JP5981599B1 - 塗布方法および塗布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布材料を塗布パターンに応じて精度よく塗布することを可能にした塗布方法を提供する。【解決手段】実施形態の塗布方法においては、塗布ヘッド4を塗布対象物2の塗布面21a上に所定の間隙を持って配置する。塗布ヘッド4と塗布面2aとの間に塗布材料のメニスカス柱を形成する。塗布ヘッド4および塗布対象物2の少なくとも一方を、間隙の距離を連続的にまたは断続的に変化させつつ移動させることによって、メニスカス柱から塗布材料を塗布面に塗布する。【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、塗布方法および塗布装置に関する。
有機半導体を用いた有機薄膜太陽電池や有機/無機ハイブリッド太陽電池は、活性層の形成に安価な塗布法を適用できることから、低コストの太陽電池として期待されている。太陽電池モジュールを構成するセルは、有機活性層を透明電極と対向電極とで挟持した構造を有している。現在、実用レベルの透明電極は、導電性が十分でないため、セルの面積を大面積化するほど発生電荷を外部に取り出す効率が低下する。そこで、短冊状のセルを複数並べて形成すると共に、これら複数のセル間を直列に接続することが一般的である。
上述した有機薄膜太陽電池や有機/無機ハイブリッド太陽電池を低コストで実現するためには、有機活性層を形成する塗布材料をセルパターンに応じて精度よく塗布することが求められる。さらに、有機活性層の膜厚は数10nmから数100nm程度であるため、そのような非常に薄い層を精度よく形成することが求められる。しかしながら、従来の塗布法では有機活性層パターンを低コストで精度よく形成することができない。例えば、低コストで比較的大面積に極薄い層を塗布可能な塗布法としてメニスカス塗布法が知られている。従来のメニスカス塗布法では、塗布開始部位と塗布終了部位との間で塗布幅や塗布厚が変動しやすい。一般的な太陽電池モジュールのように、きれいな短冊状でかつ均一な塗布厚が要求される場合、塗布幅や塗布厚が変動しない塗布技術が求められる。
一般的な太陽電池モジュールでは、きれいな短冊状でかつ均一な塗布厚が要求される一方で、例えば腕時計向けの太陽電池モジュールでは三角形の塗布膜が要求される。さらに、例えばダイクロイックミラーやダイクロイックフィルタでは、誘電体膜の厚さに意図的に勾配をつけることが要求される場合がある。このようなことから、塗布幅や塗布厚を所望の通りに変動させることが可能な塗布技術が求められている。
特開2013−066873号公報
本発明が解決しようとする課題は、塗布材料を塗布パターンに応じて精度よく塗布することを可能にした塗布方法および塗布装置を提供することにある。
実施形態の塗布方法は、塗布ヘッドを塗布対象物の塗布面上に所定の間隙を持って配置する工程と、塗布ヘッドと塗布面との間に塗布材料のメニスカス柱を形成する工程と、塗布ヘッドおよび前記塗布対象物の少なくとも一方を、間隙の距離を連続的にまたは断続的に減少させつつ移動させ、メニスカス柱から前記塗布材料を前記塗布面に塗布する工程とを具備する。
実施形態の塗布装置の概略構成を示す正面図である。 図1に示す塗布装置を用いた塗布材料の塗布工程を示す平面図である。 第1の実施形態による塗布装置およびそれを用いた塗布材料の塗布工程を示す図である。 図3に示す塗布装置における塗布ヘッドに対する塗布面の角度とそれに基づくメニスカス柱の形状との関係を説明するための図である。 第2の実施形態による塗布装置およびそれを用いた塗布材料の塗布工程を示す図である。 第3の実施形態による塗布装置およびそれを用いた塗布材料の塗布工程を示す図である。 第4の実施形態による塗布装置およびそれを用いた塗布材料の塗布工程を示す図である。 図7に示す塗布装置における塗布対象物の移動速度とそれに基づくメニスカス柱の形状との関係を説明するための図である。 図7に示す塗布装置における塗布ギャップおよび塗布対象物の移動速度の第1の制御例を示す図である。 図7に示す塗布装置における塗布ギャップおよび塗布対象物の移動速度第2の制御例を示す図である。 図7に示す塗布装置における塗布ギャップおよび塗布対象物の移動速度の第3の制御例を示す図である。 図7に示す塗布装置における塗布ギャップおよび塗布対象物の移動速度の第4の制御例を示す図である。 第5の実施形態による塗布装置を示す図である。 実施形態の塗布装置を用いて作製される太陽電池の構成例を示す断面図である。 図14に示す太陽電池の平面図である。 実施例1における塗布対象物の角度および塗布ギャップの変化を示す図である。 実施例2における塗布対象物の移動速度および塗布ギャップの変化を示す図である。
以下、実施形態の塗布方法および塗布装置について、図面を参照して説明する。なお、各実施形態において、実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、その説明を一部省略する場合がある。図面は模式的なものであり、厚さと平面寸法との関係、各部の厚さの比率等は現実のものとは異なる場合がある。説明中の上下等の方向を示す用語は、特に明記が無い場合には後述する塗布対象物の塗布面を上とした場合の相対的な方向を示し、重力加速度方向を基準とした現実の方向とは異なる場合がある。
[塗布方法および塗布装置]
図1は実施形態の塗布装置の概略構成を示す正面図である。図1に示す塗布装置1は、塗布対象物である基板2の塗布面(表面)2aに塗布材料3を塗布することによって、基板2上に所望形状の塗膜を形成するための装置である。塗布装置1は、塗布ヘッド4と、塗布対象物である基板2と塗布ヘッド4との間に塗布材料3を供給する供給機構5と、基板2および塗布ヘッド4の少なくとも一方を移動させる移動機構(図1では図示せず)とを具備している。
塗布ヘッド4は、図中x方向に長尺な略円柱形状を有するヘッド本体6を備えている。ヘッド本体6は、塗布材料3の塗布領域となる外周面6aを有している。ヘッド本体6の外周面6aには、塗布材料3を多連短冊状のパターンに塗布して塗膜を形成するように、ヘッド本体6の外周面6aを長尺方向に対して複数に分割する溝7が設けられている。ヘッド本体6の外周面6aに分割溝7を設けることによって、外周面6aは複数の塗布領域8に分割されている。複数の塗布領域8は、それぞれ多連短冊状塗膜の各パターンに対応している。分割溝7は、ヘッド本体6の外周面6aの円周方向の少なくとも一部に沿って設けられていればよい。なお、図1では略円柱形状を有するヘッド本体6を示しているが、ヘッド本体6の形状はこれに限られるものではない。ヘッド本体6は、例えば六角柱状のような多角柱状の形状を有していてもよい。
供給機構5は、塗布ヘッド4のヘッド本体6と基板2の塗布面2aとの間に塗布材料3を供給するシリンジポンプ9を備えている。シリンジポンプ9は、複数の塗布領域8にそれぞれ設置されている。供給機構5は、シリンジポンプ9に限られるものではなく、微量の材料を正確に吐出することが可能な各種の吐出装置を用いることができる。移動機構は、塗布対象物である基板2と塗布ヘッド4の少なくとも一方を、例えば図中y方向に移動させるように構成される。移動機構は、例えば基板2を移動させるように、基板2が載置されるステージと、ステージを駆動する機構とを備える。移動機構は、塗布ヘッドを移動させるように構成してもよい。移動機構については、後に詳述する。
次に、実施形態の塗布装置1を用いて基板2の塗布面2aに塗布材料3を塗布する工程について、図1および図2を参照して説明する。まず、塗布ヘッド4を基板2の塗布面2a上に所定の間隙10(間隙距離G)を持って配置する。塗布ヘッド4は、分離溝7が塗布面2aを向くように配置される。この状態で、ヘッド本体6の外周面6aと基板2の塗布面2aとの間に供給機構5から塗布材料3を供給する。塗布材料3の供給工程は、シリンジポンプ9からヘッド本体6の外周面6a上に供給された塗布材料3を外周面6aに沿って流動させ、外周面6aと塗布面2aとの間の間隙10に達した後に、ヘッド本体6(塗布領域8)の幅方向(x方向)に濡れ広がらせることにより実施される。
このようにして、ヘッド本体6の外周面6aと塗布面2aとの間隙10にメニスカス柱11を形成する。メニスカス柱11は、円弧状の曲面を有する柱状体であり、ヘッド本体6と基板2との間隙距離G、塗布材料3の性質(粘度や表面張力等)、塗布材料3の供給量、基板2の傾き等に応じて所望の形状を有する。塗布材料3の塗布工程は、塗布材料3の供給を終了した後に基板2を移動させる場合と、塗布材料3を供給しながら基板2を移動させる場合とがある。塗布材料3を供給しながら基板2を移動させると、メニスカス柱11の形状が安定せず、塗布材料3の塗布厚にむらが生じやすいため、塗布材料3の供給を終了した後に基板2を移動させることが好ましい。
以下では、塗布材料3を供給する工程と、供給終了後に基板2を移動させる工程とを有する塗布材料3の塗布工程について詳述する。まず、上述した方法にしたがって塗布材料3のメニスカス柱11を形成する。メニスカス柱11の形成が終了し、塗布材料3の供給を止めた後、図示を省略した移動機構により基板2をy方向に移動させる。基板2の移動に伴って、メニスカス柱11から塗布材料3が塗布面2aに塗布される。メニスカス柱11は、分割溝7で分割された塗布領域8毎に形成されているため、複数の塗布領域8の形状に対応した分割パターン12Aを有する塗膜12が形成される。図2において、SPは塗布材料3の塗布開始位置を、EPは塗布材料3の塗布終了位置を示している。
塗膜12の各パターン12Aには、理想的には短手方向(x)の幅が均一であり、さらには短手方向(x)の厚さおよび長手方向(y)の厚さが均一な形状を有することが求められる。しかしながら、塗布材料3の供給を止めた後に基板2を移動させて塗膜12を形成する場合、塗布材料3の塗布面2aへの塗布が進むにしたがって、メニスカス柱11の塗布材料3が消費されていくため、塗膜12の塗布後端(塗布終了位置EPに近い部位)ほど、短手方向(x)の幅が狭くなりやすい。さらに、塗膜12の塗布後端になるにしたがって、長手方向(y)における厚さが薄くなりやすい。これらの現象は、塗布材料3の供給量が消費量に対して少ないほど、塗布材料3の塗布開始当初から生じやすい。
上述したような問題を解消するために、実施形態の塗布装置1は、間隙10の距離(塗布ギャップ)Gを徐々に変化させつつ、基板2と塗布ヘッド4の少なくとも一方を移動させる機構を具備する。間隙距離Gを徐々に変化させることによって、所望の幅を有する塗膜12を得ることができる。例えば、メニスカス柱11の塗布材料3が消費された際に、ヘッド本体6と基板2との間隙10を狭めることで、塗膜12の短手方向(x)の幅が維持される。従って、塗布材料3の塗布が進行するにつれて、ヘッド本体6と基板2との間隙距離Gを徐々に減少させることによって、塗膜12の短手方向(x)の幅を一定に保つことができる。間隙距離Gは、塗布材料3の塗布開始位置SPから塗布終了位置EPに至るまで、連続的にまたは断続的に減少させることが好ましい。ただし、塗膜12の短手方向(x)の幅を維持し得る範囲内において、一部の領域(例えば塗布開始当初領域)のみは、間隙10を一定に保ちつつ、基板2と塗布ヘッド4の少なくとも一方を移動させてもよい。なお、塗膜12の幅を広げたり、また狭める必要がある場合には、それらの塗布パターンに応じて間隙距離Gを徐々に変化させればよい。
さらに、実施形態の塗布装置1は、基板2の塗布面2aの角度を相対的に変化させつつ、あるいは基板2と塗布ヘッド4の少なくとも一方の移動速度を変化させつつ、基板2と塗布ヘッド4の少なくとも一方を移動させる機構を具備する。基板2の塗布面2aの角度に基づいてメニスカス柱11に働く重力を変えたり、あるいは基板2と塗布ヘッド4の少なくとも一方の移動速度を変えることによって、メニスカス柱11の形状が変化する。従って、塗膜12の長手方向(y)における膜厚を調整することができる。
例えば、塗布面2aの角度を、水平方向に対して塗布面2aの塗布終了位置EP側の端部が成す角度と規定したとき、この塗布面2aの角度が徐々に大きくなるように基板2を傾斜させることによって、メニスカス柱11の塗布材料3が消費されていく状況下においても、塗膜12の長手方向(y)における膜厚を一定に保つことができる。同様に、基板2と塗布ヘッド4の少なくとも一方の移動速度を上昇させることによって、塗膜12の長手方向(y)における膜厚を一定に保つことができる。塗布面2aの角度や基板2の移動速度等は、塗布材料3の塗布開始位置SPから塗布終了位置EPに至るまで、連続的にまたは断続的に変化させることが好ましい。塗膜12の長手方向(y)における厚さを維持し得る範囲内において、一部の領域のみは角度や速度を一定に保ってもよい。以下に、実施形態の塗布装置1およびそれを用いた塗布材料3の塗布方法について詳述する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態による塗布装置について、図3および図4を参照して述べる。図3に示す塗布装置20は、塗布ヘッド4と、塗布対象物である基板2を移動させる搬送ローラ21と、塗布材料の塗布時に基板2を支持するバックアップローラ22と、塗布ヘッド4を移動させる移動機構23と、塗布ヘッド4の移動を制御する制御機構24とを具備している。基板2は、搬送ローラ21に巻き取られることによって、バックアップローラ22の外周面(円周面)に沿って移動する。搬送ローラ21およびバックアップローラ22を具備する塗布装置20を使用するにあたって、基板2にはフレキシブル基板が用いられる。なお、図3では塗布材料3の供給機構5の図示を省略したが、図3に示す塗布装置20は図1と同様に、シリンジポンプ9等の供給機構5を具備している。
移動機構23は、バックアップローラ22の外周面(円周面)に架け渡された基板2の塗布面2aに沿って塗布ヘッド4が移動するように、塗布ヘッド4をy−z面内を移動させる(図中矢印A方向)。移動機構23は、塗布ヘッド4の塗布面2aに沿った移動とは別に、基板2の移動にしたがって塗布ヘッド4と基板2との間隙距離Gを減少させるように、塗布ヘッド4をz方向に移動させる(図中矢印B方向)。塗布ヘッド4の移動動作は、制御機構24により制御される。図3において、SHは塗布材料の塗布開始時における塗布ヘッド4の位置を、MHは塗布材料の塗布中間時における塗布ヘッド4の位置を、EHは塗布材料の塗布終了時における塗布ヘッド4の位置を示している。
塗布装置20を用いた塗布材料の塗布工程は、以下のようにして実施される。塗布ヘッド4をスタート位置SHに移動させる。塗布ヘッド4のスタート位置SHは、バックアップローラ22の最頂点から塗布上流側(図中左方向)に下がった位置(バックアップローラ22の外周面に沿って最頂点から下がった位置)に設定されている。一方、塗布ヘッド4のエンド位置EHは、バックアップローラ22の最頂点から塗布下流側(図中右方向)に下がった位置に設定されている。このため、スタート位置SHの塗布ヘッド4の下方には、上述した塗布面2aの角度がマイナスの値となるように傾斜した基板2、言い換えると塗布開始位置側が塗布終了位置側より上方に位置するように傾斜した基板2が存在している。エンド位置EHの塗布ヘッド4の下方には、上述した塗布面2aの角度がプラスの値となるように傾斜した基板2、言い換えると塗布開始位置側が塗布終了位置側より下方に位置するように傾斜した基板2が存在している。
まず、スタート位置SHの塗布ヘッド4と基板2との間に塗布材料を供給してメニスカス柱を形成する。図4(a)に示すように、塗布材料3の供給量を増やして塗布距離を延ばすために、スタート位置SHにおける塗布ヘッド4と基板2との間隙距離(G1)は広く設定することが好ましい。塗布材料3の供給を停止した後、塗布ヘッド4をA方向およびB方向に移動させつつ、基板2を塗布ヘッド4のA方向への移動速度より速い速度でX方向に移動させることによって、メニスカス柱11から塗布材料3を塗布面2aに塗布して塗膜12を形成する。基板2は、バックアップローラ22の外周面(円周面)に沿って移動するため、図4(a)に示した状態から水平に近い状態(バックアップローラ22の外周面の最頂点付近)を経て、図4(b)に示す状態に至る。
塗布材料3の塗布開始当初においては、図4(a)に示すように、塗布開始位置SP側が塗布終了位置EP側より上方に位置するように基板2が傾斜しているため、メニスカス柱11には塗布終了位置EP側を下にした状態で重力が加わる。メニスカス柱11は、塗布下流側のメニスカスの周長が短くかつ曲率が小さく、ピンニングポイントPPから基板2までの長さが短い形状を有する。さらに、塗布材料3は重力に逆らって塗布下流側に引き上げられながら基板2に塗布される。このため、塗布ヘッド4と基板2との間隙距離(G1)を広く設定しても、塗布材料3を比較的薄く塗布することができる。
一方、塗布材料3の塗布終了時においては、図4(b)に示すように、塗布開始位置SP側が塗布終了位置EP側より下方に位置するように基板2が傾斜しているため、メニスカス柱11には塗布開始位置SP側を下にした状態で重力が加わる。塗布材料3には流れ落ちる方向に重力が働く。メニスカス柱11は重力の影響によって、塗布下流側のメニスカスの周長が長くかつ曲率が大きく、ピンニングポイントPPから基板2までの長さが長い形状を有する。このため、図4(b)に示した状態においては、基板2を水平にした場合に比べて、塗布材料3を厚く塗布することができる。
塗布装置20を用いた塗布工程においては、基板2のバックアップローラ22の外周面に沿った移動にしたがって、間隙10の距離(塗布ギャップ)をG1からG2まで連続的にまたは断続的に減少させるように塗布ヘッド4が移動する。間隙距離Gを徐々に狭めることによって、塗布材料3が徐々に消費されていくメニスカス柱11から塗布される塗膜12の幅を維持することができる。従って、塗膜12の短手方向(x)の幅を塗布開始位置SPから塗布終了位置EPまで一定に保つことが可能になる。
さらに、基板2はバックアップローラ22の外周面に沿って移動するため、基板2の角度はバックアップローラ22の外周面の円弧の大きさにしたがって、塗布開始位置SP側が上方に位置する傾斜状態から水平に近い状態を経て塗布開始位置SP側が下方に位置する傾斜状態まで連続的に変化する。塗布材料3の塗布開始当初には、塗布材料3を比較的薄く塗布することができるのに対し、塗布材料3の塗布終了時には塗布材料3およびメニスカス柱11に働く重力により塗布材料3を比較的厚く塗布することができる。このように、メニスカス柱11からの塗布材料3の消費に対応させて、基板2の角度を当初状態から終了状態まで連続的に変化させることによって、塗膜12の厚さを維持することができる。従って、塗膜12の長手方向(y)に対する厚さを塗布開始位置SPから塗布終了位置EPまで一定に保つことが可能になる。
上述したように、第1の実施形態の塗布装置20においては、基板2の移動にしたがって間隙距離Gを連続的にまたは断続的に減少させているため、短手方向(x)の幅が塗布開始位置SPから塗布終了位置EPまで一定の塗膜12を得ることができる。さらに、バックアップローラ22の外周面の円弧に基づいて、基板2の角度を塗布開始位置SP側が上方に位置する状態から塗布開始位置SP側が下方に位置する状態まで連続的に変化させているため、長手方向(y)に対する厚さが一定の塗膜12を得ることができる。これらによって、多連短冊状のパターンを有する塗膜12を精度よく得ることが可能になる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態による塗布装置およびそれを用いた塗布材料の塗布工程について、図5を参照して述べる。図5に示す塗布装置30は、塗布ヘッド4と、塗布ヘッド4を基板2との間隙が減少するようにz方向に移動させる移動機構31と、塗布対象物である基板2が載置されるステージ32と、回転軸33を中心にしてステージ32を円弧状に移動させる駆動機構34と、塗布ヘッド4の移動とステージ32の移動を同調して制御する制御機構35とを具備している。図5では塗布材料3の供給機構5の図示を省略したが、図5に示す塗布装置30は図1と同様に、シリンジポンプ9等の供給機構5を具備している。
塗布装置30を用いた塗布材料の塗布工程は、以下のようにして実施される。ステージ32をスタート位置に移動させる(図5(a))。スタート位置の基板2と塗布ヘッド4との間に塗布材料3を供給してメニスカス柱11を形成する。ステージ32のスタート位置における基板2は、第1の実施形態と同様に、塗布開始位置SP側が塗布終了位置EP側より上方に位置するように傾斜(塗布面2aの角度がマイナス)している。従って、図4(a)に示したように、メニスカス柱11には塗布終了位置EP側を下にした状態で重力が加わっており、メニスカス柱11は塗布下流側のメニスカスの周長が短くかつ曲率が小さく、ピンニングポイントから基板2までの長さが短い形状を有している。
塗布材料3の供給を停止した後、塗布ヘッド4を間隙距離が減少するようにz方向に移動させつつ、基板2が配置されたステージ32を円弧状に移動させることによって、メニスカス柱11から塗布材料3を塗布面2aに塗布して塗膜12を形成する。塗布ヘッド4の移動は、円弧状に移動するステージ32に合わせて、間隙距離が減少するように制御される。基板2の角度は、円弧状に移動するステージ32によって、塗布開始位置SP側が上方に位置する傾斜状態(図5(a))から水平状態(図5(b))を経て、塗布開始位置SP側が塗布終了位置EP側より下方に位置するように傾斜(塗布面2aの角度がプラス)した状態(図5(c))まで変化する。ステージ32のエンド位置の基板2上に存在するメニスカス柱11には、塗布開始位置SP側を下にした状態で重力が加わっている。従って、図4(b)に示したように、メニスカス柱11の形状は第1の実施形態と同様に、塗布下流側のメニスカスの周長が長くかつ曲率が大きく、ピンニングポイントから基板2までの長さが長い形状に変化する。
上述したように、基板2の移動にしたがって、間隙距離を連続的にまたは断続的に減少させるように塗布ヘッド4を移動させることによって、塗膜12の短手方向(x)の幅を塗布開始位置SPから塗布終了位置EPまで一定に保つことができる。さらに、ステージ32を円弧状に移動させて、基板2の塗布面2aの角度を塗布開始位置SP側が上方に位置する状態から塗布開始位置SP側が下方に位置する状態まで連続的にまたは断続的に変化させることによって、塗膜12の長手方向(y)に対する厚さを塗布開始位置SPから塗布終了位置EPまで一定に保つことができる。これらの作用は第1の実施形態と同様である。従って、短手方向(x)の幅が塗布開始位置SPから塗布終了位置EPまで一定で、かつ長手方向(y)に対する厚さが一定の塗膜12を得ることが可能になる。なお、塗布面2aの角度は、マイナスの値からプラスの値に変化させる場合に限らず、マイナスの値内またはプラスの値内で大きくなるように変化させてもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態による塗布装置およびそれを用いた塗布材料の塗布工程について、図6を参照して述べる。図6に示す塗布装置40は、塗布ヘッド4と、塗布ヘッド4を基板2との間隙が減少するようにz方向に移動させる移動機構41と、塗布対象物である基板2が載置されるステージ42と、ステージ42を傾斜させる傾斜駆動機構43と、ステージ42を傾斜駆動機構43と共にy方向に移動させる移動機構44と、塗布ヘッド4の移動とステージ42の傾斜および移動を同調して制御する制御機構45とを具備している。図6では塗布材料3の供給機構5の図示を省略したが、図6に示す塗布装置40は図1と同様に、シリンジポンプ9等の供給機構5を具備している。
塗布装置40を用いた塗布材料の塗布工程は、以下のようにして実施される。ステージ42をスタート位置に移動させる(図6(a))。スタート位置の基板2と塗布ヘッド4との間に塗布材料3を供給してメニスカス柱11を形成する。ステージ42のスタート位置における基板2は、第1および第2の実施形態と同様に、塗布開始位置SP側が塗布終了位置EP側より上方に位置するように傾斜(塗布面2aの角度がマイナス)している。従って、図4(a)に示したように、メニスカス柱11には塗布終了位置EP側を下にした状態で重力が加わっており、メニスカス柱11は塗布下流側のメニスカスの周長が短くかつ曲率が小さく、ピンニングポイントから基板2までの長さが短い形状を有している。
塗布材料3の供給を停止した後、塗布ヘッド4を間隙距離が減少するようにz方向に移動させると共に、基板2が配置されたステージ42を傾斜させつつ移動させることによって、メニスカス柱11から塗布材料3を塗布面2aに塗布して塗膜12を形成する。塗布ヘッド4の移動は、ステージ42の傾斜に合わせて、間隙距離が減少するように制御される。基板2の角度は、塗布開始位置SP側が塗布終了位置EP側より上方に位置する傾斜状態(図6(a))から水平状態(図6(b))を経て、塗布開始位置SP側が塗布終了位置EP側より下方に位置するように傾斜(塗布面2aの角度がプラス)した状態(図6(c))まで変化する。ステージ42のエンド位置の基板2上に存在するメニスカス柱11には、塗布開始位置SP側を下にした状態で重力が加わっている。従って、図4(b)に示したように、メニスカス柱11の形状は第1および第2の実施形態と同様に、塗布下流側のメニスカスの周長が長くかつ曲率が大きく、ピンニングポイントから基板2までの長さが長い形状に変化する。
上述したように、基板2の移動にしたがって、間隙距離を連続的にまたは断続的に減少させるように塗布ヘッド4を移動させることによって、塗膜12の短手方向(x)の幅を塗布開始位置SPから塗布終了位置EPまで一定に保つことができる。さらに、基板2の塗布面2aの角度を塗布開始位置SP側が上方に位置する状態から塗布開始位置SP側が下方に位置する状態まで連続的にまたは断続的に変化させつつ、基板2をy方向に移動させることによって、塗膜12の長手方向(y)に対する厚さを塗布開始位置SPから塗布終了位置EPまで一定に保つことができる。これらの作用は第1の実施形態と同様である。従って、短手方向(x)の幅が塗布開始位置SPから塗布終了位置EPまで一定で、かつ長手方向(y)に対する厚さが一定の塗膜12を得ることが可能になる。なお、塗布面2aの角度は、マイナスの値からプラスの値に変化させる場合に限らず、マイナスの値内またはプラスの値内で大きくなるように変化させてもよい。
(第4の実施形態)
第4の実施形態による塗布装置およびそれを用いた塗布材料の塗布工程について、図7および図8を参照して述べる。図7に示す塗布装置50は、塗布ヘッド4と、塗布ヘッド4を基板2との間隙が減少するようにz方向に移動させる移動機構51と、塗布対象物である基板2が載置されるステージ52と、ステージ52をy方向に移動させる移動機構53と、塗布ヘッド4の移動とステージ52の移動を同調して制御する制御機構54とを具備している。図7では塗布材料3の供給機構5の図示を省略したが、図7に示す塗布装置50は図1と同様に、シリンジポンプ9等の供給機構5を具備している。
塗布装置50を用いた塗布材料の塗布工程は、以下のようにして実施される。ステージ52をスタート位置に移動させる。スタート位置の基板2と塗布ヘッド4との間に塗布材料3を供給してメニスカス柱11を形成する。塗布材料3の供給を停止した後、塗布ヘッド4を間隙距離Gが減少するようにz方向に移動させつつ、基板2が配置されたステージ52をy方向に移動させることによって、メニスカス柱11から塗布材料3を塗布面2aに塗布して塗膜12を形成する。間隙距離を連続的にまたは断続的に減少させるように塗布ヘッド4を移動させることによって、塗膜12の短手方向(x)の幅を塗布開始位置SPから塗布終了位置EPまで一定に保つことができる。
ステージ52の移動は、基板2の移動速度が連続的にまたは断続的に上昇するように制御される。ステージ52の移動は、塗布ヘッド4の移動と同調させて制御される。基板2の移動速度を徐々に上昇させることによって、塗膜12の長手方向(y)に対する厚さを塗布開始位置SPから塗布終了位置EPまで一定に保つことができる。すなわち、基板2の移動速度が遅い場合、図8(a)に示すように、メニスカス柱11は塗布下流側のメニスカスの周長が短くかつ曲率が小さい形状を有する。このため、塗布ヘッド4と基板2との間隙距離(G1)を広く設定しても、塗布材料3を比較的薄く塗布することができる。基板2の移動速度が速い場合、図8(b)に示すように、メニスカス柱11は塗布下流側のメニスカスの周長が長くかつ曲率が大きい形状となる。このため、塗布ヘッド4と基板2との間隙距離(G2)が狭くても、塗布材料3を比較的厚く塗布することができる。
従って、基板2と塗布ヘッド4との間隙距離Gを徐々に減少させ、かつ基板2の移動速度を徐々に上昇させるように、塗布ヘッド4の移動とステージ52の移動を同調して制御することによって、短手方向(x)の幅が塗布開始位置SPから塗布終了位置EPまで一定で、かつ長手方向(y)に対する厚さが一定の塗膜12を得ることができる。塗布ヘッド4の移動による間隙距離Gおよびステージ52の移動速度は、それぞれ連続的に変化させてもよいし、断続的(間欠的)に変化させてもよい。間隙距離Gおよびステージ52の移動速度を連続的に変化させる場合の制御例を図9ないし図11に示す。
図9は間隙距離Gが連続的にかつ一定の割合で減少するように塗布ヘッド4を移動させると共に、基板2の移動速度をほぼ連続的にかつ一定の割合で減少させる制御例を示している。基板2の移動速度は、図10に示すように上昇割合が増加するように制御してもよいし、図11に示すように上昇割合が減少するように制御してもよい。図12に間隙距離Gおよびステージ52の移動速度を断続的に変化させる場合の制御例を示す。間隙距離Gおよび基板2の移動速度を断続的(階段状)に変化させる場合には、間隙距離Gの変化率および基板2の移動速度の変化率が小さくなるように制御することが好ましい。
間隙距離Gや基板2の移動速度の変化率が大きいと、塗膜12に筋状のむらが生じるおそれがある。ある塗布位置における基板2の移動速度をVn、次のステップの塗布位置における基板2の移動速度をVn+1としたとき、Vn+1/Vnを1.2以下に設定することが好ましい。筋状のむらの発生しやすさは、塗布材料のいわゆるレベリング現象のしやすさと反比例の関係にあり、レベリング現象は塗布材料の粘度や溶媒の乾燥速度等に依存する。Vn+1/Vnの値が1.2以下であれば、おおよその塗布材料で筋状のむらの発生を抑制することができる。同様に、間隙距離Gの変化率も1.2以下にすることが好ましく、これにより筋状のむらの発生を抑制することができる。変化率を小さくするためには、塗布位置のステップ間隔を小さくすればよい。なお、第1ないし第3の実施形態で間隙距離Gや移動速度を断続的に変化させる場合も同様である。
(第5の実施形態)
第5の実施形態による塗布装置およびそれを用いた塗布材料の塗布工程について、図13を参照して述べる。図13に示す塗布装置60は、塗布ヘッド4と、塗布対象物である基板2を移動させる搬送ローラ61と、塗布材料の塗布時に基板2を支持すると共に、基板2と塗布ヘッド4との間隙距離を調整するバックアップローラ62と、基板2のテンションを調整するテンション調整ローラ63と、各ローラ61、62、63の動作を制御する制御機構64とを具備している。なお、図13では塗布材料3の供給機構5の図示を省略したが、図13に示す塗布装置60は図1と同様に、シリンジポンプ9等の供給機構5を具備している。
基板2は、搬送ローラ61に巻き取られることによって、塗布ヘッド4とバックアップローラ62との間を移動する。搬送ローラ61の動作は、基板2の移動速度が連続的にまたは断続的に上昇するように制御される。バックアップローラ62は、回転軸62aをz方向に移動させる偏心カム62bを備えている。偏心カム62bを回転させて回転軸62aをz方向に移動させることによって、基板2と塗布ヘッド4との間隙距離を連続的にまたは断続的に減少させる。バックアップローラ62の移動により変動する基板2のテンションは、テンション調整ローラ63により調整される。テンション調整ローラ63は、回転軸62aの移動とは反対方向に回転軸63aを移動させるカウンター偏心カム63bを備えている。テンション調整ローラ63は、必要に応じて設置される。
第5の実施形態の塗布装置60は、第4の実施形態の塗布装置50と同様に、基板2と塗布ヘッド4との間隙距離を徐々に減少させ、かつ基板2の移動速度を徐々に上昇させるように、搬送ローラ61およびバックアップローラ62の動作が制御される。従って、第5の実施形態の塗布装置60によれば、第4の実施形態の塗布装置50と同様に、短手方向(x)の幅が塗布開始位置SPから塗布終了位置EPまで一定で、かつ長手方向(y)に対する厚さが一定の塗膜12を得ることができる。
[太陽電池]
実施形態の塗布装置1およびそれを用いた塗布方法は、例えば太陽電池モジュールの製造方法における有機活性層の形成工程に好適に用いられる。図14および図15は、実施形態の塗布方法が有機活性層の形成工程に適用される有機薄膜太陽電池モジュール100の一例を示している。なお、図15は対向電極の図示を省略している。図14および図15に示す有機薄膜太陽電池モジュール100は、直列接続された複数のセル部102A、102Bを有している。支持基板101上には、分離された複数の第1電極層103A、103Bが形成されている。第1電極層103A、103B上には、それぞれ光電変換層104A、104Bが形成されている。光電変換層104A、104B上には、それぞれ第2電極層105A、105Bが形成されている。セル部102Aの第2電極層105Aは、セル部102Bの第1電極層103Bと電気的に接続されている。
図14に示す有機薄膜太陽電池モジュール100において、光電変換層104(104A、104B)には、例えば支持基板101側から太陽光や照明光等の光が照射される。光電変換層104は、例えばp型半導体とn型半導体とを含む有機活性層と、場合によって、第1電極層103と有機活性層との間に配置された、図示しない第1中間層(例えば電子輸送層)、および有機活性層と第2電極層105との間に配置された、図示しない第2中間層(例えば正孔輸送層)とを有している。光電変換層104に照射された光を有機活性層が吸収すると、p型半導体とn型半導体との相界面で電荷分離が生じることによって、電子とそれと対になる正孔とが生成される。有機活性層で生成された電子と正孔のうち、例えば電子は第1電極層103で捕集され、正孔は第2電極層105で捕集される。
支持基板101は、絶縁性を有する材料により構成される。支持基板101側からの光を利用する場合、支持基板101は光透過性をも有する材料により構成される。支持基板101の構成材料には、無アルカリガラス、石英ガラス、サファイア等の無機材料や、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、液晶ポリマー等の有機材料が用いられる。支持基板101は、無機材料や有機材料からなるリジッドな基板であってもよいし、有機材料や極薄の無機材料からなるフレキシブルな基板であってもよい。
第1電極層103は、支持基板101側からの光を利用する場合、光透過性と導電性とを有する材料により構成される。第1電極層103の構成材料としては、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化インジウム錫(ITO)、フッ素がドープされた酸化錫(FTO)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)、インジウム−ガリウム−亜鉛酸化物(IGZO)等の導電性金属酸化物、金、白金、銀、銅、チタン、ジルコニウム、コバルト、ニッケル、インジウム、アルミニウム等の金属やそれら金属を含む合金、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4−スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)のような導電性高分子等が挙げられる。第1電極層103は、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法、塗布法等により形成される。
有機活性層は、照射された光により電荷分離を行う機能を有し、p型半導体とn型半導体とを含んでいる。p型半導体には、電子供与性を有する材料が用いられる。n型半導体には、電子受容性を有する材料が用いられる。有機活性層を構成するp型半導体およびn型半導体は、それらが共に有機材料であってもよいし、一方が有機材料であってもよい。
有機活性層に含まれるp型半導体には、例えば、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールおよびその誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、オリゴチオフェンおよびその誘導体、ポリビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリシランおよびその誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンおよびその誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリンおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリチエニレンビニレンおよびその誘導体等を使用することができ、これらを併用してもよい。また、これらの共重合体を使用してもよく、例えばチオフェン−フルオレン共重合体やフェニレンエチニレン−フェニレンビニレン共重合体等が挙げられる。
p型の有機半導体としては、π共役を有する導電性高分子であるポリチオフェンおよびその誘導体を用いることが好ましい。ポリチオフェンおよびその誘導体は、優れた立体規則性を確保することができ、溶媒への溶解性が比較的高い。ポリチオフェンおよびその誘導体は、チオフェン骨格を有する化合物であれば特に限定されない。ポリチオフェンおよびその誘導体の具体例としては、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)等のポリアルキルチオフェン、ポリ(3−フェニルチオフェン)、ポリ(3−(p−アルキルフェニルチオフェン))等のポリアリールチオフェン、ポリ(3−ブチルイソチオナフテン)、ポリ(3−ヘキシルイソチオナフテン)、ポリ(3−オクチルイソチオナフテン)、ポリ(3−デシルイソチオナフテン)等のポリアルキルイソチオナフテン、ポリエチレンジオキシチオフェン等が挙げられる。また、カルバゾール、ベンゾチアジアゾール、およびチオフェンからなる共重合体(例えば、ポリ[N−9’−ヘプタデカニル−2,7−カルバゾール−アルト−5,5−(4,7−ジ−2−チエニル−2’,1’,3’−ベンゾチアジアゾール)]/PCDTBT)が、優れた光電変換効率を有する化合物として知られている。
有機活性層に含まれるn型半導体には、フラーレンおよびフラーレン誘導体等が用いられる。フラーレン誘導体は、フラーレン骨格を有するものであればよい。フラーレンおよびフラーレン誘導体としては、C60、C70、C76、C78、C84等のフラーレン、これらフラーレンの炭素原子の少なくとも一部が酸化された酸化フラーレン、フラーレン骨格の一部の炭素原子を任意の官能基で修飾した化合物、これら官能基同士が互いに結合して環を形成した化合物等が挙げられる。
フラーレン誘導体に用いられる官能基としては、水素原子、水酸基、フッ素原子や塩素原子のようなハロゲン原子、メチル基やエチル基のようなアルキル基、ビニル基のようなアルケニル基、シアノ基、メトキシ基やエトキシ基のようなアルコキシ基、フェニル基やナフチル基のような芳香族炭化水素基、チエニル基やピリジル基のような芳香族複素環基等が挙げられる。フラーレン誘導体の具体例としては、C6036やC7036のような水素化フラーレン、C60やC70を酸化した酸化フラーレン、フラーレン金属錯体等が挙げられる。フラーレン誘導体としては、[6,6]フェニルC61酪酸メチルエステル(60PCBM)、[6,6]フェニルC71酪酸メチルエステル(70PCBM)、ビスインデンC60(60ICBA)等を用いることが好ましい。
有機活性層は、例えばp型半導体材料とn型半導体材料との混合物を含むバルクヘテロ接合構造を有する。バルクヘテロ接合型の有機活性層は、p型半導体材料とn型半導体材料とのミクロ相分離構造を有する。有機活性層内において、p型半導体相とn型半導体相とは互いに相分離しており、ナノオーダーのpn接合を形成している。有機活性層が光を吸収すると、これらの相界面で負電荷(電子)と正電荷(正孔)とが分離され、各半導体を通って電極103、105に輸送される。
バルクヘテロ接合型の有機活性層は、p型半導体とn型半導体を溶媒に分散させた分散液を塗布材料として使用し、この塗布材料を第1電極層(透明電極)103等を有する支持基板(透明基板)101上に塗布することにより形成される。有機活性層を構成する塗布材料は、実施形態の塗布装置およびそれを用いた塗布方法を適用して支持基板(透明基板)101上に塗布される。これによって、図15に示すような多連短冊状のパターンを有する光電変換層104A、104Bを、高精度にかつ低コストで形成することが可能になる。有機活性層の厚さは特に限定されないが、10nm〜1000nmが好ましい。
電子輸送層は、有機活性層で生成された正孔をブロックし、電子を選択的にかつ効率的に第1電極層103に輸送する機能等を有する。電子輸送層は、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ガリウムのような金属酸化物、ポリエチレンイミンのような有機材料等により形成される。正孔輸送層は、有機活性層で生成された電子をブロックし、正孔を選択的にかつ効率的に第2電極層105に輸送する機能等を有する。正孔輸送層は、PEDOT/PSS、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアセチレン、トリフェニレンジアミンポリピロール、ポリアニリンのような有機導電性ポリマー、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化バナジウムのような金属酸化物等により形成される。電子輸送層および正孔輸送層は、例えば真空蒸着法やスパッタ法のような真空成膜法、ゾルゲル法、塗布法等により形成される。
第2電極層105は、導電性を有し、場合によっては光透過性を有する材料により構成される。第2電極層105の構成材料としては、例えば白金、金、銀、銅、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、タングステン、チタン、ジルコニウム、錫、亜鉛、アルミニウム、インジウム、クロム、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、サマリウム、テルビウムのような金属、それらを含む合金、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)のような導電性金属酸化物、PEDOT/PSSのような導電性高分子、あるいはグラフェン、カーボンナノチューブのような炭素材料等が挙げられる。第2電極層105は、例えば真空蒸着法やスパッタ法のような真空成膜法、ゾルゲル法、塗布法等により形成される。
実施形態の塗布装置およびそれを用いた塗布方法を適用することによって、多連短冊状の光電変換層104A、104Bを備える有機薄膜太陽電池100を高精度にかつ低コストで作製することが可能になる。実施形態の塗布装置およびそれを用いた塗布方法は、上述した有機薄膜太陽電池モジュールの有機活性層の形成工程に限らず、電子輸送層や正孔輸送層の形成工程、第1電極層や第2電極層の形成工程等、塗布法を適用する形成工程に適用可能である。さらに、有機薄膜太陽電池モジュールの製造工程に限らす、活性層に有機−無機ハイブリット構造を有するペロブスカイト半導体薄膜を用いたペロブスカイト太陽電池、ペロブスカイト半導体薄膜と有機半導体薄膜とを組み合わせた太陽電池等の製造工程に適用することができる。例えば、活性層に用いられるペロブスカイト半導体としては、(CHNH)BX(BはPbやSn等の金属原子、XはI、Br、Cl等のハロゲン元素である)が知られている。
実施形態の塗布装置および塗布方法は、太陽電池の製造工程に限らず、例えば有機EL(エレクトロルミネッセンス)方式の照明やディスプレイのように、図15に示したような多連短冊状のパターン塗布が有用となる技術全般に適用することができる。多連でなく、1本の短冊状のパターン塗布が有用となる技術全般に対しても適用することができる。さらに、塗膜の短手方向(x)の幅や長手方向(y)に対する厚さを塗布開始位置SPから塗布終了位置EPまで一定に保つのではなく、むしろ連続的または断続的に変化させる場合にも、実施形態の塗布装置および塗布方法を適用することができる。例えば、基板と塗布ヘッドとの間隙距離が徐々に広くなるように制御することで、短手方向(x)の幅が徐々に狭くなる形、すなわち三角形の塗膜を得ることができる。
次に、実施例およびその評価結果について述べる。
(実施例1)
実施例1では、図3に示した塗布装置20を用いて、以下のようにして塗布材料の塗布工程を実施した。まず、直径が16mm、長さが302.4mmのSUS303製の円柱体の外周面に、幅が1.2mmの溝を均等間隔に22個形成することによって、23個の塗布領域(幅:12mm)を有する塗布ヘッドを製作した。
モノクロロベンゼン1mLに、8mgのPTB7([ポリ{4,8−ビス[(2−エチルヘキシル)オキシ]ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン−2,6−ジイル−1t−alt−3−フルオロ−2−[(2−エチルヘキシル)カルボニル]チエノ[3,4−b]チオフェン−4,6−ジイル}]/p型半導体)と、12mgのPC70BM([6,6]フェニルC71ブチル酸メチルエスター/n型半導体)とを分散させることによって、有機活性層の形成材料である塗布液を調製した。
塗布液供給機構には、シリンジポンプを用いた。シリンジポンプは、23個の塗布領域のそれぞれに設置した。バレルはガラス製で、ニードルはステンレス製である。塗布対象物としては、PET基板の塗布面側にITOを設けた基板を使用した。ロール状のPET基板のうち、270mmを塗布対象領域とした。塗布ヘッドをPET基板との間隙距離が0.950mmとなるように、塗布ヘッドを配置した。塗布ヘッドの各塗布領域に、それぞれ55μLの塗布液を供給してメニスカス柱を形成した。PET基板の角度と間隙距離を図16に示したように制御しながら、PET基板上に塗布液を塗布することによって、多連短冊状パターンを有する塗膜を得た。PET基板の移動速度は8.20mm/sで一定とした。得られた塗膜の塗布幅は12.80±0.05mmで、塗布厚は105±12nmであり、多連短冊状の塗膜を高精度に形成できることが確認された。
(実施例2)
実施例2では、図7に示した塗布装置50を用いて塗布材料の塗布工程を実施した。実施例2においては、ITO付きPET基板の移動速度と間隙距離を図17に示したように制御しながら、実施例1と同様にPET基板上に塗布液を塗布した。得られた塗膜の塗布幅は12.80±0.03mmで、塗布厚は98±3nmであり、多連短冊状パターンを有する塗膜を高精度に形成できることが確認された。
(比較例1)
塗布開始時から塗布終了時まで、間隙距離を0.950mmで一定とし、かつITO付きPET基板の移動速度は8.20mm/sで一定とする以外は、実施例2と同様にしてPET基板上に塗布液を塗布した。得られた塗膜は、塗布開始位置から約100mmのあたりから肉眼で確認できる程度に塗布幅が細り始め、また同時に塗布厚が薄くなり始めた。塗布対象領域の終了位置では、塗膜はまったく形成されていなかった。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施し得るものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1,20,30,40,50,60…塗布装置、2…基板、3…塗布材料、4…塗布ヘッド、5…供給機構、6…ヘッド本体、8…塗布領域、9…シリンジポンプ、10…間隙、11…メニスカス柱、12…塗膜、21,61…搬送ローラ、22,62…バックアップローラ、23,31,41,51…塗布ヘッド移動機構、24,35,45,54…制御機構、32,42,53…ステージ、34…ステージ駆動機構、43…ステージ傾斜駆動機構、44,53…ステージ移動機構。

Claims (12)

  1. 塗布ヘッドを塗布対象物の塗布面上に所定の間隙を持って配置する工程と、
    前記塗布ヘッドと前記塗布面との間に塗布材料のメニスカス柱を形成する工程と、
    前記塗布ヘッドおよび前記塗布対象物の少なくとも一方を、前記間隙の距離を連続的にまたは断続的に減少させつつ移動させ、前記メニスカス柱から前記塗布材料を前記塗布面に塗布する工程と
    を具備する塗布方法。
  2. 前記塗布材料の塗布開始位置から塗布終了位置に至るまで、前記間隙の距離を連続的にまたは断続的に減少させる、請求項1に記載の塗布方法。
  3. 前記塗布面の角度が相対的に変化するように、前記塗布対象物を連続的にまたは断続的に傾斜させつつ、前記塗布ヘッドおよび前記塗布対象物の少なくとも一方を移動させる、請求項1または請求項2に記載の塗布方法。
  4. 前記塗布面の角度を、水平方向に対して前記塗布面の前記塗布材料の塗布終了位置側の端部が成す角度と規定したとき、前記塗布材料の塗布開始位置から塗布終了位置に至るまで、前記塗布面の角度が相対的に大きくなるように、前記塗布対象物を連続的にまたは断続的に傾斜させる、請求項3に記載の塗布方法。
  5. 前記塗布面の角度がマイナスの値からプラスの値になるように、前記塗布対象物を連続的にまたは断続的に傾斜させる、請求項4に記載の塗布方法。
  6. 前記塗布ヘッドおよび前記塗布対象物の少なくとも一方の移動速度を連続的にまたは断続的に変化させつつ、前記塗布ヘッドおよび前記塗布対象物の少なくとも一方を移動させる、請求項1または請求項2に記載の塗布方法。
  7. 前記塗布材料の塗布開始位置から塗布終了位置に至るまで、前記塗布ヘッドおよび前記塗布対象物の少なくとも一方の移動速度を連続的にまたは断続的に上昇させる、請求項6に記載の塗布方法。
  8. 塗布対象物の塗布面上に所定の間隙を持って配置された塗布ヘッドと、
    前記塗布ヘッドと前記塗布面との間に塗布材料のメニスカス柱を形成するように、前記塗布材料を供給する供給機構と、
    前記メニスカス柱から前記塗布材料を前記塗布面に塗布するように、前記塗布ヘッドおよび前記塗布対象物の少なくとも一方を移動させる第1の移動機構と、
    前記塗布ヘッドと前記塗布面との間隙を変化させるように、前記塗布ヘッドおよび前記塗布対象物の少なくとも一方を移動させる第2の移動機構と、
    前記第1の移動機構による前記塗布ヘッドおよび前記塗布対象物の少なくとも一方の移動時に、前記間隙が連続的にまたは断続的に減少するように、少なくとも前記第2の移動機構の動作を制御する制御機構と
    を具備する塗布装置。
  9. さらに、前記塗布対象物を傾斜させる傾斜機構を具備し、
    前記制御機構は、前記間隙の減少に同調させて、前記塗布面の角度が相対的に変化するように、少なくとも前記第2の移動機構および前記傾斜機構の動作を制御する、請求項8に記載の塗布装置。
  10. 前記塗布面の角度を、水平方向に対して前記塗布面の前記塗布材料の塗布終了位置側の端部が成す角度と規定したとき、前記塗布面の角度は相対的に大きくなるように制御される、請求項9に記載の塗布装置。
  11. 前記制御機構は、前記間隙の減少に同調させて、前記塗布ヘッドおよび前記塗布対象物の少なくとも一方の移動速度が連続的にまたは断続的に変化するように、前記第1および第2の移動機構の動作を制御する、請求項8に記載の塗布装置。
  12. 前記塗布ヘッドおよび前記塗布対象物の少なくとも一方の移動速度は、連続的にまたは断続的に上昇するように制御される、請求項11に記載の塗布装置。
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