JP5977167B2 - 放射線断層撮影装置 - Google Patents

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Description

本発明は、放射線断層撮影における空間分解能を向上させる技術に関する。
放射線検出器に設けられたコリメータ(collimator)部の開口を、遮蔽物などで一部覆い、その開口を狭くすることで、放射線断層撮影における空間分解能の改善が可能であることが知られている。また、その具体的な手法として、放射線検出器の表面に、検出素子の縁部を覆うように「絞り」を配置する方法が提案されている(特許文献1,要約参照)。この「絞り」は、放射線源から照射される放射線の広がり方向や放射線源の回転軸方向(z軸方向)に延びる帯状体を組み合わせて構成されている。
特開2005−526967号公報
ところで、放射線検出器を構成する検出素子の検出面を部分的に覆うと、空間分解能は向上するが、その分、放射線利用効率は低下する。そのため、放射線断層撮影において、この手法を常に用いて空間分解能を高いままに維持することは、被曝の観点からは望ましくない。
そこで、実際には、放射線利用効率を犠牲にしてもより高い空間分解能が必要であるときだけ、この手法により空間分解能を向上させ、それ以外は通常のままで撮影を行うようにすることが考えられる。つまり、「絞り」を必要に応じて着脱させる方法が考えられる。
しかしながら、上記のような帯状体を組み合わせて構成された「絞り」を着脱させるには、大掛かりで複雑な着脱機構が必要になり、コスト(cost)的にもスペース(space)的にも不利である。また、正確な位置合せも容易でない。そのため、この「絞り」を着脱する方法は、放射線断層撮影における空間分解能の切換えには不向きである。
このような事情により、簡単な構成で放射線断層撮影における空間分解能の切換えを可能にする技術が望まれている。
本発明は、高空間分解能な画像を得たいときに、放射線焦点の位置を通常の基準位置からずらすことで、コリメータ板によって形成される実効的な放射線入射開口幅を小さくし、放射線断層撮影における空間分解能を高める手法を提案するものである。
第1の観点の発明は、
放射線源と、
前記放射線源と対向して配置されており、複数の放射線検出素子がチャネル(channel)方向に配設された放射線検出器と、
前記放射線検出器の検出側において、前記複数の放射線検出素子をチャネル方向に区分するように立設された複数のコリメータ板と、
前記放射線源及び放射線検出器を回転軸を中心に回転させて対象の放射線断層撮影を行う撮影手段と、
前記放射線断層撮影により得られた投影データ(data)に基づいて画像再構成を行う再構成手段とを備えた放射線断層撮影装置において、
前記放射線断層撮影を行う際における前記放射線源の放射線焦点の位置を設定する設定手段であって、前記放射線焦点の位置を、前記放射線焦点から発生され、前記コリメータ板により形成される開口を通って、前記放射線検出素子に入射する放射線のチャネル方向のビーム(beam)幅が、相対的に広くなる第1の位置と、相対的に狭くなる第2の位置とに切換え可能に設定する設定手段を備え、
前記再構成手段は、前記設定された放射線焦点の位置に対応した画像再構成処理を行う、放射線断層撮影装置を提供する。
第2の観点の発明は、
前記設定された放射線焦点の位置に対応した画像再構成処理が、前記投影データを該放射線焦点の位置に向けて逆投影する処理である、上記第1の観点の放射線断層撮影装置を提供する。
第3の観点の発明は、
前記設定手段が、高空間分解能撮影モード(mode)の選択に応答して、前記放射線焦点の位置を前記第2の位置に設定する、上記第1の観点または第2の観点の放射線断層撮影装置を提供する。
第4の観点の発明は、
前記第2の位置が設定されたときの放射線焦点の大きさは、前記第1の位置が設定されたときの放射線焦点の大きさより小さい、上記第3の観点の放射線断層撮影装置を提供する。
第5の観点の発明は、
前記放射線焦点の位置の切換え時における該位置の最大変化幅が、5mm以上、100mm以下である、上記第1の観点から第4の観点のいずれか一つの観点の放射線断層撮影装置を提供する。
第6の観点の発明は、
前記最大変化幅が、10mm以上、50mm以下である、上記第5の観点の放射線断層撮影装置を提供する。
第7の観点の発明は、
前記放射線焦点の位置の切換え時における前記ビーム幅の最大変化率が、10%以上、90%以下である、上記第1の観点から第4の観点のいずれか一つの観点の放射線断層撮影装置を提供する。
第8の観点の発明は、
前記最大変化率が、30%以上、70%以下である、上記第7の観点の放射線断層撮影装置を提供する。
第9の観点の発明は、
前記放射線焦点の位置の切換え時における、前記放射線検出器の検出面と前記放射線焦点から前記中心軸を通って延びる放射線中心線との交差位置の最大移動量が、前記放射線検出素子の5個分以上、100個分以下である、上記第1の観点から第4の観点のいずれか一つの観点の放射線断層撮影装置を提供する。
第10の観点の発明は、
前記最大移動量が、前記放射線検出素子の10個分以上、50個分以下である、上記第9の観点の放射線断層撮影装置を提供する。
上記観点の発明によれば、放射線焦点の位置を切り換えるだけで、放射線検出素子に入射する放射線のビーム幅を変えることができる。また、放射線焦点の位置の切換えによりデータ収集系のジオメトリ(geometry)が変化することによる影響に対しては、画像再構成を行う際に、投影データの逆投影方向を修正するというソフト(software)上の変更のみで対処することができる。その結果、簡単な構成で放射線断層撮影における空間分解能の切換えが可能になる。
発明の実施形態に係るX線CT(Computed Tomography)装置の構成を概略的に示す図である。 X線管の構成を概略的に示す図である。 X線検出器及びコリメータ部の構成を概略的に示す図である。 第1のX線焦点設定時の実効的なX線入射開口幅を示す図である。 第2のX線焦点設定時の実効的なX線入射開口幅を示す図である。 X線CT装置のジオメトリの具体例を示す図である。 本実施形態に係るX線CT装置における処理の流れを示すフロー(flow)図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係るX線CT装置の構成を概略的に示す図である。
図1に示すように、X線CT装置1は、X線管2と、X線検出器3と、アパーチャ(aperture)4と、コリメータ部5と、スキャン(scan)条件設定部6と、スキャン制御部7と、画像再構成部8とを有している。
X線管2及びX線検出器3は、撮影空間を挟み、互いに対向して配置されている。X線管2及びX線検出器3は、撮影空間の中心であるアイソセンタ(iso-center)ISOを回転軸として回転可能に支持されている。被検体9は、不図示のテーブル(table)に載置され、撮影空間内に配置される。なお、ここでは、X線管2及びX線検出器3の回転軸方向をz軸方向、鉛直方向をy軸方向、z軸方向及びy軸方向に垂直な水平方向をx軸方向とする。
アパーチャ4は、X線管2から発生するX線をファンビーム(fan beam)に成形する。なお、アパーチャ4は、X線管2のX線焦点の位置や大きさが変化したとき、その開口の位置や幅を調整することにより、X線を一定のファンビームに成形することができる。なお、ここでは、このファンビームの円弧状の広がり方向をチャネル方向chとする。
X線検出器3は、アパーチャ4で成形され、被検体9を透過したX線を検出し、検出面上の各位置についてX線強度に応じた信号を出力する。
コリメータ部5は、X線検出器3の検出面側に設置されており、X線検出器3に散乱X線が入射するのを防止するためのペイシェント・コリメータ(patient collimator)である。
スキャン条件設定部6は、操作者の操作に応じて、X線CTスキャンを行う際のスキャン条件を設定する。スキャン条件には、撮影部位、X線管2の管電圧及び管電流、スキャン範囲等が含まれる。本例では、設定するスキャン条件に、撮影モードが含まれる。撮影モードは、通常分解能モードと、高分解能モードとのいずれかが選択可能である。
スキャン制御部7は、アパーチャ4の開口、X線管2及びX線検出器3の回転、X線管2からのX線の発生等を制御して、X線CTスキャンを実施させる。
画像再構成部8は、X線CTスキャンの実施により、X線検出器5の出力から得られた複数ビュー(view)の投影データに基づいて、画像再構成を行う。
なお、スキャン条件設定部6、スキャン制御部7、及び画像再構成部は、例えば、コンピュータ(computer)に所定のプログラム(program)を実行させることにより、実現される。
以下、X線管2、X線検出器3、コリメータ部5、スキャン制御部7、及び画像再構成部8について、さらに詳しく説明する。
図2は、X線管2の構成を概略的に示す図である。
図2に示すように、X線管2は、真空度の高い不図示のハウジング(housing)内に、回転陽極21と、第1のフィラメント(filament)陰極22と、第2のフィラメント陰極23とを有している。回転陽極21と第1のフィラメント陰極22との間に電圧が印加されると、第1のフィラメント陰極22から電子線が出射して回転陽極21に衝突し、その衝突領域に第1のX線焦点f1が形成される。同様に、回転陽極21と第2のフィラメント陰極23との間に電圧が印加されると、第2のフィラメント陰極23から電子線が出射して回転陽極21に衝突し、その衝突領域に第2のX線焦点f2が形成される。x軸方向において、第1のX線焦点f1の位置は、回転陽極21の中心と略同じ位置であり、第2のX線焦点f2の位置は、回転陽極21の中心から所定距離だけずれた位置である。
スキャン制御部7は、回転陽極21と第1及び第2のフィラメント陰極22,23との間の印加電圧を制御することにより、X線CTスキャンを行う際のX線焦点を、第1のX線焦点f1と第2のX線焦点f2とに選択的に切り換えて設定することができる。本例では、スキャン制御部7は、設定された撮影モードに応じて、X線焦点を切り換える。すなわち、撮影モードとして通常分解能モードが設定されているときは、X線CTスキャンを行う際のX線焦点として第1のX線焦点f1を設定する。また、撮影モードとして高分解能モードが設定されているときは、X線CTスキャンを行う際のX線焦点として第2のX線焦点f2を設定する。
図3は、X線検出器3及びコリメータ部5の構成を概略的に示す図である。
X線検出器3は、図3に示すように、チャネル方向およびz軸方向にマトリクス(matrix)状に配列された複数のX線検出素子31により構成されている。X線検出器3の検出面は、この検出面上の各位置での法線がすべてX線管2を向くように、湾曲して形成されている。X線検出素子31の検出面は、矩形状である。X線検出素子31は、例えば、シンチレータ(scintillator)及びフォトダイオード(photo-diode)により構成されている。
また、コリメータ部5は、図3に示すように、X線検出素子31をチャネル方向に区分するように設けられた複数のコリメータ板51により構成されている。コリメータ板51の板面は、略矩形状であり、X線管2に向かう方向と略平行である。コリメータ板51は、例えば、タングステン(tungsten)やモリブデン(molybdenum)などの重金属により構成されている。
ところで、一般的に、コリメータ板51の板面とX線検出素子31へ入射するX線の入射方向とが成す角度を、スキュー角(skew angle)という。スキュー角が大きくなると、X線検出素子へ入射するX線のビーム幅は小さくなる。コリメータ板51の板面は、その板面の傾きのばらつきによる影響を抑えるため、意図的に、X線焦点fからの放射方向に対して微小なスキュー角が形成されるよう、立設することが多い。本例では、コリメータ板51は、第1のX線焦点f1からの放射方向に対して、微小なスキュー角が形成されるように立設されている。
図4は、通常分解能モードでの実効的なX線入射開口幅を示す図である。なお、実効的なX線入射開口幅は、コリメータ板51により形成される開口を通って、X線検出素子31の検出面に入射するX線のチャネル方向のビーム幅を意味する。
通常分解能モードM1では、X線CTスキャンを行う際のX線焦点として、第1のX線焦点f1が設定される。この場合、図4に示すように、コリメータ板51の板面と第1のX線焦点f1からの放射方向u1とで成す第1のスキュー角θ1は、微小である。すなわち、第1のX線焦点f1から放射されたX線のうち、コリメータ板51により遮蔽されるX線の割合は、非常に小さい。つまり、第1のX線焦点f1設定時の実効的なX線入射開口幅A1は、検出素子開口幅dと略同じになり、入射X線ビーム幅が検出素子開口幅dと略同じになる。
図5は、高分解能モードでの実効的なX線入射開口幅を示す図である。
高分解能モードM2では、X線CTスキャンを行う際のX線焦点として、第2のX線焦点f2が設定される。この場合、図5に示すように、コリメータ板51の板面と第2のX線焦点f2からの放射方向u2とで成す第2のスキュー角θ2は、第1のスキュー角θ1よりも大きくなる。すなわち、第2のX線焦点f2から放射されたX線のうち、コリメータ板51により遮蔽されるX線の割合は、第1のX線焦点f1のときよりも多くなる。つまり、第2のX線焦点f2設定時の実効的なX線入射開口幅A2は、検出素子開口幅dより大幅に小さくなり、入射X線ビーム幅が、通常分解能モードM1のときよりも小さくなる。
このように、複数のコリメータ板51と第1及び第2のX線焦点f1,f2との幾何学的位置関係により、個々のX線検出素子31に対する実効的なX線入射開口幅Aを、X線焦点fの位置の切換えによって変化させることができる。
画像再構成部8は、画像再構成処理において、例えば、3次元逆投影法を用いる。画像再構成処理は、X線CTスキャンを行った際のX線焦点の位置を考慮して行う。すなわち、第1のX線焦点f1設定時には、再構成空間において、各ビューの投影データを、投影データが収集されたときの第1のX線焦点f1の位置に向けて逆投影する。一方、第2のX線焦点設定時には、再構成空間において、各ビューの投影データを、投影データが収集されたときの第2のX線焦点f2の位置に向けて逆投影する。
なお、このようなX線焦点の位置に対応した画像再構成処理は、当該処理のアルゴリズム(algorism)上において、X線検出器3の検出面とX線焦点fからアイソセンタISOを通って延びるX線中心線Lとの交差位置Cを、X線焦点fの設定に応じて切り換えることで実現できる。
また、画像再構成処理を行う際には、逐次近似法を応用した手法を用いてもよい。撮影モードとして高分解能モードM2が選択されたときは、X線利用効率が低下するが、当該手法を用いることで、照射するX線線量を増大させることなく、画像ノイズ(noise)を抑えて、高空間分解能な撮影を行うことが可能になる。
ここで、X線CT装置1のジオメトリの具体例を示す。
図6は、X線CT装置1のジオメトリの具体例を示す図である。
第1のX線焦点f1のチャネル方向における位置は、回転陽極21のチャネル方向におけるセンタと同じ位置である。
第1のX線焦点f1とX線検出器3の検出面におけるチャネル方向のセンタとの距離FDを、949mmとする。第1のX線焦点f1とアイソセンタISOとの距離FIを、541mmとする。
X線検出素子31の検出面は、略正方形状とし、その寸法を、1.2mm角とする。すなわち、X線検出素子31のチャネル方向及びz軸方向の配列間隔DPを、それぞれ1.2mmとする。また、X線検出素子31のチャネル方向及びz軸方向の配列数を、912個×32個とする。
コリメータ板51の寸法は、z方向の幅Czが32〜40mm、高さ方向の幅Chが7.6mm、板厚Ctが0.2mmとする。このとき、コリメータ板51のチャネル方向の配列間隔CPは、1.2mmである。また、隣同士のコリメータ板51で形成される検出素子開口幅dは、1.0mmである。
上記構成の場合、第1のX線焦点f1設定時の実効的なX線入射開口幅A1は、略1.0mmである。
ここで、例えば、第2のX線焦点f2設定時の実効的なX線入射開口幅A2が、第1のX線焦点f1設定時の実効的なX線入射開口幅A1の半分、すなわち0.5mmとなるように設計する場合、以下のようになる。
第1のX線焦点f1設定時の第1のスキュー角θ1が、例えば10′(分)であったとすると、第2のX線焦点f2設定時の第2のスキュー角θ2は、次式により、3.764°(度)となる。
θ2=atan((d−A2)/Ch)
=atan((1−0.5)/7.6)
=3.764°
このとき、第1のX線焦点f1と第2のX線焦点f2とのチャネル方向における距離F12は、次式により、約36mmとなる。
F12=FI×tan(θ2)
=541×tan(3.76°)
=35.592mm
また、第1のX線焦点f1設定時におけるX線検出器3の検出面とX線焦点からアイソセンタISOを通って延びるX線中心線Lとの交差位置C1と、第2のX線焦点f2設定時の同交差位置C2との距離C12は、次式により、約27mmとなる。
C12=(FD−FI)×tan(θ2)
=(949−541)×tan(3.76°)
=26.842mm
なお、上記具体例はあくまで一例であり、撮影モードの切換えによる空間分解能の違いが有意に生じるような設計であれば、如何なるものであってもよい。
実際には、例えば、現行のX線CT装置の標準的な仕様を基準にした場合、X線焦点切換え時のその位置の最大変化幅は、一般的に、5mm以上、100mm以下であり、望ましくは、10mm以上、50mm以下である。また、X線焦点切換え時の入射X線のビーム幅の最大変化率、すなわち実効的なX線入射開口幅の最大変化率は、一般的に、10%以上、90%以下であり、望ましくは、30%以上、70%以下である。また、X線焦点切換え時におけるX線検出器3の検出面とX線焦点fからアイソセンタISOを通って延びるX線中心線Lとの交差位置Cの最大移動量は、一般的に、X線検出素子31の5個分以上、100個分以下であり、望ましくは、10個分以上、50個分以下である。
これより、本実施形態に係るX線CT装置における処理の流れについて説明する。
図7は、本実施形態に係るX線CT装置における処理の流れを示すフロー図である。
ステップ(step)S1では、スキャン条件を設定する。設定するスキャン条件には、撮影モードが含まれる。
ステップS2では、設定された撮影モードに応じて、X線焦点の位置を第1および第2の位置のいずれかに設定する。
ステップS3では、設定されたスキャン条件に従って、X線CTスキャンを行う。
ステップS4では、得られた投影データに基づいて、設定されたX線焦点の位置を考慮して、画像再構成を行う。再構成画像は、必要に応じて、表示、ハードコピー(hardcopy)、データ出力等される。
以上、本実施形態によれば、X線焦点fの位置を切り換えるだけで、X線検出素子31に入射するX線のビーム幅を変えることができる。また、X線焦点の位置の切換えによりデータ収集系のジオメトリが変化することによる影響に対しては、画像再構成を行う際に、投影データの逆投影方向を修正するというソフト上の変更のみで対処することができる。その結果、簡単な構成でX線CTスキャンにおける空間分解能の切換えが可能になる。そして、低コストで、ハード面での大きな変更なしに、X線CT装置に、空間分解能の切換え機能を組み込むことができる。
なお、発明は、上記実施形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の変形が可能である。
例えば、X線焦点fの切換えは、フィラメント陰極から出射した電子線を、電界や磁界を用いて偏向することにより行ってもよい。
また、X線焦点の位置は、選択的な切換えだけでなく、所望の位置に連続的に変更できるようにしてもよい。
また、X線焦点の大きさは、X線焦点の位置に応じて変更してもよい。例えば、X線焦点の大きさを、第1のX線焦点設定時には大きく、第2のX線焦点設定時には小さくしてもよい。これにより、高分解能モードでの撮影時の空間分解能をさらに高くすることができる。
また、上記実施形態は、X線CT装置であるが、発明は、X線CT装置とPETまたはSPECTとを組み合わせたPET−CT装置やSPECT−CT装置などにも適用可能である。
1 X線CT装置
2 X線管
3 X線検出器
4 アパーチャ
5 コリメータ部
6 スキャン条件設定部
7 スキャン制御部
8 画像再構成部
9 被検体
21 回転陽極
22 第1のフィラメント陰極
23 第2のフィラメント陰極
31 X線検出素子
51 コリメータ板
f1 第1のX線焦点
f2 第2のX線焦点
θ1 第1のスキュー角
θ2 第2のスキュー角
d 検出素子開口幅
A1 第1のX線焦点設定時の実効的なX線入射開口幅
A2 第2のX線焦点設定時の実効的なX線入射開口幅
ISO アイソセンタ

Claims (10)

  1. 放射線源と、
    前記放射線源と対向して配置されており、複数の放射線検出素子がチャネル方向に配設された放射線検出器と、
    前記放射線検出器の検出側において、前記複数の放射線検出素子をチャネル方向に区分するように立設された複数のコリメータ板と、
    前記放射線源及び放射線検出器を回転軸を中心に回転させて対象の放射線断層撮影を行う撮影手段と、
    前記放射線断層撮影により得られた投影データに基づいて画像再構成を行う再構成手段とを備えた放射線断層撮影装置において、
    前記放射線断層撮影を行う際における前記放射線源の放射線焦点の位置を設定する設定手段であって、前記放射線焦点の位置を、前記放射線焦点から発生され、前記コリメータ板により形成される開口を通って、前記放射線検出素子に入射する放射線のチャネル方向のビーム幅が、相対的に広くなる第1の位置と、相対的に狭くなる第2の位置とに切換え可能に設定する設定手段を備え、
    前記再構成手段は、前記設定された放射線焦点の位置に対応した画像再構成処理を行う、放射線断層撮影装置。
  2. 前記設定された放射線焦点の位置に対応した画像再構成処理は、前記投影データを該放射線焦点の位置に向けて逆投影する処理である、請求項1に記載の放射線断層撮影装置。
  3. 前記設定手段は、高空間分解能撮影モードの選択に応答して、前記放射線焦点の位置を前記第2の位置に設定する、請求項1または請求項2に記載の放射線断層撮影装置。
  4. 前記第2の位置が設定されたときの放射線焦点の大きさは、前記第1の位置が設定されたときの放射線焦点の大きさより小さい、請求項3に記載の放射線断層撮影装置。
  5. 前記放射線焦点の位置の切換え時における該位置の最大変化幅は、5mm以上、100mm以下である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の放射線断層撮影装置。
  6. 前記最大変化幅は、10mm以上、50mm以下である、請求項5に記載の放射線断層撮影装置。
  7. 前記放射線焦点の位置の切換え時における前記ビーム幅の最大変化率は、10%以上、90%以下である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の放射線断層撮影装置。
  8. 前記最大変化率は、30%以上、70%以下である、請求項7に記載の放射線断層撮影装置。
  9. 前記放射線焦点の位置の切換え時における、前記放射線検出器の検出面と前記放射線焦点から前記中心軸を通って延びる放射線中心線との交差位置の最大移動量は、前記放射線検出素子の5個分以上、100個分以下である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の放射線断層撮影装置。
  10. 前記最大移動量は、前記放射線検出素子の10個分以上、50個分以下である、請求項9に記載の放射線断層撮影装置。
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