JP5979774B2 - イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ビームの光軸の位置を補正できる光軸位置補正装置およびイメージング装置に関するものである。
テラヘルツ波帯(0.1〜10THz)は、イメージング、センシング、セキュリティ、通信など多くの分野でその応用性が期待されている。テラヘルツ波は光の直進性を有するとともにプラスチック、紙、ゴム、木材、セラミックなど物質への透過性があり、安全な非破壊検査としての応用が期待されている。テラヘルツ波の発生・検出技術の飛躍的な進歩によって、その分光法であるテラヘルツ分光にも脚光が集まってきており、新しい化学センシング法や非破壊イメージング方法としての可能性が探求されている(非特許文献1)。また、ギガヘルツ(GHz)帯の電波に比べ高い周波数分解能があることから、イメージングの空間分解能や無線通信の通信速度を上げることが可能となる。ションとしてIT応用(無線通信など)、農業・食品応用、セキュリティ応用(隠匿物検査、郵便物非破壊検査など)、バイオ・メディカル応用、環境計測応用、宇宙計測応用、工業応用(LSI不良解析、新材料開発など)の分野が挙げられている。
テラヘルツ分光を用いることで、医薬品の結晶多形(結晶格子の分子配列や構造に違いのある2つ以上の結晶形が存在するもの、非特許文献2、3)の識別が可能で注目されている。この結晶多形の分子配列や構造の違いによって溶解性、形態、吸湿性といった化学的、物理的な安定性が異なるため、水等への溶解挙動が大きく異なり、医薬品の薬効が結晶多形によって大きく変化することが知られている。そのため、結晶多形の問題は、医薬品開発を行う上で不可欠であり、また販売される医薬品の品質管理としても重要な因子である。結晶多形は、通常、粉末X線、固体NMR(Solid-state Nuclear Magnetic Resonance )、示差走査熱計量、フーリエ変換型赤外分光法、近赤外分光法、ラマン分光法等で測定することができるが、解析は複雑でさらに、その二次元的な分布(結晶多形の成分や濃度の分布)を知ることは難しかった。最近では、テラヘルツ波を小さい部分に照射し、マッピングしながら分光することで、結晶多形の二次元分布の定性定量分析を行うことは可能となってきている(非特許文献3、図1)。一般的なテラヘルツ分光はフェムト秒の超短パルスレーザー光などが分光イメージ装置内に導かれ、光伝導アンテナなどでテラヘルツ波に変換される。光伝導アンテナは光伝導スイッチともよばれ、テラヘルツ波の発生器あるいは検出器として用いられる。光伝導アンテナの微小領域に、レンズを用いて光伝導膜をフェムト秒の超短パルスレーザーから光照射し、光伝導膜中の自由電子を励起する。自由電子を加速させるために、電極を設け、電極間に電圧をかけることによって自由電子を加速させ、テラヘルツ電磁波パルスを発生させる。しかし、フェムト秒の超短パルスレーザー光などのビームの光軸の安定性が十分でないため、光伝導膜のアンテナから放出されるテラヘルツ波(パルス)の強度には変動があり、テラへルツ分光イメージにおける定量性の精度は5−10%程度であり、1%以下の精度が求められている。
KATSUHIRO AJITO, YUKO UENO, IEEE TRANSACTIONS ON TERAHERTZ SCIENCE AND TECHNOLOGY, VOL. 1, NO. 1,SEPTEMBER 2011. Pp.293-300.「THz Chemical Imaging for Biological Applications」 テラヘルツ波新産業, 斗内政吉監修,シーエムシー出版,2011年.「結晶多形の最新技術と応用展開‐多形現象の基礎からデータベース情報まで‐」,シーエムシー出版,2005年. Molecular Crystal and Liquid Crystals. VOL 538, 「TerahertzSpectroscopic Imaging of Polymorphic Forms in Pharmaceutical Crystals」 KATSUHIRO AJITO, YUKO UENO, HO-JIN SONG,EMI TAMECHIKA, AND NAOYA KUKUTSU,2011年.
フェムト秒の超短パルスレーザー光などのビームの光軸の安定性が十分でなく、光伝導膜から放出されるテラヘルツ波の強度には変動があるため、テラへルツ分光イメージにおける定量性の精度は5−10%程度であり、1%以下の精度が求められている。つまり、定量精度の高いテラヘルツ波のイメージング装置が求められる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ビームの光軸の位置を補正できる光軸位置補正装置およびイメージング装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、の本発明は、光源から出力されるビームを光学的に処理し処理後のビームを出力する光軸位置補正装置と、前記光軸位置補正装置から出力されるビームにより得られる光を検体に照射する手段と、前記検体を経た光により画像を生成する手段とを備え、前記光軸位置補正装置は、前記光源から出力されるビームを反射させる第1ミラーと、前記第1ミラーで反射したビームの一部を反射し一部を通過させる第1ビームスプリッタと、前記第1ビームスプリッタを通過したビームの光軸の位置を検出する第1検出器と、前記第1ビームスプリッタで反射したビームを反射させる第2ミラーと、前記第2ミラーで反射したビームの一部を反射し一部を通過させる第2ビームスプリッタと、前記第2ビームスプリッタを通過したビームの光軸の位置を検出する第2検出器と、前記第1、第2検出器で検出されるビームの位置が予め定められた位置に一致するように前記第1、第2ミラーの向きをサンプリング周波数以上の速さで制御するフィードバック回路とを備え、前記光軸位置補正装置は、前記第2ビームスプリッタで反射したビームを出力するようになっており、前記第1、第2検出器で検出されるビームの位置が予め定められた位置になった場合には、前記第2ビームスプリッタで反射したビームの光軸の位置が予め定められた位置に一致するように構成されていることを特徴とするテラヘルツ波のイメージング装置をもって解決手段とする。
本発明に係る光軸位置補正装置およびイメージング装置よれば、ビームの光軸の位置を補正することができる。
本実施の形態に係る光軸位置補正装置を含むイメージング装置の構成を示す機能ブロック図である。 光軸位置補正装置11の構成を示す機能ブロック図である。 イメージング装置1および旧来のイメージング装置により得た画像の一例を示す図である。 画像におけるノイズの大きさを測定した結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係る光軸位置補正装置を含むイメージング装置の構成を示す機能ブロック図である。
イメージング装置1は、ここでは、微量の不純物を含む可能性のある錠剤である検体Dの内部の画像を出力する装置であり、いわゆる非破壊検査装置である。
イメージング装置1は、光源2から出力されるビームを光学的に処理し処理後のビームを出力する光軸位置補正装置11と、光軸位置補正装置11から出力されるビームをパルス状の平行光に変換するパルス発生器12と、平行光を検体D内のスポットに集光する集光レンズ13と、検体Dを通過して放射状に広がる光を平行光に変換するコリメートレンズ14と、コリメートレンズ14による変換後の平行光により画像を生成する画像化装置15と、検体Dを収める容器D1を載置するためのステージ16と、検体Dを通過する光の光軸と垂直な方向におけるステージ16の位置を調整するステージ位置調整装置17と、検体Dを通過する光の光軸の方向におけるステージ16の位置を調整するステージ位置調整装置18とを備える。
つまり、イメージング装置1は、光軸位置補正装置11と、光軸位置補正装置11から出力されるビームにより得られる光(集光された光)を検体Dに照射する手段(パルス発生器12および集光レンズ13)と、検体Dを経た光(コリメートレンズ14による変換後の平行光)により画像を生成する手段(コリメートレンズ14および画像化装置15)とを備える。
制御装置3は、画像化装置15で生成される画像や画像を得るためのスペクトルや透過率などを蓄積して記憶し、また、パルス発生器12の動作を制御するものである。
なお、図示しないが、旧来のイメージング装置は、光軸位置補正装置11を備えず、光源2から出力されるビームをパルス発生器12で受光する構成となっている。
図2は、光軸位置補正装置11の構成を示す機能ブロック図である。
光軸位置補正装置11は、光源2から出力されるビームを反射させる第1ミラー111と、第1ミラー111で反射したビームの一部を反射し一部を通過させる第1ビームスプリッタ112と、第1ビームスプリッタ112を通過したビームの光軸の位置を検出する第1検出器113と、第1ビームスプリッタ112で反射したビームを反射させる第2ミラー114と、第2ミラー114で反射したビームの一部を反射し一部を通過させる第2ビームスプリッタ115と、第2ビームスプリッタ115を通過したビームの光軸の位置を検出する第2検出器116と、第1検出器113、第2検出器116で検出されるビームの位置が予め定められた位置に一致するように第1、第2ミラー111、114の向きを制御するフィードバック回路117とを備え、第1検出器113、第2検出器116で検出されるビームの位置が予め定められた位置になった場合には、第2ビームスプリッタ115で反射したビームの光軸の位置が予め定められた位置、(具体的には、パルス発生器12の受光領域の中心点の位置)に一致するように構成されている。
第1、第2ミラー111、114は、例えば、金やアルミナでビームを反射させるものである。
前述のように、光源2から出力されるビームの波長は、例えば、100nm以上であり、このようなビームは、第1ビームスプリッタ112、第2ビームスプリッタ115を通過すると波長が変化する。よって、仮に、第1ビームスプリッタ112を通過したビームを第2ビームスプリッタ115に導き、第2ビームスプリッタ115を通過したビームを出力した場合には、この出力されるビームの波長は、光源2から出力されるビームの波長とは異なってしまう。一方、第1検出器113、第2検出器116は、波長とは関係なく、ビームの光軸の位置を検出すればよい。よって、ここでは、第1ビームスプリッタ112、第2ビームスプリッタ115を通過したビームを、第1検出器113、第2検出器116に導くようにしている。
光軸位置補正装置11は、第2ビームスプリッタ115で反射したビームを出力し、パルス発生器12は、光軸位置補正装置11から出力されるビームをパルス状の平行光に変換する。
第1検出器113、第2検出器116のそれぞれ(以下、検出器という)は、例えば、ビームを受光する受光面を有し、受光面は中心点をもつ。受光面は、中心点を境に、縦横でそれぞれ2分割され、つまり、4分割されている。
イメージング装置1にあっては、検出器により受光されるビームの光軸が中心点にあると、パルス発生器12により受光されるビームの光軸が、パルス発生器12の受光領域の中心点にくるようになっている。そうなっている場合には、画像化装置15で受光される光の位置が画像化に最適な位置と一致するように、予めパルス発生器12の位置、集光レンズ13の位置、コリメートレンズ14の位置、画像化装置15の位置などが調整されている。
しかし、光源2から出力されるビームは、外的要因(温度など)により向きを変えるので、その場合、検出器で受光されるビームの光軸の位置は受光面の中心点にならない。
例えば、光伝導アンテナを利用したパルス発生器12では、受光領域の直径が5μm程度なので、仮に、光軸位置補正装置11がなく、光源2から出力されるビームが向きを変えると、ビームは受光領域から外れてしまう。
そこで、検出器、フィードバック回路117は、以下のように機能する。
検出器は、4分割された各受光面で受光したビームの強度を信号によりフィードバック回路117に通知する。各受光面で受光したビームの強度が互いに等しい場合、ビームの光軸は中心点にあることになる。
第1、第2ミラー111、114のそれぞれ(以下、ミラーという)は、例えば、信号により、直交する2方向のそれぞれの方向(例えば、図2の紙面に平行な方向と垂直な方向)に対する向きを変えることができる(2軸駆動)ようになっている。
フィードバック回路117は、信号により通知される、各受光面で受光したビームの強度が互いに等しくない場合は、信号によりミラーの向きを変えて、ビームの強度が互いに等しくなるようにする。
これにより、検出器により受光されるビームの光軸は、検出器の受光面の中心点に位置することとなる。つまり、光軸位置補正装置11から出力されるビームの光軸は、パルス発生器12の受光領域の中心点に位置することとなる。
なお、ミラーは、1軸駆動としてもよい。例えば、第1ミラー111は、例えば、図2の紙面に平行な方向に対する向きを変えられ、第2ミラー114は、例えば、図2の紙面に垂直な方向に対する向きを変えられるようにしてもよい。
また、光源2から第1検出器113までの距離と、光源2から第2検出器116までの距離を比較すると、後者の方が長い。よって、光源2から出力されたビームの光軸が同じだけ向きを変えたとしても、第2検出器116で受光するビームの光軸のずれの方が、第1検出器113で受光するビームの光軸のずれよりも大きい。よって、まず、第1ミラー111と第1検出器113で粗く光軸調整を行い、その後に、第2ミラー114と第2検出器116で微調整を行うのが好ましい。
また、光源2から第2検出器116までの距離を、光源2からパルス発生器12までの距離に等しくすることで、第2検出器116で受光するビームの光軸がずれていなければ、パルス発生器12で受光するビームの光軸もずれていないことになるので、第2検出器116をそのように配置するのが好ましい。
テラヘルツ波を用いた測定では、通常、1KHzでサンプリングを行うので、ミリ秒のオーダーで、第1、第2ミラー111、114を制御することが重要である。すなわち、サンプリング周波数に応じて、同等かそれ以上の速さで、これらのミラーを制御することにより、パルス発生器12で受光されるビームの光軸の位置を、サンプリング周波数に応じた速さで補正することができる。
図1に戻り、光源2から出力されるビームのパルス幅は、例えば、10フェムト秒(fs)であり、ビームの波長は、100nm以上である。
パルス発生器12は、例えば、光伝導アンテナを利用したものである。パルス発生器12から光軸位置補正装置11へ戻る戻り光は無視できる。つまり、パルス発生器12は励起光のみを利用する。
集光レンズ13から出力される光は、検体D内のスポットに集光される。スポットの大きさは、光の開口数と波長によって定まる。光軸に垂直な方向におけるスポットの大きさは、開口数に反比例し、波長に比例する。光軸の方向におけるスポットの大きさは、開口数の二乗に反比例し、波長に比例する。
パルス発生器12が光伝導アンテナを利用したものである場合、画像化装置15にも光伝導アンテナが利用される。
画像化装置15は、瞬間的には、検体Dのスポットにある成分の特性を反映した光を受光し、この光の強度や位相、つまり、特性を反映した強度や位相を検出する。
具体的には、画像化装置15は、光の強度や位相の時間変化を検出し、得られた時間波形をフーリエ変換し、変換後に得られる、ビームの強度や位相のスペクトルを数値化し、つまり、透過率や吸収率など得る。
画像化装置15に、電気光学結晶、ボロメータ、ショットキーバリアダイオードなどを利用する場合は、分光器を付加し、上記のようにスペクトルを測定する。制御装置3は、スペクトルや透過率などを蓄積して記憶する。
こうして、1つのスポットについて透過率などの値が得られるが、ステージ位置調整装置17は、ステージ16を光軸に垂直な方向に走査させる。
画像化装置15は、走査中のときどきで、つまり、光軸に垂直な方向における複数のスポットの位置で、それも2次元の広がりをもつ複数のスポットの位置で、スポットの値を得る。つまり、画像化装置15は、検体Dについての2次元の画像(透過率の分布画像など)を得る。
例えば、ステージ位置調整装置18は、2次元の画像が得られたら、ステージ16を光軸の方向に走査し、画像化装置15は、光軸の方向における複数の位置で、2次元の画像を得る。つまり、画像化装置15は、検体Dの内部の立体的な画像(いわゆる3次元画像)を得ることができる。
例えば、画像の濃さは、検体Dの透過率を反映し、吸収率は、透過率に相反する。
透過率と透過率については、ランベルト・ベールの法則から、式(1)の関係が成立する。
A=log(T/100)=αLC (1)
ここで、fはビームの周波数、Tは透過率、Aは吸収率、αは吸収係数、Lは検体Dを構成する該当成分の硬さ、Cは同成分の濃度である。
例えば、透過率Tは、スポットのスペクトルから得られる実測値であり、これを式(1)に代入することで、スポットでの吸収率Aが求められる。また、前述のように、ステージ16を走査することで、吸収率Aの2次元や3次元の分布やその中でのピーク値が得られる。これは、該当成分の検体Dでの分布やピーク値を表すものである。こうして、検体Dを構成する各成分の吸収率を表す画像が構成される。
図3は、イメージング装置1および旧来のイメージング装置により得た画像の一例を示す図である。
本実施例においては、光源2から出力されるビームのパルス幅は、10フェムト秒(fs)とし、ビームの波長は、800nmとした。
パルス発生器12、画像化装置15は、低温成長のGaAsから成る光伝導アンテナを利用するものとした。パルス発生器12から出力されるビームは、いわゆるテラヘルツ波とした。集光レンズ13は、プラスチックのものとした。検体Dは、ファモチジンを含む胃薬の錠剤とした。
画像化装置15は、受光した光の強度、位相のそれぞれを示す電流値の時間変化を検出し、得られた時間波形をフーリエ変換するようにした。画像化装置15は、フーリエ変換により得た強度や位相のスペクトルからスポットの透過率を得た。そして、ステージ16を光軸と垂直な方向に走査することで、画像化装置15は、光軸と垂直な方向における透過率の分布を示す画像を得た。
ファモチジンは、主に2つの結晶多形を有し、一方をA型結晶、他方をB型結晶という。本実施例では、B型結晶から作成した2つの錠剤と、ポリエチレンの錠剤の内部をイメージング装置1と旧来のイメージング装置のそれぞれで得た。各錠剤の直径は7mm程度、厚さは1mm程度である。
まず、図3(a)について説明する。
B型結晶は、1.2THzに吸収特性のピークがあり、一方、A型結晶とポリエチレンは1.2THzのビームを吸収しない。よって、光源2から出力されるビームの周波数を1.2THzとすると、B型結晶から作成した2つの錠剤の1つに、A型結晶の不純物が混在している場合、その錠剤の画像においては、その不純物の部分の透過率だけが高く、画像が薄くなる。B型結晶から作成した他方の錠剤の画像には、そのような部分がなく、つまり、A型結晶の不純物が存在していないことになる。ポリエチレンの錠剤の画像は、A型結晶と同様に、1.2THzのビームを吸収しないので、不純物の部分と同様な濃度を全体にもつ画像となる。
一方、旧来のイメージング装置では、例えば、ビームの光軸がずれており、B型結晶から作成した2つの錠剤のいずれの画像においても、不純物が映されなかった。
次に、図3(b)について説明する。
A型結晶は、1.6THzに吸収特性のピークがあり、一方、B型結晶とポリエチレンは1.6THzのビームを吸収しない。よって、光源2から出力されるビームの周波数を1.6THzとすると、B型結晶から作成した2つの錠剤の1つに、A型結晶の不純物が混在している場合、画像においては、その不純物の部分の透過率だけが低く、画像が濃くなる。B型結晶から作成した他方の錠剤の画像には、そのような部分がなく、つまり、A型結晶の不純物が存在していないことになる。ポリエチレンの錠剤の画像は、B型結晶と同様に、1.6THzのビームを吸収しないので、不純物のない方の錠剤の画像と同様な画像となる。
一方、旧来のイメージング装置では、例えば、ビームの光軸がずれており、B型結晶から作成した2つの錠剤のいずれの画像においても、不純物が映されなかった。
すなわち、本実施例の測定の結果、B型結晶から作成した2つの錠剤の1つに、A型結晶の不純物が混在していることがわかり、例えば、画像の濃度を比較することで、不純物の濃度が約1%であることがわかった。
図4は、画像におけるノイズの大きさを測定した結果を示す図である。
図4(a)は、旧来のイメージング装置で検体Dである錠剤の断面を2回画像化し、2回目の画像のノイズを測定したときのものである。図のように、大きなノイズが確認された。
図4(b)は、イメージング装置1で、例えば、ビームが15mm進行したときのずれの角度を10μラジアンより小さくすることで、同じように、2回目の画像のノイズを測定したときのものである。図のように、ノイズが低減され、ノイズの揺らぎも低減されていることが、確認された。
以上のように、本実施の形態においては、光軸位置補正装置11を設けたことで、光源2から出力されるビームの光軸の位置が変動した場合であっても、パルス発生器12の受光領域でビームを受光することができ、そのような場合であっても、検体Dの画像を得ることができる。
なお、集光レンズ13に代えて、パルス発生器12から出力されるビームを反射させ、且つ、検体D内のスポットに集光する軸外放物面鏡を用いてもよい。
また、コリメートレンズ14に代えて、検体Dを通過したビームを反射させ、且つ、平行なパルス状のビームに変換する軸外放物面鏡を用いてもよい。
軸外放物面鏡は、平行光を無収差で焦点(スポット)に集光させる、または、焦点(スポット)から出て放射状に広がるビームを平行光に変換する非球面鏡である。
また、検体Dを通過したビームを画像に変換するのでなく、検体Dで反射したビームを画像に変換してもよい。
1 イメージング装置
2 光源
3 制御装置
11 光軸位置補正装置
12 パルス発生器
13 集光レンズ
14 コリメートレンズ
15 画像化装置
111 第1ミラー
112 第1ビームスプリッタ
113 第1検出器
114 第2ミラー
115 第2ビームスプリッタ
116 第2検出器
117 フィードバック回路
D 検体

Claims (1)

  1. 光源から出力されるビームを光学的に処理し処理後のビームを出力する光軸位置補正装置と、
    前記光軸位置補正装置から出力されるビームにより得られる光を検体に照射する手段と、
    前記検体を経た光により画像を生成する手段と
    を備え、
    前記光軸位置補正装置は、
    前記光源から出力されるビームを反射させる第1ミラーと、
    前記第1ミラーで反射したビームの一部を反射し一部を通過させる第1ビームスプリッ
    タと、
    前記第1ビームスプリッタを通過したビームの光軸の位置を検出する第1検出器と、
    前記第1ビームスプリッタで反射したビームを反射させる第2ミラーと、
    前記第2ミラーで反射したビームの一部を反射し一部を通過させる第2ビームスプリッ
    タと、
    前記第2ビームスプリッタを通過したビームの光軸の位置を検出する第2検出器と、
    前記第1、第2検出器で検出されるビームの位置が予め定められた位置に一致するように前記第1、第2ミラーの向きをサンプリング周波数以上の速さで制御するフィードバック回路と
    を備え、
    前記光軸位置補正装置は、
    前記第2ビームスプリッタで反射したビームを出力するようになっており、
    前記第1、第2検出器で検出されるビームの位置が予め定められた位置になった場合には、前記第2ビームスプリッタで反射したビームの光軸の位置が予め定められた位置に一致するように構成され、
    前記光源から前記第1検出器での距離より前記光源から前記第2検出器までの距離の方が長く、前記第1検出器で検出されるビームの位置の調整を先に行い、前記第2検出器で検出されるビームの位置の調整を後に行う
    ことを特徴とするテラヘルツ波のイメージング装置。
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