JP5991472B2 - 外観変化抑制錠剤及びその製造方法、並びに錠剤の外観変化抑制方法 - Google Patents

外観変化抑制錠剤及びその製造方法、並びに錠剤の外観変化抑制方法 Download PDF

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Description

本発明は、少なくとも1種の吸水性アミノ酸又はその塩を含有する外観変化抑制錠剤及びその製造方法に関する。
近年、不規則な食生活や美容への意識の高まりに伴い、必要な栄養素を効率的に補給するため、アミノ酸、ビタミン、ミネラル等の栄養素を含有する栄養補助食品やサプリメントの需要が高まっている。また、これらの剤形としては、簡便に摂取可能な錠剤が好まれている。
従来、プロリン、ヒスチジン等の吸水性アミノ酸を含有する錠剤では、保存中に錠剤の色調が褐色に変化するという問題がある。このような錠剤の色調の変化は、商品としての価値を低下させてしまうという問題がある。そこで、前記保存中の錠剤の色調の変化を防ぐ方法として、吸水性アミノ酸を含有する顆粒をエタノール可溶性かつ水難溶性被覆剤で被覆し、更に得られた錠剤に糖衣を施す方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、前記提案では、作業工程が複雑であり、かつ、錠剤の作製に長時間を要するという問題がある。
一方、造粒工程では様々な粉末を用いて造粒が行われるが、その際、粉末の粒径が異なったりすると粉末の流動性が低下し、その結果、得られる顆粒が不均一化してしまったりすることがある。そこで、粉末の流動性が低下することを防ぐために流動化剤(流動化助剤、固化防止剤と称されることもある)が用いられており、前記流動化剤の1つとして、ケイ酸塩が知られている。
これまでに、プロリン等の吸水性アミノ酸を含有していても、容易に短時間で製造することができ、保存中の外観変化を抑制することができる外観変化抑制錠剤及びその製造方法は、未だ提供されておらず、速やかな開発が求められている。
特開2005−298373号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、少なくとも1種の吸水性アミノ酸又はその塩を含有する錠剤における斑点や褐変といった外観変化を抑制することができ、かつ、容易に短時間で製造することができる外観変化抑制錠剤及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、粉末の流動化剤として知られていたケイ酸塩を吸水性アミノ酸又はその塩と組み合わせることにより、予想外にも錠剤の褐変や斑点といった外観変化を抑制することができることを見出した。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 少なくとも1種の吸水性アミノ酸又はその塩と、外観変化抑制剤とを混合する工程と、
前記混合工程で得られた混合物を造粒する工程と、
前記造粒工程で得られた顆粒を打錠する工程とを含み、
前記外観変化抑制剤がケイ酸塩であることを特徴とする外観変化抑制錠剤の製造方法である。
<2> 吸水性アミノ酸又はその塩に対するケイ酸塩の量が、質量比(ケイ酸塩/吸水性アミノ酸又はその塩)で、0.01〜10.0である前記<1>に記載の外観変化抑制錠剤の製造方法である。
<3> 外観変化が、斑点及び褐変の少なくともいずれかである前記<1>から<2>のいずれかに記載の外観変化抑制錠剤の製造方法である。
<4> 更に、少なくとも1種の吸水性アミノ酸又はその塩以外のアミノ酸又はその塩と、少なくとも1種のビタミン類と、少なくとも1種のミネラルとを含む前記<1>から<3>のいずれかに記載の外観変化抑制錠剤の製造方法である。
<5> 顆粒が被覆剤で被覆されていない前記<1>から<4>のいずれかに記載の外観変化抑制錠剤の製造方法である。
<6> 錠剤に糖衣が施されていない前記<1>から<5>のいずれかに記載の外観変化抑制錠剤の製造方法である。
<7> 前記<1>から<6>のいずれかに記載の製造方法により製造されたことを特徴とする外観変化抑制錠剤である。
<8> 少なくとも1種の吸水性アミノ酸又はその塩と、外観変化抑制剤とを含有し、
前記外観変化抑制剤がケイ酸塩であり、
前記吸水性アミノ酸又はその塩に対する前記ケイ酸塩の量が、質量比(ケイ酸塩/吸水性アミノ酸又はその塩)で、0.01〜10.0であることを特徴とする外観変化抑制錠剤である。
<9> 外観変化が、斑点及び褐変の少なくともいずれかである前記<7>から<8>のいずれかに記載の外観変化抑制剤である。
<10> 更に、少なくとも1種の吸水性アミノ酸又はその塩以外のアミノ酸又はその塩と、少なくとも1種のビタミン類と、少なくとも1種のミネラルとを含む前記<7>から<9>のいずれかに記載の外観変化抑制錠剤である。
<11> 顆粒が被覆剤で被覆されていない前記<7>から<10>のいずれかに記載の外観変化抑制錠剤である。
<12> 錠剤に糖衣が施されていない前記<7>から<11>のいずれかに記載の外観変化抑制錠剤である。
<13> 少なくとも1種の吸水性アミノ酸又はその塩と、外観変化抑制剤とを混合する工程と、
前記混合工程で得られた混合物を造粒する工程と、
前記造粒工程で得られた顆粒を打錠する工程とを含み、
前記外観変化抑制剤がケイ酸塩であることを特徴とする吸水性アミノ酸又はその塩含有錠剤の外観変化抑制方法である。
<14> 吸水性アミノ酸又はその塩に対するケイ酸塩の量が、質量比(ケイ酸塩/吸水性アミノ酸又はその塩)で、0.01〜10.0である前記<13>に記載の吸水性アミノ酸又はその塩含有錠剤の外観変化抑制方法である。
<15> 外観変化が、斑点及び褐変の少なくともいずれかである前記<13>から<14>のいずれかに記載の吸水性アミノ酸又はその塩含有錠剤の外観変化抑制方法である。
<16> 更に、少なくとも1種の吸水性アミノ酸又はその塩以外のアミノ酸又はその塩と、少なくとも1種のビタミン類と、少なくとも1種のミネラルとを含む前記<13>から<15>のいずれかに記載の吸水性アミノ酸又はその塩含有錠剤の外観変化抑制方法である。
<17> 顆粒が被覆剤で被覆されていない前記<13>から<16>のいずれかに記載の吸水性アミノ酸又はその塩含有錠剤の外観変化抑制方法である。
<18> 錠剤に糖衣が施されていない前記<13>から<17>のいずれかに記載の吸水性アミノ酸又はその塩含有錠剤の外観変化抑制方法である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、少なくとも1種の吸水性アミノ酸又はその塩を含有する錠剤における斑点や褐変といった外観変化を抑制することができ、かつ、容易に短時間で製造することができる外観変化抑制錠剤及びその製造方法を提供することができる。
図1は、試験例1−2の保存試験の結果を示す図である。 図2は、実施例1の保存試験Aの開始時の錠剤の状態を示す図である。 図3は、実施例1の保存試験Aの開始2ヶ月間経過後の錠剤の状態を示す図である。 図4は、実施例1の保存試験Bの結果を示す図である。
(外観変化抑制錠剤及びその製造方法)
本発明の外観変化抑制錠剤は、少なくとも1種の吸水性アミノ酸又はその塩と、外観変化抑制剤とを少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
本発明の外観変化抑制錠剤の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、本発明の外観変化抑制錠剤の製造方法が好ましい。
以下、本発明の外観変化抑制錠剤の製造方法の説明と併せて本発明の外観変化抑制錠剤についても説明する。
<外観変化抑制錠剤の製造方法>
本発明の外観変化抑制錠剤の製造方法は、混合工程と、造粒工程と、打錠工程とを少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
<<混合工程>>
前記混合工程は、少なくとも1種の吸水性アミノ酸又はその塩と、外観変化抑制剤とを混合する工程であり、必要に応じて、更にその他の成分を混合してもよい。前記吸水性アミノ酸又はその塩と、前記外観変化抑制剤とを混合することにより、錠剤に斑点が生じたり、錠剤が褐変することを抑制することができる。
なお、本明細書では、便宜上、前記混合工程と、前記造粒工程とを分けて記載しているが、前記吸水性アミノ酸又はその塩と、前記外観変化抑制剤との混合が、造粒を行う前に行なわれていればよい。
前記混合工程は、1段階で行なってもよいし、2段階以上に分けて行なってもよい。
前記混合する方法としては、特に制限はなく、常法により混合することができる。前記混合には、装置を用いることができ、該装置としては、例えば、コンテナタンブラー(山崎金属産業株式会社製)、V型混合機(株式会社徳寿工作所製)、ボーレ コンテナミキサー(寿工業株式会社製)等が挙げられる。
前記混合工程の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10℃〜35℃が好ましく、15℃〜30℃がより好ましい。前記混合工程の温度が、10℃未満であると、結露が生じ、原料がぬれてしまうことがあり、35℃を超えると、各成分の安定性に影響することがある。
前記混合工程の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5分間〜50分間が好ましく、10分間〜40分間がより好ましい。前記混合工程の時間が、5分間未満であると、各原料を均一に混合することができないことがあり50分間を超えると、粒度の違いによる分級が起こり、均一状態から外れることがある。
−吸水性アミノ酸又はその塩−
前記吸水性アミノ酸とは、水をよく吸収する性質、空気中の水分乃至湿気をよく吸収乃至吸収する性質、少量の吸水乃至吸湿により潮解性や粘着性を呈する性質を有するアミノ酸をいう。
前記吸水性アミノ酸の具体例としては、プロリン、リジン、アルギニン、グルタミン酸、ヒスチジン、システイン(シスチンを含む)、オルニチン等が挙げられる。
前記吸水性アミノ酸の塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等の無機酸又は有機酸との塩、ナトリウム塩、カリウム塩等の塩基との塩等が挙げられ、具体的には、アルギニン−グルタミン酸塩、リジン塩酸塩等が挙げられる。
前記吸水性アミノ酸は、その塩であってもよく、吸水性アミノ酸とその塩とを併用してもよい。
前記外観変化抑制錠剤は、前記吸水性アミノ酸又はその塩を少なくとも1種含有していればよいが、プロリン又はその塩を含むことが好ましい。
前記吸水性アミノ酸又はその塩の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、錠剤としたときに、1錠あたり、0.01質量%〜50質量%含まれることが好ましく、0.05質量%〜40質量%含まれることがより好ましく、0.1質量%〜30質量%含まれることが特に好ましい。
−外観変化抑制剤−
前記外観変化抑制剤は、ケイ酸塩である。
前記ケイ酸塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、メタケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム等が挙げられる。これらの中でも、ケイ酸カルシウムが好ましい。
前記ケイ酸カルシウムのメジアン径(d50)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、18μm〜32μmが好ましい。
前記ケイ酸カルシウムのゆるみ嵩密度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.07g/mL〜0.15g/mLが好ましい。
前記ケイ酸カルシウムの吸油量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、300mL/100g〜550mL/100gが好ましい。
前記メジアン径(d50)、ゆるみ嵩密度、及び吸油量を満たすケイ酸カルシウムとしては、例えば、下記式(1)で表されるケイ酸カルシウムが挙げられる。
2CaO・mSiO・nHO ・・・ 式(1)
ただし、前記式(1)中、1<m<2であり、2<n<3である。
前記ケイ酸カルシウムの市販品としては、例えば、フローライトR(富田製薬株式会社製)が挙げられる。
前記ケイ酸塩の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、錠剤としたときに、1錠あたり、0.01質量%〜10質量%含まれることが好ましく、0.05質量%〜5.0質量%含まれることがより好ましく、0.1質量%〜2.0質量%含まれることが特に好ましい。
−吸水性アミノ酸又はその塩と、ケイ酸塩との質量比−
前記吸水性アミノ酸又はその塩に対するケイ酸塩の量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、質量比(ケイ酸塩/吸水性アミノ酸又はその塩)で、0.01〜10.0が好ましく、0.1〜5.0がより好ましく、0.2〜2.0が特に好ましい。
<<造粒工程>>
前記造粒工程は、前記混合工程で得られた混合物を造粒する工程である。前記造粒工程では、必要に応じて、更にその他の成分を添加してもよい。
前記造粒の方法としては、前記混合物が造粒される限り特に制限はなく、目的に応じて公知の方法を適宜選択することができ、例えば、流動層造粒法、攪拌造粒法、乾式造粒法等が挙げられる。これらの中でも、流動層造粒法が好ましい。
前記造粒の方法の一態様としては、前記混合物、更に必要に応じて、その他の成分(以下、これらを合せて「造粒用末」と称することがある)を練合、捏和、及び/又は攪拌し、適宜選択した増粘剤を噴霧する方法が挙げられる。
前記増粘剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プルラン;キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール等の糖アルコール;トレハロース;パラチノース、イソマルト等の二糖類;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体;デキストリン;グアガム等のガム等が挙げられる。
前記増粘剤は、噴霧するために、溶解液乃至分散液(以下、「噴霧液」と称することがある。)とすることが好ましい。
前記増粘剤を溶解乃至分散するために用いる溶媒としては、特に制限はなく、使用する増粘剤の種類等に応じて適宜選択することができるが、例えば、水、エタノール等が挙げられる。
前記噴霧液の粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記噴霧液中の該増粘剤の濃度(固形分濃度)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記噴霧液の噴霧量としては、特に制限はなく、前記粘度や濃度等に応じて適宜選択することができる。
前記噴霧液の噴霧の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、使用する造粒装置に設けられた噴霧手段、例えば、スプレーガン、噴霧ノズル等から噴霧する方法等が好適に挙げられる。
なお、このとき、前記噴霧の条件としては、特に制限はなく、公知の条件を採用することができ、目的に応じてその噴霧量、噴霧する霧粒子(ミスト)の大きさ、噴霧時間、噴霧間隔等を適宜選択することができる。
前記造粒に用いる装置としては、特に制限はなく、公知の造粒装置の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、転動流動コーティング装置(例えば、転動流動コーティング装置−MP−01(株式会社パウレック製)等)、遠心流動型コーティング造粒装置(例えば、グラニュレックス(フロイント産業株式会社製)等)、複合型造粒コーティング装置(例えば、スパイラフロー(フロイント産業株式会社製)等)、流動層造粒乾燥装置(例えば、GPCG/WSG−CTシリーズ(株式会社パウレック製)等)、フローコーター(フロイント産業株式会社製)、微粒子コーティング・造粒装置−SFPシリーズ(株式会社パウレック製)、微粒子コーティング装置GPCG−SCPシリーズ(株式会社パウレック製)、撹拌混合造粒装置(例えば、バーチカルグラニュレーター(株式会社パウレック製)等)等が好適に挙げられる。これらの中でも、転動流動コーティング装置、流動層造粒乾燥装置が好ましい。
前記造粒工程の給気温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50℃〜100℃が好ましく、65℃〜90℃がより好ましい。前記給気温度が、50℃未満であると、前記造粒工程中の顆粒の乾燥効率が悪く、該顆粒が濡れすぎて造粒が進みすぎる(顆粒が大きくなりすぎる)ことや、ブロッキングが発生すること等があり、100℃を超えると、前記錠剤中の各種成分の安定性を損ねたり、造粒用末が焦げたりすることがある。
前記造粒工程の排気温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20℃〜45℃が好ましく、25℃以上40℃未満がより好ましい。前記排気温度が、20℃未満であると、前記造粒工程中の顆粒の乾燥効率が悪く、該顆粒が濡れすぎて造粒が進みすぎることや、ブロッキングが発生すること等があり、45℃を超えると、造粒が進まずに目的とする粒子径の顆粒が得られないことがある。
前記造粒工程の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、15分間〜50分間が好ましく、20分間〜40分間がより好ましい。前記造粒工程の時間が、15分間未満であると、造粒が不十分で目的とする粒子径の顆粒を得ることができないことがあり、50分間を超えると、顆粒が目的とする粒子径よりも大きくなることがある。
前記造粒工程で得られる顆粒(以下、造粒物と称することもある)のメジアン径(d50)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100μm〜700μmが好ましく、150μm〜400μmがより好ましい。
前記メジアン径(d50)は、レーザー回折・散乱式 粒子径・粒度分布測定装置 マイクロトラックMT3000II(日機装株式会社製)により測定することができる。
<<打錠工程>>
前記打錠工程は、前記造粒工程で得られた顆粒を打錠する工程である。
前記打錠工程における充填加圧時の圧力(打錠圧)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、6kg/cm〜20kg/cmが好ましく、12kg/cm〜16kg/cmがより好ましい。前記圧力が、6kg/cm未満であると、十分な硬度が得られず錠剤がもろくなることや、スティッキングが発生することがあり、20kg/cmを超えると、キャッピングが発生することがある。一方、前記圧力が、前記より好ましい範囲であると、十分な硬度の錠剤が得られ、スティッキングやキャッピングの発生を抑制できる等、打錠障害を抑制することができる点で有利である。
前記打錠に用いる装置としては、例えば、打錠機(例えば、HT−APSS型、HT−AP−MS型、HT−X−SS型、HT−X−MS型(以上、株式会社畑鉄工所製);VIRGO、AQUARIUS、LIBRA(以上、株式会社菊水製作所製))等が挙げられる。
<<その他の工程>>
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粉砕工程、乾燥工程、整粒工程、錠剤被覆工程等が挙げられる。
−粉砕工程−
前記粉砕工程は、前記造粒工程の前に、造粒物である顆粒の粒子径が大きくなりすぎないようコントロールするため、事前に粉砕する工程である。
前記粉砕する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粉砕式造粒機(パワーミル、株式会社ダルトン製)、スーパークリーンミル(株式会社奈良機械製作所製)等が挙げられる。
−乾燥工程−
前記乾燥工程は、前記造粒工程後の顆粒を乾燥させる工程である。前記乾燥工程を経ることにより、後に行われる前記打錠工程において、取り扱い性がよくなる点で有利である。
前記乾燥させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、風乾する方法、加熱乾燥法などが挙げられる。
−整粒工程−
前記整粒工程は、前記造粒工程後の顆粒を整粒し、均一な粒子径とする工程である。これにより、前記打錠工程において、取り扱い性がよくなる点で有利である。
前記整粒する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、所望の目開きを有する篩を用いる方法等が挙げられる。
−錠剤被覆工程−
前記錠剤被覆工程は、前記打錠工程で得られた錠剤を被覆剤で被覆する工程である。
前記被覆剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、セラック、ツェイン、セルロース誘導体(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等)等が挙げられる。
前記被覆する方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適宜選択することができる。前記被覆に用いる装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ハイコーター、ハイコーターFZ、アクアコーター(以上、フロイント産業株式会社製)、パウレックコーター、パウレックコーターEVO、ドリアコーター(以上、株式会社パウレック製)等が挙げられる。
<外観変化抑制錠剤>
本発明の外観変化抑制錠剤は、上記した本発明の外観変化抑制錠剤の製造方法により好適に製造することができる。
前記外観変化とは、錠剤に生じる斑点及び褐変の少なくともいずれかをいう。
前記斑点及び褐変が錠剤に生じたか否かは目視により確認することができる。
前記外観変化抑制錠剤の1錠の質量としては、特に制限はなく、配合する成分の数等に応じて適宜選択することができるが、150mg〜500mgが好ましく、200mg〜460mgがより好ましい。前記質量が、150mg未満であると、一日あたりの目安粒数が多くなり服用性が劣ることや、錠剤の取扱い性に劣ることがあり、500mgを超えると、錠剤が大きすぎて摂取しにくいことがある。
前記外観変化抑制錠剤の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、丸錠、三角錠、その他の異形錠等が挙げられる。
前記外観変化抑制錠剤の平均直径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、服用のしやすさの点で、6mm〜18mmが好ましく、7mm〜10mmがより好ましい。
前記外観変化抑制錠剤の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、服用のしやすさの点で、2mm〜7mmが好ましく、3mm〜6mmがより好ましい。
前記外観変化抑制錠剤は、前記顆粒が被覆されていてもよいし、被覆されていなくてもよいが、簡便かつ短時間で錠剤を製造することができる点で、顆粒が被覆されていないことが好ましい。
前記外観変化抑制錠剤は、前記錠剤に糖衣が施されていてもよいし、施されていなくてもよいが、簡便かつ短時間で錠剤を製造することができる点で、錠剤に糖衣が施されていないことが好ましい。
<<その他の成分>>
前記外観変化抑制錠剤における前記その他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記吸水性アミノ酸又はその塩以外のアミノ酸又はその塩、ビタミン類、ミネラル、機能性成分、各種ポリフェノール類、滑沢剤、崩壊剤、賦形剤、結合剤、固着剤、着色剤、pH調整剤、緩衝剤、酸化防止剤等が挙げられる。
本発明の外観変化抑制錠剤は、吸水性アミノ酸又はその塩に加えて、更に、吸水性アミノ酸又はその塩以外の少なくとも1種のアミノ酸又はその塩と、少なくとも1種のビタミン類と、少なくとも1種のミネラルとを含むことが好ましい。
前記その他の成分を添加する時期としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
また、前記その他の成分は、一度にまとめて添加してもよいし、複数回に分けて添加してもよい。
前記その他の成分の原料の状態としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−吸水性アミノ酸又はその塩以外のアミノ酸又はその塩−
前記吸水性アミノ酸又はその塩以外のアミノ酸又はその塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記吸水性アミノ酸以外のアミノ酸の具体例としては、アスパラギン酸、アラニン、チロシン、グリシン、セリン、ロイシン、フェニルアラニン、メチオニン、バリン、イソロイシン、スレオニン、トリプトファン、オルニチン、シトルリン等が挙げられる。
前記吸水性アミノ酸以外のアミノ酸の塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等の無機酸又は有機酸との塩、ナトリウム塩、カリウム塩等の塩基との塩等が挙げられ、具体的には、アスパラギン酸ナトリウム等が挙げられる。
前記吸水性アミノ酸又はその塩以外のアミノ酸又はその塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記吸水性アミノ酸又はその塩以外のアミノ酸又はその塩の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、錠剤としたときに、1錠あたり、0.01質量%〜50質量%含まれることが好ましく、0.05質量%〜40質量%含まれることがより好ましく、0.1質量%〜30質量%含まれることが特に好ましい。
−ビタミン類−
前記ビタミン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、ビタミンD、ビタミンE、ヘスペリジン、イノシトール等が挙げられる。
前記ビタミンAの原料の具体例としては、レチノール、レチナール、レチノイン酸、酢酸レチノール等が挙げられる。
前記ビタミンCの原料の具体例としては、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸マグネシウム、アスコルビン酸パルミテート、アスコルビン酸リン酸エステル等が挙げられる。
前記ビタミンBの原料の具体例としては、チアミン、チアミン硝酸塩、チアミン塩酸塩等が挙げられる。
前記ビタミンBの原料の具体例としては、リボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビン5’−リン酸エステルナトリウム等が挙げられる。
前記ビタミンBの原料の具体例としては、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキサールリン酸塩等が挙げられる。
前記ビタミンB12の原料の具体例としては、コバラミン、ヒドロキソコバラミン、アデノシルコバラミン、メチルコバラミン、シアノコバラミン、スルフィトコバラミン等が挙げられる。
前記ナイアシン(「ビタミンB」と称する場合がある。)の原料の具体例としては、ニコチン酸、ニコチン酸アミド等が挙げられる。
前記パントテン酸(「ビタミンB」と称する場合がある。)の原料の具体例としては、パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム等が挙げられる。
前記葉酸(「ビタミンB」と称する場合がある。)の原料の具体例としては、葉酸、葉酸カルシウム、5−メチルテトラヒドロ葉酸カルシウム、5−メチルテトラヒドロ葉酸等が挙げられる。
前記ビオチン(「ビタミンB」と称する場合がある。)の原料の具体例としては、ビオチン等が挙げられる。
前記ビタミンDの原料の具体例としては、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等が挙げられる。
前記ビタミンEの原料の具体例としては、α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、酢酸d−α−トコフェロール、酢酸l−α−トコフェロール、トコフェロール酢酸エステル等が挙げられる。
前記ビタミン類は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ビタミン類の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、錠剤としたときに、1錠あたり、0.01質量%〜50質量%含まれることが好ましく、0.05質量%〜45質量%含まれることがより好ましく、0.1質量%〜40質量%含まれることが特に好ましい。
−ミネラル−
前記ミネラルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、マンガン、銅、セレン、クロム、モリブデン等が挙げられる。
前記カルシウムの原料の具体例としては、貝カルシウム、サンゴカルシウム、ドロマイト等が挙げられる。
前記マグネシウムの原料の具体例としては、酸化マグネシウム、ドロマイト等が挙げられる。
前記亜鉛の原料の具体例としては、亜鉛含有酵母、グルコン酸亜鉛等が挙げられる。
前記鉄の原料の具体例としては、クエン酸アンモニウム第二鉄、塩化第二鉄、クエン酸第二鉄、リン酸第二鉄、ピロリン酸第一鉄、ピロリン酸第二鉄、硫酸第二鉄、アスコルビン酸第一鉄、カルボン酸第一鉄、クエン酸第一鉄、フマル酸第一鉄、グルコン酸第一鉄、乳酸第一鉄、硫酸第一鉄、水酸化第二鉄、酸化第二鉄等が挙げられる。
前記マンガンの原料の具体例としては、マンガン含有酵母等が挙げられる。
前記銅の原料の具体例としては、銅含有酵母、グルコン酸銅等が挙げられる。
前記セレンの原料の具体例としては、セレン含有酵母等が挙げられる。
前記クロムの原料の具体例としては、クロム含有酵母等が挙げられる。
前記モリブデンの原料の具体例としては、モリブデン含有酵母等が挙げられる。
前記ミネラルは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ミネラルの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、錠剤としたときに、1錠あたり、0.01質量%〜50質量%含まれることが好ましく、0.05質量%〜45質量%含まれることがより好ましく、0.1質量%〜40質量%含まれることが特に好ましい。
前記機能性成分、各種ポリフェノール類、滑沢剤、崩壊剤、賦形剤、結合剤、固着剤、着色剤、pH調整剤、緩衝剤、及び酸化防止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記機能性成分、各種ポリフェノール類、滑沢剤、崩壊剤、賦形剤、結合剤、固着剤、着色剤、pH調整剤、緩衝剤、及び酸化防止剤のそれぞれの含有量としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記機能性成分の具体例としては、コエンザイムQ10、α−リポ酸、L−カルニチン、コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチン、ウコン、グルコサミン、コンドロイチン等が挙げられる。
前記滑沢剤の具体例としては、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、タルク、微粒二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、植物油脂、硬化油等が挙げられる。
前記賦形剤の具体例としては、乳糖、ビール酵母、デキストリン、コーンスターチ等のデンプン等が挙げられる。
前記結合剤の具体例としては、デキストリン;天然多糖類;結晶セルロース;結晶セルロース・軽質無水ケイ酸(結晶セルロースに軽質無水ケイ酸を付着させたもの);ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体;還元麦芽糖水あめ;キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール等の糖アルコール;トレハロース;パラチノース、イソマルト等の二糖類;大豆多糖類;とうもろこしタンパク等が挙げられる。
前記着色剤の具体例としては、酸化チタン、酸化鉄等が挙げられる。
前記pH調整剤及び前記緩衝剤の具体例としては、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等が挙げられる。
(外観変化抑制方法)
本発明の吸水性アミノ酸又はその塩含有錠剤の外観変化抑制方法は、混合工程と、造粒工程と、打錠工程とを少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
前記混合工程、前記造粒工程、前記打錠工程、前記その他の工程は、上述した外観変化抑制錠剤の製造方法に記載のものと同様に行うことができる。また、前記各工程の好ましい態様も上述した外観変化抑制錠剤の製造方法に記載のものと同様とすることができる。
また、前記吸水性アミノ酸又はその塩含有錠剤の外観変化抑制方法における前記吸水性アミノ酸又はその塩含有錠剤の態様、及び好ましい態様も上述した外観変化抑制錠剤に記載のものと同様とすることができる。
以下に本発明の実施例等を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例等に何ら限定されるものではない。
(試験例1−1)
<混合工程>
混合装置として、ボーレ コンテナミキサー(寿工業株式会社製)を用い、以下の混合条件で、下記組成及び配合量(混合物あたり)となるように混合し、混合物を得た。
〔混合条件〕
・ 温度 : 25℃
・ 時間 : 5分間
〔組成〕
・ リジン塩酸塩 3.91質量%
(L−リジン塩酸塩、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ ロイシン 3.73質量%
(L−ロイシン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ フェニルアラニン 3.69質量%
(L−フェニルアラニン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ メチオニン 3.66質量%
(L−メチオニン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ バリン 2.67質量%
(L−バリン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ イソロイシン 2.63質量%
(L−イソロイシン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ スレオニン 1.84質量%
(L−トレオニン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ トリプトファン 1.06質量%
(L−トリプトファン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ ヒスチジン 2.18質量%
(L−ヒスチジン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ アルギニン−グルタミン酸塩 5.69質量%
(L−アルギニンL−グルタミン酸塩、協和発酵バイオ株式会社製)
・ アスパラギン酸ナトリウム 1.97質量%
(L−アスパラギン酸ナトリウム、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ アラニン 4.80質量%
(DL−アラニン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ シスチン 0.39質量%
(L−シスチン(CF−3)、日本理化学薬品株式会社製)
・ プロリン 1.27質量%
(L−プロリン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ チロシン 0.14質量%
(L−チロシン、日本理化学薬品株式会社製)
・ グリシン 4.12質量%
(グリシンP、有機合成薬品工業株式会社製)
・ セリン 0.85質量%
(L−セリン、協和発酵バイオ株式会社製)
・ ビタミンA 0.53質量%
(ドライビタミンAアセテート32.6万IU/g、BASFジャパン株式会社製)
・ ビタミンC 7.14質量%
(ビタミンC顆粒−97、BASFジャパン株式会社製)
・ ビタミンB 1.02質量%
(ビタミンB(リボフラビンFP)、BASFジャパン株式会社製)
・ ビタミンB12 0.29質量%
(VB12・1000倍散、オルガノ株式会社製)
・ パントテン酸カルシウム 0.63質量%
(パントテン酸カルシウム、第一ファインケミカル株式会社製)
・ ビタミンD 0.09質量%
(ドライビタミンD3、三菱化学フーズ株式会社製)
・ 酢酸ビタミンE 1.50質量%
(トコフェロール酢酸エステル50%末、BASFジャパン株式会社製)
・ 貝カルシウム 22.55質量%
(未焼成カルシウム(ホタテ末)、株式会社エヌシーコーポレーション製)
・ デキストリン 4.51質量%
(パインデックス(登録商標)#100、松谷化学株式会社製)
・ 酸化マグネシウム 7.44質量%
(酸化マグネシウム 重質(細粒)STS、富田製薬株式会社製)
・ グルコン酸亜鉛 4.82質量%
(グルコン酸亜鉛、富田製薬株式会社製)
・ ピロリン酸鉄 1.09質量%
(ピロリン酸第二鉄、富田製薬株式会社製)
・ 還元パラチノース 3.79質量%
(粉末還元パラチノースPNP、三井製糖株式会社製)
合計 100.00質量%
<造粒工程>
−造粒用噴霧液の調製−
造粒用噴霧液として、プルラン(林原商事社製)を6.0質量%含む水溶液を調製した。
−造粒−
前記混合物を、流動層造粒装置(転動流動コーティング装置−MP−01、株式会社パウレック製)に入れ、前記造粒用噴霧液を下記造粒条件で均一に散布しながら造粒加工し、顆粒を調製した。前記顆粒のメジアン径(d50)をレーザー回折・散乱式 粒子径・粒度分布測定装置 マイクロトラックMT3000II(日機装株式会社製)により測定したところ、350μmだった。
〔造粒条件〕
・ 給気温度 : 70℃
・ 排気温度 : 35℃
・ 噴霧速度 : 5mL/分間
・ 合計噴霧時間 : 30分間
前記顆粒における各成分の組成は、以下の通りである。
〔組成〕
・ リジン塩酸塩 3.90質量%
・ ロイシン 3.72質量%
・ フェニルアラニン 3.67質量%
・ メチオニン 3.65質量%
・ バリン 2.66質量%
・ イソロイシン 2.62質量%
・ スレオニン 1.84質量%
・ トリプトファン 1.06質量%
・ ヒスチジン 2.17質量%
・ アルギニン−グルタミン酸塩 5.67質量%
・ アスパラギン酸ナトリウム 1.97質量%
・ アラニン 4.78質量%
・ シスチン 0.39質量%
・ プロリン 1.27質量%
・ チロシン 0.14質量%
・ グリシン 4.11質量%
・ セリン 0.84質量%
・ ビタミンA 0.53質量%
・ ビタミンC 7.11質量%
・ ビタミンB 1.01質量%
・ ビタミンB12 0.29質量%
・ パントテン酸カルシウム 0.63質量%
・ ビタミンD 0.09質量%
・ 酢酸ビタミンE 1.50質量%
・ 貝カルシウム 22.46質量%
・ デキストリン 4.49質量%
・ 酸化マグネシウム 7.41質量%
・ グルコン酸亜鉛 4.80質量%
・ ピロリン酸鉄 1.08質量%
・ プルラン 0.38質量%
・ 還元パラチノース 3.76質量%
合計 100.00質量%
<乾燥工程、整粒工程>
前記顆粒を、水分量が2質量%以下になるまで90℃にて乾燥し、目開きが1.00mmの篩を用いて整粒を行った。
<打錠工程>
打錠機(HT−AP12SS−U、株式会社畑鉄工所製)を用い、常法により下記組成の打錠末を15kg/cmの圧力で充填加圧して打錠加工し、直径9mm、曲率半径(R)7.5mm、440mg/錠の丸錠を得た。
〔打錠末の組成〕
・ 前記整粒した顆粒 88.77質量%
・ セルロース 10.23質量%
(セオラスUF−F711、旭化成ケミカルズ株式会社製)
・ ステアリン酸カルシウム(滑沢剤、堺化学工業株式会社製) 1.00質量%
合計 100.00質量%
<錠剤被覆工程>
前記打錠工程で得られた丸錠を、錠剤フィルムコーティング機(HCT−LABO、フロイント産業株式会社製)を用い、被覆剤としてセラック(ラックグレーズ32E、日本シェラック工業株式会社製)を常法により、以下のようにして被覆し、442mgの試験例1−1の錠剤を得た。
〔被覆方法〕
・ 給気温度 : 36℃
・ 排気温度 : 30℃
・ 噴霧速度 : 3mL/分間
・ 合計噴霧時間 : 30分間
前記試験例1−1の錠剤1錠あたりの各成分の配合量と、配合率は以下の通りである。
〔配合量(配合率)〕
・ リジン塩酸塩 15.22mg(3.44質量%)
・ ロイシン 14.52mg(3.29質量%)
・ フェニルアラニン 14.34mg(3.24質量%)
・ メチオニン 14.26mg(3.23質量%)
・ バリン 10.38mg(2.35質量%)
・ イソロイシン 10.25mg(2.32質量%)
・ スレオニン 7.17mg(1.62質量%)
・ トリプトファン 4.14mg(0.94質量%)
・ ヒスチジン 8.49mg(1.92質量%)
・ アルギニン−グルタミン酸塩 22.18mg(5.02質量%)
・ アスパラギン酸ナトリウム 7.70mg(1.74質量%)
・ アラニン 18.70mg(4.23質量%)
・ シスチン 1.50mg(0.34質量%)
・ プロリン 4.97mg(1.12質量%)
・ チロシン 0.53mg(0.12質量%)
・ グリシン 16.06mg(3.63質量%)
・ セリン 3.30mg(0.75質量%)
・ ビタミンA 2.07mg(0.47質量%)
・ ビタミンC 27.76mg(6.28質量%)
・ ビタミンB 3.96mg(0.90質量%)
・ ビタミンB12 1.14mg(0.26質量%)
・ パントテン酸カルシウム 2.46mg(0.56質量%)
・ ビタミンD 0.35mg(0.08質量%)
・ 酢酸ビタミンE 5.85mg(1.32質量%)
・ 貝カルシウム 87.74mg(19.85質量%)
・ デキストリン 17.56mg(3.97質量%)
・ 酸化マグネシウム 28.95mg(6.55質量%)
・ グルコン酸亜鉛 18.74mg(4.24質量%)
・ ピロリン酸鉄 4.22mg(0.95質量%)
・ プルラン 1.50mg(0.34質量%)
・ 還元パラチノース 14.41mg(3.26質量%)
・ セルロース 45.18mg(10.22質量%)
・ ステアリン酸カルシウム 4.40mg(1.00質量%)
・ セラック 2.00mg(0.45質量%)
合計 442.00mg(100.00質量%)
<保存試験>
前記試験例1−1の錠剤を、25℃、相対湿度(RH)45%、開放状態(トレイに載せた状態で静置)で50日間保存した。
その結果、前記試験例1−1の錠剤は、斑点が生じ、また、褐変していた。
(試験例1−2)
前記試験例1−1において、吸水性アミノ酸又はその塩及びその他アミノ酸又はその塩のみを造粒工程で造粒し、残りの原料は、打錠前に混合した以外は、試験例1−1と同様にして錠剤を製造し、前記試験例1−1の保存試験と同様に保存試験を行った。結果を図1に示す。図1から、吸水性アミノ酸とその他アミノ酸を造粒した場合では、錠剤に斑点が生じ、また、錠剤が褐変してしまうことがわかった。
(試験例1−3)
前記試験例1−1において、吸水性アミノ酸のみを造粒工程で造粒し、その他アミノ酸、及び残りの原料を打錠前に混合した以外は、試験例1−1と同様にして錠剤を製造し、前記試験例1−1の保存試験と同様に保存試験を行った。その結果、吸水性アミノ酸を造粒した場合では、錠剤に斑点が生じ、また、錠剤が褐変してしまうことがわかった。
(実施例1)
<混合工程>
混合装置として、ボーレ コンテナミキサー(寿工業株式会社製)を用い、下記組成及び配合量(混合物あたり)の混合物を得た。
なお、前記混合工程は、以下のようにして行った。
−混合(1)−
アルギニン−グルタミン酸塩、プロリン、及びケイ酸カルシウムを秤量後、目開きが
850mmの篩にかけた後、以下の混合条件で混合し、混合物(1)を得た。
〔混合条件〕
・ 温度 : 25℃
・ 時間 : 5分間
−混合(2)−
前記混合物(1)に、秤量後、目開きが850mmの篩にかけたアスパラギン酸ナトリウム、セリン、ヒスチジン、アラニン、シスチン、チロシン、グリシン、及び還元パラチノースを加え、以下の混合条件で混合し、混合物(2)を得た。
〔混合条件〕
・ 温度 : 25℃
・ 時間 : 5分間
〔組成〕
・ ヒスチジン 8.67質量%
(L−ヒスチジン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ アルギニン−グルタミン酸塩 22.61質量%
(L−アルギニンL−グルタミン酸塩、協和発酵バイオ株式会社製)
・ アスパラギン酸ナトリウム 7.84質量%
(L−アスパラギン酸ナトリウム、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ アラニン 19.06質量%
(DL−アラニン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ シスチン 1.55質量%
(L−シスチン(CF−3)、日本理化学薬品株式会社製)
・ プロリン 5.05質量%
(L−プロリン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ チロシン 0.54質量%
(L−チロシン、日本理化学薬品株式会社製)
・ グリシン 16.37質量%
(グリシンP、有機合成薬品工業株式会社製)
・ セリン 3.37質量%
(L−セリン、協和発酵バイオ株式会社製)
・ ケイ酸カルシウム 8.98質量%
(フローライトR 富田製薬株式会社製)
・ 還元パラチノース 5.96質量%
(粉末還元パラチノースPNP、三井製糖株式会社製)
合計 100.00質量%
<造粒工程>
−造粒用噴霧液の調製−
造粒用噴霧液として、プルラン(林原商事社製)を6.0質量%含む水溶液を調製した。
−造粒−
前記混合物を、流動層造粒装置(転動流動コーティング装置−MP−01、株式会社パウレック製)に入れ、前記造粒用噴霧液を下記造粒条件で均一に散布しながら造粒加工し、顆粒を調製した。前記顆粒1−1のメジアン径(d50)をレーザー回折・散乱式 粒子径・粒度分布測定装置 マイクロトラックMT3000II(日機装株式会社製)により測定したところ、280μmだった。
〔造粒条件〕
・ 給気温度 : 70℃
・ 排気温度 : 35℃
・ 噴霧速度 : 5mL/分間
・ 合計噴霧時間 : 30分間
前記顆粒における各成分の組成は、以下の通りである。
〔組成〕
・ ヒスチジン 8.54質量%
・ アルギニン−グルタミン酸塩 22.27質量%
・ アスパラギン酸ナトリウム 7.72質量%
・ アラニン 18.77質量%
・ シスチン 1.53質量%
・ プロリン 4.98質量%
・ チロシン 0.53質量%
・ グリシン 16.12質量%
・ セリン 3.32質量%
・ ケイ酸カルシウム 8.85質量%
・ 還元パラチノース 5.87質量%
・ プルラン 1.50質量%
合計 100.00質量%
<乾燥工程、整粒工程>
前記顆粒を、水分量が2質量%以下になるまで90℃にて乾燥し、目開きが1.00mmの篩を用いて整粒を行った。
<打錠工程>
打錠機(HT−AP12SS−U、株式会社畑鉄工所製)を用い、常法により下記組成の打錠末を15kg/cmの圧力で充填加圧して打錠加工し、直径9mm、曲率半径(R)7.5mm、440mg/錠の丸錠を得た。
〔打錠末の組成〕
・ 前記整粒した顆粒 22.61質量%
・ リジン塩酸塩 3.46質量%
(L−リジン塩酸塩、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ ロイシン 3.30質量%
(L−ロイシン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ フェニルアラニン 3.26質量%
(L−フェニルアラニン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ メチオニン 3.24質量%
(L−メチオニン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ バリン 2.36質量%
(L−バリン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ イソロイシン 2.33質量%
(L−イソロイシン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ スレオニン 1.63質量%
(L−トレオニン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ トリプトファン 0.94質量%
(L−トリプトファン、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)
・ ビタミンA 0.47質量%
(ドライビタミンAアセテート32.6万IU/g、BASFジャパン株式会社製)
・ ビタミンC 6.31質量%
(ビタミンC顆粒−97、BASFジャパン株式会社製)
・ ビタミンB 0.90質量%
(ビタミンB(リボフラビンFP)、BASFジャパン株式会社製)
・ ビタミンB12 0.26質量%
(VB12・1000倍散、オルガノ株式会社製)
・ パントテン酸カルシウム 0.56質量%
(パントテン酸カルシウム、第一ファインケミカル株式会社製)
・ ビタミンD 0.08質量%
(ドライビタミンD3、三菱化学フーズ株式会社製)
・ 酢酸ビタミンE 1.33質量%
(トコフェロール酢酸エステル50%末、BASFジャパン株式会社製)
・ 貝カルシウム 19.94質量%
(未焼成カルシウム(ホタテ末)、株式会社エヌシーコーポレーション製)
・ デキストリン 3.99質量%
(パインデックス(登録商標)#100、松谷化学株式会社製)
・ 酸化マグネシウム 6.58質量%
(酸化マグネシウム 重質(細粒)STS、富田製薬株式会社製)
・ グルコン酸亜鉛 4.26質量%
(グルコン酸亜鉛、富田製薬株式会社製)
・ ピロリン酸鉄 0.96質量%
(ピロリン酸第二鉄、富田製薬株式会社製)
・ セルロース 10.23質量%
(セオラスUF−F711、旭化成ケミカルズ株式会社製)
・ ステアリン酸カルシウム(滑沢剤、堺化学工業株式会社製) 1.00質量%
合計 100.00質量%
<錠剤被覆工程>
前記打錠工程で得られた丸錠を、錠剤フィルムコーティング機(HCT−LABO、フロイント産業株式会社製)を用い、被覆剤としてセラック(ラックグレーズ32E、日本シェラック工業株式会社製)を常法により、以下のようにして被覆し、442mgの実施例1の錠剤を得た。
〔被覆方法〕
・ 給気温度 : 36℃
・ 排気温度 : 30℃
・ 噴霧速度 : 3mL/分間
・ 合計噴霧時間 : 30分間
前記実施例1の錠剤1錠あたりの各成分の配合量と、配合率は以下の通りである。
〔配合量(配合率)〕
・ リジン塩酸塩 15.22mg(3.44質量%)
・ ロイシン 14.52mg(3.29質量%)
・ フェニルアラニン 14.34mg(3.24質量%)
・ メチオニン 14.26mg(3.23質量%)
・ バリン 10.38mg(2.35質量%)
・ イソロイシン 10.25mg(2.32質量%)
・ スレオニン 7.17mg(1.62質量%)
・ トリプトファン 4.14mg(0.94質量%)
・ ヒスチジン 8.49mg(1.92質量%)
・ アルギニン−グルタミン酸塩 22.18mg(5.02質量%)
・ アスパラギン酸ナトリウム 7.70mg(1.74質量%)
・ アラニン 18.70mg(4.23質量%)
・ シスチン 1.50mg(0.34質量%)
・ プロリン 4.97mg(1.12質量%)
・ チロシン 0.53mg(0.12質量%)
・ グリシン 16.06mg(3.63質量%)
・ セリン 3.30mg(0.75質量%)
・ ビタミンA 2.07mg(0.47質量%)
・ ビタミンC 27.76mg(6.28質量%)
・ ビタミンB 3.96mg(0.90質量%)
・ ビタミンB12 1.14mg(0.26質量%)
・ パントテン酸カルシウム 2.46mg(0.56質量%)
・ ビタミンD 0.35mg(0.08質量%)
・ 酢酸ビタミンE 5.85mg(1.32質量%)
・ 貝カルシウム 87.74mg(19.85質量%)
・ デキストリン 17.56mg(3.97質量%)
・ 酸化マグネシウム 28.95mg(6.55質量%)
・ グルコン酸亜鉛 18.74mg(4.24質量%)
・ ピロリン酸鉄 4.22mg(0.95質量%)
・ プルラン 1.50mg(0.34質量%)
・ ケイ酸カルシウム 8.80mg(1.99質量%)
・ 還元パラチノース 5.81mg(1.31質量%)
・ セルロース 44.98mg(10.18質量%)
・ ステアリン酸カルシウム 4.40mg(1.00質量%)
・ セラック 2.00mg(0.45質量%)
合計 442.00mg(100.00質量%)
<保存試験A>
前記実施例1の錠剤を、40℃、相対湿度75%、ボトル容器(材質:ポリエチレン)に充填した状態で2ヶ月間保存した。結果を図2及び図3に示す。図2は、保存開始時の錠剤の状態を示し、図3は保存開始から2ヶ月間経過後の状態を示す。
図2及び図3の結果から、外観変化抑制剤としてケイ酸カルシウムを配合した実施例1の錠剤では、吸水性アミノ酸を含有しているにもかかわらず錠剤の斑点及び褐変が抑制されており、外観変化抑制錠剤が得られることがわかった。
<保存試験B>
前記実施例1の錠剤を、25℃、相対湿度(RH)45%、開放状態(トレイに載せた状態で静置)で50日間保存した。結果を図4に示す。
図4の結果から、外観変化抑制剤としてケイ酸カルシウムを配合した実施例1の錠剤では、吸水性アミノ酸を含有しているにもかかわらず錠剤の斑点及び褐変が抑制されており、外観変化抑制錠剤が得られることがわかった。
(実施例2)
前記実施例1の混合工程において、ケイ酸カルシウム(フローライトR、富田製薬株式会社製)の使用量を8.98質量%から4.49質量%に変え、還元パラチノースの使用量を5.96質量%から10.45質量%に変えた以外は、実施例1と同様にして錠剤を作製した。
前記錠剤について、前記実施例1の保存試験A及びBと同様に保存試験を行ったところ、いずれの試験でも錠剤の斑点及び褐変が抑制されており、前記実施例1とは異なる配合でも外観変化抑制錠剤が得られることが確認できた。
なお、前記実施例2の錠剤1錠あたりの各成分の配合量及び配合率は、ケイ酸カルシウムが4.40mg(1.00質量%)、還元パラチノースが10.21mg(2.31質量%)となった以外は、実施例1と同様である。
(実施例3)
前記実施例1の工程において、錠剤被覆工程を行わなかった以外は、実施例1と同様にして錠剤を作製した。
前記錠剤について、前記実施例1の保存試験A及びBと同様に保存試験を行ったところ、いずれの試験でも錠剤の斑点及び褐変が抑制されており、前記実施例1とは異なる配合でも外観変化抑制錠剤が得られることが確認できた。
本発明の外観変化抑制錠剤は、吸水性アミノ酸又はその塩を含有するにも関わらず、錠剤における斑点や褐変を抑制することができるので、プロリン等の吸水性アミノ酸又はその塩の補給のために用いられる栄養補助食品やサプリメントに好適に利用可能である。
また、本発明の外観変化抑制錠剤の製造方法によれば、吸水性アミノ酸又はその塩を含有するにも関わらず、錠剤における斑点や褐変を抑制することができるので、商品価値の高い外観変化抑制錠剤の製造方法として好適に利用可能である。
また、本発明の外観変化抑制方法によれば、吸水性アミノ酸又はその塩を含有する錠剤の褐変や斑点といった外観変化を抑制することができるので、商品価値の高い外観変化抑制錠剤を得ることができる。

Claims (6)

  1. 少なくとも1種の吸水性アミノ酸又はその塩と、外観変化抑制剤とを混合する工程と、
    前記混合工程で得られた混合物を造粒する工程と、
    前記造粒工程で得られた顆粒を打錠する工程とを含み、
    前記外観変化抑制剤がケイ酸塩であり、
    前記吸水性アミノ酸又はその塩に対するケイ酸塩の量が、質量比(ケイ酸塩/吸水性アミノ酸又はその塩)で、0.1〜5.0であることを特徴とする外観変化抑制錠剤の製造方法。
  2. 吸水性アミノ酸又はその塩に対するケイ酸塩の量が、質量比(ケイ酸塩/吸水性アミノ酸又はその塩)で、0.1〜2.0である請求項1に記載の外観変化抑制錠剤の製造方法。
  3. 外観変化が、斑点及び褐変の少なくともいずれかである請求項1から2のいずれかに記載の外観変化抑制錠剤の製造方法。
  4. 錠剤の外観変化抑制方法であって、
    少なくとも1種の吸水性アミノ酸又はその塩と、外観変化抑制剤とを混合する工程と、
    前記混合工程で得られた混合物を造粒する工程と、
    前記造粒工程で得られた顆粒を打錠する工程とを含み、
    前記外観変化抑制剤がケイ酸塩であり、
    前記吸水性アミノ酸又はその塩に対するケイ酸塩の量が、質量比(ケイ酸塩/吸水性アミノ酸又はその塩)で、0.1〜5.0であることを特徴とする錠剤の外観変化抑制方法。
  5. 少なくとも1種の吸水性アミノ酸又はその塩と、外観変化抑制剤とを含有し、
    前記外観変化抑制剤がケイ酸塩であり、
    前記吸水性アミノ酸又はその塩に対する前記ケイ酸塩の量が、質量比(ケイ酸塩/吸水性アミノ酸又はその塩)で、0.1〜5.0であることを特徴とする外観変化抑制錠剤。
  6. 外観変化が、斑点及び褐変の少なくともいずれかである請求項5に記載の外観変化抑制錠剤。
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