出は、大当たりに対する期待感を遊技者に抱かせるための演出であるため、先読み演出決定テーブルは、大当たりに対する信頼度が相対的に高いほど先読み演出が実行される割合が高くなる一方で、大当たりに対する信頼度が相対的に低いほど先読み演出が実行される割合が低くなるような構成を採用するのが好ましい。
このため、特別図柄の変動時間が相対的に短い変動パターンに対しては、先読み演出を実行することに対応付けられている乱数値が全体に占める割合が少なくなるように割り当てられている。逆に、特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンに対しては、先読み演出を実行することに対応付けられている乱数値が全体に占める割合が多くなるように割り当てられている。
サブCPU131は、先読み演出を実行すると判定した場合(ステップS1034:YES)、アイコン色演出を実行するか否かを決定する処理を含むアイコン色演出決定処理を実行する(ステップS1035)。このアイコン色演出決定処理については、図34に基づいて後に詳述する。
ステップS1035の処理に続いて、サブCPU131は、ボタン示唆演出を実行するか否かを決定する処理を含むボタン示唆演出決定処理を実行する(ステップS1036)。このボタン示唆演出決定処理については、図35に基づいて後に詳述する。
ステップS1036の処理に続いて、サブCPU131は、BGM演出を実行するか否かを決定する処理を含むBGM演出決定処理を実行する(ステップS1037)。このBGM演出決定処理については、図38に基づいて後に詳述する。
ステップS1037の処理を実行した場合、又は先読み演出を実行しないと判定した場合(ステップS1034:NO)、サブCPU131は、サブRAM133にアイコン表示コマンドをセットする。具体的には、先読み演出を実行すると決定した場合は、アイコン色演出、ボタン示唆演出、及びBGM演出のうちのいずれか1以上の演出の実行を指示する情報、及びその演出の演出パターンに関する設定情報を含むアイコン表示コマンドをセットする。逆に、先読み演出を実行しないと決定した場合は、アイコン色演出、ボタン示唆演出、及びBGM演出のいずれの演出に関する情報も含まないアイコン表示コマンドをセットする。このアイコン表示コマンドは、ステップS11のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。
なお、ステップS1034で「YES」と判定された場合に行われる3つの演出決定処理は、本実施形態では第1特別図柄判定の保留に対して行われるものであり、図には示されていないが、第2特別図柄判定の保留に対しては、他の演出決定処理が行われる。
[演出制御基板130によるアイコン色演出決定処理]
図34は、図33のステップS1035におけるアイコン色演出決定処理の詳細フローチャートである。
ところで、上述したように、ボタン示唆演出では、先読み対象アイコン52が保留表示領域57に表示されているときから変動示唆表示領域56に表示されるときに亘って、当該先読み対象アイコン52がボタン画像に変化するかどうかを示唆する変形煽り演出(図16(F)、図17(I)参照)が行われ、当該先読み対象アイコン52は変動示唆表示領域56に表示されているときにボタン画像に変化し、その後、当該先読み対象アイコン52の表示色が変化するといった演出が行われる。つまり、ボタン示唆演出は、先読み対象アイコン52が保留表示領域56に表示されているときから、その先読み対象アイコン52の表示色が変化するかどうかに対する遊技者の期待感を比較的長期に亘って煽る演出である。そのため、そのような演出の最中に、他のアイコン52の表示色がアイコン色演出によって変化してしまうと、実行中のボタン示唆演出の演出効果を低下させてしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、アイコン色演出決定処理を行うにあたって、サブCPU131は、まず、ボタン示唆演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS1201)。具体的には、後述するボタン示唆演出決定処理によってボタン示唆演出の設定情報がサブRAM133にセットされているか否かに基づいて、ボタン示唆演出の実行中であるか否かを判定する。また、画像音響制御基板140で生成される画像音響制御に関するデータは、演出制御基板130を介してランプ制御基板150に転送されるため、他の方法としては、サブRAM133に記憶された画像音響制御基板140から送信される画像音響制御に関するデータに基づいて、ボタン示唆演出の実行中であるか否かを判定してもよい。
ここで、ボタン示唆演出の実行中であると判定された場合(ステップS1201:YES)、すなわちボタン示唆演出の設定情報がサブRAM133にセットされている場合、ボタン示唆演出決定処理(図35参照)に処理が進められることになる。
サブCPU131は、ボタン示唆演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS1201:NO)、すなわちボタン示唆演出の設定情報がサブRAM133にセットされていない場合、アイコン色演出を実行するか否かの決定に使用するアイコン色乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS1202)。このアイコン色乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、保留コマンドを受信した時点のカウント値をアイコン色乱数として取得する。
ここで、アイコン色演出を実行するか否かを決定するアイコン色乱数は、サブROM132において変動パターン毎に記憶されている。そのため、サブCPU131は、ステップS1202で取得したアイコン色乱数が、遊技制御基板100から受信した保留コマンドに含まれている設定情報が示す変動パターンに対応するサブROM132内の乱数値と一致するか否かに基づいて、アイコン色演出を実行するか否かを判定する(ステップS1203)。なお、サブROM132に記憶されている乱数値は、変動パターンが長くなればなるほど、アイコン色演出を実行することに対して割り当てられる乱数値の数が多くなるように設定されている。このため、本実施形態では、第1特別図柄の変動時間が長いほど、アイコン色演出が実行され易くなっている。ここで、取得したアイコン色乱数に基づいてアイコン色演出を実行しないと判定した場合(ステップS1203:NO)、図35のボタン示唆演出決定処理に処理が進められることになる。
サブCPU131は、取得したアイコン色乱数に基づいてアイコン色演出を実行すると判定した場合(ステップS1203:YES)、アイコン色演出におけるアイコン52の演出パターン、具体的には初期のアイコン52の表示色、最終のアイコン52の表示色、初期の表示色から最終の表示色に至るまでの間にアイコン52をどのように変化させるかを示す変化パターンを決定するために使用するアイコン色演出パターン乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS1204)。このアイコン色演出パターン乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、保留コマンドを受信した時点のカウント値をアイコン色演出パターン乱数として取得する。
ステップS1204の処理に続いて、サブCPU131は、先読み対象の保留コマンドに係る事前判定情報に基づいて、大当たりになるか否かを判定する(ステップS1205)。
サブCPU131は、先読み対象の保留コマンドに係る事前判定情報に基づいて、大当たりになると判定した場合(ステップS1205:YES)、大当たり用アイコン色演出パターン決定テーブルをサブRAM133にセットする(ステップS1206)。逆に、先読み対象の保留コマンドに係る事前判定情報に基づいて、大当たりにはならないと判定した場合(ステップS1205:NO)、ハズレ用アイコン色演出パターン決定テーブルをサブRAM133にセットする(ステップS1207)。
なお、この大当たり用アイコン色演出パターン決定テーブルと、ハズレ用アイコン色演出パターン決定テーブルとは、後述するボタン示唆演出パターン決定テーブルと同様、保留数毎に設けられており、各テーブルには、事前判定情報に含まれる変動パターンのそれぞれに対応するように複数の演出パターンが用意されている。詳細な説明は省略するが、各アイコン色演出パターン決定テーブルでは、特別図柄の変動パターンのそれぞれに対して、初期のアイコン52の表示色と、最終的なアイコン52の表示色と、アイコン52が初期の表示色から最終的な表示色に至るまでの変化パターンとが組み合された複数の演出パターンが予め用意されている。
サブCPU131は、セットした上記テーブルを参照して、アイコン52の初期の表示色、最終の表示色、および初期の表示色から最終の表示色に至るまでの変化パターンを含むアイコン色演出パターンを決定する(ステップS1208)。具体的には、サブRAM133にセットされたテーブルから、事前判定情報に含まれている設定情報が示す変動パターンと、ステップS1204で取得したアイコン色演出パターン乱数とに対応するアイコン色演出パターン(初期の表示色、最終の表示色、及び初期の表示色から最終の表示色への変化パターンを規定したもの)を読み出す。そして、サブCPU131は、ステップS1208の処理で決定されたアイコン色演出の演出パターンをアイコン色演出の設定情報として、サブRAM133にセットする(ステップS1209)。
このように、一連のアイコン色演出決定処理によってアイコン色演出に係る設定情報がサブRAM133にセットされると、これらの設定情報を含むアイコン表示コマンドがステップS1038の処理によってサブRAM133にセットされることになる。そして、このアイコン表示コマンドが画像音響制御基板140に送信されることにより、先読み対象アイコン52を使ったアイコン色演出が行われることになる。なお、このアイコン色演出に係る設定情報は、アイコン色演出が完了する際にサブRAM133から消去される。
[演出制御基板130によるボタン示唆演出決定処理]
図35は、図33のステップS1036におけるボタン示唆演出決定処理の詳細フローチャートである。
ところで、アイコン色演出が先読み対象アイコン52の表示色を途中で変化させる演出であるのに対して、ボタン示唆演出は先読み対象アイコン52を用いて変形示唆演出や変形煽り演出を行うというように、どちらも先読み対象アイコン52を用いる演出である。このため、本実施形態では、図9に示すように、アイコン色演出とボタン示唆演出とを同時に実行することができない。
そこで、本実施形態では、アイコン色演出の設定情報が既に記憶されている場合には、ボタン示唆演出を行わない一方で、アイコン色演出の設定情報が記憶されていない場合の一部において、ボタン示唆演出を行うこととしている。
アイコン色演出パターンがサブRAM133にセットされていると判定した場合(ステップS1221:YES)、図38のBGM演出決定処理に処理が進められる。
サブCPU131は、アイコン色演出の設定情報がセットされていないと判定した場合(ステップS1221:NO)、ボタン示唆演出を実行するか否かを決定するために使用するボタン示唆乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS1222)。このボタン示唆乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、保留コマンドを受信した時点のカウント値をボタン示唆乱数として取得する。
次に、サブCPU131は、ボタン示唆演出を実行するか否かを判定する(ステップS1223)。具体的には、例えば、特別図柄の変動パターン毎にボタン示唆演出用の乱数値がサブROM132に記憶されており、サブCPU131は、ステップS1222の処理で取得したボタン示唆乱数が、遊技制御基板100から受信した保留コマンドに含まれている事前判定情報が示す大当たりであるか否かを示す情報と特別図柄の変動パターンとに対応するサブROM132内の乱数値と一致するか否かに基づいて、ボタン示唆演出を実行するか否かを判定する。なお、サブROM132に記憶されている乱数値は、変動パターンが長くなればなるほど、ボタン示唆演出を実行することに対して割り当てられる乱数値の数が多くなるように設定されている。このため、本実施形態では、第1特別図柄の変動時間が長いほど、ボタン示唆演出が実行され易くなっている。ここで、取得したボタン示唆乱数に基づいてボタン示唆演出を実行しないと判定した場合(ステップS1223:NO)、図38のBGM演出決定処理に処理が進められる。
サブCPU131は、取得したボタン示唆乱数に基づいてボタン示唆演出を実行すると判定した場合(ステップS1223:YES)、ボタン示唆演出パターン乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS1224)。ここで、ボタン示唆演出パターン乱数は、ボタン示唆演出における演出パターン、具体的には変形示唆演出において何段階目まで発展させるか、変形煽り演出を行うか否か、変形煽り演出を行う場合の演出パターン、ボタン操作演出の演出パターン、及び保留変化演出の演出パターンを決定するために使用される。このボタン示唆演出パターン乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、保留コマンドを受信した時点のカウント値をボタン示唆演出パターン乱数として取得する。
ステップS1224の処理に続いて、サブCPU131は、先読み対象の保留コマンドに係る事前判定情報に基づいて、大当たりになるか否かを判定する(ステップS1225)。
サブCPU131は、先読み対象の保留コマンドに係る事前判定情報に基づいて、大当たりになると判定した場合(ステップS1225:YES)、大当たり用ボタン示唆演出パターン決定テーブルをサブRAM133にセットする(ステップS1226)。逆に、先読み対象の保留コマンドに係る事前判定情報に基づいて、大当たりにはならないと判定した場合(ステップS1225:NO)、ハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブルをサブRAM133にセットする(ステップS1227)。
ここで、大当たり用ボタン示唆演出パターン決定テーブルと、ハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブルとは、それぞれ保留数毎に設けられている。すなわち、サブRAM133に記憶されている保留数が「1」の時に選択されるテーブルと、サブRAM133に記憶されている保留数が「2」の時に選択されるテーブルと、サブRAM133に記憶されている保留数が「3」の時に選択されるテーブルと、サブRAM133に記憶されている保留数が「4」の時に選択されるテーブルとがある。
図36は、第1特別図柄判定の保留数が「4」の状態でボタン示唆演出パターンを決定する際に参照される大当たり用ボタン示唆演出パターン決定テーブルの一例を示す図である。また、図37は、第1特別図柄判定の保留数が「4」の状態でボタン示唆演出パターンを決定する際に参照されるハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブルの一例を示す図である。なお、本実施形態では、保留数が「4」以外の場合において選択され得るボタン示唆演出パターン決定テーブルが用意されているが、これらのテーブルは、ボタン示唆演出パターン乱数の割り振りが図36,37に示されるテーブルと異なる点を除いて同様に構成されているため、以下においては説明を省略する。
図36に示すように、大当たり用ボタン示唆演出パターン決定テーブルには、変動パターンP4からP10に対応する演出パターンが設定されている。例えば、変動時間が30秒である変動パターンP4には、全6種類の演出パターン(演出シナリオ)が設定されている。そして、この変動パターンP4に対応する各演出パターンには、0〜99までの乱数の内のいずれかの数字が割り当てられている。
変動パターンP4には、演出パターンA〜演出パターンFの6種類の演出パターンが設定されている。演出パターンAは、ボタン示唆演出が変形示唆演出の1段階目で終了する演出パターン(図36では変形示唆演出(1段階)と記載)である。演出パターンBは、ボタン示唆演出が変形示唆演出の2段階目で終了する演出パターン(図36では変形示唆演出(1段階〜2段階)と記載)である。
一方、演出パターンCは、変形示唆演出が最終の3段階目まで発展した後に、図13〜図17に基づいて上述したように変形煽り演出、ボタン操作演出へと発展し、最終的に先読み対象アイコン52の表示色が緑色に変化する演出パターン(図36では変形示唆演出(1段階〜3段階)→変形煽り演出→ボタン示唆演出→保留変化演出(緑色)と記載)である。演出パターンDは、変形示唆演出が最終の3段階目まで発展した後に、図13〜図17に基づいて上述したように変形煽り演出、ボタン操作演出へと発展し、最終的に先読み対象アイコン52の表示色が赤色に変化する演出パターン(図36では変形示唆演出(1段階〜3段階)→変形煽り演出→ボタン示唆演出→保留変化演出(赤色)と記載)である。演出パターンEは、変形示唆演出が最終の3段階目まで発展した後に、図13〜図17に基づいて上述したように変形煽り演出、ボタン操作演出へと発展し、最終的に先読み対象アイコン52の表示色が金色に変化する演出パターン(図36では変形示唆演出(1段階〜3段階)→変形煽り演出→ボタン示唆演出→保留変化演出(金色)と記載)である。演出パターンFは、変形示唆演出が最終の3段階目まで発展した後に、図13〜図17に基づいて上述したように変形煽り演出、ボタン操作演出へと発展し、最終的に先読み対象アイコン52の表示色が虹色に変化する演出パターン(図36では変形示唆演出(1段階〜3段階)→変形煽り演出→ボタン示唆演出→保留変化演出(虹色)と記載)である。
また、変動パターンP4に対応する各演出パターンA〜Fには、0〜99までの乱数を所定の割り振りで振り分けたボタン示唆演出パターン乱数が対応付けられている。具体的には、演出パターンAには、「0」〜「2」の3個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「3」〜「9」の7個の乱数値が対応付けられている。演出パターンCには、「10」〜「49」の40個の乱数値が対応付けられている。演出パターンDには、「50」〜「91」の42個の乱数値が対応付けられている。演出パターンEには、「92」〜「98」の7個の乱数値が対応付けられている。演出パターンFには、「99」の1個の乱数値が対応付けられている。
このように演出パターンA〜Fに対してそれぞれ乱数値が振り分けられているため、演出パターンAが選択される選択率は3%(=3/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は7%となる。また、演出パターンCが選択される選択率は40%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は42%となる。また、演出パターンEが選択される選択率は7%となる。また、演出パターンFが選択される選択率は1%となる。
また同様に、図36に示すように、大当たり用ボタン示唆演出パターン決定テーブルにおける変動パターンP10においても、上記同一の全6種類の演出パターンA〜Fが設定されており、各演出パターンには、0〜99までの乱数を所定の割り振りで振り分けたボタン示唆演出パターン乱数が対応付けられている。なお、図36に示す変動パターンP10は、本実施形態において変動時間が最も長い変動パターン(例えば変動パターンP4よりも変動時間が長い変動時間が120秒の変動パターン)である。
変動パターンP10におけるボタン示唆演出パターン乱数の具体的な振り分けについて説明すると、演出パターンAには、「0」の1個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「1」の1個の乱数値が対応付けられている。演出パターンCには、「2」〜「43」の42個の乱数値が対応付けられている。演出パターンDには、「44」〜「89」の46個の乱数値が対応付けられている。演出パターンEには、「90」〜「97」の8個の乱数値が対応付けられている。演出パターンFには、「98」〜「99」の2個の乱数値が対応付けられている。
このように演出パターンA〜Fに対してそれぞれ乱数値が振り分けられているため、演出パターンAが選択される選択率は1%(=1/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は1%となる。また、演出パターンCが選択される選択率は42%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は46%となる。また、演出パターンEが選択される選択率は8%となる。また、演出パターンFが選択される選択率は8%となる。
例えば、サブCPU131が、サブRAM133に記憶されている保留数を示す情報から第1特別図柄判定の保留数が「4」である情報を取得すると共に、事前判定情報から第1特別図柄判定の事前判定結果が大当たりであることを示す情報を取得した場合、図36に示す大当たり用ボタン示唆演出パターン決定テーブルをセットする。そして、セットした大当たり用ボタン示唆演出パターン決定テーブルから、ボタン示唆演出パターン乱数と、事前判定情報から取得した変動パターンとに対応付けられた演出パターンを選択する。例えば、変動パターンP4を示す情報と、「45」を示すボタン示唆演出パターン乱数とを取得した場合は、選択率40%の先読み対象アイコン52の表示色が「緑色」に変化する演出パターンCをボタン示唆演出パターンとして選択する。一方、変動パターンP10を示す情報と、「45」を示すボタン示唆演出パターン乱数とを取得した場合は、選択率46%の先読み対象アイコン52の表示色が「赤色」に変化する演出パターンDをボタン示唆演出パターンとして選択する。
また、図36に示す大当たり用ボタン示唆演出パターン決定テーブルでは、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されている場合よりも、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合の方が、例えば先読み対象アイコン52の表示色が「赤色」に変化する演出パターンが選択され易い。具体的には、変動パターンP4では先読み対象アイコン52が「赤色」に変化する演出パターンの選択率が42%であるのに対し、変動パターンP10では先読み対象アイコン52が「赤色」に変化する演出パターンの選択率は46%である。また、同様にして、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されている場合よりも、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合の方が、先読み対象アイコン52が「緑色」、「金色」、あるいは「虹色」に変化する演出パターンの選択率が高い。
このように、事前判定情報に大当たりである情報が含まれている場合であっても、変動時間が相対的に長い変動パターン程、先読み対象アイコン52の表示色が大当たりの可能性が高いことを示唆する特殊色に変化する演出パターンが選択され易い。
次に、図37のハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブルについて説明する。なお、図37に示されるハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブルは、テーブルに含まれる変動パターンの種類と、演出パターンA〜Fのそれぞれに対するボタン示唆演出パターン乱数の割り振りとが異なる点を除いて、図36に示される大当たり用ボタン示唆演出パターン決定テーブルと同様の構成を有している。このため、以下の図37に関する説明では、主に図36と異なる点に関して説明し、共通する点については説明を省略する。
図37に示すように、ハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブルには、変動パターンP4から変動パターンP10に対応する演出パターンの他、図示しない変動パターンP1から変動パターンP3に対応する演出パターンが設定されている。ここで、ハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブルに設定されている変動パターンP1〜P3は、変動時間が30秒よりも短い変動時間(3秒や6秒等)に対応する変動パターンである。本実施形態では、これらの変動パターンP1〜P3のいずれにおいても、先読み対象アイコン52がボタン画像に変形する演出パターンに対してボタン示唆演出パターン乱数が割り振られていない。そのため、これらの変動パターンP1〜P3が選択され、ボタン示唆演出を実行することが決定されている場合には、必ず先読み対象アイコン52はボタン画像に変形しない演出パターン(図37の演出パターンA,B)が選択される。
一方、変動パターンP4〜P10に対しては、大当たりであることを示唆する演出パターンFを除く全ての演出パターンに対して、あるいは演出パターンF及び大当たりである可能性が非常に高いことを示唆する演出パターンEを除くすべての演出パターンに対して、ボタン示唆演出パターン乱数が割り振られている。例えば、変動パターンP4では、演出パターンF及び演出パターンEを除く演出パターンA〜Dのそれぞれに対して、0〜99までの乱数を所定の割り振りで振り分けたボタン示唆演出パターン乱数が対応付けられている。
より詳細には、演出パターンAには、「0」〜「44」の45個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「45」〜「84」の40個の乱数値が対応付けられている。演出パターンCには、「85」〜「94」の10個の乱数値が対応付けられている。演出パターンDには、「95」〜「99」の5個の乱数値が対応付けられている。一方、演出パターンE及び演出パターンFに対しては乱数値が対応付けられていない。これは、演出パターンFが選択された場合、先読み対象アイコン52を「虹色」に変化させて大当たりとなることを示唆するため、第1特別図柄判定の判定結果がハズレを示す情報を取得した場合においては、選択できなくする必要があるからである。また、演出パターンEを決定した場合、先読み対象アイコン52を「金色」に変化させて大当たりとなる可能性が相対的にかなり高いことを示唆するため、ハズレを示す情報及び変動時間が相対的に短い変動パターンP4を取得した場合においては、選択できないようにすることが好ましいためである。
このように演出パターンA〜Dに対してそれぞれ乱数値が振り分けられているため、演出パターンAが選択される選択率は45%(45/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は40%となる。また、演出パターンCが選択される選択率は10%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は5%となる。また、演出パターンEが選択される選択率及び演出パターンFが選択される選択率は共に0%となる。
また、変動パターンP10では、演出パターンFを除く演出パターンA〜Eのそれぞれに対して、0〜99までの乱数を所定の割り振りで振り分けたボタン示唆演出パターン乱数が対応付けられている。
具体的には、演出パターンAには、「0」〜「2」の3個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「3」〜「9」の7個の乱数値が対応付けられている。演出パターンCには、「10」〜「46」の37個の乱数値が対応付けられている。演出パターンDには、「47」〜「91」の45個の乱数値が対応付けられている。演出パターンEには、「92」〜「99」の8個の乱数値が対応付けられている。一方、演出パターンFに対しては、上記した理由により乱数値が対応付けられていない。
このように演出パターンA〜Eに対してそれぞれ乱数値が振り分けられているため、演出パターンAが選択される選択率は3%(3/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は7%となる。また、演出パターンCが選択される選択率は37%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は45%となる。また、演出パターンEが選択される選択率は8%となる。また、演出パターンFが選択される選択率は0%となる。
例えば、サブCPU131が、サブRAM133に記憶されている保留数を示す情報から第1特別図柄判定の保留数が「4」である情報を取得すると共に、事前判定情報から第1特別図柄判定の判定結果がハズレであることを示す情報を取得した場合、図37に示すハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブルをセットする。そして、セットしたハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブルから、ボタン示唆演出パターン乱数と、事前判定情報から取得した変動パターンとに対応付けられた演出パターンを選択する。例えば、変動パターンP4を示す情報と、「83」を示すボタン示唆演出パターン乱数を取得した場合は、選択率40%の先読み対象アイコン52がボタン画像に変形しない演出パターンBをボタン示唆演出パターンとして決定する。一方、変動パターンP10を示す情報と、「83」を示すボタン示唆演出パターン乱数を取得した場合は、選択率45%の先読み対象アイコン52がボタン画像に変形し、さらに先読み対象アイコン52の表示色が「赤色」に変化する演出パターンCをボタン示唆演出パターンとして選択する。
また、図37に示すハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブルでは、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合よりも、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されている場合の方が、例えば先読み対象アイコン52がボタン画像に変形しない演出パターンが選択され易い。具体的には、変動パターンP4では先読み対象アイコン52がボタン画像に変形しない演出パターンの選択率が85%(演出パターンA,Bの選択率の合計値)であるのに対し、変動パターンP10では先読み対象アイコン52がボタン画像に変形しない演出パターンの選択率は10%(演出パターンA,Bの選択率の合計値)である。逆を言えば、ハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブルでは、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されている場合よりも、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合の方が、先読み対象アイコン52がボタン画像に変形する演出パターンの選択率が高い。
また、ハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブルでは、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されている場合よりも、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合の方が、先読み対象アイコン52の表示色が大当たりである可能性が相対的に高いことを示唆する特殊色に変化する演出パターンの選択率が、大当たりである可能性が相対的に低いことを示唆する特殊色に変化する演出パターンの選択率よりも高い。具体的には、変動パターンP4では先読み対象アイコン52の表示色が「緑色」に変化する演出パターンの選択率が10%(演出パターンCの選択率)であるのに対し、変動パターンP10では先読み対象アイコン52の表示色が「緑色」に変化する演出パターンの選択率が37%(演出パターンCの選択率)である。また、同様にして、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されている場合よりも、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合の方が、先読み対象アイコン52が「赤色」、又は「金色」に変化する演出パターンの選択率が高い。
このように、事前判定情報にハズレである情報が含まれている場合であっても、変動時間が相対的に長い変動パターン程、先読み対象アイコン52がボタン画像に変形する演出パターンが選択され易い。さらに、先読み対象アイコン52がボタン画像に変形する演出パターンが決定される場合は、変動時間が相対的に長い変動パターン程、先読み対象アイコン52の表示色が大当たりとなる可能性が相対的に高いことを示唆する特殊色に変化する演出パターンが選択され易い。
また、図36,37に示すように、事前判定情報にハズレであることを示す情報が含まれている場合よりも、事前判定情報に大当たりであることを示す情報が含まれている場合の方が、先読み対象アイコン52がボタン画像に変形する演出パターンが選択され易い。具体的には、図37に示すハズレ用ボタン示唆演出パターン決定テーブルでは、例えば変動パターンP4に対応する先読み対象アイコン52がボタン画像に変形する演出パターンの選択率が15%(演出パターンC,Dの選択率の合計値)である。その一方で、図36に示す大当たり用ボタン示唆演出パターン決定テーブルでは、例えば変動パターンP4に対応する先読み対象アイコン52がボタン画像に変形する演出パターンの選択率が90%(演出パターンC〜Fの選択率の合計値)である。すなわち、事前判定情報にハズレであることを示す情報が含まれている場合よりも、事前判定情報に大当たりであることを示す情報が含まれている場合の方が、先読み対象アイコン52がボタン画像に変形する演出パターンの選択率が高い。また同様のことが、変動パターンP10の場合においても言える。
サブCPU131は、セットした上記テーブルを参照して、いずれか1の演出パターンを決定し、その演出パターンをボタン示唆演出パターンとして決定する(ステップS1228)。具体的には、サブRAM133にセットされたテーブルから、事前判定情報に含まれる変動パターンを示す情報と、ステップS1224で取得したボタン示唆演出パターン乱数とに対応する6種類の演出パターンA〜演出パターンFのうちの1の演出パターンを読み出して、その演出パターンをボタン示唆演出パターンとして決定する。そして、サブCPU131は、ステップS1228の処理で決定されたボタン示唆演出パターンをボタン示唆演出の設定情報として、サブRAM133にセットする(ステップS1229)。
このように、一連のボタン示唆演出決定処理によってボタン示唆演出に係る設定情報がサブRAM133にセットされると、これらの設定情報を含むアイコン表示コマンドがステップS1038の処理によってサブRAM133にセットされることになる。そして、このアイコン表示コマンドが画像音響制御基板140に送信されることにより、先読み対象アイコン52を使ったボタン示唆演出が行われることになる。なお、このボタン示唆演出に係る設定情報は、ボタン示唆演出が完了する際にサブRAM133から消去される。
本実施形態では、アイコン色演出の設定情報が既にサブRAM133にセットされている場合に、ボタン示唆演出を実行しない制御について説明したが、他の実施形態では、ボタン示唆演出の設定情報が既にサブRAM133にセットされている場合に、アイコン色演出を実行しない制御を行ってもよい。かかる制御を採用する場合は、図34のフローチャートにおいて、ステップS1201の以前において、ボタン示唆演出の設定情報がサブRAM133にセットされているか否かを判定するステップを追加することで実現される。なお、この場合、図35のフローチャートにおけるステップS1221の処理は不要である。
また、本実施形態では、アイコン色演出の実行の決定に関わる処理と、ボタン示唆演出の実行の決定に関わる処理を別々のテーブルを用いて行うことを例に説明したが、他の実施形態では、アイコン色演出及びボタン示唆演出の実行に関わる処理を同一のテーブルを用いて決定するようにしてもよい。かかる処理は、例えば、アイコン色演出を実行するか否かと、ボタン示唆演出を実行するか否かと、アイコン色演出を実行する場合の演出パターンと、ボタン示唆演出を実行する場合の演出パターンと、事前判定情報に含まれる変動パターンと、演出パターンの決定に使用される演出パターン決定乱数とが対応付けられた1つのテーブルを採用することで実現される。
また、本実施形態では、アイコン色演出と、ボタン示唆演出のいずれにおいても、演出を実行するか否かを決定する処理と、演出パターンを決定する処理とを、別々のテーブルを用いて行うことを例に説明したが、他の実施形態では、演出を実行するか否かを決定する処理と、演出パターンを決定する処理とを同一のテーブルを用いて決定するようにしてもよい。かかる構成は、ボタン示唆演出を実行するか否かと、アイコン色演出を実行する場合の演出パターンと、事前判定情報に含まれる変動パターンと、演出パターンの決定に使用される演出パターン決定乱数とが対応付けられた1つのテーブルを採用することで実現される。
[演出制御基板130によるBGM演出決定処理]
図38は、図33のステップS1036におけるBGM演出決定処理の詳細フローチャートである。
図33のステップS1036の処理に続いて、サブCPU131は、図38に例示されるように、BGM演出を実行するか否かを決定するためのBGM乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS1241)。このBGM乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、保留コマンドを受信した時点のカウント値をBGM乱数として取得する。
次に、サブCPU131は、BGM演出を実行するか否かを判定する(ステップS1242)。具体的には、例えば、特別図柄の変動パターン毎にBGM演出用の乱数値がサブROM132に記憶されており、サブCPU131は、ステップS1241の処理で取得したBGM乱数が、遊技制御基板100から受信した保留コマンドに含まれている事前判定情報が示す特別図柄の変動パターンに対応するサブROM132内の乱数値と一致するか否かに基づいて、BGM演出を実行するか否かを判定する。なお、サブROM132に記憶されている乱数値は、変動パターンが長くなればなるほど、BGM演出を実行することに対して割り当てられる乱数値の数が多くなるように設定されている。このため、本実施形態では、第1特別図柄の変動時間が長いほど、BGM演出が実行され易くなっている。ここで、取得したBGM乱数に基づいてBGM演出を実行しないと判定した場合(ステップS1242:NO)、図33のステップS1038の処理に処理が進められる。
サブCPU131は、取得したBGM乱数値に基づいてBGM演出を実行すると判定した場合(ステップS1242:YES)、BGM演出パターン乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS1243)。ここで、BGM演出パターン乱数は、BGM演出における演出パターン、具体的には、ノイズ音(不明りょうな音)を維持するかいないか、ノイズ音を維持しない場合のノイズ音から明りょうなBGMに変化する演出パターンを決定するために使用される。このBGM演出パターン乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、保留コマンドを受信した時点のカウント値をBGM演出パターン乱数として取得する。
ステップS1243の処理に続いて、サブCPU131は、先読み対象の保留コマンドに係る事前判定情報に基づいて、大当たりになるか否かを判定する(ステップS1244)。
サブCPU131は、先読み対象の保留コマンドに係る事前判定情報に基づいて、大当たりになると判定した場合(ステップS1244:YES)、大当たり用BGM演出パターン決定テーブルをサブRAM133にセットする(ステップS1245)。逆に、先読み対象の保留コマンドに係る事前判定情報に基づいて、大当たりにはならないと判定した場合(ステップS1244:NO)、ハズレ用BGM演出パターン決定テーブルをサブRAM133にセットする(ステップS1245)。
ここで、大当たり用BGM演出パターン決定テーブルと、ハズレ用BGM演出パターン決定テーブルとは、それぞれ保留数毎に設けられている。すなわち、サブRAM133に記憶されている保留数が「1」の時に選択されるテーブルと、サブRAM133に記憶されている保留数が「2」の時に選択されるテーブルと、サブRAM133に記憶されている保留数が「3」の時に選択されるテーブルと、サブRAM133に記憶されている保留数が「4」の時に選択されるテーブルがある。
図39は、第1特別図柄判定の保留数が「4」の状態でBGM演出パターンを決定する際に参照される大当たり用BGM演出パターン決定テーブルの一例を示す図である。また、図40は、第1特別図柄判定の保留数が「4」の状態でBGM演出パターンを決定する際に参照されるハズレ用ボタン演出パターン決定テーブルの一例を示す図である。なお、本実施形態では、保留数が「4」以外の場合において選択され得るBGM演出パターン決定テーブルも用意されているが、上記ボタン示唆演出パターン決定テーブルと同様、これらのテーブルは、BGM演出パターン乱数の割り振りが図39,40に示されるテーブルと異なる点を除いて同様に構成されているため、以下においては説明を省略する。
図39に示すように、大当たり用BGM演出パターン決定テーブルには、変動パターンP4からP10に対応する演出パターンが設定されている。例えば、変動時間が30秒である変動パターンP4には、全2種類の演出パターン(演出シナリオ)が設定されている。そして、この変動パターンP4に対応する各演出パターンには、0〜99までの乱数の内のいずれかの数字が割り当てられている。
変動パターンP4には、演出パターンA,演出パターンBの2種類の演出パターンが設定されている。演出パターンAは、ノイズ音を出力して演出態様を変えずにBGM演出を終了する、演出態様を維持する演出パターンである。演出パターンBは、ノイズ音の出力後、ノイズ音が明りょうなBGMに徐々に変化し、最終的にBGMのみを出力した状態になってからBGM演出を終了する、演出態様を変化させる演出パターンである。
また、変動パターンP4に対応する各演出パターンA,Bには、0〜99までの乱数を所定の割り振りで振り分けたBGM演出パターン乱数が対応付けられている。具体的には、演出パターンAには、「0」〜「14」の15個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「15」〜「99」の85個の乱数値が対応付けられている。
このように演出パターンA,Bに対してそれぞれ乱数値が振り分けられているため、演出パターンAが選択される選択率は15%(=15/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は85%となる。
また同様に、図39に示すように、大当たり用BGM演出パターン決定テーブルにおける変動パターンP10においても、上記同一の全2種類の演出パターンA,Bが設定されており、各演出パターンには、0〜99までの乱数を所定の割り振りで振り分けたBGM演出パターン乱数が対応付けられている。なお、図39に示す変動パターンP10は、本実施形態において変動時間が最も長い変動パターン(例えば変動パターンP4よりも変動時間が長い変動時間が120秒の変動パターン)である。
変動パターンP10におけるBGM演出パターン乱数の具体的な振り分けについて説明すると、演出パターンAには、「0」〜「4」の5個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「5」〜「99」の95個の乱数値が対応付けられている。
このように演出パターンA,Bに対してそれぞれの乱数値が振り分けられているため、演出パターンAが選択される選択率は5%(=5/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は95%となる。
例えば、サブCPU131が、サブRAM133に記憶されている保留数を示す情報から第1特別図柄判定の保留数が「4」である情報を取得すると共に、事前判定情報から第1特別図柄判定の判定結果が大当たりであることを示す情報を取得した場合、図39に示す大当たり用BGM演出パターン決定テーブルをセットする。そして、セットした大当たり用BGM演出パターン決定テーブルから、BGM演出パターン乱数と、事前判定情報から取得した変動パターンとに対応付けられた演出パターンを選択する。例えば、変動パターンP4を示す情報と、「6」を示すBGM演出パターン乱数を取得した場合は、選択率15%のノイズ音の出力が維持される演出パターンAをBGM演出パターンとして選択する。一方、変動パターンP10を示す情報と、「6」を示すBGM演出パターン乱数を取得した場合は、選択率95%のノイズ音が明りょうなBGMに変化する演出パターンBをBGM演出パターンとして選択する。
また、図39に示す大当たり用BGM演出パターン決定テーブルでは、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されている場合よりも、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合の方が、例えばノイズ音が明りょうなBGMに変化する演出パターンが選択され易い。具体的には、変動パターンP4ではノイズ音が明りょうなBGMに変化する演出パターンの選択率が85%(演出パターンBの選択率)であるのに対し、変動パターン10ではノイズ音が明りょうなBGMに変化する演出パターンの選択率が95%(演出パターンBの選択率)である。
このように、事前判定情報に大当たりである情報が含まれている場合であっても、変動時間が相対的に長い変動パターン程、ノイズ音が明りょうなBGMに変化する演出パターンが選択され易い。
次に、図40のハズレ用BGM演出パターン決定テーブルについて説明する。なお、図40に示されるハズレ用BGM演出パターン決定テーブルは、テーブルに含まれる変動パターンの種類と、演出パターンA,Bのそれぞれに対するBGM演出パターン乱数の割り振りとが異なる点を除いて、図39に示される大当たり用BGM演出パターン決定テーブルと同様の構成を有している。このため、以下の図40に関する説明では、主に図39と異なる点に関して説明し、共通する点については説明を省略する。
図40に示すように、ハズレ用BGM演出パターン決定テーブルには、変動パターンP4から変動パターンP10に対応する演出パターンの他、図示しない変動パターンP1から変動パターン3に対応する演出パターンが設定されている。ここで、ハズレ用BGM演出パターン決定テーブルに設定されている変動パターンP1〜P3は、変動時間が30秒よりも短い変動時間(3秒や6秒等)に対応する変動パターンである。本実施形態では、これらの変動パターンP1〜P3のいずれにおいても、ノイズ音が明りょうなBGMに変化する演出パターンに対してBGM演出パターン乱数が割り振られていない。そのため、これらの変動パターンP1〜P3が選択され、BGM演出を実行することが決定されている場合には、必ずノイズ音を維持する演出パターン(図40の演出パターンA)が選択される。
一方で、変動パターンP4〜P10に対しては、2種類全ての演出パターンA,Bに対して、BGM演出パターン乱数が割り振られている。変動パターンP4では、各演出パターンA,Bに対して、0〜99までの乱数を所定の割り振りで振り分けたBGM演出パターン乱数が対応付けられている。具体的には、演出パターンAには、「0」〜「79」の80個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「80」〜「99」の20個の乱数値が対応付けられている。
このように演出パターンA,Bに対してそれぞれの乱数値が振り分けられているため、演出パターンAが選択される選択率は約80%(=80/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は約20%となる。
また同様に、変動パターンP10においても、上記同一の全2種類の演出パターンA,Bが設定されており、各演出パターンには、0〜99までの乱数を所定の割り振りで振り分けたBGMパターン変化乱数が対応付けられている。
変動パターンP10におけるBGM演出パターン乱数の具体的な振り分けについて説明すると、演出パターンAには、「0」〜「39」の40個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「40」〜「99」の60個の乱数値が対応付けられている。
このように演出パターンA,Bも対してそれぞれの乱数値が振り分けられているため、演出パターンAが選択される選択率は40%(=40/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は60%となる。
例えば、サブCPU131が、サブRAM133に記憶されている保留数を示す情報から第1特別図柄判定の保留数が「4」である情報を取得すると共に、事前判定情報から第1特別図柄判定の判定結果がハズレであることを示す情報を取得した場合、図40に示すハズレ用BGM演出パターン決定テーブルをセットする。そして、セットしたハズレ用BGM演出パターン決定テーブルから、BGM演出パターン乱数と、事前判定情報から取得した変動パターンとに対応付けられた演出パターンを決定する。例えば、変動パターンP4を示す情報と、「50」を示すBGM演出パターン乱数を取得した場合は、選択率80%のノイズ音が維持されてBGM演出が終了する演出パターンAをBGM演出パターンとして選択する。一方、変動パターンPnを示す情報と、「50」を示すBGM演出パターン乱数を取得した場合は、選択率60%のノイズ音が明りょうなBGMに変化する演出パターンBをBGM演出パターンとして選択する。
また、図40に示すハズレ用BGM演出パターン決定テーブルでは、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合よりも、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されている場合の方が、例えばノイズ音が維持される演出パターンが選択され易い。具体的には、変動パターン4ではノイズ音が維持される演出パターンの選択率が80%(演出パターンAの選択率)であるのに対し、変動パターンP10ではノイズ音が維持される演出パターンの選択率は40%(演出パターンAの選択率)である。逆を言えば、ハズレ用BGM演出パターン決定テーブルでは、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されている場合よりも、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合の方が、ノイズ音が明りょうなBGMに変化する演出パターンの選択率が高い。
このように、事前判定情報にハズレである情報が含まれている場合であっても、変動時間が相対的に長い変動パターン程、ノイズ音が明りょうなBGMに変化する演出パターンが選択され易い。
また、図39,40に示すように、事前判定情報にハズレであることを示す情報が含まれている場合よりも、事前判定情報に大当たりであることを示す情報が含まれている場合の方が、ノイズ音が明りょうなBGMに変化する演出パターンが選択され易い。具体的には、図40に示すハズレ用BGM演出パターン決定テーブルでは、例えば変動パターンP4に対応するノイズ音が明りょうなBGMに変化する演出パターンの選択率が20%(演出パターンBの選択率)である。その一方で、図39に示す大当たり用BGM演出パターン決定テーブルでは、例えば変動パターンP4に対応するノイズ音が明りょうなBGMに変化する演出パターンの選択率が85%(演出パターンBの選択率)である。すなわち、事前判定情報にハズレであることを示す情報が含まれている場合よりも、事前判定情報に大当たりであることを示す情報が含まれている場合の方が、ノイズ音が明りょうなBGMに変化する演出パターンの選択率が高い。また同様のことが、変動パターンP10の場合においても言える。
サブCPU131は、セットした上記テーブルを参照して、いずれか1の演出パターンを決定し、その演出パターンをBGM演出パターンとして決定する(ステップS1247)。具体的には、サブRAM133にセットされたテーブルから、事前判定情報に含まれる変動パターンを示す情報と、ステップS1243で取得したBGM演出パターン乱数とに対応する2種類の演出パターンA,Bのうちの1の演出パターンを読み出して、その演出パターンをBGM演出パターンとして決定する。そして、サブCPU131は、ステップS1247の処理で決定されたBGM演出の演出パターンをBGM演出の設定情報として、サブRAM133にセットする(ステップS1248)。
このように、一連のBGM演出決定処理によってBGM演出に係る設定情報がサブRAM133にセットされると、これらの設定情報を含むアイコン表示コマンドがステップS1038の処理によってサブRAM133にセットされることになる。そして、このアイコン表示コマンドが画像音響制御基板140に送信されることにより、スピーカ24を用いたBGM演出が行われることになる。
本実施形態では、BGM演出の実行の決定に関わる処理と、アイコン色演出の実行の決定に関わる処理と、ボタン示唆演出の実行の決定に関わる処理を別々のテーブルを用いて行うことを例に説明したが、他の実施形態では、BGM演出の実行の決定に関わる処理を含む2以上の処理を同一のテーブルを用いて決定するようにしてもよい。例えば、BGM演出及びアイコン色演出の実行の決定に関わる処理を同一のテーブルを用いて決定する場合、BGM演出を実行するか否かと、アイコン色演出を実行するか否かと、BGM演出を実行する場合の演出パターンと、アイコン色演出を実行する場合の演出パターンと、事前判定情報に含まれる変動パターンと、演出パターンの決定に使用される演出パターン決定乱数とが対応付けられた1つのテーブルを採用することで実現される。
また、本実施形態では、BGM演出において、演出を実行するか否かを決定する処理と、演出パターンを決定する処理とを、別々のテーブルを用いて行うことを例に説明したが、他の実施形態では、演出を実行するか否かを決定する処理と、演出パターンを決定する処理とを同一のテーブルを用いて決定するようにしてもよい。かかる構成は、BGM演出を実行するか否かと、BGM演出を実行する場合の演出パターンと、事前判定情報に含まれる変動パターンと、演出パターンの決定に使用される演出パターン決定乱数とが対応付けられた1つのテーブルを採用することで実現される。
[演出制御基板130による変動開始コマンド受信処理]
図41は、図32のステップS111における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100から受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS110:YES)、図41に例示するように、演出乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS112)。演出乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、変動開始コマンドを受信した時点のカウント値を演出乱数として取得する。サブCPU131は、ステップS112の処理に続いて、受信した変動開始コマンドを解析する(ステップS113)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す図柄の判定情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果、大当たりの種類を特定することができる。すなわち、遊技制御基板100で行われた特別図柄判定の結果が「大当たり」であるか、あるいは「ハズレ」であるか、「大当たり」である場合にはその大当たりの種類が何であるか(確変大当たりであるか否か等)を特定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであることが特定されて、さらに変動開始コマンドにリーチ演出に係る設定情報が含まれている場合は、リーチ有り演出を行うように決定される。一方、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであることが特定されつつ、変動開始コマンドにリーチ演出に係る設定情報が含まれていない場合は、リーチ無し演出を行うように決定される。また、同じく変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定することができる。また、遊技状態を示す情報に基づいて、パチンコ遊技機1の現在の遊技状態を特定することができる。
サブCPU131は、上記解析結果に基づいて、装飾図柄の変動演出パターンを選択する変動演出パターン設定処理を実行する(ステップS114)。例えば、装飾図柄51の変動演出パターンは、図6に示す左図柄51a、中図柄51b、右図柄51cをどのような順番で始動させるか、これらの装飾図柄51のスクロール速度をどの程度にするか、これらの装飾図柄51を最終的に何図柄で停止させるか等である。この変動演出パターン設定処理については、図42に基づいて後に詳述する。
続いて、サブCPU131は、ステップS114の処理で設定した変動演出パターンで装飾図柄が変動表示されているときに実行する各種予告演出の演出パターンを設定する予告演出パターン設定処理を実行する(ステップS115)。この予告演出パターン設定処理については、図43に基づいて後に詳述する。
ステップS115の処理に続いて、サブCPU131は、ステップS114の処理で設定した変動演出パターンの設定情報と、ステップS115の処理で設定した予告演出パターンの設定情報とを含む変動演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS116)。この変動演出開始コマンドは、ステップS11(図31参照)のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において演出パターンが設定された変動演出、及び予告演出が画像音響制御基板140及びランプ制御基板150によって実現されることになる。
なお、ステップS114の処理に応じた変動演出は、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)において第1特別図柄(又は第2特別図柄)の変動表示が開始されてから第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す第1特別図柄(又は第2特別図柄)が停止表示されるまで行われる。
ステップS116の処理に続いて、サブCPU131は、サブRAM133に記憶されている特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する(ステップS117)。具体的には、ステップS110の処理で受信したと判定した変動開始コマンドが第1特別図柄判定に係るものであるか、あるいは第2特別図柄判定に係るものであるかを判別し、第1特別図柄判定に係るものであると判別した場合には第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新し、第2特別図柄判定に係るものであると判別した場合には第2特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。
[演出制御基板130による変動演出パターン設定処理]
図42は、図41のステップS114における変動演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。図42に例示するように、サブCPU131は、ステップS113の処理に続いて、例えば遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれているリーチ演出に係る設定情報に基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴ってリーチ有り演出を行う必要があるか否かを判別する(ステップS1141)。
サブCPU131は、リーチ有り演出を行う必要がないと判断した場合(ステップS1141:NO)、装飾図柄の変動表示を開始してから装飾図柄を停止表示するまでのリーチ無し演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1142)。
サブROM132には、リーチ演出を伴わない変動演出に関して、ハズレリーチ無し演出テーブルが記憶されている。このハズレリーチ無し演出テーブルとして、例えば、3秒用、8秒用、18秒用というように、遊技制御基板100において決定される変動パターン(変動時間)に対応する演出テーブルが複数種類設けられている。ステップS1142において、サブCPU131は、これらの演出テーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、1の演出テーブルを設定する。例えば、変動開始コマンドに特別図柄の変動時間が8秒であることを示す変動パターンの設定情報が含まれている場合、8秒用の演出テーブルを設定する。
各演出テーブルにおいては、演出乱数と、1又は複数の装飾図柄の変動演出パターンとが対応付けられている。ここで、変動演出パターンとは、例えば、左図柄51aが停止した後に、右図柄51cが停止してから最後に中図柄51bが停止するといった、装飾図柄の変動態様を示すものである。サブCPU131は、設定した演出テーブルに格納されている1又は複数の変動演出パターンの中から、ステップS112の処理で取得した演出乱数に対応する変動演出パターンを読み出すことによって、装飾図柄の変動態様に関する1つの変動演出パターンを選択する。これにより、リーチ無し演出の変動演出の変動演出パターンが設定される。
ステップS1142の処理に続いて、サブCPU131は、変動開始コマンドに含まれている特別図柄判定の判定結果の図柄(判定図柄)の設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42において判定図柄が停止表示されるのに伴って液晶表示装置5に停止表示する装飾図柄を設定する(ステップS1143)。
一方、CPU131は、リーチ有り演出を行う必要があると判別した場合(ステップS1141:YES)、リーチ有り用あるいは大当たり用の演出テーブルを用いて、リーチ成立までの変動演出パターンを設定する(ステップS1144)。このリーチ有り用あるいは大当たり用演出テーブルとして、例えば、60秒用、90秒用、120秒用というように、遊技制御基板100において決定される変動パターン(変動時間)に対応する演出テーブルが複数種類設けられている。ステップS1144において、サブCPU131は、これらの演出テーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、1の演出テーブルを設定する。例えば、変動開始コマンドに、特別図柄判定の結果が大当たりであり、特別図柄の変動時間が90秒であることを示す変動パターンの設定情報が含まれている場合、大当たり用演出テーブルを選択し、そのテーブルから90秒用の演出テーブルを設定する。そして、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれている各種設定情報に基づいて、例えば、リーチ成立時に左列及び右列の有効ライン上に停止表示されるリーチ図柄を決定する(ステップS1145)。
次に、サブCPU131は、リーチ構成を決定する(ステップS1146)。このリーチ構成を決定する処理は、具体的には、まずリーチ成立直後に行うリーチ演出としてノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、及びSPSPリーチ演出のうちから少なくとも1つを選択する。そして、選択されたリーチ演出が1つの場合、例えばSPリーチ演出が選択された場合はそのリーチ演出をリーチ構成として決定し、選択されたリーチ演出が2つの場合、例えばノーマルリーチ演出とSPSPリーチ演出が選択された場合はノーマルリーチ演出からSPSPリーチ演出に発展する演出パターンをリーチ構成として決定し、選択されたリーチ演出が3つの場合はノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出の順番で発展する演出パターンをリーチ構成として決定する。なお、これらのリーチ演出は、特別図柄の変動表示に伴って行われるものであるため、リーチ構成は、特別図柄の変動時間に基づいて決定される。
なお、ここでは、ステップS1144〜ステップS1146の順に3つの処理を行ってリーチ演出パターンを決定する場合について説明したが、これら3つの処理の実行順序は他の順序であってもよい。また、リーチ演出パターンを3つの処理を行って決定するのではなく、1つの処理で決定するようにしてもよい。
このように、ステップS1146の処理が行われた場合、ステップS1142の処理が行われた場合と同様に、ステップS1143に処理が進められる。
[演出制御基板130による予告演出パターン設定処理]
図43は、図41のステップS115における予告演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。図43に例示されるように、サブCPU131は、ステップS114の処理を実行した後、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれている特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判断する(ステップS1151)。
図には示されていないが、サブROM132には、大当たり用予告演出パターン選択テーブルと、ハズレ用予告演出パターン選択テーブルとが記憶されている。ここで、大当たり用予告演出パターン選択テーブルは、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合において、装飾図柄の変動表示中に行われる各種の予告演出の演出パターンを選択するために使用されるテーブルである。ハズレ用予告演出パターン選択テーブルは、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合において、装飾図柄の変動表示中に行われる各種の予告演出の演出パターンを選択するために使用されるテーブルである。これらの予告演出パターン選択テーブルでは、例えば、特別図柄の変動パターンと、演出乱数と、各予告演出の演出パターンとが対応付けられている。
サブCPU131は、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であると判定した場合(ステップS1151:YES)、大当たり用予告演出パターン選択テーブルをサブROM132から読み出してサブRAM133にセットする(ステップS1152)。
一方、サブCPU131は、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であると判定した場合(ステップS1151:NO)、ハズレ用予告演出パターン選択テーブルをサブROM132から読み出してサブRAM133にセットする(ステップS1153)。
ステップS1152又はステップS1153の処理に続いて、サブCPU131は、例えば、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれている設定情報が示す変動パターンと、ステップS112(図41参照)の処理で取得した演出乱数とに対応する演出パターンをサブRAM133にセットしたテーブルから読み出すことによって、予告演出の演出パターンを示す設定情報をサブRAM133にセットする(ステップS1154)。例えば、この予告演出には、上記した擬似連続予告演出、ステップアップ予告演出、RTC予告演出、第3役物予告演出を含む役物予告演出等があり、このステップS1154でセットされる予告演出の演出パターンを示す設定情報には、それらの予告演出のうちから少なくとも1つの予告演出が選択されて、どのような演出パターンで実行するかについての情報が含まれる。
なお、他の実施形態では、各予告演出毎に実行するか否かを判定し、実行する場合にはどのような演出パターンで実行するかについて決定して、その決定内容を予告演出の設定情報としてもよい。
[画像音響制御基板140による割込み処理]
図44は、画像音響制御基板140において実行される割込み処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御基板140は、電源投入時や電源遮断時の特殊な場合を除く通常の動作時において、図44に例示されている一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図44以降のフローチャートに基づいて説明する画像音響制御基板140で行われる処理は、制御用ROM142に記憶されているプログラムに基づいて統括CPU141が生成する命令に従って行われる。
図44に例示されるように、画像音響制御基板140の統括CPU141は、まず、演出制御基板130から受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド受信処理を実行する(ステップS601)。このコマンド受信処理については、図45に基づいて後に詳述する。
次に、統括CPU141は、データ送信制御処理を実行する(ステップS602)。具体的には、画像音響制御基板140で行われる画像音響制御に関するデータを演出制御基板130に送信する。これに対して、演出制御基板130は、画像音響制御基板140から受信したデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、液晶表示装置5やスピーカ24を用いて行われる演出と同期するように、ランプ制御基板150において演出役物71〜73等を用いて行われる各種演出動作などが制御される。
[画像音響制御基板140によるコマンド受信処理]
図45は、図44のステップS601におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図45に例示されるように、統括CPU141は、まず、演出制御基板130から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS611)。ここで、演出制御基板130からコマンドを受信していないと判定された場合(ステップS611:NO)、ステップS602に処理が進められる。
統括CPU141は、演出制御基板130からコマンドを受信したと判定した場合(ステップS611:YES)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS116(図41参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS612)。ここで、受信したコマンドが変動演出開始コマンドではないと判定された場合(ステップS612:NO)、後述するステップS614に処理が進められる。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS612:YES)、受信した変動演出開始コマンドに応じた処理を行う変動演出開始処理を実行する(ステップS613)。これにより、装飾図柄を変動表示させる変動演出と、各種の予告演出とが実行される。この変動演出開始処理については、図46に基づいて後に詳述する。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS612:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS122(図32参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS614)。ここで、受信したコマンドが変動演出終了コマンドではないと判定された場合(ステップS614:NO)、後述するS616に処理が進められる。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出終了コマンドであると判定した場合(ステップS614:YES)、実行中の変動演出を終了させる変動演出終了処理を実行する(ステップS615)。これにより、液晶表示装置5の表示画面で変動表示されている装飾図柄が、特別図柄判定の判定結果を示す表示態様で停止表示される。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出終了コマンドではないと判定した場合(ステップS614:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS124(図32参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された操作通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS616)。ここで、受信したコマンドが操作通知コマンドではないと判定された場合(ステップS616:NO)、後述するステップS618に処理が進められる。
統括CPU141は、受信したコマンドが操作通知コマンドであると判定した場合(ステップS616:YES)、遊技者による操作に応じた表示制御を行う操作通知コマンド受信処理を実行する(ステップS617)。具体的には、例えば表示画面にカーソルが表示された状態で演出キー27が操作されたことを通知する操作通知コマンドを受信した場合には、その操作によって指示された方向にカーソルを移動させる表示制御を行う。また、例えば所定の有効期間中に演出ボタン26が操作されたことを通知する操作通知コマンドを受信した場合には、いわゆるカットインと呼ばれる所定の演出画像を表示する表示制御を行う。
統括CPU141は、受信したコマンドが操作通知コマンドではないと判定した場合(ステップS616:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドが演出制御基板130から送信されたアイコン表示コマンドであるか否かを判定する(ステップS618)。具体的には、受信したコマンドが、ステップS1038(図33参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信されたアイコン表示コマンドであるか否かを判定する。
統括CPU141は、受信したコマンドがアイコン表示コマンドであると判定した場合(ステップS618:YES)、保留アイコンの表示に関する処理を行うアイコン表示制御処理を実行する(ステップS619)。これにより、アイコン表示コマンドに含まれる設定情報に基づいた保留アイコンが表示画面上に表示される。具体的には、統括CPU141が、制御用RAM145にセットしたアイコン表示コマンドに含まれる設定情報に基づいてディスプレイリストを作成し、そのディスプレイリストをVRAM149のディスプレイリスト記憶領域1491にセットすることによって実現される。例えば、受信したコマンドが第1特別図柄判定に係るアイコン表示コマンドである場合には、保留表示領域57に保留アイコン52が表示される。一方、受信したコマンドが第2特別図柄判定に係るアイコン表示コマンドである場合には、他の領域に保留アイコンが表示される。
また、受信したアイコン表示コマンドに先読み演出に関する設定情報が含まれている場合には、その設定情報が示す演出パターンに従って、アイコン色演出、ボタン示唆演出、BGM演出のうちの1以上の先読み演出が行われる。例えば、先読み演出としてアイコン色演出が行われる場合は、先読み対象アイコン52の表示態様を特殊色に変化させる演出が行われ、先読み演出としてボタン示唆演出が行われる場合は、先読み対象アイコン52を用いて、変形示唆演出、変形煽り演出、ボタン操作演出、保留変化演出が行われ、先読み演出としてBGM演出が行われる場合は、スピーカ24を用いて、不明りょう音を維持する演出、不明りょう音から明りょうなBGMに変化させる演出が行われる。
統括CPU141は、受信したコマンドがアイコン表示コマンドではないと判定した場合(ステップS618:NO)、演出制御基板130から送信された他のコマンドに応じた処理を実行する(ステップS620)。
[画像音響制御基板140による変動演出開始処理]
図46は、図45のステップS613における変動演出開始処理の詳細フローチャートである。図46に例示されるように、統括CPU141は、まず、制御用RAM145に変動演出設定情報をセットする(ステップS631)。具体的には、演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドに含まれる情報から変動演出の設定情報を読み出し、その読み出した設定情報を変動演出設定情報として制御用RAM145にセットする。
ステップS631の処理に続いて、統括CPU141は、制御用RAM145に通常予告演出設定情報をセットする(ステップS632)。ここで、通常予告演出は、例えば擬似連続予告演出、ステップアップ予告演出等のRTC情報に基づかない予告演出である。すなわち、ステップS632では、演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドに、RTC情報に基づかない予告演出の設定情報が含まれている場合に、その設定情報を通常予告演出設定情報として制御用RAM145にセットする。
ステップS632の処理に続いて、統括CPU141は、RTC予告演出を実行するか否かを判定する(ステップS633)。具体的には、演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドに、ステップS1155の処理でセットされるRTC予告演出に関する情報が含まれているか否かに基づいて、RTC予告演出を実行するか否かを判定する。
統括CPU141は、RTC予告演出を実行すると判定した場合(ステップS633:YES)、演出制御基板130に実装されたRTC134で計時されている日付及び曜日をRTC情報として取得し、取得したRTC情報を制御用RAM145に格納する(ステップS634)。
ステップS634の処理に続いて、統括CPU141は、RTC予告演出設定情報を制御用RAM145にセットする(ステップS635)。具体的には、受信した変動演出開始コマンドに含まれているRTC予告演出に関する設定情報と、ステップS634の処理で取得したRTC情報とを、RTC予告演出設定情報として制御用RAM145にセットする。
統括CPU141は、ステップS635の処理を実行した場合、RTC予告演出を実行しないと判定した場合(ステップS633:NO)、ステップS631の処理、及びステップ632の処理で制御用RAM145にセットした設定情報、さらに必要に応じてステップS635の処理で制御用RAM145にセットした設定情報に基づいて変動演出を開始する(ステップS636)。
具体的には、変動演出は、統括CPU141が、制御用RAM141にセットした変動演出設定情報に基づいてディスプレイリストを作成し、そのディスプレイリストをVRAM149のディスプレイ記憶領域1491にセットすることにより実現される。変動演出に伴って行われる予告演出は、統括CPU141が、制御用RAM141にセットした通常予告演出設定情報、RTC予告演出設定情報に基づいてディスプレイリストを作成し、そのディスプレイリストをVRAM149のディスプレイ記憶領域1491にセットすることにより実現される。
[ランプ制御基板150による割込み処理]
次に、図47を参照しつつ、ランプ制御基板150において実行される割込み処理について説明する。ここで、図47は、ランプ制御基板150において実行される割込み処理の一例を示すフローチャートである。ランプ制御基板150は、電源投入時や電源遮断時の特殊な場合を除く通常の動作時において、演出制御基板130からのコマンド、及び演出制御基板130を介して画像音響制御基板140から送信される画像音響制御に関するデータに基づいて、図47に例示されている一連の処理を一定時間毎に繰り返し実行する。なお、図47のフローチャートに基づいて説明するランプ制御基板150で行われる処理は、ランプROM152に記憶されているプログラムに基づいてランプCPU151が生成する命令に従って行われる。
ランプCPU151は、まず、演出制御基板130を介して画像音響制御基板140から送信された画像音響制御に関するデータを受信するデータ受信処理を実行する(ステップS81)。ランプCPU151は、このステップS81の処理によって受信した画像音響制御に関するデータに基づいて、液晶表示装置5やスピーカ24による演出と同期するように、各種演出手段(演出役物71〜73や盤ランプ25など)を制御する。
ステップS81の処理に続いて、ランプCPU151は、演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS82)。ここで、変動演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS82:YES)、受信した変動演出開始コマンドに対応する発光パターンデータをランプROM152から読み出してランプRAM153にセットすることにより、盤ランプ25、枠ランプ37、演出役物71〜73等に設けられた発光素子の発光パターンを設定する(ステップS83)。そして、セットした発光パターンデータに基づいて、各ランプや発光素子の発光制御を開始する(ステップS84)。
ステップS84の処理に続いて、ランプCPU151は、受信した変動開始コマンドに対応する演出役物の動作パターンデータをランプROM152から読み出してランプRAM153にセットすることにより、演出役物71〜73等の動作パターンを設定する(ステップS85)。
ランプCPU151は、ステップS85の処理を実行した場合、又は変動演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS82:NO)、遊技者による操作が行われたか否かを判定する(ステップS86)。例えば、演出ボタン26の操作を検知するセンサからの検知信号、又は演出キー27の操作を検知するセンサからの検知信号が入力されたか否かに基づいて、演出ボタン26又は演出キー27が操作されたか否かを判定する。ランプCPU151は、演出ボタン26又は演出キー27が操作されたと判定した場合(ステップS86:YES)、その旨を通知する操作コマンドを演出制御基板130に送信する(ステップS87)。
ランプCPU151は、ステップS87の処理を実行した場合、又は遊技者によって演出ボタン26又は演出キー27が操作されなかったと判定した場合(ステップS86:NO)、ステップS122(図32参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS88)。ここで、変動演出終了コマンドを受信したと判定した場合(ステップS88:YES)、上述したステップS84の処理で開始した発光制御を終了させる(ステップS89)。
ランプCPU151は、ステップS89の処理を実行した場合、又は、変動演出終了コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS88:NO)、ステップS81のデータ受信処理によって取得した画像音響制御に関するデータに基づいて、演出役物動作開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS90)。
演出役物動作開始タイミングであると判定した場合(ステップS90:YES)、ランプCPU151は、ステップS85の処理で設定した動作パターンの設定情報に基づいて、演出役物71〜71のうちの少なくとも1つの動作制御を開始する(ステップS91)。例えば、変動演出開始コマンドにRTC予告演出に関する情報が含まれている場合においては、特別図柄の変動中であってそのRTC予告演出が行われる以前に、演出役物71〜73全てを所定の順番で動作させる動作制御が開始されることになる。これにより、第3役物予告演出(図8参照)が実現されることになる。
ステップS91の処理を実行した場合、又は演出役物動作開始タイミングではないと判定された場合(ステップS90:NO)、上記ステップS81に処理が戻される。
[本実施形態の作用効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、事前判定結果に基づく先読み演出として、アイコン色演出の他に、BGM演出やボタン示唆演出が行われる。このため、事前判定結果に基づく演出の興趣性を向上させることができる。
BGM演出は、演出の途中で演出態様(本実施形態では演出音の種類)が変化するパターンと、変化しないパターンとが存在するので、演出のバリエーションが増え、演出の興趣性を効果的に向上させることができる。
また、BGM演出は、大当たりに対する信頼度が相対的に低い場合にはBGM演出の演出態様が維持され易く、逆に、大当たりに対する信頼度が相対的に高い場合にはBGM演出の演出態様が変化し易い。このため、BGM演出の演出態様を途中で変化させることにより、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に高めることが可能である。
ボタン示唆演出は、特別図柄判定の保留を示すアイコンを、当該アイコンに対応する事前判定結果に基づいて、入力手段(本実施形態では演出ボタン26)に対する入力を遊技者に促すボタン画像に変化させ、変化したボタン画像の表示中に入力手段に対する入力が行われると、その入力に応じた演出(本実施形態では保留変化演出)が行われるため、演出の興趣性を効果的に向上させることができる。
ボタン示唆演出では、特別図柄判定の保留を示すアイコンを、ボタン画像に変化する可能性を示唆する表示態様で表示するため、アイコンがボタン画像に変化することに対する遊技者の期待感を高めることができ、またそれに伴って大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に高めることが可能である。
また、本実施形態によれば、RTC情報(本実施形態では日付及び曜日)を用いたRTC演出と、RTC情報に基づかない通常の演出が用意されている。このため、演出のバリエーションが増え、演出の興趣性を向上することが可能である。
RTC情報に基づいた演出は、特別図柄判定の判定結果を示唆する演出として実行されるため、このRTC情報に基づいた演出内容の演出が実行されることで、大当たりに対する遊技者の期待感を効果的に高めることが可能である。
RTC情報に基づいた演出は、特別図柄判定の判定結果とRTC情報に基づいて演出内容が設定される。これに対して、通常の演出は、RTC情報とは無関係に、特別図柄判定の判定結果のみに基づいて演出内容が設定される。このため、RTC情報に基づいた演出内容の演出が実行されることで、大当たりに対する遊技者の期待感をより効果的に高めることが可能である。
[変形例]
なお、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。
上記実施形態では、RTC予告演出として、日付及び曜日をRTC情報として液晶表示装置5の画面に表示する構成として説明したが、他の構成を用いた実施形態であってもよい。例えば、他の実施形態としては、日付のみ、曜日のみ、時刻(何時何分)のみ、日付及び時刻、あるいは日付と時刻と曜日の全てをRTC情報として画面に表示するものであってもよい。
上記実施形態では、RTC予告演出として、その演出が実行される日付及び曜日に関するRTC情報を反映させた演出を行う構成として説明したが、他の構成を用いた実施形態であってもよい。例えば、特別図柄判定において大当たり遊技を行う判定がされて、変動演出の際にRTC予告演出を実行することが決定された場合に、そのRTC予告演出において大当たり遊技が開始される日時(主に時間)を表示する演出が行われてもよい。すなわち、RTC予告演出が開始される時点よりも未来の時間をRTC情報として画面に表示するものであってもよい。具体的には、特別図柄判定において大当たり遊技を行う判定がされて、変動演出の際にRTC予告演出を実行することが決定されると、画像音響制御基板140の統括CPU141が、RTC134からRTC情報(例えば日時)を取得する。そして、当該RTC情報が示す日時に対して、変動演出開始コマンドに含まれる変動パターンに対応する変動時間と、大当たり図柄が停止表示される確定時間とを足し合わせた日時を液晶表示装置5に表示する。また、大当たり遊技の開始を、RTC情報を用いて示唆するのではなく、図柄変動中の大当たりへの期待度が相対的に高い演出が開始される時刻を、RTC情報を用いて示唆するようにしてもよい。
上記実施形態では、特別図柄判定の判定結果に基づいてRTC予告演出を行うことが選択された場合に、そのRTC予告演出においてRTC情報が液晶表示装置5に表示される演出が行われることを例に説明したが、他の構成を用いた実施形態であってもよい。例えば、RTC134が計時する日時等が所定の日時あるいは所定の期間になると、RTC134の計時結果に基づかない演出内容の演出が、RTC134の計時結果に基づく演出内容の演出に切り替わるような構成を採用してもよい。例えば、客待ち中や図柄変動中、リーチ演出中において、RTC情報が12月になる前は通常のキャラクタが表示されていたのが、12月になると、特別のキャラクタに変化したり、あるいは通常のキャラクタの衣装がクリスマスの衣装に変化したりするといった演出制御を行うことが考えられる。また、キャラクタに限らず、液晶表示装置5に表示される背景画像や、液晶表示装置5に表示される一部の演出画像について、同様の演出制御を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態では、RTC情報が示す日付及び曜日を画面表示するRTC演出を行う例を用いて説明したが、他の構成を用いた実施形態であってもよい。例えば、パチンコ遊技機1に対する電源投入からの経過時間を計測し、その計測結果に基づく演出内容の演出を行うようにしてもよい。例えば、保留表示コマンド(上記実施形態のアイコン表示コマンドに相当)に保留色演出(上記実施形態のアイコン色演出に相当)の設定情報が含まれている場合において、電源投入からの経過時間が所定時間になる前は特別図柄判定の保留を示す保留部に対して所定の演出(例えば保留部に向けて光の球が飛来する演出)が行われることでその保留部の色を変化させていたのが、所定時間になると、保留部とは異なる別対象(例えば所定の箱等)に対して所定の演出(例えば所定の箱等に向けて変化後の保留部の色を示唆するアイテムが飛来する演出)が行われるといった演出制御を行うことが考えられる。また、かかる構成の演出を採用する場合は、電源投入からの経過時間が所定時間になると、所定時間になる前よりも保留色演出が相対的に発生し易くしてもよい。また、保留部は、上記実施形態のように、液晶表示装置5の画面に表示されるアイコンであってもよいし、画面から独立した保留表示用のランプを用いて表示するようにしても構わない。
また、通常時において実行されない特定演出が、RTC134が計時する日時が所定の日時になると、それ以後あるいはそれ以後の所定期間(特定期間)、特別図柄判定の判定結果に基づいて選択されるようにしてもよい。かかる構成を採用する場合は、例えば、所定の画像が変動演出の最中に割り込んで表示されるいわゆるカットイン予告演出において通常時に使用される画像とは異なる画像が選択されて表示されたり、また通常時に液晶表示装置5のみで行われる演出において液晶表示装置5とは異なる演出手段(例えばスイングライトやパトランプ等)が選択された演出が行われたりする。具体的には、RTC134からRTC情報が示す日時が所定の日時になる前は、遊技者による演出ボタン26の操作に応じて画面表示される演出画像として特定の演出画像が表示されなかったのが、RTC134からのRTC情報が示す日時が所定の日時になって以降は、特定の演出画像が表示されるようになる。また、RTC134からのRTC情報が示す日時が所定の日時になる前は、所定の演出が第1の演出手段(例えば液晶表示装置5)を用いて行われていたのが、RTC134からのRTC情報が示す日時が所定の日時になって以降は、所定の演出が第2の演出手段(例えばスピーカ24)を用いて行われるようになる。
また、他の実施形態では、例えば、大当たり遊技後に敵とバトルを行うバトル演出が行われる機能を有し、そのバトル演出でのバトルキャラクタとして、キャラクタA、キャラクタB、及びキャラクタCのうちのいずれかのキャラクタを大当たり遊技中に選択可能な機能を有する遊技機において、電源投入からの経過時間が特定期間となり、その特定期間中において大当たりが報知された場合(大当たり図柄が停止表示された場合)、その大当たりが報知された後の大当たり遊技中において、上記したキャラクタA〜Cとは異なるキャラクタDの選択が可能となるような演出制御を行っても構わない。また、かかる構成を採用する場合、RTC134が計時する日時が所定の日時になると、上記した選択可能なキャラクタが追加されたり、変更される演出制御が行われたりしても構わない。例えば、特定期間中において大当たりが報知された場合に選択可能となるキャラクタDに加えてキャラクタEが選択可能となるようにしてもよい。
上記実施形態では、BGM演出において、不明りょう音から明りょうなBGMに変化すると、擬似連続予告演出が3連目まで発展することを示唆することとして説明したが、他の実施形態では、例えば、演出役物が動作しない状態から動作する状態に演出態様が変化すると、擬似連続予告演出が3連目まで発展することを示唆するものであっても構わない。なお、かかる構成を採用する場合は、大当たりと判定された可能性が相対的に低い場合に演出役物が動作しない状態を維持し易く、大当たりと判定された可能性が相対的に高い場合に演出役物が動作しない状態から動作する状態に変化し易くなるように制御することが望ましい。
上記実施形態では、ノイズ音から明りょうなBGMに変化する演出パターンが決定された場合に、演出ボタン26等の操作を行うことなく、所定のタイミングになれば演出態様が変化する例を説明したが、他の実施形態では異なる例を用いて説明してもよい。例えば、他の実施形態では、ノイズ音が出力されている間に、液晶表示装置5の画面上に、演出ボタン26等の操作手段の操作を遊技者に促す演出が行われ、遊技者がそのボタン操作演出に対して操作手段を操作すると、その操作に応じてノイズ音が明りょうなBGMに変化するような制御が行われてもよい。
上記実施形態では、演出態様が維持又は変化される先読み演出の1つとして、スピーカ24を用いるBGM演出について説明しているが、他の実施形態では、スピーカ24に替えて、液晶表示装置5を用いて上記段落に示したBGM演出と同様の趣旨の演出を行うようにしてもよい。
具体的には、図48(A)に示すように、画面上に大当たりに対する期待度が不明りょうな画像(例えばデフォルト色の変動示唆アイコン521)が表示されている間に、操作手段の操作を遊技者に促す演出が行われ(図48(B))、遊技者がその演出に対して操作手段を操作すると、その操作に応じて成功演出が行われて(図48(C))、その演出に応じて不明りょうな画像が明りょうな画像に変化するように表示制御(例えば変動示唆アイコン521が赤色等の特殊色に変化する制御)が行われてもよい(図48(D))。これに対して、図49に示すように、まず図48(A)、(B)と同様に、不明りょうな画像が表示されている間に、遊技者に操作を促す演出が行われ、その後に遊技者の操作に応じて失敗演出が行われた場合には(図49(C))、不明りょうな画像の表示が維持されるように表示制御が行われてもよい(図49(D))。なお、かかる制御を採用する場合の操作手段は、押下型の演出ボタン26や演出キー27だけでなく、タッチパネルや傾倒型のレバー等、いかなる方式のものであっても構わない。
また、上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成は単なる一例に過ぎず、他の構成であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
また、上記実施形態では、本発明がパチンコ遊技機に適用された場合を例に説明したが、本発明は、例えば回胴式遊技機等の他の遊技機にも適用可能である。
[本発明に係るパチンコ遊技機の構成と作用効果]
以上説明したように、本実施形態の遊技機は、以下のような構成であっても構わない。
一実施形態に係る遊技機(1)は、取得条件の成立に応じて取得情報を取得する取得手段(S21,S22)と、前記取得情報に基づいて、特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段(S3)と、前記特別遊技判定手段の判定結果に基づく第1演出を実行する第1演出実行手段(S619)と、前記特別遊技判定手段の判定結果に基づく第2演出を開始する第2演出実行手段(S619)と、当該第1演出の演出態様を制御する演出態様制御手段(S619)と、を備え、前記演出態様制御手段は、前記第2演出の開始に伴って、実行中の前記第1演出の演出態様を維持する第1演出態様制御(S1247:NO→S1249)と、前記第2演出の開始に伴って、実行中の前記第1演出の演出態様を変化させる第2演出態様制御(S1247:YES→S1249)とを実行可能である。
かかる構成によれば、第2演出の開始に伴って第1演出態様を維持する第1演出態様制御と、第2演出の開始に伴って第1演出の演出態様を変化させる第2演出態様制御とが実行可能であるため、従来の遊技機に比べると、演出の興趣性を高めることができる。
また遊技機(1)では、前記特別遊技を実行すると前記特別遊技判定手段によって判定された可能性が相対的に低い場合には、前記第1演出態様制御が実行され易く、前記特別遊技を実行すると前記特別遊技判定手段によって判定された可能性が相対的に高い場合には、前記第2演出態様制御が実行され易い。
かかる構成によれば、特に特別遊技を実行すると判定される可能性が高い場合に、第1演出の演出態様を変化させる第2演出態様制御が実行され易いため、従来の遊技機に比べると、演出の興趣性を高めることができる。
遊技機(1)は、遊技者によって入力可能な入力手段(26)と、取得条件の成立に応じて取得情報を取得する取得手段(S21,S22)と、前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段(S3)と、前記取得手段によって取得情報が取得されると当該取得情報を前記特別遊技判定手段による判定を保留する情報として記憶する取得情報記憶手段(S103)と、前記特別遊技判定手段による判定に先立って、当該判定に関する事前判定を実行する事前判定手段(S218,S228)と、前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段(S6)と、前記取得情報記憶手段に取得情報が記憶されていることを示す第1演出画像を表示する演出画像表示手段(S619)と、前記第1演出画像に対応する前記事前判定の結果に基づいて、当該第1演出画像を前記入力手段に対する入力を遊技者に促す第2演出画像に変化させる画像制御手段(S619)と、前記第2演出画像の表示中に前記入力手段に対する入力が行われると、当該入力に応じた演出を実行する演出実行手段(S617)と、を備える。
かかる構成によれば、取得情報が記憶されていることを示す第1演出画像を入力手段に対する入力を遊技者に促す第2演出画像に変化させて、その第2演出画像の表示中に入力手段に対する入力が行われると、入力に応じた演出が実行されるため、従来の遊技機に比べると、第1演出画像を用いた演出の興趣性を高めることができる。
また遊技機(1)では、前記演出画像表示手段は、前記第2演出画像に変化する可能性を示唆する表示態様で前記第1演出画像を表示する。
かかる構成によれば、第1演出画像が第2演出画像に変化するかどうかを示唆する表示態様で表示されるため、第2演出画像に変化するまでの遊技者の期待感を煽ることができる。
遊技機(1)は、遊技者によって入力可能な入力手段(26)と、取得条件の成立に応じて取得情報を取得する取得手段(S21,S22)と、前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段(S3)と、前記特別遊技判定手段による判定が行われると、所定の図柄表示手段において図柄を変動表示させてから当該判定の結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段(S3)と、前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段(S6)と、前記特別遊技判定手段による判定が行われると、当該判定に応じて前記図柄表示手段において図柄が変動表示されていることを示唆する第1演出画像を表示する演出画像表示手段(S619)と、前記特別遊技判定手段による判定結果に基づいて、前記第1演出画像を前記入力手段に対する入力を遊技者に促す第2演出画像に変化させる画像制御手段(S619)と、前記第2演出画像の表示中に前記入力手段に対する入力が行われると、当該入力に応じた演出を実行する演出実行手段(S617)と、を備える。
かかる構成によれば、図柄が変動表示されていることを示唆する第1演出画像を入力手段に対する入力を遊技者に促す第2演出画像に変化させて、その第2演出画像の表示中に入力手段に対する入力が行われると、入力に応じた演出が実行されるため、従来の遊技機に比べると、第1演出画像を用いた演出の興趣性を高めることができる。
遊技機(1)では、前記演出画像表示手段は、前記第2演出画像に変化する可能性を示唆する表示態様で前記第1演出画像を表示する。
かかる構成によれば、第1演出画像が第2演出画像に変化するかどうかを示唆する表示態様で表示されるため、第2演出画像に変化するまでの遊技者の期待感を煽ることができる。
遊技機(1)は、特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段(S3)の判定結果に応じて前記特別遊技を実行する遊技機であって、日時を計時する計時手段(134)と、前記計時手段の計時結果に基づく演出内容の第1演出を実行可能な第1演出実行手段(S633:YES→S636)と、前記計時手段の計時結果に基づかない演出内容の第2演出を実行可能な第2演出実行手段(S633:NO→S636)と、を備える。
かかる構成によれば、計時手段の計時結果に基づく演出内容の第1演出が実行可能であり、その計時結果に基づかない演出内容の第2演出が実行可能であるため、演出に対する幅を広げて演出の興趣性を高めることができる。
遊技機(1)は、所定の図柄表示手段に図柄を変動表示させてから前記判定手段の判定結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段(S3)と、前記特別遊技を実行すると前記判定手段によって判定されたことを示す図柄が前記図柄表示手段に停止表示された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段(S6)と、を備え、前記第1演出実行手段は、前記図柄の変動表示中において、前記判定手段の判定結果を示唆する演出として前記第1演出を実行する。
かかる構成によれば、第1演出が特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段の判定結果を示唆する演出として制御されるため、単純に計時結果を用いて、判定手段の判定結果と無関係な演出が行われる場合よりも、演出の興趣性を高めることができる。
遊技機(1)は、記判定手段の判定結果および前記計時手段の計時結果に基づいて前記第1演出の演出内容を設定する第1演出内容設定手段(S635)と、前記計時手段の計時結果とは無関係に、前記判定手段の判定結果に基づいて前記第2演出の演出内容を設定する第2演出内容設定手段(S632)と、を備える。
かかる構成によれば、計時結果に基づいて演出内容が設定される第1演出と、計時結果とは無関係に演出内容が設定される第2演出とが用意されるため、従来単調になりがちであった演出の興趣性を高めることができる。
本発明に係る遊技機は、遊技者によって入力可能な入力手段と、取得条件の成立に応じて取得情報を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段と、前記取得手段によって取得情報が取得されると当該取得情報を前記特別遊技判定手段による判定を保留する情報として記憶する取得情報記憶手段と、前記特別遊技判定手段による判定に先立って、当該判定に関する事前判定を実行する事前判定手段と、前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記取得情報記憶手段に取得情報が記憶されていることを示す演出画像を表示する演出画像表示手段と、前記演出画像に対応する前記事前判定の結果に基づいて、当該演出画像の表示を制御する表示制御手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記演出画像が通常態様から前記入力手段に対する入力を遊技者に促す操作指示態様へと変化する途中過程を表すように当該演出画像を所定期間に亘って表示させ、前記所定期間が経過した後に、前記操作指示態様の演出画像の表示中に前記入力手段に対する入力が行われると、当該演出画像の演出態様を前記特別遊技が実行される可能性を示唆する特定態様に変化させる。
本発明に係る遊技機は、遊技者によって入力可能な入力手段と、取得条件の成立に応じて取得情報を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定手段による判定が行われると、所定の図柄表示手段において図柄を変動表示させてから当該判定の結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記特別遊技判定手段による判定が行われると、当該判定に応じて前記図柄表示手段において図柄が変動表示されていることを示唆する演出画像を表示する演出画像表示手段と、前記特別遊技判定手段による判定結果に基づいて、前記演出画像の表示を制御する表示制御手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記演出画像が通常態様から前記入力手段に対する入力を遊技者に促す操作指示態様へと変化する途中過程を表すように当該演出画像を所定期間に亘って表示させ、前記所定期間が経過した後に、前記操作指示態様の演出画像の表示中に前記入力手段に対する入力が行われると、当該演出画像の演出態様を前記特別遊技が実行される可能性を示唆する特定態様に変化させる。