JP5980071B2 - 直流モータの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータに流れる電流を検出してフィードバック制御を行う直流モータの制御装置に関する。
フィードバック制御によりモータの回転を制御する技術は、従来からよく知られている。例えば、モータに流れる電流(モータ電流)を制御して、モータの回転速度を制御する場合は、モータ電流を検出する電流検出回路が設けられる。そして、この電流検出回路で検出されたモータ電流の電流値を指令値と比較し、指令値と一致する電流がモータに流れるように、フィードバック制御が行われる。特許文献1、2には、このようなフィードバック制御によるモータ制御装置が記載されている。
特許文献1のモータ制御装置では、モータに流れる電流を検出する電流検出手段と、この電流検出手段で検出された電流から、第1のカットオフ周波数以上の交流成分を除去して、モータ電流として出力する第1のフィルタ手段と、電流検出手段で検出された電流から、第1のカットオフ周波数より小さい第2のカットオフ周波数以上の交流成分を除去して、モータの回転トルクとして出力する第2のフィルタ手段とが設けられている。そして、第1のフィルタ手段により、位置制御の応答性を確保しつつ、第2のフィルタ手段により、トルク制御の高精度化を図るようにしている。
特許文献2のモータ制御装置では、モータ電流を検出する電流検出手段と、モータ電流に含まれる電流リップルを検出してモータの回転に同期したパルス信号を出力する電流リップル検出部と、パルス信号に基づいてモータを制御するモータ制御部とが設けられている。そして、電流検出手段で検出された電流値が所定値よりも大きく、かつパルス信号が所定時間連続して検出されない場合に、モータがロック状態にあると判断して、モータを停止させるようにしている。
特許文献1においては、モータの回転位置(回転量)や回転速度を制御するために、ロータリエンコーダなどの検出手段が設けられている。一方、特許文献2においては、モータ電流のリップルを検出し、このリップルに基づいてモータの回転位置や回転速度の情報を取得して制御を行う。
特開平7−231687号公報 特開2000−166275号公報
特許文献1のモータ制御装置では、ロータリエンコーダなどの検出手段が必要となるため、部品点数が増加するという問題がある。一方、特許文献2のモータ制御装置によれば、モータ電流のリップルを利用することで、ロータリエンコーダなどが不要となる。しかしながら、特許文献2のように、モータ電流のリップルに基づいて、モータの回転位置や回転速度を制御することは、実際には困難である。その理由は、次の通りである。
図11は、モータに流れる電流を検出してフィードバック制御を行う、従来のモータ制御装置300の一例を示している。位置制御部1は、目標位置と検出位置との比較結果に基づいて速度指令値を出力する。速度制御部2は、速度指令値と検出速度との比較結果に基づいて電流指令値を出力する。電流制御部3は、電流指令値と検出電流との比較結果に基づいて電圧指令値を出力する。デューティ算出部4は、電圧指令値と電源Bの電圧値とに基づいてPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)信号のデューティを算出する。PWM回路5は、デューティに応じたPWM信号を生成し出力する。インバータ回路6は、PWM信号によりスイッチング動作を行い、モータ200を駆動する。電流検出部7は、電流検出抵抗Rの両端に生じる電圧に基づいて、モータ200に流れる電流の値を検出する。
電流検出部7の出力は、検出電流として電流制御部3にフィードバックされる。また、電流検出部7の出力は、バンドパスフィルタ9、パルス生成回路10、および速度算出部11を介して、検出速度として速度制御部2にフィードバックされる。さらに、電流検出部7の出力は、バンドパスフィルタ9、パルス生成回路10、および位置算出部12を介して、検出位置として位置制御部1にフィードバックされる。
図11においては、電流検出部7で検出したモータ電流を、そのまま電流制御部3にフィードバックしている。しかし、このようにすると、電流制御部3は、モータ電流に含まれるリップルの変動を打ち消すように電圧指令値を出力するので、フィードバック制御の結果、モータ200にはリップルのない電流が流れる。つまり、電流検出部7で検出された電流は、図12(a)のように、リップル(破線)を含まない電流となってしまう。このため、バンドパスフィルタ9においても、出力は図12(b)のような一定値となり、リップル(破線)が抽出されなくなる。したがって、パルス生成回路10では、リップルと同期したパルスが生成されず、図12(c)のように、パルス出力はゼロとなる。その結果、速度算出部11では、パルスの周期からモータ200の回転速度の情報を取得することができず、位置算出部12では、パルスの個数からモータ200の回転位置(回転量)の情報を取得することができないので、モータ制御を適正に行うことができなくなる。
本発明の課題は、モータ電流がリップルを含んでいても、モータ電流に基づいて適正にフィードバック制御を行うことが可能な直流モータの制御装置を提供することにある。
本発明に係る直流モータの制御装置は、直流モータに流れる電流を検出する電流検出部と、この電流検出部で検出された電流からリップルを除去する第1のフィルタと、電流検出部で検出された電流からリップルを抽出し、当該リップルに基づいて直流モータの回転速度を検出する速度検出部と、速度指令値と速度検出部で検出された回転速度の値との比較結果に基づいて、電流指令値を出力する第1の制御部と、電流指令値と第1のフィルタから出力される電流の値との比較結果に基づいて、電圧指令値を出力する第2の制御部と、この第2の制御部から出力される電圧指令値に基づいて、直流モータを駆動するモータ駆動部とを備えている。
このようにすると、電流検出部で検出されたモータ電流のリップルが第1のフィルタにより除去され、第2の制御部には、リップルのない検出電流が入力される。したがって、第2の制御部は、リップルの変動を打ち消すような指令値を出力しないので、モータにはリップルを含んだ電流が流れる。このため、モータ電流のリップルからモータの回転位置や回転速度の情報を取得することができ、これによってモータ制御を適正に行うことができる。
本発明では、速度検出部を、電流検出部で検出された電流からリップルを抽出する第2のフィルタと、第2のフィルタで抽出されたリップルからパルスを生成するパルス生成回路と、このパルス生成回路で生成されたパルスに基づいて、直流モータの回転速度を算出する速度算出部とを有する構成としてもよい。
本発明では、パルス生成回路で生成されたパルスに基づいて、直流モータの回転位置を算出する位置算出部と、目標位置と位置算出部で算出された回転位置との比較結果に基づいて、第1の制御部へ速度指令値を出力する第3の制御部とをさらに設けてもよい。
本発明では、第1のフィルタをローパスフィルタで構成し、第2のフィルタをバンドパスフィルタで構成するのが好ましい。
本発明では、第1および第2のフィルタを制御するフィルタ制御部をさらに設けてもよい。この場合、フィルタ制御部は、直流モータの速度が低速から高速になるに従って、第1および第2のフィルタの各信号通過帯域を、連動して低域側から高域側へ変化させる。
本発明によれば、モータ電流がリップルを含んでいても、モータ電流に基づいて適正にフィードバック制御を行うことが可能な直流モータの制御装置を提供することができる。
本発明の実施形態を示したブロック図である。 図1の位置制御部、速度制御部、電流制御部、およびデューティ算出部の具体的構成を示した図である。 図1のインバータ回路および電流検出部の具体的構成を示した図である。 インバータ回路における電流経路を示した図である。 ローパスフィルタ(LPF)とバンドパスフィルタ(BPF)の特性を示した図である。 図1の各部における信号波形を示した図である。 本発明の他の実施形態を示したブロック図である。 図7の実施形態におけるフィルタの制御を説明する図である。 本発明の他の実施形態を示したブロック図である。 本発明の他の実施形態を示したブロック図である。 従来のモータ制御装置を示したブロック図である。 図11の各部における信号波形を示した図である。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照しながら説明する。各図において、同一の部分または対応する部分には、同一の符号を付してある。
まず、図1を参照して、本発明の実施形態による直流モータの制御装置(以下、「モータ制御装置」という。)の構成を説明する。ここでは、車両のパワーウィンドウ装置に用いられるモータ制御装置を例に挙げる。但し、本発明はこれ以外に、車両の電動パーキングブレーキや、スライドドアあるいはサンルーフの開閉などに用いられるモータ制御装置にも適用が可能である。
図1において、モータ制御装置100は、窓開閉用の直流モータ(以下、単に「モータ」という。)200を制御するもので、符号1〜12で示される各ブロックを備えている。
位置制御部1は、外部から入力される目標位置(窓位置の目標値)と、後述する位置算出部12から入力される検出位置との比較結果に基づいて、速度指令値を出力する。
速度制御部2は、位置制御部1から入力される速度指令値と、後述する速度算出部11から入力される検出速度との比較結果に基づいて、電流指令値を出力する。
電流制御部3は、速度制御部2から入力される電流指令値と、後述するローパスフィルタ8から入力される検出電流との比較結果に基づいて、電圧指令値を出力する。
デューティ算出部4は、電流制御部3から入力される電圧指令値と、電源Bの電圧値とに基づいて所定の演算を行い、モータ200を駆動するためのPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)信号のデューティを算出する。
PWM回路5は、デューティ算出部4で算出されたデューティに応じたPWM信号を生成し、このPWM信号をインバータ回路6へ出力する。また、PWM回路5は、モータ200の正転・逆転を表す情報を、符号として後述する電流検出部7へ出力する。
インバータ回路6は、PWM回路5から与えられるPWM信号によりスイッチング動作を行い、電源Bからモータ200へ電流を供給して、モータ200を駆動する。インバータ回路6とグランドとの間には、モータ200に流れる電流(モータ電流)を検出するための電流検出抵抗Rが接続されている。
モータ200は、ブラシと整流子を備えた直流モータからなり、流れる電流の方向に応じて正転または逆転し、車両の窓を開閉する。モータ200の駆動中は、ブラシと摺接する整流子が切り替わる度に、モータ電流にリップルが発生する。後述するように、このリップルに基づいて、モータ200の回転速度(=窓の開閉速度)や、回転位置(=窓の開閉位置)を検出することができる。
電流検出部7は、電流検出抵抗Rの両端に生じる電圧に基づいて、モータ200に流れる電流の値を検出する。また、電流検出部7は、PWM回路5から入力される符号に基づいて、モータ200に流れる電流の方向を判別する。電流検出部7の出力(a点の信号)は、図6(a)に示すようなリップルを含んだ信号となる。
ローパスフィルタ8(第1のフィルタ)は、図5に示すLPF(実線)のようなフィルタ特性を有しており、電流検出部7で検出されたモータ電流から、リップルを除去する。ローパスフィルタ8の出力(b点の信号)は、図6(b)の実線に示すような直流信号となり、検出電流(電流値)として電流制御部3に与えられる。
バンドパスフィルタ9(第2のフィルタ)は、図5に示すBPF(破線)のようなフィルタ特性を有しており、電流検出部7で検出されたモータ電流から、特定の周波数帯域に含まれるリップルを抽出する。バンドパスフィルタ9の出力(c点の信号)は、図6(c)に示すような周期が一定のリップルとなり、パルス生成回路10に与えられる。
パルス生成回路10は、バンドパスフィルタ9から入力されるリップルをもとに、パルスを生成する。例えば、リップル波形の正の半波の区間でハイレベルとなり、負の半波の区間でローレベルとなるようなパルスが生成される。パルス生成回路10の出力(d点の信号)は、図6(d)に示すようなリップルと同期したパルス(周期=T)となり、速度算出部11および位置算出部12に与えられる。
速度算出部11は、パルス生成回路10から入力されるパルスの周期Tを計測し、この周期Tから現在のモータ200の回転速度、すなわち窓の開閉速度を算出する。バンドパスフィルタ9から出力されるリップルの周波数は、モータ200の回転速度に比例しているので、パルス生成回路10で生成されたパルスの周期Tは、モータ200の回転速度に反比例している。したがって、モータ200の回転速度Vmは、Vm=1/Tの演算により求めることができる。速度算出部11の出力(速度値)は、検出速度として速度制御部2に与えられる。
位置算出部12は、図6(e)に示すように、パルス生成回路10から入力されるパルスの数を計数し、この計数値から現在のモータ200の回転位置(回転量)、すなわち窓の位置を算出する。位置算出部12の出力(パルス計数値)は、検出位置として位置制御部1に与えられる。
以上において、デューティ算出部4、PWM回路5、およびインバータ回路6は、モータ駆動部20を構成している。バンドパスフィルタ9、パルス生成回路10、および速度算出部11は、速度検出部30を構成している。バンドパスフィルタ9、パルス生成回路10、および位置算出部12は、位置検出部40を構成している。また、速度制御部2は、本発明における「第1の制御部」を構成し、電流制御部3は、本発明における「第2の制御部」を構成し、位置制御部1は、本発明における「第3の制御部」を構成する。
図1の位置制御部1、速度制御部2、電流制御部3、およびデューティ算出部4の具体的構成が、図2に示されている。
位置制御部1は、目標位置と検出位置との偏差を演算する演算器1aと、当該偏差に対して微分(S、D)、比例演算(P)、積分(1/S、I)の各演算を行い、それらに基づき速度指令値を演算して出力する制御器1bとを備えている。
速度制御部2は、速度指令値と検出速度との偏差を演算する演算器2aと、当該偏差に対して比例演算(P)を行って電流指令値を出力する制御器2bとを備えている。
電流制御部3は、電流指令値と検出電流との偏差を演算する演算器3aと、当該偏差に対して比例演算(P)、積分(1/S、I)の各演算を行い、それらに基づき電圧指令値を演算して出力する制御器3bとを備えている。
デューティ算出部4は、電源電圧Bの電圧値に対する電圧指令値の割合を演算する演算器4aと、当該演算結果に100%を乗じてデューティを算出する制御器4bとを備えている。
図1のインバータ回路6と電流検出部7の具体的構成が、図3に示されている。
インバータ回路6は、4個のスイッチング素子Q1〜Q4がブリッジ接続されたHブリッジ回路から構成されている。スイッチング素子Q1〜Q4は、例えばMOS型FETからなる。PWM回路5は、デューティ算出部4で算出されたデューティに基づいて、4つのPWM信号(PWM1〜PWM4)を生成し、それぞれのPWM信号を、スイッチング素子Q1〜Q4の各ゲートに出力する。スイッチング素子Q1〜Q4は、このPWM信号に基づいてオン・オフのスイッチング動作を行い、電源Bからモータ200へ電流を供給する。
電流検出部7は、演算増幅器7aと乗算器7bとを有している。演算増幅器7aは、電流検出抵抗Rに流れるモータ電流によって当該抵抗Rの両端に生じる電圧を取り込み、これに所定のゲインを乗算することによって、電流値に変換する。乗算器7bは、演算増幅器7aの出力に対し、PWM回路5から与えられる符号(1または−1)を乗算して、正負の符号を持った検出電流値を出力する。
上記の符号は、モータ200に流れる電流の方向により決まる。図4(a)に示すように、スイッチング素子のうちQ1がオン状態、Q2およびQ3がオフ状態にあり、Q4がPWM信号によりスイッチング動作をしているときは、矢印の経路でモータ200に電流が流れ、モータ200が正転する。この場合、PWM回路5から電流検出部7へ、モータの正転を表す符号「1」が出力される。モータ200が正転することによって、窓が閉じる。
一方、図4(b)に示すように、スイッチング素子のうちQ3がオン状態、Q1およびQ4がオフ状態にあり、Q2がPWM信号によりスイッチング動作をしているときは、矢印の経路でモータ200に電流が流れ、モータ200が逆転する。この場合、PWM回路5から電流検出部7へ、モータの逆転を表す符号「−1」が出力される。モータ200が逆転することによって、窓が開く。
以上のような構成を備えたモータ制御装置100においては、電流検出部7の出力を、電流制御部3へ直接フィードバックするのではなく、ローパスフィルタ8を介して電流制御部3へフィードバックする点が特徴となっている。
先にも述べたように、電流検出部7の出力を電流制御部3へ直接フィードバックすると、電流検出部7の出力は、図6(a)に示されるようにリップルを含んでいるので、電流制御部3はこのリップルの変動を抑制するような電圧指令値を出力する。このため、モータ200に流れる電流、すなわち電流検出抵抗Rに流れる電流は、リップルのない電流となる。その結果、電流検出部7の出力にもリップルが現れなくなるので、バンドパスフィルタ9においては、リップルが抽出されない。したがって、速度算出部11や位置算出部12では、リップルからモータ200の回転速度や回転位置を算出することができなくなる。
しかるに、上述した実施形態によれば、電流検出部7の出力に含まれるリップルをローパスフィルタ8で除去してから、当該出力を電流制御部3へフィードバックするので、電流制御部3はリップルの変動を抑制するような電圧指令値を出力しない。このため、電流検出抵抗Rにはリップルを含むモータ電流が流れ、電流検出部7の出力にリップルが現れる。したがって、このリップルをバンドパスフィルタ9で抽出し、パルス生成回路10でパルスに変換することで、速度算出部11や位置算出部12では、リップルからモータ200の回転速度(=窓の開閉速度)や回転位置(=窓の開閉位置)を算出することが可能となる。その結果、正確な回転速度や回転位置の情報に基づき、モータ200に対する適正なフィードバック制御を行うことができる。
次に、本発明の他の実施形態につき、図7を参照しながら説明する。図7のモータ制御装置101においては、図1の構成にフィルタ制御部13が追加されている。その他の構成は図1と同じであるので、図1と重複する部分の説明は省略する。
本実施形態では、ローパスフィルタ8およびバンドパスフィルタ9がデジタルフィルタから構成されており、各フィルタ8、9の特性が、モータ200の回転速度に応じて、フィルタ制御部13により制御される。以下、その詳細を説明する。
各フィルタ8、9は、初期状態において、図8(a)に示すように、信号通過帯域が低域側に設定されている。モータ200が回転すると、フィルタ制御部13は、電流検出部7から出力される電流の波形を、高速フーリエ変換(FFT)により周波数スペクトルに変換し、この周波数スペクトルを解析することにより、リップルの周波数を抽出する。
モータ200が低速で回転する場合は、リップルの周波数は低く、モータ200が高速で回転する場合は、リップルの周波数は高くなる。そこで、フィルタ制御部13は、リップルの周波数の時間的変化を監視して、モータ200の速度が低速から高速になるに従って、各フィルタ8、9の信号通過帯域を、図8(b)、(c)に示すように、連動して低域側から高域側へ変化させる。
このようにすることで、モータ200の回転速度が小さい場合は、低域側に設定されたフィルタ8、9により、低速回転時のリップルを除去または抽出し、モータ200の回転速度が大きい場合は、高域側に設定されたフィルタ8、9により、高速回転時のリップルを除去または抽出することができる。つまり、モータ200の回転速度に応じた周波数のリップルが、正確に除去・抽出されることになる。
ここでは、フィルタ制御部13が、電流検出部7から出力される電流波形を高速フーリエ変換して、リップルの周波数を抽出することによって、モータ200の回転速度を監視し、回転速度に応じて各フィルタ8、9の特性を変化させた。これに代えて、図9に示すモータ制御装置102のように、フィルタ制御部13が、速度算出部11から回転速度を取得し、当該回転速度に応じて各フィルタ8、9の特性を変化させるようにしてもよい。
本発明では、以上述べた以外にも、種々の実施形態を採用することができる。例えば、上記実施形態では、位置制御部1を備えたモータ制御装置100〜102を例に挙げたが、図10に示すように、位置制御部1を含まない(位置制御を行わない)モータ制御装置103にも、本発明を適用することができる。なお、図10において、図7、図9のフィルタ制御部13を設けてもよいことは勿論である。
また、前記の実施形態では、スイッチング素子Q1〜Q4をPWM信号で駆動する例を挙げたが、PWM信号以外のパルス信号により、スイッチング素子Q1〜Q4を駆動するようにしてもよい。
また、前記の実施形態では、モータ200として、ブラシと整流子を備えた直流モータを例に挙げたが、これ以外の直流モータを制御対象とする装置にも、本発明は適用が可能である。
また、前記の実施形態では、車両のパワーウィンドウ装置に用いられるモータ制御装置を例に挙げたが、前述したように、本発明は、車両の電動パーキングブレーキや、スライドドアあるいはサンルーフの開閉などに用いられるモータ制御装置にも適用が可能であり、さらには、車両以外の用途に用いられるモータ制御装置にも適用することができる。
1 位置制御部(第3の制御部)
2 速度制御部(第1の制御部)
3 電流制御部(第2の制御部)
4 デューティ算出部
5 PWM回路
6 インバータ回路
7 電流検出部
8 ローパスフィルタ(第1のフィルタ)
9 バンドパスフィルタ(第2のフィルタ)
10 パルス生成回路
11 速度算出部
12 位置算出部
13 フィルタ制御部
20 モータ駆動部
30 速度検出部
40 位置検出部
100〜103 直流モータの制御装置
200 直流モータ

Claims (5)

  1. 直流モータに流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部で検出された電流からリップルを除去する第1のフィルタと、
    前記電流検出部で検出された電流からリップルを抽出し、当該リップルに基づいて前記直流モータの回転速度を検出する速度検出部と、
    速度指令値と前記速度検出部で検出された回転速度の値との比較結果に基づいて、電流指令値を出力する第1の制御部と、
    前記電流指令値と前記第1のフィルタから出力される電流の値との比較結果に基づいて、電圧指令値を出力する第2の制御部と、
    前記第2の制御部から出力される電圧指令値に基づいて、前記直流モータを駆動するモータ駆動部と、
    を備えたことを特徴とする直流モータの制御装置。
  2. 請求項1に記載の直流モータの制御装置において、
    前記速度検出部は、
    前記電流検出部で検出された電流からリップルを抽出する第2のフィルタと、
    前記第2のフィルタで抽出されたリップルからパルスを生成するパルス生成回路と、
    前記パルス生成回路で生成されたパルスに基づいて、前記直流モータの回転速度を算出する速度算出部と、
    を有することを特徴とする直流モータの制御装置。
  3. 請求項2に記載の直流モータの制御装置において、
    前記パルス生成回路で生成されたパルスに基づいて、前記直流モータの回転位置を算出する位置算出部と、
    目標位置と前記位置算出部で算出された回転位置との比較結果に基づいて、前記第1の制御部へ前記速度指令値を出力する第3の制御部と、
    をさらに有することを特徴とする直流モータの制御装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の直流モータの制御装置において、
    前記第1のフィルタはローパスフィルタであり、前記第2のフィルタはバンドパスフィルタであることを特徴とする直流モータの制御装置
  5. 請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の直流モータの制御装置において、
    前記第1および第2のフィルタを制御するフィルタ制御部をさらに備え、
    前記フィルタ制御部は、前記直流モータの速度が低速から高速になるに従って、前記第1および第2のフィルタの各信号通過帯域を、連動して低域側から高域側へ変化させることを特徴とする直流モータの制御装置。
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