JP5982654B2 - 硬貨払出装置 - Google Patents
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Description
特に本発明は、比較的軟質な材料で製作された硬貨に圧迫痕を生ずることなく次工程へ1つずつ送り出す硬貨払出装置に関する。
更には、硬貨に圧迫痕を生じないと共に、弾出時の抵抗を減少することにより消費エネルギを低減出来る硬貨払出装置に関する。
なお、本明細書で使用する「硬貨」は、日本硬貨、米国硬貨及びユーロ硬貨他全ての硬貨、及び、硬貨に類似した使用がなされる、トークン並びにメダルを含んでいる。さらに、回転ディスクの正回転とは、回転ディスクの回転によって硬貨を送り出すことができる方向の回転をいう。
詳述すれば、硬貨をバラ状態で保留する硬貨保留容器の円形底孔に配置され、かつ、周縁部に上側から下側に前記硬貨が通過できる透孔並びに下面に周縁側に位置する外側押動部と軸心側に位置する内側押動部とよりなる硬貨押動部を有する回転ディスクの回転によって、前記透孔を通ってベース上に落下させた前記硬貨を、前記内側押動部又は前記外側押動部によって押動することにより、前記外側押動部の外側に配置されたガイド円形孔に沿わせつつ前記ベース上をスライドさせた後、前記ベースに対し固定状態に配置された案内体と前記案内体に近づくように弾性的に付勢された弾きローラとによって弾き出すようにした硬貨払出装置が知られている。
この問題を図14に示す従来の硬貨払出装置10を参照し、我が国の1円硬貨1Cを例に説明する。
透孔20A〜20Eに落下した1円硬貨1Cは押動部24A〜24Eに押動されつつベース26上を滑って周縁を円形のガイド穴28の内周面50に案内されつつ回転ディスク12によって移動通路46を連れ回りされる。連れ回りされる1円硬貨1Cは、ベース26から移動通路46に突出する内側規正体48i、及び外側規正体48Eによって回転ディスク12、したがって、ガイド穴28の周方向に案内されて開口40に達し、案内ローラ42と弾きローラ44との間に押し込まれ、硬貨Cの中心CCが、硬貨Cと案内ローラ42との接点、及び、弾きローラ44との接点を結ぶ直線を越えた場合、弾きローラ44に付加されている弾発力によって弾き出される。
この連れ回りの際、1円硬貨1Cと内側押動部24iとの接点P1は、硬貨Cの中心CCよりも軸心SCに近いことから、接点P1から硬貨Cの中心CCに対し押力Fが作用し、その分力によってその周面がガイド穴28の内周面50に押し付けられつつ連れ回りされる。なお、仮想円ICは軸心SCを中心とし、軸心SCから接点P1までの距離を半径とする仮想円である。この結果、1円硬貨1Cは当該分力によってガイド穴28の内周面50に押し付けられるので、軟質材料で製造された1円硬貨1Cは当該分力によって圧迫され、結果として塑性変形されて周縁部の厚みが増加する恐れがある。1円硬貨1Cが塑性変形された場合、正規の厚みから外れるため、各種硬貨処理機における処理に問題を生じることがある。例えば、我が国の1円硬貨1Cの場合、当該1円硬貨1Cの整列処理装置において、硬貨詰まりが発生したり、正貨であるにも拘わらず、偽貨として判別される問題が懸念される。
さらに、1円硬貨1Cとガイド穴28の内周面50、又は、内側押動部24iとは、滑り対偶であることから、硬貨Cは当該内周面50又は内側押動部24iとの間の滑りによって、希にではあるが、周面が傷つく恐れがあった。
本発明の従的な目的である第2の目的は、軟質材料にて製造された硬貨の塑性変形を防止すると共に可及的に傷つけずに送り出すことができる硬貨払出装置を提供することである。
本発明の従的な目的である第3の目的は、軟質材料にて製造された硬貨の塑性変形を防止すると共に、可及的に傷つけずに送り出すことができる硬貨払出装置を安価に提供することである。
本発明の3つの目的を記載したが、本発明は少なくとも第1の目的を達成することを目的とする。
硬貨をバラ積み状態で保留する硬貨保留容器の円形底孔に配置され、かつ、周縁部に上側から下側に前記硬貨が通過できる透孔並びに下面に周縁側に位置する外側押動部と軸心側に位置する内側押動部とを含む硬貨押動部を有する回転ディスクの回転によって、前記透孔を通ってベース上に落下させた前記硬貨を、前記内側押動部又は前記外側押動部によって押動することにより、前記外側押動部の外側に配置されたガイド円形孔に沿わせつつ前記ベース上をスライドさせた後、前記ベースに対し実質的に固定状態に配置された案内体と前記案内体に近づくように弾性的に付勢された弾きローラとによって弾き出すようにした硬貨払出装置において、前記内側押動部は前記外側押動部に対し回転ディスクの正回転方向の後方に配置され、前記硬貨の周面が前記ガイド円形孔の内周面と前記外側押動部に接触した状態において、前記回転ディスクの軸心に対し前記外側押動部と前記硬貨の周面との接点が前記硬貨の中心よりも遠くに位置することを特徴とする硬貨払出装置である。
硬貨をバラ積み状態で保留する硬貨保留容器の円形底孔に配置され、かつ、周縁部に上側から下側に前記硬貨が通過できる透孔並びに下面に周縁側に位置する外側押動部と軸心側に位置する内側押動部とを含む硬貨押動部を有する回転ディスクの回転によって、前記透孔を通ってベース上に落下させた前記硬貨を、前記内側押動部又は前記外側押動部によって押動することにより、前記外側押動部の外側に配置されたガイド円形孔に沿わせつつ前記ベース上をスライドさせた後、前記ベースに対し実質的に固定状態に配置された案内体と前記案内体に近づくように弾性的に付勢された弾きローラとによって弾き出すようにした硬貨払出装置において、前記内側押動部は前記外側押動部に対し回転ディスクの正回転方向の後方に配置され、前記外側押動部はローラであり、前記硬貨の周面が前記ガイド円形孔の内周面と前記ローラに接触した状態において、前記ローラと前記硬貨の周面との接点が前記硬貨の中心よりも前記回転ディスクの軸心から遠くに配置されることを特徴とする硬貨払出装置である。
硬貨をバラ積み状態で保留する硬貨保留容器の円形底孔に配置され、かつ、周縁部に上側から下側に前記硬貨が通過できる透孔並びに下面に周縁側に位置する外側押動部と軸心側に位置する内側押動部とを含む硬貨押動部を有する回転ディスクの回転によって、前記透孔を通ってベース上に落下させた前記硬貨を、前記内側押動部又は前記外側押動部によって押動することにより、前記外側押動部の外側に配置されたガイド円形孔に沿わせつつ前記ベース上をスライドさせた後、前記ベースに対し実質的に固定状態に配置された案内体と前記案内体に近づくように弾性的に付勢された弾きローラとによって弾き出すようにした硬貨払出装置において、前記内側押動部は前記外側押動部に対し回転ディスクの正回転方向の後方に配置され、前記外側押動部はローラであり、前記硬貨の周面が前記ガイド円形孔の内周面と前記ローラに接触した状態において、前記ローラと前記硬貨の周面との接点が前記硬貨の中心よりも前記回転ディスクの軸心から遠くに配置され、さらに、前記ローラに対して前記軸心から順次遠ざかると共に、前記回転ディスクの正回転方向の後方側へ延在する押出部が配置されたことを特徴とする硬貨払出装置である。
硬貨をバラ積み状態で保留する硬貨保留容器の円形底孔に配置され、かつ、周縁部に上側から下側に前記硬貨が通過できる透孔並びに下面に周縁側に位置する外側押動部と軸心側に位置する内側押動部とを含む硬貨押動部を有する回転ディスクの回転によって、前記透孔を通ってベース上に落下させた前記硬貨を、前記内側押動部又は前記外側押動部によって押動することにより、前記外側押動部の外側に配置されたガイド円形孔に沿わせつつ前記ベース上をスライドさせた後、前記ベースに対し実質的に固定状態に配置された案内体と前記案内体に近づくように弾性的に付勢された弾きローラとによって弾き出すようにした硬貨払出装置において、前記内側押動部は前記外側押動部に対し回転ディスクの正回転方向の後方に配置されると共に、前記回転ディスクの周方向に面する平面であり、前記硬貨の周面が前記ガイド円形孔の内周面と前記外側押動部に接触した状態において、前記外側押動部と前記硬貨の周面との接点が前記硬貨の中心よりも前記回転ディスクの軸心から遠くに配置されたことを特徴とする硬貨払出装置である。
硬貨をバラ積み状態で保留する硬貨保留容器の円形底孔に配置され、かつ、周縁部に上側から下側に前記硬貨が通過できる透孔並びに下面に周縁側に位置する外側押動部と軸心側に位置する内側押動部とを含む硬貨押動部を有する回転ディスクの回転によって、前記透孔を通ってベース上に落下させた前記硬貨を、前記内側押動部又は前記外側押動部によって押動することにより、前記外側押動部の外側に配置されたガイド円形孔に沿わせつつ前記ベース上をスライドさせた後、前記ベースに対し実質的に固定状態に配置された案内体と前記案内体に近づくように弾性的に付勢された弾きローラとによって弾き出すようにした硬貨払出装置において、前記内側押動部は前記外側押動部に対し回転ディスクの正回転方向の後方に配置されると共に、前記回転ディスクの周方向に面する平面であり、前記硬貨の周面が前記ガイド円形孔の内周面と前記外側押動部に接触した状態において、前記外側押動部と前記硬貨の周面との接点が前記硬貨の中心よりも前記回転ディスクの軸心から遠くに配置され、さらに、前記外側押動部に対して前記軸心から順次遠ざかると共に、前記回転ディスクの正回転方向の後方側へ延在する押出部が配置されたことを特徴とする硬貨払出装置である。
硬貨をバラ積み状態で保留する硬貨保留容器の円形底孔に配置され、かつ、周縁部に上側から下側に前記硬貨が通過できる透孔並びに下面に周縁側に位置する外側押動部と軸心側に位置する内側押動部とを含む硬貨押動部を有する回転ディスクの回転によって、前記透孔を通ってベース上に落下させた前記硬貨を、前記内側押動部又は前記外側押動部によって押動することにより、前記外側押動部の外側に配置されたガイド円形孔に沿わせつつ前記ベース上をスライドさせた後、前記ベースに対し実質的に固定状態に配置された案内体と前記案内体に近づくように弾性的に付勢された弾きローラとによって弾き出すようにした硬貨払出装置において、前記内側押動部は前記外側押動部に対し回転ディスクの正回転方向の後方に配置されると共に、前記回転ディスクの周方向に面する平面であり、前記外側押動部はローラであり、前記硬貨の周面が前記ガイド円形孔の内周面と前記外側押動部を構成するローラに接触した状態において、前記ローラと前記硬貨の周面との接点が前記硬貨の中心よりも前記回転ディスクの軸心から遠くに配置され、さらに、前記ローラに対して前記軸心から順次遠ざかると共に、前記回転ディスクの正回転方向の後方側へ延在する押出部が配置されたことを特徴とする硬貨払出装置である。
硬貨をバラ積み状態で保留する硬貨保留容器の円形底孔に配置され、かつ、周縁部に上側から下側に前記硬貨が通過できる透孔並びに下面に周縁側に位置する外側押動部と軸心側に位置する内側押動部とを含む硬貨押動部を有する回転ディスクの回転によって、前記透孔を通ってベース上に落下させた前記硬貨を、前記内側押動部又は前記外側押動部によって押動することにより、前記外側押動部の外側に配置されたガイド円形孔に沿わせつつ前記ベース上をスライドさせた後、前記ベースに対し実質的に固定状態に配置された案内体と前記案内体に近づくように弾性的に付勢された弾きローラとによって弾き出すようにした硬貨払出装置において、前記内側押動部は前記外側押動部に対し回転ディスクの正回転方向の後方に配置されると共に、前記回転ディスクの周方向に面する平面であり、前記外側押動部はローラであり、前記硬貨の周面が前記ガイド円形孔の内周面と前記外側押動部を構成するローラに接触した状態において、前記外側押動部と前記硬貨の周面との接点が前記硬貨の中心よりも前記回転ディスクの軸心から遠くに配置され、さらに、前記ローラに対して前記軸心から順次遠ざかると共に、前記回転ディスクの正回転方向の後方側へ延在する押出部が配置され、前記押出部の前記正回転方向の後端は、前記内側押動部の後端よりも後方に位置すると共に、前記回転ローラよりも前記軸心から遠くに位置することを特徴とする硬貨払出装置である。
また、第2の発明においては、外側押動部がローラにより構成されているので、硬貨周面と外側押動部との接触がころがり接触になり、硬貨との転がり対偶になるため、硬貨を可及的に傷つけることがないので、本願発明の従的目的たる第2の目的を達成できる利点がある。
さらに、第3の発明においては、外側押動部を構成するローラに対して回転ディスクの軸心から順次遠ざかると共に、回転ディスクの正回転方向の後方側へ延在する押出部が配置されているので、硬貨を固定状態の案内体と弾きローラとの間に押し込む機能は押出部が担うことから、外側押動部を構成するローラの構造を比較的低強度にすることができ、もって硬貨払出装置を安価に製造することができ、本願発明の第3の目的を達成できる利点がある。
さらに、内側押動部が外側押動部に対し回転ディスクの正回転方向の後方に配置されると共に、前記回転ディスクの周方向に面する平面であるので、硬貨が内側押動部によって押動される場合には、硬貨中心に対して回転ディスクの周縁側へ向かう力を与える。したがって、硬貨は内側押動部からは回転ディスクの周縁側へ向かう力を受けると共に遠心力が作用するので、ガイド円形孔の周縁側へ移動し、内周面に接触すると共に外側押動部によって押動されることから、回転ディスクの軸心側へ向かう力を受けつつ回転ディスクと共につれ回りされる。
したがって、硬貨はガイド円形孔の内周面に接しつつ回転ディスクの軸心側へ向かう力を受けつつ連れ回りされるので、殆どの場合規正体に案内されることなく案内体と弾きローラとの間に押し込まれるので、硬貨に圧迫痕を付けることがなく、さらに、傷つけることも無く、本発明の基本的目的である第1の目的を更に達成できる利点がある。さらにまた、内側押動部が平面であるので、硬貨との移動に対し転がり対偶になるので、硬貨に対し傷をつけず、従的目的である第2の目的を達成できる利点がある。
さらに、内側押動部が外側押動部に対し回転ディスクの正回転方向の後方に配置されると共に、前記回転ディスクの周方向に面する平面であるので、硬貨中心に対して回転ディスクの周縁側へ向かう力を与える。したがって、硬貨は外側押動部からは回転ディスクの軸心側へ向かう力を受け、内側押動部からは回転ディスクの周縁側へ向かう力を受け、外側へ向かう力と遠心力によって内周面に接触した状態で回転ディスクと共につれ回りされる。
したがって、硬貨はガイド円形孔の内周面に接しつつ外側押動部から回転ディスクの軸心側へ向かう力を受けつつ連れ回りされるので、硬貨の圧迫力が弱まるので圧迫痕が付くことが無く、本発明の基本的目的である第1の目的を更に達成できる利点がある。さらにまた、内側押動部が平面であるので、硬貨との移動に対し転がり対偶になるので硬貨に対し傷つけることがなく、従的目的である第2の目的を達成できる利点がある。
さらに、外側押動部を構成するローラに対して回転ディスクの軸心から順次遠ざかると共に、前記回転ディスクの正回転方向の後方側へ延在する押出部を有するので、硬貨を固定状態の案内体と弾きローラとの間に押し込む機能は押出部が担うことから、外側押動部を構成するローラの構造を比較的低強度にすることができ、もって硬貨払出装置を安価に製造することができ、本願発明の第3の目的を達成できる利点がある。
さらに、押出部の正回転方向の後端が内側押動部の後端よりも後方に位置すると共に、回転ローラよりも回転ディスクの軸心から遠くに配置されているので、回転ディスクを逆転させた場合、外側押動部によって送り出された硬貨をガイド穴内に戻すことができる範囲が大きくなるので、硬貨がジャムした場合、当該ジャムを解消できる利点がある。
しかしながら、本発明の対象硬貨は、日本円のみでなく、米国硬貨やユーロ硬貨等世界中の軟質材料にて製造された硬貨に適用できると共に、硬貨以外のメダルやトークン等の代用硬貨を含むのである。軟質材料とは、アルミニューム、銅又は黄銅に限定されず、従来の硬貨払出装置によって塑性変形される、又は、塑性変形の恐れがある材料をいう。したがって、本発明の解釈において、「硬貨」は、軟質材料にて製造された硬貨等の総称である。
硬貨払出装置100は、バラ積み状態の硬貨Cを1つずつ区分けして払い出す機能を有し、本実施例1においては、硬貨保留容器102、基台104、ベース106、ガイド体108、回転ディスク110、規正体112、案内体114、及び、弾きローラ116により構成されている。
しかし、本発明においては、少なくとも、硬貨保留容器102、ベース106、ガイド体108、回転ディスク110、規正体112、案内体114及び、弾きローラ116を含んでいれば良く、実質的に同様の作用・効果を有する各種の変形が可能である。
硬貨保留容器102は、受け入れた硬貨Cをバラ積み状態で保留する機能を有し、本実施例1においては、縦向きの大凡筒形をし、上部102Uが矩形に、下部102Lが円形に、中間部102Mは上部102Uと下部102Lを接続する斜面に形成され、下端部には取り付け用の矩形のフランジ102Fが形成されている。
下部102Lには、回転ディスク110の直径よりも僅かに大きい直径を有する円形の底孔117が形成されている。
基台104は、ベース106が取付けられると共に、回転ディスク110の回転駆動装置や制御部を内蔵する機能を有し、本実施例1においては、前側Fが低く、後側Rが高い、側面視台形状をしたチャンネル型であり、結果として上面104Uは後側Rから前側Fへ向かって前下がりの斜面に形成されている。しかし、上面104Uは水平に形成することもできる。
ベース106は、少なくとも回転ディスク110によって連れ回りされる硬貨Cの下面を案内する機能を有し、基台104の前下がりに傾斜する上面104U上に固定された、所定の厚みを有する矩形の平板である。本実施例1においては、回転ディスク110によって押動される硬貨Cを案内するため、及び、案内体114、弾きローラ116を配置するため、縦長矩形に形成されている。しかし、ベース106は同様の機能を有すれば、その形状等の如何を問わない。
ガイド体108は、回転ディスク110によって、ベース106上を移動する硬貨Cの周面を案内する機能を有し、使用が想定される最厚硬貨の厚みよりも..かに厚い板厚を有し、本実施例1においては1円硬貨Cの厚み1.5ミリメートよりも..かに厚い2,0ミリメートの板厚を有し、矩形板状体の中央に所定直径、すなわち、回転ディスク110の直径よりも僅かに大径のガイド円形孔118が形成されている。
ガイド円形孔118の内周面120が硬貨Cの案内面であり、内周面120の一部が硬貨Cの直径以上の長さで開放され、出口開口122を構成している。したがってガイド体108は、全体としてC字型に形成されている。
本実施例1の出口開口122を詳述すると、ガイド円形孔118の中心の真上部が開放され、その左側端部118Lと右側端部118Rとによって形成されている。
ガイド円形孔118の軸心CSと硬貨保留容器102の底孔117の軸心とは同一である。
回転ディスク110は、硬貨Cを1つずつ区分けした後、当該回転ディスク110と共につれ回りさせ、更に回転ディスク110の周方向へ押動する機能を有し、本実施例1においては、少なくとも、円盤状の円盤本体124、当該円盤本体124の偏心部に形成した透孔126、及び、裏面に形成した押動部128を含んでいる。
円盤本体124は、金属又は耐摩耗性樹脂等の一体成形によって形成され、ベース106に対して垂立する回転軸130の先端部に固定されることによって、少なくともその厚み方向の上部は、硬貨保留容器102の底孔117に配置され、下端部の押動部128は、ガイド円形孔118内において所定の速度で回転される。したがって、回転軸130及び回転ディスク110の軸心も軸心CSと一致する。また、押動部128の外側に内周面120が位置する。回転軸130がベース106に対し垂立するので、回転ディスク110も前下がりに傾斜し、ベース106と平行をなす平面内において回転される。換言すれば、ベース106と回転ディスク110とは所定の間隔D1において平行に配置されている。間隔D1は、回転ディスク110(円盤本体124)の裏面124Rとベース106の上面との間隔であり、押動部128の下端とベース106とは接触せず、使用が想定される最厚硬貨がベース106上をスライドする場合、当該硬貨の上面と裏面124Rとの間には僅かな隙間が形成される。
円盤本体124の上面側の回転軸130の周囲には、多角錘形の攪拌部132が形成され、回転ディスク110の回転時に硬貨保留容器102内にバラ積みされた硬貨Cを攪拌する。
円盤本体124の裏面124R側の回転軸130の周囲に円柱形に下向きに突出された隙間規制部134が形成され、押動部128の下端がベース106に対し最薄硬貨の厚みの二分の一以下の間隔を保って回転するように規制する。なお、隙間規制部134の下端面とベース106との間には、摩擦抵抗を軽減するため低摩擦体からなるシート136を介在させることができる。
本実施例1においては、6個の透孔126が形成されているので、便宜的に数字126にA〜Fのアルファベットを付して表示し、個別に説明する場合は数字とアルファベットの組合せを用い、個別の説明が不要である場合、総称として数字126のみを用い、その他の構成を説明する場合も同様とする。
透孔126は、硬貨保留容器102内にバラ積みされた硬貨Cを攪拌して1つずつ当該透孔126に落下させ、もって、硬貨Cを一つずつ区分けする機能を有し、本実施例1においては、円盤本体124の偏心位置に等間隔で形成された円形の6つの透孔126A〜126Fである。透孔126A〜126Fの直径は、2以上の複数金種に対応可能なように対象金種の最大径の硬貨が円滑に落下できる直径に設定しても良いし、本実施例1のように、硬貨Cが最も円滑に落下し、処理される専用の直径としても良い。例えば、1円硬貨の直径が20ミリメートルであるので、1.5ミリメートルを加えた21.5ミリメートルに形成されている。
このように形成した場合、透孔126A〜126Fの回転軸130側の縁は、隙間規制部134に食い込むことから、隙間規制部134は花びら型になる。
隣接する透孔126A〜126Fの間には、周縁に向かって拡開する扇形のリブ138(138A〜138F)が形成されている。
押動部128は、回転ディスク110の回転によって、透孔126A〜126Fに落下した硬貨Cを隙間規制部134とガイド円形孔118との間に形成されるリング形の硬貨通路140(図2)を押動する機能を有し、本実施例1においては、各リブ138A〜138Fの下面に形成された複数の押動部128A〜128Fを含んでいる。押動部128A〜128Fは下向きに突出する突起であり、各押動部128A〜128Fの構成は全て同一であるので押動部128Aを代表して説明する。
まず、外側押動部128eを説明する。
外側押動部128eは、硬貨Cがガイド円形孔118の内周面120に案内される際、内側規正体112i及び外側規正体112eに案内される際、及び、案内体114によって案内される際、硬貨Cを押動する機能を有する。
外側押動部128eは、本実施例1においては円盤本体124の周縁に近い位置のリブ138Aの下面に配置されたローラ144Aによって構成されている。
ローラ144Aは円盤本体124の周縁近傍において、円盤本体124から下向きに突出する固定軸146Dに対し、回転自在に取り付けられている。本実施例1においてローラ144Aは、円盤本体124を上側から下側へ貫通するビス145Aの下端部にフランジ147Fが形成された軸受147Bに有底円筒状のローラ体147Rを回転自在に装着することにより構成されている。したがって、本実施例1においてビス145Aが固定軸146Aである。しかしながら、ローラ体147Rに代えて市販されているボールベアリングを採用することができる。容易な入手性とコスト削減のためである。
ローラ144Aの回転ディスク110の正回転方向前側の周面が外側前面148Aである。ローラ144Aの直径は、使用が想定される最大径硬貨の直径の五分の一から六分の一が適当である。なお回転ディスク110の正回転方向とは、硬貨Cを払い出すことができる回転ディスク110の回転方向をいう。
内側押動部128iはリブ138Aの下面から下向きに突出する突起であり、本実施例1においては、裏面視台形状をし、回転ディスク110の正回転方向前側が内側前面154Aを構成し、正回転方向後側が内側後端156Aを構成する。したがって、ローラ144Aと内側押動部128iとの間には回転ディスク110の軸心CSを中心とする弧状の外側逃溝158Aが、外側規正体122eが通過可能に形成されている。
内側押動部128iの回転ディスク110の正回転方向の内側後端156Aは、透孔126Bの周縁と面一に形成することが好ましい。透孔126Bに落下した硬貨Cの移動量を可及的に抑制することにより、硬貨Cの暴れを防止し、結果として不測のトラブルを防止するためである。
さらに、内側前面154Aは、軸心CSから遠ざかるにしたがって回転ディスク110の正回転方向の後位側に位置するよう形成されている。換言すれば、外側押動部128eの外側前面148Aは、回転ディスク110の正回転方向において、内側押動部128iの内側前面154Aよりも前方に位置するように配置されている。また、内側前面154Aは、回転ディスク110の周縁側に面する平面によって形成されている。
ここで、外側押動部128eの外側前面148Aは、回転ディスク110の正回転方向において、内側押動部128iの内側前面154Aよりも前方に位置するとは、図8に示すように、硬貨Cが内周面120に接触しつつローラ144Aによって押動される場合、硬貨Cと外側前面148Aとの接点P1が、内側前面154Aよりも正回転方向において前方に位置し、かつ、内側前面154Aと硬貨Cとは接触しないことを意味するものである。
硬貨Cが外側押動部128eたるローラ144Aとガイド円形孔118の内周面120とに接触して押動される場合、回転ディスク110の軸心CSを中心とし、当該軸心CSとローラ144Aと硬貨Cとの接点P1との距離を半径とする仮想円ICよりも内側(軸心CSに近い側)に硬貨Cの中心CCが位置する。換言すれば、回転ディスク110の軸心CSに対し、外側押動部128eと硬貨Cの周面との接点P1が硬貨Cの中心CCよりも遠くに位置する。そして硬貨Cの中心CCに対しては、それらの接点P1から押力F1が作用する。また、内側押動部128iの内側前面154Aと硬貨Cとは接触しないから、硬貨Cに対する押力は作用しない。換言すれば、硬貨Cが内周面120に接触しつつローラ144Aによって押動される場合、硬貨Cはローラ144Aから軸心CS側へ向かう力を受けつつ硬貨通路140を押動されるから、硬貨Cはガイド円形孔118の内周面120から離れる方向の力を受けつつ硬貨通路140を連れ回りされる。
隙間規制部134は、回転ディスク110をベース106に対して所定の間隔で位置させる機能を有し、本実施例1においては、円盤本体124の中央部下面において、下方に突出する中央下向突起162である。中央下向突起162は、透孔126Aの周縁と面一に形成された外向面とリブ138Aの根本部の下側に位置する弧状の凸面162iによって形成され、全体として花びら型に形成されている。
隙間規制部134と内側押動部128iとの間には、内側規正体112iが逃げるための内側逃溝168Aが形成されている。
なお、中央下向突起162を設けることなく硬貨Cを連れ回りできる場合、中央下向突起162を設ける必要はない。
押出部142Aは、硬貨Cを案内体114と弾きローラ116との間に押し込む機能を有し、本実施例1においては円盤本体124の裏面であって、回転ディスク110の正回転方向におけるローラ144Aの後位置に形成された下向きの押出部突起166Aの一部によって形成され、裏面視くさび状をしている。押出部突起166Aの透孔126A側の端部は、透孔126Aの周縁に位置し、弧状の外側後面152Aを構成する。また、本実施例1においては押出部突起166Aのローラ144A側の周面がローラ144Aの周面近傍から回転ディスク110の周縁に向けて回転ディスク110の軸心CSから遠ざかる曲面又は直線による押出部142Aが形成されている。換言すれば、押出部突起166Aの外周縁168Aは回転軸130の軸心CSを中心とする円弧状に形成され、対応する透孔126Aの外側周縁に沿って円弧状に延在する突条である。
押出部突起166Aの正回転方向における後端部である外側後端153Aは、回転ディスク110が逆転される場合、硬貨Cを押動する機能を有し、本実施例1においては円盤本体124の最外縁に形成され、先尖り状に形成されている。硬貨Cを可及的にガイド円形孔118内に引き入れるためである。
規正体112は、押動部128によって硬貨通路140を押動される硬貨Cを、回転ディスク110の周方向へ案内する機能を有し、本実施例1においては、硬貨通路140において、ベース106から上向きに突出する一対の、内側規正体112iと、外側規正体112eとにより構成されている。内側規正体112iと外側規正体112eとは、隙間規制部134と案内体114との間において、ほぼ等間隔であって、隙間規制部134と案内体114との外周面との接線L(図2)に沿って配置されており、その先端部はそれぞれ外側逃溝158又は内側逃溝168を通過することができる。内側規正体112iと外側規正体112eとは同一構成であるので、主に外側規正体112eを代表して説明する。
外側規正体112eは、一端をベース106の裏面に固定された板バネ170の自由端に固定され、この板バネ170は、バネ鋼、バネ性を有する複合構造体又は樹脂等によって製造されている。
円形の第1規正体貫通孔174及び第2規正体貫通孔176が所定の間隔で板バネ170の他端部の取付部178にせん孔されている。
第1規正体貫通孔174と第2規正体貫通孔176の回転ディスク110の正回転方向下流側に円形の第1乗上補助体貫通孔180及び第2乗上補助体貫通孔182がそれぞれ配置されている。
換言すれば、板バネ170の第1規正体貫通孔174と第2規正体貫通孔176の間、及び、第1乗上補助体貫通孔180と第2乗上補助体貫通孔182の間の板バネ170の下面に固定されたスペーサ186の下端面に支持板184をあてがい、スクリュウ189をスペーサ186にねじ込むことによって固定されている。
これら第1支軸190、及び第2支軸192に第1規正体196及び第2規正体198が支持されている。
本実施例1において、第1規正体196及び第2規正体198は、硬貨Cよりも軟質材料、例えば機械的強度及び耐摩耗性に優れた樹脂、具体的にはポリアセタール樹脂により一体成型されている。さらに、第1規正体196は第1ローラ200であり、第2規正体198は第2ローラ202であり、それぞれ第1支軸190、又は、第2支軸192の縦軸回りに回転自在に支持されている。しかし、第1規正体196及び第2規正体198は、回転可能とせずに固定してもよい。
図6(A)に示すように、支持板184が板バネ170の裏面に固定された場合、大径フランジ部204の上面は板バネ170の裏面に対し..かに隙間が形成され、第1ローラ200及び第2ローラ202はスラスト方向、従って下方向の移動が制限される。
これにより、第1ローラ200及び第2ローラ202は板バネ170に対し縦軸回りに回転自在に、かつ、脱落することなく支持される。
これら第1装着孔206、及び、第2装着孔208に、それぞれ第1乗上補助体210、第2乗上補助体211の矩形の下端部がそれぞれ挿入されている。
これら第1乗上補助体210及び第2乗上補助体211は、硬貨Cよりも軟質材料、例えば、機械的強度及び耐摩耗性に優れている樹脂、具体的にはポリアセタール樹脂により一体成型されている。硬貨Cが、これら第1乗上補助体210又は第2乗上補助体211に大きな力で押し付けられた場合であっても、これら第1乗上補助体210又は第2乗上補助体211が変形し、硬貨Cを変形させないためである。
大径円柱部214の下端部は両サイドを切り欠いて矩形部218が形成されている。この矩形部218を第1装着孔206及び第2装着孔208に挿入することにより、第1乗上補助体210及び第2乗上補助体211の回り止めがなざれる。支持板184が板バネ170に取付けられた場合、段部216が板バネ170の下面に接触し、 第1乗上補助体210及び第2乗上補助体211の抜け止めがなされる。
内側規正体112iと外側規正体112eとの間隔は硬貨Cの周面の落ち込み量が所定量以上落ち込まない間隔に形成され、それらによって案内されると共に内側押動部128i又は外側押動部128eに押動される際、内側規正体112iと外側規正体112eに大きな力で押し付けられないように構成されている。
案内体114は、硬貨Cが規正体112によって案内された後、押動部128によって押動される硬貨Cを案内する機能を有し、出口開口122における回転ディスク110の正回転方向の前位側に配置され、ベース106に対し実質的に固定状態に取付けられている。換言すれば、硬貨Cが押動部128によって通常状態において押動される力では移動しないが、さらに大きな力で押された場合、退避動するよう弾性的に支持されている。本実施例1において、案内体114は、回転ディスク110の周縁に近接した位置に配置されているが、回転ディスク110の周縁の下方に位置させてもよい。
弾きローラ116は、硬貨Cを案内体114との間に挟んで弾き出す機能を有し、本実施例1においては、ベース106の下面から下向きに突出する軸に一端を回動自在に支持されたレバー221の他端から上向きに突出してベース106に形成された弧状の長孔222を貫通してベース106の上面側へ突出する支軸224に回転自在に取り付けられている。
弾きローラ116は通常状態において、案内体114に対し硬貨Cの直径以下の所定の間隔をおいて静止状態に保たれると共にスプリング225によって案内体114側に向けて弾性的に付勢されている。硬貨Cが案内体114と弾きローラ116の間に押し込まれた場合、弾きローラ116はスプリング225の弾発力に反して案内体114から離れる方向へ移動された後、硬貨Cの中心が、硬貨Cと案内体114との接点と、硬貨Cと弾きローラ116との接点を結ぶ直線を越えた直後に、弾きローラ116に付勢されている弾発力によって回転ディスク110から遠ざかる方向へ弾き出される。
ガイド円形孔118は、回転ディスク110の押動部128によって、詳しくは外側押動部128eによって押動される硬貨Cを案内する機能を有し、ガイド体108を上側から下側へ貫通するように形成された円形の孔であり、その深さは使用が想定される最厚硬貨の厚みよりも僅かに深く形成されている。ガイド円形孔118の直径は、回転ディスク110の直径とほぼ同一に形成される。したがって、ガイド円形孔118は押動部128の外側に配置された円形の孔である。
出口開口122は、ガイド体108の左側端部118Lと右側端部118Rとの間に形成された開口であり、実質的には、案内体114と弾きローラ116との間に形成された空間である。
出口ガイド体226は、ガイド円形孔118から弾きローラ116側へ硬貨Cを案内する機能を有し、本実施例1においては、ガイド円形孔118の端部と弾きローラ116との間のベース106に対し垂立する固定軸228の先端に回転自在に取り付けられたローラであり、外側押動部128eに押動される硬貨Cを内周面120から弾きローラ116へ案内する。
硬貨センサ230は弾きローラ116によって弾き出された硬貨Cを検知する機能を有し、弾き出された硬貨Cの移動経路に関連して配置され、光電式センサ、金属センサ等を採用することができる。
硬貨保留容器102内に保留された硬貨Cは、回転ディスク110の回転によって攪拌されて様々な姿勢になることから、透孔126(126A〜126F)に1つずつ落下する。透孔126に落下した硬貨Cは、ベース106に面接触すると共に内側押動部128i又は外側押動部128eたるローラ144によって押動されて硬貨通路140を連れ回りされる。
硬貨Cがローラ144の外側前面148によって押動される場合、図8に示すように、硬貨Cが、ガイド円形孔118の内周面120によって案内され、内側押動部128iの内側前面154とは接触しない。したがって、硬貨Cの周面とローラ144との接点P1は、硬貨Cの中心CCよりも外側(軸心CSに対し遠い位置)に位置するため、硬貨Cには軸心CS側へ向かうベクトルが作用した状態でつれ回りされる。換言すれば、硬貨Cの周面がガイド円形孔118の内周面120から浮かされるように、さらに換言すれば、硬貨Cと内周面120との接触圧力が従来よりも小さい状態で摺動することから、硬貨Cの圧接力が小さくなり、硬貨Cが塑性変形することはない。
ローラ144によって押動される硬貨Cは、出口開口122に近づくと、出口ガイド体226によって案内されて弾きローラ116に接触した後、当該弾きローラ116によって案内されて案内体114側へ移動される(図9)。
そして、硬貨Cは案内体114と弾きローラ116との間に押し込められ、最終的に押出部142によって押される過程において、硬貨Cと案内体114との接点P3と、硬貨Cと弾きローラ116との接点P4とを結ぶ直線L2を、硬貨Cの中心CCが通過した直後に弾きローラ116に付与されている弾発力によって弾き出される(図10)。弾き出された硬貨Cは、硬貨センサ230によって検知され、払い出すべき硬貨Cの数等の制御に用いられる。
特に出口開口122において払出途中の硬貨Cは、押出部突起166の外側後端153によって押動される。この押動によって、外側後端153の回動軌跡の内側(軸心CS側)に中心CCが位置する硬貨Cは、ガイド円形孔118内に引き入れることにより、回転ディスク110は連続して逆転することができる(図12)。
実施例2においては、外側押動部128eが回転ディスク110の裏面に固定された固定体232である以外実施例1と同一構成である。本実施例2において固定体232は円柱体であり、円盤本体124、したがって回転ディスク110の裏面に下向きに固定されている。固定体232は、円柱形の他、内側押動部128iと同様に硬貨Cと接触する部位が平面であっても、先尖り状であっても良いが、内側押動部128iよりも回転ディスク110の正回転方向において、前方かつ回転ディスク110の軸心CSに対する外側の遠くに位置し、かつ、ガイド円形孔118に硬貨Cが案内される状態において、硬貨Cの中心CCよりも外側に当該硬貨Cの周面との接点が形成される条件を満たせばよい。これらの条件を満たす限り、実施例1と同様の作用効果を発揮する。但し、実施例1においては硬貨Cと外側押動部128eとは転がり対偶であるのに対し、実施例2においては。すべり対偶である点が異なる。なお、押出部突起166に相当する突起234は、固定体232と一体化してあるが、実施例1と動に別体に構成することができる。また、押出部142は本実施例2においては弧状に形成されている。
102 硬貨保留容器
102F フランジ
102L 下部
102M 中間部
102U 上部
104 基台
104U 上面
106 ベース
108 ガイド体
110 回転ディスク
112 規正体
112 規正体
112e 外側規正体
112i 内側規正体
114 案内体
117 底孔
118 ガイド円形孔
118 ローラ
118L 左側端部
118R 右側端部
120 内周面
122 出口開口
122e 外側規正体
124 円盤本体
124R 裏面
126、126A〜126F 透孔
128、128A〜128F 押動部
128e 外側押動部
128i 内側押動部
130 回転軸
132 攪拌部
134 隙間規制部
136 シート
138、138A〜138F リブ
140 硬貨通路
142、142A〜142F 押出部
144、144A〜144F ローラ
145A ビス
146A 固定軸
147B 軸受
147F フランジ
147R ローラ体
148、148A〜148F 外側前面
152、152A〜152F 外側後面
153、153A〜153F 外側後端
154、154A〜154F 内側前面
156A〜156F 内側後端
158、158A〜158F 外側逃溝
162 中央下向突起
162i 凸面
166、166A〜166F 押出部突起
168、168A〜168F 内側逃溝
168A 外周縁
170 板バネ
172 取付孔
174 第1規正体貫通孔
176 第2規正体貫通孔
178 取付部
180 第1乗上補助体貫通孔
182 第2乗上補助体貫通孔
184 支持板
186 スペーサ
189 スクリュウ
190 第1支軸
192 第2支軸
194 大径部
196 第1規正体
198 第2規正体
199 第2カシメ孔
200 第1ローラ
202 第2ローラ
204 大径フランジ部
205 小径部
206 第1装着孔
208 第2装着孔
210 第1乗上補助体
211 第2乗上補助体
212 小径円柱部
214 大径円柱部
216 段部
218 矩形部
220 頂部
221 レバー
222 長孔
224 支軸
225 スプリング
226 出口ガイド体
228 固定軸
230 硬貨センサ
232 固定体
234 突起
Claims (1)
- 硬貨をバラ積み状態で保留する硬貨保留容器の円形の底孔に配置され、かつ、周縁部に上側から下側に前記硬貨が通過できる透孔並びに下面に周縁側に位置する外側押動部と軸心側に位置する内側押動部とを含んでなる前記硬貨の押動部を有する回転ディスクの回転によって、前記透孔を通ってベース上に落下させた前記硬貨を、前記内側押動部又は前記外側押動部によって押動することにより、前記外側押動部の外側に配置されたガイド円形孔に沿わせつつ前記ベース上をスライドさせた後、前記ベースに対し実質的に固定状態に配置された案内体と前記案内体に近づくように弾性的に付勢された弾きローラとによって弾き出すようにした硬貨払出装置において、
前記内側押動部は前記外側押動部に対し前記回転ディスクの正回転方向の後方に配置され、
前記硬貨の周面が前記ガイド円形孔の内周面と前記外側押動部に接触した状態において、前記回転ディスクの軸心に対し前記外側押動部と前記硬貨の周面との接点が前記硬貨の中心よりも遠くに位置する
ことを特徴とする硬貨払出装置。
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