JP5984913B2 - 血液浄化器のアルブミン漏出量の評価方法 - Google Patents
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Description
治療対象の患者の血液を中空糸膜束を用いて浄化する血液浄化器のアルブミン漏出量の評価方法であって、統計学的手法を用いて、少なくとも、被用者の血液性状に関する第1のパラメータ、血液浄化条件に関する第2のパラメータ、血液浄化器の性状に関する第3のパラメータ、および、血液浄化におけるアルブミン漏出量、に基づいてアルブミン漏出量を算出することができる回帰式を導くステップと、前記患者の第1のパラメータ、第2のパラメータ及び第3のパラメータを前記回帰式に代入することにより、前記患者が使用する血液浄化器のアルブミン漏出量を算出するステップと、を含み、前記第1のパラメータは、血液ヘマトクリット(Ht)治療前値、血漿総蛋白量(TP)、血中アルブミン濃度、血液粘度、及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択され、前記第2のパラメータは、血液流量、透析液流量、除水速度、除水量、膜間圧力差(TMP)、濾過速度、濾液量、補液速度、補液量、置換液量及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択され、前記第3のパラメータは、血液浄化器の膜面積、血液浄化器の水濾過量、ふるい係数、物質移動係数、ビタミンB12・β2ミクログロブリン・ミオグロビン・プロラクチン・α1ミクログロブリンのクリアランス、血液浄化器に内蔵されている中空糸膜の水濾過量、ふるい係数、物質移動係数、及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択される、評価方法。
治療対象の患者の血液を中空糸膜束を用いた血液浄化器にて浄化するために、目標アルブミン漏出量を得るための血液浄化条件及び/又は血液浄化器の性状を算出する評価方法であって、統計学的手法を用いて、少なくとも、被用者の血液性状に関する第1のパラメータ、血液浄化条件に関する第2のパラメータ、血液浄化器の性状に関する第3のパラメータ、および、血液浄化におけるアルブミン漏出量、に基づいてアルブミン漏出量を算出することができる回帰式を導くステップと、前記患者の目標アルブミン漏出量、第1のパラメータ、及び第2及び/又は第3のパラメータの一部、を前記回帰式に代入することにより、前記第2及び/又は第3のパラメータのその他の部分を算出するステップと、を含み、前記第1のパラメータは、血液ヘマトクリット(Ht)治療前値、血漿総蛋白量(TP)、血中アルブミン濃度、血液粘度、及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択され、前記第2のパラメータは、血液流量、透析液流量、除水速度、除水量、膜間圧力差(TMP)、濾過速度、濾液量、補液速度、補液量、置換液量及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択され、前記第3のパラメータは、血液浄化器の膜面積、血液浄化器の水濾過量、ふるい係数、物質移動係数、ビタミンB12・β2ミクログロブリン・ミオグロビン・プロラクチン・α1ミクログロブリンのクリアランス、血液浄化器に内蔵されている中空糸膜の水濾過量、ふるい係数、物質移動係数、及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択される、評価方法。
[1]
治療対象の患者の血液を中空糸膜束を用いて浄化する血液浄化器のアルブミン漏出量の評価方法であって、統計学的手法を用いて、少なくとも、被用者の血液性状に関する第1のパラメータ、血液浄化条件に関する第2のパラメータ、血液浄化器の性状に関する第3のパラメータ、および、血液浄化におけるアルブミン漏出量、に基づいてアルブミン漏出量を算出することができる回帰式を導くステップと、前記患者の第1のパラメータ、第2のパラメータ及び第3のパラメータを前記回帰式に代入することにより、前記患者が使用する血液浄化器のアルブミン漏出量を算出するステップと、を含み、前記第1のパラメータは、血液ヘマトクリット(Ht)治療前値、血漿総蛋白量(TP)、血中アルブミン濃度、血液粘度、及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択され、前記第2のパラメータは、血液流量、透析液流量、除水速度、除水量、膜間圧力差(TMP)、濾過速度、濾液量、補液速度、補液量、置換液量及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択され、前記第3のパラメータは、血液浄化器の膜面積、血液浄化器の水濾過量、ふるい係数、物質移動係数、ビタミンB12・β2ミクログロブリン・ミオグロビン・プロラクチン・α1ミクログロブリンのクリアランス、血液浄化器に内蔵されている中空糸膜の水濾過量、ふるい係数、物質移動係数、及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択される、評価方法である。
[2]
治療対象の患者の血液を中空糸膜束を用いた血液浄化器にて浄化するために、目標アルブミン漏出量を得るための血液浄化条件及び/又は血液浄化器の性状を算出する評価方法であって、統計学的手法を用いて、少なくとも、被用者の血液性状に関する第1のパラメータ、血液浄化条件に関する第2のパラメータ、血液浄化器の性状に関する第3のパラメータ、および、血液浄化におけるアルブミン漏出量、に基づいてアルブミン漏出量を算出することができる回帰式を導くステップと、前記患者の目標アルブミン漏出量、第1のパラメータ、及び第2及び/又は第3のパラメータの一部、を前記回帰式に代入することにより、前記第2及び/又は第3のパラメータのその他の部分を算出するステップと、を含み、前記第1のパラメータは、血液ヘマトクリット(Ht)治療前値、血漿総蛋白量(TP)、血中アルブミン濃度、血液粘度、及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択され、前記第2のパラメータは、血液流量、透析液流量、除水速度、除水量、膜間圧力差(TMP)、濾過速度、濾液量、補液速度、補液量、置換液量及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択され、前記第3のパラメータは、血液浄化器の膜面積、血液浄化器の水濾過量、ふるい係数、物質移動係数、ビタミンB12・β2ミクログロブリン・ミオグロビン・プロラクチン・α1ミクログロブリンのクリアランス、血液浄化器に内蔵されている中空糸膜の水濾過量、ふるい係数、物質移動係数、及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択される、評価方法である。
溶質濃度は、吸光度法、発色法、高速液体クロマトグラフィーを用いたHPLC法、免疫比濁法等を用いて測定するが、測定方法は適宜選択することができる。
あるいは、カタログ掲載の膜面積を用いてもよい。
式中、X1〜Xbは、患者の血液性状に関するパラメータであり、Y1〜Ycは、治療条件に関するパラメータであり、Z1〜Zdは、血液浄化器の性状に関するパラメータであり、A0、B1〜Bb、C1〜Cc、D1〜Ddは、統計学的手法により導かれる係数である。
透析患者n人について、アルブミン漏出量Q、患者の血液性状に関するパラメータをb個(X1〜Xb)、治療条件に関するパラメータをc個(Y1〜Yc)、血液浄化器の性状に関するパラメータをd個(Z1〜Zd)の臨床情報を集め、図1のように整理する。図1では、ある一人の患者の臨床情報を横方向に入力しており、これらの臨床情報をn人分だけ縦方向に並べている。
Qi 〜=A0+(B1×X1i+B2×X2i+ … +Bb×Xbi)+(C1×Y1i+C2×Y2i+ … +Cc×Yci)+(D1×Z1i+D2×Z2i+ … +Dd×Zdi) …(6)
と表される。
ei=Qi−Qi 〜 …(7)
と表される。
SEをA0、B1〜Bb、C1〜Cc、D1〜Ddで偏微分して0とし、次のような連立方程式を作成する。
次に、上記〔2〕の各方程式にA0を代入し、連立方程式を次のような偏差平方和Sで表す。
上記〔3〕の連立方程式を解くために行列を利用し、上記〔3〕の連立方程式を下記のように表す。
下記のように、上記〔4〕の両辺に逆行列を掛け、係数(B1〜Bb、C1〜Cc、D1〜Dd)を求める。
求められた係数を元に、以下のように定数A0を求める。
式中、X1〜Xbは、患者の血液性状に関するパラメータであり、Y1〜Ycは、治療条件に関するパラメータであり、Z1〜Zdは、血液浄化器の性状に関するパラメータであり、A0、B11〜Bb1、B12〜Bb2、C11〜Cc1、C12〜Cc2、D11〜Dd1、D12〜Dd2は、統計学的手法により導かれる係数である。
透析患者n人について、アルブミン漏出量Q、患者の血液性状に関するパラメータをb個(X1〜Xb)、治療条件に関するパラメータをc個(Y1〜Yc)、血液浄化器の性状に関するパラメータをd個(Z1〜Zd)の臨床情報を集め、図2のように整理する。図2では、ある一人の患者の臨床情報を横方向に入力しており、これらの臨床情報をn人分だけ縦方向に並べている。
上述した一次式の場合と同様に、残差平方和SEを最小にする係数(B11〜Bb1、B12〜Bb2、C11〜Cc1、C12〜Cc2、D11〜Dd1、D12〜Dd2))を求める。
求められた係数を元に、定数A0を求める。
導かれた回帰式の相関係数R2は、0.7以上であることが好ましく、0.8以上であることが更に好ましく、0.9以上であることが更に好ましい。
透析治療時の臨床情報を24症例集め、図3のように纏めた。使用した血液浄化器の膜素材はポリスルホンであった。ここで、PVP−K30ふるい係数とは、PVP−K30を1/15Mリン酸緩衝液(pH7.0)に3%になるように溶解させたものを、線速1[cm/s]で中空糸膜内部に流し、TMP200[mmHg]をかけながら濾過させた時の20分経過時のふるい係数である。PVP−K30の濃度は、220[nm]の吸光度にて測定した。
Q=−22.29+7.16×10−4×(除水量)+33.64×(PVP−K30ふるい係数) …(10)
となり、この時の相関係数R2は0.91となった。
Q=−29.23+3.75×10−4×(除水量)+1.85×(膜面積)+39.88×(PVP−K30ふるい係数) …(11)
となり、この時の相関係数R2は0.95となった。
Q=−32.38+1.69×10−2×(患者血液Ht治療前値)+3.47×10−4×(除水量)+5.14×10−3×(血液流量)+1.85×(膜面積)+42.16×(PVP−K30ふるい係数) …(12)
となり、この相関係数R2は0.96となった。
実施例1と同じ臨床情報を用いて、アルブミン漏出量(Q)を算出する回帰式を二次式で作成するために、臨床情報を図5のように纏めた。
この時の相関係数R2は0.97となった。
実施例1と同じ臨床情報を用いて、膜面積のパラメータを除外した回帰式を作成した。作成した回帰式(14)を以下に示す。
この時の相関係数R2は0.92となった。
透析治療時の臨床情報を21症例集め、図6のように纏めた。使用した血液浄化器の膜素材はポリスルホンであった。ここで、牛アルブミン(水溶液系)ふるい係数とは、牛アルブミンを50mMリン酸緩衝液(pH7.4)に1%になるように溶解させたものを、線速1[cm/s]で中空糸膜内部に流し、TMP50[mmHg]をかけながら濾過させた時の60分経過時のふるい係数である。
この時の相関係数R2は0.93となった。
実施例4と同じ臨床情報を用いて、中空糸膜のふるい係数を牛血漿系のプロラクチンで測定した場合の回帰式を作成した。ここで、プロラクチン(牛血漿系)ふるい係数とは、プロラクチンを牛血漿(TP6.0g/dl)に1[mg/L]なるように溶解させたものを、線速1[cm/s]で中空糸膜内部に流し、TMP25[mmHg]をかけながら濾過させた時の60分経過時のふるい係数である。作成した回帰式(16)を以下に示す。
この時の相関係数R2は0.94となった。
実施例4と同じ臨床情報を用いて、中空糸膜のふるい係数を牛血漿系の牛アルブミンで測定した場合の回帰式を作成した。ここで、牛アルブミン(牛血漿系)ふるい係数とは、牛血漿(TP6.0g/dl)を、線速1[cm/s]で中空糸膜内部に流し、TMP25[mmHg]をかけながら濾過させた時の牛血漿中の牛アルブミンのふるい係数である。作成した回帰式(17)を以下に示す。
この時の相関係数R2は0.94となった。
前希釈透析濾過治療時の臨床情報を30症例集め、図7のように纏めた。使用した血液浄化器の膜素材は、ポリスルホン膜であった。
Q=−59.29+1.38×10−1×(患者血液Ht治療前値)−1.54×10−2×(血液流量)+8.86×10−2×(置換液量)+3.20×(膜面積)+88.90×(PVP−K30ふるい係数) …(18)
となり、この時の相関係数R2は0.86となった。
透析治療時の臨床情報を17症例集め、図8のように纏めた。使用した血液浄化器の膜素材は、再生セルロース膜であった。PVP−K30のふるい係数は、実施例1と同様に求めた。
導かれた回帰式を利用したアルブミン漏出量算出プログラムを透析装置に組み込み、算出されたアルブミン漏出量計算値をモニターに出力・表示させるようにした。
実施例8で算出したアルブミン漏出量計算値を用いて、透析装置モニターに、入力値とアルブミン漏出量計算値とを表示させた。図10に、透析装置モニターの表示画面を示す。
実施例8で算出したアルブミン漏出量計算値を用いて、透析装置モニターに、患者ヘマトクリット治療前値、除水量及びPVP−K30ふるい係数を表示させるとともに、血液流量と膜面積とアルブミン漏出量計算値との関係を示すグラフを表示させた。図11に、透析装置モニターの表示画面を示す。
透析治療時のデータを15症例集め、図12のように纏めた。使用した血液浄化器の膜素材はポリスルホンであった。牛アルブミン(水溶液系)ふるい係数は、実施例4と同様に求めた。
そこで、患者ヘマトクリット治療前値を33%、除水量を2800[ml]、血液流量を250[ml/min]、血液浄化器の膜面積を2.1[m2]、血液浄化器の水溶液系牛アルブミンふるい係数を0.58として、アルブミン漏出量計算値を算出した。その結果、アルブミン漏出量計算値は、4.4[g]となった。
統計処理を実施できるプログラムをもつ集中管理システム上で、実施例8の臨床情報からアルブミン漏出量を計算値する回帰式(19)を導いた。実施例8の患者の実際の透析時のアルブミン漏出量は、2.8[g]であった。実施例8の臨床情報に実施例8の患者の臨床情報を加えた18症例の臨床情報からアルブミン漏出量を計算値する回帰式(21)を導き、次の患者のアルブミン漏出量計算値を導く回帰式とした。
このように、患者治療情報を追加していくことで、回帰式を更新していくことが出来る。
実施例1の臨床情報を用いて、回帰式(12)を得、この回帰式を透析装置に導入した。患者の血液Ht治療前値が32%、除水量3000[ml]の時、目標アルブミン漏出量を2.5〜3.0[g]とする、血液流量、血液浄化器の膜面積、中空糸膜のPVP−K30のふるい係数の組み合わせをアルブミン漏出量算出値と共に透析装置に表示させた(図13)。用いる血液浄化器の性能はPVP−K30ふるい係数が0.65あるいは0.70のいずれかの物を選択することとした。
血液浄化器に内蔵されている中空糸膜(膜素材:ポリスルホン)のPVP−K30ふるい係数が0.65〜0.74の血液浄化器を用いて、牛血漿系で牛アルブミン漏出量を測定した。すなわち、総蛋白濃度を6.5±0.5[g/dl]となるように調整した牛血漿2[L]を37[℃]で流速200[ml/min]で中空糸膜内部(血液側)に循環し、同時に中空糸膜外部(透析液側)に透析液5[L]を流速500[ml/min]で240分循環させた。循環後の透析液中の牛アルブミン量を免疫比濁法にて測定し、牛アルブミン漏出量を計算した。結果を図14にまとめた。
血液浄化器に内蔵されている中空糸膜(膜素材:ポリスルホン)のPVP−K30ふるい係数が0.64〜0.74の血液浄化器を用いて、牛血液系で牛アルブミン漏出量を測定した。すなわち、牛血Ht値35±2%総蛋白濃度を6.5±0.5[g/dl]となるように調整した牛血液2[L]を37℃で流速200[ml/min]で中空糸膜内部(血液側)に循環し、濾過速度10[ml/min/m2]で濾過を行い濾液は貯留した。同時に濾過速度と同じ速度で、循環牛血液に生理食塩水を補液した。貯留しておいた濾液中の牛アルブミン量を免疫比濁法にて測定し、牛血液系アルブミン漏出量を計算した。結果を図16にまとめた。
Claims (17)
- 治療対象の患者の血液を中空糸膜束を用いて浄化する血液浄化器のアルブミン漏出量の評価方法であって、
統計学的手法を用いて、少なくとも、被用者の血液性状に関する第1のパラメータ、血液浄化条件に関する第2のパラメータ、血液浄化器の性状に関する第3のパラメータ、および、血液浄化におけるアルブミン漏出量、に基づいてアルブミン漏出量を算出することができる回帰式を導くステップと、
前記患者の第1のパラメータ、第2のパラメータ及び第3のパラメータを前記回帰式に代入することにより、前記患者が使用する血液浄化器のアルブミン漏出量を算出するステップと、
を含み、
前記第1のパラメータは、血液ヘマトクリット治療前値、血漿総蛋白量、血中アルブミン濃度、血液粘度、及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択され、
前記第2のパラメータは、血液流量、透析液流量、除水速度、除水量、膜間圧力差、濾過速度、濾液量、補液速度、補液量、置換液量及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択され、
前記第3のパラメータは、血液浄化器の膜面積、血液浄化器の水濾過量、ふるい係数、物質移動係数、ビタミンB12・β2ミクログロブリン・ミオグロビン・プロラクチン・α1ミクログロブリンのクリアランス、血液浄化器に内蔵されている中空糸膜の水濾過量、ふるい係数、物質移動係数、及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択される、
評価方法。 - 前記血液浄化器および前記中空糸膜のふるい係数が、デキストラン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、及び牛アルブミンからなる群から選択された物質を溶解させた水溶液を用いて測定されたものである、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の評価方法。 - 前記血液浄化器および前記中空糸膜のふるい係数が、β2ミクログロブリン、プロラクチン、α1ミクログロブリン、及びミオグロビンからなる群から選択された物質を溶解させた牛血漿溶液、又はアルブミンを含む牛血漿を用いて測定されたものである、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の評価方法。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の評価方法をコンピュータに実行させてアルブミン漏出量を算出するプログラム。
- 前記プログラムには、前記アルブミン漏出量を算出することができる回帰式の情報が予め組み込まれている、請求項6に記載のプログラム。
- 請求項6又は7に記載のプログラムを格納した装置であって、
前記装置は、前記プログラムによって算出されたアルブミン漏出量を出力することができる、装置。 - 治療対象の患者の血液を中空糸膜束を用いた血液浄化器にて浄化するために、目標アルブミン漏出量を得るための血液浄化条件及び/又は血液浄化器の性状を算出する評価方法であって、
統計学的手法を用いて、少なくとも、被用者の血液性状に関する第1のパラメータ、血液浄化条件に関する第2のパラメータ、血液浄化器の性状に関する第3のパラメータ、および、血液浄化におけるアルブミン漏出量、に基づいてアルブミン漏出量を算出することができる回帰式を導くステップと、
前記患者の目標アルブミン漏出量、第1のパラメータ、及び第2及び/又は第3のパラメータの一部、を前記回帰式に代入することにより、前記第2及び/又は第3のパラメータのその他の部分を算出するステップと、
を含み、
前記第1のパラメータは、血液ヘマトクリット治療前値、血漿総蛋白量、血中アルブミン濃度、血液粘度、及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択され、
前記第2のパラメータは、血液流量、透析液流量、除水速度、除水量、膜間圧力差、濾過速度、濾液量、補液速度、補液量、置換液量及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択され、
前記第3のパラメータは、血液浄化器の膜面積、血液浄化器の水濾過量、ふるい係数、物質移動係数、ビタミンB12・β2ミクログロブリン・ミオグロビン・プロラクチン・α1ミクログロブリンのクリアランス、血液浄化器に内蔵されている中空糸膜の水濾過量、ふるい係数、物質移動係数、及びこれらの少なくとも2以上の組み合わせからなる群から選択される、
評価方法。 - 前記血液浄化器及び前記中空糸膜のふるい係数が、デキストラン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、及び牛アルブミンからなる群から選択された物質を溶解させた水溶液を用いて測定されたものである、
請求項9〜11のいずれか1項に記載の評価方法。 - 前記血液浄化器及び前記中空糸膜のふるい係数が、β2ミクログロブリン、プロラクチン、α1ミクログロブリン、及びミオグロビンからなる群から選択された物質を溶解させた牛血漿溶液、又はアルブミンを含む牛血漿を用いて測定されたものである、
請求項9〜11のいずれか1項に記載の評価方法。 - 請求項9〜13のいずれか1項に記載の評価方法をコンピュータに実行させて用いて第2及び/又は第3のパラメータのその他の部分を算出するプログラム。
- 前記プログラムには、前記アルブミン漏出量を算出することができる回帰式の情報が予め組み込まれている、請求項14に記載のプログラム。
- 請求項14又は15に記載のプログラムを格納した装置であって、前記装置は、前記プログラムによって算出された第2及び/又は第3のパラメータのその他の部分のうち少なくとも1つ以上を出力することができる、装置。
- 血液浄化器と、請求項1〜5、9〜13のいずれか1項に記載の評価方法で導く回帰式の情報を示した添付文書と、を含む梱包品。
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