[第1実施形態]
以下、パチンコ遊技機の一実施形態について説明する。
本明細書における上、下、左、右、前(表)及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備えている。枠体11は、遊技盤20などの各種の部品を搭載するための部材である。
パチンコ遊技機10は、発射ハンドル16を備えている。例えば、発射ハンドル16は、枠体11の前面側に設けられている。パチンコ遊技機10では、発射ハンドル16の操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技球(遊技媒体)が遊技盤20の遊技領域21に向けて発射される。即ち、パチンコ遊技機10は、発射ハンドル16を操作することにより、遊技球の発射強度を調整可能に構成されている。
パチンコ遊技機10は、装飾ランプ17を備えている。例えば、装飾ランプ17は、枠体11の前面側に設けられている。装飾ランプ17は、図示しない発光体を内蔵しており、当該発光体によって発光、点滅及び消灯が可能に構成されている。装飾ランプ17は、演出の1つとして、発光、点滅及び消灯する演出(以下、発光演出と示す)を実行する。
パチンコ遊技機10は、スピーカ18を備えている。例えば、スピーカ18は、枠体11の前面側に設けられている。スピーカ18は、演出の1つとして、人や動物の声、効果音及び楽曲などの音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を実行する。
パチンコ遊技機10は、枠体11の前面側であって、遊技者が操作可能な位置に、操作ボタン19を備えている。操作ボタン19は、例えば、演出の際に用いる。操作ボタン19は、所定の操作が可能な操作手段の一例である。
パチンコ遊技機10は、情報表示装置22を備えている。例えば、情報表示装置22は、遊技盤20において、遊技者から視認可能な位置に設けられている。情報表示装置22では、パチンコ遊技機10の制御状態を示す各種の情報が報知される。
情報表示装置22は、第1特別図柄表示部22aを備えている。第1特別図柄表示部22aは、1種類又は複数種類の第1特別図柄を表示可能に構成されている。第1特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲームを実行可能である。以下の説明では、「第1特別図柄変動ゲーム」を略して「第1特別ゲーム」と示す場合がある。
情報表示装置22は、第2特別図柄表示部22bを備えている。第2特別図柄表示部22bは、1種類又は複数種類の第2特別図柄を表示可能に構成されている。第2特別図柄表示部22bは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲームを実行可能である。以下の説明では、「第2特別図柄変動ゲーム」を略して「第2特別ゲーム」と示す場合がある。
また、以下の説明では、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームとを区別しない場合、これらを纏めて「特別ゲーム」と示す場合がある。第1特別図柄及び第2特別図柄は、パチンコ遊技機10において内部的に実行される特別図柄の当り抽選(以下、特別抽選と示す)の結果を報知するための図柄である。
本明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。本明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。本明細書においては、図柄について「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。特別図柄表示部22a,22bにおいて導出可能な特別図柄には、それぞれ大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄とがある。特別ゲームにおいて、大当り図柄が導出された場合、遊技者は、大当りを認識可能である。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が導出された場合、遊技者は、はずれを認識可能である。
本実施形態において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行されない。本実施形態において、第2特別ゲームは、第1特別ゲームに優先して実行される。本実施形態では、特別抽選において大当りに当選した場合、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出され、当該特別ゲームの終了後、大当り遊技が付与される。
情報表示装置22は、第1特別保留表示部22cを備えている。第1特別保留表示部22cは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数を認識可能な情報を表示する。以下の説明では、保留中の第1特別ゲームの回数を「第1特別保留数」と示す。情報表示装置22は、第2特別保留表示部22dを備えている。第2特別保留表示部22dは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数を認識可能な情報を表示する。以下の説明では、保留中の第2特別ゲームの回数を「第2特別保留数」と示す。例えば、第1特別保留数及び第2特別保留数の上限数は、それぞれ「4」である。パチンコ遊技機10は、予め定めた上限数の第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの実行をそれぞれ保留可能である。
情報表示装置22は、普通図柄表示部22eを備えている。普通図柄表示部22eは、1種類又は複数種類の普通図柄を表示可能に構成されている。普通図柄表示部22eは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲームを実行可能である。以下の説明では、普通図柄変動ゲームを略して「普通ゲーム」と示す。普通図柄表示部22eに導出可能な普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄とがある。普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出された場合、遊技者は、普通当りを認識可能である。普通ゲームにおいて、普通はずれ図柄が導出された場合、遊技者は、普通はずれを認識可能である。本実施形態では、普通図柄の当り抽選に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出され、当該普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。詳しくは後述するが、普通当り遊技は、遊技者が第2特別ゲームの保留条件を成立させ易くなることから、遊技者にとって有利な状態である。
情報表示装置22は、普通保留表示部22fを備えている。普通保留表示部22fは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数を認識可能な情報を表示する。例えば、普通保留数の上限数は、「4」である。
情報表示装置22は、パチンコ遊技機10の遊技状態を認識可能な情報を表示する遊技状態表示部を備えていてもよい。例えば、遊技状態表示部において表示する情報は、後述する高確率状態であることを示す情報であってもよく、後述する高ベース状態であることを示す情報であってもよい。情報表示装置22は、遊技球の発射強度に関する情報を表示する強度表示部を備えていてもよい。情報表示装置22は、賞球の未払出し数を認識可能な情報を表示する残数表示部を備えていてもよい。情報表示装置22は、大当り遊技中のラウンド遊技の回数を表示するラウンド数表示部を備えていてもよい。なお、これらの複数の表示部は、同一の部材(本実施形態でいえば、情報表示装置22)に設ける必要はなく、本実施形態とは異なる部分に別々に設けられていてもよい。
次に、遊技盤20について説明する。
遊技盤20には、当該遊技盤20の表面側をレールで略円形に区画することによって、遊技領域21が形成されている。遊技盤20は、発射ハンドル16の操作によって発射された遊技球を遊技領域21へ誘導する誘導通路を備えている。パチンコ遊技機10は、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠26を備えている。センター枠26は、開口部26aを備えている。なお、センター枠26は、センター役物と表現してもよい。
パチンコ遊技機10は、所定の画像を表示可能な表示手段としての演出表示装置27を備えている。演出表示装置27は、例えば、液晶ディスプレイ型の表示装置である。なお、演出表示装置27は、有機ELディスプレイ型の表示装置であってもよく、プロジェクタとスクリーンとを含んで構成された表示装置であってもよい。演出表示装置27は、画像が表示される表示領域27rを備えている。演出表示装置27は、センター枠26の開口部26aを介して、遊技者が表示領域27rを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置27は、演出の1つとして、所定のキャラクタや文字を模した画像(絵柄)を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。
本実施形態において、演出表示装置27、装飾ランプ17及びスピーカ18は、演出を実行する手段の一例である演出装置である。これらの演出装置によって演出を実行する演出実行手段の一例である演出装置群が構成される。なお、パチンコ遊技機10は、演出実行手段として、演出表示装置27、装飾ランプ17及びスピーカ18のうち任意に選択可能な少なくとも1つを含んで構成されていてもよい。また演出実行手段には、可動演出を実行する演出可動体及び振動演出を実行する演出振動体があってもよい。
パチンコ遊技機10は、センター枠26の下方において、遊技領域21に開口している第1始動口28を備えている。第1始動口28は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。パチンコ遊技機10は、第1始動口28に入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1を備えている。例えば、第1始動センサSE1は、第1始動口28に入球した遊技球が通過する通路に設けられている。本実施形態では、遊技球が第1始動センサSE1で検知されると、第1特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、センター枠26の下方において、遊技領域21に開口している第2始動口29を備えている。パチンコ遊技機10は、第2始動口29に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2を備えている。例えば、第2始動センサSE2は、第2始動口29に入球した遊技球が通過する通路に設けられている。本実施形態では、遊技球が第2始動センサSE2で検知されると、第2特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域21において、許容状態(開状態)と、規制状態(閉状態)と、に動作が可能な普通可変部材30を備えている。許容状態は、遊技球を第2始動口29へ入球させることができる、又は入球させ易い状態である。規制状態は、遊技球を第2始動口29へ入球させることができない、又は入球させ難い状態である。パチンコ遊技機10は、普通可変部材30を動作させる普通アクチュエータA1を備えている(図2に示す)。普通可変部材30は、普通当り遊技において、許容状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、センター枠26の右下方において、遊技領域21に開口している大入賞口31を備えている。パチンコ遊技機10は、大入賞口31に入球した遊技球を検知する特別入賞センサSE3を備えている。例えば、特別入賞センサSE3は、大入賞口31に入球した遊技球が通過する通路に設けられている。本実施形態では、遊技球が特別入賞センサSE3で検知されると、賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域21において、許容状態(開状態)と、規制状態(閉状態)と、に動作が可能な特別可変部材32を備えている。許容状態は、遊技球を大入賞口31へ入球させることができる、又は入球させ易い状態である。規制状態は、遊技球を大入賞口31へ入球させることができない、又は入球させ難い状態である。パチンコ遊技機10は、特別可変部材32を動作させる特別アクチュエータA2を備えている(図2に示す)。特別可変部材32は、大当り遊技において、許容状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、遊技領域21のうち、センター枠26の右方に、遊技球が通過(入球)可能なゲート33を備えている。ゲート33は、ゲート33を通過する遊技球を検知するゲートセンサSE4を備えている(図2に示す)。本実施形態では、遊技球がゲートセンサSE4で検知されると、普通ゲームの保留条件が成立し得る。
パチンコ遊技機10は、センター枠26の右方において、遊技領域21に開口している一般入賞口34を備えている。パチンコ遊技機10は、一般入賞口34に入球した遊技球を検知する一般入賞センサSE5を備えている(図2に示す)。例えば、一般入賞センサSE5は、一般入賞口34に入球した遊技球が通過する図示しない通路に設けられている。本実施形態では、遊技球が一般入賞センサSE5で検知されると、賞球の払出条件が成立する。なお、パチンコ遊技機10は、複数の一般入賞口を備えていてもよい。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、入賞口として、始動口28,29、大入賞口31及び一般入賞口34を備えている。なお、パチンコ遊技機10は、入賞口28,29,31,34とは異なる入賞口を備えていてもよい。「入賞」は、遊技球が入賞口に入球することである。また、パチンコ遊技機10は、釘や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための部材を備えている。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態と高確率状態とを備えている。大当り確率は、特別抽選において大当りに当選する確率である。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態では、特別抽選において大当りに当選する可能性が低確率状態に比して高まることから、遊技者にとって有利な遊技状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
パチンコ遊技機10は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合が異なる遊技状態として、低ベース状態と高ベース状態とを備えている。高ベース状態は、低ベース状態に比して、遊技球が第2始動口29に入球する確率が高い遊技状態である。高ベース状態は、所謂「電サポ状態」であり、低ベース状態は、所謂「非電サポ状態」である。高ベース状態では、遊技球が第2始動口29に入球する確率が高まり、第2始動口29への遊技球の入球が容易になることから、遊技者にとって有利な遊技状態(入球容易状態)となる。
例えば、高ベース状態は、次に説明する3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低ベース状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通図柄の当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低ベース状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における普通可変部材30の合計開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における普通可変部材30の開放回数を、低ベース状態のときよりも多くする制御及び普通当り遊技における普通可変部材30の1回の開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。
本実施形態では、低ベース状態における普通当り確率は0を超えている。このため、普通可変部材30は、低ベース状態において、許容状態に動作され得る。なお、低ベース状態における普通当り確率は0であってもよい。この場合、普通可変部材30は、低ベース状態において、許容状態に動作されない。
また、高ベース状態は、次に説明する第4の制御を組み合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、低ベース状態のときよりも短くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高ベース状態は、特別図柄についての、所謂「変動時間短縮状態」となる。これに対して、低ベース状態は、特別図柄についての、所謂「非変動時間短縮状態」となる。
以下の説明では、低確率状態且つ低ベース状態である遊技状態を「低確低ベース状態」と示し、高確率状態且つ低ベース状態である遊技状態を「高確低ベース状態」と示す。また、低確率状態且つ高ベース状態である遊技状態を「低確高ベース状態」と示し、高確率状態且つ高ベース状態である遊技状態を「高確高ベース状態」と示す。
次に、パチンコ遊技機10における大当りについて説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。本実施形態において、複数種類の大当り図柄は、第1大当り図柄と、第2大当り図柄と、第3大当り図柄と、に分類されている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当りの種類が定められている。
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング時間にわたって、所定の演出が行われる。本実施形態においては、所定の演出として、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口31を開放するラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、上限回数を上限として行われる。本実施形態において、上限回数は、予め定めた規定回数である。なお、パチンコ遊技機には、1回のラウンド遊技において継続条件が成立した場合には当該ラウンド遊技の次のラウンド遊技が行われる一方、1回のラウンド遊技において継続条件が成立しなかった場合には当該ラウンド遊技が最終回のラウンド遊技となるものがある。このようなパチンコ遊技機において、上限回数は、継続条件が成立することにより達することのできる最大のラウンド遊技の回数であってもよい。
1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2終了条件が成立することによって終了される。ラウンド遊技において、大入賞口31は、所定の開放態様で開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング時間にわたって、所定の演出が行われる。本実施形態においては、所定の演出として、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
第1大当り図柄及び第3大当り図柄には、ラウンド遊技の規定回数として第1規定回数(例えば10回)が定められている。第2大当り図柄には、ラウンド遊技の規定回数として第1規定回数よりも少ない第2規定回数(例えば4回)が定められている。
第1大当り図柄及び第2大当り図柄には、大当り遊技終了後の遊技状態として、高確率状態と、高ベース状態と、が定められている。第1大当り図柄及び第2大当り図柄に基づく大当り遊技終了後には、次回の大当り遊技が付与される迄の間、高確率状態と、高ベース状態と、が付与される。第3大当り図柄には、大当り遊技終了後の遊技状態として、低確率状態と、高ベース状態と、が定められている。第3大当り図柄に基づく大当り遊技終了後には、低確率状態が付与されるとともに、予め定められた上限回数の特別ゲームが終了される迄の間、又は上限回数の特別ゲームが終了される前に大当り遊技が付与される迄の間、高ベース状態が付与される。
次に、パチンコ遊技機10が実行可能な演出の一例について説明する。
本実施形態において、演出表示装置27が実行可能な表示演出には、演出図柄を複数列で変動表示させるとともに、最終的に演出図柄の組み合わせを導出させる演出図柄変動ゲームがある。以下の説明では、演出図柄変動ゲームを略して「演出ゲーム」と示す。演出図柄は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄(飾り図柄)であって、表示演出を多様化させるためのものである。本実施形態において、演出ゲームは、第1列、第2列及び第3列の図柄列をそれぞれ所定の方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。即ち、演出ゲームは、特別ゲームに対応して実行される。以下の説明では、「第1特別ゲームに対応する演出ゲーム」を「第1演出ゲーム」と示す場合があり、「第2特別ゲームに対応する演出ゲーム」を「第2演出ゲーム」と示す場合がある。また、「第1特別ゲーム」と、「第1演出ゲーム」とを区別しない場合には、これらを纏めて「第1変動ゲーム」と示す場合があり、「第2特別ゲーム」と、「第2演出ゲーム」とを区別しない場合には、これらを纏めて「第2変動ゲーム」と示す場合がある。また、「第1変動ゲーム」と、「第2変動ゲーム」とを区別しない場合には、これらを纏めて「変動ゲーム」と示す場合がある。
そして、演出ゲームでは、特別ゲームにて導出された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが導出される。特別ゲームにおいて、大当り図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄による大当りの図柄組み合わせが導出される。例えば、演出図柄による大当りの図柄組み合わせは、「333」や「777」などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせが導出される。例えば、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせは、「787」や「556」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。なお、演出ゲームにおいては、演出図柄が確定停止表示される前に一旦停止表示されてもよい。本明細書において「一旦停止表示」とは、演出図柄が確定停止表示される前の仮停止状態であり、例えば、演出図柄がゆれ変動表示されている状態である。
演出ゲームは、リーチを形成して行うリーチ演出を含む場合がある。リーチは、複数列のうち特定列(本実施形態では第1列と第3列)に同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ特定列とは異なる列(本実施形態では第2列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。例えば、リーチ演出には、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。
本実施形態において、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出(以下、NR演出と示す)と、NR演出に比して大当り期待度が高いスーパーリーチ演出(以下、SR演出と示す)と、が含まれる。各リーチ演出は、相互に構成要素の少なくとも一部が異なる。例えば、各リーチ演出は、構成要素としての演出時間が異なってもよく、演出図柄の変動態様(一例として、有効ライン数又は変動表示方向)が異なってもよく、表示されるキャラクタが異なってもよい。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図2に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技盤20の裏側(後方)に主制御基板40を備えている。主制御基板40は、各種の処理を行い、当該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)を出力する。
また、パチンコ遊技機10は、遊技盤20の裏側(後方)に副制御基板41を備えている。副制御基板41は、主制御基板40から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。例えば、副制御基板41は、装飾ランプ17による発光演出、スピーカ18による音声演出及び演出表示装置27による表示演出を実行させるための処理を行う。
まず、主制御基板40について説明する。
主制御基板40は、主制御CPU40aと、主制御ROM40bと、主制御RAM40cと、を備えている。主制御CPU40aは、主制御プログラムを実行することにより、各種の処理を行う。
主制御ROM40bは、主制御プログラムや、所定の抽選に用いられるテーブルや判定値などを記憶している。また、主制御ROM40bは、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始されてから、特別ゲームが終了される迄の変動時間を特定可能な情報である。また、本実施形態において、変動パターンは、特別ゲームが開始されてから、特別ゲームが終了される迄の間に行われる演出ゲームの演出内容を特定可能な情報である。なお、変動パターンは、特別ゲームが開始されてから、特別ゲームが終了される迄の間に行われる演出ゲームの演出内容を特定可能な情報でなくてもよい。
変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンとがある。大当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に大当りの図柄組み合わせを導出させる演出内容が定められている。はずれ変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで、又はリーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを導出させる演出内容が定められている。
主制御RAM40cは、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主制御RAM40cが記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ及びタイマなどである。また、主制御基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数として生成してもよく、ソフトウェア乱数として生成してもよい。
主制御CPU40aと、センサSE1~SE5とは、接続されている。主制御CPU40aは、センサSE1~SE5が遊技球を検知した際に出力する検知信号を入力可能に構成されている。
主制御CPU40aと、アクチュエータA1,A2とは、接続されている。主制御CPU40aは、アクチュエータA1,A2の動作を制御可能に構成されている。主制御CPU40aと、情報表示装置22とは、接続されている。主制御CPU40aは、情報表示装置22の表示内容を制御可能に構成されている。
次に、副制御基板41について説明する。
副制御基板41と、主制御基板40とは、接続されている。パチンコ遊技機10では、主制御基板40から副制御基板41への一方向に制御信号を出力可能に構成されている。
副制御基板41は、副制御CPU41aと、副制御ROM41bと、副制御RAM41cと、を備えている。副制御CPU41aは、副制御プログラムを実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副制御ROM41bは、副制御プログラムや、抽選に用いられるテーブルや判定値などを記憶している。副制御ROM41bは、演出表示装置27における表示演出に関する表示演出データを記憶している。副制御ROM41bは、装飾ランプ17における発光演出に関する発光演出データを記憶している。副制御ROM41bは、スピーカ18における音声演出に関する音声演出データを記憶している。
副制御RAM41cは、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副制御RAM41cが記憶する情報は、例えばフラグ、カウンタ及びタイマなどである。また、副制御基板41は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数として生成してもよく、ソフトウェア乱数として生成してもよい。
副制御CPU41aと、演出表示装置27とは、接続されている。副制御CPU41aは、演出表示装置27の表示態様を制御可能に構成されている。副制御CPU41aと、装飾ランプ17とは、接続されている。副制御CPU41aは、装飾ランプ17の発光態様を制御可能に構成されている。副制御CPU41aと、スピーカ18とは、接続されている。副制御CPU41aは、スピーカ18の出力態様を制御可能に構成されている。本実施形態では、副制御CPU41aが演出表示装置27を制御する表示制御手段に対応する。副制御CPU41aと、操作ボタン19とは、接続されている。副制御CPU41aは、操作ボタン19が操作されたことを示す操作信号を入力可能に構成されている。
本実施形態のパチンコ遊技機10において、主制御RAM40cは、外部電源からの電力供給が停止しても、外部電源からの電力供給が停止したときに記憶している各種情報を所定期間にわたって保持可能に構成されている。例えば、主制御RAM40cは、図示しない電源ユニットに搭載されたバックアップ用電源(例えば電気二重層コンデンサ)から供給される電力によって、電力供給が停止した後にも各種情報を保持するとよい。例えば、主制御RAM40cは、電力の供給を受けない状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであることにより、外部電源からの電力供給が停止した後にも各種情報を保持するようになっていてもよい。
主制御RAM40cにおいて、バックアップの対象となる各種情報には、遊技に関する各種の情報が含まれている。副制御RAM41cにおいて、バックアップの対象となる各種情報には、演出に関する各種の演出情報が含まれている。そして、外部電源からの電力供給が停止した後に電力供給が開始されたときに(復電されたときに)、保持している各種情報に基づいて遊技制御を復帰することができる。このように、主制御RAM40cは、外部電源からの電力供給が停止したときでも遊技に関する情報を保持することとなる。
また、本実施形態において、主制御基板40は、図示しないRWMクリアスイッチを備えており、RWMクリアスイッチは、バックアップされている各種情報の初期化を指示する操作を可能に構成されている。本実施形態では、RWMクリアスイッチがオン状態であるときに電源投入されることにより、主制御RAM40cにバックアップされている各種情報が初期化される。一方で、RWMクリアスイッチがオフ状態であるときに電源投入されることにより、バックアップされている各種情報に基づいて復帰制御が行われる。
次に、パチンコ遊技機10において行われる各種の処理について説明する。
最初に、主制御CPU40aが行う復帰処理について説明する。
外部電源からの電力供給が開始されると、主制御CPU40aは、RWMクリアスイッチが操作されているか否かを判定する。RWMクリアスイッチが操作されている場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cにバックアップされている各種情報を初期化するとともに、前記各種情報の初期化を特定可能な情報(以下、初期化コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
RWMクリアスイッチが操作されていない場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cにバックアップされている各種情報に基づいて、外部電源からの電力供給が停止したときの状態に復帰するとともに、外部電源からの電力供給が停止したときの状態への復帰を特定可能な情報(以下、復帰コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
次に、主制御CPU40aが行う特別図柄入力処理について説明する。特別図柄入力処理は、割り込み処理として行われる。
図3に示すように、主制御CPU40aは、第1始動センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、第1始動口28に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS101)。第1始動口28に遊技球が入球していない場合(ステップS101:NO)、主制御CPU40aは、ステップS106の処理へ移行する。その一方で、第1始動口28に遊技球が入球している場合(ステップS101:YES)、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(ステップS102)。第1特別保留数が上限数未満ではない場合(ステップS102:NO)、主制御CPU40aは、ステップS106の処理へ移行する。
その一方で、第1特別保留数が上限数未満である場合(ステップS102:YES)、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第1特別保留数を1加算して更新する(ステップS103)。これにより、第1特別ゲームの保留条件が成立する。ステップS103の処理において、主制御CPU40aは、更新後の第1特別保留数を表示するように、情報表示装置22を制御する。また、主制御CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報(以下、第1保留数コマンドと示す)を出力バッファに設定する。出力バッファに設定された情報(制御コマンド)は、次回以降の割り込み処理において副制御基板41へと出力される。
次に、主制御CPU40aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM40cに記憶させる(ステップS104)。例えば、乱数は、大当り抽選に用いる乱数、大当り図柄の決定に用いる乱数、変動パターンの決定に用いる乱数などである。ステップS104の処理において、主制御CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報であること及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主制御RAM40cに記憶させておくことで、当該第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。なお、乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。
ステップS104の処理が終了すると、主制御CPU40aは、保留条件が成立した第1特別ゲームの内容を、当該第1特別ゲームの実行条件が成立するよりも前に事前判定し、当該事前判定の結果を特定可能な先読みコマンド(事前判定コマンド)を生成して出力バッファに設定する(ステップS105)。ステップS105の処理において、主制御CPU40aは、高ベース状態であるときには、先読みコマンドを生成しないように制御する。
ステップS105の処理において、主制御CPU40aは、取得した乱数の値が、後述する特別図柄開始処理で行われる大当り判定において、大当りと判定される値であるかを事前判定する。また、ステップS105の処理において、主制御CPU40aは、取得した乱数の値が、後述する特別図柄開始処理で行われる変動パターン決定抽選により、何れの変動パターンを決定する値であるかを事前判定する。即ち、先読みコマンドは、新たに実行が保留された変動ゲームが大当りとなるか否かを特定可能な情報である。また、先読みコマンドは、新たに実行が保留された変動ゲームの変動パターンを特定可能な情報である。なお、本実施形態において、変動パターンは、当該変動パターンに対応する変動ゲームが実行されるときに保留されている変動ゲームの数に係らず同じ変動パターンが決定される。ステップS105の処理の終了後、主制御CPU40aは、ステップS106の処理へ移行する。
ステップS106の処理において、主制御CPU40aは、第2始動センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、第2始動口29に遊技球が入球したか否かを判定する。第2始動口29に遊技球が入球していない場合(ステップS106:NO)、主制御CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。その一方で、第2始動口29に遊技球が入球している場合(ステップS106:YES)、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(ステップS107)。第2特別保留数が上限数未満ではない場合(ステップS107:NO)、主制御CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
その一方で、第2特別保留数が上限数未満である場合(ステップS107:YES)、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第2特別保留数を1加算して更新する(ステップS108)。これにより、第2特別ゲームの保留条件が成立する。ステップS108の処理において、主制御CPU40aは、更新後の第2特別保留数を表示するように、情報表示装置22を制御する。また、主制御CPU40aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な情報(以下、第2保留数コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
次に、主制御CPU40aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM40cに記憶させる(ステップS109)。ステップS109の処理において、主制御CPU40aは、第2特別ゲーム用の乱数情報であること及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主制御RAM40cに記憶させておくことで、当該第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。ステップS109の処理が終了した場合、主制御CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、主制御CPU40aが行う特別図柄開始処理について説明する。特別図柄開始処理は、割り込み処理として行われる。
特別図柄開始処理において、主制御CPU40aは、特別ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。主制御CPU40aは、大当り遊技中ではなく、且つ特別ゲーム中ではない場合に肯定判定する一方で、大当り遊技中、又は特別ゲーム中である場合に否定判定する。特別ゲームの実行条件が成立していない場合、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
その一方で、特別ゲームの実行条件が成立している場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第2特別保留数が1以上であるか否かを判定する。第2特別保留数が1以上である場合、主制御CPU40aは、第2特別ゲームを開始させるように所定の処理を行う。一方、第2特別保留数が1以上でない場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第1特別保留数が1以上であるか否かを判定する。第1特別保留数が1以上である場合、主制御CPU40aは、第1特別ゲームを開始させるように所定の処理を行う。一方、第1特別保留数が1以上でない場合、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
第2特別ゲームを開始させる場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第2特別保留数を1減算して更新する。この処理において、主制御CPU40aは、更新後の第2特別保留数が表示されるように、情報表示装置22を制御する。次に、主制御CPU40aは、第2特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM40cから読み出す。なお、主制御CPU40aは、最先に記憶された乱数情報を読み出すと、当該乱数情報を主制御RAM40cから消去する。
次に、主制御CPU40aは、読み出した乱数情報と、主制御ROM40bに記憶されている大当り判定値とをもとに、大当りに当選とするか否かを判定する。この処理は、大当り抽選(大当り判定)に相当する。大当りに当選とするか否かの判定は、例えば、乱数情報から特定される乱数の値と大当り判定値とが一致するか否かにより判定される。なお、大当りに当選とするか否かの判定は、乱数情報から特定される乱数の値と大当り判定値とを加算した値が、所定値を超えているか否かにより判定してもよい。
大当りに当選とする場合、主制御CPU40aは、第2特別ゲームで導出される大当り図柄と、第2特別ゲームの変動パターンとを決定する。例えば、主制御CPU40aは、読み出した第2特別ゲーム用の乱数情報を用いた抽選により、第2特別ゲームで導出される大当り図柄と、第2特別ゲームの変動パターンとを決定する。第2特別ゲームで導出される大当り図柄を決定すると、主制御CPU40aは、決定した大当り図柄を特定可能な情報(以下、図柄コマンドと示す)を出力バッファに設定する。第2特別ゲームの変動パターンを決定すると、主制御CPU40aは、決定した変動パターンを特定可能であって、当該変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示する情報(以下、ゲーム開始コマンドと示す)を出力バッファに設定する。図柄コマンド及び第2ゲーム開始コマンドを出力バッファに設定した後、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、大当りに当選としない場合、主制御CPU40aは、第2特別ゲームで導出されるはずれ図柄と、第2特別ゲームの変動パターンとを決定する。例えば、主制御CPU40aは、読み出した第2特別ゲーム用の乱数情報を用いた抽選により、第2特別ゲームで導出されるはずれ図柄と、第2特別ゲームの変動パターンとを決定する。第2特別ゲームで導出されるはずれ図柄を決定すると、主制御CPU40aは、決定したはずれ図柄を特定可能な情報(以下、図柄コマンドと示す)を出力バッファに設定する。第2特別ゲームの変動パターンを決定すると、主制御CPU40aは、決定した変動パターンを特定可能であって、当該変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示する情報(以下、ゲーム開始コマンドと示す)を出力バッファに設定する。図柄コマンド及び第2ゲーム開始コマンドを出力バッファに設定した後、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
第1特別ゲームを開始させる場合、主制御CPU40aは、前述した第2特別ゲームを開始させる場合の制御と同様の制御を行う。つまり、主制御CPU40aは、第1特別保留数の減算、特別抽選、大当り図柄、又ははずれ図柄の決定、変動パターンの決定及び図柄コマンドとゲーム開始コマンドとの設定を行う。その後、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
そして、特別図柄開始処理を終了すると、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、特別ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU40aは、特別ゲームが開始されるように、情報表示装置22を制御する。主制御CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間を計測する。そして、主制御CPU40aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が導出されるように、情報表示装置22を制御する。また、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間が経過すると、演出図柄の変動停止を指示し、演出図柄による図柄組み合わせを導出させるための情報(以下、ゲーム終了コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
次に、主制御CPU40aが行う大当り処理について説明する。
大当り処理において、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(大当りの種類)に基づく大当り遊技を付与する制御を行う。即ち、主制御CPU40aは、大当り処理を実行することにより、大当り遊技を付与する。
主制御CPU40aは、大当りの特別ゲームが終了すると、最初にオープニング時間の開始を特定可能な情報(以下、オープニングコマンドと示す)を出力バッファに設定する。主制御CPU40aは、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。具体的に、主制御CPU40aは、大当り図柄(大当りの種類)により決定される開放パターンに基づいて大入賞口31が開放されるように、特別アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主制御CPU40aは、ラウンド遊技を開始させた後、第1終了条件又は第2終了条件が成立すると、大入賞口31が閉鎖されるように特別アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主制御CPU40aは、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、規定回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。また、主制御CPU40aは、ラウンド遊技を開始するごとに、ラウンド遊技の開始を特定可能な情報(以下、ラウンドコマンドと示す)を出力バッファに設定する。主制御CPU40aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な情報(以下、エンディングコマンドと示す)を出力バッファに設定する。主制御CPU40aは、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。
次に、主制御CPU40aが行う遊技状態処理について説明する。
主制御CPU40aは、第1大当り図柄及び第2大当り図柄に基づく大当り遊技を付与した場合、大当り遊技を終了するときに、高確率状態に制御することを特定可能な値を、主制御RAM40cに記憶されている主確率状態フラグに設定する。また、主制御CPU40aは、第1大当り図柄及び第2大当り図柄に基づく大当り遊技を付与した場合、大当り遊技を終了するときに、高ベース状態に制御することを特定可能な値を、主制御RAM40cに記憶されている主ベース状態フラグに設定する。この場合、主制御CPU40aは、次回の大当り遊技が開始される迄の間、高確率状態、且つ高ベース状態となるように、遊技状態を制御する。
主制御CPU40aは、第3大当り図柄に基づく大当り遊技を付与した場合、大当り遊技を終了するときに、低確率状態に制御することを特定可能な値を、主制御RAM40cに記憶されている主確率状態フラグに設定する。また、主制御CPU40aは、第3大当り図柄に基づく大当り遊技を付与した場合、大当り遊技を終了するときに、高ベース状態に制御することを特定可能な値を、主制御RAM40cに記憶されている主ベース状態フラグに設定する。この場合、主制御CPU40aは、上限回数を定めた高ベース状態を付与することから、上記上限回数に相当する回数を、高ベース状態を付与する特別ゲームの残り回数として主制御RAM40cに記憶させる。
そして、主制御CPU40aは、特別ゲームが実行される毎に、主制御RAM40cに記憶されている残り回数を1減算する。主制御CPU40aは、残り回数が0となった場合、残り回数が0となった特別ゲームの終了に伴って、低ベース状態に制御することを特定可能な値を主ベース状態フラグに設定する。即ち、主制御CPU40aは、上限回数の特別ゲームの終了に伴って、高ベース状態を終了させ、低ベース状態へ移行させる。
主制御CPU40aは、大当り遊技を付与する場合、大当り遊技を開始するときに、低確率状態に制御することを特定可能な値を主確率状態フラグに設定する。また、主制御CPU40aは、大当り遊技を付与する場合、大当り遊技を開始するときに、低ベース状態に制御することを特定可能な値を主ベース状態フラグに設定する。
主制御CPU40aは、低確率状態に制御することを特定可能な値を主確率状態フラグに設定すると、低確率状態であることを特定可能な情報(以下、低確率状態コマンドと示す)を出力バッファに設定する。その一方で、主制御CPU40aは、高確率状態に制御することを特定可能な値を主確率状態フラグに設定すると、高確率状態であることを特定可能な情報(以下、高確率状態コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
主制御CPU40aは、低ベース状態に制御することを特定可能な値を主ベース状態フラグに設定すると、低ベース状態であることを特定可能な情報(以下、低ベース状態コマンドと示す)を出力バッファに設定する。その一方で、主制御CPU40aは、高ベース状態に制御することを特定可能な値を主ベース状態フラグに設定すると、高ベース状態であることを特定可能な情報(以下、高ベース状態コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
次に、主制御CPU40aが行う普通図柄入力処理について説明する。普通図柄入力処理は、割り込み処理として行われる。
普通図柄入力処理において、主制御CPU40aは、ゲートセンサSE4から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球がゲート33を通過(入球)したか否かを判定する。遊技球がゲート33を通過していない場合、主制御CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。その一方で、遊技球がゲート33を通過した場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている普通保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主制御CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている普通保留数を1加算して更新する。これにより、普通ゲームの保留条件が成立する。また、主制御CPU40aは、更新後の普通保留数を表示するように、情報表示装置22を制御する。
次に、主制御CPU40aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM40cに記憶させる。例えば、乱数は、普通図柄の当り抽選に用いる乱数及び普通ゲームの変動時間の決定に用いる乱数などである。この場合、主制御CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報であること及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、普通ゲーム用の乱数情報を主制御RAM40cに記憶させておくことで、当該普通ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。その後、主制御CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。
次に、主制御CPU40aが行う普通図柄開始処理について説明する。普通図柄開始処理は、割り込み処理として行われる。
普通図柄開始処理において、主制御CPU40aは、普通ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。主制御CPU40aは、普通当り遊技中ではなく、且つ普通ゲーム中ではない場合に肯定判定する一方で、普通当り遊技中、又は普通ゲーム中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。
その一方で、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている普通保留数が1以上であるか否かを判定する。普通保留数が1以上ではない場合(零(0)である場合)、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が1以上である場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている普通保留数を1減算して更新する。また、主制御CPU40aは、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示装置22を制御する。次に、主制御CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM40cから読み出す。なお、主制御CPU40aは、最先に記憶された乱数情報を読み出すと、当該乱数情報を主制御RAM40cから消去する。
次に、主制御CPU40aは、読み出した乱数情報と、主制御ROM40bに記憶されている普通当り判定値とをもとに、普通当りに当選とするか否かを判定する。この処理は、普通当りか否かの普通図柄の当り抽選(普通当り判定)に相当する。
普通当りに当選とする場合、主制御CPU40aは、普通ゲームで導出させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間とを決定する。例えば、上述した普通図柄の変動時間短縮制御を採用する場合、主制御CPU40aは、低ベース状態においては第1変動時間を決定し、高ベース状態においては第1変動時間よりも短い第2変動時間を決定する。主制御CPU40aは、普通ゲームの変動時間を決定すると、当該決定した変動時間を特定可能な情報(以下、普通開始コマンドと示す)を出力バッファに設定する。なお、普通開始コマンドは、普通図柄の当り抽選の結果を特定可能な情報であってもよい。その後、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。
普通当りに当選としない場合、主制御CPU40aは、普通ゲームで導出させる普通はずれ図柄と、普通ゲームの変動時間とを決定する。主制御CPU40aは、普通ゲームの変動時間を決定すると、当該決定した変動時間を特定可能な情報(以下、普通開始コマンドと示す)を出力バッファに設定する。なお、普通開始コマンドは、普通図柄の当り抽選の結果を特定可能な情報であってもよい。その後、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。
そして、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU40aは、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が導出されるように、情報表示装置22を制御する。
次に、主制御CPU40aが行う普通当り処理について説明する。
普通当りに当選した場合、主制御CPU40aは、第2始動口29の開放パターンを決定するとともに、当該決定した開放パターンに基づいて第2始動口29が開放されるように、普通アクチュエータA1を制御する。例えば、上述した開放時間延長制御を採用する場合、主制御CPU40aは、低ベース状態においては第1開放パターンを決定し、高ベース状態においては、第1開放パターンよりも1回の普通当り遊技における普通可変部材30の合計開放時間が長い第2開放パターンを決定する。
次に、副制御CPU41aが行う各種の処理について説明する。
最初に、副制御CPU41aが行う演出ゲーム処理について説明する。
副制御CPU41aは、ゲーム開始コマンド及び図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにおいて導出させる図柄組み合わせを決定する。副制御CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が大当り図柄である場合、演出図柄による大当りの図柄組み合わせを決定する。副制御CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄がはずれ図柄である場合、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせを決定する。
また、副制御CPU41aは、リーチ演出の実行条件が成立しており、演出ゲームにおいてリーチ演出を実行する場合には、リーチを含むはずれの図柄組み合わせ(例えば、「787」)を決定する。本実施形態では、リーチ演出の実行条件として、リーチ演出ありのはずれ変動パターンが決定されたことが定められている。なお、リーチ演出の実行条件として、副制御CPU41aが所定のリーチ抽選を行い、当該リーチ抽選に当選したことが定められていてもよい。
また、副制御CPU41aは、ゲーム開始コマンドの入力を契機として、各列において演出図柄を変動表示させるように、演出表示装置27を制御する。即ち、副制御CPU41aは、演出ゲームを開始させる。副制御CPU41aは、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させるとともに、ゲーム終了コマンドの入力を契機に、決定した演出図柄による図柄組み合わせを導出させる。なお、副制御CPU41aは、ゲーム終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、当該変動時間の経過を契機に図柄組み合わせを導出させてもよい。この場合、ゲーム終了コマンドは省略してもよい。
次に、副制御CPU41aが行う大当り演出処理について説明する。
副制御CPU41aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように、演出装置を制御する。副制御CPU41aは、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように、演出装置を制御する。副制御CPU41aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように、演出装置を制御する。
次に、副制御CPU41aが行う遊技状態処理について説明する。
副制御CPU41aは、低確率状態コマンドを入力すると、副制御RAM41cに記憶されている副確率状態フラグに、低確率状態であることを特定可能な値を設定する。副制御CPU41aは、高確率状態コマンドを入力すると、副制御RAM41cに記憶されている副確率状態フラグに、高確率状態であることを特定可能な値を設定する。副制御CPU41aは、副制御RAM41cに記憶されている副確率状態フラグを参照することにより、現在の遊技状態が低確率状態であるか、高確率状態であるかを特定できる。
副制御CPU41aは、低ベース状態コマンドを入力すると、副制御RAM41cに記憶されている副ベース状態フラグに、低ベース状態であることを特定可能な値を設定する。副制御CPU41aは、高ベース状態コマンドを入力すると、副制御RAM41cに記憶されている副ベース状態フラグに、高ベース状態であることを特定可能な値を設定する。副制御CPU41aは、副制御RAM41cに記憶されている副ベース状態フラグを参照することにより、現在の遊技状態が低ベース状態であるか、高ベース状態であるかを特定できる。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10において実行可能な演出について説明する。
図4に示すように、本実施形態において実行可能な演出には、実行中の変動ゲーム及び保留中の変動ゲームに各別に対応するゲーム画像を表示するゲーム画像表示演出がある。本実施形態において、ゲーム画像表示演出では、現在の遊技状態が低ベース状態であるとき、第1変動ゲームに対応するゲーム画像が表示される一方で、現在の遊技状態が高ベース状態であるときには、第2変動ゲームに対応するゲーム画像が表示される。以下の説明では、保留中の変動ゲームに対応するゲーム画像を保留ゲーム画像と示し、実行中の変動ゲームに対応するゲーム画像を変動ゲーム画像と示す場合がある。保留ゲーム画像が保留画像に対応し、変動ゲーム画像が変動画像に対応する。
本実施形態のゲーム画像表示演出では、実行中の変動ゲーム用の実行中表示領域HR0において、変動ゲーム画像が表示されるとともに、保留中の変動ゲーム用の第1保留表示領域HR1において、保留中の第1変動ゲーム又は第2変動ゲームと同数の保留ゲーム画像が表示される。即ち、第1保留表示領域HR1には、第1特別保留数又は第2特別保留数の上限数である「4」と同数の保留ゲーム画像が表示される。第1保留表示領域HR1は、第1保留表示領域HR11と、第1保留表示領域HR12と、第1保留表示領域HR13と、第1保留表示領域HR14と、によって形成されている。なお、第1特別保留数の上限数と、第2特別保留数の上限数とが異なる場合、表示できる保留ゲーム画像の数は、現在の遊技状態が低ベース状態であるときと、高ベース状態であるときとで異なることとなる。
第1保留表示領域HR11は、保留中の変動ゲームのうち最先に保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像が表示される領域である。第1保留表示領域HR12は、保留中の変動ゲームのうち2番目に保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像が表示される領域である。第1保留表示領域HR13は、保留中の変動ゲームのうち3番目に保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像が表示される領域である。第1保留表示領域HR14は、保留中の変動ゲームのうち4番目に保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像が表示される領域である。実行中表示領域HR0及び第1保留表示領域HR11~HR14は、演出表示装置27において、実行中表示領域HR0、第1保留表示領域HR11、第1保留表示領域HR12、第1保留表示領域HR13、第1保留表示領域HR14の順に並んで設けられている。なお、図では、左から順に並んで設けられた場合を例示している。
また、本実施形態において実行可能な演出には、保留中の変動ゲームの数を報知する保留数表示演出がある。本実施形態の保留数表示演出では、例えば、演出表示装置27の第2保留表示領域HR2において、保留中の変動ゲームの数が表示される。第2保留表示領域HR2は、第2保留表示領域HR21と、第2保留表示領域HR22と、によって形成されている。第2保留表示領域HR21は、保留中の第1変動ゲームの数を示す画像が表示される領域である。第2保留表示領域HR22は、保留中の第2変動ゲームの数を示す画像が表示される領域である。例えば、保留数表示演出では、第1特別保留数が「4」であり、第2特別保留数が「0」である場合、第2保留表示領域HR21において、保留中の第1変動ゲームの数を示す「4」を模した画像が表示され、第2保留表示領域HR22において、保留中の第2変動ゲームの数を示す「0」を模した画像が表示される。
本実施形態において実行可能な演出には、ゲーム画像の表示態様を変化させて表示させることにより、当該ゲーム画像が対応する変動ゲームが大当りとなる期待度を示唆するゲーム画像変化演出がある。本実施形態のゲーム画像変化演出は、第1変動ゲームに対応するゲーム画像を所定の表示態様で表示させる演出であって、特に、ゲーム画像変化演出が実行されていないときのゲーム画像と比較して、ゲーム画像の色及び形状などを変化させる演出である。即ち、本実施形態のゲーム画像変化演出は、実行中又は保留中である所定の第1変動ゲームを対象として、当該対象の第1変動ゲームが大当りとなる期待度を示唆する演出である。
本実施形態のゲーム画像変化演出は、低ベース状態中であって、第1変動ゲームに対応するゲーム画像を対象に実行可能な演出である。即ち、本実施形態のゲーム画像変化演出は、高ベース状態中である場合には実行されないとともに、低ベース状態中であっても第2変動ゲームに対応するゲーム画像を対象としては実行されない。
図5に示すように、本実施形態のゲーム画像の表示態様は、保留中の変動ゲームに対応する保留ゲーム画像と、実行中の変動ゲームに対応する変動ゲーム画像とで異なる場合がある。本実施形態において、保留ゲーム画像には、通常保留画像と、特定保留画像と、がある。例えば、通常保留画像には、保留画像Ga1がある。また例えば、特定保留画像には、保留画像Ga2及び保留画像Ga3がある。また、変動ゲーム画像には、通常変動画像と、特定変動画像と、がある。例えば、通常変動画像には、変動画像Gb1がある。また例えば、特定変動画像には、変動画像Gb2、変動画像Gb3及び変動画像Gb4がある。以下の説明では、特定保留画像のうち、保留画像Ga2を第1特定保留画像と示し、保留画像Ga3を第2特定保留画像と示す場合がある。また、特定変動画像のうち、変動画像Gb2を第1特定変動画像と示し、変動画像Gb3を第2特定変動画像と示し、変動画像Gb4を第3特定変動画像と示す場合がある。
図5(a)に示すように、保留画像Ga1は、例えば、白色の球体を模した画像である。図5(b)に示すように、保留画像Ga2は、例えば、黒い円が描かれたチケットを模した画像である。図5(c)に示すように、保留画像Ga3は、例えば、黒い三角が描かれたチケットを模した画像である。図5(d)に示すように、変動画像Gb1は、例えば、白色の球体を模した画像である。図5(e)に示すように、変動画像Gb2は、例えば、黒い円が描かれたカードを模した画像である。図5(f)に示すように、変動画像Gb3は、例えば、黒い三角が描かれたカードを模した画像である。図5(g)に示すように、変動画像Gb4は、例えば、黒い逆三角が描かれたカードを模した画像である。本実施形態において、保留画像Ga1は、変動画像Gb1と同じ画像である。
本実施形態において、ゲーム画像変化演出には、保留中の変動ゲームに対応する保留ゲーム画像として特定保留画像が表示される保留画像変化演出がある。また、ゲーム画像変化演出には、実行中の変動ゲームに対応する変動ゲーム画像として特定変動画像が表示される変動画像変化演出がある。
次に、ゲーム画像変化演出の表示態様について説明する。
まず、保留画像変化演出の表示態様について説明する。
図6(a)では、実行中表示領域HR0に、通常変動画像(変動画像Gb1)が表示され、第1保留表示領域HR11に、通常保留画像(保留画像Ga1)が表示される状況を示している。本実施形態において、変動ゲームの実行中、演出表示装置27では、実行中の変動ゲームに対応する変動ゲーム画像が表示される。また、このとき、保留中の変動ゲームがある場合には、保留中の変動ゲームと同数の保留ゲーム画像が第1保留表示領域HR1に表示される。上述したように、保留中の変動ゲームに各別に対応する保留ゲーム画像は、保留された順序を特定可能なように第1保留表示領域HR11~第1保留表示領域HR14に表示される。また、保留中の変動ゲームの数を示す画像が第2保留表示領域HR2に表示される。
図6(b)では、第1保留表示領域HR12に、新たに保留された変動ゲームに対応する第1特定保留画像(保留画像Ga2)が表示される状況を示している。本実施形態において、変動ゲームの実行中、新たな変動ゲームが保留される場合には、当該新たに保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像が表示される。本実施形態において、新たに保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像として、通常保留画像が表示される場合と、特定保留画像が表示される場合とがある。即ち、本実施形態では、新たに保留された変動ゲームを対象として、保留画像変化演出が実行され得る。
図6(c)では、新たな変動ゲームが開始される状況を示している。本実施形態において、新たな変動ゲームが開始されるとき、保留中の変動ゲームのうち最先に保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像が通常保留画像である場合、当該保留ゲーム画像は、実行中の変動ゲームに対応する変動ゲーム画像を表示するための領域である実行中表示領域HR0に移動する。即ち、通常保留画像が表示されているとき、当該通常保留画像に対応する変動ゲームの開始に際して、当該通常保留画像の表示が終了するとともに、当該通常保留画像と同じ画像である通常変動画像が表示される。なお、新たな変動ゲームが開始されるとき、保留中の変動ゲームのうち最先に保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像が特定保留画像である場合については後述する。
また、新たな変動ゲームが開始されるとき、第1保留表示領域HR12に保留ゲーム画像が表示されていると、新たな変動ゲームの開始に伴って第1保留表示領域HR12に表示されていた保留ゲーム画像が第1保留表示領域HR11に移動する。同様に、第1保留表示領域HR13に保留ゲーム画像が表示されていると、第1保留表示領域HR13に表示されていた保留ゲーム画像が第1保留表示領域HR12に移動し、第1保留表示領域HR14に保留ゲーム画像が表示されていると、第1保留表示領域HR14に表示されていた保留ゲーム画像が第1保留表示領域HR13に移動する。即ち、2番目に保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像は、最先に保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像を表示するための領域である第1保留表示領域HR11に移動する。3番目に保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像は、2番目に保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像を表示するための領域である第1保留表示領域HR12に移動する。4番目に保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像は、3番目に保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像を表示するための領域である第1保留表示領域HR13に移動する。
図6(d)では、所定の変動ゲームの実行中、第1保留表示領域HR11に表示されていた第1特定保留画像(保留画像Ga2)が第2特定保留画像(保留画像Ga3)に変化する状況が示されている。本実施形態において、変動ゲームの実行中、所定のタイミングが到来すると保留中の変動ゲームに対応する保留ゲーム画像の表示態様が変化する保留画像昇格演出が実行される場合がある。即ち、変動ゲームの実行中、保留中の変動ゲームに対応する保留ゲーム画像の表示が終了するとともに、表示されていた保留ゲーム画像とは異なる種類の保留ゲーム画像が表示される場合がある。例えば、所定のタイミングは、変動ゲームが開始するとき、変動ゲームが開始してから所定時間が経過するとき、及び変動ゲームにおいてリーチ演出が開始されるときなどである。例えば、保留画像昇格演出では、演出表示装置27において、保留中の変動ゲームに対応する保留ゲーム画像の表示態様が変化することを示す保留変化画像Gc1が表示される。保留変化画像Gc1は、例えば、所定のキャラクタと、「ランクアップ」の文字列と、を模した画像である。
本実施形態において、保留中の変動ゲームに対応する保留ゲーム画像として、通常保留画像(保留画像Ga1)が表示されている場合、当該通常保留画像が第1特定保留画像(保留画像Ga2)又は第2特定保留画像(保留画像Ga3)に変化する場合がある。即ち、変動ゲームの実行中、既に保留中である変動ゲームを対象として新たな保留画像変化演出が実行される場合がある。また、保留中の変動ゲームに対応する保留ゲーム画像として、第1特定保留画像(保留画像Ga2)が表示されている場合、当該第1特定保留画像が第2特定保留画像(保留画像Ga3)に変化する場合がある。
次に、変動画像変化演出の表示態様について説明する。
図7(a)に示すように、保留画像変化演出が実行されているとき、当該保留画像変化演出の対象である変動ゲームの開始に際して、複数種類の特定変動画像のうち何れの特定変動画像が実行中表示領域HR0に表示されるかを示す変化契機演出が実行される。即ち、変化契機演出は、保留ゲーム画像として特定保留画像が表示されているとき、当該特定保留画像に対応する変動ゲームの開始に際して実行される。また、保留ゲーム画像として特定保留画像が表示されているとき、当該特定保留画像に対応する変動ゲームの開始に際して、当該特定保留画像の表示が終了する。
例えば、変化契機演出では、演出表示装置27において、カードが払出される抽選機を模した画像Gd1と、チケットを模したチケット画像Ge1とが表示される。本実施形態において、チケット画像Ge1には、複数種類の特定保留画像に各別に対応する複数種類のチケット画像Ge1がある。そして、所定の変動ゲームの開始に伴って変化契機演出が実行される場合、演出表示装置27では、当該所定の変動ゲームの開始に伴って表示が終了した特定保留画像を模したチケット画像Ge1が表示される。
本実施形態において、変化契機演出の実行中には、操作ボタン19の操作を受付ける操作有効期間がある。このため、変化契機演出の実行中の操作有効期間では、演出表示装置27において、操作ボタン19の操作を促す促進画像Gf1が表示される。例えば、促進画像Gf1は、「ボタンを押せ」の文字列を模した画像である。
図7(b)に示すように、変化契機演出の実行中の操作有効期間において操作ボタン19が操作されると、演出表示装置27では、実行中表示領域HR0に表示される変動ゲーム画像を示す変化結果画像Gg1が表示される。例えば、変化結果画像Gg1は、カードを模した画像である。本実施形態において、変化結果画像Gg1には、複数種類の特定変動画像に各別に対応する複数種類の変化結果画像Gg1がある。そして、変化契機演出の実行中の操作有効期間において操作ボタン19が操作されると、演出表示装置27では、その後に実行中表示領域HR0に表示される特定変動画像を模した変化結果画像Gg1が表示される。本実施形態において、変化結果画像Gg1は、特定変動画像に比して大きい画像である。
その後、変化契機演出の終了に伴って、変動画像変化演出が実行される。本実施形態において、変化契機演出が終了するとき、演出表示装置27では、表示中の変化結果画像Gg1が実行中表示領域HR0に移動する。即ち、演出表示装置27では、変化契機演出の終了に際して、変化結果画像Gg1の表示が終了するとともに、当該変化結果画像に対応する特定変動画像が表示される。
図7(c)に示すように、変動画像変化演出の実行中における変動ゲームの実行中、所定のタイミングが到来すると当該変動ゲームに対応する変動ゲーム画像の表示態様が変化する変動画像昇格演出が実行される場合がある。即ち、変動画像変化演出の実行中における変動ゲームの実行中、当該変動ゲームに対応する変動ゲーム画像の表示が終了するとともに、表示されていた変動ゲーム画像とは異なる種類の変動ゲーム画像が表示される場合がある。例えば、所定のタイミングは、変動ゲームにおいてリーチ演出が開始されるときである。
本実施形態において、変動画像昇格演出の実行中には、操作ボタン19の操作を受付ける操作有効期間がある。このため、変動画像昇格演出の実行中の操作有効期間では、演出表示装置27において、操作ボタン19の操作を促す促進画像Gf1が表示される。
図7(d)に示すように、変動画像昇格演出の実行中の操作有効期間において操作ボタン19が操作されると、演出表示装置27では、実行中の変動ゲームに対応する変動ゲーム画像の表示態様が変化することを示す変動変化画像Gh1が表示される。変動変化画像Gh1は、例えば、所定のキャラクタと、「ランクアップ」の文字列と、を模した画像である。本実施形態において、変動変化画像Gh1は、保留変化画像Gc1と異なる画像である。例えば、変動変化画像Gh1と、保留変化画像Gc1とは、表示されるキャラクタが異なる画像である。
本実施形態において、実行中の変動ゲームに対応する変動ゲーム画像として、第1特定変動画像(変動画像Gb2)が表示されている場合、当該第1特定変動画像が第2特定変動画像(変動画像Gb3)又は第3特定変動画像(変動画像Gb4)に変化する場合がある。また、実行中の変動ゲームに対応する変動ゲーム画像として、第2特定変動画像(変動画像Gb3)が表示されている場合、当該第2特定変動画像が第3特定変動画像(変動画像Gb4)に変化する場合がある。
次に、保留画像変化演出及び変動画像変化演出のそれぞれを実行するか否か、及び実行する場合の演出パターンを決定するための特定処理について説明する。特定処理は、副制御CPU41aが先読みコマンドを入力すると実行される処理である。
図8に示すように、特定処理において、副制御CPU41aは、変動画像変化演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS201)。例えば、副制御CPU41aは、副制御RAM41cに記憶される変動画像演出情報に基づいて変動画像演出が実行中であるか否かを判定する。例えば、変動画像演出情報は、変動画像演出が実行されるか否か、実行される場合に表示する特定変動画像の種類、変動画像演出が実行中であるか否か、実行中である場合における表示中の特定変動画像の種類、所定のタイミングが到来したときに別の特定変動画像に変化するか否か、及び変化後の特定変動画像の種類などを特定可能な情報である。
変動画像変化演出の実行中でない場合(ステップS201:NO)、副制御CPU41aは、保留画像変化演出を実行するか否か、及び実行する場合の演出パターンを決定する(ステップS202)。例えば、副制御CPU41aは、第1特別保留数と、新たに保留された変動ゲームが大当りとなるか否かと、新たに保留された変動ゲームの変動パターンと、に応じた抽選割合で保留画像変化演出を実行するか否か、及び実行する場合の演出パターンを決定する。副制御CPU41aは、副制御RAM41cに記憶されている第1特別保留数を特定可能な第1保留数情報に基づいて第1特別保留数を特定する。また、副制御CPU41aは、先読みコマンドに基づいて、新たに保留された変動ゲームが大当りとなるか否かと、新たに保留された変動ゲームの変動パターンと、を特定する。なお、副制御RAM41cに記憶されている第1保留数情報は、副制御CPU41aが、第1保留数コマンドを入力するときに更新される。
ステップS202の処理において、副制御CPU41aは、新たに保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像の最終的な種類が通常保留画像(保留画像Ga1)であるよりも第1特定保留画像(保留画像Ga2)である方が大当り期待度が高くなるように演出パターンを決定する。ここで、保留ゲーム画像の最終的な種類とは、保留ゲーム画像に対応する変動ゲームが開始されるときの種類である。また、副制御CPU41aは、新たに保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像の最終的な種類が第1特定保留画像(保留画像Ga2)であるよりも第2特定保留画像(保留画像Ga3)である方が大当り期待度が高くなるように演出パターンを決定する。即ち、本実施形態において、保留ゲーム画像には、対応する変動ゲームが大当りとなる期待度を示唆する通常保留画像がある。また、保留ゲーム画像には、対応する変動ゲームが大当りとなる期待度を示唆する複数種類の特定保留画像がある。
ここで、保留画像変化演出の演出パターンについて説明する。
本実施形態において、保留画像変化演出の演出パターンは、当該演出パターンを決定するときの第1特別保留数に応じて異なる演出パターンが決定される。
図9では、第1特別保留数が「2」であるときに決定可能な演出パターンを例示している。本実施形態において、第1特別保留数が「2」であるときに決定可能な演出パターンには、演出パターンPa1と、演出パターンPa2と、演出パターンPa3と、演出パターンPa4と、演出パターンPa5と、演出パターンPa6と、がある。演出パターンPa1は、変動ゲームが保留されたとき、通常保留画像が表示された後、次の変動ゲームの実行中に特定保留画像に変化しない演出パターンである。即ち、演出パターンPa1は、保留画像変化演出が実行されない演出パターンである。
第1特別保留数が「2」であるとき、副制御CPU41aは、新たに保留された変動ゲームが大当りとなるか否かと、新たに保留された変動ゲームの変動パターンと、に応じた抽選割合で演出パターンPa1~Pa6の何れかを決定する。演出パターンPa1が決定されることが、新たに保留された変動ゲームを対象とする保留画像変化演出が実行されないことの決定に相当する。また、演出パターンPa2~Pa6の何れかが決定されることが、新たに保留された変動ゲームを対象とする保留画像変化演出が実行されることの決定及び実行される場合の演出パターンの決定に相当する。
副制御CPU41aは、決定した演出パターンに基づいて、副制御RAM41cに記憶される保留画像演出情報を更新する。保留画像演出情報には、第1特別保留数の上限数である「4」と同数の保留画像演出情報がある。具体的に、保留画像演出情報には、最先に保留された変動ゲームに対応する第1保留画像演出情報と、2番目に保留された変動ゲームに対応する第2保留画像演出情報と、3番目に保留された変動ゲームに対応する第3保留画像演出情報と、4番目に保留された変動ゲームに対応する第4保留画像演出情報と、がある。
例えば、保留画像演出情報は、保留画像変化演出が実行中であるか否か、表示中の保留ゲーム画像の種類、対応する変動ゲームが実行されるまでに実行される各変動ゲームで別の保留ゲーム画像に変化するか否か、及び各変化タイミングでの変化後の特定保留画像の種類などを特定可能な情報である。なお、副制御CPU41aは、ゲーム開始コマンドの入力に基づいて、新たな変動ゲームが実行されると判定する場合、第1保留画像演出情報に記憶されている情報に基づいて変動画像演出情報を更新し、第2保留画像演出情報に記憶されている情報に基づいて第1保留画像演出情報を更新する。また、このとき、副制御CPU41aは、第3保留画像演出情報に記憶されている情報に基づいて第2保留画像演出情報を更新し、第4保留画像演出情報に記憶されている情報に基づいて第3保留画像演出情報を更新した後、第4保留画像演出情報を初期化する。
特定処理の説明に戻って、図8に示すように、ステップS202の処理が終了すると、副制御CPU41aは、新たに保留された変動ゲームに対応する保留画像演出情報に基づいて、新たに保留された変動ゲームを対象として保留画像変化演出が実行されるか否かを判定する(ステップS203)。新たに保留された変動ゲームを対象として保留画像変化演出が実行されない場合(ステップS203:NO)、副制御CPU41aは、特定処理を終了する。
新たに保留された変動ゲームを対象とした保留画像変化演出が実行される場合(ステップS203:YES)、副制御CPU41aは、変動画像変化演出の実行、及び当該変動画像変化演出の演出パターンを決定する(ステップS204)。即ち、副制御CPU41aは、新たに保留された変動ゲームを対象とした保留画像変化演出が実行されない場合、当該変動ゲームを対象とした変動画像変化演出の非実行を決定する。一方、副制御CPU41aは、新たに保留された変動ゲームを対象とした保留画像変化演出が実行される場合、当該変動ゲームを対象とした変動画像変化演出の実行を決定するとともに、当該変動画像変化演出の演出パターンを決定する。
例えば、副制御CPU41aは、新たに保留された変動ゲームが開始されるときの特定保留画像の種類と、新たに保留された変動ゲームが大当りとなるか否かと、新たに保留された変動ゲームの変動パターンと、に応じた抽選割合で変動画像変化演出の演出パターンを決定する。このとき、副制御CPU41aは、新たに保留された変動ゲームに対応する変動ゲーム画像の最終的な種類が第1特定変動画像(変動画像Gb2)であるよりも第2特定変動画像(変動画像Gb3)である方が大当り期待度が高くなるように演出パターンを決定する。ここで、変動ゲーム画像の最終的な種類とは、変動ゲーム画像に対応する変動ゲームが開始された後、当該変動ゲームにおいて所定のタイミングが到来した後に表示される変動ゲーム画像の種類である。また、副制御CPU41aは、新たに保留された変動ゲームに対応する変動ゲーム画像の最終的な種類が第2特定変動画像(変動画像Gb3)であるよりも第3特定変動画像(変動画像Gb4)である方が大当り期待度が高くなるように演出パターンを決定する。即ち、本実施形態において、変動ゲーム画像には、対応する変動ゲームが大当りとなる期待度を示唆する通常変動画像がある。また、変動ゲーム画像には、対応する変動ゲームが大当りとなる期待度を示唆する複数種類の特定変動画像がある。その後、副制御CPU41aは、特定処理を終了する。
変動画像変化演出の実行中である場合(ステップS201:YES)、副制御CPU41aは、新たに保留された変動ゲームを対象とした保留画像変化演出を実行しないことを特定可能なように保留画像演出情報を更新する。即ち、本実施形態では、特定保留画像が表示されている場合であっても、新たな特定保留画像が表示され得る一方、表示中の変動画像の種類によっては、新たな特定保留画像が表示されないようになっている。その後、副制御CPU41aは、特定処理を終了する。
ここで、変動画像変化演出の演出パターンについて説明する。
本実施形態において、変動画像変化演出の演出パターンは、新たに保留された変動ゲームが開始されるときの特定保留画像の種類に応じて異なる演出パターンが決定される。
図10(a)では、新たに保留された変動ゲームが開始されるときの特定保留画像が第1特定保留画像(保留画像Ga2)であるときに決定可能な演出パターンを例示している。本実施形態において、新たに保留された変動ゲームが開始されるときの特定保留画像が第1特定保留画像(保留画像Ga2)であるときに決定可能な演出パターンには、演出パターンPb1と、演出パターンPb2と、演出パターンPb3と、演出パターンPb4と、演出パターンPb5と、演出パターンPb6と、がある。演出パターンPb1,Pb2,Pb4は、変動ゲームが開始するとき、変化契機演出を契機として第1特定変動画像(変動画像Gb2)が表示される演出パターンである。演出パターンPb3,Pb5は、変動ゲームが開始するとき、変化契機演出を契機として第2特定変動画像(変動画像Gb3)が表示される演出パターンである。演出パターンPb6は、変動ゲームが開始するとき、変化契機演出を契機として第3特定変動画像(変動画像Gb4)が表示される演出パターンである。
演出パターンPb1,Pb3,Pb6は、所定のタイミングが到来するときに特定変動画像の表示態様が変化しない演出パターンである。演出パターンPb2は、所定のタイミングが到来するときに特定変動画像が第2特定変動画像(変動画像Gb3)に変化する演出パターンである。演出パターンPb4,Pb5は、所定のタイミングが到来するときに特定変動画像が第3特定変動画像(変動画像Gb4)に変化する演出パターンである。
図10(b)では、新たに保留された変動ゲームが開始されるときの特定保留画像が第2特定保留画像(保留画像Ga3)であるときに決定可能な演出パターンを示している。本実施形態において、新たに保留された変動ゲームが開始されるときの特定保留画像が第2特定保留画像(保留画像Ga3)であるときに決定可能な演出パターンには、演出パターンPc1と、演出パターンPc2と、演出パターンPc3と、がある。演出パターンPc1,Pc2は、変動ゲームが開始するとき、変化契機演出を契機として第2特定変動画像(変動画像Gb3)が表示される演出パターンである。演出パターンPc3は、変動ゲームが開始するとき、変化契機演出を契機として第3特定変動画像(変動画像Gb4)が表示される演出パターンである。演出パターンPc1,Pc3は、所定のタイミングが到来するときに特定変動画像の表示態様が変化しない演出パターンである。演出パターンPc2は、所定のタイミングが到来するときに特定変動画像が第3特定変動画像(変動画像Gb4)に変化する演出パターンである。
このように、新たに保留された変動ゲームが開始されるときの特定保留画像が第1特定保留画像(保留画像Ga2)であるときと、第2特定保留画像(保留画像Ga3)であるときとでは、当該変動ゲームが開始するときに表示される特定変動画像の種類が異なっている。より詳しく説明すると、新たに保留された変動ゲームが開始されるときの特定保留画像が第1特定保留画像(保留画像Ga2)であるときには、当該変動ゲームが開始するときに表示される特定変動画像として、第1特定変動画像(変動画像Gb2)、第2特定変動画像(変動画像Gb3)及び第3特定変動画像(変動画像Gb4)の何れかが表示される。一方、新たに保留された変動ゲームが開始されるときの特定保留画像が第2特定保留画像(保留画像Ga3)であるときには、当該変動ゲームが開始するときに表示される特定変動画像として、第2特定変動画像(変動画像Gb3)及び第3特定変動画像(変動画像Gb4)の何れかが表示される。即ち、新たに開始される変動ゲームに対応する特定保留画像が第1特定保留画像であるとき、当該変動ゲームが開始されるときに表示され得る特定変動画像の種類は、新たに開始される変動ゲームに対応する特定保留画像が第2特定保留画像であるとき、当該変動ゲームが開始されるときに表示され得る特定変動画像の種類と異なる。また、新たに開始される変動ゲームに対応する特定保留画像が大当り期待度の高い特定保留画像である方が、新たに開始される変動ゲームに対応する特定変動画像が期待度の高い特定変動画像となり易い。また、本実施形態において、第1特定保留画像を特定保留画像の第1段階、及び第2特定保留画像を特定保留画像の第2段階とし、第1変動画像を特定変動画像の第1段階、第2変動画像を特定変動画像の第2段階、及び第3変動画像を特定変動画像の第3段階としたとき、特定保留画像は、少なくとも同じ段階以上の特定変動画像に変化する。
次に、図11にしたがって、保留画像変化演出及び変動画像変化演出を実行させるための制御についてその作用とともに説明する。
図11(a)では、所定の変動ゲームが開始してから所定のタイミングが到来した後であり、当該変動ゲームに対応する変動ゲーム画像として通常変動画像(変動画像Gb1)が表示されている状況を示している。このような状況で新たな変動ゲームが保留される場合、実行中の変動ゲームを対象とする変動画像変化演出が実行されていないことから、新たに保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像として特定保留画像が表示されることを遊技者に期待させることができる。
所定の変動ゲームの実行中、新たな変動ゲームが保留されると、副制御CPU41aは、新たに保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像を第1保留表示領域HR1に表示させるように演出表示装置27を制御する。具体的に、副制御CPU41aは、ゲーム開始コマンドを入力してからゲーム終了コマンドを入力するまでの間に、先読みコマンドを入力すると、特定処理において更新された保留画像演出情報に基づいて、新たな変動ゲームが保留されたときに表示する保留ゲーム画像の種類を特定する。また、このとき、副制御CPU41aは、第1保留数情報から特定可能な第1特別保留数に基づいて特定可能な表示領域に特定した種類の保留ゲーム画像を表示させるように演出表示装置27を制御する。
図11(b)では、新たに保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像として通常保留画像(保留画像Ga1)が、3番目に保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像を表示する第1保留表示領域HR13に表示される状況を示している。この状況では、新たな変動ゲームが保留されたときに表示する保留ゲーム画像が通常保留画像であるものの、当該変動ゲームが開始されるまでに実行される変動ゲームにおいて特定保留画像に変化することを遊技者に期待させることができる。
新たなゲーム開始コマンドを入力してから所定時間が経過するとき、即ち、次の変動ゲームが開始されてから所定のタイミングが到来するとき、副制御CPU41aは、保留画像演出情報に基づいて、今回の変動ゲーム実行中、第1保留表示領域HR1に表示されている保留ゲーム画像が変化するか否かを特定する。第1保留表示領域HR1に表示されている保留ゲーム画像が変化するタイミングであるとき、副制御CPU41aは、保留変化画像Gc1を表示させるとともに、保留画像昇格演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。その後、副制御CPU41aは、保留画像演出情報に基づいて変化後の保留ゲーム画像の種類を特定するとともに、表示中の保留ゲーム画像に代えて、特定した種類の保留ゲーム画像を表示するように演出表示装置27を制御する。
図11(c)では、2番目に保留された変動ゲームに対応する通常保留画像が第1特定保留画像(保留画像Ga2)に変化する状況が示されている。特定保留画像が表示されたことにより、遊技者は、当該特定保留画像に対応する変動ゲームが開始されるときに特定変動画像が表示されることを事前に認識可能となる。また、特定保留画像には、大当り期待度の異なる複数種類の特定保留画像があることによって、保留画像昇格演出が実行されるとき、何れの特定保留画像が表示されるかに注目させることができる。
その後、保留画像変化演出の対象の変動ゲームが開始されるとき、副制御CPU41aは、当該保留画像変化演出を終了させるとともに、変化契機演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。具体的に、副制御CPU41aは、ゲーム開始コマンドを入力すると、更新後の変動画像演出情報に基づいて、変動画像演出が実行されるか否かを判定する。変動画像演出が実行されるとき、副制御CPU41aは、第1保留表示領域HR11に表示されている保留ゲーム画像の表示を終了するとともに、変化契機演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。また、副制御CPU41aは、変化契機演出の開始に伴って、操作ボタン19の操作有効期間を開始させる。
図11(d)に示すように、特定保留画像が表示されているとき、当該特定保留画像に対応する変動ゲームの開始に際して、当該特定保留画像の表示が終了するとともに、変化契機演出が実行される。このとき、表示が終了した特定保留画像の種類が第1特定保留画像であることにより、遊技者は、第1特定変動画像(変動画像Gb2)、第2特定変動画像(変動画像Gb3)又は第3特定変動画像(変動画像Gb4)が表示されることを事前に認識可能となる。
図11(e)に示すように、変化契機演出の操作有効期間が開始してから所定の時間が経過するとき、又は変化契機演出の操作有効期間において操作ボタン19が操作されるとき、副制御CPU41aは、変化結果画像Gg1を表示させるように演出表示装置27を制御する。具体的に、副制御CPU41aは、変動画像演出情報に基づいて、変動画像演出が実行される場合に表示する特定変動画像の種類を特定するとともに、特定した種類の特定変動画像に対応する変化結果画像Gg1を表示させるように演出表示装置27を制御する。即ち、演出表示装置27では、特定保留画像の表示が終了するとき、当該特定保留画像の種類に応じた特定変動画像の表示が開始される。より詳しく言えば、演出表示装置27では、特定保留画像の表示が終了するとき、操作ボタン19が操作されると、当該操作ボタン19の操作を契機として特定保留画像の種類に応じた特定変動画像の表示が開始される。また、特定保留画像の表示が終了するとき、操作ボタン19が操作されなかったときであっても、特定保留画像に対応する変動ゲームが開始されてから所定時間が経過したことを契機として、当該特定保留画像の種類に応じた特定変動画像の表示が開始される。このため、表示される特定変動画像の種類を事前に特定したい遊技者は、変化結果画像Gg1を視認することで、その後に表示される特定変動画像の種類を事前に特定することが可能である。また、上述したように、変化結果画像Gg1は、特定変動画像に比して大きい画像である。このため、変化結果画像Gg1の種類を遊技者に認識させ易くすることができ、その後に表示される特定変動画像の種類を遊技者に特定させ易くすることができる。
変化契機演出の終了後、特定変動画像が表示されているとき、当該特定変動画像に対応する変動ゲームが開始されてから所定のタイミングが到来すると、副制御CPU41aは、変動画像演出情報に基づいて、所定のタイミングが到来したときに別の特定変動画像に変化するか否かを判定する。所定のタイミングが到来したときに別の特定変動画像に変化するとき、副制御CPU41aは、促進画像Gf1を表示させるとともに、変動画像昇格演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。また、副制御CPU41aは、変動画像昇格演出の開始に伴って、操作ボタン19の操作有効期間を開始させる。
図11(f)では、特定変動画像に対応する変動ゲームが開始されてから所定のタイミングが到来し、変動画像昇格演出が実行される状況が示されている。このとき、実行中表示領域HR0には、第1特定変動画像(変動画像Gb2)が表示されている。上述したように、第1特定変動画像は、第2特定変動画像(変動画像Gb3)又は第3特定変動画像(変動画像Gb4)に変化する場合がある。このため、変動画像昇格演出が実行されるとき、表示中の特定変動画像が何れの特定変動画像に変化するかを遊技者に注目させることができる。
図11(g)に示すように、変動画像昇格演出の実行中の操作有効期間において操作ボタン19が操作されると、副制御CPU41aは、変動変化画像Gh1を表示させるように演出表示装置27を制御する。その後、副制御CPU41aは、変動画像演出情報に基づいて、変化後の特定変動画像の種類を特定するとともに、特定した種類の特定変動画像を表示するように演出表示装置27を制御する。このように、本実施形態では、特定保留画像に対応する変動ゲームが実行されるとき、当該変動ゲームにおいて特定変動画像の表示が開始された後、当該特定変動画像が別の種類の特定変動画像に変化することがある。これにより、遊技者は、特定変動画像が変化する前に比して、大当り期待度が高くなったことを認識可能である。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1-1)本実施形態では、演出表示装置27において、保留中の変動ゲームが大当りとなる期待度を示唆する特定保留画像と、実行中の変動ゲームが大当りとなる期待度を示唆する特定変動画像と、がある。特定保留画像には、複数種類の特定保留画像があり、特定変動画像には、複数種類の特定変動画像がある。そして、特定保留画像が表示されている状況において、当該特定保留画像に対応する変動ゲームが開始されるとき、当該特定保留画像の表示が終了するとともに、特定保留画像の種類に応じた特定変動画像の表示が開始されるようになっている。これによれば、特定保留画像に対応する変動ゲームが開始されるとき、何れの種類の特定変動画像の表示が開始されるかを遊技者に推測させるとともに、何れの種類の特定変動画像の表示が開始されるかに興味を持たせることができる。
(1-2)本実施形態によれば、表示中の特定変動画像が別の種類の特定変動画像に変化し得ることで、低い大当り期待度が示唆された場合であっても、高い大当り期待度を示唆する特定変動画像に変化するかもしれないという期待感を与えることができる。
(1-3)本実施形態によれば、特定保留画像が複数表示され得ることで、特定保留画像が表示されている状況であっても、新たな特定保留画像が表示されることに期待させることができる。一方、特定変動画像が表示されている状況では、新たな特定保留画像が表示されないことから、特定変動画像に対応する変動ゲームが大当りとなるか否かに注目させ易くすることができる。
(1-4)本実施形態では、特定保留画像が表示されている状況において、当該特定保留画像に対応するゲームが開始されるとき、操作ボタン19が操作されると、当該操作ボタン19の操作を契機として、特定保留画像の表示が終了するとともに、当該特定保留画像の種類に応じた特定変動画像の表示が開始されるようになっている。操作ボタン19の操作を契機として特定変動画像の表示が開始されることで、表示される特定変動画像の種類に注目させ易くすることができる。
(1-5)本実施形態では、変化契機演出の実行中の操作有効期間において、操作ボタン19が操作されない場合であっても特定変動画像を楽しませることができる。
(1-6)本実施形態では、実行中の変動ゲームを対象として、変動画像変化演出が実行されていない場合、当該変動ゲームの実行中に新たな変動ゲームが保留されることによって、当該変動ゲームを対象として、保留画像変化演出及び変動画像変化演出が実行され得る。このため、所定の変動ゲームが開始してから所定のタイミングが到来し、実行中の変動ゲームを対象とする変動画像変化演出が実行されないことが特定できた後、新たな変動ゲームが保留されるときには、新たに保留された変動ゲームに対応する保留ゲーム画像として特定保留画像が表示されることを遊技者に期待させることができる。
(1-7)本実施形態では、保留中の変動ゲームに対応する保留ゲーム画像が変化する場合がある。このため、新たな変動ゲームが保留されたときに表示する保留ゲーム画像が通常保留画像であっても、当該変動ゲームが開始されるまでに実行される変動ゲームにおいて特定保留画像に変化することを遊技者に期待させることができる。
(1-8)本実施形態では、特定保留画像に対応する変動ゲームが開始されるとき、特定変動画像が表示される。このため、遊技者は、特定保留画像が表示されることにより、当該特定保留画像に対応する変動ゲームが開始されるときに特定変動画像が表示されることを事前に認識可能となる。
(1-9)本実施形態によれば、特定保留画像には、大当り期待度の異なる複数種類の特定保留画像があるため、保留画像昇格演出が実行されるとき、何れの特定保留画像が表示されるかに注目させることができる。
[第2実施形態]
次に、パチンコ遊技機の第2実施形態について説明する。
以下の説明では、第1実施形態と同一構成及び同一制御内容について同一符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
第2実施形態のパチンコ遊技機10では、変化契機演出の実行中に操作有効期間が開始されない点で第1実施形態のパチンコ遊技機10と相違している。即ち、第2実施形態のパチンコ遊技機10において、変動画像変化演出は、操作ボタン19の操作を契機として実行される演出ではない。具体的に、第2実施形態のパチンコ遊技機10では、変化契機演出が開始してから所定時間が経過すると、変化契機演出が終了するとともに、変動画像変化演出が開始されるようになっている。
本実施形態において変動画像変化演出を実行させるために副制御CPU41aが実行する処理について説明する。
特定保留画像に対応する変動ゲームが開始されるとき、副制御CPU41aは、変動契機演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。その後、所定時間が経過すると、副制御CPU41aは、変動契機演出を終了させるとともに、変動画像変化演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。
このように、本実施形態では、特定保留画像の表示が終了するとき、特定変動画像は、変動ゲームが開始してから所定時間が経過したことを契機として表示が開始される。一方、特定変動画像が別の種類の特定変動画像に変化するとき、当該特定変動画像の変化は、第1実施形態と同様に、操作ボタン19の操作を契機として実行される。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(2-1)本実施形態において、特定保留画像の表示が終了することにより、特定変動画像に注目を集められる。一方、表示中の特定変動画像が別の種類の特定変動画像に変化するときには、既に、特定変動画像が表示中であることから、遊技者の注意が別の演出に向かっている虞がある。このため、特定保留画像の表示の終了に際して、特定変動画像の表示が開始されるときには、操作手段の操作を契機とせずに実行され、特定変動画像が別の種類の特定変動画像に変化するときには、操作手段の操作を契機として実行されることで、特定変動画像の変化に注目を集めることができる。
(2-2)本実施形態によれば、特定保留画像が1つしか表示されないことで、特定保留画像、及び特定変動画像の希少性を高めるとともに、特定保留画像の種類、及び特定変動画像の種類に注目させ易くすることができる。
[第3実施形態]
次に、パチンコ遊技機の第3実施形態について説明する。
第3実施形態のパチンコ遊技機10では、変動画像昇格演出の実行中に操作有効期間が開始されない点で第1実施形態のパチンコ遊技機10と相違している。具体的に、本実施形態では、特定変動画像に対応する変動ゲームの実行中、所定のタイミングが到来すると、演出表示装置27において変動変化画像Gh1が表示されることで変動画像昇格演出が実行されるようになっている。その後、演出表示装置27では、特定変動画像が別の種類の特定変動画像に変化するようになっている。
本実施形態において変動画像昇格演出を実行させるために副制御CPU41aが実行する処理について説明する。
特定変動画像に対応する変動ゲームが開始されてから所定のタイミングが到来すると、副制御CPU41aは、所定のタイミングが到来したときに別の特定変動画像に変化するか否かを判定する。所定のタイミングが到来したときに別の特定変動画像に変化するとき、副制御CPU41aは、変動変化画像Gh1を表示させ、変動画像昇格演出を実行させるように演出表示装置27を制御する。その後、副制御CPU41aは、変動画像演出情報に基づいて、変化後の特定変動画像の種類を特定するとともに、当該特定した種類の特定変動画像を表示させるように演出表示装置27を制御する。
このように、本実施形態において、特定変動画像が別の種類の特定変動画像に変化するとき、当該特定変動画像の変化は、操作ボタン19の操作を契機としては、実行されないようになっている。
(3-1)本実施形態において、特定保留画像の表示が終了するとともに、特定変動画像の表示が開始されるときには、操作ボタン19の操作を契機として当該特定変動画像の表示が開始される。一方、特定変動画像が別の種類の特定変動画像に変化するときには、操作ボタン19の操作を変化の契機としない。このため、特定保留画像の表示が終了するとともに、特定変動画像の表示が開始されることへの特別感を高めることができる。
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・例えば、第2実施形態と、第3実施形態とを組み合わせて実施してもよい。この場合、特定保留画像の表示が終了するとともに、特定変動画像の表示が開始されるとき、当該特定変動画像の表示の開始は、操作ボタン19の操作を契機とせず、特定変動画像が別の種類の特定変動画像に変化するときであっても、操作ボタン19の操作を変化の契機としない。
これによれば、特定変動画像の表示が開始するタイミング、及び特定変動画像が変化するタイミングのそれぞれを予期し難くなることで、特定変動画像の表示の開始、及び特定変動画像の変化が発生したときに遊技者に驚きを与えることができる。
・各実施形態において、特定保留画像が表示されている場合には、新たな特定保留画像は表示されないようにしてもよい。例えば、保留画像変化演出が表示されることが決定されている一方、未だ当該保留画像変化演出が実行されていない場合、新たな保留画像変化演出の実行を決定しないようにすることで、特定保留画像が表示されている場合には、新たな特定保留画像は表示されないようにしてもよい。
特定保留画像が表示されている場合には、新たな特定保留画像は表示されないように構成することで、特定保留画像が1つしか表示されないようにすることができる。そして、特定保留画像が1つしか表示されないようにすることで、特定保留画像、及び特定変動画像の希少性を高めるとともに、特定保留画像の種類、及び特定変動画像の種類に注目させ易くすることができる。
・各実施形態において、実行中表示領域HR0、第1保留表示領域HR1及び第2保留表示領域HR2は、遊技状態に応じて、それぞれ演出表示装置27における位置が変化してもよい。
・各実施形態において、変動ゲームの実行中、通常変動画像が特定変動画像に変化し得るようにしてもよい。例えば、通常保留画像に対応する変動ゲームの開始に際して、変動画像変化演出が実行される場合があるようにしてもよい。また例えば、実行中の変動ゲームに対応する変動ゲーム画像として、通常変動画像が表示されているとき、当該通常変動画像が特定変動画像に変化する場合があってもよい。
・各実施形態において、特定変動画像の変化は、1回の変動ゲームの実行中に複数回あってもよい。
・各実施形態において、特定変動画像は、変動ゲームが開始してから所定時間が経過してから表示されたがこれに限らない。例えば、特定変動画像は、変動ゲームが開始するとともに表示が開始されるようにしてもよい。即ち、特定保留画像の表示が終了するとき、特定変動画像は、変動ゲームが開始したこと、又は変動ゲームが開始してから所定時間が経過したことを契機として表示が開始されるようにしてもよい。
・各実施形態において、保留ゲーム画像には、保留画像Ga1~保留画像Ga3に加えて、又は代えて別の種類の保留画像が1又は複数あってもよい。別の種類の保留画像には、通常保留画像があってもよい。また、別の種類の保留画像には、特定保留画像があってもよい。
・各実施形態において、変動ゲーム画像には、変動画像Gb1~変動画像Gb4に加えて、又は代えて別の種類の変動画像が1又は複数あってもよい。別の種類の変動画像には、通常変動画像があってもよい。また、別の種類の変動画像には、特定変動画像があってもよい。
・各実施形態において、特定変動画像は、変化契機演出の実行中の操作有効期間において操作ボタン19が操作されてから所定時間が経過してから表示されたがこれに限らない。例えば、変化契機演出の実行中の操作有効期間において操作ボタン19が操作されたときに表示されるようにしてもよい。
・各実施形態において、保留ゲーム画像は、操作ボタン19の操作を契機として別の保留ゲーム画像に変化してもよい。例えば、保留画像昇格演出が実行されるとき、当該保留画像昇格演出の実行に伴って、操作有効期間が開始され、当該操作有効期間において操作ボタン19が操作されることを契機として別の保留ゲーム画像に変化してもよい。
・各実施形態において、変化契機演出の実行中の操作有効期間において操作ボタン19が操作されてから所定時間が経過してから表示されたがこれに限らない。例えば、変化契機演出の実行中の操作有効期間において操作ボタン19が操作されたときに表示されるようにしてもよい。
・各実施形態において、複数種類の保留ゲーム画像のうち一部又は全部の保留ゲーム画像は、対応する変動ゲームの大当り期待度を示唆しないようにしてもよい。例えば、通常保留画像は、当該通常保留画像に対応する変動ゲームの大当り期待度を示唆しないようにしてもよい。
・各実施形態において、複数種類の変動ゲーム画像のうち一部又は全部の変動ゲーム画像は、対応する変動ゲームの大当り期待度を示唆しないようにしてもよい。例えば、通常変動画像は、当該通常変動画像に対応する変動ゲームの大当り期待度を示唆しないようにしてもよい。
・各実施形態において、操作有効期間では、操作ボタン19が所定の態様で操作されていなくても、操作ボタン19が所定の態様で操作されたものと見做す特定制御が実行され得るとよい。例えば、特定制御は、遊技者が任意に設定可能な設定状態が第1状態であるときに実行される一方、第2状態であるときには実行されないようにするとよい。
・各実施形態において、変動パターンは、当該変動パターンに対応する変動ゲームが実行されるときに保留中の変動ゲームの数によって抽選割合が異なるようにしてもよい。この場合、保留中の変動ゲームの数が少ない方が変動時間が長い変動パターンが選択され易いようにするとよい。
・各実施形態において、遊技状態として確率状態及びベース状態が採用されたが、これに限らず、例えば、遊技状態として確率状態が採用されずにベース状態が採用されてもよい。また、例えば、遊技状態としてベース状態が採用されずに確率状態が採用されてもよい。
・各実施形態において、例えば、大当り遊技の終了後、低ベース状態となる大当りの種類があってもよい。
・各実施形態において、第1特別ゲームよりも第2特別ゲームを優先的に実行したが、これに限らず、例えば、第2特別ゲームよりも第1特別ゲームを優先的に実行してもよい。また、例えば、第1始動口28及び第2始動口29に遊技球が入球した順序で実行されてもよく、例えば、第1特別ゲームと第2特別ゲームとが同時に実行可能であってもよい。また、例えば、特別ゲームの種類が1種類であってもよく、第1特別ゲームと第2特別ゲームとのうち一方が実行されてもよい。
・各実施形態において、主制御基板40と副制御基板41とが配設され、各種機能が搭載されたが、これに限らず、例えば、一方の基板における機能が他方の基板における機能として搭載されてもよい。また、演出表示装置27の制御を行う手段が別々に備えられてもよい。また、このような2種類の基板に限らず、例えば、一体的な基板として構成されてもよく、3種類以上の基板として構成されてもよい。具体的な一例としては、副制御基板41の機能を、演出に関する制御を統括的に行う統括制御基板と、画像の表示に関する制御を行う表示制御基板とに分けてもよい。
・各実施形態において、図柄コマンドにより、大当り(大当り遊技)の種類を指定していたが、ゲーム開始コマンドや、その他専用の制御コマンドにより、大当りの種類を指定するようにしてもよい。
・各実施形態において、特別ゲームに係わる各種の乱数情報は、特別保留数に応じて設けられた記憶領域に記憶するようにしてもよい。この場合、特別ゲームが実行される毎に、乱数情報がシフト処理され、特別保留数が「1」減算された記憶領域に記憶してもよい。
・各実施形態において、例えば、所定の抽選により特別可変部材32が開状態に動作し、大入賞口31に入球した遊技球が特定通過領域を通過したことにより大当り遊技が付与される遊技機(所謂、「2種の遊技機」)であってもよい。また、例えば、所定の入球口への遊技球の入球を契機として大当り遊技が開始される遊技機(所謂、3種の遊技機)であってもよい。また、例えば、高確率状態が付与されなくてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記特定保留画像が表示されている場合であっても、新たな特定保留画像が表示され得る一方、表示中の前記変動画像の種類によっては、新たな特定保留画像が表示されないとよい。
(ロ)前記操作有効期間では、前記操作手段が所定の態様で操作されていなくても、前記操作手段が前記所定の態様で操作されたものと見做す特定制御が実行され得るとよい。