JP5985065B2 - エレベータ内に配置されたセミアクティブアクチュエータの組を制御する方法およびシステム - Google Patents

エレベータ内に配置されたセミアクティブアクチュエータの組を制御する方法およびシステム Download PDF

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Description

本発明は、概して、セミアクティブアクチュエータの組を制御することに関し、より具体的には、エレベータシステムにおける振動を最小化するためにセミアクティブアクチュエータの組を制御することに関する。
機械システムにおける振動低減は、システムの安全性およびエネルギー効率を含むいくつかの理由から重要である。とくに、様々な輸送システムにおける振動は乗り心地および乗客の安全に直接的に関連し、したがって最小化されるべきである。たとえば、輸送手段(vehicle)における垂直振動は、アクティブまたはパッシブな振動低減システム(一般的にサスペンションシステムと呼ばれる)によって制御可能である。同様に、エレベータシステムの動作中に誘起される振動も最小化可能である。
エレベータシステムは、典型的には、かご、フレーム、ローラーガイドアセンブリ、およびガイドレールを含む。ローラーガイドは、エレベータのかごの振動を最小化するためのサスペンションシステムとして作用する。かごおよびローラーガイドはフレームに取り付けられる。かごおよびフレームは、ガイドレールに沿って、ガイドローラーに拘束されて運動する。かごにおける振動のレベルに寄与する主な外乱が2つ存在する:(1)レールの不規則性に起因してレールガイドを介してかごに伝達される、レールに誘起される力と、(2)かごの直接の力(direct-car forces)(建築物に吹き付ける風、乗客の負荷、分布または動きによって生成されるもの等)と、である。
いくつかの方法(たとえば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、および特許文献4に記載される方法)は、乗車の快適さを改善するために、エレベータシステムにおけるガイドレールの不規則性を補償する。しかしながら、これらの方法は、エレベータの構成要素における不確実性を考慮せず(たとえば、老化や温度のためダンパ装置(damping device)のパラメータが時間とともに変化する)、したがって、振動低減サスペンションシステムの有効性を減少させる。
たとえば特許文献1は、振動信号の周波数を所定の周波数と比較することにより、エレベータのかごの振動を減衰させるアクチュエータを制御する方法を開示している。この所定の周波数は、エレベータおよびアクチュエータのパラメータの固定値に基づいて較正される。エレベータおよびアクチュエータのパラメータは時間とともに変化し得るので、振動低減において所望の性能を維持するためには、パラメータの新たな値が異なる所定値に相当する可能性がある。このパラメータの変化を取得しない制御装置は、この方法の性能を低下させる。
米国特許第5289902号明細書 米国特許第5712783号明細書 米国特許第7909141号明細書 米国特許第8011478号明細書
本発明の、いくつかの実施形態の目的は、エレベータのかごに対する水平方向の外乱の組を補償するとともにエレベータのかごの振動を最小化するために、エレベータシステム内に配置されたセミアクティブアクチュエータの組を制御するシステムおよび方法を提供することである。いくつかの実施形態のさらなる目的は、システムの動作のパラメータを測定するためのセンサの数を最小化しつつ、セミアクティブアクチュエータの制御の性能を維持する、上記のようなシステムおよび方法を提供することである。本発明の、いくつかの実施形態のさらなる目的は、アクチュエータの老化を補償するために、セミアクティブアクチュエータの組に対する制御装置の利得を調整する方法およびシステムを提供することである。
本発明の様々な実施形態は、セミアクティブアクチュエータの制御ポリシー(control policy)を決定する。測定されるパラメータの数を最小化するために、いくつかの実施形態は、システムの振動を表すパラメータに基づいて制御ポリシーを決定する。パラメータの例は、エレベータシステムにおけるエレベータフレームまたはエレベータのかごの加速度を示す加速度信号である。したがって、いくつかの実施形態は、エレベータシステムの動作中、加速度計の測定値のみを用いることにより、制御のコストを最小化する。
いくつかの実施形態は、エレベータシステムのモデルに基づいて制御ポリシーを決定する。それらの実施形態は、セミアクティブアクチュエータの組が一様に制御可能であり、したがってエレベータシステムのモデルはその一様性に基づいて単純化できるという理解を利用する。よって、いくつかの実施形態は、エレベータシステムを、仮想外乱を補償するために配置された単一の仮想セミアクティブアクチュエータを有する仮想エレベータシステムのモデルとして表す。
この仮想セミアクティブアクチュエータは、セミアクティブアクチュエータの組を表す。たとえば、仮想セミアクティブアクチュエータの補償力(compensative force)は、セミアクティブアクチュエータの組の各補償力を表す。同様に、仮想外乱は、外乱の組の合成(combination)を表す。このような理解により、仮想セミアクティブアクチュエータに対して制御ポリシーが定義できるようになり、仮想セミアクティブアクチュエータの制御ポリシーに従ってセミアクティブアクチュエータの組の各アクチュエータを一様に制御することが可能になる。加えて、このような理解により、仮想セミアクティブアクチュエータの制御の利得をチューニングすることでセミアクティブアクチュエータの組の制御をチューニングできるようになる。
いくつかの実施形態は、仮想エレベータシステムのモデルとエレベータのかごの水平方向加速度を示す加速度信号とを用い、仮想振動が前もって決定可能であるという理解に基づいている。たとえば、一実施形態は、状態変数として仮想外乱と仮想外乱の時間導関数とを用いてモデルを拡大し、この拡大されたモデルを逆転させて、仮想外乱の二次時間導関数と加速度信号との間の関係を決定する。この関係と、加速度信号の測定値とに基づき、仮想外乱を決定することができる。
したがって、様々な実施形態は、アクチュエータの組を用いることなく、エレベータシステムの動作中にエレベータのかごの異なる複数の垂直方向位置で測定された加速度信号の値を受信し、モデルと、加速度信号の各値とに基づき、仮想外乱の垂直プロファイル(vertical profile)を決定する。この垂直プロファイルは、仮想外乱の値を、エレベータのかごの対応する垂直方向位置にマッピングする。
エレベータのかごの動作中、動作に対する仮想外乱を決定するために、仮想外乱の外乱プロファイルを用いることができる。たとえば、一実施形態は、動作中のエレベータのかごの運動の運動プロファイルと、仮想外乱の外乱プロファイルとを用いて、エレベータのかごの動作中の仮想外乱を決定する。外乱プロファイルは事前に決定され、制御システムのプロセッサによってアクセス可能なメモリに記憶される。エレベータのかごの位置の運動プロファイルは、たとえばエレベータシステムの運動制御装置によって決定可能である。そのような実施形態は、制御ポリシーに将来の外乱を組み込むことができるので、有利である可能性がある。
いくつかの実施形態は、仮想外乱が与えられると、仮想エレベータシステムのモデルとエレベータのかごの水平方向加速度を示す加速度信号とを用いて、セミアクティブアクチュエータの変化を反映する仮想セミアクティブアクチュエータの仮想力の振幅が決定可能になるという、別の理解に基づいている。仮想力の振幅と、基準仮想力の振幅とが与えられると、基準仮想力の振幅からの仮想力の振幅のずれを補償するために、仮想セミアクティブアクチュエータの制御装置の利得を調整することができる。
たとえば、一実施形態は、仮想セミアクティブアクチュエータの仮想力を未知の入力変数として扱い、仮想システムを逆システム(入力は加速度信号であり、出力は推定仮想力である)として逆転させることにより、仮想力の推定値を提供する。
いくつかの実施形態は、仮想外乱が与えられると、振幅と仮想相対速度(加速度信号と仮想システムとから推定可能であり、したがって既知信号として扱われる)との積として仮想力をパラメータ表示することにより、仮想セミアクティブアクチュエータの仮想力の振幅が決定可能になるという、別の理解に基づいている。このように、仮想システムは、未知の定数「仮想力の振幅」の線形パラメータ表示を有する。仮想力の振幅を特定するために、線形適応的推定器を適用することが可能である。
したがって、一実施形態は、垂直方向に運動するエレベータのかごに対する水平方向における外乱の組によって発生するエレベータのかごの振動を最小化するためにエレベータシステム内に配置されたセミアクティブアクチュエータの組を制御する方法を開示する。本方法は、外乱の組からの外乱の和に比例する仮想外乱を補償するために配置された単一の仮想セミアクティブアクチュエータを有する仮想エレベータシステムのモデルでエレベータシステムを表すことであって、仮想セミアクティブアクチュエータの補償力はセミアクティブアクチュエータの組の補償力の和に比例する、エレベータシステムを表すことと、動作中のエレベータのかごの位置の運動プロファイルと、仮想外乱の外乱プロファイルとを用いて、エレベータのかごの動作中の仮想外乱を決定することと、モデルおよび仮想外乱を用いて、仮想セミアクティブアクチュエータの仮想力の振幅を決定することと、仮想力の振幅と、仮想セミアクティブアクチュエータの基準力とに基づき、セミアクティブアクチュエータの組を制御する制御装置の利得を調整することとを含む。方法のステップはプロセッサによって実行される。
別の実施形態は、外乱の組を補償するためにエレベータシステム内に配置されたセミアクティブアクチュエータの組を制御するシステムを開示する。本システムは、エレベータシステムの動作中のエレベータのかごの水平方向加速度を示す加速度信号を決定するセンサと、エレベータシステムの動作中のエレベータのかごの位置の運動プロファイルと、仮想外乱の外乱プロファイルとを用いて、仮想外乱を決定する、仮想外乱モジュールと、仮想外乱の外乱プロファイルと、アクチュエータの組を用いてエレベータのかごの動作中に測定された加速度信号とを用いて、仮想セミアクティブアクチュエータの制御ポリシーに従ってセミアクティブアクチュエータの組の各アクチュエータを制御する制御装置と、モデルおよび仮想外乱を用いて仮想セミアクティブアクチュエータの仮想力の振幅を決定する振幅推定器と、仮想力の振幅と、仮想セミアクティブアクチュエータの基準力とに基づき、セミアクティブアクチュエータの組を制御するための制御装置の利得を調整する、チューニングモジュールとを含む。
本発明の実施形態による制御方法のブロック図である。 本発明の実施形態による制御方法のブロック図である。 本発明の実施形態による制御方法のブロック図である。 本発明の、いくつかの実施形態による、仮想アクチュエータを含む仮想システムのモデル決定の概略図である。 本発明の、いくつかの実施形態によるエレベータシステムの概略図である。 本発明の、いくつかの実施形態による、中央ローラーに設置されたセミアクティブアクチュエータを伴うローラーガイドアセンブリの概略図である。 図3のエレベータシステムの外乱の概略図である。 図3のエレベータシステムの外乱の概略図である。 本発明の実施形態による、振幅推定のブロック図である。 本発明の実施形態による、振幅推定のブロック図である。 本発明の実施形態による、振幅推定のブロック図である。 本発明の実施形態による、振幅推定のブロック図である。 本発明の実施形態による、振幅推定のブロック図である。 本発明の実施形態による、振幅推定のブロック図である。 本発明の実施形態による、振幅推定のブロック図である。 本発明の、いくつかの実施形態による、外乱プロファイルに基づいて仮想外乱を決定する方法のブロック図である。 外乱プロファイルを決定する方法のブロック図である。 外乱プロファイルを決定する方法のブロック図である。 外乱プロファイルを決定する方法のブロック図である。 外乱プロファイルを決定する方法のブロック図である。 外乱プロファイルを決定する方法のブロック図である。 仮想外乱を再構築するためにエレベータシステムについて用いられる推定器のブロック図である。 仮想外乱を再構築するためにエレベータシステムについて用いられる推定器のブロック図である。 仮想外乱を再構築するためにエレベータシステムについて用いられる推定器のブロック図である。 本発明の、いくつかの実施形態による、エレベータ制御システムのブロック図である。
本発明の様々な実施形態が、セミアクティブアクチュエータを有するエレベータシステムを制御するシステムおよび方法を開示する。いくつかの実施形態は、ある外乱の方向に少なくとも1つの外部外乱を受けるサスペンションシステムであって、対応する外乱によって誘起される質量1つの振動を最小化するために少なくとも1つのセミアクティブアクチュエータが制御される、サスペンションシステムに関する。
明瞭さのために、本開示は、一方向における外乱によって誘起される振動を最小化するためにセミアクティブアクチュエータを用いるシステムの制御方法に焦点を当てる。本システムはその方向における外部外乱を受ける。複数の方向における振動を最小化する制御方法は、開示される制御方法を一般化することにより導出される。
外乱の組とセミアクティブアクチュエータの組とが与えられると、本発明のいくつかの実施形態は、仮想外乱を補償するために配置された単一の仮想セミアクティブアクチュエータを有する仮想システムのモデルとして、システムを表す。たとえば、仮想セミアクティブアクチュエータの補償力は、セミアクティブアクチュエータの組の補償力を表し、仮想外乱は外乱の組の合成を表す。様々な実施形態において、そのような表現は、セミアクティブアクチュエータの一様性の想定(すなわち、すべてのセミアクティブアクチュエータは厳密に同一であり、動作し、同様に制御される)に基づいている。
本発明の様々な実施形態において、セミアクティブアクチュエータの制御は最適制御理論に従って導出され、システムのモデルに基づく。いくつかの実施形態では、システムのモデルは仮想システムのモデルによって表される。たとえば、一実施形態は、仮想セミアクティブアクチュエータの最適制御ポリシーに従ってセミアクティブアクチュエータの組の各アクチュエータを一様に制御する。具体的には、いくつかの実施形態は、システムの動作のパラメータを最適化する最適制御ポリシーに従ってアクチュエータの組を制御することが有利であるという理解に基づいている。
図1Aは、セミアクティブアクチュエータの不確定な利得を補償するためにセミアクティブアクチュエータの組を制御するシステムおよび方法の概略図である。本制御方法は、物理システム101のモデルの表現で開始される。図1Bはこのモデルの例を示す。このモデルは、質量113、ばね111、ダンパ115およびセミアクティブアクチュエータ112の組のうち1つまたはそれらの組み合わせを含む。システムは外乱114の組を受ける。一実施形態では、すべての関連するセミアクティブアクチュエータが厳密に同一であり一様に動作するという想定に基づき、システム101は仮想システム102のモデルとして表される。図1Cに示すように、仮想システムは、質量113、ばね111、ダンパ115のうち1つまたはそれらの組み合わせを含む。また、仮想システムは、仮想セミアクティブアクチュエータ122を含み、仮想外乱123を受ける。本発明は、仮想システムに基づく制御方法を教示するが、必ずしも仮想システムには限定されない。
外乱は、一方向における質量の運動に影響を与える。ある特定方向における1つの仮想外乱は、その方向における質量の運動に対する関連する外乱をすべて合成した効果を表す。同様に、ある特定の方向における仮想外乱に対応する仮想アクチュエータは、その特定の方向における質量に対する関連するセミアクティブアクチュエータすべての効果を説明する(account for)。
センサ103は、システム101の動作状態を示す信号を測定する。仮想システムのモデルと、仮想セミアクティブアクチュエータの仮想外乱108とが与えられると、推定振幅モジュール104は、仮想セミアクティブアクチュエータが動作中に生成する仮想力の振幅109を決定する。振幅109が与えられると、チューニングモジュール105は、セミアクティブアクチュエータを制御するための制御装置の利得110を決定する。利得110は、振幅109と、本方法100の前回の反復中に決定された基準力107の振幅とに基づいて決定される。利得110は、本方法100の後続の反復のために基準力107を更新するためにも用いられる。制御信号は、電圧または電流を変化させることができてもよい。信号は、セミアクティブアクチュエータ112に直接的に出力されてもよく、増幅器を介して間接的に出力されてもよい。
図1B〜1Cに示すように、物理システムと仮想システムとの間の相違は、仮想システムにおける仮想アクチュエータおよび仮想外乱の存在である。一実施形態は、仮想システムを決定するために、仮想外乱および仮想セミアクティブアクチュエータを決定する。1つの質量のある特定の方向における運動に対応するすべてのセミアクティブアクチュエータが一様に動作するという想定のもとでは、その質量のその特定の方向における運動に影響を与えるすべての外乱を仮想外乱として合成することができ、その質量に対するその特定の方向におけるすべての対応するセミアクティブアクチュエータの効果は、質量と仮想外乱源との間に取り付けられる仮想セミアクティブアクチュエータによって特徴付けられる。
図2は、垂直方向における4つの外部外乱w,w,w,w(それぞれ205、206、207および208と表される)によって外乱される物理システムの例を示す。外乱の組を補償するために、セミアクティブアクチュエータ201,202,203,204の組が、同一の質量113に取り付けられる。とくに、4つのセミアクティブアクチュエータの第1端(たとえば第1端221)は、質量113に取り付けられ、4つのセミアクティブアクチュエータの第2端(たとえば第2端222)は、対応する外乱w,w,w,wの源にそれぞれ取り付けられる。
たとえば、いくつかの実施形態では、各セミアクティブアクチュエータは被制御減衰係数(controlled damping coefficient)u(ただし1≦i≦4)を有するセミアクティブダンパである。すべてのセミアクティブアクチュエータが一様に制御されると想定すると、物理システムは、仮想外乱212および仮想セミアクティブアクチュエータ211を持つ仮想システムに最小化される。とくに、仮想外乱は4つの外乱の和であり、
Figure 0005985065
と表される。仮想セミアクティブアクチュエータは、
Figure 0005985065
の被制御減衰係数を有する。すべてのセミアクティブアクチュエータが同一の非制御減衰係数を有する実施形態では、仮想セミアクティブアクチュエータは被制御減衰係数
Figure 0005985065
を有し、仮想外乱は
Figure 0005985065
である。
一般性を失うことなく、k個すべてのセミアクティブアクチュエータ(ダンパ装置の一種)は、変位量xで同一の質量mに取り付けられる(apply)。したがって、i番目のセミアクティブアクチュエータは、
Figure 0005985065
の補償力を生成する。ただしuはi番目のセミアクティブアクチュエータの被制御減衰係数である。セミアクティブアクチュエータの組の補償力は、
Figure 0005985065
である。ただし変数の上側のドットは導関数を示す。
一実施形態では、セミアクティブアクチュエータは一様に動作し、各セミアクティブアクチュエータは同一の非制御減衰係数を有し、すべてのセミアクティブアクチュエータの補償力は、
Figure 0005985065
であり、これに基づいて、仮想セミアクティブアクチュエータは、k個すべてのセミアクティブアクチュエータが決定可能であるものと同一の補償力を生成する。たとえば、仮想セミアクティブアクチュエータの被制御減衰係数はkuであり、仮想セミアクティブアクチュエータの仮想相対速度は
Figure 0005985065
であり、仮想外乱は
Figure 0005985065
である。
図3はエレベータシステムの一部の例を示す。この一部は、2つのガイドレール302と、フレーム303と、かご304と、4つのかご支持ラバー305と、4つのローラーガイド306とを含む。この非限定的な例では、各ローラーガイドは、3つのローラー401(センターローラー、フロントローラーおよびバックローラー)と、3つのローラーに対応する3つの回転アーム405とを含む。エレベータシステムは、センターローラー、フロントローラーおよびバックローラーをそれぞれ4つ含む。ガイドレール302は、エレベータ昇降路301内に垂直(z軸)に設置される。フレーム303は、防振ラバー305を介してかご304を支持する。フレームは、エレベータシャフトの昇降路内を垂直に運動可能である。ローラーガイド306は、ガイドレール302に沿ってフレーム303の運動をガイドする。
図4は、左右方向(x軸)におけるエレベータのかごの振動を最小化する役割を果たすセンターローラー401を持つローラーガイドアセンブリ306の一部を示す。図4に示すように、センターローラー401は、ローラーガム(roller gum)402を介してガイドレール302との接触を維持する。このローラーは、フレームのベース(base)403に取り付けられており、軸が前後方向(y軸)に沿ったピボット404の周りに回転可能である。回転アーム405は、ローラーと同じ角速度でピボット404の周りに回転する。一実施形態では、セミアクティブアクチュエータ406がフレームベース403と回転アーム405との間に設置される。回転アーム405とフレームベース403との間に、ローラーばね407が設置される。
図3に戻り、ガイドレールの水平変動(level variation)は、ローラーのピボット周りの回転を発生させる。ローラーの回転は、回転アームとフレームベースとの間のローラーばねを介した結合に起因して、フレームの横方向の運動を誘起する。すなわち、ガイドレールの水平変動は外乱源である。さらに、フレームの横方向の運動は、それらの結合305によってかごの運動を誘起する。エレベータのかごは、前後(y軸)方向および/または左右(x軸)方向に運動する。ローラーとフレームとの間(またはフレームとかごとの間)のダンパ装置は、かごの横振動を制御することができる。
回転アームの一端とベースとの間に、セミアクティブアクチュエータが設置される。セミアクティブアクチュエータは、回転アームとフレームとの間の相対的横運動に基づく力を生成する。この力は、フレームに伝達されるエネルギーを除去し(remove)、したがってフレームの振動を減衰することができる。結果として、エレベータのかごの振動が最小化される。
本発明の様々な実施形態によれば、エレベータシステムはまた、エレベータシステムの動作中のエレベータのかごの振動レベルを表すパラメータを測定するためのセンサ310も含む。たとえば、エレベータの加速度は、乗客がどの程度快適と感じるかに影響し、したがって、センサ310はエレベータフレーム303の加速度を測定するための、または、エレベータのかご304の加速度を直接的に測定するための、加速度計であってもよい。いくつかの実施形態では、セミアクティブアクチュエータ306は、エレベータシステムの動作中、測定された信号に基づく制御ポリシーに従い、(たとえば制御装置410によって)制御される。一実施形態では、センサの数およびシステムのコストを低減するために、エレベータフレームの加速度が測定される。
一実施形態では、図4に示すように、ローラーガイドアセンブリは、ベースと回転アームとの間に配置される流動学的アクチュエータ(rheological actuator)を含む。流動学的アクチュエータは、磁気粘性(magneto-rheological)流体(MR流体)を含んでもよく、または電気粘性(electro-rheological)流体(ER流体)を含んでもよい。一般的に、これらの流動性流体(rheological fluid)の流動率は、磁気信号または電気信号によって操作可能である。フレームと回転アームの端点との間の線形の相対速度に起因して、フィードバック信号に従って線形MRアクチュエータの減衰係数を選択的に調整することにより、フレーム振動が最小化される。別の実施形態では、エレベータシステムの運動を制御するために、クーロン摩擦に基づいて減衰力を生成するアクチュエータがローラーガイドアセンブリに取り付けられてもよい。
MRアクチュエータの場合には、制御装置は、振動に応じてMRアクチュエータをオンまたはオフに選択的に切り替え、対応する信号を増幅器に出力することができる。MRアクチュエータをオンに切り替えるために、増幅器はMRアクチュエータのコイルに電流を出力する。コイル電流が、MRアクチュエータのハウジング内部のMR流体の粘性を増加させるのに必要な磁界を確立し、したがってMRアクチュエータの減衰係数を変化させる。MRアクチュエータをオフに切り替えるためには、増幅器は電流を出力せず、したがってMRアクチュエータの減衰係数は最小となる。別の実施形態では、MRアクチュエータは継続的にオンに切り替えられていてもよい(すなわち、制御装置は、MRアクチュエータの減衰係数を継続的に調整する)。
エレベータシステムにセミアクティブアクチュエータを組み付ける多数の変形構成が存在する。一実施形態では、各ローラに対して1つのセミアクティブアクチュエータが設置される。エレベータのかごの床の加速度を最小化するためのセミアクティブサスペンションの目的を考えると、下側(lower)ローラーガイドアセンブリに設置されたセミアクティブアクチュエータは、達成可能な振動低減性能に大きな影響を与える。したがって、別の実施形態は、2つの下側ローラーガイドに関して6つのセミアクティブアクチュエータを用いる。セミアクティブアクチュエータの数はさらに低減可能である。たとえば、一実施形態は、4つのセミアクティブアクチュエータのみを用いる(下側センターローラー全体に関して2つ、下側左フロントローラーに関して1つ、下側右フロントローラーに関して1つ)。別の実施形態は、2つのセミアクティブアクチュエータを用いる(左右運動を減衰するために下側センターローラーに関して1つ、前後運動を減衰するために下側フロントローラーまたは下側バックローラーに関して残る1つ)。
上述の対称条件を満たす一実施形態では、エレベータサスペンションは8つのセミアクティブアクチュエータを含む。すなわち、各ローラーガイドのセンターローラーに1つのセミアクティブアクチュエータが設置され、各ローラーガイドのフロントローラーに1つのセミアクティブアクチュエータが設置される。いくつかの実施形態について、この対称条件が厳密には満たされない場合であっても、物理システムが対称に近い時には、単純化によって確立された仮想システムが、依然として物理システムをかなりよく表すことができる。本明細書において教示される方法は、対称条件を満たす物理システムにおける適用に限定されるべきではない。
たとえば、一実施形態は、4つのローラーガイドに8つのセミアクティブアクチュエータが設置される(すなわち、各センターローラーに対して1つのセミアクティブアクチュエータ、および、各フロントローラーに対して1つのセミアクティブアクチュエータ)エレベータシステム全体に対する、本セミアクティブ方式の制御方法を提供する。エレベータのローラーに関するセミアクティブアクチュエータの構成の例は図4に示される。本発明の様々な実施形態は、仮想システムを決定し、外乱プロファイルおよび推定仮想外乱を決定し、状態推定器を設計し、必ずしも厳密に対称条件を満たすわけではない法則を制御する。本開示において用いられる表記法のいくつかは表1に与えられる。
Figure 0005985065
左右方向すなわちx軸におけるかごおよびフレームの運動と、前後方向すなわちy軸におけるかごおよびフレームの運動とが分離される。
一実施形態は、左右方向におけるエレベータの振動を最小化するためのセミアクティブアクチュエータのための制御方法を考慮する。
図5Aは、エレベータシステムの例示的な外乱の概略図を示す。この例では、エレベータシステムは左右方向に4つの外乱511,512,513および514を受ける。これら4つの外乱は、4つのセンターローラーアセンブリ306を介してエレベータシステムに加えられ、結果として、左右方向におけるフレーム303の平行移動と、フレームのy軸周りの回転とを起こし得る。さらに、フレームの平行移動および回転は、それぞれ、かご304の左右方向における平行移動およびy軸周りの回転を励起する。かごおよびフレームの左右運動は、かごおよびフレームのy軸周りの回転と結合する。本実施形態は、かごおよびフレームのx軸における運動と、かごおよびフレームのy軸周りの回転と、4つのセンターローラーの回転とのダイナミクス(dynamics)を与える。ダイナミクスの他の部分は、同様に導出可能であるが、左右方向における振動の最小化には無関係である。
本制御方法は、センサ310によって測定されるエレベータのかごの加速度を表すパラメータに基づき、制御装置410によって実施可能である。後述するように、制御装置は、アクチュエータの組を表す仮想セミアクティブアクチュエータの様々な制御ポリシーに従って、セミアクティブアクチュエータの組を制御する。
エレベータのかごは、フレームとの相互作用の結果として生じる様々な力を受け得る。これらの力は、かごとフレームとの間の支持ラバーから結果として生じるばねおよび減衰力(spring and damping forces)を含み得る。ばねおよび減衰力は、合成力f と表記され、
Figure 0005985065
と書かれる。
同様に、かごのy軸周りの回転は、まとめられた力f に対応する合成トルクによって誘起され、
=l (4)
と表記される。
フレームおよびすべてのローラーガイドを含むフレームの、x軸における平行移動は、かごおよびガイドレールとフレームとの相互作用からの力を受ける。これらの力はすべてばねおよび減衰力の一種である。4つのセンターローラーのローラーガムから結果として生じる、まとめられたばねおよび補償力(spring and compensating force)は、f と表記され、
Figure 0005985065
と書かれる。ただしf xiはi番目のセンターローラーのローラーガムから結果として生じるばねおよび減衰力を表す。したがって、フレームの左右方向における平行移動のダイナミクスは、
Figure 0005985065
となる。ただしp xiは適切な定数である。
ローラーは、ローラーガムとガイドレールとの相互作用の結果として生じる力に対応するトルクを受ける。このトルクは、
Figure 0005985065
と表記される。
ローラーばねのばねおよび減衰力に対応する、ピボットアーム周りのトルクは、
Figure 0005985065
と表記される。
セミアクティブアクチュエータの補償力に対応するトルクは、
Figure 0005985065
である。
左右方向におけるかごおよびフレームの平行移動および回転と、各センターローラーの各ピボット周りの回転とを含むエレベータのダイナミクスは、
Figure 0005985065
である。ただし、p xiは定数であり、I はピボットに対する回転アームおよびセンターローラーの慣性(inertial)である。
一実施形態では、結合項
Figure 0005985065
については、ダイナミクスの他の項が支配的なため無視される。したがって、式(8)〜(11)によって表される物理システムモデルは、p xi=0,p xi=0と考えることにより単純化できる。
仮想システムは、物理システムのダイナミクスを操作することにより決定される。すべてのセミアクティブアクチュエータが一様に動作するという想定では、1≦i≦4についての式(11)の和は
Figure 0005985065
であり、これによって、減衰係数
Figure 0005985065
と、仮想外乱
Figure 0005985065
と、対応する仮想相対速度
Figure 0005985065
とを持つ仮想セミアクティブアクチュエータの定義が可能となる。
このように、仮想外乱516と、仮想セミアクティブアクチュエータを含む仮想センターローラーアセンブリ515と、フレーム303と、かご304とを含む仮想システムが導出され、図5Bに示される。仮想システムは次の各微分方程式によって表される。
Figure 0005985065
これらはさらに次の状態空間形式(state space form)として書ける。
Figure 0005985065
ただしQ,B,C,Dは既知の適切な定数行列であり、aは推定されるべき未知の定数であり、
Figure 0005985065
であり、B,Dは仮想外乱に依存する既知の信号とその時間導関数とを含む既知の行列である。一実施形態では、セミアクティブアクチュエータはクーロン摩擦に基づく力を生成し、仮想システムは次のように書かれる。
Figure 0005985065
ただしsgnは次の符号関数である。
Figure 0005985065
図6Aは、仮想力の振幅を決定する方法の概略図を示す。力推定器601は、仮想力606の時間プロファイルをブロック振幅算出器602に出力し、ブロック振幅算出器602は仮想力の振幅を(たとえば制約付き最適化問題または線形回帰問題を解くことにより)推定する。
図6Bは、力推定器601を設計する方法のブロック図を示す。この方法は、仮想システム102のモデルで開始される。このモデルは、仮想外乱ブロック106からの仮想外乱およびその時間導関数を既知の入力関数として含み、仮想セミアクティブアクチュエータの仮想力を未知の入力として含み、測定された加速度信号を出力として含む。仮想システムは、未知の入力をただ1つ(仮想力)だけ有する。仮想力から、測定された加速度信号への、仮想システムの伝達関数(仮想システムにラプラス変換を適用することにより計算される)は、計算可能である。この仮想システムが逆転されて逆システム611を生成する。逆システム611は、入力が測定された加速度信号であり、出力が仮想力であるシステムを表す。
一実施形態では、逆システムは、仮想力から測定された加速度信号への伝達関数の逆関数と同一の伝達関数を用いる。一実施形態では、逆システムの伝達関数が与えられると、逆システムと同一の伝達関数を有する線形時不変システムとして力推定器612が実装される。力推定器の入力は加速度信号であり、その出力は推定仮想力である。推定仮想力は、指数関数的に真の仮想外乱に収束する。
推定仮想力606は雑音によって汚染されている可能性があり、したがって、推定仮想力606を後処理して振幅109の良推定を生成するために振幅算出器602が用いられる。一実施形態では、推定仮想外乱は、次のように振幅の線形関数としてパラメータ表示される。
Figure 0005985065
ただしF(t)は推定仮想力を表し、aは仮想力の振幅を表す定数であり、e(t)は白色雑音である。振幅算出器は振幅Aを解こうと試み、sgn()は実数の符号を抽出する符号関数である。
図6Cは、一実施形態による振幅算出器602の実装を示す。この実装は、制約付き最適化問題
Figure 0005985065
を解く。ただし、εは仮想セミアクティブアクチュエータの最大力を特徴付ける正の定数であり、Tは仮想力の最後の時刻(final time)であり、minは関数の最小値である。sgn(F(t))は既知であるので、この制約付き最適化問題は固有の解を持つ。図6Cに表す実施形態は、オフライン最適化(offline optimization)(これは必要ではない)(たとえば移動水平線推定(moving horizon estimation))によって仮想力の振幅を計算する。
図6Dは、推定仮想力が
Figure 0005985065
としてパラメータ表示される場合の、別の実施形態による振幅算出器602の実装を示す。
適応的推定器622は、次の微分方程式
Figure 0005985065
によって定義される。ただし、
Figure 0005985065
は仮想力の振幅の推定値であり、εは正の定数である。適応的推定器622の実施形態として、微分方程式(13)の変形例がいくつか実装可能である。適応的推定器は、仮想力の振幅109を再帰的に決定する(627)。
図7Aは、推定振幅モジュール104を実装する別の方法のブロック図を示す。この方法は、未知の入力をただ1つ(仮想力)だけ有する仮想システム102で開始される。仮想システムは、まず、(8)と、(10)と、(11)と、(12)と、(14)として
Figure 0005985065
とを備える、線形にパラメータ表示された仮想システムに再構成される。ただし、aおよび
Figure 0005985065
は未知である。一実施形態では、
Figure 0005985065
は推定可能であり、したがって既知の関数として扱われる。この実施形態では、仮想システムは未知の定数aによって線形にパラメータ表示される。線形にパラメータ表示された仮想システム701が与えられると、まず、仮想相対速度
Figure 0005985065
の符号の推定値を生成するために相対速度推定器702が決定され、その後、仮想力の振幅の推定値を生成するために、線形適応的推定器703が設計される。
図7Bは、一実施形態による相対速度推定器702のブロック図を示す。相対速度推定器は、加速度信号715に基づいて推定かご加速度を生成するかご加速度推定器710と、推定仮想相対速度を
Figure 0005985065
として生成する仮想相対速度推定器711とを含む。ただし
Figure 0005985065
は推定仮想外乱を表し、
Figure 0005985065
は、左右方向に沿った、推定されたフレームの平行移動量(translational displacement)を表す。
一実施形態では、x軸における振動を最小化するために、4つのセミアクティブアクチュエータが、4つのセンターローラーすべてに設置される。この実施形態は、仮想システムに基づいて仮想相対速度推定器を設計する。各セミアクティブアクチュエータが同一の作用(action)を実行すると想定すると、
Figure 0005985065
として表記される仮想相対位置のモデルは、
Figure 0005985065
によって与えられる。ただしu=u (ただし1≦i≦4)は仮想セミアクティブアクチュエータの被制御減衰係数である。仮想相対位置のダイナミクスは、仮想相対位置と、仮想相対速度と、仮想制御と、ローラーガムからのトルクT とに依存する線形時変微分方程式として記述される。変数T が既知として与えられ、仮想相対位置のダイナミクス(13)が与えられると、仮想相対速度推定器は、
Figure 0005985065
として決定される。ただしzは推定仮想相対位置を表し、zは推定仮想相対速度を表し、I はピボットに対する回転アームの慣性であり、Lはピボットとアクチュエータの力点(force point)との間の長さであり、uは仮想セミアクティブアクチュエータの粘性減衰係数であり、hはピボットとローラーばねとの間の高さであり、bはローラーばねの減衰係数であり、kはローラーばねのばね定数(stiffness)であり、T はピボット周りのトルクを表す。出力zは仮想相対速度
Figure 0005985065
を近似する。推定仮想相対速度zは、指数関数的に真の仮想相対速度
Figure 0005985065
に収束する。仮想相対位置zの近似値は、指数関数的に仮想相対位置
Figure 0005985065
の真の値に収束する。
別の実施形態では、x軸における振動を最小化するために、セミアクティブアクチュエータが2つだけ、4つのセンターローラーのうち2つに設置される。この実施形態は、仮想システムに基づいて第2のフィルタを設計し、この第2のフィルタは直前の実施形態のフィルタに類似している。
の値は、かご加速度推定器の出力を用いて取得可能である。たとえば、一実施形態は、フレームの平行移動加速度および角加速度が測定されると想定する。式(8)〜(9)のかごダイナミクスは、測定されたフレーム加速度からかご加速度を推定するために再構成され、
Figure 0005985065
である。
式(16)のラプラス変換は
Figure 0005985065
である。ただし、
Figure 0005985065
Figure 0005985065
のラプラス変換であり、
Figure 0005985065
Figure 0005985065
のラプラス変換であり、M,B,Kは適切な行列である。かご加速度は、続く第1のフィルタ(その伝達関数は
Figure 0005985065
で与えられる)を通してフレーム加速度をフィルタリングすることにより推定可能である。
かご加速度の推定値によれば、まとめられた力f の値は既知である。したがって、ローラーガムからのまとめられた力f の値は(10)に従って計算可能であり、これはトルクT の値を暗示する。このように仮想相対速度推定器が設計される。
一実施形態は、トルクT の値の推定をさらに単純化する。この実施形態は、フレームの(たとえば左右方向における)平行移動加速度のみを測定する。上述のように、x軸におけるエレベータのかごの加速度の推定には、x軸におけるフレームの平行移動加速度と、y軸周りの回転加速度との知識が必要である。かごおよびフレームの回転のダイナミクスは、その効果が無視できるので、平行移動のダイナミクスから分離可能であり、式(16)は
Figure 0005985065
として単純化される。
式(17)のダイナミクスから、x軸におけるかご加速度が、続くかご加速度推定器
Figure 0005985065
の出力として推定可能である。かご加速度推定器の入力は、x軸におけるフレーム加速度である。
G(s)はかご加速度推定器の伝達関数であり、その入力はエレベータフレームの(たとえば左右方向における)平行移動加速度であり、その出力は、エレベータのかごの(たとえば左右方向における)推定平行移動加速度である。また、sは複素周波数であり、mはエレベータのかごの質量であり、k はかご保持ダンパの重み付けられたばね定数であり、b はかご保持ダンパの重み付けられた減衰(damping)である。推定かご加速度が与えられると、ローラーガムからのまとめられた力f の値は式(10)に従って計算可能であり、これはトルクT の値を暗示する。仮想相対速度は、同一の仮想相対速度推定器によって近似可能である。したがって、加速度の測定のみに基づいてエレベータのかごの振動が最小化される。
図7Cは、線形適応的推定器703の概略図を示す。線形適応的推定器703は、補助フィルタ723と振幅更新器724とを用い、仮想力の推定振幅を生成する。一実施形態では、補助フィルタ723は
Figure 0005985065
である。ただしαは補助信号であり、LはQ−LCの固有値がすべて複素平面の左半分に位置することを確実にするための定数利得行列(constant gain matrix)である。振幅更新器は次の微分方程式によって与えられる。
Figure 0005985065
[仮想外乱の決定]
図8は、仮想外乱108を決定するブロック図を示す。仮想システム102のモデルと、所定の外乱プロファイル807と、運動プロファイル808とが与えられると、外乱モジュール106が仮想システムの仮想外乱108を決定する。外乱プロファイル807はオフラインで決定され、物理システムの実動作に対応する仮想外乱108を再構築するためのオンライン使用のために、メモリに記憶される。エレベータのかごの位置の運動プロファイル808は、たとえばエレベータシステムの運動制御装置によって決定可能である。このような実施形態は、制御ポリシーに将来の外乱を組み込むことができるので有利である。
図9Aは、本発明の一実施形態による、外乱プロファイル807を決定する方法900の概略図を示す。本方法900は、エレベータを少なくとも一度走行させる(run)ことによりオフラインで実行可能である。エレベータシステムはアクチュエータ112なしで動作可能である。センサ103は、測定された信号(たとえば加速度)を外乱推定器902に出力する。外乱推定器902は、時間の関数として推定外乱905を生成する。運動プロファイル808は、時間の関数としてエレベータのかごの位置を定義する垂直位置軌跡906を出力する。軌跡906は、垂直位置の関数として外乱プロファイル807を生成するために、推定外乱905と組み合わせられてもよい。外乱プロファイルブロック807は、時間領域における仮想外乱と、運動プロファイルによって決定される時間および垂直位置の間のマッピングとに基づき、仮想外乱プロファイルを決定する。
図9Bおよび図9Cは、外乱推定器902の実装の、2通りの実施形態を例示する。いずれの実施形態も、センサとしては加速度計のみが必要である。図9Bに示す実施形態では、センサ103は、左右方向におけるフレームの平行移動加速度を、第1のフィルタ911、第2のフィルタ912および第4のフィルタ914に出力する。第1および第2のフィルタは、加速度信号を処理して、仮想アクチュエータの2つの端部の間の推定仮想相対位置916を生成する。仮想相対位置の例は
Figure 0005985065
として定式化できる。ただし、
Figure 0005985065
は推定仮想外乱を表し、
Figure 0005985065
は左右方向に沿ったフレームの推定平行移動量を表す。第4のフィルタは、加速度信号を処理して、左右方向に沿ったフレームの推定平行移動量
Figure 0005985065
917を生成する。信号916と信号917とを加算すると推定仮想外乱
Figure 0005985065
が得られる。
図9Cは、第5のフィルタ915を用いて加速度信号を処理し、直接的に推定仮想外乱
Figure 0005985065
を生成する実施形態を示す。推定仮想外乱は、垂直位置プロファイルと組み合わせられ、仮想外乱プロファイルにマッピングされる。これらのフィルタの様々な実装の例は、後により詳しく記載する。
図9D〜9Eは、エレベータの各動作について仮想外乱を決定する方法のブロック図を示す。異なる動作ごとに(たとえばエレベータのかごの異なるトリップ(trip)ごとに)仮想外乱は異なり得る。有利なことに、本発明の様々な実施形態は、エレベータシステムの様々な外乱(ガイドレールの変形を含むがこれに限定されない)に対応できる。
図9Dに示す一実施形態では、外乱プロファイルブロック807によって提供される仮想外乱プロファイル925と、エレベータシステムの動作前に決定されたエレベータのかごのトリップに対する垂直位置軌跡906とが与えられると、動作の全期間中の仮想外乱108がトリップ前に決定可能である。垂直位置軌跡906は運動プロファイル808によって決定される。これはエレベータの場合にはモーションプランナー(motion planner)であってもよい。
図9Eは別の実施形態の図を示す。この実施形態では、エレベータの各動作の全期間にわたって外乱をプレビューするために、かつ仮想外乱をリアルタイムで修正するために、センサ103からの加速度信号が用いられる。エレベータが動作を実行する前に各動作の全期間にわたって仮想外乱をプレビューするために垂直位置軌跡906が用いられる一方で、エレベータが動作を実行している間は垂直位置軌跡の精度を改善するために垂直位置軌跡906を更新するためにセンサ103からの加速度信号が用いられ、このようにして残りの動作時間(rest operation time)にわたって仮想外乱を修正する。
図10Bおよび図10Cは、第5のフィルタ915と、第5のフィルタ915の第1のバンドパスフィルタ1023を設計するための手順との概略図を示す。図10Bは、第1のバンドパスフィルタ1023が入力信号(典型的には加速度信号)を処理して仮想外乱の二次時間導関数を表す信号1033を出力し、その後、第2のバンドパスフィルタ1024が信号1033を処理し、第5のフィルタの出力として推定仮想外乱を生成するということを示す。
図10Cは、第1のバンドパスフィルタを設計する手順方法(procedure method)を例示する。この方法は、仮想外乱とその時間導関数とを未知の関数として含む、仮想システム102のモデルで開始される。仮想システムのモデルは、初めから(originally)、エレベータフレーム、かご、および仮想ローラーガイドアセンブリの運動を記述する状態変数を含む。仮想システムのモデルは、2つの追加状態変数として仮想外乱およびその時間導関数を含むことにより拡大されて、拡大仮想システム1021を生成する。これは、
Figure 0005985065
により与えられる。ただし、ξ,ξはそれぞれ仮想外乱およびその時間導関数を表し、νは仮想外乱の二次時間導関数を表す。拡大仮想システムは、ただ1つの未知の外部入力関数ν(仮想外乱の二次時間導関数)を有する。
一実施形態では、仮想セミアクティブアクチュエータはオフに切り替えられ、拡大仮想システムは線形時不変である。
Figure 0005985065
で表される拡大仮想システムの伝達関数は、拡大仮想システムの入力νおよび出力yにラプラス変換を適用することにより計算可能であり、ゼロ極相殺(zero-poles cancellation)を有し、それより後ではすべてのゼロおよび極が複素平面の左半分に位置する。拡大仮想システムは逆転可能であり、したがって、逆転されることによって、伝達関数が
Figure 0005985065
で与えられる逆拡大仮想システム1022を生成する。
逆拡大仮想システムに基づき、第1のバンドパスフィルタは、逆拡大仮想システム(その入力は測定された加速度信号であり、出力は仮想外乱の推定二次時間導関数1033である)のコピーとして決定可能である。
逆拡大仮想システムのコピーとは、第1のバンドパスフィルタが逆拡大仮想システムと厳密に同一の伝達関数を有するということを意味する。仮想外乱の推定二次時間導関数733は、指数関数的に、仮想外乱の二次時間導関数に収束する。
第2のバンドパスフィルタは、仮想外乱の推定二次時間導関数733から信頼性をもって(reliably)推定仮想外乱が再構築可能となるような、二重積分器を近似するよう設計される。二重積分器を近似するための第2のバンドパスフィルタの設計は、当業者には簡単である。第1のバンドパスフィルタを設計する方法は、線形時不変でなければならない拡大仮想システムのラプラス変換に依存する。仮想セミアクティブアクチュエータが時間とともにオンおよびオフに切り替えられる(拡大仮想システムが時間変化性であることを意味する)場合には、拡大仮想システムの伝達関数は存在しない可能性がある。この場合には、一実施形態による方法は伝達関数を用いない。代わりに、仮想セミアクティブアクチュエータによって生成される補償力が既知信号であり、出力に対するその影響が除去されて仮想外乱のみに依存する新たな出力が生成されるような、仮想セミアクティブアクチュエータのモデルが用いられる。
たとえば、仮想セミアクティブアクチュエータの補償力F(t)を既知の入力として扱うことにより、拡大仮想システムが線形時不変となり、その出力のラプラス変換は
Figure 0005985065
によって与えられる。ただしF(s)は仮想セミアクティブアクチュエータの補償力のラプラス変換であり、Gyuは補償力から出力への伝達関数である。伝達関数が
Figure 0005985065
で与えられる新たな出力
Figure 0005985065
を再定義してもよく、これに従ってその時間領域プロファイルが再構築可能である。新たな出力
Figure 0005985065
を第5のフィルタの入力とすると、仮想外乱の推定二次時間導関数が得られる。
いくつかの実施形態は、最初に、仮想システムが仮想外乱のみに起因する力を受け拡大仮想システムのラプラス変換が常に可能となるよう、セミアクティブアクチュエータをオフ位置にしてエレベータを動作させることが有益であるという理解に基づく。この実施形態は、様々な不確定要素を同時に扱うことの困難を最小化する。しかしながら、セミアクティブアクチュエータをオン位置にすることは、本方法の適用を妨げるものではない。
図11は、本発明の一実施形態によるセミアクティブアクチュエータの組を制御するブロック図を示す。センサ103は、エレベータシステム101の動作状態を示す信号を測定する。制御装置410は、仮想エレベータシステムのモデルと、仮想外乱モジュール106によって決定される仮想外乱108と、センサ103によって測定される信号とを用いて、エレベータシステムの状態を決定する。制御装置410は、エレベータシステムの状態に基づき、仮想セミアクティブアクチュエータの制御ポリシーに従って、セミアクティブアクチュエータの組の各アクチュエータを制御する。制御装置によって生成される制御信号は、セミアクティブアクチュエータの電圧または電流を変化させてもよい。信号は、セミアクティブアクチュエータ112に直接的に出力されてもよく、増幅器を介して間接的に出力されてもよい。
制御装置利得チューニングブロック105は、基準仮想力107の振幅と推定仮想力104の振幅109とに基づいて制御装置利得110を決定し、この制御装置利得110を制御装置410に出力する。利得110は、本方法100の後続の反復のために基準力107を更新するために用いてもよい。
本発明の各実施形態は、多数の態様のいずれにおいても実装可能である。たとえば、各実施形態は、ハードウェアを用いて実装してもよく、ソフトウェアを用いて実装してもよく、それらの組み合わせを用いて実装してもよい。ソフトウェアで実装する時には、ソフトウェアコードは、任意の適切なプロセッサまたはプロセッサの集合(単一のコンピュータにおいて提供されるものまたは複数のコンピュータに分散されるもの)で実行可能である。そのようなプロセッサは、集積回路部品(integrated circuit component)内の1つ以上のプロセッサを持つ集積回路として実装されてもよい。しかしながら、プロセッサは任意の適切な形式の回路(circuitry)を用いて実装可能である。
さらに、コンピュータは、ラックマウントされたコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ミニコンピュータ、またはタブレットコンピュータのような、いくつかの形式のいずれにおいて実現されてもよいということが理解される。そのようなコンピュータは、ローカルエリアネットワークまたはワイドエリアネットワーク(企業ネットワークまたはインターネット等)を含む任意の適切な形式で、1つ以上のネットワークによって相互接続されてもよい。そのようなネットワークは、任意の適切な技術に基づいてよく、任意の適切なプロトコルに従って動作してよく、無線ネットワーク、有線ネットワークまたは光ファイバネットワークを含んでもよい。
また、本明細書に概略が示される様々な方法または処理は、様々なオペレーティングシステムまたはプラットフォームの任意のものを採用する1つ以上のプロセッサ上で実行可能なソフトウェアとしてコーディングされてもよい。加えて、そのようなソフトウェアは、いくつかの適切なプログラミング言語および/またはプログラミングツールまたはスクリプティングツールの任意のものを用いて書かれてもよく、また、フレームワークまたは仮想マシン上で実行される実行可能マシン語コードまたは中間コードとしてコンパイルされてもよい。
これに関して、本発明は、一時的でないコンピュータ可読媒体または複数のコンピュータ可読媒体として実現されてもよい。「プログラム」または「ソフトウェア」という用語は、本明細書では、任意の種類のコンピュータコードまたはコンピュータ実行可能命令の組(上記で議論した本発明の様々な態様を実施するために、コンピュータまたは他のプロセッサをプログラムするために採用され得るもの)を参照する一般的な意味で用いられる。
コンピュータ可読命令は、1つ以上のコンピュータまたは他の装置によって実行される多数の形式(プログラムモジュール等)であってもよい。一般的には、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するかまたは特定の抽象的データタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造を含む。典型的には、プログラムモジュールの機能性は、様々な実施形態において望まれるように組み合わせてもよく分散してもよい。
また、本発明の各実施形態は、例が提供された方法として実現されてもよい。本方法の一部として実行される各作用は、任意の適切な態様で順序付けられてもよい。したがって、実施形態は、作用が例示とは異なる順序で実行されるもの(例示の実施形態では逐次の作用として示されているが、いくつかの作用を同時に実行することを含む)として構築されてもよい。

Claims (16)

  1. 垂直方向に運動するエレベータのかごに対する水平方向の外乱の組によって発生する前記エレベータのかごの振動を最小化するためにエレベータシステム内に配置されたセミアクティブアクチュエータの組を制御する方法であって、
    前記外乱の組からの外乱の和に比例する仮想外乱を補償するために配置された単一の仮想セミアクティブアクチュエータを有する仮想エレベータシステムのモデルで前記エレベータシステムを表すことであって、前記仮想セミアクティブアクチュエータの補償力は前記セミアクティブアクチュエータの組の補償力の和に比例する、前記エレベータシステムを表すことと、
    動作中の前記エレベータのかごの位置の運動プロファイルと、前記仮想外乱の外乱プロファイルとを用いて、前記エレベータのかごの動作中の前記仮想外乱を決定することと、
    前記モデルおよび前記仮想外乱を用いて、前記仮想セミアクティブアクチュエータの仮想力の振幅を決定することと、
    前記仮想力の振幅と、前記仮想セミアクティブアクチュエータの基準力とに基づき、前記セミアクティブアクチュエータの組を制御する制御装置の利得を調整することと、を備え、
    前記方法のステップがプロセッサによって実行される方法。
  2. 前記振幅を決定することは、さらに
    前記仮想エレベータシステムに基づいて逆システムを決定することと、
    前記逆システムに基づいて力推定器を設計することであって、前記力推定器は加速度信号を入力として取り、前記仮想力を出力する、力推定器を設計することと、
    前記加速度信号を測定することに応じて、前記力推定器を用いて前記仮想力を決定することと
    を備える、請求項1に記載の方法。
  3. 前記振幅を決定することは、さらに、
    前記仮想セミアクティブアクチュエータの仮想力を入力として扱うことにより、前記仮想システムモデルを再定式化することと、
    前記仮想力と前記加速度信号との間の伝達関数を決定することと、
    前記逆システムの伝達関数を生成するために前記伝達関数を逆転することと
    を備える、請求項2に記載の方法。
  4. 前記振幅を決定することは、さらに、
    制約付き最適化問題をオフラインで解くこと
    を備える、請求項2に記載の方法。
  5. 前記振幅を決定することは、線形回帰問題に対するオンライン適応的推定器を用いる、請求項2に記載の方法。
  6. 前記基準力を生成するために、前記仮想セミアクティブアクチュエータを制御するための利得を調整すること
    をさらに備える、請求項1に記載の方法。
  7. 前記アクチュエータの組を用いることなく、前記エレベータシステムの動作中に前記エレベータのかごの異なる複数の垂直位置で測定された加速度信号の加速度値を受信することであって、前記動作は垂直位置軌跡に従う、加速度信号の加速度値を受信することと、
    前記モデルおよび前記加速度値に基づき、前記仮想外乱の前記外乱プロファイルを決定することと
    をさらに備える、請求項1に記載の方法。
  8. 拡大モデルを生成するために、状態変数としての前記仮想外乱および前記仮想外乱の時間導関数で前記モデルを拡大することと、
    前記仮想外乱の二次時間導関数と、前記加速度信号との間の関係を決定するために、前記拡大モデルを逆転することと、
    前記関係を用いて、前記加速度信号の加速度値それぞれについて、前記仮想外乱の前記二次時間導関数を決定することと、
    前記仮想外乱の時間プロファイルを形成する前記仮想外乱の値を生成するために、前記二次時間導関数を2回積分することと、
    前記仮想外乱の前記時間プロファイルと、前記垂直位置軌跡とに基づき、前記仮想外乱の前記外乱プロファイルを生成することと
    をさらに備える、請求項7に記載の方法。
  9. 前記仮想外乱の前記二次時間導関数から前記加速度信号への伝達関数の逆関数としての伝達関数で推定器を定義することと、
    前記加速度信号を生成するために、前記アクチュエータの組を用いることなく前記エレベータシステムを動作させることと、
    前記加速度信号を処理する前記推定器の出力として、前記仮想外乱の前記二次時間導関数を決定することと
    をさらに備える、請求項8に記載の方法。
  10. 前記加速度信号に基づき、前記仮想セミアクティブアクチュエータの2つの端部の間の相対位置を決定することと、
    前記加速度信号に基づき、前記エレベータのかごの水平方向変位量を決定することと、
    前記仮想外乱の時間プロファイルを生成するために、前記相対位置および前記水平方向変位量を加算することと、
    前記仮想外乱の前記時間プロファイルと、前記垂直位置軌跡とを用いて、前記外乱プロファイルを生成することと
    をさらに備える、請求項7に記載の方法。
  11. 未知の振幅と、仮想相対速度の符号との積として、前記仮想力をパラメータ表示することと、
    前記仮想システムと、前記仮想相対速度の前記符号と、加速度信号とに基づいて振幅推定器を設計することと、
    前記加速度信号を測定することに応じて、前記振幅推定器を用いて前記仮想力を決定することと
    をさらに備える、請求項1に記載の方法。
  12. 外乱の組を補償するためにエレベータシステム内に配置されたセミアクティブアクチュエータの組を制御するシステムであって、
    前記エレベータシステムの動作中の前記エレベータのかごの水平方向加速度を示す加速度信号を決定するセンサと、
    前記外乱の組からの外乱の和に比例する仮想外乱を補償するために配置された単一の仮想セミアクティブアクチュエータを有し、前記エレベータシステムを表す仮想エレベータシステムのモデルと、
    前記エレベータシステムの動作中のエレベータのかごの位置の運動プロファイルと、前記仮想外乱の外乱プロファイルとを用いて、仮想外乱を決定する、仮想外乱モジュールと、
    前記仮想外乱の前記外乱プロファイルと、前記アクチュエータの組を用いて前記エレベータのかごの動作中に測定された加速度信号とを用いて、前記仮想セミアクティブアクチュエータの制御ポリシーに従って前記セミアクティブアクチュエータの組の各アクチュエータを制御する制御装置と、
    前記モデルおよび前記仮想外乱を用いて前記仮想セミアクティブアクチュエータの仮想力の振幅を決定する振幅推定器と、
    前記仮想力の前記振幅と、前記仮想セミアクティブアクチュエータの基準力とに基づき、前記セミアクティブアクチュエータの組を制御するための制御装置の利得を調整する、チューニングモジュールと
    を備えるシステム。
  13. 前記振幅推定器は、
    推定仮想相対速度を生成するための相対速度推定器、および、前記振幅を生成するための線形適応的推定器
    を備える、請求項12に記載のシステム。
  14. 前記線形適応的推定器は、
    振幅推定のための補助信号を生成する補助フィルタと、
    推定振幅を生成するための振幅更新器と
    を備える、請求項13に記載のシステム。
  15. 前記相対速度推定器は、
    前記仮想システムと加速度信号とに基づき、エレベータのかごの推定加速度を生成するためのかご加速度推定器と、
    前記仮想システムと、前記エレベータのかごの前記推定加速度と、前記加速度信号とに基づき、前記推定仮想相対速度を生成するための仮想相対速度推定器と
    を備える、請求項13に記載のシステム。
  16. 前記振幅推定器は、前記補助信号と、刷新信号とに基づき、推定されたパラメータを更新する、請求項14に記載のシステム。
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