以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、図1〜3を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の一部を示す平面図である。図3は、図1における表示器4の拡大図である。
図1に例示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
パチンコ遊技機1は、上皿28と、上皿28の下方に設けられた下皿29とを備えている。上皿28は、発射装置(不図示)へ供給される遊技球及び賞球を溜めるものである。下皿29は、パチンコ遊技機1から払い出された賞球としての遊技球を溜めるものである。この下皿29には取り出しボタン23が近接配置されており、取り出しボタン23を遊技者が操作すると、下皿29の下面の一部が開口されて、下皿29に溜まった遊技球が下皿29の下方に配置された不図示の箱等に落下する。なお、他の実施形態では、上皿28及び下皿29が1つの皿で構成されてもよい。
パチンコ遊技機1では、遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計回り方向に回転させると、上皿28から発射装置へと案内された遊技球がレバー21の回転角度に応じた打球力で遊技領域10における上部位置へと発射される。遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
遊技者がレバー21を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で発射装置から発射される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように、遊技領域10における左側を流下する。一方、遊技者がレバー21を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で発射装置から発射される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように、遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、及び電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、第1大入賞口13、2つの普通入賞口14、ゲート16、上記電動チューリップ17、及び第2大入賞口19が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、第1大入賞口13、普通入賞口14、及び第2大入賞口19のいずれかに入賞し得る。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿28又は下皿29に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と称し、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と称し、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と称するものとする。
第1大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される。この第1大入賞口13の開口部には、第1大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。第1大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、上記プレートを作動させて第1大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。大当たり遊技中は、所定条件(本実施形態では、第1大入賞口13への9個の遊技球の入賞、又は第1大入賞口13が開放されてから29.5秒の経過)を満たすまで第1大入賞口13が開放状態に維持されてから閉塞されるラウンド遊技が所定回数実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
第2大入賞口19は、特別図柄判定の結果に応じて開放される。この第2大入賞口19の開口部には、図1及び図4に例示されるように、第2大入賞口19を開閉する第1羽根部材191が設けられている。後に詳述するが、大当たり遊技中は、上述した第1大入賞口13を開放するラウンド遊技に続いて、第2大入賞口19を短開放する短開放ラウンド遊技、又は第2大入賞口19を長開放する長開放ラウンド遊技が実行される。
短開放ラウンド遊技では、例えば第2大入賞口19が開放されてから0.1秒が経過するといった所定条件が満たされるまで第2大入賞口19が開放状態に維持され、そしてその後閉塞される。一方、長開放ラウンド遊技では、例えば、第2大入賞口19が開放されてから29.5秒が経過するか、又は第2大入賞口19に9個の遊技球が入賞するといった所定条件が満たされるまで、第2大入賞口19が開放状態に維持されて、その後閉塞される。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1の実線を参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(図1の破線を参照)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に例示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球がゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。なお、以下の説明では、ゲート16に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
[パチンコ遊技機1の演出手段の構成例]
図1に例示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、液晶表示装置5、スピーカ24、盤ランプ25、センターランプ30等が設けられている。また、図1には示されていないが、遊技盤2には、演出役物71(図16参照)が設けられており、枠部材3には、枠ランプ37(図16参照)が内蔵されている。
液晶表示装置5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、液晶表示装置5の表示画面は、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。この表示画面には、例えば、特別図柄判定の結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行う特定の図柄やキャラクタやアイテム、特別図柄判定が保留されている数だけ表示される保留表示画像(保留アイコン)等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、画像表示装置は、EL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
スピーカ24は、液晶表示装置5で行われる表示演出と同期するように、あるいは非同期に、楽曲や音声、効果音等の演出音を出力して音による演出を行う。
演出役物71は、遊技盤2に対して可動に構成されており、演出役物71自体の動きと光との両方あるいはそれらのうちの一方によって各種の演出を行う。
盤ランプ25及び枠ランプ37は、点灯又は点滅のパターンの変更、発光色の変更等の光による各種の演出を行う。
[パチンコ遊技機1の操作手段の構成例]
図2に例示されるように、枠部材3には、遊技者が操作する操作手段として、演出ボタン26及び演出キー27が設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。演出ボタン26は、その上面が枠部材3の上面と略同じ高さにある通常位置と、その上面が枠部材3の上面に対して所定の高さ(例えば10センチ)だけ上方に突出した突出位置との間でその高さを変更可能に構成されている。なお、演出ボタン26は、通常位置と突出位置との間におけるどの高さにあっても押下が可能である。
演出キー27は、遊技者が選択操作を行うためのいわゆる十字キーであり、上を指示するための上キーと、下を指示するための下キーと、左を指示するための左キーと、右を指示するための右キーとから構成されている。パチンコ遊技機1では、演出ボタン26又は演出キー27の操作に応じた演出が行われる場合がある。また、演出ボタン26や演出キー27は、各種の設定操作にも使用される。
[表示器4の構成例]
図3は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図3に例示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、第2特別図柄保留表示器44、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、遊技状態表示器47、ラウンド表示器48等を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、第1特別図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、第2特別図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す第2特別図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。第1特別図柄表示器41及び第2特別図柄表示器42には、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄、又は特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第1特別図柄保留表示器43は、第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特別図柄保留表示器44は、第2特別図柄判定の保留数を表示する。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。普通図柄保留表示器46は、普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。ラウンド表示器48は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技中における第1大入賞口13及び第2大入賞口19の開放パターンを表示する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と称し、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と称するものとする。
[第2大入賞口19の内部構成例]
図4は、第2大入賞口19の構成例について説明するための概略図である。図1及び図4に例示されるように、第2大入賞口19の開口部には、第2大入賞口19を開閉する第1羽根部材191が設けられている。第2大入賞口19は、通常はこの第1羽根部材191によって閉塞されている。これに対して、大当たり遊技中の所定ラウンドにおいて、第1羽根部材191を動作させて第2大入賞口19を短開放する短開放ラウンド遊技、又は第1羽根部材191を動作させて第2大入賞口19を長開放する長開放ラウンド遊技が行われる。
また、第2大入賞口19の内部には、第2大入賞口スイッチ116、V入賞口スイッチ117、排出スイッチ118、第2羽根部材192等が設けられている。
第2大入賞口スイッチ116は、第2大入賞口19に入賞した遊技球を検知するものである。V入賞口スイッチ117は、V領域195への遊技球の侵入を検知するものである。排出スイッチ118は、ハズレ領域196への遊技球の進入を検知するものである。第2羽根部材192は、第2大入賞口スイッチ116を通過した遊技球をV領域195又はハズレ領域196へと案内するものである。
大当たり遊技が行われていないときには、第2大入賞口19が第1羽根部材191によって閉塞されると共に、V領域195が第2羽根部材192によって閉塞されている(図4(A)参照)。これに対して、大当たり遊技が開始されて第1大入賞口13を開放する所定回数のラウンド遊技が行われた後に、まず、第1羽根部材191が回動して第2大入賞口19が開放される(図4(B)参照)。これにより、第2大入賞口19が、遊技球が進入し難い進入困難状態から侵入し易い進入容易状態へと一時的に変化する。図4(B)に示される状態では、V領域195が第2羽根部材192によって閉塞されている。このため、第2大入賞口19内に進入した遊技球は、第2羽根部材192によってハズレ領域196へと案内される。
第2大入賞口19の開放開始から所定時間(例えば3秒)が経過すると、第2羽根部材192が設定時間(例えば10秒)だけV領域195を開放した開姿勢(図4(C)参照)を維持した後にV領域195を閉塞する閉姿勢(図4(B)参照)に戻る。このため、第2大入賞口19が第1羽根部材191によって解放されると共にV領域195が第2羽根部材192によって解放されている間に、遊技球のV領域195への進入(以下「V入賞」ともいう)が可能となる。
このように、本実施形態では、V領域195は、第1羽根部材191及び第2羽根部材192の両方が同時期に動作することによって、V領域195に対して遊技球が通過し難い通過困難状態から通過し易い通過容易状態へと一時的に変化する。
図4に例示されるように、V領域195に進入する遊技球は、V入賞口スイッチ117によって検知される。このV入賞口スイッチ117は、確変スイッチとしての機能を有している。このため、第2大入賞口19に入賞した遊技球がこのV入賞口スイッチ117によって検知されると、大当たり遊技が終了した後に、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態からその確率が相対的に高い高確率状態へと移行する。また、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、この高確率状態への移行に伴い、第2始動口12に遊技球が入賞し易くなるいわゆる電チューサポート機能が付与される。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、V領域195への遊技球の進入が困難な動作態様で第1羽根部材191及び第2羽根部材192を動作させる「短開放当たり」と、V領域195への遊技球の進入が容易な動作態様で第1羽根部材191及び第2羽根部材192を動作させる「長開放当たり」との2種類の大当たりが用意されており、基本的には、後者の大当たりに当選した場合にのみ、上述した高確率状態への移行が可能となる。
また、ハズレ領域196に進入する遊技球は、排出スイッチ118によって検知される。この排出スイッチ118を通過した遊技球は、必ずハズレ領域196を通過する。
なお、他の実施形態では、V入賞口スイッチ117がV領域195の下流あるいはV領域195内に設けられていてもよいし、排出スイッチ118がハズレ領域196の下流あるいはハズレ領域196内に設けられていてもよい。
ここまで、図1〜図4に基づいてパチンコ遊技機1の構成について説明したが、図1〜図4に示す構成は単なる一例であって、他の構成であってもよい。例えば、第2羽根部材192に替えて、V領域195を閉塞する位置とV領域195を開放する位置との間でスライド可能なスライド部材を設けるといった構成変更が一例として挙げられる。
[遊技の流れについて]
図5は、遊技の流れについて説明するための説明図である。図5に例示されているように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、「通常遊技状態」、「確変遊技状態」、又は「時短遊技状態」で遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。すなわち、通常遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/399)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/25)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される。
「確変遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、確変遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば1/110)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
「時短遊技状態」は、上述した低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、時短遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/399)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
なお、以下の説明では、電チューサポート機能が付与されていることによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易な状態を「高ベース状態」と称し、電チューサポート機能が付与されていないことによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易ではない状態を「低ベース状態」と称すものとする。
遊技者が右打ちした遊技球は、第1始動口11及び第2始動口12のうち、基本的には、第2始動口12にしか入賞しない。そして、高ベース状態のときに比べて、低ベース状態のときには、第2始動口12に遊技球が入賞し難くなっており、第2始動口12よりも第1始動口11の方に遊技球が入賞し易くなっている。このため、低ベース状態(通常遊技状態がこれに該当する)にて遊技状態が制御されているときには、遊技者は、第1始動口11を狙った左打ちにより遊技を行うことになる。
通常遊技状態のときに第1始動口11に遊技球が入賞すると、第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄表示器41において特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄が停止表示される。その際、大当たり遊技を実行しないと判定された場合には、ハズレ図柄が停止表示される。一方、大当たり遊技を実行すると判定された場合には、大当たり図柄が停止表示される。
上述した短開放当たりを示す大当たり図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示された場合(図5(A)参照)、大当たり遊技中における所定ラウンドにおいて第2大入賞口19を短開放する短開放ラウンド遊技が行われる。この短開放ラウンド遊技が行われる場合、基本的には遊技球がV入賞口スイッチ117を通過してV領域195に進入することはないため、大当たり遊技が終了した後は、特別図柄判定が例えば100回行われるまでの間、時短遊技状態にて遊技状態が制御されることになる(図5(B)参照)。
一方、上述した長開放当たりを示す大当たり図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示された場合(図5(C)参照)、大当たり遊技中における所定ラウンドにおいて第2大入賞口19を長開放する長開放ラウンド遊技が行われる。この長開放ラウンド遊技が行われる場合、遊技者は、遊技球をV領域195に容易に進入させることが可能である。このため、遊技球がV入賞口スイッチ117を通過(V入賞)してV領域195に進入すると、大当たり遊技が終了した後は、特別図柄判定が例えば160回行われるまでの間、確変遊技状態にて遊技状態が制御されることになる(図5(D)参照)。
なお、長開放ラウンド遊技中に遊技球がV入賞口スイッチ117を通過(V入賞)しなかった場合には、大当たり遊技が終了した後は、時短遊技状態にて遊技状態が制御されることになる(図5(E)参照)。
このように、遊技状態が通常遊技状態から確変遊技状態(又は時短遊技状態)に移行した場合、すなわち、低ベース状態から高ベース状態に移行した場合、第1始動口11よりも第2始動口12の方が、遊技球が入賞し易くなる。このため、高ベース状態(確変遊技状態と時短遊技状態がこれに該当する)で遊技が制御されているときには、遊技者は、第2始動口12を狙った右打ちにより遊技を行うことになる。
確変遊技状態のときに遊技球がゲート16を通過すると、普通図柄判定が行われる。上述したように、確変遊技状態における普通図柄判定では、12/12の割合で第2始動口12を開放すると判定され、その上、第2始動口12の開放時間が相対的に長い(本実施形態では1.6秒×3回)。このため、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球が第2始動口12に容易に入賞して、高確率状態で第2特別図柄判定が行われることになる。また、確変遊技状態においては、通常遊技状態のときに比べて、大当たりを引き当て易い。
右打ちされた遊技球が第2始動口12に入賞すると、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄表示器42に特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の判定結果を示す第2特別図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定によって大当たり遊技を実行しないと判定された場合には、ハズレ図柄が停止される。一方、大当たり遊技を実行すると判定された場合には、長開放当たりを示す大当たり図柄が第2特別図柄表示器42に停止表示され(図5(F)参照)、長開放ラウンド遊技中のV入賞を条件として、大当たり遊技終了後は、再び確変遊技状態にて遊技状態が制御されることになる。
一方、確変遊技状態に移行してから160回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が行われても1度も大当たり遊技を実行すると判定されなかった場合には、160回目の特別図柄判定の判定結果を示す第2特別図柄が停止表示された後に、遊技状態が確変遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる(図5(G)参照)。
大当たり遊技が終了した後に時短遊技状態に移行した場合、確変遊技状態と同様に高ベース状態であるため、遊技者は、第2始動口12を狙った右打ちにより遊技を行うことになる。右打ちされた遊技球が第2始動口12に入賞すると、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄表示器42に第2特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の判定結果を示す第2特別図柄が停止表示される。ここで、大当たり遊技を実行すると判定された場合には、長開放当たりと示す大当たり図柄が第2特別図柄表示器42に停止表示され(図5(H)参照)、長開放ラウンド遊技中のV入賞を条件として、大当たり遊技終了後は、確変遊技状態にて遊技状態が制御されることになる。一方、100回の特別図柄判定(主には第2特別図柄判定)が行われても1度も大当たり遊技を実行すると判定されなかった場合、100回目の特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示された後に、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる(図5(I)参照)。
[液晶表示装置5の画面構成]
次に、図6を参照しつつ、液晶表示装置5の画面構成について説明する。図6は、液晶表示装置5における装飾図柄51及びアイコン52の表示例を示す画面図である。本実施形態のパチンコ遊技機1では、図6に示すように、アイコン52、複数の図柄を含んだ装飾図柄51、リーチ演出や予告演出等で用いられる画像等が液晶表示装置5の画面に表示される。
(装飾図柄51について)
液晶表示装置5では、第1特別図柄の変動表示が開始されるのとほぼ同時に、装飾図柄51の変動表示が開始される。具体的には、液晶表示装置5の表示画面には、例えば1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる装飾図柄51a〜51cが横並びに3列表示されており、第1特別図柄の変動表示が開始されるとほぼ同時に、これらの装飾図柄51a〜」51cが例えば上から下へスクロールするように、装飾図柄51a〜51cの変動表示が開始される。
そして、スクロールの開始後、全ての装飾図柄51a〜51cが停止するのに先立って、まず、例えば左列の装飾図柄(左図柄)51aと右列の装飾図柄(右図柄)51cとが疑似停止する。ここで、「疑似停止」とは、装飾図柄51が停止しているかのように見せかけるために、装飾図柄51を有効ライン上で揺れているように微動させて表示することである。このような装飾図柄51a,51cの疑似停止の際に、有効ライン上に同一の装飾図柄51a,51cが疑似停止しなかった場合にはリーチが成立しないため、後述するリーチ演出が行われることはない。リーチ演出が行われない場合、中列の装飾図柄(中図柄)51bが停止して、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示す3つの装飾図柄51a〜51c(ハズレを示す組み合わせの図柄)が有効ライン上に完全に停止することになる。ここで、「有効ライン」とは、図6に例示するように、横一列に並んだ3つの領域53a〜53cを結ぶ横方向のラインである。
一方、左図柄51aと右図柄51cとが疑似停止する際に、有効ライン上に同一の装飾図柄51a,51cが疑似停止すると、リーチが成立する。リーチが成立すると、有効ライン上に同一の装飾図柄51a〜51cが3つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与えるリーチ演出が行われる。
ここで、リーチ演出としては、ノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、及びSPSPリーチ演出の3種類が用意されている。
ノーマルリーチ演出は、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、且つ特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に設定された場合に選択され易いリーチ演出である。このため、ノーマルリーチ演出は、大当たりに対する信頼度が他のリーチ演出に比べて低いことを示唆するリーチ演出である。なお、詳細な説明は省略するが、このノーマルリーチ演出の途中や終盤で、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出に発展する場合がある。
SPリーチ演出は、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合や、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、且つ特別図柄の変動時間が相対的に長い時間に設定された場合に選択され易いリーチ演出である。なお、SPリーチ演出は、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」の場合と比較して、「ハズレ」の場合の方がより選択され易い。このため、SPリーチ演出は、大当たりに対する信頼度が、ノーマルリーチ演出とSPSPリーチ演出とを基準として、中程度であることを示唆するリーチ演出である。詳細な説明は省略するが、このSPリーチ演出の途中や終盤で、SPSPリーチ演出に発展する場合がある。
SPSPリーチ演出は、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合や、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、且つ特別図柄の変動時間が相対的に長い時間に設定された場合に選択され易いリーチ演出である。なお、SPSPリーチ演出は、特別図柄判定の結果が「ハズレ」の場合と比較して、「大当たり」の場合の方がより選択され易い。このため、SPSPリーチ演出は、大当たりに対する信頼度が他のリーチ演出に比べて高いことを示唆するリーチ演出である。
このような特別図柄の変動表示中に装飾図柄51を用いて行われる演出を、本実施形態では「変動演出」と称する。
(アイコン52について)
パチンコ遊技機1では、第1始動口11に遊技球が入賞すると、遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する第1特別図柄判定が行われる。そして、第1特別図柄表示器41において、第1特別図柄が変動表示された後に第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄が停止表示される。一方、第1始動口11に遊技球が入賞しても、その入賞に対応する第1特別図柄判定及び第1特別図柄の変動表示をすぐに行えない場合がある。具体的には、特別図柄の変動表示中、あるいは大当たり遊技中の場合が挙げられる。
例えば、第1特別図柄の変動中に第1始動口11に遊技球が入賞した場合は、当該変動中の第1特別図柄が停止表示されるまで当該入賞に対応する第1特別図柄判定及び第1特別図柄の変動表示は行われない。また、大当たり遊技中に第1始動口11に遊技球が入賞した場合は、当該大当たり遊技が終了するまで当該入賞に対応する第1特別図柄判定及び第1特別図柄の変動表示は行われない。そのため、このように第1始動口11に遊技球が入賞しても、その入賞に対応する第1特別図柄判定や第1特別図柄の変動表示をすぐに行えない場合には、その入賞に対応する第1特別図柄判定の実行及び第1特別図柄の変動表示の開始が保留される。そして、特別図柄の変動表示が終了するか、あるいは大当たり遊技が終了すると、保留されていた第1特別図柄判定及び第1特別図柄の変動表示が行われる。
そのため、図6に例示するように、液晶表示装置5の画面には、第1始動口11への遊技球の入賞に応じた第1特別図柄の変動表示が保留されていること、あるいは第1特別図柄の変動表示が行われていることを示すアイコン52を表示するための領域として、変動中表示領域56と保留表示領域57とが設けられている。変動中表示領域56には、第1特別図柄が変動表示中であることを示すアイコン52として、変動中アイコン520が表示される。保留表示領域57には、第1特別図柄判定が保留されていることを示すアイコン52が、第1特別図柄判定の保留数と同じ数だけ表示される。
例えば、第1特別図柄判定の保留数が「1」の場合は、保留表示領域57に1個の保留アイコン521が表示される。また、第1特別図柄判定の保留数が「2」の場合は、保留表示領域57に2個の保留アイコン521,522が表示される。また、第1特別図柄判定の保留数が「3」の場合には、保留表示領域57に3個の保留アイコン521〜523が表示される。また、第1特別図柄判定の保留数が「4」の場合には、保留表示領域57に4個の保留アイコン521〜524が表示される(図6参照)。
より詳細に説明すると、第1特別図柄が変動しておらず、且つ第1特別図柄判定の保留数が「0」の状態で遊技球が第1始動口11に入賞すると、変動中アイコン520が変動中表示領域56に表示される。なお、変動中アイコン520は、この変動中アイコン520に対応する第1特別図柄の変動表示の開始に伴って変動中表示領域56に表示され、その変動表示の終了に伴って変動中表示領域56から消去される。
一方、第1特別図柄判定の保留数が「0」の状態で第1特別図柄が変動表示されているときに第1始動口11に遊技球が入賞すると、保留表示領域57に保留アイコン(以下「第1保留アイコン」ともいう)521が表示される。そして、この第1特別図柄の変動表示が終了する前に第1始動口11に遊技球が新たに入賞すると、遊技球が入賞する毎に保留アイコン(以下「第2保留アイコン」ともいう)522、保留アイコン(以下「第3保留アイコン」ともいう)523、保留アイコン(以下「第4保留アイコン」ともいう)524が順次表示されることになる。
なお、第1特別図柄判定の保留数が「4」の状態(保留アイコン521〜524が表示された状態)で第1始動口11に遊技球が入賞した場合、その入賞に応じて第1特別図柄判定が保留されることはないため、新たな保留アイコンが表示されることはない。
また、変動中表示領域56に表示されていた変動中アイコン520が消えると、第1保留アイコン521に対応する第1特別図柄の変動表示の開始に伴って保留表示領域57に表示されていた第1保留アイコン521が変動中表示領域56にシフトする。その際、保留表示領域57に第1保留アイコン521以外の保留アイコンが表示されている場合には、その保留アイコンを保留表示領域57内で変動中表示領域56側へシフトさせるシフト処理が併せて行われる。
具体的には、第1保留アイコン521〜第3保留アイコン523の3つの保留アイコンが表示された状態で第1保留アイコン521に対応する第1特別図柄の変動表示が開始される場合には、第1保留アイコン521が変動中表示領域56にシフトするのに伴い、第1保留アイコン521が表示されていた位置に第2保留アイコン522がシフトし、その第2保留アイコン522が表示されていた位置に第3保留アイコン523がシフトする。
[各種演出の説明]
続いて、第1特別図柄の変動中に行われる各種演出について説明する。
[変動演出中の予告演出について]
第1特別図柄の変動表示に伴う変動演出中には、各種の予告演出が行われる場合がある。予告演出には、例えば、疑似連続予告演出、保留アイコン色変化予告演出、ステップアップ予告演出等がある。
具体的には、第1始動口11に遊技球が入賞し、その入賞時に取得された各種乱数に基づいて第1特別図柄判定が行われる。なお、ここで言う「乱数」は、後述する大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数である。そして、この第1特別図柄判定に関する判定結果が得られると、その判定結果に基づいて、予告演出を実行するか否かが決定される。
ここで、予告演出を実行すると判定された場合、上記に例示した疑似連続予告演出、保留アイコン色変化予告演出、ステップアップ予告演出のうちのいずれかの予告演出が実行される。一方、第1特別図柄判定の結果に基づいて予告演出を実行しないと決定された場合、いずれの予告演出も実行されない。
(疑似連続予告演出)
図7〜図8を参照しつつ、疑似連続予告演出の概要について説明する。ここで、図7は、疑似連続予告演出において仮停止し得る特定図柄を例示する説明図である。図8は、疑似連続予告演出において仮停止し得る「?」が付された特定図柄を例示する説明図である。疑似連続予告演出は、第1特別図柄の1回の変動表示中に、装飾図柄51の変動表示と疑似停止とを繰り返し実行することで、第1特別図柄の1回の変動表示中に、装飾図柄51が複数回変動表示されたように見せかける演出である。そして、この疑似連続予告演出では、第1特別図柄の1変動内で装飾図柄51が何回変動表示(以下この変動を「疑似変動」ともいう)されるかによって、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果の大当たりに対する信頼度が示唆される。
本実施形態の疑似連続予告演出では、特定図柄としての「継続示唆図柄」を用いた演出が行われる。継続示唆図柄は、疑似連続予告演出の実行に伴い、画面上の中列に登場し、その中列の所定の位置(例えば「画面の中央」)において疑似停止(以下「仮停止」ともいう)することを期待させる演出図柄として使用される。この継続示唆図柄は、全ての装飾図柄51が停止表示されるのに先立って、所定の位置に仮停止すれば次の疑似変動に発展する可能性が示唆され、逆にこの継続示唆図柄が所定の位置に仮停止しなければ次の疑似変動へ発展することはないという示唆機能を有する。
「継続示唆図柄」には、4種類のNEXT図柄61〜64が用意されている。第1NEXT図柄61は、図7(A)に例示されるように、「NEXT」と表示された画像を含む図柄である。第2NEXT図柄62は、図7(B)に例示されるように、第1NEXT図柄61と異なる表示態様(例えば図柄の背景色が異なる表示態様)の図柄である。第3NEXT図柄63は、図8(A)に例示されるように、第1NEXT図柄61に「?」を付した図柄である。第4NEXT図柄64は、図8(B)に例示されるように、第2NEXT図柄62に「?」を付した図柄である。
第1NEXT図柄61が所定の位置に仮停止した場合は、次の疑似変動に発展することが示唆されることになる。すなわち、第1NEXT図柄61が仮停止した場合は、次の疑似変動に発展する。例えば、第1特別図柄の1変動内で、第1NEXT図柄61が1度仮停止した場合は2回の疑似変動(「疑似2連」ともいう)が行われることになり、第1NEXT図柄61が2度仮停止した場合は3回の疑似変動(「疑似3連」ともいう)が行われることになる。このため、第1NEXT図柄が仮停止した場合は、その第1NEXT図柄61の仮停止した回数に応じて、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果の大当たりに対する信頼度が示唆されることになる。
第2NEXT図柄62が所定の位置に仮停止した場合は、次の疑似変動に発展することが示唆されると共に、変動中アイコン520の表示色が後述するアイコン色演出によって変化することが示唆される。すなわち、第2NEXT図柄62が仮停止した場合は、次の疑似変動に発展すると共に、この変動に対応する変動中アイコン520の表示色が変化する。したがって、第2NEXT図柄62が仮停止した場合は、変動中アイコン520に対応する疑似連続予告演出が次の疑似変動に発展することと、変動中アイコン520の表示色が変化することとが関連付けられた演出が行われる。
ここで、説明を容易にするため、後述するアイコン色演出について、簡単に説明しておく。アイコン色演出は、特別図柄判定に先立って、大当たり遊技を実行するか否かを判定したり、特別図柄の変動パターンを特定したりする事前判定処理(後述する図22参照)における判定結果(以下「事前判定結果」ともいう)に基づいて実行される先読み演出である。この先読み演出としてのアイコン色演出では、アイコン52の表示色を、通常の表示色から通常とは異なる表示色で表示する。本実施形態では、アイコン52の通常の表示色が白色(デフォルト色)であるのに対して、アイコン52の通常とは異なる表示色は青色、緑色、赤色、金色、虹色のうちのいずれかの特殊色である。アイコン色演出では、アイコン52をこの通常とは異なる表示色で表示することによって、大当たりの可能性が高いことが示唆される。なお、本実施形態では、上記順番に従って、アイコン52の表示色が虹色に向けて変化する程大当たりの可能性が相対的に高いことが示唆される。このため、第2NEXT図柄62が仮停止した場合は、第1NEXT図柄61が仮停止する場合よりも、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果の大当たりに対する信頼度がより効果的に示唆されることになる。
第3NEXT図柄63が所定の位置に仮停止した場合は、次の疑似変動に発展する可能性が示唆されることになる。すなわち、第3NEXT図柄63が仮停止した場合は、次の疑似変動に発展する場合もあれば、次の疑似変動に発展しない場合もある。例えば、この第3NEXT図柄63は、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて疑似変動が2回以上実行されないことが決定された場合(2連以上の疑似変動に発展しない場合)に仮停止することがある。このため、第3NEXT図柄63が仮停止した場合は、第1NEXT図柄が仮停止する場合よりも、次の疑似変動に発展する割合が低いと言える。なお、2連以上の疑似変動に発展しない場合に第3NEXT図柄63が仮停止した場合は、その後その第3NEXT図柄63が停止表示されることになり、次の疑似変動が実行されることなく次の変動演出(例えば第1保留アイコン521に対応する変動演出)が開始される。
第4NEXT図柄64が所定の位置に仮停止した場合は、次の疑似変動に発展する可能性が示唆されると共に、変動中アイコン520の表示色が後述するアイコン色演出によって変化する可能性が示唆されることになる。すなわち、第4NEXT図柄64が仮停止した場合は、次の疑似変動に発展する場合もあれば、次の疑似変動に発展しない場合もある。また、変動中アイコン520の表示色が変化する場合もあれば、変化しない場合もある。例えば、この第4NEXT図柄64は、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて2連以上の疑似変動に発展しないことが決定された場合に仮停止する場合や、次の疑似変動に発展するが変動中アイコン520の表示色は変化しない場合に、仮停止することがある。このため、第4NEXT図柄64が仮停止した場合は、第2NEXT図柄が仮停止する場合よりも、次の疑似変動に発展する割合が低く、また変動中アイコンの表示色が変化する割合も低いと言える。なお、2連以上の疑似変動に発展しない場合に第4NEXT図柄64が仮停止した場合は、その後その第4NEXT図柄64が停止表示されることになり、次の疑似変動が実行されることなく次の変動演出(例えば第1保留アイコン521に対応する変動演出)が開始される。
このように、本実施形態では、疑似連続予告演出において次の疑似変動に発展する可能性を示唆する場合、第1NEXT図柄61と第3NEXT図柄63とのいずれかが仮停止する。このため、次の疑似変動に発展する割合が相対的に少ない第3NEXT図柄63が中列に登場した場合であっても、遊技者は、次の疑似変動への発展を期待しながら遊技を行うことができる。
また、本実施形態では、疑似連続予告演出において次の疑似変動に発展する可能性を示唆しつつ、変動中アイコン520の表示色が変化する可能性を示唆する場合、第2NEXT図柄62と第4NEXT図柄64とのいずれかが仮停止する。このため、次の疑似変動に発展する割合及び変動中アイコン520の表示色が変化する割合が相対的に少ない第4NEXT図柄64が中列に登場止した場合であっても、遊技者は、次の疑似変動への発展と、変動中アイコン520の表示色が変化することを期待しながら遊技を行うことができる。
続いて、疑似連続予告演出の実行に関連する条件等について具体的に説明する。例えば、第1始動口11に遊技球が入賞して、その入賞に対応する第1特別図柄判定の判定結果に基づいて疑似連続予告演出を実行するか否かが決定される。具体的には、第1特別図柄判定の判定結果から得られる大当たりか否かを示す情報及び変動パターンと、後述する疑似連続予告演出乱数とに基づいて、疑似連続予告演出を実行するか否かが決定される。
疑似連続予告演出を実行することが決定されると、疑似連続予告演出の演出パターンを選択する所定の疑似連続予告演出パターン選択テーブルに基づいて演出パターンが選択され、演出パターンの選択後、所定のタイミングで疑似連続予告演出が開始される。
ここで、本実施形態では、疑似連続予告演出の演出パターンを選択するための疑似連続予告演出パターン選択テーブルとして、大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブル(図37参照)と、ハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブル(図38参照)とが、後述する演出制御基板130のサブROM132に記憶されている。いずれの疑似連続予告演出パターン選択テーブルにおいても、変動パターン毎に、疑似変動の変動回数(本実施形態では疑似4連が最大)と、後述するアイコン色演出により変動中アイコン520の表示色が色変化することに関して示唆するか否かを示す情報と、が対応付けられた演出パターンが設定されている。
疑似連続予告演出の演出パターンを選択する場合には、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて、いずれかのテーブルが選択されて、選択されたテーブルから演出パターンが選択される。具体的には、第1特別図柄判定の判定結果からハズレを示す情報が得られた場合は、ハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブルが選択され、第1特別図柄判定の判定結果から大当たりを示す情報が得られた場合は、大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブルが選択される。そして、選択されたテーブルから、第1特別図柄判定の判定結果から得られた変動パターンと、後述する疑似連続予告演出パターン乱数とに対応する演出パターンが選択される。
疑似連続予告演出の演出パターンとしては、大別して、2連以上の疑似変動に発展しない演出パターンと、2連目の疑似変動に発展する演出パターン(図では「疑似2連」と記載)と、3連目の疑似変動に発展する演出パターン(図では「疑似3連」と記載)と、4連目の疑似変動に発展する演出パターン(図では「疑似4連」と記載)との4種類の演出パターンが用意されている。そして、2連以上の疑似変動が行われるそれぞれの演出パターンには、さらに2種類の演出パターンA,Bが用意されている(図37,38参照)。
演出パターンAは、次の疑似変動に発展する可能性を示唆すると共に、アイコン色演出により変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターン(図では「疑似2連(あるいは疑似3連や疑似4連) アイコン色変化示唆する」と記載)である。
演出パターンBは、次の疑似変動に発展する可能性を示唆し、アイコン色演出により変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆しない演出パターン(図では「疑似2連(あるいは疑似3連や疑似4連) アイコン色変化示唆しない」と記載)である。
ハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブル(図38参照)は、変動時間が相対的に短い特定の変動パターン(例えば図38では不図示の変動パターンP1,P2)に対しては、2連以上の疑似変動に発展しない演出パターンが対応付けられている。より詳細には、この特定の変動パターンに対しては、2連以上の疑似変動に発展せず、アイコン色演出により変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆しない演出パターンが対応付けられている。すなわち、ハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブルが選択されて、例えば変動パターンP1,P2が選択されている場合は、継続示唆図柄が仮停止しない演出か、あるいは次の疑似変動の発展の可能性を示唆する第3NEXT図柄63又は次の疑似変動の発展の可能性と変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する第4NEXT図柄64が仮停止する演出が行われる。
また、ハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブルでは、上記した特定の変動パターンを除いた変動パターンが選択されている場合、その変動時間の長短に関わらず、アイコン色演出により変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンAよりも、アイコン色演出により変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆しない演出パターンBの方が選択され易い。すなわち、ハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブルでは、第2NEXT図柄62や第4NEXT図柄64を用いた演出を行う演出パターン(=演出パターンA)よりも、第1NEXT図柄61や第3NEXT図柄63を用いた演出を行う演出パターン(=演出パターンB)が選択され易い。このため、ハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブルが選択された場合は、たとえアイコン色演出によって変動中アイコン520の表示色が変化する場合であっても、その色変化に関して示唆する演出が発生し難い。
これに対して、大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブル(図37参照)は、変動時間が相対的に短い特定の変動パターン(図38で不図示の変動パターンP1,P2)が設定されていない。これは、第1特別図柄判定において、変動パターンを選択するために後述する大当たり用変動パターンテーブルが選択された場合、変動パターンP1,P2が選択されることが無いからである。そのため、大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブルでは、変動パターンP1,P2に対応した2連以上の疑似変動に発展しない演出パターンが選択されることはない。
また、大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブルでは、変動時間が相対的に短い変動パターン(例えば図37に示す変動パターンP3)が選択されている場合よりも、変動時間が相対的に長い変動パターン(例えば図37に示す変動パターンP8)が選択されている場合の方が、アイコン色演出により変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターン(=演出パターンA)が選択され易い。すなわち、大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブルでは、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合の方が、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されている場合よりも、第2NEXT図柄62や第4NEXT図柄64を用いた演出を行う演出パターン(=演出パターンA)が選択され易い。このため、大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブルが選択された場合は、変動時間が相対的に長くなるほど、アイコン色演出によって変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出が発生し易い。
また、大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブルは、ハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブルよりも、アイコン色演出によって変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンAが選択され易い。このため、大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブルが選択された場合の方が、ハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブルが選択された場合よりも、アイコン色演出によって変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出が発生し易い。
このように、本実施形態では、疑似連続予告演出パターン選択テーブルにおいて、変動パターン毎に、2連以上の疑似変動に発展せず且つ変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆しない演出パターンと、2連以上(本実施形態では4連が限度)の疑似変動が行われる演出パターンと上記演出パターンA,Bとが対応付けられた演出パターンが設けられており、選択された疑似連続予告演出パターン選択テーブルから、変動パターン及び疑似連続予告演出パターン乱数に対応するいずれか1の演出パターンが選択される。
また、本実施形態では、上記した各テーブルに設定された各演出パターンを選択するための変動パターンが、所定の変動パターンテーブルに基づいて選択される。本実施形態では、変動パターンテーブルとして、大当たり用変動パターンテーブル(図26(A)参照)と、ハズレ用変動パターンテーブル(図26(C)参照)と、リーチ用変動パターンテーブル(図26(B)参照)とが、後述する遊技制御基板100のメインROM102に記憶されている。これらのテーブルは、当該テーブル間で変動パターンの選択率が相異なるように後述する変動パターン乱数が所定の割り振りで振り分けられて構成されている。
変動パターンを選択する場合には、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて、いずれかの変動パターンテーブルが選択される。そして、選択されたテーブルから変動パターン乱数に対応する変動パターンが選択される。すなわち、第1特別図柄判定の判定結果からハズレ及びリーチ無しを示す情報が得られた場合は、ハズレ用変動パターンテーブルが選択され、第1特別図柄判定の判定結果からハズレ及びリーチ有りを示す情報が得られた場合は、リーチ用変動パターンテーブルが選択され、第1特別図柄判定の判定結果から大当たりを示す情報が得られた場合は、大当たり用変動パターンテーブルが選択される。
ハズレ用変動パターンテーブル(図26(C)参照)では、変動時間が相対的に短い特定の変動パターンのみに変動パターン乱数が割り振られている。具体的には、2連以上の疑似変動に発展しない演出パターンに対応する変動パターンP1,P2のみに変動パターン乱数が割り振られている。このため、ハズレ用変動パターンテーブルが選択された場合は、2連以上の疑似変動に発展しない演出パターンに対応した変動パターンP1,P2のいずれかが選択される。逆に言えば、ハズレ用変動パターンテーブルが選択された場合は、2連以上の疑似変動に発展する演出パターンに対応する変動パターンが選択されることはない。
これに対して、大当たり用変動パターンテーブル(図26(A)参照)は、変動時間が相対的に長い変動パターンに対して変動パターン乱数の割り振りが相対的に多くなるように構成されている。すなわち、大当たり用変動パターンテーブルは、変動時間が相対的に長い変動パターンの選択率が、変動時間が相対的に短い変動パターンの選択率よりも高い。このため、大当たり用変動パターンテーブルが選択された場合は、例えば4連目の疑似変動まで発展する演出パターンあるいは3連目の疑似変動まで発展する演出パターンに対応した変動パターン(例えば図26(C)に示す変動パターンP8,P7)が相対的に選択され易い。なお、大当たり用変動パターンテーブルでは、変動時間が相対的に短い特定の変動パターンP1,P2に対する変動パターン乱数の割り振りがない。
また、リーチ用変動パターンテーブル(図26(B)参照)は、上記特定の変動パターンを除く変動時間が相対的に短い変動パターン(例えば図26(B)に示す変動パターン3等)に対して変動パターン乱数の割り振りが相対的に多くなるように構成されている。すなわち、リーチ用変動パターンテーブルは、変動時間が相対的に短い変動パターンの選択率が、変動時間が相対的に長い変動パターンの選択率よりも高い。このため、リーチ用テーブルが選択された場合は、2連目の疑似変動まで発展する演出パターンに対応する変動パターンP3や3連目の疑似変動まで発展する演出パターンに対応する変動パターンP4〜P7(不図示)のうちのいずれかが選択され易い。なお、リーチ用変動パターンテーブルでは、変動時間が相対的に短い特定の変動パターンP1,P2に対する変動パターン乱数の割り振りがない。
このように、本実施形態では、大当たり用変動パターンテーブル、ハズレ用変動パターンテーブル、又はリーチ用変動パターンテーブルが用意されており、各テーブルは、上述したように、当該テーブル間で変動パターンの選択率が相異なるように構成されている。具体的には、大当たり用変動パターンテーブルでは、他のテーブルよりも、変動時間が相対的に長く、疑似変動の回数が相対的に多い(例えば「疑似3連」や「疑似4連」)演出パターンに対応した変動パターンが相対的に選択され易い。ハズレ用変動パターンテーブルでは、変動時間が相対的に短く、2連以上の疑似変動に発展しない演出パターンに対応した変動パターンのみが選択される。また、リーチ用変動パターンテーブルでは、疑似変動の回数が2連や3連の演出パターンに対応した変動パターンが相対的に選択され易い。
このため、本実施形態では、第1特別図柄判定の判定結果に大当たりを示す情報が含まれている場合は、第1特別図柄判定の判定結果にハズレを示す情報が含まれている場合よりも、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択され易い。また、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されて疑似連続予告演出が実行される場合は、次の疑似変動に発展する回数が相対的に多くなる。したがって、本実施形態では、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されて疑似連続予告演出が実行される場合は、当該疑似連続予告演出は、第1特別図柄判定の判定結果の大当たりに対する信頼度が相対的に高いことを示唆することになる。
続いて、図9〜図11を参照しつつ、液晶表示装置5の画面における疑似連続予告演出の具体例を説明する。まず、図9を参照しつつ、第1NEXT図柄61が仮停止する場合の疑似連続予告演出について説明する。図9は、第1NEXT図柄61が仮停止する疑似連続予告演出の具体例を示す画面図である。
通常遊技状態で遊技状態が制御されると共に特別図柄判定の保留が「0」且つ特別図柄の変動表示に対応する変動演出が実行されていない状態で第1始動口11に遊技球が入賞すると、当該入賞に対応する第1特別図柄判定が行われて、図9(A)に示すように、変動中アイコン520が変動中表示領域56に表示されると共に、第1特別図柄の変動表示に伴い変動演出が開始される。
この図9の例では、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果に基づいて、疑似連続予告演出を行うと決定されている。すなわち、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄の変動が開始される際に、上述した情報に基づいて疑似連続予告演出パターン選択テーブルが選択され、その選択されたテーブルから、疑似連続予告演出パターン乱数(後述する)と第1特別図柄判定の判定結果から得られた変動パターンとに対応する演出パターンが選択される。なお、図9の例では、選択されたテーブルから、疑似2連、且つアイコン色演出により変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆を行わない演出パターンが選択されている。
こうして、演出パターンが選択されると、選択された演出パターンと、後述する事前判定結果とに基づいて、後述する画像音響制御基板140において疑似連続予告演出で用いる継続示唆図柄が選択される。ここでは、上記したように、アイコン色演出により変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆を行わない演出パターンが選択されている。そのため、後述するアイコン色演出によって変動中アイコン520の表示色が変化する場合、つまり事前判定結果にアイコン色演出を実行することに関する情報が含まれている場合であっても、それを示唆する演出は行わない。すなわち、この図9の例では、第1NEXT図柄61と第3NEXT図柄63とのいずれかが継続示唆図柄として選択される。
第1NEXT図柄61と第3NEXT図柄63のいずれの図柄を用いるかは、所定の条件に基づいて決定される。本実施形態では、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて2連以上の疑似変動に発展する演出パターンが選択されている場合は、第1NEXT図柄62が選択され易い。これに対して、第1特別図柄判定の結果に基づいて2連以上の疑似変動に発展しない演出パターンが選択されている場合は、第3NEXT図柄63が選択され易い。ただし、2連以上の疑似変動に発展しない演出パターンが選択されている場合に第1NEXT図柄が選択された場合は、第1NEXT図柄61は所定の位置に仮停止することはない。この場合、第1NEXT図柄61は、所定の位置からずれて表示されたり、画面から表示されなくなったりする(図10参照)。
こうして継続示唆図柄が選択され、変動中アイコン520に対応する変動演出の開始から所定のタイミングになると、継続示唆図柄を用いた演出が実行される。具体的には、変動中アイコン520に対応する装飾図柄51の変動表示が開始されたタイミングから所定時間経過後(例えば5秒後)に左図柄51aと右図柄51cが疑似停止し、その後中列に継続示唆図柄として第1NEXT図柄61が登場する。そして、その中列の所定の位置(例えば「画面中央」)において、登場した図柄が仮停止するかどうかを期待させる演出(いわゆる煽り演出)が実行される。
そして、図9(B)に示すように、第1NEXT図柄61が仮停止すると、次の疑似変動、つまり2連目の疑似変動に発展することが示唆される。すなわち、第1NEXT図柄61が仮停止すると、その後第1NEXT図柄61が画面から消えて、再び変動中アイコン520に対応する疑似変動が開始される(図9(C)参照)。
そして、2連目の疑似変動において、図9(D)に示すように、左図柄51aと右図柄51cとに同一の図柄が疑似停止すると、リーチ演出が開始される。リーチ演出の後、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知される。なお、疑似連続予告演出において、疑似変動の発展回数が少ない場合(例えば「疑似2連」のような場合)は、相対的にハズレが報知され易い。
一方、選択されたテーブルから、2連以上の疑似変動に発展しない、且つアイコン色演出により変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆しない演出パターンが選択されている場合は、継続示唆図柄が仮停止しない場合がある。ここで、図10は、第1NEXT図柄61が仮停止しない疑似連続予告演出の具体例を示す画面図である。
変動中アイコン520が変動中表示領域56に表示されると共に、第1特別図柄の変動表示に伴い変動演出が開始される(図10(A)参照)。そして、例えば、図10(B)に示すように、変動中アイコン520に対応する装飾図柄51の変動表示が開始されたタイミングから所定時間経過後に左図柄51aと右図柄51cが疑似停止し、その後中列に継続示唆図柄として第1NEXT図柄61が登場する。
しかしながら、図10の例では、2連以上の疑似変動に発展しない演出パターンが選択されているため、仮停止することで次の疑似変動の発展を示唆する第1NEXT図柄61は所定の位置に仮停止できない。そのため、2連以上の疑似変動に発展しない演出パターンが選択されると共に、第1NEXT図柄61が継続示唆図柄として選択された場合は、第1NEXT図柄61は、煽り演出が実行された後、例えば、図10(C)に示すように、画面の下方にスクロールして当該画面から表示されなくなる。
このように、第1NEXT図柄61が仮停止しなかった場合は、2連目の疑似変動に発展することはない。すなわち、第1NEXT図柄61が画面の下方にスクロールすることに伴い、上方から装飾図柄51がスクロール表示される(図10(C)参照)。そして、全ての装飾図柄51が停止表示されて、図10(D)に示すように、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知される。なお、2連目の疑似変動に発展しない疑似連続予告演出が実行された場合は、ハズレが報知される。
上記した図10の説明では、仮停止することで次の疑似変動の発展を示唆する第1NEXT図柄61を用いて説明したが、仮停止することで次の疑似変動の発展の可能性を示唆する第3NEXT図柄63が選択される場合もある。この場合、第3NEXT図柄63が、所定の位置に仮停止しない場合もあれば、所定の位置に仮停止する場合もある。第3NEXT図柄63が選択されて所定の位置に仮停止した場合は、その後、次の疑似変動に発展することなく次の変動演出が開始される。
続いて、図11を参照しつつ、第2NEXT図柄62が仮停止する場合の疑似連続予告演出について説明する。図11は、第2NEXT図柄62が仮停止する疑似連続予告演出の具体例を示す画面図である。なお、以下においては、説明の便宜上、変動中アイコン520の表示色がアイコン色演出によって変化する機会が1変動中に1回に限られているものとして説明する。
通常遊技状態で遊技状態が制御されると共に第1特別図柄判定の保留が「0」の状態で変動中アイコン520に対応する変動演出が行われているときに、第1始動口11に遊技球が入賞すると、図11(A)に示すように、当該入賞に対応する第1特別図柄判定は保留される。すなわち、保留表示領域57に、第1特別図柄判定の保留数が「1」であることを示す第1保留アイコン521が表示される。なお、図11(A)に示す変動中アイコン520は、変動中表示領域56に表示される以前に、保留表示領域57に表示されていたものとする。
ここで、図11の例では、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果に基づいて、疑似連続予告演出を行うと決定されている。すなわち、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄の変動が開始される際に、上述した情報に基づいて疑似連続予告演出パターン選択テーブルが選択され、その選択されたテーブルから、疑似連続予告演出パターン乱数と第1特別図柄判定の判定結果から得られた変動パターンとに対応する演出パターンが選択される。なお、図11の例では、選択されたテーブルから、疑似3連、且つアイコン色演出により変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆を行う演出パターンが選択されている。
こうして、演出パターンが選択されると、選択された演出パターンに基づいて、後述する画像音響制御基板140において疑似連続予告演出で用いる継続示唆図柄が選択される。ここでは、上記したように、アイコン色演出により変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンが選択されているため、2連目又は3連目の疑似変動の発展の可能性を示唆する継続示唆図柄として、第2NEXT図柄62と第4NEXT図柄64のうちのいずれかの図柄が選択される。
第2NEXT図柄62と第4NEXT図柄64のいずれの図柄を用いるかは、所定の条件に基づいて選択される。本実施形態では、2連以上の疑似変動に発展する疑似連続予告演出において変動中アイコン520の表示色が変化する場合、つまり後述する変動中アイコン520に対応する事前判定結果にアイコン色演出を実行することに関する情報が含まれている場合は第2NEXT図柄62が選択され易い。これに対して、2連以上の疑似変動に発展する疑似連続予告演出において変動中アイコン520の表示色が変化しない場合、つまり変動中アイコン520に対応する事前判定結果にアイコン色演出を実行することに関する情報が含まれていない場合は第4NEXT図柄64のみが選択される。逆を言えば、2連以上の疑似変動に発展する演出パターンが選択され、事前判定結果にアイコン色演出を実行することに関する情報が含まれていない場合に、第2NEXT図柄62が選択されることはない。すなわち、本実施形態では、アイコン色演出により変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンが選択されたが、その変動中アイコン520の表示色がアイコン色演出により変化しない場合には、継続示唆図柄として第2NEXT図柄62が用いられることはない。
図11の例では、2連目の疑似変動の発展の可能性を示唆する継続示唆図柄として、第2NEXT図柄62が選択されている。なお、3連目の疑似変動の発展の可能性を示唆する継続示唆図柄は、この2連目の疑似変動の発展の可能性を示唆する継続示唆図柄が選択される際に同時に選択されているが、説明の便宜上後述する。
こうして、疑似連続予告演出で用いる継続示唆図柄が選択されると、変動中アイコン520に対応する変動演出の開始から所定のタイミングでこの継続示唆図柄を用いた演出が実行される。具体的には、変動中アイコン520に対応する装飾図柄51の変動表示が開始されたタイミングから所定時間経過後に左図柄51aと右図柄51cが疑似停止し、その後中列に継続示唆図柄として第2NEXT図柄62が登場する。そして、その中列の所定の位置(例えば「画面中央」)において、登場した図柄が仮停止するかどうかを期待させる煽り演出が実行される。
そして、図11(B)に示すように、第2NEXT図柄62が仮停止すると、次の疑似変動、つまり2連目の疑似変動に発展することと、アイコン色演出により変動中アイコン520の表示色が変化することに関して示唆される。そして、変動中アイコン520の表示色が変化する(図11(B)参照)。その後、第2NEXT図柄62が画面から消えると共に、再び当該変動中アイコン520に対応する疑似変動が開始される(図11(C)参照)。
そして、変動中アイコン520に対応する2連目の疑似変動の開始から所定のタイミング(例えば2秒後)で再び継続示唆図柄を用いた演出が実行される。
ここで、上記した条件により、1変動中に変動中アイコン520の表示色が変化する機会が1回に限られているため、2連目の疑似変動の発展の可能性を示唆(1回目の示唆)する継続示唆図柄として第2NEXT図柄62が用いられた場合は、3連目以降の疑似変動の発展の可能性を示唆(2回目以降の示唆)する際においては第2NEXT図柄62は用いられない。すなわち、この場合は、第1NEXT図柄61、第3NEXT図柄63、又は第4NEXT図柄64によって、3連目の疑似変動の発展の可能性が示唆されることになる。
したがって、3連目の疑似変動の発展の可能性を示唆する継続示唆図柄としては、所定の条件に基づいて、第1NEXT図柄61と第3NEXT図柄63と第4NEXT図柄64のうちのいずれかの図柄が選択される。本実施形態では、変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンが選択されている場合、変動中アイコン520の表示色が変化した後の継続示唆図柄としては、第1NEXT図柄61と第3NEXT図柄63のいずれかが選択され易い。一方、変動中アイコン520の表示色が変化することに関して示唆する演出パターンが選択されている場合、変動中アイコン520の表示色が変化する前の継続示唆図柄としては、第2NEXT図柄62と第4NEXT図柄64のいずれかが選択され易い。
図11の例では、2連目の疑似変動の発展の可能性を示唆する際に第2NEXT図柄62が用いられ、第2NEXT図柄62の仮停止の後に変動中アイコン520の表示色が変化しているため、3連目の疑似変動の発展の可能性を示唆する際に用いられる継続示唆図柄としては、第1NEXT図柄61と第3NEXT図柄63のいずれかが選択され易くなる。なお、この3連目の疑似変動の発展の可能性を示唆する際に第4NEXT図柄64が選択される場合があるが、この場合、第4NEXT図柄64が仮停止しても変動中アイコン520の表示色が変化することはない。
図11の例では、3連目の疑似変動の発展の可能性を示唆する継続示唆図柄として、第1NEXT図柄61が選択されている。
変動中アイコン520に対応する2回目の疑似変動が開始されたタイミングから所定時間経過後に左図柄51aと右図柄51cが疑似停止すると、その後中列に継続示唆図柄として第1NEXT図柄61が登場する。そして、その中列の所定の位置において、登場した図柄が仮停止するかどうかを煽る演出が実行される。
そして、図11(D)に示すように、第1NEXT図柄61が仮停止すると、次の疑似変動、つまり3連目の疑似変動に発展することが示唆される。すなわち、2連目の疑似変動が開始されて第1NEXT図柄61が仮停止すると、その後第1NEXT図柄61が画面から消えて、再び当該変動中アイコン520に対応する疑似変動が開始される(図11(E)参照)。なお、変動中アイコン520は、上記した条件により、3連目の疑似変動が開始されてからも、当該変動中アイコン520に対応する第1特別図柄の変動中に変化した表示色が維持される。
そして、3連目の疑似変動において、図11(F)に示すように、左図柄51aと右図柄51cとに同一の図柄が疑似停止すると、リーチ演出が開始される。リーチ演出の後、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知される。なお、疑似連続予告演出において、疑似変動の回数が相対的に多く(例えば「疑似3連」)、また変動中アイコン520の表示色が変化した場合は、相対的に大当たりが報知され易い。
なお、図11の説明では1回目の示唆の際に第2NEXT図柄62を用いた例を説明したが、この第2NEXT図柄62は2回目以降の示唆の際において用いられてもよい。具体的には、変動中アイコン520の表示色が変化する可能性を示唆する第2NEXT図柄62や第4NEXT図柄64を登場させるタイミングは、事前判定結果等に基づいて実行されるアイコン色演出の設定情報に基づいて決定される。
本実施形態では、第1NEXT図柄61が所定の位置に仮停止した場合に次の疑似変動の発展が示唆され、第3NEXT図柄63が所定の位置に仮停止した場合に次の疑似変動の発展の可能性が示唆される例を説明したが、他の実施形態ではそれと異なる構成であっても構わない。例えば、他の実施形態では、第1NEXT図柄61のみを用意し、第1NEXT図柄61が所定の位置に仮停止した場合に次の疑似変動の発展の可能性が示唆される構成であってもよい。かかる構成によれば、第1NEXT図柄61が仮停止しても、次の疑似変動に発展する場合もあれば、発展しない場合もある。
また同様に、他の実施形態では、第2NEXT図柄62のみを用意し、第2NEXT図柄62が所定の位置に停止した場合に次の疑似変動の発展の可能性及び変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆される構成であってもよい。かかる構成によれば、第2NEXT図柄62が仮停止しても、次の疑似変動に発展する場合もあれば、発展しない場合もある上に、変動中アイコン520の表示色が変化する場合もあれば、変化しない場合もある。
本実施形態では、後述するアイコン色演出によって変動中アイコン520の表示色が変化する場合、1変動中における変化回数を1回に制限して説明したが、他の実施形態では変動中アイコン520の表示色が1変動中に2回以上変化してもよい。またこれに伴い、疑似連続予告演出において用いられる継続示唆図柄として、第2NEXT図柄62や第4NEXT図柄64を、1変動中に2回以上用いてもよい。
本実施形態では、液晶表示装置5の画面に演出画像としてのアイコン52を表示し、そのアイコン52によって第1特別図柄が変動中であることを示したり、また第1特別図柄判定の保留数を示したりする構成を例に説明したが、他の実施形態では、そのアイコン52の替わりにLED等のランプを用いた構成であってもよい。かかる構成によれば、第1特別図柄の変動中を示すランプの表示色が先読み演出(本実施形態では「アイコン色演出」)によって通常の表示色と異なる色に変化するような場合に、第2NEXT図柄62又は第4NEXT図柄64が仮停止して先読み演出による表示の変化の可能性を示唆することができる。
本実施形態では、第3NEXT図柄63が仮停止した場合、次の疑似変動に発展する場合もあれば、次の疑似変動に発展しない場合もあるとして説明したが、他の実施形態ではそれと異なる構成であってもよい。例えば、次の疑似変動に発展する場合に、煽り演出では第3NEXT図柄63が用いられ、仮停止する際には、その第3NEXT図柄63から「?」が外された第1NEXT図柄61に変化する表示制御を行ってもよい。すなわち、次の疑似変動に発展する場合には、第3NEXT図柄63が登場した場合であっても、第1NEXT図柄61が仮停止するように制御してもよい。換言すれば、次の疑似変動に発展しない場合に、第3NEXT図柄63が仮停止しないように制御してもよい。同様の趣旨で、第2NEXT図柄62と第4NEXT図柄64の制御を行ってもよい。
本実施形態では、第2NEXT図柄62や第4NEXT図柄64によって、変動中アイコン520の表示色が変化する可能性を示唆することを例に説明したが、他の実施形態では、変動中アイコン520の表示色が変化する可能性を示唆すると共に、いずれの特殊色に変化する可能性があるかについても示唆してもよい。例えば、アイコン52が変化し得る特殊色に対応させた色の第2NEXT図柄62や第4NEXT図柄64を用意し、仮停止した図柄の色に応じて変動中アイコン520の表示色を変化させる制御を行うことで実現することができる。
また、本実施形態では、疑似変動の発展と、液晶表示器5の画面に表示された変動中アイコン520の表示色が変化することを、継続示唆図柄を用いて同時に示唆することができる例を説明したが、他の実施形態では、アイコン52が所定の条件に基づいて変形することを前提として、そのアイコン52の変形と、疑似変動の発展とを、継続示唆図柄を用いて同時に示唆するようにしてもよい。
(保留アイコン色変化予告演出)
図12を参照しつつ、保留アイコン色変化予告演出の概要について説明する。ここで、図12は、保留アイコン色変化予告演出において仮停止し得る特定図柄を例示する説明図である。保留アイコン色変化予告演出は、後述するアイコン色演出により保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出である。すなわち、保留アイコン色変化予告演出では、保留アイコン52に対応する第1特別図柄判定の判定結果の大当たりに対する信頼度を示唆し、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果の大当たりに対する信頼度は示唆しない。
本実施形態の保留アイコン色変化予告演出では、上記した疑似連続予告演出があたかも行われているかのように見せかける演出が行われる。そのため、保留アイコン色変化予告演出では、特定図柄として「保留変化示唆図柄」を用いた演出が行われる。この保留変化示唆図柄は、保留アイコン色変化予告演出の実行に伴い、画面上の中列に登場し、その中列の所定の位置(例えば「画面中央」)において疑似停止(=仮停止)することを期待させる演出図柄として使用される。
「保留変化示唆図柄」には、2種類の変化図柄65,66が用意されている。第1変化図柄65は、図12(A)に例示されるように、「変化」と表示された画像を含む図柄である。第2変化図柄66は、図12(B)に例示されるように、第1変化図柄65に「?」を付した図柄である。
第1変化図柄65が所定の位置に仮停止した場合は、保留表示領域57に表示されているいずれかの保留アイコン52の表示色が、アイコン色演出によって変化することが示唆される。すなわち、第1変化図柄65が仮停止した場合は、保留アイコン52の表示色が変化する。このため、第1変化図柄65が仮停止した場合は、保留アイコン52の変化後の特殊色に応じて、保留アイコン52に対応する第1特別図柄判定の判定結果の大当たりに対する信頼度が示唆される。
第2変化図柄66が所定の位置に仮停止した場合は、保留表示領域57に表示されているいずれかの保留アイコン52の表示色が、アイコン色演出によって変化する可能性が示唆される。すなわち、第2変化図柄66が仮停止した場合は、保留アイコン52の表示色が変化する場合もあれば、変化しない場合もある。このため、第2変化図柄66が仮停止した場合は、第1変化図柄65が仮停止する場合よりも、保留アイコン52の表示色が変化する割合が低い。なお、保留アイコン52の表示色が変化しない場合に第2変化図柄66が仮停止した場合は、その後その第2変化図柄66が停止表示されることになり、保留アイコン52の表示色が変化することなく次の変動演出(例えば第1保留アイコン521に対応する変動演出)が開始される。
このように、本実施形態では、保留アイコン色変化予告演出において保留アイコン52の表示色が変化する可能性を示唆する場合、第1変化図柄65と第2変化図柄66とのいずれかが仮停止する。このため、保留アイコン52の表示色が変化する割合が相対的に少ない第2変化図柄66が中列に登場した場合であっても、遊技者は、保留アイコン52の表示色の変化を期待しながら遊技を行うことができる。
続いて、保留アイコン色変化予告演出の実行に関連する条件等について具体的に説明する。例えば、第1特別図柄判定の保留数が「1」の状態で、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定が行われ、当該変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果に基づいて保留アイコン色変化予告演出を実行するか否かが決定される。具体的には、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果から得られる大当たりか否かを示す情報及び変動パターンと、疑似連続予告演出の実行の有無を示す情報と、後述する保留アイコン色変化予告演出乱数とに基づいて、保留アイコン色変化予告演出を実行するか否かが決定される。
ここで、保留アイコン色変化予告演出では、上記したように、あくまで保留アイコン52の表示色がアイコン色演出によって変化する可能性について示唆される。また、アイコン色変化予告演出は、上記したように、疑似連続予告演出があたかも行われているかのような演出である。そのため、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果が大当たりの場合や、疑似連続予告演出が実行される場合に、保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆するのは、遊技の興趣性の観点から好ましくない。
そこで、本実施形態では、第1特別図柄判定の判定結果に大当たりを示す情報が含まれていたり、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて疑似連続予告演出を実行することが決定していたりする場合には、アイコン色演出によって保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆しない。すなわち、本実施形態では、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりであり、疑似連続予告演出を実行することが決定されている場合には、保留アイコン色変化予告演出は行わない。これに対して、第1特別図柄判定の判定結果がハズレであり、疑似連続予告演出を実行しないことが決定されている場合には、保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆するか否かを決定する。
保留アイコン色変化予告演出を実行するか否かを決定する場合には、後述する演出制御基板130のサブROM132に記憶されている所定のアイコン色変化予告演出決定テーブル(図40参照)が用いられる。このテーブルは、変動パターン毎に、保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆する情報と、保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆しない情報とが対応付けられた演出パターンが設定されている。このテーブルから、後述する保留アイコン色変化予告演出乱数と第1特別図柄判定の判定結果から得られる変動パターンとに対応する演出パターンが選択される。なお、演出パターンには、保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンと、保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆しない演出パターンとの2種類が用意されている。
保留アイコン色変化予告演出決定テーブル(図40参照)は、変動時間が相対的に短い特定の変動パターン(図40に示す変動パターンP1,P2)にのみ、保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンに対して保留アイコン色変化予告演出乱数が割り振られている。すなわち、保留アイコン色変化予告演出決定テーブルでは、上記した特定の変動パターンよりも変動時間が長い変動パターン(例えば図40に示す変動パターンP3)が選択されている場合、保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンは選択されない。このため、保留アイコン色変化予告演出決定テーブルでは、たとえ第1特別図柄判定の判定結果にハズレを示す情報が含まれ、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて疑似連続予告演出を実行しないことが決定されていたとしても、第1特別図柄判定の判定結果から得られた変動パターンの変動時間が相対的に長いものであれば、保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出が行われることはない。具体的には、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合には、第1変化図柄65や第2変化図柄66を用いた演出は実行されない。
また、保留アイコン色変化予告演出決定テーブルでは、変動パターンP1が選択されている場合よりも、変動パターンP1よりも変動時間が長い変動パターンP2が選択されている場合の方が、保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンが選択され易い。このため、保留アイコン色変化予告演出決定テーブルに基づいて保留アイコン色変化予告演出を実行するか否かを決定する場合、変動時間P1よりも変動時間が長い変動パターンP2が選択されている場合の方が、保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出が実行され易い。
続いて、図13を参照しつつ、液晶表示装置5の画面における保留アイコン色変化予告演出の具体例を説明する。図13は、第1変化図柄65が仮停止する保留アイコン色変化予告演出の具体例を示す画面図である。
通常遊技状態で遊技状態が制御されると共に第1特別図柄判定の保留が「0」の状態で変動中アイコン520に対応する変動演出が行われているときに、第1始動口11に遊技球が入賞すると、図13(A)に示すように、その入賞に対応する第1特別図柄判定が保留される。すなわち、保留表示領域57に第1特別図柄判定の保留数が「1」であることを示す第1保留アイコン521が表示される。なお、図13(A)に示す変動中アイコン520は、変動中表示領域56に表示される以前に、保留表示領域57に表示されていたものとする。
ここで、図13の例では、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果に基づいて、保留アイコン色変化予告演出を行うと決定されている。すなわち、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄の変動が開始される際に、上述した情報に基づいて保留アイコン色変化予告演出決定テーブルから、保留アイコン色変化予告演出乱数(後述する)と第1特別図柄の判定結果から得られた変動パターンとに対応する演出パターンが選択される。なお、図13の例では、テーブルから、第1保留アイコン521の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンが選択されている。
こうして、第1保留アイコン521の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンが選択されると、その選択された演出パターンと第1保留アイコン521に対応する後述する事前判定結果とに基づいて、後述する画像音響制御基板140において保留アイコン色変化予告演出で用いる保留変化示唆図柄が決定される。具体的には、事前判定結果にアイコン色演出を実行するか否かに関する情報に基づいて、第1変化図柄65と第2変化図柄66のうちのいずれかが、保留アイコン色変化予告演出で用いる保留変化示唆図柄として選択される。
本実施形態では、保留アイコン52の表示色が変化する場合、つまり保留アイコン52に対応する事前判定結果にアイコン色演出によって当該保留アイコン52の表示色が変化することを示す情報が含まれている場合は、第1変化図柄65が選択され易い。これに対して、保留アイコンの表示色が変化しない場合、つまり保留アイコン52に対応する事前判定結果にアイコン色演出によって当該保留アイコン52の表示色が変化することを示す情報が含まれていない場合は、第2変化図柄66が選択され易い。また、保留アイコン52に対応する事前判定結果にアイコン色演出によって当該保留アイコン52の表示色が変化することを示す情報が含まれていない場合であっても、第1変化図柄65が選択される場合があるが、その場合は第1変化図柄65が所定の位置に仮停止することはない。
そして、変動中アイコン520に対応する変動演出の開始から所定のタイミングで保留変化示唆図柄を用いた演出が実行される。具体的には、変動中アイコン520に対応する装飾図柄51の変動表示が開始されたタイミングから所定時間経過後に左図柄51aと右図柄51cが疑似停止し、その後中列に保留変化示唆図柄として第1変化図柄65が登場する。そして、その中列の所定の位置(例えば「画面中央」)において、登場した図柄が仮停止するかどうかを期待させる煽り演出が実行される。
図13(B)に示すように、第1変化図柄65が仮停止すると、アイコン色演出により第1保留アイコン521の表示色が変化することに関して示唆される。そして、図13(C)に示すように、第1保留アイコン521の表示色が変化する。その後、第1変化図柄65が画面から消えて、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知される。なお、上記したように、保留アイコン色変化予告演出が実行される場合は、その変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果はハズレであるため、第1変化図柄65が仮停止した後には当該第1変化図柄65が停止表示されることでハズレが報知される。
変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知されると、表示色が変化した第1保留アイコン521が変動中表示領域56に移動し、当該第1保留アイコン521に対応する変動演出が開始される(図13(D)参照)。そして、第1保留アイコン521に対応する第1特別図柄判定の判定結果が報知される。なお、保留アイコン色変化予告演出によって保留アイコン52の表示色の変化する可能性に関して示唆されて、その保留アイコン52の表示色が変化した場合、その保留アイコン52の表示色が大当たりに対する信頼度が相対的に高いことを示唆する特殊色(例えば「赤色」、「金色」)であるほど、保留アイコン52に対応する第1特別図柄判定の判定結果として大当たりが報知される割合が高い。
本実施形態では、第1変化図柄65が所定の位置に仮停止した場合に保留アイコン52の表示色が変化することが示唆され、第2変化図柄66が所定の位置に仮停止した場合に保留アイコン52の表示色が変化する可能性が示唆される例を説明したが、他の実施形態ではそれと異なる構成であっても構わない。例えば、他の実施形態では、第1変化図柄65のみを用意し、第1変化図柄65が所定の位置に仮停止した場合に保留アイコン52の表示色が変化する可能性が示唆される構成であってもよい。かかる構成によれば、第1変化図柄65が仮停止しても、保留アイコン52の表示色が変化する場合もあれば、変化しない場合もある。
本実施形態では、変動時間が相対的に短い特定の変動パターンP1,P2が選択されている場合にのみ、保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンが選択される例を説明したが、他の実施形態ではそれと異なる構成であってもよい。例えば、他の実施形態では、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果に大当たりを示す情報が含まれておらず、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて疑似連続予告演出を実行しないことが決定されている場合であって、上記特定の変動パターンP1,P2よりも変動時間が長い変動パターンが選択されている場合において、保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンが選択されるようにしてもよい。
本実施形態では、保留変化示唆図柄によって、保留アイコン52の表示色が変化する可能性を示唆することを例に説明したが、他の実施形態では、保留アイコン52の表示色が変化する可能性を示唆すると共に、いずれの特殊色に変化する可能性があるかについても示唆してもよい。例えば、アイコン52が変化し得る特殊色に対応させた色の第1変化図柄65や第2変化図柄66を用意し、仮停止した図柄の色に応じて保留アイコン52の表示色を変化させる制御を行うことで実現することができる。
本実施形態では、第2変化図柄66が仮停止した場合、保留アイコン52の表示色が変化する場合もあれば、変化しない場合もあるとして説明したが、他の実施形態ではそれと異なる構成であってもよい。例えば、アイコン色演出によって保留アイコン52の表示色が変化する場合に、煽り演出では第2変化図柄66が用いられ、仮停止する際には、その第2変化図柄66から「?」が外された第1変化図柄65に変化する表示制御を行ってもよい。すなわち、アイコン色演出によって保留アイコン52の表示色が変化する場合には、第2変化図柄66が登場した場合であっても、第1変化図柄65のみが仮停止するように制御してもよい。換言すれば、アイコン色演出によって保留アイコン52の表示色が変化しない場合に、第2変化図柄66が仮停止しないように制御してもよい。
本実施形態では、液晶表示装置5の画面に演出画像としてのアイコン52を表示し、そのアイコン52によって現在第1特別図柄が変動中であることを示したり、また第1特別図柄判定の保留数を示したりする構成を例に説明したが、他の実施形態では、そのアイコン52の替わりにLED等のランプを用いた構成であってもよい。かかる構成によれば、第1特別図柄の保留を示すランプの表示色が通常の表示色と異なる色に変化するような場合に、第1変化図柄65又は第2変化図柄66が仮停止してアイコン色演出による表示の変化の可能性を示唆することが可能となる。
また、本実施形態では、液晶表示器5の画面に表示された保留アイコン52の表示色が変化することを、保留変化示唆図柄を用いて示唆することができる例を説明したが、他の実施形態では、保留アイコン52が所定の条件に基づいて変形することを前提として、その保留アイコン52の変形を、保留変化示唆図柄を用いて示唆するようにしてもよい。
(ステップアップ予告演出)
ステップアップ予告演出は、予め設定された所定のステップ数(例えば「5」)を上限として所定のステップ数以下のいずれかのステップ数まで段階的に発展可能な演出である。このステップアップ予告演出では、例えば、最終的にどの段階まで発展するかによって、大当たりに対する信頼度が示唆される。なお、このステップアップ予告演出においても、上記疑似連続予告演出と同様、所定のステップアップ予告演出パターン選択テーブルに基づいて演出パターンが選択されるが、本発明に直接的に関係しないため具体的な説明を省略する。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1では、上記したように、電チューサポート機能が付与される高ベース状態においては、遊技球が第2始動口12に入賞し易くなる構成であるため、第2特別図柄判定が保留され易くなる。そのため、第2始動口12に遊技球が入賞した場合にも、上記同様の予告演出を行うようにしてもよい。
[先読み演出について]
次に、先読み演出について説明する。本実施形態のパチンコ遊技機1では、特別図柄判定の保留に対して、その特別図柄判定に先立って、大当たり遊技を実行するか否かを判定したり、特別図柄の変動パターンを特定したりする事前判定処理(後述する22参照)が行われる。そして、その事前判定結果に基づいて、所定の先読み演出が実行される場合がある。
具体的には、第1始動口11に遊技球が入賞すると、その入賞時に取得された各種乱数に基づいて事前判定処理が行われる。なお、ここで言う「乱数」は、後述する大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数である。保留された第1特別図柄判定に関する事前判定結果が得られると、その事前判定結果に基づいて、先読み演出を実行するか否かが決定される。ここで、先読み演出を実行すると判定された場合、アイコン色演出と他の先読み演出(不図示)のうちのいずれかが実行される。一方、事前判定結果に基づいて先読み演出を実行しないと決定された場合、いずれの先読み演出も実行されない。なお、アイコン色演出以外の先読み演出については、本発明に直接関係しないため説明を省略する。
(アイコン色演出)
次に、アイコン色演出の概要について説明する。アイコン色演出は、遊技球が第1始動口11に入賞した場合に、液晶表示装置5の画面上に表示されるアイコン52を通常の表示態様(デフォルト)と異なる表示態様で表示するいわゆる保留先読み演出である。なお、通常の表示態様のアイコン52は例えば白色(デフォルト色)で表示されるのに対して、通常の表示態様とは異なる表示態様のアイコン52は、例えば青色、緑色、赤色、金色、虹色(これら各色を「特殊色」ともいう)といったデフォルト色とは異なる色で表示される。アイコン52の色は、白色、青色、緑色、赤色、金色、虹色の順番で大当たりの可能性の高低を示唆するものであり、虹色に限っては第1特別図柄判定の判定結果が大当たりである場合にのみ選択可能な色である。
例えば、第1特別図柄の変動表示中に第1始動口11に遊技球が入賞すると、その入賞に対応する事前判定結果に基づいてアイコン色演出を実行するか否かが決定される。具体的には、事前判定結果から得られる大当たりか否かを示す情報及び変動パターンと、後述するアイコン色乱数とに基づいて、アイコン色演出を実行するか否かが決定される。
アイコン色演出を実行することが決定されると、アイコン色演出の演出パターンを決定する所定のアイコン色演出パターン選択テーブルに基づいて演出パターンが選択され、選択後の所定のタイミング(例えば選択後すぐのタイミング、または選択後から所定時間経過後のタイミング)でアイコン色演出が開始される。
ここで、本実施形態では、アイコン色演出の演出パターンを選択するためのアイコン色演出パターン選択テーブルとして、大当たり用アイコン色演出パターン選択テーブル(図31参照)と、ハズレ用アイコン色演出パターン選択テーブル(図32参照)とが、後述する演出制御基板130のサブROM132に記憶されている。いずれのアイコン色演出パターン決定テーブルにおいても、変動パターン毎に、アイコン52の初期の表示色と、最終的な表示色と、その最終的な表示色に至るまでの変化パターン(例えば「白色」→「青色」、「青色」→「緑色」→「赤色」等)とが対応付けられた複数の演出パターン(例えば16種類の演出パターン)が設定されている。アイコン色演出の演出パターンを選択する場合には、事前判定結果に基づいて、いずれかのテーブルが選択されて、選択されたテーブルから事前判定結果等に基づいた演出パターンが選択される。
より詳細に説明すると、事前判定結果からハズレを示す情報が得られた場合は、ハズレ用アイコン色演出パターン選択テーブルが選択され、事前判定結果から大当たりを示す情報が得られた場合は、大当たり用アイコン色演出パターン選択テーブルが選択される。
ハズレ用アイコン色演出パターン選択テーブル(図32参照)は、大当たりとなる可能性が相対的に低いことを示唆する特殊色(例えば「青色」)が最終的な表示色として対応付けられた演出パターンの選択率が、大当たりとなる可能性が相対的に高いことを示唆する特殊色(例えば「赤色」や「金色」)が最終的な表示色として対応付けられた演出パターンの選択率よりも高い。このため、ハズレ用アイコン色演出パターン選択テーブルが選択された場合は、アイコン52の最終的な表示色は大当たりとなる可能性が相対的に低いことを示唆する特殊色に変化する演出パターンが選択され易い。
これに対して、大当たり用アイコン色演出パターン選択テーブル(図31参照)は、大当たりとなる可能性が相対的に高いことを示唆する特殊色が最終的な表示色として対応付けられた演出パターンの選択率が、大当たりとなる可能性が相対的に低いことを示唆する特殊色が最終的な表示色として対応付けられた演出パターンの選択率よりも高い。このため、大当たり用アイコン色演出パターン選択テーブルが選択された場合は、アイコン52の最終的な表示色は大当たりとなる可能性が相対的に高いことを示唆する特殊色に変化する演出パターンが選択され易い。
なお、いずれのアイコン色演出パターン選択テーブルも、第1特別図柄判定の保留数毎に用意されており、それぞれのテーブルにおいて変動時間が相対的に長い変動パターンほど、大当たりとなる可能性が相対的に高いことを示唆する特殊色でアイコン52が表示される演出パターンの選択率が高くなるように構成されている。そのため、事前判定結果がハズレを示す場合であっても、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されているような場合には、変動時間が短い変動パターンが選択されている場合よりも、大当たりとなる可能性が相対的に高いことを示唆する特殊色が最終的な表示色として対応付けられた演出パターンが選択され易い。
アイコン色演出の演出パターンとしては、上記したように、アイコン52の初期の表示色と、最終的な表示色と、その最終的な表示色に至るまでの変化パターンとが対応付けられた複数の演出パターンが用意されている。そして、本実施形態では、アイコン色演出パターン選択テーブルにおいて、変動パターン毎にこれらの複数種類に対応する演出パターンが設けられており、選択されたアイコン色演出パターン選択テーブルから、変動パターン及びアイコン色演出パターン乱数に対応するいずれか1の演出パターンが選択される。
続いて、図14を参照しつつ、アイコン色演出を実行する場合の流れについて説明する。図14は、アイコン色演出の流れを例示する説明図である。アイコン色演出を実行する場合は、選択されたアイコン色演出パターン選択テーブルから、複数の演出パターンのうちから1つが選択される。なお、上記したアイコン色演出パターン選択テーブルに示される複数の演出パターンは、下記に示す3つのタイプの演出パターンに分類される。
具体的には、アイコン色演出を実行する対象となったアイコン(以下先読み対象アイコンともいう)52が液晶表示装置5の画面にデフォルト色で初期表示されてから最終的に表示される特殊色に変化するタイプの演出パターン(図31に示す演出パターンB等)ac(図14(a)→(c)参照)、特殊色で初期表示されてから最終的に表示される特殊色に変化するタイプの演出パターン(図31に示す演出パターンH等)bc(図14(b)→(c)参照)、初期表示の段階で最終的に表示される特殊色に変化した状態で表示されるタイプの演出パターン(図31に示す演出パターンA等)b(図14(b)参照)のうちのいずれかが選択される。
図14に示す演出パターンac及び演出パターンbcでは、先読み対象アイコン52の表示色が最終的に表示される特殊色に変化するのは、先読み対象アイコン52が保留表示領域57に表示されているタイミングもあれば、変動中表示領域56に表示されているタイミングもある。一方、図14に示す演出パターンbでは、先読み対象アイコン52の表示色が最終的に表示される特殊色に変化するのは、保留表示領域57に表示されているタイミングしかない。なお、これらの先読み対象アイコン52の表示色が変化するタイミングは、後述する画像音響制御基板140において決定される。
したがって、演出パターンac及び演出パターンbcが選択されて、先読み対象アイコン52が保留表示領域57に表示されているタイミングで表示色が変化する場合は、この先読み対象アイコン52は保留アイコン変化予告演出が実行される場合に示唆の対象となる。また、演出パターンac及び演出パターンbcが選択されて、アイコン52が変動中表示領域56に表示されているタイミングで表示色が変化する場合は、このアイコン52は疑似連続予告演出が実行される場合に示唆の対象となる。これに対して、演出パターンbが選択されている場合は、保留表示領域57でアイコン52の表示色が変化するため、このアイコン52は保留アイコン色変化予告演出が実行される場合に示唆の対象となる。
一方、事前判定結果に基づいてアイコン色演出を実行しないことが決定された場合は、先読み対象アイコン52はデフォルト色での表示が決定し、先読み対象アイコン52に対応する第1特別図柄の変動が終了するまでデフォルト色で表示される。
このように、アイコン色演出では、選択されたアイコン色演出パターン決定テーブルから、事前判定結果及びアイコン色演出パターン乱数に対応する演出パターンが選択され、その選択された演出パターンに基づいて先読み対象アイコン52の表示色を変化させて、最終的にどの色で表示されるかによって、大当たりの信頼度が示唆される。
なお、本実施形態では、アイコン色演出において、先読み対象アイコン52に対応する第1特別図柄判定の保留に関して、大当たりに対する信頼度が相対的に低いという事前判定結果が得られている場合、すなわち大当たり遊技が実行されず且つ先読み対象アイコン52に対応する第1特別図柄の変動パターンとして変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されるという事前判定結果が得られている場合、先読み対象アイコン52の最終的な表示色は、青色になり易い。
また、先読み対象アイコン52に対応する第1特別図柄判定の保留に関して、大当たりに対する信頼度が相対的に高いという事前判定結果が得られた場合、すなわち大当たり遊技は実行されないものの先読み対象アイコン52に対応する第1特別図柄の変動パターンとして変動時間が相対的に長いものが選択されているという事前判定結果が得られている場合、先読み対象アイコン52の最終的な表示色は、緑色や赤色、金色になり易い。
また、先読み対象アイコン52に対応する第1特別図柄判定の保留に関して、大当たりになるという事前判定結果が得られている場合、最終的な表示色が「虹色」になる可能性がある。
本実施形態では、アイコン52の表示態様を通常とは異ならせる演出の一例としてアイコン色演出を行う場合について説明するが、他の実施形態では、アイコン52の大きさや形を通常とは異ならせる先読み演出を行ってもよい。具体的には、例えば、保留消化に伴って、先読み対象アイコン52を大きくしていく演出や、保留消化に伴って、先読み対象アイコン52の形状を変化させる演出などが例として挙げられる。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機1では、上記したように、電チューサポート機能が付与される高ベース状態においては、遊技球が第2始動口12に入賞し易くなる構成であるため、第2特別図柄判定が保留され易くなる。またその高ベース状態においては、上記した変動中表示領域56及び保留表示領域57とは異なる第2特別図柄の変動表示を示すアイコンの表示領域や、第2特別図柄判定の保留を示すアイコンの表示領域が設けられ、その領域に各アイコンが表示される。そのため、第2始動口12に遊技球が入賞した場合には、この他の表示領域を用いて、上記同様のアイコン色演出を行うようにしてもよい。
以下、図15〜43に基づいて、上述した演出を実現するためのパチンコ遊技機1の内部構成やパチンコ遊技機1で行われる処理の一例について、詳細に説明する。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側には、上皿28又は下皿29へと送り出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。ここで、図15は、パチンコ遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図である。図15に例示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、各種の判定やコマンドの送信といった遊技の進行を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種ランプや役物等の可動体による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えば演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150が1つの基板で構成されていてもよい。
[遊技制御基板100の構成例]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、及びメインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ制御部113、ゲートスイッチ114、第1大入賞口スイッチ115、第2大入賞口スイッチ116、V入賞口スイッチ117、排出スイッチ118、第1大入賞口制御部119、第2大入賞口制御部120、V入賞口制御部121、普通入賞口スイッチ122、及び表示器4を構成する各表示器41〜48が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ制御部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。ゲートスイッチ114は、遊技球がゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
第1大入賞口スイッチ115は、第1大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2大入賞口スイッチ116は、第2大入賞口19に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。V入賞口スイッチ117は、V領域195に進入する遊技球を検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。排出スイッチ118は、ハズレ領域196に進入する遊技球を検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
第1大入賞口制御部119は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、第1大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第1大入賞口13を開閉する。第2大入賞口制御部120は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、第2大入賞口19を閉塞する第1羽根部材191(図4参照)に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2大入賞口19を開閉する。V入賞口制御部121は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、V領域195を開閉する第2羽根部材192(図4参照)に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、V領域195を開閉する。普通入賞口スイッチ122は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
遊技制御基板100のメインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、第1大入賞口スイッチ115、第2大入賞口スイッチ116、又は普通入賞口スイッチ122からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。詳細な説明は省略するが、払出制御基板は、球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御することによって、上皿28又は下皿29に遊技球を供給する。なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は4つの普通入賞口14を有しているため、4つの普通入賞口スイッチ122を備えているが、図15においては、普通入賞口スイッチ122を1つだけ表記している。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、大当たりであると判定した場合には、第1大入賞口制御部119及び第2大入賞口制御部120を介して第1大入賞口13及び第2大入賞口19を開閉して大当たり遊技を実行する。また、第2大入賞口19を用いたラウンド遊技に伴って、V入賞口制御部121を介してV領域195を開閉する。そして、V入賞口スイッチ117からの検知信号が入力された場合には、大当たり遊技終了後の遊技状態を確変遊技状態に設定し、V入賞口スイッチ117からの検知信号が入力されなかった場合には、大当たり遊技終了後の遊技状態を時短遊技状態に設定する。
また、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17に連結された電動ソレノイドを作動させることにより、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜48に上記図3に基づいて説明した処理を実行させる。
[演出制御基板130の構成例]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。
サブCPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて演出内容を設定する。その際、演出ボタン26又は演出キー27からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。サブCPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。
[ランプ制御基板150の構成例]
ランプ制御基板150は、ランプCPU151、ランプROM152、及びランプRAM153を備えている。ランプCPU151は、ランプROM152に記憶されたプログラムに基づいて、演出役物71、遊技盤2に設けられた盤ランプ25、枠部材3に内蔵された枠ランプ37、演出ボタン26に内蔵されたボタンランプ等を制御する際の演算処理を行う。ランプRAM153は、ランプCPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプROM152には、発光パターンデータ及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、演出役物71に内蔵されているLED等の発光素子、盤ランプ25、枠ランプ37、演出ボタン26に内蔵されたボタンランプ等のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、演出役物71の動作パターンを示すデータである。
ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをランプRAM153に読み出して、演出役物71の発光素子、盤ランプ25、枠ランプ37、演出ボタン26のボタンランプ等の各発光素子の発光を制御する。
また、ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをランプRAM153に読み出して、演出役物71を動作させるステッピングモータの駆動を制御する。
[画像音響制御基板140の構成例]
図16は、画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図である。画像音響制御基板140は、液晶表示装置5の画像表示制御と、スピーカ24の演出音出力制御とを行うものである。この画像音響制御基板140は、図16に例示されるように、統括CPU141、VDP(Video Display Processor)142、音響DSP(Digital Signal Processor)143、制御用ROM144、制御用RAM145、音響用ROM146、SDRAM147、CGROM148、及びVRAM149を備えている。
統括CPU141は、制御用ROM144に記憶されているプログラムやディスプレイリスト作成テーブルなどの各種テーブル、演出制御基板130から受信したコマンド等に基づいて、VDP142に対して、CGROM148に記憶されている画像データを液晶表示装置5に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。また、ディスプレイリスト作成テーブルは、このディスプレイリストを作成するために使用されるテーブルである。
統括CPU141は、音響DSP143に対しても、音響用ROM146に記憶されている音響データをスピーカ24から出力させる指示を行う。
制御用ROM144は、マスクROMで構成されており、統括CPU141の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、各種テーブル等が記憶されている。
制御用RAM145は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理等の作業領域として使用される。
CGROM148は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出や大当たり遊技に伴う演出などを実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM148は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM148は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM148に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM149は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、ディスプレイリスト記憶領域1491、展開記憶領域1492、フレームバッファ1493等を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域1491は、統括CPU141から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域1492は、CGROM148から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。フレームバッファ1493は、液晶表示装置5に表示される画像データの描画および表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP142は、CGROM148に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域1492に格納する。また、VDP142は、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたディスプレイリストに基づいて、展開記憶領域1492に格納した画像データを用いて、フレームバッファ1493に対する描画処理を行う。また、VDP142は、フレームバッファ1493に記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成し、生成したRGB信号を液晶表示装置5に出力する。
音響DSP143には、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROM146と、音響DSP143によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAM147と、アンプ1431とが接続されている。音響DSP143は、統括CPU141からの指示に対応する音響データを音響用ROM146からSDRAM147に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データを(アンプ1431を介して)スピーカ24に出力する。アンプ1431は、統括CPU141から音響DSP143を介して得られる音量に関する指示に従って音量を調整して音響データをスピーカ24に出力させる。
なお、本実施形態では、VDPが描画管理を担うと共に音響DSPがサウンド管理を担う場合について説明するが、他の実施形態では、VDPが描画管理とサウンド管理との両方を担うような構成を採用してもよい。この場合、音響DSPを別途設ける必要はない。
[メインRAM103の構成例]
図17は、メインRAM103の構成例及びメインRAM103に格納される各種情報を例示するブロック図である。図17(A)に例示されるように、メインRAM103には、判定用記憶領域1030、第1保留記憶領域1031、第2保留記憶領域1032、第3保留記憶領域1033、第4保留記憶領域1034、第1保留記憶領域1035、第2保留記憶領域1036、第3保留記憶領域1037、及び第4保留記憶領域1038が設けられている。
判定用記憶領域1030は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034は、第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域であり、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038は、第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。また、第2特別図柄判定は、第1特別図柄判定に対して優先消化される。このため、判定用記憶領域1030には、特別図柄判定の実行に際して、第2特別図柄判定が保留されている場合には第1保留記憶領域1035に記憶されている各種情報がシフトされ、第1特別図柄判定のみが保留されている場合には第1保留記憶領域1031に記憶されている各種情報がシフトされる。
図17(B)に例示されるように、保留記憶領域1031〜1038は、それぞれ、メインCPU101によって取得された、大当たり乱数を記憶する領域、図柄乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、変動パターン乱数を記憶する領域、事前判定情報を記憶する領域等を含んでいる。
大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の特別図柄の変動パターンを決定するための乱数である。
事前判定情報は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて、後述する事前判定処理(図22参照)によって得られる情報である。事前判定情報は、具体的には、入賞始動口情報、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを示す情報、特別図柄の変動パターンを示す情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等を含んでいる。ここで、入賞始動口情報は、同じ保留記憶領域内に格納される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数が、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として取得されたのか、或いは遊技球が第2始動口12に入賞したことを契機として取得されたのかを示す情報である。これらの情報を含む事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数と同じ保留記憶領域内に格納される。
図17(B)に基づいて説明した5つの情報は、第1始動口11に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1031から順に第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかに格納され、第2始動口12に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1035から順に第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかに格納される。
また、特別図柄が変動表示されているときや大当たり遊技中に第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞して各種乱数が取得されたとしても、特別図柄判定や特別図柄の変動表示を直ちに行うことはできない。
このため、メインCPU101は、このような状況下で各種乱数が取得された場合には、上述したように、取得された各種乱数等を、特別図柄判定を保留する情報として保留記憶領域1031〜1038に格納することとしている。その一方で、特別図柄が変動表示されておらず、特別図柄判定が保留されておらず、また、大当たり遊技中でもない場合には、メインCPU101は、始動口への入賞を契機として取得した各種乱数等を判定用記憶領域1030に直接格納することとしている。
例えば第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれにも情報が記憶されていない状態で第1特別図柄判定に係る5つの情報が新たに取得された場合、この5つの情報は、第1保留記憶領域1031に格納される。また、例えば第1保留記憶領域1031及び第2保留記憶領域1032のそれぞれに5つの情報が記憶された状態で第1特別図柄判定に係る5つの情報が新たに取得された場合、この5つの情報は、第3保留記憶領域1033に格納される。
また、第1特別図柄判定の実行に際して第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032以降の保留記憶領域に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031側にシフトされる。例えば第1保留記憶領域1031〜第3保留記憶領域1033のそれぞれに情報が記憶された状態で第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031にシフトされると共に、第3保留記憶領域1033に記憶されている情報が第2保留記憶領域1032にシフトされる。
このような情報のシフト処理は、第2特別図柄判定に係る情報が記憶される第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038においても同様に行われる。なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1特別図柄判定及び第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、すなわち第1保留記憶領域1031及び第1保留記憶領域1035の両方に情報が記憶されている場合、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034におけるシフト処理に先立って、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038におけるシフト処理が優先して行われる。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、図18を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図18は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源遮断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図18に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図18以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が生成する命令に従って行われる。
まず、CPU101は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。なお、普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。
大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻されて更新される。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に、スイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理については、図19に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図23に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の判定結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ制御113を介して電動チューリップ17を動作させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3の処理で大当たりであると判定した場合に、第1大入賞口制御部119、第2大入賞口制御部120、及びV入賞口制御部121を制御して第1大入賞口13、第2大入賞口19、及びV領域195を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップS6)。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS7)。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS7以前の処理においてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップS8)。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図19は、図18のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図19に例示されるように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、図20に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数について、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、図21に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップS23)。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図20は、図19のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図20に例示されるように、メインCPU101は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号(具体的には第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS210)。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS210:YES)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、メインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS211)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS211:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新し(ステップS212)、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得して、これらの乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS213〜ステップ216)。
ステップS216の処理に続いて、メインCPU101は、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS217)。メインRAM103には、時短遊技フラグが記憶されている。この時短遊技フラグは、第2始動口12に遊技球が入賞し難い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「OFF」に設定され、逆に、第2始動口12に遊技球が入賞し易い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「ON」に設定されるフラグである。メインCPU101は、ステップS217において、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する。
メインCPU101は、現在の状態が高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS217:NO)、すなわち時短遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、事前判定処理を実行する(ステップS218)。具体的には、後述する大当たり判定処理(図24参照)や変動パターン選択処理(図25参照)に先立って、ステップS213〜S216の処理によってメインRAM103に格納された情報に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に、第1特別図柄判定が実行される際に実際に選択される特別図柄の変動パターンを取得する事前判定を実行する。この事前判定処理については、図22に基づいて後に詳述する。
メインCPU101は、ステップS218の処理を実行した場合、又は高ベース状態である(時短遊技フラグが「ON」に設定されている)と判断した場合(ステップS217:YES)、第1特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS219)。この保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS218の処理で得られた事前判定情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図21は、図19のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図21に例示されるように、メインCPU101は、ステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(具体的には第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ12が「ON」になったか否かを判定する(ステップS220)。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS220:YES)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が、メインROM102に記憶されている第2特別図柄判定の最大保留数Umax2(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS221)。
メインCPU101は、保留数U2が最大保留数Umax2未満であると判定した場合(ステップS221:YES)、保留数U2の値を「1」加算した値に更新し(ステップS222)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得して、これらの乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS223〜ステップS226)。
ステップS226の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS217の処理と同様に、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS227)。ここで、現在の状態が高ベース状態であると判断した場合(ステップS227:YES)、すなわち時短遊技フラグが「ON」に設定されている場合、事前判定処理を実行する(ステップS228)。この事前判定処理については、図22に基づいて後に詳述する。
メインCPU101は、ステップS228の処理を実行した場合、又は高ベース状態ではない(時短遊技フラグが「OFF」に設定されている)と判断した場合(ステップS227:NO)、第2特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS229)。この保留コマンドは、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS228の処理で得られた事前判定情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による事前判定処理]
以下、図22を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される事前判定処理について説明する。ここで、図22は、図20,21のステップS218,S228における事前判定処理の詳細フローチャートである。
メインCPU101は、図25のステップS217の処理で高ベース状態ではないと判断した場合、又は図26のステップS227の処理で高ベース状態であると判断した場合、まず大当たり判定処理を実行する(ステップS2181)。具体的には、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態又は時短遊技状態)である場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。一方、高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)である場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。そして、図20のステップS213の処理(又は図21のステップS223の処理)で取得した大当たり乱数が、メインRAM103にセットした大当たり乱数テーブルに格納されている当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、図柄変動開始時(変動中アイコンに対応する図柄変動の開始時)に大当たりと判定されることになるか否かを判定する。
次に、メインCPU101は、ステップS2181の判定結果に基づいて、図柄変動開始時に大当たりであると判定されるか否かを判断する(ステップS2182)。ここで、図柄変動開始時に大当たりであると判定された場合(ステップS2182:YES)、大当たり用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2183)。なお、この大当たり用変動パターンテーブルは、図柄変動開始時に行われる特別図柄判定において使用される大当たり用変動パターンテーブルと同一構成であるため、後に詳述する。
メインCPU101は、リーチ演出が行われると判定した場合(ステップS2184:YES)、リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2185)。なお、このリーチ用変動パターンテーブルは、図柄変動開始時に行われる特別図柄判定において使用されるリーチ用変動パターンテーブルと同一構成であるため、後に詳述する。
ところで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、且つ図柄変動中にリーチ演出が行われない場合、当該図柄変動開始時における第1特別図柄判定の保留数に基づいて第1特別図柄の変動パターンが決定される。また、保留されている第1特別図柄判定が消化される前と後とでは第1特別図柄判定の保留数が相異なる場合がある。このため、図柄変動中にリーチ演出が行われない第1特別図柄判定の権利に対しては、その第1特別図柄判定に先立って正確な特別図柄の変動パターンを取得できない場合がある。
そこで、リーチ演出が行われないと判定された場合には(ステップS2184:NO)、後述するステップS2186の変動パターン乱数判定処理が行われることなくステップS2187に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり用変動パターンテーブル又はリーチ用変動パターンテーブルをセットすると、変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS2186)。具体的には、ステップS2181の処理で使用された大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得された変動パターン乱数が、メインRAM103にセットされている変動パターンテーブルに規定されている乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、当該取得された乱数値に対応する変動開始時に第1特別図柄判定で選択されることになる第1特別図柄の変動パターンを特定する。
メインCPU101は、ステップS2186の処理を実行した場合、又はリーチ演出が行われないと判定した場合(ステップS2184:NO)、事前判定情報を生成してメインRAM103に格納する(ステップS2187)。この事前判定情報が格納される領域については、図17に基づいて上述した通りである。
このように、メインCPU101は、遊技球が第1始動口11(又は第2始動口12)に入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報に基づいて第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)が行われるのに先立って、事前判定情報として第1特別図柄(又は第2特別図柄)の変動パターン(すなわち変動時間)を取得する。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図23を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図23は、図18のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。
図23に例示されるように、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。ここで、大当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、保留数U2が「1」以上であると判定した場合(ステップS303:YES)、保留数U2を「1」減算した値に更新する(ステップS304)。
メインCPU101は、保留数U2が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS305:YES)、メインCPU101は、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS306)。
ステップS304の処理又はステップS306の処理に続いて、メインCPU101はメインRAM103の保留記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS308)。具体的には、メインCPU101は、ステップS304の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第2特別図柄判定用の保留記憶領域1035〜1038に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域1030側にシフトさせる。また、ステップS306の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第1特別図柄判定用の保留記憶領域1031〜1034に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域1030側にシフトさせる。
ステップS308の処理に続いて、メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS309)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かが判定されると共に、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類が決定される。そして、これらの処理の結果を示す特別図柄の設定情報がメインRAM103にセットされる。この大当たり判定処理については、図24に基づいて後に詳述する。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理を実行する(ステップS310)。この変動パターン選択処理については、図25に基づいて後に詳述する。
ステップS310の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS309の処理で設定した特別図柄の設定情報、この特別図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるかあるいは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS310の処理で設定した変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS311)。
この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶表示装置5における装飾図柄の変動表示等が開始されることになる。
ステップS311の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS311の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS312)。その際、判定用記憶領域1030に第1特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理が行われた場合には、第1特別図柄表示器41において特別図柄の変動表示を開始する。一方、第2特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理が行われた場合には、第2特別図柄表示器42において特別図柄の変動表示を開始する。
次に、メインCPU101は、ステップS312における変動表示を開始してからの経過時間である変動時間の計測を開始する(ステップS313)。
メインCPU101は、ステップS313の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS313における変動時間の計測開始から、ステップS310の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS315)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS315:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS315:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示されていることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS316)。この図柄確定コマンドは、ステップS8における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶表示装置5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS316の処理に続いて、メインCPU101はステップS312の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップS317)。具体的には、ステップS309の処理で設定した特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この特別図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(例えば「1秒」)が経過するまで継続される。
このように、メインCPU101は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから大当たり判定処理の判定結果を示す特別図柄を、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示させる。
ステップS317の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS313の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップS318)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(ステップS319)。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図24は、図23のステップS309における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たり判定を実行する(ステップS3091)。具体的には、判定用記憶領域1030に記憶されている大当たり乱数が、予め設定された当選値と一致するか否かに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。
ここでの当選値は、高確率時用大当たり乱数テーブル又は低確率時用大当たり乱数テーブルに規定されている大当たりの当選値である。高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。一方、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態又は時短遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。
このように、メインCPU101は、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報が判定用記憶領域1030に記憶されるといった始動条件が成立すると、その大当たり乱数に基づいて、遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
ステップS3091の処理に続いて、メインCPU101は、大当たり判定の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3092)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3092:YES)、メインROM102に記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定する(ステップS3093)。
具体的には、ステップS3091の大当たり判定に使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域1030に記憶されている図柄乱数が第1特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が第1始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。一方、第2特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が第2始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。
このように、メインCPU101は、大当たりの種類を決定することによって、V領域195への遊技球の入賞が困難な短開放当たり、又はV領域195への遊技球の入賞が容易な長開放当たりを選択する。
そして、メインCPU101は、決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3094)。これにより、上記ステップS317の処理の際に、ここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示されて、その特別図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3092:NO)、ハズレ図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3095)。これにより、上記ステップS317の処理の際に、ここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示される。この場合、大当たり遊技は行われない。
[遊技制御基板100による変動パターン選択処理]
図25は、図23のステップS310における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、図23のステップS309における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3091の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3101)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3101:YES)、大当たり用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3102)。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3101:NO)、判定用記憶領域1030に記憶されているリーチ乱数がメインROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かを判定する(ステップS3103)。ここで、リーチ演出を行うと判定した場合(ステップS3103:YES)、リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3104)。逆に、リーチ演出を行わないと判定した場合(ステップS3103:NO)、ハズレ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3105)。
続いて、メインCPU101は、ステップS3102の処理、ステップS3104の処理、又はステップS3105の処理によってメインRAM103にセットされた変動パターンテーブルを参照して変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS3106)。具体的には、大当たり用変動パターンテーブル又はリーチ用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、判定用記憶領域1030に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを、セットされている変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。
また、ハズレ用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、ステップS308のシフト処理が行われる直前に各種情報が記憶されていた保留記憶領域の数に基づいて特別図柄判定の保留数を特定し、特定した保留数と現在の時短の有無とに対応する変動パターンをハズレ用変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。
ここで、大当たり用変動パターンテーブル、ハズレ用変動パターンテーブル、及びリーチ用変動パターンテーブルについて説明する。図26(A)は大当たり用変動パターンテーブルの一例を示す図である。また、図26(B)はリーチ用変動パターンテーブルの一例を示す図である。また、図26(C)はハズレ用変動パターンテーブルの一例を示す図である。
図26(A)に示すように、大当たり用変動パターンテーブルには、変動パターンP1〜P8が設けられ、特定の変動パターンを除いた各変動パターンに対して0〜99までの変動パターン乱数の内のいずれかの数字が割り当てられている。
具体的には、変動時間が「8秒」である変動パターンP1及び変動時間が「15秒」である変動パターンP2には、いずれの乱数も割り当てられていない。変動時間が「30秒」である変動パターンP3には、「0」〜「11」の12個の乱数値が対応付けられている。変動時間が「120秒」である変動パターンP8には、「40」〜「99」の60個の乱数値が対応付けられている。また、変動パターンP3と変動パターンP8との間の変動時間である変動パターンP4〜P7(不図示)には、「12」〜「39」の28個の乱数値が対応付けられている。
このように特定の変動パターンを除く各変動パターンP3〜P8に対して所定の乱数が振り分けられているため、変動パターンP1及び変動パターンP2が選択される選択率は0%(=0/100)となる。また、変動パターンP3が選択される選択率は12%となる。また、変動パターンP4〜P7が選択される選択率は28%となる。また、変動パターンP8が選択される選択率は60%となる。
このため、大当たり用変動パターンテーブルでは、変動時間が相対的に短い特定の変動パターンP1,P2(疑似連続予告演出において2連以上の疑似変動に発展しない演出パターンに対応する変動パターン)は選択されることはない。
例えば、メインCPU101が、第1特別図柄判定の判定結果から大当たりであることを示す情報を取得した場合、図26(A)に示す大当たり用変動パターンテーブルをセットする。そして、セットした大当たり用変動パターンテーブルから、遊技球が第1始動口11に入賞した時に取得した変動パターン乱数に対応付けられた変動パターンを選択する。例えば、「3」を示す変動パターン乱数を取得した場合は、選択率が「12%」の変動パターンP3を変動パターンとして選択する。この変動パターンP3は、疑似連続予告演出において疑似2連を行う演出パターンに対応する変動パターンである。また、「90」を示す変動パターン乱数を取得した場合は、選択率が「60%」の変動パターンP8を変動パターンとして選択する。この変動パターンP8は、疑似連続予告演出において疑似4連を行う演出パターンに対応する変動パターンである。
このように、大当たり用変動パターンテーブルが選択された場合は、疑似連続予告演出において2連以上の疑似変動に発展する演出パターンに対応するいずれかの変動パターンが選択される。
次に、図26(B)に示すリーチ用変動パターンテーブルについて説明する。なお、図26(B)に示すリーチ用変動パターンテーブルは、テーブルに含まれる各変動パターンに対する変動パターン乱数の割り振りが異なる点を除いて、図26(A)に示す大当たり用変動パターンテーブルと同様の構成を有している。このため、以下の図26(B)に関する説明では、主に図26(A)と異なる点に関して説明し、共通する点については説明を省略する。
図26(B)に示すように、リーチ用変動パターンテーブルにおいても、特定の変動パターンP1,P2には変動パターン乱数は割り当てられておらず、変動パターンP3〜P8に対して、0〜99までの変動パターン乱数の内のいずれかの数字が割り当てられている。
具体的には、変動パターンP3には、「0」〜「49」の50個の乱数値が対応付けられている。変動パターンP8には、「90」〜「99」の10個の乱数値が対応付けられている。また、変動パターンP4〜P7には、「50」〜「89」の40個の乱数値が対応付けられている。
このように各変動パターンP1〜P8に対して所定の乱数が振り分けられているため、変動パターンP3が選択される選択率は50%(=50/100)となる。また、変動パターンP4〜P7が選択される選択率は40%となる。また、変動パターンP8が選択される選択率は10%となる。
このように、リーチ用変動パターンテーブルでは、変動パターンP8や変動パターンP4〜P7の選択率よりも、変動パターンP3の選択率が高い。このため、リーチ用変動パターンテーブルでは、変動パターンP8よりも変動時間が短い変動パターンP3(疑似連続予告演出において2連目の疑似変動まで発展する演出パターンに対応する変動パターン)等の方が選択され易い。
例えば、メインCPU101が、第1特別図柄判定の判定結果からハズレ且つリーチ有りを示す情報を取得した場合、図26(B)に示すリーチ用変動パターンテーブルをセットする。そして、セットしたリーチ用変動パターンテーブルから、遊技球が第1始動口11に入賞した時に取得した変動パターン乱数に対応付けられた変動パターンを選択する。例えば、「3」を示す変動パターン乱数を取得した場合は、選択率が「50%」の変動パターンP3を変動パターンとして選択する。この変動パターンP3は、2連目の疑似変動まで発展する演出パターンに対応する変動パターンである。また、「90」を示す変動パターン乱数を取得した場合は、選択率が「10%」の変動パターンP8を変動パターンとして選択する。この変動パターンP8は、疑似連続予告演出において4連目の疑似変動まで発展する演出パターンに対応する変動パターンである。
このように、リーチ用変動パターンテーブルが選択された場合は、2連以上の疑似変動に発展する演出パターンに対応するいずれかの変動パターンが選択される。
また、図26に示すように、第1特別図柄判定の判定結果にハズレを示す情報が含まれている場合よりも、第1特別図柄判定の判定結果に大当たりを示す情報が含まれている場合の方が、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択され易い。具体的には、図26(B)に示すリーチ用変動パターンテーブルでは、例えば変動パターンP8の選択率が10%である。これに対して、図26(A)に示す大当たり用変動パターンテーブルでは、例えば変動パターンP8の選択率は60%である。このため、第1特別図柄判定の判定結果にハズレを示す情報が含まれている場合よりも、第1特別図柄判定の判定結果に大当たりを示す情報が含まれている場合の方が、疑似連予告演出が実行される場合に4連まで疑似変動が発展する演出パターンに対応する変動パターンが選択され易い。
次に、図26(C)に示すハズレ用変動パターンテーブルについて説明する。なお、図26(C)に示すハズレ用変動パターンテーブルでは、テーブルに含まれる各変動パターンに対する変動パターン乱数の割り振りが異なる点を除いて、図26(A)に示す大当たり用変動パターンテーブルと同様の構成を有している。このため、以下の図26(C)に関する説明では、主に図26(A)と異なる点に関して説明し、共通する点については説明を省略する。
図26(C)に示すように、ハズレ用変動パターンテーブルでは、上記した図26(A)に示す大当たり用変動パターンテーブル及び図26(B)に示すリーチ用変動パターンテーブルとは異なり、変動時間が相対的に短い特定の変動パターンP1,P2に対してのみ、0〜99までの変動パターン乱数の内のいずれかの数字が割り当てられている。なお、ハズレ用変動パターンテーブルには、本来、保留数が3以上のときに選択され得る変動時間が「8秒」よりも短い変動パターンが用意されているが、説明の便宜上、それらの変動パターンについては省略する。
具体的には、変動パターンP1には、「0」〜「79」の80個の乱数値が対応付けられている。変動パターンP2には、「80」〜「99」の20個の乱数値が対応付けられている。一方、変動パターンP3〜P8には、いずれの乱数も割り当てられていない。
このように各変動パターンP1,P2に対して所定の乱数が振り分けられているため、変動パターンP1が選択される選択率は80%(=80/100)となる。また、変動パターンP2が選択される選択率は20%となる。一方で、変動パターンP3〜P8が選択される選択率は0%となる。
このため、ハズレ用変動パターンテーブルでは、特定の変動パターンP1,P2よりも変動時間が長い変動パターンP3〜P8(疑似連続予告演出において疑似2連目以降に発展する演出パターンに対応する変動パターン)は選択されることはない。
例えば、メインCPU101が、第1特別図柄判定の判定結果からハズレ且つリーチ無しを示す情報を取得した場合、図26(C)に示すハズレ用変動パターンテーブルをセットする。そして、セットしたハズレ用変動パターンテーブルから、遊技球が第1始動口11に入賞した時に取得した変動パターン乱数に対応付けられた変動パターンを選択する。例えば、「3」を示す変動パターン乱数を取得した場合は、選択率が「80%」の変動パターンP1を変動パターンとして選択する。また、「90」を示す変動パターン乱数を取得した場合は、選択率が「20%」の変動パターンP2を変動パターンとして選択する。これらの変動パターンP1,P2は、2連以上の疑似変動に発展しない演出パターンに対応する変動パターンである。
このように、ハズレ用変動パターンテーブルが選択された場合は、疑似連続予告演出において2連以上の疑似変動に発展しない演出パターンに対応するいずれかの変動パターンが選択される。
以上のようにして、特別図柄の変動パターンが選択されることによって、特別図柄の変動時間が必然的に決定されることになる。
メインCPU101は、変動パターンを選択すると、選択した変動パターンの設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3107)。この変動パターンの設定情報は、上述したステップS309の大当たり判定処理によってメインRAM103にセットされた図柄の設定情報と共に変動開始コマンドに含まれて演出制御基板130に送信される。
[演出制御基板130による割込み処理]
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、CTC動作に基づいて、所定の周期で後述する割り込み処理を行う。そして、サブCPU131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理を、タイマ割込み処理の周期よりも短い周期で繰り返す。すなわち、サブCPU131は、パチンコ遊技機1が起動している間、上記周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、上記所定の周期でタイマ割込み処理を繰り返す。
以下、図27を参照しつつ、演出制御基板130において実行される割込み処理について説明する。図27は、演出制御基板130において実行される割込み処理の一例を示すフローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100で行われる割込み処理と同様に、図27に例示される一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図27以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU131が生成する命令に従って行われる。
サブCPU131は、まず、遊技制御基板100又はランプ制御基板150からのコマンドに応じたコマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理については、図28に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU131は、コマンド送信処理を実行する(ステップS11)。具体的には、ステップS10の処理によってサブRAM133にセットされたコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示や音声出力等による演出の実行が画像音響制御基板140に対して指示され、各種ランプの点灯や演出役物71の動作による演出の実行等がランプ制御基板150に対して指示される。
ステップS11の処理に続いて、サブCPU131は、データ転送処理を実行する(ステップS12)。具体的には、画像音響制御に関するデータが画像音響制御基板140から送信されるので、そのデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、液晶表示装置5及びスピーカ24によって行われる演出と同期するように、演出役物71や盤ランプ25等の演出媒体による演出がランプ制御基板150によって制御される。
[演出制御基板130によるコマンド受信処理]
図28は、図27のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図28に例示されるように、サブCPU131は、まず遊技制御基板100から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS101:NO)、ステップS11に処理が進められる。
サブCPU131は、遊技制御基板100からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS101:YES)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS219(図20参照)の処理又はステップS229(図21参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された保留コマンドであるか否かを判定する(ステップS102)。ここで、受信したコマンドが保留コマンドであると判定された場合(ステップS102:YES)、保留コマンドに応じた処理を行う保留コマンド受信処理が実行される(ステップS103)。この保留コマンド受信処理については、図29に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、遊技制御基板100からのコマンドが保留コマンドではないと判定した場合(ステップS102:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS311(図23参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS110)。ここで、受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定された場合(ステップS110:YES)、受信した変動開始コマンドに応じた処理等を含む変動開始コマンド受信処理を実行する(ステップS111)。この変動開始コマンド受信処理については、図33に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、遊技制御基板100から受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定した場合(ステップS110:NO)、例えば受信コマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS316(図23参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された図柄確定コマンドであるか否かを判定する(ステップS121)。
サブCPU131は、受信したコマンドが図柄確定コマンドであると判定した場合(ステップS121:YES)、変動演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS122)。この変動終了コマンドは、液晶表示装置5において行われる変動演出の終了を指示するコマンドであって、ステップS11のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、液晶表示装置5の表示画面上で行われていた変動演出が終了して、特別図柄判定の判定結果を示す態様で装飾図柄が停止表示されることになる。また、演出ボタン26や演出役物71等が動作するように制御されている場合にはその動作が終了することになる。
サブCPU131は、受信したコマンドが図柄確定コマンドではないと判定した場合(ステップS121:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがランプ制御基板150から送信された操作コマンドであるか否かを判定する(ステップS123)。ここで、サブCPU131は、受信したコマンドが操作コマンドであると判定した場合(ステップS123:YES)、操作が行われたことを通知する操作通知コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS124)。この操作通知コマンドは、ステップS11のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、例えば、操作コマンドを受信する毎に演出画像を適宜更新する表示演出制御等が行われる。
一方、サブCPU131は、受信したコマンドが操作コマンドではないと判定した場合(ステップS123:NO)、他のコマンドに応じた処理を実行する(ステップS127)。
なお、ステップS124の処理が実行された場合、ステップS127の処理が実行された場合、ステップS103の処理が実行された場合、ステップS111の処理が実行された場合、ステップS122の処理が実行された場合、又はコマンドを受信していないと判定された場合(ステップS101:NO)、ステップS11に処理が進められる。
[演出制御基板130による保留コマンド受信処理]
図29は、図28のステップS103における保留コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS102:YES)、図29に例示されるように、サブRAM133に記憶されている特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(ステップS1031)。具体的には、保留コマンド内の入賞始動口情報に基づいて、第1特別図柄判定に係る保留コマンドであるか、あるいは第3特別図柄判定に係る保留コマンドであるかを判別し、その判別結果に基づいて、第1特別図柄判定に係る保留数又は第2特別図柄判定に係る保留数を「1」加算した値に更新する。
ステップS1031の処理に続いて、サブCPU131は、受信した第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)に係る保留コマンドに含まれている事前判定情報を入賞始動口情報と共にサブRAM133に格納する(ステップS1032)。
次に、サブCPU131は、先読み演出乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS1033)。この先読み演出乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、保留コマンドを受信した時点のカウント値を先読み演出乱数として取得する。
ステップS1033の処理に続いて、サブCPU131は、例えば受信した保留コマンドの事前判定情報に含まれている情報と、サブROM132に記憶されている先読み演出決定テーブルとに基づいて、アイコン色演出等の先読み演出を実行するか否かを判定する(ステップS1034)。ここで、事前判定情報に含まれている情報は、具体的には、受信した保留コマンドに対応する特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報や、当該保留コマンドに対応する特別図柄の変動パターンを示す情報である。
また、図には示されていないが、先読み演出決定テーブルは、例えば、複数の特別図柄の変動パターンのそれぞれに対して設けられており、先読み演出乱数と、先読み演出を実行することと、先読み演出を実行しないこととのそれぞれに対して、相異なる乱数値が対応付けられている。
サブCPU131は、事前判定情報に基づいて先読み演出決定テーブルを選択し、例えばステップS1033の処理で取得した先読み演出乱数が、その選択された先読み演出決定テーブルにおいて、先読み演出を実行することに対応付けられている乱数値と、先読み演出を実行しないことに対応付けられている乱数値とのどちらの乱数値と一致するかに基づいて、先読み演出を実行するか否かを判定する。
なお、先読み演出は、大当たりに対する期待感を遊技者に抱かせるための演出であるため、先読み演出決定テーブルは、大当たりに対する信頼度が相対的に高いほど先読み演出が実行される割合が高くなる一方で、大当たりに対する信頼度が相対的に低いほど先読み演出が実行される割合が低くなるような構成を採用するのが好ましい。
このため、特別図柄の変動時間が相対的に短い変動パターンに対しては、先読み演出を実行することに対応付けられている乱数値の全体に占める割合が少なくなるように割り当てられている。逆に、特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンに対しては、先読み演出を実行することに対応付けられている乱数値の全体に占める割合が多くなるように割り当てられている。
サブCPU131は、先読み演出を実行すると判定した場合(ステップS1034:YES)、アイコン色演出を実行するか否かを決定する処理を含むアイコン色演出決定処理を実行する(ステップS1035)。このアイコン色演出決定処理については、図30に基づいて後に詳述する。
ステップS1035の処理を実行した場合、又は先読み演出を実行しないと判定した場合(ステップS1034:NO)、サブCPU131は、サブRAM133にアイコン表示コマンドをセット(ステップS1036)する。具体的には、先読み演出を実行すると決定した場合は、アイコン色演出、その他の先読み演出(不図示)のうちのいずれか1以上の演出の実行を指示する情報、及びその演出の演出パターンに関する設定情報を含むアイコン表示コマンドをセットする。逆に、先読み演出を実行しないと決定した場合は、アイコン色演出、その他の先読み演出のいずれの演出に関する情報も含まないアイコン表示コマンドをセットする。このアイコン表示コマンドは、ステップS11のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。
なお、ステップS1034で「YES」と判定された場合に行われる先読み演出の演出決定処理は、本実施形態では第1特別図柄の保留に対して行われるものである。また、図には示されていないが、第2特別図柄判定の保留に対しては、他の演出決定処理が行われる。
[演出制御基板130によるアイコン色演出決定処理]
図30は、図29のステップS1035におけるアイコン色演出決定処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、まず、アイコン色演出を実行するか否かの決定に使用するアイコン色乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS1201)。このアイコン色乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、保留コマンドを受信した時点のカウント値をアイコン色乱数として取得する。
ここで、アイコン色演出を実行するか否かを決定するアイコン色乱数は、サブROM132において変動パターン毎に記憶されている。そのため、サブCPU131は、ステップS1201で取得したアイコン色乱数が、遊技制御基板100から受信した保留コマンドに含まれている設定情報が示す変動パターンに対応するサブROM132内の乱数値と一致するか否かに基づいて、アイコン色演出を実行するか否かを判定する(ステップS1202)。なお、サブROM132に記憶されている乱数値は、変動パターンが長くなればなるほど、アイコン色演出を実行することに対して割り当てられている乱数値の数が多くなるように設定されている。このため、本実施形態では、第1特別図柄の変動時間が長いほど、アイコン色演出が実行され易くなっている。ここで、取得したアイコン色乱数に基づいてアイコン色演出を実行しないと判定した場合(ステップS1202:NO)、図29のステップS1036の処理に処理が進められることになる。
サブCPU131は、取得したアイコン色乱数に基づいてアイコン色演出を実行すると判定した場合(ステップS1202:YES)、アイコン色演出におけるアイコン52の演出パターン(初期のアイコン52の表示色、最終のアイコン52の表示色、初期の表示色から最終の表示色に至るまでのアイコン52の表示色の変化パターン)を決定するために使用するアイコン色演出パターン乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS1203)。このアイコン色演出パターン乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、保留コマンドを受信した時点のカウント値をアイコン色演出パターン乱数として取得する。
ステップS1203の処理に続いて、サブCPU131は、先読み演出を実行することが決定された保留コマンドに係る事前判定情報に基づいて、大当たりになるか否かを判定する(ステップS1204)。
サブCPU131は、先読み対象の保留コマンドに係る事前判定情報に基づいて、大当たりになると判定した場合(ステップS1205:YES)、大当たり用アイコン色演出パターン選択テーブルをサブRAM133にセットする(ステップS1205)。逆に先読み対象の保留コマンドに係る事前判定情報に基づいて、大当たりにはならないと判定した場合(ステップS1205:NO)、ハズレ用アイコン色演出パターン選択テーブルをサブRAM133にセットする(ステップS1206)。
ここで、大当たり用アイコン色演出パターン選択テーブルと、ハズレ用アイコン色演出パターン選択テーブルとは、それぞれ保留数毎に設けられている。すなわち、サブRAM133に記憶されている保留数が「1」の時に選択されるテーブルと、サブRAM133に記憶されている保留数が「2」の時に選択されるテーブルと、サブRAM133に記憶されている保留数が「3」の時に選択されるテーブルと、サブRAM133に記憶されている保留数が「4」の時に選択されるテーブルとがある。
図31は、第1特別図柄判定の保留数が「4」の状態でアイコン色演出パターンを選択する際に参照される大当たり用アイコン色演出パターン選択テーブルの一例を示す図である。また、図32は、第1特別図柄判定の保留数が「4」の状態でアイコン色演出パターンを選択する際に参照されるハズレ用アイコン色演出パターン選択テーブルの一例を示す図である。なお、本実施形態では、保留数が「4」以外の場合において参照されるアイコン色演出パターン選択テーブルが用意されているが、これらのテーブルは、アイコン色演出パターン乱数の割り振りが図31,32に示されるテーブルと異なる点を除いて同様に構成されているため、以下においては説明を省略する。
図31に示すように、大当たり用アイコン色演出パターン選択テーブルには、変動パターンP3〜P8のそれぞれに対応する演出パターンが設定されている。例えば、変動時間が30秒である変動パターンP3には、全16種類の演出パターン(演出シナリオ)A〜Pが設定されている。そして、この変動パターンP3に対応する各演出パターンA〜Pには、0〜99までの乱数の内のいずれかの数字が割り当てられている。
各演出パターンについて順に説明する。演出パターンA,Bは、アイコン52の最終的な表示色が青色の演出パターンである。具体的には、演出パターンAは、アイコン52の初期の表示色が青色であり、アイコン52の初期の表示色を最終的な表示色として維持する(初期の表示色から変化しない)変化パターンの演出パターン(図31では初期色 青色、変化パターン 青、最終色 青色と記載)である。演出パターンBは、アイコン52の初期の表示色がデフォルト色(白色)であり、アイコン52の表示色が初期の表示色としてのデフォルト色から最終的な表示色の青色に変化する変化パターンの演出パターン(図31では初期色 デフォ、変化パターン デフォ、最終色 青色と記載)である。
演出パターンC〜Fは、アイコン52の最終的な表示色が緑色の演出パターンである。具体的には、演出パターンCは、アイコン52の初期の表示色が緑色であり、アイコン52の初期の表示色を最終的な表示色として維持する変化パターンの演出パターン(図31では初期色 緑色、変化パターン 緑、最終色 緑色と記載)である。演出パターンDは、アイコン52の初期の表示色が青色であり、アイコン52の表示色が初期の表示色としての青色から最終的な表示色の緑色に変化する変化パターンの演出パターン(図31では初期色 青色、変化パターン 緑、 最終色 緑色と記載)である。演出パターンEは、アイコン52の初期の表示色がデフォルト色であり、アイコン52の初期の表示色としてのデフォルト色から青色に変化し、その青色から最終的な表示色の緑色に変化する変化パターンの演出パターン(図31では初期色 デフォ、変化パターン 青、 最終色 緑色と記載)である。演出パターンFは、演出パターンEと同様、アイコン52の初期の表示色がデフォルト色であるが、アイコン52の表示色が初期の表示色としてのデフォルト色から最終的な表示色の緑色に変化する変化パターン(図31では初期色 デフォ、変化パターン デフォ、 最終色 緑色と記載)である。
演出パターンG〜Jは、アイコン52の最終的な表示色が赤色の演出パターンである。具体的には、演出パターンGは、アイコン52の初期の表示色が赤色であり、アイコン52の初期の表示色を最終的な表示色として維持する変化パターンの演出パターン(図31では初期色 赤色、変化パターン 赤、最終色 赤色と記載)である。演出パターンHは、アイコン52の初期の表示色が緑色であり、アイコン52の初期の表示色としての緑色から最終的な表示色の赤色に変化する変化パターンの演出パターン(図31では初期色 緑色、変化パターン 緑、最終色 赤色と記載)である。演出パターンIは、アイコン52の初期の表示色が青色であり、アイコン52の初期の表示色としての青色から緑色に変化し、その緑色から最終的な表示色の赤色に変化する変化パターンの演出パターン(図31では初期色 青色、変化パターン 緑、最終色 赤色と記載)である。演出パターンJは、アイコン52の初期の表示色がデフォルト色であり、アイコン52の初期の表示色としてのデフォルト色から青色、緑色に変化し、その緑色から最終的な表示色の赤色に変化する変化パターンの演出パターン(図31では初期色 デフォ、変化パターン 青→緑、最終色 赤色と記載)である。
演出パターンK〜Nは、アイコン52の最終的な表示色が金色の演出パターンである。具体的には、演出パターンKは、アイコン52の初期の表示色が金色であり、アイコン52の初期の表示色を最終的な表示色として維持する変化パターンの演出パターン(図31では初期色 金色、変化パターン 金、最終色 金色と記載)である。演出パターンLは、アイコン52の初期の表示色が赤色であり、アイコン52の初期の表示色としての赤色から最終的な表示色の金色に変化する変化パターンの演出パターン(図31では初期色 赤色、変化パターン 赤、最終色 金色と記載)である。演出パターンMは、アイコン52の初期の表示色が青色であり、アイコン52の初期の表示色としての青色から緑色、赤色に変化し、その赤色から最終的な表示色の金色に変化する変化パターンの演出パターン(図31では初期色 青色、変化パターン 緑→赤、最終色 金色と記載)である。演出パターンNは、アイコン52の初期の表示色がデフォルト色であり、アイコン52の初期の表示色としてのデフォルト色から青色、緑色、赤色に変化し、その赤色から最終的な表示色の金色に変化する変化パターンの演出パターン(図31では初期色 デフォ、変化パターン 青→緑→赤、最終色 金色と記載)である。
演出パターンO,Pは、アイコン52の最終的な表示色が虹色の演出パターンである。具体的には、演出パターンOは、アイコン52の初期の表示色が赤色であり、アイコン52の初期の表示色としての赤色から最終的な表示色の虹色に変化する変化パターンの演出パターン(図31では初期色 赤色、変化パターン 赤、最終色 虹色と記載)である。演出パターンPは、アイコン52の初期の表示色がデフォルト色であり、アイコン52の初期の表示色としてのデフォルト色から金色に変化し、その金色から最終的な表示色の虹色に変化する変化パターンの演出パターン(図31では初期色 デフォ、変化パターン 金、最終色 虹色と記載)である。
また、変動パターンP3に対応する各演出パターンA〜Pには、図31に示すように、0〜99までの乱数を所定の割り振りで振り分けたアイコン色演出パターン乱数が対応付けられている。具体的には、演出パターンAには、「0」〜「9」の全10個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「10」〜「19」の全10個の乱数値が対応付けられている。すなわち、アイコン52の最終色が青色の演出パターンA,Bには、合計20個の乱数値が対応付けられている。
また、演出パターンCには、「20」〜「28」の全9個の乱数値が対応付けられている。演出パターンDには、「29」〜「37」の全9個の乱数値が対応付けられている。演出パターンEには、「38」〜「46」の全9個の乱数値が対応付けられている。演出パターンFには、「47」〜「55」の全9個の乱数値が対応付けられている。すなわち、アイコン52の最終色が緑色の演出パターンC〜Fには、合計36個の乱数値が対応付けられている。
また、演出パターンGには、「56」〜「64」の全9個の乱数値が対応付けられている。演出パターンHには、「65」〜「72」の全8個の乱数値が対応付けられている。演出パターンIには、「73」〜「81」の全9個の乱数値が対応付けられている。演出パターンJには、「82」〜「89」の全8個の乱数値が対応付けられている。すなわち、アイコン52の最終色が赤色の演出パターンG〜Jには、合計34個の乱数値が対応付けられている。
また、演出パターンKには、「90」〜「91」の全2個の乱数値が対応付けられている。演出パターンLには、「92」〜「93」の全2個の乱数値が対応付けられている。演出パターンMには、「94」〜「95」の全2個の乱数値が対応付けられている。演出パターンNには、「96」〜「97」の全2個の乱数値が対応付けられている。すなわち、アイコン52の最終色が金色の演出パターンK〜Nには、合計8個の乱数値が対応付けられている。
また、演出パターンOには、「98」の乱数値が対応付けられている。演出パターンPには、「99」の乱数値が対応付けられている。すなわち、アイコン52の最終色が虹色の演出パターンO,Pには、合計2個の乱数値が対応付けられている。
このように演出パターンA〜Pに対してそれぞれの乱数値が振り分けられている。そのため、演出パターンAが選択される選択率は10%(=10/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は10%となる。すなわち、アイコン52の最終色が青色の演出パターンA,Bが選択される選択率の合計は20%となる。
また、演出パターンCが選択される選択率は9%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は9%となる。また、演出パターンEが選択される選択率は9%となる。また、演出パターンFが選択される選択率は9%となる。すなわち、アイコン52の最終色が緑色の演出パターンC〜Fが選択される選択率の合計は36%となる。
また、演出パターンGが選択される選択率は9%となる。また、演出パターンHが選択される選択率は8%となる。また、演出パターンIが選択される選択率は9%となる。また、演出パターンJが選択される選択率は8%となる。すなわち、アイコン52の最終色が赤色の演出パターンG〜Jが選択される選択率の合計は34%となる。
また、演出パターンKが選択される選択率は2%となる。また、演出パターンLが選択される選択率は2%となる。また、演出パターンMが選択される選択率は2%となる。また、演出パターンNが選択される選択率は2%となる。すなわち、アイコン52の最終色が金色の演出パターンK〜Nが選択される選択率の合計は8%となる。
また、演出パターンOが選択される選択率は1%となる。また、演出パターンPが選択される選択率は1%となる。すなわち、アイコン52の最終色が虹色の演出パターンO,Pが選択される選択率の合計は2%となる。
また同様に、図31に示すように、大当たり用アイコン色演出パターン選択テーブルにおける変動パターンP8においても、上記同一の全16種類の演出パターンA〜Pが設定されており、各演出パターンには、0〜99までの乱数を所定の割り振りで振り分けたアイコン色演出パターン乱数が対応付けられている。なお、図31に示す変動パターンP8は、本実施形態において変動時間が最も長い(例えば変動時間「120秒」)変動パターンである。
変動パターンP8におけるアイコン色演出パターン乱数の具体的な振り分けについて説明すると、演出パターンAには、「0」の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「1」の乱数値が対応付けられている。すなわち、アイコン52の最終色が青色の演出パターンA,Bには、合計2個の乱数値が対応付けられている。
また、演出パターンCには、「2」〜「9」の全8個の乱数値が対応付けられている。演出パターンDには、「10」〜「17」の全8個の乱数値が対応付けられている。演出パターンEには、「18」〜「25」の全8個の乱数値が対応付けられている。演出パターンFには、「26」〜「33」の全8個の乱数値が対応付けられている。すなわち、アイコン52の最終色が緑色の演出パターンC〜Fには、合計36個の乱数値が対応付けられている。
また、演出パターンGには、「34」〜「45」の全12個の乱数値が対応付けられている。演出パターンHには、「46」〜「57」の全12個の乱数値が対応付けられている。演出パターンIには、「58」〜「69」の全12個の乱数値が対応付けられている。演出パターンJには、「70」〜「81」の全12個の乱数値が対応付けられている。すなわち、アイコン52の最終色が赤色の演出パターンG〜Jには、合計48個の乱数値が対応付けられている。
また、演出パターンKには、「82」〜「85」の全4個の乱数値が対応付けられている。演出パターンLには、「86」〜「89」の全4個の乱数値が対応付けられている。演出パターンMには、「90」〜「93」の全4個の乱数値が対応付けられている。演出パターンNには、「94」〜「97」の全4個の乱数値が対応付けられている。すなわち、アイコン52の最終色が金色の演出パターンK〜Nには、合計16個の乱数値が対応付けられている。
また、演出パターンOには、「98」の乱数値が対応付けられている。演出パターンPには、「99」の乱数値が対応付けられている。すなわち、アイコン52の最終色が虹色の演出パターンO,Pには、合計2個の乱数値が対応付けられている。
このように演出パターンA〜Pに対してそれぞれの乱数値が振り分けられている。そのため、演出パターンAが選択される選択率は1%(=1/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は1%となる。すなわち、アイコン52の最終色が青色の演出パターンA,Bが選択される選択率の合計は2%となる。
また、演出パターンCが選択される選択率は8%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は8%となる。また、演出パターンEが選択される選択率は8%となる。また、演出パターンFが選択される選択率は8%となる。すなわち、アイコン52の最終色が緑色の演出パターンC〜Fが選択される選択率の合計は36%となる。
また、演出パターンGが選択される選択率は12%となる。また、演出パターンHが選択される選択率は12%となる。また、演出パターンIが選択される選択率は12%となる。また、演出パターンJが選択される選択率は12%となる。すなわち、アイコン52の最終色が赤色の演出パターンG〜Jが選択される選択率の合計は48%となる。
また、演出パターンKが選択される選択率は4%となる。また、演出パターンLが選択される選択率は4%となる。また、演出パターンMが選択される選択率は4%となる。また、演出パターンNが選択される選択率は4%となる。すなわち、アイコン52の最終色が金色の演出パターンK〜Nが選択される選択率の合計は16%となる。
また、演出パターンOが選択される選択率は1%となる。また、演出パターンPが選択される選択率は1%となる。すなわち、アイコン52の最終色が虹色の演出パターンO,Pが選択される選択率の合計は2%となる。
例えば、サブCPU131が、サブRAM133に記憶されている保留数を示す情報から第1特別図柄判定の保留数が「4」である情報を取得すると共に、事前判定情報から第1特別図柄判定の事前判定結果が大当たりであることを示す情報を取得した場合、図31に示す大当たり用アイコン色演出パターン選択テーブルをセットする。そして、セットした大当たり用アイコン色演出パターン選択テーブルから、アイコン色演出パターン乱数と、事前判定情報から取得した変動パターンとに対応付けられた演出パターンを選択する。例えば変動パターンP3を示す情報と、「55」を示すアイコン色演出パターン乱数とを取得した場合は、選択率36%のアイコン52の表示色が最終的に「緑色」に変化する演出パターンFをアイコン色演出パターンとして選択する。一方、変動パターンP8を示す情報と、「55」を示すアイコン色演出パターン乱数とを取得した場合は、選択率48%のアイコン52の表示色が最終的に「赤色」に変化する演出パターンHをアイコン色演出パターンとして選択する。
また、図31に示す大当たり用アイコン色演出パターン選択テーブルでは、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されている場合よりも、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合の方が、大当たりの可能性が相対的に高いことを示唆する演出パターンが選択され易い。具体的には、変動パターンP3ではアイコン52の最終的な表示色が「赤色」に変化する演出パターンの選択率が34%であるのに対し、変動パターンP8ではアイコン52の最終的な表示色が「赤色」に変化する演出パターンの選択率が48%である。また、アイコン52の最終的な表示色が「金色」に変化する演出パターンの選択率に対しても同様のことが言える。
このように、事前判定情報に大当たりである情報が含まれている場合であっても、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合程、アイコン52の最終的な表示色が大当たりの可能性が高いことを示唆する演出パターンが選択され易い。
次に、図32のハズレ用アイコン色演出パターン選択テーブルについて説明する。なお、図32に示されるハズレ用アイコン色演出パターン選択テーブルは、テーブルに含まれる変動パターンの種類と、演出パターンA〜Pのそれぞれに対するアイコン色演出パターン乱数の割り振りが異なる点を除いて、図31に示される大当たり用アイコン色演出パターン選択テーブルと同様に構成されている。このため、以下の図32に関する説明では、主に図31と異なる点に関して説明し、共通する点については説明を省略する。
図32に示すように、ハズレ用アイコン色演出パターン選択テーブルには、変動パターンP3から変動パターンP8に対応する演出パターンの他、変動パターンP1,P2(図32では不図示)に対応する演出パターンが設定されている。この変動パターンP1,P2は、変動時間が30秒よりも短い変動時間(例えば「8秒」、「15秒」)に対応する変動パターンである。また、これらの変動パターンP1,P2は、図26を参照に説明したように、特別図柄判定の判定結果がハズレを示す場合にだけ選択される変動パターンである。そのため、これらの変動パターンP1,P2が選択され、アイコン色演出を実行することが決定されている場合には、大当たりの可能性が相対的に低いことを示唆するべく、アイコン52の最終的な表示色が「青色」に変化する演出パターン(図32の演出パターンA,B)のみが選択される。
一方、変動パターンP3〜P8に対しては、大当たりであることを示唆する演出パターンO,Pを除く全ての演出パターンに対して、あるいは大当たりであることを示唆する演出パターンO,P及び大当たりである可能性が非常に高いことを示唆する演出パターンK〜Nを除く全ての演出パターンに対して、アイコン色演出パターン乱数が所定の割り振りで割り振られている。
例えば、変動パターンP3では、演出パターンK〜Pを除いた演出パターンA〜Jのそれぞれに対して、0〜99までの乱数を所定の割り振りで振り分けたアイコン色演出パターン乱数が対応付けられている。より詳細には、演出パターンAには、「0」〜「29」の全30個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「30」〜「59」の全30個の乱数値が対応付けられている。すなわち、アイコン52の最終色が青色の演出パターンA,Bには、合計60個の乱数値が対応付けられている。
また、演出パターンCには、「60」〜「68」の全9個の乱数値が対応付けられている。演出パターンDには、「69」〜「77」の全9個の乱数値が対応付けられている。演出パターンEには、「78」〜「86」の全9個の乱数値が対応付けられている。演出パターンFには、「87」〜「95」の全9個の乱数値が対応付けられている。すなわち、アイコン52の最終色が緑色の演出パターンC〜Fには、合計36個の乱数値が対応付けられている。
また、演出パターンGには、「96」の乱数値が対応付けられている。演出パターンHには、「97」の乱数値が対応付けられている。演出パターンIには、「98」の乱数値が対応付けられている。演出パターンJには、「99」の乱数値が対応付けられている。すなわち、アイコン52の最終色が赤色の演出パターンG〜Jには、合計4個の乱数値が対応付けられている。
一方、上記したように、演出パターンK〜Pに対しては乱数値が対応付けられていない。これは、演出パターンK〜Nが選択された場合、アイコン52の最終色を「金色」に変化させて大当たりの可能性が非常に高いことを示唆するため、第1特別図柄判定の判定結果にハズレを示す情報及び変動時間が相対的に短い変動パターンP3が含まれていた場合においては、これらの演出パターンが選択されないことが遊技の興趣の観点から好ましいからである。また、演出パターンO,Pが選択された場合、アイコン52の最終色を「虹色」に変化させて大当たりを示唆するため、第1特別図柄判定の判定結果にハズレを示す情報が含まれていた場合においては、これらの演出パターンを選択できなくする必要があるからである。
このように、演出パターンA〜Jに対してそれぞれの乱数値が振り分けられている。そのため、演出パターンAが選択される選択率は30%(=30/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は30%となる。すなわち、アイコン52の最終色が青色の演出パターンA,Bの選択率の合計は60%となる。
また、演出パターンCが選択される選択率は9%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は9%となる。また、演出パターンEが選択される選択率は9%となる。また、演出パターンFが選択される選択率は9%となる。すなわち、アイコン52の最終色が緑色の演出パターンC〜Fの選択率の合計は36%となる。
また、演出パターンGが選択される選択率は1%となる。また、演出パターンHが選択される選択率は1%となる。また、演出パターンIが選択される選択率は1%となる。また、演出パターンJが選択される選択率は1%となる。すなわち、アイコン52の最終色が赤色の演出パターンG〜Jの選択率の合計は4%となる。
また、上記したように、演出パターンK〜Pは選択されることがないため、その選択率は0%となる。
また、変動パターンP8では、演出パターンO,Pを除く演出パターンA〜Nに対して、0〜99までの乱数を所定の割り振りで振り分けたアイコン色演出パターン乱数が対応付けられている。より詳細には、演出パターンAには、「0」〜「9」の全10個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「10」〜「19」の全10個の乱数値が対応付けられている。すなわち、アイコン52の最終色が青色の演出パターンA,Bには、合計20個の乱数値が対応付けられている。
また、演出パターンCには、「20」〜「31」の全12個の乱数値が対応付けられている。演出パターンDには、「32」〜「43」の全12個の乱数値が対応付けられている。演出パターンEには、「44」〜「55」の全12個の乱数値が対応付けられている。演出パターンFには、「56」〜「67」の全12個の乱数値が対応付けられている。すなわち、アイコン52の最終色が緑色の演出パターンC〜Fには、合計48個の乱数値が対応付けられている。
また、演出パターンGには、「68」〜「72」の全5個の乱数値が対応付けられている。演出パターンHには、「73」〜「77」の全5個の乱数値が対応付けられている。演出パターンIには、「78」〜「82」の全5個の乱数値が対応付けられている。演出パターンJには、「83」〜「87」の全5個の乱数値が対応付けられている。すなわち、アイコン52の最終色が赤色の演出パターンG〜Jには、合計20個の乱数値が対応付けられている。
また、演出パターンKには、「88」〜「90」の全3個の乱数値が対応付けられている。演出パターンKには、「91」〜「93」の全3個の乱数値が対応付けられている。演出パターンMには、「94」〜「96」の全3個の乱数値が対応付けられている。演出パターンNには、「97」〜「99」の全3個の乱数値が対応付けられている。すなわち、アイコン52の最終色が金色の演出パターンK〜Nには、合計12個の乱数値が対応付けられている。
一方、上記した理由により、演出パターンO,Pに対しては乱数値が対応付けられていない。
このように演出パターンA〜Nに対してそれぞれ乱数値が振り分けられている。そのため、演出パターンAが選択される選択率は10%(=10/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は10%となる。すなわち、アイコン52の最終色が青色の演出パターンA,Bの選択率の合計は20%となる。
また、演出パターンCが選択される選択率は12%となる。また、演出パターンDが選択される選択率は12%となる。また、演出パターンEが選択される選択率は12%となる。また、演出パターンFが選択される選択率は12%となる。すなわち、アイコン52の最終色が緑色の演出パターンC〜Fの選択率の合計は48%となる。
また、演出パターンGが選択される選択率は5%となる。また、演出パターンHが選択される選択率は5%となる。また、演出パターンIが選択される選択率は5%となる。また、演出パターンJが選択される選択率は5%となる。すなわち、アイコン52の最終色が赤色の演出パターンG〜Jの選択率の合計は20%となる。
また、演出パターンKが選択される選択率は3%となる。また、演出パターンLが選択される選択率は3%となる。また、演出パターンMが選択される選択率は3%となる。また、演出パターンNが選択される選択率は3%となる。すなわち、アイコン52の最終色が金色の演出パターンK〜Nの選択率の合計は12%となる。
また、上記したように、演出パターンO,Pは選択されることがないため、その選択率は0%となる。
例えば、サブCPU131が、サブRAM133に記憶されている保留数を示す情報から第1特別図柄判定の保留数が「4」である情報を取得すると共に、事前判定情報から第1特別図柄判定の判定結果がハズレであることを示す情報を取得した場合、図32に示すハズレ用アイコン色演出パターン選択テーブルをセットする。そして、セットしたハズレ用アイコン色演出パターン選択テーブルから、アイコン色演出パターン乱数と、事前判定情報から取得した変動パターンとに対応付けられた演出パターンを選択する。例えば、変動パターンP3を示す情報と、「55」を示すアイコン色演出パターン乱数を取得した場合は、選択率60%のアイコン52の表示色が最終的に「青色」に変化する演出パターンBをアイコン色演出パターンとして選択する。一方、変動パターンP8を示す情報と、「55」を示すアイコン色演出パターン乱数を取得した場合は、選択率48%のアイコン52の表示色が最終的に「緑色」に変化する演出パターンEをアイコン色演出パターンとして選択する。
また、図32に示すハズレ用アイコン色演出パターン選択テーブルでは、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されている場合よりも、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合の方が、アイコン52の最終的な表示色がより上位の特殊色となる演出パターンが選択され易い。具体的には、変動パターンP3では、アイコン52の最終的な表示色が緑色となる演出パターンの選択率は36%であるのに対し、変動パターンP8では、アイコン52の最終的な表示色が緑色となる演出パターンの選択率は48%である。また、アイコン52の最終的な表示色が「赤色」、「金色」に変化する演出パターンの選択率に対しても同様のことが言える。
このように、事前判定情報にハズレである情報が含まれている場合であっても、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合程、アイコン52の最終的な表示色が大当たりの可能性が相対的に高いことを示唆する演出パターンが選択され易い。
また、図31,32に示すように、事前判定情報にハズレであることを示す情報が含まれている場合よりも、事前判定情報に大当たりであることを示す情報が含まれている場合の方が、アイコン52の最終的な表示色が大当たりの可能性が相対的に高いことを示唆する演出パターンが選択され易い。具体的には、図32に示すハズレ用アイコン色演出パターン選択テーブルでは、例えば変動パターンP3が選択された場合のアイコン52の最終的な表示色が「赤色」以上に変化する演出パターンの選択率は4%である。これに対して、図31に示す大当たり用アイコン色演出パターン選択テーブルでは、変動パターンP3が選択された場合のアイコン52の最終的な表示色が「赤色」以上に変化する演出パターンの選択率は44%である。また、変動パターンP8が選択された場合においても、大当たり用アイコン色演出パターン選択テーブルの方が、アイコン52の最終的な表示色が「赤色」以上に変化する演出パターンの選択率が高い。
サブCPU131は、セットした上記テーブルを参照して、いずれか1の演出パターンを選択し、その演出パターンをアイコン色演出パターンとして決定する(ステップS1207)。具体的には、サブRAM133にセットされたテーブルから、事前判定情報に含まれる変動パターンを示す情報と、ステップS1203で取得したアイコン色演出パターン乱数とに対応する1の演出パターンを読み出して、その演出パターンをアイコン色演出パターンとして決定する。そして、サブCPU131は、ステップS1207の処理で決定されたアイコン色演出パターンをアイコン色演出の設定情報として、サブRAM133にセットする(ステップS1208)。
このように、一連のアイコン色演出決定処理によってアイコン色演出に係る設定情報がサブRAM133にセットされると、これらの設定情報を含むアイコン表示コマンドがステップS1036の処理によってサブRAM133にセットされることになる。そして、このアイコン表示コマンドが画像音響制御基板140に送信されることにより、アイコン52を使ったアイコン色演出が行われることになる。なお、アイコン52の表示色の変化タイミングについては、画像音響制御基板140で決定される。
本実施形態では、アイコン色演出を実行するか否かを決定する処理と、アイコン色演出を実行することが決定された場合にアイコン色演出パターンを選択する処理とが、別のテーブルを用いて実行される例を説明したが、他の実施形態では、アイコン色演出を実行するか否かを決定する処理と、アイコン色演出を実行することが決定された場合にアイコン色演出パターンを選択する処理とが、同一のテーブルを用いて実行されてもよい。
[演出制御基板130による変動開始コマンド受信処理]
図33は、図28のステップS111における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100から受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS110:YES)、図33に例示するように、演出乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS112)。演出乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、変動開始コマンドを受信した時点のカウント値を演出乱数として取得する。サブCPU131は、ステップS112の処理に続いて、受信した変動開始コマンドを解析する(ステップS113)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定の処理の判定結果を示す図柄の判定情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果、大当たりの種類を特定することができる。すなわち、遊技制御基板100で行われた特別図柄判定の結果が「大当たり」であるか、あるいは「ハズレ」であるか、「大当たり」である場合にはその大当たりの種類が何であるか(確変大当たりであるか否か等)を特定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであることが特定されて、さらに変動開始コマンドにリーチ演出に係る設定情報が含まれている場合は、リーチ有り演出を行うように決定される。一方、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであることが特定されつつ、変動開始コマンドにリーチ演出に係る設定情報が含まれていない場合は、リーチ無し演出を行うように決定される。また、同じく変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定することができる。また、遊技状態を示す情報に基づいて、パチンコ遊技機1の現在の遊技状態を特定することができる。
サブCPU131は、上記解析結果に基づいて、装飾図柄の変動演出パターンを選択する変動演出パターン設定処理を実行する(ステップS114)。例えば、装飾図柄51の変動演出パターンは、図6に示す左図柄51a、中図柄51b、右図柄51cをどのような順番で始動させるか、これらの装飾図柄51のスクロール速度をどの程度にするか、これらの装飾図柄51を最終的に何図柄で停止させるか等である。この変動演出パターン設定処理については、図34に基づいて後に詳述する。
続いて、サブCPU131は、ステップS114の処理で設定した変動演出パターンで装飾図柄が変動表示されているときに実行する各種予告演出の演出パターンを設定する予告演出パターン設定処理を実行する(ステップS115)。この予告演出パターン設定処理については、図35に基づいて後に詳述する。
ステップS115の処理に続いて、サブCPU131は、ステップS114の処理で設定した変動演出パターンの設定情報と、ステップS115の処理で設定した予告演出パターンの設定情報とを含む変動演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS116)。この変動演出開始コマンドは、ステップS11(図27参照)のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において演出パターンが設定された変動演出、及び予告演出が画像音響制御基板140及びランプ制御基板150によって実現されることになる。
なお、ステップS114の処理に応じた変動演出は、第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)において第1特別図柄(又は第2特別図柄)の変動表示が開始されてから第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す第1特別図柄(又は第2特別図柄)が停止表示されるまで行われる。
ステップS116の処理に続いて、サブCPU131は、サブRAM133に記憶されている特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する(ステップS117)。具体的には、ステップS110の処理で受信したと判定した変動開始コマンドが第1特別図柄判定に係るものであるか、あるいは第2特別図柄判定に係るものであるかを判別し、第1特別図柄判定に係るものであると判別した場合には第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新し、第2特別図柄判定に係るものであると判別した場合には第2特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。
[演出制御基板130による変動演出パターン設定処理]
図34は、図33のステップS114における変動演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。図34に例示するように、サブCPU131は、ステップS113の処理に続いて、例えば遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれているリーチ演出に係る設定情報に基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴ってリーチ有り演出を行う必要があるか否かを判別する(ステップS1141)。
サブCPU131は、リーチ有り演出を行う必要がないと判断した場合(ステップS1141:NO)、装飾図柄の変動表示を開始してから装飾図柄を停止表示するまでのリーチ無し演出の変動演出パターンを設定する(ステップS1142)。
サブROM132には、リーチ演出を伴わない変動演出に関して、ハズレリーチ無し演出テーブルが記憶されている。このハズレリーチ無し演出テーブルとして、例えば、3秒用、8秒用、15秒用というように、遊技制御基板100において決定される変動パターン(変動時間)に対応する演出テーブルが複数種類設けられている。ステップS1142において、サブCPU131は、これらの演出テーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、1の演出テーブルを設定する。例えば、変動開始コマンドに特別図柄の変動時間が8秒であることを示す変動パターンの設定情報が含まれている場合、8秒用の演出テーブルを設定する。
各演出テーブルにおいては、演出乱数と、1又は複数の装飾図柄の変動演出パターンとが対応付けられている。ここで、変動演出パターンとは、例えば、左図柄51aが停止した後に、右図柄51cが停止してから最後に中図柄51bが停止するといった、装飾図柄の変動態様を示すものである。サブCPU131は、設定した演出テーブルに格納されている1又は複数の変動演出パターンの中から、ステップS112の処理で取得した演出乱数に対応する変動演出パターンを読み出すことによって、装飾図柄の変動態様に関する1つの変動演出パターンを選択する。これにより、リーチ無し演出の変動演出の変動演出パターンが設定される。
ステップS1142の処理に続いて、サブCPU131は、変動開始コマンドに含まれている特別図柄判定の判定結果の図柄(判定図柄)の設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42において判定図柄が停止表示されるのに伴って液晶表示装置5に停止表示する装飾図柄を設定する(ステップS1143)。
一方、CPU131は、リーチ有り演出を行う必要があると判別した場合(ステップS1141:YES)、リーチ有り用あるいは大当たり用の演出テーブルを用いて、リーチ成立までの変動演出パターンを設定する(ステップS1144)。このリーチ有り用あるいは大当たり用演出テーブルとして、例えば、30秒用、60秒用、90秒用、120秒用というように、遊技制御基板100において決定される変動パターン(変動時間)に対応する演出テーブルが複数種類設けられている。ステップS1144において、サブCPU131は、これらの演出テーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、1の演出テーブルを設定する。例えば、変動開始コマンドに、特別図柄判定の結果が大当たりであり、特別図柄の変動時間が90秒であることを示す変動パターンの設定情報が含まれている場合、大当たり用演出テーブルを選択し、そのテーブルから90秒用の演出テーブルを設定する。そして、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれている各種設定情報に基づいて、例えば、リーチ成立時に左列及び右列の有効ライン上に停止表示されるリーチ図柄を決定する(ステップS1145)。
次に、サブCPU131は、リーチ構成を決定する(ステップS1146)。このリーチ構成を決定する処理は、具体的には、まずリーチ成立直後に行うリーチ演出としてノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、及びSPSPリーチ演出のうちから少なくとも1つを選択する。そして、選択されたリーチ演出が1つの場合、例えばSPリーチ演出が選択された場合はそのリーチ演出をリーチ構成として決定し、選択されたリーチ演出が2つの場合、例えばノーマルリーチ演出とSPSPリーチ演出が選択された場合はノーマルリーチ演出からSPSPリーチ演出に発展する演出パターンをリーチ構成として決定し、選択されたリーチ演出が3つの場合はノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出の順番で発展する演出パターンをリーチ構成として決定する。なお、これらのリーチ演出は、特別図柄の変動表示に伴って行われるものであるため、リーチ構成は、特別図柄の変動時間に基づいて決定される。
なお、ここでは、ステップS1144〜ステップS1146の順に3つの処理を行ってリーチ演出パターンを決定する場合について説明したが、これら3つの処理の実行順序は他の順序であってもよい。また、リーチ演出パターンを3つの処理を行って決定するのではなく、1つの処理で決定するようにしてもよい。
このように、ステップS1146の処理が行われた場合、ステップS1142の処理が行われた場合と同様に、ステップS1143に処理が進められる。
[演出制御基板130による予告演出パターン設定処理]
図35は、図33のステップS115における予告演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。図35に例示されるように、サブCPU131は、ステップS114の処理を実行した後、予告演出を実行するか否かの決定に使用する予告演出乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS1151)。この予告演出乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、変動開始コマンドを受信した時点のカウント値を予告演出乱数として取得する。
ここで、予告演出を実行するか否かを決定する予告演出乱数は、サブROM132において変動パターン毎に記憶されている。そのため、サブCPU131は、ステップS1151で取得された予告演出乱数が、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれている設定情報が示す変動パターンに対応するサブROM132内の乱数値と一致するか否かに基づいて、予告演出を実行するか否かを判定する(ステップS1152)。
サブCPU131は、取得した予告演出乱数に基づいて予告演出を実行すると判定した場合(ステップS1152:YES)、疑似連続予告演出を実行するか否かを決定する処理を含む疑似連続予告演出決定処理を実行する(ステップS1153)。この疑似連続予告演出決定処理については、図36に基づいて後に詳述する。
ステップS1153の処理に続いて、サブCPU131は、保留アイコン色変化予告演出を実行するか否かを決定する処理を含む保留アイコン色変化予告演出決定処理を実行する(ステップS1154)。この保留アイコン色変化予告演出決定処理については、図39に基づいて後に詳述する。
ステップS1154の処理に続いて、サブCPU131は、ステップアップ予告を実行するか否かを決定する処理を含むステップアップ予告演出決定処理を実行する(ステップS1155)。なお、このステップアップ予告演出決定処理は、本発明に直接的に関係しないため具体的な説明を省略する。
ステップS1155の処理を実行した場合、又は予告演出を実行しないと判定した場合(ステップS1152:NO)、サブCPU131は、サブRAM133に予告演出の設定情報をセットする(ステップS1156)。具体的には、予告演出を実行すると決定した場合は、疑似連続予告演出、保留アイコン色変化予告演出、ステップアップ予告演出のうちのいずれか1以上の演出の実行を指示する情報、及びその演出の演出パターンに関する設定情報を含む予告演出の設定情報をセットする。逆に、予告演出を実行しないと決定した場合は、疑似連続予告演出、保留アイコン色変化予告演出、ステップアップ予告演出のいずれの演出に関する情報も含まない予告演出の設定情報をセットする。
なお、ステップS1152で「YES」と判定された場合に行われる予告演出の演出決定処理は、本実施形態では第1特別図柄判定に対して行われるものである。また、図には示されていないが、第2特別図柄判定に対しては、他の演出決定処理が行われる。
[疑似連続予告演出決定処理]
図36は、図35のステップ1153における疑似連続予告演出決定処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、予告演出乱数に基づいて予告演出を実行すると判定した場合(ステップS1152:YES)、図36に例示されるように、疑似連続予告演出を実行するか否かの決定に使用する疑似連続予告演出乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS1301)この疑似連続予告演出乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、変動開始コマンドを受信した時点のカウント値を疑似連続予告演出乱数として取得する。
ここで、疑似連続予告演出を実行するか否かを決定する疑似連続予告演出乱数は、サブROM132において変動パターン毎に記憶されている。そのため、サブCPU131は、ステップS131で取得した疑似連続予告演出乱数が、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれている設定情報が示す変動パターンに対応するサブROM132内の乱数値と一致するか否かに基づいて、疑似連続予告演出を実行するか否かを判定する(ステップS1302)。ここで、取得した疑似連続予告演出乱数に基づいて疑似連続予告演出を実行しないと判定した場合(ステップS1302:NO)、図35のステップ1154の処理に処理が進められることになる。
サブCPU131は、取得した疑似連続予告演出乱数に基づいて疑似連続予告演出を実行すると判定した場合(ステップS1302:YES)、疑似連続予告演出における演出パターン(2連以上の疑似変動を行うか否か、2連以上の疑似変動を行う場合何連目まで疑似変動を発展させるか、変動中アイコン520の表示色の変化に関する示唆を行うか否か)を決定するために使用する疑似連続予告演出パターン乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS1303)。この疑似連続予告演出パターン乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、変動開始コマンドを受信した時点のカウント値を疑似連続予告演出パターン乱数として取得する。
ステップ1303の処理に続いて、サブCPU131は、疑似連続予告演出を実行することが決定された変動開始コマンドに係る第1特別図柄判定の判定結果に基づいて、大当たりになるか否かを判定する(ステップS1304)。
サブCPU131は、変動開始コマンドに係る第1特別図柄判定の判定結果に基づいて、大当たりになると判定した場合(ステップS1304:YES)、大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブルをサブRAM133にセットする(ステップS1305)。逆に変動開始コマンドに係る第1特別図柄判定の判定結果に基づいて、大当たりにはならないと判定した場合(ステップS1304:NO)、ハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブルをサブRAM133にセットする(ステップS1306)。
ここで、大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブルと、ハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブルとについて説明する。図37は、疑似連続予告演出パターンを選択する際に参照される大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブルの一例を示す図である。また、図38は、疑似連続予告演出パターンを選択する際に参照されるハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブルの一例を示す図である。
図37に示すように、大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブルには、各変動パターンP3〜P8に対応する演出パターンが設定されている。例えば、変動時間が30秒である変動パターンP3には、2連目の疑似変動に発展する可能性を示唆する2種類の演出パターン(演出シナリオ)A,Bが設定されている。
変動パターンP3に対応付けられている演出パターンについてより詳細に説明すると、演出パターンAは、2連目の疑似変動に発展すると共にアイコン色演出によって変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターン(図37では疑似2連 変動中アイコン色変化示唆すると記載)である。また、演出パターンBは、2連目の疑似変動に発展する一方で、アイコン色演出によって変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆しない演出パターン(図37では疑似2連 変動中アイコン色変化示唆しないと記載)である。
また、変動パターンP3に対応付けられている各演出パターンA,Bには、図37に示すように、0〜99までの乱数を所定の割り振りで振り分けた疑似連続予告演出パターン乱数が対応付けられている。具体的には、演出パターンAには、「0」〜「29」の全30個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「30」〜「99」の全70個の乱数値が対応付けられている。
このように、変動パターンP3に対応付けられている演出パターンA,Bに対してそれぞれの乱数値が振り分けられている。そのため、演出パターンAが選択される選択率は30%(=30/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は70%となる。
また、図37に示すように、大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブルにおける変動パターンP8には、変動パターンP3とは疑似変動の発展回数が異なるが、それ以外は同様の演出パターンが設定されている。なお、図37に示す変動パターンP8は、本実施形態において変動時間が最も長い(例えば変動時間「120秒」)変動パターンである。
すなわち、変動パターンP8に対応付けられている演出パターンAは、4連目の疑似変動に発展すると共にアイコン色演出によって変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターン(図37では疑似4連 変動中アイコン色変化示唆すると記載)である。また、変動パターンP8に対応付けられている演出パターンBは、4連目の疑似変動に発展する一方で、アイコン色演出によって変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆しない演出パターン(図37では疑似4連 変動中アイコン色変化示唆しないと記載)である。
また、変動パターンP8に対応付けられている各演出パターンA,Bには、図37に示すように、0〜99までの乱数が、上記した変動パターンP3の割り振りとは異なる割り振りで振り分けた疑似連続予告演出パターン乱数が対応付けられている。具体的には、演出パターンAには、「0」〜「49」の全50個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「50」〜「99」の全50個の乱数値が対応付けられている。
このように、変動パターンP8に対応付けられている演出パターンA,Bに対してそれぞれの乱数値が振り分けられている。そのため、演出パターンAが選択される選択率は50%(=50/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は50%となる。
例えば、サブCPU131が、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて大当たりであることを示す情報を取得した場合、図37に示す大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブルから、疑似連続予告演出パターン乱数と、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて取得した変動パターンとに対応付けられた演出パターンを選択する。例えば、変動パターンP3を示す情報と、「33」を示す疑似連続予告演出パターン乱数とを取得した場合は、選択率が「70%」の2連目の疑似変動に発展する一方で変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆しない演出パターンBを疑似連続予告演出パターンとして選択する。一方、変動パターンP8を示す情報と、「33」を示す疑似連続予告演出パターン乱数とを取得した場合は、選択率が「50%」の4連目の疑似変動に発展すると共に変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンAを疑似連続予告演出パターンとして選択する。
また、図37に示す大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブルでは、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されている場合よりも、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合の方が、より多くの回数疑似変動が発展する上、変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンが選択され易い。
このように、第1特別図柄判定の判定結果に大当たりである情報が含まれている場合であっても、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合程、大当たりの可能性が高いことを示唆する演出パターンが選択され易い。
次に、図38のハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブルについて説明する。なお、図38に示されるハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブルは、テーブルに含まれる変動パターンの種類と、演出パターンA,Bのそれぞれに対する疑似連続予告演出パターン乱数の割り振りが異なる点を除いて、図37に示される大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブルと同様に構成されている。このため、以下の図38に関する説明では、主に図37と異なる点に関して説明し、共通する点については説明を省略する。
図38に示すように、ハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブルには、変動パターンP3〜P8に対応付けられた演出パターンの他、変動パターンP1,P2(図38では不図示)に対応付けられた演出パターンが設定されている。この変動パターンP1,P2は、変動時間が30秒よりも短い変動時間の変動パターンである。また、これらの変動パターンP1,P2は、図26を参照して説明したように、特別図柄判定の判定結果がハズレを示す場合にだけ選択される変動パターンである。そのため、これらの変動パターンP1,P2が選択され、疑似連続予告演出を実行することが決定されている場合には、大当たりの可能性が相対的に低いことを示唆するべく、2連以上の疑似変動に発展することがなく、且つ変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆しない演出パターンのみが選択される。
一方、変動パターンP3〜P8に対しては、各演出パターンA,Bに対して、0〜99までの乱数が所定の割り振りで振り分けた疑似連続予告演出乱数が対応付けられている。例えば、変動パターンP3の演出パターンAには、「0」〜「4」の全5個の乱数値が対応付けられている。また、変動パターンP3の演出パターンBには、「5」〜「99」の全95個の乱数値が対応付けられている。
このように、変動パターンP3に対応付けられている演出パターンA,Bに対してそれぞれの乱数値が振り分けられている。そのため、演出パターンAが選択される選択率は5%(=5/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は95%となる。
また、変動パターンP8の演出パターンAには、「0」〜「19」の全20個の乱数値が対応付けられている。また、変動パターンP8の演出パターンBには、「20」〜「99」の全80個の乱数値が対応付けられている。
このように、変動パターンP8に対応付けられている演出パターンA,Bに対してそれぞれの乱数値が振り分けられている。そのめ、演出パターンAが選択される選択率は20%(=20/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は80%となる。
例えば、サブCPU131が、第1特別図柄判定の判定結果に基づいてハズレであることを示す情報を取得した場合、図38に示すハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブルから、疑似連続予告演出パターン乱数と、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて取得した変動パターンとに対応付けられた演出パターンを選択する。例えば、変動パターンP3を示す情報と、「18」を示す疑似連続予告演出パターン乱数とを取得した場合は、選択率が「95%」の2連目の疑似変動に発展する一方で変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆しない演出パターンBを疑似連続予告演出パターンとして選択する。一方、変動パターンP8を示す情報と、「18」を示す疑似連続予告演出パターン乱数とを取得した場合は、選択率が「20%」の4連目の疑似変動に発展すると共に変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンAを疑似連続予告演出パターンとして選択する。
また、図38に示すハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブルでは、変動時間が相対的に短い変動パターンが選択されている場合よりも、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合の方が、より多くの回数疑似変動が発展する上、変動中アイコン520の表示色が変化することに関して示唆する演出パターンが選択され易い。
このように、第1特別図柄判定の判定結果にハズレである情報が含まれている場合であっても、変動時間が相対的に長い変動パターンが選択されている場合程、大当たりの可能性が高いことを示唆する演出パターンが選択され易い。
また、図37,38に示すように、第1特別図柄判定の判定結果に基づいてハズレであることを示す情報を取得した場合よりも、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて大当たりであることを示す情報を取得した場合の方が、変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンが選択され易い。具体的には、図38に示すハズレ用疑似連続予告演出パターン選択テーブルでは、例えば変動パターンP3が選択された場合の変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンの選択率は「5%」である。これに対して、図37に示す大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブルでは、変動パターンP3が選択された場合の変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンの選択率は「30%」である。また、変動パターンP8が選択された場合においても、大当たり用疑似連続予告演出パターン選択テーブルの方が、変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンの選択率が高い。
サブCPU131は、セットした上記テーブルを参照して、いずれか1の演出パターンを選択し、その演出パターンを疑似連続予告演出パターンとして決定する(ステップS1307)。具体的には、サブRAM133にセットされたテーブルから、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて取得される変動パターンを示す情報と、ステップS1303で取得した疑似連続予告演出パターン乱数とに対応する1の演出パターンを読み出して、その演出パターンを疑似連続予告演出パターンとして決定する。そして、サブCPU131は、ステップS1307の処理で決定された疑似連続予告演出パターンを疑似連続予告演出の設定情報として、サブRAM133にセットする(ステップS1308)。
このように、一連の疑似連続予告演出決定処理によって疑似連続予告演出に係る設定情報がサブRAM133にセットされると、これらの設定情報を含む変動演出開始コマンドがステップS116の処理によってサブRAM133にセットされることになる。そして、この変動演出開始コマンドが画像音響制御基板140に送信されることにより、予告演出としての疑似連続予告演出が行われることになる。
本実施形態では、疑似連続予告演出を実行するか否かを決定する処理と、疑似連続予告演出を実行することが決定された場合に疑似連続予告演出パターンを選択する処理とが、別のテーブルを用いて実行される例を説明したが、他の実施形態では、疑似連続予告演出を実行するか否かを決定する処理と、疑似連続予告演出を実行することが決定された場合に疑似連続予告演出パターンを選択する処理とが、同一のテーブルを用いて実行されてもよい。
[保留アイコン色変化予告演出決定処理]
図39は、図35のステップ1154における保留アイコン色変化予告演出決定処理の詳細フローチャートである。
ところで、疑似連続予告演出が特定図柄としての継続示唆図柄を用いる演出を行うのに対して、保留アイコン色変化予告演出は特定図柄として保留変化示唆図柄を用いる演出を行うというように、どちらも特定図柄を用いる演出である。また、保留アイコン色変化予告演出では、疑似連続予告演出のように、2連以上の疑似変動に発展することはないが、その演出態様は疑似連続予告演出と概ね同様である。すなわち、いずれの予告演出でも、特定図柄を用いて仮停止するか否かを煽る演出が行われる。このため、本実施形態では、疑似連続予告演出と保留アイコン色変化予告演出とを同時に実行することができない。
また、保留アイコン色変化予告演出では、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果の大当たりの可能性を示唆するのではなく、あくまで保留アイコン52に対応する第1特別図柄判定の判定結果の大当たりの可能性を示唆するものである。このため、本実施形態では、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果が大当たりを示す場合は保留アイコン色変化予告演出を実行することができない。
そこで、本実施形態では、疑似連続予告演出の設定情報が既に記憶されている場合、又は変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果が大当たりを示す場合には、保留アイコン色変化予告演出を行わない一方で、これらの条件を満たさない場合の一部において、保留アイコン色変化予告演出を行うこととしている。
まず、サブCPU131は、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果が大当たりか否かを判定する(ステップS1331)。ここで、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果が大当たりであると判定した場合(ステップS1331:YES)、図35のステップアップ予告演出決定処理に処理が進められる。
サブCPU131は、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果が大当たりではないと判定した場合(ステップS1331:NO)、サブRAM133に図36のステップS1308の処理で疑似連続予告演出の設定情報がセットされているか否かを判定する(ステップS1332)。ここで、疑似連続予告演出の設定情報がサブRAM133にセットされていると判定した場合(ステップS1332:YES)、図35のステップアップ予告演出決定処理に処理が進められる。
サブCPU131は、疑似連続予告演出の設定情報がセットされていないと判定した場合(ステップS1332:NO)、保留アイコン色変化予告演出を実行するか否かに関して決定するために使用する保留アイコン色変化予告演出乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS1333)。この保留アイコン色変化予告演出乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、変動開始コマンドを受信した時点のカウント値を保留アイコン色変化演出乱数として取得する。
ステップS1333の処理に続いて、サブCPU131は、保留アイコン色変化予告演出決定テーブルをサブRAM133にセットする(ステップS1334)。
ここで、保留アイコン色変化予告演出決定テーブルについて説明する。図40は、アイコン色演出パターンを選択する際に参照される保留アイコン色変化予告演出決定テーブルの一例を示す図である。
図40に示すように、保留アイコン色変化予告演出決定テーブルには、各変動パターンP1〜P8に対応する演出パターンが設定されている。例えば、変動時間が8秒である変動パターンP1には、全2種類の演出パターン(演出シナリオ)A,Bが設定されている。
演出パターンAは、アイコン色演出によって保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターン(図40では保留アイコン色変化示唆すると記載)である。演出パターンBは、アイコン色演出によって保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆しない演出パターン(図40では保留アイコン色変化示唆しないと記載)である。
また、この変動パターンP1に対応する各演出パターンA,Bには、図40に示すように、0〜99までの乱数を所定の割り振りで振り分けた保留アイコン色変化予告演出乱数が対応付けられている。具体的には、演出パターンAには、「0」〜「19」の全20個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「20」〜「99」の全80個の乱数値が対応付けられている。
このように、演出パターンA,Bに対してそれぞれの乱数値が振り分けられている。そのため、演出パターンAが選択される選択率は20%(=20/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は80%となる。
また、同様に、図40に示すように、保留アイコン色変化予告演出決定テーブルにおける変動パターンP1よりも変動時間が長い(例えば15秒)変動パターンP2においても、上記同一の全2種類の演出パターンA,Bが設定されており、各演出パターンには、0〜99までの乱数を所定の割り振りで振り分けた保留アイコン色変化予告演出乱数が対応付けられている。
変動パターンP2における保留アイコン色変化予告演出乱数の具体的な振り分けについて説明すると、演出パターンAには、「0」〜「29」の全30個の乱数値が対応付けられている。演出パターンBには、「30」〜「99」の全70個の乱数値が対応付けられている。
このように、演出パターンA,Bに対してそれぞれの乱数値が振り分けられている。そのため、演出パターンAが選択される選択率は30%(=30/100)となる。また、演出パターンBが選択される選択率は70%となる。
一方、図40に示すように、保留アイコン色変化予告演出決定テーブルにおける変動パターンP3〜P8においては、上記同一の全2種類の演出パターンA,Bが設定されているが、演出パターンBだけにしか保留アイコン色変化予告演出乱数が対応付けられていない。すなわち、変動パターンP3〜P8では、演出パターンBに「0」〜「99」の乱数値が対応付けられており、演出パターンAにはいずれの乱数値も対応付けられていない。そのため、変動パターンP3〜P8では、演出パターンAが選択される選択率は0%(=0/100)となり、演出パターンBが選択される選択率は100%となる。
例えば、サブCPU131が、第1特別図柄判定の判定結果がハズレであることを示す情報及びステップS1308の処理でサブRAM133にセットされた疑似連続予告演出の設定情報を取得した場合、図40に示す保留アイコン色変化予告演出決定テーブルをセットする。そして、セットした保留アイコン色変化予告演出決定テーブルから、保留アイコン色変化予告演出乱数と、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて取得した変動パターンとに対応付けられた演出パターンを選択する。例えば、変動パターンP1を示す情報と、「20」を示す保留アイコン予告演出乱数とを取得した場合は、選択率が「80%」の保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆しない演出パターンBを保留アイコン色変化予告演出の設定情報とする。一方、変動パターンP2を示す情報と、「20」を示す保留アイコン予告演出乱数とを取得した場合は、選択率が「30%」の保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンAを保留アイコン色変化予告演出の設定情報とする。また、変動パターンP3〜P8のいずれかを示す情報と、「30」を示す保留アイコン予告演出乱数とを取得した場合は、選択率が「100%」の保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆しない演出パターンBを保留アイコン色変化予告演出の設定情報とする。
また、図40に示す保留アイコン予告演出決定テーブルでは、変動パターンP1が選択されている場合よりも、変動パターンP1よりも変動時間が長い変動パターンP2が選択されている場合の方が、保留アイコン52の表示色が変化する可能性に関して示唆する演出パターンが選択され易い。
このように、変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果がハズレを示す場合であっても、当該変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果に基づいて取得される変動パターンが相対的に長いもの程、保留アイコン52の表示色が変化する可能性を示唆する演出が発生し易いい。
サブCPU131は、セットした上記テーブルを参照して、いずれか1の演出パターンを選択し、その演出パターンを保留アイコン色変化予告演出の設定情報として、サブRAM133にセットする(ステップS1335)。
このように、一連の保留アイコン色変化予告演出決定処理によって保留アイコン色変化予告演出に係る設定情報がサブRAM133にセットされると、これらの設定情報を含む変動演出開始コマンドがステップS116の処理によってサブRAM133にセットされることになる。そして、この変動演出開始コマンドが画像音響制御基板140に送信されることにより、予告演出としての保留アイコン色変化予告演出が行われることになる。
[画像音響制御基板140による割込み処理]
図41は、画像音響制御基板140において実行される割込み処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御基板140は、電源投入時や電源遮断時の特殊な場合を除く通常の動作時において、図41に例示されている一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図41以降のフローチャートに基づいて説明する画像音響制御基板140で行われる処理は、制御用ROM142に記憶されているプログラムに基づいて統括CPU141が生成する命令に従って行われる。
図41に例示されるように、画像音響制御基板140の統括CPU141は、まず、演出制御基板130から受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド受信処理を実行する(ステップS601)。このコマンド受信処理については、図42に基づいて後に詳述する。
次に、統括CPU141は、データ送信制御処理を実行する(ステップS602)。具体的には、画像音響制御基板140で行われる画像音響制御に関するデータを演出制御基板130に送信する。これに対して、演出制御基板130は、画像音響制御基板140から受信したデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、液晶表示装置5やスピーカ24を用いて行われる演出と同期するように、ランプ制御基板150において演出役物71等を用いて行われる各種演出動作などが制御される。
[画像音響制御基板140によるコマンド受信処理]
図42は、図41のステップS601におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図42に例示されるように、統括CPU141は、まず、演出制御基板130から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS611)。ここで、演出制御基板130からコマンドを受信していないと判定された場合(ステップS611:NO)、ステップS602に処理が進められる。
統括CPU141は、演出制御基板130からコマンドを受信したと判定した場合(ステップS611:YES)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS116(図33参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS612)。ここで、受信したコマンドが変動演出開始コマンドではないと判定された場合(ステップS612:NO)、後述するステップS614に処理が進められる。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS612:YES)、受信した変動演出開始コマンドに応じた処理を行う変動演出開始処理を実行する(ステップS613)。これにより、装飾図柄を変動表示させる変動演出と、各種の予告演出とが実行される。この変動演出開始処理については、図43に基づいて後に詳述する。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS612:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS122(図28参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS614)。ここで、受信したコマンドが変動演出終了コマンドではないと判定された場合(ステップS614:NO)、後述するS616に処理が進められる。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出終了コマンドであると判定した場合(ステップS614:YES)、実行中の変動演出を終了させる変動演出終了処理を実行する(ステップS615)。これにより、液晶表示装置5の表示画面で変動表示されている装飾図柄が、特別図柄判定の判定結果を示す表示態様で停止表示される。
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出終了コマンドではないと判定した場合(ステップS614:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドがステップS124(図28参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された操作通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS616)。ここで、受信したコマンドが操作通知コマンドではないと判定された場合(ステップS616:NO)、後述するステップS618に処理が進められる。
統括CPU141は、受信したコマンドが操作通知コマンドであると判定した場合(ステップS616:YES)、遊技者による操作に応じた表示制御を行う操作通知コマンド受信処理を実行する(ステップS617)。具体的には、例えば表示画面にカーソルが表示された状態で演出キー27が操作されたことを通知する操作通知コマンドを受信した場合には、その操作によって指示された方向にカーソルを移動させる表示制御を行う。また、例えば所定の有効期間中に演出ボタン26が操作されたことを通知する操作通知コマンドを受信した場合には、いわゆるカットインと呼ばれる所定の演出画像を表示する表示制御を行う。
統括CPU141は、受信したコマンドが操作通知コマンドではないと判定した場合(ステップS616:NO)、例えば受信したコマンドに含まれている情報に基づいて、そのコマンドが演出制御基板130から送信されたアイコン表示コマンドであるか否かを判定する(ステップS618)。具体的には、受信したコマンドが、ステップS1036(図29参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信されたアイコン表示コマンドであるか否かを判定する。
統括CPU141は、受信したコマンドがアイコン表示コマンドであると判定した場合(ステップS618:YES)、保留アイコンの表示に関する処理を行うアイコン表示制御処理を実行する(ステップS619)。これにより、アイコン表示コマンドに含まれる設定情報に基づいた保留アイコンが表示画面上に表示される。具体的には、統括CPU141が、制御用RAM145にセットしたアイコン表示コマンドに含まれる設定情報に基づいてディスプレイリストを作成し、そのディスプレイリストをVRAM149のディスプレイリスト記憶領域1491にセットすることによって実現される。例えば、受信したコマンドが第1特別図柄判定に係るアイコン表示コマンドである場合には、保留表示領域57に保留アイコン52が表示される。一方、受信したコマンドが第2特別図柄判定に係るアイコン表示コマンドである場合には、他の領域に保留アイコンが表示される。
また、受信したアイコン表示コマンドに先読み演出に関する設定情報が含まれている場合には、その設定情報が示す演出パターンに従って、アイコン色演出、その他の先読み演出のうちの1以上の先読み演出が行われる。例えば、先読み演出としてアイコン色演出が行われる場合は、アイコン52の表示態様を保留表示領域57又は変動中表示領域56において特殊色に変化させる演出が行われる。
統括CPU141は、受信したコマンドがアイコン表示コマンドではないと判定した場合(ステップS618:NO)、演出制御基板130から送信された他のコマンドに応じた処理を実行する(ステップS620)。
[画像音響制御基板140による変動演出開始処理]
図43は、図42のステップS613における変動演出開始処理の詳細フローチャートである。図43に例示されるように、統括CPU141は、まず、制御用RAM145に変動演出設定情報をセットする(ステップS631)。具体的には、演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドに含まれる情報から変動演出の設定情報を読み出し、その読み出した設定情報を変動演出設定情報として制御用RAM145にセットする。
ステップS631の処理に続いて、統括CPU141は、制御用RAM145に予告演出設定情報をセットする(ステップS632)。具体的には、演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドに含まれる情報から予告演出の設定情報を読み出し、その読み出した設定情報を予告演出設定情報として制御用RAM145にセットする。
ステップS632の処理に続いて、統括CPU141は、演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドに含まれる情報に基づいて、疑似連続予告演出を実行するか否かを判定する(ステップS633)。具体的には、変動演出開始コマンドに含まれる予告演出の設定情報に、ステップS1308でセットされ得る疑似連続予告演出の設定情報が含まれているか否かを判定する。ここで、変動演出開始コマンドに疑似連続予告演出の設定情報が含まれていない場合は、疑似連続予告演出を実行しないと判定し(ステップS633:NO)、後述するステップS635の処理に処理が進められる。
統括CPU141は、変動演出開始コマンドに含まれる予告演出の設定情報に基づいて疑似連続予告演出を実行すると判定した場合(ステップS633:YES)、継続示唆図柄設定処理を実行する(ステップS634)。この継続示唆図柄設定処理では、疑似連続予告演出において使用される継続示唆図柄の種類が設定される。具体的には、疑似連続予告演出の設定情報と、演出制御基板130から送信されたアイコン表示コマンドに含まれ得るアイコン色演出の設定情報とに基づいて、疑似連続予告演出において使用される継続示唆図柄の種類が設定される。
例えば、疑似連続予告演出の設定情報に、2連の疑似変動が行われ、且つ変動中アイコン520の表示色の変化の可能性に関して示唆しない演出パターン(例えば図38の変動パターンP3に対応付けられた演出パターンB)が含まれている場合は、アイコン表示コマンドにアイコン色演出の設定情報が含まれていたとしても、2連目の疑似変動を示唆する図柄としては第1NEXT図柄61と第3NEXT図柄63とのうちのいずれかが継続示唆図柄として設定される。なお、継続示唆図柄としてNEXT図柄61〜64のうちのいずれかを選択する場合、所定のテーブルに基づいて選択されるが、次の疑似変動が行われることを示唆する場合は第1NEXT図柄61が選択され易い。
これに対して、疑似連続予告演出の設定情報に、4連の疑似変動が行われ、且つ変動アイコン520の表示色変化の可能性に関して示唆する演出パターン(例えば図37の変動パターンP8に対応付けられた演出パターンA)が含まれている場合は、次の疑似変動の発展を示唆する3回のタイミングのうちの少なくとも1回のタイミングで、第2NEXT図柄62と第4NEXT図柄64とのうちのいずれかが継続示唆図柄として設定される。例えば、アイコン表示コマンドにアイコン色演出の設定情報が含まれており、2連目の疑似変動の発展を示唆した後に変動中アイコン520の表示色が変化する場合においては、2連目の疑似変動の発展を示唆する際に、第2NEXT図柄62と第4NEXT図柄64とのうちのいずれかが継続示唆図柄として設定される。
これに伴い、3連目以降の疑似変動の発展を示唆する際には、変動中アイコン520の表示色がこれ以上変化しないことを考慮し、第2NEXT図柄62以外の図柄が継続示唆図柄として設定される。一方、アイコン表示コマンドにアイコン色演出の設定情報が含まれていない場合においては、次の疑似変動の発展を示唆する全てのタイミングで、第2NEXT図柄62以外の図柄が継続示唆図柄として設定される。なお、継続示唆図柄としてNEXT図柄61〜64のうちのいずれかを選択する場合、所定のテーブルに基づいて選択されるが、変動中アイコン520の表示色の変化後のNEXT図柄としては次の疑似変動に発展する可能性を示唆する第1NEXT図柄61又は第3NEXT図柄63が選択され易い。
ステップS634の処理を実行した場合、又は疑似連続予告演出を実行しないと判定した場合(ステップS633:NO)、演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドに含まれる情報に基づいて、保留アイコン色変化予告演出の設定情報の有無を判別する(ステップS635)。具体的には、変動演出開始コマンドに含まれる予告演出の設定情報に、ステップS1335でセットされ得る保留アイコン色変化予告演出の設定情報が含まれているか否かを判定する。ここで、変動演出開始コマンドの予告演出の設定情報に保留アイコン色変化予告演出の設定情報が含まれていないと判別した場合(ステップS635:NO)、後述するステップS637の処理に処理が進められる。
統括CPU141は、変動演出開始コマンドに含まれる予告演出の設定情報に保留アイコン色変化予告演出の設定情報が含まれていると判別した場合(ステップS635:YES)、保留変化示唆図柄設定処理を実行する(ステップS636)。この保留変化示唆図柄設定処理では、保留アイコン色変化予告演出において使用される保留変化示唆図柄の種類が設定される。具体的には、保留アイコン色変化予告演出の設定情報と、演出制御基板130から送信されたアイコン表示コマンドに含まれ得るアイコン色演出の設定情報とに基づいて、保留アイコン色変化予告演出において使用される保留変化示唆図柄の種類が設定される。
例えば、保留アイコン色変化予告演出の設定情報に、保留アイコン52の表示色の変化の可能性に関して示唆しない演出パターン(例えば図40の変動パターンP1に対応付けられた演出パターンB)が含まれている場合は、アイコン表示コマンドにアイコン色演出の設定情報が含まれていたとしても、第1変化図柄65と第2変化図柄66のいずれの図柄も保留変化示唆図柄として設定されない。すなわち、この場合は、保留変化示唆図柄を用いた演出は行われない。
これに対して、保留アイコン色変化予告演出の設定情報に、保留アイコン52の表示色の変化の可能性に関して示唆する演出パターン(例えば図40の変動パターンP2に対応付けられた演出パターンA)が含まれている場合は、第1変化図柄65と第2変化図柄66のいずれかの図柄が保留変化示唆図柄として設定される。なお、保留変化示唆図柄として変化図柄65,66のうちのいずれかを選択する場合、所定のテーブルに基づいて選択されるが、アイコン表示コマンドにアイコン色演出の設定情報が含まれている場合は第1変化図柄65が選択され易い。一方で、アイコン表示コマンドにアイコン色演出の設定情報が含まれていなければ、保留変化示唆図柄として第2変化図柄66が選択され易い。
なお、アイコン表示コマンドにアイコン色演出の設定情報が含まれていない場合であっても、第1変化図柄65が設定される場合があるが、この場合は第1変化図柄65が所定の位置に仮停止することはない。
統括CPU141は、ステップS636の処理を実行した場合、又は変動演出開始コマンドの予告演出の設定情報に保留アイコン色変化予告演出の設定情報が含まれていないと判別した場合(ステップS635:NO)、ステップS631の処理、及びステップ632の処理で制御用RAM145にセットした設定情報、さらに必要に応じてステップS634の処理、及びステップS636の処理で制御用RAM145にセットした特定図柄に関する情報に基づいて変動演出を開始する(ステップS637)。
具体的には、変動演出は、統括CPU141が、制御用RAM141にセットした変動演出設定情報に基づいてディスプレイリストを作成し、そのディスプレイリストをVRAM149のディスプレイ記憶領域1491にセットすることにより実現される。変動演出に伴って行われる予告演出は、統括CPU141が、制御用RAM141にセットした予告演出設定情報、継続示唆図柄又は保留変化示唆図柄に関する情報に基づいてディスプレイリストを作成し、そのディスプレイリストをVRAM149のディスプレイ記憶領域1491にセットすることにより実現される。
[本実施形態の作用効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、特別図柄を停止表示するのに先立って、変動中アイコンに対応する特別図柄判定の判定結果に基づいて疑似変動の継続を示唆するNEXT図柄61〜64を仮停止させることができる。また、特別図柄を停止表示するのに先立って、保留アイコンに対応する事前判定情報に基づいて変化図柄65,66を停止させることができる。そして、NEXT図柄61〜64が仮停止した場合は保留アイコンの表示態様は変化せず、変化図柄65,66が停止した場合は保留アイコンの表示態様が変化可能である。このため、変化図柄65,66が仮停止した場合は、変動中アイコンに対応する特別図柄判定の判定結果に基づいた演出と、保留アイコンに対応する特別図柄判定の判定結果に基づいた演出とが関連付けられた演出が行われるため、演出の興趣性を向上させることができる。
また、本実施形態では、特別図柄を停止表示するのに先立って、変動中アイコンに対応する特別図柄判定の判定結果に基づいて疑似変動の継続及び変動中アイコンの表示態様の変化を示唆するNEXT図柄62,64を仮停止させることができる。すなわち、このNEXT図柄62,64が仮停止した場合は、変動中アイコンに対応する特別図柄判定の判定結果が、疑似変動の継続と変動中アイコンの表示態様の変化とを関連させて示唆することができるため、演出の興趣性を向上させることができる。
[変形例]
なお、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。
上記実施形態では、疑似連続予告演出において、第2NEXT図柄62又は第4NEXT図柄64が仮停止することによって、次の疑似変動の発展と変動中アイコン520の表示色の変化の可能性に関して示唆する例を説明したが、他の実施形態ではそれと異なる構成であってもよい。例えば、第2NEXT図柄又は第4NEXT図柄64が仮停止することによって、次の疑似変動の発展と保留アイコン52の表示色の変化の可能性に関して示唆するようにしてもよい。
上記実施形態では、保留アイコン色変化予告演出において、変化図柄65,66が仮停止することによって、保留アイコン52の表示色がアイコン色演出によって変化する可能性に関して示唆する例を説明したが、他の実施形態ではそれと異なる構成であってもよい。例えば、変化図柄65,66が仮停止することによって、変動中アイコン520の表示色の変化の可能性に関して示唆するようにしてもよい。また、疑似連続予告演出において変化図柄65,66を継続示唆図柄の1つとして使用し、この変化図柄65,66が仮停止することによって、次の疑似変動の発展と変動中アイコン520の表示色の変化又は保留アイコン52の表示色の変化を示唆するようにしてもよい。
上記実施形態では、疑似連続予告演出において、第1特別図柄判定に先立って行われる事前判定処理の結果に基づいて、変動中アイコン520の表示色が変化する可能性に関して示唆するためのNEXT図柄を設定する例を説明したが、他の実施形態ではそれと異なる構成であってもよい。かかる構成では、変動中アイコン520の表示色が当該変動中アイコン520に対応する第1特別図柄判定の判定結果に基づいて変化させることが可能である場合においては、第1特別図柄判定の判定結果のみに基づいて第2NEXT図柄62及び第4NEXT図柄64を設定することができる。すなわち、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて変動中アイコン520の表示色が変化する場合には、第2NEXT図柄62又は第4NEXT図柄64が選択され易くすることができ、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて変動中アイコン520の表示色が変化しない場合には、第1NEXT図柄61又は第3NEXT63が選択され易くすることができる。
上記実施形態では、疑似連続予告演出において、次の疑似変動の発展を示唆する際に演出ボタン等26の操作を行うことなく、所定のタイミングになれば継続示唆図柄が所定の位置に仮停止する例を説明したが、他の実施形態では異なる例を用いて説明してもよい。例えば、他の実施形態では、継続示唆図柄を用いた煽り演出が終了するタイミング(例えば継続示唆図柄が登場して仮停止あるいは所定の位置からずれた状態で表示(又は非表示))に至るまでに、液晶表示装置5の画面上に演出ボタン26等の操作手段の操作を遊技者に促す演出が行われ、遊技者がそのボタン操作演出に対して操作手段を操作すると、その操作に応じて継続示唆図柄が仮停止あるいは継続示唆図柄を用いた煽り演出が終了するような制御が行われてもよい。なお、保留アイコン色変化予告演出においても、同様の趣旨の制御を行ってもよい。
また、上記実施形態では、疑似連続予告演出において、左図柄51aと右図柄51cが疑似停止してから継続示唆図柄が登場する演出態様を例に説明したが、他の実施形態では異なる例を用いて説明してもよい。例えば、上記実施形態とは異なり、左図柄51aと中図柄51bが疑似停止してから継続示唆図柄が登場する演出態様であったり、中図柄51bと右図柄51cが疑似停止してから継続示唆図柄が登場する演出態様であったりしてもよい。また、全ての装飾図柄51が疑似停止してから継続示唆図柄が登場する演出態様であったり、3つの装飾図柄51のうちのいずれか1つだけが疑似停止してから継続示唆図柄が登場する演出態様であったりしてもよい。なお、保留アイコン色変化予告演出においても、同様の趣旨の制御を行ってもよい。
上記実施形態では、疑似連続予告演出の特定図柄としての第1NEXT図柄61(又は第3NEXT図柄63)が仮停止した場合に、疑似連続予告演出における疑似変動の発展の可能性が示唆され、第2NEXT図柄62(又は第4NEXT図柄64)が仮停止した場合に、疑似連続予告演出における疑似変動の発展の可能性及び変動中アイコン520の表示態様が変化する可能性に関して示唆する例を説明したが、他の実施形態ではそれと異なる構成を用いてもよい。例えば、上記したような装飾図柄51が疑似停止(仮停止)することで、当該図柄の変動が終了することが示唆され、特定図柄が仮停止することで、変動中アイコン520の表示態様の変化を示唆するようにしてもよい。
上記実施形態では、疑似連続予告演出において、変動時間が相対的に短い特定の変動パターンが選択されている場合に、2連以上の疑似変動に発展することがない演出を行うべく、継続示唆図柄を用いたいわゆるガセ演出を行う例を説明したが、他の実施形態では、そのガセ演出に用いる特定図柄の1つとして保留変化示唆図柄を用いてもよい。例えば、変動時間が相対的に短い特定の変動パターンが選択されている場合に、継続示唆図柄の替わりに保留変化示唆図柄が選択された場合には、上述した保留アイコン色変化予告演出と同様の演出を実行することが挙げられる。なお、かかる構成を採用した場合には、上述した保留アイコン色変化予告演出決定テーブルに係るテーブル構成を、疑似連続予告演出パターン選択テーブルに含めることで実現できる。
また、上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成は単なる一例に過ぎず、他の構成であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
また、上記実施形態では、本発明がパチンコ遊技機に適用された場合を例に説明したが、本発明は、例えば回胴式遊技機等の他の遊技機にも適用可能である。
[本発明に係るパチンコ遊技機の構成と作用効果]
以上説明したように、本実施形態の遊技機は、以下のような構成であっても構わない。
一実施形態に係る遊技機(1)は、始動条件の成立に応じて取得情報を取得する取得手段(S21,S22)と、前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段(S3)と、前記取得手段によって取得情報が取得されると、当該取得情報を前記特別遊技判定手段による判定を保留する保留情報として記憶する取得情報記憶手段(S103)と、前記特別遊技判定手段による判定に先立って、当該判定に関する事前判定を実行する事前判定手段(S218,S228)と、前記特別遊技判定手段による判定が行われると、所定の図柄表示手段において図柄を変動表示させてから当該判定の結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段(S3)と、前記図柄表示手段において前記取得情報記憶手段に取得情報が記憶されていることを示す第1表示を表示させる第1表示手段(S619)と、前記第1表示の表示態様を変化させる表示態様制御手段(S619)と、を備え、前記図柄表示制御手段は、図柄を停止表示するのに先立って、変動表示中の図柄に対応する前記特別遊技判定手段の判定結果に基づいて第1図柄を仮停止させる第1仮停止制御(S613)と、図柄を停止表示するのに先立って、保留情報に対応する前記事前判定手段の判定の結果に基づいて第2図柄を仮停止させる第2仮停止制御(S613)と、を実行可能であり、前記表示態様制御手段は、前記第1図柄が仮停止する場合は前記第1表示の表示態様を変化させず、前記第2図柄が仮停止する場合は前記第1表示の表示態様を変化させることが可能である。
かかる構成によれば、第2図柄が仮停止した場合は、変動表示中の図柄に対応する特別遊技判定の判定結果に基づいた演出と、保留を表示する第1表示に対応する特別遊技判定の判定結果に基づいた演出とが関連付けられた演出を行うことが可能であるため、演出の興趣性を向上させることができる。
遊技機(1)は、始動条件の成立に応じて取得情報を取得する取得手段(S21,S22)と、前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段(S3)と、前記取得手段によって取得情報が取得されると、当該取得情報を前記特別遊技判定手段による判定を保留する保留情報として記憶する取得情報記憶手段(S103)と、前記特別遊技判定手段による判定が行われると、所定の図柄表示手段において図柄を変動表示させてから当該判定の結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段(S3)と、前記図柄表示手段において前記取得情報記憶手段に取得情報が記憶されていることを示す第1表示を表示させる第1表示手段(S619)と、前記図柄表示手段において前記図柄が変動表示される際に、前記第1表示を当該図柄が変動表示されていることを示す第2表示として表示させる第2表示手段(S619)と、前記第2表示の表示態様を変化させる表示態様制御手段(S619)と、を備え、前記図柄表示制御手段は、図柄を停止表示するのに先立って、変動表示中の図柄に対応する前記特別遊技判定手段の判定結果に基づいて第1図柄を仮停止させる第1仮停止制御(S613)と、図柄を停止表示するのに先立って、変動表示中の図柄に対応する前記特別図柄判定手段の判定の結果に基づいて前記第2図柄を仮停止させる第2仮停止制御(S613)と、を実行可能であり、前記表示態様制御手段は、前記第1図柄が仮停止する場合は前記第2表示の表示態様を変化させず、前記第2図柄が仮停止する場合は前記第2表示の表示態様を変化させることが可能である。
かかる構成によれば、第1図柄と異なる図柄が仮停止した場合は、第2表示に対応する特別遊技判定の判定結果に基づいた演出と、第2表示とが関連付けられた演出を行うことが可能であるため、演出の興趣性を向上させることができる。