以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、図1〜図3を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の一部を示す平面図である。
図1に例示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
パチンコ遊技機1は、上皿28と、上皿28の下方に設けられた下皿29とを備えている。上皿28は、発射装置(不図示)へ供給される遊技球及びパチンコ遊技機1から払い出された賞球としての遊技球を溜めるものである。下皿29は、パチンコ遊技機1から払い出された賞球としての遊技球を溜めるものである。この下皿29には取り出しボタン23が近接配置されており、取り出しボタン23を遊技者が操作すると、下皿29の下面の一部が開口されて、下皿29に溜まった遊技球が下皿29の下方に配された不図示の箱等に落下する。なお、他の実施形態では、上皿28及び下皿29が1つの皿で構成されてもよい。
パチンコ遊技機1では、遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計回り方向に回転させると、上皿28から発射装置へと案内された遊技球がレバー21の回転角度に応じた打球力で遊技領域10における上部位置へと発射される。遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
遊技者がレバー21を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で発射装置から発射される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がレバー21を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で発射装置から発射される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、及び電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、第1大入賞口13、2つの普通入賞口14、ゲート16、上記電動チューリップ17、及び第2大入賞口19が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、第1大入賞口13、普通入賞口14、及び第2大入賞口19のいずれかに入賞し得る。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿28又は下皿29に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と称し、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と称し、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と称するものとする。
第1大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される。この第1大入賞口13の開口部には、第1大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。第1大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、上記プレートを作動させて第1大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。大当たり遊技中は、初手条件(本実施形態では、第1大入賞口13への9個の遊技球の入賞、又は第1大入賞口13が開放されてから29.5秒の経過)を満たすまで第1大入賞口13が開放状態に維持されてから閉塞されるラウンド遊技が所定回数実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
第2大入賞口19は、特別図柄判定の結果に応じて開放される。この第2大入賞口19の開口部には、図1及び図5に例示されるように、第2大入賞口19を開閉する第1羽根部材191が設けられている。後に詳述するが、大当たり遊技中は、上述した第1大入賞口13を開放するラウンド遊技に続いて、第2大入賞口19を短開放する短開放ラウンド遊技、又は第2大入賞口19を長開放する長開放ラウンド遊技が実行される。
短開放ラウンド遊技では、例えば第2大入賞口19が開放されてから0.1秒が経過するといった所定条件が満たされるまで第2大入賞口19が開放状態に維持され、そしてその後閉塞される。一方の長開放ラウンド遊技では、例えば第2大入賞口19が開放されてから29.5秒が経過するか、又は第2大入賞口19に9個の遊技球が入賞するといった所定条件が満たされるまで、第2大入賞口19が開放状態に維持されて、その後閉塞される。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1の実線を参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(図1の破線を参照)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に例示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球がゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。なお、以下の説明では、ゲート16に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と称する。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
[パチンコ遊技機1の演出手段の構成例]
図1に例示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、液晶表示装置5、スピーカ24、盤ランプ25、演出ボタン26、演出レバー71、可動ランプ72等が設けられている。また、図1には示されていないが、遊技盤2には、演出役物73(図1,7参照)が設けられており、枠部材3には、枠ランプ37(図7参照)が内蔵されている。
液晶表示装置5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、液晶表示装置5の表示画面は、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。この表示画面には、例えば、特別図柄判定の判定結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、特別図柄判定が保留されている数だけ表示される保留表示画像(保留アイコン)等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、画像表示装置は、EL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。ここで、装飾図柄とは、特別図柄の変動表示に対応して表示される図柄である。装飾図柄で停止表示される停止態様は、特別図柄の判定結果と必ず一致するように構成されている。
スピーカ24は、液晶表示装置5で行われる表示演出と同期するように、あるいは非同期に、楽曲や音声、効果音等の演出音を出力して音による演出を行う。
盤ランプ25、及び枠ランプ37は、点灯又は点滅のパターンの変更、発光色の変更等の光による各種の演出を行う。
演出ボタン26は、演出ボタン26の内部に図示しない発光部材を有しており、発光部材を発光させることで演出ボタン26が発光可能に構成されている。また、演出ボタン26の外殻が導光板により構成されており、所定の模様に形成された光を導く溝を介して光の演出を行う。また、演出ボタン26は、「デフォルト色(例えば白色)」、「青色」、「緑色」、「赤色」、「紫色」の5種類の発光色が用意されている。このため、演出ボタン26は、上記5種類の発光色を用いて、導光板上で発光色の変更、点灯又は点滅のパターンの変更等の光による各種の演出を行う。また、演出ボタン26の周囲には、図1,2に示すように、連動ランプが設けられており、当該連動ランプは、演出ボタン26による点灯又は点滅に連動するような光による演出を行う。なお、後述するが、演出ボタン26は、遊技者が操作する操作手段でもある。
演出レバー71は、遊技盤2よりも上部の位置で枠部材3に対して上下方向に可動に設けられており(図3参照)、演出レバー71自体の動きによる演出を行う。また、演出レバー71は、遊技者が把持する把持部に偏心モータが内蔵されており、その偏心モータにより振動させる振動演出を行う。また、演出レバー71は、発光素子が備えられているため、演出レバー71自体の動きに加えて光を用いた演出も可能である。なお、後述するが、演出レバー71は、遊技者が操作する操作手段でもある。
可動ランプ72は、遊技盤2よりも上部の位置で枠部材3に対して前後方向に可動に設けられており、可動ランプ72自体の動きと光との両方あるいは一方によって各種演出を行う。また、可動ランプ72は、演出レバー71の姿勢によって動きが制限される位置関係、具体的には、演出レバー71の把持部が上方に位置する姿勢(後述する通常姿勢(図3参照))にある場合においては可動ランプ72の前方向の動きを阻害する位置関係にあり、逆に演出レバー71の把持部が下方に位置する姿勢(後述する引下げ姿勢(図3参照))にある場合においては可動ランプ72の前方向の動きを阻害しない位置関係にある。そのため、可動ランプ72は、演出レバー71が引下げ姿勢になった状況下で枠部材3に対して前方向に移動する演出を行う。
演出役物73は、図1に例示するように、遊技盤2に対して所定の方向に可動に構成されており、演出役物73自体の動きと光との両方あるいは一方によって各種の演出を行う。具体的には、演出役物73は、液晶表示装置5に対する視認性を阻害しない当該液晶表示装置5の左上の位置(図1の一点鎖線で示す初期位置)から、図中の矢印で示されるように右斜め下方向にある位置(図1の実線で示す演出位置)へと移動する演出を行う。
[パチンコ遊技機1の操作手段の構成例]
図1,2に例示されるように、枠部材3には、遊技者が操作する操作手段(入力手段)として、演出ボタン26、演出キー27、及び演出レバー71が設けられている。ここで、図3(A)は演出レバー71の操作前の姿勢(通常姿勢)を示す説明図である。図3(B)は演出レバー71の操作途中の姿勢(操作検知姿勢)を示す説明図である。図3(C)は演出レバー71の操作後の姿勢(引下げ姿勢)を示す説明図である。
演出ボタン26は、遊技者が押下することによってボタン操作情報を入力することができる押ボタン式の操作手段である。演出ボタン26は、その上面が枠部材3の上面とほぼ同じ高さにある「通常位置」と、その上面が枠部材3の上面に対して所定の高さ(例えば10センチ)だけ上方に突出した「突出位置」との間でその高さを変更可能に構成されている。なお、演出ボタン26は、通常位置と突出位置との間におけるどの高さであっても押下によるボタン操作情報の入力が可能である。
演出キー27は、遊技者が選択操作を行うためのいわゆる十字キーであり、表示画面に対する上を指示するための上キーと、表示画面に対する下を指示するための下キーと、表示画面に対する左を指示するための左キーと、表示画面に対する右を指示するための右キーとから構成されている。パチンコ遊技機1では、演出ボタン26又は演出キー27の操作に応じた演出が行われる場合がある。また、演出ボタン26や演出キー27は、各種の設定操作にも使用される。
演出レバー71は、遊技者が把持部を引き下げることによってレバー操作情報を入力することができる操作手段である。具体的には、演出レバー71は、図3に例示されるように、可動ランプ72の位置を基準として、その把持部が上方に位置する通常姿勢(図3(A)参照)と下方に位置する引下げ姿勢(図3(C)参照)との間で移動可能に構成されており、所定のセンサによってレバー操作情報の入力が可能となっている。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、図3(B)に示す通常姿勢と引下げ姿勢の間の中途の位置(例えば通常姿勢の位置を基準として把持部を全体の2/3程度引き下げた位置)において、不図示の操作検知センサ(例えば非接触型のフォトセンサ等)が設けられている。このため、演出レバー71が通常姿勢から引き下げられた場合、操作検知センサが設けられた中途位置で検知されることで、レバー操作情報が入力される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1には、さらに通常姿勢の位置において、不図示の初期位置検知センサ(例えば非接触型のフォトセンサ等)が設けられている。このため、演出レバー71は、初期位置検知センサの検知情報に基づいて通常姿勢であるか否かが判断される。例えば、後述するレバー操作演出が実行された後の所定の時期において、初期位置検知センサの検知情報に基づいて演出レバー71が通常姿勢ではないと判断された場合には、当該演出レバー71の姿勢を通常姿勢に自動復帰する。一方、レバー操作演出が実行された後の所定の時期において、初期位置検知センサの情報に基づいて演出レバー71の姿勢が通常姿勢であると判断された場合には、当該演出レバー71の姿勢を自動復帰する制御をしない。
[表示器4の構成例]
図4は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別遊技判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図4に例示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、第2特別図柄保留表示器44、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、遊技状態表示器47、ラウンド表示器48等によって構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、第1特別図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、第2特別図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す第2特別図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。第1特別図柄表示器41及び第2特別図柄表示器42には、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄、又は特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第1特別図柄保留表示器43は、第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特別図柄保留表示器44は、第2特別図柄判定の保留数を表示する。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。普通図柄保留表示器46は、普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。ラウンド表示器48は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技中における第1大入賞口13及び第2大入賞口19の開放パターンを表示する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と称し、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と称する。
[第2大入賞口19の内部構成例]
図5は、第2大入賞口19の構成例について説明するための概略図である。図1,5に例示されるように、第2大入賞口19の開口部には、第2大入賞口19を開閉する第1羽根部材191が設けられている。第2大入賞口19は、通常はこの第1羽根部材191によって閉塞されている。これに対して、大当たり遊技中の所定ラウンドにおいて、第1羽根部材191を動作させて第2大入賞口19を短開放する短開放ラウンド遊技、又は第1羽根部材191を動作させて第2大入賞口19を長開放する長開放ラウンド遊技が行われる。
また、第2大入賞口19の内部には、第2大入賞口スイッチ116、V入賞口スイッチ117、排出スイッチ118、第2羽根部材192等が設けられている。
第2大入賞口スイッチ116は、第2大入賞口19に入賞した遊技球を検知するものである。V入賞口スイッチ117は、V領域195への遊技球の進入を検知するものである。排出スイッチ118は、ハズレ領域196への遊技球の進入を検知するものである。第2羽根部材192は、第2大入賞口スイッチ116を通過した遊技球をV領域195又はハズレ領域196へと案内するものである。
大当たり遊技が行われていないときには、第2大入賞口19が第1羽根部材191によって閉塞されると共に、V領域195が第2羽根部材192によって閉塞されている(図5(A)参照)。これに対して、大当たり遊技が開始されて第1大入賞口13を開放する所定回数のラウンド遊技が行われた後に、まず、第1羽根部材191が回動して第2大入賞口19が開放される(図5(B)参照)。これにより、第2大入賞口19が、遊技球が進入し難い進入困難状態から進入し易い進入容易状態へと一時的に変化する。図5(B)に示される状態では、V領域195が第2羽根部材192によって閉塞されている。このため、第2大入賞口19内に進入した遊技球は、第2羽根部材192によってハズレ領域196へと案内される。
第2大入賞口19の開放開始から所定時間(例えば3秒)が経過すると、第2羽根部材192が設定時間(例えば10秒)だけV領域195を開放した開姿勢(図5(C)参照)を維持した後にV領域195を閉塞する閉姿勢(図5(B)参照)に戻る。このため、第2大入賞口19が第1羽根部材191によって開放されると共に、V領域195が第2羽根部材192によって開放されている間に、遊技球のV領域195への進入(以下「V入賞」ともいう)が可能となる。
このように、本実施形態では、V領域195は、第1羽根部材191及び第2羽根部材192の両方が同時期に動作することによって、V領域195に対して遊技球が通過し難い通過困難状態から通過し易い通過容易状態へと一時的に変化する。
図5に例示されるように、V領域195に進入する遊技球は、V入賞口スイッチ117によって検知される。このV入賞口スイッチ117は、確変スイッチとしての機能を有している。このため、第2大入賞口19に入賞した遊技球がこのV入賞口スイッチ117によって検知されると、大当たり遊技が終了した後に、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態からその確率が相対的に高い高確率状態へと移行する。また、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、この高確率状態への移行に伴い、第2始動口12に遊技球が入賞し易くなるいわゆる電チューサポート機能が付与される。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、V領域195への遊技球の進入が困難な動作態様で第1羽根部材191及び第2羽根部材192を動作させる「14R短開放当たり(後述する)」と、V領域195への遊技球の進入が容易な動作態様で第1羽根部材191及び第2羽根部材192を動作させる「14R長開放当たり(後述する)」及び「15R長開放当たり(後述する)」との3種類の大当たりが用意されており、前者の大当たりに当選した場合には実質的にはV領域195へ遊技球が進入し得ないため、後者2種類の大当たりのいずれかに当選した場合にのみ、上述した高確率状態への移行が可能となる。
また、ハズレ領域196に進入する遊技球は、排出スイッチ118によって検知される。この排出スイッチ118を通過した遊技球は、必ずハズレ領域196を通過する。
なお、他の実施形態では、V入賞口スイッチ117がV領域195の下流あるいはV領域195内に設けられていてもよいし、排出スイッチ118がハズレ領域196の下流あるいはハズレ領域196内に設けられていてもよい。
ここまで、図1〜図5に基づいてパチンコ遊技機1の主に外観に関する構成について説明したが、図1〜図5に示す構成は単なる一例であって、他の構成であってもよい。例えば、第2羽根部材192に替えて、V領域195を閉塞する位置とV領域195を開放する位置との間でスライド可能なスライド部材を設けるといった構成例が挙げられる。
[遊技の流れについて]
図6は、遊技の流れについて説明するための説明図である。図6に例示されるように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、「通常遊技状態」、「確変遊技状態」、又は「時短遊技状態」で遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。すなわち、通常遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/399)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される。
「確変遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、確変遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば1/110)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
「時短遊技状態」は、上述した低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、時短遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/399)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
なお、以下の説明では、電チューサポート機能が付与されていることによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易な状態を「高ベース状態」と称し、電チューサポート機能が付与されていないことによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易ではない状態を「低ベース状態」と称する。
遊技者が右打ちした遊技球は、第1始動口11及び第2始動口12のうち、基本的には、第2始動口12および入賞口14にのみ入賞する。そして、低ベース状態のときには、高ベース状態のときに比べて第2始動口12に遊技球が入賞し難くなっており、第1始動口11の方が第2始動口12よりも遊技球が入賞し易くなっている。このため、低ベース状態(通常遊技状態がこれに該当する)で遊技が制御されているときには、遊技者は第1始動口11を狙った左打ちにより遊技を行うことになる。
通常遊技状態のときに第1始動口11に遊技球が入賞すると、第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄表示器41において第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄が停止表示される。その際、大当たり遊技を実行しないと判定された場合には、ハズレ図柄が停止表示される。一方、大当たり遊技を実行すると判定された場合には、14R長開放当たりを示す大当たり図柄Aか、14R短開放当たりを示す大当たり図柄Bかが同一の割合(50%)で停止表示される。
14R短開放当たりを示す「大当たり図柄B」が第1特別図柄表示器41に停止表示された場合(図6(A)参照)、大当たり遊技が開始されて、第1大入賞口13を長開放する所定回数(本実施形態では13ラウンド)のラウンド遊技が行われた後、所定ラウンド(本実施形態では全15ラウンドあるうちの14ラウンド目)において第2大入賞口19を短開放する短開放ラウンド遊技が行われる。そして、第2大入賞口19を短開放する14ラウンド目の短開放ラウンド遊技の後に再び第1大入賞口13を長開放するラウンド遊技が所定回数(本実施形態では1ラウンド)行われる。この14R短開放当たり遊技が行われる場合、基本的には遊技球がV入賞口スイッチ117を通過してV領域195に進入することはないため、大当たり遊技が終了した後は、特別図柄判定が例えば100回行われるまでの間、時短遊技状態で遊技が制御されることになる(図6(B)参照)。
一方、上述した14R長開放当たりを示す「大当たり図柄A」が第1特別図柄表示器41に停止表示された場合(図6(C)参照)、大当たり遊技が開始されて、第1大入賞口13を開放する所定回数(本実施形態では13ラウンド)のラウンド遊技が行われた後、所定ラウンド(本実施形態では全15ラウンドあるうちの14ラウンド目)において第2大入賞口19を長開放する長開放ラウンド遊技が行われる。そして、第2大入賞口19を長開放する14ラウンド目の長開放ラウンド遊技の後に、第1大入賞口13を短開放する短開放ラウンド遊技が所定回数(本実施形態では1ラウンド)行われる。この14R長開放当たり遊技が行われる場合、遊技者は遊技球をV領域195に容易に進入させることが可能である。このため、遊技球がV入賞口スイッチ117を通過(V入賞)してV領域195に進入すると、大当たり遊技が終了した後は、特別図柄判定が例えば160回行われるまでの間、確変遊技状態で遊技が制御されることになる(図6(D)参照)。
本実施形態では、大当たり図柄Bに対応する14R短開放当たりの場合には14ラウンド目に第2大入賞口19を短開放すると共に15ラウンド目に第1大入賞口13を長開放する長開放ラウンド遊技を行い、大当たり図柄Aに対応する14R長開放当たりの場合には14ラウンド目に第2大入賞口19を長開放すると共に15ラウンド目に第1大入賞口13を短開放する短開放ラウンド遊技を行うことで、大当たり遊技中に払い出される賞球数の均一化が図られている。
なお、第2大入賞口19を長開放する長開放ラウンド遊技中に遊技球がV入賞スイッチ117を通過(V入賞)しなかった場合には、大当たり遊技が終了した後は、時短遊技状態で遊技が制御されることになる(図6(E)参照)。
このように、遊技状態が通常遊技状態から確変遊技状態(又は時短遊技状態)に移行した場合、すなわち、低ベース状態から高ベース状態に移行した場合、第1始動口11よりも第2始動口12の方に遊技球が入賞し易くなる。このため、高ベース状態(確変遊技状態と時短遊技状態がこれに該当する)で遊技が制御されているときには、遊技者は第2始動口12を狙った右打ちにより遊技を行うことになる。
確変遊技状態のときに遊技球がゲート16を通過すると、普通図柄判定が行われる。上述したように、確変遊技状態における普通図柄判定では、12/12の割合で第2始動口12を開放すると判定され、その上、第2始動口12の開放時間が相対的に長い(本実施形態では1.6秒×3回)。このため、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球が第2始動口12に容易に入賞して、高確率状態で第2特別図柄判定が行われることになる。このため、確変遊技状態においては、通常遊技状態のときに比べて、大当たりを容易に引き当て易い。
右打ちされた遊技球が第2始動口12に入賞する、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄表示器42に特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定によって大当たり遊技を実行しないと判定された場合には、ハズレ図柄が停止表示される。一方、大当たり遊技を実行すると判定された場合には、15R長開放当たりを示す「大当たり図柄C」が第2特別図柄表示器42に停止表示され(図6(F)参照)、所定ラウンド(本実施形態では全15ラウンドあるうちの14ラウンド目)において第2大入賞口19が長開放する長開放ラウンド遊技中のV入賞を条件として、大当たり遊技終了後は、再び確変遊技状態で遊技が制御されることになる。
一方、確変遊技状態に移行してから160回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が行われても1度も大当たり遊技を実行すると判定されなかった場合には、160回目の特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示された後に、遊技状態が確変遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる(図6(G)参照)。
大当たり遊技が終了した後に時短遊技状態に移行した場合、確変遊技状態と同様に高ベース状態であるため、遊技者は第2始動口12を狙った右打ちにより遊技を行うことになる。右打ちされた遊技球が第2始動口12に入賞すると、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄表示器42に第2特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の判定結果を示す第2特別図柄が停止表示される。ここで、大当たり遊技を実行すると判定された場合には、長開放当たりを示す大当たり図柄が第2特別図柄表示器42に停止表示され(図6(H)参照)、長開放ラウンド遊技中のV入賞を条件として、大当たり遊技終了後は、確変遊技状態で遊技が制御されることになる。一方、100回の特別図柄判定(主には第2特別図柄判定)が行われても1度も大当たり遊技を実行すると判定されなかった場合、100回目の特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示された後に、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる(図6(I)参照)。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
図7は、パチンコ遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図である。遊技盤2の裏面側には、上皿28又は下皿29へと送り出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図7に例示するように、パチンコ遊技機1の制御装置は、各種判定やコマンドの送信といった遊技の進行を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプや役物等の可動体による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えば演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150が1つの基板で構成されていてもよい。
[遊技制御基板100の構成例]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、及びメインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ制御部113、ゲートスイッチ114、第1大入賞口スイッチ115、第2大入賞口スイッチ116、V入賞口スイッチ117、排出スイッチ118、第1大入賞口制御部119、第2大入賞口制御部120、V入賞口制御部121、普通入賞口スイッチ122、及び表示器4を構成する各表示器41〜48が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ制御部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。ゲートスイッチ114は、遊技球がゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
第1大入賞口スイッチ115は、第1大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2大入賞口スイッチ116は、第2大入賞口19に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。V入賞口スイッチ117は、V領域195に進入する遊技球を検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。排出スイッチ118は、ハズレ領域196に進入する遊技球を検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
第1大入賞口制御部119は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、第1大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第1大入賞口13を開閉する。第2大入賞口制御部120は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、第2大入賞口19を閉塞する第1羽根部材191(図5参照)に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2大入賞口19を開閉する。V入賞口制御部121は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、V領域195を開閉する第2羽根部材192(図5参照)に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、V領域195を開閉する。普通入賞口スイッチ122は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
遊技制御基板100のメインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、第1大入賞口スイッチ115、第2大入賞口スイッチ116、又は普通入賞口スイッチ122からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて払い出す賞球の個数を管理する。詳細な説明は省略するが、払出制御基板は、球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御することによって、上皿28又は下皿29に遊技球を供給する。なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は4つの普通入賞口14を有しているため、4つの普通入賞口スイッチ122を備えているが、図7においては普通入賞口スイッチ122を1つだけ表記している。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、大当たりであると判定した場合には、第1大入賞口制御部119及び第2大入賞口制御部120を介して第1大入賞口13及び第2大入賞口19を開閉して大当たり遊技を実行する。また、第2大入賞口19を用いたラウンド遊技に伴って、V入賞口制御部121を介してV領域195を開閉する。そして、V入賞口スイッチ117からの検知信号が入力された場合には、大当たり遊技終了後の遊技状態を確変遊技状態に設定し、V入賞口スイッチ117からの検知信号が入力されなかった場合には、大当たり遊技終了後の遊技状態を時短遊技状態に設定する。
また、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17に連結された電動ソレノイドを作動させることにより、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜48に上記図4に基づいて説明した処理を実行させる。
[演出制御基板130の構成例]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。
サブCPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて演出内容を設定する。その際、演出ボタン26、演出レバー71、又は演出キー27からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。サブCPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。
[ランプ制御基板150の構成例]
ランプ制御基板150は、ランプCPU151、ランプROM152、及びランプRAM153を備えている。ランプCPU151は、ランプROM152に記憶されたプログラムに基づいて、演出レバー71、可動ランプ72、演出役物73、遊技盤2に設けられた盤ランプ25、枠部材3に内蔵された枠ランプ37、演出ボタン26等を制御する際の演算処理を行う。ランプRAM153は、ランプCPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプROM152には、発光パターンデータ及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、演出ボタン26、可動ランプ72、演出役物73、盤ランプ25、枠ランプ37等の各発光素子の発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、演出レバー71、可動ランプ72、演出役物73、演出ボタン26等の動作パターンを示すデータである。
ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをランプRAM153に読み出して、演出ボタン26、可動ランプ72、演出役物73、盤ランプ25、枠ランプ37等の各発光素子の発光を制御する。
また、ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをランプRAM153に読み出して、演出レバー71、可動ランプ72、演出役物73、演出ボタン26等を動作させるステッピングモータの駆動を制御する。
[画像音響制御基板140の構成例]
図8は、画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図である。画像音響制御基板140は、液晶表示装置5の画像表示制御と、スピーカ24の演出音出力制御とを行うものである。この画像音響制御基板140は、図8に例示するように、統括CPU141、VDP(Video Display Processor)142、音響DSP(Digital Signal Processor)143、制御用ROM144、制御用RAM145、音響用ROM146、SDRAM147、CGROM148、及びVRAM149を備えている。
統括CPU141は、制御用ROM144に記憶されているプログラムやディスプレイリスト作成テーブルなどの各種テーブル、演出制御基板130から受信したコマンド等に基づいて、VDP142に対してCGROM148に記憶されている画像データを液晶表示装置5に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。また、ディスプレイリスト作成テーブルは、このディスプレイリストを作成するために使用されるテーブルである。
また、統括CPU141は、音響DSP143に対して、音響用ROM146に記憶されている音響データをスピーカ24から出力させる指示を行う。音響データには、例えば変動演出に伴って出力される遊技の進行に関連する演出音を示すデータや、例えばレバー操作が有効な有効期間とは異なる期間におけるレバー操作に応じて出力される遊技の進行に関連しない演出音(具体的にはレバー操作音)を示すデータがある。
制御用ROM144は、マスクROMで構成されており、統括CPU141の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、各種テーブル等が記憶されている。
制御用RAM145は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
CGROM148は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出や大当たり遊技に伴う演出などを実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM148は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM148は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応付けられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM148に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM149は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、ディスプレイリスト記憶領域1491、展開記憶領域1492、フレームバッファ1493等を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域1491は、統括CPU141から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域1492は、CGROM148から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。フレームバッファ1493は、液晶表示装置5に表示される画像データの描画及び表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP142は、CGROM148に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域1492に格納する。また、VDP142は、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたディスプレイリストに基づいて、展開記憶領域1492に格納した画像データを用いて、フレームバッファ1493に対する描画処理を行う。また、VDP142は、フレームバッファ1493に記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成し、生成したRGB信号を液晶表示装置5に出力する。
音響DSP143には、上記演出音として使用される楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROM146と、音響DSP143によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAM147と、アンプ1431とが接続されている。音響DSP143は、統括CPU141からの指示に対応する音響データを音響用ROM146からSDRAM147に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データに基づいて音響を(アンプ1431を介して)スピーカ24に出力する。アンプ1431は、統括CPU141から音響DSP143を介して得られる音量に関する指示に従って音量を調整した音響データに基づいて音響をスピーカ24に出力させる。
なお、本実施形態では、VDPが描画管理を伴うと共に音響DSPがサウンド管理を担う場合について説明するが、他の実施形態では、VDPが描画管理とサウンド管理との両方を担うような構成を採用してもよい。この場合、音響DSPを別途設ける必要はない。
[メインRAM103の構成例]
図9は、メインRAM103の構成例及びメインRAM103に格納される各種情報を例示するブロック図である。図9(A)に例示するように、メインRAM103には、判定用記憶領域1030、第1保留記憶領域1031、第2保留記憶領域1032、第3保留記憶領域1033、第4保留記憶領域1034、第1保留記憶領域1035、第2保留記憶領域1036、第3保留記憶領域1037、及び第4保留記憶領域1038が設けられている。
判定用記憶領域1030は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034は、第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域であり、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038は、第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。また、第2特別図柄判定は、第1特別図柄判定に対して優先消化される。このため、判定用記憶領域1030には、特別図柄判定の実行に際して、第2特別図柄判定が保留されている場合には第1保留記憶領域1035に記憶されている各種情報がシフトされ、第1特別図柄判定のみが保留されている場合には第1保留記憶領域1031に記憶されている各種情報がシフトされる。
図9(B)に例示するように、保留記憶領域1031〜1038は、それぞれ、メインCPU101によって取得された、大当たり乱数を記憶する領域、図柄乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、変動パターン乱数を記憶する領域、事前判定情報を記憶する領域等を含んでいる。
大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うかあるいはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の特別図柄の変動パターンを決定するための乱数である。
事前判定情報は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて、後述する事前判定処理によって得られる情報である。事前判定情報は、入賞始動口情報、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを示す情報、特別図柄の変動パターンを示す情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等を含んでいる。ここで、入賞始動口情報は、同じ保留記憶領域内に格納される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数が、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として取得されたのか、あるいは遊技球が第2始動口12に入賞したことを契機として取得されたのかを示す情報である。これらの情報を含む事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数と同じ保留記憶領域内に格納される。
図9(B)に基づいて説明した5つの情報は、第1始動口11に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1031から順に第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかに格納され、第2始動口12に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1035から順に第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかに格納される。
また、特別図柄が変動表示されているときや大当たり遊技中に第1始動口1又は第2始動口12に遊技球が入賞して各種乱数が取得されたとしても、特別図柄判定や特別図柄の変動表示を直ちに行うことはできない。
このため、メインCPU101は、このような状況下で各種乱数が取得された場合には、上述したように、取得された各種乱数等を、特別図柄判定を保留する情報として保留記憶領域1031〜1038に格納することとしている。その一方で、特別図柄が変動表示されておらず、特別図柄判定が保留されておらず、また大当たり遊技中でもない場合には、メインCPU101は、始動口への入賞を契機として取得した各種乱数等を判定用記憶領域1030に直接格納することとしている。
例えば、特別図柄が変動表示されており、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれにも情報が記憶されていない状態で第1特別図柄判定に係る5つの情報が新たに取得された場合、この5つの情報は、第1保留記憶領域1031に格納される。また、例えば第1保留記憶領域1031及び第2保留記憶領域1032のそれぞれに5つの情報が記憶された状態で第1特別図柄判定に係る5つの情報が新たに取得された場合、この5つの情報は、第3保留記憶領域1033に格納される。また、例えば特別図柄が変動表示されておらず、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれにも情報が記憶されていない状態で第1特別図柄判定に係る5つの情報が新たに取得された場合、この5つの情報は、判定用記憶領域1030に格納される。
また、第1特別図柄の実行に際して第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032以降の保留記憶領域に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031側にシフトされる。例えば、第1保留記憶領域1031〜第3保留記憶領域1033のそれぞれに情報が記憶された状態で第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031にシフトされると共に、第3保留記憶領域1033に記憶されている情報が第2保留記憶領域1032にシフトされる。
このような情報のシフト処理は、第2特別図柄判定に係る情報が記憶される第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038においても同様に行われる。なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1特別図柄判定及び第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、すなわち第1保留記憶領域1031及び第1保留記憶領域1035の両方に情報が記憶されている場合、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034におけるシフト処理に先立って、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038におけるシフト処理が優先して行われる。
本実施形態では、例えば特別図柄が変動表示されていない場合に第1特別図柄判定に係る5つの情報が取得されると、その取得された情報が判定用記憶領域130に直接格納される例を説明したが、他の実施形態では、同様の状況下であっても、一旦その取得された情報が第1保留記憶領域1031に格納されてから判定用記憶領域130にシフトするようにしてもよい。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、図10を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図10は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源遮断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図10に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図10以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が生成する命令に従って行われる。
まず、メインCPU101は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種遊技用乱数を更新する遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS1)。なお、普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。
大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各遊技用乱数は予め設定された最大値に到達した後は「0」に戻されて更新される。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、各スイッチから検知信号が入力された場合に、スイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理については、図11に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図15に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17を動作させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3の処理で大当たりであると判定した場合に、第1大入賞口制御部119、第2大入賞口制御部120、及びV入賞口制御部121を制御して第1大入賞口13、第2大入賞口19、及びV領域195を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップS6)。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS7)。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS7以前の処理においてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップS8)。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図11は、図10のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図11に例示するように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種遊技用乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111から検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、図12に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種遊技用乱数について、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、図13に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲートスイッチ113からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップS23)。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図12は、図11のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図12に例示するように、メインCPU101は、ステップS1の遊技用乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号(具体的には第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS210)。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS210:YES)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、メインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS211)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS211:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新し(ステップS212)、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得して、これらの遊技用乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS213〜ステップS216)。
ステップS216の処理に続いて、メインCPU101は、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判定する(ステップS217)。メインRAM103には、時短遊技フラグが記憶されている。この時短遊技フラグは、第2始動口12に遊技球が入賞し難い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「OFF」に設定され、逆に、第2始動口12に遊技球が入賞し易い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「ON」に設定されるフラグである。メインCPU101は、ステップS217において、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判定する。
メインCPU101は、現在の状態が高ベース状態ではないと判定した場合(ステップS217:NO)、すなわち時短遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、事前判定処理を実行する(ステップS218)。具体的には、後述する大当たり判定処理(図16参照)や変動パターン選択処理(図17参照)に先立って、ステップS213〜ステップS216の処理によってメインRAM103に格納された情報に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に第1特別図柄判定が実行される際に実際に選択される特別図柄の変動パターンを取得する事前判定を実行する。この事前判定処理については、図14に基づいて後に詳述する。
メインCPU101は、ステップS218の処理を実行した場合、又は高ベース状態である(時短遊技フラグが「ON」に設定されている)と判断した場合(ステップS217:YES)第1特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS219)。この保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS218の処理で得られた事前判定情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図13は、図12のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図13に例示するように、メインCPU101は、ステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(具体的には第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS220)。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS220:YES)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が、メインROM102に記憶されている第2特別図柄判定の最大保留数Umax2(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS221)。
メインCPU101は、保留数U2が最大保留数Umax2未満であると判定した場合(ステップS221:YES)、保留数U2の値を「1」加算した値に更新し(ステップS222)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得して、これらの乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS223〜ステップS226)。
ステップS226の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS217の処理と同様に、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判定する(ステップS227)。ここで、現在の状態が高ベース状態であると判定した場合(ステップS227:YES)、すなわち時短遊技フラグが「ON」に設定されている場合、事前判定処理を実行する(ステップS228)。
メインCPU101は、ステップS228の処理を実行した場合、又は高ベース状態ではない(時短遊技フラグが「OFF」に設定されている)と判断した場合(ステップS227:NO)、第2特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS229)。この保留コマンドは、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS228の処理で得られた事前判定情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による事前判定処理]
次に、図14を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される事前判定処理について説明する。ここで、図14は、図12,13のステップS218、S228における事前判定処理の詳細フローチャートである。
メインCPU101は、図12のステップS217の処理で高ベース状態ではないと判定した場合、又は図13のステップS227の処理で高ベース状態であると判断した場合、まず取得した遊技用乱数に基づいて大当たりか否かを判定する(ステップS2181)。具体的には、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態又は時短遊技状態)である場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。一方、高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)である場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。そして、図12のステップS213の処理(又は図13のステップS223の処理)で取得した大当たり乱数が判定用記憶領域1030に格納される以前に、当該取得した大当たり乱数がメインRAM103にセットした大当たり乱数テーブルに格納されている当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、大当たりか否かを判定する。
メインCPU101は、取得した大当たり乱数に基づいて大当たりであると判定した場合(ステップS2181:YES)、大当たり用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2182)。大当たり用変動パターンテーブルについては、図18に基づいて後に詳述する。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判定した場合(ステップS2181:NO)、リーチ演出が行われるか否かを判定する(ステップS2183)。具体的には、図12のステップS215の処理(又は図13のステップS225の処理)で取得されたリーチ乱数が、メインROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、当該リーチ乱数を含む遊技用乱数に基づく特別図柄の変動中(以下当該変動中ともいう)にリーチ演出が行われるか否かを判定する。ここでは、ハズレ変動が行われる際に10分の1の確率でリーチ演出が行われるように設定されている。
メインCPU101は、当該変動中にリーチ演出が行われると判定した場合(ステップS2183:YES)、リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2184)。リーチ用変動パターンテーブルについては、図19に基づいて後に詳述する。
ところで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、且つ当該変動中にリーチ演出が行われない場合、当該変動開始時における第1特別図柄判定の保留数に基づいて第1特別図柄の変動パターンが決定される。そして、保留されている第1特別図柄判定が消化される前と後とでは第1特別図柄判定の保留数が相異なる場合がある。このため、第1特別図柄判定が消化される前に取得した特別図柄の変動パターンが、その第1特別図柄判定が実際に消化される際に選択される特別図柄の変動パターンとは異なる場合がある。すなわち、当該変動中にリーチ演出が行われない第1特別図柄判定の保留に対しては、その第1特別図柄判定に先立って正確な特別図柄の変動パターンを取得できない場合がある。
このため、リーチ演出が行われないと判定された場合には(ステップS2183:NO)、後述するステップS2185の変動パターン乱数事前判定処理が行われることなくステップS2186に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり用変動パターンテーブル又はリーチ用変動パターンテーブルをセットすると、変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS2185)。具体的には、ステップS216の処理(又はステップS226)の処理で取得された変動パターン乱数が、メインRAMにセットされている変動パターンテーブルに規定されている乱数値のうちのいずれの乱数値と一致するかに基づいて、当該取得された乱数に基づく特別図柄の変動開始時に行われる第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)で選択されることになる第1特別図柄(又は第2特別図柄)の変動パターンを特定する。
メインCPU101は、ステップS2186の処理を実行した場合、又はリーチ演出が行われないと判定した場合(ステップS2183:NO)、事前判定情報を生成してメインRAM103に格納する(ステップS2187)。この事前判定情報が格納される領域については、図9に基づいて上述した通りである。
このように、メインCPU101は、遊技球が第1始動口11(又は第2始動口12)に入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報に基づいて後述する大当たり判定や変動パターン選択処理が行われるのに先立って、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の変動パターン(変動時間)を取得する。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図15を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図15は、図10のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。
図15に例示するように、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。ここで、大当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、保留数U2が「1」以上であると判定した場合(ステップS303:YES)、保留数U2を「1」減算した値に更新する(ステップS304)。
メインCPU101は、保留数U2が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS305:YES)、メインCPU101は、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS306)。
ステップS304の処理又はステップS306の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103の保留記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS308)。具体的には、メインCPU101は、ステップS304の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第2特別図柄判定用の保留記憶領域1035〜1038に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域1030側にシフトさせる。また、ステップS306の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第1特別図柄判定用の保留記憶領域1031〜1034に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域1030側にシフトさせる。
ステップS308の処理に続いて、メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS309)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かが判定されると共に、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類が決定される。そして、これらの処理の結果を示す特別図柄の設定情報がメインRAM103にセットされる。この大当たり判定処理については、図16に基づいて後に詳述する。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理を実行する(ステップS310)。この変動パターン選択処理については、図17に基づいて後に詳述する。
ステップS310の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS309の処理で設定した特別図柄の設定情報、この特別図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるかあるいは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS310の処理で設定した変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS311)。
この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶表示装置5における装飾図柄の変動表示等が開始されることになる。
ステップS311の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS311の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS312)。その際、判定用記憶領域1030に第1特別図柄判定に係る取得情報(各種遊技用乱数)が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理が行われた場合には、第1特別図柄表示器41において特別図柄の変動表示を開始する。一方、第2特別図柄判定に係る取得情報(各種遊技用乱数)が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理が行われた場合には、第2特別図柄表示器42において特別図柄の変動表示を開始する。
ステップS312の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS313)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機1が客待ち状態であるか否かを示すフラグであり、第1特別図柄判定の保留がなく且つ第1特別図柄判定又は第2特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示が行われなくなったタイミングで「ON」に設定され、特別図柄の変動表示が開始されるときに「OFF」に設定される。
メインCPU101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS313:YES)、客待ちフラグを「OFF」に設定する(ステップS314)。そして、ステップS312の処理を実行した場合、又は客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS311:NO)、変動時間の計測を開始する(ステップS315)。
メインCPU101は、ステップS315の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS315における変動時間の計測開始から、ステップS310の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS316)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS316:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS316:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS317)。この図柄確定コマンドは、ステップS8における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶表示装置5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS317の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS312の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップS318)。具体的には、ステップS309の処理で設定した特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この特別図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(例えば1秒)が経過するまで継続される。
このように、メインCPU101は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから大当たり判定処理の判定結果を示す特別図柄を第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示させる。
ステップS318の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS313の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップS319)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(ステップS320)。
一方、メインCPU101は、第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS305:NO)、客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS321)。ここで、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定された場合(ステップS321:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS321:NO)、パチンコ遊技機1が客待ち状態になったことを通知する客待ちコマンドをメインRAM103にセットし(ステップS322)、客待ちフラグを「ON」に設定する(ステップS323)。この客待ちコマンドは、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。その結果、客待ちコマンドが送信されてから所定時間(本実施形態では30秒)が経過すると、客待ち演出が開始される。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図16は、図15のステップS309における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たりか否かを判定する(ステップS3091)。具体的には、判定用記憶領域1030に記憶されている大当たり乱数が、予め設定された当選値と一致するか否かに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。
ここでの当選値は、高確率時用大当たり乱数テーブル又は低確率時用大当たり乱数テーブルに規定されている大当たりの当選値である。高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。一方、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態又は時短遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には、低確率時大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。
このように、メインCPU101は、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報が判定用記憶領域1030に記憶されるといった始動条件が成立すると、その取得情報に含まれる大当たり乱数に基づいて、遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
メインCPU101は、取得した大当たり乱数に基づいて大当たりであると判定した場合(ステップS3091:YES)、メインROM102に記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定する(ステップS3092)。
具体的には、ステップS3091の処理で使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域1030に記憶されている図柄乱数が第1特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第1始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて大当たりの種類を決定する。一方、第2特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第2始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。
このように、メインCPU101は、大当たりの種類を決定することによって、V領域195への遊技球の入賞が困難な短開放当たり(14R短開放当たり)、又はV領域195への遊技球の入賞が容易な長開放当たり(14R長開放当たり及び15R長開放当たり)を選択する。
そして、メインCPU101は、決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3093)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示されて。との特別図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判定した場合(ステップS3091:NO)、ハズレ図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3094)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示される。この場合、大当たり遊技が行われない。
[遊技制御基板100による変動パターン選択処理]
図17は、図15のステップS310における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、図15のステップS309における大当たり判定処理を実行した後、判定用記憶領域1030に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たりであるか否かを判定する(ステップS3101)。ここで、大当たりであると判定した場合(ステップS3101:YES)、後述する大当たり用変動パターンテーブル(図18参照)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3102)。
一方、メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たりではないと判定した場合(ステップS3101:NO)、判定用記憶領域1030に記憶されているリーチ乱数がメインROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かを判定する(ステップS3103)。ここで、リーチ演出を行うと判定した場合(ステップS3103:YES)、後述するリーチ用変動パターンテーブル(図19参照)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3104)。これに対して、リーチ演出を行わないと判定した場合(ステップS3103:NO)、ハズレ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3105)。ハズレ用変動パターンテーブルについては、図20に基づいて詳述する。
続いて、メインCPU101は、ステップS3102の処理、ステップS3104の処理、又はステップS3105の処理によってメインRAM103にセットされた変動パターンテーブルを参照して変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS3106)。具体的には、大当たり用変動パターンテーブル又はリーチ用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、判定用記憶領域1030に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを、セットされている変動パターンテーブルから読み出すことによって選択する。
また、ハズレ用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、ステップS308のシフト処理が行われる直前に各種情報が記憶されていた保留記憶領域の数に基づいて特別図柄判定の保留数を特定し、特定した保留数と現在の時短の有無とに対応する変動パターンを、ハズレ用変動パターンテーブルから読み出すことによって選択する。
このようにして特別図柄の変動パターンが選択されることによって、特別図柄の変動時間が必然的に決定されることになる。
メインCPU101は、変動パターンを選択すると、選択した変動パターンの設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3107)。この変動パターンの設定情報は、上述したステップS309の大当たり判定処理によってメインRAM103にセットされた図柄の設定情報と共に変動開始コマンドに含まれて演出制御基板130に送信される。
ここで、ステップS3102(又は図14のステップS2182)の処理でセットされる大当たり用変動パターンテーブル、ステップS3104(又は図14のステップS2184)の処理でセットされるリーチ用変動パターンテーブル、及びステップS3105の処理でセットされるハズレ用変動パターンテーブルの一例について説明する。
図18、図19は、第1始動口に遊技球が入賞した場合に選択され得る変動パターンテーブル(通常遊技状態用)である。図18に例示するように、通常遊技状態において第1始動口11への遊技球の入賞に応じて大当たりと判定された場合、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンP1〜P5のいずれかが選択される。また、図19に例示するように、通常遊技状態において第1始動口11への遊技球の入賞に応じて大当たり判定処理(又は事前判定処理)においてハズレと判定され、且つリーチ有りと判定された場合、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンP11〜P15のいずれかが選択される。
変動パターンP1〜P5、P11〜15におけるリーチ演出では、「ノーマルリーチ演出」、「SP1リーチ演出」、「SP2リーチ演出」、「SPSP1演出」、および「SPSP2演出」が実行される。
「ノーマルリーチ演出」とは、相対的に大当たりの信頼度が低いリーチ演出である。このノーマルリーチ演出は、特別図柄の変動開始に伴って装飾図柄51a、51b、51cの変動が開始されて、変動開始から例えば5秒後に装飾図柄51aが仮停止表示され、変動開始から例えば7秒後に装飾図柄51cが装飾図柄51aと同じ態様で仮停止表示されることでノーマルリーチが実行される演出である。その後、「大当たり」である場合には大当たりを報知する態様で装飾図柄51cを停止表示させ、「ハズレ」である場合にはハズレを報知する態様で装飾図柄51cを停止表示させるリーチ演出である。
「SP1リーチ演出」とは、大当たりの信頼度が「ノーマルリーチ演出」よりも高く設定されたリーチ演出である。このSP1リーチ演出は、ノーマルリーチが実行された後に、装飾図柄51cが停止表示されることなくSP1リーチが実行される。SP1リーチ演出では、例えばアニメ素材で表示された味方キャラAと敵キャラBとが戦闘を行い、いずれかのキャラが勝つことで大当たりかハズレかの報知を行う。SP1リーチ演出では、「大当たり」である場合には、味方キャラAが勝つ演出表示をした後に大当たりを報知する態様で装飾図柄51cを停止表示させ、「ハズレ」である場合には、敵キャラBが勝つ演出表示をした後にハズレを報知する態様で装飾図柄51cを停止表示させる。なお、SP1リーチ演出では、後述する当落報知演出は実行しない。
「SP2リーチ演出」とは、大当たりの信頼度が「SP1リーチ演出」と同程度に設定されたリーチ演出である。このSP2リーチ演出は、ノーマルリーチが実行された後に、装飾図柄51cが停止表示されることなくSP2リーチが実行される。SP2リーチでは、例えばアニメ素材で表示された味方キャラCと敵キャラDとが戦闘を行い、いずれかのキャラが勝つことで大当たりかハズレかの報知を行う。SP2リーチ演出では、「大当たり」である場合には、味方キャラCが勝つ演出表示をした後に大当たりを報知する態様で装飾図柄51cを停止表示させ、「ハズレ」である場合には、敵キャラDが勝つ演出表示をした後にハズレを報知する態様で装飾図柄51cを停止表示させる。なお、SP2リーチ演出では、後述する当落報知演出は実行しない。
「SPSP2リーチ演出」とは、大当たりの信頼度が「SP1リーチ演出」および「SP2リーチ演出」よりも高く設定されたリーチ演出である。このSPSP2リーチ演出は、例えばSP2リーチが実行されて敵キャラDが勝つアニメ表示を実行した後に味方キャラCが復活して、改めて味方キャラCと敵キャラDが戦闘を行う演出である。このとき、CG(Computer Graphics)で表示された味方キャラCと敵キャラDとが戦闘を行い、いずれかのキャラが勝つことで大当たりかハズレかの報知を行う。SPSP2リーチ演出では、「大当たり」である場合には、後述する大当たり時の当落報知演出を実行した後に味方キャラCが勝つCGを表示してから大当たりを報知する態様で装飾図柄51cを停止表示させ、「ハズレ」である場合には、後述するハズレ時の当落報知演出を実行した後に敵キャラDが勝つCGを表示してからハズレを報知する態様で装飾図柄51cを停止表示させる。なお、SPSP2リーチ演出は、当落報知演出を実行する前に後述するボタン操作指示演出を実行するリーチ演出である。
「SPSP1リーチ演出」とは、大当たりの信頼度が「SPSP2リーチ演出」よりも高く設定されたリーチ演出である。このSPSP1リーチ演出は、例えばSP1リーチが実行されて敵キャラBが勝つアニメ表示を実行した後に味方キャラAが復活して、改めて味方キャラAと敵キャラBが戦闘を行う演出である。このとき、CGで表示された味方キャラAと敵キャラBとが戦闘を行い、いずれかのキャラが勝つことで大当たりかハズレかの報知を行う。SPSP1リーチ演出では、「大当たり」である場合には、後述する大当たり時の当落報知演出を実行した後に味方キャラAが勝つCGを表示してから大当たりを報知する態様で装飾図柄51cを停止表示させ、「ハズレ」である場合には、後述するハズレ時の当落報知演出を実行した後に敵キャラBが勝つCGを表示してからハズレを報知する態様で装飾図柄51cを停止表示させる。なお、SPSP1リーチ演出は、当落報知演出を実行する前に後述するレバー操作指示演出を実行するリーチ演出である。
図18に例示する大当たり用変動パターンテーブルでは、各大当たり図柄A,Bに対応付けられた変動パターンP1〜P5に対して、「0」〜「99」の変動パターン乱数が所定の割り振りで割り振られている。
大当たり図柄Aに対応付けられた各変動パターンP1〜P5について説明すると、変動パターンP1には、「0」〜「34」までの全35個の変動パターン乱数が割り振られている。変動パターンP2には、「35」〜「64」までの全30個の変動パターン乱数が割り振られている。変動パターンP3には、「65」〜「79」までの全15個の変動パターン乱数が割り振られている。変動パターンP4には、「80」〜「94」までの全15個の変動パターン乱数が割り振られている。変動パターンP5には、「95」〜「99」までの全5個の変動パターン乱数が割り振られている。
このため、変動パターンP1が選択される選択率は35%(=35/100)となる。また、変動パターンP2が選択される選択率は30%となる。また、変動パターンP3が選択される選択率は15%となる。また、変動パターンP4が選択される選択率は15%となる。また、変動パターンP5が選択される選択率は5%となる。
変動パターンP1は、ノーマルリーチ演出からSP1リーチ演出、SPSP1リーチ演出へと発展して、最終的に大当たりが報知される変動パターンであり、特別図柄および装飾図柄の変動時間が120秒に設定されている。
変動パターンP2は、ノーマルリーチ演出からSP2リーチ演出、SPSP2リーチ演出へと発展して、最終的に大当たりが報知される変動パターンであり、特別図柄および装飾図柄の変動時間が120秒に設定されている。
変動パターンP3は、ノーマルリーチ演出からSP1リーチ演出へと発展して、最終的に大当たりが報知される変動パターンであり、特別図柄および装飾図柄の変動時間が60秒に設定されている。
変動パターンP4は、ノーマルリーチ演出からSP2リーチ演出へと発展して、最終的に大当たりが報知される変動パターンであり、特別図柄および装飾図柄の変動時間が60秒に設定されている。
変動パターンP5は、ノーマルリーチ演出が実行されて、最終的に大当たりが報知される変動パターンであり、特別図柄および装飾図柄の変動時間が15秒に設定されている。
なお、大当たり図柄Bに対応付けられた各変動パターンP1〜P5についても、上記大当たり図柄Aに対応付けられた各変動パターンP1〜P5に対する割り振りと同様の割り振りで「0」〜「99」の変動パターン乱数が割り振られている。このため、大当たり図柄Bに対応付けられた各変動パターンP1〜P5の選択率についても大当たり図柄Aに対応付けられた各変動パターンP1〜P5の選択率と同様のものとなる。
このように、通常遊技状態において第1始動口11への遊技球の入賞に応じて大当たりと判定された場合は、レバー操作指示演出が実行される変動パターンP1が相対的に選択され易く、逆にノーマルリーチ演出のみが実行される変動パターンP5が相対的に選択され難い。
また、通常遊技状態において第1始動口11への遊技球の入賞に応じて大当たりと判定された場合は、ボタン操作指示演出が実行される変動パターンP2よりも、レバー操作指示演出が実行される変動パターンP1の方が選択され易い。このため、大当たりと判定された場合には、ボタン操作よりもレバー操作の方が使用頻度が高いと言える。
図19は、通常遊技状態において第1始動口11への遊技球の入賞に応じてハズレと判定され、且つリーチ有りと判定された場合、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンP11〜P15のいずれかが選択される。
具体的には、大当たり判定処理(又は事前判定処理)においてハズレと判定され、且つ変動パターン選択処理(又は事前判定処理)においてリーチ有りと判定された場合に変動パターンP11〜P15のいずれかが選択される。なお、図19に例示するリーチ用変動パターンテーブルは、テーブルに含まれる変動パターンの種類と、変動時間と、変動パターン乱数の割り振りとが異なる点を除いて、図18に例示する大当たり用変動パターンテーブルと同様の構成を有している。このため、以下の図19に関する説明では、主に図18と異なる点に関して説明し、共通する点については説明を省略する。
図19に例示するリーチ用変動パターンテーブルでは、各変動パターンP11〜P15に対して、「0」〜「99」の変動パターン乱数が所定の割り振りで割り振られている。
具体的には、変動パターンP11には、「0」〜「4」までの全5個の変動パターン乱数が割り振られている。変動パターンP12には、「5」〜「14」までの全10個の変動パターン乱数が割り振られている。変動パターンP13には、「15」〜「29」までの全15個の変動パターン乱数が割り振られている。変動パターンP14には、「30」〜「44」までの全15個の変動パターン乱数が割り振られている。変動パターンP15には、「45」〜「99」までの全55個の変動パターン乱数が割り振られている。
このため、変動パターンP11が選択される選択率は5%(=5/100)となる。また、変動パターンP12が選択される選択率は10%となる。また、変動パターンP13が選択される選択率は15%となる。また、変動パターンP14が選択される選択率は15%となる。また、変動パターンP15が選択される選択率は55%となる。
変動パターンP11は、ノーマルリーチ演出からSP1リーチ演出、SPSP1リーチ演出へと発展して、最終的にハズレが報知される変動パターンであり、特別図柄および装飾図柄の変動時間が119秒に設定されている。
変動パターンP12は、ノーマルリーチ演出からSP2リーチ演出、SPSP2リーチ演出へと発展して、最終的にハズレが報知される変動パターンであり、特別図柄および装飾図柄の変動時間が119秒に設定されている。。
変動パターンP13は、ノーマルリーチ演出からSP1リーチ演出へと発展して、最終的にハズレが報知される変動パターンであり、特別図柄および装飾図柄の変動時間が59秒に設定されている。
変動パターンP14は、ノーマルリーチ演出からSP2リーチ演出へと発展して、最終的にハズレが報知される変動パターンであり、特別図柄および装飾図柄の変動時間が59秒に設定されている。
変動パターンP15は、ノーマルリーチ演出が実行されて、最終的にハズレが報知される変動パターンであり、特別図柄および装飾図柄の変動時間が14秒に設定されている。
このように、通常遊技状態において第1始動口11への遊技球の入賞に応じてハズレと判定され、且つリーチ有りと判定された場合は、レバー操作指示演出が実行される変動パターンP11が相対的に選択され難い。
また、通常遊技状態において第1始動口11への遊技球の入賞に応じてハズレと判定され、且つリーチ有りと判定された場合は、レバー操作指示演出が実行される変動パターンP11よりも、ボタン操作指示演出が実行される変動パターンP12の方が選択され易い。このため、ハズレと判定された場合には、レバー操作よりもボタン操作の方が使用頻度が高いと言える。
このように、大当たりの場合には変動パターンP1の選択率を変動パターンP2の選択率よりも高く設定し、ハズレリーチの場合には変動パターンP12の選択率を変動パターンP11よりも高く設定している。このため、レバー操作指示演出が行われてから当落報知演出が実行されるときの方が、ボタン操作指示演出が行われてから当落報知演出が実行されるときよりも大当たりの信頼度が高くなっている。このように設定することにより、レバー操作指示演出に対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
図20は、第1始動口に遊技球が入賞した場合に選択され得るハズレ用変動パターンテーブル(通常遊技状態用)である。図20に例示するように、通常遊技状態において第1始動口11への遊技球の入賞に応じてハズレと判定され、且つリーチ無しと判定された場合、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンP31〜P34のいずれかが選択される。具体的には、大当たり判定処理においてハズレと判定され、且つ変動パターン選択処理においてリーチ無しと判定された場合に変動パターンP31〜P34のいずれかが選択される。
また、変動パターンP31〜P34は、変動パターン選択時における第1特別図柄判定の保留数に応じていずれかが選択される。例えば、変動パターン選択時における第1特別図柄判定の保留数が「2」〜「3」の場合には、変動パターンP31,P32のいずれかが選択される。また、変動パターン選択時における第1特別図柄判定の保留数が「0」〜「1」の場合には、変動パターンP32,P34のいずれかが選択される。
変動パターンP31〜P34は、いずれも上述したようなリーチ演出を行うことなくハズレを報知する変動演出に対応した変動パターンである一方で、一部を除いて変動時間は異なる。具体的には、変動パターンP31は、変動時間が4秒である。変動パターンP32,P33は、共に変動時間が8秒である。変動パターンP34は、変動時間が13秒である。ここでは、特別図柄の変動が開始されることに伴って装飾図柄51a、51b、51cの変動表示が開始される。その後、装飾図柄51a、51c、51bの順番で停止表示し、最終的にハズレを報知する態様で装飾図柄を停止表示させる。
また、変動パターン選択時における第1特別図柄判定の保留数が「2」〜「3」の場合に選択される各変動パターンP31,P32に対しては、「0」〜「49」までの全50個の変動パターン乱数又は「50」〜「99」までの全50個の変動パターン乱数が割り振られている。このため、いずれの変動パターンP31,P32が選択される選択率も50%(=50/100)となる。
同様に、変動パターン選択時における第1特別図柄判定の保留数が「0」〜「1」の場合に選択される各変動パターンP33,P34に対しても、「0」〜「49」までの全50個の変動パターン乱数又は「50」〜「99」までの全50個の変動パターン乱数が割り振られている。このため、いずれの変動パターンP33,P34が選択される選択率も50%(=50/100)となる。
なお、通常遊技状態に第2始動口12に遊技球が入賞した場合においては、上記した第1始動口11に遊技球が入賞した場合に選択される変動パターンテーブルと同様の構成の変動パターンテーブルが参照されるため説明を省略する。また、高ベース状態(時短遊技状態又は確変遊技状態)に第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞した場合においては、上記した変動パターンテーブルと異なる構成の変動パターンテーブルが参照されるが、本実施形態では説明を省略する。
[液晶表示装置5の画面構成]
次に、図21を参照しつつ、本実施形態のパチンコ遊技機1における液晶表示装置5の画面構成について説明する。図21は、液晶表示装置5における装飾図柄51及びアイコン52の表示例を示す画面図である。本実施形態のパチンコ遊技機1では、図21に示すように、アイコン52、複数の図柄を含んだ装飾図柄51、リーチ演出や予告演出等で用いられる画像等が液晶表示装置5の表示画面に表示される。
(装飾図柄について)
液晶表示装置5では、第1特別図柄の変動表示が開始されるのとほぼ同時に、装飾図柄51の変動表示が開始される。具体的には、液晶表示装置5の表示画面には、例えば1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる装飾図柄51a〜51cが横並びに3列表示されており、第1特別図柄の変動表示が開始されるとほぼ同時に、これらの装飾図柄51a〜51cが例えば上から下へスクロールするように、装飾図柄51a〜51cの変動表示が開始される。
そして、スクロールの開始後、全ての装飾図柄51a〜51cが停止するのに先立って、例えば左列の装飾図柄(左図柄)51aと右列の装飾図柄(右図柄)51cとが疑似停止する。ここで、「疑似停止」とは、装飾図柄51が停止しているかのように見せかけるために、装飾図柄51を有効ライン上で揺れているように微動させることである。このような装飾図柄51a,51cの疑似停止が行われるタイミングで、有効ライン上に同一の装飾図柄51a,51cが疑似停止しなかった場合にはリーチが成立しないため、リーチ演出が行われることはなく、その後中列の装飾図柄(中図柄)51bが停止して、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示す3つの装飾図柄51a〜51c(ハズレを示す組み合わせの図柄)が有効ライン上に完全停止することになる。ここで、「有効ライン」とは、図21に例示するように、横一列に並んだ3つの領域53a〜53cを結ぶ横方向のラインである。
一方、左図柄51aと右図柄51cが疑似停止するタイミングで、有効ライン上に同一の装飾図柄51a,51cが疑似停止するとリーチが成立する。リーチが成立すると、有効ライン上に同一の装飾図柄51a〜51cが3つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与えるリーチ演出が行われる。このような第1特別図柄の変動表示中に装飾図柄51を用いて行われる演出を、本実施形態では「変動演出」と称する。なお、リーチ演出には、上述したように、主として、ノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、及びSPSPリーチ演出の3種類が用意されている。
(アイコンについて)
パチンコ遊技機1では、第1始動口11に遊技球が入賞すると、大当たり遊技を実行するか否かを判定する第1特別図柄判定が行われる。そして、第1特別図柄表示器41において、第1特別図柄が変動表示された後に第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄が停止表示される。一方、第1始動口11に遊技球が入賞しても、その入賞に対応する第1特別図柄判定及び第1特別図柄の変動表示をすぐに行えない場合がある。具体的には、特別図柄の変動表示中、あるいは大当たり遊技中の場合が挙げられる。
例えば、第1特別図柄の変動中に第1始動口11に遊技球が入賞した場合は、当該変動中の第1特別図柄が停止表示されるまで当該入賞に対応する第1特別図柄判定及び第1特別図柄の変動表示は行われない。また、大当たり遊技中に第1始動口11に遊技球が入賞した場合は、当該大当たり遊技が終了するまで当該入賞に対応する第1特別図柄判定及び第1特別図柄の変動表示は行われない。そのため、このように第1始動口11に遊技球が入賞してもその入賞に対応する第1特別図柄判定や第1特別図柄の変動表示をすぐに行えない場合には、その入賞に対応する第1特別図柄判定の実行及び第1特別図柄の変動表示の開始が保留される。そして、特別図柄の変動表示が終了するか、あるいは大当たり遊技が終了すると、保留されていた第1特別図柄判定及び第1特別図柄の変動表示が行われる。
そのため、図21に例示するように、液晶表示装置5に表示画面には、第1始動口11への遊技球の入賞に応じた図柄変動が保留されていること、あるいは図柄変動が実行されていることを示すアイコン52を表示するための領域として、変動中表示領域56と保留表示領域57とが設けられている。変動中表示領域56には、第1特別図柄が変動表示中であることを示すアイコン52として、変動中表示アイコン520が表示される。保留表示領域57には、第1特別図柄判定が保留されていることを示すアイコン(保留アイコン)52が、第1特別図柄判定の保留数と同じ数だけ表示される。
例えば、第1特別図柄判定の保留数が「1」の場合は、保留表示領域57に1個の保留アイコン521が表示される。また、第1特別図柄判定の保留数が「2」の場合は、保留表示領域57に2個の保留アイコン521,522が表示される。また、第1特別図柄判定の保留数が「3」の場合には、保留表示領域57に3個の保留アイコン521〜523が表示される。また、第1特別図柄判定の保留数が「4」の場合には、保留表示領域57に4個の保留アイコン521〜524が表示される(図21参照)。
より詳細に説明すると、第1特別図柄が変動しておらず、且つ第1特別図柄判定の保留が一切ない状態で遊技球が第1始動口11に入賞すると、変動中アイコン520が変動中表示領域56に表示される。なお、変動中アイコン520は、この変動中アイコン520に対応する第1特別図柄の変動表示の開始に伴って変動中表示領域56に表示され、その変動表示の終了に伴って変動中表示領域56から消去される。ここでは、第1特別図柄の変動がされていない状況で入賞すると、保留アイコン521に表示されずに変動中アイコン520で表示する例を示したが、入賞に伴って一旦保留アイコン521として表示を行ってから直ぐに保留アイコン521が変動中表示領域56にシフトし、変動中アイコン520として表示されるものであっても良い。
一方、第1特別図柄判定の保留数が「0」の状態で第1特別図柄が変動表示されているときに第1始動口11に遊技球が入賞すると、保留表示領域57に保留アイコン(以下「第1保留アイコン」ともいう)521が表示される。そして、この第1特別図柄の変動表示が終了する前に第1始動口11に遊技球が新たに入賞すると、遊技球が入賞する毎に保留アイコン(以下「第2保留アイコン」ともいう)522、保留アイコン(以下「第3保留アイコン」ともいう)523、保留アイコン(以下「第4保留アイコン」ともいう)524が順次表示されることになる。
なお、第1特別図柄判定の保留数が「4」の状態(保留アイコン521〜524が表示された状態)で第1始動口11に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて第1特別図柄判定が保留されることはないため、新たな保留アイコンが表示されることはない。
また、変動中表示領域56に表示されていた変動中アイコン520が消えると、第1保留アイコン521に対応する第1特別図柄の変動表示の開始に伴って保留表示領域57に表示されていた第1保留アイコン521が変動中表示領域56にシフトする。その際、保留表示領域57に第1保留アイコン521以外の保留アイコンが表示されている場合には、その保留アイコンを保留表示領域57内で変動中表示領域56側へシフトさせるシフト処理が併せて行われる。
具体的には、第1保留アイコン521〜第3保留アイコン523の3つの保留アイコンが表示された状態で第1保留アイコン521に対応する第1特別図柄の変動表示が開始される場合には、第1保留アイコン521が変動中表示領域56にシフトするのに伴い、第1保留アイコン521が表示されていた位置に第2保留アイコン522がシフトし、その第2保留アイコン522が表示されていた位置に第3保留アイコン523がシフトする。
[各種演出の説明]
続いて、第1特別図柄の変動中に行われる各種演出について説明する。
[当該変動中の各種演出について]
第1特別図柄の変動表示に伴う変動演出中には、変動パターンに基づいて決定される当落報知演出(役物演出含む)が行われる場合がある。また、第1特別図柄の変動表示に伴う変動演出中には、後述する演出制御基板130において抽選で決定される各種の予告演出が行われる場合がある。予告演出には、例えば、信頼度示唆演出、振動演出等がある。また、第1特別図柄の変動表示や予告演出とも異なる操作演出がある。
[当落報知演出について]
当落報知演出は、演出レバー71のレバー操作又は演出ボタン26のボタン操作に応じて大当たりか否か(当落)を報知する演出であり、特定の変動パターンが選択された場合にその変動パターンに基づいて実行される。当落報知演出は、大別して大当たりのときの当落報知演出と、ハズレのときの当落報知演出と、の2種類が用意されている。
大当たりのときの当落報知演出としては、演出役物73を通常位置から演出位置に動作させる役物演出(図1参照)と、液晶表示装置5の表示画面に大当たりを報知する画像の表示演出と、スピーカ24から大当たりを報知する演出音(例えば「キュイーン」といった音)を出力する音響演出と、枠ランプ37等の発光体を激しく発光制御する発光演出と、を例えば約5秒間実行する。一方、ハズレのときの当落報知演出としては、液晶表示装置5の表示画面にハズレを報知する画像の表示演出と、スピーカ24からハズレを報知する演出音(例えば「プシュン」といった音)を出力する音響演出と、枠ランプ37等の発光体をわずかに発光制御する発光演出と、を例えば約4秒間実行する。
大当たりを示す当落報知演出が実行された後には、演出役物73を演出位置から通常位置に戻すとともに、液晶表示装置5の表示画面に大当たりを報知する画像(変動パターンP1であれば味方キャラAが勝利する画像、変動パターンP2であれば味方キャラCが勝利する画像)を表示する。
一方、ハズレを示す当落報知演出が実行された後には、液晶表示装置5の表示画面にハズレを報知する画像(変動パターンP11であれば敵キャラBが勝利する画像、変動パターンP12であれば敵キャラDが勝利する画像)を表示する。
なお、当落報知演出が実行される前には、当落報知演出の実行契機となるレバー操作指示演出またはボタン操作指示演出が実行される。
[当落報知演出の実行契機となるレバー操作指示演出について]
レバー操作指示演出は、遊技者に演出レバー71の操作を促す演出である。当落報知演出の実行契機となるレバー操作指示演出が実行されているときには、操作が有効な有効期間(例えば5秒)を設定している。この有効期間中(5秒間)には液晶表示装置5の表示画面に演出レバー71を模した演出画像と、「レバーを引け!」等の演出画像と、有効期間を示すゲージ画像が表示され、さらに演出レバー71が発光される。この有効期間中は、有効期間を示すゲージ画像のゲージが経過時間に伴って減少する演出が継続的に行われる。
レバー操作指示演出は、有効期間中の有効操作、または有効期間の経過に伴って終了する。このとき、演出レバー71を模した演出画像の表示、「レバーを引け!」等の演出画像の表示、及びゲージ画像の表示が終了すると共に演出レバー71の発光が終了する。当落報知演出は、レバー操作指示演出が終了したことに基づいて実行される(有効期間中にレバー操作された場合、レバー操作されずに有効期間が経過した場合)。レバー操作指示演出では、演出レバー71のレバー操作を有効操作、演出ボタン26のボタン操作を無効操作として設定している。ここで、有効操作とは当落報知演出を実行する契機とする操作であり、無効操作とは当落報知演出を実行する契機としない操作である。
[当落報知演出の実行契機となるボタン操作指示演出について]
ボタン操作指示演出は、遊技者に演出ボタン26の操作を促す演出である。当落報知演出の実行契機となるボタン操作指示演出が実行されているときには、操作が有効な有効期間(例えば5秒)を設定している。この有効期間中(5秒間)には液晶表示装置5の表示画面に演出ボタン26を模した演出画像と、「ボタンを押せ!」等の演出画像と、有効期間を示すゲージ画像が表示され、さらに演出ボタン26がデフォルト色で発光される。この有効期間中は、有効期間を示すゲージ画像のゲージが経過時間に伴って減少する演出が継続的に行われる。このボタン操作指示演出は、有効期間中の有効操作、または有効期間の経過に伴って終了する。このとき、演出ボタン26を模した演出画像の表示、「ボタンを押せ!」等の演出画像の表示、及びゲージ画像の表示が終了すると共に演出ボタン26の発光が終了する。当落報知演出は、ボタン操作指示演出が終了したことに基づいて実行される(有効期間中にボタン操作された場合、ボタン操作されずに有効期間が経過した場合)。ボタン操作指示演出では、演出ボタン26のボタン操作を有効操作、演出レバー71のレバー操作を無効操作として設定している。
なお、当落報知演出は基本的には5秒間ないし4秒間の演出となっているが、有効期間中に有効操作があった場合には、有効期間の残り時間分だけ長く実行される。このため、有効期間の開始に近いタイミングで操作された場合と、有効期間中に操作が行われなかった場合とでは、最大5秒近く当落報知演出の実行時間が異なるように構成されている。
[操作演出について]
操作演出は、演出レバー71のレバー操作に応じて実行される演出であり、出力禁止期間を除き、変動演出中、客待ち中に実行可能な演出である。出力禁止期間以外のレバー操作に基づいて、レバー操作音(例えば「ブォーン」という音声)を例えば1秒間、スピーカ24から出力する。ここでは、出力禁止期間として、当落報知演出の実行契機となるレバー操作指示演出、当落報知演出、および後述する信頼度報知演出、のいずれかが実行されている期間を設定している。当落報知演出の実行契機となるレバー操作指示演出のレバー操作に応じてレバー操作音が出力されると、当落報知演出の妨げになる恐れがあるため、出力禁止期間としている。また、同様に当落報知演出中にレバー操作音が出力されると、当落報知演出の妨げになる恐れがあるため、出力禁止期間としている。このように設定することで、レバー操作に応じたレバー操作音の出力によって、当落報知演出の演出効果を損なうことはなく、その他のタイミングではレバー操作に応じたレバー操作音を楽しむことが可能となり、効果的に演出の興趣性を向上することができる。なお、操作演出としては、音の出力に限らず、液晶表示装置5で実行される演出画像の出力(例えば風船が出現する)、盤ランプ25や枠ランプ37などの発光、それぞれの組合せで実行されるものであっても良い。
[信頼度示唆演出について]
信頼度示唆演出は、ボタン操作に応じて大当たりに対する信頼度を示唆することができる演出であり、第1特別図柄判定の判定結果がハズレの場合よりも大当たりの場合の方が、演出制御基板130における抽選で実行の決定がなされ易い演出である。例えば、信頼度示唆演出は、液晶表示装置5の表示画面に所定の演出画像が表示され、その表示された演出画像によって大当たりの信頼度を示唆するいわゆるカットイン画像を例えば約2秒表示する。そして、信頼度示唆演出では、表示画面に表示される所定の演出画像の例えば枠の色が示す色によって大当たりの信頼度を示唆する。例えば、信頼度を示唆する色は、白色、青色、緑色、赤色、虹色が用意されており、白色が最も信頼度が低く、虹色に向かうほど信頼度が高いことを示唆する構成である。信頼度示唆演出では、いずれの色が表示されるかは特別図柄判定の判定結果に基づいて抽選で決定される。ただし、虹色に限っては、特別図柄判定の判定結果が大当たりの場合にのみ選択され得る色となっている。
なお、信頼度示唆演出が実行される前に、信頼度示唆演出の実行契機となるボタン操作指示演出が実行されるように構成されている。
信頼度示唆演出の実行契機となるボタン操作指示演出が実行されているときには、操作が有効な有効期間(例えば3秒)を設定している。この有効期間中(3秒間)には液晶表示装置5の表示画面に演出ボタン26を模した演出画像と、有効期間を示すゲージ画像が表示され、さらに演出ボタン26がデフォルト色で発光される。この有効期間中は、有効期間を示すゲージ画像のゲージが経過時間に伴って減少する演出が継続的に行われる。このボタン操作指示演出は、有効期間中の有効操作、または有効期間の経過に伴って終了する。このとき、演出ボタン26を模した演出画像の表示及びゲージ画像の表示が終了すると共に演出ボタン26の発光が終了する。信頼度報知演出は、有効期間中に演出ボタン26のボタンが操作された場合にのみ実行される。ボタン操作指示演出では、演出ボタン26のボタン操作を有効操作、演出レバー71のレバー操作を無効操作として設定している。
信頼度示唆演出の実行契機となるボタン操作指示演出は、図柄変動の任意のタイミングにおいて実行される。具体的には、図柄の変動中に演出ボタン26の操作を促すボタン操作指示演出が実行され、そのボタン操作指示演出の有効期間中にボタン操作が行われると信頼度示唆演出が実行される。ただし、このボタン操作指示演出は、変動パターンP1、P2、P11、P12が選ばれているときには当落報知演出の実行契機となるレバー操作指示演出またはボタン操作指示演出が開始される5秒前まで、に限り実行されるものとなっている。また、その他の変動パターンであった場合には、変動終了の5秒前までに限り実行されるものとなっている。当落報知演出中に信頼度示唆演出が出力されると、当落報知演出の妨げになる恐れがあるため、当落報知演出の実行契機となるレバー操作指示演出またはボタン操作指示演出が開始される5秒前までを信頼度示唆演出の実行可能期間としている。このように設定することで、信頼度示唆演出によって、当落報知演出の演出効果を損なうことはなく、その他のタイミングでは信頼度示唆演出を楽しむことが可能となり、効果的に演出の興趣性を向上することができる。なお、信頼度示唆演出の実行契機となるボタン操作指示演出が実行されている間は、変動パターンに対応するリーチ演出は継続して実行される。また、信頼度示唆演出が実行されている間も、変動パターンに対応するリーチ演出は継続して実行される。
(レバー操作指示演出の有効期間内のレバー操作に基づいて当落報知演出が実行される場合について)
まず、図22を参照して、レバー操作指示演出および当落報知演出が実行される場合について説明する。ここでは、例えば変動パターンP1が選択されたときの演出で説明する。図22(A)はレバー操作指示演出の有効期間内のレバー操作に基づいて当落報知演出が実行される場合を例示するタイムチャートであり、図22(B)はレバー操作指示演出の有効期間内にレバー操作をせずに有効期間後に当落報知演出が実行される場合を例示するタイムチャートである。
図22(A)に例示するように、時間「t1」のタイミングで特別図柄の変動表示が開始される。そして、SPSP1リーチ演出の実行中の「t2」のタイミングでレバー操作指示演出が開始される。レバー操作指示演出の開始に伴い、有効期間が開始される。そして、「t3」のタイミングで演出レバー71が操作されると、レバー操作指示演出が終了して、当落報知演出が開始される。
当落報知演出は、「t5」のタイミングとなることで終了する。ここで、当落報知演出は、「t3」から「t4」までの期間(残り有効時間)と、「t4」から「t5」までの期間(大当たりとなる当落報知のため5秒)の合計時間だけ実行される。なお、「t3」のタイミングでレバー操作が行われても、レバー操作指示演出中は、出力禁止期間に設定されているためレバー操作音は出力されない。一方、出力禁止期間に設定されていない「t8」のタイミングでレバー操作が行われると、「t9」のタイミングまで(約1秒間)レバー操作音が出力される。
(レバー操作指示演出の有効期間内にレバー操作をせずに有効期間後に当落報知演出が実行される場合について)
図22(B)に例示するように、時間「t1」のタイミングで特別図柄の変動表示が開始される。そして、SPSP1リーチ演出の実行中の「t2」のタイミングでレバー操作指示演出が開始される。レバー操作指示演出の開始に伴い、有効期間が開始される。そして、「t4」のタイミングまで演出レバー71が操作されないと、レバー操作指示演出が終了して、当落報知演出が開始される。
当落報知演出は、「t5」のタイミングとなることで終了する。ここで、当落報知演出は、「t4」から「t5」までの期間(大当たりとなる当落報知のため5秒)のだけ実行される。なお、出力禁止期間に設定されていない「t3」のタイミングでレバー操作が行われると、「t7」のタイミングまで(約1秒間)レバー操作音が出力される。
続いて、図23を参照して、ボタン操作指示演出および当落報知演出が実行される場合について説明する。ここでは、例えば変動パターンP2が選択されたときの演出で説明する。図23(A)はボタン操作指示演出の有効期間内のボタン操作に基づいて当落報知演出が実行される場合を例示するタイムチャートであり、図23(B)はボタン操作指示演出の有効期間内にボタン操作をせずに有効期間後に当落報知演出が実行される場合を例示するタイムチャートである。
(ボタン操作指示演出の有効期間内のボタン操作に基づいて当落報知演出が実行される場合について)
図23(A)に例示するように、時間「t1」のタイミングで特別図柄の変動表示が開始される。そして、SPSP2リーチ演出の実行中の「t2」のタイミングでボタン操作指示演出が開始される。ボタン操作指示演出の開始に伴い、有効期間が開始される。そして、「t3」のタイミングで演出ボタン26が操作されると、ボタン操作指示演出が終了して、当落報知演出が開始される。
当落報知演出は、「t5」のタイミングとなることで終了する。ここで、当落報知演出は、「t3」から「t4」までの期間(残り有効時間)と、「t4」から「t5」までの期間(大当たりとなる当落報知のため5秒)の合計時間だけ実行される。出力禁止期間に設定されていない「t7」のタイミングでレバー操作が行われると、「t8」のタイミングまで(約1秒間)レバー操作音が出力される。
(ボタン操作指示演出の有効期間内にボタン操作をせずに有効期間後に当落報知演出が実行される場合について)
図23(B)に例示するように、時間「t1」のタイミングで特別図柄の変動表示が開始される。そして、SPSP2リーチ演出の実行中の「t2」のタイミングでボタン操作指示演出が開始される。ボタン操作指示演出の開始に伴い、有効期間が開始される。そして、「t4」のタイミングまで演出レバー71が操作されないと、レバー操作指示演出が終了して、当落報知演出が開始される。
当落報知演出は、「t5」のタイミングとなることで終了する。ここで、当落報知演出は、「t4」から「t5」までの期間(大当たりとなる当落報知のため5秒間)のだけ実行される。なお、出力禁止期間に設定されていない「t8」のタイミングでレバー操作が行われると、「t9」のタイミングまで(約1秒間)レバー操作音が出力される。また、同様に出力禁止期間に設定されていない「t3」のタイミングでレバー操作が行われると、「t7」のタイミングまで(約1秒間)レバー操作音が出力される。
続いて、図24を参照して、ボタン操作指示演出および信頼度示唆演出が実行される場合について説明する。ここでは、例えば変動パターンP3が選択されたときの演出で説明する。図24(A)はボタン操作指示演出の有効期間内のボタン操作に基づいて信頼度示唆演出が実行される場合を例示するタイムチャートであり、図24(B)はボタン操作指示演出の有効期間内にボタン操作をせずに有効期間が終了する場合を例示するタイムチャートである。
(ボタン操作指示演出の有効期間内のボタン操作に基づいて信頼度示唆演出が実行される場合について)
図24(A)に例示するように、時間「t1」のタイミングで特別図柄の変動表示が開始される。そして、SP1リーチ演出の実行中の任意のタイミングとなる「t2」のタイミングでボタン操作指示演出が開始される。ボタン操作指示演出の開始に伴い、有効期間が開始される。そして、「t3」のタイミングで演出ボタン26が操作されると、ボタン操作指示演出が終了して、信頼度示唆演出が開始される。信頼度示唆演出は、「t5」のタイミングとなることで終了する。ここで、信頼度示唆演出は、「t3」から「t5」までの期間(例えば約2秒間)実行される。なお、「t7」のタイミングでレバー操作が行われても、信頼度示唆演出中は、出力禁止期間に設定されているためレバー操作音は出力されない。
(ボタン操作指示演出の有効期間内にボタン操作をせずに有効期間が終了する場合について)
図24(B)に例示するように、時間「t1」のタイミングで特別図柄の変動表示が開始される。そして、SP1リーチ演出の実行中の任意のタイミングとなる「t2」のタイミングでボタン操作指示演出が開始される。ボタン操作指示演出の開始に伴い、有効期間が開始される。そして、「t4」のタイミングまで演出レバー71が操作されないと、ボタン操作指示演出が終了する。ここでは、有効期間が終了しても信頼度示唆演出は実行されない。なお、出力禁止期間に設定されていない「t3」のタイミングでレバー操作が行われると、「t7」のタイミングまで(約1秒間)レバー操作音が出力される。
また、本実施形態では、変動パターンに基づいてレバー操作指示演出または、ボタン操作指示演出が実行される例で説明したが、これに限らない。例えば、変動パターンP1、P2、P11、P12が選択された場合には、遊技者に演出レバー71、演出ボタン26のどちらを操作させるのかを抽選により決定するようにしても良い。このとき、大当たりの場合には演出レバー71が選択される割合を高くし、ハズレの場合には演出ボタン26が選択される割合を高くすることが考えられる。このようにすることで、変動パターンで一義的に決定しなくても、レバー操作に対する大当たり期待度を高めることが可能となる。
上記説明では、遊技球が第1始動口11へ入賞して第1特別図柄が変動表示されているときに実行される当落報知演出、信頼度示唆演出、レバー操作音による演出について説明したが、本実施形態では遊技球が第2始動口11へ入賞して第2特別図柄が変動表示されているときにも同様の演出制御が行われる。また、本実施形態のパチンコ遊技機1では、特別図柄の変動中だけでなく、大当たり遊技中、客待ち状態のように、演出レバー71に対する操作が有効な有効期間とは異なる期間である限り、レバー操作に応じてレバー操作音の出力が可能である。
また、本実施形態では、演出レバー71が通常姿勢(図3(A)参照)と引下げ姿勢(図3(C)参照)の間の中途の位置に設けられた操作検知センサ(不図示)によって検知されたことに応じて、その演出レバー71の操作に応じたレバー操作音がスピーカ24から出力される例を説明したが、他の構成を用いた実施形態であってもよい。例えば、演出レバー71の通常姿勢を検知する初期位置検知センサ(不図示)が、演出レバー71の通常姿勢を検知しなくなったタイミングでレバー操作音をスピーカ24から出力してもよい。また、演出レバー71の引下げ姿勢をセンサ(不図示)によって検知可能にし、そのセンサが演出レバー71の引下げ姿勢を検知したタイミングでレバー操作音をスピーカ24から出力してもよい。
また、他の実施形態では、スピーカ24とは別に専用スピーカを設け、演出レバー71のレバー操作音をその専用スピーカから出力するようにしてもよい。かかる構成により、特別図柄の変動表示に伴う演出音をスピーカ24から出力し、レバー操作音を専用スピーカから出力することが可能となる。
また、レバー操作音と特別図柄の変動表示に伴う演出音との出力の大きさが相対的に異なるように出力制御してもよい。例えば、レバー操作音が出力される場合は、特別図柄の変動に伴う演出音の出力がレバー操作音の出力よりも低くなるように、特別図柄の変動に伴う演出音の出力を調整するようにしたり、逆にレバー操作音の出力を調整するようにしたりすることが挙げられる。
本実施形態では、レバー操作が有効な有効期間と異なる期間においてレバー操作を行った場合にレバー操作音が出力される例を説明したが、他の実施形態では、レバー操作音の出力に加えて、ボタン操作が有効な有効期間と異なる期間においてボタン操作を行った場合に特別図柄の変動に伴わない演出が実行されるようにしてもよい。例えば、ボタン操作に応じてボタン操作音(例えば「ぷにゅ」)が出力されるようにしてもよい。
次に図25,26を参照しつつ、当落報知演出および当落報知演出の実行契機となるレバー操作指示演出演出の演出例について説明する。図25,26は、当落報知演出および当落報知演出の実行契機となるレバー操作指示演出の演出例についての具体例を示す画面図である。なお、以下では、通常遊技状態にて遊技が行われ、保留が「0」で且つ特別図柄が変動していない場合を例にして説明するが、本実施形態は当該場合に限定して振動演出が実行されるものではない。
通常遊技状態にて遊技が制御され、特別図柄判定の保留が無い状態で第1始動口11へ遊技球が入賞すると、当該入賞に応じて取得された各種乱数を用いて第1特別図柄判定が行われて、図25(A)に例示するように、変動中アイコン520が変動中表示領域56に表示されると共に、第1特別図柄の変動表示に伴い装飾図柄51を用いた変動演出が開始される。
図26の例では、第1特別図柄判定の判定結果に含まれる変動パターンP1又は変動パターンP11に基づいて当落報知演出を行うと決定されているため、レバー操作指示演出の実行タイミングとなるとレバー操作指示演出が実行される。
具体的には、変動中アイコン520に対応する変動演出が開始(図25(A)参照)された後、2つの装飾図柄(例えば左図柄51aと右図柄51c)51が同一の図柄を示す態様で疑似停止されることで、ノーマルリーチ演出が開始される(図25(B)参照)。そして、変動演出がノーマルリーチ演出からSP1リーチ演出、SPSP1リーチ演出へと発展した後、レバー操作指示演出の開始タイミングの2秒前になるとレバー操作指示演出が実行されることを報知するレバー出現演出が開始される(図25(C)参照)。
レバー出現演出は、例えば演出レバー71を示すレバー画像が液晶表示装置5の表示画面の所定の位置(例えば表示画面の中央)に不明瞭な態様で(ぼんやりと)浮かび出て、その不明瞭な態様のレバー画像が当該所定の位置において明瞭な態様に変化する演出として構成されている。
上記のようなレバー出現演出が実行されて、SPSP1リーチ演出の実行中にレバー操作指示演出の開始タイミングに至ると、液晶表示装置5の表示画面の中央において表示された不明瞭な態様のレバー画像が明瞭な態様のレバー画像に変化して表示される(図25(D)参照)。これにより、レバー出現演出が終了してレバー操作指示演出が開始される(図25(E)参照)。
レバー操作指示演出では、図25(E)に例示するように、遊技者に演出レバー71の引き下げ操作を促すべく、液晶表示装置5の表示画面において、明瞭な態様で表示されたレバー画像に加えて、「レバーを引け!!」の演出画像が表示される。また同時に、レバー操作指示演出では、レバー操作が有効な有効期間を示すゲージ画像が表示されると共に演出レバー71が発光される。また、レバー操作指示演出では、レバー操作が有効な有効期間中は、時間の経過と共に有効期間を示すゲージ画像のゲージが減少する演出が継続的に行われる。
レバー操作指示演出が実行され、有効期間が終了するか、又は有効期間内に遊技者によってレバー操作が行われるかすると(図25(F)参照)、レバー操作指示演出が終了すると共に当落報知演出が実行される。具体的には、レバー操作指示演出の有効期間の終了に伴い、明瞭な態様で表示されたレバー画像表示、「レバーを引け!」等の演出画像表示、及びゲージ画像表示が終了すると共に演出レバー71の発光が終了して当落報知演出(図26(A)、(B)参照)が実行される。
当落報知演出は、前述した通りであるが、例えば、大当たりのときの当落報知演出(図26(A)参照)としては、演出役物73を通常位置から演出位置に動作させる役物演出(図1参照)と、液晶表示装置5の表示画面に大当たりを報知する画像の表示演出と、スピーカ24から大当たりを報知する演出音(例えば「キュイーン」といった音)を出力する音響演出と、枠ランプ37等の発光体を激しく発光制御する発光演出と、を約5秒間実行する。
なお、大当たりのときの当落報知演出の一態様として、レバー操作に応じて演出レバー71の把持部が振動する。この場合の演出レバー71の振動は、当落報知演出が終了するまで継続するようにしてもよいし、有効期間が終了してから所定期間(例えば2〜3秒間)継続するようにしてもよい。
そして、当落報知演出が終了すると、演出役物73を演出位置から通常位置に戻すとともに、液晶表示装置5の表示画面に大当たりを報知する画像(味方キャラAが勝利する画像)を表示する。そして、最後に装飾図柄を大当たりとなることを示す態様で停止表示させる。
また、大当たりを報知する場合で有効期間内にレバー操作が行われなかった場合は、有効期間の終了後に演出レバー71が通常姿勢(図3(A)参照)から引下げ姿勢(図3(C)参照)に自動制御するとともに、大当たりを報知する当落報知演出が実行される。基本的には演出レバー71が引下げ姿勢となることで演出レバー71が振動することとしているが、レバー操作が行われずに大当たりが報知される当落報知演出では、演出レバー71の把持部が振動されないようにしてもよい。これは、レバー操作指示演出の有効期間内において遊技者が演出レバー71に触れないような状況下で、わざわざ演出レバー71の把持部を振動させる意味がないからである。
これに対して、ハズレのときの当落報知演出(図26(B)参照)としては、液晶表示装置5の表示画面にハズレを報知する画像の表示演出と、スピーカ24からハズレを報知する演出音(例えば「プシュン」といった音)を出力する音響演出と、枠ランプ37等の発光体をわずかに発光制御する発光演出と、を約4秒間実行する。そして、当落報知演出が終了すると、液晶表示装置5の表示画面にハズレを報知する画像(敵キャラBが勝利する画像)を表示する。そして、最後に装飾図柄をハズレとなることを示す態様で停止表示させる。なお、ハズレが報知される当落報知演出では、レバー操作に応じて演出レバー71の把持部が振動されることはない。これは、演出レバー71の振動は、大当たりを報知するために用いられるからである。
また、ハズレを報知する場合で有効期間内にレバー操作が行われなかった場合は、有効期間の終了後に演出レバー71は通常姿勢が維持されるとともに、ハズレを報知する当落報知演出が実行される。すなわち、ハズレを報知する場合で有効期間内にレバー操作が行われなかった場合は、大当たりを報知する場合とは異なり、演出レバー71が通常姿勢から引下げ姿勢に自動制御されることはない。また、レバー操作が行われずハズレが報知される場合は、上記したレバー操作に応じてハズレが報知される場合と同様、演出レバー71の把持部が振動されることもない。
こうして当落報知演出が実行されると、その後、大当たりの場合は装飾図柄が大当たりの態様で停止表示されて大当たり遊技が開始される。一方、ハズレの場合は装飾図柄がハズレの態様で停止表示されて次の図柄変動が開始される。
[振動演出について]
変動パターンP1のときに遊技者の演出レバー71の操作に基づいて演出レバー71が振動する例を説明したが、本実施形態では、遊技者の演出レバー71の操作よりも前のタイミングで演出レバー71が振動する振動演出も実行可能に構成されている。
振動演出は、上述したレバー操作指示演出における有効期間が開始された時点から演出レバー71の把持部を振動させて遊技者に対して大当たりを報知することが可能な演出であり、特定の変動パターンが選択された場合に実行され得る演出である。具体的には、特定の変動パターン(本実施形態では変動パターンP1(図19参照))が選択されて上述したレバー操作指示演出が実行されることが決定されており、さらに演出制御基板130における抽選によって振動演出が実行されることが決定された場合に実行される。これに対して、特定の変動パターン以外の変動パターンが選択された場合には、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりであっても、演出制御基板130において振動演出を実行するか否かの抽選は行われないため、振動演出が実行されることはない。
また、本実施形態では、演出制御基板130において振動演出を実行することが抽選で決定された場合、このレバー操作指示演出の有効期間の開始時から演出レバー71の把持部を振動させる振動演出が実行される。具体的には、第1特別図柄判定の判定結果に大当たりに対応する特定の変動パターンP1が含まれており、さらに演出制御基板130において振動演出を実行することが抽選により決定された場合には、レバー操作指示演出の開始に伴って振動演出が実行される。そして、遊技者のレバー操作または有効期間の終了に伴って当落報知演出が実行され、当落報知演出の終了に伴って振動演出が終了する。
なお、レバー操作指示演出の開始時から振動演出が実行されている場合は、レバー操作に応じて当落報知演出が開始されるタイミングで振動演出が終了されるようにしてもよい。また、振動演出を開始させるタイミングは、レバー操作指示演出の有効期間の開始時に限られず、有効期間開始前(例えば有効期間開始2秒前)のタイミングであってもよいし、有効期間が開始された後(例えば有効期間開始2秒後)であってもよい。
なお、振動演出を実行するか否かを決定するための抽選は、後述する振動演出実行抽選テーブル(図45参照)に基づいて行われる。振動演出実行抽選テーブルは、例えば振動演出を実行すると決定される割合を20%とし、振動演出を実行しないと決定される割合を80%としたテーブル構成を採用することができる。
このように、大当たりに対応する特定の変動パターンに基づいてレバー操作指示演出が実行される場合で、演出制御基板130において振動演出を実行することが抽選で決定された場合、振動演出が実行されて当落報知演出が実行される前に大当たりが報知されるため、レバー操作指示演出の興趣性を向上させることができる。
なお、上記説明では、遊技球が第1始動口11へ入賞して第1特別図柄が変動表示されているときに実行される振動演出について説明したが、本実施形態では遊技球が第2始動口11へ入賞して第2特別図柄が変動表示されているときにも同様の演出制御が実行されてもよい。
本実施形態では、レバー操作指示演出の有効期間中において演出レバー71を振動させる振動演出が実行されると、大当たり遊技が行われることが示唆される例を説明したが、他の構成を用いた実施形態であってもよい。例えば、上述した振動演出に替えて、あるいは加えてレバー操作指示演出の有効期間が開始されると同時に、演出レバー71が通常姿勢とは異なる引下げ姿勢に自動制御されるようにしてもよい。これにより、遊技者は視覚的に大当たりが報知されたことを認識することが可能となるため、より効果的にレバー操作指示演出の興趣性を高めることができる。なお、演出レバー71が引下げ姿勢に自動制御されるタイミングは、例えばレバー操作演出の有効期間の開始から所定時間が経過したタイミングであってもよい。
また、レバー操作演出の有効期間中において、演出レバー71の把持部が非動作の通常態様から軸の周方向に回転する通常態様とは異なる態様に変化されると、大当たり遊技が行われることが示唆される構成であってもよい。
本実施形態では、通常姿勢から引下げ姿勢方向に引き下げる引下げ式の演出レバー71に対して振動演出が実行される例を説明したが、他の構成の操作手段を用いた実施形態であってもよい。例えば、上記実施形態で示した演出レバー71の通常姿勢と引下げ姿勢を逆転して、通常姿勢から引き上げ姿勢に引き上げる引上げ式の演出レバーに対して振動演出が実行されるようにしてもよい。また、このような演出レバーに替えて、押下式の演出ボタン26に対して振動演出が実行されるようにしてもよい。
本実施形態では、レバー操作指示演出において不明瞭なレバー画像が明瞭なレバー画像に変化すれば、レバー操作指示演出が実行される例について説明したが、他の構成を用いた実施形態であってもよい。例えば、「3」〜「1」までの数字を用いたカウントダウンによるレバー操作指示演出の予告を行い、カウントダウンが最後まで(「1」に至るまで)行われればレバー操作指示演出が実行される構成であってもよい。
また、他の実施形態では、レバー操作示唆演出が実行されることなくいきなりレバー操作指示演出が実行される構成であってもよい。
本実施形態では、レバー操作が有効な有効期間内にレバー操作が行われると、そのレバー操作に応じて大当たりか否かを報知する当落報知演出が実行される例を説明したが、他の実施形態では当落報知演出に替えて、あるいは加えて特別図柄判定によって当選した大当たりの種類を大当たり遊技中において報知する演出としても実行可能である。例えば、第1特別図柄判定によって大当たりと判定されて、14R短開放当たりなのか14R長開放当たりなのかを遊技者に秘匿した状態で大当たり遊技が実行され、ラウンド遊技中に大当たりの種類が報知される前のタイミングでレバー操作指示演出が行われ、そのレバー操作指示演出の有効期間内のレバー操作に応じて大当たりの種類が報知されるようにしてもよい。かかる構成により、例えば、第1特別図柄判定によって大当たりと判定されて大当たり遊技が実行されると、その大当たり遊技の所定のラウンド遊技においてレバー操作指示演出が実行され、当該大当たりが14R長開放当たりであれば所定ラウンドの次ラウンドに長開放することを演出レバー71の振動と共に報知し、逆に14R短開放当たりであれば所定ラウンドの次ラウンドに長開放することが報知されない(演出レバー71が振動しない)ようにすることができる。なお、14R長開放当たりの場合には、振動演出を実行可能となっている。振動演出の抽選に当選した場合にはラウンド遊技中に行われるレバー操作指示演出の開始に伴い演出レバー71を振動させる。
本実施形態では、振動演出が実行された場合、大当たり遊技が行われることが報知される例を説明したが、他の実施形態では、大当たり遊技が行われる可能性が示唆されるものであっても構わない。かかる構成によれば、振動演出が実行された場合でもハズレになる可能性があるため、遊技の興趣性を向上することができる。
[先読み演出について]
次に、図27〜32を参照しつつ、先読み演出について説明する。本実施形態のパチンコ遊技機1では、特別図柄判定の保留に対して、その特別図柄判定に先立って、大当たり遊技を実行するか否かを判定したり特別図柄の変動パターンを特定したりする事前判定処理(図14参照)が行われる。そして、演出制御基板130において、その事前判定結果に基づいて先読み演出を実行するか否かの実行抽選が行われ、その実行抽選の結果、実行すると決定された場合に先読み演出が実行される。
具体的には、第1始動口11に遊技球が入賞すると、遊技制御基板100において、その入賞時に取得された各種乱数に基づいて事前判定処理が行われる。なお、ここで言う各種乱数は、上述した大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数である。保留された第1特別図柄判定に関する事前判定結果が得られると、その事前判定結果に基づいて、演出制御基板130において先読み演出を実行するか否かを決定する抽選が行われる。
ここで、本実施形態では、先読み演出として、第1特別図柄判定の保留を示すアイコンの表示色を変化させる保留色変化演出(後述する)、演出ボタン26に対する操作に応じて演出ボタン26の発光色を変化させ、さらに変動中アイコン520の表示色を変化させるボタン操作色変化SU演出(後述する)、及びあたかもボタン操作色変化SU演出が実行されるかのように見せかけるガセ演出(後述する)があるため、それぞれの演出に対して実行するか否かの抽選が行われる。
なお、後述するが、保留色変化演出とボタン操作色変化SU演出とは、その演出の性質上、一方の演出が実行される場合は他方の演出は実行されない。また、ガセ演出は、保留色変化演出とボタン操作色変化SU演出のいずれも実行されない場合に抽選により実行することが決定され得る演出である。
事前判定結果に基づいて保留色変化演出とボタン操作色変化SU演出とガセ演出とのいずれかが実行されると抽選で決定された場合、その実行が決定された先読み演出が実行される。これに対して、事前判定結果に基づいていずれの演出も実行しないと抽選で決定された場合、先読み演出は実行されない。以下、各先読み演出について具体的に説明する。
(保留色変化演出について)
保留色変化演出は、遊技球が第1始動口11に入賞した場合に、その入賞時に取得した事前判定結果に基づいて液晶表示装置5の表示画面上に表示される保留アイコン(先読み対象アイコンともいう)を通常の表示態様(デフォルト)と異なる表示態様で表示する演出である。
なお、通常の表示態様のアイコンは、例えば白色(デフォルト色)で表示されるのに対して、通常の表示態様とは異なる表示態様のアイコンは、例えば青色、緑色、赤色、虹色(これらの色を「特殊色」ともいう)といったデフォルト色とは異なる色で表示される。アイコンの色は、白色、青色、緑色、赤色、虹色の順番で大当たりの可能性(信頼度)の高低を示唆するものであり、虹色に限っては大当たりである場合にのみ選択可能な色である。
図27は、保留色変化演出によって保留アイコン522の表示色が変化する場合の具体例を示す画面図である。なお、以下では、通常遊技状態にて遊技が行われ、保留数が「1」の状態で且つ第1特別図柄が変動しているときに第1始動口11に遊技球が入賞し、変動パターンP3、P13が選択され、且つ図37、図38に示す演出パターンBが選択された場合を例に説明するが、本実施形態は当該場合に限定して保留色変化演出が実行されるものではない。
図27(A)に例示するように、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄の変動表示が行われている。そして、変動中に第1始動口11に遊技球が入賞すると、その入賞に対応する事前判定結果に基づいて、演出制御基板130において保留色変化演出を実行するか否かを決定する抽選が行われる。この保留色変化演出を実行するか否かを決定する抽選は、実行するか否かに対して、事前判定結果に含まれる大当たりか否かを示す情報と、後述する保留色変化演出乱数とが対応付けられた図示しない保留色変化演出実行抽選テーブルに基づいて行われる。すなわち、保留色変化演出を実行するか否かは、保留色変化演出実行抽選テーブルを参照して、大当たりか否か、取得した保留色変化演出乱数に基づいて決定される。なお、保留色変化演出の実行抽選を大当たりか否かの情報での抽選に限らず、変動パターンそれぞれに対して保留色変化演出の実行有無を抽選するようにしても良い。このとき、変動パターンP5では保留色変化演出の実行確率を低く設定し、変動パターンP1では保留色変化演出の実行確率を高く設定することが好ましい。このように設定することにより、信頼度の高いリーチほど保留色変化演出が実行され易くなる。
上記したような抽選に基づいて保留色変化演出を実行することが決定されると、演出制御基板130において先読み対象アイコン522の表示色の変化パターンを示す演出パターンを抽選により決定する。この保留色変化演出の演出パターンを決定する抽選は、変動パターン毎に予め用意された複数の演出パターンに対して後述する保留色変化演出パターン乱数が対応付けられた保留色変化演出パターン抽選テーブル(図37,38参照)に基づいて行われる。
ここでは、保留色変化演出が実行されることが決定され、図37、図38に示す演出パターンBが選択されたため、第1始動口11への遊技球の入賞に伴って保留アイコン522が緑色で表示される(図27(B)参照)。そして、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄の変動表示が終了すると、装飾図柄がハズレとなることを示す態様で停止表示され、変動中アイコン520が消去される(図27(C)参照)。
次に、保留アイコン521に対応する第1特別図柄の変動表示が開始することに伴い、保留表示領域57に表示されていた保留アイコン521が変動中表示領域56にシフト表示して、変動中アイコン521として表示される。また、保留アイコン522は、「緑色」の表示を維持したまま保留表示領域内の左側にシフト表示する(図27(D)参照)。そして、変動中アイコン521に対応する第1特別図柄の変動表示が終了すると、装飾図柄がハズレとなることを示す態様で停止表示され、変動中アイコン521が消去される(図27(E)参照)。
次に、保留アイコン522に対応する第1特別図柄の変動表示が開始することに伴い、保留表示領域57に表示されていた保留アイコン522が変動中表示領域56にシフト表示して、変動中アイコン522として表示される。なお、保留アイコン522は、「緑色」の表示を維持したままとなる(図27(F))。そして、変動中アイコン522に対応する第1特別図柄の変動表示が終了する。このとき、大当たりとなる場合には装飾図柄が大当たりとなることを示す態様で停止表示させ、ハズレとなる場合には装飾図柄がハズレとなることを示す態様で停止表示させ、変動中アイコン522が消去される。
(ボタン操作色変化SU演出について)
ボタン操作色変化SU(ステップアップ)演出は、ボタン出現示唆演出、ボタン連打操作演出およびアイコン色変化演出から構成されている。ボタン操作色変化SU演出は、遊技球が第1始動口11に入賞した場合に、その入賞時に取得した事前判定結果に基づいて液晶表示装置5の表示画面上に表示される保留アイコン(先読み対象アイコンともいう)を通常の表示態様(デフォルト)と異なる表示態様で表示し(演出パターンによっては保留アイコンの態様変化しない)、先読み対象アイコンにかかる変動表示中に、演出ボタン26を通常態様と異なる態様に段階的に変化させ、その後その演出ボタン26の態様に応じて変動中アイコンの表示態様を通常と異なる態様に変化させて表示する演出である。
なお、通常の表示態様のアイコンは、例えば白色(デフォルト色)で表示されるのに対して、通常の表示態様とは異なる表示態様のアイコンは、例えば青色、緑色、赤色、虹色(これらの色を「特殊色」ともいう)といったデフォルト色とは異なる色で表示される。アイコンの色は、白色、青色、緑色、赤色、虹色の順番で大当たりの可能性(信頼度)の高低を示唆するものであり、虹色に限っては大当たりである場合にのみ選択可能な色である。
なお、通常態様の演出ボタン26は、例えば白色(デフォルト色)で発光されるのに対して、通常態様と異なる態様の演出ボタン26は、例えば青色、緑色、赤色、紫色(これらの色を「特殊色」ともいう)といった白色とは異なる色で発光される。演出ボタン26の発光色は、白色、青色、緑色、赤色、紫色の順番で大当たりの可能性(信頼度)の高低を示唆するものであり、紫色に限っては大当たりである場合にのみ選択可能な色である。また、アイコン52の表示態様に関しては、上述した保留色変化演出と同様であり、通常態様のアイコン52は、例えば白色で表示され、通常とは異なる表示態様のアイコン52は、例えば青色、緑色、赤色、虹色といった大当たりの信頼度の高低を示唆する色で表示される。
ボタン出現示唆演出は、演出ボタン26に対する操作を促すボタン連打操作演出に発展することに対する期待感を煽る煽り演出である。例えば、ボタン出現示唆演出は、液晶表示装置5の表示画面上に不明瞭に表示された複数(例えば2つ)の所定の画像(例えば半透明に表示されたボタン画像)が出現し、それらの所定の画像が合体することで1つの明瞭な画像として表示されるかを煽るように構成することができる。なお、このボタン出現示唆演出には、成功パターンと失敗パターン(後述するガセ演出)の2種類が存在し、成功した場合にのみボタン連打操作演出が実行されるように構成されている。
ボタン連打操作演出は、液晶表示装置5の表示画面において遊技者に対して演出ボタン26の操作を促し、さらに演出ボタン26に対する操作回数に応じて当該演出ボタン26の発光色を段階的に変化させる演出である。
ボタン連打操作演出が実行されているときには、操作が有効な有効期間(例えば4秒)を設定している。この有効期間中(4秒間)には液晶表示装置5の表示画面に演出ボタン26を模した演出画像と、「連打!!」等の演出画像と、有効期間を示すゲージ画像が表示され、さらに演出ボタン26の発光演出が実行される。この有効期間中は、有効期間を示すゲージ画像のゲージが経過時間に伴って減少する演出が継続的に行われる。また、この有効期間中に遊技者によってボタン操作が行われると、その操作回数に応じて遊技の進行に関連する演出として演出ボタン26の発光色が段階的に変化される。例えば、演出ボタン26の発光色は、操作回数に応じて白色から青色、緑色、赤色に変化する。このボタン連打操作演出は、有効期間の経過に伴って終了する。このとき、演出ボタン26を模した演出画像の表示、「連打!!」等の演出画像の表示、及びゲージ画像の表示が終了すると共に演出ボタン26の発光が終了する。なお、ボタン操作色変化SU演出を構成するアイコン色変化演出は、ボタン連打操作演出が終了したことに基づいて実行される。ボタン連打操作演出では、演出ボタン26のボタン操作を有効操作、演出レバー71のレバー操作を無効操作として設定している。ボタン操作が有効な有効期間内に演出ボタン26に替えて演出レバー71が操作された場合は、演出ボタン26の発光色が変化することはなく、遊技の進行に関連しない演出が実行される。例えば、この場合は、レバー操作に応じてレバー操作音が出力される。
なお、演出ボタン26の発光色の変化に伴って表示態様が変化可能な所定の演出画像が液晶表示装置5の表示画面上に表示されている(図示なし)。ここで、所定の画像としては、例えば液晶表示装置5の表示画面の内周に沿って描かれた炎のような態様の画像(以下「炎態様画像」ともいう)等が挙げられる。
例えば、有効期間中の演出ボタン26の操作回数に応じて演出ボタン26の発光色が青色に変化した場合は、液晶表示装置5の表示画面の内周に沿って描かれた炎態様画像の色が、演出ボタン26の発光色の変化に伴って当該発光色と同色の青色に変化する。さらに、残りの有効期間中における演出ボタン26の操作回数に応じて演出ボタン26の発光色が緑色、赤色へと変化した場合は、液晶表示装置5の表示画面の内周に沿って描かれた炎態様画像の色が、演出ボタン26の発光色の変化に伴って当該発光色と同色の青色から緑色、そして緑色から赤色へと変化する。また、本実施形態では、演出ボタン26のさらなる操作に応じて演出ボタン26の発光色が紫色に変化した場合は、液晶表示装置5の表示画面の内周に沿って描かれた炎態様画像の色が、演出ボタン26の発光色の変化に伴って当該発光色に対応するが同色ではない色の虹色に変化する。このボタン連打操作演出に引き続きアイコン色変化演出が実行される。
アイコン色変化演出は、ボタン連打操作演出において変化した演出ボタン26の発光最終色に応じて、液晶表示装置5の表示画面における変動中表示領域に表示されているアイコンの表示色を予め決定された保留最終色に変化させる演出である。遊技者の操作がなされて演出ボタン26の発光色が最終色にまで変化していた場合には、アイコン色変化演出において変動中表示領域に表示されているアイコンの表示色が保留最終色に一気に変化される。一方、ボタン連打操作演出において演出ボタン26の発光色が発光最終色にまで変化していなかった場合(ボタン操作が一切されなかった場合及びボタン操作はされたが発光最終色に至らなかった場合)には、アイコン色変化演出の開始に伴ってボタン操作とは無関係に演出ボタン71の発光色が発光最終色まで自動で段階的に変化され、その後に先読み対象アイコン522の表示色が保留最終色に変化される。
図28,29は、ボタン操作色変化SU演出によって演出ボタン26の発光色の変化に応じてアイコン52の表示色が変化する場合の具体例を示す画面図である。なお、以下では、通常遊技状態にて遊技が行われ、保留数が「1」の状態で且つ第1特別図柄が変動しているときに第1始動口11に遊技球が入賞し、変動パターンP3、P13が選択され、且つ図39、40に示す演出パターンCが選択された場合を例に説明するが、本実施形態は当該場合に限定してボタン操作色変化SU演出が実行されるものではない。
図28(A)に例示するように、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄の変動が行われている。そして、変動中に第1始動口11に遊技球が入賞すると、その入賞に対応する事前判定結果に基づいて、演出制御基板130においてボタン操作色変化SU演出を実行するか否かを決定する抽選が行われる。このボタン操作色変化SU演出を実行するか否かを決定する抽選は、事前判定結果に含まれる大当たりか否かを示す情報と、後述するボタン操作色変化SU演出乱数とが対応付けられた図示しないボタン操作色変化SU演出実行抽選テーブルに基づいて行われる。すなわち、ボタン操作色変化SU演出を実行するか否かは、ボタン操作色変化SU演出実行抽選テーブルを参照して、大当たりか否か、変動パターン、取得したボタン操作色変化SU演出乱数に基づいて決定される。なお、ボタン操作色変化SU演出の実行抽選を大当たりか否かの情報での抽選に限らず、変動パターンそれぞれに対してボタン操作色変化SU演出の実行有無を抽選するようにしても良い。このとき、変動パターンP5ではボタン操作色変化SU演出の実行確率を低く設定し、変動パターンP1ではボタン操作色変化SU演出の実行確率を高く設定することが好ましい。このように設定することにより、信頼度の高いリーチほどボタン操作色変化SU演出が実行され易くなる。なお、本実施形態では、ノーマルリーチ演出のみが実行される変動パターンが選択されている場合は、ボタン操作色変化SU演出を実行するか否かを決定する抽選は行われるが実行されると決定されることはない。他の実施形態では、ノーマルリーチ演出のみが実行される変動パターンが選択されている場合であっても、抽選によってボタン操作色変化SU演出が実行されると決定されてもよい。
上記したような抽選に基づいてボタン操作色変化SU演出を実行することが決定されると、演出制御基板130において先読み対象アイコン522の表示色の変化パターン及び演出ボタン26の発光色の変化パターンを示す演出パターンを抽選により決定する。このボタン操作色変化SU演出の演出パターンを決定する抽選は、変動パターン毎に予め用意された複数の演出パターンに対して後述するボタン操作色変化SU演出パターン乱数が対応付けられたボタン操作色変化SU演出パターン抽選テーブル(図39,40参照)に基づいて行われる。
ここでは、ボタン操作色変化SU演出が実行されることが決定され、図39、図40に示す演出パターンCが選択されたため、第1始動口11への遊技球の入賞に伴って保留アイコン522がデフォルト色となる白色で表示される(図28(B)参照)。そして、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄の変動表示が終了すると、装飾図柄がハズレとなることを示す態様で停止表示され、変動中アイコン520が消去される(図28(C)参照)。
次に、保留アイコン521に対応する第1特別図柄の変動表示が開始することに伴い、保留表示領域57に表示されていた保留アイコン521が変動中表示領域56にシフト表示して、変動中アイコン521として表示される。また、保留アイコン522は、白色の表示を維持したまま保留表示領域内の左側にシフト表示する(図28(D)参照)。そして、変動中アイコン521に対応する第1特別図柄の変動表示が終了すると、装飾図柄がハズレとなることを示す態様で停止表示され、変動中アイコン521が消去される(図28(E)参照)。
次に、保留アイコン522に対応する第1特別図柄の変動表示が開始することに伴い、保留表示領域57に表示されていた保留アイコン522が変動中表示領域56にシフト表示して、変動中アイコン522として表示される。なお、保留アイコン522は、白色の表示を維持したままとなる(図28(F)参照)。
次に、2つの装飾図柄(例えば左図柄51aと右図柄51c)51が同一の図柄を示す態様で疑似停止されることで、ノーマルリーチ演出が開始される。このとき、変動中アイコン522は白色の表示を維持したままとなる(図29(G)参照)。そして、変動演出がノーマルリーチ演出からSP1リーチ演出へと発展し、任意のタイミング(例えば、SP1リーチ演出が開始されて5秒経過したタイミング)になると、ボタン操作色変化SU演出を構成するボタン出現示唆演出が開始される(図29(H)参照)。なお、このボタン出現示唆演出は、SP1リーチ演出と並行して実行される。そして、ボタン出現示唆演出が実行された後にボタン画像を明瞭な画像として表示する。このとき、変動中アイコン522は白色の表示を維持したままとなる(図29(I)参照)。
ボタン画像が明瞭な画像として表示されると、ボタン連打操作演出が開始される。ここでは、ボタン操作が有効な有効期間(4秒間)が設定されると共に、液晶表示装置5の表示画面に「連打!!」の文字と有効期間を示すゲージ画像を含む演出画像が表示され、さらに演出ボタン26がデフォルト色で発光される。このとき、変動中アイコン522は白色の表示を維持したままとなる(図29(J)(K)参照)。ここでは、図40に示す演出パターンCが選択されているため、有効期間中に演出ボタン26が1回操作されるとボタン発光色が青色に変化し、演出ボタン26が8回操作されるとボタン発光色が緑色に変化する。そして、演出ボタン26が10回操作されるとボタン発光色が赤色に変化する。このとき、変動中アイコン522は白色の表示を維持したままとなる(図30(L)参照)。なお、このボタン連打操作演出は、SP1リーチ演出と並行して実行される。
ボタン連打操作演出の有効期間の終了に伴い、アイコン色変化演出が実行される。このとき、演出ボタン26の発光が終了する。ここでは、図40に示す演出パターンCが選択されており、演出ボタン26の操作が10回行われて演出ボタン26の発光が最終色まで変化しているため、変動中アイコン522の表示態様が白色から一気に赤色に変化されることとなる。なお、このアイコン色変化演出は、SP1リーチ演出と並行して実行される。その後、変動中アイコン522に対応する第1特別図柄の変動表示が終了する。このとき、大当たりとなる場合には装飾図柄が大当たりとなることを示す態様で停止表示させ、ハズレとなる場合には装飾図柄がハズレとなることを示す態様で停止表示させ、変動中アイコン522が消去される。
(ガセ演出について)
ガセ演出は、遊技球が第1始動口11に入賞した場合に、その入賞時に取得した事前判定結果に基づいて上述したボタン出現示唆演出のみが実行される演出である。
図31、32は、ガセ演出によってボタン出現示唆演出が実行される場合の具体例を示す画面図である。なお、以下では、通常遊技状態にて遊技が行われ、保留数が「1」の状態で且つ第1特別図柄が変動しているときに第1始動口11に遊技球が入賞し、変動パターンP3、P13が選択され、且つガセ演出が実行される場合を例に説明するが、本実施形態は当該場合に限定してボタン操作色変化SU演出が実行されるものではない。
図31(A)に例示するように、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄の変動が行われている。そして、変動中に第1始動口11に遊技球が入賞すると、その入賞に対応する事前判定結果に基づいて、ガセ演出を実行するか否かが抽選により決定される。ここでは、ガセ演出が実行されることが決定され、第1始動口11への遊技球の入賞に伴って保留アイコン522がデフォルト色となる白色で表示される(図31(B)参照)。そして、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄の変動表示が終了すると、装飾図柄がハズレとなることを示す態様で停止表示され、変動中アイコン520が消去される(図31(C)参照)。
次に、保留アイコン521に対応する第1特別図柄の変動表示が開始することに伴い、保留表示領域57に表示されていた保留アイコン521が変動中表示領域56にシフト表示して、変動中アイコン521として表示される。また、保留アイコン522は、白色の表示を維持したまま保留表示領域内の左側にシフト表示する(図31(D)参照)。そして、変動中アイコン521に対応する第1特別図柄の変動表示が終了すると、装飾図柄がハズレとなることを示す態様で停止表示され、変動中アイコン521が消去される(図31(E)参照)。
次に、保留アイコン522に対応する第1特別図柄の変動表示が開始することに伴い、保留表示領域57に表示されていた保留アイコン522が変動中表示領域56にシフト表示して、変動中アイコン522として表示される。なお、保留アイコン522は、白色の表示を維持したままとなる(図31(F)参照)。
次に、2つの装飾図柄(例えば左図柄51aと右図柄51c)51が同一の図柄を示す態様で疑似停止されることで、ノーマルリーチ演出が開始される。このとき、変動中アイコン522は白色の表示を維持したままとなる。なお、保留アイコン522は、白色の表示を維持したままとなる(図32(G)参照)。そして、変動演出がノーマルリーチ演出からSP1リーチ演出へと発展し、任意のタイミング(例えば、SP1リーチ演出が開始されて5秒経過したタイミング)になると、ボタン出現示唆演出が開始される。なお、保留アイコン522は、白色の表示を維持したままとなる(図32(H)参照)。ここでは、液晶表示装置5の表示画面上において、2つの半透明のボタン画像が表示画面の左右方向から中央に向けてフェイドインし、それらのボタン画像が表示画面の中央で交差する表示演出が行われる。なお、保留アイコン522は、白色の表示を維持したままとなる(図32(I)参照)。ここでは、半透明のボタン画像が合体することで、明瞭に表示されたボタン画像となることはない。なお、このボタン出現示唆演出は、SP1リーチ演出と並行して実行される。そして、そして、変動パターンP3、P13に従ってSP1リーチ演出が実行されるなお、保留アイコン522は、白色の表示を維持したままとなる(図32(J)参照)。その後、変動中アイコン522に対応する第1特別図柄の変動表示が終了する。このとき、大当たりとなる場合には装飾図柄が大当たりとなることを示す態様で停止表示させ、ハズレとなる場合には装飾図柄がハズレとなることを示す態様で停止表示させ、変動中アイコン522が消去される。
本実施形態では、演出ボタン26の発光色が変化するボタン連打操作演出と、先読み対象アイコンの表示色が変化するアイコン色変化演出とが、時期的に直列の関係である構成、すなわちボタン操作に応じて演出ボタン26の発光色を変化した後に先読み対象アイコンの表示色を変化させた構成を例として説明したが、他の構成を用いた実施形態であってもよい。例えば、ボタン連打操作演出とアイコン色変化演出とを、時期的に並列の関係として、演出ボタン26の発光色が変化する都度、先読み対象アイコンの表示色を変化させる構成としてもよい。
かかる構成においては、例えば、有効期間中に演出ボタン26に対する操作回数が「1」になると当該演出ボタン26の発光色が青色に変化されると共に先読み対象アイコンの表示色が青色に変化される。また、有効期間中に演出ボタン26に対する操作回数が「4」になると当該演出ボタン26の発光色が青色から緑色に変化されると共に先読み対象アイコンの表示色が青色から緑色に変化される。さらに、有効期間中に演出ボタン26に対す操作回数が「8」になると当該演出ボタン26の発光色が緑色から赤色に変化されると共に先読み対象アイコンの表示色が緑色から赤色に変化される。
このように、ボタン連打操作演出とアイコン色変化演出とを、時期的に並列の関係として、演出ボタン26の発光色の変化と先読み対象アイコンの表示色の変化を概ね同時並行的に行う(演出ボタンの発光色の変化と同期して先読み対象アイコンの表示色が変化)ことによって、遊技者の大当たりに対する期待感をより効果的に高めることができる。
また、ボタン連打操作演出とアイコン色変化演出とを、時期的に並列の関係とする他の変形例としては、有効期間中に演出ボタン26に対する操作回数が当該演出ボタン26の発光色を発光最終色に変化させるのに要する操作回数に達した時に、先読み対象アイコンの表示色がその発光最終色に対応する保留最終色に変化されるようにしてもよい。すなわち、演出ボタン26の発光色が発光最終色に至るまでは先読み対象アイコンの表示色は変化されず、演出ボタン26の発光色が発光最終色に至った時に初めて先読み対象アイコンの表示色が保留最終色に変化されるようにしてもよい。かかる構成によれば、例えば、ボタン連打操作演出において演出ボタン26の発光色を最終的に赤色に変化させることが決定している場合は、当該演出ボタン26の発光色が赤色に変化した時点で初めて先読み対象アイコンの表示色が赤色に変化される。
なお、上記したように、ボタン連打操作演出とアイコン色変化演出とを、時期的に並列の関係にした場合には、設定有効期間内にボタン操作が行われなかった場合又は設定有効期間内にボタン操作は行われたが演出ボタン26の発光色が発光最終色にまで変化しなかった場合は、設定有効期間の終了後に、ボタン操作に無関係に自動で演出ボタン26の発光色が発光最終色まで変化し、その後先読み対象アイコンの表示色が保留最終色まで変化する。このとき、演出ボタン26の発光色の変化の仕方は段階的に発光最終色まで変化してもよいし、一気に発光最終色まで変化してもよい。同様に、先読み対象アイコンの表示色の変化の仕方も段階的であってもよいし一気に行ってもよい。
本実施形態では、ボタン連打操作演出の有効期間中における、遊技者による操作回数が、演出ボタン26の発光色を発光最終色に変化させるために要する当該演出ボタン26に対する操作回数に達しなかった場合には、当該有効期間の終了後、当該演出ボタン26の発光色を自動的に最終色に変化させる構成を例に説明したが、他の構成を用いた実施形態であってもよい。例えば、ボタン操作演出の有効期間中における、遊技者による操作回数が、演出ボタン26の発光色を発光最終色に変化させるために要する当該演出ボタン26に対する操作回数に達しなかった場合には、当該演出ボタン26の発光色を当該有効期間の終了時の発光色に固定するようにしてもよい。
かかる構成によれば、例えば、有効期間中に演出ボタン26に対する操作回数が「8」未満であった場合、当該有効期間の終了後においても当該演出ボタン26の発光色はデフォルト色、青色、又は緑色に固定される。すなわち、かかる構成においては、上記実施形態のように、有効期間の終了後に演出パターンに基づく演出ボタン26の発光最終色に自動的に制御されることはない。
その一方で、かかる構成においても、上記実施形態と同様、アイコン色変化演出で先読み対象アイコンの表示色が赤色以上に変化される。このため、ボタン連打操作演出により変化する演出ボタン26の発光色の色と、アイコン色変化演出により変化する先読み対象アイコンの表示色の色とのギャップが生じやすくなるため、より効果的に演出の興趣性を高めることができる。なお、演出ボタン26の発光色を有効期間の終了時の発光色に固定する変形例としては、その後のアイコン色変化演出において先読み対象アイコンの表示色を有効期間終了時に固定された演出ボタン26の発光色に対応させて変化させてもよい。具体的には、本来演出ボタン26の発光色は赤色まで変化可能であるところ、有効期間終了時に演出ボタン26の発光色が緑色に固定された場合は、その後のアイコン色変化演出において先読み対象アイコンの表示色を緑色に変化するような制御により実現できる。かかる制御により、演出ボタン26の発光色と先読み対象アイコンの表示色とを完全に同期させることができる一方で、大当たりとなる信頼度は先読み対象アイコンの表示色が赤色に変化した場合の信頼度となるため、遊技の興趣性を効果的に向上させることができる。
本実施形態では、ボタン操作色変化SU演出の演出パターンを決定するボタン操作色変化SU演出パターン抽選テーブルにおいて、ボタン操作の操作回数と演出ボタン26の変化後の発光色とを対応付けた例を説明したが、他の実施形態では、例えばボタン操作色変化SU演出パターンテーブルでは演出ボタン26の発光最終色のみを設定し、発光最終色に至るまでの間において演出ボタン26の発光色を変化させるか否かに関しては、ボタン連打操作演出における有効期間中のボタン操作に応じて抽選で決定するようにしてもよい。例えば、演出ボタン26の発光色を変化させるか否かを決定する抽選の方法としては、ボタン連打操作演出の有効期間中にボタン操作が行われる度にボタン操作乱数が取得されるようにし、当該ボタン操作乱数に基づいて演出ボタン26の発光色を変化させるか否かを決定するようにすることで実現できる。
本実施形態では、ボタン操作演出の有効期間中の演出ボタン26の操作回数に応じて、当該演出ボタン26の発光色を変化させる構成について説明したが、他の構成を用いた実施形態であってもよい。例えば、演出ボタン26の形状の一部又は全部が変形可能な構成とし、ボタン操作演出の有効期間内の演出ボタン26の操作回数に応じて、演出ボタン26の一部又は全部が変形するようにしてもよい。
また、他の実施形態としては、ボタン操作演出の有効期間中の演出ボタン26の操作回数に応じて、当該演出ボタン26とは異なる演出手段、例えば盤ランプ25、枠ランプ37、可動ランプ72、又は演出役物73等の発光体の発光色を変化させてもよい。また、演出ボタン26の発光色の変化と共に、例えば盤ランプ25、枠ランプ37、可動ランプ72、又は演出役物73等の発光体の発光色を変化させてもよい。
また、演出役物73、可動ランプ72等の可動体を用いて、ボタン操作演出の有効期間中における演出ボタン26の操作回数に応じて、当該可動体の姿勢を段階的に変化させたり、当該可動体の位置を段階的に変化させたりしてもよい。
本実施形態では、ボタン連打操作演出の有効期間中において、演出ボタン26の複数操作(連打)を促す構成を例に説明したが、他の構成を用いた実施形態であってもよい。例えば、ボタン操作演出の有効期間中において、演出ボタン26の押下を1回だけ促す構成であってもよいし、また演出ボタン26を一定時間押下し続ける操作(長押し)を促す構成であってもよい。
また、他の実施形態では、演出ボタン26の操作を促すボタン操作演出に替えて、他の操作手段、例えば演出レバー71の操作を促すレバー操作演出を実行するようにし、そのレバー操作演出の有効期間中におけるレバー操作(又はレバー操作の回数)に応じて演出ボタン26の発光色が段階的に変化される構成であってもよい。
[演出制御基板130による割込み処理]
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、CTC動作に基づいて所定の周期で後述する割込み処理を行う。そして、サブCPU131は、演出内容を決定するために用いられる先読み乱数(後述する)、変動予告乱数(後述する)等の演出用乱数を更新する演出用乱数更新処理(不図示)を、タイマ割込み処理の周期よりも短い周期で繰り返す。すなわち、サブCPU131は、パチンコ遊技機1が起動している間、上記短周期で演出用乱数更新処理を繰り返しつつ、上記所定の周期でタイマ割込み処理を繰り返す。
以下、図33を参照しつつ、演出制御基板130において実行される割込み処理について説明する。図33は、演出制御基板130において実行される割込み処理の一例を示すフローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100で行われる割込み処理と同様に、図33に例示される一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図33以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU131が生成する命令に従って行われる。
サブCPU131は、まず、遊技制御基板100又はランプ制御基板150からのコマンドに応じたコマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理については、図34に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU131は、コマンド送信処理を実行する(ステップS11)。具体的には、ステップS10の処理によってサブRAM133にセットされたコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示や音響等による演出の実行が画像音響制御基板140に対して指示され、演出ボタン26や各種ランプの発光制御による演出の実行、演出役物73や演出レバー71等の動作による演出の実行等がランプ制御基板150に対して指示される。
ステップS11の処理に続いて、サブCPU131は、データ転送処理を実行する(ステップS12)。具体的には、画像音響制御に関するデータが画像音響制御基板140から送信されるので、そのデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、液晶表示装置5及びスピーカ24によって行われる演出と同期するように、演出ボタン26、演出レバー71、可動ランプ72、演出役物73、盤ランプ25等の演出手段による演出がランプ制御基板150によって制御される。
[演出制御基板130によるコマンド受信処理]
図34は、図33のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図34に例示するように、サブCPU131は、まず、遊技制御基板100から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS101:NO)、ステップS11に処理が進められる。
サブCPU131は、遊技制御基板100からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS101:YES)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS219(図12参照)の処理又はステップS229(図13参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された保留コマンドであるか否かを判定する(ステップS102)。ここで、受信したコマンドが保留コマンドであると判定された場合(ステップS102:YES)、保留コマンドに応じた処理を行う保留コマンド受信処理が実行される(ステップS103)。この保留コマンド受信処理については、図35に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、遊技制御基板100からのコマンドが保留コマンドではないと判定した場合(ステップS102:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS311(図15参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS110)。ここで、受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定された場合(ステップS110:YES)、受信した変動開始コマンドに応じた処理等を含む変動開始コマンド受信処理を実行する(ステップS111)。この変動開始コマンド受信処理については、図41に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、遊技制御基板100から受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定した場合(ステップS110:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS317(図15参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された図柄確定コマンドであるか否かを判定する(ステップS121)。
サブCPU131は、受信したコマンドが図柄確定コマンドであると判定した場合(ステップS121:YES)、変動演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS122)。この変動演出終了コマンドは、液晶表示装置5において行われる変動演出の終了を指示するコマンドであって、ステップS11のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、液晶表示装置5の表示画面上で行われていた変動演出が終了して、特別図柄判定の判定結果を示す態様で装飾図柄が停止表示されることになる。また、演出ボタン26等の発光が制御されていたり、演出レバー71、演出役物73等の動作が制御されていたりする場合にはその変動演出に伴う発光や動作の制御が終了することになる。
サブCPU131は、受信したコマンドが図柄確定コマンドではないと判定した場合(ステップS121:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS322(図15参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された客待ちコマンドであるか否かを判定する(ステップS123)。
サブCPU131は、受信したコマンドが客待ちコマンドであると判定した場合(ステップS123:YES)、客待ち演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS124)。この客待ち演出開始コマンドは、ステップS11のコマンド送信処理によって少なくとも画像音響制御基板140に送信される。これにより、液晶表示装置5において客待ち状態であることを表示する演出が行われる。
サブCPU131は、受信したコマンドが客待ちコマンドではないと判定した場合(ステップS123:NO)、そのコマンドが後述するステップS82(図51参照)の処理に応じてランプ制御基板150から送信された操作コマンドであるか否かを判定する(ステップS125)。ここで、サブCPU131は、受信したコマンドが操作コマンドであると判定した場合(ステップS123:YES)、操作が行われたことを通知する操作通知コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS126)。この操作通知コマンドは、ステップS11のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、操作コマンドを受信する毎に演出画像を適宜更新する表示演出制御等が行われる。
一方、サブCPU131は、受信したコマンドが操作コマンドではないと判定した場合(ステップS125:NO)、他のコマンドに応じた処理を実行する(ステップS127)。
なお、ステップS126の処理が実行された場合、ステップS127の処理が実行された場合、ステップS124の処理が実行された場合、ステップS122の処理が実行された場合、ステップS111の処理が実行された場合、ステップS103の処理が実行された場合、又はコマンドを受信していないと判定された場合(ステップS101:NO)、ステップS11に処理が進められる。
[演出制御基板130による保留コマンド受信処理]
図35は、図34のステップS103における保留コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS102:YES)、図35に例示するように、サブRAM133に記憶されている特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(ステップS1031)。具体的には、保留コマンド内の入賞始動口情報に基づいて、第1特別図柄判定に係る保留コマンドであるかあるいは第2特別図柄判定に係る保留コマンドであるかを判別し、その判別結果に基づいて、第1特別図柄判定に係る保留数又は第2特別図柄判定に係る保留数を「1」加算した値に更新する。
ステップS1031の処理に続いて、サブCPU131は、受信した第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)に係る保留コマンドに含まれている事前判定情報を入賞始動口情報と共にサブRAM133に格納する(ステップS1032)。
次に、サブCPU131は、先読み演出を実行するか否か、及び先読み演出の演出パターンを決定するための情報として、保留色変化演出乱数、ボタン操作色変化SU演出乱数、ガセ演出乱数、保留色変化演出パターン乱数、及びボタン操作色変化SU演出パターン乱数(各種先読み乱数ともいう)を取得して、受信した保留コマンドの始動口情報に対応付けてサブRAM133に格納する(ステップS1033〜ステップS1037)。各種先読み乱数は、上述した演出用乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、保留コマンドを受信した時点のカウント値を先読み乱数として取得する。
ここで、保留色変化演出乱数は、特別図柄判定の保留を示す保留アイコンの表示色を変化させる保留色変化演出を実行するか否かを決定するための乱数である。ボタン操作色変化SU演出乱数は、演出ボタン26の操作に応じて先読み対象アイコンの表示色を変化させるボタン操作色変化SU演出を実行するか否かを決定するための乱数である。ガセ演出乱数は、ボタン操作色変化SU演出があたかも行われるかのようなガセ演出を実行するか否かを決定するための乱数である。保留色変化演出パターン乱数は、保留色変化演出が実行される場合の演出パターンを選択するための乱数である。ボタン操作色変化SU演出パターン乱数は、ボタン操作色変化SU演出が実行される場合の演出パターンを選択するための乱数である。なお、本実施形態では、各種先読み乱数は、所定のタイミングにおいて初期化することで相異なる値を取るように制御されている。
ステップS1037の処理に続いて、サブCPU131は、取得した各種先読み乱数と受信した保留コマンドの事前判定情報とに基づいて先読み演出を実行するか否かを抽選により決定する処理を含む先読み演出制御処理を実行する(ステップS1038)。この先読み演出制御処理については、図36に基づいて後に詳述する。
ステップS1038の処理に続いて、サブCPU131は、サブRAM133にアイコン表示コマンドをセットする(ステップS1034)。具体的には、後述する先読み演出制御処理において先読み演出を実行すること、先読み演出を実行する場合にはその演出パターンを抽選により決定した場合は、先読み演出の実行を指示する情報、及びその先読み演出の演出パターンに関する設定情報を含むアイコン表示コマンドをセットする。これに対して、先読み演出を実行しないことを抽選により決定した場合は、先読み演出に関する情報を含まないアイコン表示コマンドをセットする。このアイコン表示コマンドは、ステップS11のコマンド送信処理によって少なくとも画像音響制御基板140に送信される。
[演出制御基板130による先読み演出制御処理]
図36は、図35のステップS1038における先読み演出制御処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、まず、先読み演出が実行可能な状態であるか否かを判定する(ステップS1501)。具体的には、例えば先読み演出の設定情報として保留色変化演出又はボタン操作色変化SU演出の設定情報がサブRAM133に既にセットされているか否かに基づいて先読み演出が実行可能な状態であるか否かを判定する。なお、本実施形態では、先読み演出の設定情報としてガセ演出の設定情報がサブRAM144に既にセットされている場合には、先読み演出が実行可能な状態であると判定する。
サブCPU131は、先読み演出が実行可能な状態であると判定した場合(ステップS1501:YES)、保留色変化演出を実行するか否かを抽選によって決定する(ステップS1502)。具体的には、サブROM132に記憶されている保留色変化演出実行抽選テーブル(不図示)をサブRAM133にセットし、当該テーブルと、ステップS1033の処理で取得した保留色変化演出乱数と、受信した保留コマンドの事前判定情報に含まれている大当たりか否かを示す情報とに基づいて、保留色変化演出を実行するか否かを決定する。
ここで、保留色変化演出実行抽選テーブルについて説明する。保留色変化演出実行抽選テーブルは、事前判定情報が大当たりを示す場合に保留色変化演出の実行を決定するための乱数として「0」〜「40」の全40個の乱数値が対応付けられており、また保留色変化演出の非実行を決定するための乱数として「41」〜「99」の全60個の乱数値が対応付けられている。このため、事前判定情報が大当たりを示す場合は、保留色変化演出が実行される割合が40%(=40/100)となり、保留色変化演出が実行されない割合が60%となる。
一方、保留色変化演出実行抽選テーブルは、事前判定情報がハズレを示す場合に保留色変化演出の実行を決定するための乱数として「0」〜「29」の全30個の乱数値が対応付けられており、保留色変化演出の非実行を決定するための乱数として「30」〜「99」の全70個の乱数値が対応付けられている。このため、事前判定情報がハズレを示す場合は、保留色変化演出が実行される割合が30%(=30/100)となり、保留色変化演出が実行されない割合が70%となる。
このように、保留色変化演出は、事前判定情報にハズレを示す情報が含まれている場合よりも、大当たりを示す情報が含まれている場合の方が実行され易いため、保留色変化演出が実行されないよりも、実行される場合の方が大当たりに対する信頼度が高いと言える。
サブCPU131は、上記保留色変化演出実行抽選テーブルに基づいて保留色変化演出の実行を決定した場合(ステップS1502:YES)、保留色変化演出の演出パターンを抽選により決定する保留色変化演出パターン決定処理を実行する(ステップS1503)。具体的には、受信した保留コマンドの事前判定情報とサブRAM133が示す「保留数」とに基づいてサブROM132に記憶されている所定の保留色変化演出パターン抽選テーブルをサブRAM133にセットし、当該テーブルと、ステップS1036の処理で取得した保留色変化演出パターン乱数と、事前判定情報に含まれている大当たりか否かを示す情報及び変動パターンとに基づいて、保留色変化演出の演出パターンを抽選により決定する。
ここで、保留色変化演出パターン決定処理で使用される保留色変化演出パターン抽選テーブルについて説明する。保留色変化演出パターン抽選テーブルには、サブRAM133が示す保留数毎に、大当たり用保留色変化演出パターン抽選テーブル(図37参照)と、ハズレ用保留色変化演出パターン抽選テーブル(図38参照)とが用意されている。なお、以下において、サブRAM133が示す保留数が「2」のときに選択されるテーブルについてのみ説明し、保留数が「2」以外の数値を示す場合に選択され得るテーブルについては保留数が「2」の場合に選択されるテーブルと同様の構成として説明を省略する。
まず、大当たり用保留色変化演出パターン抽選テーブルについて説明する。図37は、第1始動口に遊技球が入賞した場合に選択され得る大当たり用保留色変化演出パターン抽選テーブル(通常遊技状態用)の一例を示す図である。図37に例示するように、事前判定情報に大当たりに対応する変動パターンP1〜P5を示す情報が含まれていた場合、演出パターンA〜Gのうちのいずれかが抽選により決定される。
演出パターンAは、先読み対象アイコンが最終的に変化する表示色(最終色)が「青色」であり、先読み対象アイコンが液晶表示装置5の表示画面上において保留数2を示す位置(図21の第2保留アイコン522の位置)に表示されているときの表示色をデフォルト色(白色)とし、保留数1を示す位置(図21の第1保留アイコン521の位置)にシフトして表示された状態において青色に変化し、保留数0を示す位置(図21の変動中アイコン520の位置)にシフトして表示された状態においてもその青色が維持される演出パターン(図37では保留数2:「−」、保留数1:「青色」、保留数0:「青色」、最終色:「青色」と記載)である。
演出パターンB,Cは、先読み対象アイコンの最終色が「緑色」である。具体的には、演出パターンBは、先読み対象アイコンが保留数2を示す位置に表示されているときの表示色を緑色とし、保留数1を示す位置にシフトして表示された状態においてもその緑色が維持され、保留数0を示す位置にシフトして表示された状態においてもその緑色が維持される演出パターン(図37では保留数2:「緑色」、保留数1:「緑色」、保留数0:「緑色」、最終色:「緑色」と記載)である。また、演出パターンCは、先読み対象アイコンが保留数2を示す位置に表示されているときの表示色を白色とし、保留数1を示す位置にシフトして表示された状態において青色に変化し、保留数0を示す位置にシフトして表示された状態において青色に変化する演出パターン(図37では保留数2:「−」、保留数1:「青色」、保留数0:「緑色」、最終色:「緑色」と記載)である。
演出パターンD,Eは、先読み対象アイコンの最終色が「赤色」である。具体的には、演出パターンDは、先読み対象アイコンが保留数2を示す位置に表示されているときの表示色を青色とし、保留数1を示す位置にシフトして表示された状態において緑色に変化し、保留数0を示す位置にシフトして表示された状態において赤色に変化する演出パターン(図37では保留数2:「青色」、保留数1:「緑色」、保留数0:「赤色」、最終色:「赤色」と記載)である。また、演出パターンEは、先読み対象アイコンが保留数2を示す位置に表示されているときの表示色を緑色とし、保留数1を示す位置にシフトして表示された状態において赤色に変化し、保留数0を示す位置にシフトして表示された状態においてもその赤色が維持される演出パターン(図37では保留数2:「緑色」、保留数1:「赤色」、保留数0:「赤色」、最終色:「赤色」と記載)である。
演出パターンF,Gは、先読み対象アイコンの最終色が「虹色」である。具体的には、演出パターンFは、先読み対象アイコンが保留数2を示す位置に表示されているときの表示色を緑色とし、保留数1を示す位置にシフトして表示された状態において赤色に変化し、保留数0を示す位置にシフトして表示された状態において虹色に変化する演出パターン(図37では保留数2:「緑色」、保留数1:「赤色」、保留数0:「虹色」、最終色:「虹色」と記載)である。また、演出パターンGは、先読み対象アイコンが保留数2を示す位置に表示されているときの表示色を赤色とし、保留数1を示す位置にシフトして表示された状態において虹色に変化し、保留数0を示す位置にシフトして表示された状態においてもその虹色が維持される演出パターン(図37では保留数2:「赤色」、保留数1:「虹色」、保留数0:「虹色」、最終色:「虹色」と記載)である。
また、図37に例示するように、レバー操作指示演出を伴う変動パターンP1に対応付けられている各演出パターンA〜Gには、保留色変化演出パターン乱数として、「0」〜「99」までの乱数が所定の割り振りで振り分けられている。具体的には、演出パターンAには、「0」〜「9」までの全10個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「10」〜「29」までの全20個の乱数値が対応付けられている。演出パターンCには、「30」〜「49」までの全20個の乱数値が対応付けられている。演出パターンDには、「50」〜「73」までの全24個の乱数値が対応付けられている。演出パターンEには、「74」〜「97」までの全24個の乱数値が対応付けられている。演出パターンFには、唯一「98」のみの乱数値が対応付けられている。演出パターンGには、唯一「99」のみの乱数値が対応付けられている。
このように、変動パターンP1に対応付けられている各演出パターンA〜Gには、保留色変化演出パターン乱数として上記のように乱数が振り分けられている。このため、演出パターンAが選択される選択率は10%(=10/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は20%となる。また、演出パターンCが選択される選択率は20%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は24%となる。また、演出パターンEが選択される選択率は24%となる。また、演出パターンFが選択される選択率は1%となる。また、演出パターンGが選択される選択率は1%となる。
また、図37に例示するように、レバー操作指示演出を伴わない変動パターンP5に対応付けられている演出パターンA〜Gには、「0」〜「99」までの乱数が、上記変動パターンP1に対する割り振りとは異なる割り振りで振り分けられている。具体的には、演出パターンAには、「0」〜「21」までの全22個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「22」〜「39」までの全18個の乱数値が対応付けられている。演出パターンCには、「40」〜「57」までの全18個の乱数値が対応付けられている。演出パターンDには、「58」〜「77」までの全20個の乱数値が対応付けられている。演出パターンEには、「78」〜「97」までの全20個の乱数値が対応付けられている。演出パターンFには、唯一「98」のみの乱数値が対応付けられている。演出パターンGには、唯一「99」のみの乱数値が対応付けられている。
このように、変動パターンP5に対応付けられている各演出パターンA〜Gには、保留色変化演出パターン乱数として上記のように乱数が振り分けられている。このため、演出パターンAが選択される選択率は22%(=22/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は18%となる。また、演出パターンCが選択される選択率は18%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は20%となる。また、演出パターンEが選択される選択率は20%となる。また、演出パターンFが選択される選択率は1%となる。また、演出パターンGが選択される選択率は1%となる。
例えば、サブCPU131が、受信した保留コマンドの事前判定情報から変動パターンP1を取得し、且つステップS1036の処理で取得した保留色変化演出パターン乱数が「50」を示す場合、選択率が24%の演出パターンD(先読み対象アイコンの表示色が最終色として赤色に変化する演出パターン)を保留色変化演出パターンとして選択する。また、サブCPU131が、受信した保留コマンドの事前判定情報から変動パターンP5を取得し、且つステップS1036の処理で取得した保留色変化演出パターン乱数が「50」を示す場合、選択率が18%の演出パターンC(先読み対象アイコンの表示色が最終色として緑色に変化する演出パターン)を保留色変化演出パターンとして選択する。
続いて、ハズレ用保留色変化演出パターン抽選テーブルについて説明する。図38は、第1始動口に遊技球が入賞した場合に選択され得るハズレ用保留色変化演出パターン抽選テーブル(通常遊技状態用)の一例を示す図である。なお、図38に例示するハズレ用保留色変化演出パターン抽選テーブルは、テーブルに含まれる変動パターンの種類と、各演出パターンに対する乱数の割り振りが異なる点を除いて、図37に例示される大当たり用保留色変化演出パターン抽選テーブルと同様に構成されている。このため、以下の図38に関する説明では、主に図37と異なる点に関して説明し、共通する点については説明を省略する。
図38に例示するように、事前判定情報にハズレに対応する変動パターンP11〜変動パターンP15を示す情報が含まれていた場合、演出パターンA〜Gのうちのいずれかが選択される。そして、これらの変動パターンP11〜変動パターンP15に対応付けられている各演出パターンA〜Gには、保留色変化演出パターン乱数として、「0」〜「99」までの乱数が所定の割り振りで振り分けられている。
具体的には、演出パターンAには、「0」〜「21」までの全22個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「22」〜「51」までの全30個の乱数値が対応付けられている。演出パターンCには、「52」〜「81」までの全30個の乱数値が対応付けられている。演出パターンDには、「82」〜「90」までの全9個の乱数値が対応付けられている。演出パターンEには、「91」〜「99」までの全9個の乱数値が対応付けられている。一方、演出パターンF,Gには、いずれの乱数値も対応付けられていない。これは、演出パターンF,Gは、先読み対象アイコンの表示色を虹色に変化させて大当たりの確定を報知する演出パターンであるため、ハズレに対応する変動パターンが選択された場合には選択不能にする意図である。
このように、レバー操作指示演出を伴わない変動パターンP11に対応付けられている演出パターンでは、上記のように、演出パターンA〜Eに対して乱数が振り分けられている一方で、演出パターンF,Gに対してはいずれの乱数も振り分けられていない。このため、演出パターンAが選択される選択率は22%(=22/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は30%となる。また、演出パターンCが選択される選択率は30%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は9%となる。また、演出パターンEが選択される選択率は9%となる。また、演出パターンF,Gが選択される選択率はいずれも0%となる。
また、図38に例示するように、レバー操作指示演出を伴わない変動パターンP15に対応付けられている演出パターンA〜Gにおいても、演出パターンA〜Eに対しては「0」〜「99」までの乱数が振り分けられている一方で、演出パターンF,Gに対してはいずれの乱数も振り分けられていない。
具体的には、演出パターンAには、「0」〜「49」までの全50個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「50」〜「69」までの全20個の乱数値が対応付けられている。演出パターンCには、「70」〜「89」までの全0個の乱数値が対応付けられている。演出パターンDには、「90」〜「94」までの全5個の乱数値が対応付けられている。演出パターンEには、「95」〜「99」までの全5個の乱数値が対応付けられている。一方、演出パターンF,Gには、上記した同様の理由によりいずれの乱数値も対応付けられていない。
このように、レバー操作指示演出を伴わない変動パターンP15に対応付けられている演出パターンでは、上記のように、演出パターンA〜Eに対して乱数が振り分けられている一方で、演出パターンF,Gに対してはいずれの乱数も振り分けられていない。このため、演出パターンAが選択される選択率は50%(=50/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は20%となる。また、演出パターンCが選択される選択率は20%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は5%となる。また、演出パターンEが選択される選択率は5%となる。また、演出パターンF,Gが選択される選択率はいずれも0%となる。
例えば、サブCPU131が、受信した保留コマンドの事前判定情報から変動パターンP11を取得し、且つステップS1036の処理で取得した保留色変化演出パターン乱数が「30」を示す場合、選択率が30%の演出パターンB(先読み対象アイコンの表示色が最終色として緑色に変化する演出パターン)を保留色変化演出パターンとして選択する。また、サブCPU131が、受信した保留コマンドの事前判定情報から変動パターンP15を取得し、且つステップS1036の処理で取得した保留色変化演出パターン乱数が「30」を示す場合、選択率が50%の演出パターンA(先読み対象アイコンの表示色が最終色として青色に変化する演出パターン)を保留色変化演出パターンとして選択する。
このように、大当たり用保留色変化演出パターン抽選テーブルでは、レバー操作指示演出を伴う変動パターンP1が選択されている場合は、先読み対象アイコンの表示色が赤色に変化する演出パターンD,Eの選択率(=演出パターンDの選択率と演出パターンEの選択率の合計値「48%」)がその他の色に変化する各演出パターンの選択率より高い。これに対して、ハズレ用保留色変化演出パターン抽選テーブルでは、レバー操作指示演出を伴う変動パターンP11が選択されている場合は、先読み対象アイコンの表示色が赤色に変化する演出パターンD,Eの選択率(=演出パターンDの選択率と演出パターンEの選択率の合計値「18%」)がその他の色に変化する各演出パターンの選択率よりも低い。また、変動パターンP5と変動パターンP15とを比較しても同様のことが言える。このため、保留色変化演出の実行が決定されて、先読み対象アイコンの表示色が赤色に変化された場合は、先読み対象アイコンの表示色が青色や緑色に変化した場合よりも、大当たりに対する信頼度が高いと言える。
サブCPU131は、セットした上記テーブルを参照して、ステップS1036の処理で取得した保留色変化演出パターン乱数を用いた抽選を行い、いずれか1の演出パターンを決定し、その決定した演出パターンを保留色変化演出の設定情報としてサブRAM133にセットする(ステップS1504)。こうしてサブRAM133にセットされた保留色変化演出の設定情報は、ステップS1039の処理においてアイコン表示コマンドとしてセットされる。
サブCPU131は、保留色変化演出実行抽選テーブル(不図示)に基づいて保留色変化演出の非実行を決定した場合(ステップS1502:NO)、ボタン操作色変化SU演出を実行するか否かを抽選によって決定する(ステップS1505)。具体的には、サブROM132に記憶されているボタン操作色変化SU演出実行抽選テーブル(不図示)をサブRAM133にセットして、当該テーブルと、ステップS1034の処理で取得したボタン操作色変化SU演出乱数と、受信した保留コマンドの事前判定情報に含まれている大当たりか否かを示す情報とに基づいて、ボタン操作色変化SU演出を実行するか否かを決定する。
ここで、ボタン操作色変化SU演出実行抽選テーブルについて説明する。ボタン操作色変化SU演出実行抽選テーブルは、事前判定情報が大当たりを示す場合にボタン操作色変化SU演出の実行を決定するための乱数として「0」〜「39」の全40個の乱数値が対応付けられており、またボタン操作色変化SU演出の非実行を決定するための乱数として「40」〜「99」の全60個の乱数値が対応付けられている。このため、事前判定情報が大当たりを示す場合は、ボタン操作色変化SU演出が実行される割合が40%(=30/100)となり、ボタン操作色変化SU演出が実行されない割合が60%となる。
一方、ボタン操作色変化SU演出実行抽選テーブルは、事前判定情報がハズレを示す場合にボタン操作色変化SU演出の実行を決定するための乱数として「0」〜「9」の全10個の乱数値が対応付けられており、ボタン操作色変化SU演出の非実行を決定するための乱数として「0」〜「99」の全90個の乱数値が対応付けられている。このため、事前判定情報がハズレを示す場合は、ボタン操作色変化SU演出が実行される割合が10%(=10/100)となり、ボタン操作色変化SU演出が実行されない割合が90%となる。
このように、ボタン操作色変化SU演出は、事前判定情報にハズレを示す情報が含まれている場合よりも、大当たりを示す情報が含まれている場合の方が実行され易いため、ボタン操作色変化SU演出が実行される場合は大当たりに対する信頼度が比較的に高いと言える。
サブCPU131は、上記ボタン操作色変化SU演出実行抽選テーブルに基づいてボタン操作色変化SU演出の実行を決定した場合(ステップS1505:YES)、ボタン操作色変化SU演出の演出パターンを抽選により決定するボタン操作色変化SU演出パターン決定処理を実行する(ステップS1506)。具体的には、受信した保留コマンドの事前判定情報とサブRAM133が示す「保留数」とに基づいてサブROM132に記憶されている所定のボタン操作色変化SU演出パターン抽選テーブルをサブRAM133にセットし、当該テーブルと、ステップS1037の処理で取得したボタン操作色変化SU演出パターン乱数と、事前判定情報に含まれている大当たりか否かを示す情報及び変動パターンとに基づいて、ボタン操作色変化SU演出の演出パターンを抽選により決定する。
ここで、ボタン操作色変化SU演出パターン決定処理で使用されるボタン操作色変化SU演出パターン抽選テーブルについて説明する。ボタン操作色変化SU演出パターン抽選テーブルには、サブRAM133に示す保留数毎に、大当たり用ボタン操作色変化SU演出パターン抽選テーブル(図39参照)と、ハズレ用ボタン操作色変化SU演出パターン抽選テーブル(図40参照)とが用意されている。なお、以下において、サブRAM133が示す保留数が「2」のときに選択されるテーブルについてのみ説明し、保留数が「2」以外の数値を示す場合に選択され得るテーブルについては保留数が「2」の場合に選択されるテーブルと同様の構成として説明を省略する。
まず、通常遊技状態にて使用される大当たり用ボタン操作色変化SU演出パターン抽選テーブルについて説明する。図39は、第1始動口に遊技球が入賞した場合に選択され得る大当たり用ボタン操作色変化SU演出パターン抽選テーブル(通常遊技状態用)の一例を示す図である。図39に例示されるように、事前判定情報に大当たりに対応する変動パターンP1〜P4を示す情報が含まれていた場合、演出パターンA〜Fのうちのいずれかが抽選により決定される。
演出パターンA〜Cは、演出ボタン26が最終的に変化する表示色(発光最終色)が「赤色」であり、且つ先読み対象アイコンが最終的に変化する表示色(保留最終色)が「赤色」である。具体的には、演出パターンAは、演出ボタン26の発光色の変化パターンが、ボタン操作の操作回数が1回に至るとデフォルト色(白色)から青色に変化し、ボタン操作の操作回数が4回に至ると青色から緑色に変化し、ボタン操作の操作回数が8回に至ると緑色から赤色に変化する演出パターンである。また、演出パターンAは、先読み対象アイコンの表示色の変化パターンが、先読み対象アイコンが液晶表示装置5の表示画面上において保留数2を示す位置(図21の第2保留アイコン522の位置)に表示されているときの表示色をデフォルト色(白色)とし、保留数1を示す位置(図21の第1保留アイコン521の位置)にシフトして表示された状態において緑色に変化し、保留数0を示す位置(図21の変動中アイコン520の位置)にシフトして表示された状態において赤色に変化する演出パターンである。演出パターンAは、図39では保留数2:「青色」、保留数1:「緑色」、保留数0:「赤色」、保留最終色:「赤色」、演出ボタンの発光パターン:「1−青」、「4−緑」、「8−赤」と記載されている。
演出パターBは、演出ボタン26の発光色の変化パターンが、ボタン操作の操作回数が1回に至ると白色から青色に変化し、ボタン操作の操作回数が8回に至ると青色から緑色に変化し、ボタン操作の操作回数が10回に至ると緑色から赤色に変化する演出パターンである。また、演出パターンBは、先読み対象アイコンの表示色の変化パターンが、先読み対象アイコンが保留数2を示す位置に表示されているときの表示色を緑色とし、保留数1を示す位置にシフトして表示された状態においてもその緑色が維持され、保留数0を示す位置にシフトして表示された状態において赤色に変化する演出パターンである。演出パターンBは、図39では保留数2:「緑色」、保留数1:「緑色」、保留数0:「赤色」、保留最終色:「赤色」、演出ボタンの発光パターン:「1−青」、「8−緑」、「10−赤」と記載されている。
演出パターンCは、演出ボタン26の発光色の変化パターンが、ボタン操作の操作回数が1回に至ると白色から青色に変化し、ボタン操作の操作回数が8回に至ると青色から緑色に変化し、ボタン操作の操作回数が10回に至ると緑色から赤色に変化する演出パターンである。また、演出パターンBは、先読み対象アイコンの表示色の変化パターンが、先読み対象アイコンが保留数2を示す位置に表示されているときの表示色を白色とし、保留数1を示す位置にシフトして表示された状態においてもその白色が維持され、保留数0を示す位置にシフトして表示された状態において赤色に変化する演出パターンである。演出パターンCは、図39では保留数2:「−」、保留数1:「−」、保留数0:「赤色」、保留最終色:「赤色」、演出ボタンの発光パターン:「1−青」、「8−緑」、「10−赤」と記載されている。
演出パターンD〜Fは、演出ボタン26の発光最終色が「紫色」であり、且つ先読み対象アイコンの保留最終色が「虹色」である。具体的には、演出パターンDは、演出ボタン26の発光色の変化パターンが、ボタン操作の操作回数が1回に至ると白色から青色に変化し、ボタン操作の操作回数が4回に至ると青色から緑色に変化し、ボタン操作の操作回数が7回に至ると緑色から赤色に変化し、ボタン操作の操作回数が10回に至ると紫に変化する演出パターンである。また、演出パターンDは、先読み対象アイコンが保留数2を示す位置に表示されているときの表示色を青色とし、保留数1を示す位置にシフトして表示された状態において緑色に変化し、保留数0を示す位置にシフトして表示された状態において虹色に変化する演出パターンである。演出パターンDは、図39では保留数2:「青色」、保留数1:「緑色」、保留数0:「虹色」、保留最終色:「虹色」、演出ボタンの発光パターン:「1−青」、「4−緑」、「7−赤」、「10−紫」と記載されている。
演出パターンEは、演出ボタン26の発光色の変化パターンが、ボタン操作の操作回数が1回に至ると白色から青色に変化し、ボタン操作の操作回数が3回に至ると青色から緑色に変化し、ボタン操作の操作回数が5回に至ると緑色から赤色に変化し、ボタン操作の操作回数が9回に至ると赤色から紫色に変化する演出パターンである。また、演出パターンEは、先読み対象アイコンが保留数2を示す位置に表示されているときの表示色を白色とし、保留数1を示す位置にシフトして表示された状態において青色に変化し、保留数0を示す位置にシフトして表示された状態において虹色に変化する演出パターンである。演出パターンEは、図39では保留数2:「−」、保留数1:「青色」、保留数0:「虹色」、保留最終色:「虹色」、演出ボタンの発光パターン:「1−青」、「3−緑」、「5−赤」、「9−紫」と記載されている。
演出パターンFは、演出ボタン26の発光色の変化パターンが、ボタン操作の操作回数が1回に至ると白色から青色に変化し、ボタン操作の操作回数が3回に至ると青色から緑色に変化し、ボタン操作の操作回数が5回に至ると緑色から赤色に変化し、ボタン操作の操作回数が9回に至ると赤色から紫色に変化する演出パターンである。また、演出パターンFは、先読み対象アイコンが保留数2を示す位置に表示されているときの表示色を白色とし、保留数1を示す位置にシフトして表示された状態においてもその白色が維持され、保留数0を示す位置にシフトして表示された状態において虹色に変化する演出パターンである。演出パターンFは、図39では保留数2:「−」、保留数1:「−」、保留数0:「虹色」、保留最終色:「虹色」、演出ボタンの発光パターン:「1−青」、「3−緑」、「5−赤」、「9−紫」と記載されている。
また、図39に例示するように、レバー操作指示演出を伴う変動パターンP1に対応付けられている各演出パターンA〜Fには、ボタン操作色変化SU演出パターン乱数として、「0」〜「99」までの乱数が所定の割り振りで振り分けられている。具体的には、演出パターンAには、「0」〜「31」までの全32個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「32」〜「63」までの全32個の乱数値が対応付けられている。演出パターンCには、「64」〜「93」までの全30個の乱数値が対応付けられている。演出パターンDには、「94」〜「95」までの全2個の乱数値が対応付けられている。演出パターンEには、「96」〜「97」までの全2個の乱数値が対応付けられている。演出パターンFには、「98」〜「99」までの全2個の乱数値が対応付けられている。
このように、変動パターンP1に対応付けられている各演出パターンA〜Fには、ボタン操作色変化SU演出パターン乱数として上記のように乱数が振り分けられている。このため、演出パターンAが選択される選択率は32%(=32/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は32%となる。また、演出パターンCが選択される選択率は30%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は2%となる。また、演出パターンEが選択される選択率は2%となる。また、演出パターンFが選択される選択率は2%となる。
また、図39に例示するように、レバー操作指示演出を伴わない変動パターンP4に対応付けられている演出パターンA〜Fにも、「0」〜「99」までの乱数が、上記変動パターンP1に対する割り振りと同一の割り振りで振り分けられている。このため、変動パターン5が選択された場合においても、演出パターンAが選択される選択率は32%(=32/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は32%となる。また、演出パターンCが選択される選択率は30%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は2%となる。また、演出パターンEが選択される選択率は2%となる。また、演出パターンFが選択される選択率は2%となる。
例えば、サブCPU131が、受信した保留コマンドの事前判定情報から変動パターンP1又は変動パターンP4を取得し、且つステップS1037の処理で取得したボタン操作色変化SU演出パターン乱数が「70」を示す場合、選択率が30%の演出パターンC(先読み対象アイコンが保留数0を示す位置にシフトしたときに当該先読み対象アイコンの表示色が赤色に変化する演出パターン)をボタン操作色変化SU演出パターンとして選択する。
続いて、通常遊技状態にて使用されるハズレ用ボタン操作色変化SU演出パターン抽選テーブルについて説明する。図40は、第1始動口に遊技球が入賞した場合に選択され得るハズレ用ボタン操作色変化SU演出パターン抽選テーブル(通常遊技状態用)の一例を示す図である。なお、図40に例示するハズレ用ボタン操作色変化SU演出パターン抽選テーブルは、テーブルに含まれる変動パターンの種類と、各演出パターンに対する乱数の振り分けが異なる点を除いて、図39に例示される大当たり用ボタン操作色変化SU演出パターン抽選テーブルと同様に構成されている。このため、以下の図40に関する説明では、主に図39と異なる点に関して説明し、共通する点については説明を省略する。
図40に例示するように、事前判定情報にハズレに対応する変動パターンP11〜P14を示す情報が含まれていた場合、演出パターンA〜Fのうちのいずれかが選択される。そして、これらの変動パターンP11〜P15に対応付けられている各演出パターンA〜Fには、ボタン操作色変化SU演出パターン乱数として、「0」〜「99」までの乱数が所定の割り振りで振り分けられている。
具体的には、レバー操作指示演出を伴う変動パターンP11に対応付けられた演出パターンAには、「0」〜「39」までの全40個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「40」〜「79」までの全40個の乱数値が対応付けられている。演出パターンCには、「80」〜「99」までの全20個の乱数値が対応付けられている。一方、演出パターンD〜Fには、いずれの乱数値も対応付けられていない。これは、演出パターンD〜Fは、先読み対象アイコンの表示色を虹色に変化させて大当たりの確定を報知する演出パターンであるため、ハズレに対応する変動パターンが選択された場合には選択不能にする意図である。
このように、レバー操作指示演出を伴う変動パターンP11に対応付けられている演出パターンでは、上記のように、演出パターンA〜Cに対して乱数が振り分けられている一方で、演出パターンD〜Fに対してはいずれの乱数も振り分けられていない。このため、演出パターンAが選択される選択率は40%(=40/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は40%となる。また、演出パターンCが選択される選択率は20%となる。また、演出パターンD〜Fが選択される選択率はいずれも0%となる。
また、図40に例示するように、レバー操作指示演出を伴わない変動パターンP14に対応付けられている演出パターンA〜Fにおいても、「0」〜「99」までの乱数が、上記変動パターンP11に対する割り振りと同一の割り振りで振り分けられている。このため、変動パターン15が選択された場合においても、演出パターンAが選択される選択率は40%(=40/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は40%となる。また、演出パターンCが選択される選択率は20%となる。また、演出パターンD〜Fが選択される選択率はいずれも0%となる。
例えば、サブCPU131が、受信した保留コマンドの事前判定情報から変動パターンP11又は変動パターンP14を取得し、且つステップS1037の処理で取得したボタン操作色変化SU演出パターン乱数が「70」を示す場合、選択率が40%の演出パターンB(先読み対象アイコンが保留数0を示す位置にシフトしたときに当該先読み対象アイコンの表示色が赤色に変化する演出パターン)をボタン操作色変化SU演出パターンとして選択する。
このように、ボタン操作色変化SU演出では、事前判定情報に大当たりを示す情報が含まれている場合であっても、ハズレを示す情報が含まれている場合であっても、実行されることが決定されると演出ボタン26の発光色及び先読み対象アイコンの表示色が赤色に変化される。また、ボタン操作色変化SU演出は、事前判定情報にハズレを示す情報が含まれている場合よりも、大当たりを示す情報が含まれている場合の方が実行される割合が高い。このため、ボタン操作色変化SU演出は実行されることが決定された時点で、大当たりに対する信頼度が相対的に高いと言える。
サブCPU131は、セットした上記テーブルを参照して、ステップS1037の処理で取得したボタン操作色変化SU演出パターン乱数を用いた抽選を行い、いずれか1の演出パターンを決定し、その決定した演出パターンをボタン操作色変化SU演出の設定情報としてサブRAM133にセットする(ステップS1507)。こうしてサブRAM133にセットされたボタン操作色変化SU演出の設定情報は、ステップS1039のアイコン表示コマンドとしてセットされる。
サブCPU131は、ボタン操作色変化SU演出実行抽選テーブル(不図示)に基づいてボタン操作色変化SU演出の非実行を決定した場合(ステップS1505:NO)、ガセ演出を実行するか否かを抽選によって決定する(ステップS1508)。具体的には、サブROM132に記憶されているガセ演出実行抽選テーブルをサブRAM133にセットして、当該テーブルと、ステップS1035の処理で取得したガセ演出実行抽選乱数と、受信した保留コマンドの事前判定情報に含まれている大当たりか否かを示す情報とに基づいて、ガセ演出を実行するか否かを決定する。なお、ガセ演出実行抽選テーブルは、事前判定情報が大当たりを示す場合よりもハズレを示す場合の方が実行すると決定される割合が高くなるように構成されている。
このように、ガセ演出は、事前判定情報に大当たりを示す情報が含まれている場合よりも、ハズレを示す情報が含まれている場合の方が実行され易いため、ガセ演出が実行される場合は大当たりに対する信頼度が相対的に低いと言える。
サブCPU131は、上記ガセ演出実行抽選テーブルに基づいてガセ演出の実行を決定した場合(ステップS1508:YES)、サブROM132に記憶されたガセ演出パターンをガセ演出の設定情報としてサブRAM133にセットする(ステップS1509)。こうしてサブRAM133にセットされたガセ演出の設定情報は、ステップS1039のアイコン表示コマンドとしてセットされる。
先読み演出が実行可能な状態ではないと判定した場合(ステップS1501:NO)、ステップS1504の処理を実行した場合、ステップS1507の処理を実行した場合、ステップS1509の処理を実行した場合、ステップS1039の処理に処理が進められる。
[演出制御基板130による変動開始コマンド受信処理]
図41は、図34のステップS111における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100から受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS110:YES)、図41に例示するように、変動演出の演出パターンを決定するための情報としての変動演出乱数と、予告演出を実行するか否か、及び予告演出の演出パターンを決定するための情報として、振動演出乱数、信頼度示唆演出乱数、及び信頼度示唆演出パターン乱数(各種変動予告乱数ともいう)を取得して、サブRAM133に格納する(ステップS112〜ステップS115)。各種変動予告乱数は、上述した演出用乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、変動開始コマンドを受信した時点のカウント値を予告乱数として取得する。
ここで、変動演出乱数は、リーチ無し演出の変動演出の変動演出パターンを決定するための乱数である。振動演出乱数は、レバー操作指示演出において振動演出を実行するか否かを決定するための乱数である。信頼度示唆演出乱数は、信頼度示唆演出を実行するか否かを決定するための乱数である。信頼度示唆演出パターン乱数は、信頼度示唆演出が実行される場合の演出パターンを選択するための乱数である。なお、本実施形態では、各種変動予告乱数は、所定のタイミングにおいて初期化することで相異なる値を取るように制御されている。
サブCPU131は、ステップS115の処理に続いて、受信した変動開始コマンドを解析する(ステップS116)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す図柄の判定情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果、大当たりの種類を特定することができる。すなわち、遊技制御基板100で行われた特別図柄判定の結果が「大当たり」であるか、あるいは「ハズレ」であるか、「大当たり」である場合にはその大当たりの種類が何であるか(確変大当たりであるか否か等)を特定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであることが特定されて、さらに変動開始コマンドにリーチ演出に係る設定情報が含まれている場合は、リーチ有り演出を行うように決定される。一方、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであることが特定されつつ、変動開始コマンドにリーチ演出に係る設定情報が含まれていない場合は、リーチ無し演出を行うように決定される。また同じく、変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定することができる。また、遊技状態を示す情報に基づいて、パチンコ遊技機1の現在の遊技状態を特定することができる。
サブCPU131は、上記解析結果に基づいて、装飾図柄の変動演出パターンを選択する変動演出パターン設定処理を実行する(ステップS117)。例えば、装飾図柄51の変動演出パターンは、図21に示す左図柄51a、中図柄51b、右図柄51cをどのような順番で始動させるか、これらの装飾図柄51のスクロール速度をどの程度にするか、これらの装飾図柄51を最終的に何図柄で停止させるか等を設定する。この変動演出パターン設定処理については、図43に基づいて後に詳述する。
続いて、サブCPU131は、ステップS117の処理で設定した変動演出パターンで装飾図柄が変動表示されているときに実行する各種予告演出の演出パターンを設定する処理を含む予告演出パターン設定処理を実行する(ステップS118)。この予告演出パターン設定処理については、図43に基づいて後に詳述する。
ステップS115の処理に続いて、サブCPU131は、ステップS114の処理で設定した変動演出パターンの設定情報と、ステップS115の処理で設定した予告演出パターンの設定情報とを含む変動開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS119)。この変動開始コマンドは、ステップS11(図33参照)のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において演出パターンが設定された変動演出及び予告演出が画像音響制御基板140及びランプ制御基板150によって実現されることになる。
なお、ステップS117の処理に応じた変動演出は、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)において第1特別図柄(又は第2特別図柄)の変動表示が開始されてから第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す第1特別図柄(又は第2特別図柄)が停止表示されるまで行われる。
ステップS119の処理に続いて、サブCPU131は、サブRAM133に記憶されている特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する(ステップS120)。具体的には、ステップS110の処理で受信したと判定した変動開始コマンドが第1特別図柄判定に係るものであるか、あるいは第2特別図柄判定に係るものであるかを判別し、第1特別図柄判定に係るものであると判別した場合には第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新し、第2特別図柄判定に係るものであると判別した場合には第2特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。
[演出制御基板130による変動演出パターン設定処理]
図42は、図41のステップS117における変動演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。図42に例示するように、サブCPU131は、ステップS116の処理に続いて、例えば遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれているリーチ演出に係る設定情報に基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴ってリーチ有り演出を行う必要があるか否かを判定する(ステップS1141)。
サブCPU131は、リーチ有り演出を行う必要がないと判定した場合(ステップS1141:NO)、装飾図柄の変動表示を開始してから装飾図柄を停止表示するまでのリーチ無し演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1142)。
サブROM132には、リーチ演出を伴わない変動演出に関して、ハズレリーチ無し演出テーブルが記憶されている。このハズレリーチ無し演出テーブルとして、例えば、3秒用、8秒用というように、遊技制御基板100において決定される変動パターン(変動時間)に対応する演出テーブルが複数種類設けられている。ステップS1142において、サブCPU131は、これらの演出テーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、1の演出テーブルを設定する。例えば、変動開始コマンドに特別図柄の変動時間が8秒であることを示す変動パターンの設定情報が含まれている場合、8秒用の演出テーブルを設定する。
各演出テーブルにおいては、ステップS112の処理で取得した変動演出乱数と、1又は複数の装飾図柄の変動演出パターンとが対応付けられている。ここで、変動演出パターンとは、例えば、左図柄51aが停止した後に、右図柄51cが停止してから最後に中図柄51bが停止するといった、装飾図柄の変動態様を示すものである。サブCPU131は、設定した演出テーブルに格納されている1又は複数の変動演出パターンの中から、ステップS112の処理で取得した変動演出乱数に対応する変動演出パターンを読み出すことによって、装飾図柄の変動態様に関する1つの変動演出パターンを選択する。これにより、リーチ無し演出の変動演出の変動演出パターンが設定される。
ステップS1142の処理に続いて、サブCPU131は、変動開始コマンドに含まれている特別図柄判定の図柄(判定図柄)の設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42において特別図柄が停止表示されるのに伴って液晶表示装置5に停止表示する装飾図柄を停止する(ステップS1143)。
一方、サブCPU131は、リーチ有り演出を行う必要があると判定した場合(ステップS1141:YES)、リーチ有り用あるいは大当たり用の演出テーブルを用いて、リーチ成立までの変動演出パターンを設定する(ステップS1144)。このリーチ有り用あるいは大当たり用演出テーブルとして、例えば、30秒用、60秒用、90秒用、120秒用というように、遊技制御基板100において決定される変動パターン(変動時間)に対応する演出テーブルが複数種類設けられている。ステップS1144において、サブCPU131は、これらの演出テーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、1つの演出テーブルを設定する。例えば、変動開始コマンドに、特別図柄判定の結果が大当たりであり、特別図柄の変動時間が90秒であることを示す変動パターンの設定情報が含まれている場合、大当たり用演出テーブルを選択し、そのテーブルから90秒用の演出テーブルを設定する。そして、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれている各種設定情報に基づいて、例えば、リーチ成立時に左列及び右列の有効ライン上に停止表示されるリーチ図柄を決定する(ステップS1145)。
次に、サブCPU131は、リーチ構成を決定するリーチ構成決定処理を実行する(ステップS1146)。このリーチ構成決定処理は、変動開始コマンドに含まれている変動パターン(変動時間)に基づいて1のリーチ構成を決定する処理であり、例えば変動開始コマンドから変動パターンP1又はP11を示す情報を取得した場合は、ノーマルリーチ演出からSP1リーチ演出、SPSP1リーチ演出に発展し、レバー操作指示演出が実行される演出パターンを決定する。また、変動開始コマンドから変動パターンP2又はP12を示す情報を取得した場合は、ノーマルリーチからSP2リーチ演出、SPSP2リーチ演出に発展し、ボタン操作指示演出が実行される演出パターンを決定する。また、変動開始コマンドから変動パターンP3又はP13を示す情報を取得した場合は、ノーマルリーチからSP1リーチ演出に発展し、レバー操作指示演出及びボタン操作指示演出が実行されない演出パターンを決定する。また、変動開始コマンドから変動パターンP4又はP14を示す情報を取得した場合は、ノーマルリーチからSP2リーチ演出に発展し、レバー操作指示演出及びボタン操作指示演出が実行されない演出パターンを決定する。また、変動開始コマンドから変動パターンP3又はP13を示す情報を取得した場合は、ノーマルリーチのみが実行され、レバー操作指示演出及びボタン操作指示演出が実行されない演出パターンを決定する。
なお、ここでは、ステップS1144〜ステップS1146の順に3つの処理を行ってリーチ演出パターンを決定する場合について説明したが、これらの3つの処理の実行順序は他の順序であってもよい。また、リーチ演出パターンを3つの処理を行って決定するのではなく、1つの処理で決定するようにしてもよい。
このように、ステップS1146の処理が行われた場合、ステップS1142の処理が行われた場合と同様に、ステップS1143に処理が進められる。
[演出制御基板130による予告演出パターン設定処理]
図43は、図41のステップS118における予告演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。図43に例示すように、サブCPU131は、ステップS117の処理を実行した後、レバー操作指示演出を実行する場合の振動演出を実行するか否かを抽選で決定する処理を含む振動演出決定処理を実行する(ステップS1151)。この振動演出決定処理については、図44に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、ステップS1151の処理に続いて、大当たりに対する信頼度を示唆する信頼度示唆演出を実行するか否かを抽選で決定する処理を含む信頼度示唆演出決定処理を実行する(ステップS1152)。この信頼度示唆演出決定処理については、図46に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、ステップS1152の処理を実行した場合、振動演出、信頼度示唆演出のいずれかを指示する情報、及びその演出の演出パターンに関する設定情報を含む予告演出の設定情報をセットする(ステップS1153)。
[演出制御基板130による振動演出決定処理]
図44は、図43のステップS1151における振動演出決定処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、まず、変動開始コマンドに大当たりを示す情報が含まれているか否かを判定する(ステップS1301)。
サブCPU131は、変動開始コマンドに大当たりを示す情報が含まれていると判定した場合(ステップS13101:YES)、レバー操作指示演出が実行されるか否かを判定する(ステップS1302)。具体的には、変動開始コマンドに含まれる変動パターンがレバー操作指示演出を伴う変動パターンP1を示すものか否かに基づいて判定する。
サブCPU131は、変動開始コマンドに含まれる変動パターンに基づいてレバー操作指示演出が実行されると判定した場合(ステップS1302:YES)、振動演出を実行するか否かを抽選によって決定する(ステップS1303)。具体的には、サブROM132に記憶されている振動演出実行抽選テーブル(図45参照)をサブRAM133にセットし、当該テーブルと、ステップS113の処理で取得した振動演出乱数とに基づいて、振動演出を実行するか否かを決定する。
ここで、図45を参照しつつ、振動演出実行抽選テーブルについて説明する。図45は、振動演出実行抽選テーブル(通常遊技状態用)の一例を示す図である。図45に例示するように、振動演出実行抽選テーブルは、振動演出の実行を決定するための乱数として「0」〜「19」の全20個の乱数値が対応付けられており、また振動演出の非実行を決定するための乱数として「20」〜「99」の全80個の乱数値が対応付けられている。このため、振動演出が実行される割合は20%(=20/100)となり、振動演出が実行されない割合は80%となる。
このように、振動演出は、大当たりが確定している場合であっても、20%の割合でしか実行されることがないため、実行されるか否かの期待感を煽ることが可能となり演出の興趣性を高めることができる。
サブCPU131は、上記振動演出実行抽選テーブルに基づいて振動演出の実行を決定した場合(ステップS1303:YES)、振動演出の実行に関する設定情報をサブRAM133にセットする(ステップS1304)。こうしてサブRAM133にセットされた振動演出の設定情報は、ステップS1153の処理において予告演出の設定情報としてセットされる。
大当たりではないと判定した場合(ステップS1301:NO)、レバー操作指示演出を実行しないと判定した場合(ステップS1302:NO)、又は振動演出の非実行を抽選で決定した場合(ステップS1303:NO)、ステップS1152の処理に処理が進められる。
[演出制御基板130による信頼度示唆演出決定処理]
図46は、図43のステップS1152における信頼度示唆演出決定処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、信頼度示唆演出を実行するか否かを抽選によって決定する(ステップS1321)。具体的には、サブROM132に記憶されている信頼度示唆演出実行抽選テーブル(不図示)をサブRAM133にセットし、当該テーブルと、ステップS114の処理で取得した信頼度示唆演出乱数とに基づいて、信頼度示唆演出を実行するか否かを決定する。
ここで、信頼度示唆演出実行抽選テーブルについて説明する。信頼度示唆演出実行抽選テーブルは、受信した変動開始コマンドに大当たりを示す情報が含まれている場合に信頼度示唆演出の実行を決定するための乱数として「0」〜「39」の全40個の乱数値が対応付けられており、また信頼度示唆演出の非実行を決定するための乱数として「40」〜「99」の全60個の乱数値が対応付けられている。このため、受信した変動開始コマンドに大当たりを示す情報が含まれている場合は、信頼度示唆演出が実行される割合が40%(40/100)となり、信頼度示唆演出が実行されない割合が60%となる。
一方、信頼度示唆演出実行抽選テーブルは、受信した変動開始コマンドにハズレを示す情報が含まれている場合に信頼度示唆演出の実行を決定するための乱数として「0」〜「29」の全30個の乱数値が対応付けられており、信頼度示唆演出の非実行を決定するための乱数として「30」〜「70」の全70個の乱数値が対応付けられている。このため、受信した変動開始コマンドにハズレを示す情報が含まれている場合は、信頼度示唆演出が実行される割合が30%(=30/100)となり、信頼度示唆演出が実行されない割合が70%となる。
このように、信頼度示唆演出は、受信した変動開始コマンドにハズレを示す情報が含まれている場合よりも、大当たりを示す情報が含まれている場合の方が実行され易いため、信頼度示唆演出が実行される場合は大当たりに対する信頼度が比較的に高いと言える。
サブCPU131は、上記信頼度示唆演出実行抽選テーブルに基づいて信頼度示唆演出の実行を決定した場合(ステップS1321:YES)、信頼度示唆演出の演出パターンを抽選により決定する信頼度示唆演出パターン決定処理を実行する(ステップS1322)。具体的には、受信した変動開始コマンドに含まれる大当たりか否かを示す情報に基づいてサブROM132に記憶されている所定の信頼度示唆演出パターン抽選テーブルをサブRAM133にセットし、当該テーブルと、ステップS115の処理で取得した信頼度示唆演出パターン乱数と、受信した変動開始コマンドに含まれている大当たりか否かを示す情報及び変動パターンとに基づいて、信頼度示唆演出の演出パターンを抽選により決定する。
ここで、信頼度示唆演出パターン決定処理で使用される信頼度示唆演出パターン抽選テーブルについて説明する。信頼度示唆演出パターン抽選テーブルには、大当たり用信頼度示唆演出パターン抽選テーブル(図47参照)と、ハズレ用信頼度示唆演出パターン抽選テーブル(図48参照)とが用意されている。
まず、通常遊技状態にて使用される大当たり用信頼度示唆演出パターン抽選テーブルについて説明する。図47は、大当たり用信頼度示唆演出パターン抽選テーブル(通常遊技状態用)の一例を示す図である。図47に例示されるように、受信した変動開始コマンドに大当たりに対応する変動パターンP1〜P5を示す情報が含まれていた場合、演出パターンA〜Eのうちのいずれかが抽選により決定される。
演出パターンAは、信頼度ボタン操作演出におけるボタン操作が有効な設定有効期間内(以下信頼度ボタン操作演出の設定有効期間内ともいう)のボタン操作に応じて表示される演出画像の所定の部分(例えば演出画像の枠)の色が白色の演出パターンである。演出パターンBは、信頼度ボタン操作演出の設定有効期間内のボタン操作に応じて表示される演出画像の所定の部分の色が青色の演出パターンである。演出パターンCは、信頼度ボタン操作演出の設定有効期間内のボタン操作に応じて表示される演出画像の所定の部分の色が緑色の演出パターンである。演出パターンDは、信頼度ボタン操作演出の設定有効期間内のボタン操作に応じて表示される演出画像の所定の部分の色が赤色の演出パターンである。演出パターンEは、信頼度ボタン操作演出の設定有効期間内のボタン操作に応じて表示される演出画像の所定の部分の色が虹色の演出パターンである。
また、図47に例示するように、レバー操作指示演出を伴う変動パターンP1に対応付けられている各演出パターンA〜Eには、信頼度示唆演出パターン乱数として、「0」〜「99」までの乱数が所定の割り振りで振り分けられている。具体的には、演出パターンAには、「0」〜「9」までの全10個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「10」〜「32」までの全23個の乱数値が対応付けられている。演出パターンCには、「33」〜「62」までの全30個の乱数値が対応付けられている。演出パターンDには、「63」〜「97」までの全35個の乱数値が対応付けられている。演出パターンEには、「98」〜「99」までの全2個の乱数値が対応付けられている。
このように、変動パターンP1に対応付けられている各演出パターンA〜Eには、信頼度示唆演出パターン乱数として上記のように乱数が振り分けられている。このため、演出パターンAが選択される選択率は10%(=10/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は23%となる。また、演出パターンCが選択される選択率は30%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は35%となる。また、演出パターンEが選択される選択率は2%となる。
また、図47に例示するように、レバー操作指示演出を伴わない変動パターンP5に対応付けられている演出パターンA〜Eは、「0」〜「99」までの乱数が、上記変動パターンP1に対する割り振りと異なる割り振りで振り分けられている。
具体的には、演出パターンAには、「0」〜「9」までの全10個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「10」〜「32」までの全23個の乱数値が対応付けられている。演出パターンCには、「33」〜「64」までの全32個の乱数値が対応付けられている。演出パターンDには、「65」〜「97」までの全33個の乱数値が対応付けられている。演出パターンEには、「98」〜「99」までの全2個の乱数値が対応付けられている。
このように、変動パターンP5に対応付けられている各演出パターンA〜Eには、信頼度示唆演出パターン乱数として上記のように乱数が振り分けられている。このため、演出パターンAが選択される選択率は10%(=10/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は23%となる。また、演出パターンCが選択される選択率は32%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は33%となる。また、演出パターンEが選択される選択率は2%となる。
例えば、サブCPU131が、受信した変動開始コマンドから変動パターンP1を取得し、且つステップS115の処理で取得した信頼度示唆演出パターン乱数が「64」を示す場合、選択率が35%の演出パターンD(ボタン操作に応じて表示される演出画像の所定の部分が赤色である演出パターン)を信頼度示唆演出パターンとして選択する。また、サブCPU131が、受信した変動開始コマンドから変動パターンP5を取得し、且つステップS115の処理で取得した信頼度示唆演出パターン乱数が「64」を示す場合、選択率が32%の演出パターンC(ボタン操作に応じて表示される演出画像の所定の部分が緑色である演出パターン)を信頼度示唆演出パターンとして選択する。
続いて、通常遊技状態にて使用されるハズレ用信頼度示唆演出パターン抽選テーブルについて説明する。図48は、ハズレ用信頼度示唆演出パターン抽選テーブル(通常遊技状態用)の一例を示す図である。なお、図48に例示するハズレ用信頼度示唆演出パターン抽選テーブルは、テーブルに含まれる変動パターンの種類と、各演出パターンに対する乱数の振り分けが異なる点を除いて、図47に例示される大当たり用信頼度示唆演出パターン抽選テーブルと同様に構成されている。このため、以下の図48に関する説明では、主に図47と異なる点に関して説明し、共通する点については説明を省略する。
図48に例示するように、受信した変動開始コマンドにハズレに対応する変動パターンP11〜P15を示す情報が含まれていた場合、演出パターンA〜Eのうちのいずれかが選択される。そして、これらの変動パターンP11〜P15に対応付けられている各演出パターンA〜Eには、信頼度示唆演出パターン乱数として、「0」〜「99」までの乱数が所定の割り振りで振り分けられている。
具体的には、レバー操作指示演出を伴う変動パターンP11に対応付けられた演出パターンAには、「0」〜「9」までの全10個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「10」〜「34」までの全25個の乱数値が対応付けられている。演出パターンCには、「35」〜「79」までの全45個の乱数値が対応付けられている。演出パターンDには、「80」〜「99」までの全20個の乱数値が対応付けられている。一方、演出パターンEには、いずれの乱数値も対応付けられていない。これは、演出パターンEは、演出画像大当たり確定を報知する演出パターンでもあるため、ハズレに対応する変動パターンが選択された場合には選択不能にする意図である。
このように、レバー操作指示演出を伴う変動パターンP11に対応付けられている演出パターンでは、上記のように、演出パターンA〜Dに対して乱数が振り分けられている一方で、演出パターンEに対してはいずれの乱数も振り分けられていない。このため、演出パターンAが選択される選択率は10%(=10/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は25%となる。また、演出パターンCが選択される選択率は45%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は20%となる。また、演出パターンEが選択される選択率は0%となる。
また、図48に例示するように、レバー操作指示演出を伴わない変動パターンP15に対応付けられている演出パターンA〜Eにおいても、「0」〜「99」までの乱数が、上記変動パターンP11に対する割り振りと異なる割り振りで振り分けられている。
具体的には、演出パターンAには、「0」〜「19」までの全20個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「20」〜「41」までの全22個の乱数値が対応付けられている。演出パターンCには、「42」〜「81」までの全40個の乱数値が対応付けられている。演出パターンDには、「82」〜「99」までの全18個の乱数値が対応付けられている。一方、演出パターンEには、いずれの乱数値も対応付けられていない。
このように、変動パターンP15に対応付けられている各演出パターンA〜Eには、信頼度示唆演出パターン乱数として上記のように乱数が振り分けられている。このため、演出パターンAが選択される選択率は20%(=20/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は22%となる。また、演出パターンCが選択される選択率は40%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は18%となる。また、演出パターンEが選択される選択率は2%となる。
例えば、サブCPU131が、受信した変動開始コマンドから変動パターンP11を取得し、且つステップS115の処理で取得した信頼度示唆演出パターン乱数が「40」を示す場合、選択率が45%の演出パターンC(ボタン操作に応じて表示される演出画像の所定の部分が緑色である演出パターン)を信頼度示唆演出パターンとして選択する。また、サブCPU131が、受信した変動開始コマンドから変動パターンP15を取得し、且つステップS115の処理で取得した信頼度示唆演出パターン乱数が「40」を示す場合、選択率が22%の演出パターンB(ボタン操作に応じて表示される演出画像の所定の部分が青色である演出パターン)を信頼度示唆演出パターンとして選択する。
このように、大当たり用信頼度報知演出パターン抽選テーブルでは、レバー操作指示演出を伴う変動パターンP1が選択されている場合は、ボタン操作に応じて表示される演出画像の所定の部分が赤色である演出パターンDの選択率(=35%)がその他の色に対応する各演出パターンの選択率よりも高い。これに対して、ハズレ用信頼度示唆演出パターン抽選テーブルでは、レバー操作指示演出を伴う変動パターンP11は選択されている場合は、ボタン操作に応じて表示される演出画像の所定の部分が赤色である演出パターンDの選択率(=18%)その他の色に対応する各演出パターンの選択率よりも低い。また、変動パターン変動パターンP5と変動パターンP15とを比較しても同様のことが言える。このため、信頼度示唆演出の実行が決定されて、ボタン操作に応じて表示される演出画像の所定部分が赤色であれば、ボタン操作に応じて表示される演出画像の所定部分が白色、青色である場合よりも、大当たりに対する信頼度が比較的に高いと言える。
サブCPU131は、セットした上記テーブルを参照して、ステップS115の処理で取得した信頼度示唆演出パターン乱数を用いた抽選を行い、いずれか1の演出パターンを決定し、その決定した演出パターンを決定し、その決定した演出パターンを信頼度示唆演出の設定情報としてサブRAM133にセットする(ステップS1323)。こうしてサブRAM133にセットされた信頼度示唆演出の設定情報は、ステップS1153の処理において予告演出の設定情報としてセットされる。
一方、信頼度示唆演出の非実行が決定された場合(ステップS1321:NO)、ステップS1153の処理に処理が進められる。
[画像音響制御基板140による割込み処理]
図49は、画像音響制御基板140において実行される割込み処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御基板140は、電源投入時や電源遮断時の特殊な場合を除く通常の動作時において、図49に例示する一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図49以降のフローチャートに基づいて説明する画像音響制御基板140で行われる処理は、制御用ROM142に記憶されているプログラムに基づいて統括CPU141が生成する命令に従って行われる。
図49に例示するように、画像音響制御基板140の統括CPU141は、まず、演出制御基板130から受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド受信処理を実行する(ステップS601)。このコマンド受信処理については、図50に基づいて後に詳述する。
次に、統括CPU141は、データ送信制御処理を実行する(ステップS602)。具体的には、画像音響制御基板140で行われる画像音響制御に関するデータを演出制御基板130に送信する。これに対して、演出制御基板130は、画像音響制御基板140から受信したデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、液晶表示装置5やスピーカ24を用いて行われる演出と同期するように、ランプ制御基板150において演出ボタン26、演出レバー71、可動ランプ72、演出役物73等を用いて行われる各種演出動作などが制御される。
[画像音響制御基板140によるコマンド受信処理]
図50は、図49のステップS601におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図50に例示するように、統括CPU141は、まず、演出制御基板130から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS611)。ここで、演出制御基板130からコマンドを受信していないと判定された場合(ステップS611:NO)、ステップS602の処理に処理が進められる。
統括CPU141は、演出制御基板130からコマンドを受信したと判定した場合(ステップS611:YES)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS111(図34参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS612)。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS612:YES)、受信した変動演出開始コマンドに応じた処理を行う変動演出開始処理を実行する(ステップS613)。これにより、装飾図柄51を変動表示させる変動演出と、各種予告演出とが実行される。この変動演出開始処理については、図51に基づいて後に詳述する。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS612:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS122(図34参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS614)。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出終了コマンドであると判定した場合(ステップS614:YES)、実行中の変動演出を終了させる変動演出終了処理を実行する(ステップS615)。これにより、液晶表示装置5の表示画面で変動表示されている装飾図柄51が、特別図柄判定の判定結果を示す表示態様で停止表示される。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出終了コマンドではないと判定した場合(ステップS614:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS126(図34参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された操作通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS616)。
統括CPU141は、受信したコマンドが操作通知コマンドであると判定した場合(ステップS616:YES)、遊技者による操作に応じた表示制御や音響制御を行う操作通知コマンド受信処理を実行する(ステップS617)。例えば、レバー操作が有効な有効期間内にレバー操作が行われた場合は、レバー操作に応じて遊技の進行に関連する演出として表示制御、音響制御、発光制御、役物制御等が行われ、ボタン操作が有効な有効期間内にボタン操作が行われた場合は、ボタン操作に応じて遊技の進行に関連する演出として表示制御、音響制御、発光制御等が行われる。また、レバー操作が有効な有効期間とは異なる期間(ボタン操作が有効な有効期間を含む)にレバー操作が行われた場合は、遊技の進行に関連しない演出としてレバー操作音を用いた音響制御が行われる。この操作通知コマンド受信処理については、図52に基づいて後に詳述する。
統括CPU141は、受信したコマンドが操作通知コマンドではないと判定した場合(ステップS616:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドが演出制御基板130から送信されたアイコン表示コマンドであるか否かを判定する(ステップS618)。具体的には、受信したコマンドが、ステップS1039(図35参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信されたアイコン表示コマンドであるか否かを判定する。
統括CPU141は、受信したコマンドがアイコン表示コマンドであると判定した場合(ステップS618:YES)、保留アイコンの表示に関する処理を行うアイコン表示制御処理を実行する(ステップS619)。これにより、アイコン表示コマンドに含まれている設定情報に基づいた保留アイコンが液晶表示装置5の表示画面上に表示される。具体的には、統括CPU141が、制御用RAM145にセットしたアイコン表示コマンドに含まれる設定情報に基づいてディスプレイリストを作成し、そのディスプレイリストをVRAM149のディスプレイリスト記憶領域1491にセットすることによって実現される。例えば、受信したコマンドが第1特別図柄判定に係るアイコン表示コマンドである場合には、保留表示領域57に保留アイコン52が表示される。一方、受信したコマンドが第2特別図柄判定に係るアイコン表示コマンドである場合には、他の領域に保留アイコンが表示される。
また、統括CPU141は、受信したコマンドがアイコン表示コマンドではないと判定した場合(ステップS618:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドが演出制御基板130から送信された客待ち演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS620)。具体的には、受信したコマンドが、ステップS124(図34参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された客待ち演出開始コマンドであるか否かを判定する。
統括CPU141は、受信したコマンドが客待ち演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS620:YES)、客待ち演出を開始する処理を行う客待ち演出開始処理を実行する(ステップS621)。これにより、客待ち演出開始コマンドに含まれている情報に基づいた表示演出が液晶表示装置5の表示画面上で実行される。
統括CPU141は、受信したコマンドが客待ち演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS620:NO)、演出制御基板130から送信された他のコマンドに応じた処理を実行する(ステップS622)。
[画像音響制御基板140による変動演出開始処理]
図51は、図50のステップS613における変動演出開始処理の詳細フローチャートである。図51に例示するように、統括CPU141は、まず、制御用RAM145に変動演出設定情報をセットする(ステップS631)。具体的には、演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドに含まれる情報から変動演出の設定情報を読み出し、その読み出した設定情報を変動演出設定情報として制御用RAM145にセットする。
例えば、レバー操作指示演出を伴う変動演出に関する設定情報が含まれている場合には、ノーマルリーチ演出、SP1リーチ演出、SPSP1リーチ演出、及びSPSP1リーチ演出におけるレバー操作指示演出を実行することに関する情報が変動演出設定情報としてセットされる。また、ボタン操作指示演出を伴う変動演出に関する設定情報が含まれている場合には、ノーマルリーチ演出、SP2リーチ演出、SPSP2リーチ演出、及びSPSP2リーチ演出におけるボタン操作指示演出を実行することに関する情報が変動演出設定情報としてセットされる。また、レバー操作指示演出を伴わない変動演出に関する設定情報が含まれている場合には、ノーマルリーチ演及びSP1リーチ演出、ノーマルリーチ演出及びSP2リーチ演出、あるいはノーマルリーチ演出に関する情報が変動演出設定情報としてセットされる。
ステップS631の処理に続いて、統括CPU141は、制御用RAM145に予告演出設定情報をセットする(ステップS632)。ここで、予告演出には、上述したように、例えば振動演出、信頼度示唆演出、役物演出等がある。すなわち、ステップS632では、演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドにこれらのうちのいずれかの予告演出の設定情報が含まれている場合には、その設定情報を予告演出設定情報として制御用RAM145にセットする。
例えば、変動演出開始コマンドに振動演出の設定情報が含まれている場合には、レバー操作指示演出において振動演出を実行すること関する情報が予告演出設定情報としてセットされる。また、変動演出開始コマンドに役物演出の設定情報が含まれている場合には、当落報知演出において役物演出を実行することに関する情報が予告演出設定情報としてセットされる。また、変動演出開始コマンドに信頼度示唆演出の設定情報が含まれている場合には、信頼度ボタン操作演出における有効期間内にボタン操作が行われた場合のボタン操作に応じて表示される演出画像に関する情報が予告演出設定情報としてセットされる。
ステップS632の処理に続いて、統括CPU141は、ステップS631の処理及びステップ632の処理で制御用RAM145にセットした設定情報に基づいて変動演出を開始する(ステップS633)。
具体的には、変動演出は、統括CPU141が制御用RAM141にセットした変動演出設定情報に基づいてディスプレイリストを作成し、そのディスプレイリストをVRAM149のディスプレイ記憶領域1491にセットすることにより実現される。変動演出に伴って行われる予告演出は、統括CPU141が制御用RAM141にセットした予告演出設定情報に基づいてディスプレイリストを作成し、そのディスプレイリストをVRAM149のディスプレイ記憶領域1491にセットすることにより実現される。
[画像音響制御基板140による操作通知コマンド受信処理]
図52は、図50のステップS617の操作通知コマンド受信処理の詳細フローチャートである。図52に例示するように、統括CPU141は、まず、受信した操作通知コマンドに基づいて演出レバー71に対する引き下げ操作(レバー操作)が行われた否かを判定する(ステップS651)。具体的には、パチンコ遊技機1には、上述したように、演出レバー71に対する操作を検知するための操作検知センサ(不図示)が所定の位置(演出レバー71の通常姿勢を基準に2/3程度下方の位置)に設けられており(図3参照)、当該センサが演出レバー71を検知するか否かに基づいてレバー操作が行われたか否かが判定される。
統括CPU141は、レバー操作が行われたと判定した場合(ステップS651:YES)、そのレバー操作が、レバー操作が有効な有効期間内に行われた操作か否かを判定する(ステップS652)。ここで、統括CPU141は、レバー操作が有効な有効期間内にレバー操作が行われたと判定した場合(ステップS652:YES)、そのレバー操作に応じて遊技の進行に関連した演出を実行する(ステップS653)。例えば、レバー操作指示演出が実行されて、当該レバー操作演出における有効期間内にレバー操作が行われた場合、そのレバー操作に応じて、遊技の進行に関連する演出としての上述したような当落報知演出を実行する。
これに対して、統括CPU141は、レバー操作が有効な有効期間内に行われたレバー操作ではないと判定した場合(ステップS652:NO)、レバー操作に応じてレバー操作音を出力できないレバー操作音出力禁止期間であるか否かを判定する(ステップS654)。具体的には、レバー操作に応じて当落報知演出が実行されている期間であるか、ボタン操作に応じて当落報知演出が実行されている期間であるか、ボタン操作に応じて演出ボタン26の発光色が変化される期間、又はボタン操作に応じて信頼度示唆演出が実行されている期間であるかに基づいて、レバー操作音出力禁止期間であるか否かを判定する。
統括CPU141は、レバー操作に応じてレバー操作音を出力できないレバー操作音出力禁止期間ではないと判定した場合(ステップS653:NO)、そのレバー操作に応じてレバー操作音をスピーカ24から出力する(ステップS655)。例えば、レバー操作指示演出の設定有効期間よりも前にレバー操作が行われた場合、そのレバー操作に応じてレバー操作音が出力される。
統括CPU141は、受信した操作通知コマンドに基づいてレバー操作は行われていないと判定した場合(ステップS651:NO)、受信した操作通知コマンドに基づいて演出ボタン26に対する操作(ボタン操作)が行われた否かを判定する(ステップS656)。
統括CPU141は、ボタン操作が行われたと判定した場合(ステップS656:YES)、そのボタン操作が、ボタン操作が有効な有効期間内に行われた操作であるか否かを判定する(ステップS657)。ここで、統括CPU141は、ボタン操作が有効な有効期間内にボタン操作が行われたと判定した場合(ステップS657:YES)、そのボタン操作に応じて遊技の進行に関連した演出を実行する。例えば、ボタン操作色変化SU演出が実行されて、当該ボタン操作色変化SU演出におけるボタン連打操作演出の有効期間内にボタン操作が行われた場合、そのボタン操作に応じて、遊技の進行に関連する演出としての演出ボタン26の発光色を変化する演出を実行する。
統括CPU141は、受信した操作通知コマンドに基づいてボタン操作は行われていないと判定した場合(ステップS655:NO)、受信した操作通知コマンドに基づいて演出キー27等の他の操作手段に対する操作(他の操作)が行われたか否かを判定する(ステップS658)。
ステップS653の処理が実行された場合、ステップS655の処理が実行された場合、ステップS658の処理が実行された場合、レバー操作に応じてレバー操作音を出力できないレバー操作音出力禁止期間であると判定された場合(ステップS654:YES)、ボタン操作が有効期間内に行われた操作ではないと判定された場合(ステップS657:NO)、ステップS602の処理に処理が進められる。
[ランプ制御基板150による割込み処理]
次に、図53を参照しつつ、ランプ制御基板150において実行される割込み処理について説明する。ここで、図53は、ランプ制御基板150において実行される割込み処理の一例を示すフローチャートである。ランプ制御基板150は、電源投入時や電源遮断時の特殊な場合を除く通常の動作時において、演出制御基板130からのコマンド、及び演出制御基板130を介して画像音響制御基板140から送信される画像音響制御に関するデータに基づいて、図53に例示される一連の処理を一定時間毎に繰り返し実行する。なお、図53以降のフローチャートに基づいて説明するランプ制御基板150で行われる処理は、ランプROM152に記憶されているプログラムに基づいてランプCPU151が生成する命令に従って行われる。
ランプCPU151は、まず、演出制御基板130から送信された画像音響制御に関するデータを受信するデータ受信処理を実行する(ステップS81)。ランプCPU151は、このステップS81の処理によって受信した画像音響制御に関するデータに基づいて、液晶表示装置5やスピーカ24による演出と同期するように、演出ボタン26、演出レバー71、可動ランプ72、演出役物73等の各演出手段を制御する。このデータ受信処理については、図54に基づいて後に詳述する。
ステップS81の処理に続いて、ランプCPU151は、遊技者による操作が行われたか否かを判定する処理を含む操作受付処理を実行する(ステップS82)。例えば、演出ボタン26の操作を検知するセンサからの検知信号、演出キー27の操作を検知するセンサからの検知信号、又は演出レバー71の操作を検知する操作検知センサからの検知信号が入力されたか否かに基づいて、演出ボタン26、演出キー27、又は演出レバー71が操作されたか否かを判定する。ランプCPU151は、演出ボタン26、演出キー27、又は演出レバー71が操作されたと判定した場合、その旨を通知する操作コマンドを演出制御基板130に送信する。
[ランプ制御基板150によるデータ受信処理]
図54は、図53のステップS81におけるデータ受信処理の詳細フローチャートである。図54に例示するように、ランプCPU151は、ステップS111(図34参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS810)。
ランプCPU151は、変動演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS810:YES)、受信した変動演出開始コマンドに対応する発光体の発光パターンデータをランプROM152から読み出してランプRAM153にセットする(ステップS811)。具体的には、演出ボタン26、可動ランプ72、演出役物73、盤ランプ25、枠ランプ等の発光体に設けられた発光素子の発光パターンをセットする。例えば、変動演出開始コマンドにボタン操作色変化SU演出の演出パターンを示す情報が含まれている場合には、選択されたボタン操作色変化SU演出パターン抽選テーブルに基づいて決定されたボタン操作に応じた演出ボタン26の発光パターンを含む各種発光パターンがセットされる。
ステップS811の処理に続いて、ランプCPU151は、受信した変動演出開始コマンドに対応する可動体の動作パターンデータをランプROM152から読み出してランプRAM153にセットする(ステップS812)。具体的には、演出ボタン26、演出レバー71、可動ランプ72、演出役物73等の可動体の動作パターンをセットする。例えば、変動演出開始コマンドにレバー操作指示演出の演出パターンを示す情報が含まれている場合には、振動演出実行抽選テーブルに基づいて決定されたレバー操作指示演出における振動演出の動作パターンと、当落報知演出における役物演出の演出役物73の動作パターンを含む各種動作パターンがセットされる。
ランプCPU151は、ステップS812の処理を実行した場合、又は変動演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS810:NO)、上記設定した発光体の発光パターンに基づいた発光体の発光タイミングが到来したか否かを判定する(ステップS813)。例えば、ステップS811の処理においてボタン操作色変化SU演出の発光パターンがセットされた場合、ボタン操作色変化SU演出パターン抽選テーブルに規定された演出ボタン26に対する操作回数と、ボタン操作が有効な有効期間内における遊技者による演出ボタン26に対する操作回数とに基づいて、当該演出ボタン26の発光色を変化させるタイミングが到来したか否かを判定する。
ランプCPU151は、発光体の発光タイミングが到来したと判定した場合(ステップS813:YES)、発光体の発光制御を実行する(ステップS814)。例えば、ステップS811の処理において演出ボタン26の発光色が最終的に赤色まで変化する発光パターンを含む情報がセットされた場合、当該演出ボタン26の発光色を青色に変化させるタイミングが到来すれば当該発光色をデフォルト色(白色)から青色に変化させる発光制御が実行される。さらに、演出ボタン26の発光色を緑色に変化させるタイミングが到来すれば当該発光色を青色から緑色に変化させ、また演出ボタン26の発光色を赤色に変化させるタイミングが到来すれば当該発光色を緑色から赤色に変化させる発光制御が実行される。
ランプCPU151は、ステップS814の処理が実行された場合、又は上記設定した発光体の発光パターンに基づいた発光体の発光タイミングが到来していないと判定した場合(ステップS813:NO)、上記設定した可動体の動作パターンに基づいた可動体の動作タイミングが到来したか否かを判定する(ステップS815)。例えば、ステップS812の処理においてレバー操作指示演出の振動演出の動作パターンがセットされた場合、レバー操作指示演出の実行タイミングが到来したか否かを判定する。また、当落報知演出の役物演出の動作パターンがセットされた場合、レバー操作が行われたか否か、又はレバー操作の設定有効期間が終了したか否かを判定する。
ランプCPU151は、可動体の可動タイミングが到来したと判定した場合(ステップS815:YES)、可動体の動作制御を実行する(ステップS816)。例えば、ステップS812の処理において振動演出を示す動作パターンがセットされた場合、レバー操作指示演出の開始タイミングが到来すれば演出レバー71を振動させる動作制御が実行される。また、ステップS812の処理において当落報知演出における役物演出を示す動作パターンがセットされた場合、レバー操作が有効な有効期間内にレバー操作が行われると演出役物73を通常位置から演出位置まで動作させる動作制御が実行される。
ランプCPU151は、ステップS816の処理を実行した場合、又は上記設定した可動体の可動パターンに基づいた可動体の動作タイミングが到来していないと判定した場合(ステップS815:NO)、ステップS122(図34参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS817)。ここで、変動演出終了コマンドを受信したと判定した場合(ステップS817:YES)、上記設定された発光パターンに応じて実行された発光体の発光制御及び上記設定された動作パターンに応じて実行された可動体の動作制御を終了する(ステップS818)。
ステップS818の処理を実行した場合、又は変動演出終了コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS817:NO)、ステップ81の処理に処理が進められる。
[本実施形態の作用効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、特別図柄判定の判定結果に基づく演出として、レバー操作演出が行われる。そして、このレバー操作演出では、入力手段(本実施形態では演出レバー71)に対する操作が有効な有効期間内に行われた操作に応じて当該入力手段の態様を変化させる(本実施形態では演出レバー71を振動させる)場合と、入力手段に対する操作が有効な有効期間内において操作が行われる前に当該入力手段の態様を変化させる場合とがある。このため、入力手段(演出レバー71)に対する操作が有効な有効期間中の演出の興趣性を向上させることができる。
また、本実施形態では、特別図柄判定の判定結果に基づく予告演出として、ボタン操作色変化SU演出が行われる。そして、このボタン操作色変化SU演出では、入力手段(本実施形態では演出ボタン26)に対する操作が有効な有効期間内に行われた操作に応じて所定の演出手段の態様を変化させる(本実施形態では演出ボタン26の発光色を変化させる)場合がある。このため、入力手段(演出ボタン26)に対する操作が有効な有効期間中の演出の興趣性を向上させることができる。
また、有効期間における入力手段に対する所定の入力操作(本実施形態では演出ボタン26に対する操作回数)に応じて第1演出手段(本実施形態では演出ボタン26)の態様を変化させ、その変化に応じて第2演出手段(本実施形態では変動中アイコン520)の態様を変化させることができる。このように、第1演出手段の態様の変化と、第2演出手段の態様の変化とを関連付けた演出が行われるため、より効果的に演出の興趣性を向上させることができる。
また、本実施形態では、入力手段(本実施形態では演出レバー71)に対する操作が有効な有効期間内に行われた当該入力手段に対する操作に応じて遊技の進行に関連する第1演出(本実施形態では当落報知演出)を実行可能であり、また入力手段(本実施形態では演出レバー71)に対する操作が有効な有効期間とは異なる期間に行われた当該入力手段に対する操作に応じて遊技の進行に関連しない第2演出(本実施形態ではレバー操作音による演出)を実行可能である。このため、入力手段に対する操作に応じて行われる演出の興趣性を向上させることができる。
[変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。
上記実施形態では、ボタン操作色変化SU演出において、先読み対象アイコンの表示色が赤色以上の特殊色に変化する例を説明したが、他の実施形態では、先読み対象アイコンの表示色が青色や緑色に変化するようにしてもよい。例えば、ボタン操作色変化SU演出パターン抽選テーブルから、演出ボタン26の発光色が最終的に青色まで変化可能な演出パターンが選択された場合は先読み対象アイコンも青色に変化させ、当該テーブルから演出ボタン26の発光色が最終的に緑色まで変化可能な演出パターンが選択された場合は先読み対象アイコンも緑色に変化させるような制御を行うことで実現できる。
上記実施形態では、ボタン操作色変化SU演出において、演出ボタン26の発光最終色と先読み対象アイコンの保留最終色とが1対1の対応関係にある例について説明したが、他の構成の実施形態であってもよい。例えば、先読み対象アイコンの保留最終色は、赤色又は虹色とし、演出ボタン26の発光最終色は青色、緑色、赤色、又は紫色とする。そして、演出ボタン26の発光最終色が青色、緑色、又は赤色である場合には先読み対象アイコンの保留最終色が赤色となるようにし、演出ボタン26の発光最終色が紫色である場合には先読み対象アイコンの保留最終色が虹色になるようにする。こうすることで、先読み対象アイコンが赤色に変化する場合は演出ボタン26の発光最終色として用意された3パターンの色に対応し、先読み対象アイコンが虹色に変化する場合は演出ボタン26の発光最終色として用意された1パターンの色に対応することとなる。かかる構成により、演出ボタン26の発光最終色が、青色や緑色の場合であっても、先読み対象アイコンの表示色が赤色に変化されるため、演出の興趣性を向上させることができる。
上記実施形態では、先読み対象アイコンに対応する事前判定結果に基づいてボタン操作色変化SU演出を実行する例について説明したが、他の実施形態では、変動中アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果に基づいて同様の演出を実行するようにしてもよい。例えば、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて、演出制御基板130における変動開始コマンド受信処理においてボタン操作色変化SU演出を実行するか否かを決定する抽選を実行する。そして、ボタン操作色変化SU演出を実行すると決定された場合は、上記実施形態で示したような演出パターン抽選テーブルを参照して演出パターンを決定する。そして、テーブルに基づいて決定した演出パターンに基づいてボタン操作色変化SU演出を実行する。かかる構成により、特別図柄が変動しておらず、且つ保留数が「0」の状態において、例えば第1始動口11に遊技球が入賞したとしても、上記したようなボタン操作色変化SU演出が実行されるため、演出の興趣性が増す。
上記実施形態では、変動中アイコン520に対応する特別図柄判定の判定結果に基づいてレバー操作指示演出を実行する例について説明したが、他の実施形態では、保留アイコン52に対応する事前判定情報に基づいてレバー操作演出を実行するようにしてもよい。例えば、事前判定情報に大当たりを示す情報が含まれている場合に、当該大当たりを報知するべくレバー操作演出を行うようにしてもよい。また、このとき、振動演出が行われるようにしもよい。かかる制御により、レバー操作を用いた演出の興趣性をより向上させることができる。
上記実施形態では、レバー操作演出において、大当たりか否かを報知する当落報知演出を実行する例について説明したが、他の実施形態では、レバー操作演出を、リーチ演出の発展等を報知する演出として機能させてもよい。
また、上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成は単なる一例に過ぎず、他の構成であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
また、上記実施形態では、本発明がパチンコ遊技機に適用された場合を例に説明したが、本発明は、例えば回胴式遊技機等の他の遊技機にも適用可能である。
[本発明に係るパチンコ遊技機の構成と作用効果]
以上説明したように、本実施形態の遊技機は、以下のような構成であっても構わない。
一実施形態に係る遊技機(1)は、遊技者によって入力可能な入力手段(71)と、前記入力手段に対する入力操作の有無を検知する入力検知手段(S651)と、所定条件の成立に応じて取得情報を取得する取得手段(S21,S22)と、前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段(S3)と、前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段(S6)と、所定の演出を制御する演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、有効期間を設定する有効期間設定手段(S1307)と、前記入力手段を第1態様と第2態様とに制御する態様制御手段(S1151)と、を含み、前記態様制御手段は、前記有効期間が設定されているときに前記入力手段に対する入力操作が検知されたことに応じて当該入力手段を前記第1態様から前記第2態様に変化させる第1演出態様と、前記有効期間が設定されることに応じて前記入力手段を前記第1態様から前記第2態様に変化させる第2演出態様と、を有する。
かかる構成によれば、入力手段に対する操作が有効な有効期間内に行われた操作に応じて当該入力手段の態様を変化させることが可能である。また、入力手段に対する操作が有効な有効期間内において操作が行われる前に当該入力手段の態様を変化させることが可能である。このため、入力手段に対する操作が有効な有効期間中の演出の興趣性を向上させることができる。
遊技機(1)は、遊技者によって入力可能な入力手段(26)と、所定条件の成立に応じて取得情報を取得する取得手段(S21,S22)と、前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段(S3)と、前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段(S6)と、所定の演出を実行する演出実行手段と、演出を制御する演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、有効期間を設定可能な有効期間設定手段と、前記演出実行手段を第1態様および第2態様を含む複数の態様に変化させる演出態様制御手段と、を含み、前記演出態様制御手段は、前記有効期間が設定されているときの前記入力手段に対する入力操作に応じて前記演出実行手段を前記第1態様から前記第2態様に変化させる。
かかる構成によれば、入力手段に対する操作が有効な有効期間内に行われた操作に応じて所定の演出手段の態様を変化させることが可能である。このため、入力手段に対する操作が有効な有効期間中の演出の興趣性を向上させることができる。
また遊技機(1)は、前記演出実行手段(130)には、第1演出実行手段と該第1演出実行手段と異なる第2演出実行手段とを含み、前記演出態様制御手段は、前記有効期間中に行われた前記入力手段に対する入力操作に応じて前記第1演出実行手段を第1態様から第2態様に変化させ、当該第1演出実行手段の態様の変化に応じて、前記第2演出実行手段の態様を変化させる。
かかる構成によれば、有効期間における入力手段に対する所定の入力操作に応じて第1演出手段の態様を変化させ、その変化に応じて第2演出手段の態様を変化させることができる。このように、第1演出手段の態様の変化と、第2演出手段の態様の変化とを関連付けた演出が行われるため、より効果的に演出の興趣性を向上させることができる。
また遊技機(1)は、特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段(S3)の判定結果に応じて前記特別遊技を実行する遊技機(1)であって、遊技者によって入力可能な入力手段(71)と、所定の演出を制御する演出制御手段(130)と、を備え、前記演出制御手段は、有効期間を設定する有効期間設定手段と、前記有効期間が設定されているとき前記入力手段に対する入力操作が行われると、遊技の進行に関連する第1演出を実行する第1演出実行手段と、前記有効期間が設定されていないときに前記入力手段に対する入力操作が行われると、遊技の進行に関連しない第2演出を実行する第2演出実行手段とを有する。
かかる構成によれば、入力手段に対する操作が有効な有効期間内に行われた当該入力手段に対する操作に応じて遊技の進行に関連する第1演出を実行可能であり、また入力手段に対する操作が有効な有効期間とは異なる期間に行われた当該入力手段に対する操作に応じて遊技の進行に関連しない第2演出を実行可能である。このため、入力手段に対する操作に応じて行われる演出の興趣性を向上させることができる。