JP5975064B2 - 光ファイバ温度分布測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、後方ラマン散乱光を利用した光ファイバ温度分布測定装置に関し、詳しくは、温度の校正に関するものである。
光ファイバをセンサとして用いた分布型測定装置の一種に、光ファイバに沿った温度分布を測定するように構成された温度測定装置がある。この技術は光ファイバ内で発生する後方散乱光を利用している。
後方散乱光には、レイリー散乱光、ブリルアン散乱光、ラマン散乱光などがあるが、温度測定には温度依存性の高い後方ラマン散乱光が利用され、この後方ラマン散乱光を波長分波して測定を行う。後方ラマン散乱光には、入射光の波長に対して短い波長側に発生するアンチストークス光ASと、長い波長側に発生するストークス光STがある。
光ファイバ温度分布測定装置は、これらアンチストークス光の強度Iasとストークス光の強度Istとを測定してその強度比から温度を算出し、光ファイバに沿った温度分布を表示するものであり、プラント設備の温度管理、防災関連の調査・研究、発電所や大型建設物の空調関連などの分野で利用されている。
図5は、光ファイバ温度分布測定装置の基本構成例を示すブロック図である。図5において、光源1は光分波器2の入射端に接続され、光分波器2の入出射端には光ファイバ3が接続され、光分波器2の一方の出射端には光フィルタ4を介して光電変換器(以下O/E変換器という)5stが接続され、光分波器2の他方の出射端には光フィルタ4を介してO/E変換器5asが接続されている。
O/E変換器5stの出力端子はアンプ6stおよびA/D変換器7stを介して演算制御部8に接続され、O/E変換器5asの出力端子にはアンプ6asおよびA/D変換器7asを介して演算制御部8に接続されている。なお、演算制御部8は、パルス発生部9を介して光源1に接続されている。
光源1としてはたとえばレーザダイオードが用いられ、パルス発生部9を介して入力される演算制御部8からのタイミング信号に対応したパルス光を出射する。光分波器2は、その入射端に光源1から出射されたパルス光が入射され、その入出射端から出射されたパルス光を光ファイバ3に出射し、光ファイバ3内で発生した後方ラマン散乱光をその入出射端から入射してストークス光とアンチストークス光に波長分離する。光ファイバ3の入射端には光分波器2から出射されたパルス光が入射され、光ファイバ3内で発生した後方ラマン散乱光はその入射端から光分波器2に向けて出射される。
O/E変換器5stおよび5asとしてはたとえばフォトダイオードが用いられ、O/E変換器5stには光フィルタ4の一方の出射端から出射されたストークス光が入射され、O/E変換器5asには光フィルタ4の他方の出射端から出射されたアンチストークス光が入射されて、それぞれ入射光に対応する電気信号を出力する。
アンプ6stおよび6asは、O/E変換器5stおよび5asから出力された電気信号をそれぞれ増幅する。A/D変換器7stおよび7asは、アンプ6stおよび6asから出力された信号をそれぞれディジタル信号に変換する。
演算制御部8は、A/D変換器7stおよび7asから出力されたディジタル信号に基づいて後方散乱光の2成分、すなわち、ストークス光とアンチストークス光の強度比から温度を演算し、その時系列に基づいて光ファイバ3に沿った温度分布を表示手段(図示せず)に表示する。なお、演算制御部8にはあらかじめ、強度比と温度の関係がテーブルや式の形で記憶されている。また、演算制御部8は、光源1にタイミング信号を送り、光源1から出射される光パルスのタイミングを制御する。
温度分布測定の原理を説明する。ストークス光およびアンチストークス光の信号強度を光源1における発光タイミングを基準にした時間の関数として表すと、光ファイバ3中の光速が既知であるので、光源1を基準にして光ファイバ3に沿った距離の関数に置き換えることができる。すなわち、横軸を距離とし、光ファイバの各距離地点で発生したストークス光およびアンチストークス光の強度、つまり距離分布とみなすことができる。
一方、アンチストークス光強度Iasとストークス光強度Istはいずれも光ファイバ3の温度に依存し、さらに、両光の強度比Ias/Istも光ファイバ3の温度に依存する。したがって、強度比Ias/Istが分かればラマン散乱光が発生した箇所の温度を知ることができる。ここで、強度比Ias/Istは距離xの関数Ias(x)/Ist(x)であるから、この強度比Ias(x)/Ist(x)から光ファイバ3に沿った温度分布T(x)を求めることができる。
図6は従来の光ファイバ温度分布測定装置の一例を示すブロック図であり、図5と共通する部分には同一の符号を付けている。
図6において、光分波器2と光ファイバ3との間には数十m巻回された光ファイバよりなる温度基準部10がコネクタ接続部14を介して設けられていて、この温度基準部10には実際の温度を測定するためのたとえば白金測温抵抗体よりなる温度計11が設けられている。この温度計11の出力信号は、演算制御部8に入力されている。なお、温度センサとして用いる光ファイバ3の近傍にも、実際の温度を測定するためのたとえば白金測温抵抗体よりなる基準温度計12が設けられている。
このような構成において、被測定点の温度T(K)は、アンチストークス光(AS)とストークス光(ST)との強度比に基づき、(1)式で求められる。
T:被測定点の温度[K]
0:温度基準部10の温度[K]
h:プランク定数(6.626×10-34 Js)
c:光速[m/s]
Δν0:温度基準部10のラマンシフト波数[/m]
k:ボルツマン定数(1.38×10-23 JK-1
R(T):被測定点のAS光強度IasとST光強度Istの比(Ias/Ist)
R(T0):温度基準部10のAS光強度IasとST光強度Istの比(Ias/Ist)
このような構成により、原理的に温度基準部10の温度と光の強度を測定することで、光ファイバ3上の任意の点の温度が求まる。
実際の測定においては、光源1の波長、光フィルタ4の特性、O/E変換器5stおよび5asの特性、基準温度計12の誤差、コネクタ接続点・融着接続点の特性、光ファイバ3毎の特性等の変化や機器・部品毎の差異があり、高確度な温度測定のためにはそれらを考慮する必要がある。
そこで、たとえば特許文献1に記載されている装置では、式(2)および(3)に基づいて温度オフセットと温度倍率に関係するシフト波数を補正し、高確度な温度Tcを求めている。
T:被測定点の校正前の温度[K]
c:被測定点の校正後の温度[K]
1:基準温度計12で測定した基準温度値(真値)[K]
2:基準温度計12で測定した基準温度値(真値)[K]
1 :基準温度T1のときの補正前の本装置による測定温度値[K]
2 :基準温度T2のときの補正前の本装置による測定温度値[K]
Δν0:温度基準部10のラマンシフト波数[/m]
Δν:被測定ファイバ3の真のラマンシフト波数[/m]
ところが、実際にはこれら温度オフセットT1 とシフト波数Δνに加え、ストークス光とアンチストークス光の波長の違いによる被測定ファイバ3の長手方向における損失差を考慮する必要がある。上記(1)式から被測定ファイバ3の長手方向における損失差を考慮した補正式に書き換えると次式(4)となる。
L:本装置における出射端から被測定点までの距離[m]
R(T,L):任意距離Lの被測定点におけるAS光強度IasとST光強度Istの比(Ias/Ist)
α:ST光とAS光の損失差の補正値[dB/km]
この(4)式において、補正値αを正しく設定しないと被測定ファイバ3の長手方向における温度誤差を生じるが、真の補正値αはファイバ毎に異なる可能性がある。なお、温度基準部10のファイバについては予め正しく補正されているものとする。
これらから明らかなように、温度校正を行うのにあたっては、温度オフセットT1 、シフト波数Δν、損失差αの3つのパラメータを正確に求めることが必要となる。これらの校正パラメータを求めるためには、被測定ファイバ3中に既知の温度(真値)が3点以上必要となる。
図7は、3点温度校正のパターン例図である。温度3点(T1,2,3)が既知の場合における校正可能なパターンとしては、図7(A)に示すケース1と、図7(B)に示すケース2の2つが考えられる。
まず、図7(A)に示すケース1は、既知の温度3点の全ての位置が異なり、かつ3点のうち2点以上温度が異なる場合である。そして、図7(B)に示すケース2は、既知の温度3点のうち2点以上位置が異なり、かつ同じ位置の2点は温度が異なる場合である。
図8は、3点温度校正パターンの詳細分類図である。図8に示すように、ケース1は最低1回測定すればよいが、ケース2は被測定ファイバ3の温度を変えて最低2回の測定が必要となる。これらケース1と2をさらに細かく分類すると、それぞれケース1−1、1−2、2−1、2−2の2つに分かれる。
従来、これらの温度校正は、温度オフセットT1’とシフト波数Δνおよび損失差αについて、それぞれ個別に行っていた。
しかし、これら3つの校正パラメータは相互に依存するため、他のパラメータに依存しない環境を逐次構築しながら、校正を進める必要がある。
図9(A),(B)は、それぞれ従来から光ファイバ温度分布測定装置で行われている温度校正手順の一例を示すフローチャートである。
図9(A)では、まず損失差αを調整する(ステップS1)。損失差αの調整にあたっては異なる位置の温度が既知でなければならず、純粋な損失差αを求めるのにあたってはシフト波数Δνの影響を排除するために2ヵ所の温度を同じにする必要があるが、実際には2ヵ所の温度が同じになる環境を構築できるケースは極めて少ない。
このようにして正確な損失差αが求まると、その損失差αでの参照温度T1に対する温度オフセットT1’を(4)式に基づいて再計算する(ステップS2)。
そして、さらに異なる既知の参照温度T2と光ファイバ温度分布測定装置による測定値T2’が得られると、(3)式より正確なシフト波数Δνを求めることができる(ステップS3)。
任意の被測定点における校正温度Tcは、(2)式から求めることができる。図9(A)の校正手順によれば、図8のケース1−2およびケース2−2のパターンにおける校正が可能となる。
図9(B)では、まずシフト波数Δνを調整する。正確なシフト波数Δνを得るためには、損失差αの影響がほぼ無視できるファイバ近端で温度を変えて2回測定する必要がある。温度の異なる2点のパラメータT1,、T2(T1’、T2’)から(3)式より正確なシフト波数Δνを求めることができる(ステップS1、S2)。
これにより、ファイバ近端は(2)式で温度校正される。被測定ファイバ3の正確なシフト波数Δνと温度オフセットが求まると、もう1ヵ所(ファイバ遠端が望ましい)の既知の参照温度T3から光ファイバ温度分布測定装置による測定温度T3’が参照温度T3と一致するように調整することで損失差αが補正される(ステップS3)。
図9(B)の校正手順によれば、ファイバ近端で温度を変えるという条件付で、図8のケース2−2のパターンでのみ校正可能となる。
特開2012−27001号公報
しかし、従来の構成に基づく温度校正は、以下に示す3つの校正パラメータ、
1)シフト波数
2)ストークス光STとアンチストークス光ASとの損失差
3)オフセット
を順番に校正しなければならず、作業効率が非常に悪いという問題がある。
また、それぞれの校正パラメータが相互依存するため、他のパラメータの影響を排除できるような環境を構築する必要があり、校正可能なパターンには大きな制約が存在するという課題もある。
本発明は、これらの課題を解決するもので、その目的は、校正手順を意識することなく測定温度と参照温度から一度に各校正パラメータの最適値を求めることにより温度校正の作業効率を改善するとともに、各校正パラメータの相互依存による校正可能なパターンの制約を解消して様々な校正パターンで温度校正が行える光ファイバ温度分布測定装置を提供することにある。
このような課題を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
光ファイバをセンサとして用い、ラマン後方散乱光を利用して前記光ファイバに沿った温度分布を測定するように構成された光ファイバ温度分布測定装置において、
被測定点における測定温度値と参照温度値に基づき所定の校正パラメータを連動して変化させることにより測定温度の校正値を真値に収束させるのにあたり、
前記所定の校正パラメータとして、温度オフセットとシフト波数およびストークス光とアンチストークス光の波長の違いによる前記光ファイバの長手方向における損失差の3つのパラメータを用い、前記損失差を変化させてそれに連動してシフト波数とオフセットを変化させることにより得られる校正温度と参照温度値との温度差をモニタしながらこの温度差を0に収束させることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、
光ファイバをセンサとして用い、ラマン後方散乱光を利用して前記光ファイバに沿った温度分布を測定するように構成された光ファイバ温度分布測定装置において、
3ヵ所の被測定点における測定温度値と参照温度値および真の損失差に基づいて、シフト波数、ストークス光とアンチストークス光の損失差および温度オフセットの最適値を求めることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、
請求項1または請求項2に記載の光ファイバ温度分布測定装置は、
前記光ファイバの一端から光パルスを入射しラマン散乱信号を受信する片方向測定方式または前記光ファイバの両端から光パルスを入射して各々のラマン散乱信号を合成する双方向測定方式で動作することを特徴とする。
本発明によれば、様々な校正パターンで効率よく温度校正が行える光ファイバ温度分布測定装置を提供できる。
本発明で用いる演算制御部8の具体的な構成例を示すブロック図である。 校正パラメータアジャスター方式に基づく温度測定処理の流れの具体例を説明するフローチャートである。 N点(3点以上)の温度が既知の場合における温度校正フロー図である。 2点の参照温度がある場合の校正パターン説明図である。 光ファイバ温度分布測定装置の基本構成例を示すブロック図である。 従来の光ファイバ温度分布測定装置の一例を示すブロック図である。 3点温度校正のパターン例図である。 3点温度校正パターンの詳細分類図である。 従来から光ファイバ温度分布測定装置で行われている温度校正手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明で用いる演算制御部8の具体的な構成例を示すブロック図である。演算制御部8は、ストークス光STとアンチストークス光ASの波長の違いによる光ファイバの長手方向における損失差を演算するST−AS損失差演算部8a、このST−AS損失差演算部8aの演算結果を格納するST−AS損失差格納部8b、所定の演算式に基づいて測定温度を演算する測定温度演算部8c、この測定温度演算部8cの演算結果を格納する測定温度格納部8d、所定の演算式に基づいて測定温度の校正値を演算する測定温度校正値演算部8e、この測定温度校正値演算部8eの演算結果を格納する測定温度校正値格納部8f、測定温度演算部8cの演算結果と測定温度校正値格納部8fの演算結果との差分を演算する測定温度誤差演算部8g、この測定温度誤差演算部8gの演算結果を格納する測定温度誤差格納部8h、所定の演算式に基づいてシフト波数を演算するシフト波数演算部8i、このシフト波数演算部8iの演算結果を格納するシフト波数格納部8j、すべての校正パラメータの厳密解を求めるための所定の連立方程式を演算する校正パラメータ厳密解連立方程式演算部8k、あらかじめ他の温度測定手段により測定された被測定点Lnの参照温度値Tnを格納する被測定点参照温度値格納部8mなどで構成されている。
校正パラメータの厳密解を得る方法としては、次の2通りの方法が考えられる。
1)校正パラメータを連動させて変化させることにより真値に収束させる方式(以後、校正パラメータアジャスター方式という)
2)連立方程式から導出される計算式を用いて厳密解を求める方式(以後、連立方程式による校正方式という)
1)校正パラメータアジャスター方式
校正パラメータアジャスター方式は、校正パラメータの1つである損失差を変化させ、それに連動してシフト波数とオフセットを変化させることにより得られる校正温度と真値(参照温度)との差をモニタしながら0に収束させる方式である。
図2は、校正パラメータアジャスター方式に基づく温度測定処理の流れの具体例を説明するフローチャートである。
まず、図8に示す校正パターンに応じて温度分布測定を実行し(ステップS1)、少なくとも3ヵ所の校正点を決める(ステップS2)。
次に、ストークス光STとアンチストークス光ASの損失差を変化させることを検討する(ステップS3)。この損失差を変化させるためには、ストークス光STとアンチストークス光ASの損失差を初期値α0で補正した場合の被測定点Lnの測定温度値Tn’’の損失差補正を一旦無効にし、新たな損失差αnewで補正した温度Tn’を求める式が必要になる。
初期値α0で補正した測定温度値Tn’’は、(1)式より次式で表すことができる。
α0:ST光とAS光の損失差の初期値[dB/km]
Tn’’:損失差α0での被測定点Lnの温度分布測定値[K]
また、新たな損失差αnewで補正した温度Tn’は同様に(4)式より次式で表すことができる(ステップS4)。
αnew:ST光とAS光の損失差の再設定値[dB/km]
Tn’:損失差αnewでの被測定点Lnの温度分布測定値[K]
これらにより、Tn’’とTn’の関係は次式で表すことができる。
(7)式をTn’の式に変形すると、以下の(8)式が得られる。
(8)式から明らかなように、αnewを変化させることにより、被測定点Lnの温度分布測定値Tn’が変化する。
したがって、校正点L1,L2の温度分布測定値T1’,T2’が変化することから、前述の(3)式よりシフト波数が変化することになる(ステップS5)。
さらに、(2)式より、被測定点Lnの校正温度Tncが変化する(ステップS6)。
全ての校正パラメータが連動して変化して得られた被測定点Lnの真の温度Tnが既知であれば、(10)式より真値Tnと校正温度Tncとの差Terrorを求めることができる(ステップS7)。
Terror=Tnc−Tn (10)
この温度誤差Terrorが所望の値以下になるまで反復計算することで全校正パラメータの最適値が求まるが、校正点L1,L2の2点では必ず温度誤差が0となってしまう。そこで、真値と校正温度との比較用にもう1点参照温度を設けることで、つまり合計3点以上の参照温度があれば、校正を行うことができる。
2)連立方程式による校正方式
校正パラメータアジャスター方式は全校正パラメータを連動させながら校正値を真値に収束させる方式であるが、既知の温度が3点あれば、連立方程式を解くことによって全校正パラメータの厳密解を求めることができる。
まず、被測定点Lnの損失差α0で補正された測定温度Tn’’と、損失差α0補正を無効にした温度Tn’との関係は、(11)式で表される。
(11)式より、3ヵ所の被測定点については次の(12)式に示すG1〜G3のように表すことができる。
1’:被測定点L1の温度分布測定値[K]
2’:被測定点L2の温度分布測定値[K]
3’:被測定点L3の温度分布測定値[K]
1:被測定点L1の参照温度値(真値)[K]
2:被測定点L2の参照温度値(真値)[K]
3:被測定点L3の参照温度値(真値)[K]
シフト波数は、これら(3)式および(12)式より、被測定点L1,L2の温度分布測定値T1’,T2’と参照温度値、真の損失差αを用いて、次式で表すことができる。
α:真のST光とAS光の損失差[dB/km]
同様に、被測定点L1と3の温度分布測定値T1’,T3’と参照温度値、真の損失差αを用いて、次のようにシフト波数を表すことができる。
(13)式と(14)式のシフト波数が等しいとすると、
となり、これを整理して真のST光とAS光の損失差αを求める式に変形すると次式が得られる。
温度オフセットT1’は、真のST光とAS光の損失差αを用いて次のように表すことができる。
このように、(13)式または(14)式によりシフト波数を求めることができ、(15)式により損失差を求めることができ、(16)式により温度オフセットを求めることができる。
本発明に基づく校正パラメータアジャスター方式または連立方程式による校正方式を用いることにより、既知の温度3点と温度分布測定の測定結果に基づいて校正手順を意識することなく、一度に校正パラメータ(シフト波数、ST光とAS光の損失差、温度オフセット)の最適値を求めることができる。
これにより、特殊な校正環境を構築したり、温度分布測定と校正計算を交互に実行するなどの手間が解消され、作業効率を著しく改善できる。
また、校正パラメータの相互依存によって従来方式では不可能とされていた図8に示すような様々な校正パターンに対しても、厳密な校正を行うことができる。
なお、N点(3点以上)の温度が既知の場合においても、温度校正が可能である。図3は、N点(3点以上)の温度が既知の場合における温度校正フロー図である。校正パラメータアジャスター方式では、N点の温度誤差Terrorが最小になるように調整すればよい。
連立方程式による校正方式では、図3に示すように3点目以降の温度分布の測定温度と参照温度をそれぞれT3’,T3として計算式に代入し、最後に各校正パラメータの校正値を平均化することで対応可能である。
全ての校正パラメータ(シフト波数、損失差、温度オフセット)を校正するためには3点以上の参照温度が必要となるが、シフト波数または損失差のどちらかが既知の場合には2点の参照温度があれば校正値を求めることができる。
図4は、2点の参照温度がある場合の校正パターン説明図である。図4(a)に示すケース1の場合には、シフト波数か損失差のどちらかが既知であれば校正が可能である。
図4(b)に示すケース2の場合には、損失差が既知であれば校正が可能である。損失差が既知の場合には前述の(13)式および(16)式を用いることでシフト波数と温度オフセットを求めることができる。
また、シフト波数が既知の場合には、(13)式を(17)式のように損失差αの式に変形すればよい。温度オフセットは上記と同様に(16)式で求まる。
ここまでは、被測定ファイバに対し一端から光パルスを入射しラマン散乱信号を受信する片方向測定方式における温度校正方式について説明してきた。これに対し、双方向測定方式は、光パルスを被測定ファイバの両端から入射し、各々のラマン散乱信号を合成する方式である。この方式の特長は、双方向のラマン散乱信号を合成することにより、片方向測定で問題となるST光とAS光の損失差が相殺される点にある。
この場合の校正パラメータは、シフト波数と温度オフセットの2つになる。このため、片方向測定方式とは異なり、2点の温度が既知であれば前述の(3)式より校正値を求めることができる。校正可能なパターンとしては、図4に示すパターンが考えられる。
なお、校正パラメータアジャスター方式のように校正値を求めることもできる。(2)式より真のシフト波数Δνnewを変化させ、それによって求めた校正温度Tncと参照温度を比較することで校正値を真値に収束させることができる。
また、図1に演算制御部8の具体的な機能ブロック構成例を示したが、これら機能ブロックはハードウェアのみで構成してもよいしソフトウェアのみで構成してもよく、さらにはハードウェアとソフトウェアを部分的に組み合わせてもよい。
以上説明したように、本発明によれば、温度校正手順を意識することなく、測定結果から一度に全校正パラメータの最適値を求めることができる。
そして、従来の方式では校正不可能であった校正パターンも含め、あらゆる校正パターンに対して厳密な校正が可能である。
さらに、片方向測定方式と双方向測定方式のいずれの校正にも対応可能である。
1 光源
2 光分波器
3 光ファイバ
4 光フィルタ
5st,5as O/E変換器
7st,7as A/D変換器
8 演算制御部
8a ST−AS損失差演算部
8b ST−AS損失差格納部
8c 測定温度演算部
8d 測定温度格納部
8e 測定温度校正値演算部
8f 測定温度校正値格納部
8g 測定温度誤差演算部
8h 測定温度誤差格納部
8i シフト波数演算部
8j シフト波数格納部
8k 校正パラメータ厳密解連立方程式演算部
8m 被測定点参照温度値格納部
9 パルス発生部
10 温度基準部
11 温度計
12 基準温度計

Claims (3)

  1. 光ファイバをセンサとして用い、ラマン後方散乱光を利用して前記光ファイバに沿った温度分布を測定するように構成された光ファイバ温度分布測定装置において、
    被測定点における測定温度値と参照温度値に基づき所定の校正パラメータを連動して変化させることにより測定温度の校正値を真値に収束させるのにあたり、
    前記所定の校正パラメータとして、温度オフセットとシフト波数およびストークス光とアンチストークス光の波長の違いによる前記光ファイバの長手方向における損失差の3つのパラメータを用い、前記損失差を変化させてそれに連動してシフト波数とオフセットを変化させることにより得られる校正温度と参照温度値との温度差をモニタしながらこの温度差を0に収束させることを特徴とする光ファイバ温度分布測定装置。
  2. 光ファイバをセンサとして用い、ラマン後方散乱光を利用して前記光ファイバに沿った温度分布を測定するように構成された光ファイバ温度分布測定装置において、
    3ヵ所の被測定点における測定温度値と参照温度値および真の損失差に基づいて、シフト波数、ストークス光とアンチストークス光の損失差および温度オフセットの最適値を求めることを特徴とする光ファイバ温度分布測定装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光ファイバ温度分布測定装置は、
    前記光ファイバの一端から光パルスを入射しラマン散乱信号を受信する片方向測定方式または前記光ファイバの両端から光パルスを入射して各々のラマン散乱信号を合成する双方向測定方式で動作することを特徴とする光ファイバ温度分布測定装置。
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