JP2013149223A - 線形系係数推定方法及びそれを用いた集積回路、タッチパネル装置、及び電子機器 - Google Patents

線形系係数推定方法及びそれを用いた集積回路、タッチパネル装置、及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】対象係数の推定誤差の小さい集積回路を提供する。
【解決手段】タッチパネルコントローラ103は、対象係数のN個の線形和信号とN次元の符号系列から選択したN個のM次元ベクトルとの内積演算によりM個の対象係数の値を推定する推定部108と、該M個の対象係数の値を、前記N次元の異なるベクトル間の内積に応じた誤りを低減するように補正する補正部109とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、マトリックス状に構成された静電容量の容量値を推定または検出する線形系係数推定方法及びそれを用いた集積回路、タッチパネル装置、及び電子機器に関する。
マトリックス状に分布した静電容量値を検出する装置として、M本のドライブラインとL本のセンスラインとの間に形成される静電容量行列の静電容量値の分布を検出する容量検出回路が、特許文献1に開示されている。上記容量検出装置では、指やペンでタッチパネルに触れたとき、触れられた位置において静電容量の容量値が小さくなることを利用しており、上記容量値の変化を検出することによって、指やペンによるタッチパネルとの接触位置を検出する。
図6は、従来のタッチパネル装置900の構成を示す模式図である。また、図7は、タッチパネル装置900の駆動方法を説明するための図である。タッチパネル装置900は、タッチパネル902とタッチパネルコントローラ903とを備える。タッチパネル902は、ドライブラインDL1〜DL4と、センスラインSL1〜SL4と、ドライブラインDL1〜DL4とセンスラインSL1〜SL4とが交差する位置に配置された静電容量C11〜C44とを有している。また、タッチパネルコントローラ903は、駆動部904及び増幅器908を有している。
以下では、タッチパネル装置900において、どのような方法によって静電容量値を測定値(検出値)に変換しているのか説明する。
駆動部904は、図7の(式3)に示される、4行4列の符号系列に基づいて、ドライブラインDL1〜DL4を駆動する。符号系列の要素が「1」であれば、駆動部904は電源電圧VDDを印加し、要素が「0」であれば、ゼロボルトを印加する。
タッチパネル装置900は、センスラインSL1〜SL4のそれぞれに対応するように配置された、4個の増幅器908を有している。4個の増幅器908は、駆動部904により駆動されたセンスラインSL1〜SL4に沿った、静電容量の線形和Y1〜Y4を受け取って増幅する。
具体的には、例えば、上記4行×4列の符号系列による4回の駆動のうちの最初の駆動では、駆動部904はドライブラインDL1に電源電圧VDDを印加し、残りのドライブラインDL2〜DL4にゼロボルトを印加する。すると、例えばセンスラインSL3からは、図7の(式1)で示される静電容量C1に対応する出力が、測定値Y1として増幅器908に供給される。
そして、2回目の駆動では、駆動部904はドライブラインDL2に電源電圧VDDを印加し、残りのドライブラインDL1、DL3、DL4にゼロボルトを印加する。すると、センスラインSL3からは、図7の(式2)で示される静電容量C2に対応する出力が、測定値Y2として増幅器908に供給される。
同様に、3回目の駆動では、駆動部904はドライブラインDL3に電源電圧VDDを印加し、残りのドライブラインにゼロボルトを印加する。その後、4回目の駆動では、駆動部904はドライブラインDL4に電源電圧VDDを印加し、残りのドライブラインにゼロボルトを印加する。3回目の駆動、4回目の駆動によって、それぞれ、静電容量C3、C4に対応する測定値Y3、Y4が得られる。
以上によって、図7の(式3)及び(式4)に示すように、測定値Y1、Y2、Y3、Y4が、それぞれ、静電容量値C1、C2、C3、C4と関連付けられる。
特開2005−152223号公報(平成17年 6月16日公開)
前述のように、タッチパネル装置900では、静電容量値が測定値(検出値)と関連付けられる。言い換えれば、測定値から静電容量値が推定される。
このような装置においては、上記推定を正確に行うために、測定値から静電容量値を推定するときに発生する誤差すなわち推定誤差を補正することが重要である。
タッチパネル装置900では、架空の配線の検出値を基準値として用いることによって、測定データの補正を行い、測定信号に含まれるオフセットを除去することが示されている。
しかしながら、推定誤差は、測定値から静電容量値を算出する計算方法(推定方法)によっても生じる。このような推定方法による推定誤差を補正することについては、タッチパネル装置900にはなんら開示されていない。
そのため、たとえ測定データの補正を行ったとしても、補正後のデータから容量を推定するときに、その推定方法に応じた推定誤差を生じてしまうという問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、推定誤差の小さい線形系係数推定方法、集積回路、タッチパネル装置、及び電子機器を提供することにある。
本発明に係る線形系係数推定方法は、N次元の符号系列から選択したN個のM次元ベクトル(M<N)により、M個の対象係数を並列駆動して前記対象係数のN個の線形和を得て、前記対象係数のN個の線形和信号と前記N個のM次元ベクトルとの内積演算により前記M個の対象係数の値を推定する推定工程と、前記推定工程により推定したM個の対象係数の値について、前記N次元の異なるベクトル間の内積に応じた誤りを低減するように補正する補正工程とを包含することを特徴としている。
上記特徴によれば、対象係数のN個の線形和信号とN個のベクトルとの内積演算によりM個の対象係数の値を推定する推定工程と、前記推定工程により推定したM個の対象係数の値について、N次元の異なるベクトル間の内積に応じた誤りを低減するように補正する補正工程とを包含している。
そのため、推定工程において対象係数が推定されたのち、補正工程において前記対象係数が誤りを低減するように補正される。従って、対象係数の推定における誤りを小さくすることができる。
本発明に係る線形系係数推定方法において、補正工程は、前記符号系列のうち前記推定工程において選択しなかったベクトルと前記線形和信号との内積演算に基づいて前記対象係数の値を補正することが好ましい。
上記構成によれば、補正工程における対象係数の補正は、推定工程において選択しなかったベクトルと線形和信号との内積演算に基づいて行われる。
こうすることで、推定工程において推定された対象係数の値について、補正工程において誤りを低減することができる。
本発明に係る線形系係数推定方法において、補正工程は、推定工程において選択したN個のM次元ベクトル間の内積演算に基づいて対象係数の値を補正することが好ましい。
上記構成によれば、補正工程における対象係数の補正は、推定工程において選択したN個のM次元ベクトル間の内積演算に基づいて行われる。
こうすることで、推定工程において推定された対象係数の値について、補正工程においてその誤り(推定誤差)を低減することができる。
本発明に係る線形系係数推定方法において、補正工程は、符号系列のうち推定工程において選択しなかったベクトルと線形和信号との内積演算工程と、当該内積演算結果と対象係数との加算演算工程とを含むことが好ましい。
上記構成によれば、補正工程における対象係数の補正は、符号系列のうち推定工程において選択しなかったベクトルと線形和信号との内積演算と、当該内積演算結果と前記対象係数との加算演算とを含んでいる。
こうすることで、推定工程において推定された対象係数の値について、補正工程においてその誤りを低減することができる。
本発明に係る線形系係数推定方法において、補正工程は、推定工程において選択したN個のM次元ベクトル間の内積演算工程と、当該内積演算結果と対象係数との加算演算工程とを含むことが好ましい。
上記特徴によれば、補正工程における対象係数の補正は、推定工程において選択したN個のM次元ベクトル間の内積演算と、当該内積演算結果と前記対象係数との加算演算とを含んでいる。
こうすることで、推定工程において推定された対象係数の値について、補正工程においてその誤りを低減することができる。
本発明に係る線形系係数推定方法において、前記符号系列は、M系列に基づく符号系列であることが好ましい。
上記特徴によれば、簡単な構成により、対象係数の推定における誤りを小さくすることができる。
本発明に係る集積回路は、N次元の符号系列から選択したN個のM次元ベクトル(M<N)により、M個の対象係数を並列駆動して前記対象係数のN個の線形和を得て、前記対象係数のN個の線形和信号と前記N個のM次元ベクトルとの内積演算により前記M個の対象係数の値を推定する推定部と、前記推定部が推定したM個の対象係数の値を、前記N次元の異なるベクトル間の内積に応じた誤りを低減するように補正する補正部とを含むことを特徴としている。
上記特徴によれば、対象係数のN個の線形和信号と前記N個のM次元ベクトルとの内積演算によりM個の対象係数の値を推定する推定部と、前記推定部が推定したM個の対象係数の値を、N次元の異なるベクトル間の内積に応じた誤りを低減するように補正する補正部とを含んでいる。
そのため、推定部において対象係数が推定されたのち、補正部において前記対象係数が補正されて誤りが低減される。従って、対象係数の推定における誤り(推定誤差)を小さくすることができる。
本発明に係る集積回路において、補正部は、符号系列のうち選択しなかったベクトルと線形和信号との内積演算に基づいて対象係数の値を補正することが好ましい。
上記構成によれば、補正部における対象係数の補正は、推定部において選択しなかったベクトルと線形和信号との内積演算に基づいて行われる。
こうすることで、推定部において推定された対象係数の値について、補正部によってその誤りを低減することができる。
本発明に係る集積回路において、補正部は、符号系列のうち選択したN個のM次元ベクトル間の内積演算に基づいて対象係数の値を補正することが好ましい。
上記構成によれば、補正部における対象係数の補正は、推定部において選択したN個のM次元ベクトル間の内積演算に基づいて行われる。
こうすることで、推定部において推定された対象係数の値について、補正部によってその誤りを低減することができる。
本発明に係る集積回路において、補正部は、符号系列のうち選択しなかったベクトルと線形和信号との内積演算と、当該内積演算結果と対象係数との加算演算とを行うことによって対象係数の値を補正することが好ましい。
上記構成によれば、補正部における対象係数の補正は、符号系列のうち推定部において選択しなかったベクトルと線形和信号との内積演算と、当該内積演算結果と前記対象係数との加算演算とを含んでいる。
こうすることで、推定部において推定された対象係数の値について、補正部によってその誤りを低減することができる。
本発明に係る集積回路において、補正部は、符号系列のうち選択したN個のM次元ベクトル間の内積演算と、当該内積演算結果と対象係数との加算演算とを行うことによって対象係数の値を補正することが好ましい。
上記特徴によれば、補正部における対象係数の補正は、推定部において選択したN個のM次元ベクトル間の内積演算と、当該内積演算結果と前記対象係数との加算演算とを含んでいる。
こうすることで、推定部において推定された対象係数の値について、補正部によってその誤りを低減することができる。
本発明に係るタッチパネル装置は、本発明に係る集積回路と、前記集積回路により制御されるタッチパネルとを備えたことを特徴とする。
本発明に係る集積回路によれば、前述のように、対象係数の推定における誤りを小さくすることができる。
そのため、本発明に係る集積回路を備えたタッチパネル装置は、対象係数の推定における誤りを小さくすることができる。
本発明に係る電子機器は、本発明に係る集積回路と、前記集積回路により制御されるタッチパネルと、前記タッチパネルに重ねられているか、前記タッチパネルを内蔵した表示パネルとを備えたことを特徴とする。
本発明に係る集積回路によれば、前述のように、対象係数の推定における誤りを小さくすることができる。
そのため、本発明に係る集積回路を備えた電子機器は、対象係数の推定における誤りを小さくすることができる。
以上のように、本発明に係る線形系係数推定方法は、N次元の符号系列から選択したN個のM次元ベクトル(M<N)により、M個の対象係数を並列駆動して前記対象係数のN個の線形和を得て、前記対象係数のN個の線形和信号と前記N個のM次元ベクトルとの内積演算により前記M個の対象係数の値を推定する推定工程と、前記推定工程により推定したM個の対象係数の値について、前記N次元の異なるベクトル間の内積に応じた誤りを低減するように補正する補正工程とを包含する構成である。
これにより、推定誤差の小さい線形系係数推定方法を提供することができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係るタッチパネル装置の構成を示す模式図である。 M系列の具体例を示す図であり、符号長が15のM系列Ei,jを示す図である。 本発明の参考例であるタッチパネル装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係るタッチパネル装置の構成を示す模式図である。 本発明の電子機器の一実施例である携帯電話機の構成を示すブロック図である。 従来のタッチパネル装置の構成を示す模式図である。 従来のタッチパネル装置を駆動するための符号系列の構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図1〜5を参照しながら詳細に説明する。なお、各実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、相対配置などは、特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明に過ぎない。
(実施の形態1)
(タッチパネル装置100の構成)
本発明のタッチパネル装置100を図1に示す。
タッチパネル装置100は、タッチパネル102とタッチパネルコントローラ103(集積回路)とを備えている。タッチパネル102は、M本のドライブラインDL1〜DLMと、1本のセンスラインSLとを有している。ドライブラインDL1〜DLMとセンスラインSLとが交差する位置には、静電容量値がそれぞれC〜Cである静電容量C1〜CMが配置されている。図2に、本実施形態でセンスラインSLの容量を駆動するために使用する符号系列MCである、符号長15のM系列E1,j〜E15,jを示す。
タッチパネルコントローラ103には、駆動部104が設けられている。駆動部104は、ドライブラインDL1〜DLMを並列に駆動する。駆動部104は、ドライブラインDLに対して、符号系列の要素が「1」であれば電圧Vを印加し、要素が「−1」であれば電圧−Vを印加する。
タッチパネルコントローラ103は、センスラインSLに対応する位置に配置された増幅部106を有している。増幅部106はオペアンプ107を備える。増幅部106は、駆動部104により駆動された静電容量の、センスラインSLに沿った線形和Sを受け取って増幅する。タッチパネルコントローラ103は、増幅された線形和Sから対象係数Aを演算する推定部108と、推定部108の出力信号を入力として対象係数Bを演算する補正部109とを含む。補正部109は、符号系列のうち推定部108が選択しなかったベクトルと線形和信号との内積演算に基づいて対象係数の値を補正する。
次に、タッチパネル装置100のタッチパネルコントローラ103において実行される、本発明の係数推定方法について説明する。
なお、本実施形態では、センスラインSL数を1、ドライブラインDL数を7とし、系列E1,j〜E15,jのうち7つE1,j〜E7,jを使用する場合について説明する。なお、本発明はこれに限定されず、系列E1,j〜E15,jのうち任意の7つの系列を使用することができる。
(推定部108による演算)
増幅器106は、駆動部104により駆動された静電容量のセンスラインSLに沿った、下記の(式5)により示される線形和信号Sを受け取って増幅する。まず始めに信号Sにノイズが含まれない場合について考える。
Figure 2013149223
ここで、N個のM次元ベクトルをDi,j(i=1、・・、M;j=1、・・N)とおいた。
増幅された信号Sは、推定部108に入力される。推定部108において求められる対象係数Aは、
Figure 2013149223
と表される。上記(式6)に(式5)のSを代入すると、
Figure 2013149223
となる。
まず、ベクトルDi,jのそれぞれが互いに直交しているとすれば、同一ベクトル同士の内積は1、異なるベクトル同士の内積は0になるので、(式7)は、
Figure 2013149223
となる。ただし、k=1、・・・、Mである。
次に、ベクトルDi,jのそれぞれが互いに直交でないとすれば、(式7)は、
Figure 2013149223
となる。上記(式8)または(式9)のAが、推定部108からの出力となる。
(補正部109による演算)
次に、補正部109において、対象係数Aの補正が行われ、対象係数Bが求められる。ここでは、ベクトルDi,jのそれぞれが互いに直交でなく、対象係数Aが(式9)で表される場合を考える。
補正部109において、対象係数Bは、
Figure 2013149223
で表される式によって求められる。ここでFは、系列E1,j〜E15,jのうち、駆動に使用するE1,j〜E7,j以外のいずれかである。即ち、Fは、符号系列のうち推定部108において選択しなかったベクトルである。(式10)によれば、対象係数Bの計算は、ベクトルFと線形和信号Sとの内積演算に基づいている。
なお、ベクトルFと容量の駆動に使用したベクトルE1,j〜E7,jとの内積は、ベクトルE1,j〜E7,j間の内積に等しいとする。たとえば、符号系列としてM系列を使用する場合、FとE1,j〜E7,jとの内積は、−1/Nで与えられる。
(式10)でBをBに読み換えたものに(式9)のAを代入すると、
Figure 2013149223
となる。
(補正部を備えないタッチパネル装置800との比較)
次に、本発明のタッチパネル装置100の比較例として、本発明の参考のタッチパネル装置800を図3に示す。タッチパネル装置800は、タッチパネル装置100の推定部108に対応する推定部805を備える。しかしタッチパネル装置800は、タッチパネル装置100の補正部109に対応する装置を備えない。
以下で、本発明のタッチパネル装置100と、本発明の参考例であるタッチパネル装置800との両者で推定係数を求めて、それらを比較する。
ここでは、入力容量パターン(静電容量値)Cを、
=[0,0,0.25,0.5,0.25,0,0]
とする。
このとき、センスラインSLで検出される信号Sは、
=[0.5,−0.5,−0.5,0,−0.5,−1,−0.5,0.5,1,1,0.5,0,0,0,0.5]
となる。
信号Sと、E1,j〜E7,jの内積演算に基づいて、(式6)によって求められる推定係数Aは、
=[−0.0667,−0.0667,0.2,0.4667,0.2,−0.0667,−0.0667]
となる。
推定係数Aは、タッチパネル装置100の推定部108およびタッチパネル装置800の推定部805で得られる推定係数である。なお、タッチパネル装置800では、推定係数Aが、同装置において最終的に得られる推定係数となる。
タッチパネル装置100では、推定係数Aは、つづいて補正部109に入力され、(式10)の計算によって推定係数Bが求められる。
例えば、前述のFとしてE8,jを用いることにすれば、
Figure 2013149223
となり、この値と先に求められたAとを(式10)に代入すると、
=[0,0,0.25,0.5,0.25,0,0]
となる。
タッチパネル装置100では、推定係数Bが、同装置において最終的に得られる推定係数となる。
このように、ベクトルDi,jのそれぞれが互いに直交でない場合において、タッチパネル装置100で求められる対象係数Bは、タッチパネル装置800で求められる対象係数Aと比較して、係数Cに対する誤差が小さくなっていることが分かる。
これは、(式9)に示される対象係数Aを求める方程式の右辺には、(式11)に示される対象係数Bを求める方程式の右辺と比較して、余分な第2項を含んでいるためである。
すなわち、タッチパネル装置100(タッチパネルコントローラ103)では、タッチパネル装置800(タッチパネルコントローラ803)と比較して、補正部109を備えることによって、対象係数の推定誤差が小さくなる。
あるいは、タッチパネル装置100における係数推定方法は、タッチパネル装置800における係数推定方法と比較して、対象係数の推定誤差が小さくなる係数推定方法であるとも言える。
(本発明の線形系係数推定方法の変形例)
本実施形態では、(式10)においてFを1種類のみ使用する例を説明したが、複数のFを用意しても良い。たとえば、Fi,j=Ei−1,jまたはEi+1,jとおいたとき、(式10)のFをFi,jに置き換えると、
Figure 2013149223
となる。このようなFを使用することによって、外来ノイズに対する対象係数Bの耐性を強化することができる。
あるいは、Fi,j=Ei−1,jまたはEi+1,jとおいて、
Figure 2013149223
のように、複数のFをひとつのBを求めるために使用しても良い。(式12)と同様に、(式13)によっても、外来ノイズに対する対象係数Bの耐性を強化することができる。
さらに、例えばGold系列のように、系列をビットシフトして別の系列を生成したとき、系列間の相互相関が一定にならない(Gold系列なら3値)系列を符号系列として使用する場合、それぞれのドライブラインDLに異なるFを用いてもよい。
このように実施の形態1では、ベクトルDi,jとしてM系列を使用する例を示したが、本発明はこれに限定されない。上記のようにGold系列を使用してもよいし、また、Baker系列を使用してもよい。
(実施の形態2)
本発明の第2の実施形態として、前実施形態と異なる係数推定方法およびタッチパネル装置200について説明する。図4は、本発明の実施の形態2に係るタッチパネル装置200の構成を示す模式図である。本実施形態では、補正部209で実行される係数推定方法における対象係数Bの方程式が、前実施形態のそれとは異なる。
具体的には、本実施形態の係数推定方法では、対象係数B(B)は、(式10)の代わりに、
Figure 2013149223
で表される式によって求められる。ここで、ベクトルDi,jがM系列とすれば、
Figure 2013149223
であるから、(式14)に(式9)のAを代入すると、
Figure 2013149223
となる。
(補正部を備えないタッチパネル装置800との比較)
次に、本発明のタッチパネル装置200の係数推定方法と、前実施形態で示した本発明の参考例であるタッチパネル装置800の係数推定方法との両者で、推定係数を求めてそれらを比較する。
入力容量パターンCは、
=[0,0,0.25,0.5,0.25,0,0]
とする。
この場合、センスラインSLで検出される信号Sは、
=[0.5,−0.5,−0.5,0,−0.5,−1,−0.5,0.5,1,1,0.5,0,0,0,0.5]
となる。
この信号SとE1,j〜E7,jの内積演算に基づいて、(式6)によって求められるAは、
=[−0.0667,−0.0667,0.2,0.4667,0.2,−0.0667,−0.0667]
となる。このAが、推定部108からの出力となる。
次に、補正部209では対象係数Aが補正されて対象係数Bが求められる。補正部209では、(式14)または(式15)からBを計算する。その計算結果は、
=[−0.02222,−0.02222,0.2267,0.4756,0.2267,−0.02222,−0.02222]
となる。
このように、対象係数Bは対象係数Aと比較して、よりCに近い値となる。すなわち、タッチパネル装置200およびその係数推定方法では、(式14)または(式15)で表される対象係数Bを計算する補正部209を備えることによって、対象係数を補正し、その推定誤差を小さくすることができる。
これは、(式9)に示される対象係数Aの方程式における右辺第2項と、(式15)に示される対象係数Bの方程式における右辺第2項とでは、N>Mのときに、後者のほうが小さくなるためである。
(実施の形態3)
本発明の集積回路により制御されるタッチパネルを搭載した電子機器の例である携帯電話機300について、図5に従って説明する。
図5は、本実施形態に係る携帯電話機300の構成を示す機能ブロック図である。携帯電話機300は、CPU310と、RAM312と、ROM311と、カメラ313と、マイクロフォン314と、スピーカ315と、操作キー316と、表示パネル318と、表示制御回路309と、タッチパネルシステム301とを備えている。各構成要素は、相互にデータバスによって接続されている。
CPU310は、携帯電話機300の動作を制御する。CPU310は、たとえばROM311に格納されたプログラムを実行する。操作キー316は、ユーザによる携帯電話機300への指示の入力を受ける。RAM312は、CPU310によるプログラムの実行により生成されたデータ、または操作キー316を介して入力されたデータを揮発的に格納する。ROM311は、データを不揮発的に格納する。
また、ROM311は、EPROM(Erasable Programmable Read−Only Memory)またはフラッシュメモリなどの書込みおよび消去が可能なROMである。また、図5には示していないが、携帯電話機300が、他の電子機器に有線により接続するためのインターフェイス(IF)を備える構成としてもよい。
カメラ313は、ユーザの操作キー316の操作に応じて、被写体を撮影する。なお、撮影された被写体の画像データは、RAM312や外部メモリ(たとえば、メモリカード)に格納される。マイクロフォン314は、ユーザの音声の入力を受付ける。携帯電話機300は、当該入力された音声(アナログデータ)をデジタル化する。そして、携帯電話機300は、通信相手(たとえば、他の携帯電話機)にデジタル化した音声を送る。スピーカ315は、例えば、RAM312に記憶された音楽データなどに基づく音を出力する。
タッチパネルシステム301は、タッチパネル302とタッチパネルコントローラ303(集積回路)とを有している。CPU310は、タッチパネルシステム301の動作を制御する。CPU310は、例えばROM311に記憶されたプログラムを実行する。RAM312は、CPU310によるプログラムの実行により生成されたデータを揮発的に格納する。ROM311は、データを不揮発的に格納する。
表示パネル318は、表示制御回路309により、ROM311、RAM312に格納されている画像を表示する。表示パネル318は、タッチパネル302に重ねられていてもよいし、タッチパネル302を内蔵していてもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、上記実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる他の実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、マトリックス状に構成された静電容量の容量値を推定または検出する線形系係数推定方法及びそれを用いた集積回路、タッチパネル装置、及び電子機器に使用することができる。
100、200、301 タッチパネル装置
103、303 タッチパネルコントローラ(集積回路)
104 駆動部
106 増幅器
107 オペアンプ
108 推定部
109、209 補正部
300 携帯電話機(電子機器)
302 タッチパネル
318 表示パネル
309 表示制御回路
310 CPU
311 ROM
312 RAM
313 カメラ
314 マイクロフォン
315 スピーカ
316 操作キー
MC M系列による符号系列

Claims (13)

  1. N次元の符号系列から選択したN個のM次元ベクトル(M<N)により、M個の対象係数を並列駆動して前記対象係数のN個の線形和を得て、前記対象係数のN個の線形和信号と前記N個のM次元ベクトルとの内積演算により前記M個の対象係数の値を推定する推定工程と、
    前記推定工程により推定したM個の対象係数の値について、前記N次元の異なるベクトル間の内積に応じた誤りを低減するように補正する補正工程とを包含することを特徴とする線形系係数推定方法。
  2. 前記補正工程は、前記符号系列のうち前記推定工程において選択しなかったベクトルと前記線形和信号との内積演算に基づいて前記対象係数の値を補正することを特徴とする請求項1記載の線形系係数推定方法。
  3. 前記補正工程は、前記推定工程において選択したN個のM次元ベクトル間の内積演算に基づいて前記対象係数の値を補正することを特徴とする請求項1記載の線形系係数推定方法。
  4. 前記補正工程は、前記符号系列のうち前記推定工程において選択しなかったベクトルと前記線形和信号との内積演算工程と、当該内積演算結果と前記対象係数との加算演算工程とを含むことを特徴とする請求項2記載の線形系係数推定方法。
  5. 前記補正工程は、前記推定工程において選択したN個のM次元ベクトル間の内積演算工程と、当該内積演算結果と前記対象係数との加算演算工程とを含むことを特徴とする請求項3記載の線形系係数推定方法。
  6. 前記符号系列は、M系列に基づく符号系列であることを特徴とする請求項1記載の線形系係数推定方法。
  7. N次元の符号系列から選択したN個のM次元ベクトル(M<N)により、M個の対象係数を並列駆動して前記対象係数のN個の線形和を得て、前記対象係数のN個の線形和信号と前記N個のM次元ベクトルとの内積演算により前記M個の対象係数の値を推定する推定部と、
    前記推定部が推定したM個の対象係数の値を、前記N次元の異なるベクトル間の内積に応じた誤りを低減するように補正する補正部とを含むことを特徴とする集積回路。
  8. 前記補正部は、前記符号系列のうち選択しなかったベクトルと前記線形和信号との内積演算に基いて前記対象係数の値を補正することを特徴とする請求項7記載の集積回路。
  9. 前記補正部は、前記符号系列のうち選択したN個のM次元ベクトル間の内積演算に基づいて前記対象係数の値を補正することを特徴とする請求項7記載の集積回路。
  10. 前記補正部は、前記符号系列のうち選択しなかったベクトルと前記線形和信号との内積演算と、当該内積演算結果と前記対象係数との加算演算とを行うことによって前記対象係数の値を補正することを特徴とする請求項8記載の集積回路。
  11. 前記補正部は、前記符号系列のうち選択したN個のM次元ベクトル間の内積演算と、当該内積演算結果と前記対象係数との加算演算とを行うことによって前記対象係数の値を補正することを特徴とする請求項9記載の集積回路。
  12. 請求項7〜11のいずれか1項に記載の集積回路と、
    前記集積回路により制御されるタッチパネルとを備えたことを特徴とするタッチパネル装置。
  13. 請求項7〜11のいずれか1項に記載の集積回路と、
    前記集積回路により制御されるタッチパネルと、
    前記タッチパネルに重ねられているか、前記タッチパネルを内蔵した表示パネルとを備えたことを特徴とする電子機器。
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KR20160121890A (ko) 2015-04-13 2016-10-21 삼성전기주식회사 터치 패널 구동장치 및 터치 패널 구동 신호용 코드 생성방법

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