JP5973072B2 - タッチパネルコントローラ、集積回路、タッチパネル装置、および電子機器 - Google Patents

タッチパネルコントローラ、集積回路、タッチパネル装置、および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、タッチパネルコントローラ、ならびに、該タッチパネルコントローラを備えた(集積した)集積回路、タッチパネル装置および電子機器に関する。
マトリックス状に分布した(配列された)静電容量の容量値を検出(推定)する装置として、M本のドライブライン(Mは、2以上の整数)と、L本のセンスライン(Lは、2以上の整数)と、の交点の近傍に形成される静電容量行列の各静電容量の容量値の分布を検出するタッチパネル装置が特許文献1に開示されている。このタッチパネル装置は、ユーザが指やペンなどでタッチパネルに触れたときに、触れられた位置における静電容量の容量値の変化(例えば、小さくなる)を検出することによって、ユーザが触れたタッチパネル上の位置を検出するようになっている。
日本国公開特許公報「特開2013−3603号公報(2013年1月7日公開)」
ここで、特許文献1に記載のタッチパネルシステム61について、図19を参照して説明する。図19は、特許文献1に係るタッチパネルシステム61の構成を示す回路図である。
タッチパネルシステム61は、タッチパネル52とタッチパネルコントローラ63とを備えている。タッチパネル52は、ドライブラインDL1〜DL4と、センスラインSL1〜SL4とを備えている。また、ドライブラインDL1〜DL4とセンスラインSL1〜SL4とが交差する位置には、静電容量C11〜C44が形成されている。
タッチパネルコントローラ63には、駆動部54が設けられている。駆動部54は、図13に示される符号系列MC1に基づいてドライブラインを駆動する。特許文献1では、図13に示すような系列長31のM系列を符号系列として用いる例が示されている。ここでは、ドライブラインDL1〜DL4を駆動する複数の駆動信号として、図13に示す系列のうち、Drive1〜4を割り当てるとして説明する。符号系列の要素は、「1」および「−1」のいずれかである。駆動部54は、符号系列の要素が「1」である場合には電圧Vdriveを印加し、要素が「−1」である場合には−Vdriveを印加する。電圧Vdriveは、例えば電源電圧を用いる。また、参照電圧などの電源電圧以外の電圧であっても良い。
タッチパネルシステム61は、センスラインSL1〜SL4にそれぞれ対応する位置に配置された少なくとも2個の差動増幅器55を有している。差動増幅器55は、駆動部54により駆動された静電容量のセンスラインから出力される線形和信号X1,X2,X3,X4を受け取り、その差を増幅する。
例えば、駆動部54は、1回目の駆動では、図13の符号系列の1st Vectorによる駆動において、ドライブラインDL1,DL3,DL4に電圧Vdriveを印加し、ドライブラインDL2に−Vdriveを印加する。このとき、センスラインSL3,SL4が接続される差動増幅器55の出力Yは、
Figure 0005973072
で与えられる。図13の符号系列のうち、ドライブラインDL1〜4に与えられるi回目の駆動に用いる系列をそれぞれ、Di1,Di2,Di3,Di4とすると、差動増幅器55の出力Yは、
Figure 0005973072
で与えられる。
特許文献1に記載のタッチパネルシステム61では、タッチパネルシステム61の静電容量は、差動増幅器55の出力信号に基づく信号と、符号系列の内積演算を実行することにより推定(特定)することができる。例えば、ドライブラインDL1の駆動に用いた符号系列を用いて、静電容量C31−C41を推定する場合、上記の駆動を31回行なって(1st vectorから31th vectorを使用)得られた、31個の線形和信号Yi(i=1・・・31)と符号系列Di1との内積を、
Figure 0005973072
・・・式(A)のように計算する。
M系列符号は、同じ系列同士の内積は系列長と同じ値をとり、異なる系列同士の内積は「−1」の値をとることが知られている。したがって、上記式(A)は、
Figure 0005973072
となる。ここで、すべてのセンスライン、すべてのドライブラインはそれぞれ均一の幅で作られていると仮定して静電容量C31〜C44の容量値がほぼ同じ値になるとすれば、静電容量C31−C41に掛かる係数は他の静電容量に比べて31倍大きいため、他の静電容量の影響は無視できるほど小さくなり、上式は、
Figure 0005973072
と簡略化でき、静電容量C31−C41を推定できる。特許文献1に記載の技術は、静電容量を複数回駆動(上記の例では31回)することでより大きな信号を取得し、雑音の影響を軽減し、より正確な容量推定を可能にしている。しかしながら、タッチ入力に用いられる検出対象物がタッチパネルの表面から離れていくと、センスライン−ドライブライン間に形成される静電容量のタッチ入力による変化自体が小さくなり、検出が困難になるという問題点(課題)がある。
本発明の目的は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、タッチパネルの表面から僅かに離れた位置にある検出対象物によるタッチ入力の検出をより正確に行うことができるタッチパネルコントローラを提供することを主たる目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るタッチパネルコントローラは、マトリクス状に配置された複数の静電容量の各列が配置された複数のドライブライン、および上記複数の静電容量の各行が配置された複数のセンスラインを備えたタッチパネルの少なくとも一本のセンスラインから、対応する行に配置された複数の静電容量に蓄積される電荷に基づく線形和信号を、上記複数のドライブラインを並列駆動させることで出力させる容量駆動部と、符号系列を用いて上記複数のドライブラインを並列駆動させる複数の駆動信号のそれぞれを上記容量駆動部に対して出力する駆動信号生成部と、上記タッチパネルの表面とその検出対象物との間の距離である検出距離に応じて、上記符号系列の相関の高低を切り替える制御を行う相関制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、タッチパネルの表面から僅かに離れた位置にある検出対象物によるタッチ入力の検出をより正確に行うことができるという効果を奏する。
本発明の他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分分かるであろう。また、本発明の利点は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであろう。
本発明の実施形態1に係るタッチパネル装置の構成を示す回路図である。 上記タッチパネル装置に関し、駆動信号生成部の一構成例を示す回路図である。 駆動信号生成部の別の構成例を示す回路図である。 駆動信号生成部のさらに別の構成例を示す回路図である。 駆動信号生成部のさらに別の構成例を示す回路図である。 本発明の実施形態2に係るタッチパネル装置の構成を示す回路図である。 上記実施形態1および上記実施形態2に係るタッチパネル装置によるタッチ入力の座標の検出機能を説明するための図であり、(a)は、タッチ入力(タッチ操作)に係る検出対象物がタッチパネルの表面に接触している、または接触していないが距離が十分小さい場合におけるタッチパネル装置の状態を示し、(b)は、検出対象物がタッチパネルの表面から離れた位置に存在している場合におけるタッチパネル装置の状態を示し、(c)は、検出対象物が表面から離れた位置に存在している場合におけるタッチパネル装置の別の状態を示す。 本発明の実施形態3に係るタッチパネル装置の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態4に係る携帯電話機の構成を示す回路図である。 上記実施形態1に係るタッチパネル装置の動作を説明するための回路図であり、(a)は、制御信号S1にて制御されるスイッチを閉じたときの状態を示し、(b)は、制御信号S1にて制御されるスイッチを開いたときの状態を示す。 本発明の実施形態5に係るタッチパネル装置の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態6に係るタッチパネル装置の構成を示す回路図である。 符号系列(M系列符号)の一例を示す図である。 符号系列(ウォルシュ符号)の一例のうちの前半部分を示す図である。 符号系列(ウォルシュ符号)の一例のうちの後半部分を示す図である。 符号系列(アダマール符号)の一例を示す図である。 符号系列(3値M系列符号)の一例を示す図である。 タッチ入力によるドライブラインおよびセンスライン間の静電容量の変化を説明するための模式図であり、(a)タッチ入力が存在しない場合を示し、(b)は、タッチパネルの表面に検出対象物が接触している場合を示し、(c)および(d)は、タッチパネルの表面から離れた位置にタッチ入力に係る検出対象物が存在している場合を示す。 従来のタッチパネルシステムの構成を示す模式図である。
本発明の実施の形態について図1〜図18に基づいて説明すれば以下のとおりである。但し、以下の各実施形態に記載されている構成は、特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。また、以下の特定の実施形態で説明する構成以外の構成については、必要に応じて説明を省略する場合があるが、他の実施形態で説明されている場合は、その構成と同じである。さらに、説明の便宜上、各実施形態に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
〔タッチ入力およびセンスライン間の静電容量の変化について〕
まず、図18に基づき、タッチ入力によるドライブラインおよびセンスライン間の静電容量の変化について説明する。図18は、タッチ入力によるドライブラインおよびセンスライン間の静電容量の変化を説明するための模式図である。図18の(a)は、タッチ入力が存在しない場合を示し、図18の(b)は、タッチパネルの表面に検出対象物(例えば、指やタッチペンのペン先など)によるタッチ入力がある場合を示し、図18の(c)および図18の(d)は、タッチパネルの表面から離れた位置にタッチ入力に係る検出対象物が存在している場合を示す。
タッチパネルの表面から(僅かに)離れた位置に検出対象物が存在している場合、センスライン−ドライブライン間の静電容量が小さくなり、タッチ入力の検出が困難となる。例えば、図18の(b)に示すように、タッチパネルの表面に検出対象物が接触している場合、センスライン−ドライブライン間の電気力線が検出対象物で終端されることにより静電容量に変化が生じる。しかしながら、図18の(c)に示すようにタッチパネルの表面から検出対象物が離れると、センスライン−ドライブライン間の電気力線にほとんど変化を与えないため静電容量の変化が小さくなる。
一方、図18の(d)に示すように、検出対象物が僅かに離れている場合でも、検出対象物−センスライン間には静電容量の変化が存在する。本発明者は、この検出対象物−センスライン間の静電容量の変化を利用することで、タッチパネルの表面から僅かに離れた位置に存在するタッチ入力(検出対象物)の検出を実現することができると考えた。以下に記載する本発明を具現化した各形態は、上のような従来にない新規な発想に基づき考案されたものである。
〔実施形態1〕
以下、図1〜図5を参照して、本発明の実施形態1に係るタッチパネル装置(集積回路)1aについて説明する。
<タッチパネル装置の構成>
図1にタッチパネル装置1aの構成を示す回路図を示す。同図に示すように、タッチパネル装置1aは、タッチパネル2およびタッチパネルコントローラ3aを備えている。
(タッチパネル2)
タッチパネル2は、M本(Mは2以上の整数)のドライブラインDL〜DLと、N本(Nは2以上の整数)のセンスラインSL〜SLとを有している。ドライブラインDL〜DLとセンスラインSL〜SLとが交差する位置には、静電容量の容量値がそれぞれC1,1〜CM,Nである静電容量C1,1〜CM,Nのそれぞれがマトリクス状に配置されている。なお、以下では、静電容量C1,X〜CM,X(x=1〜N)は、マトリクス状に配置された複数の静電容量のX行に配置された静電容量(容量アレイ)に対応するものとする。また、静電容量CY,1〜CY,N(Y=1〜M)は、マトリクス状に配置された複数の静電容量のY列に配置された静電容量(容量アレイ)に対応するものとする。
(タッチパネルコントローラ3a)
図1に示すように、タッチパネルコントローラ3aは、駆動信号生成部4a〜4d、容量駆動部5、差動増幅器6、AD変換部7、S1制御部8、およびTP(タッチパネル)制御部9aを備えている。なお、タッチパネルコントローラ3aは、図1に示す符号系列記憶部Mを必ずしも備えていなくても良いが、以下の説明にて登場するため、図1では説明の便宜上、タッチパネルコントローラ3aの構成に含めている。また、各センスラインSL(X=1〜N)の出力端子側には、そのラインに沿う方向(以下、「センスライン方向」という)の左側から右側に向けて、対地容量Cpx、差動増幅器6、およびAD変換器7がこの順で接続されている。また、各差動増幅器6の入力端子−出力端子間には、静電容量Cintおよび制御信号S1にて開閉を制御されるスイッチが並列接続されている。
(差動増幅器6,AD変換部7)
差動増幅器6の出力信号はAD変換部7によってデジタル信号に変換された後にTP制御部9aにて内積演算処理を行いセンスラインSLxの行Xに配置されたM個の静電容量C1,X〜CM,Xのそれぞれの容量値が推定される。
(S1制御部8)
S1制御部8は、制御信号S1および制御信号−S1(以下、これらの制御信号を纏めてS1制御信号SSと称する)のそれぞれで、その近傍に「S1」および「−S1」と表示されている各スイッチの開閉を制御する。なお、以下、その近傍にて「S1」と記載されているスイッチが開いている場合、その近傍にて「−S1」と記載されているスイッチは閉じているものとし、逆に「S1」と記載されているスイッチが閉じている場合、「−S1」と記載されたスイッチは開いているものとする。すなわち、制御信号S1と、制御信号−S1とは、互いに反転の関係にある。
(TP制御部9a)
本実施形態のTP制御部9aは、内積演算部91、検出信号解析部(距離判定部)92、駆動制御部(相関制御部)93を備える。
内積演算部91は、タッチパネル2における少なくとも一本のセンスラインSLから出力される、対応する行Xに配置された複数の静電容量のそれぞれに蓄積された電荷に基づく(由来する)線形和信号と後述する符号系列との内積演算により、センスラインSLの対応する行Xに配置された複数の静電容量のそれぞれの容量値を推定する。
(検出信号解析部92、駆動制御部93)
検出信号解析部92は、内積演算部91によって推定された上記複数の静電容量のそれぞれの容量値を用いて、タッチパネル2の表面と検出対象物との間の距離である検出距離が所定の閾値よりも大きいか否かを判定する。ここで、「所定の閾値」は、「タッチ入力がタッチパネル表面に接触している、または接触していないが距離が十分小さい場合」と、「タッチ入力がタッチパネル表面から離れている場合」とを判別するために設定される閾値である。また、駆動制御部93は、検出信号解析部92によって判定される上記検出距離が上記閾値よりも大きいか否かの判定結果によって、駆動信号生成部4a〜4dが出力する符号系列の相関の高低を切り替える制御を行う。より具体的には、駆動制御部93は、上記検出距離が上記閾値以下の場合に、上記符号系列として互いに相関の低い低相関符号系列を駆動信号生成部4a〜4dに出力させる。一方、上記検出距離が上記閾値よりも大きい場合に、上記符号系列として上記低相関符号系列と比較して互いの相関が高い高相関符号系列を駆動信号生成部4a〜4dに出力させる。
タッチパネル2で検出したタッチ信号(=推定されたM個の静電容量C1,X〜CM,Xのそれぞれの容量値)は、検出距離が小さい場合(タッチパネルの表面と検出対象物との間の距離が近い場合)は信号の範囲が小さく、かつ、信号レベルが大きい。一方、検出距離が大きい場合(タッチパネルの表面と検出対象物との間の距離が遠い場合)は、信号範囲が大きく、かつ、信号レベルが小さい傾向がある。よって、例えば、上記のような傾向を利用し、検出距離とタッチ信号との対応関係を予め調べておけば、上記検出距離が上記閾値よりも大きいか否かを判定することが可能になる。
(駆動信号生成部4a〜4d、容量駆動部5)
駆動信号生成部4a〜4dは、後述する符号系列(または互いに同一の信号)を用いてM本のドライブラインDL〜DLを並列駆動させる複数の駆動信号のそれぞれを容量駆動部5に対して出力する。容量駆動部5は、タッチパネル2における少なくとも一本のセンスラインSLから、対応する行Xに配置されたM個の静電容量C1,X〜CM,Xのそれぞれに蓄積された電荷に基づく線形和信号を、M本のドライブラインDL〜DLを並列駆動させることで出力させる。容量駆動部5の端子TM+および端子TM−のそれぞれには、Vd+Vcmおよび−Vd+Vcmが印加されている。また、容量駆動部5のスイッチSW+が閉じ、スイッチSW−が開いている場合には、ドライブラインDL〜DLのそれぞれには、Vd+Vcmが印加される。一方、容量駆動部5のスイッチSW+が開き、スイッチSW−が閉じている場合には、ドライブラインDL〜DLのそれぞれには、−Vd+Vcmが印加される。
次に、駆動信号生成部4a〜4dおよび容量駆動部5のより具体的な動作を説明する。本実施形態のタッチパネル装置1aでは、ドライブラインDL〜DLに接続される容量駆動部5によって、上記の複数の静電容量CM,Nのいずれかが駆動される。容量駆動部5には駆動信号生成部4a〜4dから符号系列D〜Dが与えられる。容量駆動部5は、符号系列の符号が「1」の場合は対応するドライブラインに電圧Vd+Vcmを印加し、符号が「−1」の場合は対応するドライブラインに電圧−Vd+Vcmを印加する。ここで、Vcmは駆動電圧の基準となる電圧である。
次に、図2〜5に基づき、駆動信号生成部4a〜4dのそれぞれの動作を説明する。検出対象物がタッチパネル2の表面に接触している、または接触していないが距離が十分小さい場合のタッチ状態を検出する場合(検出距離が閾値以下の場合)、容量駆動部5には、それぞれ異なる符号系列が与えられる。この符号系列はM系列やアダマール系列、ウォルシュ系列などの互いに相関の低い符号系列(以下、適宜「低相関符号系列」という)を用いることが望ましい。例えば、図14および図15にウォルシュ系列(ウォルシュ符号)の一例を示す。なお、これらの図では、便宜上、ウォルシュ系列の一例の前半部分と後半部分とを図14および15の2つの図面に分離している。すなわち、図14は、ドライブラインDL〜DL16まで、図15は、ドライブラインDL17〜DL32までの符号系列を示す。また、図16に、アダマール系列(アダマール符号)の一例を示す。さらに、図17に3値M系列の一例を示す。なお、この例に示すように、本発明に適用可能な符号系列は、2値の符号系列に限定されない。すなわち、3値以上の多値の符号系列を使用することも可能である。
より具体的には、TP制御部9aの駆動制御部93は、タッチパネル2の表面と検出対象物間の距離(検出距離)が所定の閾値以下の場合に、低相関符号系列を駆動信号生成部4a〜4dに出力させる制御を行う。
一方、検出対象物がタッチパネル2の表面から僅かに離れている場合のタッチ状態を検出する場合、容量駆動部5に与える符号系列として、上記の低相関符号系列と比べて互いに相関の高い符号系列(以下、適宜「高相関符号系列」)を与える。
より具体的には、TP制御部9aの駆動制御部93は、検出距離が上記閾値よりも大きい場合に、高相関符号系列を駆動信号生成部4a〜4dに出力させる制御を行う。
なお、高相関符号系列のより簡単な例として、例えば、すべてのドライブラインDL〜DLに同一の符号系列(または、同一の信号)を与えることで、相関の高い符号系列を与えることができる。
次に、図2〜5に基づき、駆動信号生成部の構成例を幾つか示す。ここでは、線形帰還シフトレジスタを用いたM系列を符号系列(以下、M系列符号という)として用いる場合の例を示すが、本発明を具現化する形態はこのような形態に限られない。例えば、符号系列として、互いに直交する別の符合系列を用いても良い。
駆動信号生成部4a〜4dは、少なくとも、M系列符号を出力する線形帰還シフトレジスタ(41)と、複数のドライブラインDL〜DLのそれぞれに対応して設けられた複数のシフトレジスタ42(1〜M)と、を備えている。駆動信号生成部4a〜4dは、線形帰還シフトレジスタ41から出力されるM系列符号を、複数のシフトレジスタ42(1〜M)のそれぞれでビットシフトさせることで、M種類の低相関符号信号を出力する。
一方、駆動信号生成部4a〜4dは、複数のドライブラインDL〜DLのそれぞれに、上記複数の駆動信号として、互いに同一の信号を与えることで、符号系列の相関を高くし、高相関符号系列を出力する。これにより、簡単な構成で、符号系列の相関の高低を切り替えることができる。
図2に示す駆動信号生成部4aは、線形帰還シフトレジスタ41により得られるM系列をシフトレジスタ42(1〜M)によってビットシフトして互いに相関の低い符号系列を生成する。
また、駆動信号生成部4aはタッチ状態制御信号TSに応じて動作する第一スイッチ群43を備え、第一スイッチ群43は状態制御信号TSに応じて各シフトレジスタ42(1〜M)の出力信号をそれぞれ出力する場合と、すべての出力信号がシフトレジスタ1の出力信号となる状態とを切り替える。
なお、本実施形態では、高相関符号系列の例として、シフトレジスタ1が出力する符号系列をすべてのドライブラインDL〜DLに共通に与える例を示したが、本発明を具現化する形態は、これに限定されない。例えば、シフトレジスタ42(1〜M)の中から選択した任意の一つのシフトレジスタが出力する符号系列をすべてのドライブラインDL1〜DLMに共通に与えても良い。すなわち、駆動信号生成部4aでは、検知距離が所定の閾値以下の場合(タッチ入力がタッチパネルの表面に接触している、または接触していないが距離が十分小さい場合)、第一スイッチ群43は制御信号に応じて各シフトレジスタ42(1〜M)の出力信号をそれぞれ出力する。一方、検知距離が上記閾値よりも大きい場合(タッチ入力がタッチパネル表面から離れている場合)、すべての出力信号がシフトレジスタ1の出力信号と同一となる。
また、駆動信号生成部4aは、図1に示す差動増幅器6に設置されるS1制御信号SSと同じ信号で制御される第二スイッチ群44を備える。第二スイッチ群44は、制御信号S1で制御されるスイッチSW+がON(スイッチSW−がOFF)となる場合には、第一スイッチ群43の出力をそのまま各ドライブラインDL〜DLに与える。一方、制御信号S1で制御されるスイッチSW+がOFF(スイッチSW−がON)になる場合は、第一スイッチ群43の出力信号を反転した信号を各ドライブラインDL〜DLに与える。このように動作する駆動信号生成部4aを用いることで、後述する式(3)に示すような容量推定が可能になる。
次に、図3に示す駆動信号生成部4bのように、検出対象物がタッチパネルの表面から離れている場合(検出距離が所定の閾値よりも大きい場合)に、固定信号(同一の信号)となるように制御してもよい。本実施形態では、このような固定信号としてGND(接地電位)を用いる例を示した。
次に、図4に示す駆動信号生成部4cのように、タッチ入力がタッチパネルの表面から離れている場合に、シフトレジスタ1に入力される信号が固定信号になるように制御しても良い。図4では固定信号としてGNDを用いる例を示した。より具体的には、検出距離が上記閾値以下のとき、スイッチSW1を閉じ、スイッチSW2を開く。これにより、線形帰還シフトレジスタ41からのM系列符号が、各シフトレジスタ42(1〜M)に供給され、低相関符号系列が各ドライブラインDL〜DLに与えられる。一方、検出距離が上記閾値よりも大きい場合、スイッチSW1を開き、スイッチSW2を閉じる。これにより、シフトレジスタ1に入力される信号が固定信号(GND)になる。これにより、各シフトレジスタ42(1〜M)に同一の固定信号が供給され、高相関符号系列が各ドライブラインDL〜DLに与えられる。
次に、図5に示す駆動信号生成部4cのように、タッチ入力がタッチパネルの表面から離れている場合(検出距離が上記閾値以上の場合)に、すべてのシフトレジスタ42(1〜M)をリセットすることにより、すべてのドライブラインDL〜DLに同一の信号を与えても良い。なお、第一スイッチ群43以降の構成要素(特に、第二スイッチ群44)は、図2の場合と同様であるので、図3では、第二スイッチ群44をブラックボックスとして記載し、図4および5では、完全に省略した。なお、図2〜5に示す形態では、系列符号を出力する符号発生部として線形帰還シフトレジスタを用いていたが、それ以外の方法で符号系列を生成してもよい。
また、駆動信号生成部は、符号系列を発生させる符号発生部をタッチ状態制御信号TSによって制御しても良い、例えば、タッチ入力がタッチパネルの表面から離れている場合にすべて「1」もしくは「−1」となるような符号系列(または信号)を出力しても良い。
また、本実施形態では、差動増幅器6として全差動型の増幅器を用いており、互いに隣り合うセンスラインどうしが差動増幅器6の入出力側に接続されている。しかしながら、差動増幅器6は、全差動型の増幅器である必要はなく、必ずしも隣り合うセンスラインどうしを、差動増幅器6を介して接続する必要はない。
(符号系列記憶部M)
上述した図2〜5に示した各形態では、符号系列を生成する手段として、線形帰還シフトレジスタ41と、複数のドライブラインDL〜DLのそれぞれに対応して配置されるシフトレジスタ42(1〜M)とを用いる例を示したが、本発明を具現化する形態は、これに限定されない。例えば、符号系列記憶部Mに、予め符号系列に関するデータを格納しておき、TP制御部9aの駆動制御部93が、符号系列記憶部Mに記録されている符号系列を順次読出して、駆動信号生成部を介して容量駆動部5に供給しても良い。なお、駆動信号生成部として、上記の駆動信号生成部4a〜4dを用いる場合には、特に符号系列記憶部Mを設ける必要はない。すなわち、符号系列記憶部Mを設けない分、メモリ容量の節約ができ、かつ回路構成を簡単にできる。
<タッチパネル装置1aの作用効果>
次に、図10を用いて、タッチパネル装置1aの作用効果について詳細に説明する。
まず、図10の(a)に示すように、各差動増幅器6の制御信号S1で制御されるスイッチがONとなる場合、ドライブラインに沿う方向(ドライブライン方向)に対して上下の2つのセンスラインのそれぞれの電圧はVcmとなる。この場合、ドライブラインDL〜DLには、それぞれに与えられる符号系列が「1」の際には、Vd+Vcm、「−1」の際には−Vd+Vcmが与えられる。したがって、上下の2つのセンスラインのそれぞれに接続される容量に蓄えられる電荷Q1a,Q2aは、
Figure 0005973072
で与えられる。ここで、Cp1,Cp2は上記各センスラインとGND(接地電位)との間の静電容量である。
次に、10の(b)に示すように、各差動増幅器6の制御信号S1で制御されるスイッチがOFFとなる場合、ドライブラインDL〜DLには、制御信号S1で制御されるスイッチがONである場合に与えた信号を反転させた信号を与える。
上記各センスラインの電圧をVs1+Vcm,Vs2+Vcmとすると、上記各センスラインに接続される容量に蓄えられる電荷Q1b,Q2bは、
Figure 0005973072
で与えられる。
ここで、Q1a=Q1b,Q2a=Q2bがそれぞれ成り立つので、
Figure 0005973072
となる。この式を変形していくと以下のようになる。
Figure 0005973072
Figure 0005973072
Figure 0005973072
Figure 0005973072
Figure 0005973072
Figure 0005973072
となる。
ここで、センスライン−ドライブライン間の容量が均一(=Cx)である場合を考えれば、差動増幅器6の出力信号は、
Figure 0005973072
Figure 0005973072
で与えられる。
よって、差動増幅器6の出力信号が上記のように与えられる場合の、あるドライブラインKに接続される容量の推定値は、
Figure 0005973072
となる。
ここで、特許文献1に記載のように直交する符号系列(例えば、特許文献1参照)をドライブラインの駆動に使用すると、
Figure 0005973072
となる。M本のドライブラインそれぞれに対して推定された容量値を加算すると、
Figure 0005973072
・・・・・式(1)となる。
ここで、差動増幅器6の出力信号にノイズVnが含まれる場合を考える。この場合の推定値は、
Figure 0005973072
で与えられる。
ノイズの影響を軽減するために、M本のドライブラインDL〜DLのそれぞれに対して推定された容量値を加算すると、
Figure 0005973072
となる。
タッチパネルの表面から離れた位置にタッチ入力に係る検出対象物があり、タッチ入力の電位はGNDであり、一方のセンスライン−GND間の容量がΔC変化したとし、またCp1=Cp2=C>>ΔCであるとする。この場合の推定値は、
Figure 0005973072
・・・・式(2)となる。
タッチ入力による容量変化ΔCが非常に小さい場合、式(2)の第二項であるノイズの影響で容量が正確に推定できない場合がある。
そこで、本実施形態のタッチパネル装置1aでは、タッチパネルの表面から離れた位置にある検出対象物を検出する場合に、ドライブラインDL〜DLのそれぞれに与える複数の駆動信号のそれぞれを互いの相関が高い信号に切り替える。簡単には、ドライブラインDL〜DLのすべてに同一の信号を与える。
以下では、このような例として、ドライブラインDL〜DLのすべてに同一の信号D1を与える場合を示す。
この場合、差動増幅器6の出力信号は、
Figure 0005973072
で与えられる。
上記のD1を用いて容量値を推定する場合、
Figure 0005973072
となり、式(1)と同じ結果が得られる。
ここで、差動増幅器6の出力信号にノイズVnが含まれる場合を考えると、この場合の推定値は、
Figure 0005973072
となる。
上記と同様に、タッチパネルの表面から離れた位置に検出対象物があり、一方のセンスライン−GND間の容量がΔC変化したとし、またCp1=Cp2=C>>ΔCである場合の推定値は、
Figure 0005973072
・・・・・式(3)となる。
ノイズVnとドライブラインDL〜DLのそれぞれに与える符号系列の相関が十分低いとすると、上記の式(2)の結果に比べて、ノイズの影響が1/√M程度となり、より正確な容量値の推定が可能となる。
以上により、タッチパネル装置1aによれば、タッチパネル2の表面から僅かに離れた位置にある検出対象物によるタッチ入力の検出をより正確に行うことができる。
〔実施形態2〕
図6は、実施形態2に係るタッチパネル装置(集積回路)1bの構成を示す回路図である。上記の実施形態1に示したタッチパネル装置1aでは、センスライン方向をX軸、ドライブライン方向をY軸とした場合、Y軸方向の座標の検出はできるがX軸方向の座標の検出ができないという問題点がある。そこで、まず、図7に基づき、上記の問題点について詳細に説明する。図7は、上記実施形態1および上記実施形態2に係るタッチパネル装置によるタッチ入力の座標の検出機能を説明するための図である。
図7の(a)は、タッチ入力(タッチ操作)に係る検出対象物がタッチパネル2の表面に接触している、または接触していないが距離が十分小さい場合におけるタッチパネル装置1aの状態を示している。このとき、センスラインSL〜SLが物理的に分かれているため、Y方向の座標を分離することが可能である。一方、ドライブラインDL〜DLのそれぞれに与えられる複数の駆動信号のそれぞれは、複数の静電容量を通じて同一のセンスラインに入力されるが、複数の駆動信号(符号系列)間の相関が低いため、X方向の座標を分離することができる。
次に、図7の(b)は、タッチ入力に係る検出対象物がタッチパネルの表面から離れた位置に存在している場合におけるタッチパネル装置の状態を示している。このとき、センスラインSL〜SLが物理的に分かれているため、Y方向の座標を分離することが可能である点は、図7の(a)の場合と同様である。しかしながら、この場合、ドライブラインDL〜DLのそれぞれには、同一の信号が与えられるため、Y方向の座標が分離不可能となってしまうという副次的な問題点が生じる。
次に、図7の(c)に示すように、図7の(b)のドライブラインDL〜DLの機能とセンスラインSL〜SLの機能とを入れ替えた場合について考える。この場合、センスラインSL〜SLのそれぞれには、同一の信号が与えられるため、X方向の座標が分離不可能となる。しかしながら、ドライブラインDL〜DLが物理的に分かれているため、X方向の座標の分離が可能になる。
そこで、本発明者は、タッチ入力に係る検出対象物がタッチパネルの表面から離れた位置に存在している場合、上記図7の(b)の態様および上記7の(c)の態様を組わせることで、上記の副次的な問題点を解決できると考えた。
本実施形態のタッチパネル装置1bは、スイッチ群SBおよびスイッチ群SAに含まれるS1制御信号SSで制御されるスイッチ(制御信号S1で制御されるスイッチ、および制御信号−S1で制御されるスイッチ)の開閉の切り替えにより、ドライブラインDL〜DLの機能とセンスラインSL〜SLの機能との切り替えが可能となっている。なお、スイッチ群SA〜スイッチ群SCに含まれる各スイッチの開閉の制御は、S1制御部8が行う。
容量駆動部5は、タッチパネル2における少なくとも一本のドライブラインDLから、対応する列Yに配置された複数の静電容量CY,1〜CY,Nのそれぞれに蓄積された電荷に基づく(由来する)線形和信号(別の線形和信号)を、複数のドライブラインDL〜DLを並列駆動させることで出力させる。
以上により、タッチパネル装置1bによれば、センスライン方向およびドライブライン方向(X方向およびY方向)の2方向を基準とする2次元的なタッチ入力に係る座標の検出が可能となる。
〔実施形態3〕
本発明者は、さらに、差動増幅器6の入力端子−出力端子間に並列接続された制御信号S1で制御されるスイッチがONとなる場合のセンスラインSL〜SLの各電圧をドライブラインDL〜DLに与える複数の駆動信号(符号系列)に応じて変更することで、さらにノイズの影響を軽減できる場合がある点を新たに見出した。図8に示すタッチパネル装置1cは、以上の点を利用した形態の一例を示す。
本実施形態のタッチパネル装置(集積回路)1cでは、
(1)ある一本のセンスラインから線形和信号を出力しない場合に、複数のドライブラインDL〜DLを並列駆動させる複数の駆動信号に応じた電圧を上記一本のセンスラインの出力側に印加するモード(非出力モード)と、
(2)上記一本のセンスラインから線形和信号を出力する場合に、上記複数の駆動信号に応じた電圧を上記一本のセンスラインの出力側に印加しないモード(出力モード)と、を切り替える。
S1制御部(切替制御部)8は、スイッチ群SA〜SC(切替手段)に含まれる各スイッチの開閉を制御することで、上記の切り替えを可能にしている。
より具体的には、図8に示すようにスイッチ群SAに含まれる制御信号S1で制御されるスイッチがON、スイッチ群SBに含まれる制御信号−S1で制御されるスイッチがOFF、スイッチ群SCに含まれる制御信号S1で制御されるスイッチがONになる場合、ドライブラインDL〜DLのすべての電圧とセンスラインSLのすべての電圧が同一(=Vd+Vcm)になるため、行Xに配置された複数の静電容量C1,X〜CM,X(容量アレイ)には電荷は蓄えられないが、対地容量Cp1,Cp2には電荷が蓄えられる(電荷量は、後述するQ1a,Q2a参照)。
一方、スイッチ群SAに含まれる制御信号S1で制御されるスイッチがOFF、スイッチ群SBに含まれる制御信号−S1で制御されるスイッチがON、スイッチ群SCに含まれる制御信号S1で制御されるスイッチがOFFになる場合、差動増幅器6の容量Cint、行Xに配置された複数の静電容量C1,X〜CM,X(容量アレイ)、対地容量Cp1,Cp2に電荷が分配される。ここでの差動増幅器6の出力(後述するVout)が次段に送られる信号になる。これにより、上記の切り替えを行わない場合と比較して、タッチパネル2の表面から僅かに離れた位置にある検出対象物によるタッチ入力を検出する際のノイズによる影響をより低減させることができる。
<タッチパネル装置1cの作用効果>
次に、図10を用いて、タッチパネル装置1cの作用効果について詳細に説明する。
スイッチ群SAに含まれる制御信号S1で制御されるスイッチがONとなる場合に、センスラインSL〜SLのそれぞれと差動増幅器6とを切り離すスイッチ(スイッチ群SB)を備え、さらに、センスラインSLにドライブラインDL〜DLに与える符号系列D1に応じて変化する電圧を与える。この場合、上記のQ1a,Q2aは、
Figure 0005973072
となる。
一方、上記のQ1b,Q2bは、
Figure 0005973072
となる。ここで、Q1a=Q1b,Q2a=Q2bがそれぞれ成り立つので、
Figure 0005973072
となる。この式を変形していくと、以下のようになる。
Figure 0005973072
Figure 0005973072
Figure 0005973072
Figure 0005973072
Figure 0005973072
Figure 0005973072
となる。
ここで、センスライン−ドライブライン間の容量が均一(=Cx)である場合を考えると、
Figure 0005973072
となる。
上記のD1を用いて容量を推定する場合、
Figure 0005973072
となる。
次に、タッチパネル2の表面から離れた位置にタッチ入力(検出対象物)があり、タッチ入力の電位はGNDであり、一方のセンスライン−GND間の容量がΔC変化したとし、また、Cp1=Cp2=Cp>>ΔCであるとする。
このとき、容量値の推定値は、
Figure 0005973072
となる。
上記の式(3)の第一項と比較すると、静電容量C,静電容量Cintが大きい場合は、本実施形態の構成のほうが容量値の推定値にかかる係数を大きくできるため、ノイズの影響をより軽減させることができる。
〔実施形態4〕
次に、実施形態1〜3および後述する実施形態5に係るタッチパネル装置1a〜1dのいずれかを備える電子機器の一例として、携帯電話機(電子機器)10について、図9を参照して説明する。図9は、本実施形態に係る携帯電話機10の要部構成を示すブロック図である。
<携帯電話機10の構成>
本実施形態に係る携帯電話機10は、図9に示すように、タッチパネル装置1a〜1d、表示パネル11、表示制御回路12、CPU13、ROM14、RAM15、カメラ16、マイクロフォン17、スピーカ18、および、操作キー19を備えている。また、携帯電話機10の各構成要素は、相互にデータバスによって接続されている。
タッチパネル装置1は、タッチパネル2およびタッチパネルコントローラ3a〜3cを備えている。なお、本実施形態に係る携帯電話機10の備えるタッチパネル装置1a〜1d(タッチパネル2およびタッチパネルコントローラ3a〜3c)は、実施形態1〜3および後述する実施形態5に係るタッチパネル装置1a〜1dのいずれかと同じであるため、ここでは、適宜説明を省略する。
CPU13は、携帯電話機10の動作を統括的に制御する。CPU13は、例えば、ROM14に格納されたプログラムを実行することによって、携帯電話機10の動作を制御する。なお、本明細書では、上述したTP制御部9aおよび後述するTP制御部9bがCPU13とは独立して設けられた形態について説明しているが、本発明を具現化する形態はこれに限定されない。例えば、CPU13がTP制御部9a,9bの機能を併有していても良い。この場合は、タッチパネルコントローラ3a〜3cの構成をより簡単にすることができる(後述する図12の形態参照)。
ROM(Read Only Memory)14は、例えば、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)など、CPU13によって実行されるプログラムなどの固定データが格納される、読み出し可能かつ書き込み不能なメモリである。
RAM(Random Access Memory)15は、例えばフラッシュメモリなど、CPU13が演算のために参照するデータや、CPU13が演算によって生成したデータなどの可変データが格納される、読み出し可能かつ書き込み可能なメモリである。
操作キー19は、ユーザによる携帯電話機10への指示の入力を受ける。操作キー19を介して入力されたデータは、RAM15に揮発的に格納される。
カメラ16は、操作キー19を介してユーザにより入力される撮影指示に基づき、被写体を撮影する。カメラ16によって撮影された被写体の画像データは、RAM15または外部メモリ(たとえば、メモリカード)などに格納される。
マイクロフォン17は、ユーザの音声の入力を受付ける。入力されたユーザの音声を示す音声データ(アナログデータ)は、携帯電話機10においてデジタルデータに変換され、他の携帯電話機(通信相手)に送られる。
スピーカ18は、例えばRAM15などに格納されている音楽データが表す音声を出力する。
表示制御回路12は、操作キー19を介して入力されるユーザ指示に基づき、ROM14またはRAM15などに格納されている画像データの表す画像を表示するよう表示パネル11を駆動する。表示パネル11は、タッチパネル2に重ねて設けられていてもよいし、タッチパネル2を内蔵していてもよいし、その構成は特に限定されない。
また、携帯電話機10は、さらに、他の電子機器と有線接続するためのインターフェイス(IF)(不図示)を備えていても良い。
本実施形態に係る携帯電話機10は、タッチパネル装置1a〜1dのいずれかを備えていることによって、静電容量の推定をより正確に行うことができるため、タッチパネルコントローラ3a〜3cを良好に動作させることが可能となる。したがって、携帯電話機10は、ユーザによるタッチ操作をより正確に認識することができるため、ユーザが所望する処理をより正確に実行することができる。
〔実施形態5〕
次に、図11に基づき、本発明の実施形態5に係るタッチパネル装置(集積回路)1dの構成について説明する。
本実施形態のタッチパネル装置1dは、実施形態1の検出信号解析部92に替えて、距離センサ20(または測距センサ)を設けている点にある。
このため、タッチパネル装置1dのTP制御部9bは、内積演算部91および駆動制御部(相関制御部,距離判定部)93のみから構成されている。
本実施形態の駆動制御部93は、距離センサ20が検出した検出距離が上記の所定の閾値よりも大きいか否かを判定する。また、駆動制御部93は、上記検出距離が上記閾値よりも大きいか否かの判定結果によって、駆動信号生成部4a〜4dが出力する符号系列の相関の高低を切り替える制御を行う。よって、距離センサ20の検出信号と検出距離との対応関係を予め調べておけば、検出距離が上記閾値よりも大きいか否かを判定することが可能になる。
なお、本実施形態は、例えば、表示パネルの近傍に撮像素子(測距センサの一例)を設け、撮像素子によって撮像された画像の画像解析により表示パネルの近傍のタッチ状態を認識する形態を想定したものであるが、本発明を具現化する形態はこれに限定されない。例えば、タッチパネル装置が複数のマトリクス状に配置された複数の撮像素子を内蔵している場合には、該撮像素子が測距センサの一例となる。
〔実施形態6〕
次に、図12に基づき、本発明の実施形態6に係るタッチパネル装置(集積回路)1eの構成について説明する。
本実施形態のタッチパネル装置1eは、実施形態1のタッチパネルコントローラ3aの内部の構成から、TP制御部9aおよび符号系列記憶部Mを除外し、その代り、TP制御部9aの役割をタッチパネル装置1eの外部のCPU13に担わせ、符号系列記憶部Mの役割を外部のROM14に担わせた形態を示している。
すなわち、AD変換部7からの出力データは、直接、CPU13に入力され、このCPU13が、各種の情報処理(上述した内積演算部91、検出信号解析部92、駆動制御部93の処理と同様の処理)を行って、タッチパネルコントローラ3eの内部のS1制御部8および駆動信号生成部4a〜4dを制御する。
本実施形態のタッチパネル装置1eによれば、タッチパネルコントローラの内部にTP制御部や符号系列記憶部を設ける必要がない分、タッチパネルコントローラそのものの構成を極めて簡単にすることができる。
なお、本実施形態では、実施形態1のタッチパネルコントローラ3aの内部の構成から、TP制御部9aおよび符号系列記憶部Mを除外する形態を示したが、本発明を具現化する形態はこれに限定されない。例えば、実施形態2〜3および5のタッチパネルコントローラ3b〜3dからTP制御部9aおよび符号系列記憶部Mを除外し、TP制御部9aの役割を外部のCPU13に担わせ、符号系列記憶部Mの役割を外部のROM14に担わせた形態も本発明の範疇に含まれる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るタッチパネルコントローラ(3a〜3c)は、マトリクス状に配置された複数の静電容量(C11〜CMN)の各列が配置された複数のドライブライン(DL〜DL)、および上記複数の静電容量の各行が配置された複数のセンスライン(SL〜SL)を備えたタッチパネルの少なくとも一本のセンスラインから、対応する行に配置された複数の静電容量に蓄積される電荷に基づく線形和信号を、上記複数のドライブラインを並列駆動させることで出力させる容量駆動部(5)と、符号系列を用いて上記複数のドライブラインを並列駆動させる複数の駆動信号のそれぞれを上記容量駆動部に対して出力する駆動信号生成部と、上記タッチパネルの表面とその検出対象物との間の距離である検出距離に応じて、上記符号系列の相関の高低を切り替える制御を行う相関制御部(駆動制御部93)と、を備える。
上記構成によれば、相関制御部は、検出距離に応じて符号系列の相関の高低を切り替える。検知距離は、タッチパネルの表面とその検出対象物との間の距離である。ここで、本発明者は、タッチパネルの表面から(僅かに)離れた位置にある検出対象物によるタッチ入力の検出を行う場合、符号系列の相関を高くすると、符号系列の相関を変化させない場合と比較してタッチ入力の検出信号(以下、タッチ信号という)に対するノイズの影響を軽減することができることを新たに見出した。よって、上記構成によれば、タッチパネルの表面から僅かに離れた位置にある検出対象物によるタッチ入力の検出をより正確に行うことができる。
本発明の態様2に係るタッチパネルコントローラは、上記態様1において、上記相関制御部は、上記検出距離が所定の閾値以下の場合に、上記符号系列として互いに相関の低い低相関符号系列を上記駆動信号生成部に出力させ、上記検出距離が上記閾値よりも大きい場合に、上記符号系列として上記低相関符号系列と比較して互いの相関が高い高相関符号系列を上記駆動信号生成部に出力させる制御を行っても良い。
上記構成によれば、相関制御部は、検出距離が所定の閾値よりも大きい場合に、符号系列として低相関符号系列と比較して互いの相関が高い高相関符号系列を駆動信号生成部に出力させる。ここで、「所定の閾値」は、「タッチ入力がタッチパネル表面に接触している、または接触していないが距離が十分小さい場合」と、「タッチ入力がタッチパネル表面から離れている場合」とを判別するために設定される閾値である。よって、符号系列の相関を変化させない場合と比較して、タッチパネルの表面から僅かに離れた位置にある検出対象物によるタッチ入力の検出の際のノイズの影響を軽減させることができる。
本発明の態様3に係るタッチパネルコントローラは、上記態様1または2において、上記容量駆動部は、上記複数のセンスラインを並列駆動させることで、上記タッチパネルにおける少なくとも一本のドライブラインから、対応する列に配置された複数の静電容量に蓄積される電荷に基づく別の線形和信号を出力し、上記駆動信号生成部は、上記容量駆動部に、上記複数のセンスラインを並列駆動させることで上記別の線形和信号を出力させても良い。
上記構成によれば、センスライン方向およびドライブライン方向の2方向を基準とする2次元的なタッチ入力に係る座標の検出が可能となる。
本発明の態様4に係るタッチパネルコントローラは、上記態様1〜3において、上記一本のセンスラインから上記線形和信号を出力する出力モードと、上記一本のセンスラインから上記線形和信号を出力しない非出力モードとを切り替え、上記非出力モードに切り替えた場合に、上記複数のドライブラインを並列駆動させる複数の駆動信号に応じた電圧を上記一本のセンスラインの出力側に印加し、上記出力モードに切り替えた場合に、上記複数の駆動信号に応じた電圧を上記一本のセンスラインの出力側に印加しないように制御する切替制御部(S1制御部8)を備えても良い。
上記構成によれば、上記の各モードの切り替えを行わない場合と比較して、タッチパネルの表面から僅かに離れた位置にある検出対象物によるタッチ入力を検出する際のノイズによる影響をより低減させることができる。
本発明の態様5に係るタッチパネルコントローラは、上記態様2において、上記駆動信号生成部は、M系列符号を出力する線形帰還シフトレジスタ(41)と、上記複数のドライブラインのそれぞれに対応して設けられた複数のシフトレジスタ(42;1〜M)と、を備え、上記線形帰還シフトレジスタから出力される上記M系列符号を、上記複数のシフトレジスタのそれぞれでビットシフトさせることで、複数種類の上記低相関符号系列を生成し、上記複数のドライブラインのそれぞれに、上記複数の駆動信号として、互いに同一の信号を与えることで、上記符号系列の相関を高くしても良い。
上記構成によれば、簡単な構成で、符号系列の相関の高低を切り替えることができる。
本発明の態様6に係るタッチパネルコントローラは、上記態様1〜5において、上記線形和信号と上記符号系列との内積演算により、上記一本のセンスラインの対応する行に配置された複数の静電容量のそれぞれの容量値を推定する内積演算部(91)を備えていても良い。
上記構成によれば、タッチパネルの表面から僅かに離れた位置にある検出対象物によるタッチ入力を検出する際のノイズによる影響を低減させて、上記一本のセンスラインの対応する行に配置された複数の静電容量のそれぞれの容量値を推定することができる。
本発明の態様7に係るタッチパネルコントローラは、上記態様6において、上記検出距離が上記閾値よりも大きいか否かを判定する距離判定部(検出信号解析部93,駆動制御部93)を備え、上記相関制御部の判定結果によって、上記駆動信号生成部が出力する上記符号系列の相関の高低を切り替える制御を行っても良い。
タッチパネルで検出したタッチ信号は、検出距離が小さい場合(タッチパネルの表面と検出対象物との間の距離が近い場合)は信号の範囲が小さく、かつ、信号レベルが大きい。一方、検出距離が大きい場合(タッチパネルの表面と検出対象物との間の距離が遠い場合)は、信号範囲が大きく、かつ、信号レベルが小さい傾向がある。よって、例えば、上記のような傾向を利用し、検出距離とタッチ信号との対応関係を予め調べておけば、検出距離が上記閾値よりも大きいか否かを判定することが可能になる。
上記態様1から7までのいずれかのタッチパネルコントローラを備える集積回路、タッチパネル装置、および電子機器も本発明の範疇に含まれる。
〔本発明の別の表現〕
本発明は以下のように表現することもできる。
すなわち、本発明の一態様に係るタッチパネルコントローラは、M本のドライブライン(Mは2以上の整数)と1本のセンスラインとの間にそれぞれ形成されるM個の静電容量を、符号系列に基づく信号により並列駆動し、上記M個の静電容量に蓄積された電荷に基づく線形和信号を上記センスラインから出力させる駆動部(容量駆動部)を備えたタッチパネルコントローラであって、上記第一の線形和信号と、上記符号系列との内積演算により、上記M個の静電容量の値を推定する内積演算部を備え、上記符号系列として互いに相関の低い第一符号系列を用いる場合と第一符号系列に比べると互いの相関が高い別の符号系列を用いる場合を切り替えても良い。
また、本発明の一態様に係るタッチパネルコントローラは、上記のタッチパネルコントローラで、センスラインとドライブラインとを入れ替えられるようになっていても良い。
また、本発明の一態様に係るタッチパネルコントローラは、上記のいずれかのタッチパネルコントローラで、静電容量を駆動する信号に応じて、静電容量の駆動されていない端子の電圧を制御しても良い。
また、本発明の一態様に係る集積回路は、上記のいずれかのタッチパネルコントローラを集積していても良い。
また、本発明の一態様に係るタッチパネル装置は、上記のいずれかのタッチパネルコントローラと、上記タッチパネルコントローラにより制御されるタッチパネルと、を備えていても良い。
また、本発明の一態様に係る電子機器は、上記のいずれかのタッチパネルコントローラと、上記タッチパネルコントローラにより制御されるタッチパネルと、を備えていても良い。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、複数のドライブラインを並列駆動して、マトリックス状に構成された静電容量を推定または検出するタッチパネルコントローラ、およびこれを用いた電子機器に利用することができる。また本発明は、指紋検出システムに適用することもできる。
1a〜1e タッチパネル装置(集積回路)
2 タッチパネル
3a〜3e タッチパネルコントローラ
4a〜4d 駆動信号生成部
5 容量駆動部
8 S1制御部(切替制御部)
10 携帯電話機(電子機器)
20 距離センサ
41 線形帰還シフトレジスタ
42 シフトレジスタ(1〜M)
91 内積演算部
92 検出信号解析部(距離判定部)
93 駆動制御部(相関制御部,距離判定部)
int 静電容量
M,N 静電容量
DL ドライブライン
SL センスライン

Claims (10)

  1. マトリクス状に配置された複数の静電容量の各列が配置された複数のドライブライン、および上記複数の静電容量の各行が配置された複数のセンスラインを備えたタッチパネルの少なくとも一本のセンスラインから、対応する行に配置された複数の静電容量に蓄積される電荷に基づく線形和信号を、上記複数のドライブラインを並列駆動させることで出力させる容量駆動部と、
    符号系列を用いて上記複数のドライブラインを並列駆動させる複数の駆動信号のそれぞれを上記容量駆動部に対して出力する駆動信号生成部と、
    上記タッチパネルの表面とその検出対象物との間の距離である検出距離に応じて、上記符号系列の相関の高低を切り替える制御を行う相関制御部と、を備えることを特徴とするタッチパネルコントローラ。
  2. 上記相関制御部は、
    上記検出距離が所定の閾値よりも小さい場合に、上記符号系列として互いに相関の低い低相関符号系列を上記駆動信号生成部に出力させ、
    上記検出距離が上記閾値以上の場合に、上記符号系列として上記低相関符号系列と比較して互いの相関が高い高相関符号系列を上記駆動信号生成部に出力させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルコントローラ。
  3. 上記容量駆動部は、
    上記複数のセンスラインを並列駆動させることで、上記タッチパネルにおける少なくとも一本のドライブラインから、対応する列に配置された複数の静電容量に蓄積される電荷に基づく別の線形和信号を出力し、
    上記駆動信号生成部は、上記容量駆動部に、上記複数のセンスラインを並列駆動させることで上記別の線形和信号を出力させることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチパネルコントローラ。
  4. 上記一本のセンスラインから上記線形和信号を出力する出力モードと、上記一本のセンスラインから上記線形和信号を出力しない非出力モードとを切り替え、
    上記非出力モードに切り替えた場合に、上記複数のドライブラインを並列駆動させる複数の駆動信号に応じた電圧を上記一本のセンスラインの出力側に印加し、
    上記出力モードに切り替えた場合に、上記複数の駆動信号に応じた電圧を上記一本のセンスラインの出力側に印加しないように制御する切替制御部を備えることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載のタッチパネルコントローラ。
  5. 上記駆動信号生成部は、
    M系列符号を出力する線形帰還シフトレジスタと、
    上記複数のドライブラインのそれぞれに対応して設けられた複数のシフトレジスタと、を備え、
    上記線形帰還シフトレジスタから出力される上記M系列符号を、上記複数のシフトレジスタのそれぞれでビットシフトさせることで、複数種類の上記低相関符号系列を生成し、
    上記複数のドライブラインのそれぞれに、上記複数の駆動信号として、互いに同一の信号を与えることで、上記符号系列の相関を高くすることを特徴とする請求項2に記載のタッチパネルコントローラ。
  6. 上記線形和信号と上記符号系列との内積演算により、上記一本のセンスラインの対応する行に配置された複数の静電容量のそれぞれの容量値を推定する内積演算部を備えていることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載のタッチパネルコントローラ。
  7. 上記検出距離が上記閾値よりも大きいか否かを判定する距離判定部を備え、上記相関制御部は、上記距離判定部の判定結果によって、上記駆動信号生成部が出力する上記符号系列の相関の高低を切り替える制御を行うことを特徴とする請求項2に記載のタッチパネルコントローラ。
  8. 請求項1から7までのいずれか1項に記載のタッチパネルコントローラを備えることを特徴とする集積回路。
  9. 請求項1から7までのいずれか1項に記載のタッチパネルコントローラを備えることを特徴とするタッチパネル装置。
  10. 請求項1から7までのいずれか1項に記載のタッチパネルコントローラを備えることを特徴とする電子機器。
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