JP5989037B2 - 精製油脂の製造方法、油脂中のアルデヒド類量を低減させる方法、油脂の曝光臭を低減させる方法、及び大豆油の耐冷性を改善する方法 - Google Patents

精製油脂の製造方法、油脂中のアルデヒド類量を低減させる方法、油脂の曝光臭を低減させる方法、及び大豆油の耐冷性を改善する方法 Download PDF

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本発明は、精製油脂の製造方法、油脂中のアルデヒド類量を低減させる方法、油脂の曝光臭を低減させる方法、及び大豆油の耐冷性を改善する方法に関する。
従来から、油脂は、様々な調理に用いられ、様々な種類の酸性調味料に配合されてきた。油脂を使用した主要な調理としては、フライ調理、炒め調理や和え物等が挙げられる。また、油脂を使用した主要な酸性調味料としては、マヨネーズ、ドレッシング等が挙げられ、これの酸性調味料は、主成分として精製油脂(大豆油、コーン油、パーム油、フラックス油等)を含む。
調理に使用される精製油脂には、一般的に、油脂特有のコクが求められる一方で、油脂の原料に由来する風味や、精製工程以降に発生する風味等が強く感じられることは好まれない。また、酸性調味料には良好な風味(甘味、コク、他の材料とのバランス等)が要求されるところ、酸性調味料の風味は、酸性調味料を構成する精製油脂の風味に大きな影響を受ける。そのため、精製油脂の風味を改善する種々の方法が提案されてきた。例えば、特許文献1には、大豆油等の精製油脂が有する原料特有の不快なにおいを抑制する技術が記載されている。
国際公開第2009/028483(A1)号パンフレット
しかし、良好な風味を有する精製油脂(特に、大豆油、コーン油、綿実油、フラックス油及びパーム系油脂)の製造方法に対するさらなるニーズがある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、風味が良好な精製油脂の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、脱臭工程において、特定の条件下で、特定の原料油脂と水蒸気とを接触させることで、上記課題を解決できる点を見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 原料油脂を脱臭する脱臭工程を含み、
前記脱臭工程は、205〜225℃の温度条件にて、300〜800Paの真空度で、53〜100分間、前記原料油脂と、水蒸気とを接触させる接触工程を含み、
前記原料油脂は、大豆油、コーン油、綿実油、フラックス油及びパーム系油脂からなる群から選択される1種以上の油脂であり、
前記原料油脂と接触させる水蒸気の量は、前記原料油脂に対して1.0〜7.0質量%である、精製油脂の製造方法。
(2) 前記原料油脂の構成脂肪酸中のリノール酸に対するオレイン酸の比率(オレイン酸/リノール酸)が5.0以下である請求項1に記載の精製油脂の製造方法。
(3) 前記脱臭工程の前に、前記原料油脂と、活性白土とを、前記原料油脂に対して100〜15000ppmの水の存在下で接触させる脱色工程をさらに含む、請求項1又は2に記載の精製油脂の製造方法。
(4) 前記脱臭工程はトレイ式脱臭装置で行われる、請求項1から3のいずれか1項に記載の精製油脂の製造方法。
(5) 原料油脂と、活性白土とを、前記原料油脂に対して100〜15000ppmの水の存在下で接触させた後に、205〜225℃の温度条件にて、300〜800Paの真空度で、53〜100分間、前記原料油脂と水蒸気とを接触させ、
前記原料油脂は大豆油、コーン油、綿実油、フラックス油及びパーム系油脂からなる群から選択される1種以上である、油脂中のアルデヒド類量を低減させる方法。
(6)原料油脂と、活性白土とを、前記原料油脂に対して100〜15000ppmの水の存在下で接触させた後に、205〜225℃の温度条件にて、300〜800Paの真空度で、53〜100分間、前記原料油脂と水蒸気とを接触させ、
前記原料油脂は大豆油、コーン油、綿実油、フラックス油及びパーム系油脂からなる群から選択される1種以上である、油脂の曝光臭を低減させる方法。
(7) 205〜225℃の温度条件にて、300〜800Paの真空度で、53〜100分間、原料油脂と、水蒸気とを接触させ、前記原料油脂は大豆油である、大豆油の耐冷性を改善する方法。
本発明によれば、風味が良好な精製油脂の製造方法が提供される。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。
[脱臭工程]
精製油脂の製造方法における脱臭工程は、水蒸気の存在下で原料油脂を加熱することで、原料油脂中の揮発性のにおい成分を除去する工程として知られる。しかし、脱臭工程の条件によっては、油脂中の栄養成分等を損なってしまったり、風味上好ましくない成分が増加してしまったりする可能性がある。その結果、得られる精製油脂の風味(甘味、コク等)が劣ってしまい、得られる精製油脂を調理に供した際に、精製油脂と、他の材料との味のバランスが悪くなる可能性がある。そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、脱臭工程において、後述の温度条件、減圧条件、及び接触時間を満たす条件下で、所定の原料油脂と水蒸気とを接触させる接触工程を設けると、油脂中のにおい成分(特に、アルデヒド類)の量を低減させ、風味が良好な精製油脂が得られることを見出した。以下、接触工程における各条件について説明する。なお、本発明において、「原料油脂」とは、本発明における接触工程に供される油脂を指し、「精製油脂」とは、少なくとも接触工程を経て得られた油脂を指す。
(接触工程における温度条件)
本発明における接触工程では、原料油脂と水蒸気とを、205〜225℃、好ましくは205〜220℃、最も好ましくは210〜220℃の温度条件にて接触させる。温度条件が205℃以上であると、原料油脂の脱臭を十分に行うことができ、風味が良好な精製油脂が得られ、調理に供した際の風味の低減、及び他材料との風味バランスの悪化を抑制できる。温度条件が225℃以下であると、得られる精製油脂の風味の低減を抑制でき、調理に供した際の風味の低減、及び他材料との風味バランスの悪化を抑制できる。
通常、脱臭工程は、高い温度条件(240〜260℃)下で行われるので、主に揮発成分であるにおい成分を油脂から除去できると考えられている。しかし、本発明によれば、意外にも、脱臭工程を従来よりも低い温度条件下で行うことによって、油脂中のにおい成分(特に、アルデヒド類)の量をより低減できる。これは、通常の脱臭工程においては、高温下で副産物等が生成してしまい、この副産物等が新たなにおいを生んでいた可能性を示す。他方、本発明によれば、このような副産物の生成を抑制できるものと推測される。
(接触工程における減圧条件)
本発明における接触工程の減圧条件は、300〜800Paの真空度、好ましくは300〜600Paの真空度、さらに好ましくは330〜600Paの真空度である。真空度が300Pa以上であると、得られる精製油脂を調理に供した際の風味の低減、及び他材料との風味バランスの悪化を抑制できる。真空度が800Pa以下であると、脱臭を十分に行うことができ、良好な風味を有する精製油脂が得られる。
なお、本発明における「真空度」は、絶対圧基準で表記される。この値は、絶対真空をゼロとして、理想的な真空の状態(絶対真空)にどの程度接近しているかを示す。
(接触工程における接触時間)
本発明における接触工程では、原料油脂と、水蒸気とを53〜100分間、好ましくは53〜90分間、より好ましくは53〜85分間接触させる。接触時間が53分間以上であると、脱臭を十分に行うことができ、良好な風味を有する精製油脂が得られる。接触時間が53〜100分間の範囲であれば、得られる精製油脂を調理に供した際の風味の低減、及び他材料との風味バランスの悪化を抑制できる。接触時間が100分間以上であると、油脂中の栄養成分(トコフェロール等)の低減やトランス脂肪酸の増加をもたらし得るため好ましくない。
接触時間は、連続していてもよく、不連続であってもよい。接触時間は、連続していると、エネルギー効率が良い点で好ましい。合計して上記の接触時間であれば、精製油脂に良好な風味を与えることができる。
(接触工程における水蒸気の量)
接触工程において原料油脂と接触させる水蒸気の量は、原料油脂に対して1.0〜7.0質量%であり、好ましくは1.5〜7.0質量%、より好ましくは2.0〜5.0質量%であってもよい。水蒸気の量が原料油脂に対して1.0質量%以上であると、脱臭を十分に行うことができ、良好な風味を有する精製油脂が得られる。水蒸気の量が原料油脂に対して7.0質量%以下であると、精製油脂中の栄養成分(トコフェロール等)の含有量の低減を抑制することができる。
(接触工程以外における脱臭工程の条件)
本発明における脱臭工程において、上記接触工程以外における条件は、通常脱臭工程において使用される条件であってもよく、特に限定されないが、上記温度条件の上限(すなわち、225℃)を超えないこと、及び、上記減圧条件の範囲(すなわち、300〜800Paの真空度)を超えないことが好ましい。上記接触工程以外における脱臭工程の脱臭時間は、トランス脂肪酸の増加を防ぐために、合計で120分間未満であることが好ましい。本発明における脱臭工程は、接触工程からなるものであってもよい。
上記接触工程の前後で、温度条件を205℃に昇温する場合、又は、205℃から降温する場合、上記温度条件の下限(すなわち、205℃)以下の温度条件下で原料油脂を劣化させないために、減圧(例えば、300〜800Paの真空度)することが好ましい。また、上記接触工程の前後で、温度条件を205℃に昇温する場合、又は、205℃から降温する場合、原料油脂を水蒸気と接触させてもよく、させなくてもよい。上記接触工程以外において原料油脂と水蒸気とを接触させる場合、原料油脂に対して1.0〜7.0質量%の水蒸気と20〜100分以下接触させてもよい。
(脱臭装置)
脱臭工程を実現するための脱臭装置としては、バッチ式、半連続式、連続式等の型が知られる。また、構造に応じて、ガードラー式、キャンプロ式、キャンプロ−ミウラ式等の各種の脱臭装置が知られる。本発明においては、いずれの型の脱臭装置を使用してもよい。下記のような脱臭装置内で、原料油脂と、水蒸気とを上記の条件で接触させた後、脱臭工程(接触工程)を経た精製油脂が得られる。
ガードラー式脱臭装置は、シェルと呼ばれる、縦型円筒形の真空塔の中に、トレイが設けられているという構造を有する。脱臭装置中には複数のトレイが具備されており、各トレイには通常、水蒸気が吹き込まれる。脱臭装置内に導入された原料油脂は、減圧下で加熱され、水蒸気と接触しながら脱臭される。脱臭された原料油脂は接触工程後のトレイで冷却され、精製油脂として回収される。
キャンプロ式又はキャンプロ−ミウラ式の脱臭装置には、トレイ内において、並行に向かい合うように立てられた2枚の薄版のセットの集合が備えられている。また、当該薄板の下端には水蒸気吹き込み管が設けられている。キャンプロ式又はキャンプロ−ミウラ式の脱臭装置のいずれのトレイにも通常、水蒸気が吹き込まれる。薄板の下端を原料油脂へ浸し、減圧下で加熱して水蒸気を吹き込むと、原料油脂が水蒸気と接触しながら薄板表面に広がって薄膜を形成し、その間に原料油脂が脱臭される。
本発明においては、各種の脱臭装置のうち、ガードラー式、キャンプロ式、キャンプロ−ミウラ式の脱臭装置を、以下、「トレイ式脱臭装置」と呼ぶ。本発明における「トレイ式脱臭装置」には、規則充填材を具備した薄膜式カラムを備える、カラム式の脱臭装置は含まれない。風味が良好な油脂を得られやすいという点で、本発明においてはトレイ式脱臭装置を使用することが好ましい。
本発明において使用できるトレイ式脱臭装置のうち、ガードラー式脱臭装置としては、特に限定されないが、真空塔がトレイによって区切られたシングルシェル型の装置、真空塔の中にさらに複数のシェルが組み込まれ、当該複数のシェルそれぞれがトレイの役割を果たしているダブルシェル型の装置、及びシングルシェル型とダブルシェル型とを組み合わせたコンビネーションシェル型の装置等が挙げられる。
本発明において使用できるトレイ式脱臭装置のうち、キャンプロ式又はキャンプロ−ミウラ式の脱臭装置としては、特に限定されないが、トレイが横に並んだタイプの装置や、トレイが縦に並んだタイプの装置等が挙げられる。
[脱色工程]
本発明の製造方法は、脱臭工程の前に脱色工程を含んでいてもよい。脱色工程の条件は特に限定されないが、原料油脂と、活性白土とを、前記原料油脂に対して100〜15000ppm、好ましくは300〜8000ppm、より好ましくは400〜8000ppm、最も好ましくは1000〜8000ppmの水の存在下で接触させると、得られた精製油脂は、曝光保存等によって光に曝露されたとしても、曝光臭(光への油脂の曝露に起因する不快臭であり、2,3−オクタンジオン等が原因物質である)の発生が抑制されている。このような曝光臭の抑制効果は、原料油脂が、曝光臭を生じやすいことが知られる大豆油である場合に特に顕著である。水の量が原料油脂に対して100ppm以上であると、原料油脂を十分に脱色できる。水の量が原料油脂に対して15000ppm以下であると、脱色効率を低下させずに原料油脂を脱色できる。一般的に、脱色工程は、アルカリ脱酸工程の後に行うことが多い。アルカリ脱酸工程において、通常、油脂は、水洗後に乾燥され、脱色工程に供される。かかる場合、脱色工程に供される油脂は、油脂に対して100ppm未満の水とともに存在し、ほぼ乾燥状態にある。そのため、アルカリ脱酸工程において、油脂の乾燥を行わないことで、油脂とともに存在する水分量を容易に100ppm以上にすることができる。原料油脂と、活性白土とを接触させた後、活性白土をろ過等で除去することで、脱色工程を経た油脂が得られる。
脱色工程においては、活性白土以外の白土(酸性白土、アルカリ白土、中性白土等)も使用できる。白土の使用量は、例えば、原料油脂の量に対して0.3質量%〜5.0質量%であってもよい。脱色温度は70〜150℃であってもよい。脱色時間は5〜50分間であってもよい。
[原料油脂]
本発明における原料油脂は、大豆油、コーン油、綿実油、フラックス油(亜麻仁油)及びパーム系油脂からなる群から選択される1種以上の油脂である。本発明における「パーム系油脂」とは、ヨウ素価が50〜72であるパーム油又はパーム分別軟質部を指す。
原料油脂としては、上記のいずれか、又はその組み合わせであってもよいが、原料油脂の構成脂肪酸中のリノール酸に対するオレイン酸の比率(この比率を「オレイン酸/リノール酸」ともいう。)が5.0以下、より好ましくは4.0以下、さらに好ましくは2.0以下、最も好ましくは1.0以下であると、本発明の効果を奏しやすいので好ましい。「オレイン酸/リノール酸」の下限は、0.05以上、好ましくは0.1以上、さらに好ましくは0.3以上であってもよい。なお、通常、「オレイン酸/リノール酸」は、大豆油では0.4〜0.5、コーン油では0.4〜0.6、綿実油では0.4〜0.5、フラックス油では0.7〜2.0、パーム系油脂では3.0〜5.0である。「オレイン酸/リノール酸」が5.0以下ではない油脂(べに花油、ひまわり油等)を原料油脂として使用すると、本発明の効果を奏しにくい可能性がある。
原料油脂としては、精製油を用いてもよく、非精製油を用いてもよい。精製油は、公知の精製方法によって得られたものでよい。公知の精製方法としては、種子に対して圧搾又は/及び溶剤抽出を行うことで採油し(圧搾及び溶剤抽出を行う場合、各採油工程で得られた油脂を混合してもよい)、得られた油脂に対して脱ガム工程、脱酸工程、脱色工程、脱臭工程等を行って精製油を得る方法等が挙げられる。脱臭工程は、油脂中の栄養成分等を損なったり、風味上好ましくない成分を増加させたりする可能性があるので、原料油脂としては、脱臭工程を経ていない油脂を用いることが好ましい。脱臭工程を経ていないが、上記の脱色工程を経た原料油脂を用いることがより好ましい。採油後、脱ガム工程、脱酸工程、上記の脱色工程を経た原料油脂を用いることがさらに好ましい。
[本発明の製造方法から得られる精製油脂]
本発明の製造方法によれば、風味が良好な精製油脂を得ることができる。精製油脂の風味は、官能評価によって、精製油脂の甘味及びコク、精製油脂を調理に供した際の調理品の風味、及び他材料との風味のバランスのうちのいずれかを評価することで特定される。
本発明の製造方法によれば、におい成分量が低減された精製油脂が得られる。「におい成分」とは、油脂中に含まれる揮発性成分を指す。当該揮発性成分のうち、特に、アルデヒド類(アクロレイン、ヘキサナール、シス−3−ヘキサナール、トランス−2−ヘキサナール、オクタナール、トランス−2−ヘプテナール、ノナナール、トランス−2−オクテナール、トランス,シス−2,4−ヘプタジエナール、トランス,トランス−2,4−ヘプタジエナール、トランス,シス−2,4−デカジエナール、トランス,トランス−2,4−デカジエナール、2−デセナール、2−ウンデセナール等)は、酸化されると刺激臭の原因となり得る。本発明の製造方法によれば、特に、アルデヒド類の量が低減された精製油脂が得られる。精製油脂中のにおい成分の量はヘッドスペースガスクロマトグラフ質量分析計等で特定される。
本発明の製造方法によれば、得られた精製油脂を曝光保存したとしても曝光臭が抑制され得る。精製油脂の曝光臭の有無は、官能評価によって特定される。
上記接触工程を少なくとも含む脱臭工程を含む本発明の製造方法によれば、大豆油の耐冷性を改善することができる。大豆油は、低温(0〜5℃)で保存するとゲル化し、冷蔵保存時のハンドリングが悪化するだけでなく、大豆油を用いた乳化油脂の品質を損なうことがある。大豆油の「ゲル化」とは、大豆油の一部成分が構造化し、大豆油が流動性を失って固化する現象を指す。この現象は、一般的な植物油でみられる、低温時に油脂全体が結晶化して固化する現象とは異なる。しかし、脱臭工程において上記接触工程を大豆油に対して施すと、得られる大豆油の耐冷性が改善されており、該大豆油を低温下で保存しても、ゲル化が生じにくくなる。ただし、接触工程において大豆油と接触させる水蒸気の量は、特に限定されず、大豆油に対して1.0〜7.0質量%であってもよく、好ましくは1.5〜7.0質量%、より好ましくは2.0〜5.0質量%であってもよい。
大豆油の耐冷性を改善しようとする場合、上記接触工程を含む脱臭工程の前に、上記脱色工程を行ってもよい。
大豆油の耐冷性は、大豆油を低温(0〜5℃)で保存した場合のゲル化(大豆油の流動性の低下)の有無を目視観察することで判定される。大豆油のゲル化が認められないか、又は、大豆油のゲル化が生じるまでの時間が上記接触工程を経ていない大豆油と比較して長い場合、大豆油の耐冷性が改善されたものと判断できる。
本発明の製造方法から得られる精製油脂は、風味が良好であるため、調理(加熱、和え物等)等に好適に利用できる。例えば、本発明の製造方法から得られる精製油脂は、フライ油、炒め油等の加熱調理油として好適に利用できる。本発明の製造方法から得られる精製油脂は、調理等の際に加熱を行っても、加熱時に通常生じ得るにおい成分(特に、アルデヒド類)の量が低減され得る。
本発明の製造方法から得られる精製油脂は、風味が良好であるため、酸性乳化食品等の材料としても好適に利用できる。本発明の製造方法から得られる精製油脂を酸性乳化食品等の材料として用いる場合、酸性乳化食品中の油脂の30質量%以上、好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上が本発明の製造方法から得られる精製油脂であることが好ましい。酸性乳化食品としては、特に限定されないが、マヨネーズ、ドレッシング(乳化液状ドレッシング、分離液状ドレッシング等)等が挙げられる。これらのうち、油脂の含有割合が高く、他の材料(塩、砂糖、コショウ等)との風味とのバランスが特に良好となる点でドレッシングが好ましい。
[評価1:風味評価及び調理評価]
原料油脂(この油脂は、少なくとも脱酸工程を経た油脂である)として、大豆油、べに花油、及び、ひまわり油(いずれも、日清オイリオグループ株式会社製)のいずれかに対して、脱色工程、次いで脱臭工程を行い、各実施例及び比較例の精製油脂を得た。
なお、脱色工程は、表1〜3に記載された量(表中、「白土添加時の水分量」)の水分の存在下で原料油脂と活性白土とを、110℃で、20分間接触させることで行った。活性白土は、原料油脂に対して1.0質量%使用した。脱臭工程は、脱色工程を経た原料油脂に対して、表1〜3に記載された条件(表中の「接触条件」)で行った。この脱臭工程は、接触工程に相当する(つまり、本実施例における脱臭工程は、接触工程からなる)。脱臭工程を経た原料油脂を精製油脂として回収した。脱臭工程はトレイ式脱臭装置で行った。
以下、表中の「脱臭時間」とは、表に記載された各脱臭温度に到達した後、205℃以上の温度を維持した時間を指す。表中の「水蒸気吹き込み量」は、脱臭工程において原料油脂と接触させた水蒸気の、原料油脂に対する量(質量%)を指す。表中の「オレイン酸/リノール酸」とは、脱色工程前の原料油脂の構成脂肪酸中のリノール酸に対するオレイン酸の比率を指す。
(風味評価)
得られた各精製油脂を、直接口に含み、風味を下記の基準で評価した。評価結果を表1〜3に示す。
◎:甘味及びコクを感じる
○:わずかに甘味及びコクを感じる
△:ほとんど甘味及びコクを感じない
×:雑味を感じる
(調理評価)
得られた各精製油脂を使用し、下記の方法でスクランブルエッグ及びドレッシングを調製し、得られたスクランブルエッグ及びドレッシングの風味を評価した。各評価結果を表1〜3に示す。
〔スクランブルエッグ:調理に供した際の風味評価〕
強火で加熱されたフライパンに、各精製油脂(大さじ1杯)を入れた後、卵(2個)、コショウ(0.2g)、塩(0.5g)を入れて混ぜ、スクランブルエッグを調製した。得られたスクランブルエッグを室温まで放置後、下記の基準で風味を評価した。
◎:卵の風味が非常に生かされ、甘味及びコクを感じる
○:卵の風味が生かされ、甘味及びコクを感じる
△:甘味及びコクをわずかに感じる
×:甘味及びコクを感じない
〔ドレッシング:他材料との風味のバランスの評価〕
容器に塩(1g)、砂糖(1g)及びコショウ(0.1g)を入れた後、酢(17g)を加えて、泡立て器で撹拌した。撹拌中に油脂(48g)を少しずつ加えて、よく混ぜ合わせ、ドレッシングを調製した。得られたドレッシングをボトルに入れ、よく振り混ぜた後、レタスに振り掛け、下記の基準で風味を評価した。
○:酢及び精製油脂の風味のバランスがよく、後味が残らない
△:精製油脂の風味に対して酢の風味が強く、後味が残る
×:ドレッシングに適さない
上記の風味評価及び調理評価に基づき、下記の基準で総合評価を行った。
◎:非常に良好
〇:良好
△:普通
×:好ましくない
Figure 0005989037
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表1に示される通り、本発明の製造方法から得られる精製油脂は、所定の脱臭工程を経て得られるので、風味がよい。その風味は、精製油脂を調理に供しても損なわれない。
表2の比較例1、2から理解される通り、原料油脂と水蒸気とを接触させる際の脱臭温度が本発明における範囲よりも高いと、得られる精製油脂の風味、並びに、調理に供した際の風味、及び他材料との風味のバランスが劣る。比較例3から理解される通り、原料油脂と水蒸気とを接触させる際の真空度が本発明における範囲にないと、得られる精製油脂を調理に供した際の風味が顕著に劣り、他材料との風味のバランスが劣る。比較例4から理解される通り、原料油脂と水蒸気とを接触させる際の脱臭時間が本発明における範囲にないと、得られる精製油脂を調理に供した際の風味、及び他材料との風味のバランスが劣る。比較例5から理解される通り、原料油脂と水蒸気とを接触させる際の脱臭温度が本発明における範囲よりも低いと、得られる精製油脂の風味が顕著に劣り、調理に供した際の風味、及び他材料との風味のバランスが劣る。
表3に示される通り、原料油脂として、「オレイン酸/リノール酸」の値が高いべに花油及びひまわり油を使用しても、本発明の効果は得られにくい。これは、本発明の製造方法が、構成脂肪酸中のリノール酸に対するオレイン酸の比率が低い(例えば5.0以下)原料油脂の精製に適していることを示唆する。
[評価2:各精製油脂中のにおい成分量の分析]
上記の「評価1」における実施例1、比較例2、6及び7の各精製油脂2gを20mlのバイアル瓶に入れ、180℃の加温下、10分間振とうした後、ヘッドスペースの揮発成分をガスクロマトグラフィー質量分析法(GC−MS)にて分析した。分析条件は下記<GC−MS分析条件>の通りである。
におい成分量としては、各精製油脂中のアルデヒド類(アクロレイン、ヘキサナール、シス−3−ヘキサナール、トランス−2−ヘキサナール、オクタナール、トランス−2−ヘプテナール、ノナナール、トランス−2−オクテナール、トランス,シス−2,4−ヘプタジエナール、トランス,トランス−2,4−ヘプタジエナール、トランス,シス−2,4−デカジエナール、トランス,トランス−2,4−デカジエナール、2−デセナール、2−ウンデセナール)のトータルイオンクロマトグラム(TIC)のAREA値を算出した。その結果を表4(表中、「アルデヒド類の量」)に示す。なお、表4に記載された数値は相対値である。具体的には、実施例1の数値は、比較例2のAREA値を「1」とした場合の相対値であり、比較例6の数値は、比較例7のAREA値を「1」とした場合の相対値である。
<GC−MS分析条件>
GC−MS装置:GC−MSDシステム(アジレントテクノロジー社製)
カラム:DB−WAX(60m×φ0.25mm×0.5μm)
キャリアガス:ヘリウム
カラム温度:35℃(5分間保持)→5℃/分→240℃(10分間保持)
MS検出器:スキャン分析(29−500m/z)
イオン源:230℃
四重極:150℃
エミッション電圧:70eV
Figure 0005989037
表4の実施例1と比較例2との比較から理解される通り、本発明の製造方法から得られる精製油脂は、アルデヒド類の量が低減されていた。アルデヒド類は、刺激臭の原因となるので、本発明によれば、不快臭が抑制された精製油脂が得られることがわかる。
[評価3:風味評価及びにおい評価]
上記の「評価1」と同様に、大豆油に対して、表5に記載された条件で脱色工程及び脱臭工程を行い、各実施例及び比較例の精製油脂を得た。
(風味評価)
得られた各精製油脂について、上記の「評価1」と同様に風味を評価した。評価結果を表5に示す。
(におい評価−1)
得られた各精製油脂を曝光保存(7000lux、24時間)した後、曝光後の各精製油脂について、2点嗜好試験法に基づいてにおい評価を行った。具体的には、12名のパネラーに、各精製油脂のうち「曝光臭の少ないもの」及び「においが好ましいもの」を選択させた。各精製油脂について、「曝光臭の少ないもの」及び「においが好ましいもの」のそれぞれを選択した人数を表5に示す。
(におい評価−2)
得られた各精製油脂を曝光保存(7000lux、24時間)した後、曝光後の各精製油脂について、ヘッドスペースGC−MSによる分析を行った。具体的には、20mlバイアル瓶に2gの精製油脂を入れ、密栓した後に、180℃で10分間、振盪しながら加熱を行った。ネットワークヘッドスペースサンプラG1888(アジレント・テクノロジー株式会社製)を用いて、ヘッドスペース部に存在する揮発成分(3ml)をサンプリングし、GC−MSDシステム(GC6890/MSD5973、アジレント・テクノロジー株式会社製)で分析した。サンプリングされた揮発成分中に含まれる2,3−オクタンジオンについてのAREA値を算出した。その結果を表5に示す。なお、表5に記載された「2,3−オクタンジオン量」の数値は相対値である。具体的には、実施例6の数値は、比較例10のAREA値を「1」とした場合の相対値である。
<GC−MS分析条件>
GC−MS装置:GC−MSDシステム(アジレントテクノロジー株式会社製)
カラム:DB−WAX(60m×φ0.25mm×0.5μm)
キャリアガス:ヘリウム
カラム温度:35℃(5分間保持)→5℃/分→240℃(10分間保持)
MS検出器:スキャン分析(29−500m/z)
イオン源:230℃
四重極:150℃
エミッション電圧:70eV
Figure 0005989037
表5に示される通り、本発明の製造方法から得られる精製油脂は、風味が良好であり、曝光臭及び不快なにおいが抑制されていた。また、本発明の製造方法から得られる精製油脂は、2,3−オクタンジオン量が低減されていた。2,3−オクタンジオンは、曝光臭の原因物質のひとつであるため、本発明によれば、曝光臭等の不快臭が抑制された精製油脂が得られることがわかる。
[評価4:風味評価及び曝光臭評価]
上記の「評価1」と同様に、大豆油に対して、表6に記載された条件で脱色工程及び脱臭工程を行い、各実施例及び比較例の精製油脂を得た。
(風味評価)
得られた各精製油脂について、上記の「評価1」と同様に風味を評価した。評価結果を表6に示す。
(曝光臭評価)
得られた各精製油脂を曝光保存(7000lux、24時間)した後、曝光後の各精製油脂について、下記の基準で曝光臭を評価した。
◎:実施例10と比べて曝光臭の改善が認められる
〇:実施例10と比べて曝光臭の改善がやや認められる
△:実施例10と同程度の曝光臭である(曝光臭を少し感じる)
上記の風味評価及び曝光臭評価に基づき、下記の基準で総合評価を行った。評価結果を表6に示す。
◎:非常に良好
〇:良好
△:食用可能である
Figure 0005989037
表6に示される通り、本発明の製造方法から得られる精製油脂は、風味が良好であり、曝光臭が抑制されていた。脱色工程における水分量が400ppm以上であると、曝光臭が特に抑制されていた。
[評価5:大豆油の耐冷性改善に関する検討]
上記の「評価1」と同様に、ロットの異なる2種の大豆油(原料油脂)に対して、表7に記載された条件で脱色工程及び脱臭工程を行い、得られた精製油脂を下記の冷却試験に供した。なお、冷却試験の開始時においては、いずれの大豆油も液状(流動性がある状態)だった。
(冷却試験)
各精製油脂を、120℃で5分間加熱し、室温まで放冷した。次いで、各精製油脂を直径40mmのガラス瓶に入れ、クーラーボックス内で、0℃の氷水中にて保存した。保存開始15時間後、20時間後、21時間後、24時間後、40時間後、48時間後、62時間後の各時点で、ガラス瓶をクーラーボックスから取り出し、油脂の様子を目視観察した。その結果を表8に示す。なお、表8中、「ゲル化時間」とは、各精製油脂がゲル化するまでに要した時間(単位:時間)を示す。
Figure 0005989037
Figure 0005989037
表8に示される通り、同一ロットの大豆油どうしを比較すると、本発明の製造方法から得られる大豆油においては、ゲル化するまでに要した時間が長く、大豆油の耐冷性が改善していることがわかる。
[評価5:風味評価及び調理評価]
フラックス脱色油(日清オイリオグループ株式会社製)に対して、評価1と同様に脱色工程、次いで脱臭工程を行い、各実施例及び比較例の精製油脂を得た。さらに、評価1と同様に、風味評価、調理評価を行った。
Figure 0005989037
表9に示される通り、本発明の製造方法から得られる精製油脂は、所定の脱臭工程を経て得られるので、風味が良好であった。精製油脂の風味は、該精製油脂を調理に供しても損なわれなかった。

Claims (7)

  1. 原料油脂を脱臭する脱臭工程を含み、
    前記脱臭工程は、205〜225℃の温度条件にて、300〜800Paの真空度で、53〜100分間、前記原料油脂と、水蒸気とを接触させる接触工程を含み、
    前記原料油脂は、大豆油、コーン油、綿実油、フラックス油及びパーム系油脂からなる群から選択される1種以上の油脂であり、
    前記原料油脂と接触させる水蒸気の量は、前記原料油脂に対して1.0〜7.0質量%であり、
    前記脱臭工程の前に、前記原料油脂と、活性白土とを、前記原料油脂に対して100〜15000ppmの水の存在下で接触させる脱色工程をさらに含む、精製油脂の製造方法。
  2. 前記原料油脂の構成脂肪酸中のリノール酸に対するオレイン酸の比率(オレイン酸/リノール酸)が5.0以下である請求項1に記載の精製油脂の製造方法。
  3. 前記精製油脂が、曝光臭の発生が抑制された精製油脂である、請求項1又は2に記載の精製油脂の製造方法。
  4. 前記脱臭工程はトレイ式脱臭装置で行われる、請求項1から3のいずれか1項に記載の精製油脂の製造方法。
  5. 原料油脂と、活性白土とを、前記原料油脂に対して100〜15000ppmの水の存在下で接触させた後に、205〜225℃の温度条件にて、300〜800Paの真空度で、53〜100分間、前記原料油脂と水蒸気とを接触させ、
    前記原料油脂は大豆油、コーン油、綿実油、フラックス油及びパーム系油脂からなる群から選択される1種以上である、油脂中のアルデヒド類量を低減させる方法。
  6. 原料油脂と、活性白土とを、前記原料油脂に対して100〜15000ppmの水の存在下で接触させた後に、205〜225℃の温度条件にて、300〜800Paの真空度で、53〜100分間、前記原料油脂と水蒸気とを接触させ、
    前記原料油脂は大豆油、コーン油、綿実油、フラックス油及びパーム系油脂からなる群から選択される1種以上である、油脂の曝光臭を低減させる方法。
  7. 205〜225℃の温度条件にて、300〜800Paの真空度で、53〜100分間、原料油脂と、水蒸気とを接触させ、前記原料油脂は大豆油であり、
    前記接触の前に、前記原料油脂と、活性白土とを、前記原料油脂に対して100〜15000ppmの水の存在下で接触させる、大豆油の耐冷性を改善する方法。
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