JP5981263B2 - 糖化溶液の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、糖化溶液の製造方法に関する。
従来、リグノセルロース系バイオマスを基質とするバイオエタノールの製造方法が知られている。前記バイオエタノールの製造方法によれば、前記リグノセルロース系バイオマスを糖化酵素により糖化処理することで糖化溶液を得た後、該糖化溶液をさらに発酵菌、酵母等により発酵処理してエタノールを含む発酵溶液を得る。そして、前記発酵溶液を蒸留等の手段を用いて濃縮することにより、バイオエタノールを得ることができる(例えば、特許文献1参照)。
ここで、前記リグノセルロース系バイオマスを糖化酵素により糖化処理すると、まず、前記リグノセルロース系バイオマスに含まれるセルロース又はヘミセルロースが該糖化酵素により加水分解されて糖化溶液が生成する。このとき、前記リグノセルロース系バイオマスに含まれるリグニンは加水分解されず未分解のまま残され、前記セルロース又はヘミセルロースの一部も未分解のまま残される。この結果、前記リグニン、セルロース又はヘミセルロース等の未分解のバイオマス残渣と前記糖化溶液との混合物が得られる。
そこで、前記混合物を固液分離することにより前記バイオマス残渣を除去することにより、前記糖化溶液を得ることが望まれる。前記混合物から固液分離により前記バイオマス残渣を除去する手段として、例えば、フィルタープレス等の濾過手段を挙げることができる。
特開2009−240168号公報
しかしながら、リグノセルロース系バイオマスを糖化酵素により糖化処理して得られる混合物を前記濾過手段により濾過すると、前記糖化溶液を十分な収率で得ることができないという不都合がある。
本発明は、かかる不都合を解消して、前記混合物を前記濾過手段により濾過するときに、前記糖化溶液の収率を向上させることができる糖化溶液の製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の糖化溶液の製造方法は、基質となるリグノセルロース系バイオマスとして稲藁をアンモニア水によって前処理した後に、30℃の温度で糖化酵素により処理して未分解のバイオマス残渣と糖化溶液とを含む混合物を得る工程と、該混合物を濾過手段により濾過して濾液として該糖化溶液を得る工程とを備える糖化溶液の製造方法において、該混合物を該濾過手段により濾過する前に、該混合物を40〜55℃の範囲の温度に加熱し、該混合物を遠心分離して得られた遠心上清に含まれる平均粒子径0.2μmのピークを形成する微粒子を互いに凝集させて粗大化させることによって、該遠心上清に含まれる粒子の全量に対し95質量%以上の粒子が1〜30μmの範囲の粒子径を備えるように調整する工程を備えることを特徴とする。
本発明の糖化溶液の製造方法では、まず、基質となるバイオマスを糖化酵素により処理する。このようにすると、前記バイオマスに含まれるセルロース、ヘミセルロース等の成分が前記糖化酵素により加水分解されて糖となり、糖化溶液が生成する。一方、前記バイオマスはその全てが糖化されるわけではなく、リグニン等の元々糖化されない成分や、セルロース、ヘミセルロース等の糖化可能な成分でも糖化されなかった部分は未分解のまま残される。
従って、前記糖化酵素による処理の結果、未分解のバイオマス残渣と前記糖化溶液とを含む混合物が得られる。ここで、前記セルロース、ヘミセルロース等の糖化可能な成分でも糖化されなかった部分や前記バイオマスに含まれるリグニンは、前記加水分解の結果、微細化された粒子となっており、該粒子は非常に大きな粒子径分布を備えている。
前記混合物は、前記未分解のバイオマス残渣のうちの微細な粒子により濾過手段に目詰まりが起きるため、そのままでは濾過することが困難であり、長時間かけても前記糖化溶液を十分な収率で得ることが難しい。そこで、本発明の糖化溶液の製造方法では、前記混合物を遠心分離した後の遠心上清に含まれる粒子の全量に対し95質量%以上の粒子が1〜30μmの範囲の粒子径を備えるように調整した後、該混合物を前記濾過手段により濾過する。前記粒子に対する調整は、前記遠心上清に含まれる粒子径1μm未満の微粒子を相互に凝集させることにより行うことができる。
本発明の糖化溶液の製造方法によれば、前記のようにすることにより、前記混合物を固体としての未分解のバイオマス残渣と、濾液としての前記糖化溶液とに容易に固液分離することができ、該糖化溶液の収率を向上させることができる。1〜30μmの範囲の粒子径を備える粒子が、前記遠心上清に含まれる粒子の全量に対し、95質量%未満であるときには、相対的に微細な粒子が多くなるので、前記濾過手段において目詰まりが起き、前記糖化溶液を十分な収率で得ることができない。
前記粒子は、その粒子径が1μm未満では、前記濾過手段において目詰まりが起きる。また、前記粒子は、前記混合物を遠心分離してなる上清中に含まれる微粒子を凝集させたものであるので、その粒子径が30μmを超えるものは実質的に無くなる。
本発明の糖化溶液の製造方法において、前記粒子に対する調整は、前記混合物の温度を40〜55℃の範囲に調整することにより行う。このようにすると、前記遠心上清に含まれる粒子のうち、粒子径が1μm未満の粒子が相互に凝集して、1〜30μmの範囲の粒子径を備える粒子が形成される。この結果、前記遠心上清に含まれる粒子の全量に対し95質量%以上の粒子が1〜30μmの範囲の粒子径を備えるようにすることができる。
また、本発明の糖化溶液の製造方法において、前記濾過は、濾過手段として、垂直に並列配置された複数の濾板を備え、隣り合う1対の濾板間に濾室を形成すると共に、該濾室の内面形状に沿って濾布が配設された構成を備えるフィルタープレスを用い、該濾室に前記混合物を圧入し、前記濾布上にケークを形成させた後、並列配置された複数の該濾板を互いに重なり合う方向に押圧し、該濾室内の該混合物を該濾布間で圧搾することにより行うことが好ましい。
前記フィルタープレスにより前記混合物の濾過を行うときには、まず、前記濾室に前記混合物を圧入することにより、前記濾布上に前記未分解のバイオマス残渣からなるケークが形成される。このとき、前記混合物は、前記遠心上清に含まれる粒子の全量に対し95質量%以上の粒子が1〜30μmの範囲の粒子径を備えるように調整されているので、前記濾布上に該混合物の濾過に好適な濾材となるケークを形成することができる。
従って、前記フィルタープレスでは、前記ケークの形成に続いて前記混合物を前記濾布間で圧搾することにより、該ケークを濾材として該混合物を濾過することができる。この結果、前記フィルタープレスによれば、濾液として、実質的に未分解のバイオマス残渣の粒子を含まず、清澄な糖化溶液を得ることができる。
本発明の糖化溶液の製造方法を示すフローチャート。 本発明の糖化溶液の製造方法で得られた混合物を遠心分離した後の遠心上清に含まれる粒子の粒子径分布を示すグラフ。 本発明の糖化溶液の製造方法で得られた混合物のpHと、該混合物を遠心分離した後の遠心上清に含まれる粒子のζ電位及び見かけ上の粒子径との関係を示すグラフ。 フィルタープレスの一構成例を示す説明図。 本発明の糖化溶液の製造方法による濾過収率を示すグラフ。 本発明の糖化溶液の製造方法における混合物の温度と濾過収率との関係を示すグラフ。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
図1に示すように、本実施形態の糖化溶液の製造方法では、基質となるリグノセルロース系バイオマスとして稲藁を用い、まず、該稲藁を粗粉砕したものにアンモニア水を混合し、攪拌して(STEP1)、稲藁及びアンモニアを含む基質混合物を得る。ここで、前記アンモニア水は、20〜30質量/体積%の範囲の濃度、例えば25質量/体積%であり、前記稲藁に対し、前記アンモニア水を、稲藁:アンモニア水=1:0.7〜1:1.3の質量比となるように混合する。そして、得られた前記基質混合物を、25〜100℃の範囲の温度、例えば80℃の温度で、2〜200時間の範囲の時間、例えば3時間保持する。
この結果、前記基質である稲藁からリグニンが解離され、又は稲藁が膨潤されたアンモニア含有糖化前処理物が得られる。前記アンモニア含有糖化前処理物は、前記アンモニア水による処理の結果として、pHが13〜14の範囲となっている。
尚、本明細書において、解離とは、セルロース又はヘミセルロースに結合しているリグニンの結合部位のうち、少なくとも一部の結合を切断することをいう。また、膨潤とは、液体の浸入により結晶性セルロースを構成するセルロース又はヘミセルロースに空隙が生じ、又は、セルロース繊維の内部に空隙が生じて膨張することをいう。
次に、前記アンモニア含有糖化前処理物からアンモニアを放散させてアンモニアを分離し、アンモニア分離糖化前処理物を得る。
次に、アンモニア分離糖化前処理物のpH調整(STEP2)を行う。前記アンモニア分離糖化前処理物のpH調整は、リン酸、硝酸又は硫酸の少なくとも1つの酸、例えば5質量%の濃度の希硫酸を添加して、前記アンモニア分離糖化前処理物を、糖化酵素が作用し得るpH3〜7の範囲、例えばpH4.0にすることにより行う。
次に、前記pHに調整された前記アンモニア分離糖化前処理物に糖化酵素を添加して、基質・糖化酵素混合物を調製する(STEP3)。前記糖化酵素は、微生物が産生する糖化酵素であり、例えば、アクレモニウムセルラーゼ(商品名、Meiji Seikaファルマ株式会社製)等を、前記基質・糖化酵素混合物の全量に対して3.23〜32.28質量%の範囲、例えば8質量%となるように添加する。このとき、前記基質・糖化酵素混合物の基質濃度は、15〜30質量%、例えば26質量%とする。
次に、前記基質・糖化酵素混合物を、30℃の温度に、50〜150時間、例えば144時間保持することにより、糖化処理を行う(STEP4)。前記糖化処理により、前記稲藁に含まれる前記セルロース又はヘミセルロースが、前記糖化酵素の作用により加水分解され、糖化溶液が生成する。一方、前記稲藁に含まれるリグニン等の元々糖化されない成分や、セルロース、ヘミセルロース等の糖化可能な成分でも糖化されなかった部分は未分解のまま残される。ここで、前記セルロース、ヘミセルロース等の糖化可能な成分でも糖化されなかった部分は、前記加水分解の結果、微細化された粒子となっている。
この結果、前記リグニンや微細化されたセルロース、ヘミセルロース等からなる未分解のバイオマス残渣と、グルコースやキシロース等の糖を含む糖化溶液との混合物が得られる。
次に、前記混合物を濾過して固液分離することにより、前記未分解のバイオマス残渣を除去し、前記糖化溶液を得る(STEP5)。前記糖化溶液は、続いて、発酵菌、酵母等が作用しうるpHの範囲にpH調整され(STEP6)、その後、発酵菌、酵母等が添加される(STEP7)。そして、所定の範囲の温度に所定の範囲の時間保持して、前記発酵菌、酵母等による発酵処理を行う(STEP8)ことにより、バイオエタノールを含む発酵溶液を得ることができる。
前記STEP5で固液分離される前記混合物は、前述のように未分解の前記バイオマス残渣を含んでいる。前記バイオマス残渣は、前記稲藁に含まれるリグニンや、前記セルロース又はヘミセルロースが前記糖化酵素の作用により加水分解された際に、未分解のまま残った成分であるので、微細なものから粗大なものまで、非常に大きな粒子径分布を備えている。この結果、前記混合物をそのままフィルタープレス等の濾過手段で濾過すると、プレス圧を高圧にしても前記糖化溶液を十分な収率で得ることができないだけでなく、長時間処理しても濾過効率が低い。
図2(a)に、前記基質・糖化酵素混合物を30℃の温度に144時間保持することにより前記糖化処理を行うことにより得られた前記混合物を13000×gで30分間遠心分離して得られた上清に含まれる粒子の粒子径分布を示す。
図2(a)から、前記上清に含まれる粒子の粒子径分布は、平均粒子径0.2μmのピークと、平均粒子径5μmのピークとの2つのピークを備えることがわかる。そこで、本実施形態では、平均粒子径0.2μmのピークを形成する粒子を粗大化させ、前記上清に含まれる粒子の全量に対し95質量%以上の粒子が1〜30μmの範囲の粒子径を備えるように調整する。
前記粒子径分布の調整は、前記混合物を40〜55℃の範囲の温度に加熱することにより行う。図6に示すように、前記混合物を40〜55℃の範囲の温度に加熱することにより、該混合物の温度が30℃未満の場合に比較して、濾過収率が急峻に上昇することが明らかである。
この結果、前記平均粒子径0.2μmのピークを形成する粒子を、互いに凝集させて粗大化させることができ、図2(b)に示すように、前記上清に含まれる粒子の全量に対し95質量%以上の粒子が1〜30μmの範囲の粒子径を備えるようにすることができる。
次に、本実施形態では、前記上清に含まれる粒子の粒子径分布が前記のように調整された前記混合物を濾過手段により濾過して固液分離し、前記糖化溶液を得る。
前記濾過手段としては、例えば、図4に示すフィルタープレス1を用いることができる。フィルタープレス1は、図4(a)に示すように、フロントフレーム2とリアフレーム3との間に懸架されたガイドレール4上に、垂直に並列配置された複数の濾板5と、濾板5のリアフレーム3側に配置された押圧部材6とを備えている。濾板5はガイドレール4に沿って移動自在に支持されており、押圧部材6は油圧シリンダ7により駆動されて濾板5をフロントフレーム2側に押圧する。
濾板5は、図4(b)に示すように、通常濾板5aとダイヤフラム濾板5bとが対向配置され、隣り合う1対の濾板5a,5b間に濾室51を形成すると共に、濾室5a,5bの内面形状に沿って濾布52が配設されている。ダイヤフラム濾板5bにはダイヤフラム濾板5bと濾布52との間にダイヤフラム53が配設されており、ダイヤフラム53は圧搾水注入路54から注入される圧搾水により作動して、通常濾板5a側に反転する。
また、濾室51の上方には濾室51に処理液を供給する処理液供給路55が設けられており、濾室51の下方には濾液を排出する濾液排出路56が設けられている。このような構成を備えるフィルタープレスとして、例えば、ラースタフィルタ(商品名、株式会社石垣製)を用いることができる。
前記混合物をフィルタープレス1により濾過するときは、まず、処理液供給路55から濾室51に該混合物を圧入し、濾布52上にケークを形成させる。前記ケークは、濾布52と共に、前記混合物を濾過する際に濾材として作用するものであり、濾室51に前記混合物を、例えば0.1MPaの圧力で10分間圧入することにより、濾布52上に1〜5mmの範囲の厚さ、例えば3mmの厚さに形成させることができる。このようにすることにより、濾液として、実質的に未分解のバイオマス残渣の粒子を含まず、清澄な糖化溶液を、十分な収率で得ることができる。
前記ケークの厚さを1mm未満とすることは、技術的に難しい。また、前記ケークの厚さが5mmを超えると、後述の圧搾のための圧力を高圧にしなければならないが、高圧にしても前記糖化溶液を十分な収率で得ることができないだけでなく、前記濾過に要するエネルギーが過大になり、製造コストが増大する。
前記ケークが形成されたならば、次に、油圧シリンダ7により押圧部材6を駆動して、並列配置された複数の濾板5を互いに重なり合う方向(フロントフレーム2方向)に押圧すると共に、ダイヤフラム53を作動させ通常濾板5a側に反転させることにより、濾室51内の前記混合物を濾布52間で圧搾する。前記圧搾は、1.0〜3.0MPaの範囲の圧力、例えば1.5MPaの圧力で、30〜120分間の時間、例えば90分間行う。このようにすることにより、未分解のバイオマス残渣を実質的に含まない清澄な糖化溶液を高い濾過収率で得ることができる。
次に、本実施形態の製造方法により、前記混合物に対して前記上清に含まれる粒子の粒子径分布の調整を行った場合(実施例)と、行わなかった場合とにおける濾過時間と濾過収率との関係を図5に示す。図5から、比較例では濾過時間100分後(圧入時間と圧搾時間との合計)の濾過収率が40%未満であるのに対し、実施例では70%以上になっており、本実施形態の製造方法によれば、前記糖化溶液の収率を向上させることができることが明らかである。
また、前記混合物に対する前記上清に含まれる粒子の粒子径分布の調整は、前記pH調整に代えて、平均粒子径0.2μmのピークを形成する粒子を沈降させる沈降剤を該混合物に添加することにより行ってもよい。但し、前記沈降剤は、前記糖化溶液に混入したり、該糖化溶液の発酵に影響を与えないものを選択する必要があり、このような沈降剤として、例えばミョウバンを用いることができる。

Claims (2)

  1. 基質となるリグノセルロース系バイオマスとして稲藁をアンモニア水によって前処理した後に、30℃の温度で糖化酵素により処理して未分解のバイオマス残渣と糖化溶液とを含む混合物を得る工程と、該混合物を濾過手段により濾過して濾液として該糖化溶液を得る工程とを備える糖化溶液の製造方法において、
    該混合物を該濾過手段により濾過する前に、該混合物を40〜55℃の範囲の温度に加熱し、該混合物を遠心分離して得られた遠心上清に含まれる平均粒子径0.2μmのピークを形成する微粒子を互いに凝集させて粗大化させることによって、該遠心上清に含まれる粒子の全量に対し95質量%以上の粒子が1〜30μmの範囲の粒子径を備えるように調整する工程を備えることを特徴とする糖化溶液の製造方法。
  2. 請求項1記載の糖化溶液の製造方法において、前記濾過は、濾過手段として、垂直に並列配置された複数の濾板を備え、隣り合う1対の濾板間に濾室を形成すると共に、該濾室の内面形状に沿って濾布が配設された構成を備えるフィルタープレスを用い、該濾室に前記混合物を圧入し、前記濾布上に前記未分解のバイオマス残渣からなるケークを形成させた後、並列配置された複数の該濾板を互いに重なり合う方向に押圧し、該濾室内の該混合物を該濾布間で圧搾することにより行うことを特徴とする糖化溶液の製造方法。
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