JP5983838B2 - 軽量無機繊維成形体、及びその製造方法 - Google Patents

軽量無機繊維成形体、及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、極軽量でクッション性を有し、耐熱衝撃性、耐機械的衝撃性に優れるとともに、取り扱い上、繊維の飛散やガスの発生等の問題がなく、バーナータイル等の断熱材として有用な無機繊維成形体とこの無機繊維成形体を製造する方法に関する。
従来、無機繊維成形体として、アルミナ繊維、シリカ繊維等の無機繊維と、無機粒子、無機バインダー、及び有機バインダーなどを含むスラリーを脱水成形した後、焼成して製造されたものが知られている。この無機繊維成形体は、比較的軽量で加工しやすく、断熱性に優れているため、高温用工業炉の耐火断熱材料等として用いられている。また、一方でニードリング加工された無機繊維集合体は、近年、高温焼成炉内の温度制御性の向上及び省エネルギーのために、その極軽量性、易加工性、耐熱衝撃性に優れるといった特性を利用して高温断熱材(ブランケットブロック)として多く用いられている。
しかしながら、無機繊維は通常、ある一定の長さを有する短繊維の集合体であり、このような無機繊維を単にバインダー成分等とスラリー化して脱水成形、焼成して得られる従来の無機繊維成形体では、切断加工又は使用時の熱衝撃により表面にクラックが発生し、成形体表面の無機繊維が脱落して、飛散するという問題がある。特に無機繊維が溶融紡糸法によって製造されたものであって、WHO(世界保健機構)で吸入性繊維として定義される繊維径3μm以下の繊維を含む場合には、この問題が顕著である。また、シリカ系の原料からなる繊維は、1000℃以上の温度に暴露されることにより人体に有害とされるクリストバライトを生成することが知られている。これらの繊維の飛散や有害物質の生成の問題は、作業環境維持の面で好ましくない。また熱衝撃や機械的衝撃によりクラックが発生した際、無機繊維が部分的に脱落すると断熱材としての機能が失われることもある。
また、ニードリング加工された無機繊維集合体をそのままブロック加工して高温炉用断熱材として施工した場合には、耐熱衝撃性には優れるものの、バーナーによる風速の影響で表面の風食が発生し、繊維飛散の問題がある。
このような繊維飛散に対する解決策として、無機繊維成形体の表面をガラス層でコーティングする技術が提案されている(例えば特公昭57−13514号公報、特開平1−219083号公報)。
しかしながら、ガラス層は熱膨張により無機繊維成形体基材から剥離したり、亀裂が発生する等の問題がある。
また、無機繊維、無機粒子、無機バインダー、及び有機バインダーからなるコート材を無機繊維成形体に塗布する方法も提案されているが(特開2001−278680号公報)、この方法でもコート層と無機繊維成形体との固着が不十分であったり、また、熱衝撃、機械的衝撃によりコート層が剥離するなどの問題がある。
さらに、上記いずれの技術においても、無機繊維成形体そのものが脱水成形により成形される多孔質体であるため、本質的に曲げなどの荷重に弱く、熱衝撃にも弱い問題がある。
また、上記の技術とは異なり、無機繊維のブランケット又はマットを複数層積層した後、無機バインダーを含浸させ、凍結させることにより内部まで耐熱性、強度に優れる無機繊維成形体を製造する方法も提案されているが(特開2008−1574号公報)、この無機繊維成形体では、無機繊維のブランケット又はマットを複数層積層することにより層間の剥離が発生しやすく、熱衝撃、及び機械的衝撃に対する耐久性に問題がある。さらに、無機バインダーを均等に含浸させるため無機バインダー量を極少量配合することが難しく、無機繊維成形体の低密度化が困難である。
特公昭57−13514号公報 特開平1−219083号公報 特開2001−278680号公報 特開2008−1574号公報
本発明は、極軽量で、クッション性を有し、表面からの繊維飛散が少なく、また有害物質発生などの環境汚染の問題がなく、耐熱衝撃性、耐機械的衝撃性に優れた無機繊維成形体を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、細径の繊維を含まず、かつ、ニードリング処理が施された無機繊維集合体に、無機質ゾルを含浸、乾燥することにより得られる無機繊維成形体であれば、極軽量で表面からの繊維飛散の問題がなく、有害物質の発生などの問題のない材料で構成することができると共に、クッション性、耐熱衝撃性や耐機械的衝撃性にも優れたものとなることを見出した。
本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] 無機繊維のニードルブランケットに、無機質ゾルを含浸後、乾燥させてなる無機繊維成形体であって、嵩密度が0.08〜0.20g/cmであり、無機繊維成形体の断面を厚み方向に3分割した各層の中央部を選択した400μm×400μmの面積の視野において、目視できる無機繊維の平均繊維長が200μm以上であり、かつ該無機繊維成形体の断面を厚み方向に5分割した各層の中央部を選択した400μm×400μmの面積の視野における全無機繊維数に対する無機質ゾル及び/又は無機質ゾル由来の無機質粒子により無機繊維同士が部分的に固着した無機繊維数の平均割合が0.2〜0.5であることを特徴とする軽量無機繊維成形体。
[2] 前記ニードルブランケットの嵩密度が0.05〜0.10g/cmであることを特徴とする[1]に記載の軽量無機繊維成形体。
[3] 前記無機質ゾルが、アルミナ、スピネル、ジルコニア、チタニア、マグネシア、及び前記無機繊維と同質の組成を有する材料よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を含むことを特徴とする[1]又は[2]に記載の軽量無機繊維成形体。
[4] 前記無機質ゾルがスピネルであることを特徴とする[3]に記載の軽量無機繊維成形体。
] 前記無機繊維の平均繊維径が5〜7μmであり、繊維径3μm以下の繊維を含まないことを特徴とする[1]ないし[]のいずれかに記載の軽量無機繊維成形体。
] 前記ニードルブランケットのニードル密度が、ニードリング処理面の任意の1cmあたり、2〜200打であることを特徴とする[1]ないし[]のいずれかに記載の軽量無機繊維成形体。
] 前記無機繊維がアルミナ65〜98重量%とシリカ2〜35重量%とを含む多結晶質アルミナ/シリカ系繊維であることを特徴とする[1]ないし[]のいずれかに記載の軽量無機繊維成形体。
] 前記無機繊維100重量部に対する無機質ゾルの割合が乾燥固形分として19.744.0重量部であることを特徴とする[1]ないし[]のいずれかに記載の軽量無機繊維成形体。
] 前記ニードルブランケットの面密度が1000〜4000g/mであることを特徴とする[1]ないし[]のいずれかに記載の軽量無機繊維成形体。
10] 前記ニードルブランケットを一層のみ有する単層構造であることを特徴とする[1]ないし[]のいずれかに記載の軽量無機繊維成形体。
11] [1]ないし[10]のいずれかに記載の軽量無機繊維成形体よりなる断熱材。
12] ニードリング処理を施した、平均繊維長が200μm以上の無機繊維の集合体に、無機質ゾルを含浸、乾燥することを特徴とする[1]ないし[11]のいずれかに記載の軽量無機質成形体の製造方法。
13] ゾル−ゲル法により無機繊維の前駆体を得る工程と、得られた無機繊維前駆体の集合体にニードリング処理を施す工程と、ニードリング処理を施した無機繊維前駆体の集合体を焼成する工程と、焼成により得られた無機繊維集合体に無機質ゾルを含浸させた後乾燥する工程とを有することを特徴とする[12]に記載の軽量無機繊維成形体の製造方法。
無機繊維のニードルブランケットに、無機質ゾルを含浸後、乾燥させてなり、嵩密度が0.08〜0.20g/cmである本発明の軽量無機繊維成形体は、極軽量で、クッション性を有し、かつ、機械的衝撃及び熱衝撃に強く、繊維飛散の少ない無機繊維成形体である(請求項1)。
この軽量無機繊維成形体は、好ましくはニードリング処理を施した、平均繊維長が200μm以上の無機繊維の集合体に、無機質ゾルを含浸、乾燥することにより製造され(請求項12)、より具体的には、ゾル−ゲル法により無機繊維前駆体の集合体を得る工程と、得られた無機繊維前駆体の集合体にニードリング処理を施す工程と、ニードリング処理を施した無機繊維前駆体の集合体を焼成する工程と、焼成により得られた無機繊維集合体に無機質ゾルを含浸させた後乾燥する工程とを経て製造される(請求項13)。
このような無機繊維集合体の嵩密度は0.05〜0.10g/cmであることが好ましく(請求項2)、含浸させる無機質ゾルとしては、従来から湿式吸引成形に用いられるコロイド状ゾルを使用することができ、特にアルミナ、スピネル、ジルコニア、チタニア、ニオブ、イットリウム、及びマグネシアよりなる群から選ばれる1種又は2種以上を含むものが好ましく、また無機繊維と同質の組成を有するゾルを用いることもできる(請求項3)。特に、アルミナ、マグネシアの各ゾルを酸化物組成比で等量となるよう調整したスピネルゾルを用いることにより、酸化鉄による浸食耐性(耐スケール性)を向上させることが可能となる(請求項4)
また、無機繊維集合体を構成する無機繊維としては、断熱材として耐火、耐熱性に優れ、繊維そのものの強度、靭性(クッション性)があり、また、1,000℃以上の温度に晒されても人体に有害とされるクリストバライト生成の恐れのない、アルミナ65〜98重量%とシリカ2〜35重量%とを含む多結晶質アルミナ/シリカ系繊維であることが好ましく(請求項)、また、WHO(世界保健機構)で吸入性繊維として定義される繊維径3μm以下の繊維を実質的に含まず、その平均繊維径は、5〜7μmであることが好ましい(請求項)。平均繊維径が5μm未満では、繊維径3μm以下の繊維が混在する確率が増大し、一方、平均繊維径が7μmを超えると繊維そのものの強度、靭性が損なわれ、成形体としてのクッション性、耐熱衝撃性も悪化する。
また、無機繊維集合体のニードリング処理のニードル密度は2〜200打/cmであることが好ましい(請求項)。即ち、無機繊維集合体の厚みをニードル密度によって調整できるが、ニードル密度が小さすぎる場合は所定の厚みに抑えきれず、またニードル密度が高すぎる場合は繊維に過剰な負荷を与えることになり、繊維が折れやすく、飛散しやすくなる。
また、無機繊維集合体の面密度は1000〜4000g/mであることが好ましい(請求項)。
また、無機質ゾルの含浸量は、無機繊維集合体の無機繊維100重量部に対して乾燥固形分として19.744.0重量部であることが好ましい(請求項)。
このような本発明の軽量無機繊維成形体は、バーナータイル等の断熱材として有用である(請求項11)。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[無機繊維集合体]
まず、本発明において、無機質ゾルを含浸させる無機繊維集合体について説明する。
この無機繊維集合体は、実質的に繊維径3μm以下の繊維を含まず、かつニードリング処理が施されたニードルブランケットである。
{無機繊維}
本発明に係る無機繊維集合体を構成する無機繊維としては、特に制限がなく、シリカ、アルミナ/シリカ、これらを含むジルコニア、スピネル、チタニア等の単独、又は複合繊維が挙げられるが、特に好ましいのは耐熱性、繊維強度(靭性)、安全性の点で、アルミナ/シリカ系繊維、特に多結晶質アルミナ/シリカ系繊維である。
アルミナ/シリカ系繊維のアルミナ/シリカの組成比(重量比)は65〜98/35〜2のムライト組成、又はハイアルミナ組成と呼ばれる範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは70〜95/30〜5、特に好ましくは70〜74/30〜26の範囲である。
本発明においては、無機繊維集合体を構成する無機繊維の80重量%以上、好ましくは90重量%以上、特に好ましくはその全量が上記ムライト組成の多結晶アルミナ/シリカ系繊維であることが好ましい。
この無機繊維集合体は、好ましくは繊維径3μm以下の繊維を実質的に含まない。ここで繊維径3μm以下の繊維を実質的に含まないとは、繊維径3μm以下の繊維が全繊維重量の0.1重量%以下であることをさす。
また、本発明に係る無機繊維集合体の平均繊維径は5〜7μmであることが好ましい。無機繊維の平均繊維径が太すぎると繊維集合体の反発力、靭性が失われ、細すぎると空気中に浮遊する発塵量が多くなり、繊維径3μm以下の繊維が含有される確率が高くなる。
上述の好適な平均繊維径を有し、かつ、繊維径3μm以下の繊維を実質的に含まない無機繊維集合体は、後述のゾルーゲル法による無機繊維集合体の製造において、紡糸液粘度の制御、紡糸ノズルに用いる空気流の制御、延伸糸の乾燥の制御により得ることができる。
{ニードル密度}
本発明に係る無機繊維集合体は、ニードリング処理が施されたものであるが、そのニードル密度については、2〜200打/cm、特に2〜150打/cm、とりわけ2〜100打/cm、中でも2〜50打/cmであることが好ましい。このニードル密度が低過ぎると、無機繊維成形体としての厚みの均一性が低下し、かつ耐熱衝撃性が低下する等の問題があり、高過ぎると、繊維を傷め、焼成後に飛散し易くなる恐れがある。
{嵩密度、面密度、厚さ}
本発明に係わる無機繊維集合体の嵩密度は、0.05〜0.10g/cmであることが好ましく、0.05〜0.08g/cmであることがより好ましい。嵩密度が低すぎると脆弱な無機繊維成形体しか得られず、また、嵩密度が高すぎると無機繊維成形体の嵩密度が増大するとともに反発力が失われ、靭性の低い成形体となる。
本発明に係る無機繊維集合体の面密度は、1000〜4000g/m、特に1500〜3800g/m、とりわけ2000〜3600g/mであることが好ましい。この無機繊維集合体の面密度が小さ過ぎると、繊維量が少なく、極薄い成形体しか得られず、断熱用無機繊維成形体としての有用性が低くなり、面密度が大き過ぎると繊維量が多すぎることにより、ニードリング処理による厚み制御が困難となる。
無機繊維集合体の厚さは特に制限はなく、その用途に応じて適宜設計されるが、通常無機繊維集合体は厚さ2〜35mm程度のマット状とされる。
{無機繊維集合体の製造方法}
本発明に係る無機繊維集合体の製造方法には特に制限はないが、通常、ゾル−ゲル法により無機繊維前駆体の集合体を得る工程と、得られた無機繊維前駆体の集合体に、ニードリング処理を施す工程と、ニードリング処理された無機繊維前駆体の集合体を焼成して無機繊維の集合体とする焼成工程とを経て製造される。
以下、このような無機繊維集合体の製造方法を、アルミナ/シリカ系繊維集合体の製造方法を例示して説明するが、本発明に係る無機繊維集合体は、アルミナ/シリカ系繊維集合体に何ら限定されず、前述の如く、シリカ、ジルコニア、スピネル、チタニア或いはこれらの複合繊維よりなる集合体であってもよい。
<紡糸工程>
ゾル−ゲル法によりアルミナ/シリカ系繊維のマット状集合体を製造するには、まず、塩基性塩化アルミニウム、珪素化合物、増粘剤としての有機重合体及び水を含有する紡糸液をブローイング法で紡糸してアルミナ/シリカ繊維前駆体の集合体を得る。
(紡糸液の調製)
塩基性塩化アルミニウム;Al(OH)3−xClは、例えば、塩酸又は塩化アルミニウム水溶液に金属アルミニウムを溶解させることにより調製することができる。上記の化学式におけるxの値は、通常0.45〜0.54、好ましくは0.5〜0.53である。珪素化合物としては、シリカゾルが好適に使用されるが、その他にはテトラエチルシリケートや水溶性シロキサン誘導体などの水溶性珪素化合物を使用することもできる。有機重合体としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド等の水溶性高分子化合物が好適に使用される。これらの重合度は、通常1000〜3000である。
紡糸液は、塩基性塩化アルミニウム由来のアルミニウムと珪素化合物由来の硅素の比が、AlとSiOの重量比に換算して、通常99:1〜65:35、好ましくは99:1〜70:30で、アルミニウムの濃度が170〜210g/Lで、有機重合体の濃度が20〜50g/Lであるものが好ましい。
紡糸液中の硅素化合物の量が上記の範囲より少ない場合は、短繊維を構成するアルミナがα−アルミナ化し易く、しかも、アルミナ粒子の粗大化による短繊維の脆化が起こり易い。一方、紡糸液中の硅素化合物の量が上記の範囲よりも多い場合は、ムライト(3Al・2SiO)と共に生成するシリカ(SiO)の量が増えて耐熱性が低下しやすい。
紡糸液中のアルミニウムの濃度が170g/L未満の場合又は有機重合体の濃度が20g/L未満の場合は、何れも、紡糸液の適当な粘度が得られずに得られるアルミナ/シリカ系繊維の繊維径が小さくなる。すなわち、紡糸液中の遊離水が多すぎる結果、ブローイング法による紡糸の際の乾燥速度が遅く、延伸が過度に進み、紡糸された前駆体繊維の繊維径が変化し、所定の平均繊維径で且つ繊維径分布がシャープな短繊維が得られない。しかも、アルミニウムの濃度が170g/L未満の場合は、生産性が低下する。一方、アルミニウムの濃度が210g/Lを超える場合又は有機重合体の濃度が50g/Lを超える場合は、何れも、粘度が高すぎて紡糸液にはならない。紡糸液中のアルミニウムの好ましい濃度は180〜200g/Lであり、有機重合体の好ましい濃度は30〜40g/Lである。
上記の紡糸液は、塩基性塩化アルミニウム水溶液に上記Al:SiO比となる量の硅素化合物と有機重合体を添加し、アルミニウム及び有機重合体の濃度が上記の範囲となるように濃縮することによって調製される。
(紡糸)
紡糸(紡糸液の繊維化)は、通常、高速の紡糸気流中に紡糸液を供給するブローイング法によって行われ、これにより、アルミナ/シリカ系繊維前駆体が得られる。上記の紡糸の際に使用する紡糸ノズルの構造は、特に制限はないが、例えば、特許第2602460号公報に記載されているような、エアーノズルより吹き出される空気流と紡糸液供給ノズルより押し出される紡糸液流とは並行流となり、しかも、空気の並行流は充分に整流されて紡糸液と接触する構造のものが好ましい。
また、紡糸に際しては、先ず、水分の蒸発や紡糸液の分解が抑制された条件下において、紡糸液から充分に延伸された繊維が形成され、次いで、この繊維が速やかに乾燥されることが好ましい。そのためには、紡糸液から繊維が形成されて繊維捕集器に到達するまでの過程において、雰囲気を水分の蒸発を抑制する状態から水分の蒸発を促進する状態に変化させることが好ましい。
アルミナ/シリカ系繊維前駆体の集合体は、紡糸気流に対して略直角となるように金網製の無端ベルトを設置し、無端ベルトを回転させつつ、これにアルミナ/シリカ系繊維前駆体を含む紡糸気流を衝突させる構造の集積装置により連続シート(薄層シート)として回収することができる。この薄層シートを積み重ねて、アルミナ/シリカ系繊維前駆体の集合体を得ることができる。
<ニードリング処理工程>
紡糸により得られたアルミナ/シリカ系繊維前駆体の集合体は、次いでニードリング処理を施す。本発明において、このニードリング処理を、前述のニードル密度を満たすような条件で行うことが好ましい。
<焼成工程>
ニードリング処理後の焼成は、通常900℃以上、好ましくは1000〜1300℃の温度で行う。焼成温度が900℃未満の場合は結晶化が不十分なため強度の小さい脆弱なアルミナ/シリカ系繊維しか得られず、焼成温度が1300℃を超える場合は繊維の結晶の粒成長が進行して強度の小さい脆弱なアルミナ/シリカ系繊維しか得られない。
[無機繊維成形体]
次に、上述のようにして製造される無機繊維集合体に無機質ゾルを含浸、乾燥させてなる本発明の無機繊維成形体について、その製造手順の一例を示して説明する。
<無機質ゾル>
無機繊維集合体に含浸させる無機質ゾルとしては、アルミナ、スピネル、ジルコニア、チタニア、及びマグネシアよりなる群から選ばれる1種又は2種以上を含むものが好ましく用いられる。また無機繊維集合体を構成する無機繊維と同種の組成を有するゾルを用いることもできる。この無機質ゾル中には、無機繊維集合体を構成する無機繊維と同種、又は異種の無機短繊維、好ましくは同種の無機短繊維を含んでいてもよい。
なお、無機質ゾルとしてシリカゾルを用いることは好ましくない。即ち、シリカは、100℃以上の温度に暴露されることにより人体に有害とされるクリストバライトを生成するため、本発明においてはシリカゾル以外の無機質ゾルを用いる。
無機質ゾルとして、アルミナ、マグネシアの各ゾルを酸化物組成比で等量となるよう調整したスピネルゾルを用いることにより、酸化鉄による耐浸食性(耐スケール性)を向上させることが可能となる。
無機質ゾルの固形分濃度は、目的とする無機繊維成形体の嵩密度や厚さ、硬さ、機械的強度、熱特性、製造コスト等により適宜設定される含浸量(乾燥固形分)を得るため、通常5〜15重量%、特に7〜12重量%程度であることが好ましい。無機質ゾルの固形分濃度が低すぎると所望の含浸量が得られず、高すぎると含浸しにくくなり作業性、諸物性が悪化する。
<含浸>
無機質ゾルを無機繊維集合体に含浸させるには、無機繊維集合体を型枠等に入れ、無機質ゾルに浸漬した後引き上げる方法などが挙げられる。この浸漬は複数回数繰り返し行ってもよい。
含浸後は、真空吸引等の吸引成形、又は加圧、圧縮成形により余分なゾルを脱液して、次の乾燥工程に供する。
なお無機質ゾルの含浸量は、目的とする無機繊維成形体の嵩密度や厚さ、硬さ、機械的強度、熱特性、製造コスト等により適宜設定されるが、無機繊維集合体の無機繊維100重量部に対し無機質ゾルの含浸量が、乾燥固形分として10〜50重量部、特に10〜20重量部であることが好ましい。
この無機質ゾルの含浸量が少な過ぎると、所望の厚さ、硬さ、機械的強度等が得られず、多過ぎると、軽量性、クッション性が失われ、また製造コストも悪化する。
<乾燥>
無機質ゾルを含浸させた無機繊維集合体の乾燥は、通常80〜150℃に加熱することにより行う。乾燥温度が低すぎると十分に乾燥することができず、高過ぎると表層近傍での急激な水分の蒸発が起こり、固形分が表層に集中しやすく厚み方向全体の含浸むらが発生する。
<繊維長、繊維固着数比>
このようにして得られた無機繊維成形体は、その断面を厚み方向に3分割した各層の中央部を選択した400μm×400μmの面積の視野において、目視できる無機繊維の平均繊維長が200μm以上、好ましくは300〜1000μmであり、かつ、その断面を厚み方向に5分割した各層の中央部を選択した400μm×400μmの面積の視野において、目視できる全繊維数に対し、無機質ゾル又は無機質ゾル由来の無機質粒子により繊維同士が部分的に固着した繊維数の平均割合(以下、この割合を「繊維固着数比」と称す。)が0.1〜0.5であることが好ましく、さらに0.2〜0.4であることが好ましい。
無機繊維の繊維長が200μmに満たないと機械的衝撃に対し、粘り強さ(靭性)が失われ、また、熱衝撃に対してもクラックの伝播を防ぐ機能が低下する。ただし、無機繊維の繊維長が長過ぎると無機繊維集合体を形成する段階で厚み制御が困難となり、その結果無機繊維成形体の厚み制御も困難となる。
また、繊維固着数比が少なすぎる場合は、機械的強度が不足し成形体としての形状を維持できず、多すぎる場合は、剛直な成形体となり適度なクッション性が失われる。
<嵩密度・厚さ>
本発明の無機繊維成形体の嵩密度は0.08〜0.20g/cm、特に0.09〜0.18g/cm、とりわけ0.10〜0.15g/cm3程度であることが好ましい。無機繊維成形体の嵩密度が小さすぎると、成形体としての機械的強度が不足し、大きすぎるとクッション性、靭性が失われ剛直で割れやすくなる。
また、無機繊維成形体の厚さは、その用途に応じて適宜設定されるが、通常、12.5〜50mm程度とされる。
<単層構造>
本発明の無機繊維成形体は、前述のニードリング処理された無機繊維集合体を積層することなく、一層の無機繊維集合体に対して無機質ゾルを含浸、乾燥させてなるものであることが好ましい。
即ち、この無機繊維集合体を2層以上積層してなる積層体に対して無機質ゾルを含浸、乾燥させたものでは、層間剥離の問題があり、耐熱衝撃性、耐機械的衝撃性に優れたものとすることができず、また、無機質ゾルの少量含浸が困難であることにより、得られる無機繊維成形体の嵩密度が大きくなり、軽量性が損なわれる傾向にある。
[断熱材]
本発明の断熱材は、上述のような本発明の無機繊維成形体よりなるものである。
即ち、本発明の無機繊維成形体は、無機材料で構成されるため耐火断熱性に優れ、耐熱衝撃性及び耐機械的衝撃性にも優れるため、バーナータイル等の高温用工業炉耐火断熱材として好適に用いることができる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に何ら限定されるものではない。
なお、以下において得られた無機繊維成形体の各種物性や特性の測定ないし評価方法は以下の通りである。
<繊維長>
走査電子顕微鏡画像から、無機繊維成形体の断面を厚さ方向に3分割した各層の中央部を選択し400μm×400μmの面積で、各々の視野中に目視できる全繊維の長さを計測し、各層毎に平均長さを求め、3層の平均値を求めた。
<繊維固着数比>
上記と同様の画像から、無機繊維成形体の断面を厚さ方向に5分割した各層の中央部を選択し、400μm×400μmの面積における全繊維数に対する無機質ゾル又は無機質ゾル由来の無機質粒子により繊維同士が固着した繊維数を計測し、各層毎にその比を求め、5層の平均値を求めた。
<無機繊維集合体の嵩密度>
焼成後の無機繊維集合体の重量を天秤にて測定する一方、集合体の長さ、幅、厚さをスケールにて計測して体積を求め、重量を体積で割って嵩密度を求めた。
<無機繊維成形体の嵩密度>
無機繊維成形体の重量を天秤にて測定する一方、成形体の長さ、幅、厚さをノギスにて測定して体積を計算した後、重量を体積で割って求めた。
<熱収縮率>
無機繊維成形体を150mm×150mmの面積に加工し、各端辺から5mm内側に白金製ピンを3本づつ、中央に1本の合計9本立て、任意の基準ピンから各ピンまでの距離をバーニア付拡大鏡にて測定後、電気炉に入れ、1,500℃まで5時間で昇温し、24時間保持した後、降温後取り出し、再び基準ピンからの距離を測定し、元の距離からの収縮率を求めた。
<曲げ強度>
無機繊維成形体を140mm×40mmの面積に加工し、スパン100mmの中央載荷による3点曲げ試験から強度を求めた。
<曲げ靭性>
上記曲げ強度測定において、得られた荷重−変位曲線から、最大荷重を経てその50%まで降下した時点の変位(mm)を読み取ることにより求めた。
その変位が長くなれば、曲げによる荷重を維持している、即ち、曲げ靭性大となる指標とした。
<反発特性>
無機繊維成形体を25mm×25mmの面積に加工し、圧縮荷重をかけ、元の厚さより3mm圧縮した直後、解放し、その1時間後に測定した厚さを元の厚さで割った値(復元率;%)を求めた。
<落球衝撃特性>
無機繊維成形体を150mm×150mmの面積に加工し、重量550gの鋼球を1mの高さから中央部に垂直に落下させ、外観(破壊)状態を観察した。
<耐スポーリング性>
無機繊維成形体を1500℃の加熱炉で加熱した後取り出し、アルミニウム板上にて急冷させたときの外観変化を目視で観察した。
<耐スケール性>
無機繊維成形体の表面に厚さ1mm、5mm角の鉄ペレットを載せ、1500℃の加熱炉にて3時間加熱後、取り出して外観変化を観察した。
酸化鉄の浸食度合いを「広がり」×「深さ」によって判定し、全く浸食されない状態を5、厚さ方向に貫通した状態を1として5段階評価とした。
[実施例1〜4]
塩基性塩化アルミニウム(アルミニウム含有量70g/L、Al/Cl=1.8(原子比))水溶液に、シリカゾルを、最終的に得られるアルミナ繊維の組成がAl:SiO=72:28(重量比)となるように加え、更に、ポリビニルアルコールを加えた後、濃縮して、粘度40ポイズ、アルミナ・シリカ含量約30重量%の紡糸液を調製し、該紡糸液を用いてブローイング法で紡糸した。これを集綿してアルミナ/シリカ系繊維前駆体のマット状繊維集合体を得た。このマット状繊維集合体にニードル密度3打/cmにてニードルパンチを実施した後、1200℃で焼成し、幅600mmで、表1に示す厚さ、面密度及び嵩密度の多結晶質アルミナ/シリカ系繊維集合体(以下、「原反」と称す場合がある。)を得た。
なお、この多結晶質アルミナ/シリカ系繊維の組成比は、アルミナ/シリカ=72/28(重量比)のムライト組成であり、得られた繊維集合体について顕微鏡観察することにより測定した多結晶質アルミナ/シリカ系繊維の平均繊維径(100本の平均値)は5.5μmであり、最小繊維径は3.5μmであった。
この原反をほぼ300mm×300mmに加工し、表1に示す固形分濃度の無機質ゾル(日産化学製;アルミナゾル−200)を含浸させた後、厚さ25mmのスペーサーを原反の4辺に配置し、スペーサーまで圧縮した状態のまま金具で保持し、125℃で12時間乾燥して、表1に示す厚み及び嵩密度のボード状無機繊維成形体を得た。
このボード状無機繊維成形体のアルミナ/シリカ系繊維100重量部に対するアルミナ含有量(アルミナ/シリカ系繊維100重量部に対するアルミナゾルの乾燥固形分換算の含浸量)は、表1に示す通りとなる。
このボード状無機繊維成形体の評価結果を表2に示す。
[実施例5]
無機質ゾルとして、前記アルミナゾル(日産化学製;アルミナゾル−200)と、酢酸マグネシウム粉末を水に分散させて2.5重量%濃度(酸化物濃度)に調整したゾルとを、酸化物組成比で等量となるよう混合して調製した表1に示すスピネルゾルを用いた以外は、実施例1と同様にして表1に示す厚み及び嵩密度のボード状無機繊維成形体を得た。
このボード状無機繊維成形体の評価結果を表2に示す。
[比較例1]
無機繊維として、溶融紡糸法によって得られたアルミナ/シリカ組成比が50/50(重量比)のアルミナ/シリカ系繊維を、乾式解繊機にて繊維長約200μmに調整したものを用い、この解繊したアルミナ/シリカ系繊維200g、アルミナ粉30g、ムライト粉50g、でんぷん質20g、シリカゾル10g、及び凝集剤2gを、水10リットルにパルパーにて混合した後、脱水成形して、表1に示す厚み及び嵩密度のボード状無機繊維成形体を得た。
このボード状無機繊維成形体に含まれるアルミナ/シリカ系繊維の平均繊維径及び最小繊維径は表1に示す通りであった。
このボード状無機繊維成形体の評価結果を表2に示す。
[比較例2]
無機繊維として実施例1と同様にして得られたアルミナ/シリカ組成比が72/28(重量比)のムライト組成のアルミナ/シリカ系繊維を用いたこと以外は、比較例1と同様にして、表1に示す厚み及び嵩密度のボード状無機繊維成形体を得た。
このボード状無機繊維成形体に含まれるアルミナ/シリカ系繊維の平均繊維径及び最小繊維径は表1に示す通りであった。
このボード状無機繊維成形体の評価結果を表2に示す。
[比較例3]
無機繊維として実施例1と同様にして得られたアルミナ/シリカ組成比が72/28(重量比)のムライト組成のアルミナ/シリカ系繊維前駆体のマット状繊維集合体に実施例1と同様にしてニードルパンチを行い、表1に示す面密度のアルミナ/シリカ系繊維集合体を得た。
この原反を2層重ねて用い、また、アルミナゾルに代えてシリカゾルを含浸させたこと以外は実施例1と同様にして表1に示す厚み及び嵩密度のボード状無機繊維成形体を得た。
このボード状無機繊維成形体に含まれるアルミナ/シリカ系繊維の平均繊維径及び最小繊維径は表1に示す通りであった。
このボード状無機繊維成形体の評価結果を表2に示す。
[比較例4、5]
無機繊維として実施例1と同様にして得られたアルミナ/シリカ組成比が72/28(重量比)のムライト組成のアルミナ/シリカ系繊維を用いたこと以外は、比較例1と同様にして、表1に示す厚み及び嵩密度のボード状無機繊維成形体を得た。
このボード状無機繊維成形体に含まれるアルミナ/シリカ系繊維の平均繊維径及び最小繊維径は表1に示す通りであった。
このボード状無機繊維成形体の評価結果を表2に示す。
Figure 0005983838
Figure 0005983838
表1、2より、本発明によれば、急激な破壊を起こさないため繊維飛散の少ない、即ち、耐熱衝撃性、耐機械的衝撃性に優れた軽量断熱材が提供されることがわかる。

Claims (13)

  1. 無機繊維のニードルブランケットに、無機質ゾルを含浸後、乾燥させてなる無機繊維成形体であって、嵩密度が0.08〜0.20g/cmであり、
    無機繊維成形体の断面を厚み方向に3分割した各層の中央部を選択した400μm×400μmの面積の視野において、目視できる無機繊維の平均繊維長が200μm以上であり、かつ該無機繊維成形体の断面を厚み方向に5分割した各層の中央部を選択した400μm×400μmの面積の視野における全無機繊維数に対する無機質ゾル及び/又は無機質ゾル由来の無機質粒子により無機繊維同士が部分的に固着した無機繊維数の平均割合が0.2〜0.5であることを特徴とする軽量無機繊維成形体。
  2. 前記ニードルブランケットの嵩密度が0.05〜0.10g/cmであることを特徴とする請求項1に記載の軽量無機繊維成形体。
  3. 前記無機質ゾルが、アルミナ、スピネル、ジルコニア、チタニア、マグネシア、及び前記無機繊維と同質の組成を有する材料よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の軽量無機繊維成形体。
  4. 前記無機質ゾルがスピネルであることを特徴とする請求項3に記載の軽量無機繊維成形体。
  5. 前記無機繊維の平均繊維径が5〜7μmであり、繊維径3μm以下の繊維を含まないことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の軽量無機繊維成形体。
  6. 前記ニードルブランケットのニードル密度が、ニードリング処理面の任意の1cmあたり、2〜200打であることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の軽量無機繊維成形体。
  7. 前記無機繊維がアルミナ65〜98重量%とシリカ2〜35重量%とを含む多結晶質アルミナ/シリカ系繊維であることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の軽量無機繊維成形体。
  8. 前記無機繊維100重量部に対する無機質ゾルの割合が乾燥固形分として19.744.0重量部であることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の軽量無機繊維成形体。
  9. 前記ニードルブランケットの面密度が1000〜4000g/mであることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の軽量無機繊維成形体。
  10. 前記ニードルブランケットを一層のみ有する単層構造であることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の軽量無機繊維成形体。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載の軽量無機繊維成形体よりなる断熱材。
  12. ニードリング処理を施した、平均繊維長が200μm以上の無機繊維の集合体に、無機質ゾルを含浸、乾燥することを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の軽量無機質成形体の製造方法。
  13. ゾル−ゲル法により無機繊維の前駆体を得る工程と、得られた無機繊維前駆体の集合体にニードリング処理を施す工程と、ニードリング処理を施した無機繊維前駆体の集合体を焼成する工程と、焼成により得られた無機繊維集合体に無機質ゾルを含浸させた後乾燥する工程とを有することを特徴とする請求項12に記載の軽量無機繊維成形体の製造方法。
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