JP5991122B2 - 防水性リモコン装置 - Google Patents
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Description
パブリックトイレで使用されるリモコン装置には、清掃作業等のため防水性が要求される。従来、パブリックトイレで使用される防水性リモコン装置としては、住宅と違い使用頻度が高いので電池切れによる感知不良を回避するためにトイレブース内の壁面に設置される壁埋め込み式の有線式リモコンが知られ、また、一般的にリモコン装置に用いられる赤外線送信装置を使用した赤外線式リモコンがパブリックの使用頻度の高さにより電池切れとなりやすいため、消費電力の比較的小さい壁掛け式の電波式無線リモコンが知られている。
このような電波式の無線リモコンにおいては、電池交換等がしやすい構造が必要であるために、ケースハンガから取り外しできるリモコンケースが必要であった。
このように構成された本発明においては、前面部材が壁面固定部材と嵌合して防水構造を形成する防水性リモコン装置の前出寸法を抑制することができ、使用者が防水性リモコン装置により怪我をする危険性を抑制して、使用者の使い勝手を向上することができる。
例えば、また、前面部材は、制御ユニットを自身に取り付けた状態で壁面固定部材に着脱自在に取付けられるので、前面部材及びこれに取り付けられた制御ユニットを壁面固定部材から取り外すことによって、制御ユニットが手元側に来ることになり、施工者が簡単にメンテナンスを行うことができ、施工者の使い勝手を向上することができる。
このように構成された本発明においては、保護カバーが制御ユニットを保護することができ、前面部材及びこれに取り付けられた制御ユニットを壁面固定部材から取り外すことによって、制御ユニットが手元側に来る場合に、使用者及び施工者が、制御ユニットを誤操作すること、及び不注意で制御ユニットの例えば基板に触れること及び水滴を付着させることによる故障を生じさせことを防ぎ、適切なメンテナンス作業を行うことができ、使用者及び施工者の使い勝手を向上することができる。
このように構成された本発明においては、前面部材が、制御ユニットを自身に取り付けた状態で壁面固定部材に着脱自在に取付けられるので、前面部材及びこれに取り付けられた制御ユニットを壁面固定部材から取り外すことによって、電池を備えた制御ユニットが手元側に来ることになり、使用者及び施工者が簡単に電池の交換を行うことができ、使用者及び施工者の使い勝手を向上することができる。
このように構成された本発明においては、前面部材が、壁面固定部材の頂部を、前面側に形成された前面壁と、この前面壁の頂部からほぼ水平方向後方へ張り出した頂面壁と、この頂面壁の後端部から壁面と壁面固定部材の頂部との間を垂下する後端垂下壁で覆うことによって、前面部材が壁面固定部材を上方から覆うように嵌合して防水しやすい構造を形成することができ、使用者及び施工者の使い勝手を向上することができる。
このように構成された本発明においては、前面部材と壁面固定部材とが嵌合するとき、壁面固定部材と後端垂下壁との間の幅が比較的狭く形成された幅狭部が、前面部材と壁面固定部材との嵌合を位置決めすることができ、壁面固定部材と後端垂下壁との間の幅が前記幅狭部より広く形成された幅広部が、壁面固定部材と後端垂下壁との間に幅狭部より広い空間を形成することによって、水が壁面から内部へ毛細管現象によって侵入することを抑制することができるので、より高い防水性能を有する防水性リモコン装置を提供することができ、使用者及び施工者の使い勝手を向上することができる。
このように構成された本発明においては、前面部材を前面部材の底面から壁面固定部材にネジ止めして固定することによって、確実に両者を固定することができると同時に、パブリック空間での防水性リモコン装置自身、前面部材及び前面部材によりカバーされている内部部品等の盗難を抑制することができる。
例えば、また、前面部材がその底面からネジ止めされる場合は、その上面からネジ止めされる場合と比較してネジ止めが目立ちにくく、いたずらなどでネジ止めを解除されてしまう可能性を低減でき、且つ意匠性に優れ、さらにその両側面からネジ止めされる場合と比較して、一箇所のネジ止めで確実に固定することができ、施工者の作業性がよく且つネジ止め個数が少ないので経済性にも優れている。
このように構成された本発明においては、送信ユニットが電波送信ユニットであるので、送信ユニットが赤外線送信ユニットである場合と比べて、電波送信ユニットを備える制御ユニットにおける消費電力を抑制することができ、制御ユニットに電気を供給する電池の寿命を延ばすことができる。
また、例えば、入力ユニットに手かざし式センサを採用する場合には、手かざし式センサを利用することで防水性リモコン装置に触れることなく便器洗浄を行うことが可能となるが、使用者が入力ユニットの前方に手をかざしている場合でも、電波送信ユニットが入力ユニットの上方に離間して配置されているので、電波の送信を妨げにくくなり、洗浄装置に洗浄命令を安定して送信することができる。
まず、図1乃至図3により、本発明の第1実施形態による手かざし式センサの入力ユニット及び無線式の送信ユニットを備えた防水性リモコン装置を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態による手かざし式センサの入力ユニット及び無線式の送信ユニットを備えた防水性リモコン装置をトイレブース内の壁面に設置した状態を示す図であり、図2は、本発明の第1実施形態による手かざし式センサの入力ユニット及び無線式の送信ユニットを備えた防水性リモコン装置を前方斜め上方から見た分解斜視図であり、図3は、本発明の第1実施形態による手かざし式センサの入力ユニット及び無線式の送信ユニットを備えた防水性リモコン装置を後方斜め上方から見た分解斜視図である。
防水性リモコン装置1は、制御ユニット8を自身の後面側(前面カバー部材の背面側)内部に装着した前面カバー部材12を、壁面4に予め固定された壁面固定部材6に対し、壁面固定部材6の頂部を覆うように上方から嵌合させて壁面固定部材6の下部までの全体を覆うように嵌合させることによって、一体化された箱形状(直方体形状)に形成されるようになっている。
この防水性リモコン装置1は、単独では十分な防水構造を形成していない前面カバー部材12を、単独では十分な防水構造を形成せず且つ壁面4に予め直付け固着された壁面固定部材6に対し、嵌合させることにより、良好な防水構造を完成させ、壁面に組みつけられた状態において防水構造を達成している防水性リモコン装置である。
壁面固定部材6は、壁面に沿った平板状の壁面固定板部6aと、壁面固定板部の上部に形成された背面側受け部6bと、この背面側受け部6b近傍から前方にほぼ水平方向に延びる前出頂面部6cと、壁面固定板部6aの底辺から前方にほぼ水平方向に延びる前出底面部6dと、壁面固定板部6aの右側辺から前方に延びる前出右側面部6eと、壁面固定板部6aの左側辺から前方に延びる前出左側面部6fとを備えている。
壁面固定板部6aは、ねじによりトイレブース3内の壁面4にねじ留め固定されるように形成され、電源配線及び信号配線等が壁面4裏の電源等から制御ユニット8まで有線接続される場合に、これらの配線を通すことができるような配線開口6kを形成している。
前出底面部6dは、前面カバー部材12の下方側から挿入されるネジ14によりネジ留め固定されるように形成されている。
入力ユニット16は、使用者の手指等が前方にかざされていることを赤外線を使用して検知する赤外線検知ユニットであり、使用者の手指等を検出するために赤外線を投光する投光部22と、赤外線を受光する受光部24と、円板形状に形成され且つ赤外線の光を透過させる透光板26と、意図する方向に進む赤外線光以外の赤外線光を遮光するようにラバーにより形成されたラバー支持部28と、を備えている。
図4は、本発明の第1実施形態による手かざし式センサの入力ユニット及び無線式の送信ユニットを備えた防水性リモコン装置におけるラバー支持部の構造部分を示す、図1のIV-IV線に沿って見た部分断面図である。
ラバー支持部28は、その上部が透光板26に接続され、その下部が基板20に接続され、外周形状がほぼ円形に形成され且つ、基板20上に筒状に立ち上がるように配置され、その内側領域が複数の領域に区分されて形成されている。例えば、ラバー支持部28は、投光部22から透光板26まで赤外線光を概ね直進させるように投光部22を収容する投光通路28aを形成し、透光板26から受光部24まで赤外線光を概ね直進させるように受光部24を収容する受光通路28bを形成している。従って、ラバー支持部28は、投光部22から投光された赤外線の光を、透光板26を通過させることなく受光部24で直接受光させないような遮光構造を形成している。また、透光板26付近から中に侵入しようとする水を、ラバー支持部28と、前面カバー部材12との間でシールすることができる。さらに、投光部22は、基板20上に配置され、投光部22とラバー支持部28との間が防水されるようにシールされるようになっている。ラバー支持部28によって、防水性の高い構造を有する防水性リモコン装置1を提供することができる。
このように、ラバー支持部28を、透光板26と、基板20の間に設置することにより、遮光と防水を兼ね備えた支持構造を実現することができる。
電波送信装置30は、入力ユニット16よりも上方に所定距離離間して取付けられている。電波送信装置30が、使用者が手指等を入力ユニット16前方にかざしているときに、その手指等が電波送信装置30の前方にかからないような所定距離だけ入力ユニット16から離間されているので、使用者が手指等を入力ユニット16前方に(入力ユニット16が壁面4に取付けられている場合の前側に)かざしているとき、電波送信装置30から送信される電波が使用者が手指等によって妨げられ、通信に不具合が生じることを抑制することができる。
このように、制御ユニット保護カバー10は、前面カバー部材12と組合せて防水構造を形成するように設けられた従来の壁面カバー部材部材とは異なる部材である。
図5は、本発明の第1実施形態による手かざし式センサの入力ユニット及び無線式の送信ユニットを備えた防水性リモコン装置を前面カバー部材と壁面固定部材とを嵌合した状態で後方斜め上方から見た斜視図であり、図6は、図5のVI-VI線に沿って見た拡大断面図であり、図7は、図5のVII-VII線に沿って見た部分拡大断面図である。
前面カバー部材12は、自身の内部に壁面固定部材6、制御ユニット8及び制御ユニット保護カバー10を収容しながら奥行き寸法(すなわち壁からの前出寸法)をなるべく小さく抑えるような薄型の形状に形成されている。前面カバー部材12は、自身の内部に壁面固定部材6の大部分を収容できるので、防水性リモコン装置1全体の前出寸法を抑えることができる。
この前面カバー部材12は、壁面固定部材6全体に対して使用者側の前面を覆う前面覆部12aと、壁面固定部材6の前出頂面部6c及び背面側受け部6bを覆うようにほぼ水平方向後方に張り出した頂面覆部12bと、前出底面部6dを下方から覆うように形成された底面覆部12cと、前出右側面部6eを覆う右側面覆部12dと、前出左側面部6fを覆う左側面覆部12eとを備えている。
前面覆部12aは、ほぼ長方形に形成され、中央近傍に入力ユニット16のラバー支持部28を埋め込むことができる円形開口部12fを形成し、頂面覆部12bは、前面覆部12aの背面側の頂部辺から後方に水平に突出して形成され、底面覆部12cは、前面覆部12aの背面側の底部辺から後方に水平に突出して形成され、右側面覆部12dは、前面覆部12aの背面側の右側辺から後方に水平に突出して形成され、左側面覆部12eは、前面覆部12aの背面側の左側辺から後方に水平に突出して形成されている。
このように、前面覆部12aの背面側の4辺から頂面覆部12b、底面覆部12c、右側面覆部12d及び左側面覆部12eが後方に張り出すように形成されているので、前面カバー部材12は、背面側に開放する凹形状に形成され、その背面側に基板20、電池32及び配線等を取付けることができる取付け空間12gを形成している。従って、この取付け空間12g内に、壁面固定部材6の壁面固定板部6a、前出頂面部6c、前出底面部6d、前出右側面部6e及び前出左側面部6fが、外周内側に嵌まり込むように配置できるようになっている。
先ず、前面カバー部材12の底面覆部12cは、その中央部近傍において、ネジ固定部12hを形成しており、このネジ固定部12hにおいてネジ14を下から上に貫通させて壁面固定部材6の前出底面部6dとネジ留め固定できるようになっている。底面覆部12cのネジ固定部12hに取り付けられるネジ14は、防水性リモコン装置1の正面方向、上方向及び/又は左右方向から見えにくく配置されているので、いたずらなどでネジ14をはずされてしまう可能性を低減でき、また、防水性リモコン装置1のパブリック環境において配置された場合の美観がよくなり、意匠性に優れている。さらに、ネジ14によって底面の1箇所を固定すればよいので、仮にネジ14を両側面においてネジ留めする場合のようにネジ留め箇所が2箇所必要になる場合と比べて、取付け者等の施工作業が軽減される。
先ず、壁面固定部材6の背面側受け部6b及び前面カバー部材12の頂面覆部12bについてさらに詳細に説明する。
壁面固定部材6の背面側受け部6bには、壁面固定部材6の前出頂面部6cと壁面固定板部6aとの間において、前出頂面部6cに接続され且つ前出頂面部6cの後方から立ち下がる第1立下り部6gと、第1立下り部6gから横方向に延びる平坦部6hと、平坦部6hの後方から立ち下がる第2立下り部6iと、第2立下り部6iから斜め下方に傾斜して延び且つ壁面固定板部に接続する傾斜部6jとが形成されている。
前面カバー部材12の頂面覆部12bは、ほぼ水平方向に後方に延びる上面壁12iと、この上面壁12iの後端辺から垂下する最も背面側の壁を形成する後端垂下壁12jとを備える。
さらに、後端垂下壁12jは、後端垂下壁12jの左右両端近傍に前面カバー部材12を壁面固定部材6上に嵌合するように位置決めさせる位置決め部12kを形成し、後端垂下壁12jの位置決め部12kより左右方向内側に水の侵入を抑制させる空間を形成する侵入抑制部12lを形成している。
前面カバー部材12の位置決め部12kと壁面固定部材6の背面側受け部6bの第2立下り部6iとの間には、水平方向に見て、比較的狭い幅W1の隙間空間を有する幅狭部13が形成されている。
前面カバー部材12の侵入抑制部12lと第1立下り部6gとの間には、水平方向に見て、位置決め部12kと第2立下り部6iとの間の幅W1よりも広い幅W2の水侵入抑制空間を有する幅広部15が形成されている。この幅広部15の水侵入抑制空間が、比較的広い幅W2の空間を形成するので、毛細管現象による水の内部への浸入がしにくい比較的広い空間が形成されており、矢印Aに示すような、毛細管現象による水の内部への浸入の流れの発生を抑制するようになっている。
従って、水が壁面4に沿って、前面カバー部材12及び壁面固定部材6の嵌合している状態において、前面カバー部材12と壁面固定部材6との間に形成された隙間に達した場合にも、侵入抑制部12lが、防水性リモコン装置1内部への水の浸入を抑制し、より高い防水性を有するようになっている。このとき、位置決め部12k付近で毛細管現象が発生して外部から水が浸入した場合であっても進入抑制部12lよりも防水性リモコン装置1内部への水の浸入を防止するために、進入抑制部12lは位置決め部12kよりも防水性リモコン装置1の内側の隙間空間を形成するように設けることが好ましい。
防水性リモコン装置1がパブリックトイレで使用されるとき、防水性リモコン装置1が頻繁にトイレブースの清掃作業が行われ濡れることも多く、またパブリック環境において使用者も多いため何らかの要因で濡れるような場合にも比較的高い防水性により自身内部への水の浸入を抑制できることが、防水性リモコン装置1の洗浄開始機能を維持する上で有用となっている。
防水性リモコン装置1を最初に設置する施工工事の際に、壁面固定部材6が、公衆トイレなどの、パブリックトイレ空間、各種洗浄装置の設置空間、トイレブース3等の壁面4に固定されている。
次に、防水性リモコン装置1の施工工事をする者、防水性リモコン装置1の設置をする者、防水性リモコン装置1をメンテナンス管理する者等(本発明において「施工者」という用語の意義には、最初の施工工事者の他、最初の施工工事後に、清掃、調整、工事等のさまざまな目的で、前面カバー部材12を壁面固定部材6に取付け又は取外し等する者を広義に含んでいる)は、前面カバー部材12を、トイレブース3等内の壁面4に固定されている壁面固定部材6に、壁面固定部材6を覆うように取付ける。
ここで、前面カバー部材12は、予め制御ユニット8及び制御ユニット保護カバー10が組み込まれて一体の部材に組み立てられている。
施工者は、前面カバー部材12を壁面固定部材6に取り付けた状態で、前面カバー部材12の底面からネジ止めすることで、ネジ14を目立たせないようにして防水性リモコン装置1の意匠性に優れさせ且つ1箇所のネジ止めで確実に固定し、両者を固定する。
このように、施工者は、前面カバー部材12を、壁面固定部材6に取り付けると、前面カバー部材12及び壁面固定部材6が一体化されて、防水性リモコン装置1が完成及び設置された状態となる。防水性リモコン装置1が設置された状態では、防水性リモコン装置1全体のトイレブース3内の壁面4からの前出寸法は、概ね前面カバー部材12の前後方向の長さとなっており、従来の防水性リモコン装置を構成する前面ケース部材、壁面側ケース部材、及びリモコンケースハンガーのうち壁面側ケース部材を省略するように構成されているので、前面カバー部材12を壁面固定部材6に取り付けた状態における防水性リモコン装置1の前出寸法が抑制されている。
施工者は、前面カバー部材12の底面覆部12cからネジ14を取外し、次いで前面カバー部材12を壁面固定部材6の下方から前方及び上方に向かって取り外す。
施工者が、前面カバー部材12を壁面固定部材6から取り外した状態では、施工者の手元に前面カバー部材12及び前面カバー部材12に取付けられている制御ユニット8等があり、トイレブース3内の壁面4には壁面固定部材6が固定されたままである。
施工者は、これら前面カバー部材12及び前面カバー部材12に取付けられている制御ユニット8等を手元で確認しながらメンテナンス(機器の不具合の調整や設定変更など)を簡単に行うことができ、さらに定期的に発生する電池交換についても、電池32が前面カバー部材12側に取付けられているので、施工者は、手元で電池32の交換を容易に行うことが出来る。
便器洗浄を行おうとする使用者が、防水性リモコン装置1の入力ユニット16における赤外線を投光する投光部22の前方且つ透光板26の前方空間に手指をかざすと、入力ユニット16の受光部24は赤外線を受光し、入力ユニット16を有する制御ユニット8は使用者の便器洗浄を行う意図を判断して、制御ユニット8の送信ユニット18の電波送信装置30によって便器洗浄装置2に洗浄開始命令を送信する。
便器洗浄装置2の制御部(図示せず)は、洗浄開始命令を受信すると、便器洗浄装置2の便器洗浄動作を開始させる。
上述した本発明の第1実施形態による防水性リモコン装置によれば、前面カバー部材12が壁面固定部材6と嵌合して防水構造を形成する防水性リモコン装置1を完成させ、壁面固定部材6が、従来の後側防水ケース部材とリモコンハンガとを一体化した機能を有し、従来の下防水ケース部材を省略するように構成されているので、前面カバー部材12を壁面固定部材6に取付けた状態における防水性リモコン装置1の前出寸法を抑制することができ、使用者が壁面4から前出する防水性リモコン装置1により怪我をする危険性を抑制して、使用者の使い勝手を向上することができる。
例えば、また、前面カバー部材12は、制御ユニット8を自身に取り付けた状態で壁面固定部材6に着脱自在に取付けられるので、前面カバー部材12及びこれに取り付けられた制御ユニット8を壁面固定部材6から取り外すことによって、制御ユニット8が手元側に来ることになり、施工者が簡単にメンテナンスを行うことができ、施工者の使い勝手を向上することができる。
例えば、また、前面カバー部材12がその底面覆部12cのネジ固定部12hからネジ止めされる場合は、その上面からネジ止めされる場合と比較してネジ止めが目立ちにくく、いたずら目的でネジ止めを解除される可能性を低減でき、且つ意匠性に優れ、さらにその両側面からネジ止めされる場合と比較して、一箇所のネジ止めで確実に固定することができ、施工者の作業性がよく且つネジ止め個数が少ないので経済性にも優れている。
また、例えば、入力ユニット16に赤外線センサを採用する場合には、赤外線センサを利用することで防水性リモコン装置1に触れることなく便器洗浄を行うことが可能となるが、使用者が入力ユニット16の投光部22の前方に手をかざしている場合でも、電波送信装置30が入力ユニット16の上方に離間して配置されているので、使用者の手指等による電波の送信を妨げにくくなり、便器洗浄装置2に洗浄命令を安定して送信することができる。
図8は、本発明の第2実施形態による押しボタン式スイッチの入力ユニット及び無線式の送信ユニットを備えた防水性リモコン装置を前方斜め上方から見た分解斜視図であり、図9は、本発明の第2実施形態による押しボタン式スイッチの入力ユニット及び無線式の送信ユニットを備えた防水性リモコン装置を後方斜め上方から見た分解斜視図であり、図10は、本発明の第2実施形態による押しボタン式スイッチの入力ユニット及び無線式の送信ユニットを備えた防水性リモコン装置における押しボタン部、ラバー支持部及びタクトスイッチを防水性リモコン装置を完成した状態でこれらの上部部分を拡大して側面断面により示す、部分拡大側面断面図である。第2実施形態による防水性リモコン装置は、上述した第1実施形態による防水性リモコン装置と構造がほぼ同じであるため、ここでは、本発明の第2実施形態の第1実施形態とは異なる点のみを説明し、同様な部分については図面に同じ参照符号を付して説明を省略する。
前面カバー部材12は、使用者側の前面を覆う前面覆部12aと、壁面固定部材6の前出頂面部6c及び背面側受け部6bを覆うようにほぼ水平方向に後方に張り出した頂面覆部12bと、底面覆部12cと、右側面覆部12dと、左側面覆部12eとを備え、前面覆部12aは、ほぼ長方形に形成され、前面覆部12aの中央近傍には、後述する入力ユニット116が取付けられる円形開口部12fが形成されている。
入力ユニット116は、使用者の手指等により押される押しボタン部134と、この押しボタン部134が押された場合の押し圧力により使用者の押しボタン操作を検出して信号を発生させるタクトスイッチ136と、押しボタン部134とタクトスイッチ136との間に配置され、押しボタン部134の受ける荷重のうちタクトスイッチ136が受ける荷重を制御するようにタクトスイッチ136に一部の荷重を伝達し、それ以外の荷重を外側に逃がすような構造を有するように形成されたラバー支持部128と、を備えている。
押しボタン部134は、使用者の手指等により押される荷重が直接かかる部分であり、パブリック環境(公衆トイレなどの環境)において防水性リモコン装置101が使用されることを想定しているので、強く押される或いは叩かれたりすることも想定され、例えば、成人男性が強く押した場合でも膨大な回数の使用回数に耐えることが要求されている。押しボタン部134は、その外周縁134aが前面カバー部材12の前面覆部12aに形成された円形開口部12fの上方において、押しボタン部134と円形開口部12fとの間に若干の隙間を形成するように位置決めされている。押しボタン部134が非常に大きな荷重を受ける場合には、押しボタン部134の外周縁134aが円形開口部12fに当接して、押しボタン部134が受ける荷重を前面カバー部材12に逃がすようになっている。
タクトスイッチ136は、基板120上に配置され、且つ押しボタン部134及びラバー支持部128の中心とタクトスイッチ136の中心が一致するように配置されている。タクトスイッチ136は、ラバー支持部128側から自身の中央が押される荷重によりスイッチがON状態を検出するようになっている。ここで、タクトスイッチ136自身は、大きな力で何度もおされることを想定して設計されていない。よって、タクトスイッチ136が、押しボタン部134において想定されているような荷重を直接受ける場合には長期間にわたる使用に耐えられず故障、破損等する可能性がある。
ラバー支持部128は、中心近傍のタクトスイッチ136の上部に形成される中心部128aと、その上面において押しボタン部134と当接する第1環状リブ128bと、第1環状リブ128bよりも外側に環状に形成され且つその上面において押しボタン部134と当接する第2環状リブ128cと、ラバー支持部128の厚みを比較的薄くしている薄肉部128dと、ラバー支持部128の厚みを比較的厚くしている厚肉部128eと、外縁に形成された外縁部128fとを備えている。
ラバー支持部128の中心部128aは、この中心部128aが下降する場合にタクトスイッチ136を押すようにタクトスイッチ136に対して荷重を伝達する部分である。
第1環状リブ128bは、中心部128aの外周から上方に立ち上がる環状の部材であり、押しボタン部134を下方から支持している。
第2環状リブ128cは、薄肉部128dの外周から上方に立ち上がる環状の部材であり、押しボタン部134を下方から支持している。第1環状リブ128bのみで、押しボタン部134を支持すると押しボタン部134にがたつきが発生するので、第2環状リブ128cによって押しボタン部134をがたつきの発生を抑制するように安定して支持することができる。さらに、第2環状リブ128cは、第1環状リブ128bよりも外側に形成されているので、押しボタン部134から第2環状リブ128cに伝わる荷重が、外側に向かって伝達しやすくなっており、外側に荷重を逃がす役割も有している。
薄肉部128dは、第1環状リブ128bと第2環状リブ128cとの間において、外側に向かって環状に広がるように形成され、且つ自身のラバーの厚みが厚肉部128eよりも薄く形成されている。
厚肉部128eは、第2環状リブ128cの外周から外側に張り出して延びた後垂下して基板上に設置される外縁部128fに接続される部分であり、自身のラバーの厚みが薄肉部128dよりも厚く形成されている。
外縁部128fは、ラバー支持部128の環状の外縁を形成し、この外縁部128fは、前面カバー部材12と制御ユニット8の基板20との間に設置され、ラバー支持部128の受ける荷重のうち一部を外縁部128fから基板20に伝達するように設けられている。
使用者が押しボタン部134を押す荷重を発生させると、押しボタン部134が基板120方向に押されて第1環状リブ128b及び第2環状リブ128cが基板120方向に荷重を受ける。先ず、第1環状リブ128bが基板120に向かって押されるように移動し、中心部128aが基板120方向に押されてタクトスイッチ136を押してON状態にする。このとき、荷重の大きさが比較的小さいときにも薄肉部128dが撓んだ状態となっており、第1環状リブ128bから入力される荷重の大きさが増大してくる場合には薄肉部128dが撓みながら荷重を外側に逃がすことをできるようになっている。
ここで、仮に、第1環状リブ128bがタクトスイッチ136の中心から近すぎる位置に配置されると、使用者が押しボタン部134を押した荷重が、第1環状リブ128b及び中心部128aから、タクトスイッチ136にほぼ直接かかる状態となり、タクトスイッチ136を損傷等させる原因となる。
従って、第1環状リブ128bは、タクトスイッチ136の近傍においてタクトスイッチ136の外周よりやや外側の上方に形成され、第1環状リブ128bがタクトスイッチ136の中心から距離l1離れて形成されているので、使用者が短いストローク且つ少ない荷重で押しボタン部134を押した場合にも第1環状リブ128b及び中心部128aを基板120方向に移動でき、タクトスイッチ136を押してON状態にすることができ、さらに、使用者が押しボタン部134を押した荷重が、第1環状リブ128b及び中心部128aから、タクトスイッチ136にほぼ直接かかる状態とならないようにしている。
このとき、使用者が押しボタン部134を押した荷重は、第1環状リブ128bから薄肉部128dを介して第2環状リブ128c及び厚肉部128e等にも伝達されている。薄肉部128dの長さ、すなわち、第1環状リブ128bと第2環状リブ128cとの間の距離l2が比較的離れているので、薄肉部128dが曲がりやすく(撓みやすく)形成され、第1環状リブ128bから第2環状リブ128cへ荷重を逃がして、結果として、第1環状リブ128bから中心部128aを介してタクトスイッチ136にかかる荷重を減少させることができる。仮に、距離l2が比較的近い(小さい)場合には、薄肉部128dが曲がりにくくなり、第1環状リブ128bから第2環状リブ128cへの荷重の伝達がされにくく、結果として、第1環状リブ128bから中心部128aを介してタクトスイッチ136にかかる荷重が減少されずに、比較的大きな荷重がかかってしまうような状態となってしまう。
これに対し、本発明の薄肉部128dの外側に第2環状リブ128cが形成されている構成によって、第2環状リブ128dが押しボタン部134から受けた荷重が、第2環状リブ128cから厚肉部128eを介して外縁部128fに伝達され、外側に荷重が逃がされるようになっている。
仮に、薄肉部128dと厚肉部128eとを均等の厚さに形成すると、薄肉部128dと厚肉部128eとのそれぞれの長さに応じてしか荷重の分散をすることができない。
これに対し、本発明の薄肉部128dと厚肉部128eとは、異なる肉厚に形成され、薄肉部128dは比較的小さな弾性係数を有し、厚肉部128eは比較的大きな弾性係数を有し、このように肉厚に差をつけることで、荷重の伝達のされ方が異なり、薄肉部128dと厚肉部128eとで荷重を分散させる比率を変化させることができる。
さらに、このようなラバー支持部128の構造によって、想定されたよりも非常に大きな荷重を受ける場合には、押しボタン部134からラバー支持部128に荷重が伝達されるのみならず、押しボタン部134の外周縁134aが円形開口部12fに当接して、押しボタン部134が受ける荷重を前面カバー部材12にも逃がすので、押しボタン部134が受ける荷重がタクトスイッチ136に過剰に伝達されてタクトスイッチ136が損傷、故障等をすることを抑制することができる。
上述した本発明の第2実施形態による防水性リモコン装置101によれば、上述した本発明の第1実施形態による防水性リモコン装置1の効果と同様に、前面カバー部材12を壁面固定部材6に取付けた状態における防水性リモコン装置101の前出寸法を抑制することができ、使用者が壁面4から前出する防水性リモコン装置101により怪我をする危険性を抑制して、使用者の使い勝手を向上することができる。
例えば、また、上述した本発明の第1実施形態による防水性リモコン装置1の効果と同様に、前面カバー部材12は、制御ユニット108を自身に取り付けた状態で壁面固定部材6に着脱自在に取付けられるので、前面カバー部材12及びこれに取り付けられた制御ユニット108を壁面固定部材6から取り外すことによって、制御ユニット108が手元側に来ることになり、施工者が簡単にメンテナンスを行うことができ、施工者の使い勝手を向上することができる。
例えば、また、上述した本発明の第1実施形態による防水性リモコン装置1の効果と同様に、前面カバー部材12がその底面覆部12cのネジ固定部12hからネジ止めされる場合は、その上面からネジ止めされる場合と比較してネジ止めが目立ちにくく、いたずらなどでネジ止めを解除されてしまう可能性を低減でき、且つ意匠性に優れ、さらにその両側面からネジ止めされる場合と比較して、一箇所のネジ止めで確実に固定することができ、施工者の作業性がよく且つネジ止め個数が少ないので経済性にも優れている。
また、例えば、入力ユニット16に押しボタン式スイッチを採用する場合には、使用者が押しボタン部134を前方側から手指等で押している場合でも、電波送信装置30が入力ユニット16の上方に離間して配置されているので、使用者の手指等による電波の送信を妨げにくくなり、便器洗浄装置2に洗浄命令を安定して送信することができる。
防水性リモコン装置は、パブリックの現場において、例えば、使用頻度が非常に高い場所に設置されるような場合には、電池交換などのメンテナンスの手間を極力減らすため、電源配線及び信号配線等を壁内から直接リモコン内まで配線するような有線式の配線を有する場合がある。本発明の第3実施形態は、本発明による手かざし式センサの入力ユニット及び有線式の送信ユニットを備えた防水性リモコン装置の例である。
図11は、本発明の第3実施形態による手かざし式センサの入力ユニット及び有線式の送信ユニットを備えた防水性リモコン装置を前方斜め上方から見た分解斜視図であり、図12は、本発明の第3実施形態による手かざし式センサの入力ユニット及び有線式の送信ユニットを備えた防水性リモコン装置を後方斜め上方から見た分解斜視図であり、図13は、本発明の第3実施形態による手かざし式センサの入力ユニット及び有線式の送信ユニットを備えた防水性リモコン装置において、基板、制御ユニット保護カバー及び壁面固定部材を取り外した状態を後方斜め上方から見た斜視図であり、図14は、本発明の第3実施形態による手かざし式センサの入力ユニット及び有線式の送信ユニットを備えた防水性リモコン装置において、基板、制御ユニット保護カバー及び壁面固定部材を取り外した状態を後方から見た背面図である。
第3実施形態による防水性リモコン装置は、上述した第1実施形態による防水性リモコン装置と構造がほぼ同じであるため、ここでは、本発明の第3実施形態の第1実施形態とは異なる点のみを説明し、同様な部分については図面に同じ参照符号を付して説明を省略する。
送信ユニット218は、洗浄開始信号を有線信号配線により送信する有線信号送信装置230と、有線信号を送信できる信号配線部(ハーネス)238とを備えるが、この信号配線部238には、便器洗浄開始等の信号を送受信できる信号配線と、電気を外部電源(図示せず)から壁面4を通して防水性リモコン装置201内の制御ユニット208の基板220まで供給する電気配線とが含まれている。
第3実施形態による防水性リモコン装置201では、この有線信号送信装置230により発信された有線信号を便器洗浄装置2の受信装置(図示せず)で受信し、便器洗浄を行うようになっている。有線信号送信装置230には、外部電源からの電気が電気配線から提供されるので、電池の取替えの手間をなくすことができている。
この信号配線部238には、幅狭部238bの基板接続部238a側に、係止ロック部246が取付けられている。この係止ロック部246は、プラスチック製のバンドを巻いて止めた簡易な構造により形成され、且つ信号配線部に238に固定されている。
このような有線タイプの防水性リモコン装置201においては、施工の際に、信号配線部238を配線施工した後に、防水性リモコン装置201のスイッチ等の部品を取り付ける場合等があり、その際、施工者が防水性リモコン装置201を誤って落としてしまったりする場合に、前面カバー部材12の自重により、信号配線部238が壁面4側から一気に引っ張られて、荷重が基板接続部238aにかかり、基板接続部238aを基板220に接続しているハンダが外れてしまう不都合があった。
従って、信号配線部238が一気に引っ張られるような場合にも、信号配線部238の基板接続部238aに大きな荷重がかかることを抑制することが必要となる。
そこで、本発明の第3実施形態においては、信号配線部238には、幅狭部238bの基板接続部238a側に、係止ロック部246が固定され、信号配線部238が壁面4側から一気に引っ張られるような場合にも、信号配線部238に取り付けられた係止ロック部246が、前面カバー部材12に形成されたリブ240と円形部242との間に形成された幅狭経路部244に引っかかり(及び/又はリブ240、円形部242等に引っかかり)、係止ロック部246が取り付けられた部分から基板接続部238a側の部分が、引張り荷重を受けて信号配線部238の基板接続部238aを基板220に接続しているハンダが外れてしまうことを防ぐことが出来る。また、係止ロック部246が簡易な構造により形成されているので、本発明の第3実施形態によるような薄型の防水性リモコン装置201においても、信号配線部238の引張り荷重に強い係止ロック部246の構造を形成することができる。
上述した本発明の第3実施形態による防水性リモコン装置201によれば、上述した本発明の第1実施形態及び第2実施形態による防水性リモコン装置の効果と同様に、前面カバー部材12を壁面固定部材6に取付けた状態における防水性リモコン装置201の前出寸法を抑制することができ、使用者が壁面4から前出する防水性リモコン装置201により怪我をする危険性を抑制して、使用者の使い勝手を向上することができる。
例えば、また、上述した本発明の第1実施形態及び第2実施形態による防水性リモコン装置の効果と同様に、前面カバー部材12は、制御ユニット208を自身に取り付けた状態で壁面固定部材6に着脱自在に取付けられるので、前面カバー部材12及びこれに取り付けられた制御ユニット208を壁面固定部材6から取り外すことによって、制御ユニット208が手元側に来ることになり、施工者等が簡単にメンテナンスを行うことができ、施工者の使い勝手を向上することができる。
例えば、また、上述した本発明の第1実施形態及び第2実施形態による防水性リモコン装置の効果と同様に、前面カバー部材12がその底面覆部12cのネジ固定部12hからネジ止めされる場合は、その上面からネジ止めされる場合と比較してネジ止めが目立ちにくく、いたずらなどでネジ止めを解除されてしまう可能性を低減でき、且つ意匠性に優れ、さらにその両側面からネジ止めされる場合と比較して、一箇所のネジ止めで確実に固定することができ、施工者の作業性がよく且つネジ止め個数が少ないので経済性にも優れている。
本発明の第4実施形態は、本発明による押しボタン式スイッチの入力ユニット及び有線式の送信ユニットを備えた防水性リモコン装置の例である。
図15は、本発明の第4実施形態による押しボタン式スイッチの入力ユニット及び有線式の送信ユニットを備えた防水性リモコン装置を前方斜め上方から見た分解斜視図であり、図16は、本発明の第4実施形態による押しボタン式スイッチの入力ユニット及び有線式の送信ユニットを備えた防水性リモコン装置を後方斜め上方から見た分解斜視図である。
第4実施形態による防水性リモコン装置は、上述した第1実施形態による防水性リモコン装置と全体構造がほぼ同じであり、さらに、第2実施形態による押しボタン式スイッチの入力ユニット及び第3実施形態による有線式の送信ユニットをそれぞれ採用しているため、ここでは、本発明の第4実施形態の第1実施形態の壁面固定部材及び前面カバー部材、第2実施形態の入力ユニット及び第3実施形態の送信ユニットとは異なる点のみを説明し、同様な部分については図面に同じ参照符号を付して説明を省略し、第1実施形態と同じ前面カバー部材を壁面固定部材に取付ける取付け動作、第2実施形態と同じ押しボタン式スイッチの入力ユニットの動作及び第3実施形態と同じ有線式の送信ユニットの動作等についても動作の説明を省略する。
前面カバー部材12は、使用者側の前面を覆う前面覆部12aと、壁面固定部材6の前出頂面部6c及び背面側受け部6bを覆うようにほぼ水平方向に後方に張り出した頂面覆部12bと、底面覆部12cと、右側面覆部12dと、左側面覆部12eとを備え、前面覆部12aは、ほぼ長方形に形成され、前面覆部12aの中央近傍には、後述する入力ユニット116が取付けられる円形開口部12fが形成されている。
第4実施形態による防水性リモコン装置301では、この有線信号送信装置230により発信された有線信号を便器洗浄装置2の受信装置(図示せず)で受信し、便器洗浄を行うようになっている。有線信号送信装置230には、外部電源からの電気が電気配線から提供されるので、電池の取替えの手間をなくすことができている。
上述した本発明の第4実施形態による防水性リモコン装置301によれば、上述した本発明の第1実施形態乃至第3実施形態による防水性リモコン装置の効果と同様に、前面カバー部材12を壁面固定部材6に取付けた状態における防水性リモコン装置301の前出寸法を抑制することができ、使用者が壁面4から前出する防水性リモコン装置301により怪我をする危険性を抑制して、使用者の使い勝手を向上することができる。
例えば、また、上述した本発明の第1実施形態乃至第3実施形態による防水性リモコン装置の効果と同様に、前面カバー部材12は、制御ユニット308を自身に取り付けた状態で壁面固定部材6に着脱自在に取付けられるので、前面カバー部材12及びこれに取り付けられた制御ユニット308を壁面固定部材6から取り外すことによって、制御ユニット308が手元側に来ることになり、施工者等が簡単にメンテナンスを行うことができ、施工者の使い勝手を向上することができる。
例えば、また、上述した本発明の第1実施形態乃至第3実施形態による防水性リモコン装置の効果と同様に、前面カバー部材12がその底面覆部12cのネジ固定部12hからネジ止めされる場合は、その上面からネジ止めされる場合と比較してネジ止めが目立ちにくく、いたずらなどでネジ止めを解除されてしまう可能性を低減でき、且つ意匠性に優れ、さらにその両側面からネジ止めされる場合と比較して、一箇所のネジ止めで確実に固定することができ、施工者の作業性がよく且つネジ止め個数が少ないので経済性にも優れている。
2 便器洗浄装置
3 トイレブース
4 壁面
6 壁面固定部材
6a 壁面固定板部
6b 背面側受け部
6c 前出頂面部
8 制御ユニット
10 制御ユニット保護カバー
12 前面カバー部材
12a 前面覆部
12b 頂面覆部
12h ネジ固定部
12i 上面壁
12j 後端垂下壁
12l 侵入抑制部
13 幅狭部
14 ネジ
15 幅広部
16 入力ユニット
18 送信ユニット
20 基板
22 投光部
24 受光部
26 透光板
28 ラバー支持部
30 電波送信装置
32 電池
101 防水性リモコン装置
108 制御ユニット
116 入力ユニット
120 基板
128 ラバー支持部
134 ボタン部
136 タクトスイッチ
201 防水性リモコン装置
208 制御ユニット
218 送信ユニット
220 基板
230 有線信号送信装置
238 信号配線部
246 係止ロック部
301 防水性リモコン装置
308 制御ユニット
320 基板
A 矢印
l1 距離
l2 距離
W1 幅
W2 幅
Claims (7)
- トイレブース内の壁面に設置される防水性リモコン装置であって、
使用者からの入力を判定する入力ユニットと、
洗浄装置に洗浄命令を送信する送信ユニットと、を有する制御ユニットと、
使用者と相対する前面をカバーするように形成された前面部材と
トイレブース内の壁面に固定される壁面固定部材と、を有し、
前記前面部材は、前記制御ユニットを自身に取り付けた状態で前記壁面固定部材に着脱自在に取付けられ、且つ前記壁面固定部材と嵌合して防水構造を形成することを特徴とする防水性リモコン装置。 - さらに、前記制御ユニットを保護する保護カバーを備え、この保護カバーが前記前面部材に取り付けられている、請求項1に記載の防水性リモコン装置。
- 前記制御ユニットは、前記制御ユニットへ電力を供給する電池を備えている、請求項2に記載の防水性リモコン装置。
- 前記前面部材は、壁面固定部材の前面側に配置された前面壁と、この前面壁の頂部からほぼ水平方向後方へ張り出した頂面壁と、この頂面壁の後端部から、トイレブース内の壁面と前記壁面固定部材の頂部との間を垂下する後端垂下壁を有する、請求項1乃至3の何れか1項に記載の防水性リモコン装置。
- 前記前面部材及び前記壁面固定部材は、前記前面部材と壁面固定部材とが嵌合して防水構造を形成するとき、前記壁面固定部材と前記後端垂下壁との間の幅が比較的狭く形成された幅狭部と、前記壁面固定部材と前記後端垂下壁との間の幅が前記幅狭部より広く形成された幅広部と、を形成する、請求項4に記載の防水性リモコン装置。
- 前記前面部材は、前記壁面固定部材に取り付けられた状態で、前記前面部材の底面から両者をネジ止めして固定する、請求項1乃至5の何れか1項に記載の防水性リモコン装置。
- 前記送信ユニットは、電波を送信する電波送信ユニットであって、前記入力ユニットより上方に、前記電波送信ユニットが取り付けられている、請求項1乃至6の何れか1項に記載の防水性リモコン装置。
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