JP5985865B2 - 樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents
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Description
〔1〕式(I)で表される化合物に由来する構造単位を有する樹脂。
[式(I)中、
R1は、水素原子又はメチル基を表す。
A1は、式(a−g1)
(式(a−g1)中、
sは0〜2の整数を表す。
A10及びA11は、それぞれ独立に、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
sが2のとき、複数存在するA10は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
X10は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
sが2のとき、複数存在するX10は、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
で表される基を表す。
A2は、フッ素原子を有する炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。]
〔2〕前記式(a−g1)におけるsが、0である前記〔1〕記載の樹脂。
〔3〕前記式(a−g1)におけるA11が、炭素数1〜6のアルカンジイル基である前記〔1〕又は前記〔2〕記載の樹脂。
〔4〕前記式(a−g1)におけるA11が、エチレン基である前記〔1〕〜〔3〕のいずれか記載の樹脂。
〔5〕前記式(I)におけるA2が、炭素数1〜3のペルフルオロアルカンジイル基である前記〔1〕〜〔4〕のいずれか記載の樹脂。
〔6〕さらに、酸に不安定な基を有するモノマーに由来する構造単位を有する前記〔1〕〜〔5〕のいずれか記載の樹脂。
〔7〕前記酸に不安定な基を有するモノマーが、式(a1−1)又は式(a1−2)で表されるモノマーである前記〔6〕記載の樹脂。
[式(a1−1)及び式(a1−2)中、
La1及びLa2は、それぞれ独立に、−O−又は*−O−(CH2)k1−CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
Ra4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n1’は0〜3の整数を表す。]
〔8〕さらに、ヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマーに由来する構造単位を有する前記〔1〕〜〔7〕のいずれか記載の樹脂。
〔9〕前記ヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマーが、式(a2−1)で表されるモノマーである前記〔8〕記載の樹脂。
[式(a2−1)中、
La3は、−O−又は*−O−(CH2)k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。]
〔10〕さらに、ラクトン環を有する酸安定モノマーに由来する構造単位を有する前記〔1〕〜〔9〕のいずれか記載の樹脂。
〔11〕前記ラクトン環を有する酸安定モノマーが、式(a3−1)、式(a3−2)及び式(a3−3)でそれぞれ表されるモノマーからなる群より選ばれる少なくとも1種である前記〔10〕記載の樹脂。
[式(a3−1)〜式(a3−3)中、
La4〜La6は、それぞれ独立に、−O−又は*−O−(CH2)k3−CO−O−を表す。
k3は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
Ra18〜Ra20は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra21は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。
Ra22及びRa23は、それぞれ独立に、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
q1及びr1は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、p1が2以上のとき、複数のRa21は、同一であっても異なっていてもよく、q1が2以上のとき、複数のRa22は、同一であっても異なっていてもよく、r1が2以上のとき、複数のRa23は、同一であっても異なっていてもよい。]
〔12〕さらに、フッ素原子を有する酸安定モノマーに由来する構造単位を有する前記〔1〕〜〔11〕のいずれか記載の樹脂。
〔13〕前記フッ素原子を有する酸安定モノマーが、式(a4−1)で表されるモノマーである前記〔12〕記載の樹脂。
[式(a4−1)中、
R41は、水素原子又はメチル基を表す。
A41は、式(a4−g1)
(式(a4−g1)中、
ssは0〜2の整数を表す。
A40及びA43は、それぞれ独立に、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
ssが2のとき、複数存在するA40は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
X40は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
ssが2のとき、複数存在するX40は、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
で表される基を表す。
R42は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表す。]
〔14〕前記〔1〕〜〔13〕のいずれか記載の樹脂と、酸発生剤とを含有するレジスト組成物。
〔15〕さらに溶剤を含有する前記〔14〕記載のレジスト組成物。
〔16〕(1)前記〔15〕記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程
を含むレジストパターンの製造方法。
本発明の樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある。)は、式(I)で表される化合物(以下「化合物(I)」という場合がある。)に由来する構造単位を有する。
[式(I)中、
R1は、水素原子又はメチル基を表す。
A1は、式(a−g1)
(式(a−g1)中、
sは0〜2の整数を表す。
A10及びA11は、それぞれ独立に、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
sが2のとき、複数存在するA10は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
X10は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
sが2のとき、複数存在するX10は、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
で表される基を表す。
A2は、フッ素原子を有する炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。]
以下、A1の式(a−g1)で表される基を、「基(a−g1)」という場合がある。
基(a−g1)は、X10のように、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基などの原子又は原子団を含む2価の基である。
基(a−g1)は、ss=0である場合、上述したアルカンジイル基が挙げられる。
などが挙げられる(*は結合手を表す)。
などが挙げられる(*は結合手を表す)。
などが挙げられる(*は結合手を表す)。
などが挙げられる(*は結合手を表す)。
従って、A1としては、炭素数1〜6のアルカンジイル基が好ましく、炭素数1〜4のアルカンジイル基がさらに好ましく、エチレン基が特に好ましい。
鎖式の炭化水素としては、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、プロパンジイル基、ブタンジイル基、ペンタンジイル基及びペンタンジイルなどのアルカンジイル基が挙げられる。
環式の炭化水素基は、単環式又は多環式のいずれでもよい。単環式の炭化水素基としては、シクロペンタンジイル基、シクロへキサンジイル基、シクロヘプタンジイル基及びシクロオクタンジイル基などのシクロアルカンジイル基が挙げられる。多環式の炭化水素基としては、デカヒドロナフタレンジイル基、アダマンタンジイル基、ノルボルネンジイル基及び下記に示す基などが挙げられる。
鎖式及び環式の炭化水素基の組み合わせとしては、例えば、メチルシクロヘキサンジイル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基などが挙げられる。
A2のフッ素原子を有する2価の炭化水素基は、ここに示した炭化水素基に含まれる水素原子の少なくとも1個がフッ素原子に置換されたものである。
従って、A2のフッ素原子を有する2価の炭化水素基としては、以下で表される基が挙げられる。
塩基性触媒としては、ピリジンなどが挙げられる。溶媒としては、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
式(Is−1)で表される化合物は、所望のR1及びA1を有する化合物を用いることができる。入手容易なものとしては、例えば、ヒドロキシエチルメタクリレートなどが挙げられる。
式(Is−2)で表される化合物は、所望のA2を有する化合物を用いることができる。入手容易なものとしては、例えば、ヘプタフルオロ酪酸無水物などが挙げられる。
樹脂(A)は、化合物(I)に由来する構造単位に加えて、酸に不安定な基を有するモノマーに由来する構造単位を有していることが好ましい。
酸に不安定な基を有するモノマー(以下「モノマー(a1)」という場合がある。)に由来する構造単位を有する樹脂(A)は、酸の接触前ではアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸の接触後にはアルカリ水溶液に可溶となるものとなり得る。このような樹脂(A)の製造の際には、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
「酸に不安定な基」とは、脱離基を有し、酸と接触すると脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸に不安定な基としては、例えば、式(1)で表される基、式(2)で表される基などが挙げられる。
[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の環を形成し、該炭化水素基及び該Ra2’とRa3’とが互いに結合して形成される環を構成するメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わっていてもよい。]
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の飽和炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基、下記のような基などが挙げられる。Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜16の範囲である。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニルなどのアリール基などが挙げられる。
Ra2’及びRa3’が互いに結合して形成する環は、Ra1及びRa2が互いに結合して形成する環と同様のものが挙げられる。
このような式(2)で表される基としては、以下の基が挙げられる。
La1及びLa2は、それぞれ独立に、−O−又は*−O−(CH2)k1−CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
Ra4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n1’は0〜3の整数を表す。]
Ra4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
Ra6及びRa7のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などが挙げられる。Ra6及びRa7のアルキル基は、好ましくは炭素数6以下である。
Ra6及びRa7の脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の飽和炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基、下記のような基などが挙げられる。
脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数8以下、より好ましくは6以下である。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
式(a1−5)中、
R31は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
L3〜L5は、−O−、−S−又は*−O−(CH2)k4−CO−O−で表される基を表す。ここで、k4は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手である。
Z1は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基であり、該アルカンジイル基中に含まれるメチレン基は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
s1及びs1’は、それぞれ独立して、0〜4の整数を表す。
L5は、酸素原子が好ましい。
L3及びL4は、一方が酸素原子、他方が硫黄原子であると好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0〜2の整数が好ましい。
Z1は、単結合又は−CH2−CO−O−が好ましい。
樹脂(A)は、化合物(I)に由来する構造単位に加えて、酸に不安定な基を有さないモノマー(以下「酸安定モノマー」という場合がある。)に由来する構造単位を有していることが好ましい。
樹脂(A)は、さらに好ましくは、化合物(I)と、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)と、酸安定モノマーとの共重合体である。いずれの場合でも、酸安定モノマーは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
レジスト組成物をKrFエキシマレーザ露光(248nm)、電子線あるいはEUV光などの高エネルギー線露光に用いる場合、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)として、好ましくは、ヒドロキシスチレン類であるフェノール性ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2−0)を使用することができる。
一方、短波長のArFエキシマレーザ露光(193nm)などを用いる場合は、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)として、好ましくは、式(a2−1)で表されるヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマーを使用する。ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
Ra30は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Ra31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRa31は同一であっても異なってもよい。]
Ra30及びRa31のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基が挙げられ、好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくは、炭素数1又は2のアルキル基であり、特に好ましくは、メチル基である。
Ra31のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキトキシ基などが挙げられ、好ましくは、炭素数1〜4のアルコキシ基であり、より好ましくは、炭素数1又は2のアルコキシ基であり、特に好ましくは、メトキシ基である。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基などが挙げられる。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基などが挙げられる。
maは、好ましくは、0〜2であり、より好ましくは、0又は1であり、特に好ましくは、0である。
フェノール性ヒドロキシ基を有するモノマーとしては、例えば、特開2010−204634号公報に記載されたモノマーが挙げられる。中でも、下式(a2−0−1)及び(a2−0−2)でそれぞれ表されるモノマーが好ましい。上記のとおり、樹脂(A)を製造する際には、これらにあるフェノール性ヒドロキシ基が適当な保護基で保護したものを用いることもできる。
La3は、−O−又は*−O−(CH2)k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
Ra14は、好ましくはメチル基である。
Ra15は、好ましくは水素原子である。
Ra16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
酸安定モノマー(a3)が有するラクトン環は、例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。これらラクトン環の中で、好ましくは、γ−ブチロラクトン環、又は、γ−ブチロラクトン環と他の環との縮合環が挙げられる。
La4〜La6は、それぞれ独立に、−O−又は*−O−(CH2)k3−CO−O−を表す。
k3は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
Ra18〜Ra20は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra21は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。
Ra22及びRa23は、それぞれ独立に、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
q1及びr1は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。
p1が2以上のとき、複数のRa21は、互いに同一であっても異なってもよい。
q1が2以上のとき、複数のRa22は、互いに同一であっても異なってもよい。
r1が2以上のとき、複数のRa23は、互いに同一であっても異なってもよい。
Ra18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
Ra22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1〜r1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2、より好ましくは0又は1である。
樹脂(A)は、上記の酸安定モノマー(a2)及び酸安定モノマー(a3)以外のその他のモノマー(a4)に由来する構造単位を有していてもよい。かかるモノマー(a4)として例えば、フッ素原子を有する式(a4−1)で表される化合物(以下、場合により「化合物(a4−1)」という)などが挙げられる。
[式(a4−1)中、
R41は、水素原子又はメチル基を表す。
A41は、式(a4−g1)
(式(a4−g1)中、
ssは0〜2の整数を表す。
A40及びA43は、それぞれ独立に、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
ssが2のとき、複数存在するA40は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
X40は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
ssが2のとき、複数存在するX40は、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
で表される基を表す。
R42は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表す。]
すなわち、A41における式(a4−g1)で表される基は、基(a−g1)と同様のものが例示される。
式(a4−g1)においては、好ましくは、ssが0であり、より好ましくは、ssが0であり、かつA43が炭素数1〜6のアルカンジイル基(さらに好ましくは、炭素数1〜4のアルカンジイル基)である。A43は、特に好ましくは、エチレン基である。
従って、A41としては、炭素数1〜6のアルカンジイル基が好ましく、炭素数1〜4のアルカンジイル基がさらに好ましく、エチレン基が特に好ましい。
鎖式の脂肪族炭化水素としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基及びオクチル基などのアルキル基が挙げられる。
脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基及びシクロオクチル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及びメチルノルボルニル基並びに下記に示す基などが挙げられる。
[式(a−g3)中、
X12は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
A14は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜17の脂肪族炭化水素基を表す。]
脂肪族炭化水素基としては、R42で例示したものと同様のものが挙げられる。
ハロゲン原子を有する脂肪族炭化水素基としては、ハロゲン化アルキル基及びハロゲン化脂環式炭化水素基(好ましくは、ハロゲン化シクロアルキル基)が挙げられる。なかでも、ペルハロゲン化アルキル基及びペルハロゲン化シクロアルキルがより好ましく、ペルフルオロアルキル基及びペルフルオロシクロアルキルがさらに好ましく、ペルフルオロアルキル基がより一層好ましい。
ペルフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロヘプチル基及びペルフルオロオクチル基などが例示される。
ペルフルオロアルキル基は、好ましくは、炭素数が1〜6であり、より好ましくは、炭素数1〜3である。
[式(a−g2)中、
A13は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
X12aは、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
A14aは、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、A13、X12a及びA14aの炭素数の合計は18以下である。]
また、式(a−g2)においては、A13及びA14aは炭素数の合計が17以下であることが好ましい。A13の炭素数は1〜6の範囲が好ましく、1〜3の範囲がさらに好ましい。A14aの炭素数は4〜15の範囲が好ましく、5〜12の範囲がさらに好ましい。
なかでも、A14aは、好ましくは、炭素数6〜12の脂環式炭化水素基であり、より好ましくは、シクロヘキシル基及びアダマンチル基である。
[式(a4−1’)中、
A13は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
X12aは、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
A14aは、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、A13及びA14aの炭素数の合計は17以下である。]
その他の符号はいずれも、前記と同義である。]
化合物(a4−1)に由来する構造単位の含有量は、樹脂(A)が、化合物(I)及び化合物(a4−1)のみを重合させた共重合体である場合、樹脂(A)における化合物(a4−1)に由来する構造単位の含有量は、通常、95〜99モル%の範囲であり、好ましくは96〜99モル%の範囲であり、より好ましくは97〜99モル%の範囲である。
樹脂(A)の構造単位のより好ましい構成比としては、化合物(I)に由来する構造単位:モノマー(a1)に由来する構造単位:ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)に由来する構造単位/ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)に由来する構造単位=1〜5:20〜60:30〜70、好ましくは、1〜4:25〜55:35〜65、より好ましくは、1〜3:25〜50:35〜65である。
樹脂(A)の構造単位のさらに好ましい構成比としては、化合物(I)に由来する構造単位:モノマー(a1)に由来する構造単位:ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)に由来する構造単位:ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)に由来する構造単位=1〜5:20〜60:3〜35:25〜65(好ましくは、1〜4:25〜55:4〜30:30〜65、より好ましくは、1〜3:25〜50:5〜25:35〜60)である。
このような樹脂(A’)としては、例えば、化合物(I)に由来する構造単位と、酸安定モノマー(好ましくは、化合物(a4−1))に由来する構造単位に由来する構造単位とを含む樹脂が挙げられる。
樹脂(A’)の好ましい構成比としては、化合物(I)に由来する構造単位:化合物(a4−1)及び/又は化合物(a4−1’)=1〜5:95〜99モル%(好ましくは、1〜4:96〜99、より好ましくは、1〜3:97〜99)である。
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上(より好ましくは3,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下)である。
樹脂(A)の含有率は、好ましくは、組成物(本発明のレジスト組成物)の固形分中80質量%以上99質量%以下である。
なお「組成物中の固形分」とは、後述する溶剤(E)を除いたレジスト組成物成分の合計を意味する。組成物中の固形分及びこれに対する樹脂(A)の含有率は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定することができる。
本発明のレジスト組成物は、上述した樹脂(A)及び/又は樹脂(A’)を含有することを特徴とする。また、該レジスト組成物は、樹脂(A)及び/又は樹脂(A’)に加え、酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある)を含有し、後述のレジストパターンの製造方法に用いるうえでは、さらに溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある)を含有することが好ましい。
また、本発明のレジスト組成物は、さらに塩基性化合物(以下「塩基性化合物(C)」という場合がある)を含んでいることが好ましい。
レジスト分野に用いられる酸発生剤は、非イオン系とイオン系とに分類される。本発明のレジスト組成物に含有される酸発生剤(B)は、非イオン系酸発生剤でも、イオン系酸発生剤でも、これらの組み合わせでもよい。非イオン系酸発生剤としては、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン 4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)などが挙げられる。イオン系酸発生剤は、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)などが挙げられる。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオンなどが挙げられる。
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
Lb1は、単結合又は2価の炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。]
式(B1)では、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、好ましくはトリフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基及びプロパン−2,2−ジイル基などの直鎖状アルカンジイル基;
直鎖状アルカンジイルに、アルキル基(特に、炭素数1〜4のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基など)の側鎖を有したもの、例えば、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基などの分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基などのシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基などの多環式の2価の脂環式炭化水素基などが挙げられる。
Lb2は、単結合又は炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb3は、単結合又は炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb4は、炭素数1〜13の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb3及びLb4の炭素数上限は13である。
Lb5は、炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb6及びLb7は、それぞれ独立に、炭素数1〜15の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb6及びLb7の炭素数上限は16である。
Lb8は、炭素数1〜14の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb9及びLb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜11の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb9及びLb10の炭素数上限は12である。
中でも、Lb1は、好ましくは式(b1−1)〜式(b1−4)でそれぞれ表される基であり、より好ましくは式(b1−1)又は式(b1−2)で表される基であり、さらに好ましくは式(b1−1)で表される2価の基であり、特に好ましくは、Lb2が単結合又は−CH2−である式(b1−1)で表される2価の基である。
Yの脂環式炭化水素基としては、以下の式(Y1)〜式(Y11)でそれぞれ表される基などが挙げられる。
脂肪族炭化水素基及び脂環式炭化水素基を構成するメチレン基が、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わった基としては、例えば、上述したアルキル基を構成するメチレン基が酸素原子又はカルボニル基に置き換わった基、以下の式(Y12)〜式(Y26)で表される基などが挙げられる。
ヒドロキシ基含有アルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基などが挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキトキシ基などが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニルなどのアリール基などが挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基などが挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基などが挙げられる。
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
Rb4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。Rb4とRb5が一緒になってヘテロ原子を有する環を形成してもよい。該アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。m2が2以上であるとき、複数のRb7は同一であっても異なっていてもよく、n2が2以上であるとき、複数のRb18は同一であっても異なっていてもよい。
Rb11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
Rb12は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。該芳香族炭化水素基は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
Rb11とRb12は、それらが結合する−CH−CO−とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよい。
Lb11は、−S−又は−O−を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上であるとき、複数のRb13は同一であっても異なっていてもよく、p2が2以上であるとき、複数のRb14は同一であっても異なっていてもよく、q2が2以上であるとき、複数のRb15は同一であっても異なっていてもよく、r2が2以上であるとき、複数のRb16は同一であっても異なっていてもよく、s2が2以上であるとき、複数のRb17は同一であっても異なっていてもよく、t2が2以上であるとき、複数のRb18は同一であっても異なっていてもよい。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の飽和炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基、下記のような基などが挙げられる。*は、アダマンタン環又はシクロヘキサン環との結合手を表す。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニルなどのアリール基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子などが挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基などが挙げら
れる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基などが挙げられる。
Rb9〜Rb11の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜18、より好ましくは炭素数4〜12であり、特に、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基及びイソボルニル基などが好ましい。
Rb12の芳香族炭化水素基は、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、ビフェニリル基及びナフチル基などが好ましい。
Rb12の芳香族炭化水素基とアルキル基が結合したものは、典型的にはアラルキル基である。
Rb11とRb12とが結合する−CH−CO−とともに形成する環としては、例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環及びオキソアダマンタン環などが挙げられる。
Rb19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。Rb19〜Rb21から選ばれる2つが一緒になってヘテロ原子を有してもよい環を形成してもよい。
v2、w2及びx2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。
v2が2以上のとき、複数のRb19は、同一であっても異なっていてもよく、w2が2以上のとき、複数のRb20は、同一であっても異なっていてもよく、x2が2以上のとき、複数のRb21は、同一であっても異なっていてもよい。
脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数が4〜18である。
なかでも、Rb19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基である。
本発明のレジスト組成物においては、酸発生剤(B)は、単独でも複数種の酸発生剤を含有していてもよい。
本発明のレジスト組成物に塩基性化合物(C)を含有させる場合、この塩基性化合物(C)はクエンチャーとして作用する。
塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物であり、例えばアミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。塩基性化合物(C)として、好ましくは、式(C1)で表される化合物〜式(C8)で表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(C1−1)で表される化合物が挙げられる。
Rc4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
m3は0〜3の整数を表し、m3が2以上のとき、複数のRc4は、互いに同一でも異なってもよい。]
Rc9は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜6のアルカノイル基を表す。
n3は0〜8の整数を表し、n3が2以上のとき、複数のRc9は、互いに同一でも異なってもよい。]
Rc14、Rc15及びRc17は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
o3及びp3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、o3又はp3が2以上であるとき、それぞれ、複数のRc14及びRc15は互いに同一でも異なってもよい。
Lc1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
q3、r3及びs3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、q3が2以上であるとき、複数のRc18は同一であっても異なっていてもよく、r3が2以上であるとき、複数のRc19は同一であっても異なっていてもよく、s3が2以上であるとき、複数のRc20は互いに同一であっても異なっていてもよい。
Lc2は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
アルカノイル基としては、アセチル基、2−メチルアセチル基、2,2−ジメチルアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ペンタノイル基、2,2−ジメチルプロピオニル基などが挙げられる。
式(C3)で表される化合物としては、モルホリンなどが挙げられる。
式(C4)で表される化合物としては、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物などが挙げられる。
式(C5)で表される化合物としては、2,2’−メチレンビスアニリンなどが挙げられる。
式(C6)で表される化合物としては、イミダゾール、4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。
式(C7)で表される化合物としては、ピリジン、4−メチルピリジンなどが挙げられる。
式(C8)で表される化合物としては、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン、ビピリジンなどが挙げられる。
本発明のレジスト組成物は、溶剤(E)を含んでいてもよい。溶剤(E)の含有率は、例えば、レジスト組成物中90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上であり、例えば99.9質量%以下、好ましくは99質量%以下である。
溶剤(E)の含有率は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定できる。
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、その他の成分(F)を含有していてもよい。その他の成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、樹脂(A)及び樹脂(A’)以外の高分子化合物、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料などを利用できる。これらその他の成分(F)を用いる場合の含有量は、成分(F)の種類に応じて調整される。
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)及び酸発生剤(B)、並びに必要に応じて用いられる溶剤(E)、塩基性化合物(C)及びその他の成分(F)を混合することにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃の範囲から、樹脂などの種類や樹脂などの溶剤(E)に対する溶解度などに応じて適切な温度範囲を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合などを用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルタを用いてろ過することが好ましい。
など
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含む。
加熱後の組成物層を、現像装置を用いて、通常、アルカリ現像液を利用して現像する。
ここで用いられるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液などが挙げられる。
現像後、超純水でリンスし、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物、特に液浸露光用のレジスト組成物として好適である。
実施例及び比較例中、含有量及び使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり質量基準である。
化合物の構造は、MASS(LC:Agilent製1100型、MASS:Agilent製LC/MSD型又はLC/MSD TOF型)で確認した。
重量平均分子量は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東ソー株式会社製HLC−8120GPC型、カラムは”TSKgel Multipore HXL−M”3本、溶媒はテトラヒドロフラン)により求めた値である。
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
式(I1−2)で表される化合物8.50部、テトラヒドロフラン34.00部及びピリジン6.20部を反応器に仕込み、23℃で30分間攪拌し、式(I1−1)で表される化合物7.25部を添加した。その後、温度を上昇させ、40℃で3時間攪拌した。得られた反応物に、酢酸エチル240部及び5%塩酸水溶液17.16部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液した。回収された有機層に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液60部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を回収した。回収された有機層に、イオン交換水60部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗した。この水洗操作を5回繰り返した。水洗した有機層を濃縮し、カラム分取(固定床:メルク社製シリカゲル60−200メッシュ 展開溶媒:酢酸エチル)することにより、式(I1)で表される化合物6.28部を得た。
MS(質量分析):464.1(分子イオンピーク)
式(I3−2)で表される化合物8.50部、テトラヒドロフラン34.00部及びピリジン6.20部を反応器に仕込み、23℃で30分間攪拌し、式(I3−1)で表される化合物5.62部を添加した。その後、温度を上昇させ、40℃で3時間攪拌した。得られた反応物に、酢酸エチル200部及び5%塩酸水溶液20部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液した。回収された有機層に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液60部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を回収した。回収された有機層に、イオン交換水60部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗した。この水洗操作を5回繰り返した。水洗した有機層を濃縮し、カラム分取(固定床:メルク社製シリカゲル60−200メッシュ 展開溶媒:酢酸エチル)することにより、式(I3)で表される化合物5.88部を得た。
MS(質量分析):414.1(分子イオンピーク)
使用した化合物を下記に示す。
ここに示したモノマーをその式符号に応じて、「モノマー(a1−2−3)」などという。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−3)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−1−1)、モノマー(a3−2−3)及びモノマー(I1)を用い、そのモル比(モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−3):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−1−1):モノマー(a3−2−3):モノマー(I1))が30:11:6:20:30:3となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量2.8×104の樹脂A1(共重合体)を収率55%で得た。この樹脂A1は、以下の構造単位を有する。
モノマーとして、モノマー(a1−1−2)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−1−1)及びモノマー(I1)を用い、そのモル比(モノマー(a1−1−2):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−1−1):モノマー(I1))が47:25:25:3となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを80℃で約8時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量3.2×104の樹脂A2(共重合体)を収率67%で得た。この樹脂A2は、以下の構造単位を有する。
モノマーとして、モノマー(a1−1−2)、モノマー(a2−1−1)及びモノマー(a3−1−1)を用い、そのモル比(モノマー(a1−1−2):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−1−1))が50:25:25となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを80℃で約8時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量9.2×103の樹脂A3(共重合体)を収率60%で得た。この樹脂A3は、以下の構造単位を有する。
モノマーとして、モノマー(a1−1−1)、モノマー(a1−2−9)及びモノマー(a3−2−1)を用い、そのモル比(モノマー(a1−1−1):モノマー(a1−2−9):モノマー(a3−2−1))が36:34:30となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.5mol%及び4.5mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量5.0×103の樹脂A4(共重合体)を収率48%で得た。この樹脂A4は、以下の構造単位を有する。
モノマーとして、モノマー(a1−2−9)及びモノマー(D)を用い、そのモル比(モノマー(a1−2−9):モノマー(D))が70:30となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量6.7×103の樹脂A5(共重合体)を収率58%で得た。この樹脂A5は、以下の構造単位を有する。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−3)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−1−1)、モノマー(a3−2−3)及びモノマー(I1)を用い、そのモル比(モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−3):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−1−1):モノマー(a3−2−3):モノマー(I1))が30:11:6:30:20:3となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量2.9×104の樹脂A6(共重合体)を収率53%で得た。この樹脂A6は、以下の構造単位を有する。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−5−1)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−1−1)、モノマー(a3−2−3)及びモノマー(I1)を用い、そのモル比(モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−3):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−1−1):モノマー(a3−2−3):モノマー(I1))が30:11:6:30:20:3となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量2.5×104の樹脂A7(共重合体)を収率56%で得た。この樹脂A7は、以下の構造単位を有する。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−3)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−1−1)、モノマー(a3−2−3)及びモノマー(I3)を用い、そのモル比(モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−3):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−1−1):モノマー(a3−2−3):モノマー(I3))が30:11:6:30:20:3となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量3.1×104の樹脂A8(共重合体)を収率59%で得た。この樹脂A8は、以下の構造単位を有する。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−5−1)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−1−1)、モノマー(a3−2−3)及びモノマー(I3)を用い、そのモル比(モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−3):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−1−1):モノマー(a3−2−3):モノマー(I3))が30:11:6:30:20:3となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量2.9×104の樹脂A9(共重合体)を収率61%で得た。この樹脂A9は、以下の構造単位を有する。
<レジスト組成物の調製>
表1に示すように、以下の各成分を混合して溶解することにより得られた混合物を孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルタで濾過することにより、化学増幅型フォトレジスト組成物を調製した。
A1:樹脂A1
A2:樹脂A2
A3:樹脂A3
A4:樹脂A4
A5:樹脂A5
A6:樹脂A6
A7:樹脂A7
A8:樹脂A8
A9:樹脂A9
<酸発生剤>
B1:特開2010−152341号公報の実施例に従って合成
B2:
C1:2,6−ジイソプロピルアニリン(東京化成工業(株)製)
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265部
2−ヘプタノン 20.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0部
γ−ブチロラクトン 3.5部
シリコンウェハに、有機反射防止膜用組成物(ARC−29;日産化学(株)製)を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の膜厚が85nmとなるようにスピンコートした。レジスト組成物を塗布したシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベークし、レジスト膜(組成物層)を形成した。レジスト膜が形成されたシリコンウェハに、液浸露光用ArFエキシマステッパー(XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、3/4Annular X−Y偏光)で、コンタクトホールパターン(ホールピッチ100nm/ホール径70nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、前記シリコンウェハを、ホットプレート上にて、表1の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベーク処理した。次いでこのシリコンウェハを、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行い、レジストパターンを得た。
実効感度において、フォーカスを振った場合、線幅が55nm±5%の幅にある範囲(52.5〜57.7nm)を線幅指標とし、DOFを評価した。すなわち、DOFが
0.21μm以上であるものを◎、
0.15μm以上0.21μm未満であるものを「○」、
0.15μm未満であるものを「×」とした。
これらの結果を表2に示す。
Claims (27)
- 式(I)で表される化合物に由来する構造単位及び
式(1)又は式(2)で表される酸に不安定な基を有するモノマーに由来する構造単位を有する樹脂。
[式(I)中、
R1は、水素原子又はメチル基を表す。
A1は、式(a−g1)
(式(a−g1)中、
sは0〜2の整数を表す。
A10及びA11は、それぞれ独立に、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
sが2のとき、複数存在するA10は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
X10は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
sが2のとき、複数存在するX10は、互いに同一であっても異なっていてもよい。)で表される基を表す。
A2は、フッ素原子を有する炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。]
[式(1)及び式(2)中、
R a1 〜R a3 は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表すか、R a1 及びR a2 は互いに結合して炭素数3〜20の環を形成する。*は結合手を表す。
R a1’ 及びR a2’ は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、R a3’ は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、R a2’ 及びR a3’ は互いに結合して炭素数2〜20の環を形成し、該炭化水素基及び該R a2’ とR a3’ とが互いに結合して形成される環を構成するメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わっていてもよい。] - さらに、ヒドロキシアダマンチル基を有し、かつ式(1)及び式(2)で表される基を有さない酸安定モノマーに由来する構造単位を有する請求項1に記載の樹脂。
- さらに、ラクトン環を有し、かつ式(1)及び式(2)で表される基を有さない酸安定モノマーに由来する構造単位を有する請求項1又は2に記載の樹脂。
- さらに、フッ素原子を有し、かつ式(1)及び式(2)で表される基を有さない酸安定モノマーに由来する構造単位を有する請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂。
- 式(I)で表される化合物に由来する構造単位及び
ヒドロキシアダマンチル基を有し、かつ式(1)及び式(2)で表される基を有さない酸安定モノマーに由来する構造単位を有する樹脂。
[式(I)中、
R1は、水素原子又はメチル基を表す。
A1は、式(a−g1)
(式(a−g1)中、
sは0〜2の整数を表す。
A10及びA11は、それぞれ独立に、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
sが2のとき、複数存在するA10は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
X10は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
sが2のとき、複数存在するX10は、互いに同一であっても異なっていてもよい。)で表される基を表す。
A2は、フッ素原子を有する炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。]
[式(1)及び式(2)中、
R a1 〜R a3 は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表すか、R a1 及びR a2 は互いに結合して炭素数3〜20の環を形成する。*は結合手を表す。
R a1’ 及びR a2’ は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、R a3’ は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、R a2’ 及びR a3’ は互いに結合して炭素数2〜20の環を形成し、該炭化水素基及び該R a2’ とR a3’ とが互いに結合して形成される環を構成するメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わっていてもよい。] - さらに、式(1)又は式(2)で表される酸不安定基を有するモノマーに由来する構造単位を有する請求項5に記載の樹脂。
- さらに、ラクトン環を有し、かつ式(1)及び式(2)で表される基を有さない酸安定モノマーに由来する構造単位を有する請求項5又は6に記載の樹脂。
- さらに、フッ素原子を有し、かつ式(1)及び式(2)で表される基を有さない酸安定モノマーに由来する構造単位を有する請求項5〜7のいずれかに記載の樹脂。
- 式(I)で表される化合物に由来する構造単位及び
ラクトン環を有し、かつ式(1)及び式(2)で表される基を有さない酸安定モノマーに由来する構造単位を有する樹脂。
[式(I)中、
R1は、水素原子又はメチル基を表す。
A1は、式(a−g1)
(式(a−g1)中、
sは0〜2の整数を表す。
A10及びA11は、それぞれ独立に、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
sが2のとき、複数存在するA10は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
X10は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
sが2のとき、複数存在するX10は、互いに同一であっても異なっていてもよい。)で表される基を表す。
A2は、フッ素原子を有する炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。]
[式(1)及び式(2)中、
R a1 〜R a3 は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表すか、R a1 及びR a2 は互いに結合して炭素数3〜20の環を形成する。*は結合手を表す。
R a1’ 及びR a2’ は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、R a3’ は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、R a2’ 及びR a3’ は互いに結合して炭素数2〜20の環を形成し、該炭化水素基及び該R a2’ とR a3’ とが互いに結合して形成される環を構成するメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わっていてもよい。] - さらに、式(1)又は式(2)で表される酸不安定基を有するモノマーに由来する構造単位を有する請求項9に記載の樹脂。
- さらに、ヒドロキシアダマンチル基を有し、かつ式(1)及び式(2)で表される基を有さない酸安定モノマーに由来する構造単位を有する請求項9又は10に記載の樹脂。
- さらに、フッ素原子を有し、かつ式(1)及び式(2)で表される基を有さない酸安定モノマーに由来する構造単位を有する請求項9〜11のいずれかに記載の樹脂。
- 式(I)で表される化合物に由来する構造単位及び
フッ素原子を有し、かつ式(1)及び式(2)で表される基を有さない酸安定モノマー(ただし、式(I)で表される化合物は除く)に由来する構造単位を有する樹脂。
[式(I)中、
R1は、水素原子又はメチル基を表す。
A1は、式(a−g1)
(式(a−g1)中、
sは0〜2の整数を表す。
A10及びA11は、それぞれ独立に、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
sが2のとき、複数存在するA10は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
X10は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
sが2のとき、複数存在するX10は、互いに同一であっても異なっていてもよい。)で表される基を表す。
A2は、フッ素原子を有する炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。]
[式(1)及び式(2)中、
R a1 〜R a3 は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表すか、R a1 及びR a2 は互いに結合して炭素数3〜20の環を形成する。*は結合手を表す。
R a1’ 及びR a2’ は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、R a3’ は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、R a2’ 及びR a3’ は互いに結合して炭素数2〜20の環を形成し、該炭化水素基及び該R a2’ とR a3’ とが互いに結合して形成される環を構成するメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わっていてもよい。] - さらに、式(1)又は式(2)で表される酸不安定基を有するモノマーに由来する構造単位を有する請求項13に記載の樹脂。
- さらに、ヒドロキシアダマンチル基を有し、かつ式(1)及び式(2)で表される基を有さない酸安定モノマーに由来する構造単位を有する請求項13又は14に記載の樹脂。
- さらに、ラクトン環を有し、かつ式(1)及び式(2)で表される基を有さない酸安定モノマーに由来する構造単位を有する請求項13〜15のいずれかに記載の樹脂。
- 前記酸に不安定な基を有するモノマーが、式(a1−1)又は式(a1−2)で表されるモノマーである請求項1、6、10又は14に記載の樹脂。
[式(a1−1)及び式(a1−2)中、
La1及びLa2は、それぞれ独立に、−O−又は*−O−(CH2)k1−CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
Ra4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n1’は0〜3の整数を表す。] - 前記ヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマーが、式(a2−1)で表されるモノマーである請求項2、5、11又は15に記載の樹脂。
[式(a2−1)中、
La3は、−O−又は*−O−(CH2)k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。] - 前記ラクトン環を有する酸安定モノマーが、式(a3−1)、式(a3−2)及び式(a3−3)でそれぞれ表されるモノマーからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項3、7、9又は16に記載の樹脂。
[式(a3−1)〜式(a3−3)中、
La4〜La6は、それぞれ独立に、−O−又は*−O−(CH2)k3−CO−O−を表す。
k3は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
Ra18〜Ra20は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra21は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。
Ra22及びRa23は、それぞれ独立に、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
q1及びr1は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、p1が2以上のとき、複数のRa21は、同一であっても異なっていてもよく、q1が2以上のとき、複数のRa22は、同一であっても異なっていてもよく、r1が2以上のとき、複数のRa23は、同一であっても異なっていてもよい。] - 前記フッ素原子を有する酸安定モノマーが、式(a4−1)で表されるモノマーである請求項4、8、12又は13に記載の樹脂。
[式(a4−1)中、
R41は、水素原子又はメチル基を表す。
A41は、式(a4−g1)
(式(a4−g1)中、
ssは0〜2の整数を表す。
A40及びA43は、それぞれ独立に、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
ssが2のとき、複数存在するA40は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
X40は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
ssが2のとき、複数存在するX40は、互いに同一であっても異なっていてもよい。)で表される基を表す。
R42は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表す。] - 前記式(a−g1)におけるsが0である請求項1〜20のいずれか記載の樹脂。
- 前記式(a−g1)におけるA11が、炭素数1〜6のアルカンジイル基である請求項1〜21のいずれか記載の樹脂。
- 前記式(a−g1)におけるA11が、エチレン基である請求項1〜22のいずれか記載の樹脂。
- 前記式(I)におけるA2が、炭素数1〜3のペルフルオロアルカンジイル基である請求項1〜23のいずれか記載の樹脂。
- 請求項1〜24のいずれか記載の樹脂と、酸発生剤とを含有するレジスト組成物。
- さらに溶剤を含有する請求項25記載のレジスト組成物。
- (1)請求項25又は26記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、を含むレジストパターンの製造方法。
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