JP2016190006A - 遊技機 - Google Patents

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直幸 渡辺
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Abstract

【課題】保留表示を用いた演出を制御することが可能な遊技機を提供する。【解決手段】遊技機は、特別図柄の変動中に始動口に遊技球が入賞すると、特別図柄判定の権利を保留し、保留表示として標準保留画像を表示する。遊技機は、特別図柄判定の権利に対して大当たりか否かの事前判定を行い、事前判定の結果に基づいて、保留表示を期待度の異なる複数の態様の何れかに変化させる。遊技機は保留表示を変化させる前に、保留表示が変化することを示唆する示唆演出を行い、保留表示が所定以上に変化している場合は、示唆演出の実行を制限する。【選択図】図39

Description

本発明は、特別遊技を実行するか否かの判定結果に基づいて特別遊技を行う遊技機に関する。
従来より、始動条件の成立に基づいて特別遊技を行うか否かの判定を行い、図柄を変動させてから停止させることにより判定結果を報知する遊技機がある。このような遊技機では、始動条件が成立しても図柄を直ちに変動させることができない場合は、図柄の変動表示が保留され、保留を示す保留表示が表示される(例えば、特許文献1)。この保留表示の表示態様を保留中に変化させることで、遊技者の期待感を高めるものがある。
特開2014−144026号公報
従来の遊技機では、保留表示を用いた演出を制御することに関して改善の余地があった。
それ故、本発明の目的は、保留表示を用いた演出を制御することが可能な遊技機を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために以下の構成を採用した。
本発明に係る遊技機は、所定条件が成立すると、取得情報を取得する取得手段と、始動条件が成立すると、前記取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段と、前記始動条件の成立に応じて、図柄表示手段において所定の図柄を変動させてから停止させることにより、前記特別遊技判定の結果を報知する図柄表示制御手段と、前記図柄が変動されているときに前記取得手段によって前記取得情報が取得された場合、当該取得情報を記憶して前記特別遊技判定の権利として保留する保留記憶手段と、前記始動条件が成立する前に、前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定(以下、事前判定)を行う事前判定手段と、前記保留記憶手段に保留された特別遊技判定の権利に対応する保留表示を表示する保留表示制御手段と、前記事前判定の結果に基づいて、前記保留表示の表示態様を変化させることが可能な保留変化制御手段と、を備え、前記保留変化制御手段は、特別遊技が行われる期待度を段階的に示すことが可能な複数の表示態様のうち、何れかの表示態様に前記保留表示を変化させる保留変化実行手段と、前記保留変化実行手段によって前記保留表示が変化される前に、当該保留表示が変化されることを示唆する示唆演出を行う示唆演出実行手段と、を含み、前記示唆演出実行手段は、前記保留表示が、前記期待度が特定の段階を示す表示態様で表示されていると、当該特定の段階を示す表示態様で表示されている保留表示がさらに変化されることを示唆する示唆演出の実行を制限する。
また、他の構成に係る遊技機は、所定条件が成立すると、取得情報を取得する取得手段と、始動条件が成立すると、前記取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段と、前記始動条件の成立に応じて、図柄表示手段において所定の図柄を変動させてから停止させることにより、前記特別遊技判定の結果を報知する図柄表示制御手段と、前記図柄が変動されているときに前記取得手段によって前記取得情報が取得された場合、当該取得情報を記憶して前記特別遊技判定の権利として保留する保留記憶手段と、前記保留記憶手段に保留された特別遊技判定の権利に対応する保留表示を表示する保留表示制御手段と、前記保留表示を、当該保留表示に対応する前記図柄の変動が開始された後も、変動中表示として表示する変動中表示制御手段と、前記特別遊技判定の結果に基づいて、前記変動中表示の表示態様を変化させることが可能な変化制御手段と、を備え、前記変化制御手段は、特別遊技が行われる期待度を段階的に示すことが可能な複数の表示態様のうち、何れかの表示態様に前記変動中表示を変化させる変化実行手段と、前記変化実行手段によって前記変動中表示が変化される前に、当該変動中表示が変化されることを示唆する示唆演出を行う示唆演出実行手段と、を含み、前記示唆演出実行手段は、前記変動中表示が、前記期待度が特定の段階を示す表示態様で表示されていると、当該特定の段階を示す表示態様で表示されている変動中表示がさらに変化されることを示唆する示唆演出の実行を制限する。
本発明によれば、保留表示に対する示唆演出を制御することができる。
パチンコ遊技機1の概略正面図 パチンコ遊技機1の一部を示す平面図 図1における表示器4の拡大図 第2大入賞口19の構成例について説明するための概略図 遊技の流れについて説明するための説明図 液晶表示装置5に表示される画像の一例を示す図 第1特別図柄判定の権利の保留を示す保留表示の表示態様の一例を示す図 保留フレーム画像55の変化の後に標準保留画像57の表示態様が変化する様子を示す図 保留フレーム画像55の表示態様が変化した後に標準保留画像57が変化しない場合の演出の一例を示す図 保留フレーム画像55の表示態様が変化した後に背景画像56が変化する様子を示す図 本実施形態のパチンコ遊技機1の液晶表示装置5に表示される背景画像56と保留フレーム画像55とを示す図 事前判定の結果に基づいて特殊背景画像が複数の特別図柄の変動にわたって表示される場合と、特別図柄判定の結果に基づいて特殊背景画像が1回の特別図柄の変動において表示される場合とを示す図 保留フレーム画像55の表示態様が変化した後に背景画像56が変化しない演出を示す図 特定保留画像58を用いた演出の一例を示す図 特定保留画像581が変動中表示領域550に移動する際の他の演出の一例を示す図 特定保留画像58を用いた他の態様の演出を示す図 本実施形態の保留表示及び変動中表示の表示態様の変化のフローを説明するための図 保留がないときに始動口に遊技球が入賞した場合の特定保留画像58を用いた他の演出の一例を示す図 保留がないときに始動口に遊技球が入賞した場合の特定保留画像58を用いた別の演出の一例を示す図 特定保留画像58を用いたカウントダウン演出とは異なる他の演出によるカウントダウンの一例を示す図 大当たりかつSPSPリーチ演出に対応する変動パターンに係る4つ目の保留が発生した場合において、その保留についての保留表示(変動中表示)の変化のシナリオを決定するためのテーブルの一例を示す図 ハズレかつSPSPリーチ演出に対応する変動パターンに係る4つ目の保留が発生した場合において、その保留についての保留表示(変動中表示)の変化のシナリオを決定するためのテーブルの一例を示す図 SPSPリーチ演出に対応する変動パターンに係る4つ目の保留が発生した場合において、その保留表示として特定保留画像58が表示される場合の保留表示(変動中表示)の変化のシナリオを決定するためのテーブルの一例を示す図 大当たりかつSPリーチ演出に対応する変動パターンに係る4つ目の保留が発生した場合において、その保留についての保留表示(変動中表示)の変化のシナリオを決定するためのテーブルの一例を示す図 ハズレかつSPリーチ演出に対応する変動パターンに係る4つ目の保留が発生した場合において、その保留についての保留表示(変動中表示)の変化のシナリオを決定するためのテーブルの一例を示す図 SPリーチ演出に対応する変動パターンに係る4つ目の保留が発生した場合において、その保留表示として特定保留画像58が表示される場合の保留表示(変動中表示)の変化のシナリオを決定するためのテーブルの一例を示す図 大当たりかつノーマルリーチ演出に対応する変動パターンに係る4つ目の保留が発生した場合において、その保留についての保留表示(変動中表示)の変化のシナリオを決定するためのテーブルの一例を示す図 ハズレかつノーマルリーチ演出に対応する変動パターンに係る4つ目の保留が発生した場合において、その保留についての保留表示(変動中表示)の変化のシナリオを決定するためのテーブルの一例を示す図 保留表示又は変動中表示を変化させる演出を行うか否かを決定するための抽選に用いられるテーブルの一例を示す図 特殊背景画像に変化させる演出を行うか否かを決定するための抽選に用いられるテーブルの一例を示す図 ゾーン演出のシナリオの一例を示す図 パチンコ遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図 画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図 メインRAM103の構成例及びメインRAM103に格納される各種情報を示すブロック図 遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャート 図35のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャート 図36のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャート 図36のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャート 図37,図38のステップS218,S228における事前判定処理の詳細フローチャート 図35のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャート 図40のステップS309における大当たり判定処理の詳細フローチャート 図40のステップS310における変動パターン選択処理の詳細フローチャート 変動パターンテーブルの一例を示す図 演出制御基板130において行われる処理の詳細を示すフローチャート 図44のステップS1001におけるコマンド受信処理の詳細フローチャート 図45のステップS1302の保留コマンド処理の詳細フローチャート 図45のステップS1304の変動開始コマンド処理の詳細フローチャート 図47のステップS1335における保留フレーム演出設定処理の詳細フローチャート 図48のステップS1342の保留変化演出設定処理の詳細フローチャート 抽選によって保留変化演出を行うか否かが決定される場合の保留変化演出の実行確率の一例を示す図 他の実施形態における特定の演出までの時間の表示を示す図
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、図1〜図3を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の一部を示す平面図である。図3は、図1における表示器4の拡大図である。
図1に例示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
パチンコ遊技機1は、上皿28と、上皿28の下方に設けられた下皿29とを備えている。上皿28は、発射装置(不図示)へ供給される遊技球及び賞球を溜めるものである。下皿29は、パチンコ遊技機1から払い出された賞球としての遊技球を溜めるものである。この下皿29には取り出しボタン23が近接配置されており、取り出しボタン23を遊技者が操作すると、下皿29の下面の一部が開口されて、下皿29に溜まった遊技球が下皿29の下方に配置された不図示の箱に落下する。なお、他の実施形態では、上皿28及び下皿29が1つの皿で構成されてもよい。
パチンコ遊技機1では、遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計方向に回転させると、上皿28から発射装置へと案内された遊技球がレバー21の回転角度に応じた打球力で遊技領域10における上部位置へと発射される。遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
遊技者がレバー21を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で発射装置から発射される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がレバー21を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で発射装置から発射される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、及び電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、第1大入賞口13、2つの普通入賞口14、ゲート16、上記電動チューリップ17、及び第2大入賞口19が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、第1大入賞口13、普通入賞口14、及び第2大入賞口19のいずれかに入球して入賞し得る。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿28又は下皿29に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
第1大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される。この第1大入賞口13の開口部には、第1大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。第1大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、上記プレートを作動させて第1大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。大当たり遊技中は、所定条件(本実施形態では、第1大入賞口13への9個の遊技球の入賞、又は第1大入賞口13が開放されてから29.5秒の経過)を満たすまで第1大入賞口13が開放状態に維持されてから閉塞されるラウンド遊技が所定回数実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
第2大入賞口19は、特別図柄判定の結果に応じて開放される。この第2大入賞口19の開口部には、図1及び図4に例示されるように、第2大入賞口19を開閉する第1羽根部材191が設けられている。後に詳述するが、大当たり遊技中は、上述した第1大入賞口13を開放するラウンド遊技に続いて、第2大入賞口19を短開放する短開放ラウンド遊技、又は第2大入賞口19を長開放する長開放ラウンド遊技が実行される。
短開放ラウンド遊技では、例えば第2大入賞口19が開放されてから0.1秒が経過するといった所定条件が満たされるまで、第2大入賞口19が開放状態に維持されてから閉塞される。一方の長開放ラウンド遊技では、例えば、第2大入賞口19が開放されてから29.5秒が経過するか、又は第2大入賞口19に9個の遊技球が入賞するといった所定条件が満たされるまで、第2大入賞口19が開放状態に維持されてから閉塞される。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1の実線を参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(図1の破線を参照)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に例示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球がゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。なお、以下の説明では、ゲート16に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
[パチンコ遊技機1の演出手段の構成例]
図1に例示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、液晶表示装置5、スピーカ24、盤ランプ25、センターランプ30等が設けられている。また、図1には示されていないが、遊技盤2には、第1演出役物71〜第3演出役物73(図32参照)が設けられており、枠部材3には、枠ランプ37(図32参照)が内蔵されている。
液晶表示装置5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、液晶表示装置5の表示画面は、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。この表示画面には、例えば、特別図柄判定の判定結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、特別図柄判定が保留されている数だけ表示される保留表示画像(保留アイコン)等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、画像表示装置は、EL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
スピーカ24は、液晶表示装置5で行われる表示演出と同期するように、或いは非同期に、楽曲や音声、効果音等の演出音を出力して音による演出を行う。
第1演出役物71〜第3演出役物73は、それぞれ、遊技盤2に対して可動に構成されており、各演出役物71〜73自体の動きと光との両方或いは一方によって各種の演出を行う。
盤ランプ25及び枠ランプ37は、点灯又は点滅のパターンの変更、発光色の変更等の光による各種の演出を行う。
[パチンコ遊技機1の操作手段の構成例]
図2に例示されるように、枠部材3には、遊技者が操作する操作手段として、演出ボタン26及び演出キー27が設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。演出ボタン26は、その上面が枠部材3の上面と略同じ高さにある通常位置と、その上面が枠部材3の上面に対して所定の高さ(例えば10センチ)だけ上方に突出した突出位置との間でその高さを変更可能に構成されている。なお、演出ボタン26は、通常位置と突出位置との間におけるどの高さにあっても押下が可能である。
演出キー27は、遊技者が選択操作を行うためのいわゆる十字キーであり、上を指示するための上キーと、下を指示するための下キーと、左を指示するための左キーと、右を指示するための右キーとから構成されている。パチンコ遊技機1では、演出ボタン26又は演出キー27の操作に応じた演出が行われる場合がある。また、演出ボタン26や演出キー27は、各種の設定操作にも使用される。
[表示器4の構成例]
図4は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図4に例示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、第2特別図柄保留表示器44、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、遊技状態表示器47、ラウンド表示器48等を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。第1特別図柄表示器41及び第2特別図柄表示器42には、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄、又は特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第1特別図柄保留表示器43は、第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特別図柄保留表示器44は、第2特別図柄判定の保留数を表示する。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。普通図柄保留表示器46は、普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。ラウンド表示器48は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技中における第1大入賞口13及び第2大入賞口19の開放パターンを表示する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。
[第2大入賞口19の内部構成例]
図4は、第2大入賞口19の構成例について説明するための概略図である。図1及び図4に例示されるように、第2大入賞口19の開口部には、第2大入賞口19を開閉する第1羽根部材191が設けられている。第2大入賞口19は、通常はこの第1羽根部材191によって閉塞されている。これに対して、大当たり遊技中の所定ラウンドにおいて、第1羽根部材191を動作させて第2大入賞口19を短開放する短開放ラウンド遊技、又は第1羽根部材191を動作させて第2大入賞口19を長開放する長開放ラウンド遊技が行われる。
また、第2大入賞口19の内部には、第2大入賞口スイッチ116、V入賞口スイッチ117、排出スイッチ118、第2羽根部材192等が設けられている。
第2大入賞口スイッチ116は、第2大入賞口19に入賞した遊技球を検知するものである。V入賞口スイッチ117は、V領域195への遊技球の進入を検知するものである。排出スイッチ118は、ハズレ領域196への遊技球の進入を検知するものである。第2羽根部材192は、第2大入賞口スイッチ116を通過した遊技球をV領域195またはハズレ領域196へと案内するものである。
大当たり遊技が行われていないときには、第2大入賞口19が第1羽根部材191によって閉塞されると共に、V領域195が第2羽根部材192によって閉塞されている(図4(A)参照)。これに対して、大当たり遊技が開始されて第1大入賞口13を開放する所定回数のラウンド遊技が行われた後に、まず、第1羽根部材191が回動して第2大入賞口19が開放される(図4(B)参照)。これにより、第2大入賞口19が、遊技球が進入し難い進入困難状態から進入し易い進入容易状態へと一時的に変化する。図4(B)に示される状態では、V領域195が第2羽根部材192によって閉塞されている。このため、第2大入賞口19内に進入した遊技球は、第2羽根部材192によってハズレ領域196へと案内される。
これに対して、第2大入賞口19の開放開始から所定時間(例えば3秒)が経過すると、第2羽根部材192が設定時間(例えば10秒)だけV領域195を開放した開姿勢(図4(C)参照)を維持した後にV領域195を閉塞する閉姿勢(図4(B)参照)に戻る。このため、第2大入賞口19が第1羽根部材191によって開放されると共にV領域195が第2羽根部材192によって開放されている間に、遊技球のV領域195への進入(以下「V入賞」ともいう。)が可能となる。
このように、本実施形態では、V領域195は、第1羽根部材191及び第2羽根部材192の両方が同時期に動作することによって、V領域195に対して遊技球が通過し難い通過困難状態から通過し易い通過容易状態へと一時的に変化する。
図4に例示されるように、V領域195に進入する遊技球は、V入賞口スイッチ117によって検知される。このV入賞口スイッチ117は、確変スイッチとしての機能を有している。このため、第2大入賞口19に入賞した遊技球がこのV入賞口スイッチ117によって検知されると、大当たり遊技が終了した後に、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態からその確率が相対的に高い高確率状態へと移行する。また、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、この高確率状態への移行に伴い、第2始動口12に遊技球が入賞し易くなるいわゆる電チューサポート機能が付与される。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、V領域195への遊技球の進入が困難な動作態様で第1羽根部材191及び第2羽根部材192を動作させる「短開放当たり」と、V領域195への遊技球の進入が容易な動作態様で第1羽根部材191及び第2羽根部材192を動作させる「長開放当たり」との2種類の大当たりが用意されており、基本的には、後者の大当たりに当選した場合にのみ、上述した高確率状態への移行が可能となる。
また、ハズレ領域196に進入する遊技球は、排出スイッチ118によって検知される。この排出スイッチ118を通過した遊技球は、必ずハズレ領域196を通過する。
なお、他の実施形態では、V入賞口スイッチ117がV領域195の下流或いはV領域195内に設けられていてもよいし、排出スイッチ118がハズレ領域196の下流或いはハズレ領域196内に設けられていてもよい。
ここまで、図1〜図4に基づいてパチンコ遊技機1の構成について説明したが、図1〜図4に示す構成は単なる一例であって、他の構成であってもよい。例えば、第2羽根部材192に代えて、V領域195を閉塞する位置とV領域195を開放する位置との間でスライド可能なスライド部材を設けるといった構成変更が一例として挙げられる。
[遊技の流れについて]
図5は、遊技の流れについて説明するための説明図である。図5に例示されるように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、「通常遊技状態」、「確変遊技状態」、又は「時短遊技状態」で遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。すなわち、通常遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/399)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される。
「確変遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、確変遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば1/110)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
「時短遊技状態」は、上述した低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、時短遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/399)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
なお、以下の説明では、電チューサポート機能が付与されていることによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易な状態を「高ベース状態」と呼び、電チューサポート機能が付与されていないことによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易ではない状態を「低ベース状態」と呼ぶものとする。
遊技者が右打ちした遊技球は、第1始動口11及び第2始動口12のうち、基本的には、第2始動口12にしか入賞しない。そして、低ベース状態のときには、高ベース状態のときに比べて第2始動口12に遊技球が入賞し難くなっており、第1始動口11の方が第2始動口12よりも遊技球が入賞し易くなっている。このため、低ベース状態(通常遊技状態がこれに該当する)で遊技が制御されているときには、遊技者は、第1始動口11を狙った左打ちにより遊技を行うことになる。
これに対して、通常遊技状態のときに第1始動口11に遊技球が入賞すると、第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄表示器41において特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示される。その際、大当たり遊技を実行しないと判定された場合には、ハズレ図柄が停止表示される。一方、大当たり遊技を実行すると判定された場合には、大当たり図柄が停止表示される。
上述した短開放当たりを示す大当たり図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示された場合(図5(A)参照)、大当たり遊技中における所定ラウンドにおいて第2大入賞口19を短開放する短開放ラウンド遊技が行われる。この短開放ラウンド遊技が行われる場合、基本的には遊技球がV入賞口スイッチ117を通過してV領域195に進入することはないため、大当たり遊技が終了した後は、特別図柄判定が例えば100回行われるまでの間、時短遊技状態で遊技が制御されることになる(図5(B)参照)。
一方、上述した長開放当たりを示す大当たり図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示された場合(図5(C)参照)、大当たり遊技中における所定ラウンドにおいて第2大入賞口19を長開放する長開放ラウンド遊技が行われる。この長開放ラウンド遊技が行われる場合、遊技者は、遊技球をV領域195に容易に進入させることが可能である。このため、遊技球がV入賞口スイッチ117を通過(V入賞)してV領域195に進入すると、大当たり遊技が終了した後は、特別図柄判定が例えば160回行われるまでの間、確変遊技状態で遊技が制御されることになる(図5(D)参照)。
なお、長開放ラウンド遊技中に遊技球がV入賞口スイッチ117を通過(V入賞)しなかった場合には、大当たり遊技が終了した後は、時短遊技状態で遊技が制御されることになる(図5(E)参照)。
このように、遊技状態が通常遊技状態から確変遊技状態(又は時短遊技状態)に移行した場合、すなわち、低ベース状態から高ベース状態に移行した場合、第1始動口11よりも第2始動口12の方が、遊技球が入賞し易くなる。このため、高ベース状態(確変遊技状態と時短遊技状態がこれに該当する)で遊技が制御されているときには、遊技者は、第2始動口12を狙った右打ちにより遊技を行うことになる。
確変遊技状態のときに遊技球がゲート16を通過すると、普通図柄判定が行われる。上述したように、確変遊技状態における普通図柄判定では、12/12の割合で第2始動口12を開放すると判定され、その上、第2始動口12の開放時間が相対的に長い(本実施形態では1.6秒×3回)。このため、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球が第2始動口12に容易に入賞して、高確率状態で第2特別図柄判定が行われることになる。このため、確変遊技状態においては、通常遊技状態のときに比べて、大当たりを容易に引き当て易い。
右打ちされた遊技球が第2始動口12に入賞すると、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄表示器42に特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定によって大当たり遊技を実行しないと判定された場合には、ハズレ図柄が停止表示される。一方、大当たり遊技を実行すると判定された場合には、長開放当たりを示す大当たり図柄が第2特別図柄表示器42に停止表示され(図5(F)参照)、長開放ラウンド遊技中のV入賞を条件として、大当たり遊技終了後は、再び確変遊技状態で遊技が制御されることになる。
一方、確変遊技状態に移行してから160回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が行われても1度も大当たり遊技を実行すると判定されなかった場合には、160回目の特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示された後に、遊技状態が確変遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる(図5(G)参照)。
大当たり遊技が終了した後に時短遊技状態に移行した場合、確変遊技状態と同様に高ベース状態であるため、遊技者は、第2始動口12を狙った右打ちにより遊技を行うことになる。右打ちされた遊技球が第2始動口12に入賞すると、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄表示器42に特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示される。ここで、大当たり遊技を実行すると判定された場合には、長開放当たりを示す大当たり図柄が第2特別図柄表示器42に停止表示され(図5(H)参照)、長開放ラウンド遊技中のV入賞を条件として、大当たり遊技終了後は、確変遊技状態で遊技が制御されることになる。一方、100回の特別図柄判定(主には第2特別図柄判定)が行われても1度も大当たり遊技を実行すると判定されなかった場合、100回目の特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示された後に、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる(図5(I)参照)。
[本実施形態の遊技機の特徴的な演出の概要]
次に、本実施形態のパチンコ遊技機1の特徴的な演出の概要について説明する。図6は、液晶表示装置5に表示される画像の一例を示す図である。図7は、第1特別図柄判定の権利の保留を示す保留表示の表示態様の一例を示す図である。
図6に示すように、液晶表示装置5には、装飾図柄51と、モード表示画像54と、保留フレーム画像55と、背景画像56とが表示される。また、液晶表示装置5には、保留表示領域551〜554と変動中表示領域550とが設けられる。
装飾図柄51は、特別図柄判定の結果を報知するための演出用の図柄である。装飾図柄51は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に表示される特別図柄の変動開始に応じて変動開始し、特別図柄の変動停止に応じて変動停止する。装飾図柄51は、左装飾図柄51a、中装飾図柄51bおよび右装飾図柄51cによって構成される。左装飾図柄51a、中装飾図柄51b、及び、右装飾図柄51cが変動表示されることで、特別図柄が変動中であることを示し、その停止態様によって特別図柄判定の結果が報知される。例えば、特別図柄の変動中に装飾図柄51を用いたリーチ演出(2つの同種の装飾図柄が停止して1つの装飾図柄が変動した状態)が行われ、リーチ演出の結果、3つの装飾図柄が同種の図柄で揃って停止した場合は、大当たりとなる。
遊技球が第1始動口11に入賞して第1特別図柄判定の権利が保留されると、当該権利の保留を示す保留表示が保留表示領域551〜554の何れかに表示される。図6に示すように、保留表示としては、通常、標準保留画像57(図7参照)が表示される。詳細は後述するが、図7に示すように、保留表示の表示態様としては、標準保留画像57の他に、特定保留画像58がある。
第1特別図柄判定の権利は最大で4つ保留されることが可能であり、第1特別図柄判定の権利を示す保留表示は最大で4つ表示され得る。図6では、1つの保留表示(標準保留画像57)が表示されている。保留表示は、特別図柄の変動が開始された後も変動中表示として変動中表示領域550に表示される。すなわち、変動中表示は、保留表示と同様の画像であり、現在の特別図柄の変動に対応する画像である。なお、変動中表示と、保留表示とは異なる態様(形状、色、模様等が異なる)であってもよい。変動中表示は、特別図柄の変動開始から変動終了まで表示されてもよいし、特別図柄の変動開始から所定のタイミング(変動開始から所定時間が経過したタイミングや所定のリーチ演出が開始されるタイミング等)となるまで表示されてもよい。
図6に示すように、保留表示領域551〜554に表示された保留表示は、左から順に消化される。すなわち、現在の特別図柄の変動が終了すると、保留表示領域551に表示された保留表示に対応する特別図柄判定が行われ(保留が消化され)、保留表示領域551〜554に表示された各保留表示が左側に移動する。すなわち、保留表示領域551に表示された保留表示が、変動中表示領域550に移動して変動中表示として表示されるとともに、保留表示領域552に表示された保留表示は保留表示領域551に移動し、保留表示領域553に表示された保留表示は保留表示領域552に移動し、保留表示領域554に表示された保留表示は保留表示領域553に移動する。
なお、第2特別図柄判定の保留も液晶表示装置5に表示されてもよい。また、保留表示は、液晶表示装置5とは異なる画像表示装置において画像として表示されてもよいし、LEDによって表示されてもよい。
保留フレーム画像55は、保留表示および変動中表示が表示される領域を遊技者に分かりやすく示すための画像である。保留フレーム画像55は、保留表示および変動中表示を表示するためのフレームを形成する画像であり、保留表示領域551〜554および変動中表示領域550を形成する。保留フレーム画像55は、特別図柄が変動している間も変動していない間も液晶表示装置5の所定の領域(下方領域)に表示される。保留フレーム画像55は、通常は所定の領域に固定的に表示され、所定の期間(例えば、大当たり遊技中、特別図柄の変動中であって特定演出中(例えば大当たりを期待させるリーチ演出中)、特定演出が開始される前の所定期間、客待ち演出中等)を除いて、常に液晶表示装置5の所定の領域に表示される。
後述のように、保留フレーム画像55は複数の態様に変化し得る。本実施形態では、保留フレーム画像55が変化すると、その後に大当たりを期待させる演出が行われる場合がある。
また、液晶表示装置5には、背景画像56が表示される。背景画像56は、通常、特別図柄が変動している間も変動していない間も液晶表示装置5に背景として表示される。背景画像56は、所定の期間(例えば、大当たり遊技中、特別図柄の変動中であって特定演出中(例えば大当たりを期待させるリーチ演出中)、特定演出が開始される前の所定期間、客待ち演出中等)を除いて、常に液晶表示装置5の所定の領域(全領域)に表示される。液晶表示装置5では、背景画像56、保留表示や保留フレーム画像55、装飾図柄51、その他大当たりを予告する予告画像等、各画像が階層状に配置され、最も手前の層に配置された画像が優先的に表示される。背景画像56は、その他の画像よりも優先度が低く、最下層に配置されて表示される。すなわち、上記装飾図柄51、保留表示、変動中表示、保留フレーム画像55、その他特別図柄判定に基づく演出画像は、背景画像56の上に重畳して表示される。
背景画像56は、現在の遊技状態や大当たり遊技が行われる期待度が高い特定の演出が行われていることを示す。例えば、通常遊技状態を示す背景画像であって、大当たり遊技に対する期待度を示さない通常背景画像として背景画像56a、背景画像56b、背景画像56cがある。また、大当たり遊技が行われる期待度が通常より高いことを示す特殊背景画像として背景画像56d、背景画像56e、背景画像56fがある。また、確変遊技状態を示す背景画像もある。背景画像56は、パチンコ遊技機1の遊技状態や特別図柄判定の結果に応じて変化し得る。
また、図6に示されるように、表示されている背景画像56に応じたモード表示画像54が液晶表示装置5に表示される。モード表示画像54は、現在の演出モードを示す画像であり、背景画像56と対応している。背景画像の変化に応じてモード表示画像54が切り替えられる。
図7に示されるように、保留表示(及び変動中表示)は、複数の表示態様に変化し得る。保留表示としては、標準保留画像57と、特定保留画像58とがある。また、これらとは別の種類(形状や色、模様等が異なる画像)の保留表示があってもよい。
なお、以下では、特別図柄判定の権利の保留を概念的に示すものとして「保留表示」と表記する。標準保留画像57および特定保留画像58は、保留表示(及び変動中表示)を具現化した画像であり、保留表示(及び変動中表示)の具体例である。また、本実施形態では、上述のように、保留表示に係る特別図柄の変動開始に応じてその保留表示が変動中表示領域550に移動して「変動中表示」として表示される。
標準保留画像57は、第1特別図柄判定の権利が保留された場合に通常表示される画像であり、例えば、円形の画像である。標準保留画像57には、複数の表示態様があり、通常色(例えば、白色)に加えて、青色、緑色、赤色、金色、虹色がある。標準保留画像57の色によって、大当たり遊技が行われることに対する期待度が示唆される。通常色は期待度を示唆しない色であり、特別図柄判定の権利が保留されると、通常は、この通常色の標準保留画像57が表示される。一方、青色、緑色、赤色、金色、虹色は期待度を示唆する。例えば、青色の期待度(大当たりになる確率)は5%であり、緑色の期待度は10%であり、赤色の期待度は40%であり、金色の期待度は60%である。虹色は期待度が最高であることを示し、例えば100%である。すなわち、保留表示として虹色の標準保留画像57が表示された場合は、その虹色の標準保留画像57に対応する特別図柄の変動において、100%の確率で大当たりとなる。なお、標準保留画像57の表示態様として、上記の何れかの態様(青色、緑色、赤色、金色、虹色、特定保留画像58)に変化することを示唆する別の態様(例えば、点滅表示される態様)があってもよい。
一方、特定保留画像58は、標準保留画像57とは異なる画像であり、特殊な保留表示である。特定保留画像58は、例えば、楕円形の画像の中に数字が記載された画像である。画像の中の数字は、変動開始までの期間(特別図柄の変動回数)を示す。すなわち、「4」と書かれた特定保留画像58(以下では、「584」と表記する)は、4番目に消化される保留を示し、その保留に係る特別図柄の変動が行われる前に、特別図柄の変動が3回行われることを示す。また、「3」と書かれた特定保留画像58(以下では、「583」と表記する)は、3番目に消化される保留を示し、「2」と書かれた特定保留画像58(以下では、「582」と表記する)は、2番目に消化される保留を示し、「1」と書かれた特定保留画像58(以下では、「581」と表記する)は、次に消化される保留を示す。また、「0」と書かれた特定保留画像58(以下では、「580」と表記する)は、現在の特別図柄の変動(変動中表示)を示す。なお、特定保留画像58にも、標準保留画像57と同様に、期待度に応じた複数の態様(青、緑、赤等)があってもよい。
次に、保留フレーム画像55を用いた演出について説明する。本実施形態では、特別図柄の変動中に始動口(11,12)に遊技球が入賞すると、入賞時に各種乱数(後述する大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)が取得されて特別図柄判定の権利として保留されるとともに、取得された乱数に基づいて大当たり遊技(特別遊技)を行うか否かの事前判定が行われる。本実施形態では、事前判定の結果に基づいて、保留フレーム画像55の表示態様が変化し、保留フレーム画像55の表示態様が変化した後、上記保留表示や背景画像56が変化することがある。
図8は、保留フレーム画像55の変化の後に標準保留画像57の表示態様が変化する様子を示す図である。図8では、特別図柄が変動中であり、3つの特別図柄判定が保留されている。図8に示す演出は、3つ目の保留(保留表示領域553に表示された保留表示)に対する事前判定の結果に基づいて、行われる。
図8(a)に示されるように、特別図柄の変動中に、保留フレーム画像55から所定のキャラクタの一部(アーム60)が出現する。例えば、保留フレーム画像55は、所定のキャラクタ(例えばロボット)の体の一部を形成するものであり、通常、所定のキャラクタが分解された状態で、保留フレーム画像55の一部として液晶表示装置5の下部領域に表示されている。このような保留フレーム画像55からアーム60が出現する。アーム60は、保留フレーム画像55の一部を形成するものであるため、アーム60が出現した後は保留フレーム画像55の表示態様が変化する(図8(b))。また、アーム60が出現する際には、保留フレーム画像55の一部を形成する歯車62が回転する。例えば、図8(a)に示す状態から図8(b)に示す状態に移行する際には、保留フレーム画像55を形成する部品が組み合わさってアーム60を形成する過程が表示され、アーム60が出現する際および図8(b)のように出現した後は、保留フレーム画像55の表示態様が変化する。
次に、図8(c)に示されるように、出現したアーム60からビーム61が発射される。具体的には、複数の標準保留画像57のうちの少なくとも1つに向かってビーム61が発射される。例えば、ビーム61が、保留表示領域553に表示された標準保留画像57に当たると、その標準保留画像57の表示態様が変化する(図8(d))。標準保留画像57が変化した後は、アーム60は元に戻り、保留フレーム画像55の一部として表示される(図8(e))。アーム60が戻った後も、歯車62は回転したままである。
例えば、ビーム61が標準保留画像57に当たると、標準保留画像57は、通常色から赤色に変化する。これにより、赤色の標準保留画像57に対応する特別図柄の変動において大当たりとなる期待度が比較的高いことが示唆される。なお、図8に示す演出が複数回行われて、保留表示が段階的に変化してもよい。
なお、図8では、通常色の標準保留画像57が赤色の標準保留画像57に変化する例について説明したが、標準保留画像57は、他の色の標準保留画像57に変化してもよいし、特定保留画像58に変化してもよい。
図9は、保留フレーム画像55の表示態様が変化した後に標準保留画像57が変化しない場合の演出の一例を示す図である。
図9に示されるように、図8と同様、保留フレーム画像55からアーム60が出現する(図9(a)及び(b))。そして、アーム60から標準保留画像57に向かってビーム61が発射されるが、ビーム61は、複数の標準保留画像57のうちの何れにも当たらない(図9(c))。ビーム61が標準保留画像57に当たらなければ、標準保留画像57は変化しない(図9(d))。その後、アーム60は元に戻り、再び保留フレーム画像55として表示される。この場合、保留フレーム画像55は変化せず、図9(e)に示すように歯車62の回転も停止する。
このように、本実施形態では、保留フレーム画像55の表示態様は変化可能であり、保留フレーム画像55の表示態様が変化すると、その後に保留表示の表示態様が変化する場合がある。図8(c)〜(d)のように、保留表示が変化する演出を「保留変化演出」という。また、図8(a)〜(b)および図9(a)〜(b)に示すように、保留変化演出が行われる前の演出であって、保留表示が変化することを示唆する演出を「保留変化示唆演出」という。保留変化示唆演出が行われると、図8のように保留表示が実際に変化する場合もあれば、図9のように保留表示が実際には変化しない場合もある。図9のように、保留変化示唆演出の後に保留表示が実際には変化しない演出を、「ガセ演出」ということがある。
次に、保留フレーム画像55を用いた背景画像の変化について説明する。図10は、保留フレーム画像55の表示態様が変化した後に背景画像56が変化する様子を示す図である。
図10(a)及び図10(b)に示されるように、特別図柄の変動中に、図8と同様、保留フレーム画像55からアーム60が出現する。続いて、アーム60から背景画像56aに向かってビーム61が発射される(図10(c))。背景画像56aに向かってビーム61が発射されると、背景画像56が変化する(図10(d))。例えば、背景画像56aから背景画像56fに変化する。図10(d)に示されるように、背景画像56の変化とともに保留フレーム画像55も変化することがある。
上述のように、本実施形態のパチンコ遊技機1では複数の背景画像が用意されており、背景画像の変化は、その後に大当たり遊技が行われる期待度が高いことを示す場合がある。また、保留フレーム画像55も複数用意されており、背景画像56の変化に応じて保留フレーム画像55が変化することもある。
図11は、本実施形態のパチンコ遊技機1の液晶表示装置5に表示される背景画像56と保留フレーム画像55とを示す図である。図11に示されるように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、背景画像56として、通常背景画像と特殊背景画像とがある。通常背景画像としては背景画像56a〜56cがある。通常背景画像は、背景画像自体によっては大当たり遊技が行われることに対する期待度を示唆しない画像である。すなわち、背景画像56a〜56cは、通常、背景として表示されている画像である。
一方、特殊背景画像としては、背景画像56d〜56fがある。特殊背景画像は、大当たり遊技が行われることに対する期待度を示唆する画像であり、特殊背景画像が表示されている間は、大当たり遊技が行われる可能性が比較的高いことを示している。具体的には、背景画像56d〜56fは、遊技球が始動口に入賞したときに行われる事前判定の結果、又は、特別図柄の変動開始時に行われる特別図柄判定の結果に基づいて表示される。背景画像56d〜56fのうちの何れかが表示された場合は、大当たり遊技が行われる期待度が通常よりも高いことを示す。背景画像56d〜56fのうち、何れの画像が表示されるかによって期待度が異なってもよい。例えば、背景画像56dが表示された場合の大当たり遊技が行われる期待度は1.8%であり、背景画像56eが表示された場合の期待度は28%であり、背景画像56fが表示された場合の期待度は50%であってもよい。
図12は、事前判定の結果に基づいて特殊背景画像が複数の特別図柄の変動にわたって表示される場合と、特別図柄判定の結果に基づいて特殊背景画像が1回の特別図柄の変動において表示される場合とを示す図である。
図12では、現在、特別図柄の変動中であって2つの特別図柄判定の権利(保留1〜保留2)が保留されており、その特別図柄の変動中にさらに3つ目の特別図柄判定の権利(保留3)が保留された場合を示している。図12に示すように、例えば、保留3に対する事前判定の結果に基づいて、現在の特別図柄の変動中に(あるいは次の保留1に係る特別図柄の変動に応じて)特殊背景画像に切り替わり、保留3に係る特別図柄の変動まで特殊背景画像が表示され、所定のタイミング(例えば、大当たりか否かの報知時や次の特別図柄の開始時)で通常背景画像に戻る。また、現在の特別図柄の変動開始時に行われた特別図柄判定の結果に基づいて、現在の特別図柄の変動中に特殊背景画像に切り替わり、所定のタイミング(例えば、大当たりか否かの報知時や次の特別図柄の開始時)で通常背景画像に戻る。このように、特殊背景画像は、複数の特別図柄の変動(例えば、2〜4回の特別図柄の変動)にわたって表示される場合もあれば、1回の特別図柄の変動において表示される場合もある。なお、図12では、特別図柄の変動中に始動口に遊技球が入賞して保留3が追加され、この保留3の入賞に応じて入賞時に変動していた特別図柄の変動中に特殊背景画像に切り替わる例について説明したが、次以降の特別図柄の変動(保留1又は保留2に係る特別図柄の変動)において、特殊背景画像に切り替わってもよい。例えば、保留1に係る特別図柄の変動において、通常背景画像から特殊背景画像に切り替わるか否かの演出が行われ、その演出の結果として特殊背景画像に切り替わらずに、保留1に係る特別図柄の変動が終了し、さらに次の保留2に係る特別図柄の変動において、特殊背景画像に切り替わってもよい。
ここで、本実施形態では、大当たりに対する期待度が通常よりは高いものの大きな期待を抱けないノーマルリーチ演出(例えば、大当たりになる確率が0.1%)と、ノーマルリーチ演出よりも期待度の高いSPリーチ演出(例えば、同確率が10%)と、SPリーチ演出よりも期待度の高いSPSPリーチ演出(例えば、同確率が40%)とがある。なお、ノーマルリーチ演出として複数種類の演出があってもよく、種類毎に期待度が異なっていてもよい。また、SPリーチ演出として複数種類の演出があってもよく、種類毎に期待度が異なっていてもよい。例えば、後述するように、比較的期待度が低い低期待度SPリーチ演出と、比較的期待度が高い高期待度SPリーチ演出とがあってもよい。また、SPSPリーチ演出として複数種類の演出があってもよく、種類毎に期待度が異なっていてもよい。例えば、後述するように、中期待度SPSPリーチ演出と、中期待度SPSPリーチ演出よりも期待度の高い高期待度SPSPリーチ演出とがあってもよい。例えば、ノーマルリーチ演出では、装飾図柄51がリーチ状態(例えば左右の図柄が同種の図柄で停止して中の図柄が変動した状態)となった後に、中の図柄が左右の図柄とは異なる図柄で停止してハズレが報知される。また、例えば、ノーマルリーチ演出においてハズレの態様で装飾図柄51が仮停止した後に、SPリーチ演出に発展したり、SPリーチ演出からSPSPリーチ演出に発展したりする。上記特殊背景画像は、SPリーチ演出以上(SP又はSPSPリーチ演出)の演出が行われる場合に表示される。例えば、特別図柄の変動開始に応じて3つの装飾図柄51が変動開始し、リーチが成立してノーマルリーチ演出が行われ、ノーマルリーチ演出からさらにSPリーチ演出に発展する。この場合において、特別図柄の変動開始からSPリーチ演出に発展するまで(ノーマルリーチ演出中)は特殊背景画像が視認可能な状態で表示される。SPリーチ演出が開始された後は、装飾図柄51を用いた演出に伴って、SPリーチ演出用の画像が液晶表示装置5の画面に表示されるため、SPリーチ演出の開始後は特殊背景画像は視認不可能な状態となる。特別図柄判定の結果がハズレの場合には、SPリーチ演出の結果として、3つ目の装飾図柄として他の2つの装飾図柄とは異なる図柄が仮停止しハズレが報知される。このハズレの報知の際には、3つの装飾図柄51は完全に停止せずに例えば上下方向に僅かに微変動した状態になるとともに、SPリーチ演出用の画像から通常背景画像に切り替わる。その後、3つの装飾図柄51は完全に停止(本停止)する。SPリーチ演出からさらに期待度の高いSPSPリーチ演出に発展する場合には、SPリーチ演出においてハズレの態様で装飾図柄が仮停止した後に、SPSPリーチ演出に発展する。SPSPリーチ演出中は、SPSPリーチ演出用の画像が表示されるとともに、装飾図柄51を用いた変動演出が行われる。この場合にも、SPリーチ演出が開始されるまでは特殊背景画像が視認可能に表示され、SPリーチ演出が開始された後は(SPリーチ演出中もSPSPリーチ演出中も)特殊背景画像は視認不可能になる。そして、SPSPリーチ演出の結果としてハズレが報知される際には、SPSPリーチ演出用の画像から通常背景画像に切り替わる。なお、SPリーチ演出又はSPSPリーチ演出の結果としてハズレが報知される際(装飾図柄51がハズレの態様で仮停止する際)、SPリーチ演出用の画像(SPSPリーチ演出用の画像)から再度、特殊背景画像に戻り、特殊背景画像のまま装飾図柄51が本停止してもよい。この場合は、次の特別図柄の変動に応じて、特殊背景画像から通常背景画像に戻る。特別図柄判定の結果が大当たりの場合には、SPリーチ演出(又はSPSPリーチ演出)の結果として、装飾図柄51が大当たりの態様(3つの図柄が揃った状態)で仮停止される。装飾図柄51が大当たりの態様で仮停止する際に、SPリーチ演出用の画像(SPSPリーチ演出用の画像)から通常背景画像に戻ってもよいし、特殊背景画像に戻ってもよいし、大当たり専用の背景画像に切り替わってもよい。そして、装飾図柄51が大当たりの態様で本停止する際には、仮停止時と同じ背景画像が表示されてもよいし、大当たり用の背景画像が表示されてもよい。
図11に示されるように、各背景画像と保留フレーム画像とは対応している。例えば、通常背景画像が表示されている間は、保留フレーム画像55として通常フレーム画像が表示される。また、背景画像が背景画像56dに切り替わった場合も、通常フレーム画像が表示される。一方、背景画像が背景画像56eに切り替わった場合は、保留フレーム画像55は特殊フレーム画像Aに切り替わり、背景画像56fに切り替わった場合は、保留フレーム画像55は特殊フレーム画像Bに切り替わる。
通常背景画像は、他の通常背景画像または特殊背景画像に切り替わることがある。例えば、現在、背景画像56aが表示されている場合は、背景画像56aは背景画像56b〜56fのうちの何れかに切り替わることがある。背景画像の変化に伴って、図11に示す対応関係に従って保留フレーム画像も変化する。通常背景画像から他の通常背景画像に切り替わった場合は、その切り替わった後の通常背景画像は、所定期間(例えば、特別図柄の変動が所定回数行われるまで)表示される。
なお、特殊背景画像から別の特殊背景画像に切り替わってもよい。例えば、比較的期待度の低い背景画像56dから、比較的期待度の高い背景画像56fに変化されてもよい。後述するように、特殊背景画像は、事前判定の結果に基づいて決定されたシナリオにしたがって切り替えられる。
図10に示す演出と同様の演出の結果、背景画像が変化しないこともある。図13は、保留フレーム画像55の表示態様が変化した後に背景画像56が変化しない演出を示す図である。
図13に示されるように、図10と同様、保留フレーム画像55からアーム60が出現し、アーム60から背景画像56aに向かってビーム61が発射される(図13(a)〜(c))。このアーム60から背景画像に向かってビーム61が発射される演出を、背景変化示唆演出という。背景画像56aに向かってビーム61が発射された後(背景変化示唆演出の後)、背景画像は変化しない(図13(d))。この場合、保留フレーム画像55も変化しない。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機1では保留フレーム画像55の表示態様が変化して背景変化示唆演出が行われる。背景変化示唆演出の結果、背景画像56が変化する場合もあれば(図10)、変化しない場合もある(図13)。背景変化示唆演出が行われた後に実際には背景画像56が変化しない演出を、「ガセ演出」ということがある。
以上のように、保留フレーム画像55の表示態様が変化すると、その後に保留表示が変化したり背景画像が変化したりする。保留フレーム画像55の表示態様が変化することにより(保留フレーム画像55からアーム60が出現することにより)、保留表示が変化すること、及び/又は、背景画像56が変化することに対する期待を遊技者に抱かせることができる。
なお、上述した保留フレーム画像55を用いた演出は単なる一例に過ぎず、他の演出が行われてもよい。例えば、上記では左側の保留フレーム画像55が変化する例について説明したが、左右の保留フレーム画像55が変化してもよい。また、特別図柄の変動パターン(変動時間)に応じて、上述した演出のうちの何れかのステップが省略されてもよいし、他のステップが追加されてもよい。例えば、特別図柄の変動時間が短い場合は、図8(a)のように保留フレーム画像55からアーム60が出現するか否かの演出が行われた後、図8(e)のように保留表示が変化してもよい。
また、図8では、保留フレーム画像55を用いた演出により保留表示の表示態様が変化する例について説明したが、保留フレーム画像55を用いた演出により変動中表示の表示態様が変化してもよい。具体的には、特別図柄の変動開始時に行われた特別図柄判定の結果に基づいて、変動中表示領域550に表示された変動中表示の表示態様が変化してもよい。例えば、特別図柄の変動中に保留フレーム画像55からアーム60が出現し、ビーム61が変動中表示に対して発射され、ビーム61が変動中表示に当たると、変動中表示の表示態様が変化する。
また、保留フレーム画像55を用いた演出により、他の画像、例えば、装飾図柄51や大当たりを予告する予告画像等を変化させてもよい。すなわち、保留フレーム画像55を用いた演出により、特別図柄判定又は事前判定の結果に基づく任意の画像(上記保留表示や変動中表示、背景画像56、装飾図柄51、予告画像等)を変化させてもよい。
以上のように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、保留フレーム画像55が変形すること(アーム60が出現すること)や保留フレーム画像55が動作すること(歯車62の回転)で、保留フレーム画像55の表示態様が変化する。保留フレーム画像55の表示態様が変化すると、その後に保留表示や変動中表示が変化したり、背景画像56が変化したりすることがある。すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機1では、所定の表示領域に表示される画像であって保留画像を表示するための表示画像(保留フレーム画像55)が表示され、その表示画像が、遊技球の始動口への入賞時に取得された各種乱数に基づいて、第1の態様から第2の態様に変化可能である。表示画像の表示態様が変化されると、その後の演出に変化が生じる。
このように、表示画像(保留フレーム画像55)を、取得された各種乱数(特別図柄判定又は事前判定の結果)に基づいて変化させることにより、興趣性を向上させることができる。すなわち、保留表示を表示するための保留フレーム画像55は、特別図柄が変動している間も変動していない間も、液晶表示装置5の所定の領域に固定的に表示されるものであり、通常は変化しないものである。このような保留フレーム画像55を特別図柄判定又は事前判定の結果に基づいて変化させることにより、遊技者が予想もしない演出を行うことができ、遊技者に意外感と期待感を抱かせることができる。
なお、上述した保留フレーム画像55を用いた演出とは異なる演出を契機として、保留表示や背景画像56等が変化してもよい。例えば、液晶表示装置5にキャラクタが出現し、当該キャラクタの動作を契機として背景画像が特殊背景画像に切り替わったり、保留表示が変化したりしてもよい。また、装飾図柄51として特定の装飾図柄が停止した場合に通常背景画像が特殊背景画像に切り替わってもよいし、装飾図柄51を用いて保留表示を変化させてもよい。また、演出役物(演出役物71〜73の何れか)が動作したことを契機として背景画像が切り替わってもよいし、保留表示が変化してもよい。
次に、特定保留画像58を用いた演出について説明する。図14は、特定保留画像58を用いた演出の一例を示す図である。
図14(a)に示されるように、現在、特別図柄が変動しており、かつ、1つの第1特別図柄判定の権利が保留されているものとする。この状態で、第1始動口11に遊技球が入賞すると、2つ目の第1特別図柄判定の権利が保留される。具体的には、始動口への入賞時にこの第1特別図柄判定の権利に対して大当たり遊技を実行するか否かの事前判定が行われ、当該事前判定の結果に基づいて、2つ目の保留表示として「2」と書かれた特定保留画像582が、保留表示領域552に追加表示される(図14(b))。より具体的には、後述する遊技制御基板100において始動口への遊技球の入賞が検知されると、検知の際に取得した大当たり乱数や変動パターン乱数に基づいて、大当たりか否かや変動パターンの事前判定が行われる。当該事前判定の結果を示す事前判定情報が後述する演出制御基板130に送信される。演出制御基板130は、受信した事前判定情報に基づいて、先読み演出(事前判定演出)を行うか否かの抽選を実行し、その抽選結果に基づいて、保留表示を特定保留画像に変更する。この特定保留画像582が表示(発生)される際には、特殊な音声が出力される。例えば、保留表示として通常とは異なる色の標準保留画像57が表示される際にも音声(標準保留音声)が出力されてもよいが、特定保留画像58が表示される際には、この標準保留音声とは異なる特殊な音声が出力される。なお、保留表示として通常の色(白色)の標準保留画像57が表示される際にも標準保留音声が出力されてもよく、この場合は、通常とは異なるの色の標準保留画像57が表示される際の標準保留音声と、通常の色の標準保留画像57が表示される際の標準保留音声とは異なってもよい。特定保留画像58が表示される際に出力される特殊な音声は、何れの色の標準保留画像57が表示される際に出力される標準保留音声とは異なる。このように、特定保留画像58が表示(発生)する際に特殊な音声を出力することで、遊技者に特定保留画像58が表示されたことを分かりやすく報知することができ、遊技者の期待感を高めることができる。
図14(b)の後、変動中の特別図柄が停止し、1つ目の第1特別図柄判定の権利が消化されて当該権利に係る特別図柄の変動が開始されると、保留表示領域551に表示された標準保留画像57が変動中表示領域550に移動するとともに、保留表示領域552に表示された特定保留画像582が保留表示領域551に移動する(図14(c))。このとき、特定保留画像582は、「1」と書かれた特定保留画像581に変化する(図14(d))。なお、特定保留画像582が特定保留画像581に変化する際には、音声が出力されてもよい。上述したように特定保留画像582が表示(発生)される際(最初に特定保留画像58が表示される際)に出力される特殊な音声と、特定保留画像582が特定保留画像581に変化する際(特定保留画像58が移動する際)に出力される音声とは、異なる。このように、特定保留画像58の発生時と移動時とで出力する音声を異ならせることで、特定保留画像58の発生を強調することができるとともに、特定保留画像58に係る特別図柄の変動が近づいていることを遊技者に分かりやすく報知することができる。なお、特定保留画像58の発生時に出力される音声と移動時に出力される音声とは同じであってもよい。また、特別図柄判定の権利が消化されて特定保留画像58が左の領域に移動する際には、移動する領域によって音声が異なってもよい。例えば、特定保留画像58が保留表示領域554から553に移動する際(特定保留画像58に係る特別図柄の変動が行われるまでの変動回数が所定以上のとき)の音声と、保留表示領域552から551に移動する際(特定保留画像58に係る特別図柄の変動が行われるまでの変動回数が所定未満のとき)の音声とが異なってもよい。
次に、図14(d)に示す特別図柄の変動が終了して特定保留画像581に対応する特別図柄の変動が開始すると、特定保留画像581は変動中表示領域550に移動する。特定保留画像581が変動中表示領域550に移動する際には、特定保留画像581は、「0」と書かれた特定保留画像580に変化する(図14(e))。その後、「0」と書かれた特定保留画像580(変動中表示)は、特定の態様の標準保留画像57に変化する(図14(f))。具体的には、特定保留画像580は、緑以上の態様の標準保留画像57に変化する。ここで、「緑以上の態様」とは、期待度が緑色に対応する値以上であることを意味し、具体的には、緑、赤、金、虹色のうちの何れかを意味する。特定保留画像580が特定の態様の標準保留画像57に変化する際には、音声が出力される。この場合、上述した標準保留音声と同じ音声が出力されてもよいし、標準保留音声とは異なる音声が出力されてもよい。
なお、特定保留画像581が変動中表示領域550に移動する際に(すなわち特定保留画像581に対応する特別図柄の変動が開始された際に)、演出役物7が作動してもよいし、大当たりに対する期待度の高い他の予告画像が表示されてもよいし、音声が出力されてもよい。特定保留画像581が変動中表示領域550に移動する際に出力される音声は、上述した特定保留画像58が表示(発生)される際に出力される特殊な音声、特定保留画像582が特定保留画像581に変化する際に出力される音声、特定保留画像580が特定の態様の標準保留画像57に変化する際に出力される音声、の何れとも異なる音声であってもよい。すなわち、特定保留画像58に係る特別図柄の変動が開始される際の音声は、特定保留画像58が表示(発生)される際の音声、特定保留画像58に係る権利よりも先に消化される権利に係る特別図柄の変動が開始される際の音声、特定保留画像58が特定の態様の標準保留画像57に変化する際の音声、の何れとも異なる音声であってもよい。
特定保留画像580が特定の態様の標準保留画像57に変化すると、特別図柄の変動中に大当たり遊技が行われる期待度の高い特定の演出が行われる。後述のように、変化した標準保留画像57の色によって、大当たりに対する期待度(確率)が異なる。このため、より期待度の高い態様の標準保留画像57に変化するかについて、遊技者の期待感を高めることができる。例えば、装飾図柄51を擬似的に変動させる疑似変動演出が複数回行われたり、リーチ演出(2つの同種の装飾図柄が揃って1つの装飾図柄が変動する演出)が行われたり、あるリーチ演出(例えば、上記ノーマルリーチ演出)からより期待度の高い別のリーチ演出(例えば、上記SPリーチ演出)に発展したり、演出役物(71〜73の何れか)が作動したりする。なお、特定の態様に変化した標準保留画像57は、その後、より期待度の高い態様に変化してもよい。
このように、特定保留画像58は、その保留画像に対応する特別図柄の変動が開始するまでの期間(特別図柄の変動回数)を示し、保留が消化される毎にその数値が「1」ずつ減少していく。そして、数値が「0」になったときに(つまり、その保留画像に対応する特別図柄の変動が開始されたときに)、大当たりに対する期待度が高い特定の演出が行われる。すなわち、特定保留画像58は、期待度の高い特定の演出(特定の態様の標準保留画像57に変化する演出やリーチ演出、疑似変動演出、演出役物を用いた演出等)が行われるまでの残りの期間を示すものである。
なお、図14では、始動口への遊技球の入賞時に保留表示が特定保留画像58に変化する場合について説明した。始動口への遊技球の入賞時には標準保留画像57が表示され、その後に、標準保留画像57から特定保留画像58に変化してもよい。例えば、次の特別図柄の変動開始時に標準保留画像57が特定保留画像58に変化してもよい。
また、保留表示が特定保留画像58に変化する前に、保留表示が変化することを示唆する演出(保留変化示唆演出)が行われてもよい。例えば、保留変化示唆演出として、上述した保留フレーム画像55(アーム60)を用いた演出が行われてもよい。また、保留変化示唆演出として、上述した保留フレーム画像55を用いた演出以外の別の演出が行われ、当該別の演出を契機として、標準保留画像57が特定保留画像58に変化してもよい。
また、上記では「1」と書かれた特定保留画像581が変動中表示領域550に移動する際に「0」と書かれた特定保留画像580に変化し、その後さらに緑以上の標準保留画像57に変化することとしたが、特定保留画像581から特定保留画像580に変化せず、特定保留画像581から直接、緑以上の標準保留画像57に変化してもよい。具体的には、特定保留画像581に対応する特別図柄の変動が開始されたことに応じて、特定保留画像581が変動中表示領域550に移動し、移動後の特定保留画像581が特定の色の標準保留画像57に変化してもよい。この特定保留画像581が変動中表示領域550に移動する際には、上述したように音声が出力され、さらに移動後の特定保留画像581が特定の色の標準保留画像57に変化する際にも、上述した音声が出力される。
図15は、特定保留画像581が変動中表示領域550に移動する際の他の演出の一例を示す図である。保留表示領域551に特定保留画像581が表示された状態で、特別図柄の変動が停止されたことに応じて装飾図柄51が停止される(図15(a))。次に、特別図柄の変動に応じて装飾図柄51が変動を開始するとともに、保留表示領域551に表示された特定保留画像581が、変動中表示領域550に移動する(図15(b))。すると、特定保留画像581は、特定保留画像580に変化せずに、特定の態様の標準保留画像57に変化する(図15(c))。
また、特定保留画像58を用いた他の態様の演出として、図16に示す演出が行われてもよい。図16は、特定保留画像58を用いた他の態様の演出を示す図である。
図16に示すように、保留表示領域551に特定保留画像581が表示された状態で、特別図柄の変動が停止されたことに応じて装飾図柄51が停止される(図16(a))。次に、特別図柄の変動に応じて装飾図柄51が変動を開始するとともに、保留表示領域551に表示された特定保留画像581が、変動中表示領域550に移動する(図16(b))。特定保留画像581が変動中表示領域550に移動すると、特定保留画像580に変化する(図16(c))。このとき、特定保留画像580自体の色が変化してもよいし、しなくてもよい。
図16に示す例では、変動中表示領域550に表示された特定保留画像580は、図14のように特定の態様の標準保留画像57に変化せず、大当たりに対する期待度が高い特定の演出が行われるまで、または、特別図柄の変動が終了するまで、継続して表示される。例えば、装飾図柄51がリーチ状態となるまで特定保留画像580は継続して表示されてもよい(図16(d))。さらに、リーチ演出の結果が表示されるまで特定保留画像580は継続して表示される(図16(e))。
なお、図16では、特定保留画像580は、大当たりか否かが報知されるまで表示されたが、例えば、特定保留画像580は、所定のタイミング(例えば、図16(d)に示すようにリーチ状態となったタイミング)で消去されてもよい。また、例えば、リーチ演出(ノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出の何れか)に発展するタイミングで、特定保留画像580が、特定の色の標準保留画像57に変化してもよい。
特定保留画像58は、特別図柄の変動が開始されるまでの期間を示すとともに、他の演出を示唆する態様で表示されてもよい。例えば、特定保留画像58は、特別図柄の変動が開始されるまでの期間を示す態様で表示されるとともに、その変動において行われる特定の演出を示唆する態様で表示されてもよい。例えば、特定保留画像58は、疑似変動演出を示唆してもよいし、リーチ演出を示唆してもよい。
図17は、本実施形態の保留表示及び変動中表示の表示態様の変化のフローを説明するための図である。
図17に示されるように、特別図柄の変動中に遊技球が始動口に入賞すると、特別図柄判定の権利が保留されるとともに、当該権利に対して大当たり遊技を行うか否かの事前判定が行われる(A)。この事前判定の結果に基づいて、保留表示を変化させるか否かが決定される。
例えば、保留表示として標準保留画像57が表示された場合、保留中にその色が変化することがある(B)。具体的には、図7で示されるように、期待度の異なる5段階(青、緑、赤、金、虹)のうちの何れかの段階を示す色に、標準保留画像57が変化する。この図17(B)における標準保留画像57が変化する演出(保留変化演出)は、保留入賞時からその保留に係る特別図柄の変動が終了するまでの間に、複数回行われてもよいし、1回だけ行われてもよい。例えば、保留変化演出は、特別図柄が変動する毎に行われてもよい。また、標準保留画像57は、期待度の低い態様から高い態様に段階的に変化してもよい。保留変化演出が行われる前には、標準保留画像57が変化することを示唆する保留変化示唆演出(例えば、上述のようなアーム60が出現する演出)が行われる。なお、保留中には、標準保留画像57が虹色に変化しないようにしてもよい。すなわち、虹色は大当たりの確定を示すため、保留中に大当たりの確定を遊技者に知らせると却って興趣性を損ねてしまう可能性がある。このため、標準保留画像57の虹色への変化は、その保留表示に対応する特別図柄の変動が開始された後にのみ行われるようにしてもよい。
その後、保留が消化されて特別図柄の変動が開始されると、当該特別図柄の変動に対応する標準保留画像57が、変動中表示として変動中表示領域550に表示される。変動中表示は、特別図柄の変動中に、その表示態様が変化する場合と(C)、その表示態様が変化しない場合と(D)がある。なお、特別図柄の変動中に、図17(C)が複数回行われ、変動中表示が複数回変化してもよい。例えば、期待度が段階的に高くなるように変動中表示が変化してもよい。その後、所定のタイミング(特別図柄が変動停止するタイミングや変動開始から所定時間が経過したタイミング、期待度の高い特定の演出が開始されるタイミング等)で、変動中表示領域550に表示されている標準保留画像57は消去される(E)。
なお、保留中に保留表示が変化しなかった場合(F)、特別図柄の変動中に、その保留表示に対応する変動中表示の表示態様が変化することがある(G)。この場合においても、(C)と同様に、変動中表示は段階的に期待度が高くなるように変化してもよし、変化の前に、変動中表示が変化することを示唆する演出が行われてもよい。
一方、事前判定の結果に基づいて保留表示が特定保留画像58に変化することがある(H)。保留表示が特定保留画像58に変化すると、その後、特別図柄の変動が開始される毎に、特定保留画像58によって示される数値は「1」ずつ減少する(I)。その後、特定保留画像58に対応する特別図柄の変動が開始されると、特定保留画像58は変動中表示領域550に移動して、特定の態様の標準保留画像57に変化する(J)。具体的には、緑、赤、金、虹色のうちの何れかに変化する。なお、最終的に変化する標準保留画像57の態様によって、特定保留画像58への変化のしやすさが異なっていてもよい。例えば、最終的に虹や金に変化する場合には、最終的に緑や赤に変化する場合よりも、特定保留画像58に変化しやすくてもよい。
また、保留中に標準保留画像57の色が変化した後に、特定保留画像58に変化する場合もある(K)。例えば、標準保留画像57が比較的期待度の低い色(例えば、青色)に変化している場合には、特定保留画像58に変化する場合があり、標準保留画像57が所定の期待度以上に変化している場合には、特定保留画像58に変化しない。例えば、特定保留画像58は、その後に緑以上の標準保留画像57に変化することが確定しているため、図17(B)において標準保留画像57が緑色よりも期待度の低い態様である青色に変化している場合には、特定保留画像58に変化することがある。一方、図17(B)において標準保留画像57が既に所定の期待度以上(例えば緑や赤)に変化している場合には、標準保留画像57は特定保留画像58に変化しない。
特別図柄の変動中でなく大当たり遊技中でもないときに(すなわち、保留がないときに)始動口に遊技球が入賞すると、その入賞に係る特別図柄判定が即座に行われるため、特別図柄判定の権利は事実上保留されず、その入賞に係る特別図柄の変動が直ちに開始される(図17(L))。このとき、当該特別図柄の変動に対応する変動中表示が変動中表示領域550に表示される。この特別図柄の変動中に、変動中表示の表示態様が、上記と同様に変化してもよい(G)。この場合、変動中表示として特定保留画像580(「0」と書かれた画像)には変化しない。すなわち、特定保留画像58は、特別図柄の変動までの期間を示すものであるため、特別図柄の変動が直ちに行われる場合には特定保留画像58は表示されず、変動中表示として標準保留画像57が表示される。
このように、保留表示は特定保留画像58に変化可能であるとともに、通常色とは異なる標準保留画像57にも変化可能である。また、通常色とは異なる態様に変化した標準保留画像57から特定保留画像58に変化可能である。また、特別図柄の変動が開始された後も、変動中表示が変化することがある。
ここで、図17の(B)において、標準保留画像57が特定の段階以上に変化している場合には、その標準保留画像57に対しては保留変化演出の実行が制限され、保留変化示唆演出の実行も制限される。例えば、標準保留画像57が虹色に変化している場合には、その虹色の標準保留画像57に対しては保留変化演出は行われず(保留表示は変化せず)、保留変化示唆演出も行われない。また、例えば、標準保留画像57が赤色や金色に変化している場合には、青色に変化している場合よりも保留変化演出の実行が制限される。この場合、標準保留画像57が赤色や金色からそれ以上の色に変化する確率は、青色からそれ以上の色に変化する確率よりも低い。
また、図17の(C)、(G)において、変動中表示領域550に表示されている標準保留画像57が既に特定の段階以上に変化している場合も、その変動中表示に対しては変動中表示変化演出(変動中表示が変化する演出)の実行が制限され、それを示唆する示唆演出(変動中表示が変化することを示唆する演出)も制限される。例えば、変動中表示としての標準保留画像57が虹色に変化している場合には、その虹色の標準保留画像57に対しては変動中表示変化演出は行われず(変動中表示は変化せず)、その示唆演出も行われない。また、例えば、変動中表示としての標準保留画像57が赤色や金色に変化している場合には、青色に変化している場合よりも変動中表示変化演出の実行が制限される。この場合、変動中表示としての標準保留画像57が赤色や金色からそれ以上の色に変化する確率は、青色からそれ以上の色に変化する確率よりも低い。
なお、図17では、保留がないときに始動口に遊技球が入賞した場合(L)、特定保留画像58は表示されないこととしたが、保留がないときに始動口に遊技球が入賞した場合に、変動中表示として特定保留画像58が表示された後に、特定の色の標準保留画像57に変化してもよい。
図18は、保留がないときに始動口に遊技球が入賞した場合の特定保留画像58を用いた他の演出の一例を示す図である。
図18に示されるように、装飾図柄51が停止表示されており、かつ、特別図柄判定の保留が無いときに(図18(a))、始動口に遊技球が入賞した場合、当該入賞に係る特別図柄判定の結果に基づいて、装飾図柄51の変動が開始されるとともに、変動中表示として、特定保留画像580が変動中表示領域550に表示されてもよい(図18(b))。そして、その後、特定保留画像580は、特定の態様の標準保留画像57に変化してもよい(図18(c))。
また、保留が無いときに始動口に遊技球が入賞した場合、装飾図柄51が変動開始するとともに保留表示が保留表示領域551に表示され、その直後にその保留表示が変動中表示領域550に移動してもよい。
図19は、保留がないときに始動口に遊技球が入賞した場合の特定保留画像58を用いた別の演出の一例を示す図である。
図19に示されるように、装飾図柄51が停止表示されており、かつ、特別図柄判定の保留が無いときに(図19(a))、始動口に遊技球が入賞した場合、当該入賞に係る特別図柄判定が行われ、装飾図柄51の変動が開始される(図19(b))。このとき、図19(b)に示すように、「1」と書かれた特定保留画像581が保留表示領域551に表示されてもよい。図19(b)の直後に、「1」と書かれた特定保留画像581が変動中表示領域550に移動し、変動中表示として「0」と書かれた特定保留画像580に変化する(図19(c))。そして、その後、特定保留画像580は、特定の態様の標準保留画像57に変化する(図19(d))。この場合において、図19(c)を経由せずに、図19(b)から図19(d)に示す状態になってもよい(すなわち、特定保留画像581は特定保留画像580に変化しなくてもよい)。
このように、装飾図柄51が停止表示されており、かつ、特別図柄判定の保留が無いときに、始動口に遊技球が入賞した場合、その入賞に係る特別図柄の変動が直ちに開始されるため、その入賞に係る変動中表示(又は保留表示)としては特定保留画像58が表示されないようにしてもよいし、図18や図19のように表示されるようにしてもよい。
以上のように、本実施形態では、特定保留画像58を用いて、大当たりに対する期待度の高い特別図柄の変動が行われるまでの期間が報知される。具体的には、その特別図柄の変動が開始されるまでの残りの特別図柄の変動回数をカウントダウンするカウントダウン演出が行われる。これにより、保留表示が特定保留画像58に変化した場合には、大当たりに対する遊技者の期待感を高めることができるとともに、その変動が開始されるまでの期間において興趣性を向上させることができる。
なお、特定保留画像58を用いたカウントダウン演出の他に、他の演出によってカウントダウン演出が行われてもよい。
図20は、特定保留画像58を用いたカウントダウン演出とは異なる他の演出によるカウントダウンの一例を示す図である。
図20では、特別図柄の変動中であって2つの保留がある場合において、2つ目の保留(先読み対象)に対する事前判定の結果、2つ目の保留に係る特別図柄の変動において、大当たりに対する期待度の高い演出が行われると判定された場合の演出の一例が示されている。例えば、図20に示すように、先読み対象に係る特別図柄の変動が開始されるまでの期間を示す「2」と書かれたカウント表示画像63が、画面に表示される(図20(b))。カウント表示画像63は、保留表示が表示される領域とは異なる領域に表示される。図20(b)に示す特別図柄の変動が終了して、次の特別図柄の変動が開始すると、先読み対象の保留表示が保留表示領域552から保留表示領域551に移動する。この保留表示の移動に同期して、図20(c)に示すように、「2」と書かれたカウント表示画像63が「1」と書かれたカウント表示画像63に変化する。そして、さらに次の特別図柄の変動が開始されると、先読み対象の保留表示が保留表示領域551から変動中表示領域550に移動し、変動中表示として表示される。このとき、図20(d)に示すように、「1」と書かれたカウント表示画像63が「0」と書かれたカウント表示画像63に変化する。そして、その後、変動中表示領域550に表示された変動中表示の表示態様が変化し(図20(e))、この特別図柄の変動において大当たりに対する期待度の高い特定の演出が行われる。なお、始動口への遊技球の入賞時に変動していた特別図柄が停止し、次の特別図柄の変動に応じて、上記カウント表示画像63を用いたカウントダウン演出が開始されてもよいし、図20のように、始動口への遊技球の入賞時に変動していた特別図柄が停止するまでに、カウント表示画像63を用いた演出が開始されてもよい。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機1において、特定保留画像58を用いたカウントダウン演出の他に、他の画像(保留表示を示す画像とは異なる画像)を用いて、特定保留画像58を用いたカウントダウン演出と同様の演出(期待度の高い演出が行われるまでの期間を報知する演出)が行われてもよい。図20に示すカウントダウン演出が行われる場合は、特定保留画像58を用いたカウントダウン演出は行われないようにしてもよいし、図20に示すカウントダウン演出と、特定保留画像58を用いたカウントダウン演出とが同時に行われてもよい。
ここで、上述した保留表示(変動中表示)の変化(標準保留画像57の色の変化又は特定保留画像58への変化)は、遊技球が始動口に入賞したときに決定されるシナリオにしたがって制御される。具体的には、遊技球が始動口に入賞したときに取得された大当たり乱数および変動パターンに基づいて、大当たりか否かや変動パターンが判定され、当該判定結果に基づいてシナリオを決定するためのテーブルが選択される。シナリオテーブルには複数のシナリオが記憶されており、演出乱数に基づく抽選により、複数のシナリオの中から何れかのシナリオが決定される。図21は、大当たりかつSPSPリーチ演出に対応する変動パターンに係る4つ目の保留が発生した場合において、その保留についての保留表示(変動中表示)の変化のシナリオを決定するためのテーブルの一例を示す図である。図21に示す保留表示の変化のシナリオテーブルは、特別図柄判定の結果が大当たりであり、期待度の高いSPSPリーチ演出が行われることとなる変動パターン(後述する変動パターンOHP3)が選択された場合に用いられるテーブルである。図21に示すようなシナリオテーブルは変動パターン毎、保留数毎に用意されている。
図21に示すように、保留変化シナリオテーブルにおけるパターン1及びパターン2は、その保留に係る特別図柄の変動において変動中表示として最終的に青色の標準保留画像57に変化するパターンである。パターン1では、4変動前から青色の標準保留画像57に変化し、その後、その保留が3変動前、2変動前、1変動前となっても保留表示の表示態様は変化せず、最終的に変動中表示として青色の標準保留画像57が表示される。すなわち、パターン1は、4つ目の保留入賞時(始動口への入賞時又は入賞後の所定のタイミング)に、通常色から青色に標準保留画像57が変化し、その後は、表示態様は変化しない。また、パターン2では、保留中は通常色の標準保留画像57が表示され、その保留に係る特別図柄の変動開始後に、変動中表示として通常色から青色の標準保留画像57に変化する。このパターン1及び2の他にも、最終的に青色の標準保留画像57が変動中表示として表示される場合の変化のパターンが複数用意されている。図21に示すように、特別図柄判定の結果が大当たりであってSPSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択される場合には、最終的に青色の標準保留画像57に変化するパターンが選択される割合は、合計で例えば1%である。
また、パターン3〜6は、変動中表示として最終的に緑色の標準保留画像57が表示されるパターンである。例えば、パターン3では、保留入賞時に青色に変化し、3変動前、2変動前では青色を維持し、1変動前において青色から緑色に変化する。また、パターン4では、保留入賞時に緑色に変化し、その後は緑色を維持する。また、パターン5では、保留入賞時には通常色の標準保留画像57で表示され、3変動前においても通常色の標準保留画像57で表示され、2変動前において、通常色から青色に変化し、1変動前においても青色が維持される。そして、特別図柄の変動開始後に、標準保留画像57は、青色から緑色に変化する。また、パターン6では、保留中は通常色の標準保留画像57で表示され、変動開始後に、標準保留画像57は緑色に変化する。これらパターン3〜6の他にも、最終的に緑色の標準保留画像57が変動中表示として表示される場合の変化のパターンが複数用意されている。図21に示すように、特別図柄判定の結果が大当たりであってSPSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択される場合には、最終的に緑色の標準保留画像57に変化するパターンが選択される割合は、合計で例えば9%である。
また、パターン7〜10は、変動中表示として最終的に赤色の標準保留画像57が表示されるパターンである。例えば、パターン7では、保留入賞時に赤色に変化し、その後は赤色を維持する。また、パターン8では、保留入賞時に青色に変化し、3変動前においても青色を維持し、2変動前において緑色に変化し、1変動前において緑色を維持する。そして、標準保留画像57は、特別図柄の変動開始後に緑色から赤色に変化する。また、パターン9では、保留入賞時および3変動前においては、通常色の標準保留画像57で表示され、標準保留画像57は、2変動前において青色に変化し、1変動前において緑色に変化する。そして、特別図柄の変動開始後に、緑色の標準保留画像57は、赤色に変化する。また、パターン10では、標準保留画像57は、保留入賞時は通常色のままであり、3変動前において青色、2変動前において緑色、1変動前において赤色に変化する。これらパターン7〜10の他にも、最終的に赤色の標準保留画像57が変動中表示として表示される場合の変化のパターンが複数用意されている。図21に示すように、特別図柄判定の結果が大当たりであってSPSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択される場合には、最終的に赤色の標準保留画像57に変化するパターンが選択される割合は、合計で例えば25%である。
また、パターン11〜14は、変動中表示として最終的に金色の標準保留画像57が表示されるパターンである。例えば、パターン11では、標準保留画像57は、保留入賞時に金色に変化し、その後は金色を維持する。また、パターン12では、標準保留画像57は、保留入賞時に青色に変化し、3変動前において緑色に変化し、2変動前においても緑色を維持し、1変動前において赤色に変化する。そして、標準保留画像57は、特別図柄の変動開始後に赤色から金色に変化する。また、パターン13では、保留入賞時においては、通常色の標準保留画像57で表示され、標準保留画像57は、3変動前において青色に変化し、2変動前において緑色に変化し、1変動前において赤色に変化し、特別図柄の変動開始後に、金色に変化する。また、パターン14では、標準保留画像57は、保留入賞時は通常色のままであり、3変動前において緑色に変化し、2変動前において緑色を維持し、1変動前において赤色に変化し、特別図柄の変動開始後に金色に変化する。これらパターン11〜14の他にも、最終的に金色の標準保留画像57が変動中表示として表示される場合の変化のパターンが複数用意されている。図21に示すように、特別図柄判定の結果が大当たりであってSPSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択される場合には、最終的に金色の標準保留画像57に変化するパターンが選択される割合は、合計で例えば60%である。
また、パターン15及び16は、変動中表示として最終的に虹色の標準保留画像57が表示されるパターンである。最終的に虹色に変化する場合は、上述のように、保留中には虹色には変化しない。例えば、パターン15のように、保留入賞時に標準保留画像57は青色に変化し、3変動前において緑色に変化し、2変動前において赤色に変化し、1変動前において金色に変化し、特別図柄の変動開始後に虹色に変化する。また、パターン16では、保留入賞時には標準保留画像57は通常色であり、3変動前において赤色に変化し、2変動前において金色に変化し、1変動前においても金色を維持する。そして、特別図柄の変動開始後に標準保留画像57は、金色から虹色に変化する。図21に示すように、特別図柄判定の結果が大当たりであってSPSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択される場合には、最終的に虹色の標準保留画像57に変化するパターンが選択される割合は、合計で例えば5%である。
図22は、ハズレかつSPSPリーチ演出に対応する変動パターンに係る4つ目の保留が発生した場合において、その保留についての保留表示(変動中表示)の変化のシナリオを決定するためのテーブルの一例を示す図である。図22に示す保留表示の変化のシナリオテーブルは、特別図柄判定の結果がハズレであり、期待度の高いSPSPリーチ演出が行われることとなる変動パターン(後述する変動パターンRHP3)が選択された場合に用いられるテーブルである。
図22に示すように、保留表示及び変動中表示の変化のパターンは、概ね図21と同様であるため説明を省略するが、図22に示すハズレ時のシナリオテーブルには、標準保留画像57が最終的に虹色に変化するパターンが無い。また、標準保留画像57の最終的な色の選択率が図21の場合とは異なる。具体的には、特別図柄判定の結果がハズレの場合には、最終的に青色の標準保留画像57に変化するパターンが選択される割合は、合計で例えば10%であり、最終的に緑色の標準保留画像57に変化するパターンが選択される割合は、合計で例えば40%であり、最終的に赤色の標準保留画像57に変化するパターンが選択される割合は、合計で例えば40%であり、最終的に金色の標準保留画像57に変化するパターンが選択される割合は、合計で例えば10%である。
このように、同じSPSPリーチ演出が実行される場合であっても、大当たり時とハズレ時とで最終的な標準保留画像57の色の選択率が異なることにより、その色の標準保留画像が表示されたときの大当たりの期待度(確率)が色によって定まる。例えば、青色の期待度は約0.03%であり、緑色の期待度は約2.5%であり、赤色の期待度は約33%であり、金色の期待度は約75%であり、虹色の期待度は100%であってもよい。
図23は、SPSPリーチ演出に対応する変動パターンに係る4つ目の保留が発生した場合において、その保留表示として特定保留画像58が表示される場合の保留表示(変動中表示)の変化のシナリオを決定するためのテーブルの一例を示す図である。図23(A)に示すシナリオテーブルは、特別図柄判定の結果が大当たりであり、期待度の高いSPSPリーチ演出が行われることとなる変動パターン(後述する変動パターンOHP3)が選択された場合に用いられるテーブルである。図23(B)に示すシナリオテーブルは、特別図柄判定の結果がハズレであり、期待度の高いSPSPリーチ演出が行われることとなる変動パターン(後述する変動パターンRHP3)が選択された場合に用いられるテーブルである。
図23(A)に示すように、パターン1では、4変動前から保留表示として特定保留画像58が表示され、その保留に係る特別図柄の変動が開始されると、特定保留画像58が緑色の標準保留画像57に変化する。すなわち、パターン1では、4つ目の保留入賞時に(または、入賞後の所定のタイミングで)特定保留画像58が表示され、最終的に緑色の標準保留画像57に変化する。また、パターン2では、保留入賞時には特定保留画像58に変化せず、3変動前において特定保留画像58に変化し、その保留に係る特別図柄の変動が開始されると、特定保留画像58が緑色の標準保留画像57に変化する。なお、パターン1及び2の他にも、2変動前に特定保留画像58に変化して最終的に緑色の標準保留画像57に変化するパターン、1変動前に特定保留画像58に変化して最終的に緑色の標準保留画像57に変化するパターンが用意されている。図23(A)に示すように、最終的に緑色の標準保留画像57に変化するパターンの選択率は、合計で例えば10%である。
また、パターン3では、4つ目の保留入賞時に(または、入賞してから所定のタイミングで)特定保留画像58が表示され、最終的に赤色の標準保留画像57に変化する。また、パターン4では、保留入賞時には特定保留画像58に変化せず、3変動前において特定保留画像58に変化し、その保留に係る特別図柄の変動が開始されると、特定保留画像58が赤色の標準保留画像57に変化する。なお、パターン3及び4の他にも、2変動前に特定保留画像58に変化して最終的に赤色の標準保留画像57に変化するパターン、1変動前に特定保留画像58に変化して最終的に赤色の標準保留画像57に変化するパターンが用意されている。図23(A)に示すように、最終的に赤色の標準保留画像57に変化するパターンの選択率は、合計で例えば30%である。
また、パターン5では、4つ目の保留入賞時に(または、入賞してから所定のタイミングで)特定保留画像58が表示され、最終的に金色の標準保留画像57に変化する。また、パターン6では、保留入賞時には特定保留画像58に変化せず、3変動前において特定保留画像58に変化し、その保留に係る特別図柄の変動が開始されると、特定保留画像58が金色の標準保留画像57に変化する。なお、パターン5及び6の他にも、2変動前に特定保留画像58に変化して最終的に金色の標準保留画像57に変化するパターン、1変動前に特定保留画像58に変化して最終的に金色の標準保留画像57に変化するパターンが用意されている。図23(A)に示すように、最終的に金色の標準保留画像57に変化するパターンの選択率は、合計で例えば50%である。
また、パターン7では、4つ目の保留入賞時に(または、入賞してから所定のタイミングで)特定保留画像58が表示され、最終的に虹色の標準保留画像57に変化する。また、パターン8では、保留入賞時には特定保留画像58に変化せず、3変動前において特定保留画像58に変化し、その保留に係る特別図柄の変動が開始されると、特定保留画像58が虹色の標準保留画像57に変化する。なお、パターン7及び8の他にも、2変動前に特定保留画像58に変化して最終的に虹色の標準保留画像57に変化するパターン、1変動前に特定保留画像58に変化して最終的に虹色の標準保留画像57に変化するパターンが用意されている。図23(A)に示すように、最終的に虹色の標準保留画像57に変化するパターンの選択率は、合計で例えば10%である。
また、図23(B)に示すように、ハズレの場合も図23(A)と同様に複数のパターンがあり、保留中に特定保留画像58に変化し、最終的に緑色の標準保留画像57に変化するパターン(1及び2等)、最終的に赤色に変化するパターン(3及び4等)、最終的に金色に変化するパターン(5及び6等)が用意されており、これらの選択率は、順に20%、30%、40%である。
このように同じSPSPリーチ演出が実行される場合であっても、大当たり時とハズレ時とで最終的に変化する標準保留画像57の色の選択率が異なることにより、最終的な標準保留画像57の色によって大当たりに対する期待度が異なる。例えば、保留表示が特定保留画像58に変化して最終的に緑色の標準保留画像57に変化したときの期待度は3%であり、保留表示が特定保留画像58に変化して最終的に赤色の標準保留画像57に変化したときの期待度は37%であり、保留表示が特定保留画像58に変化して最終的に金色の標準保留画像57に変化したときの期待度は55%であってもよい。また、保留表示が特定保留画像58に変化して最終的に虹色の標準保留画像57に変化したときの期待度は100%である。なお、保留表示が特定保留画像58に変化せずに特定の色の標準保留画像57に変化した場合と、保留表示が特定保留画像58に変化してから同じ特定の色の標準保留画像57に変化した場合とで、期待度が同じであってもよい。例えば、上記と同様に、特定保留画像58を経由した後の標準保留画像57の色が、青色の場合は期待度が約0.03%であり、緑色の場合は期待度が約2.5%であり、赤色の場合は期待度が約33%であり、金色の場合は期待度が約75%であり、虹色の場合は期待度が100%であってもよい。
以上のように、本実施形態では、保留表示(又は変動中表示)が標準保留画像57のまま色が変化する場合と、特定保留画像58を経由して標準保留画像57の色が変化する場合とがあり、特定保留画像58を経由するか否かによって期待度が異なる。なお、特定保留画像58を経由するか否かによって期待度が異ならなくてもよい。また、最終的な標準保留画像57の色が同じでも特定保留画像58を経由した場合の方が経由しない場合よりも期待度が高くてもよいし、低くてもよい。
図24は、大当たりかつSPリーチ演出に対応する変動パターンに係る4つ目の保留が発生した場合において、その保留についての保留表示(変動中表示)の変化のシナリオを決定するためのテーブルの一例を示す図である。図25は、ハズレかつSPリーチ演出に対応する変動パターンに係る4つ目の保留が発生した場合において、その保留についての保留表示(変動中表示)の変化のシナリオを決定するためのテーブルの一例を示す図である。
図24及び図25に示すように、SPリーチ演出が行われることとなる変動パターン(後述する変動パターンOHP2、RHP2)が選択された場合、複数のパターンの中から何れかのパターンが選択されるが、各パターンの選択割合は、図21及び図22とは異なる。
例えば、図24に示すように、大当たりかつSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合は、最終的に標準保留画像57が青色となるパターン(1及び2等)の選択率は5%であり、緑色となるパターン(3〜6等)の選択率は25%であり、赤色となるパターン(7〜10等)の選択率は30%であり、金色となるパターン(11〜14等)の選択率は35%であり、虹色となるパターン(15〜16等)の選択率は5%である。
また、図25に示すように、ハズレかつSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合は、最終的に標準保留画像57が青色となるパターン1及び2の選択率は50%であり、緑色となるパターン3〜6の選択率は45%であり、赤色となるパターン7〜10の選択率は4%であり、金色となるパターン11〜14の選択率は1%である。ハズレの場合は、標準保留画像57が虹色となることはない。
図26は、SPリーチ演出に対応する変動パターンに係る4つ目の保留が発生した場合において、その保留表示として特定保留画像58が表示される場合の保留表示(変動中表示)の変化のシナリオを決定するためのテーブルの一例を示す図である。図26(A)に示すシナリオテーブルは、特別図柄判定の結果が大当たりであり、SPリーチ演出が行われることとなる変動パターン(後述する変動パターンOHP2)が選択された場合に用いられるテーブルである。図23(B)に示すシナリオテーブルは、特別図柄判定の結果がハズレであり、SPリーチ演出が行われることとなる変動パターン(後述する変動パターンRHP2)が選択された場合に用いられるテーブルである。
図26(A)及び(B)に示すように、SPリーチ演出が行われることとなる変動パターン(後述する変動パターンOHP2、RHP2)が選択された場合、図23と同様のパターンで保留表示(変動中表示)が変化するが、それぞれのパターンの選択割合が異なる。
例えば、図26(A)に示すように、大当たりかつSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合は、特定保留画像58が緑色の標準保留画像57に変化するパターン(1及び2等)の選択率は20%であり、赤色の標準保留画像57に変化するパターン(3及び4等)の選択率は30%であり、金色の標準保留画像57に変化するパターン(5及び6等)の選択率は40%であり、虹色の標準保留画像57に変化するパターン(7及び8等)の選択率は10%である。
また、図26(B)に示すように、ハズレかつSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合は、特定保留画像58が緑色の標準保留画像57に変化するパターン(1及び2等)の選択率は50%であり、赤色の標準保留画像57に変化するパターン(3及び4等)の選択率は30%であり、金色の標準保留画像57に変化するパターン(5及び6等)の選択率は20%である。ハズレの場合は、特定保留画像58が虹色の標準保留画像57に変化することはない。
図27は、大当たりかつノーマルリーチ演出に対応する変動パターンに係る4つ目の保留が発生した場合において、その保留についての保留表示(変動中表示)の変化のシナリオを決定するためのテーブルの一例を示す図である。図28は、ハズレかつノーマルリーチ演出に対応する変動パターンに係る4つ目の保留が発生した場合において、その保留についての保留表示(変動中表示)の変化のシナリオを決定するためのテーブルの一例を示す図である。
図27及び図28に示すように、ノーマルリーチ演出が行われることとなる変動パターン(後述する変動パターンOHP1、RHP1)が選択された場合、複数のパターン(パターン1〜6)の中から何れかのパターンが選択されるが、各パターンの選択割合は、図21及び図22とは異なる。
例えば、図27に示すように、大当たりかつノーマルリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合は、最終的に標準保留画像57が青色となるパターン(1及び2等)の選択率は60%であり、緑色となるパターン(3〜6等)の選択率は40%である。
また、図28に示すように、ハズレかつノーマルリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合は、最終的に標準保留画像57が青色となるパターン(1及び2等)の選択率は80%であり、緑色となるパターン(3〜6等)の選択率は20%である。
図27及び図28に示すように、ノーマルリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合には、標準保留画像57が赤以上になることはない。したがって、標準保留画像57が赤以上に変化した場合は、ノーマルリーチ演出で終了することはなく、必ず、SPリーチ演出以上の演出が行われることになる。
なお、ノーマルリーチ演出が行われる変動パターン(後述する変動パターンOHP1、RHP1)に対応する図23又は図26に示すテーブルは用意されていない。すなわち、特別図柄判定の結果が大当たりでもハズレでも、ノーマルリーチ演出に対応する変動パターン(後述する変動パターンOHP1、RHP1)が選択された場合には、保留表示は特定保留画像58に変化することはない。したがって、保留表示が特定保留画像58に変化した場合は、その特定保留画像58に対応する特別図柄の変動において、ノーマルリーチ演出で終了することはなく、必ず、SPリーチ演出以上の演出が行われることになる。図27及び図28に示すように、ノーマルリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合でも、標準保留画像57が通常の態様から緑色に変化することがある。すなわち、標準保留画像57が通常の態様から緑色に変化した場合は、ノーマルリーチ演出で終了することはある。しかしながら、特定保留画像58を経由して緑色の標準保留画像57に変化した場合は、ノーマルリーチ演出で終了することはない。なお、ノーマルリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合に、保留表示が特定保留画像58に変化してもよい。
次に、保留表示(又は変動中表示)を変化させるか否かを決定する方法について説明する。本実施形態では、保留表示(又は変動中表示)を変化させるか否かが、事前判定の結果に基づいて、演出制御基板130による抽選によって決定される。また、上述した特殊背景画像に変化させるか否かも、事前判定の結果に基づいて、演出制御基板130による抽選によって決定される。保留表示(又は変動中表示)を変化させる演出と、背景画像を変化させる演出とは、独立した抽選により行われる。
図29は、保留表示又は変動中表示を変化させる演出を行うか否かを決定するための抽選に用いられるテーブルの一例を示す図である。
図29(A)に示すように、大当たりであってSPSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合には、保留表示(又は変動中表示)を変化させる演出を行わない(以下では、「保留変化無し」という)と決定される割合は、例えば20%である。また、標準保留画像57を通常色から他の色に変化させる(以下では、「通常保留変化」)と決定される割合は50%であり、標準保留画像57を特定保留画像58に変化させる(以下では、「特定保留変化」)と決定される割合は30%である。演出制御基板130は、乱数を用いた抽選を行うことにより、「保留変化無し」、「通常保留変化」、「特定保留変化」の何れかを決定する。
また、図29(B)に示すように、ハズレであってSPSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合には、「保留変化無し」が決定される割合は例えば20%であり、「通常保留変化」が決定される割合は50%であり、「特定保留変化」が決定される割合は30%である。図29(A)又は図29(B)に示す選択率にしたがった抽選が行われた結果、例えば「通常保留変化」と決定された場合には、図21や図22で示したテーブルによって変化のシナリオが決定され、「特定保留変化」と決定された場合には、図23で示したテーブルによって変化のシナリオが決定される。
また、図29(C)に示すように、大当たりであってSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合には、「保留変化無し」が決定される割合は例えば40%であり、「通常保留変化」が決定される割合は40%であり、「特定保留変化」が決定される割合は20%である。
また、図29(D)に示すように、ハズレであってSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合には、「保留変化無し」が決定される割合は例えば40%であり、「通常保留変化」が決定される割合は40%であり、「特定保留変化」が決定される割合は20%である。
また、図29(E)に示すように、大当たりであってノーマルリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合には、「保留変化無し」が決定される割合は例えば70%であり、「通常保留変化」が決定される割合は30%であり、「特定保留変化」が決定される割合は0%である。
また、図29(F)に示すように、ハズレであってノーマルリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合には、「保留変化無し」が決定される割合は例えば70%であり、「通常保留変化」が決定される割合は30%であり、「特定保留変化」が決定される割合は0%である。
次に背景画像を変化させる演出について説明する。図30は、特殊背景画像に変化させる演出を行うか否かを決定するための抽選に用いられるテーブルの一例を示す図である。なお、ここでは、特殊背景画像に変化させる演出を「ゾーン演出」と呼ぶ。大当たりに対する期待度が比較的低い特殊背景画像56dに変化される演出を「弱ゾーン演出」、弱ゾーン演出よりも期待度が高い演出であって特殊背景画像56eに変化される演出を「中ゾーン演出」、中ゾーン演出よりも期待度が高い演出であって特殊背景画像56fに変化される演出を「強ゾーン演出」と呼ぶ。
図30(A)に示すように、大当たりであってSPSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合には、特殊背景画像に変化させない(ゾーン無し)と決定される割合は、例えば40%であり、弱ゾーン演出を行うと決定される割合は5%であり、中ゾーン演出を行うと決定される割合は15%であり、強ゾーン演出を行うと決定される割合は40%である。
また、図30(B)に示すように、ハズレであってSPSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合には、ゾーン無しと決定される割合は、例えば20%であり、弱ゾーン演出を行うと決定される割合は20%であり、中ゾーン演出を行うと決定される割合は40%であり、強ゾーン演出を行うと決定される割合は40%である。
また、図30(C)に示すように、大当たりであってSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合には、ゾーン無しと決定される割合は、例えば60%であり、弱ゾーン演出を行うと決定される割合は10%であり、中ゾーン演出を行うと決定される割合は35%であり、強ゾーン演出を行うと決定される割合は5%である。
また、図30(D)に示すように、ハズレであってSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合には、ゾーン無しと決定される割合は、例えば40%であり、弱ゾーン演出を行うと決定される割合は35%であり、中ゾーン演出を行うと決定される割合は20%であり、強ゾーン演出を行うと決定される割合は5%である。
また、図30(E)及び図30(F)に示すように、大当たりでもハズレでもノーマルリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合には、100%の割合でゾーン無しと決定される。すなわち、何れかの特殊背景画像に変化した場合は、必ず、SPリーチ演出以上の演出が行われることになる。
図30に示すテーブルに従ってゾーン演出を行うか否かが決定されると、ゾーン演出のシナリオが決定される。ここで、ゾーン演出のシナリオは、図30に示すテーブルを用いて決定されたゾーン演出を最終形態として、その最終形態までの過程を示すものである。
図31は、ゾーン演出のシナリオの一例を示す図である。図31では、4つ目の保留が発生したことによって強ゾーン演出を行うと決定された場合において、その強ゾーン演出が行われる(特殊背景画像56fに切り替えられる)パターンが示されている。例えば、パターン1は、4つ目の保留入賞時に事前判定の結果、強ゾーン演出を行うと決定された場合において、次の特別図柄の変動において強ゾーン演出が開始される(特殊背景画像56fに切り替えられる)パターンである。また、パターン2は、4つ目の保留入賞の次の変動において、弱ゾーン演出が行われ(特殊背景画像56dに切り替えられ)、さらに次の変動において中ゾーン演出が行われ(特殊背景画像56eに切り替えられ)、さらに次の変動において強ゾーン演出が行われるパターンである。このように、ゾーン演出を行うと決定された場合には、ゾーン演出のシナリオが決定され、シナリオに従ってゾーン演出が制御される。
保留表示(又は変動中表示)を変化させる演出を実行するか否かの抽選と、特殊背景画像に変化させる演出(ゾーン演出)を実行するか否かの抽選とは、それぞれ独立して行われる。したがって、保留表示(又は変動中表示)を変化させる演出を実行すると判定された場合でも、ゾーン演出は実行されない場合もあればされる場合もある。また、保留表示(又は変動中表示)が期待度の高い態様(例えば金)に変化した場合であっても、期待度の低いゾーン演出(例えば弱ゾーン演出)が行われた場合は、期待度は高く無い。なお、これら2つの抽選には相関関係があってもよい。例えば、保留表示(又は変動中表示)を変化させる演出を実行すると判定された場合には、ゾーン演出の実行割合が通常よりも高くなってもよいし、低くなってもよい。また、保留表示(又は変動中表示)を変化させる演出が行われる場合において、変化の態様によって、ゾーン演出が実行される割合やゾーン演出の種類が異なってもよい。例えば、期待度の高い赤色や金色に標準保留画像57が変化する場合には、期待度の高い強ゾーン演出が実行される割合が高くなってもよい。また、ゾーン演出を行うと決定された場合には、保留表示を変化させる演出の実行確率が低く(又は高く)設定されてもよい。また、通常保留変化が行われる場合と、特定保留変化が行われる場合とで、各ゾーン演出の実行割合が異なってもよい。
以下、図32〜図42に基づいて上述した演出制御を実現するためのパチンコ遊技機1の内部構成やパチンコ遊技機1で行われる処理の一例について、詳細に説明する。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側には、上皿28又は下皿29へと送り出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図32は、パチンコ遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図である。図32に例示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、各種判定やコマンドの送信といった遊技の進行を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプや可動体による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えば演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150が1つの基板で構成されていてもよい。
[遊技制御基板100の構成例]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、及びメインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ制御部113、ゲートスイッチ114、第1大入賞口スイッチ115、第2大入賞口スイッチ116、V入賞口スイッチ117、排出スイッチ118、第1大入賞口制御部119、第2大入賞口制御部120、V入賞口制御部121、普通入賞口スイッチ122、及び表示器4を構成する各表示器41〜48が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ制御部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。ゲートスイッチ114は、遊技球がゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
第1大入賞口スイッチ115は、第1大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2大入賞口スイッチ116は、第2大入賞口19に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。V入賞口スイッチ117は、V領域195に進入する遊技球を検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。排出スイッチ118は、ハズレ領域196に進入する遊技球を検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
第1大入賞口制御部119は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、第1大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第1大入賞口13を開閉する。第2大入賞口制御部120は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、第2大入賞口19を閉塞する第1羽根部材191(図4参照)に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2大入賞口19を開閉する。V入賞口制御部121は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、V領域195を開閉する第2羽根部材192(図4参照)に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、V領域195を開閉する。普通入賞口スイッチ122は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
遊技制御基板100のメインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、第1大入賞口スイッチ115、第2大入賞口スイッチ116、又は普通入賞口スイッチ122からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。詳細な説明は省略するが、払出制御基板は、球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御することによって、上皿28又は下皿29に遊技球を供給する。なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は4つの普通入賞口14を有しているため、4つの普通入賞口スイッチ122を備えているが、図32においては、普通入賞口スイッチ122を1つだけ表記している。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、大当たりであると判定した場合には、第1大入賞口制御部119及び第2大入賞口制御部120を介して第1大入賞口13及び第2大入賞口19を開閉して大当たり遊技を実行する。また、第2大入賞口19に係るラウンド遊技に伴って、V入賞口制御部121を介してV領域195を開閉する。そして、V入賞口スイッチ117からの検知信号が入力された場合には、大当たり遊技終了後の遊技状態を確変遊技状態に設定し、V入賞口スイッチ117からの検知信号が入力されなかった場合には、大当たり遊技終了後の遊技状態を時短遊技状態に設定する。
また、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17に連結された電動ソレノイドを作動させることにより、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜48に図3に基づいて上述した処理を実行させる。
[演出制御基板130の構成例]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。
サブCPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて演出内容を設定する。その際、演出ボタン26又は演出キー27からの操作情報の入力(ランプ制御基板150から送信された入力情報)を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。サブCPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。
[ランプ制御基板150の構成例]
ランプ制御基板150は、ランプCPU151、ランプROM152、及びランプRAM153を備えている。ランプCPU151は、ランプROM152に記憶されたプログラムに基づいて、演出役物71〜73、遊技盤2に設けられた盤ランプ25、枠部材3に内蔵された枠ランプ37、演出ボタン26に内蔵されたボタンランプ等を制御する際の演算処理を行う。ランプRAM153は、ランプCPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプROM152には、発光パターンデータ及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、演出役物71〜73に内蔵されているLED等の発光素子、盤ランプ25、枠ランプ37、演出ボタン26に内蔵されたボタンランプ等のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、演出役物71〜73の動作パターンを示すデータである。
ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをランプRAM153に読み出して、演出役物71〜73の発光素子、盤ランプ25、枠ランプ37、演出ボタン26のボタンランプ等の各発光素子の発光を制御する。
また、ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをランプRAM153に読み出して、演出役物71〜73を動作させるステッピングモータの駆動を制御する。
[画像音響制御基板140の構成例]
図33は、画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図である。画像音響制御基板140は、液晶表示装置5の画像表示制御と、スピーカ24の演出音出力制御とを行うものである。この画像音響制御基板140は、図33に例示されるように、統括CPU141、VDP(Video Display Processor)142、音響DSP(Digital Signal Processor)143、制御用ROM144、制御用RAM145、音響用ROM146、SDRAM147、CGROM148、及びVRAM149を備えている。
統括CPU141は、制御用ROM144に記憶されているプログラムやディスプレイリスト作成テーブルなどの各種テーブル、演出制御基板130から受信したコマンド等に基づいて、VDP142に対して、CGROM148に記憶されている画像データを液晶表示装置5に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。また、ディスプレイリスト作成テーブルは、このディスプレイリストを作成するために使用されるテーブルである。
統括CPU141は、音響DSP143に対しても、音響用ROM146に記憶されている音響データをスピーカ24から出力させる指示を行う。
制御用ROM144は、マスクROMで構成されており、統括CPU141の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、各種テーブル等が記憶されている。
制御用RAM145は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
CGROM148は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出や大当たり遊技に伴う演出などを実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM148は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM148は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
なお、CGROM148に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM149は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、ディスプレイリスト記憶領域1491、展開記憶領域1492、フレームバッファ1493等を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域1491は、統括CPU141から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域1492は、CGROM148から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。フレームバッファ1493は、液晶表示装置5に表示される画像データの描画および表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP142は、CGROM148に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域1492に格納する。また、VDP142は、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたディスプレイリストに基づいて、展開記憶領域1492に格納した画像データを用いて、フレームバッファ1493に対する描画処理を行う。また、VDP142は、フレームバッファ1493に記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成し、生成したRGB信号を液晶表示装置5に出力する。
音響DSP143には、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROM146と、音響DSP143によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAM147と、アンプ1431とが接続されている。音響DSP143は、統括CPU141からの指示に対応する音響データを音響用ROM146からSDRAM147に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データを(アンプ1431を介して)スピーカ24に出力する。アンプ1431は、統括CPU141から音響DSP143を介して得られる音量に関する指示に従って音量を調整して音響データをスピーカ24に出力させる。
なお、本実施形態では、VDPが描画管理を担うと共に音響DSPがサウンド管理を担う場合について説明するが、他の実施形態では、VDPが描画管理とサウンド管理との両方を担うような構成を採用してもよい。この場合、音響DSPを別途設ける必要はない。
[メインRAM103の構成例]
図34は、メインRAM103の構成例及びメインRAM103に格納される各種情報を示すブロック図である。図34(A)に例示されるように、メインRAM103には、判定用記憶領域1030、第1保留記憶領域1031、第2保留記憶領域1032、第3保留記憶領域1033、第4保留記憶領域1034、第1保留記憶領域1035、第2保留記憶領域1036、第3保留記憶領域1037、及び第4保留記憶領域1038が設けられている。
判定用記憶領域1030は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034は、第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域であり、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038は、第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。また、第2特別図柄判定は、第1特別図柄判定に対して優先消化される。このため、判定用記憶領域1030には、特別図柄判定の実行に際して、第2特別図柄判定が保留されている場合には第1保留記憶領域1035に記憶されている各種情報がシフトされ、第1特別図柄判定のみが保留されている場合には第1保留記憶領域1031に記憶されている各種情報がシフトされる。
図34(B)に例示されるように、保留記憶領域1031〜1038は、それぞれ、メインCPU101によって取得された、大当たり乱数を記憶する領域、図柄乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、変動パターン乱数を記憶する領域、事前判定情報を記憶する領域等を含んでいる。
大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の特別図柄の変動パターンを決定するための乱数である。
事前判定情報は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて、後述する事前判定処理(図39参照)によって得られる情報である。事前判定情報は、具体的には、入賞始動口情報、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを示す情報、特別図柄の変動パターンを示す情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等を含んでいる。ここで、入賞始動口情報は、同じ保留記憶領域内に格納される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数が、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として取得されたのか、或いは遊技球が第2始動口12に入賞したことを契機として取得されたのかを示す情報である。これらの情報を含む事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数と同じ保留記憶領域内に格納される。
図34(B)に基づいて説明した5つの情報は、第1始動口11に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1031から順に第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかに格納され、第2始動口12に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1035から順に第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかに格納される。
例えば第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれにも情報が記憶されていない状態で第1特別図柄判定に係る5つの情報が新たに取得された場合、この5つの情報は、第1保留記憶領域1031に格納される。また、例えば第1保留記憶領域1031及び第2保留記憶領域1032のそれぞれに5つの情報が記憶された状態で第1特別図柄判定に係る5つの情報が新たに取得された場合、この5つの情報は、第3保留記憶領域1033に格納される。
また、第1特別図柄判定の実行に際して第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032以降の保留記憶領域に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031側にシフトされる。例えば第1保留記憶領域1031〜第3保留記憶領域1033のそれぞれに情報が記憶された状態で第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031にシフトされると共に、第3保留記憶領域1033に記憶されている情報が第2保留記憶領域1032にシフトされる。
このような情報のシフト処理は、第2特別図柄判定に係る情報が記憶される第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038においても同様に行われる。なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1特別図柄判定及び第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、すなわち第1保留記憶領域1031及び第1保留記憶領域1035の両方に情報が記憶されている場合、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034におけるシフト処理に先立って、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038におけるシフト処理が優先して行われる。
ところで、特別図柄が変動表示されているときや大当たり遊技中に第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞して各種乱数が取得されたとしても、特別図柄判定や特別図柄の変動表示を直ちに行うことはできない。
このため、メインCPU101は、このような状況下で各種乱数が取得された場合には、上述したように、取得された各種乱数等を、特別図柄判定を保留する情報として保留記憶領域1031〜1038に格納することとしている。その一方で、特別図柄が変動表示されておらず、特別図柄判定が保留されておらず、また、大当たり遊技中でもない場合には、メインCPU101は、始動口入賞を契機として取得した各種乱数等を判定用記憶領域1030に直接格納することとしている。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、図35を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図35は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図35に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図35以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU101は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。
普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻されて更新される。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に、スイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理については、図36に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図40に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17を動作させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3の処理で大当たりであると判定した場合に、第1大入賞口制御部119、第2大入賞口制御部120、及びV入賞口制御部121を制御して第1大入賞口13、第2大入賞口19、及びV領域195を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップS6)。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS7)。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS7以前の処理ステップにおいてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップS8)。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図36は、図35のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図36に例示されるように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、図37に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数について、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、図38に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップS23)。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図37は、図36のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図37に例示されるように、メインCPU101は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号(具体的には第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS210)。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS210:YES)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、メインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS211)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS211:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新し(ステップS212)、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得して、これらの乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS213〜ステップS216)。
ステップS216の処理に続いて、メインCPU101は、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS217)。メインRAM103には、時短遊技フラグが記憶されている。この時短遊技フラグは、第2始動口12に遊技球が入賞し難い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「OFF」に設定され、逆に、第2始動口12に遊技球が入賞し易い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「ON」に設定されるフラグである。メインCPU101は、ステップS217において、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する。
メインCPU101は、現在の状態が高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS217:NO)、すなわち時短遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、事前判定処理を実行する(ステップS218)。具体的には、後述する大当たり判定処理(図41参照)や変動パターン選択処理(図42参照)に先立って、ステップS213〜S216の処理によってメインRAM103に格納された情報に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に、第1特別図柄判定が実行される際に実際に選択される特別図柄の変動パターンを取得する事前判定を実行する。この事前判定処理については、図39に基づいて後に詳述する。
メインCPU101は、ステップS218の処理を実行した場合、又は高ベース状態である(時短遊技フラグが「ON」に設定されている)と判断した場合(ステップS217:YES)、第1特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS219)。この保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS218の処理で得られた事前判定情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図38は、図36のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図38に例示されるように、メインCPU101は、ステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(具体的には第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS220)。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS220:YES)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が、メインROM102に記憶されている第2特別図柄判定の最大保留数Umax2(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS221)。
メインCPU101は、保留数U2が最大保留数Umax2未満であると判定した場合(ステップS221:YES)、保留数U2の値を「1」加算した値に更新し(ステップS222)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得して、これらの乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS223〜ステップS226)。
ステップS226の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS217の処理と同様に、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS227)。ここで、現在の状態が高ベース状態であると判断した場合(ステップS227:YES)、すなわち時短遊技フラグが「ON」に設定されている場合、事前判定処理を実行する(ステップS228)。この事前判定処理については、図39に基づいて後に詳述する。
メインCPU101は、ステップS228の処理を実行した場合、又は高ベース状態ではない(時短遊技フラグが「OFF」に設定されている)と判断した場合(ステップS227:NO)、第2特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS229)。この保留コマンドは、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS228の処理で得られた事前判定情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による事前判定処理]
以下、図39を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される事前判定処理について説明する。ここで、図39は、図37,図38のステップS218,S228における事前判定処理の詳細フローチャートである。
メインCPU101は、図37のステップS217の処理で高ベース状態ではないと判断した場合、又は図38のステップS227の処理で高ベース状態であると判断した場合、大当たり判定処理を実行する(ステップS2181)。具体的には、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態または時短遊技状態)である場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。一方、高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)である場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。そして、図37のステップS213の処理(又は図38のステップS223の処理)で取得した大当たり乱数が、メインRAM103にセットした大当たり乱数テーブルに格納されている当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、当該変動開始時に大当たりと判定されることになるか否かを判定する。
次に、メインCPU101は、ステップS2181の判定結果に基づいて、当該変動開始時に大当たりであると判定されるか否かを判断する(ステップS2182)。ここで、当該変動開始時に大当たりであると判定されると判断した場合(ステップS2182:YES)、大当たり用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2183)。
一方、メインCPU101は、当該変動開始時に大当たりではないと判定されると判断した場合(ステップS2182:NO)、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する(ステップS2184)。具体的には、ステップS2181の大当たり判定処理に使用された大当たり乱数と一緒に取得されたリーチ乱数が、メインROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する。
メインCPU101は、リーチ演出が行われると判定した場合(ステップS2184:YES)、リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2185)。
ところで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、且つ当該変動中にリーチ演出が行われない場合、当該変動開始時における第1特別図柄判定の保留数に基づいて第1特別図柄の変動パターンが決定される。そして、保留されている第1特別図柄判定が消化される前と後とでは第1特別図柄判定の保留数が相異なる場合がある。このため、第1特別図柄判定が消化される前に取得した特別図柄の変動パターンが、その第1特別図柄判定が実際に消化される際に選択される特別図柄の変動パターンとは異なる場合がある。すなわち、当該変動中にリーチ演出が行われない第1特別図柄判定の権利に対しては、その第1特別図柄判定に先立って正確な特別図柄の変動パターンを取得できない場合がある。
このため、リーチ演出が行われないと判定された場合には(ステップS2184:NO)、後述するステップS2186の変動パターン乱数判定処理が行われることなくステップS2187に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり用変動パターンテーブル又はリーチ用変動パターンテーブルをセットすると、変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS2186)。具体的には、ステップS2181の処理で使用された大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得された変動パターン乱数が、メインRAM103にセットされている変動パターンテーブルに規定されている乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、当該変動開始時に行われる第1特別図柄判定で選択されることになる第1特別図柄の変動パターンを特定する。
メインCPU101は、ステップS2186の処理を実行した場合、又はリーチ演出が行われないと判定した場合(ステップS2184:NO)、事前判定情報を生成してメインRAM103に格納する(ステップS2187)。この事前判定情報が格納される領域については、図34に基づいて上述した通りである。
このように、メインCPU101は、遊技球が第1始動口11(又は第2始動口12)に入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報に基づいて、この取得情報に基づく大当たり判定や変動パターン選択処理が行われるのに先立って、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の変動パターン(すなわち変動時間)を取得する。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図40を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図40は、図35のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。
図40に例示されるように、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。ここで、大当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、保留数U2が「1」以上であると判定した場合(ステップS303:YES)、保留数U2を「1」減算した値に更新する(ステップS304)。
メインCPU101は、保留数U2が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS305:YES)、メインCPU101は、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS306)。
ステップS304の処理又はステップS306の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103の保留記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS308)。具体的には、メインCPU101は、ステップS304の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第2特別図柄判定用の保留記憶領域1035〜1038に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域1030側にシフトさせる。また、ステップS306の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第1特別図柄判定用の保留記憶領域1031〜1034に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域1030側にシフトさせる。
ステップS308の処理に続いて、メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS309)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かが判定されると共に、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類が決定される。そして、これらの処理の結果を示す特別図柄の設定情報がメインRAM103にセットされる。この大当たり判定処理については、図41に基づいて後に詳述する。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理を実行する(ステップS310)。この変動パターン選択処理については、図42に基づいて後に詳述する。
ステップS310の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS309の処理で設定した特別図柄の設定情報、この特別図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS310の処理で設定した変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS311)。
この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶表示装置5における装飾図柄の変動表示等が開始されることになる。
ステップS311の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS311の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS312)。その際、判定用記憶領域1030に第1特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理が行われた場合には、第1特別図柄表示器41において特別図柄の変動表示を開始する。一方、第2特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理が行われた場合には、第2特別図柄表示器42において特別図柄の変動表示を開始する。
次に、メインCPU101は、ステップS312における変動表示を開始してからの経過時間である変動時間の計測を開始する(ステップS313)。
メインCPU101は、ステップS313の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS313における変動時間の計測開始から、ステップS310の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS315)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS315:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS315:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS316)。この図柄確定コマンドは、ステップS8における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶表示装置5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS316の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS312の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップS317)。具体的には、ステップS309の処理で設定した特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この特別図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(例えば1秒)が経過するまで継続される。
このように、メインCPU101は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから大当たり判定処理の判定結果を示す特別図柄を第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示させる。
ステップS317の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS313の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップS318)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(ステップS319)。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図41は、図40のステップS309における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たり判定を実行する(ステップS3091)。具体的には、判定用記憶領域1030に記憶されている大当たり乱数が、予め設定された当選値と一致するか否かに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。
ここでの当選値は、高確率時用大当たり乱数テーブル又は低確率時用大当たり乱数テーブルに規定されている大当たりの当選値である。高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。一方、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態または時短遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。
このように、メインCPU101は、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報が判定用記憶領域1030に記憶されるといった始動条件が成立すると、その大当たり乱数に基づいて、遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
ステップS3091の処理に続いて、メインCPU101は、大当たり判定の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3092)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3092:YES)、メインROM102に記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定する(ステップS3093)。
具体的には、ステップS3091の大当たり判定に使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域1030に記憶されている図柄乱数が第1特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第1始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。一方、第2特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第2始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。
このように、メインCPU101は、大当たりの種類を決定することによって、V領域195への遊技球の入賞が困難な短開放当たり、又はV領域195への遊技球の入賞が容易な長開放当たりを選択する。
そして、メインCPU101は、決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3094)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示されて、その特別図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3092:NO)、ハズレ図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3095)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示される。この場合、大当たり遊技は行われない。
[遊技制御基板100による変動パターン選択処理]
図42は、図40のステップS310における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、図40のステップS309における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3091の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3101)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3101:YES)、大当たり用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3102)。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3101:NO)、判定用記憶領域1030に記憶されているリーチ乱数がメインROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かを判定する(ステップS3103)。ここで、リーチ演出を行うと判定した場合(ステップS3103:YES)、リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3104)。逆に、リーチ演出を行わないと判定した場合(ステップS3103:NO)、ハズレ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3105)。
続いて、メインCPU101は、ステップS3102の処理、ステップS3104の処理、又はステップS3105の処理によってメインRAM103にセットされた変動パターンテーブルを参照して変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS3106)。具体的には、大当たり用変動パターンテーブル又はリーチ用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、判定用記憶領域1030に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを、セットされている変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。
また、ハズレ用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、ステップS308のシフト処理が行われる直前に各種情報が記憶されていた保留記憶領域の数に基づいて特別図柄判定の保留数を特定し、特定した保留数と現在の時短の有無とに対応する変動パターンをハズレ用変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。
このようにして特別図柄の変動パターンが選択されることによって、特別図柄の変動時間が必然的に決定されることになる。
メインCPU101は、変動パターンを選択すると、選択した変動パターンの設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3107)。この変動パターンの設定情報は、上述したステップS309の大当たり判定処理によってメインRAM103にセットされた図柄の設定情報と共に変動開始コマンドに含まれて演出制御基板130に送信される。
ここで、ステップS3102、ステップS3104、ステップS3105においてセットされる変動パターンテーブルの一例について説明する。
図43は、変動パターンテーブルの一例を示す図である。図43(A)は、大当たり用変動パターンテーブルの一例であり、図43(B)は、リーチ用変動パターンテーブルの一例であり、図43(C)は、ハズレ用変動パターンテーブルの一例である。
図43(A)に示すように、特別図柄判定の結果が大当たりの場合には、変動パターンOHP1、OHP2(a及びb)、OHP3(a〜c)のうちの何れかが、変動パターン乱数に基づいて選択される。変動パターンOHP1は、ノーマルリーチ演出に対応する変動パターン(例えば変動時間が30秒)であり、選択率は、例えば0.1%である。変動パターンOHP2は、SPリーチ演出に対応する変動パターンであり、選択率は、例えば15%である。変動パターンOHP3は、SPSPリーチ演出に対応する変動パターンであり、選択率は、例えば84.9%である。具体的には、変動パターンOHP2には、OHP2aとOHP2bとがあり、それぞれの選択率は、例えば、5%、10%である。変動パターンOHP2aは、例えば変動時間が60秒であって、低期待度SPリーチ演出が行われる変動パターンであり、当該低期待度SPリーチ演出の前に、疑似変動演出は行われない。また、変動パターンOHP2bは、例えば変動時間が90秒であって、中期待度SPリーチ演出が行われる変動パターンであり、当該中期待度SPリーチ演出の前に、2回の疑似変動演出が行われる。また、変動パターンOHP3には、OHP3aとOHP3bとOHP3cがあり、それぞれの選択率は、例えば、15%、33%、36.9%である。変動パターンOHP3aは、例えば変動時間が160秒であって、中期待度SPSPリーチ演出が行われる変動パターンであり、当該中期待度SPSPリーチ演出の前に、3回の疑似変動演出が行われる。また、変動パターンOHP3bは、例えば変動時間が120秒であって、高期待度SPSPリーチ演出が行われる変動パターンであり、当該高期待度SPSPリーチ演出の前に、2回の疑似変動演出が行われる。また、変動パターンOHP3cは、例えば変動時間が180秒であって、高期待度SPSPリーチ演出が行われる変動パターンであり、当該高期待度SPSPリーチ演出の前に、3回の疑似変動演出が行われる。すなわち、大当たりと判定された場合には、ノーマルリーチ演出を行わせる変動パターンOHP1が最も選択され難く、3回の疑似変動演出の後に高期待度SPSPリーチ演出を行わせる変動パターンOHP3cが最も選択されやすい。
なお、図43(A)に示す他にも大当たりの場合に選択される変動パターンとして複数の変動パターンが用意されていてもよく、各変動パターンの選択率は図に示すものとは異なってもよい。また、ノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出に対応する変動パターンが、図43(A)で示された変動パターンとは別にそれぞれ複数あってもよい。また、例えば、図43(A)に示すようにSPSPリーチ演出には複数の種類があり各種類毎に変動パターンが定められてもよいし、SPSPリーチ演出に対応する変動パターンとしては1つだけ定義され、SPSPリーチ演出に対応する変動パターンOHP3が選択された場合には、複数種のSPSPリーチ演出のうちの何れを実行するかは、演出制御基板130において抽選により決定されてもよい。また、中期待度SPリーチ演出の前に疑似変動演出を3回行う変動パターン等が用意されてもよい。
また、図43(B)に示すように、特別図柄判定の結果がハズレであってリーチ有りと判定された場合には、変動パターンRHP1、RHP2(a及びb)、RHP3(a〜c)のうちの何れかが、変動パターン乱数に基づいて選択される。変動パターンRHP1は、ノーマルリーチ演出に対応する変動パターン(例えば変動時間が30秒)であり、選択率は、例えば50%である。変動パターンRHP2は、SPリーチ演出に対応する変動パターンであり、選択率は、例えば35%である。変動パターンRHP3は、SPSPリーチ演出に対応する変動パターンであり、選択率は、例えば15%である。リーチ用の変動パターンが選択された場合には、大当たり用の変動パターンと類似した演出が行われるが、結果としてはハズレが報知される。具体的には、変動パターンRHP2には、RHP2aとRHP2bとがあり、それぞれの選択率は、例えば、25%、10%である。変動パターンRHP2aは、例えば変動時間が60秒であって、低期待度SPリーチ演出が行われる変動パターンであり、当該低期待度SPリーチ演出の前に、疑似変動演出は行われない。また、変動パターンRHP2bは、例えば変動時間が90秒であって、中期待度SPリーチ演出が行われる変動パターンであり、当該中期待度SPリーチ演出の前に、2回の疑似変動演出が行われる。また、変動パターンRHP3には、RHP3aとRHP3bとRHP3cがあり、それぞれの選択率は、例えば、8%、4%、3%である。変動パターンRHP3aは、例えば変動時間が160秒であって、中期待度SPSPリーチ演出が行われる変動パターンであり、当該中期待度SPSPリーチ演出の前に、3回の疑似変動演出が行われる。また、変動パターンRHP3bは、例えば変動時間が120秒であって、高期待度SPSPリーチ演出が行われる変動パターンであり、当該高期待度SPSPリーチ演出の前に、2回の疑似変動演出が行われる。また、変動パターンRHP3cは、例えば変動時間が180秒であって、高期待度SPSPリーチ演出が行われる変動パターンであり、当該高期待度SPSPリーチ演出の前に、3回の疑似変動演出が行われる。すなわち、ハズレであってリーチ有りと判定された場合には、ノーマルリーチ演出を行わせる変動パターンRHP1が最も選択されやすく、3回の疑似変動演出の後に高期待度SPSPリーチ演出を行わせる変動パターンRHP3cが最も選択され難い。
また、図43(C)に示すように、特別図柄判定の結果がハズレであってリーチ無しと判定された場合には、保留数(U1の値)が0〜2の場合には、変動パターンHHP1又はHHP2が、変動パターン乱数に基づいて選択される。保留数が3の場合には、変動パターンHHP3が選択される。変動パターンHHP1は変動時間8秒の変動パターンであり、変動パターンHHP2は変動時間12秒の変動パターンであり、変動パターンHHP3は変動時間3秒の変動パターンである。変動パターンHHP1、HHP2、HHP3の何れかが選択された場合には、装飾図柄51が変動してハズレの態様で停止する演出が行われ、上述のようなリーチ演出は行われない。
なお、図43では、通常遊技状態における変動パターンテーブルの一例を示したが、遊技状態に応じて、用いられる変動パターンテーブルが異なる。確変遊技状態や時短遊技状態では、変動時間の短い変動パターンが選択されやすく、例えば、ハズレであってU2の値が1以上の場合には第2特別図柄の変動パターンとして、通常遊技状態の時よりも短い2秒の変動パターンが選択される。また、大当たりやリーチ有りの場合にも確変遊技状態や時短遊技状態では、変動時間が通常遊技状態のときよりも短縮される。
[演出制御基板130による演出制御処理]
次に、上述した遊技制御基板100からの各種コマンドに基づいた演出制御の詳細について図44〜図49を参照して説明する。
図44は、演出制御基板130において行われる処理の詳細を示すフローチャートである。以下では、図44〜図49に示す処理を演出制御基板130が行うものとして説明するが、これらの処理の一部または全部は、演出制御基板130、画像音響制御基板140、およびランプ制御基板150の何れにおいて実行されてもよい。また、パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、図44に示す一連の処理を割り込みにより一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
図44に示すように、演出制御基板130のサブCPU131は、コマンド受信処理を実行する(ステップS1001)。コマンド受信処理は、遊技制御基板100からの各種コマンドを受信したことに応じて、演出を制御する処理である。具体的には、サブCPU131は、遊技制御基板100から遊技情報としてのコマンドを受信し、受信したコマンドに応じて、演出の内容を決定し、当該決定した演出を画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に実行させるためのコマンドを生成する。これらコマンドが画像音響制御基板140及び/又はランプ制御基板150に送信されることで、コマンドに基づく演出が画像音響制御基板140及び/又はランプ制御基板150によって実行される。このコマンド受信処理の詳細については、図45に基づいて後に詳述する。
ステップS1001の処理に続いて、サブCPU131は、コマンド送信処理を実行する(ステップS1002)。具体的には、サブCPU131は、ステップS1001で生成したコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。次に、サブCPU131は、データ転送処理を行う(ステップS1003)。例えば、サブCPU131は、ステップS1003において、ランプ制御基板150から送信された演出役物の作動に関するデータや演出ボタン26に対して行われた操作に関するデータを画像音響制御基板140に転送する。また、サブCPU131は、画像音響制御基板140から送信された演出役物を作動させるためのデータや演出ボタン26を作動させるためのデータをランプ制御基板150に転送する。このデータ転送処理が行われることで、液晶表示装置5に表示された画像と連動して演出役物が作動したり、演出ボタン26に対する操作に応じた画像が液晶表示装置5に表示されたりする。以上でサブCPU131は、図44に示す処理を終了する。
[演出制御基板130によるコマンド受信処理]
以下、図45を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるコマンド受信処理について説明する。ここで、図45は、図44のステップS1001におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。
まず、演出制御基板130のサブCPU131は、遊技制御基板100から保留コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1301)。保留コマンドを受信したと判定した場合(ステップS1301:YES)、サブCPU131は、保留コマンド処理を実行する(ステップS1302)。保留コマンド処理の詳細については後述する。
ステップS1302の処理を実行した場合、又は、保留コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1301:NO)、サブCPU131は、変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1303)。
変動開始コマンドを受信した場合(ステップS1303:YES)、サブCPU131は、変動開始コマンド処理を実行する(ステップS1304)。ここでは、サブCPU131は、特別図柄の変動に伴って行われる変動演出を決定して実行する。変動開始コマンド処理の詳細については、後述する。
ステップS1304の処理を実行した場合、又は、変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1303:NO)、サブCPU131は、図柄確定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1305)。
図柄確定コマンドを受信した場合(ステップS1305:YES)、サブCPU131は、図柄確定コマンド処理を実行する(ステップS1306)。図柄確定コマンド処理では、ステップS1304で開始された変動演出を終了する処理が行われる。例えば、サブCPU131は、変動している装飾図柄51を停止させて、変動演出を終了させる。
ステップS1306の処理を実行した場合、又は、図柄確定止コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1305:NO)、サブCPU131は、オープニングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1307)。
オープニングコマンドを受信した場合(ステップS1307:YES)、サブCPU131は、オープニング処理を実行する(ステップS1308)。オープニング処理は、大当たり遊技が開始される際に行われるオープニング演出を実行するとともに、大当たり遊技中に行われる大当たり演出を決定する処理である。
ステップS1308の処理を実行した場合、又は、オープニングコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1307:NO)、サブCPU131は、エンディングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1309)。
エンディングコマンドを受信した場合(ステップS1309:YES)、サブCPU131は、エンディング処理を実行する(ステップS1310)。エンディング処理は、大当たり遊技が終了する際に行われるエンディング演出を決定して実行する処理である。
ステップS1310の処理を実行した場合、又は、エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1309:NO)、サブCPU131は、図45に示す処理を終了する。
なお、サブCPU131は、図45に示す処理の他、遊技制御基板100からの客待ちコマンド等を受信し、当該受信したコマンドに応じた処理を行う。例えば、客待ちコマンドを受信してから所定時間が経過すると(特別図柄が変動しなくなってから所定時間が経過すると)、サブCPU131は、画像音響制御部140に客待ち用の動画を再生させる。これにより、図6に示す各画像(装飾図柄51、保留フレーム画像55等)の代わりに、客待ち用の動画が液晶表示装置5に表示される。
[演出制御基板130による保留コマンド処理]
以下、図45のステップS1302の保留コマンド処理の詳細について説明する。図46は、図45のステップS1302の保留コマンド処理の詳細フローチャートである。なお、図46に示す処理は、第1特別図柄判定又は第2特別図柄判定の権利が保留された場合に実行されてもよいし、第1特別図柄判定の権利が保留された場合のみ実行されてもよい。以下では、第1特別図柄判定の権利が保留された場合を想定した処理について説明する。
サブCPU131は、まず、RAM133に格納された保留数に「1」を加算する(ステップS1321)。具体的には、RAM133には第1特別図柄判定の保留数及び第2特別図柄判定の保留数が記憶されており、サブCPU131は、第1特別図柄判定の保留を示す保留コマンドを受信したことに応じて、第1特別図柄判定の保留数に1を加算する。
次に、サブCPU131は、受信した保留コマンドに基づいて先読み判定を行う(ステップS1322)。ここでは、サブCPU131は、受信した保留コマンドに基づいて、その保留コマンドに係る特別図柄判定が大当たりか否かを判定したり、特別図柄の設定情報を判定したり、変動パターン等を判定したりする。
続いて、サブCPU131は、ステップS1322の判定結果に基づいて、先読み演出を実行するか否かを判定する(ステップS1323)。ここで、先読み判定の結果が大当たりである場合は、ハズレである場合よりも、先読み演出を行うと判定される確率が高い。また、先読み判定の結果がハズレであっても、特定の変動パターン(期待度の高い演出が行われる変動パターン)の場合は、特定の変動パターンでない場合よりも先読み演出を行うと判定される確率が高い。サブCPU131は、先読み演出として、上述した保留表示を変化させる演出、及び/又は、背景画像を変化させる演出を実行するか否かを決定する。具体的には、図29を参照して上述したように、サブCPU131は、大当たりか否かの情報と、変動パターンの情報に基づいて、「保留変化無し」、「通常保留変化」、「特定保留変化」のうちの何れかを乱数を用いた抽選により決定する。また、サブCPU131は、図30を参照して上述したように、大当たりか否かの情報と、変動パターンの情報に基づいて、ゾーン演出を行うか否か(特殊背景画像に切り替えるか否か)を、乱数を用いた抽選により決定する。これら2つの抽選は、独立して行われる。
先読み演出を実行すると判定した場合(ステップS1323:YES)、サブCPU131は、先読み演出の演出内容を決定する(ステップS1324)。
例えば、サブCPU131は、ステップS1322で保留表示を変化させる演出を行うと決定した場合、図21〜図28を参照して説明したように、ステップS1324において、乱数を用いた抽選を実行し、抽選結果に基づいて保留表示の変化のシナリオを決定する。これにより、特定保留画像58に変化させるか否か及びどのタイミングで変化させるか、標準保留画像57を通常色からどの色に変化させるか否か及びどのタイミングで変化させるかが決定される。例えば、今回の保留が4つ目の保留であって大当たりかつSPSPリーチ演出に対応する変動パターンの場合には、図21に示すテーブルに含まれる複数のパターンの中から何れかのパターン(例えば、パターン13)が、保留表示の変化のシナリオとして決定される。
また、サブCPU131は、ステップS1322で背景画像を変化させると決定する場合もあり、その場合の背景画像の変化のシナリオをステップS1324において決定する。具体的には、図30及び図31を参照して説明したように、サブCPU131は、最終的に何れのゾーン演出を行うか否かを決定するとともに、ゾーン演出のシナリオを決定する。
ステップS1324に続いて、サブCPU131は、ステップS1324において決定した内容の先読み演出を設定する(ステップS1325)。具体的には、サブCPU131は、決定したシナリオに関する情報をRAMに保存する。この保存された情報が後に参照されることによって、保留表示や背景画像が、決定されたシナリオにしたがって変化される。例えば、次のステップS1326の処理で保留表示が表示される際に、決定された態様の保留表示が表示されたり、変動開始コマンドを受信したことに応じて行われる変動演出において、保留表示や背景画像が変化されたりする。
ステップS1325の処理を実行した場合、又は、ステップS1323でNOと判定した場合、サブCPU131は、受信した保留コマンドに対応する保留表示を追加表示する(ステップS1326)。具体的には、サブCPU131は、画像音響制御基板140に対して保留表示を表示させるためのコマンドを送信する。これにより、ステップS1324で決定されたシナリオによって入賞時に保留表示を変化させると決定されている場合には、決定された態様の保留表示が保留数に応じた位置に表示される。
具体的には、ステップS1324において入賞時に通常色とは異なる色で標準保留画像57を表示させると決定された場合、ステップS1326では、当該決定された色の標準保留画像57が追加表示される。また、ステップS1324において入賞時に特定保留画像58を表示させると決定された場合、特定保留画像58が追加表示される。この場合、ステップS1321で加算された保留数に応じて特定保留画像581〜584のうちの何れかが追加表示される。具体的には、保留数が「1」の場合は、「1」と書かれた特定保留画像581が保留表示領域551に表示され、保留数が「2」の場合は、「2」と書かれた特定保留画像582が保留表示領域552に表示され、保留数が「3」の場合は、「3」と書かれた特定保留画像583が保留表示領域553に表示され、保留数が「4」の場合は、「4」と書かれた特定保留画像584が保留表示領域554に表示される。
ステップS1326の処理を行った場合、サブCPU131は、保留コマンド処理を終了する。
[演出制御基板130による変動開始処理]
以下、図45のステップS1304の変動開始コマンド処理の詳細について説明する。図47は、図45のステップS1304の変動開始コマンド処理の詳細フローチャートである。
図47に示すように、サブCPU131は、受信した変動開始コマンドを解析する(ステップS1331)。ここでは、サブCPU131は、受信した変動開始コマンドに基づいて、大当たりか否か、特別図柄の設定情報、変動パターン、遊技状態等を判別する。
次に、サブCPU131は、ステップS1331の判別結果に基づいて、変動演出決定処理を行う(ステップS1332)。具体的には、サブCPU131は、大当たりか否かの情報、特別図柄の設定情報、および変動パターンに基づいて、予告演出の内容、リーチ演出の有無、リーチ演出の種類、装飾図柄51の停止態様等を決定する。例えば、サブCPU131は、上記保留コマンド処理において先読み演出を行うことが決定されている場合において、変動パターンが示す変動時間が所定の時間以上である場合、乱数を用いた抽選を行い、抽選結果に基づいて上述した保留フレーム画像55を用いた演出を行うと決定する。保留フレーム画像55を用いた演出では、上記保留コマンド処理で決定されたシナリオにしたがって保留表示(又は変動中表示)が変化されたり(図8参照)、背景画像が変化されたり(図10参照)する。なお、上記保留コマンド処理で決定されたシナリオによって今回の特別図柄の変動において保留表示(又は変動中表示)が変化されると決定されている場合には、保留フレーム画像55を用いた演出が行われない場合でも、保留表示(又は変動中表示)は変化される。例えば、特別図柄の変動時間が保留数によって短縮された場合(図43に示す変動パターンHHP3が選択された場合)は、保留フレーム画像55を用いた演出を実行できない場合がある。この場合は、保留フレーム画像55を用いた演出を実行せずに、今回の変動において保留表示や背景画像を変化させる。また、保留フレーム画像55を用いた演出を実行することができる変動時間であっても、他の演出を経由して保留表示や背景画像が変化される場合もある。また、サブCPU131は、変動パターンに基づいて、装飾図柄51を擬似的に変動させる疑似変動演出を行うか否かを決定したり、リーチ演出の種類を決定したり、演出役物を作動させるか否かを決定し、どのタイミングでどの演出を行うかを決定する。
ステップS1332に続いて、サブCPU131は、RAM133に格納された保留数から「1」を減算する(ステップS1333)。
続いて、サブCPU131は、ステップS1332の処理で上記保留フレーム画像55を用いた演出の実行を決定したか否かを判定する(ステップS1334)。
保留フレーム画像55を用いた演出の実行が決定されている場合(ステップS1334:YES)、サブCPU131は、保留フレーム演出設定処理を行う(ステップS1335)。このステップS1335では、上述した保留フレーム画像55の表示態様を変化させる演出(保留フレーム画像55からアーム60を出現させる演出等)の詳細な内容が設定される。ステップS1335の処理の詳細については後述する。
サブCPU131は、ステップS1335の処理を行った場合、又は、ステップS1334でNOと判定した場合、変動演出を開始する(ステップS1336)。具体的には、ステップS1332の処理の結果、および、ステップS1335の処理の結果に基づくコマンドを生成する。このコマンドが画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信されることにより、設定した内容の演出がこれら制御部によって行われる。これにより、装飾図柄51が変動開始するとともに、保留フレーム画像55を用いた演出が行われたり、装飾図柄51を用いたリーチ演出が行われたりする。
次に、サブCPU131は、保留表示更新処理を行う(ステップS1337)。具体的には、ステップS1337において、サブCPU131は、各保留表示を左方向に1ずつシフトさせる。保留表示として特定保留画像58が表示されている場合は、その特定保留画像58が左方向に1つシフトされるとともに、「1」を減算した画像に差し替えられる。例えば、変動開始コマンドを受信する前に「3」と書かれた特定保留画像583が保留表示領域553に表示されている場合、ステップS1337において、特定保留画像583が保留表示領域552に移動するとともに、「2」と書かれた特定保留画像582に差し替えられる。
以上でサブCPU131は、図47に示す処理を終了する。
次に、図47のステップS1335における保留フレーム演出設定処理の詳細について説明する。図48は、図47のステップS1335における保留フレーム演出設定処理の詳細フローチャートである。
図48に示されるように、サブCPU131は、変動パターンと、ステップS1324で決定された先読み演出の内容(保留変化のシナリオ)とに基づいて、保留フレーム画像55を用いた演出として、保留に対する演出を行うか否かを判定する(ステップS1341)。保留に対する演出を実行すると判定した場合(ステップS1341:YES)、サブCPU131は、上記ステップS1324で決定された先読み演出の対象の保留表示に対する保留変化演出設定処理を行う(ステップS1342)。ここで設定された演出が画像音響制御基板140によって実行されることで、今回の特別図柄の変動中に、先読み対象の保留表示に対して図8で示した演出(保留フレーム画像55が変化した後に保留表示が変化する演出)が行われる。このようにして、保留コマンド処理のステップS1324で決定されたシナリオに従った保留変化演出が、今回の特別図柄の変動中に行われる。なお、複数の保留表示に対して保留変化演出が行われてもよい。ステップS1342の処理の詳細については後述する。
ステップS1342の処理を行った場合、又は、ステップS1341でNOと判定した場合、サブCPU131は、変動パターンと、ステップS1324で決定された先読み演出の内容(背景画像の変化のシナリオ)とに基づいて、背景変化演出を行うか否かを判定する(ステップS1343)。背景変化演出を行うと判定した場合(ステップS1343:YES)、サブCPU131は、変動パターンに基づいて抽選を行うことにより背景変化演出の具体的な内容を決定し、決定した背景変化演出を設定する(ステップS1344)。ここで設定された演出が画像音響制御基板140によって実行されることで、今回の特別図柄の変動中に、液晶表示装置5において、図10で示した演出(保留フレーム画像55が変化した後に、背景画像56が変化する演出)が行われる。以上で、サブCPU131は、図48に示す処理を終了する。
なお、大当たりに対する期待度の高い保留が無い場合でも、サブCPU131は、ステップS1341において保留に対する演出を行うと判定したり、ステップS1343において背景変化演出を行うと判定したりする。このような場合は、保留表示または背景画像が変化するか否かの演出が行われた後、保留表示や背景画像が変化しない。すなわち、図9や図13で示した、いわゆる「ガセ演出」が行われる。なお、上述のように、保留フレーム演出設定処理において保留に対する演出を行うと決定されなかった場合でも、ステップS1324でシナリオによって今回の特別図柄の変動において保留表示を変化させることが決定されている場合は、保留フレーム画像55を用いた演出を経由せずに、保留表示が変化される。また、保留フレーム演出設定処理において背景変化演出を行うと判定されなかった場合でも、ステップS1324でシナリオによって今回の特別図柄の変動において背景画像を変化させることが決定されている場合は、保留フレーム画像55を用いた演出を経由せずに、背景画像が変化される。
次に、図48におけるステップS1342の保留変化演出設定処理について説明する。図49は、図48のステップS1342の保留変化演出設定処理の詳細フローチャートである。
図49に示すように、サブCPU131は、保留表示(標準保留画像57)が虹色か否かを判定する(ステップS1351)。虹色であると判定した場合(ステップS1351:YES)、サブCPU131は、この保留表示に対する図49の処理を終了する。すなわち、虹色は最も期待度が高い表示態様であり、これ以上に変化することはないため、現在、標準保留画像57が虹色の場合には保留変化演出及び保留変化示唆演出を実行することはないため、サブCPU131は、ステップS1351でYESと判定すると、以降の処理を行わずに図49の処理を終了する。
虹色でないと判定した場合(ステップS1351:NO)、サブCPU131は、その保留表示を変化させる保留変化演出を実行するか否かを判定する(ステップS1352)。上述のように、ステップS1324において保留表示(又は変動中表示)の変化のシナリオが決定されて保存されているため、サブCPU131は、RAM133に保存された情報に基づいて、この保留表示(又は変動中表示)に対する保留変化演出を今回の特別図柄の変動において実行するか否かを判定することができる。例えば、サブCPU131は、現在の保留表示の色が通常色であり、今回の特別図柄の変動において青色に変化させることがシナリオによって決定されている場合、保留変化演出を実行すると判定する。
保留変化演出を実行すると判定した場合(ステップS1352:YES)、サブCPU131は、保留変化演出を設定する(ステップS1353)。続いて、サブCPU131は、保留変化演出の前に行われる保留変化示唆演出を設定する(ステップS1354)。ステップS1353およびステップS1354において、保留変化演出および保留変化示唆演出が設定されることで、画像音響制御基板140によって、保留表示(又は変動中表示)が変化するか否かの保留変化示唆演出(ビーム61が保留表示(又は変動中表示)に向かって発射される演出)が行われた後、保留変化演出が行われる(保留表示(又は変動中表示)の表示態様が変化する)。例えば、ステップS1324において今回の特別図柄の変動で標準保留画像57を通常色から青色に変化させると決定されている場合、今回の特別図柄の変動において標準保留画像57が青色に変化する。また、例えば、ステップS1324において今回の特別図柄の変動で標準保留画像57を特定保留画像58に変化させると決定されている場合、今回の特別図柄の変動において標準保留画像57が特定保留画像58に変化する。この場合において、サブCPU131は、変動パターンに基づいて抽選を行うことにより具体的な演出内容を決定する。例えば、変動時間が比較的長い場合は、サブCPU131は、比較的長めの演出を選択し(例えば、左右からアーム60が出現するか否かの演出を行い、アーム60が出現した後にビームを発射する演出)、変動時間が比較的短い場合は、比較的短めの演出(例えば、アーム60が出現するような演出から突然、保留表示が変化する演出)を選択する。
一方、保留変化演出を実行しないと判定した場合(ステップS1352:NO)、サブCPU131は、保留変化示唆演出を実行するか否かを判定する(ステップS1355)。ここでは、サブCPU131は、今回の特別図柄の変動で保留変化演出を実行しないと決定されている場合であっても、保留表示(又は変動中表示)が変化するか否かの保留変化示唆演出を行うことがある。例えば、サブCPU131は、RAM133に保存された情報(ステップS1324で決定されたシナリオの内容)に基づいて、保留表示(又は変動中表示)が変化するか否かの保留変化示唆演出を行うか否かを判定してもよいし、乱数を用いた抽選を実行することで、保留変化示唆演出を行うか否かを判定してもよい。
保留変化示唆演出を実行すると判定した場合(ステップS1355:YES)、サブCPU131は、次に、ステップS1354において保留変化示唆演出を設定する。この場合、サブCPU131は、変動パターンに基づいて抽選を行うことにより保留変化演出の具体的な内容を決定する。一方、保留変化示唆演出を実行しないと判定した場合(ステップS1355:NO)、サブCPU131は、図49に示す処理を終了する。
ステップS1353において保留変化演出が設定されず、ステップS1354において保留変化示唆演出が設定された場合、画像音響制御基板140によって、保留変化示唆演出のみが実行され、保留変化演出は実行されない。すなわち、保留表示(又は変動中表示)が変化するか否かの保留変化示唆演出が行われた後に保留表示が変化しない、いわゆるガセ演出が行われる。なお、現在の保留表示(又は変動中表示)の表示態様が所定以上の期待度を示す態様である場合、ステップS1355において保留変化示唆演出を実行しないと判定されてもよい。
ステップS1354の処理を行った場合、ステップS1355でNOと判定した場合、又は、ステップS1351でYESと判定した場合、サブCPU131は、図49に示す処理を終了する。
このように、図49に示す処理が行われることで、保留変化示唆演出および保留変化演出を実行するか否かが設定される。
なお、上述した例では、図49において、ステップS1324で決定されたシナリオの内容に従って保留変化演出が行われることとした。すなわち、始動口への遊技球の入賞時に保留表示(又は変動中表示)を変化させるシナリオが決定され、そのシナリオに従って保留変化演出が行われることとした。他の実施形態では、始動口への遊技球の入賞時にシナリオが決定されるのではなく、入賞時に保留表示(又は変動中表示)の上限表示態様が決定され、上限表示態様に変化させるか否かが、演出制御基板130(画像音響制御基板140でもよい)が行う抽選によって決定されてもよい。ここで、上限表示態様は、保留表示(又は変動中表示)が変化しうる上限の期待度に応じた表示態様であり、事前判定の結果に基づいて決定される。例えば、大当たりに対する期待度が最も高いSPSPリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合には、それよりも期待度の低いSPリーチ演出又はノーマルリーチ演出に対応する変動パターンが選択された場合よりも、上限表示態様として期待度の高い色(例えば、赤色や金色)が選択されやすい。そして、決定された上限表示態様に変化するまでの過程で、現在の表示態様から上限表示態様(又は期待度が1段階上の表示態様)に変化させるか否かが、乱数を用いた抽選によって決定されてもよい。すなわち、所定のタイミングで保留変化演出を行うか否かがその都度、決定されてもよい。
例えば、特別図柄が変動開始される毎に、現在の保留表示の表示態様と、上限表示態様とに基づいて、乱数を用いた抽選を行うことにより、現在の表示態様から更に期待度の高い表示態様に変化させるか否かが決定されてもよい。具体的には、上記ステップS1324では、上限表示態様のみが決定され、その上限表示態様まで保留表示を変化させるか否かが、特別図柄が変動開始される毎に、その特別図柄の変動パターンと乱数を用いた抽選の結果とによってその都度決定される。
始動口への遊技球の入賞時に保留表示の変化のシナリオが定められる場合においても、入賞時に保留表示の変化のシナリオが決定されずに特別図柄の変動毎に抽選によって決定される場合においても、現在の保留表示の表示態様が、所定以上の期待度を示す表示態様である場合、保留変化演出および保留変化示唆演出の実行が制限される。
図50は、抽選によって保留変化演出を行うか否かが決定される場合の保留変化演出の実行確率の一例を示す図である。図50では、現在の表示態様と、始動口への遊技球の入賞時に決定される上限表示態様とに基づく保留変化演出及び保留変化示唆演出の実行割合が示されている。保留変化演出及び保留変化示唆演出を行うか否か、すなわち、保留表示を変化させるか否かは、特別図柄の変動開始毎に図50に示す確率に従った抽選により決定される。
例えば、図50に示すように、現在の保留表示の表示態様が青色の場合において、始動口への遊技球の入賞時に上限表示態様として「青色」が決定されているとき、保留変化演出が実行される確率は0%である。なお、この場合において、保留変化示唆演出のみ行われる場合があり、その実行確率は例えば30%である。また、現在の保留表示の表示態様が青色の場合において、上限表示態様として「緑色」が決定されているとき、保留変化演出が実行される確率は80%である。抽選の結果、保留変化演出が実行されると決定された場合には、この保留変化演出が実行される前には必ず(又は高い確率で)保留変化示唆演出が行われ、保留変化演出が実行されないと決定された場合においても所定の確率で保留変化示唆演出のみ実行される。このため、現在の保留表示の表示態様が青色の場合において、上限表示態様として「緑色」が決定されているとき、保留変化示唆演出が実行される確率は例えば85%となる。また、現在の保留表示の表示態様が青色の場合において、上限表示態様として「赤色」が決定されているとき、保留変化演出が実行される確率は85%である。また、現在の保留表示の表示態様が赤色の場合において、上限表示態様として「金色」が決定されているとき、保留変化演出が実行される確率は60%であり、上限表示態様として「虹色」が決定されているとき、保留変化演出が実行される確率は65%である。また、現在の保留表示の表示態様が虹色の場合、すなわち、期待度が最高である場合、保留変化演出が実行される確率は0%である。
図50に示すように、例えば、現在の保留表示の表示態様が赤以上である場合は、緑以下の場合よりも保留変化演出及び保留変化示唆演出が行われる確率は低く設定される。すなわち、現在の保留表示の表示態様が示す期待度が所定以上の場合は、保留変化演出が行われる確率は低く設定され、保留変化演出の実行が制限される。また、保留変化演出の実行が制限されるとともに、保留変化示唆演出の実行も制限される。例えば、上限表示態様として赤色が決定されている場合において、現在の表示態様が赤色の場合、保留変化示唆演出が行われる確率は10%に制限される。すなわち、例えば、現在の保留表示の表示態様が赤以上である場合は、緑以下の場合よりも保留変化示唆演出が行われる確率は低く設定される。また、例えば、上限表示態様として金色が決定されている場合において、現在の表示態様が赤色の場合、保留変化演出及び保留変化示唆演出の実行確率は同じ60%となっている。保留変化演出が実行される場合にはその前に保留変化示唆演出が行われるため、保留変化演出が実行されない場合には保留変化示唆演出も実行されないことを意味している。すなわち、現在の表示態様が赤色の場合は、保留変化示唆演出のみ(ガセ演出)は行われないように制限される。これは、現在の表示態様が赤色の場合は、それ以上に変化しなくても大当たりに対する期待度が比較的高いため、ガセ演出により赤以上に変化するか否かを期待させる必要性が低く、保留変化示唆演出が行われても実際に赤からそれよりも期待度の高い態様に変化しないと、却って興趣性を損なう可能性があるためである。なお、現在の表示態様が赤色や金色の場合でも、ガセ演出が行われることがあってもよい。
このように、現在の保留表示の表示態様が示す期待度が所定以上の場合は所定未満の場合よりも保留変化演出及び保留変化示唆演出が行われる確率は低くなる。このため、現在の保留表示の表示態様が示す期待度が所定未満の場合には保留表示は変化し易く、逆に、現在の保留表示の表示態様が示す期待度が所定以上の場合には保留表示は変化し難い。これにより、既にある程度期待度が高い態様に保留表示(又は変動中表示)が変化している場合には、不必要に保留変化演出及び保留変化示唆演出が実行されないようにすることができる。
なお、保留表示の表示態様として、大当たりとなる期待度が100%の虹色の他に、大当たりとなる期待度が100%であって、大当たり遊技後に遊技者に有利な遊技状態(確変遊技状態)に移行する確率が100%であることを示す特別な表示態様があってもよい。この場合、現在の保留表示又は変動中表示の表示態様が虹色であっても(すなわち、期待度が最高であっても)、虹色からこの特別な表示態様に変化させてもよい。保留表示又は変動中表示が虹色に変化した場合は100%の確率で大当たりになるものの、大当たり遊技後に遊技者に有利な遊技状態に移行するかどうかは分からないが、保留表示又は変動中表示が特別な表示態様に変化した場合は、100%の確率で大当たりとなり、かつ、大当たり遊技後に有利な遊技状態に移行する確率も100%である。このため、現在の保留表示又は変動中表示の表示態様が虹色であっても、極めて低い確率(例えば、1/100000)で特別な表示態様に変化させてもよい。
以上のように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、保留フレーム画像55を用いた演出が行われると、保留表示が変化したり、背景画像56が変化したりする。保留フレーム画像55は、通常は保留表示を表示するための画像として液晶表示装置5の所定領域に固定的に表示される。保留フレーム画像55の表示態様が変化することで遊技者に意外感を抱かせることができるとともに、保留フレーム画像55が変化した後に保留表示や背景画像56を変化させることで遊技者に期待感を抱かせることができる。
また、本実施形態では、保留表示として、標準保留画像57の他に特定保留画像58がある。特定保留画像58は、その保留表示に係る変動が開始されるまでの特別図柄の変動回数を示し、大当たり遊技が行われることに対する期待度が高いことを示す。また、特定保留画像58に対応する特別図柄の変動が開始されると、その特定保留画像58(変動中表示)は緑以上の態様の標準当該保留画像57に変化する。このため、標準保留画像57から特定保留画像58に変化した場合は、その特定保留画像58に係る特別図柄の変動が行われることに対する期待感が高まり、変動開始後に標準保留画像57(変動中表示)がどの表示態様に変化するかについて期待が高まる。
また、上述のように、現在の保留表示(又は変動中表示)の表示態様が示す期待度が所定以上の場合には、保留表示(又は変動中表示)を変化させる保留変化演出および保留変化示唆演出の実行が制限される。保留表示が既にある程度期待度の高い表示態様に変化している場合は、保留変化演出および保留変化示唆演出の実行が制限されるため、遊技者に期待度が高いことを認識させることができるとともに、不必要に保留変化示唆演出や保留変化演出が行われないようにすることができる。
[変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下の形態であってもよい。
例えば、上記実施形態では、保留フレーム画像55を用いた演出において、保留表示や背景画像をより期待度の高い態様に変化させる例について説明した。他の実施形態では、保留フレーム画像55を用いた演出において、装飾図柄51を変化させたり、予告画像を期待度の低いものから高いものに変化させたり、演出役物を作動させたりしてもよい。例えば、装飾図柄51が遊技者に不利な図柄で停止(仮停止)している場合において、保留フレーム画像55を変化させて、装飾図柄51を遊技者に有利な図柄に変化させてもよい。例えば、疑似変動演出が行われることを示す疑似連図柄が設けられる場合において、保留フレーム画像55を変化させて、装飾図柄51を疑似連図柄に変化させて、疑似変動演出に発展させてもよい。また、例えば、リーチ演出の結果、ハズレの態様で装飾図柄51が表示された状態において、保留フレーム画像55を変化させた後、大当たりの態様に変化させてもよい。また、大当たりに対する期待度の低い図柄でリーチ状態になっている場合において、保留フレーム画像55を変化させた後、期待度の高い図柄でリーチ状態に変化させてもよい。また、大当たり遊技後の遊技状態が遊技者に不利な状態(時短遊技状態)となることを示唆する図柄(例えば、偶数図柄)で大当たりが報知されている状態において、保留フレーム画像55を変化させた後、大当たり遊技後の遊技状態が遊技者に有利な状態(確変遊技状態)となることを示唆する図柄(例えば、奇数図柄)に変化させてもよい。
また、上記実施形態では特定保留画像58を用いて、特別図柄の変動が開始されるまでの期間(期待度の高い特定の演出が行われるまでの期間)として、特別図柄の変動回数をカウントダウンするようにした。他の実施形態では、特別図柄の変動が開始されるまでの期間として、特別図柄の変動が開始されるまでの時間(秒数)を表示してもよい。また、他の実施形態では、特定の演出が開始されるまでの時間を表示してもよい。
図51は、他の実施形態における特定の演出までの時間の表示を示す図である。
図51に示すように、現在、特別図柄が変動中であり、変動時間T1に係る特別図柄の変動(保留1)と、変動時間T2に係る特別図柄の変動(保留2)とが保留されているものとする。パチンコ遊技機1は、現在の特別図柄の変動における残りの変動時間と、特別図柄の停止時間と、保留1の変動時間T1とに基づいて、保留2に係る特別図柄の変動が開始されるまでの時間s1を求めることができる。また、パチンコ遊技機1は、事前判定により、保留2に係る特別図柄の変動において、大当たりに対する期待度の高い特定演出(例えば、疑似変動演出、リーチ演出、特定の予告演出等)が行われることを判定することができ、その保留2に係る特別図柄の変動開始から特定演出が行われるまでの時間を事前に判定することができる。したがって、パチンコ遊技機1は、現在時点において、保留2に係る特別図柄の変動における特定演出までの残りの時間s2を判定することができる。
このような特別図柄の変動開始までの時間s1や特定演出までの時間s2を、保留表示を用いて表示してもよい。例えば、特定保留画像58の中に、時間を示す数字が秒単位で記載され、時間の経過に応じて数字が減少するように表示されてもよい。また、保留表示に、時間を示す表示が付加されてもよい。また、保留表示以外の他の画像を用いて、時間s1や時間s2を表示してもよい。
また、上記実施形態では、V入賞を条件として高確率遊技状態に移行させるようにしたが、他の実施形態では、大当たり遊技が行われると100%の確率で高確率遊技状態に移行させ、所定回数の特別図柄判定が行われると通常遊技状態に戻るように構成されてもよい。また、他の実施形態では、大当たり図柄によって高確率遊技状態か低確率遊技状態かに移行させ、高確率遊技状態が次の大当たりがとなるまで継続するように構成されてもよい。
また、上述した演出は単なる一例であり、本発明は上述したものに限定されない。
また、上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成は単なる一例に過ぎず、他の構成であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
また、上記実施形態では、本発明がパチンコ遊技機に適用された場合を例に説明したが、本発明は、例えばスロットマシン等の他の遊技機にも適用可能である。
[本発明に係る遊技機の構成とその作用効果]
以上説明したように、本発明に係る遊技機は以下のような構成であってもよい。なお、括弧書きは単なる例示にすぎない。
本発明に係る遊技機は、所定条件が成立すると、取得情報を取得する取得手段(例えば図37のS213〜S216、図38のS223〜S226)と、始動条件が成立すると、前記取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段(例えば図40のS309)と、前記特別遊技判定が行われると、図柄表示手段において所定の図柄を変動させてから停止させることにより、前記特別遊技判定の結果を報知する図柄表示制御手段(例えば図40のS312,S317)と、前記取得手段によって前記取得情報が取得された場合、当該取得情報を記憶して保留する保留記憶手段(例えば図37のS213〜S216、図38のS223〜S226)と、前記保留記憶手段に保留された前記取得情報に対応する保留画像(例えば、標準保留画像57)を表示する保留画像表示手段と、所定の表示領域に表示される画像であって、前記保留画像を表示するための表示画像(例えば図6の保留フレーム画像55)を表示する表示画像表示手段と、前記取得情報に基づく演出(例えば図47のS1336による特別図柄判定に基づく変動演出、図46のS1322の先読み判定に基づく演出)を制御する演出制御手段と、を備え、前記表示画像表示手段は、前記取得情報に基づいて、前記表示画像を第1の態様から第2の態様に変化させることが可能であり、前記表示画像が前記第1の態様から前記第2の態様に変化されると、前記演出制御手段によって行われる演出に変化が生じる(例えば、図8(a)(b)で保留フレーム画像55の表示態様が変化すると、図8(d)のように保留表示が変化する)。
上記構成によれば、保留画像を表示するための表示画像が変化することで、取得情報に基づく演出に変化が生じる。保留画像を表示するための表示画像は通常、所定の領域に表示されるものであるため、このような表示画像が変化することで遊技者に意外感および期待感を抱かせることができる。
また、他の構成の遊技機は、所定条件が成立すると、取得情報を取得する取得手段(例えば図37のS213〜S216、図38のS223〜S226)と、始動条件が成立すると、前記取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段(例えば図40のS309)と、前記特別遊技判定が行われると、図柄表示手段において所定の図柄を変動させてから停止させることにより、前記特別遊技判定の結果を報知する図柄表示制御手段(例えば図40のS312,S317)と、前記取得手段によって前記取得情報が取得された場合、当該取得情報を記憶して保留する保留記憶手段(例えば図37のS213〜S216、図38のS223〜S226)と、前記始動条件が成立する前に、前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定(以下、事前判定)を行う事前判定手段(例えば図37のS218、図38のS228)と、前記事前判定の結果に基づいて、事前判定演出を行うか否かを判定する演出判定手段と、前記保留記憶手段に保留された前記取得情報に対応する保留表示(標準保留画像57)を表示する保留表示制御手段と、を備え、前記保留表示制御手段は、前記演出判定手段によって前記事前判定演出を行うと判定された前記取得情報に対応する保留表示を、当該取得情報に対応する前記図柄の変動が行われるまでの期間を示す特定態様(特定保留画像58)に変化させることが可能である(例えば、図14(b)において2つ目の保留表示を「2」と表示し、次の変動が開始されると図14(d)で「1」と表示する)。
上記構成によれば、事前判定の結果に基づいて、保留表示が、図柄の変動までの期間を示す特定態様に変化する。例えば、図柄の変動までの変動回数をカウントダウンするような態様で表示してもよい。これにより、期待度の高い図柄変動が行われるまでの期間を報知することができ、遊技者の期待感を高めることができる。
また、他の構成の遊技機は、所定条件が成立すると、取得情報を取得する取得手段(例えば図37のS213〜S216、図38のS223〜S226)と、始動条件が成立すると、前記取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段(例えば図40のS309)と、前記始動条件の成立に応じて、図柄表示手段において所定の図柄を変動させてから停止させることにより、前記特別遊技判定の結果を報知する図柄表示制御手段(例えば図40のS312,S317)と、前記図柄が変動されているときに前記取得手段によって前記取得情報が取得された場合、当該取得情報を記憶して前記特別遊技判定の権利として保留する保留記憶手段(例えば図37のS213〜S216、図38のS223〜S226)と、前記始動条件が成立する前に、前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定(以下、事前判定)を行う事前判定手段(例えば図37のS218、図38のS228)と、前記保留記憶手段に保留された前記特別遊技判定の権利に対応する保留表示(例えば標準保留画像57)を表示する保留表示制御手段と、前記事前判定の結果に基づいて、前記保留表示の表示態様を変化させることが可能な保留変化制御手段(例えば図46のS1326、図47のS1337)と、を備え、前記保留変化制御手段は、特別遊技が行われる期待度を段階的に示すことが可能な複数の表示態様(例えば図7の青、緑、赤、金、虹等)のうち、何れかの表示態様に前記保留表示を変化させる保留変化演出(例えば図8(c)から(d)への変化)を実行し、前記保留表示が、前記期待度が特定の段階を示す表示態様で表示されていると、当該特定の段階を示す表示態様で表示されている保留表示をさらに変化させる保留変化演出の実行を制限する(例えば図50のように虹なら変化の確率が0%、赤なら60%や65%、青なら80%等)。
上記構成によれば、保留表示が特定の段階に変化している場合には、さらなる保留表示の変化が制限される。このため、ある程度期待度が高い態様に変化している場合にはそれ以上に変化させないようにすることができ、必要以上に保留表示を変化させないようにすることができる。
また、他の構成の遊技機は、所定条件が成立すると、取得情報を取得する取得手段(例えば図37のS213〜S216、図38のS223〜S226)と、始動条件が成立すると、前記取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段(例えば図40のS309)と、前記始動条件の成立に応じて、図柄表示手段において所定の図柄を変動させてから停止させることにより、前記特別遊技判定の結果を報知する図柄表示制御手段(例えば図40のS312,S317)と、前記図柄が変動されているときに前記取得手段によって前記取得情報が取得された場合、当該取得情報を記憶して前記特別遊技判定の権利として保留する保留記憶手段(例えば図37のS213〜S216、図38のS223〜S226)と、前記始動条件が成立する前に、前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定(以下、事前判定)を行う事前判定手段(例えば図37のS218、図38のS228)と、前記保留記憶手段に保留された前記特別遊技判定の権利に対応する保留表示(例えば標準保留画像57)を表示する保留表示制御手段と、前記保留表示を、当該保留表示に対応する前記図柄の変動が開始された後も、変動中表示として表示する変動中表示制御手段と、前記特別遊技判定又は前記事前判定の結果に基づいて、前記変動中表示の表示態様を変化させることが可能な変化制御手段と、を備え、前記変化制御手段は、特別遊技が行われる期待度を段階的に示すことが可能な複数の表示態様(例えば図7の青、緑、赤、金、虹等)のうち、何れかの表示態様に前記変動中表示を変化させる変化演出を実行し、前記変動中表示が、前記期待度が特定の段階を示す表示態様で表示されていると、当該特定の段階を示す表示態様で表示されている変動中表示をさらに変化させる変化演出の実行を制限する(例えば図50のように虹なら変化の確率が0%、赤なら60%や65%、青なら80%等)。
上記構成によれば、変動中表示が特定の段階に変化している場合には、さらなる変動中表示の変化が制限される。このため、ある程度期待度が高い態様に変化している場合にはそれ以上に変化させないようにすることができ、必要以上に変動中表示を変化させないようにすることができる。
また、他の構成の遊技機は、所定条件が成立すると、取得情報を取得する取得手段(例えば図37のS213〜S216、図38のS223〜S226)と、始動条件が成立すると、前記取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段(例えば図40のS309)と、前記始動条件の成立に応じて、図柄表示手段において所定の図柄を変動させてから停止させることにより、前記特別遊技判定の結果を報知する図柄表示制御手段(例えば図40のS312,S317)と、前記図柄が変動されているときに前記取得手段によって前記取得情報が取得された場合、当該取得情報を記憶して前記特別遊技判定の権利として保留する保留記憶手段(例えば図37のS213〜S216、図38のS223〜S226)と、前記始動条件が成立する前に、前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定(以下、事前判定)を行う事前判定手段(例えば図37のS218、図38のS228)と、前記保留記憶手段に保留された特別遊技判定の権利に対応する保留表示(例えば標準保留画像57)を表示する保留表示制御手段と、前記事前判定の結果に基づいて、前記保留表示の表示態様を変化させることが可能な保留変化制御手段(例えば図46のS1326、図47のS1337)と、を備え、前記保留変化制御手段は、特別遊技が行われる期待度を段階的に示すことが可能な複数の表示態様(例えば図7の青、緑、赤、金、虹等)のうち、何れかの表示態様に前記保留表示を変化させる保留変化実行手段(例えば図8(c)から(d)への変化)と、前記保留変化実行手段によって前記保留表示が変化される前に、当該保留表示が変化されることを示唆する示唆演出を行う示唆演出実行手段(例えば図8(c)や図9(c))と、を含み、前記示唆演出実行手段は、前記保留表示が、前記期待度が特定の段階を示す表示態様で表示されていると、当該特定の段階を示す表示態様で表示されている保留表示がさらに変化されることを示唆する示唆演出の実行を制限する(例えば図50のように現在の色に応じて保留変化演出の実行確率が下がることに応じて、保留表示が変化することを示唆する示唆演出の実行確率も下げる)。
上記構成によれば、保留表示が特定の段階に変化している場合には、さらなる保留表示の変化を示唆する示唆演出の実行が制限される。このため、ある程度期待度が高い態様に変化している場合には、必要以上に示唆演出を実行しないようにすることができる。
また、他の構成の遊技機は、所定条件が成立すると、取得情報を取得する取得手段(例えば図37のS213〜S216、図38のS223〜S226)と、始動条件が成立すると、前記取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段(例えば図40のS309)と、前記始動条件の成立に応じて、図柄表示手段において所定の図柄を変動させてから停止させることにより、前記特別遊技判定の結果を報知する図柄表示制御手段(例えば図40のS312,S317)と、前記図柄が変動されているときに前記取得手段によって前記取得情報が取得された場合、当該取得情報を記憶して前記特別遊技判定の権利として保留する保留記憶手段(例えば図37のS213〜S216、図38のS223〜S226)と、前記始動条件が成立する前に、前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定(以下、事前判定)を行う事前判定手段(例えば図37のS218、図38のS228)と、前記保留記憶手段に保留された前記特別遊技判定の権利に対応する保留表示(例えば標準保留画像57)を表示する保留表示制御手段と、前記保留表示を、当該保留表示に対応する前記図柄の変動が開始された後も、変動中表示として表示する変動中表示制御手段と、前記特別遊技判定又は前記事前判定の結果に基づいて、前記変動中表示の表示態様を変化させることが可能な変化制御手段と、を備え、前記変化制御手段は、特別遊技が行われる期待度を段階的に示すことが可能な複数の表示態様(例えば図7の青、緑、赤、金、虹等)のうち、何れかの表示態様に前記変動中表示を変化させる変化実行手段と、前記変化実行手段によって前記変動中表示が変化される前に、当該変動中表示が変化されることを示唆する示唆演出を行う示唆演出実行手段と、を含み、前記示唆演出実行手段は、前記変動中表示が、前記期待度が特定の段階を示す表示態様で表示されていると、当該特定の段階を示す表示態様で表示されている変動中表示がさらに変化されることを示唆する示唆演出の実行を制限する(例えば図50のように現在の色に応じて保留変化演出の実行確率が下がることに応じて、保留表示が変化することを示唆する示唆演出の実行確率も下げる)。
上記構成によれば、変動中表示が特定の段階に変化している場合には、さらなる変動中表示の変化を示唆する示唆演出の実行が制限される。このため、変動中表示が、ある程度期待度が高い態様に変化している場合には、必要以上に示唆演出を実行しないようにすることができる。
1 パチンコ遊技機
5 液晶表示器
7 可動役物
11 第1始動口
12 第2始動口
13 第1大入賞口
14 普通入賞口
16 ゲート
19 第2大入賞口
41 第1特別図柄表示器
42 第2特別図柄表示器
51 装飾図柄
55 保留フレーム画像
551〜554 保留表示領域
550 変動中表示領域
56 背景画像
57 標準保留画像
58 特定保留画像
60 アーム
100 遊技制御基板
101 メインCPU
130 演出制御基板
131 サブCPU
150 ランプ制御基板
191 第1羽根部材
192 第2羽根部材
195 V領域
本発明に係る遊技機は、所定条件が成立すると、取得情報を取得する取得手段と、始動条件が成立すると、前記取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段と、前記始動条件の成立に応じて、図柄表示手段において所定の図柄を変動させてから停止させることにより、前記特別遊技判定の結果を報知する図柄表示制御手段と、前記図柄が変動されているときに前記取得手段によって前記取得情報が取得された場合、当該取得情報を記憶して前記特別遊技判定の権利として保留する保留記憶手段と、前記始動条件が成立する前に、前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定(以下、事前判定)を行う事前判定手段と、前記保留記憶手段に保留された特別遊技判定の権利に対応する保留表示を表示する保留表示制御手段と、前記事前判定の結果に基づいて、前記保留表示の表示態様を変化させることが可能な保留変化制御手段と、を備え、前記保留変化制御手段は、特別遊技が行われる期待度を段階的に示すことが可能な複数の表示態様のうち、何れかの表示態様に前記保留表示を変化させる保留変化演出を実行可能な保留変化実行手段と、前記保留変化実行手段によって前記保留表示が変化される前に、当該保留表示が変化される可能性を示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、を含み、前記複数の表示態様は、第1表示態様と、当該第1表示態様よりも前記期待度が高いことを示す第2表示態様と、当該第2表示態様よりも前記期待度が高いことを示す第3表示態様とを少なくとも含み、前記保留変化実行手段は、前記保留表示を前記第1表示態様から前記第2表示態様に変化させる保留変化演出よりも、前記保留表示を前記第2表示態様から前記第3表示態様に変化させる保留変化演出を実行し難く、前記示唆演出実行手段は、前記保留表示が、前記期待度が特定の段階を示す表示態様で表示されていると、当該特定の段階を示す表示態様で表示されている保留表示がさらに変化される可能性を示唆する示唆演出実行しない

Claims (2)

  1. 所定条件が成立すると、取得情報を取得する取得手段と、
    始動条件が成立すると、前記取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段と、
    前記始動条件の成立に応じて、図柄表示手段において所定の図柄を変動させてから停止させることにより、前記特別遊技判定の結果を報知する図柄表示制御手段と、
    前記図柄が変動されているときに前記取得手段によって前記取得情報が取得された場合、当該取得情報を記憶して前記特別遊技判定の権利として保留する保留記憶手段と、
    前記始動条件が成立する前に、前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定(以下、事前判定)を行う事前判定手段と、
    前記保留記憶手段に保留された特別遊技判定の権利に対応する保留表示を表示する保留表示制御手段と、
    前記事前判定の結果に基づいて、前記保留表示の表示態様を変化させることが可能な保留変化制御手段と、を備え、
    前記保留変化制御手段は、
    特別遊技が行われる期待度を段階的に示すことが可能な複数の表示態様のうち、何れかの表示態様に前記保留表示を変化させる保留変化実行手段と、
    前記保留変化実行手段によって前記保留表示が変化される前に、当該保留表示が変化されることを示唆する示唆演出を行う示唆演出実行手段と、を含み、
    前記示唆演出実行手段は、前記保留表示が、前記期待度が特定の段階を示す表示態様で表示されていると、当該特定の段階を示す表示態様で表示されている保留表示がさらに変化されることを示唆する示唆演出の実行を制限する、遊技機。
  2. 所定条件が成立すると、取得情報を取得する取得手段と、
    始動条件が成立すると、前記取得情報に基づいて、特別遊技を行うか否かの特別遊技判定を行う判定手段と、
    前記始動条件の成立に応じて、図柄表示手段において所定の図柄を変動させてから停止させることにより、前記特別遊技判定の結果を報知する図柄表示制御手段と、
    前記図柄が変動されているときに前記取得手段によって前記取得情報が取得された場合、当該取得情報を記憶して前記特別遊技判定の権利として保留する保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段に保留された特別遊技判定の権利に対応する保留表示を表示する保留表示制御手段と、
    前記保留表示を、当該保留表示に対応する前記図柄の変動が開始された後も、変動中表示として表示する変動中表示制御手段と、
    前記特別遊技判定の結果に基づいて、前記変動中表示の表示態様を変化させることが可能な変化制御手段と、を備え、
    前記変化制御手段は、
    特別遊技が行われる期待度を段階的に示すことが可能な複数の表示態様のうち、何れかの表示態様に前記変動中表示を変化させる変化実行手段と、
    前記変化実行手段によって前記変動中表示が変化される前に、当該変動中表示が変化されることを示唆する示唆演出を行う示唆演出実行手段と、を含み、
    前記示唆演出実行手段は、前記変動中表示が、前記期待度が特定の段階を示す表示態様で表示されていると、当該特定の段階を示す表示態様で表示されている変動中表示がさらに変化されることを示唆する示唆演出の実行を制限する、遊技機。
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