JP5973472B2 - リソグラフィ装置、放射ビームスポットフォーカスを測定するための方法、及びデバイス製造方法 - Google Patents

リソグラフィ装置、放射ビームスポットフォーカスを測定するための方法、及びデバイス製造方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2011年3月11日に出願された米国特許仮出願第61/451,950号の利益を主張し、その全体が本明細書に援用される。
本発明は、リソグラフィ装置、放射ビームスポットフォーカスを測定するための方法、及び、デバイスを製造するための方法に関する。
リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、または基板の部分に与える機械である。リソグラフィ装置は例えば、集積回路(IC)、フラットパネルディスプレイ、微細形状を備えるその他のデバイス又は構造の製造に用いられる。従来のリソグラフィ装置においては、マスクまたはレチクルとも称されるパターニングデバイスが、ICやフラットパネルディスプレイ、その他のデバイスの個々の層に対応する回路パターンを生成するために使用されることがある。このパターンは例えば、(例えばシリコンウェーハまたはガラスプレート等の)基板上に設けられた放射感応性材料(レジスト)層への結像により、基板(の部分)へと転写される。
パターニングデバイスを使用して、回路パターンではなく例えばカラーフィルタのパターンやドットのマトリックス状配列などの他のパターンを生成する場合もある。従来のマスクに代えて、パターニングデバイスは、回路パターンまたはその他の適用可能なパターンを生成する個別に制御可能な素子の配列を備えるパターニングアレイを備えてもよい。このような「マスクレス」方式では従来のマスクを使用する方式に比べて迅速かつ低コストにパターンを準備したり変更したりできるという利点がある。
故に、マスクレスシステムはプログラマブルパターニングデバイス(例えば、空間光変調器、コントラストデバイスなど)を含む。プログラマブルパターニングデバイスは、個別制御可能素子のアレイを使用して所望のパターンが与えられたビームを形成するよう(例えば電子的に、または光学的に)プログラムされている。プログラマブルパターニングデバイスの種類には、マイクロミラーアレイ、液晶ディスプレイ(LCD)アレイ、グレーティングライトバルブアレイ、自己放射可能なコントラストデバイスのアレイなどがある。
マスクレスリソグラフィ装置には例えば、基板の目標部分にパターンを生成するための光学コラムが設けられていてもよい。光学コラムには、ビームを発するよう構成されている自己放射コントラストデバイスと、ビームの少なくとも一部を目標部分に投影するよう構成されている投影系と、が設けられていてもよい。本装置には、光学コラム又はその一部を基板に対し移動させるためのアクチュエータが設けられていてもよい。それによりビームが基板に対し移動され、また任意的に、基板がビームに対し移動されてもよい。その移動中に自己放射コントラストデバイスを「オン」又は「オフ」に切り換えることによって、基板上にパターンが生成されてもよい。
リソグラフィ処理においては、基板に投影される像の焦点合わせが正確であることが望ましい。特に、あるマスクレスリソグラフィの構成においては、同じクリティカルディメンションを有するマスク使用型のシステムに比べて、焦点調節範囲が比較的小さいことがある。例えば、あるマスクレスシステムにおいては、複数のレンズそれぞれが基板に複数の放射スポットを投影するために使用され、そのため焦点調節範囲が比較的小さくなる。そこで、フォーカスを調整し又は像が基板に焦点合わせされるよう調整するといったフォーカス調整のシステムが設けられてもよく、そうした調整は例えば、投影系の光軸に平行な方向における投影系と基板との相対位置を調整することによって行われてもよい。
フォーカス調整を提供できることに加えて、基板に放射スポットを形成する放射ビームそれぞれのフォーカスを測定可能であることが望ましい。これは例えば、ビーム又は放射それぞれを、放射スポット直径を測定することのできるイメージセンサに投影することによって可能である。そうしてスポット直径が所望のサイズになるまでフォーカスが調整されてもよく、及び/または、スポットが所望の直径となる投影系からの距離をシステムが決定してもよい。しかし、焦点調節システムが所望の精度を得ることは難しいかもしれず、及び/または、こうした構成には比較的高価なイメージセンサが必要であるかもしれず、及び/または、システムが十分に速くフォーカス測定を実行することができないかもしれない。
したがって、例えば、改良されたフォーカス測定システムを例えば含む、改良された焦点調節システムを提供することが望まれる。
本発明のある実施の形態によると、リソグラフィ装置であって、
複数の放射ビームを提供するよう構成されているプログラマブルパターニングデバイスと、
前記複数の放射ビームを基板に投影し、対応する放射のスポットを形成するよう構成されている投影系と、
スポットフォーカスセンサシステムと、を備え、該システムは、
格子であって、放射スポットフォーカス測定を実行するために少なくとも1つの放射ビームスポットが前記格子上の複数の異なる場所に逐次に投影されうるように配設されている格子と、
前記格子を前記複数の場所にて通過し又は反射した放射ビームスポットから放射の強度を検出するよう構成されている放射強度センサと、
前記複数の場所に対応する検出放射強度からスポットフォーカス値を決定するよう構成されているコントローラと、を備えるリソグラフィ装置が提供される。
本発明のある実施の形態によると、リソグラフィ装置において放射ビームスポットフォーカスを測定するための方法であって、該リソグラフィ装置は、
複数の放射ビームを提供するよう構成されているプログラマブルパターニングデバイスと、
前記複数の放射ビームを基板に投影し、対応する放射のスポットを形成するよう構成されている投影系と、を備え、
前記方法は、
少なくとも1つの放射ビームスポットを格子上の複数の異なる場所に逐次に投影することと、
前記格子を前記複数の場所にて通過し又は反射した放射ビームスポットから放射の強度を検出するために放射強度センサを使用することと、
前記複数の場所に対応する検出放射強度からスポットフォーカス値を決定することと、を備える方法が提供される。
本発明のある実施の形態によると、上述の方法をリソグラフィ装置において複数の放射ビームの少なくとも1つの放射ビームスポットフォーカスを測定するために使用することと、
前記複数の放射ビームを基板に投影することを制御する前記リソグラフィ装置の少なくとも1つのパラメタを制御するために、決定されたスポットフォーカス値を使用することと、を備えるデバイス製造方法が提供される。
本発明のいくつかの実施の形態が付属の概略的な図面を参照して以下に説明されるがこれらは例示に過ぎない。対応する参照符号は各図面において対応する部分を指し示す。
本発明のある実施の形態に係るリソグラフィ装置の部分を示す図である。
本発明のある実施の形態に係る図1のリソグラフィ装置の部分の上面図である。
本発明のある実施の形態に係るリソグラフィ装置の部分を高度に概略的に示す斜視図である。
本発明のある実施の形態に係り、基板上への図3に係るリソグラフィ装置による投影を示す概略上面図である。
本発明のある実施の形態に係るフォーカスを制御するためのシステムの構成を示す図である。
本発明のある実施の形態に係るスポットフォーカスセンサシステムのある構成を概略的に示す。
本発明のある実施の形態において使用され得る放射強度センサの予測される出力を示す。
本発明のある実施の形態に係るセンサシステムのある構成を示す。
本発明のある実施の形態に係るスポットフォーカスセンサシステムの上記構成の変形例を示す。 本発明のある実施の形態に係るスポットフォーカスセンサシステムの上記構成の変形例を示す。
本発明のある実施の形態に係るスポットフォーカスセンサシステムを示す。
図1は、リソグラフィ装置の部分の概略側断面図である。この実施形態においては、リソグラフィ装置は、後述するようにXY面で実質的に静止した個別制御可能素子を有するが、そうである必要はない。リソグラフィ装置1は、基板を保持する基板テーブル2と、基板テーブル2を最大6自由度で移動させる位置決め装置3と、を備える。基板は、レジストで被覆された基板であってもよい。ある実施の形態においては、基板はウェーハである。ある実施の形態においては、基板は多角形(例えば矩形)の基板である。ある実施の形態においては、基板はガラスプレートである。ある実施の形態においては、基板はプラスチック基板である。ある実施の形態においては、基板は箔である。ある実施の形態においては、リソグラフィ装置は、ロールトゥロール製造に適する。
リソグラフィ装置1は、複数のビームを発するよう構成されている複数の個別に制御可能な自己放射可能なコントラストデバイス4をさらに備える。ある実施の形態においては、自己放射コントラストデバイス4は、放射を発するダイオード(例えば、発光ダイオード(LED)、有機LED(OLED)、高分子LED(PLED))、または、レーザダイオード(例えば、固体レーザダイオード)である。ある実施の形態においては、個別制御可能素子4の各々は青紫レーザダイオード(例えば、三洋の型式番号DL-3146-151)である。こうしたダイオードは、三洋、日亜、オスラム、ナイトライド等の企業により供給される。ある実施の形態においては、ダイオードは、例えば約365nmまたは約405nmの波長を有するUV放射を発する。ある実施の形態においては、ダイオードは、0.5mWないし200mWの範囲から選択される出力パワーを提供することができる。ある実施の形態においては、レーザダイオードの(むき出しのダイの)サイズは、100μmないし800μmの範囲から選択される。ある実施の形態においては、レーザダイオードは、0.5μmないし5μmの範囲から選択される発光領域を有する。ある実施の形態においては、レーザダイオードは、5度ないし44度の範囲から選択される発散角を有する。ある実施の形態においては、それらのダイオードは、合計の明るさを約6.4×10W/(m・sr)以上にするための構成(例えば、発光領域、発散角、出力パワーなど)を有する。
自己放射コントラストデバイス4は、フレーム5に配設されており、Y方向に沿って及び/またはX方向に沿って延在してもよい。1つのフレーム5が図示されているが、リソグラフィ装置は、図2に示すように複数のフレーム5を有してもよい。フレーム5には更に、レンズ12が配設されている。フレーム5、従って、自己放射コントラストデバイス4及びレンズ12はXY面内で実質的に静止している。フレーム5、自己放射コントラストデバイス4、及びレンズ12は、アクチュエータ7によってZ方向に移動されてもよい。それに代えて又はそれとともに、レンズ12はこの特定のレンズに関連するアクチュエータによってZ方向に移動されてもよい。任意選択として、各レンズ12にアクチュエータが設けられていてもよい。
自己放射コントラストデバイス4はビームを発するよう構成されていてもよく、投影系12、14、18はそのビームを基板の目標部分に投影するよう構成されていてもよい。自己放射コントラストデバイス4及び投影系が光学コラムを形成する。リソグラフィ装置1は、光学コラム又はその一部を基板に対して移動させるためのアクチュエータ(例えばモータ11)を備えてもよい。フレーム8には視野レンズ14及び結像レンズ18が配設されており、そのアクチュエータを用いてフレーム8は回転可能であってもよい。視野レンズ14と結像レンズ18との結合が可動光学系9を形成する。使用時においては、フレーム8は自身の軸10まわりを、例えば図2に矢印で示す方向に、回転する。フレーム8は、アクチュエータ(例えばモータ11)を使用して軸10まわりに回転させられる。また、フレーム8はモータ7によってZ方向に移動されてもよく、それによって可動光学系9が基板テーブル2に対し変位させられてもよい。
内側にアパーチャを有するアパーチャ構造13がレンズ12の上方でレンズ12と自己放射コントラストデバイス4との間に配置されてもよい。アパーチャ構造13は、レンズ12、関連する自己放射コントラストデバイス4、及び/または、隣接するレンズ12/自己放射コントラストデバイス4の回折効果を限定することができる。
図示される装置は、フレーム8を回転させると同時に光学コラム下方の基板テーブル2上の基板を移動させることによって、使用されてもよい。自己放射コントラストデバイス4は、レンズ12、14、18が互いに実質的に整列されたときこれらのレンズを通じてビームを放つことができる。レンズ14、18を移動させることによって、基板上でのビームの像が基板の一部分を走査する。同時に光学コラム下方の基板テーブル2上の基板を移動させることによって、自己放射コントラストデバイス4の像にさらされる基板の当該部分も移動する。光学コラム又はその一部の回転を制御し、自己放射コントラストデバイス4の強度を制御し、且つ基板速度を制御するコントローラの制御のもとで自己放射コントラストデバイス4の「オン」と「オフ」とを高速に切り換えることによって(例えば、「オフ」であるとき出力がないか、しきい値を下回る出力を有し、「オン」であるときしきい値を上回る出力を有する)、所望のパターンを基板上のレジスト層に結像することができる。
図2は、自己放射コントラストデバイス4を有する図1のリソグラフィ装置の概略上面図である。図1に示すリソグラフィ装置1と同様に、リソグラフィ装置1は、基板17を保持する基板テーブル2と、基板テーブル2を最大6自由度で移動させる位置決め装置3と、自己放射コントラストデバイス4と基板17とのアライメントを決定し、自己放射コントラストデバイス4の投影に対して基板17が水平か否かを決定するためのアライメント/レベルセンサ19と、を備える。図示されるように基板17は矩形形状を有するが、追加的に又は代替的に円形の基板が処理されてもよい。
自己放射コントラストデバイス4はフレーム15に配設されている。自己放射コントラストデバイス4は、放射を発するダイオード、例えばレーザダイオード、例えば青紫レーザダイオードであってもよい。図2に示されるように、自己放射コントラストデバイス4はXY面内に延在するアレイ21に配列されていてもよい。
アレイ21は細長い線であってもよい。ある実施の形態においては、アレイ21は、自己放射コントラストデバイス4の一次元配列であってもよい。ある実施の形態においては、アレイ21は、自己放射コントラストデバイス4の二次元配列であってもよい。
回転するフレーム8が設けられていてもよく、これは、矢印で図示される方向に回転してもよい。その回転フレームには、各自己放射コントラストデバイス4の像を与えるためのレンズ14、18(図1参照)が設けられていてもよい。本装置には、フレーム8及びレンズ14、18を備える光学コラムを基板に対して回転させるためのアクチュエータが設けられていてもよい。
図3は、周辺部にレンズ14、18が設けられている回転フレーム8を高度に概略的に示す斜視図である。複数のビーム、本実施例では10本のビームが、それらレンズの一方へと入射し、基板テーブル2により保持された基板17のある目標部分に投影されている。ある実施の形態においては、複数のビームは直線に配列されている。回転可能フレームは、アクチュエータ(図示せず)によって軸10まわりに回転可能である。回転可能フレーム8の回転の結果として、それらビームは、一連のレンズ14、18(視野レンズ14及び結像レンズ18)に入射する。一連のレンズの各々に入射してビームは偏向され、それによりビームは基板17の表面の一部分に沿って動く。詳しくは図4を参照して後述する。ある実施の形態においては、各ビームが対応する源によって、すなわち自己放射コントラストデバイス、例えばレーザダイオードによって、生成される(図3には図示せず)。図3に示される構成においては、ビームどうしの距離を小さくするために、それらビームはともに、あるセグメントミラー30によって偏向されかつ運ばれる。それによって、後述するように、より多数のビームを同一のレンズを通じて投影し、要求解像度を実現することができる。
回転可能フレームが回転すると、ビームが連続する複数のレンズへと入射する。このときあるレンズがビームに照射されるたびに、レンズ表面上でビームが入射する場所が移動する。レンズ上のビーム入射場所に依存してビームが異なって(例えば、異なる偏向をもって)基板に投影されるので、(基板に到達する)ビームは後続のレンズが通過するたびに走査移動をすることになる。この原理について図4を参照して更に説明する。図4は、回転可能フレーム8の一部を高度に概略的に示す上面図である。第1ビームセットをB1と表記し、第2ビームセットをB2と表記し、第3ビームセットをB3と表記する。ビームセットのそれぞれが、回転可能フレーム8の対応するレンズセット14、18を通じて投影される。回転可能フレーム8が回転すると、複数ビームB1が基板17に投影され、走査移動によって領域A14を走査する。同様に、ビームB2は領域A24を走査し、ビームB3は領域A34を走査する。対応するアクチュエータによる回転可能フレーム8の回転と同時に、基板17及び基板テーブルが(図2に示すX軸に沿う方向であってもよい)方向Dに移動され、そうして領域A14、A24、A34におけるビームの走査方向に実質的に垂直に移動される。方向Dの第2のアクチュエータによる移動(例えば、対応する基板テーブルモータによる基板テーブルの移動)の結果、回転可能フレーム8の一連のレンズによって投影されるとき連続する複数回のビーム走査が互いに実質的に隣接するよう投影されて、実質的に隣接する領域A11、A12、A13、A14がビームB1の走査のたびに生じ(図4に示すように、領域A11、A12、A13は以前に走査され、領域A14は今回走査されている)、ビームB2については領域A21、A22、A23、A24が生じ(図4に示すように、領域A21、A22、A23は以前に走査され、領域A24は今回走査されている)、ビームB3については領域A31、A32、A33、A34が生じる(図4に示すように、領域A31、A32、A33は以前に走査され、領域A34は今回走査されている)。このようにして、基板表面の領域A1、A2、A3が、回転可能フレーム8を回転させる間に基板を方向Dに移動させることにより、覆われてもよい。多数のビームを同一のレンズを通じて投影することにより、(回転可能フレーム8をある同一の回転速度とすると)より短い時間で基板全体を処理することができる。レンズ通過のたびに各レンズにより基板を複数のビームが走査するので、連続する複数回の走査に際して方向Dの変位量を大きくすることができるからである。見方を変えると、多数のビームを同一のレンズを通じて基板に投影するとき、ある所与の処理時間における回転可能フレームの回転速度を小さくしてもよいということである。こうして、回転可能フレームの変形、摩耗、振動、乱流などといった高回転速度による影響を軽減してもよい。ある実施の形態においては、図4に示すように、複数のビームは、レンズ14、18の回転の接線に対してある角度をなして配列されている。ある実施の形態においては、複数のビームは、各ビームが重なるか、又は各ビームが隣接ビームの走査経路に隣接するように配列されている。
多数のビームを一度に同一レンズにより投影する態様の更なる効果は、公差の緩和に見ることができる。レンズの公差(位置決め、光学投影など)があるために、連続する領域A11、A12、A13、A14(及び/または領域A21、A22、A23、A24及び/またはA31、A32、A33、A34)の位置には、互いの位置決めにいくらかの不正確さが現れ得る。したがって、連続する領域A11、A12、A13、A14間にいくらかの重なりが必要とされるかもしれない。1本のビームの例えば10%を重なりとする場合、同一レンズに一度にビームが一つであると、同様に10%の係数で処理速度が遅くなるであろう。一方、同一レンズを通じて一度に5本又はそれより多数のビームが投影される状況においては、(上記同様1本のビームについて)同じ10%の重なりが5本又はそれより多数の投影線ごとにあるとすると、重なりの総計は概ね5(又はそれより多数)分の1である2%(又はそれ未満)へと小さくなるであろう。これは、全体的な処理速度を顕著に小さくする効果をもつ。同様に、少なくとも10本のビームを投影することにより、重なりの総計をおよそ10分の1に小さくしうる。したがって、多数のビームを同時に同一レンズにより投影するという特徴によって、基板の処理時間に生じる公差の影響を小さくしうる。それに加えて又はそれに代えて、より大きな重なり(従って、より大きな公差幅)が許容されてもよい。一度に同一レンズにより多数のビームを投影するのであれば、重なりが処理に与える影響が小さいからである。
多数のビームを同一レンズを通じて同時に投影することに代えて又はそれとともに、インタレース技術を使用することができるかもしれない。しかしながらそのためには、より厳格にレンズどうしを整合させることが必要になるかもしれない。従って、それらレンズのうちある同一レンズを通じて一度に基板に投影される少なくとも2つのビームは相互間隔を有し、リソグラフィ装置は、その間隔の中に後続のビーム投影が投影されるように光学コラムに対して基板を移動させるよう第2アクチュエータを動作させるよう構成されていてもよい。
1つのグループにおいて連続するビームどうしの方向Dにおける距離を小さくするために(それによって、例えば方向Dに解像度を高くするために)、それらビームは方向Dに対して、互いに斜めに配列されていてもよい。そうした間隔は、各セグメントが複数ビームのうち対応する1つのビームを反射するセグメントミラー30を光路に設けることによって更に縮小されてもよい。それらセグメントは、それらミラーに入射するビームどうしの間隔よりもミラーで反射されたビームどうしの間隔を狭くするよう配設されている。そうした効果は、複数の光ファイバによっても実現しうる。この場合、ビームのそれぞれが複数ファイバのうち対応する1つのファイバに入射し、それらファイバが、光路に沿って光ファイバ上流側でのビームどうしの間隔よりも光ファイバ下流側でのビームどうしの間隔を狭くするよう配設されている。
また、そうした効果は、複数ビームのうち対応する1つのビームを各々が受光する複数の入力を有する集積光学導波路回路を使用して実現されてもよい。この集積光学導波路回路は、光路に沿って集積光学導波路回路の上流側でのビームどうしの間隔よりも集積光学導波路回路の下流側でのビームどうしの間隔を狭くするよう構成されている。
基板に投影される像のフォーカスを制御するためのシステムが提供されてもよい。上述のある構成における光学コラムの部分又は全体により投影される像のフォーカスを調整するための構成が提供されてもよい。
図5に示されるように、フォーカス調整の構成は、放射ビームエキスパンダ40を含んでもよい。放射ビームエキスパンダ40は、上述の視野レンズ14に投影されるプログラマブルパターニングデバイス4の像が放射ビームエキスパンダ40を介して投影されるように配設されている。視野レンズ14及び結像レンズ18は上述のように、視野レンズ14に投影される像が基板テーブル2に支持された基板に投影されるように配設されている。したがって、視野レンズ14に投影される像の、投影系の光軸46に実質的に平行な方向における位置を調整することによって、基板高さに形成される像のフォーカスが調整され得る。後述するように、放射ビームエキスパンダ40は、視野レンズ14に投影される像の位置のこうした調整を提供するように使用される。
これが有利であり得るのは、投影系に対する基板の位置を調整することなくフォーカス調整が実行され得ることを意味するからである。これにより、基板上で照明フィールドの全幅にわたって位置する複数の異なる領域について、正確なフォーカス制御を独立に行うことが可能となり得る。例えば、各光学コラム又はその一部は、それが基板上に投影している像のフォーカスを調整する独自の能力を有し得る。
また、こうした構成は、視野レンズ14または結像レンズ18の位置を投影系の光軸46に平行な方向に調整することを要しない。このような制御は、上述のように視野レンズ14及び結像レンズ18が投影系の光軸46に垂直な方向に移動するよう配設されている構成においては難しいかもしれない。例えば、図5に示されかつ上述の構成に整合するように、視野レンズ14及び結像レンズ18は、第1アクチュエータシステム11により駆動される移動可能(例えば回転)フレーム8に搭載されている場合がある。
放射ビームエキスパンダ40は、軸方向に整列された1組の正レンズ41、42から形成されていてもよい。レンズ41、42は、例えば剛性支持フレーム43によって、互いに対して固定的に位置決めされていてもよい。
ある実施の形態においては、放射ビームエキスパンダ40は、物体側テレセントリックかつ像側テレセントリックであるように構成されていてもよい。理解されるように、物体側テレセントリックであるとは入射瞳が無限遠に位置することを意味し、像側テレセントリックであるとは出射瞳が無限遠に位置することを意味する。
第2アクチュエータシステム44が設けられ、投影系の光軸46に実質的に平行な方向に放射ビームエキスパンダ40の位置を制御するよう構成されていてもよい。特に、第2アクチュエータシステム44は、第1レンズ41及び第2レンズ42の相対位置を維持しつつ視野レンズ14に対し第1レンズ41及び第2レンズ42の位置を調整するために、支持フレーム43に作用するよう構成されていてもよい。
第2アクチュエータシステム44は、特に、放射ビームエキスパンダ40が光軸46に実質的に平行な方向にのみ移動することを保証し、投影系の光軸46に垂直な方向における放射ビームエキスパンダ40の移動が実質的に生じないように、構成されていてもよい。投影系の光軸46に平行な方向における放射ビームエキスパンダ40の移動は、視野レンズ14に投影されるプログラマブルパターニングデバイス4の像の位置を調整するために使用される。
コントローラ45が設けられていてもよく、これは、基板に投影される像の所望のフォーカス制御を提供するために適切であるように放射ビームエキスパンダ40を移動させるために第2アクチュエータ44を制御するよう適合されている。特に、投影系の光軸46に沿う放射ビームエキスパンダ40の移動量は、その結果として生じる基板でのフォーカスシフトに比例する。したがって、コントローラは、そのシステムのための或る倍数を保存し、これを使用して、基板での所望のフォーカスシフトを放射ビームエキスパンダ40の適正移動量に変換してもよい。続いて、コントローラ45は、その所望の移動量を与えるために第2アクチュエータシステム44を制御してもよい。
基板高さでの所望のフォーカスシフトは、例えば、基板17及び/または基板テーブル2の位置の測定結果に、像が投影されるべき目標部分での基板上面の変形の測定結果を併用して、決定されてもよい。これは、基板に投影された放射ビームそれぞれのスポットフォーカスに関して以前に決定された情報と組み合わされてもよい。基板上面の変形は、基板へのパターンの露光に先立ってマップ化されていてもよいし、及び/または、基板の各部分にパターンが投影される直前に基板の当該部分について測定されてもよい。
放射ビームエキスパンダ40の移動量を基板でのフォーカスシフトに関連付ける倍数は次式により決定されてもよい。
(1/B)/(A−1)
ここで、Aは放射ビームエキスパンダ40の倍率であり、Bは放射ビームエキスパンダがプログラマブルパターニングデバイスの像を投影するところのレンズ14から基板までの光学系の倍率、すなわち、視野レンズ14と結像レンズ18との結合の倍率である。
ある構成においては、視野レンズ14と結像レンズ18との結合系の倍率は1/15(即ち縮小)であってもよく、放射ビームエキスパンダ40の倍率は2であってもよい。したがって、上式を用いると、基板高さでの25μmのフォーカスシフトにあたる放射ビームエキスパンダの移動量は1.875mmであることがわかる。
上述のように、焦点調節の構成は、あるリソグラフィ装置内の各光学コラムに個別に設けられていてもよい。したがって、各光学コラムは、対応する放射ビームエキスパンダ40と、関連するアクチュエータシステム44と、を含み、関連するアクチュエータシステム44は、当該対応する放射ビームエキスパンダ40を投影系の光軸46に実質的に平行な方向に移動させるよう配設されていてもよい。
図6は、本発明のある実施の形態に係るスポットフォーカスセンサシステムのある構成を示す。それは図示されるように、格子50と、フォトダイオード又はその他の光検出器のような放射強度センサ51と、を含む。格子50及び放射強度センサ51は、放射ビーム52が格子50に投影されるとき格子50を通過する放射の強度を放射強度センサ51が検出しうるように配設されている。
図示される構成においては、格子50は、基板54上に形成されている複数のクロム細長片53として形成されていてもよい。その他の格子構造が使用されてもよい。基板54は、放射に対し実質的に透明であるように選択されていてもよく、例えばSiOで形成されていてもよい。放射強度センサ51は、基板54において格子50と反対側に形成されていてもよい。格子50のピッチPは、基板に投影されるべき放射ビームの所望のスポットサイズと同程度(例えば同一)の大きさであるよう選択されていてもよい。
図6に示されるように、比較的集束されたビーム52が格子50に投影されそのスポットが格子50のクロム細長片53間の隙間に入射する場合には、放射ビーム強度の実質的に全てが放射強度センサ51へと伝達され、可能な最大の放射強度が放射強度センサ51に受光されることになる。一方、放射ビーム52’がクロム細長片53の1つに入射する場合には、放射ビームは放射強度センサ51へとほとんど又はまったく伝達されず、可能な最小の放射強度が放射強度センサ51に受光されることになる。
スポットフォーカスセンサシステムは、格子50上で複数の場所に放射ビーム52が投影されるように格子50を横切って放射ビーム52を走査するよう(及び/または、格子50上で複数の場所にビーム52が入射するようにビーム52に対し格子50を移動させるよう)構成されていてもよい。図6に示されるように、ビームまたは放射52が格子の高さ位置にて比較的よく集束されている場合には、放射強度センサ51が受ける最大放射強度レベルと最小放射強度レベルとの間に顕著なコントラストがあることになろう。
しかし、放射ビーム52が格子の高さ位置にてあまりよく集束されていない場合には、隣接するクロム細長片53間の隙間をビーム52の実質的に全てが通過するような場所は存在せず、また、放射ビーム52’の実質的に全てが1つのクロム細長片53に入射して放射強度センサ51に伝達されない場所も存在しない。したがって、この場合、放射強度センサ51が受ける最大放射強度レベルと最小放射強度レベルとの差は小さくなる。
そこで、スポットフォーカスセンサシステムは、スポットフォーカスセンサシステムを制御するよう構成されているコントローラ55を含んでもよい。それは、放射強度センサ51が受ける放射強度レベルに対応する放射強度センサ51からの信号を受信するよう構成されていてもよい。これらの信号から、コントローラ55は、格子50でのビーム52のフォーカスを決定してもよい。例えば、コントローラ55は、スポットフォーカス値を決定してもよい。これは、投影系に対する格子50の位置に応じたビーム52の集束度合いの測定量を表してもよい。それに代えて又はそれとともに、スポットフォーカス値は、放射ビーム52がベストフォーカス又は許容可能なフォーカスとなる位置までの投影系からの距離を表してもよい。
既述のように、スポットフォーカス値を決定するための十分なデータをコントローラ55に持たせるために、ビーム52が格子50上で複数の場所に投影される。これにより、放射強度センサ51に受光され特定されるべき最大放射強度レベル及び最小放射強度レベルの特定が可能となる。コントローラ55は、スポットフォーカス測定の間、格子50とビーム52との相対移動を制御するよう構成されていてもよい。したがって、コントローラ55は、格子50と、ビーム52を移動させるために使用され得る投影系の1つ又は複数の構成要素と、のうち一方又は両方を移動させるために使用され得る1つ又は複数のアクチュエータシステムを、直接的に又はリソグラフィ装置のコントローラを介して間接的に制御してもよい。
図7は、放射ビーム52と格子50との相対移動があるときの放射強度センサ51からの出力であり得る信号I、すなわち、放射ビーム52と格子50との或る相対位置範囲での信号Iを概略的に示す。図示されるように、信号Iは、複数の最大値及び複数の最小値を含み、これらはそれぞれ、クロム細長片53間の空間に投影された放射ビーム52及びクロム細長片53上に投影された放射ビームに対応する。
スポットフォーカス値を決定するために、コントローラ55は、最大強度Imaxの値及び最小強度Iminの値を特定するために放射強度センサ51からの信号を分析してもよい。この結果から、コントローラ55は、コントラスト値を決定してもよい。例えば、コントラスト値Cvは次の等式から決定されてもよい。
Figure 0005973472
しかしながら、コントラストの他の定義が使用されてもよいものと理解されたい。
したがって、コントローラ55は、コントラストの数値を取得し、そこからスポットフォーカス値を決定してもよい。ビーム52の光軸に平行な方向における投影系に対する格子50の表面の複数の異なる位置につき決定されたコントラスト値の一組の値が、スポットフォーカス値を決定するために使用されることもあり得る。しかし、こうしたシステムは、放射ビームの強度の変動や放射強度センサ51の応答の変動を例えば考慮するための校正を提供する必要があるかもしれないので、不便かもしれない。
したがって、ある実施の形態においては、スポットフォーカスセンサシステムは、ビーム52の光軸に平行な方向における投影系に対する格子50の表面の複数箇所の位置につきコントラスト値を決定するよう構成されている。ビーム52の光軸に平行な方向においてコントラスト値が最大値に達する格子50の場所を特定することによって、ベストフォーカスの位置、従ってスポットフォーカス値を特定することが可能である。
ある実施の形態においては、コントローラ55は、ビーム52の光軸に平行な方向における投影系と格子50との相対位置に相当する情報を受け取るように、及び/または、ビーム52が入射する格子50の表面の投影系に対する位置を直接又は間接に制御可能であるように、構成されていてもよい。
ある実施の形態においては、スポットフォーカスセンサシステムは、ビーム52が入射する格子50の表面の複数の、ビーム52の光軸に平行な方向において投影系に対する場所について複数のコントラスト値を決定するよう構成されていてもよい。そうして、コントローラ55は、コントラスト値が最高の値をとると特定される位置を選択することによってベストフォーカス位置を特定してもよい。
ある代替的な実施の形態においては、コントローラ55は、決定されたコントラスト値に、ビーム52の光軸に平行な方向において投影系に対する格子50の表面のビーム入射場所を関連付ける曲線を適合してもよい。そうして、コントローラ55は、当該曲線の最大値に対応する位置を特定することによって、ベストフォーカス位置を、さらにはスポットフォーカス値を決定してもよい。
こうした構成は、システムにおける誤差の効果を低減しうるので、向上された精度を有しうる。このことが特に関連しうるのは、システムがベストフォーカス位置の近くで誤差に対し比較的高い感度を有しうるからである。例えば、投影系に対する格子50の或る所与の移動に関してのコントラスト値の変化は、ベストフォーカス位置の近くで比較的小さくなりうる。ベストフォーカス位置から離れた位置からのコントラスト値測定を含めることによって、精度が向上されうる。
図8に示されるように、スポットフォーカスセンサシステムの格子50、及び任意的に、関連する放射強度センサ51は、リソグラフィ装置の基板テーブルWTに設けられていてもよい。例えば、図示されるように、格子50は、基板Wが配置されうる場所に隣接する領域に設けられていてもよい。こうした場所が有利でありうるのは、基板Wへのパターン形成中に投影系に対する基板テーブルWTの位置を制御するよう設けられているアクチュエータシステム60を、スポットフォーカス値の測定中に格子50の位置を制御するために使用しうるからである。
例えば、基板テーブルWTの位置を制御するアクチュエータシステム60は、格子50の複数の場所にビーム52を投影しコントラスト値を決定するためにビーム52の光軸に実質的に垂直な方向においてビーム52に対し格子50を走査するために使用されてもよい。
それとともに又はそれに代えて、基板テーブルWTのためのアクチュエータシステム60は、ビーム52に実質的に平行な方向に基板テーブルWT、従って格子50の位置を調整するために使用されてもよい。したがって、本処理はビーム52の光軸に平行な方向における多数の位置で繰り返されてもよく、それによりコントラスト値の測定結果を多数取得し、上述のように、コントラスト値が最大となる位置を発見してもよい。
ある実施の形態においては、基板テーブルWTの位置を制御するアクチュエータシステム60は、図9に示されるように(図9は誇張された図を示すものと理解されたい)、基板テーブルWTの上面をビーム52の光軸に対し斜めの角度に傾斜可能であってもよい。したがって、基板テーブルWTの上面に平行であってもよい格子50の上面もまた、ビーム52の光軸に対し斜めの角度に在りうる。
続いて、基板テーブルWTの位置を制御するアクチュエータシステム60は、ビーム52に実質的に垂直な方向に基板テーブル、従って格子50を移動させてもよい。こうした構成においては、ビーム52の光軸に平行な方向に投影系から第1の距離にある格子50の或る1つの領域と、ビーム52の光軸に平行な方向に投影系から異なる距離にある格子50の第2の領域と、にビーム52が投影されうるものと理解される。
したがって、ビーム52が格子50を横断するようなビーム52と格子50との1回の走査相対移動から、コントローラ55は、ビーム52の光軸に平行な方向に投影系からの距離がそれぞれ異なる格子の複数の領域についてコントラスト値を決定するための十分なデータを取得しうる。この結果から、コントローラは、最大コントラスト値の点、従ってスポットフォーカス値を決定してもよい。こうした処理工程は、ビーム52の光軸に平行な方向における投影系との複数の異なる相対位置でビーム52を個別に反復して走査する処理工程に比べて、高速に実行されうる。
図10に示されるように、アクチュエータシステム60を使用して基板テーブルWTを傾斜することに代えて又はそれに加えて、格子50はその上面が基板テーブルWTの上面に対し恒久的に斜めの角度に在るように配設されていてもよい。例えば、放射強度センサ51から格子50を隔てる基板54は、図10に示されるように、くさび形状であってもよい。それとともに又はそれに代えて、格子50は、格子50の傾斜を生じさせる自身のアクチュエータを有してもよい。
上述のように、投影系は、基板への像の形成中に放射ビームによって基板Wを横切って走査するために、1つ又は複数の移動する光学素子を含むよう構成されていてもよい。こうしたリソグラフィ装置においては、投影系は、スポットフォーカス値の決定中にビーム52により格子50を横切って走査するために使用されてもよい。したがって、1つ又は複数のコントラスト値の決定に際し格子50上の複数の場所にビーム52を投影するためにビーム52の光軸に実質的に垂直な方向に格子50を移動させるためのアクチュエータは、必須ではない。
こうした構成においては、格子50は上述のようにビーム52の光軸に斜めに配設されてもよく、それにより投影系に対し格子50を移動させることなくスポットフォーカス値が決定されてもよい。
それに代えて、格子50の上面はビーム52の光軸に垂直であるように配設されていてもよい。その場合、アクチュエータシステム、例えば、基板テーブルWTの位置を制御するためのアクチュエータシステム60は、スポットフォーカス値を決定するための複数のコントラスト値を取得するために、ビーム52の光軸に平行な方向における投影系との複数の相対位置を通るよう格子50を移動させるために使用されてもよい。
既述の実施形態においては、スポットフォーカスセンサシステムの格子50及び放射強度センサ51は、基板テーブルWT上に配置されていてもよい。こうした構成が便利でありうるのは、リソグラフィ装置内に顕著な追加設備を設けることなく、スポットフォーカス値を決定するために、投影系により投影される1つ又は複数の放射ビームの検査を周期的になしうるからである。
投影系により投影される放射ビームを複数有するシステムにおいては、例えば新たな基板が搬入されるときのような、リソグラフィ装置を使用する生産行為が好都合にも停止される期間があるたびに、1つ又は複数の放射ビームについてスポットフォーカス値が決定されてもよい。ある構成においては、毎回の検査ですべての放射ビームが検査されてもよい。それに代えて又はそれとともに、複数のビームのうち或る割合のみが或る検査または全検査において検査されてもよい。その場合、ある所与の検査回数の間に各放射ビームが少なくとも一度は検査されるように、各回の検査で検査される放射ビームの予定を組んでもよい。
スポットフォーカスセンサシステムが基板テーブルWTに設けられていることは必須ではないものと理解されたい。したがって、例えば、基板テーブルWTが投影系から離れているときに(これは例えば、基板テーブルに基板を搬入及び/または搬出するときに生じうるが)、1つ又は複数の放射ビームを検査するのに必要な位置に格子を移動させるアクチュエータシステムを含む分離型システムが設けられてもよい。
図11は、本発明のある実施の形態に係るスポットフォーカスセンサシステムに使用される格子50の構成を示す。図示されるように、格子50は、ビーム52の光軸に平行な方向に投影系から異なる距離に配設されている第1格子部分50a及び第2格子部分50bを含む。放射ビーム52と格子50との1回の相対走査において、コントローラ55は、第1格子部分50a及び第2格子部分50bそれぞれについてコントラスト値を取得してもよい。
こうした構成がスポットフォーカス値を決定するために有利に使用されうるのは、投影系と格子との相対位置によるコントラスト値の変化がベストフォーカス位置に関して実質的に対称でありうるからである。したがって、図11に示されるように、ベストフォーカス面61が第1格子部分50a及び第2格子部分50bの各上面の中間にあるとき、第1格子部分50a及び第2格子部分50bそれぞれのコントラスト値は実質的に同一になる。よって、コントローラ55は、第1格子部分50a及び第2格子部分50bについてのコントラスト値が実質的に同一となる格子50の位置の特定からスポットフォーカス値を決定するよう構成されていてもよい。
この位置を特定するために、コントローラは、上述のいずれかのようなアクチュエータシステムを制御して、第1格子部分50a及び第2格子部分50bについてのコントラスト値が実質的に同一となるまで、すなわちそれらの差が或るしきい値より小さくなるときまで、ビーム52の光軸に平行な方向に投影系に対し格子50の位置を反復して調整してもよい。このとき、第1格子部分50aはベストフォーカス面61の上方にあり、第2格子部分50bはベストフォーカス面61の下方にある。
それに代えて、コントローラ55は、ビーム52の光軸に平行な方向における投影系との或る相対位置範囲にわたって格子50を走査するアクチュエータシステムを制御して、各位置にて第1格子部分50a及び第2格子部分50bそれぞれについてコントラスト値を決定してもよい。この結果から、コントローラ55は、第1格子部分50a及び第2格子部分50bについてのコントラスト値が実質的に同一となる位置を特定してもよい。例えば、コントローラ55は、それら2つのコントラスト値が最も近似する位置を選択してもよい。それに代えて、コントローラ55は、それら2つのコントラスト値の差と投影系から格子への距離との関係に曲線を適合し、その曲線の最小値に対応する距離を選択してもよい。
ある構成においては、格子50は、ビーム52の光軸に平行な方向における第1格子部分50aと第2格子部分50bとの距離がシステムの焦点深度と同程度の大きさであるよう構成されていてもよい。こうした構成においては、第1格子部分50a及び第2格子部分50bについてのコントラスト値が実質的に等しい点、すなわち両者の中間にベストフォーカス面61が在る場合において、第1格子部分50a及び第2格子部分50bのいずれもがベストフォーカス面61に近くないように構成しうる。ベストフォーカス面61ではある所与の位置変動に対しコントラスト値の変化は最小であり、従ってシステムにおけるノイズに対し既述のように比較的敏感でありうる。したがって、この構成では第1格子部分50a及び第2格子部分50bがベストフォーカス面61から離れて配設されているので、向上された精度が実現されうる。
上記説明では単一の放射ビーム52を検査してその放射ビームについてスポットフォーカス値を決定するよう構成されているスポットセンサシステムに言及したが、スポットフォーカスセンサシステムは、同時に複数の放射ビームを検査するよう構成されていてもよい。例えば、複数の放射ビームは、(適切なサイズである場合には)格子50に同時に投影されてもよい。格子50に投影される複数の放射ビームの各々についてコントラスト値を同時に決定するために、複数の放射強度センサ51が設けられてもよい。それに代えて、単一の放射強度センサ51が、格子を通過する複数の放射ビームの各々からの放射の強度を識別可能であるように構成されていてもよい。
上記説明では、透過可能な格子50、例えば、格子50を通過する放射スポットから放射強度センサ51が放射を検出するよう投影系と放射強度センサとの間に設けられておりリソグラフィ装置に備えうる格子の使用に言及したが、これは必須ではない。例えば、反射可能な格子が使用されてもよい。その場合、放射強度センサは、格子から反射される放射スポットから放射を検出するように格子において投影系と同じ側に設けられてもよい。ある実施の形態においては、放射強度センサは、投影系に取り付けられ、又は投影系に組み込まれていてもよい。
スポットフォーカス値を決定するための十分なデータを与えるために放射ビームの光軸に平行な方向に格子50を移動するという文脈で特定の実施形態を説明したが、これは必須ではない。とりわけ、それに代えて又はそれとともに、同様の効果をもたらすように1つ又は複数の放射ビームの焦点が放射ビームの光軸に平行な方向に移動されてもよい。したがって、放射ビームの光軸に平行な方向に格子を移動させる上述の実施形態のいずれもが、放射ビームの焦点を移動させる手段により実施されるように変更されてもよい。放射ビームの焦点は上述のようなフォーカス調整システムを使用することによって調整されてもよい。
リソグラフィ装置は、スポットフォーカスセンサシステムの位置をリソグラフィ装置内の他の要素に対し決定するために使用されうる位置測定システムを含んでもよく、こうして、スポットフォーカスセンサシステムにより決定されるスポットフォーカス値がリソグラフィ装置の動作を制御するために使用されてもよい。例えば、こうしたシステムは、リソグラフィ装置内において投影系及び/または基板の上面に対しスポットフォーカスセンサシステムの位置を測定するために使用されてもよい。
また、上述のスポットフォーカスセンサシステムからの情報は、基板に放射ビームを投影する後続の処理中に、すなわち、デバイス製造方法の一部として実行される後続の処理中に、リソグラフィ装置の1つ又は複数のパラメタを調整するために使用されてもよい。
あるデバイス製造方法によると、デバイス、例えばディスプレイ、集積回路、またはその他の物品が、パターンが投影された基板から製造されてもよい。
ある実施の形態においては、リソグラフィ装置であって、複数の放射ビームを提供するよう構成されているプログラマブルパターニングデバイスと、前記複数の放射ビームを基板に投影し、対応する放射のスポットを形成するよう構成されている投影系と、スポットフォーカスセンサシステムと、を備え、該システムは、格子であって、放射スポットフォーカス測定を実行するために少なくとも1つの放射ビームスポットが前記格子上の複数の異なる場所に逐次に投影されうるように配設されている格子と、前記格子を前記複数の場所にて通過し又は反射した放射ビームスポットから放射の強度を検出するよう構成されている放射強度センサと、前記複数の場所に対応する検出放射強度からスポットフォーカス値を決定するよう構成されているコントローラと、を備えるリソグラフィ装置が提供される。
ある実施の形態においては、リソグラフィ装置は、基板を支持するよう構成されている基板テーブルをさらに備え、前記格子は、前記基板テーブルの上面に取り付けられている。ある実施の形態においては、リソグラフィ装置は、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に垂直な方向に前記基板テーブルを移動させるよう構成されているアクチュエータシステムをさらに備え、放射スポットフォーカス測定中において前記アクチュエータシステムは、前記格子上の複数の異なる場所に放射ビームスポットが投影されるよう放射ビームスポットに対し前記格子を移動させるために使用される。ある実施の形態においては、前記投影系は、前記放射ビームの光軸に実質的に垂直な方向に基板を横切って前記複数の放射ビームを走査しうるように構成されており、放射スポットフォーカス測定中において前記投影系は、前記格子上の複数の異なる場所に放射ビームスポットを投影するために使用される。ある実施の形態においては、前記コントローラは、前記複数の異なる場所を含む前記格子の少なくとも1つの領域について最大の検出放射強度と最小の検出放射強度との差に応じたコントラスト値を決定し、前記スポットフォーカス値を決定するために少なくとも1つのコントラスト値を使用するよう構成されている。ある実施の形態においては、前記コントラスト値は、Cv=(Imax−Imin)/(Imax+Imin)に基づいて決定され、ここで、Cvは前記コントラスト値であり、Imaxは前記格子の前記領域についての前記最大の検出放射強度であり、Iminは前記格子の前記領域についての前記最小の検出放射強度である。ある実施の形態においては、リソグラフィ装置は、前記スポットを生じさせる放射ビームの焦点位置を該放射ビームの光軸に実質的に平行な方向において制御するよう構成されているフォーカス調整システムをさらに備え、前記コントローラは、前記格子の1つ又は複数の領域について前記放射ビームの複数の異なる焦点位置それぞれに対応するコントラスト値を決定し、最大のコントラスト値に対応する焦点位置の決定から前記スポットフォーカス値を決定するよう構成されている。ある実施の形態においては、前記コントローラは、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向において前記格子の表面が複数の異なる位置に在る前記格子の1つ又は複数の領域についてそれら異なる位置にそれぞれ対応するコントラスト値を決定し、最大のコントラスト値に対応する前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向における前記格子の表面の位置の決定から前記スポットフォーカス値を決定するよう構成されている。ある実施の形態においては、前記コントローラは、検出放射強度から決定される最高のコントラスト値に対応する位置から前記スポットフォーカス値を決定するよう構成されている。ある実施の形態においては、前記コントローラは、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向において少なくとも3つの異なる位置についてコントラスト値を決定し、該コントラスト値と対応する位置との関係に曲線を適合し、該曲線の最大値に対応する位置から前記スポットフォーカス値を決定するよう構成されている。ある実施の形態においては、リソグラフィ装置は、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向に前記格子を移動させるよう構成されているアクチュエータシステムを備え、前記コントラスト値が前記格子の或る1つの領域について前記方向に複数の異なる位置で決定される。ある実施の形態においては、リソグラフィ装置は、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に垂直な方向に前記格子を移動させるよう構成されているアクチュエータシステムを備え、前記格子の表面が前記複数の放射ビームの光軸に斜めの角度で配設され、前記コントラスト値が前記格子の複数の異なる領域それぞれについて決定される。ある実施の形態においては、前記格子の表面は前記基板テーブルの前記上面に実質的に平行であり、前記アクチュエータシステムは、前記複数の放射ビームが前記基板に投影されるとき前記基板テーブルの前記上面が前記複数の放射ビームの光軸に実質的に垂直であり、前記複数の放射ビームが前記格子に投影されるとき前記基板テーブルの前記上面が前記複数の放射ビームの光軸に斜めの角度をとるように、前記基板テーブルを制御するよう構成されており、前記コントラスト値が前記格子の複数の異なる領域それぞれについて決定される。ある実施の形態においては、前記格子は、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向に異なる位置に配設されている第1格子部分及び第2格子部分を備え、前記コントローラは、第1格子部分及び第2格子部分の各々において前記格子の領域について第1コントラスト値及び第2コントラスト値を決定し、前記スポットフォーカス値を決定するために第1コントラスト値と第2コントラスト値とを比較するよう構成されている。ある実施の形態においては、リソグラフィ装置は、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向において前記投影系に対する前記格子の位置を調整するよう構成されているアクチュエータシステムをさらに備え、前記コントローラは、第1コントラスト値と第2コントラスト値とが実質的に同一である前記格子の位置の特定から前記スポットフォーカス値を決定するよう構成されている。ある実施の形態においては、リソグラフィ装置は、前記スポットを生じさせる放射ビームの焦点位置を該放射ビームの光軸に実質的に平行な方向において制御するよう構成されているフォーカス調整システムをさらに備え、前記コントローラは、第1コントラスト値と第2コントラスト値とが実質的に同一である前記放射ビームの焦点位置の特定から前記スポットフォーカス値を決定するよう構成されている。ある実施の形態においては、前記コントローラは、第1コントラスト値と第2コントラスト値との差が或るしきい値より小さくなるまで第1コントラスト値と第2コントラスト値との比較に基づき位置を反復して調整することにより位置を特定するよう構成されている。ある実施の形態においては、前記コントローラは、第1コントラスト値及び第2コントラスト値がそれぞれ決定される或る位置範囲にわたって位置を調整し、複数の第1コントラスト値及び第2コントラスト値から第1コントラスト値と第2コントラスト値とが実質的に同一となる位置を特定することにより位置を特定するよう構成されている。ある実施の形態においては、前記格子は透過可能であり、前記投影系と前記放射強度センサとの間に配設されている。ある実施の形態においては、前記格子は反射可能であり、前記放射強度センサは前記投影系に取り付けられている。ある実施の形態においては、前記スポットフォーカスシステムは、複数の放射ビームスポットについて対応するスポットフォーカス値を同時に決定するよう構成されている。
ある実施の形態においては、リソグラフィ装置において放射ビームスポットフォーカスを測定するための方法であって、該リソグラフィ装置は、複数の放射ビームを提供するよう構成されているプログラマブルパターニングデバイスと、前記複数の放射ビームを基板に投影し、対応する放射のスポットを形成するよう構成されている投影系と、を備え、前記方法は、少なくとも1つの放射ビームスポットを格子上の複数の異なる場所に逐次に投影することと、前記格子を前記複数の場所にて通過し又は反射した放射ビームスポットから放射の強度を検出することと、前記複数の場所に対応する検出放射強度からスポットフォーカス値を決定することと、を備える方法が提供される。
ある実施の形態においては、前記リソグラフィ装置は、基板を支持するよう構成されている基板テーブルを備え、前記格子は、前記基板テーブルの上面に取り付けられており、前記方法は、前記格子上の複数の異なる場所に放射ビームスポットが投影されるよう放射スポットフォーカス測定中において前記複数の放射ビームの光軸に実質的に垂直な方向に前記基板テーブルを移動させるためにアクチュエータシステムを使用することをさらに備える。ある実施の形態においては、放射スポットフォーカス測定中において前記投影系は、前記格子上の複数の異なる場所にわたって放射ビームスポットを走査するために使用される。ある実施の形態においては、前記方法は、前記複数の異なる場所を含む前記格子の少なくとも1つの領域について最大の検出放射強度と最小の検出放射強度との差に応じたコントラスト値を決定することと、前記スポットフォーカス値を決定するために少なくとも1つのコントラスト値を使用することと、を備える。ある実施の形態においては、前記コントラスト値は、Cv=(Imax−Imin)/(Imax+Imin)に基づいて決定され、ここで、Cvは前記コントラスト値であり、Imaxは前記格子の前記領域についての前記最大の検出放射強度であり、Iminは前記格子の前記領域についての前記最小の検出放射強度である。ある実施の形態においては、前記方法は、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向において前記格子の表面が複数の異なる位置に在る前記格子の1つ又は複数の領域についてそれら異なる位置それぞれに対応するコントラスト値を決定することと、最大のコントラスト値に対応する前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向における前記格子の表面の位置の決定から前記スポットフォーカス値を決定することと、を備える。ある実施の形態においては、前記方法は、検出放射強度から決定される最高のコントラスト値に対応する前記格子の表面の位置から前記スポットフォーカス値を決定することを備える。ある実施の形態においては、前記方法は、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向において少なくとも3つの異なる前記格子の表面の位置についてコントラスト値を決定することと、コントラスト値と対応する位置との関係に曲線を適合することと、該曲線の最大値に対応する位置から前記スポットフォーカス値を決定することと、を備える。ある実施の形態においては、前記方法は、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向に前記格子を移動させるためにアクチュエータシステムを使用することと、前記格子の或る1つの領域について前記方向に複数の異なる位置で前記コントラスト値を決定することと、を備える。ある実施の形態においては、前記方法は、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に垂直な方向に前記格子を移動させるためにアクチュエータシステムを使用することを備え、前記格子の表面が前記複数の放射ビームの光軸に斜めの角度で配設されており、前記コントラスト値を前記格子の複数の異なる領域それぞれについて決定することを備える。ある実施の形態においては、前記方法は、前記複数の放射ビームが前記格子に投影されるとき前記基板テーブルの前記上面が前記複数の放射ビームの光軸に斜めの角度をとるよう前記基板テーブルを制御するために前記アクチュエータシステムを制御することを備え、前記格子の表面は前記基板テーブルの前記上面に実質的に平行であり、前記コントラスト値を前記格子の複数の異なる領域それぞれについて決定することを備える。ある実施の形態においては、前記格子は、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向に異なる位置に配設されている第1格子部分及び第2格子部分を備え、前記方法は、第1格子部分及び第2格子部分の各々において前記格子の領域について第1コントラスト値及び第2コントラスト値を決定することと、前記スポットフォーカス値を決定するために第1コントラスト値と第2コントラスト値とを比較することと、を備える。ある実施の形態においては、前記方法は、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向における前記投影系に対する前記格子の位置を調整するためにアクチュエータシステムを使用することと、第1コントラスト値と第2コントラスト値とが実質的に同一である前記格子の位置の特定から前記スポットフォーカス値を決定することと、をさらに備える。ある実施の形態においては、前記方法は、第1コントラスト値と第2コントラスト値との差が或るしきい値より小さくなるまで第1コントラスト値と第2コントラスト値との比較に基づき前記アクチュエータシステムを使用して前記格子の位置を反復して調整することにより前記格子の位置を特定することを備える。ある実施の形態においては、前記方法は、第1コントラスト値及び第2コントラスト値がそれぞれ決定される或る位置範囲にわたって前記格子を移動させるために前記アクチュエータシステムを使用することにより前記格子の位置を特定することと、複数の第1コントラスト値及び第2コントラスト値から第1コントラスト値と第2コントラスト値とが実質的に同一となる位置を特定することと、を備える。ある実施の形態においては、前記方法は、複数の放射ビームスポットについて対応するスポットフォーカス値を同時に決定することを備える。ある実施の形態においては、本書に説明される或る方法をリソグラフィ装置において複数の放射ビームの少なくとも1つの放射ビームスポットフォーカスを測定するために使用することと、前記複数の放射ビームを基板に投影することを制御する前記リソグラフィ装置の少なくとも1つのパラメタを制御するために、決定されたスポットフォーカス値を使用することと、を備えるデバイス製造方法が提供される。
本書ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用を例として説明しているが、本明細書に説明したリソグラフィ装置は他の用途を有してもよいものと理解されたい。他の用途としては例えば、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用案内パターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造がある。当業者であればこれらの他の適用に際して、本明細書における「ウェーハ」あるいは「ダイ」という用語がそれぞれ「基板」あるいは「目標部分」という、より一般的な用語と同義であるとみなされると理解することができるであろう。本書に言及された基板は露光前または露光後において、例えばトラック(典型的にはレジスト層を基板に塗布し、露光後のレジストを現像する装置)、メトロロジツール、及び/またはインスペクションツールにより処理されてもよい。適用可能であれば、本明細書の開示はこれらのまたは他の基板処理装置にも適用され得る。また、基板は例えば多層ICを製造するために複数回処理されてもよく、その場合には本明細書における基板という用語は既に処理されている多数の処理層を含む基板をも意味し得る。
「レンズ」という用語は、文脈が許す限り、屈折光学部品、回折光学部品、反射光学部品、磁気的光学部品、電磁気的光学部品、静電的光学部品を含む各種の光学部品のうちいずれか1つ、またはこれらの組み合わせを指し示してもよい。
リソグラフィ装置は、基板の表面が比較的高い屈折率を有する液体、例えば水、に浸されて投影系の最終要素と基板との間の空間を満たすように覆われる形式であってもよい。液浸液は、例えばパターニングデバイスと投影系の第1要素との間などのリソグラフィ装置の他の空間に適用されてもよい。液浸技術は投影系の開口数を増大させる技術分野において周知である。
本発明に係る更なる実施の形態は後記の番号付けされた節に与えられる。
1.リソグラフィ装置であって、
複数の放射ビームを提供するよう構成されているプログラマブルパターニングデバイスと、
前記複数の放射ビームを基板に投影し、対応する放射のスポットを形成するよう構成されている投影系と、
スポットフォーカスセンサシステムと、を備え、該システムは、
格子であって、放射スポットフォーカス測定を実行するために少なくとも1つの放射ビームスポットが前記格子上の複数の異なる場所に逐次に投影されうるように配設されている格子と、
前記格子を前記複数の場所にて通過し又は反射した放射ビームスポットから放射の強度を検出するよう構成されている放射強度センサと、
前記複数の場所に対応する検出放射強度からスポットフォーカス値を決定するよう構成されているコントローラと、を備えるリソグラフィ装置。
2.基板を支持するよう構成されている基板テーブルをさらに備え、前記格子は、前記基板テーブルの上面に取り付けられている、節1に記載のリソグラフィ装置。
3.前記複数の放射ビームの光軸に実質的に垂直な方向に前記基板テーブルを移動させるよう構成されているアクチュエータシステムをさらに備え、放射スポットフォーカス測定中において前記アクチュエータシステムは、前記格子上の複数の異なる場所に放射ビームスポットが投影されるよう放射ビームスポットに対し前記格子を移動させるために使用される、節2に記載のリソグラフィ装置。
4.前記投影系は、前記放射ビームの光軸に実質的に垂直な方向に基板を横切って前記複数の放射ビームを走査しうるように構成されており、
放射スポットフォーカス測定中において前記投影系は、前記格子上の複数の異なる場所に放射ビームスポットを投影するために使用される、節1から3のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
5.前記コントローラは、前記複数の異なる場所を含む前記格子の少なくとも1つの領域について最大の検出放射強度と最小の検出放射強度との差に応じたコントラスト値を決定し、前記スポットフォーカス値を決定するために少なくとも1つのコントラスト値を使用するよう構成されている、節1から4のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
6.前記コントラスト値は、
Figure 0005973472
に基づいて決定され、ここで、Cvは前記コントラスト値であり、Imaxは前記格子の前記領域についての前記最大の検出放射強度であり、Iminは前記格子の前記領域についての前記最小の検出放射強度である、節5に記載のリソグラフィ装置。
7.前記スポットを生じさせる放射ビームの焦点位置を該放射ビームの光軸に実質的に平行な方向において制御するよう構成されているフォーカス調整システムをさらに備え、
前記コントローラは、前記格子の1つ又は複数の領域について前記放射ビームの複数の異なる焦点位置それぞれに対応するコントラスト値を決定し、最大のコントラスト値に対応する焦点位置の決定から前記スポットフォーカス値を決定するよう構成されている、節5または6に記載のリソグラフィ装置。
8.前記コントローラは、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向において前記格子の表面が複数の異なる位置に在る前記格子の1つ又は複数の領域についてそれら異なる位置にそれぞれ対応するコントラスト値を決定し、最大のコントラスト値に対応する前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向における前記格子の表面の位置の決定から前記スポットフォーカス値を決定するよう構成されている、節5または6に記載のリソグラフィ装置。
9.前記コントローラは、検出放射強度から決定される最高のコントラスト値に対応する位置から前記スポットフォーカス値を決定するよう構成されている、節7または8に記載のリソグラフィ装置。
10.前記コントローラは、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向において少なくとも3つの異なる位置についてコントラスト値を決定し、該コントラスト値と対応する位置との関係に曲線を適合し、該曲線の最大値に対応する位置から前記スポットフォーカス値を決定するよう構成されている、節7または8に記載のリソグラフィ装置。
11.前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向に前記格子を移動させるよう構成されているアクチュエータシステムを備え、
前記コントラスト値が前記格子の或る1つの領域について前記方向に複数の異なる位置で決定される、節8から10のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
12.前記複数の放射ビームの光軸に実質的に垂直な方向に前記格子を移動させるよう構成されているアクチュエータシステムを備え、
前記格子の表面が前記複数の放射ビームの光軸に斜めの角度で配設され、前記コントラスト値が前記格子の複数の異なる領域それぞれについて決定される、節8から11のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
13.節3を引用する場合において、
前記格子の表面は前記基板テーブルの前記上面に実質的に平行であり、
前記アクチュエータシステムは、前記複数の放射ビームが前記基板に投影されるとき前記基板テーブルの前記上面が前記複数の放射ビームの光軸に実質的に垂直であり、前記複数の放射ビームが前記格子に投影されるとき前記基板テーブルの前記上面が前記複数の放射ビームの光軸に斜めの角度をとるように、前記基板テーブルを制御するよう構成されており、
前記コントラスト値が前記格子の複数の異なる領域それぞれについて決定される、節8から12のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
14.前記格子は、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向に異なる位置に配設されている第1格子部分及び第2格子部分を備え、
前記コントローラは、第1格子部分及び第2格子部分の各々において前記格子の領域について第1コントラスト値及び第2コントラスト値を決定し、前記スポットフォーカス値を決定するために第1コントラスト値と第2コントラスト値とを比較するよう構成されている、節5または6に記載のリソグラフィ装置。
15.前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向において前記投影系に対する前記格子の位置を調整するよう構成されているアクチュエータシステムをさらに備え、
前記コントローラは、第1コントラスト値と第2コントラスト値とが実質的に同一である前記格子の位置の特定から前記スポットフォーカス値を決定するよう構成されている、節14に記載のリソグラフィ装置。
16.前記スポットを生じさせる放射ビームの焦点位置を該放射ビームの光軸に実質的に平行な方向において制御するよう構成されているフォーカス調整システムをさらに備え、
前記コントローラは、第1コントラスト値と第2コントラスト値とが実質的に同一である前記放射ビームの焦点位置の特定から前記スポットフォーカス値を決定するよう構成されている、節14に記載のリソグラフィ装置。
17.前記コントローラは、第1コントラスト値と第2コントラスト値との差が或るしきい値より小さくなるまで第1コントラスト値と第2コントラスト値との比較に基づき位置を反復して調整することにより位置を特定するよう構成されている、節15または16に記載のリソグラフィ装置。
18.前記コントローラは、第1コントラスト値及び第2コントラスト値がそれぞれ決定される或る位置範囲にわたって位置を調整し、複数の第1コントラスト値及び第2コントラスト値から第1コントラスト値と第2コントラスト値とが実質的に同一となる位置を特定することにより位置を特定するよう構成されている、節15または16に記載のリソグラフィ装置。
19.前記格子は透過可能であり、前記投影系と前記放射強度センサとの間に配設されている、節1から18のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
20.前記格子は反射可能であり、前記放射強度センサは前記投影系に取り付けられている、節1から18のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
21.前記スポットフォーカスシステムは、複数の放射ビームスポットについて対応するスポットフォーカス値を同時に決定するよう構成されている、節1から20のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
22.リソグラフィ装置において放射ビームスポットフォーカスを測定するための方法であって、該リソグラフィ装置は、
複数の放射ビームを提供するよう構成されているプログラマブルパターニングデバイスと、
前記複数の放射ビームを基板に投影し、対応する放射のスポットを形成するよう構成されている投影系と、を備え、
前記方法は、
少なくとも1つの放射ビームスポットを格子上の複数の異なる場所に逐次に投影することと、
前記格子を前記複数の場所にて通過し又は反射した放射ビームスポットから放射の強度を検出することと、
前記複数の場所に対応する検出放射強度からスポットフォーカス値を決定することと、を備える方法。
23.前記リソグラフィ装置は、基板を支持するよう構成されている基板テーブルを備え、前記格子は、前記基板テーブルの上面に取り付けられており、
前記方法は、前記格子上の複数の異なる場所に放射ビームスポットが投影されるよう放射スポットフォーカス測定中において前記複数の放射ビームの光軸に実質的に垂直な方向に前記基板テーブルを移動させるためにアクチュエータシステムを使用することをさらに備える、節22に記載の方法。
24.放射スポットフォーカス測定中において前記投影系は、前記格子上の複数の異なる場所にわたって放射ビームスポットを走査するために使用される、節22または23に記載の方法。
25.前記複数の異なる場所を含む前記格子の少なくとも1つの領域について最大の検出放射強度と最小の検出放射強度との差に応じたコントラスト値を決定することと、
前記スポットフォーカス値を決定するために少なくとも1つのコントラスト値を使用することと、を備える、節22から24のいずれかに記載の方法。
26.前記コントラスト値は、
Figure 0005973472
に基づいて決定され、ここで、Cvは前記コントラスト値であり、Imaxは前記格子の前記領域についての前記最大の検出放射強度であり、Iminは前記格子の前記領域についての前記最小の検出放射強度である、節25に記載の方法。
27.前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向において前記格子の表面が複数の異なる位置に在る前記格子の1つ又は複数の領域についてそれら異なる位置それぞれに対応するコントラスト値を決定することと、
最大のコントラスト値に対応する前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向における前記格子の表面の位置の決定から前記スポットフォーカス値を決定することと、を備える、節25または26に記載の方法。
28.検出放射強度から決定される最高のコントラスト値に対応する前記格子の表面の位置から前記スポットフォーカス値を決定することを備える、節27に記載の方法。
29.前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向において少なくとも3つの異なる前記格子の表面の位置についてコントラスト値を決定することと、
コントラスト値と対応する位置との関係に曲線を適合することと、
該曲線の最大値に対応する位置から前記スポットフォーカス値を決定することと、を備える、節27に記載の方法。
30.前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向に前記格子を移動させるためにアクチュエータシステムを使用することと、
前記格子の或る1つの領域について前記方向に複数の異なる位置で前記コントラスト値を決定することと、を備える、節27から29のいずれかに記載の方法。
31.前記複数の放射ビームの光軸に実質的に垂直な方向に前記格子を移動させるためにアクチュエータシステムを使用することを備え、前記格子の表面が前記複数の放射ビームの光軸に斜めの角度で配設されており、
前記コントラスト値を前記格子の複数の異なる領域それぞれについて決定することを備える、節27から29のいずれかに記載の方法。
32.節23を引用する場合において、
前記複数の放射ビームが前記格子に投影されるとき前記基板テーブルの前記上面が前記複数の放射ビームの光軸に斜めの角度をとるよう前記基板テーブルを制御するために前記アクチュエータシステムを制御することを備え、前記格子の表面は前記基板テーブルの前記上面に実質的に平行であり、
前記コントラスト値を前記格子の複数の異なる領域それぞれについて決定することを備える、節27から29のいずれかに記載の方法。
33.前記格子は、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向に異なる位置に配設されている第1格子部分及び第2格子部分を備え、
前記方法は、第1格子部分及び第2格子部分の各々において前記格子の領域について第1コントラスト値及び第2コントラスト値を決定することと、前記スポットフォーカス値を決定するために第1コントラスト値と第2コントラスト値とを比較することと、を備える、節25または26に記載の方法。
34.前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向における前記投影系に対する前記格子の位置を調整するためにアクチュエータシステムを使用することと、
第1コントラスト値と第2コントラスト値とが実質的に同一である前記格子の位置の特定から前記スポットフォーカス値を決定することと、をさらに備える、節33に記載の方法。
35.第1コントラスト値と第2コントラスト値との差が或るしきい値より小さくなるまで第1コントラスト値と第2コントラスト値との比較に基づき前記アクチュエータシステムを使用して前記格子の位置を反復して調整することにより前記格子の位置を特定することを備える、節34に記載の方法。
36.第1コントラスト値及び第2コントラスト値がそれぞれ決定される或る位置範囲にわたって前記格子を移動させるために前記アクチュエータシステムを使用することにより前記格子の位置を特定することと、
複数の第1コントラスト値及び第2コントラスト値から第1コントラスト値と第2コントラスト値とが実質的に同一となる位置を特定することと、を備える、節34に記載の方法。
37.複数の放射ビームスポットについて対応するスポットフォーカス値を同時に決定することを備える、節22から36のいずれかに記載の方法。
38.節22から節37のいずれかに記載の方法をリソグラフィ装置において複数の放射ビームの少なくとも1つの放射ビームスポットフォーカスを測定するために使用することと、
前記複数の放射ビームを基板に投影することを制御する前記リソグラフィ装置の少なくとも1つのパラメタを制御するために、決定されたスポットフォーカス値を使用することと、を備えるデバイス製造方法。
本発明の特定の実施形態が上述されたが、説明したもの以外の態様で本発明が実施されてもよい。例えば、本発明は、上述の方法の実行を生じさせるよう構成されている機械で読み取り可能な命令の1つまたは複数のシーケンスを含むコンピュータプログラム、または、そうしたコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読取可能データ記録媒体(例えば半導体メモリ、磁気ディスク、または光ディスク)の形式をとってもよい。
上述の説明は例示であり、限定を意図しない。よって、以下に述べる請求項の範囲から逸脱することなく既述の本発明に変更を加えることができるということは、当業者には明らかなことである。

Claims (16)

  1. リソグラフィ装置であって、
    複数の放射ビームを提供するよう構成されているプログラマブルパターニングデバイスと、
    前記複数の放射ビームを基板に投影し、対応する放射のスポットを形成するよう構成されている投影系と、
    スポットフォーカスセンサシステムと、を備え、該システムは、
    格子であって、放射スポットフォーカス測定を実行するために少なくとも1つの放射ビームスポットが前記格子上の複数の異なる場所に逐次に投影されうるように配設されている格子と、
    前記格子を前記複数の場所にて通過し又は反射した放射ビームスポットから放射の強度を検出するよう構成されている放射強度センサと、
    前記複数の場所に対応する検出放射強度からスポットフォーカス値を決定するよう構成されているコントローラと、を備え
    少なくとも前記放射スポットフォーカス測定の際、前記格子の表面が前記複数の放射ビームの光軸に斜めの角度で配設されるリソグラフィ装置。
  2. 基板を支持するよう構成されている基板テーブルをさらに備え、前記格子は、前記基板テーブルの上面に取り付けられている、請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  3. 前記複数の放射ビームの光軸に実質的に垂直な方向に前記基板テーブルを移動させるよう構成されているアクチュエータシステムをさらに備え、放射スポットフォーカス測定中において前記アクチュエータシステムは、前記格子上の複数の異なる場所に放射ビームスポットが投影されるよう放射ビームスポットに対し前記格子を移動させるために使用される、請求項2に記載のリソグラフィ装置。
  4. 前記投影系は、前記放射ビームの光軸に実質的に垂直な方向に基板を横切って前記複数の放射ビームを走査しうるように構成されており、
    放射スポットフォーカス測定中において前記投影系は、前記格子上の複数の異なる場所に放射ビームスポットを投影するために使用される、請求項1から3のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
  5. 前記コントローラは、前記複数の異なる場所を含む前記格子の少なくとも1つの領域について最大の検出放射強度と最小の検出放射強度との差に応じたコントラスト値を決定し、前記スポットフォーカス値を決定するために少なくとも1つのコントラスト値を使用するよう構成されている、請求項1から4のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
  6. 前記スポットを生じさせる放射ビームの焦点位置を該放射ビームの光軸に実質的に平行な方向において制御するよう構成されているフォーカス調整システムをさらに備え、
    前記コントローラは、前記格子の1つ又は複数の領域について前記放射ビームの複数の異なる焦点位置それぞれに対応するコントラスト値を決定し、最大のコントラスト値に対応する焦点位置の決定から前記スポットフォーカス値を決定するよう構成されている、請求項5に記載のリソグラフィ装置。
  7. 前記コントローラは、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向において前記格子の表面が複数の異なる位置に在る前記格子の1つ又は複数の領域についてそれら異なる位置にそれぞれ対応するコントラスト値を決定し、最大のコントラスト値に対応する前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向における前記格子の表面の位置の決定から前記スポットフォーカス値を決定するよう構成されている、請求項5に記載のリソグラフィ装置。
  8. 前記コントローラは、検出放射強度から決定される最高のコントラスト値に対応する位置から前記スポットフォーカス値を決定するよう構成されている、請求項6または7に記載のリソグラフィ装置。
  9. 前記コントローラは、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向において少なくとも3つの異なる位置についてコントラスト値を決定し、該コントラスト値と対応する位置との関係に曲線を適合し、該曲線の最大値に対応する位置から前記スポットフォーカス値を決定するよう構成されている、請求項6または7に記載のリソグラフィ装置。
  10. 前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向に前記格子を移動させるよう構成されているアクチュエータシステムを備え、
    前記コントラスト値が前記格子の或る1つの領域について前記方向に複数の異なる位置で決定される、請求項7から9のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
  11. 前記複数の放射ビームの光軸に実質的に垂直な方向に前記格子を移動させるよう構成されているアクチュエータシステムを備え、
    記コントラスト値が前記格子の複数の異なる領域それぞれについて決定される、請求項7から10のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
  12. 請求項3を引用する場合において、
    前記格子の表面は前記基板テーブルの前記上面に実質的に平行であり、
    前記アクチュエータシステムは、前記複数の放射ビームが前記基板に投影されるとき前記基板テーブルの前記上面が前記複数の放射ビームの光軸に実質的に垂直であり、前記複数の放射ビームが前記格子に投影されるとき前記基板テーブルの前記上面が前記複数の放射ビームの光軸に斜めの角度をとるように、前記基板テーブルを制御するよう構成されており、
    前記コントラスト値が前記格子の複数の異なる領域それぞれについて決定される、請求項7から11のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
  13. リソグラフィ装置であって、
    複数の放射ビームを提供するよう構成されているプログラマブルパターニングデバイスと、
    前記複数の放射ビームを基板に投影し、対応する放射のスポットを形成するよう構成されている投影系と、
    スポットフォーカスセンサシステムと、を備え、該システムは、
    格子であって、放射スポットフォーカス測定を実行するために少なくとも1つの放射ビームスポットが前記格子上の複数の異なる場所に逐次に投影されうるように配設されている格子と、
    前記格子を前記複数の場所にて通過し又は反射した放射ビームスポットから放射の強度を検出するよう構成されている放射強度センサと、
    前記複数の場所に対応する検出放射強度からスポットフォーカス値を決定するよう構成されているコントローラと、を備え、
    前記コントローラは、前記複数の異なる場所を含む前記格子の少なくとも1つの領域について最大の検出放射強度と最小の検出放射強度との差に応じたコントラスト値を決定し、前記スポットフォーカス値を決定するために少なくとも1つのコントラスト値を使用するよう構成され、
    前記格子は、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向に異なる位置に配設されている第1格子部分及び第2格子部分を備え、
    前記コントローラは、第1格子部分及び第2格子部分の各々において前記格子の領域について第1コントラスト値及び第2コントラスト値を決定し、前記スポットフォーカス値を決定するために第1コントラスト値と第2コントラスト値とを比較するよう構成されているリソグラフィ装置。
  14. リソグラフィ装置において放射ビームスポットフォーカスを測定するための方法であって、該リソグラフィ装置は、
    複数の放射ビームを提供するよう構成されているプログラマブルパターニングデバイスと、
    前記複数の放射ビームを基板に投影し、対応する放射のスポットを形成するよう構成されている投影系と、を備え、
    前記方法は、
    少なくとも1つの放射ビームスポットを格子上の複数の異なる場所に逐次に投影することと、
    前記格子を前記複数の場所にて通過し又は反射した放射ビームスポットから放射の強度を検出することと、
    前記複数の場所に対応する検出放射強度からスポットフォーカス値を決定することと、を備え
    少なくとも前記放射ビームスポットフォーカスを測定する際、前記格子の表面が前記複数の放射ビームの光軸に斜めの角度で配設される方法。
  15. リソグラフィ装置において放射ビームスポットフォーカスを測定するための方法であって、該リソグラフィ装置は、
    複数の放射ビームを提供するよう構成されているプログラマブルパターニングデバイスと、
    前記複数の放射ビームを基板に投影し、対応する放射のスポットを形成するよう構成されている投影系と、を備え、
    前記方法は、
    少なくとも1つの放射ビームスポットを格子上の複数の異なる場所に逐次に投影することと、
    前記格子を前記複数の場所にて通過し又は反射した放射ビームスポットから放射の強度を検出することと、
    前記複数の場所に対応する検出放射強度からスポットフォーカス値を決定することと、を備え、
    前記方法は、
    前記複数の異なる場所を含む前記格子の少なくとも1つの領域について最大の検出放射強度と最小の検出放射強度との差に応じたコントラスト値を決定することと、
    前記スポットフォーカス値を決定するために少なくとも1つのコントラスト値を使用することと、を備え、
    前記格子は、前記複数の放射ビームの光軸に実質的に平行な方向に異なる位置に配設されている第1格子部分及び第2格子部分を備え、
    前記方法は、第1格子部分及び第2格子部分の各々において前記格子の領域について第1コントラスト値及び第2コントラスト値を決定することと、前記スポットフォーカス値を決定するために第1コントラスト値と第2コントラスト値とを比較することと、を備える方法。
  16. 請求項14または15に記載の方法をリソグラフィ装置において複数の放射ビームの少なくとも1つの放射ビームスポットフォーカスを測定するために使用することと、
    前記複数の放射ビームを基板に投影することを制御する前記リソグラフィ装置の少なくとも1つのパラメタを制御するために、決定されたスポットフォーカス値を使用することと、を備えるデバイス製造方法。
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