JP5980270B2 - 電柱作業落下物防止具 - Google Patents
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Description
ここで、落下物に対する危険を未然に防ぐための落下物防止具として、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。この落下物防止具は、電柱の外周に巻回するバンドと、該バンドに水平方向に揺動可能に取付けられた複数本の骨杆と、該骨杆の上面に敷設されたネットと、を有する。この落下物防止具を電柱の適所(作業場所より下方)に取付けることで、落下物があった場合には、前記ネットにより受け止めることができ、地上への落下を防ぐことができる。
1.電柱に囲繞装着する環帯と、前記環帯に上下方向に回動可能に係合架設される、複数の骨部材と、 該複数の骨部材周囲に亘って覆設固着された網部材と、を備え、前記複数の骨部材は、前記環帯に固着した係止部材それぞれに、骨部材の下端が枢着され、前記骨部材を前記係止部材の枢軸を中心に下方へ回動して前記網部材を拡開張設し、上方へ回動して前記網部材を縮閉弛緩し、前記係止部材には、前記骨部材が挿着される一対の立設片と、該立設片の内側上部に前記枢軸の長手方向に弾性収縮可能な一対の突出片が固着され、前記骨部材の下方への回動を抑止することを特徴とする電柱作業落下物防止具。
2.前記環帯の端部同士を該環帯に備えた付勢部材によって張架して、前記電柱に該環帯を圧接固定する1.に記載の電柱作業落下物防止具。
3.前記環帯は周方向へ複数に分割された分割環帯からなり、該分割環帯は互いに係止具によって連結されている1.又は2.に記載の電柱作業落下物防止具。
4.前記分割環帯は、主環帯と該主環帯の両側に周方向に回動可能に接続される一対の副環帯とからなる3.に記載の電柱作業落下物防止具。
5.前記係止部材には、前記骨部材が挿着される一対の立設片と、該立設片の内側下部に前記枢軸の長手方向に弾性収縮可能な一対の突出片が固着され、前記骨部材の上方への回動を抑止する1.乃至4.のうちのいずれか1項に記載の電柱作業落下物防止具。
6.前記骨部材は、複数の筒状部材が連結されて形成され、先端側の筒状部材が後端側の筒状部材より小径に形成されて順次挿着され、伸縮固定可能な1.乃至5のうちのいずれか1項に記載の電柱作業落下物防止具。
7.電柱に囲繞装着する環帯と、前記環帯に上下方向に回動可能に係合架設される、複数の骨部材と、該複数の骨部材周囲に亘って覆設固着された網部材と、を備え、前記複数の骨部材は、前記環帯に固着した係止部材それぞれに、骨部材の下端が枢着され、前記骨部材を前記係止部材の枢軸を中心に下方へ回動して前記網部材を拡開張設し、上方へ回動して前記網部材を縮閉弛緩し、前記係止部材には、前記骨部材が挿着される一対の立設片と、該立設片の内側下部に前記枢軸の長手方向に弾性収縮可能な一対の突出片が固着され、前記骨部材の上方への回動を抑止することを特徴とする電柱作業落下物防止具。
8.電柱に囲繞装着する環帯と、前記環帯に上下方向に回動可能に係合架設される、複数の骨部材と、該複数の骨部材周囲に亘って覆設固着された網部材と、を備え、 前記骨部材は、複数の筒状部材が連結されて形成され、先端側の筒状部材が後端側の筒状部材より小径に形成されて順次挿着され、伸縮固定可能であることを特徴とする電柱作業落下物防止具。
また、複数の骨部材が、環帯に固着した係止部材それぞれに、骨部材の下端が枢着され、骨部材を前記係止部材の枢軸を中心に下方へ回動して網部材を拡開張設し、上方へ回動して網部材を縮閉弛緩するため、網部材の拡開、縮閉を効率的に行うことができる。
更に、係止部材が、環帯に立設形成され、骨部材が挿着される一対の立設片を備えているため、骨部材の上下の回動を円滑に行うことができる。そして、立設片の内側上部に枢軸の長手方向に弾性収縮可能な一対の突出片が固着され、骨部材の下方への回動を抑止することができ、部分的に骨部材を起立させて、使用することができるため、部分的に網部材を張設することができる。
2.環帯の端部同士を環帯に備えた付勢部材によって張架して、電柱に圧接固定する場合には、簡易な構造で、確実に環帯を電柱に取り付けることができる。
3.環帯が周方向へ複数に分割された分割環帯からなり、互いに係止具によって連結されている場合には、電柱への着脱が容易となる。
4.分割環帯が、主環帯とその両側に周方向に回動可能に接続される一対の副環帯とからなる場合には、特に電柱への着脱が容易となる。
5.また、立設片の内側下部に枢軸の長手方向に弾性収縮可能な一対の突出片が固着され、骨部材の上方への回動を抑止することができる場合には、拡開した網部材を安定した張設状態に保持して使用することができる。
6.前記骨部材は、複数の筒状部材が連結されて形成され、先端側の筒状部材が後端側の筒状部材より小径に形成されて順次挿着され、伸縮固定可能な場合には、使用状況に応じて網部材の拡開の程度を好適に調整することができる。
電柱作業落下物防止具1は、図1に示すように、電柱90に囲繞装着する環帯10と、環帯10に上下方向に回動可能に係合架設される、複数の骨部材20と、複数の骨部材20の周囲に亘って覆設固着された網部材30と、を備えている。
環帯は、電柱に囲繞装着する部材であり、複数の骨部材が係合架設できれば形状には特に限定はないが、通常円筒形状であり、電柱に装着するために一部切り欠いている。環帯の材質も特に限定はないが、硬質で形状保持性を有していることが好ましい。例えば、金属製、硬質プラスチックを使用することができる。こうであれば、電柱への着脱が容易であると共に、確実に固定できる。
環帯10は、図2及び図3に示すように、主環帯10Aと主環帯10Aの両側に周方向に回動可能に接続される一対の副環帯10B、10Cとからなる。
主環帯10Aと副環帯10B、主環帯10Aと副環帯10Cとはそれぞれ、係止具としての蝶番80によって連結して形成され回動軸80aを中心に回動自在である。
そして、図3に示すように、電柱90に主環帯10Aを当接した後、副環帯10B、10Cを矢印方向に回動させて、主環帯10のそれぞれの端面10Aeを
副環帯10B、10Cの端面10Be、10Bcに接合させて電柱90に装着させることができる。
なお、環帯10には、一対の把手部材70が備えられており、把手部材70を両手で把手して電柱90に対して装着することができる。
環帯10は、副環帯10B、10Cに備えた付勢部材40によって張架して電柱90に環帯10を圧接固定する。
なお、付勢部材としてはコイルばねに限定されず、その他の弾性部材等を使用することができる。
また、この固定部材は、バックルに限定されず、コイルばね同士を連結するために介在する部材であれば、特に限定はない。更に、固定部材を使用しないで、コイルばね45、46同士を直接接続することもできる。
その吊り下げ部材95の紐部材95aを電柱の足場ボルトに引っ掛けて、電柱作業落下物防止具1を吊り下げることができる。
骨部材は、網部材を覆設固着するための部材で、環帯に上下方向に回動可能に架設される。
骨部材は、環帯の周囲に放射状に複数設けられており、その数は特に限定はないが、通常4〜8本である。
骨部材は、網部材を覆設固着可能で、環帯に上下方向に回動可能に架設されればその構造は特に限定はないが、環帯に固着した係止部材それぞれに、骨部材の下端が枢着されていることが好ましい。
こうすることで、骨部材を係止部材の枢軸を中心に下方へ回動して前記網部材を拡開張設し、上方へ回動して前記網部材を縮閉弛緩することができ、動作を円滑に行うことができる。
係止部材50は、基板52と、この基板52に立設して固着された一対の立設片51とからなる。基板52は、固着具85により環帯10に固定されている。
そして、骨部材20の下端が枢軸55に回動可能に取り付けられている。
こうすることで、骨部材20を、係止部材50の枢軸55を中心に下方へ回動して網部材30を拡開張設し、上方へ回動して網部材30を縮閉弛緩することができる。
すなわち、図4(b)に示すように、骨部材20は、突出片としての一対の板バネ57の付勢面部57bを押圧摺動して係止平面部57aに嵌入され、基板部52との間に固定される。
こうすることで、骨部材20の下方への回動を抑止することができる。
なお、板バネ57は付勢面部57bに繋がる傾斜面部57cを有しており、骨部材20が係止平面部57aに嵌入するのを円滑にしている。
すなわち、図4(a)に示すように、骨部材20は、突出片としての一対の板バネ58の付勢面部58bを押圧摺動して係止平面部58cに嵌入され、図4(b)に示すように、停止棒88との間に固定される。
こうすることで、骨部材20の上方への回動を抑止することができる。
なお、板バネ58は付勢面部58bに繋がる傾斜面部58aを有しており、骨部材20が係止平面部58cに嵌入するのを円滑にしている。
骨部材20は、図5(a)、(b)に示すように、筒状部材21、22、23が連結されており、筒状部材21の外径は、筒状部材22の内径より小さく、筒状部材22の外形は、筒状部材23の内径より小さく形成されている。
そして、筒状部材23の先端にはスライド固定部23aとレバー23bが取り付けられており、レバー23bにより、筒状部材22との固定を解除してスライドし、図5(b)に示すように、骨部材20を長くすることができる。同様に短くすることもできる。
こうすることで、状況により、骨部材20に張設した網部材30を拡張又は縮小して使用することができる。
網部材30は、図1に示すように、骨部材20に覆設固着されている。
網部材30は、電柱作業中の落下物を捕獲することができれば特に素材、網目のサイズ等には限定はない。
網部材は30の骨部材20への固定方法も、張設保持できれば、特に限定はなく、ロープ、紐、ベルト、チェーン、ワイヤー、又はその他の紐状体か帯状体などを用いることができる。
以上の構成をした電柱作業落下物防止具1の設置方法について以下に説明する。なお、以下の設置方法は一例であって、適宜変更して設置することができる。
電柱作業落下物防止具1は、図6に示すように、不使用時においては、折り畳んだ状態で保管することができる。そして、結束紐35のフック35aを骨部材20Aに引っ掛けて全体を捲回し、骨部材20Bにフック(不図示)を引っ掛けて結束している。
次いで、図5(b)に示すように骨部材20を上方に必要に応じて伸長する。
その後、図2に示す吊り下げ紐95を電柱の足場ボルト(不図示)に引っ掛ける。
そして、図3に示すように、主環帯10Aを電柱90に装着し、副環帯10B、10Cを矢印方向に閉じる。
更に、図2に示すように、バックル41、42を接続することで環帯10が電柱90に圧接固定される。
次いで、図4(b)に示すように、骨部材20を下方へ回動して固定すると、図1に示すように、網部材30が、電柱90に対して拡開した状態となって取り付けが完了する。
Claims (8)
- 電柱に囲繞装着する環帯と、
前記環帯に上下方向に回動可能に係合架設される、複数の骨部材と、
該複数の骨部材周囲に亘って覆設固着された網部材と、を備え、
前記複数の骨部材は、前記環帯に固着した係止部材それぞれに、骨部材の下端が枢着され、前記骨部材を前記係止部材の枢軸を中心に下方へ回動して前記網部材を拡開張設し、上方へ回動して前記網部材を縮閉弛緩し、
前記係止部材には、前記骨部材が挿着される一対の立設片と、該立設片の内側上部に前記枢軸の長手方向に弾性収縮可能な一対の突出片が固着され、前記骨部材の下方への回動を抑止することを特徴とする電柱作業落下物防止具。 - 前記環帯の端部同士を該環帯に備えた付勢部材によって張架して、前記電柱に該環帯を圧接固定する請求項1に記載の電柱作業落下物防止具。
- 前記環帯は周方向へ複数に分割された分割環帯からなり、該分割環帯は互いに係止具によって連結されている請求項1又は2に記載の電柱作業落下物防止具。
- 前記分割環帯は、主環帯と該主環帯の両側に周方向に回動可能に接続される一対の副環帯とからなる請求項3に記載の電柱作業落下物防止具。
- 前記係止部材には、前記骨部材が挿着される一対の立設片と、該立設片の内側下部に前記枢軸の長手方向に弾性収縮可能な一対の突出片が固着され、前記骨部材の上方への回動を抑止する請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の電柱作業落下物防止具。
- 前記骨部材は、複数の筒状部材が連結されて形成され、先端側の筒状部材が後端側の筒状部材より小径に形成されて順次挿着され、伸縮固定可能な請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の電柱作業落下物防止具。
- 電柱に囲繞装着する環帯と、
前記環帯に上下方向に回動可能に係合架設される、複数の骨部材と、
該複数の骨部材周囲に亘って覆設固着された網部材と、を備え、
前記複数の骨部材は、前記環帯に固着した係止部材それぞれに、骨部材の下端が枢着され、前記骨部材を前記係止部材の枢軸を中心に下方へ回動して前記網部材を拡開張設し、上方へ回動して前記網部材を縮閉弛緩し、
前記係止部材には、前記骨部材が挿着される一対の立設片と、該立設片の内側下部に前記枢軸の長手方向に弾性収縮可能な一対の突出片が固着され、前記骨部材の上方への回動を抑止することを特徴とする電柱作業落下物防止具。 - 電柱に囲繞装着する環帯と、
前記環帯に上下方向に回動可能に係合架設される、複数の骨部材と、
該複数の骨部材周囲に亘って覆設固着された網部材と、を備え、
前記骨部材は、複数の筒状部材が連結されて形成され、先端側の筒状部材が後端側の筒状部材より小径に形成されて順次挿着され、伸縮固定可能であることを特徴とする電柱作業落下物防止具。
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