JP5969671B2 - ガラス基板の製造方法、および、ガラス基板の製造装置 - Google Patents
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Description
本発明に係るガラス基板の製造方法および冷却器の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態で用いられるガラス基板製造装置100の概略構成図である。ガラス基板製造装置100は、図1に示されるように、熔解槽200と、清澄槽300と、成形装置400とから構成される。熔解槽200では、ガラス原料が加熱されて熔解ガラスが生成される。清澄槽300では、熔解槽200で生成された熔融ガラスに含まれる気泡が除去される。成形装置400では、清澄槽300で気泡が除去された熔融ガラスから、オーバーフローダウンドロー法によって、ガラスシートが連続的に成形される。成形されたガラスシートは、所定の寸法に切断され、製品サイズのガラス基板が得られる。ガラス基板は、端面加工工程、洗浄工程および検査工程等を経て、梱包されて出荷される。
図2は、成形装置400の正面図である。図2は、成形装置400によって成形されるガラスシート90の表面に垂直な方向に沿って見た、成形装置400の外観図である。図3は、図2のIII−III線における、成形装置400の断面図である。成形装置400は、主として、成形体10と、上部仕切り部材20と、冷却ローラ30と、冷却ユニット40と、冷却器51a〜51fと、下部仕切り部材60と、引下げローラ70と、制御装置(図示せず)とから構成される。
成形体10は、図3に示されるように、略楔状かつ五角形の断面形状を有する。成形体10は、耐火レンガで成形され、かつ、上部仕切り部材20の上方の空間である成形体収容空間410に設置される。成形体10は、略楔状の断面形状の尖端が下端に位置するように設置される。
上部仕切り部材20は、成形体10の下端の近傍に設置される一対の板状の断熱部材である。上部仕切り部材20は、図3に示されるように、ガラスシート90の厚み方向の両側に設置される。上部仕切り部材20は、成形体収容空間410と冷却空間420とを鉛直方向に仕切る。成形体収容空間410は、成形体10が設置される空間である。冷却空間420は、ガラスシート90が流下しながら冷却される空間である。上部仕切り部材20は、成形体収容空間410から冷却空間420への熱の移動を遮断する。
冷却ローラ30は、冷却空間420を流下するガラスシート90を急冷するための部材である。冷却ローラ30は、図2に示されるように、ガラスシート90の幅方向の両端部を冷却する。冷却ローラ30は、図3に示されるように、ガラスシート90の厚み方向の両側に設置される。従って、ガラスシート90は、その幅方向の両端部を、2対の冷却ローラ30によって挟まれて急冷される。
冷却ユニット40は、冷却空間420を流下するガラスシート90の冷却速度を調節しながら、ガラスシート90を徐冷点近傍まで冷却するユニットである。ここで、徐冷点近傍は、ガラスシート90の徐冷点に100℃を足した温度から、ガラスシート90の歪点とガラスシート90の徐冷点とを足して2で除した温度までの温度領域である。冷却ユニット40は、ガラスシート90の流下方向に沿って、ガラスシート90を段階的または連続的に冷却するように制御される。冷却ユニット40は、主として、冷却速度制御部材41a〜41fと、端部冷却装置42と、保温部材43とを有している。
本実施形態では、図3に示されるように、6対の冷却速度制御部材41a〜41fが、上部仕切り部材20の下方の冷却空間420に設置されている。冷却速度制御部材41a〜41fは、ガラスシート90の流下方向、すなわち、鉛直方向に沿って設置されている。冷却速度制御部材41a〜41fは、鉛直方向に隙間なく並べられている。なお、鉛直方向に配置される冷却速度制御部材41a〜41fの数は、成形装置400の寸法、および、ガラスシート90の徐冷点近傍までの冷却工程において設定したい、異なる冷却速度パターンの数等に応じて、適宜に決定されてもよい。
端部冷却装置42は、冷却空間420において、ガラスシート90の幅方向の両端部を冷却するユニットである。端部冷却装置42は、図2に示されるように、ガラスシート90の幅方向の両端部90bにおいて、ガラスシート90の両表面と対向する位置に設置されている。端部冷却装置42は、ガラスシート90の幅方向において、冷却速度制御部材41a〜41fの両側に設置されている。また、図2に示されるように、複数の端部冷却装置42が、ガラスシート90の流下方向に沿って設置されている。
保温部材43は、図5に示されるように、冷却速度制御部材41aの下側の折り曲げ部62aに固定されている。すなわち、保温部材43は、後方冷却空間422に設置されている。冷却速度制御部材41aは、その長手方向に沿って、複数の保温部材43が取り付けられている。保温部材43は、ガラスシート90の中央領域90aの温度が軟化点近傍になるまでの空間の少なくとも一部において、ガラスシート90の肉厚分布形状に応じて、ガラスシート90の幅方向において間欠的に、かつ、不規則に配置されている。ここで、軟化点近傍は、ガラスシート90の軟化点に100℃を足した温度から、ガラスシート90の軟化点から100℃を引いた温度までの温度領域である。保温部材43は、ガラスシート90の中央領域90aの温度が軟化点より低い空間において、ガラスシート90の幅方向の中央領域90aから両端部90bに向かってガラスシート90の温度が段階的または連続的に下がるような温度プロファイルを形成するために、ガラスシート90の幅方向において概ね規則的に、かつ、隙間無く配置されている。他の冷却速度制御部材41b〜41fのそれぞれも、冷却速度制御部材41aと同様に、複数の保温部材43が取り付けられている。
冷却器51a〜51fは、ガラスシート90の進行方向に沿って、後方冷却空間422を鉛直方向に分割する部材である。一対の後方冷却空間422のそれぞれは、図3に示されるように、5個の冷却器51b〜51fによって、6つの冷却室422a〜422fに分割されている。冷却室422a〜422fは、それぞれ、ガラスシート90側から見て、冷却速度制御部材41a〜41fの後方にある空間である。冷却室422aは、6つの冷却室422a〜422fの内、ガラスシート90の流下方向に対して、最も上流に位置している。冷却室422fは、6つの冷却室422a〜422fの内、ガラスシート90の流下方向に対して、最も下流に位置している。なお、冷却室422a〜422fの少なくとも一部が、冷却器51a〜51fによって冷却されていればよい。
断熱板52bは、ガラスシート90の幅方向において、冷却速度制御部材41a〜41fとほぼ同じ長さを有している。断熱板52bは、冷却器51bによって隔てられている冷却室422aと冷却室422bとの間の熱の移動を抑制する。
冷媒管53bは、冷却器51bの下部に取り付けられる。冷媒管53bは、内部を冷却水が流れる管である。冷媒管53bは、断熱板52bの下面に取り付けられる。冷媒管53bは、主として、複数の角管91と、複数のロングエルボ92と、流入管93と、流出管94とから構成される。本実施形態では、図7に示されるように、冷媒管53bは、4本の角管91と、3個のロングエルボ92とを有している。なお、角管91、ロングエルボ92、流入管93および流出管94としては、市販のステンレスパイプおよび銅パイプ等が用いられる。角管91は、略正方形の断面形状を有する。ロングエルボ92、流入管93および流出管94は、略円形の断面形状を有する。
支持部54bは、冷却器51bの両側部に取り付けられる。一対の支持部54bは、それぞれ、4本の角管91の端部に連結されている。角管91は、図8に示されるように、熱伝セメント96によって支持部54bに固着されている。4本の角管91の上端面は、図8に示されるように、管平面95に含まれる。管平面95は、4本の角管91の上端面を含む仮想上の平面である。管平面95は、断熱板52bの下面と平行な平面である。断熱板52bは、管平面95と接した状態で、4本の角管91の上端面に、その自重を預けて支持されている。すなわち、4本の角管91の上端面は、断熱板52bの下面と接着する面である。
下部仕切り部材60は、冷却ユニット40の下方に設置される板状の断熱部材である。下部仕切り部材60は、図3に示されるように、ガラスシート90の厚み方向の両側に設置される。下部仕切り部材60は、冷却空間420と、冷却空間420の下方の徐冷空間430とを鉛直方向に仕切る。下部仕切り部材60は、冷却空間420から徐冷空間430への熱の移動を遮断する。
引下げローラ70は、図2および図3に示されるように、徐冷空間430に設置され、ガラスシート90を引き下げるための部材である。徐冷空間430は、ガラスシート90が引下げローラ70によって引き下げられながら徐々に冷却される空間である。引下げローラ70は、ガラスシート90の厚み方向の両側、および、ガラスシート90の幅方向の両端部に設置されている。引下げローラ70は、モータ駆動により回転する。引下げローラ70の回転によって、ガラスシート90は引き下げられる。
制御装置は、主として、CPU、RAM、ROMおよびハードディスク等から構成される。制御装置は、冷却ローラ30、端部冷却装置42、冷却器51a〜51fおよび引下げローラ70等と接続されている。制御装置は、例えば、冷却ローラ30および引下げローラ70の回転速度を調節する。制御装置は、例えば、端部冷却装置42の水冷板42aを通過する冷却水の流量を調節する。制御装置は、例えば、冷却器51aの冷媒管53aを通過する冷却水の流量を調節する。
成形体10の溝12からオーバーフローした熔融ガラス80は、成形体10の両側面を伝って流下して、成形体10の下端の近傍で合流する。合流した熔融ガラス80は、ガラスシート90になる。ガラスシート90は、連続的に成形され、冷却空間420および徐冷空間430を流下しながら冷却される。
(4−1)
本実施形態に係る冷却器51b(以下、他の冷却器51a,51c〜51fについても同様である。)では、角管91の断面積は、ロングエルボ92、流入管93および流出管94の断面積の4倍未満であり、流入管93と角管91との連結部、角管91とロングエルボ92との連結部、および、角管91と流出管94との連結部において、冷媒管53bの流路断面積の変化率が、所定の値未満に抑えられている。すなわち、冷媒管53bの流路全体は、流路断面積が急激に拡大する部分、および、流路断面積が急激に縮小する部分を有さない。
本実施形態に係る冷却器51bでは、冷媒管53bを構成する4本の角管91の上端面は同一の管平面95に含まれる。断熱板52bは、4本の角管91によって支持されている。断熱板52bは、冷却器51bの上方の冷却室422aと、冷却器51bの下方の冷却室422bとを分離する。そのため、冷却室422aと冷却室422bとの間において、気流の移動が発生せず、熱移動が遮断されている。
本実施形態に係る冷却器51bでは、4本の角管91が、間隔を空けて互いに平行に配置されている。各角管91の上端面は、断熱板52bの下面に接着されている。そのため、冷却器51bの各角管91の上端面以外の3つの面は、冷却室422bの雰囲気に接している。このように、4本の角管91が間隔を空けて配置されることで、冷却室422bと接する角管91の表面積を大きく取れるので、冷却器51bの熱交換効率が向上する。
本実施形態に係る冷却器51bでは、冷媒管53bの流路の大部分を占める角管91は、断熱板52bの下面に取り付けられ、かつ、ロングエルボ92、流入管93および流出管94のみが、図8に示されるように、角管91の下端面から下方に突出している。ロングエルボ92、流入管93および流出管94は、角管91の端部に連結されている。そのため、冷却器51bの長手方向の両端部を除いて、冷却器51bの高さ寸法は、断熱板52bの高さ寸法と、角管91の高さ寸法とを合わせた値以内に納まっている。
本実施形態に係る冷却器51bでは、冷媒管53bを構成する角管91、ロングエルボ92、流入管93および流出管94として、市販のステンレスパイプおよび銅パイプ等が用いられる。また、冷媒管53bを組み立てるためには、角管91とロングエルボ92との連結部、角管91と流入管93との連結部、および、角管91と流出管94との連結部を全周溶接するだけでよい。
本実施形態に係る冷却器51bでは、角管91の両端部は、熱伝セメント96によって一対の支持部54bに固着されている。熱伝セメント96は、高い熱伝導率を有するので、支持部54bは、角管91内部を流れる冷媒によって冷却されやすい。
本実施形態に係る冷却器51bは、一対の支持部54bによって、その両端部が支持された状態で設置されている。冷却器51bは、その長手方向の寸法に関わらず、その長手方向の中央部の自重によるたわみ量が20mm以下であるような剛性を有している。そのため、冷却器51bの両端部のみが一対の支持部54bによって支持されている状態においても、冷却器51bの中央部は、自重によってほとんど垂れ下がらない。すなわち、冷却器51bの中央部は、他の支持部材によって支持される必要がない。
本実施形態に係るガラス基板製造装置100では、冷却空間420において、ガラスシート90の流下方向に沿って、複数の冷却速度制御部材41a〜41fが設置されている。冷却速度制御部材41a〜41fは、それぞれ、冷却室422a〜422fに接している。冷却室422a〜422fは、それぞれ、冷却器51a〜51fによって冷却される。すなわち、冷却器51a〜51fは、それぞれ、冷却速度制御部材41a〜41fの温度を調節する。これにより、流下されながら冷却されるガラスシート90の冷却速度が制御される。
(5−1)変形例A
本実施形態に係る冷却器51b(以下、他の冷却器51a,51c〜51fについても同様である。)では、熱交換用の冷媒が内部を流れる角管91は、略正方形の断面形状を有する管である。しかし、角管91の代わりに、略円形の断面形状を有する円管が用いられてもよい。
本実施形態に係る冷却器51bでは、冷媒管53bは、間隔を空けて複数回往復するように配置されている。具体的には、冷媒管53b内部を流れる冷媒は、4本の角管91を通過することで、断熱板52bの長手方向に沿って、2回往復する。しかし、冷媒管53bの往復回数は、角管91の断面積および断熱板52bの寸法等に応じて、適宜に変更されてもよい。
本実施形態に係る冷却器51bでは、冷媒管53bの角管91は、ステンレスパイプおよび銅パイプ等で成形されている。角管91の上端面以外の3つの面は、冷却室422bの雰囲気に接している。そのため、角管91の上端面以外の3つの面に、高放射率塗料が塗布されてもよい。これにより、角管91の熱輻射の吸収率が増加するので、角管91内部を流れる冷媒と、冷却室422bの雰囲気との熱交換効率が向上する。
本実施形態に係る冷却器51bでは、冷媒管53bは、4本の角管91を有している。しかし、4本の角管91の内、熱源に近い位置にあり加熱されやすい角管91が、「変形例A」の円管191で置き換えられてもよい。具体的には、冷却速度制御部材41a〜41fに最も近い位置にある角管91が、円管191で置き換えられてもよい。
本実施形態では、冷却速度制御部材41a〜41fの材料として、純ニッケルが用いられているが、熱伝導率の高い他の材料、例えば、モリブデン、焼結SiC、再結晶SiC、人造黒鉛、鉄およびタングステンが用いられてもよい。
本実施形態では、冷却速度制御部材41a〜41fとして、チャンネル(溝形鋼)が用いられているが、他の形状を有する金属部材が用いられてもよい。この場合、鉛直方向に隣接している冷却速度制御部材41a〜41f同士の接触を最小限にすることで、隣接している冷却速度制御部材41a〜41f同士の熱伝導が抑えられる構成が好ましい。
本実施形態では、幅方向の長さが2200mmであるガラスシート90を冷却するためのガラス基板製造装置100として、冷却速度制御部材41a〜41fの長手方向の長さ、および、冷却速度制御部材41a〜41fの数を例示した。しかし、ガラス基板製造装置100によって製造されるガラスシート90の幅方向の長さおよび厚み等に応じて、冷却速度制御部材41a〜41fの長手方向の長さ、および、冷却速度制御部材41a〜41fの数が変更されてもよい。
本実施形態において、冷却速度制御部材41aの主部63aは、鉛直方向に延びているが、例えば、鉛直方向に対して傾斜し、または、鉛直方向に沿って凸凹部が形成されてもよい。これにより、ガラスシート90の表面に沿って発生する上昇気流が抑制され、鉛直方向におけるガラスシート90の冷却速度の差を抑えることができる。従って、本変形例では、冷却空間420において、ガラスシート90をほぼ一定の速度で冷却することができる。
本実施形態において、後方冷却空間422は、5個の冷却器51b〜51fによって、ガラスシート90の進行方向に沿って、6個の冷却室422a〜422fに分割されている。しかし、後方冷却空間422は、少なくとも一部が冷却器51a〜51fによって分割されていれば、他の断熱部材等によって分割されてもよい。
本実施形態において、冷却室422a〜422fは、それぞれ、冷却器51a〜51fによって冷却される。しかし、冷却室422a〜422fは、少なくとも一部が冷却器51a〜51fによって冷却されていれば、例えば、本実施形態に係る冷却器51a〜51fと異なる構成を有する冷却器、および、他の冷却手段によって冷却されてもよい。
41a〜41f 冷却速度制御部材
42 端部冷却装置
43 保温部材
51a〜51f 冷却器
52b 断熱板
53b 冷媒管
80 熔融ガラス
90 ガラスシート
95 管平面
422 後方冷却空間
422a〜422f 冷却室
Claims (10)
- 成形体から熔融ガラスをオーバーフローさせてガラスシートを成形する成形工程と、
成形された前記ガラスシートを下方に引き延ばしながら冷却する冷却工程と、
冷却された前記ガラスシートを切断してガラス基板を得る切断工程と、
を備え、
前記成形体から離れた前記ガラスシートが徐冷点近傍になるまで冷却される空間の少なくとも一部において、前記ガラスシートの幅方向の中央領域の表面と対向する冷却速度制御部材が設けられ、
前記冷却速度制御部材を挟んで前記ガラスシートの反対側にある後方冷却空間は、前記ガラスシートの進行方向に沿って配置されている複数の冷却室から構成され、
前記冷却室の少なくとも一部は、冷却器によって冷却され、
前記冷却工程では、前記ガラスシートは、前記冷却室に接する前記冷却速度制御部材と対向しながら前記進行方向に沿って移動することで、段階的または連続的に冷却され、
前記冷却器の少なくとも一部は、
前記冷却室と、前記進行方向に沿って前記冷却室に隣接する空間との間の熱移動を抑制する断熱板と、
液体冷媒が内部を流れることで前記冷却室を冷却する冷媒管と、
を有し、
前記冷媒管は、前記断熱板の長手方向において複数回往復するように配置され、かつ、往復する前記冷媒管の列からなる平面である管平面を形成し、
前記管平面は、前記断熱板の下面と平行な平面である、
ガラス基板の製造方法。 - 前記冷却工程は、
前記ガラスシートの前記中央領域の温度が徐冷点になるまで、第1平均冷却速度で前記ガラスシートが冷却される第1冷却工程と、
前記ガラスシートの前記中央領域の温度が、徐冷点から、歪点より50℃低い温度になるまで、第2平均冷却速度で前記ガラスシートが冷却される第2冷却工程と、
を有し、
前記第1平均冷却速度は、前記第2平均冷却速度より大きい、
請求項1に記載のガラス基板の製造方法。 - 前記冷却工程では、前記冷却速度制御部材によって、前記進行方向における前記ガラスシートの冷却速度が制御される、
請求項1または2に記載のガラス基板の製造方法。 - 前記成形体から離れた前記ガラスシートが冷却される空間において、前記ガラスシートの幅方向の端部を冷却する端部冷却装置が設けられ、
前記冷却工程では、前記端部冷却装置によって、前記ガラスシートの前記端部が、前記ガラスシートの前記中央領域よりも大きい速度で冷却されるように、前記ガラスシートが冷却される、
請求項1から3のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。 - 前記冷却速度制御部材の、前記ガラスシートの対向面とは反対側の面には、前記ガラスシートの幅方向に沿って保温部材が設置され、
前記冷却工程では、前記保温部材によって、前記ガラスシートの幅方向の厚みおよび/または反りが制御される、
請求項1から4のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。 - 前記冷却工程では、前記ガラスシートの前記中央領域の温度が軟化点近傍になるまでの空間の少なくとも一部において、前記保温部材の寸法の変更によって、前記ガラスシートの幅方向の板厚分布に応じて、前記ガラスシートの厚みが制御される、
請求項5に記載のガラス基板の製造方法。 - 前記冷却工程では、前記ガラスシートの厚みが制御された後、前記保温部材の寸法の変更によって、前記ガラスシートの前記中央領域から前記端部に向かって、前記ガラスシートの温度が段階的または連続的に下がるような温度プロファイルが形成されて、平面度が所定の範囲内となるように前記ガラスシートの反りが制御される、
請求項6に記載のガラス基板の製造方法。 - 成形体から熔融ガラスをオーバーフローさせてガラスシートを成形するための成形部と、
成形された前記ガラスシートを下方に引き延ばしながら冷却するための冷却部と、
冷却された前記ガラスシートを切断してガラス基板を得るための切断部と、
を備え、
前記成形体から離れた前記ガラスシートが徐冷点近傍になるまで冷却される空間の少なくとも一部において、前記ガラスシートの幅方向の中央領域の表面と対向する冷却速度制御部材が設けられ、
前記冷却速度制御部材を挟んで前記ガラスシートの反対側にある後方冷却空間を冷却するための冷却器を有し、
前記冷却器は、
前記空間を複数の冷却室に分割し、かつ、隣接する前記冷却室の間の熱移動を抑制する断熱板と、
液体冷媒が内部を流れることで前記冷却室を冷却する冷媒管と、
を備え、
前記冷媒管は、前記断熱板の長手方向において複数回往復するように配置され、かつ、往復する前記冷媒管の列からなる平面である管平面を形成し、
前記管平面は、前記断熱板の下面と平行な平面である、
ガラス基板の製造装置。 - 前記冷媒管は、その外径以上の間隔を空けて複数回往復するように配置され、
前記断熱板は、前記冷却室の壁面の内の一面を構成し、かつ、前記管平面に平行に、および、前記管平面に接しながら、前記冷媒管の列の上に、その自重を預けて設置される、
請求項8に記載のガラス基板の製造装置。 - 前記冷却器は、その両端部が支持された状態における、長手方向の中央部の自重によるたわみ量が、長手方向の長さに関わらず20mm以下であるような剛性を有する、
請求項8または9に記載のガラス基板の製造装置。
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