JP5969469B2 - インスリン受容体に対して高い活性を示す単鎖インスリンアゴニスト - Google Patents
インスリン受容体に対して高い活性を示す単鎖インスリンアゴニスト Download PDFInfo
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Description
a)6〜16個のモノマー単位からなるポリエチレングリコール
b)配列X51X52X53X54X55X56X57X58(配列番号9)を有する、少なくとも8アミノ酸長かつ17アミノ酸長以下の非天然のインスリンまたはIGFアミノ酸配列またはその擬似ペプチド
c)前記ポリエチレングリコールと、1〜4個のアミノ酸からなる短縮されたアミノ酸配列との組み合わせを有し、
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X52は、チロシン以外のアミノ酸であり、
X53からX56は各々独立に、アミノ酸であり、
X57およびX58は独立に、アルギニン、オルニチン、リジンからなる群から選択される。橋渡し部分は、非天然のアミノ酸のみならず、逆反転断片を含むものであってもよいし、アザペプチド結合(COがNHで置換)または擬似ペプチド結合(たとえばNHがCH2で置換)などの非ペプチド結合あるいはエステル結合(たとえば、1つまたは2つ以上のアミド(−CONHR−)結合がエステル(COOR)結合で置換されたデプシペプチド)の取り込みを含むものであってもよい。橋渡し部分がアミノ酸配列を有する場合、標記のアミノ酸が、標記のアミノ酸の誘導体(たとえばチロシン残基のニトロ基またはチロシン残基のヨウ素などのアミノ酸に対する化学修飾あるいは、遊離カルボン酸基からエステル基またはアミド基への変換あるいは、アミノ基をアシル化によってアミドに変換すること、ヒドロキシ基をアシル化してエステルにすること、あるいは、第1級アミンをアルキル化して第2級アミンにすること、あるいは、親水体をアミノ酸側鎖に結合することなど)も包含することを意図している。アミノ酸側鎖の酸化または還元によって、他の誘導体も得られる。
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X52は、チロシン以外のアミノ酸であり、
X53からX56は各々独立に、アミノ酸であり、
X57およびX58は独立に、アルギニン、リジン、システイン、ホモシステイン、アセチル−フェニルアラニンまたはオルニチンである。一実施形態では、橋渡し部分(LM)は、配列X51X52GSSSX57X58(配列番号29)またはX51X52GSSSX57X58APQT(配列番号46)を有し、X57またはX58で記載されるアミノ酸は、その位置でアミノ酸の側鎖に結合した親水体をさらに有する。一実施形態では、親水体はポリエチレングリコール鎖である。
ここで、
X57およびX58は独立に、アルギニン、リジンまたはオルニチンである。一実施形態では、親水体は、配列番号37または85を有する橋渡し部分の8番目の位置にあるアミノ酸の側鎖に結合している。
1)6〜16個のモノマー単位からなる直鎖状ポリエチレングリコール鎖
2)配列X51X52X53X54X55X56RR(配列番号10)を有する、少なくとも8アミノ酸長かつ12アミノ酸長以下のアミノ酸配列または
3)前記ポリエチレングリコール鎖とアミノ酸配列との組み合わせを有する。別の実施形態では、橋渡し部分は、(Y1)k−X51AX53X54X55X56RR(Y2)n(配列番号23)、(Y2)k−GYGSSSX57R(配列番号51)、
からなる群から選択され、
ここで、
Y1は、X46、X46X47、X46X47X48、X46X47X48X49(配列番号24)、X46X47X48X49X50(配列番号13)群から選択され、
Y2は、X70、X70X71、X70X71X72、X70X71X72X73(配列番号15)の群から選択され、
nは0または1であり、
kは0または1であり、
mは、7〜16の範囲の整数であり、
X46からX50およびX70からX73は各々独立に、アミノ酸であり、
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X52は、チロシン以外のアミノ酸であり、
X53からX56は各々独立に、アミノ酸であり、
X57は、アルギニン、リジンまたはオルニチンである。
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X5はグルタミンまたはグルタミン酸であり、
X8は、ヒスチジンまたはフェニルアラニンであり、
X9は、セリン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X10は、イソロイシンまたはセリンであり、
X12は、セリンまたはアスパラギン酸であり、
X14は、チロシン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X15は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミン酸、アスパラギン酸、アスパラギン、リジン、オルニチンまたはグルタミンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはスレオニンであり、
X19は、チロシン、4−メトキシフェニルアラニンまたは4−アミノフェニルアラニンであり、
X21は、アラニン、グリシン、セリン、バリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、チロシン、メチオニンからなる群から選択され、
X25は、ヒスチジンまたはスレオニンであり、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸およびグルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X36はチロシンであり、
X41は、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアスパラギンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、オルニチン、リジン、アルギニンからなる群から選択され、
X45はチロシンであり、
R22は、AYRPSE(配列番号14)、FVNQ(配列番号12)、PGPE(配列番号11)、トリペプチドであるグリシン−プロリン−グルタミン酸、トリペプチドであるバリン−アスパラギン−グルタミン、ジペプチドであるプロリン−グルタミン酸、ジペプチドであるアスパラギン−グルタミン、グルタミン、グルタミン酸、N末端のアミンからなる群から選択され、
R13は、COOHまたはCONH2である。一実施形態では、X8、X25、X30は各々ヒスチジンである。
本出願は、2010年6月16日にファイルされた米国仮特許出願第61/355,366号および2011年1月17日にファイルされた同第61/433,500号の優先権の利益を主張するものである。この仮特許出願の開示内容全体を、本明細書に明示的に援用する。
2011年6月15日に作成した、ファイル名「Seqlist_singleST25」のコンピューター読取り可能な塩基/アミノ酸配列リスト(90キロバイトのASCII(テキスト形式))1つを、本明細書と同時に提出し、その内容全体を本明細書に援用する。
本発明について説明し、権利請求するにあたり、以下に示す定義に従って次のような技術用語を使用する。
Ala、Ser、Thr、Pro、Gly
II.極性を有し、負の電荷を持つ残基およびそのアミド
Asp、Asn、Glu、Gln、システイン酸、ホモシステイン酸
III.極性を有し、正の電荷を持つ残基
His、Arg、Lys、オルニチン(Orn)
IV.脂肪族で非極性の大きな残基
Met、Leu、Ile、Val、Cys、ノルロイシン(Nle)、ホモシステイン
V.大きな芳香族残基
Phe、Tyr、Trp、アセチルフェニルアラニン
本明細書で使用する場合、一般的な用語である「ポリエチレングリコール鎖」または「PEG鎖」とは、一般式(OCH2CH2)nOH(式中、nは少なくとも2である)で表される、エチレンオキシドと水との縮合ポリマー(分岐状または直鎖状)の混合物をいう。「ポリエチレングリコール鎖」または「PEG鎖」は、その概算の平均分子量を示すのに、数字の接尾辞と組み合わせて用いられる。たとえば、PEG−5,000は、総分子量の平均が約5,000ダルトンのポリエチレングリコール鎖を示す。
インスリン類縁体を以下のように略記する。
本明細書で開示するように、本出願人らは、高活性の単鎖インスリン類縁体を発見した。特に、本出願人らは、高活性の直鎖状単鎖インスリンアゴニストを形成するために、ヒトインスリンのB鎖およびA鎖あるいは、それらの類縁体または誘導体を共有結合する、独特な橋渡し部分を発見した。一実施形態では、橋渡し部分は、B鎖のカルボキシ末端をA鎖のアミノ末端に共有結合する。
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X52は、チロシン以外のアミノ酸であり、
X53からX56は各々独立に、アミノ酸であり、
X57およびX58は独立に、アルギニン、リジン、システイン、ホモシステイン、アセチル−フェニルアラニンまたはオルニチンである。一実施形態では、橋渡し部分は、橋渡し部分のアミノ酸の側鎖に結合した親水体をさらに有する。一実施形態では、橋渡し部分は、配列X51X52GSSSX57X58(配列番号29)またはX51X52GSSSX57X58APQT(配列番号46)を有し、X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンからなる群から選択され、X52は、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはプロリンであり、X57またはX58は独立に、アルギニン、リジン、システイン、ホモシステイン、アセチル−フェニルアラニンまたはオルニチンであり、親水体は、橋渡し部分の7番目または8番目(すなわち、X57またはX58の位置)でアミノ酸の側鎖に結合する。橋渡し部分のアミノ酸の位置は、IGF 1(配列番号17)の天然のC鎖における対応する位置に基づいて表記される。
Y1は、結合、X46、X46X47、X46X47X48、X46X47X48X49(配列番号24)、X46X47X48X49X50(配列番号13)からなる群から選択され、X46、X47、X48、X49、X50は各々、アミノ酸あるいはそのアミノ酸の類縁体または誘導体を表し、
Zは、少なくとも8アミノ酸長かつ16アミノ酸長以下で、配列X51X52X53X54X55X56RR(配列番号10)を有するアミノ酸配列を表し、ここで、
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X52からX56は各々独立に、アミノ酸あるいはそのアミノ酸の類縁体または誘導体である。一実施形態では、X52は、チロシン以外のアミノ酸である。別の実施形態では、X52は非芳香族アミノ酸であり、一実施形態では、X52は、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはプロリンである。別の実施形態では、X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、X52は、チロシン以外のアミノ酸であり、
X53、X54、X55、X56は独立に、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、プロリンからなる群から選択される。別の一実施形態では、X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、X52は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、プロリンからなる群から選択され、X53はグリシン以外であり、X54およびX55は独立に、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、プロリンからなる群から選択され、X56はセリンである。
Y1は、結合、X46、X46X47、X46X47X48、X46X47X48X49(配列番号24)からなる群から選択され、X46、X47、X48、X49は各々、アミノ酸あるいはそのアミノ酸の類縁体または誘導体を表すが、ただし、Y1はYTPKT(配列番号16)またはFNKPT(配列番号76)ではなく、Wは、2〜16個のモノマー単位からなるポリエチレングリコールを表す。
a)6〜16個のモノマー単位からなるポリエチレングリコール
b)少なくとも8アミノ酸長かつ17アミノ酸長以下で、配列GYGSSSX57R(配列番号51)またはX51X52X53X54X55X56X57X58(配列番号9)またはその擬似ペプチドを有する非天然のアミノ酸配列または
c)前記ポリエチレングリコールと、1〜4個のアミノ酸からなる非天然のアミノ酸配列との組み合わせ
を有し、
ここで、
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X52は、チロシン以外のアミノ酸であり、
X53からX56は各々独立に、アミノ酸であり、
X57およびX58は独立に、アルギニン、リジンまたはオルニチンである。
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X5はグルタミンまたはグルタミン酸であり、
X8は、ヒスチジン、スレオニンまたはフェニルアラニンであり、
X9は、セリン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X10は、イソロイシンまたはセリンであり、
X12はセリンまたはアスパラギン酸であり、
X14は、チロシン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X15は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アスパラギン酸またはリジン、オルニチンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはスレオニンであり、
X19は、チロシン、4−メトキシフェニルアラニンまたは4−アミノフェニルアラニンであり、
X21は、アラニン、グリシン、セリン、バリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、チロシン、メチオニンからなる群から選択され、
X25は、ヒスチジンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸およびグルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
X45は、チロシン、ヒスチジン、アスパラギン、フェニルアラニンからなる群から選択され、
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X52は、チロシン以外のアミノ酸であり、
X53からX56は各々独立に、アミノ酸であり、
X57およびX58は独立に、アルギニン、リジン、システイン、ホモシステイン、アセチル−フェニルアラニンまたはオルニチンである。一実施形態では、単鎖類縁体は、橋渡し部分のアミノ酸の側鎖またはB鎖のN末端のαアミンに、あるいは、A鎖のA9、A14、A15からなる群から選択される位置またはB鎖の位置B1、B2、B10、B22、B28またはB29におけるアミノ酸の側鎖に共有結合した親水体をさらに有する。一実施形態では、親水体(たとえば、PEG)は、B鎖のN末端のαアミンに結合する。一実施形態では、B26〜B30に対応する1つから5つのアミノ酸はB鎖のカルボキシ末端から取り除かれ、残りのカルボキシ末端のアミノ酸が橋渡し部分のアミノ末端に直接結合する。一実施形態では、B鎖は、配列X25LCGX29X30LVX33X34LYLVCGDX42GFX45(配列番号58)を有し、橋渡し部分は、配列(Y1)k−X51X52X53X54X55X56X57X58(Y2)n(配列番号9)を有し、A鎖は、配列GIVX4ECCX8X9SCDLX14X15LEX18X19CX21−R13(配列番号19)を有する。
ペプチドリンカー
一実施形態によれば、橋渡し部分は、IGF 1のC鎖配列(GYGSSSRRAPQT;配列番号17)の誘導体である。一実施形態では、誘導体は、リジン、システイン オルニチン、ホモシステインまたはアセチル−フェニルアラニン残基のアミノ酸置換1つが配列番号17とは異なるペプチドであり、別の実施形態では、リジン、システイン オルニチン、ホモシステインまたはアセチル−フェニルアラニンアミノ酸は、PEG化されている。他の一実施形態では、橋渡し部分は、1つのリジン置換が配列番号17とは異なるペプチドである。具体的な一実施形態では、置換は配列番号17の8番目の位置でなされる。本出願人らは、IGF 1のC鎖配列およびその類縁体を橋渡し部分として用いると、活性が野生型のインスリンに近い単鎖インスリンポリペプチドが形成されることを発見した。さらに、IGF 1のC鎖配列の2番目が修飾されるか、カルボキシ末端の4つのアミノ酸がIGF 1のC鎖配列から欠失したIGF 1のC鎖配列類縁体を橋渡し部分として用いると、インスリンに対して選択性のある(すなわち、インスリン受容体に対する結合および/または活性がIGF−1受容体に対するよりも高い)単鎖インスリンポリペプチドが形成される。一実施形態では、単鎖インスリンポリペプチドは、インスリン受容体に対する親和性または活性が、IGF−1受容体に対するよりも5倍、10倍、20倍、30倍、40倍または50倍高い。
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X52は、チロシン以外のアミノ酸であり、
X53、X54、X55、X56は独立に、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、プロリンからなる群から選択される。一実施形態では、X51およびX52は独立に、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンからなる群から選択される。
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンからなる群から選択され、
X52は、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはプロリンであり、
X53からX56は各々独立に、アミノ酸であり、
X57およびX58は独立に、アルギニン、リジン、システイン、ホモシステイン、アセチル−フェニルアラニンまたはオルニチンであり、
kは0または1であり、
Y1は、X46、X46X47、X46X47X48、X46X47X48X49(配列番号24)、X46X47X48X49X50(配列番号13)の群から選択され、
Y2は、X70、X70X71、X70X71X72、X70X71X72X73(配列番号15)の群から選択され、
X46からX50およびX70からX73は各々独立に、アミノ酸である。一実施形態では、橋渡しペプチドは、PEG化されている。一実施形態では、kは0であり、Y2はX70X71X72X73(配列番号15)である。別の実施形態では、kは1であり、Y2はX70X71X72X73(配列番号15)である。一実施形態では、
X46は、フェニルアラニンまたはチロシンであり、
X47はアスパラギンまたはスレオニンであり、
X48は、アスパラギン酸−リジンジペプチド、アルギニン−プロリンジペプチド、リジン−プロリンジペプチドまたはプロリン−リジンジペプチドであり、
X49はスレオニンである。一実施形態では、X70はアラニンであり、X71はプロリンであり、X72はグルタミンであり、X73はスレオニンである。一実施形態では、kは0であり、Y2はAPQT(配列番号82)である。一実施形態では、Y1は、F、Y、FN、YT、FD、FE、YD、YEからなる群から選択される。一実施形態では、インスリンのB鎖が天然のインスリン(配列番号2)または天然のIGF−1(配列番号6)ではない場合、Y1は、FNKPT(配列番号76)またはFNPKT 配列番号81)である。
一実施形態では、橋渡し部分は、8〜16アミノ酸長の配列に近い比較的短い二官能性の非ペプチドポリマーリンカーである。一実施形態によれば、非ペプチド橋渡し部分は、およそ4から20、8から18、8から16、8から14、10から14、10から12または11から13のモノマーからなるポリエチレングリコールリンカーである。一実施形態では、天然のB鎖におけるカルボキシ端の最後の5つのアミノ酸が欠失し、アミノ酸B25が共有結合で橋渡し部分に直接結合している単鎖インスリンアゴニストが提供される。橋渡し部分の第2の端は、A鎖のアミノ酸A1に共有結合するため、B鎖とA鎖とが橋渡し部分を介して結合する。一実施形態では、橋渡し部分は、少なくとも10個であるが16個以下のモノマー単位を有する直鎖状ポリエチレングリコールの橋渡し部分であり、もうひとつの実施形態では、ポリエチレングリコールの橋渡し部分は、少なくとも12個であるが16個以下のモノマー単位を有し、別の実施形態では、ポリエチレングリコールの橋渡し部分は、少なくとも10個であるが14個以下のモノマー単位を有する。
W1およびY1は独立に、結合、X46、X46X47、X46X47X48、X46X47X48X49(配列番号24)またはX46X47X48X49X50(配列番号13)であるが、ただし、W1は、YTPK(配列番号78)またはFNKP(配列番号77)ではなく、Z1は、以下の一般構造
(ここで、mは6〜14の範囲の整数である)のポリエチレングリコールを表し、X46、X47、X48、X49、X50は各々独立に、アミノ酸である。一実施形態では、X46、X47、X48、X49、X50は独立に、インスリンまたはIGF−1の位置B26〜B30に対する非天然のアミノ酸である。一実施形態では、X46、X47、X48、X49、X50は独立に、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、プロリンからなる群から選択され、別の実施形態では、X46、X47、X48、X49、X50は独立に、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンからなる群から選択される。一実施形態では、W1は結合であり、Y1は、X46、X46X47またはX46X47X48(配列番号24)であり、X46、X47、X48は各々アラニンであり、Zは、4〜14個のモノマー単位からなるポリエチレングリコールである。一実施形態では、Y1は結合であり、W1は、X46、X46X47またはX46X47X48(配列番号24)であり、X46、X47、X48は各々アラニンであり、Zは、4〜14個のモノマー単位からなるポリエチレングリコールである。
W2およびY2は独立に、以下の一般構造
のポリエチレングリコールであり、Z2は、結合、X46、X46X47またはX46X47X48であり(式中、mは、3〜7の範囲の整数である)、X46、X47、X48は各々独立に、アミノ酸である。一実施形態では、Z2は、X46またはX46X47であり、別の実施形態では、X46およびX47は独立に、LysまたはCysである。一実施形態では、Z2は、PEG化されたLysまたはCysアミノ酸を有する。一実施形態では、橋渡し部分は、エチレングリコールの合計で8〜12個または10〜14個または12個のモノマー単位を表す2つのポリエチレン鎖を有し、これらの鎖は、アミノ酸1つ離れている。一実施形態では、この1つのアミノ酸はリジンまたはシステインである。一実施形態では、Z2はPEG化されたリジンである。
a)6〜16個のモノマー単位からなるポリエチレングリコール
b)少なくとも8アミノ酸長かつ17アミノ酸長以下で、配列(Y1)k−X51AX53X54X55X56X57R(Y2)n(配列番号28)、(Y1)k−X51AX53X54X55X56RR(Y2)n(配列番号23)、(Y1)k−GYGSSSX57X58(Y2)n(配列番号85)、(Y1)k−GAGSSSX57X58(Y2)n(配列番号163)、(Y1)k−GYGSSSX57R(配列番号51)または(Y1)k−X51X52GSSSX57X58−(Y2)n(配列番号29)を有する非天然のアミノ酸配列または
c)前記ポリエチレングリコールと、1〜4個のアミノ酸からなる非天然のアミノ酸配列との組み合わせ
のいずれかを有し、
ここで、
nは0または1であり、
kは0または1であり、
Y1は、X46、X46X47の群から選択され、
Y2は、X70、X70X71、X70X71X72、X70X71X72X73(配列番号15)の群から選択され、
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X52は、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンまたはプロリンであり、
X57およびX58は独立に、アルギニン、リジン、システイン、ホモシステイン、アセチル−フェニルアラニンまたはオルニチンであり、
X46は、フェニルアラニンまたはチロシンであり、
X47は、アスパラギン、グルタミン酸、アスパラギン酸またはスレオニンであり、
X70〜X73は独立にアミノ酸であるが、ただし、kが0である場合、橋渡しペプチドは、配列YTPKT(配列番号16)またはFNKPT(配列番号76)を含まない。一実施形態では、X57およびX58のうちの一方は、親水体に結合するかアシル化されている。一実施形態では、X57およびX58のうちの一方は、PEG化されている。一実施形態では、橋渡し部分は、配列(Y1)k−X51AX53X54X55X56RR(Y2)n(配列番号23)または(Y1)k−GYGSSSX57R(配列番号51)を有し、ここで、
kは0または1であり、
nは0または1であり、
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X53からX56は各々独立に、アミノ酸であり、
X57は、リジン、オルニチンまたはアルギニンであり、
Y1は、X46、X46X47、X46X47X48の群から選択され、
<ここで、X46は、フェニルアラニンまたはチロシンであり、
X47は、アスパラギン、グルタミン酸、アスパラギン酸またはスレオニンであり、
X48は、アスパラギン酸、アルギニン、リジンまたはプロリンである>
Y2は、A、AP、APQ、APQT(配列番号82)からなる群から選択される。一実施形態では、A鎖は、GIVEQCCTSICSLYQLENYCN(配列番号1)、GIVDECCFRSCDLRRLEMYCA(配列番号5)またはGIVEECCFRSCDLALLETYCA(配列番号7)からなる群から選択される配列のアミノ酸配列誘導体であり、B鎖は、配列FVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKT(配列番号2)またはGPETLCGX26ELVDX27LYLVCGDX42GFYFNKPT−R14(配列番号197)を有し、ここで、X26およびX27は各々アラニンであり、X42はアルギニンであるか、そのカルボキシ端が短くなった配列(B26、B27、B28、B29、B30に対応する1〜5個のアミノ酸が欠失している)である。
本発明の単鎖インスリンアゴニストは、ヒトインスリンの天然のB鎖配列およびA鎖配列(それぞれ配列番号1および2)を有するものであってもよいし、互いに結合してヘテロ二本鎖になるとインスリンアゴニスト活性を呈する、それらの既知の類縁体または誘導体を有するものであってもよい。このような類縁体としては、たとえば、インスリン類縁体のインスリン活性に悪影響をおよぼすことのない1つまたは2つ以上のアミノ酸欠失、1つまたは2つ以上のアミノ酸置換および/または1つまたは2つ以上のアミノ酸挿入がある点でヒトインスリンのA鎖およびB鎖とは異なる、A鎖およびB鎖を有するタンパク質があげられる。
(a)B28の位置のアミノアシル残基が、Asp、Lys、Leu、ValまたはAlaで置換され、B29の位置のアミノアシル残基がLysまたはProである
(b)B27、B28、B29、B30の位置のアミノアシル残基が欠失するか、非天然のアミノ酸で置換されている。一実施形態では、B28の位置で置換されたAspまたは28番目で置換されたLysと、B29の位置で置換されたプロリンとを有する、インスリン類縁体が提供される。別のモノマーインスリン類縁体が、Chance, et al.の米国特許第5,514,646号;Chance, et al.の米国特許出願第08/255,297号;Brems, et al., Protein Engineering, 5:527-533 (1992);Brange, et al.の欧州特許出願公開第214,826号(1987年3月18日公開);Brange, et al., Current Opinion in Structural Biology, 1:934-940 (1991)に開示されている。モノマーインスリン類縁体を説明するために、これらの開示内容を本明細書に明示的に援用する。
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X5はグルタミンまたはグルタミン酸であり、
X8は、ヒスチジン、スレオニンまたはフェニルアラニンであり、
X9は、セリン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X10は、イソロイシンまたはセリンであり、
X12はセリンまたはアスパラギン酸であり、
X14は、チロシン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X15は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミン酸、アスパラギン酸、アスパラギン、リジン、オルニチンまたはグルタミンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはスレオニンであり、
X19は、チロシン、4−メトキシフェニルアラニンまたは4−アミノフェニルアラニンであり、
X21は、アラニン、グリシン、セリン、バリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、チロシン、メチオニンからなる群から選択され、
X25は、ヒスチジンまたはスレオニンであり、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X41は、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアスパラギンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、リジン、オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
X45は、チロシンまたはフェニルアラニンであり、
R22は、AYRPSE(配列番号14)、FVNQ(配列番号12)、PGPE(配列番号11)、トリペプチドであるグリシン−プロリン−グルタミン酸、トリペプチドであるバリン−アスパラギン−グルタミン、ジペプチドであるプロリン−グルタミン酸、ジペプチドであるアスパラギン−グルタミン、グルタミン、グルタミン酸、N末端のアミンからなる群から選択され、
R13は、COOHまたはCONH2である。一実施形態では、X8、X25、X30は各々ヒスチジンである。別の実施形態では、単鎖インスリン類縁体ペプチドは、配列番号19のA鎖ペプチド配列および/または配列番号20のB鎖ペプチド配列の類縁体を有し、このA鎖およびB鎖の類縁体は各々、1〜3個のアミノ酸置換をさらに有する。
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X5は、グルタミンまたはグルタミン酸であり、
X8は、ヒスチジンまたはフェニルアラニンであり、
X9およびX14は独立に、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンから選択され、
X10は、イソロイシンまたはセリンであり、
X12は、セリンまたはアスパラギン酸であり、
X14は、チロシン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X15は、アルギニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミン酸またはグルタミンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギンまたはスレオニンであり、
X19は、チロシン、4−メトキシフェニルアラニンまたは4−アミノフェニルアラニンであり、
X21は、アラニン、グリシンまたはアスパラギンであり、
X25は、ヒスチジンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸およびグルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X41は、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアスパラギンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、リジン、オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
R22は、AYRPSE(配列番号14)、FVNQ(配列番号12)、PGPE(配列番号11)、トリペプチドであるグリシン−プロリン−グルタミン酸、トリペプチドであるバリン−アスパラギン−グルタミン、ジペプチドであるプロリン−グルタミン酸、ジペプチドであるアスパラギン−グルタミン、グルタミン、グルタミン酸、N末端のアミンからなる群から選択され、
R13は、COOHまたはCONH2であり、さらに、記号X45のアミノ酸は橋渡し部分LMに直接結合している(すなわち、IB−LM−IAという表示を本明細書で使用する場合、これはB鎖のカルボキシル末端およびA鎖のアミノ末端が、他に介在するアミノ酸なしで橋渡し部分LMに直接結合している状態を示すことを意図している)。
からなる群から選択され、
Y1は、X46、X46X47、X46X47X48、X46X47X48X49(配列番号24)、X46X47X48X49X50(配列番号13)の群から選択され、
Y2は、X70、X70X71、X70X71X72、X70X71X72X73(配列番号15)の群から選択され、
nは0または1であり、
kは0または1であり、
mは、8〜16から選択される整数であり、
X46からX50およびX70からX73は各々独立に、アミノ酸であり、
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X52は、チロシン以外のアミノ酸であり、
X53、X54、X55、X56は独立に、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、プロリンからなる群から選択され、
X57は、アルギニン、リジンまたはオルニチンである。一実施形態によれば、nまたはkのうちの少なくとも一方は1である。一実施形態では、Y2は、A、AP、APQ、APQT(配列番号82)からなる群から選択され、Y1は、F、Y、FN、YT、FNK、YTP、FNKP(配列番号77)、FNPK(配列番号79)、YTPK(配列番号78)、YTPKT(配列番号16)、YTKPT(配列番号80)、FNKPT(配列番号76)、FNPKT(配列番号81)からなる群から選択される。一実施形態では、橋渡し部分は、X51AX53X54X55X56X57R(Y2)n(配列番号28)、(Y1)k−GYGSSSX57R(Y2)n(配列番号51)、(Y1)k−GX52GSSSX57R(Y2)n(配列番号90)から選択される配列を有し、ここで、X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、X52は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、プロリンからなる群から選択され、X53はグリシン以外であり、X54およびX55は独立に、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、プロリンからなる群から選択され、X56はセリンであり、X57は、アルギニン、リジンまたはオルニチンである。一実施形態では、nは1であり、kは0であり、あるいは、一実施形態では、kは1であり、nは0であり、一実施形態では、nとkがともに1である。一実施形態では、橋渡し部分はポリエチレングリコールであり、mは10〜14から選択される整数である。
X8は、スレオニンおよびヒスチジンからなる群から選択され、
X17は、グルタミン酸またはグルタミンであり、
X19は、チロシン、4−メトキシフェニルアラニンまたは4−アミノフェニルアラニンであり、
X23は、アスパラギンまたはグリシンであり、
X25は、ヒスチジンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択される。別の実施形態では、B鎖は、配列X22VNQX25LCGX29X30LVEALYLVCGERGFFYT−Z1−B1(配列番号54)を有し、ここで、
X22は、フェニルアラニンおよびデスアミノフェニルアラニンからなる群から選択され、
X25は、ヒスチジンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
Z1は、アスパラギン酸−リジン、リジン−プロリン、プロリン−リジンからなる群から選択されるジペプチドであり、
B1は、スレオニン、アラニンまたはスレオニン−アルギニン−アルギニントリペプチドからなる群から選択される。
からなる群から選択され、
ここで、
Y1は、X46、X46X47、X46X47X48、X46X47X48X49(配列番号24)、X46X47X48X49X50(配列番号13)の群から選択される、
Y2は、X70、X70X71、X70X71X72、X70X71X72X73(配列番号15)の群から選択され、
nは0または1であり、
kは0または1であり、
mは、7〜16の範囲の整数であり、
X46からX50およびX70からX73は各々独立に、アミノ酸であり、
X57は、アルギニン、リジンまたはオルニチンである。
ここで、
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X8は、ヒスチジン、スレオニンまたはフェニルアラニンであり、
X9は、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X14は、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X15は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17はグルタミンまたはグルタミン酸であり、
X18は、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはスレオニンであり、
X19は、チロシン、4−メトキシフェニルアラニンまたは4−アミノフェニルアラニンであり、
X21は、アラニン、グリシン、セリン、バリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、チロシン、メチオニンからなる群から選択され、
X22は、フェニルアラニンおよびデスアミノフェニルアラニンからなる群から選択され、
X23は、アスパラギンまたはグリシンであり、
X25は、ヒスチジンまたはスレオニンであり、
X29は、アラニンおよびグリシンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X41は、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアスパラギンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、リジン、オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
X45は、チロシンまたはフェニルアラニンであり、
R22は、X22VNQ(配列番号84)、トリペプチドであるバリン−アスパラギン−グルタミン、ジペプチドであるアスパラギン−グルタミン、グルタミン、結合からなる群から選択され、
R24は、AYRPSE(配列番号14)、PGPE(配列番号11)、トリペプチドであるグリシン−プロリン−グルタミン酸、ジペプチドであるプロリン−グルタミン酸、グルタミン、グルタミン酸、結合からなる群から選択され、
R13は、COOHまたはCONH2である。
ここで、
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X8は、ヒスチジン、スレオニンまたはフェニルアラニンであり、
X9は、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X14は、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X15は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミンまたはグルタミン酸であり、
X18は、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはスレオニンであり、
X19は、チロシン、4−メトキシフェニルアラニンまたは4−アミノフェニルアラニンであり、
X21は、アラニン、グリシン、セリン、バリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、チロシン、メチオニンからなる群から選択され、
X22は、フェニルアラニンおよびデスアミノフェニルアラニンからなる群から選択され、
X25は、ヒスチジンまたはスレオニンであり、
X29は、アラニンおよびグリシンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X41は、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアスパラギンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、リジン、オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
X45は、チロシンまたはフェニルアラニンであり、
R22は、X22VNQ(配列番号84)、トリペプチドであるバリン−アスパラギン−グルタミン、ジペプチドであるアスパラギン−グルタミン、グルタミン、結合からなる群から選択され、
R23は、N末端のアミンまたはX60(X61X62)dX63K(配列番号192)であり、
ここで、
X60は、グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸からなる群から選択され、
X61およびX62は独立に、グルタミン酸およびアスパラギン酸からなる群から選択され、
X63は、アルギニン アスパラギン酸、グルタミン酸からなる群から選択され、
dは、1〜3の範囲の整数であり、
R24は、AYRPSE(配列番号14)、PGPE(配列番号11)、トリペプチドであるグリシン−プロリン−グルタミン酸、ジペプチドであるプロリン−グルタミン酸、グルタミン、グルタミン酸、結合からなる群から選択され、
R13は、COOHまたはCONH2である。
X8は、ヒスチジンまたはフェニルアラニンであり、
X9およびX14は独立に、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンから選択され、
X15は、アルギニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミン酸またはグルタミンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギンまたはスレオニンであり、
X19は、チロシン、4−メトキシフェニルアラニンまたは4−アミノフェニルアラニンであり、
X21は、アラニン、グリシンまたはアスパラギンであり、
X23は、アスパラギンまたはグリシンであり、
X25は、ヒスチジンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸およびグルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、リジン、オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
X45はチロシンであり、
R13は、COOHまたはCONH2である。一実施形態では、nおよびkのうちの少なくとも一方が1である。
X9およびX14は独立に、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンから選択され、
X15は、アルギニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミン酸、アスパラギン酸、アスパラギン、リジン、オルニチンまたはグルタミンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギンまたはスレオニンであり、
X19は、チロシン、4−メトキシフェニルアラニンまたは4−アミノフェニルアラニンであり、
X21は、アラニン、グリシンまたはアスパラギンであり、
X23は、アスパラギンまたはグリシンであり、
X25は、ヒスチジンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸およびグルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、リジン、オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
X45は、チロシンまたはフェニルアラニンであり、
R13は、COOHまたはCONH2である。別の実施形態では、A鎖は、配列GIVDECCHX9SCDLX14X15LX17MX19CX21−R13(配列番号59)を有し、B鎖は、配列X25LCGAX30LVDALYLVCGDX42GFX45(配列番号60)を有し、ここで、
X9、X14、X15は独立に、オルニチン、リジンまたはアルギニンであり、
X17は、グルタミン酸またはグルタミンであり、
X19は、チロシン、4−メトキシフェニルアラニンまたは4−アミノフェニルアラニンであり、
X21は、アラニン、グリシンまたはアスパラギンであり、
X25は、ヒスチジンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸からなる群から選択され、
X42は、アラニン、リジン、オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
X45は、チロシンまたはフェニルアラニンであり、
R13は、COOHまたはCONH2である。一実施形態では、B鎖は、HLCGAELVDALYLVCGDX42GFY(配列番号61)、GPEHLCGAELVDALYLVCGDX42GFY(配列番号62)、GPEHLCGAELVDALYLVCGDX42GFYFNPKT(配列番号63)、GPEHLCGAELVDALYLVCGDX42GFYFNKPT(配列番号64)からなる群から選択され、ここで、X42は、オルニチン、リジン、アルギニンからなる群から選択される。別の実施形態では、A鎖は、配列GIVDECCHX9SCDLX14X15LQMYCN−R13(配列番号66)を有し、ここで、X9、X14、X15は独立に、オルニチン、リジンまたはアルギニンである。
Y1は、X46、X46X47、X46X47X48、X46X47X48X49(配列番号24)、X46X47X48X49X50(配列番号13)の群から選択され、
Y2は、X70、X70X71、X70X71X72、X70X71X72X73(配列番号15)群から選択され、nは0または1であり、kは0または1であり、ここで、nおよびkのうちの少なくとも一方が1である。一実施形態では、nは1であり、Y1は、F、Y、FN、YT、FNK、YTP、FNPK(配列番号79)、FNKP(配列番号77)、YTPK(配列番号78)、YTPKT(配列番号16)、YTKPT(配列番号80)、FNKPT(配列番号76)、FNPKT(配列番号81)からなる群から選択される。もうひとつの実施形態では、Y1は、F、FN、FNK、FNPK(配列番号79)、FNKPT(配列番号76)、FNPKT(配列番号81)からなる群から選択される。一実施形態では、Y2は、A、AP、APQ、APQT(配列番号82)からなる群から選択される。別の実施形態では、nおよびkがともに1であり、Y1は、F、Y、FN、YT、FNK、YTP、FNPK(配列番号79)、FNKP(配列番号77)、YTPK(配列番号78)、YTPKT(配列番号16)、YTKPT(配列番号80)、FNKPT(配列番号76)、FNPKT(配列番号81)からなる群から選択され、Y2は、A、AP、APQ、APQT(配列番号82)からなる群から選択される。
からなる群から選択される橋渡し部分であり、IAは、アミノ酸配列GIVDECCHX9SCDLX14X15LQMYCN−R13(配列番号66)であり、ここで、X9、X14、X15 X42、X57は独立に、オルニチン、リジンまたはアルギニンであり、mは10〜12の範囲から選択される整数である。他の一実施形態では、橋渡し部分は、GYGSSSOR(配列番号65)である。
X8は、ヒスチジン、スレオニンまたはフェニルアラニンであり、
X9は、セリン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X14は、チロシン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X15は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミン酸、アスパラギン酸、アスパラギン、リジン、オルニチンまたはグルタミンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはスレオニンであり、
X19は、チロシン、4−メトキシフェニルアラニンまたは4−アミノ−フェニルアラニンであり、
X21は、アラニン、グリシンまたはアスパラギンであり、
X25は、ヒスチジンまたはスレオニンであり、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、リジン、オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
X45は、チロシンまたはフェニルアラニンである。
からなる群から選択される橋渡し部分であり、
ここで、
Y1は、X46、X46X47、X46X47X48、X46X47X48X49(配列番号24)、X46X47X48X49X50(配列番号13)の群から選択され、
Y2は、X70、X70X71、X70X71X72、X70X71X72X73(配列番号15)の群から選択され、
nは0または1であり、
kは0または1であり、
mは、7〜16の範囲の整数であり、
X46からX50およびX70からX73は各々独立に、アミノ酸であり、
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X52は、チロシン以外のアミノ酸であり、
X53からX56は各々独立に、アミノ酸であり、
X57は、アルギニン、リジンまたはオルニチンであり、
A鎖は、配列GIVDECCHX9SCDLX14X15LQMYCN−R13(配列番号66)を有し、ここで、X9、X14、X15は独立に、オルニチン、リジンまたはアルギニンであり、R13は、COOHまたはCONH2である。
X25LCGX29X30LVX33X34LYLVCGX41X42GFX45X51X52GSSSX57X58APQTGIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LEX18X19CX21−R13(配列番号169);
X25LCGX29X30LVX33X34LYLVCGX41X42GFX45X46X47X48TX51X52GSSSX57X58APQTGIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LEX18X19CX21−R13(配列番号170;
X25LCGX29X30LVX33X34LYLVCGX41X42GFX45X46X47X48TX51X52GSSSX57X58GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LEX18X19CX21−R13(配列番号171);または
X25LCGX29X30LVX33X34LYLVCGX41X42GFX45GAGSSSRX58APQTGIVX4X5CCX8
X9X10CX12LX14X15LEX18X19CX21−R13(配列番号172)を有する単鎖インスリン類縁体が提供され、
ここで、
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X5はグルタミン酸またはグルタミンであり、
X8は、スレオニン、ヒスチジンまたはフェニルアラニンであり、
X9は、セリン、アルギニン、オルニチンまたはアラニンであり、
X10は、セリンまたはイソロイシンであり、
X12は、セリンまたはアスパラギン酸であり、
X14は、アルギニン、チロシン、オルニチンまたはアラニンであり、
X15は、グルタミン、アルギニン、アラニン、オルニチンまたはロイシンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギンまたはスレオニンであり、
X19は、チロシン、4−メトキシフェニルアラニンまたは4−アミノフェニルアラニンであり、
X21は、アラニン、グリシンまたはアスパラギンであり、
X25は、ヒスチジンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸およびグルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X41は、アスパラギン酸およびグルタミン酸からなる群から選択され、
X42は、アラニン、オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
X45は、チロシンおよびフェニルアラニンからなる群から選択され、
X46は、フェニルアラニンまたはチロシンであり、
X47はアスパラギンまたはスレオニンであり、
X48は、アスパラギン酸−リジンジペプチド、アルギニン−プロリンジペプチド、リジン−プロリンジペプチドまたはプロリン−リジンジペプチドであり、
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X52は、チロシン以外のアミノ酸であり、
X53からX56は各々独立に、アミノ酸であり、
X57およびX58は独立に、アルギニン、リジン、システイン、ホモシステイン、アセチル−フェニルアラニンまたはオルニチンであり、
X70〜X73は独立に、アミノ酸であり、R13は、COOHまたはCONH2である。一実施形態では、単鎖インスリンは、橋渡し部分のアミノ酸の側鎖および/またはB鎖のN末端のαアミン、A鎖のA9、A14、A15またはB鎖のB1、B2、B10、B22、B28またはB29のアミノ酸の側鎖からなる群から選択される位置に共有結合したポリエチレングリコール鎖をさらに有する。一実施形態では、ポリエチレングリコール鎖は、橋渡し部分のアミノ酸の側鎖および/またはB鎖のN末端のαアミン(たとえば、インスリン系B鎖であればB1の位置、IGF−1系B鎖であればB2の位置)に共有結合する。一実施形態では、ポリエチレングリコール鎖は、橋渡し部分の8番目の位置にあるアミノ酸の側鎖に共有結合する。
本出願人らは、驚くべきことに、親水体を本明細書に開示のインスリンの単鎖類縁体に共有結合すると、活性の開始が遅く、期間が長く、活性の基本プロファイルを呈する類縁体が提供されることを発見した。一実施形態では、A鎖のA9、A14、A15からなる群から選択される位置のアミノ酸の側鎖またはB鎖のN末端のαアミン(たとえば、インスリン系B鎖であればB1の位置、IGF−1系B鎖であればB2の位置)またはB鎖のB1、B2、B10、B22、B28またはB29の位置でのアミノ酸の側鎖あるいは、A鎖とB鎖とを結合する橋渡し部分の任意の位置に共有結合する親水体を含むように、本明細書に開示の単鎖インスリン類縁体をさらに修飾する。例示としての実施形態では、この親水体は、これらの位置のいずれかで、Lys、Cys、Orn、ホモシステインまたはアセチル−フェニルアラニン残基に共有結合する。一実施形態では、親水体は、橋渡し部分のアミノ酸の側鎖に共有結合している。
いくつかの実施形態では、チオールを求核置換反応においてハロアセチル活性化PEGで修飾し、以下に示すチオエーテル結合を有するPEG化ペプチドを得る。
<単鎖インスリン類縁体のアシル化>
いくつかの実施形態では、単鎖インスリン類縁体は、アシル基を含むように修飾される。アシル基は、単鎖インスリン類縁体のアミノ酸に直接共有結合するものであってもよいし、単鎖インスリン類縁体のアミノ酸にスペーサーを介して間接的に共有結合するものであってもよい。ここで、スペーサーは、単鎖インスリン類縁体のアミノ酸とアシル基との間に位置する。単鎖インスリン類縁体は、親水体が結合している同一のアミノ酸の位置でアシル化されていてもよいし、異なるアミノ酸の位置でアシル化されていてもよい。たとえば、アシル化は、アシル化されていない単鎖インスリン類縁体がアシル化時に保持している活性が保たれるという条件で、A鎖またはB鎖のアミノ酸のみならず、橋渡し部分内の位置まで含めて、どの位置でなされてもよい。非限定的な例として、A鎖のA14およびA15の位置でのアシル化、インスリン系B鎖であればB1の位置またはIGF−1系B鎖であればB2の位置でのアシル化またはB鎖のB10、B22、B28またはB29の位置あるいは、橋渡し部分の任意の位置でのアシル化があげられる。
いくつかの実施形態では、単鎖インスリン類縁体は、アルキル基を含むように修飾される。アルキル基は、単鎖インスリン類縁体のアミノ酸に直接的に共有結合してもよいし、単鎖インスリン類縁体のアミノ酸にスペーサーを介して間接的に共有結合してもよく、この場合、スペーサーは、単鎖インスリン類縁体のアミノ酸とアルキル基との間に位置する。アルキル基は、エーテル結合、チオエーテル結合またはアミノ結合などを介して単鎖インスリン類縁体に結合していてもよい。たとえば、単鎖インスリン類縁体は、親水体が結合している同一のアミノ酸の位置でアルキル化されていてもよいし、異なるアミノ酸の位置でアルキル化されていてもよい。アルキル化は、インスリン活性が保たれるという条件で、たとえば、B鎖のC末端領域または橋渡し部分内の位置など、単鎖インスリン類縁体のどの位置でなされてもよい。本発明の具体的な態様では、単鎖インスリン類縁体は、単鎖インスリン類縁体のアミノ酸の側鎖のアミン、ヒドロキシルまたはチオールを直接アルキル化して、アルキル基を含むように修飾される。いくつかの実施形態では、単鎖インスリン類縁体は、アミノ酸の側鎖のアミン、ヒドロキシルまたはチオールを介して直接アルキル化される。本発明のいくつかの具体的な実施形態では、単鎖インスリン類縁体の直接的なアルキル化は、(天然のインスリンのA鎖およびB鎖のアミノ酸番号)A14、A15、B1(インスリン系B鎖の場合)、B2(IGF−1系B鎖の場合)、B10、B22、B28またはB29の位置で、アミノ酸の側鎖のアミン、ヒドロキシルまたはチオールによってなされる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の単鎖インスリン類縁体は、ジスルフィド結合などによって、グリコシル化、アミド化、カルボキシル化、リン酸化、エステル化、N−アシル化、環化されるか、あるいは、塩(たとえば、酸付加塩、塩基付加塩など)に変換されるおよび/または任意に二量体化、多量体化または重合または結合される。本開示は、単鎖インスリン類縁体が異種部分に結合している結合体も包含する。単鎖インスリン類縁体と異種部分との結合は、共有結合、非共有結合(たとえば、静電相互作用、水素結合、ファンデルワールス相互作用、塩結合、疎水性相互作用など)または両方のタイプの結合によって実施すればよい。ビオチン−アビジン、リガンド/受容体、酵素/基質、核酸/核酸結合タンパク質、脂質/脂質結合タンパク質、細胞接着分子の結合相手あるいは、互いに親和性のある任意の結合相手またはそれらの断片をはじめとして、多岐にわたる非共有結合系を利用できる。いくつかの態様では、共有結合はペプチド結合である。異種部分に対する単鎖インスリン類縁体の結合は、間接的であっても直接的な結合であってもよく、間接的な場合には、リンカーまたはスペーサーが関与してもよい。好適なリンカーおよびスペーサーは、当分野で知られており、本明細書に記載されたリンカーまたはスペーサーを含むが、これらに限定されるものではない。
アルブミンである。いくつかの実施形態における結合体は、単鎖インスリン類縁体と、ポリペプチド、核酸分子、抗体またはその断片、ポリマー、単鎖インスリン類縁体量子ドット、低分子、トキシン、診断薬、炭水化物、アミノ酸のうち1つまたは2つ以上を有する。
いくつかの実施形態では、単鎖インスリン類縁体に結合している異種部分は、ポリマーである。いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアルキレンおよびこれらの誘導体(ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアルキレンテレフタレートなど)、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルのポリマー(ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(ヘキシルメタクリレート)、ポリ(イソデシルメタクリレート)、ポリ(ラウリルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(メチルアクリレート)、ポリ(イソプロピルアクリレート)、ポリ(イソブチルアクリレート)、ポリ(オクタデシルアクリレート)など)、ポリビニルポリマー(ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルエステル、ポリビニルハライド、ポリ(ビニルアセテート)、ポリビニルピロリドンなど)、ポリグリコライド、ポリシロキサン、ポリウレタンおよびこれらのコポリマー、セルロース(アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、ニトロセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ−プロピルメチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、カルボキシルエチルセルロース、三酢酸セルロース、セルロース硫酸ナトリウム塩など)、ポリプロピレン、ポリエチレン(ポリ(エチレングリコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレンテレフタレート)など)、ポリスチレンからなる群から選択される。
上述したように、いくつかの実施形態では、単鎖インスリン類縁体は、免疫グロブリンまたはその一部(たとえば、可変領域、CDRまたはFc領域など)に結合する(融合するなど)。周知のタイプの免疫グロブリン(Ig)には、IgG、IgA、IgE、IgDまたはIgMがある。Fc領域は、Ig重鎖のC末端領域であって、再利用(半減期の延長になる)、抗体依存性細胞介在性細胞障害(ADCC)、補体依存性細胞障害(CDC)などの作用を行うFc受容体に結合する役割を担う。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の単鎖インスリン類縁体は、親水体に共有結合している。親水体は、タンパク質を活性化ポリマー分子と反応させるのに用いられる任意の好適な条件下で、単鎖インスリン類縁体に結合可能である。標的化合物(たとえば、アルデヒド基、アミノ基、エステル基、チオール基、α−ハロアセチル基、マレイミド基またはヒドラジノ基など)の反応性基に、親水体(たとえば、アルデヒド基、アミノ基、エステル基、チオール基、α−ハロアセチル基、マレイミド基またはヒドラジノ基など)の反応性基を介して結合させる、アシル化、還元的アルキル化、マイケル付加、チオールアルキル化または他の化学選択的結合/ライゲーション方法をはじめとして、当分野で知られたどのような手段を用いてもよい。水溶性ポリマーを1つまたは2つ以上のタンパク質に結合するのに使用可能な活性化基として、限定することなく、スルホン、マレイミド、スルフヒドリル、チオール、トリフレート、トレシレート、アジリジン、オキシラン、5−ピリジル、α−ハロゲン化アシル基(たとえば、α−ヨード酢酸、α−ブロモ酢酸、α−クロロ酢酸など)があげられる。還元的アルキル化によってペプチドに結合する場合、重合度を制御できるように、選択するポリマーは、単一の反応性アルデヒドを有するものでなければならない。たとえば、Kinstler et al., Adv. Drug. Delivery Rev. 54: 477-485 (2002);Roberts et al., Adv. Drug Delivery Rev. 54: 459-476 (2002);Zalipsky et al., Adv. Drug Delivery Rev. 16: 157-182 (1995)を参照のこと。
いくつかの実施形態では、結合体は、国際特許出願公開公報WO2009/023270および米国特許出願公開公報US2008/0286808に記載されているような、化学的PEG(たとえば、組換えPEG(rPEG)分子など)に類似の伸長した構造を形成できる補助ペプチドに融合した単鎖インスリン類縁体を有する。rPEG分子は、ポリエチレングリコールではない。いくつかの態様におけるrPEG分子は、グリシン、セリン、グルタミン酸、アスパラギン酸、アラニンまたはプロリンのうちの1つまたは2つ以上を有するポリペプチドである。いくつかの態様では、rPEGは、ポリグリシン、ポリセリン、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸、ポリアラニンまたはポリプロリンなどのホモポリマーである。他の実施形態では、rPEGは、poly(Gly−Ser)、poly(Gly−Glu)、poly(Gly−Ala)、poly(Gly−Asp)、poly(Gly−Pro)、poly(Ser−Glu)など、2つのアミノ酸の繰り返し構造を含む。いくつかの態様では、rPEGは、poly(Gly−Ser−Glu)など、3つの異なるアミノ酸を含む。具体的な態様では、rPEGは、単鎖インスリン類縁体の半減期を長くする。いくつかの態様では、rPEGは、全体として正の電荷または全体として負の電荷を有する。いくつかの態様におけるrPEGには、二次構造が欠けている。いくつかの実施形態では、rPEGは、アミノ酸10個以上の長さであり、いくつかの実施形態では、アミノ酸約40〜約50個の長さである。いくつかの態様における補助ペプチドは、ペプチド結合またはプロテイナーゼ切断部位を介して本発明のペプチドのN末端またはC末端に融合される。いくつかの態様におけるrPEGは、親和性タグを有するか、5kDaよりも大きいPEGに結合する。いくつかの実施形態では、rPEGは、本発明の結合体の流体力学半径を大きくし、血清半減期を延ばし、プロテアーゼ耐性を高めるまたは溶解性を高め、いくつかの態様では、結合体の免疫原性を低下させる。
単鎖インスリン類縁体は、リンカーを介して結合した少なくとも2つ、3つまたは4つ以上のペプチドを含むダイマー、トリマーまたはさらに高次のマルチマーの一部であってもよく、ここで、少なくとも一方または両方のペプチドが、単鎖インスリン類縁体である。一実施形態では、単鎖インスリン類縁体は、A鎖とB鎖とを有するヘテロ二本鎖または第2の単鎖インスリン類縁体のいずれかである第2のインスリンポリペプチドのA鎖またはB鎖のいずれかに結合する。ダイマーは、ホモダイマーであってもヘテロダイマーであってもよい。いくつかの実施形態では、リンカーは、二官能性チオールクロスリンカーおよび二官能性アミンクロスリンカーからなる群から選択される。特定の実施形態では、リンカーは、PEG、たとえば、5kDaのPEG、20kDaのPEGである。いくつかの実施形態では、リンカーは、ジスルフィド結合である。たとえば、ダイマーの各モノマーは、Cys残基(たとえば、末端または末端以外のCysなど)を含むものであってもよく、各Cys残基の硫黄原子は、ジスルフィド結合の形成に関与する。本発明のいくつかの態様では、末端のアミノ酸(たとえば、N末端またはC末端など)、末端以外のアミノ酸あるいは、少なくとも1個のモノマーの末端のアミノ酸と少なくとも1個の他のモノマーの末端以外のアミノ酸とを介して、モノマー同士が結合する。具体的な態様では、モノマーは、N末端のアミノ酸を介して結合する。いくつかの態様では、マルチマーのモノマーは、各モノマーのC末端のアミノ酸が互いに結合する、「尾と尾」の向きで互いに結合している。一実施形態では、ダイマーは、2つの単鎖インスリン類縁体を含む。この場合、2つのインスリン類縁体は、各単鎖インスリン類縁体の橋渡し部分に存在するアミノ酸のアミノ酸側鎖を介して互いに結合する。結合体部分は、ダイマー、トリマーまたはさらに高次のマルチマーをはじめとして、本明細書に記載のどの単鎖インスリン類縁体と共有結合していてもよい。
あるいは、本開示の結合体を、これを投与する対象となる体内に放出する方法が、時間と体内での位置の点で制御されるように、本明細書に記載の単鎖インスリン類縁体をデポーの形態に修飾してもよい(たとえば、米国特許第4,450,150号を参照のこと)。本開示の結合体のデポー形態は、たとえば、本開示の結合体と多孔性または非多孔性材料(ポリマーなど)を含む移植可能な組成物であってもよく、この場合、本開示の結合体を当該材料によってカプセル化するか、当該材料全体に拡散させるおよび/または非多孔性材料を分解する。このようにした上で、デポーが体内の所望の位置に植込まれ、そのインプラントから、あらかじめ定められた速度で、本開示の結合体が放出されることになる。
本開示は、本明細書に開示の単鎖インスリン類縁体ペプチドのプロドラッグ類縁体も包含する。好都合なことに、このプロドラッグ調製物は、もとになるペプチドの治療指数を改善し、作用開始を遅らせ、単鎖インスリン類縁体ペプチドの半減期を長くする。開示されたプロドラッグ化合物は、ジケトピペラジンが形成され、プロドラッグ要素が放出されると親のアミンに戻るアミドを形成するよう活性部位のアミンに化学的に結合可能である(開示内容を本明細書に援用する、国際特許出願PCT/US2009/068713を参照のこと)。この新規な生物学的に好ましいプロドラッグ化合物は、生理的条件下(たとえばpH約7、37℃の水性環境中)で自律的に分解し、酵素による分解に左右されない。プロドラッグ類縁体の期間は、ジペプチドプロドラッグ配列の選択によって決まるので、プロドラッグ調製物に柔軟性が得られる。
式中、
R1、R2、R4、R8は独立に、H、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C1〜C18アルキル)OH、(C1〜C18アルキル)SH、(C2〜C3アルキル)SCH3、(C1〜C4アルキル)CONH2、(C1〜C4アルキル)COOH、(C1〜C4アルキル)NH2、(C1〜C4アルキル)NHC(NH2 +)NH2、(C0〜C4アルキル)(C3〜C6シクロアルキル)、(C0〜C4アルキル)(C2〜C5複素環)、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、(C1〜C4アルキル)(C3〜C9ヘテロアリール)、C1〜C12アルキル(W)C1〜C12アルキルからなる群から選択され、Wは、N、S、Oからなる群から選択されるヘテロ原子であるか、あるいは、R1およびR2は、これらが結合している原子と一緒になって、C3〜C12シクロアルキルまたはアリールを形成するか、あるいは、R4およびR8は、これらが結合している原子と一緒になって、C3〜C6シクロアルキルを形成し、
R3は、C1〜C18アルキル、(C1〜C18アルキル)OH、(C1〜C18アルキル)NH2、(C1〜C18アルキル)SH、(C0〜C4アルキル)(C3〜C6)シクロアルキル、(C0〜C4アルキル)(C2〜C5複素環)、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、(C1〜C4アルキル)(C3〜C9ヘテロアリール)からなる群から選択されるか、あるいは、R4およびR3は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
R5は、NHR6またはOHであり、
R6は、H、C1〜C8アルキルであるか、あるいは、R6およびR2は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
R7は、HおよびOHからなる群から選択される。一実施形態では、プロドラッグ要素が単鎖インスリン類縁体のN末端のアミンに結合し、R4およびR3が、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成する場合、R1およびR2のうちの少なくとも一方がH以外である。
R1は、HおよびC1〜C8アルキルからなる群から選択され、
R2、R8、R4は独立に、H、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、(C1〜C4アルキル)OH、(C1〜C4アルキル)SH、(C2〜C3アルキル)SCH3、(C1〜C4アルキル)CONH2、(C1〜C4アルキル)COOH、(C1〜C4アルキル)NH2、(C1〜C4アルキル)NHC(NH2 +)NH2、(C0〜C4アルキル)(C3〜C6シクロアルキル)、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、CH2(C5〜C9ヘテロアリール)からなる群から選択されるか、あるいは、R1およびR2は、これらが結合している原子と一緒になって、C3〜C8シクロアルキル環を形成し、
R3は、C1〜C8アルキル、(C1〜C4アルキル)OH、(C1〜C4アルキル)SH、(C1〜C4アルキル)NH2、(C3〜C6)シクロアルキルからなる群から選択されるか、あるいは、R4およびR3が、これらが結合している原子と一緒になって、5員環または6員環の複素環を形成し、
R5は、NHR6またはOHであり、
R6はHであるか、あるいは、R6およびR2が、これらが結合している原子と一緒になって、5員環または6員環の複素環を形成し、
R7は、HおよびOHからなる群から選択され、R8はHである。一実施形態では、R3はC1〜C8アルキルであり、R4は、H、C1〜C6アルキル、CH2OH、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、CH2(C5〜C9ヘテロアリール)からなる群から選択されるか、あるいは、R4およびR3は、これらが結合している原子と一緒になって、5員環または6員環の複素環を形成する。別の実施形態では、R5はNHR6であり、R8はHである。
式中、
R1、R2、R4、R8は独立に、H、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C1〜C18アルキル)OH、(C1〜C18アルキル)SH、(C2〜C3アルキル)SCH3、(C1〜C4アルキル)CONH2、(C1〜C4アルキル)COOH、(C1〜C4アルキル)NH2、(C1〜C4アルキル)NHC(NH2 +)NH2、(C0〜C4アルキル)(C3〜C6シクロアルキル)、(C0〜C4アルキル)(C2〜C5複素環)、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、(C1〜C4アルキル)(C3〜C9ヘテロアリール)、C1〜C12アルキル(W1)C1〜C12アルキルからなる群から選択され、W1は、N、S、Oからなる群から選択されるヘテロ原子であるか、あるいは、R1およびR2は、これらが結合している原子と一緒になって、C3〜C12シクロアルキルを形成するか、あるいは、R4およびR8は、これらが結合している原子と一緒になって、C3〜C6シクロアルキルを形成し、
R3は、C1〜C18アルキル、(C1〜C18アルキル)OH、(C1〜C18アルキル)NH2、(C1〜C18アルキル)SH、(C0〜C4アルキル)(C3〜C6)シクロアルキル、(C0〜C4アルキル)(C2〜C5複素環)、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、(C1〜C4アルキル)(C3〜C9ヘテロアリール)からなる群から選択されるか、あるいは、R4およびR3は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
R5は、NHR6またはOHであり、
R6は、H、C1〜C8アルキルであるか、あるいは、R6およびR1は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
R7は、H、OH、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択される。
式中、
R1およびR8は独立に、HまたはC1〜C8アルキルであり、
R2およびR4は独立に、H、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、(C1〜C4アルキル)OH、(C1〜C4アルキル)SH、(C2〜C3アルキル)SCH3、(C1〜C4アルキル)CONH2、(C1〜C4アルキル)COOH、(C1〜C4アルキル)NH2、(C1〜C4アルキル)NHC(NH2+)NH2、(C0〜C4アルキル)(C3〜C6シクロアルキル)、(C0〜C4アルキル)(C2〜C5複素環)、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、CH2(C3〜C9ヘテロアリール)からなる群から選択されるか、あるいは、R1およびR2は、これらが結合している原子と一緒になって、C3〜C12シクロアルキルを形成し、
R3は、C1〜C8アルキル、(C1〜C4アルキル)OH、(C1〜C4アルキル)NH2、(C1〜C4アルキル)SH、(C3〜C6)シクロアルキルからなる群から選択されるか、あるいは、R4およびR3は、これらが結合している原子と一緒になって、5員環または6員環の複素環を形成し、
R5は、NHR6またはOHであり、
R6は、H、C1〜C8アルキルであるか、あるいは、R6およびR2は、これらが結合している原子と一緒になって、5員環または6員環の複素環を形成し、
R7は、H、OH、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択されるが、ただし、R4およびR3が、これらが結合している原子と一緒になって、5員環または6員環の複素環を形成する場合、R1およびR2は、ともにHではない。一実施形態では、R7はHまたはOHである。一実施形態では、ジペプチドプロドラッグ要素の第1のアミノ酸および/または第2のアミノ酸は、D型立体異性体の立体配置をとるアミノ酸である。
式中、
R1は、HおよびC1〜C8アルキルからなる群から選択され、
R2およびR4は独立に、H、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、(C1〜C4アルキル)OH、(C1〜C4アルキル)SH、(C2〜C3アルキル)SCH3、(C1〜C4アルキル)CONH2、(C1〜C4アルキル)COOH、(C1〜C4アルキル)NH2、(C1〜C4アルキル)NHC(NH2 +)NH2、(C0〜C4アルキル)(C3〜C6シクロアルキル)、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、CH2(C5〜C9ヘテロアリール)からなる群から選択されるか、あるいは、R1およびR2は、これらが結合している原子と一緒になって、C3〜C8シクロアルキル環を形成し、
R3は、C1〜C8アルキル、(C1〜C4アルキル)OH、(C1〜C4アルキル)SH、(C1〜C4アルキル)NH2、(C3〜C6)シクロアルキルからなる群から選択されるか、あるいは、R4およびR3は、これらが結合している原子と一緒になって、5員環または6員環の複素環を形成し、
R5は、NHR6またはOHであり、
R6はHであるか、あるいは、R6およびR2は、これらが結合している原子と一緒になって、5員環または6員環の複素環を形成し、
R7は、水素、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択され、R8はHであるが、ただし、ジペプチド要素がN末端のアミンに結合し、R4およびR3が、これらが結合している原子と一緒になって、5員環または6員環の複素環を形成する場合、R1およびR2は、ともにHではない。一実施形態では、ジペプチドプロドラッグ要素の第1のアミノ酸および/または第2のアミノ酸は、D型立体異性体の立体配置をとるアミノ酸である。
式中、
R1およびR8は独立に、HまたはC1〜C8アルキルであり、
R2およびR4は独立に、H、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、(C1〜C4アルキル)OH、(C1〜C4アルキル)SH、(C2〜C3アルキル)SCH3、(C1〜C4アルキル)CONH2、(C1〜C4アルキル)COOH、(C1〜C4アルキル)NH2、(C1〜C4アルキル)NHC(NH2+)NH2、(C0〜C4アルキル)(C3〜C6シクロアルキル)、(C0〜C4アルキル)(C2〜C5複素環)、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、CH2(C3〜C9ヘテロアリール)からなる群から選択されるか、あるいは、R1およびR2は、これらが結合している原子と一緒になって、C3〜C12シクロアルキルを形成し、
R3はC1〜C18アルキルであり、
R5はNHR6であり、
R6は、HまたはC1〜C8アルキルであり、
R7は、水素、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択される。
式中、
R1およびR2は独立に、C1〜C18アルキルまたは(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7であるか、あるいは、R1およびR2は、−(CH2)p(式中、pは2〜9である)を介して結合し、
R3はC1〜C18アルキルであり、
R4およびR8は各々水素であり、
R5はNH2であり、
R7は、水素、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択される。
式中、
R1およびR2は独立に、水素、C1〜C18アルキル、(C1〜C18アルキル)OH、(C1〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7からなる群から選択されるか、あるいは、R1およびR2は、(CH2)p(式中、pは2〜9である)を介して結合し、
R3は、C1〜C18アルキルであるか、あるいは、R3およびR4は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜12員環の複素環を形成し、
R4およびR8は独立に、水素、C1〜C8アルキル、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7からなる群から選択され、
R5はNH2であり、
R7は、H、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択されるが、ただし、R1およびR2はともに水素ではなく、かつ、R4またはR8のうちの少なくとも一方は水素である。
式中、
R1およびR2は独立に、水素、C1〜C8アルキル、(C1〜C4アルキル)NH2からなる群から選択されるか、あるいは、R1およびR2は、(CH2)p(式中、pは2〜9である)を介して結合し、
R3は、C1〜C8アルキルであるか、あるいは、R3およびR4は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜6員環の複素環を形成し、
R4は、水素およびC1〜C8アルキルからなる群から選択され、
R8は水素であり、
R5はNH2であるが、ただし、R1およびR2はともに水素ではない。
式中、
R1およびR2は独立に、水素、C1〜C8アルキル、(C1〜C4アルキル)NH2からなる群から選択され、
R3はC1〜C6アルキルであり、
R4およびR8は各々水素であり、
R5はNH2であるが、ただし、R1およびR2はともに水素ではない。
式中、
R1およびR2は独立に、水素、C1〜C8アルキル、(C1〜C4アルキル)NH2からなる群から選択されるか、あるいは、R1およびR2は、(CH2)p(式中、pは2〜9である)を介して結合し、
R3はC1〜C8アルキルであり、
R4は(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7であり、
R5はNH2であり、
R7は、水素、C1〜C8アルキル、(C0〜C4アルキル)OHからなる群から選択され、
R8は水素であるが、ただし、R1およびR2はともに水素ではない。
R1は、水素、C1〜C8アルキル、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7からなる群から選択され、
R2は水素であり、
R3はC1〜C18アルキルであり、
R4およびR8は各々水素であり、
R5は、NHR6またはOHであり、
R6は、H、C1〜C8アルキルであるか、あるいは、R6およびR1は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
R7は、水素、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択されるが、ただし、R1がアルキルまたは(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7である場合、R1およびR6は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜11員環の複素環を形成する。
Jは、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素であって、Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、Bは、アミド結合を介して結合するNアルキル化アミノ酸であり、
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X5はグルタミンまたはグルタミン酸であり、
X8は、ヒスチジン、スレオニンまたはフェニルアラニンであり、
X9は、セリン、アルギニン、オルニチン、リジンまたはアラニンであり、
X10は、イソロイシンまたはセリンであり、
X12はセリンまたはアスパラギン酸であり、
X14は、チロシン、アルギニン、オルニチン、リジンまたはアラニンであり、
X15は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、オルニチン、リジンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミン酸またはグルタミンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはスレオニンであり、
X19は、以下の一般構造
(式中、Xは、OHまたはNHR10からなる群から選択され、R10は、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素であって、Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、Bは、Nアルキル化アミノ酸である)を有するアミノ酸であり、
X21は、アラニン、グリシン、セリン、バリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、チロシン、メチオニンからなる群から選択され、
X25は、ヒスチジンまたはスレオニンであり、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X36は、以下の一般構造
(式中、X12は、OHおよびNHR11からなる群から選択され、R11は、一般構造U−Bを有するジペプチド要素である)を有するアミノ酸であり、
X41は、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアスパラギンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、オルニチン、リジン、アルギニンからなる群から選択され、
X45は、以下の一般構造
(式中、X13は、H、OH、NHR12からなる群から選択され、R12は、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素である)を有するアミノ酸であり、
R22は、AYRPSE(配列番号14)、FVNQ(配列番号12)、PGPE(配列番号11)、トリペプチドであるグリシン−プロリン−グルタミン酸、トリペプチドであるバリン−アスパラギン−グルタミン、ジペプチドであるプロリン−グルタミン酸、ジペプチドであるアスパラギン−グルタミン、グルタミン、グルタミン酸、N末端のアミンからなる群から選択され、
R23は、結合であるか、1〜6個の電荷を持つアミノ酸を有するアミノ配列であり、
R13は、COOHまたはCONH2である。一実施形態では、J、R10、R11、R12のうちの1つだけがU−Bである。一実施形態では、X12はOHであり、X13はHまたはOHであり、Jおよび/またはXはU−Bである。一実施形態では、X12はOHであり、X13はOHであり、R23は結合であり、JはHであり、XはU−Bである。別の実施形態では、X8、X25、X30は各々ヒスチジンである。もうひとつの実施形態では、単鎖インスリン類縁体ペプチドは、配列番号19のA鎖ペプチド配列と、配列番号20のB鎖ペプチド配列とを有する。一実施形態では、R23は結合であるか、あるいは、アミノ配列X60(X61X62)dX63K(配列番号192)を有し、ここで、X60は、グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸からなる群から選択され、X61およびX62は独立に、グルタミン酸およびアスパラギン酸からなる群から選択され、X63は、アルギニン アスパラギン酸、グルタミン酸からなる群から選択され、dは、1〜3の範囲の整数である。
X8は、スレオニンおよびヒスチジンからなる群から選択され、
X17は、グルタミン酸またはグルタミンであり、
X19は、以下の一般構造
(式中、Xは、OHまたはNHR10からなる群から選択され、R10は、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素であって、Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、Bは、Nアルキル化アミノ酸である)を有するアミノ酸であり、
X23は、アスパラギンまたはグリシンであり、
X25は、ヒスチジンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
R22は、FVNQ(配列番号12)、トリペプチドであるバリン−アスパラギン−グルタミン、ジペプチドであるアスパラギン−グルタミン、グルタミン、グルタミン酸、N末端のアミンからなる群から選択され、
R23は、結合であるか、1〜6個の電荷を持つアミノ酸を有するアミノ配列である。
X22は、フェニルアラニンおよびデスアミノフェニルアラニンからなる群から選択され、
X25は、ヒスチジンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
Z1は、アスパラギン酸−リジン、リジン−プロリン、プロリン−リジンからなる群から選択されるジペプチドであり、
B1は、スレオニン、アラニンまたはスレオニン−アルギニン−アルギニントリペプチドからなる群から選択される。
Jは、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素であって、Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、Bは、アミド結合を介して結合するNアルキル化アミノ酸であり、
X4は、アスパラギン酸またはグルタミン酸であり、
X8は、ヒスチジンまたはフェニルアラニンであり、
X9およびX14は独立に、アルギニン、オルニチン、リジンまたはアラニンから選択され、
X15は、アルギニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミン酸またはグルタミンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギンまたはスレオニンであり、
X19は、以下の一般構造
(式中、Xは、OHまたはNHR10からなる群から選択され、R10は、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素であって、Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、Bは、Nアルキル化アミノ酸である)を有するアミノ酸であり、
X21は、アラニン、グリシンまたはアスパラギンであり、
R22は、共有結合、AYRPSE(配列番号14)、グリシン−プロリン−グルタミン酸トリペプチド、プロリン−グルタミン酸ジペプチド、グルタミン酸からなる群から選択され、
R23は、結合であるか、1〜6個の電荷を持つアミノ酸を有するアミノ配列であり、
X25は、ヒスチジンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸およびグルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、リジン オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
X45は、以下の一般構造
(式中、X13は、H、OH、NHR12からなる群から選択され、ここで、R12は、一般構造U−Bを有するジペプチド要素である)を有するアミノ酸であり、
R13は、COOHまたはCONH2であるが、ただし、J、X、X13のうちの1つだけがU−Bを有する。一実施形態では、JはHであり、X13はOHであり、XはNH−U−Bである。
LMは、(Y1)k−X51X52X53X54X55X56X57X58(Y2)n(配列番号9)、(Y1)k−X51AX53X54X55X56RR(Y2)n(配列番号23)、(Y1)k−GYGSSSX57X58(Y2)n(配列番号85)、
からなる群から選択される橋渡し部分であり、
IAは、配列GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LX17X18X19CX21−R13(配列番号22)を有し、
Jは、Hであるか、一般構造U−Bを有するジペプチドであって、ここで、Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、Bは、アミド結合を介して結合するNアルキル化アミノ酸であり、
Y1は、X46、X46X47、X46X47X48、X46X47X48X49(配列番号24)、X46X47X48X49X50(配列番号13)の群から選択され、
Y2は、X70、X70X71、X70X71X72、X70X71X72X73(配列番号15)の群から選択され、
nは0または1であり、
kは0または1であり、
mは、5〜15の範囲の整数であり、
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X5はグルタミンまたはグルタミン酸であり、
X8は、ヒスチジン、スレオニンまたはフェニルアラニンであり、
X9は、セリン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X10は、イソロイシンまたはセリンであり、
X12はセリンまたはアスパラギン酸であり、
X14は、チロシン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X15は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミン酸またはグルタミンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはスレオニンであり、
X19は、以下の一般構造
(式中、Xは、OH、OCH3またはNHR10からなる群から選択され、R10は、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素であって、Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、Bは、Nアルキル化アミノ酸である)を有するアミノ酸であり、
X21は、アラニン、グリシン、セリン、バリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、チロシン、メチオニンからなる群から選択され、
X25は、ヒスチジンまたはスレオニンであり、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X36は、以下の一般構造
(式中、X12は、OHおよびNHR11からなる群から選択され、R11は、一般構造U−Bを有するジペプチド要素である)を有するアミノ酸であり、
X41は、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアスパラギンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、リジン、オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
X45は、以下の一般構造
(式中、X13は、H、OH、NHR12からなる群から選択され、ここで、R12は、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素である)を有するアミノ酸であり、
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X52は、チロシン以外のアミノ酸であり、
X46からX56およびX70からX73は各々独立に、アミノ酸あるいはそのアミノ酸の類縁体または誘導体であり、
X57およびX58は独立に、アルギニン、オルニチン、リジンの群から選択される。
R23は、結合であるか、1〜6個の電荷を持つアミノ酸を有するアミノ配列であり、
R13は、COOHまたはCONH2である。ただし、U、BまたはU−Bが結合する単鎖インスリンアゴニストのアミノ酸は、コードされていないアミノ酸である。一実施形態では、nまたはkのうちの少なくとも一方は1である。
LMは、(Y1)k−X51X52X53X54X55X56X57X58(Y2)n(配列番号9)、(Y1)k−X51AX53X54X55X56RR(Y2)n(配列番号23)、(Y1)k−GYGSSSX57X58(Y2)n(配列番号85)、
からなる群から選択される橋渡し部分であり、
IAは、配列GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LX17X18X19CX21−R13(配列番号22)を有し、
Y1は、X46、X46X47、X46X47X48、X46X47X48X49(配列番号24)、X46X47X48X49X50(配列番号13)群から選択され、
Y2は、X70、X70X71、X70X71X72、X70X71X72X73(配列番号15)の群から選択され、
nは0または1であり、
kは0または1であり、
mは、5〜15の範囲の整数であり、
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X5はグルタミンまたはグルタミン酸であり、
X8は、ヒスチジン、スレオニンまたはフェニルアラニンであり、
X9は、セリン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X10は、イソロイシンまたはセリンであり、
X12はセリンまたはアスパラギン酸であり、
X14は、チロシン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X15は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミン酸またはグルタミンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはスレオニンであり、
X19は、以下の一般構造
(式中、Xは、OHまたはNHR10からなる群から選択され、R10は、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素であって、Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、Bは、Nアルキル化アミノ酸である)を有するアミノ酸であり、
X21は、アラニン、グリシン、セリン、バリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、チロシン、メチオニンからなる群から選択され、
X25は、ヒスチジンまたはスレオニンであり、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X45は、チロシンまたはフェニルアラニンであり、
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X52は、チロシン以外のアミノ酸であり、
X46からX56およびX70からX73は各々独立に、アミノ酸あるいはそのアミノ酸の類縁体または誘導体であり、
X57およびX58は独立に、アルギニン、オルニチン、リジンの群から選択され、
R22は、AYRPSE(配列番号14)、FVNQ(配列番号12)、PGPE(配列番号11)、トリペプチドであるグリシン−プロリン−グルタミン酸、トリペプチドであるバリン−アスパラギン−グルタミン、ジペプチドであるプロリン−グルタミン酸、ジペプチドであるアスパラギン−グルタミン、グルタミン、グルタミン酸、結合からなる群から選択され、
R23は、Hであるか、あるいは、1〜6個の電荷を持つアミノ酸を有するアミノ配列であり、
R13は、COOHまたはCONH2である。一実施形態では、nまたはkのうちの少なくとも一方は1である。一実施形態では、nとkがともに1である。別の実施形態では、Y2は、A、AP、APQ、APQTからなる群から選択され、Y1は、F、Y、FN、YT、FNK、YTP、FNPK(配列番号79)、FNKP(配列番号77)、YTPK(配列番号78)、YTPKT(配列番号16)、YTKPT(配列番号80)、FNKPT(配列番号76)、FNPKT(配列番号81)からなる群から選択される。一実施形態では、R23は結合であり、R22は、AYRPSE(配列番号14)、PGPE(配列番号11)、トリペプチドであるグリシン−プロリン−グルタミン酸、ジペプチドであるプロリン−グルタミン酸、グルタミン、グルタミン酸、Hからなる群から選択される。
式中、
R1、R2、R4、R8は独立に、H、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C1〜C18アルキル)OH、(C1〜C18アルキル)SH、(C2〜C3アルキル)SCH3、(C1〜C4アルキル)CONH2、(C1〜C4アルキル)COOH、(C1〜C4アルキル)NH2、(C1〜C4アルキル)NHC(NH2 +)NH2、(C0〜C4アルキル)(C3〜C6シクロアルキル)、(C0〜C4アルキル)(C2〜C5複素環)、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、(C1〜C4アルキル)(C3〜C9ヘテロアリール)、C1〜C12アルキル(W1)C1〜C12アルキルからなる群から選択され、W1は、N、S、Oからなる群から選択されるヘテロ原子であるか、あるいは、
R1およびR2は、これらが結合している原子と一緒になって、C3〜C12シクロアルキルまたはアリールを形成するか、あるいは、
R4およびR8は、これらが結合している原子と一緒になって、C3〜C6シクロアルキルを形成し、
R3は、C1〜C18アルキル、(C1〜C18アルキル)OH、(C1〜C18アルキル)NH2、(C1〜C18アルキル)SH、(C0〜C4アルキル)(C3〜C6)シクロアルキル、(C0〜C4アルキル)(C2〜C5複素環)、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、(C1〜C4アルキル)(C3〜C9ヘテロアリール)からなる群から選択されるか、あるいは、R4およびR3は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
R5は、NHR6またはOHであり、
R6は、H、C1〜C8アルキルであるか、あるいは、R6およびR1は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
R7は、H、OH、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択される。
LMは、配列(Y1)k−GYGSSSGX57R(Y2)n(配列番号91)または(Y1)k−X51AX53X54X55X56X57R(Y2)n(配列番号28)を有し、
IAは、配列GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LX17X18X19CX21−R13(配列番号22)を有し、
Jは、Hであるか、一般構造U−Bを有するジペプチドであって、Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、Bは、アミド結合を介して結合するNアルキル化アミノ酸であり、
Y1は、X46、X46X47、X46X47X48、X46X47X48X49(配列番号24)、X46X47X48X49X50(配列番号13)の群から選択され、
Y2は、X70、X70X71、X70X71X72、X70X71X72X73(配列番号15)の群から選択され、
nは0または1であり、
kは0または1であり、
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X5はグルタミンまたはグルタミン酸であり、
X8は、ヒスチジン、スレオニンまたはフェニルアラニンであり、
X9は、セリン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X10は、イソロイシンまたはセリンであり、
X12はセリンまたはアスパラギン酸であり、
X14は、チロシン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X15は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミン酸またはグルタミンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはスレオニンであり、
X19は、以下の一般構造
(式中、Xは、OHまたはNHR10からなる群から選択され、R10は、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素であって、Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、Bは、Nアルキル化アミノ酸である)を有するアミノ酸であり、
X21は、アラニン、グリシン、セリン、バリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、チロシン、メチオニンからなる群から選択され、
X25は、ヒスチジンまたはスレオニンであり、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X41は、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアスパラギンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、リジン、オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
X45は、以下の一般構造
(式中、X13は、H、OH、NHR12からなる群から選択され、R12は、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素である)を有するアミノ酸であり、
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X52は、チロシン以外のアミノ酸であり、
X46からX56およびX70からX73は各々独立に、アミノ酸であるか、あるいはそのアミノ酸の類縁体または誘導体であり、
X57は、アルギニン、リジン、オルニチンまたはリジンであり、
R22は、AYRPSE(配列番号14)、FVNQ(配列番号12)、PGPE(配列番号11)、トリペプチドであるグリシン−プロリン−グルタミン酸、トリペプチドであるバリン−アスパラギン−グルタミン、ジペプチドであるプロリン−グルタミン酸、ジペプチドであるアスパラギン−グルタミン、グルタミン、グルタミン酸、結合からなる群から選択され、
R23は、結合であるか、1〜6個の電荷を持つアミノ酸を有するアミノ配列であり、
R13は、COOHまたはCONH2である。一実施形態ではkが0であり、もうひとつの実施形態ではnが0であり、別の実施形態では、kとnがともに0である。一実施形態では、橋渡し部分は、GYGSSSRR(配列番号18)またはGX52GSSSRRAPQT(配列番号83)であり、X52は、非芳香族アミノ酸である。
LMは、以下の構造
を有し、
IAは、配列GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LX17X18X19CX21−R13(配列番号22)を有し、ここで、
Jは、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素であって、Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、Bは、アミド結合を介して結合するNアルキル化アミノ酸であり、
mは、5〜15の範囲の整数であり、
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X5はグルタミンまたはグルタミン酸であり、
X8は、ヒスチジン、スレオニンまたはフェニルアラニンであり、
X9は、セリン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X10は、イソロイシンまたはセリンであり、
X12はセリンまたはアスパラギン酸であり、
X14は、チロシン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X15は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミン酸またはグルタミンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはスレオニンであり、
X19は、以下の一般構造
(式中、Xは、OHまたはNHR10からなる群から選択され、R10は、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素であって、Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、Bは、Nアルキル化アミノ酸である)を有するアミノ酸であり、
X21は、アラニン、グリシン、セリン、バリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、チロシン、メチオニンからなる群から選択され、
X25は、ヒスチジンまたはスレオニンであり、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X41は、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアスパラギンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、リジン、オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
X45は、以下の一般構造
(式中、X13は、H、OH、NHR12からなる群から選択され、R12は、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素である)を有するアミノ酸であり、
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X52は、チロシン以外のアミノ酸であり、
X46からX56およびX70からX73は各々独立に、アミノ酸あるいはそのアミノ酸の類縁体または誘導体であり、
R22は、AYRPSE(配列番号14)、FVNQ(配列番号12)、PGPE(配列番号11)、トリペプチドであるグリシン−プロリン−グルタミン酸、トリペプチドであるバリン−アスパラギン−グルタミン、ジペプチドであるプロリン−グルタミン酸、ジペプチドであるアスパラギン−グルタミン、グルタミン、グルタミン酸、N末端のアミンからなる群から選択され、
R23は結合であるか、X60(X61X62)dX63K(配列番号192)であり、
ここで、
X60は、グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸からなる群から選択され、
X61およびX62は独立に、グルタミン酸およびアスパラギン酸からなる群から選択され、
X63は、アルギニン アスパラギン酸、グルタミン酸からなる群から選択され、
dは、1〜3の範囲の整数であり、
R13は、COOHまたはCONH2である。
LMは、配列(Y1)k−X51AX53X54X55X56RR(Y2)n(配列番号23)を有し、
IAは、配列GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LX17X18X19CX21−R13(配列番号22)を有し、ここで、nは1であり、X46、X47、X48、X49および/またはX50のうちの少なくとも1つが、式I、IIまたはIIIの群から選択されるアミノ酸である。一実施形態では、Y1は、F、Y、FN、YT、FNK、YTP、FNPK(配列番号79)、FNKP(配列番号77)、YTPK(配列番号78)、YTPKT(配列番号16)、YTKPT(配列番号80)、FNKPT(配列番号76)、FNPKT(配列番号81)からなる群から選択される。もうひとつの実施形態では、Y1は、F、FN、FNK、FNPK(配列番号79)、FNKPT(配列番号76)、FNPKT(配列番号81)からなる群から選択される。一実施形態では、Y2は、A、AP、APQ、APQT(配列番号82)からなる群から選択される。別の実施形態では、nは0である。一実施形態では、X53、X54、X55、X56は各々独立に、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、プロリンからなる群から選択される。一実施形態では、IBは、配列J−R23−R22−X25LCGX29X30LVX33X34LX36LVCGX41X42GFX45(配列番号20)を有し、LMは、FX51AX53X54X55X56RR(配列番号94)、FX51AX53X54X55X56RRA(配列番号95)、FX51AX53X54X55X56RRAP(配列番号96)、FX51AX53X54X55X56RRAPQ(配列番号97)、FNX51AX53X54X55X56RRAPQT(配列番号98)、FNX51AX53X54X55X56RR(配列番号99)、FNX51AX53X54X55X56RRA(配列番号100)、FNX51AX53X54X55X56RRAP(配列番号101)、FNX51AX53X54X55X56RRAPQ(配列番号102)、FNX51AX53X54X55X56RRAPQT(配列番号103)、FNKX51AX53X54X55X56RR(配列番号104)、FNKX51AX53X54X55X56RRA(配列番号105)、FNKX51AX53X54X55X56RRAP(配列番号106)、FNKX51AX53X54X55X56RRAPQ(配列番号107)、FNKX51AX53X54X55X56RRAPQT(配列番号108)、FNKPX51AX53X54X55X56RR(配列番号109)、FNKPX51AX53X54X55X56RRA(配列番号110)、FNKPX51AX53X54X55X56RRAP(配列番号111)、FNKPX51AX53X54X55X56RRAPQ(配列番号112)、FNKPX51AX53X54X55X56RRAPQT(配列番号113)、FNKPTX51AX53X54X55X56RR(配列番号114)、FNKPTX51AX53X54X55X56RRA(配列番号115)、FNKPTX51AX53X54X55X56RRAP(配列番号116)、FNKPTX51AX53X54X55X56RRAPQ(配列番号117)、FNKPTX51AX53X54X55X56RRAPQT(配列番号118)、FX51X52GSSSRR(配列番号119)、FX51X52GSSSRRA(配列番号120)、FX51X52GSSSRRAP(配列番号121)、FX51X52GSSSRRAPQ(配列番号122)、FNX51X52GSSSRRAPQT(配列番号123)、FNX51X52GSSSRR(配列番号124)、FNX51X52GSSSRRA(配列番号125)、FNX51X52GSSSRRAP(配列番号126)、FNX51X52GSSSRRAPQ(配列番号127)、FNX51X52GSSSRRAPQT(配列番号128)、FNKX51X52GSSSRR(配列番号129)、FNKX51X52GSSSRRA(配列番号130)、FNKX51X52GSSSRRAP(配列番号131)、FNKX51X52GSSSRRAPQ(配列番号132)、FNKX51X52GSSSRRAPQT(配列番号133)、FNKPX51X52GSSSRR(配列番号134)、FNKPX51X52GSSSRRA(配列番号135)、FNKPX51X52GSSSRRAP(配列番号136)、FNKPX51X52GSSSRRAPQ(配列番号137)、FNKPX51X52GSSSRRAPQT(配列番号138)、FNKPTX51X52GSSSRR(配列番号139)、FNKPTX51X52GSSSRRA(配列番号140)、FNKPTX51X52GSSSRRAP(配列番号141)、FNKPTX51X52GSSSRRAPQ(配列番号142)、FNKPTX51X52GSSSRRAPQT(配列番号143)からなる群から選択される配列を有し、ここで、X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、X52は、チロシン以外のアミノ酸であり、X46からX56は各々独立に、アミノ酸あるいはそのアミノ酸の類縁体または誘導体である。一実施形態では、配列番号94〜143の橋渡し部分がPEG化され、別の実施形態では、配列番号94〜143の橋渡し部分のアルギニン残基がPEG化されたリジンで置換される。一実施形態では、PEG化されたリジンは、天然のIGF 1のCペプチド(配列番号17)に対して8番目の位置にある。一実施形態では、X52は、非芳香族アミノ酸である。一実施形態では、IBは、配列J−R23−R22−X25LCGX29X30LVX33X34LX36LVCGX41X42GFX45(配列番号20)を有し、LMは、配列GAGSSSX57X58(配列番号163)、GAGSSSRX58APQ(配列番号167)、TGYGSSSRR(配列番号18)、TGYGSSSRR(配列番号144)、KTGYGSSSRR(配列番号145)、PKTGYGSSSRR(配列番号146)、TPKTGYGSSSRR(配列番号147)、TKPTGYGSSSRR(配列番号148)またはSRPAGYGSSSRR(配列番号149)からなり、ここで、X57およびX58は独立に、アルギニン、オルニチン、リジンから選択される。
a)J−R23−R22−X25LCGX29X30LVX33X34LYLVCGX41X42GFX45(配列番号21)−X51X52GSSSRR(配列番号27)−GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LX17X18X19CX21−R13(配列番号22);
b)J−R23−R22−X25LCGX29X30LVX33X34LYLVCGX41X42GFX45(配列番号21)−X46X47X48X49X50X51X52GSSSRR(配列番号86)−GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LX17X18X19CX21−R13(配列番号22);
c)J−R23−R22−X25LCGX29X30LVX33X34LYLVCGX41X42GFX45(配列番号21)−X51X52GSSSRR(配列番号27)−APQT(配列番号82)−GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LX17X18X19CX21−R13(配列番号22);
d)J−R23−R22−X25LCGX29X30LVX33X34LYLVCGX41X42GFX45(配列番号21)−X46X47X48X49X50X51X52GSSSRX58APQT(配列番号87)−GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LX17X18X19CX21−R13(配列番号22);
e)J−R23−R22−X25LCGX29X30LVEALYLVCGERGFF(配列番号53)−X51X52GSSSX57X58APQT(配列番号46)−GIVEQCCX8SICSLYQLENX19CX21−R13(配列番号55);
f)J−R23−R22−X25LCGX29X30LVEALYLVCGERGFF(配列番号53)−X51X52GSSSRR(配列番号27)−GIVEQCCX8SICSLYQLENX19CX21−R13(配列番号55);
g)J−R23−R22−X25LCGX29X30LVEALYLVCGERGFF(配列番号53)−X46X47X48X49X50X51X52GSSSRX58APQT(配列番号87)−GIVEQCCX8SICSLYQLENX19CX21−R13(配列番号55);
h)J−R23−R22−X25LCGX29X30LVEALYLVCGERGFF(配列番号53)−X46X47X48X49X50X51X52GSSSRR(配列番号87)−GIVEQCCX8SICSLYQLENX19CX21−R13(配列番号55);
i)J−R23−R22−X25LCGX29X30LVX33X34LYLVCGX41X42GFX45(配列番号21)−GYGSSSRR(配列番号18)−GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LEX18X19CX21−R13(配列番号152);
j)J−R23−R22−X25LCGX29X30LVX33X34LYLVCGX41X42GFX45(配列番号21)−GYGSSSRR(配列番号18)−GIVEQCCX8SICSLYQLENX19CX21−R13(配列番号55)からなる群から選択される配列を有し、
ここで、
Jは、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素であって、Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、Bは、アミド結合を介して結合するNアルキル化アミノ酸であり、
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X5はグルタミンまたはグルタミン酸であり、
X8は、ヒスチジン、スレオニンまたはフェニルアラニンであり、
X9は、セリン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X10は、イソロイシンまたはセリンであり、
X12はセリンまたはアスパラギン酸であり、
X14は、チロシン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X15は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミン酸またはグルタミンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはスレオニンであり、
X19は、以下の一般構造
(式中、Xは、OHまたはNHR10からなる群から選択され、R10は、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素であって、Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、Bは、Nアルキル化アミノ酸である)を有するアミノ酸であり、
X21は、アラニン、グリシン、セリン、バリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、チロシン、メチオニンからなる群から選択され、
X25は、ヒスチジンまたはスレオニンであり、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X41は、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアスパラギンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、リジン、オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
X45は、以下の一般構造
(式中、X13は、H、OH、NHR12からなる群から選択され、R12は、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素である)を有するアミノ酸であり、
X46からX50は各々独立に、アミノ酸あるいはそのアミノ酸の類縁体または誘導体であり、
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンからなる群から選択され、
X52は、チロシン以外のアミノ酸であり、
X57およびX58は独立に、アルギニンまたはリジンであり、
R22は、AYRPSE(配列番号14)、FVNQ(配列番号12)、PGPE(配列番号11)、トリペプチドであるグリシン−プロリン−グルタミン酸、トリペプチドであるバリン−アスパラギン−グルタミン、ジペプチドであるプロリン−グルタミン酸、ジペプチドであるアスパラギン−グルタミン、グルタミン、グルタミン酸、N末端のアミンからなる群から選択され、
R23は結合であるか、たとえば負の電荷を持つアミノ酸などの電荷を持つアミノ酸を有する1〜8個のアミノ酸からなる配列であり、
R13は、COOHまたはCONH2である。一実施形態では、JはHであり、X45はフェニルアラニンまたはチロシンである。別の実施形態では、R22は、結合であるか、GX60X61X62X63X64K(配列番号153)であり、ここで、X60、X61、X62、X63、X64は独立に、グルタミン酸またはアスパラギン酸である。別の実施形態では、単鎖インスリン類縁体は、配列R23−R22−X25LCGX29X30LVX33X34LYLVCGX41X42GFX45(配列番号21)−X51X52GSSSRR(配列番号27)−GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LX17X18X19CX21−R13(配列番号22)またはR23−R22−X25LCGX29X30LVX33X34LYLVCGX41X42GFX45(配列番号21)−GX52GSSSRX58APQT(配列番号38)−GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LX17X18X19CX21−R13(配列番号22)を有し、
ここで、
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X5はグルタミンまたはグルタミン酸であり、
X8は、ヒスチジン、スレオニンまたはフェニルアラニンであり、
X9は、セリン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X10は、イソロイシンまたはセリンであり、
X12はセリンまたはアスパラギン酸であり、
X14は、チロシン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X15は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミン酸またはグルタミンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはスレオニンであり、
X19は、以下の一般構造
(式中、Xは、OHまたはNHR10からなる群から選択され、R10は、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素であって、Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、Bは、Nアルキル化アミノ酸である)を有するアミノ酸であり、
X21は、アラニン、グリシン、セリン、バリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、チロシン、メチオニンからなる群から選択され、
X25は、ヒスチジンまたはスレオニンであり、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X41は、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアスパラギンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、リジン、オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
X45は、フェニルアラニンまたはチロシンであり、
X51は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンからなる群から選択され、
X52はアラニンであり、
X58は、アルギニンまたはリジンであり、
R22は、AYRPSE(配列番号14)、FVNQ(配列番号12)、PGPE(配列番号11)、トリペプチドであるグリシン−プロリン−グルタミン酸、トリペプチドであるバリン−アスパラギン−グルタミン、ジペプチドであるプロリン−グルタミン酸、ジペプチドであるアスパラギン−グルタミン、グルタミン、グルタミン酸、N末端のアミンからなる群から選択され、
R23は、結合であるか、あるいは、1つまたは2つ以上の負の電荷を持つアミノ酸を有する1〜8個のアミノ酸からなる配列であり、
R13は、COOHまたはCONH2である。一実施形態では、R23は、N末端のアミン、X60(X61X62)dX63K(配列番号192)を有するペプチド(ここで、dは、1〜3の範囲の整数である)またはGEK、GEEK(配列番号179)、GEEEK(配列番号178)、GEEEEEK(配列番号177)、GEEEEEK(配列番号176)、GEEEEEEEK(配列番号175)、GDK、GDDK(配列番号190)、GDDDK(配列番号189)、GDDDDK(配列番号188)、GDDDDDK(配列番号187)、GDDDDDK(配列番号186)、GERK(配列番号174)、GEERK(配列番号173)、GEEERK(配列番号172)、GEEEEERK(配列番号171)、GEEEEERK(配列番号170)、GEEEEEEERK(配列番号169)、GDRK(配列番号185、GDDRK(配列番号184)、GDDDRK(配列番号183)、GDDDDRK(配列番号182)、GDDDDDRK(配列番号181)またはGDDDDDRK(配列番号180)からなる群から選択されるペプチドである。一実施形態によれば、ジペプチド要素U−Bは、以下の式Xの構造を有する。
式中、
(a)R1、R2、R4、R8は独立に、H、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C1〜C18アルキル)OH、(C1〜C18アルキル)SH、(C2〜C3アルキル)SCH3、(C1〜C4アルキル)CONH2、(C1〜C4アルキル)COOH、(C1〜C4アルキル)NH2、(C1〜C4アルキル)NHC(NH2 +)NH2、(C0〜C4アルキル)(C3〜C6シクロアルキル)、(C0〜C4アルキル)(C2〜C5複素環)、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、(C1〜C4アルキル)(C3〜C9ヘテロアリール)、C1〜C12アルキル(W1)C1〜C12アルキルからなる群から選択され、W1は、N、S、Oからなる群から選択されるヘテロ原子であるか、あるいは、
(ii)R1およびR2は、これらが結合している原子と一緒になって、C3〜C12シクロアルキルまたはアリールを形成するか、あるいは、
(iii)R4およびR8は、これらが結合している原子と一緒になって、C3〜C6シクロアルキルを形成し、
(b)R3は、C1〜C18アルキル、(C1〜C18アルキル)OH、(C1〜C18アルキル)NH2、(C1〜C18アルキル)SH、(C0〜C4アルキル)(C3〜C6)シクロアルキル、(C0〜C4アルキル)(C2〜C5複素環)、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、(C1〜C4アルキル)(C3〜C9ヘテロアリール)からなる群から選択されるか、あるいは、R4およびR3は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
(c)R5は、NHR6またはOHであり、
(d)R6は、H、C1〜C8アルキルであるか、あるいは、R6およびR2は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
(e)R7は、HおよびOHからなる群から選択される。
式中、
R1、R2、R4、R8は独立に、H、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C1〜C18アルキル)OH、(C1〜C18アルキル)SH、(C2〜C3アルキル)SCH3、(C1〜C4アルキル)CONH2、(C1〜C4アルキル)COOH、(C1〜C4アルキル)NH2、(C1〜C4アルキル)NHC(NH2 +)NH2、(C0〜C4アルキル)(C3〜C6シクロアルキル)、(C0〜C4アルキル)(C2〜C5複素環)、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、(C1〜C4アルキル)(C3〜C9ヘテロアリール)、C1〜C12アルキル(W1)C1〜C12アルキルからなる群から選択され、W1は、N、S、Oからなる群から選択されるヘテロ原子であるか、あるいは、R1およびR2は、これらが結合している原子と一緒になって、C3〜C12シクロアルキルを形成するか、あるいは、R4およびR8は、これらが結合している原子と一緒になって、C3〜C6シクロアルキルを形成し、
R3は、C1〜C18アルキル、(C1〜C18アルキル)OH、(C1〜C18アルキル)NH2、(C1〜C18アルキル)SH、(C0〜C4アルキル)(C3〜C6)シクロアルキル、(C0〜C4アルキル)(C2〜C5複素環)、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、(C1〜C4アルキル)(C3〜C9ヘテロアリール)からなる群から選択されるか、あるいは、R4およびR3は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
R5は、NHR6またはOHであり、
R6は、H、C1〜C8アルキルであるか、あるいは、R6およびR1は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
R7は、水素、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択される。具体的な一実施形態では、ジペプチド要素は、式Xの構造を有し、
式中、
R1およびR2は独立に、C1〜C18アルキルまたはアリールであり、
R3は、C1〜C18アルキルであるか、あるいは、R3およびR4は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜12員環の複素環を形成し、
R4およびR8は独立に、水素、C1〜C18アルキル、アリールからなる群から選択され、
R5はアミンまたはヒドロキシルである。
式中、
R1は、水素、C1〜C18アルキル、アリールからなる群から選択されるか、あるいは、R1およびR2は、−(CH2)p−(式中、pは2〜9である)を介して結合し、
R3は、C1〜C18アルキルであるか、あるいは、R3およびR4は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜6員環の複素環を形成し、
R4およびR8は独立に、水素、C1〜C18アルキル、アリールからなる群から選択され、
R5は、アミンまたはN置換アミンである。
式中
R1およびR2は独立に、水素、C1〜C8アルキル、アリールからなる群から選択され、
R3は、C1〜C18アルキルであるか、あるいは、R3およびR4は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜6員環の複素環を形成し、
R4およびR8は各々水素であり、
R5は、アミン、N置換アミン、ヒドロキシルからなる群から選択される。
LMは、以下の構造
を有し、
IAは、配列GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LX17X18X19CX21−R13(配列番号22)を有し、mは5〜15の範囲の整数である。別の実施形態では、mは7〜13の範囲の整数である。
a)J−R23−R22−X25LCGX29X30LVX33X34LYLVCGX41X42GFX45(配列番号21)−(PEG)8−14−GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LX17X18X19CX21−R13(配列番号22)
b)J−R23−R22−X25LCGX29X30LVEALYLVCGERGFF(配列番号53)−(PEG)8−14−GIVEQCCX8SICSLYQLENX19CX21−R13(配列番号55)
c)J−R23−R22−X25LCGX29X30LVEALYLVCGERGFF(配列番号53)−(PEG)8−14−GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LX17X18X19CX21−R13(配列番号22)、
d)J−R23−R22−X25LCGX29X30LVX33X34LYLVCGX41X42GFX45(配列番号21)−(PEG)8−14−GIVEQCCX8SICSLYQLENX19CX21−R13(配列番号55)からなる群から選択される配列を有し、
ここで、
Jは、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素であって、Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、Bは、アミド結合を介して結合するNアルキル化アミノ酸であり、
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X5はグルタミンまたはグルタミン酸であり、
X8は、ヒスチジン、スレオニンまたはフェニルアラニンであり、
X9は、セリン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X10は、イソロイシンまたはセリンであり、
X12はセリンまたはアスパラギン酸であり、
X14は、チロシン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X15は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミン酸またはグルタミンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはスレオニンであり、
X19は、以下の一般構造
(式中、Xは、OHまたはNHR10からなる群から選択され、R10は、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素であって、Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、Bは、Nアルキル化アミノ酸である)を有するアミノ酸であり、
X21は、アラニン、グリシン、セリン、バリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、チロシン、メチオニンからなる群から選択され、
X25は、ヒスチジンまたはスレオニンであり、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X41は、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアスパラギンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、リジン、オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
X45は、以下の一般構造
(式中、X13は、H、OH、NHR12からなる群から選択され、R12は、Hまたは一般構造U−Bを有するジペプチド要素である)を有するアミノ酸であり、
R22は、AYRPSE(配列番号14)、FVNQ(配列番号12)、PGPE(配列番号11)、トリペプチドであるグリシン−プロリン−グルタミン酸、トリペプチドであるバリン−アスパラギン−グルタミン、ジペプチドであるプロリン−グルタミン酸、ジペプチドであるアスパラギン−グルタミン、グルタミン、グルタミン酸、結合からなる群から選択され、
R23は、結合であるか、G(X60)d(X61)gK(配列番号191)であり、
ここで、X60、X61は独立に、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
dおよびgは、独立に1〜6の範囲の整数であり、
R13は、COOHまたはCONH2である。本明細書で使用する場合、「(PEG)n」の表示は、括弧の外側にある下付きの数字または数字の範囲で表示した数のモノマーを有するポリエチレングリコールを示すことを意図する。一実施形態では、JはHであり、X45はフェニルアラニンまたはチロシンである。別の実施形態では、R23は結合であるか、GX60X61X62X63X64K(配列番号193であり、X60、X61、X62、X63、X64は独立に、グルタミン酸またはアスパラギン酸である。
LMは、本明細書に開示するような橋渡し部分であり、IAは、配列GIVEQCCX8SICSLYQLENX19CX21−R13(配列番号55)またはGIVX4ECCX8X9SCDLX14X15LX17X18X19CX21−R13(配列番号19)を有し、ここで、
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X8は、ヒスチジン、スレオニンまたはフェニルアラニンであり、
X9は、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X14は、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X15は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X17は、グルタミン酸またはグルタミンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはスレオニンであり、
X19は、以下の一般構造
(式中、
m1は1〜3の範囲の整数であり、
R1、R2、R4、R8は独立に、H、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C1〜C18アルキル)OH、(C1〜C18アルキル)SH、(C2〜C3アルキル)SCH3、(C1〜C4アルキル)CONH2、(C1〜C4アルキル)COOH、(C1〜C4アルキル)NH2、(C1〜C4アルキル)NHC(NH2 +)NH2、(C0〜C4アルキル)(C3〜C6シクロアルキル)、(C0〜C4アルキル)(C2〜C5複素環)、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、(C1〜C4アルキル)(C3〜C9ヘテロアリール)、C1〜C12アルキル(W1)C1〜C12アルキルからなる群から選択され、W1は、N、S、Oからなる群から選択されるヘテロ原子であるか、あるいは、R1およびR2は、これらが結合している原子と一緒になって、C3〜C12シクロアルキルを形成するか、あるいは、R4およびR8は、これらが結合している原子と一緒になって、C3〜C6シクロアルキルを形成し、
R3は、C1〜C18アルキル、(C1〜C18アルキル)OH、(C1〜C18アルキル)NH2、(C1〜C18アルキル)SH、(C0〜C4アルキル)(C3〜C6)シクロアルキル、(C0〜C4アルキル)(C2〜C5複素環)、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、(C1〜C4アルキル)(C3〜C9ヘテロアリール)からなる群から選択されるか、あるいは、R4およびR3は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
R5は、NHR6またはOHであり、
R6は、H、C1〜C8アルキルであるか、あるいは、R6およびR1は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
R7は、水素、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択される;
X21は、アラニン、グリシン、セリン、バリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、チロシン、メチオニンからなる群から選択される)を有するアミノ酸であり、
X22は、フェニルアラニンおよびデスアミノフェニルアラニンからなる群から選択され、
X23は、アスパラギンまたはグリシンであり、
X25は、ヒスチジンまたはスレオニンであり、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
Z1は、アスパラギン酸−リジン、リジン−プロリン、プロリン−リジンからなる群から選択されるジペプチドであり、
B1は、スレオニン、アラニンまたはスレオニン−アルギニン−アルギニントリペプチドからなる群から選択され、
R22は、X22VNQ(配列番号84)、トリペプチドであるバリン−アスパラギン−グルタミン、ジペプチドであるアスパラギン−グルタミン、グルタミン、N末端のアミンからなる群から選択され、
R13は、COOHまたはCONH2である。一実施形態では、m1は1である。一実施形態によれば、単鎖インスリン類縁体は構造IB−LM−IAを有し、ここで、IBは、配列X22VNQX25LCGX29X30LVEALYLVCGERGFFYT−Z1−B1(配列番号54)を有し、LMは、本明細書に開示するような橋渡し部分であり、IAは、配列GIVX4ECCX8X9SCDLX14X15LX17X18X19CX21−R13(配列番号19)を有する。
X8は、ヒスチジンまたはフェニルアラニンであり、
X19は、以下の一般構造
(式中、Xは、OHまたはNHR10からなる群から選択され、R10は、以下の一般構造
<式中、
R1は、HおよびC1〜C8アルキルからなる群から選択され、
R2およびR4は独立に、H、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、(C1〜C4アルキル)OH、(C1〜C4アルキル)SH、(C2〜C3アルキル)SCH3、(C1〜C4アルキル)CONH2、(C1〜C4アルキル)COOH、(C1〜C4アルキル)NH2、(C1〜C4アルキル)NHC(NH2 +)NH2、(C0〜C4アルキル)(C3〜C6シクロアルキル)、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7、CH2(C5〜C9ヘテロアリール)からなる群から選択されるか、あるいは、R1およびR2は、これらが結合している原子と一緒になって、C3〜C6シクロアルキルを形成し、
R3は、C1〜C8アルキル、(C1〜C4アルキル)OH、(C1〜C4アルキル)NH2、(C1〜C4アルキル)SH、(C3〜C6)シクロアルキルからなる群から選択されるか、あるいは、R4およびR3は、これらが結合している原子と一緒になって、5員環または6員環の複素環を形成し、
R5は、NHR6またはOHであり、
R6はHであるか、あるいは、R6およびR2は、これらが結合している原子と一緒になって、5員環または6員環の複素環を形成し、
R7は、HおよびOHからなる群から選択される、
R8はHである>を有するジペプチドであり、
R13およびR14は独立に、COOHまたはCONH2である)を有するアミノ酸である。また、本発明は、本明細書に開示の橋渡し部分によって、式IB−LM−IAの単鎖インスリン類縁体として結合した、本明細書に開示のインスリン類縁体のA鎖ペプチドとB鎖ペプチドとの組み合わせも包含する。
ジペプチドプロドラッグ要素の置換基ならびに、単鎖インスリン類縁体への結合部位は、本明細書に開示の単鎖インスリン類縁体のプロドラッグ類縁体の所望の半減期が得られるように選択可能である。たとえば、以下の構造を有するジペプチドプロドラッグ要素が単鎖インスリン類縁体B鎖のN末端のアミノ酸のαアミノ基に結合する場合、PBS中にて生理的条件下でt1/2が約1時間である化合物が提供される。
R1およびR2は独立に、C1〜C18アルキルまたはアリールであるか、あるいは、R1およびR2は、−(CH2)p−(式中、pは2〜9である)を介して結合し、
R3はC1〜C18アルキルであり、
R4およびR8は各々水素であり、
R5はアミンである。)
他の実施形態では、N末端で結合し、t1/2がたとえば約1時間であるプロドラッグは、以下の構造のジペプチドプロドラッグ要素を有する。
R1およびR2は独立に、C1〜C18アルキルまたは(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7であるか、あるいは、R1およびR2は、−(CH2)p(式中、pは2〜9である)を介して結合し、
R3はC1〜C18アルキルであり、
R4およびR8は各々水素であり、
R5はNH2であり、
R7は、水素、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択され、
R8はHである。)
あるいは、一実施形態では、ジペプチドプロドラッグが単鎖インスリン類縁体B鎖のN末端のアミノ酸のαアミノ基に結合し、プロドラッグのt1/2がPBS中にて生理的条件下で約6〜約24時間である単鎖インスリン類縁体プロドラッグ誘導体が提供される。一実施形態では、PBS中にて生理的条件下でt1/2が約6〜約24時間である単鎖インスリン類縁体プロドラッグ誘導体が提供され、このプロドラッグ要素は、式Xの構造を有し、
R1およびR2は独立に、水素、C1〜C18アルキル、アリールからなる群から選択されるか、あるいはR1およびR2は、−(CH2)p−(式中、pは2〜9である)を介して結合し、
R3は、C1〜C18アルキルであるか、あるいは、R3およびR4は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜12員環の複素環を形成し、
R4およびR8は独立に、水素、C1〜C8アルキル、アリールからなる群から選択され、
R5はアミンであるが、ただし、R1およびR2はともに水素ではなく、R4またはR8のうちの一方が水素である。
R1は、水素、C1〜C8アルキル、アリールからなる群から選択され、
R2はHであり、
R3はC1〜C18アルキルであり、
R4およびR8は各々水素であり、
R5は、アミンまたはN置換アミンまたはヒドロキシルであるが、
ただし、R1がアルキルまたはアリールである場合、R1およびR5は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜11員環の複素環を形成する。
R3は、C1〜C18アルキルであるか、あるいは、R3およびR4は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜12員環の複素環を形成し、
R4およびR8は独立に、水素、C1〜C8アルキル、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7からなる群から選択され、
R5はNH2であり、
R7は、H、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択されるが、
ただし、R1およびR2はともに水素ではなく、かつ、R4またはR8のうちの少なくとも一方は水素である。
R3は、C1〜C8アルキルであるか、あるいは、R3およびR4は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜6員環の複素環を形成し、
R4は、水素およびC1〜C8アルキルからなる群から選択され、
R5はNH2であるが、
ただし、R1およびR2はともに水素ではない。
R1およびR2は独立に、水素、C1〜C8アルキル、(C1〜C4アルキル)NH2からなる群から選択され、
R3はC1〜C6アルキルであり、
R4は水素であり、
R5はNH2であるが、
ただし、R1およびR2はともに水素ではない。
R1およびR2は独立に、水素、C1〜C8アルキル、(C1〜C4アルキル)NH2からなる群から選択されるか、あるいは、R1およびR2は、(CH2)p(式中、pは2〜9である)を介して結合し、
R3はC1〜C8アルキルであり、
R4は、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7であり、
R5はNH2であり、
R7は、水素、C1〜C8アルキル、(C0〜C4アルキル)OHからなる群から選択されるが、
ただし、R1およびR2はともに水素ではない。
R3はC1〜C18アルキルであり、
R4およびR8は各々水素であり、
R5は、NHR6またはOHであり、
R6は、H、C1〜C8アルキルであるか、あるいは、R6およびR1は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
R7は、水素、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択され、
ただし、R1がアルキルまたは(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7である場合、R1およびR5は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜11員環の複素環を形成する。
R1およびR2は独立に、C1〜C8アルキルまたは(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7であるか、あるいは、R1およびR2は、−(CH2)p−(式中、pは2〜9である)を介して結合し、
R3はC1〜C18アルキルであり、
R4およびR8は各々水素であり、
R5はNH2であり、
R7は、水素、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択される。
R3は、C1〜C18アルキルであるか、あるいは、R3およびR4は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜12員環の複素環を形成し、
R4およびR8は独立に、水素、C1〜C18アルキルまたは(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7であり、
R5はNHR6であり、
R6は、HまたはC1〜C8アルキルであり、またはR6およびR2は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
R7は、水素、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択される;
ただし、R1およびR2はともに水素ではなく、かつ、R4またはR8のうちの少なくとも一方は水素である。
R1は、水素、C1〜C18アルキル、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7からなる群から選択され、
R3はC1〜C18アルキルであり、
R4およびR8は各々水素であり、
R5は、NHR6またはOHであり、
R6は、HまたはC1〜C8アルキルであるか、あるいは、R6およびR1は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
R7は、水素、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択されるが、ただし、R1およびR2がともに独立にアルキルまたは(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7である場合、R1またはR2のいずれかが(CH2)pを介してR5に結合する(式中、pは2〜9である)。
nは、1〜4から選択される整数である。いくつかの実施形態では、nは3または4であり、いくつかの実施形態では、末端以外のアミノ酸はリジンである。いくつかの実施形態では、ジペプチドプロドラッグ要素は、単鎖インスリン類縁体のB鎖の28番目または29番目にあるアミノ酸の側鎖の第1級アミンに結合する。
R1およびR2は独立に、C1〜C18アルキルまたはアリールであり、
R3は、C1〜C18アルキルであるか、あるいは、R3およびR4は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜12員環の複素環を形成し、
R4およびR8は独立に、水素、C1〜C18アルキル、アリールからなる群から選択され、
R5は、アミンまたはヒドロキシルである。一実施形態では、m1は1である。
R3は、C1〜C18アルキルであるか、あるいは、R3およびR4は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜12員環の複素環を形成し、
R4およびR8は独立に、水素、C1〜C18アルキル、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7からなる群から選択され、
R5は、NH2またはOHであり、
R7は、水素、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択される。
R1は、水素、C1〜C18アルキル、アリールからなる群から選択されるか、あるいは、R1およびR2は、−(CH2)p−(式中、pは2〜9である)を介して結合し、
R3は、C1〜C18アルキルであるか、あるいは、R3およびR4は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜6員環の複素環を形成し、
R4およびR8は独立に、水素、C1〜C18アルキル、アリールからなる群から選択され、
R5は、アミンまたはN置換アミンである。一実施形態では、m1は1である。
R1は、水素、C1〜C18アルキル、(C1〜C18アルキル)OH、(C1〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7からなる群から選択され、
R3は、C1〜C18アルキルであるか、あるいは、R3およびR4は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜6員環の複素環を形成し、
R4およびR8は独立に、水素、C1〜C18アルキル、(C0〜C4アルキル)(C6〜C10アリール)R7からなる群から選択され、
R5はNHR6であり、
R6は、H、C1〜C8アルキルであるか、あるいは、R6およびR1は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
R7は、水素、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択される。
式中、
R1およびR2は独立に、水素、C1〜C8アルキル、アリールからなる群から選択され、
R3は、C1〜C18アルキルであるか、あるいは、R3およびR4は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜6員環の複素環を形成し、
R4およびR8は各々水素であり、
R5は、アミン、N置換アミン、ヒドロキシルからなる群から選択される。一実施形態では、m1は1である。
R3は、C1〜C18アルキルであるか、あるいは、R3およびR4は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜6員環の複素環を形成し、
R4は水素であるか、R3とともに4〜6員環の複素環を形成し、
R8は水素であり、
R5は、NHR6またはOHであり、
R6は、HまたはC1〜C8アルキルであるか、あるいは、R6およびR1は、これらが結合している原子と一緒になって、4員環、5員環または6員環の複素環を形成し、
R7は、水素、C1〜C18アルキル、C2〜C18アルケニル、(C0〜C4アルキル)CONH2、(C0〜C4アルキル)COOH、(C0〜C4アルキル)NH2、(C0〜C4アルキル)OH、ハロからなる群から選択される。
LMは、上述したような橋渡し部分を有し、
IAは、配列GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LEX18X19CX21−R13(配列番号152)を有し、
JはHであるか、式Xのジペプチド要素であり、
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X5はグルタミンまたはグルタミン酸であり、
X8は、ヒスチジン、スレオニンまたはフェニルアラニンであり、
X9は、セリン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X10は、イソロイシンまたはセリンであり、
X12はセリンまたはアスパラギン酸であり、
X14は、チロシン、アルギニン、リジン、オルニチンまたはアラニンであり、
X15は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、リジン、オルニチンまたはロイシンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはスレオニンであり、
X19は、以下の一般構造
(式中、Xは、OHまたはNHR10からなる群から選択され、R10は、Hであるか、式Xの一般構造を有するジペプチド要素である)を有するアミノ酸であり、
X21は、アラニン、グリシン、セリン、バリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、チロシン、メチオニンからなる群から選択され、
X25は、ヒスチジンまたはスレオニンであり、
X29は、アラニン、グリシン、セリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、システイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X41は、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアスパラギンからなる群から選択され、
X42は、アラニン、リジン、オルニチン、アルギニンからなる群から選択され、
X45は、以下の一般構造
(式中、X13は、H、OH、NHR12からなる群から選択され、R12は、Hであるか、式Xの一般構造を有するジペプチド要素である)を有するアミノ酸であり、
R22は、AYRPSE(配列番号14)、FVNQ(配列番号12)、PGPE(配列番号11)、トリペプチドであるグリシン−プロリン−グルタミン酸、トリペプチドであるバリン−アスパラギン−グルタミン、ジペプチドであるプロリン−グルタミン酸、ジペプチドであるアスパラギン−グルタミン、グルタミン、グルタミン酸、N末端のアミンからなる群から選択され、
R23は、結合であるか、あるいは、G(X60)d(X61)gK(配列番号191)であり、
ここで、X60、X61は独立に、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
dおよびgは独立に1〜6の範囲の整数であり、
R13はCOOHまたはCONHであり、さらに式Xのジペプチドは、アシル化またはPEG化される。一実施形態では、Jは、アシル化またはPEG化された式Xのジペプチドを有する。
本開示による、高血糖症を治療するひとつの方法は、非経口(静脈内、腹腔内、皮下または筋肉内など)、くも膜下内、経皮、直腸、経口、経鼻または吸入による投与ををはじめとする標準的な投与経路を使用して、本明細書に開示の単鎖インスリン類縁体あるいはそのデポーまたはプロドラッグ誘導体を患者に投与する工程を含む。一実施形態では、組成物を皮下投与または筋肉内投与する。一実施形態では、組成物を非経口投与し、単鎖インスリン類縁体またはそのプロドラッグ誘導体を、あらかじめ注射器に封入しておく。
インスリンのA鎖およびB鎖の合成
Boc法を用いて、インスリンのA鎖およびB鎖を4−メチルベンズヒドリルアミン(MBHA)樹脂または4−ヒドロキシメチルフェニルアセトアミドメチル(PAM)樹脂上で合成した。95:5のHF/p−クレゾールを使用して0℃で1時間かけて、ペプチドを樹脂から切断した。HFの除去およびエーテル沈殿後、ペプチドを50%酢酸水溶液に溶解し、凍結乾燥させた。あるいは、Fmoc法を用いてペプチドを合成した。これらのペプチドを、トリフルオロ酢酸(TFA)/トリイソプロピルシラン(TIS)/H2O(95:2.5:2.5)を用いて、室温で2時間かけて樹脂から切断した。過剰量のジエチルエーテルを加えてペプチドを沈殿させ、ペレットを酸性バッファーに溶解した。ペプチドの品質をRP−HPLCで監視し、質量分析(ESIまたはMALDI)によって確認した。
還元的アルキル化によるアミン基(N末端およびリジン)のPEG化
a.合成
インスリン(またはインスリン類縁体)、mPEG20k−アルデヒド、NaBH3CNを、モル比1:2:30で、pH4.1〜4.4の酢酸バッファーに溶解させた。反応溶液は、0.1NのNaCl、0.2Nの酢酸、0.1NのNa2CO3で構成した。インスリンペプチド濃度は、およそ0.5mg/mlであった。反応は、室温で6時間かけて起こる。反応の度合いをRP−HPLCで監視したところ、反応収率はおよそ50%であった。
反応混合物を0.1%TFAで2〜5倍に希釈し、分取RP−HPLCカラムに適用した。HPLC条件:C4カラム;流速10ml/分;Aバッファー10%ACNおよび0.1%TFAの水溶液;Bバッファー0.1%TFAのACN溶液;0〜40%の直線勾配B%(0〜80分間);PEG−インスリンまたは類縁体を、およそ35%バッファーBで溶出した。所望の化合物をMALDI−TOFで確認し、つづいて亜硫酸分解またはトリプシン分解によって化学修飾した。
a.合成
インスリン(またはインスリン類縁体)と、mPEG20k−NHSとを、0.1NのBicineバッファー(pH8.0)に、モル比1:1で溶解させた。インスリンペプチド濃度は、およそ0.5mg/mlであった。反応の進み具合をHPLCで監視した。反応収率は、室温にて2時間後におよそ90%である。
反応混合物を2〜5倍に希釈し、RP−HPLCを実施した。
a.合成
インスリン(またはインスリン類縁体)、mPEG20k−ヒドラジド、NaBH3CNを、1:2:20のモル比で酢酸バッファー(pH4.1〜4.4)に溶解させた。反応溶液は、0.1NのNaCl、0.2Nの酢酸および0.1NのNa2CO3で構成した。インスリンまたはインスリン類縁体の濃度はおよそ0.5mg/mlであった。室温にて24時間。反応プロセスをHPLCで監視した。反応物の変換はおよそ50%であった(HPLCで計算)。
反応混合物を2〜5倍に希釈したRP−HPLCを実施した。
インスリン受容体結合アッセイ
シンチレーション近接技術を使用して、競合結合アッセイでインスリン受容体またはIGF−1受容体に対する各ペプチドの親和性を測定した。ペプチドの3倍段階希釈物をTris−Clバッファー(0.05M Tris−HCl、pH7.5、0.15M NaCl、0.1%w/vウシ血清アルブミン)で生成し、96ウェルのプレート(Corning Inc., Acton, MA)で0.05nM(3−[125I]−ヨードチロシル)A TyrA14インスリンまたは(3−[125I]−ヨードチロシル)IGF−1(Amersham Biosciences, Piscataway, NJ)と混合した。ヒトインスリンまたはIGF−1受容体を過発現している細胞から調製した1〜6マイクログラムの形質膜断片を、各ウェルに分注し、0.25mg/ウェルのポリエチレンイミン処理コムギ胚芽アグルチニンA型シンチレーション近接アッセイビーズ(Amersham Biosciences, Piscataway, NJ)を加えた。800rpmで5分振盪後、プレートを室温にて12時間インキュベートし、MicroBeta1450液体シンチレーションカウンター(Perkin-Elmer, Wellesley, MA)で放射活性を測定した。被検試料の最高濃度よりも4倍濃度過剰の「冷」天然リガンドを用いて非特異的結合(NSB)放射活性をウェルで測定した。競合なく、ウェルで全結合放射活性を検出した。以下のようにして特異的結合率を求めた。%特異的結合=(結合−NSB/全結合−NSB)×100。Originソフトウェア(OriginLab, Northampton, MA)を用いてIC50値を求めた。
インスリン受容体リン酸化アッセイ:
インスリンまたはインスリン類縁体の受容体のリン酸化を測定するために、受容体トランスフェクトHEK293細胞を96ウェルの組織培養プレート(Costar #3596, Cambridge, MA)に播種し、100IU/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシン、10mM HEPESおよび0.25%ウシ増殖血清(HyClone SH30541, Logan, UT)を加えたダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)中、37℃、5%CO2、湿度90%で16〜20時間培養した。インスリンまたはインスリン類縁体の段階希釈物を、0.5%ウシ血清アルブミン(Roche Applied Science No.100350, Indianapolis, IN)を添加したDMEM中で調製し、接着した細胞を含むウエルに添加した。5%CO2の加湿条件下で37℃で15分間インキュベートした後、5%パラホルムアルデヒドで細胞を室温にて20分間固定し、リン酸緩衝食塩水(pH7.4)で2回洗浄し、PBS中2%ウシ血清アルブミンで1時間ブロックした。次に、プレートを3回洗浄し、製造者が推奨するとおりに2%ウシ血清アルブミン含有PBSで再構成したホスホチロシンに対するホースラディッシュペルオキシダーゼ結合抗体(Upstate biotechnology No.16-105, Temecula, CA)で満たした。室温で3時間インキュベートした後、プレートを4回洗浄し、TMB単一溶液基質(Invitrogen, No.00-2023, Carlbad, CA)0.1mlを各ウェルに加えた。5分後に、1NのHClを0.05ml添加して、発色を停止させた。450nmの吸光度をTitertek Multiscan MCC340(ThermoFisher, Pittsburgh, PA)で測定した。吸光度に対するペプチド濃度用量反応曲線をプロットし、Originソフトウェア(OriginLab, Northampton, MA)を用いてEC50値を求めた。
モデルジペプチドの切断速度の判定(PBS中)
モデルペプチドとして、特異的ヘキサペプチド(HSRGTF−NH2;配列番号156)を用いた。このペプチドで、ジペプチドN末端の伸長部の切断速度を研究可能であった。このジペプチド伸長モデルペプチドを、Boc保護サルコシンを用いて調製し、モデルペプチド結合樹脂にリジンを連続的に加えてペプチドA(Lys−Sar−HSRGTF−NH2;配列番号157)を合成した。ペプチドAをHFで切断し、分取用HPLCで精製した。
シリカ系の1×25cmのVydac C18(粒度5μ、細孔径300Å)カラムにて、HPLC分析を用いて精製を実施した。使用した機器は以下の通りであった:Waters Associatesのモデル600のポンプ、インジェクターのモデル717、UV検出器のモデル486。すべての試料に230nmの波長を使用した。溶媒Aには10%CH3CN/0.1%TFAを蒸留水に入れたもの、溶媒Bには0.1%TFAをCH3CNに入れたものを使用した。直線勾配を用いた(2時間でBを0〜100%)。流速を10ml/分とし、分画量は4mlとした。約150mgの粗ペプチドから、30mgの純粋なペプチドが得られた。
Sciex API-IIIエレクトロスプレー/四重極質量分析計を標準的なESIのイオン源で用いて、質量スペクトルを得た。使用したイオン化状態は以下のとおりである:陽イオンモードでESI;イオンスプレー電圧、3.9kV;オリフィス電位60V。使用したネブライジングガスおよびカーテンガスは窒素で、流速0.9L/分であった。600〜1800トンプソンの1ステップあたり0.5Th、滞留時間2ミリ秒で質量スペクトルを記録した。試料(約1mg/mL)を1%酢酸とともに50%アセトニトリル溶液に溶解し、外側のシリンジポンプで5μL/分で導入した。
214nmのUV検出器と150mm×4.6mmのC18 Vydacカラムを備えたBeckman System Gold Chromatographyシステムを使用して、HPLC分析を実施した。流速を1ml/分とした。溶媒Aには0.1%TFAを蒸留水に加えたもの、溶媒Bには0.1%TFAを90%CH3CNに加えたものを用いた。直線勾配を用いた(10分間でBを0%〜30%)。データを集め、Peak Simple Chromatographyソフトウェアで分析した。
血漿中における、すべてのd−アイソフォームモデルペプチドを基準に判断できる、ジペプチドの切断半減期の速度
血漿中でのジペプチド切断速度を求めるために、別のモデルのヘキサペプチド(dHdTdRGdTdF−NH2、配列番号158)を使用した。プロドラッグ伸長部以外は、モデルペプチドの酵素による切断を防ぐために、各アミノ酸のd−異性体を用いた。このモデルのd−異性体ヘキサペプチドを、L異性体と同様の手順で合成した。ペプチドAの場合に上述したようにしてサルコシンとリジンをN末端に連続的に付加し、ペプチドB(dLys−dSar−dHdTdRGdTdF−NH2、配列番号159)を調製した。
実施例5で説明した手順を用いて、モデルのヘキサペプチド(HSRGTF−NH2;配列番号156)に結合した別のジペプチドの切断速度を求めた。これらの実験で得られた結果を、表2および表3にあげておく。
実施例8
プロドラッグ構築に好適な構造を有するインスリン類縁体の同定
A鎖の19番目は、インスリン活性にとって重要な部位であることが知られる。したがって、プロドラッグ要素の結合を可能にするようにこの部位を修飾することが望ましい。A19におけるインスリンの特異的類縁体は合成されており、インスリン受容体に対する活性についてもキャラクタライズされている。A19では、2つの活性が高い構造的な類縁体が同定されている。第2の活性部位の芳香族残基(B24)で同様の構造的変化を起こしたが、同じように十分な活性を持つインスリン類縁体の同定には至っていない。
インスリン様増殖因子(IGF)類縁体であるIGF1(YB16LB17)
本出願人らは、インスリン受容体に対して天然のインスリンと同様の活性を示すIGF類縁体を発見した。特に、このIGF類縁体(IGF1(YB16LB17))は、天然のIGFのA鎖(配列番号5)と、修飾されたB鎖(配列番号6)を有する。この修飾は、天然のIGFのB鎖(配列番号3)の15番目と16番目の天然のグルタミンとフェニルアラニンが、それぞれ、チロシンおよびロイシン残基で置換される。図4および以下の表6に示すように、IGF1(YB16LB17)および天然のインスリンの結合活性は、それぞれが、インスリン受容体のきわめて強力なアゴニストであることを示す。
IGFプロドラッグ類縁体
A19インスリン類縁体の活性に基づいて(実施例5参照)、IGF1 A:B(YB16LB17)類縁体をを同様にして修飾し、インスリン受容体活性を結合して刺激する機能を調べた。図6に、天然のチロシンを4−アミノフェニルアラニン[IGF1 A:B(YB16LB17)(p−NH2−F)A19アミド]に置き換えて、IGF1 A:B(YB16LB17)を調製し、そのジペプチド伸長類縁体[IGF1 A:B(YB16LB17)A19−AibAlaアミド]を調製するための基本的な合成スキームを示す。ここで、AibとAlaとを有するジペプチドは、A19 4−アミノフェニルアラニンとのアミド結合を介してペプチドに結合する。図7および表7に示すように、IGF類縁体、IGF1(YB16LB17)A(p−NH2−F)19は、インスリン受容体に特異的に結合する。この場合、この類縁体のジペプチド伸長類縁体は、インスリン受容体に特異的結合することができない。このジペプチド伸長部は、ジペプチドの自律的な切断を可能とする適切な構造がなく(ジペプチドの2番目にN−アルキル化アミノ酸がない)、したがって、インスリン受容体結合の回復がないことに注意されたい。
別のIGFインスリン類縁体
IGF1(YB16LB17)ペプチド配列をさらに修飾することによって、インスリン受容体とIGF−1受容体に対する活性の異なる別のIGFインスリン類縁体が明らかになった。これらの類縁体それぞれについて、結合データ(実施例3のアッセイを使用)を表9に示す。修飾の位置については、天然のインスリンペプチドにおける対応の位置に基づいて表示される(DPI=des B26〜B30)。たとえば、本明細書において、たとえば、それ以上詳細に触れることなく本明細書で「B28の位置」といえば、配列番号2の最初のアミノ酸が欠失したインスリン類縁体のB27の位置を意味する。よって、一般的に「B(Y16)」というときは、天然のIGF−1配列(配列番号3)のB鎖の15番目におけるチロシン残基の置換を指す。インスリンとIGF類縁体の相対的な受容体結合に関するデータを表9に示し、IGF類縁体刺激によるリン酸化(実施例4のアッセイを使用)に関するデータを表10に示す。
IGF1ジペプチド伸長(p−NH2−F)A19アミド類縁体におけるジペプチド半減期
さまざまなIGF−1ペプチドからの、(pNH2−Phe)アミド結合ジペプチドAibProの切断を測定し、ペプチド配列またはヘテロ二本鎖がジペプチド切断に対しておよぼす影響を判定した。試験ペプチドでの結果を表12に示す。このデータは、IGF1−A鎖だけがIGF1 B:A(YB16LB17)ペプチドのプロドラッグ半減期研究のための優れたモデルとなることを示している。
IGFB16B17類縁体ペプチドの受容体結合の経時的変化
IGFB16B17類縁体ペプチドのプロドラッグ調製物を調製し、その経時的分解を、実施例3のインスリン受容体結合アッセイを用いて測定した。このアッセイに用いられるペプチドは下記のように調製した。
ジペプチド−IGF1A類縁体
特に指定しない場合、設計ペプチド類縁体の合成にはBoc法を用いた。選択されたジペプチドH2N−AA1−AA2−COOHを、IGF1A(Ala)6,7,11,20上の(pNH2−Phe)19に加えた。IGF−1 A鎖C−末端トリペプチドBoc(Fmoc−pNH−Phe)−Ala−Alaを、MBHA樹脂上で合成した。20%ピペリジン/DMFで、室温にて30分間の処理でFmocを除去した後、Fmoc−AA2を、3倍過剰のアミノ酸、PyBop、DIEAおよび触媒量のピペリジンを用いて、A19におけるp−アミノベンジル側鎖に結合した。残りのIGF−1 A鎖(Ala)6,7,11,20配列のBoc合成については、Applied Biosystems 430A Peptide Synthesizerを用いて完了し、IGF−1 A鎖(Boc)0(Ala)6,7,11,20(Fmoc−AA2−pNH−Phe)19−MBHAが得られた。AA2のN末端からFmoc基を除去した後、3倍過剰のアミノ酸、DEPBT、DIEAを用いて、Boc−AA1をアミンに結合させた。A鎖に残留する2つのBoc基をTFAで除去した後、HF切断したところ、IGF−1 A鎖(Ala)6,7,11,20(H2N−AA1−AA2−pNH−Phe)19アミドが得られた。AA1がd−リジンである場合、ε−アミンに対するアセチル化を、Boc除去の前に実施した。ジペプチドIGF−1のA鎖類縁体を半分取用RP−HPLCで精製し、分析的RP−HPLCとMALDI質量分析によってキャラクタライズした。
HF切断によってC末端酸が得られるように、IGF−1 A鎖の合成にPAM樹脂を用いたこと以外は、上述した方法で、選択されたジペプチドH2N−AA1−AA2−COOHをIGF−1 A鎖(Acm)6,11,20の(pNH2−Phe)19に加えた。IGF−1 B鎖(YB16LB17)(Acm)19をMBHA樹脂上で合成し、C末端アミドを得た。CysB7の遊離チオールを、100%DMSO中で1:1モル比でDTNPとの反応を介してNpysによって修飾した。精製ジペプチド−IGF−1 A鎖とIGF−1 B鎖(YB16LB17)類縁体を、スキーム1に示される「1+2」の2段階での鎖の組み合わせ戦略を用いて結合した。中間および最終精製は、半分取用RP−HPLCで実施し、分析RP−HPLCとMALDI質量分析でキャラクタライズした。
単鎖インスリン類縁体の生合成と精製
IGF−C鎖を介して天然インスリンBとA鎖を含む(B0−C1−A0)インスリンIGF−Iミニジーンが、酵母Pichia pastorisで組換えタンパク質の恒常的発現と精製をするため、pGAPZαA(Invitorogen社)のGAPプロモーター(グリセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH))の下にクローン化された。ミニジーンは、培地に組換えタンパク質を分泌させるためのSaccharomyces cerevisiaeα接合因子リーダーシグナルをコードするN末端に結合した。ミニジーンとα接合因子リーダー配列の間のKex2部位が天然アミノ末端を有するミニジーンの分泌のためのリーダー配列を切断するのに用いられた。単一部位のアラニン変異がCペプチドの、B0−C1−A0ミニジーンの1(G1A)、2(Y2A)、3(G3A)、4(S4A)、5(S5A)、6(S6A)、7(R7A)、8(R8A)、10(P10A)、11(Q11A)、12(T12A)の位置に導入された。
ミニPegに結合した単鎖インスリン類縁体の合成およびキャラクタリゼーション
二段階の天然の鎖ライゲーション法での固相合成によって、一連の単鎖インスリン類縁体を調製した。最初のペプチドは、N末端がCysB19で始まり、エチレングリコールの短い直鎖状ポリマーが最後のB鎖アミノ酸のC末端とA鎖の第1のアミノ酸のN末端との接続部として機能する、AsnA21まで続く線形コンストラクトであった(一般にグリシンである)。B鎖のN末端(一般に、最後のインスリン類縁体の第1のN末端のアミノ酸で始まり、B鎖のアミノ酸18、一般にはバリンで終わる)を、単一の直鎖状ペプチドに断片結合した。チオールによる自然な鎖のライゲーションで結合したら、ペプチドをクロマトグラフィで精製し、正しいジスルフィドアイソマーに変換し、高速クロマトグラフィで再度精製した。すべてのインスリン類縁体の純度をHPLCおよびMS分析で分析した。
図25は、インスリン特異的な分解酵素(IDE)によるインスリン類縁体の切断が、極めてしっかりしたものであり、A鎖が天然のインスリン配列由来のインスリン類縁体で容易に検出できることを示している。対照的に、A鎖がIGF−1の配列由来の類縁体は、タンパク質分解に対して極めて耐性があるように見える。安定性が増すと、分裂促進性が増すであろうという予測について調査し、結果を図26に示す。インスリン活性の高い類縁体と増殖の増加との間に相関があるようには見えなかった。さらに、タンパク質分解能に特に重要なことに、IDEに対する耐性の高い類縁体は、分裂促進的が大きいようには見えなかった。
アシル化インスリン類縁体
3種類の異なるアシル化インスリン類縁体に比して、ヒトインスリンが血中グルコース濃度を下げてこれを低く維持する機能を比較してマウスで、インスリン耐性比較試験を実施した。化合物については2種類の異なる濃度で試験した(27nmol/kgおよび90nmol/kg)。アシル化インスリンには、MIU−41(A14の位置にあるリジン残基に結合したγグルタミン酸リンカーを介したC16のアシル化を有する二本鎖インスリン類縁体)、MIU−36(B鎖のN末端に結合したC16アシル化を有する二本鎖インスリン類縁体)、MIU−37(B22の位置にあるリジン残基に結合したγグルタミン酸リンカーを介したC16のアシル化を有する二本鎖インスリン類縁体)を含めた。これらの3種類のアシル化されたインスリン類縁体ではいずれも、8時間後にすら天然のインスリンよりも基線に近い低いグルコースレベルとなった(図30A〜図30D)参照。
PEG化インスリン類縁体
さまざまなPEG化インスリン類縁体を調製し、in vitroで試験した。表17は、各類縁体の天然のインスリンに対する活性(%)を示す。
インスリンプロドラッグ類縁体のインスリン耐性の比較
健常なマウスに、インスリンヘテロダイマー類縁体[B1(Y16,L17,Y25)29a:A1(aF19−NH2)]、またはそのプロドラッグ誘導体を投与した。プロドラッグ誘導体[B1(Y16,L17,Y25)29a :A1(aF19−dLys(Ac),NLeu)]は、A19の位置で4−アミノフェニルアラニン置換を有し、ジペプチドdLys(Ac),NLeuが、A19残基の4−アミノ位置で共有結合している。このジペプチドは、生理的条件下で自律的に切断し、半減期はおよそ 5時間である。プロドラッグ誘導体[B1(Y16,L17,Y25)29a:A1(aF19−dLys(Ac),NLeu)]を24時間ex vivoでインキュベーション後、得られた化合物をマウスに投与し、血中グルコースを下げる機能を親化合物と比較した。図38に示すように、2種類の化合物がほぼ同じように機能した。
PEG化低活性アラニン類縁体
インスリン受容体に対する活性を下げることで、本明細書に開示のさまざまなインスリン類縁体の作用時間を延ばすことが可能である。よって、一実施形態では、本明細書に開示のインスリン類縁体を修飾し、インスリン受容体に対する活性を下げることが可能である。この修飾には、1から8、1から5、1から3、1から2または1つのアミノ酸置換を含む。一実施形態では、アミノ酸置換は、B5、B10、B24、A1またはA8からなる群から選択される位置でのアラニン置換である。これらの位置の1つまたは2つ以上でのアラニン置換によって、インスリン受容体に対する活性が実質的に低下して、作用時間が長くなる。一実施形態では、B5、B24、A1またはA8の位置での単一のアラニンアミノ酸置換によって本明細書に開示のインスリン類縁体をさらに修飾することが可能である。これらの化合物は、表18に示すようなPEG化でさらに修飾可能である(GE5W=GEEEEEW、インスリン類縁体のN末端にペプチドを付加して溶解性を高めてある)。
Claims (14)
- 一般構造B−LM−Aを有する単鎖インスリンアゴニスト類縁体であって、
Bは、配列R 22 −X25LCGX29X30LVX33X34LYLVCGDX 41 X42GFX45(配列番号21)を有するインスリンのB鎖であり、
Aは、配列GIVX4X5CCX8X9X10CX12LX14X15LX17X18X19CX21−R13(配列番号22)を有するインスリンのA鎖であり、
LMは、前記B鎖のカルボキシ末端と前記A鎖のアミノ末端とを結合する橋渡し部分であり、
R13は、COOHまたはCONH2であり、
X4は、グルタミン酸またはアスパラギン酸であり、
X5は、グルタミンまたはグルタミン酸であり、
X8は、ヒスチジン、スレオニン、またはフェニルアラニンであり、
X9は、セリン、アルギニン、リジン、オルニチン、またはアラニンであり、
X10は、イソロイシンまたはセリンであり、
X12は、セリンまたはアスパラギン酸であり、
X14は、チロシン、アルギニン、リジン、オルニチン、またはアラニンであり、
X15は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アラニン、リジン、オルニチン、またはロイシンであり、
X17は、グルタミン、グルタミン酸、アルギニン、アスパラギン酸、リジン、またはオルニチンであり、
X18は、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、またはスレオニンであり、
X19は、チロシン、4−メトキシフェニルアラニン、または4−アミノフェニルアラニンであり、
X21は、アラニン、グリシン、セリン、バリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グルタミン、グルタミン酸、アスパラギン、アスパラギン酸、ヒスチジン、トリプトファン、チロシン、およびメチオニンからなる群から選択され、
X25は、ヒスチジンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X29は、アラニン、グリシン、およびセリンからなる群から選択され、
X30は、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ホモシステイン酸、およびシステイン酸からなる群から選択され、
X33は、アスパラギン酸、グルタミン、およびグルタミン酸からなる群から選択され、
X34は、アラニンおよびスレオニンからなる群から選択され、
X41は、アスパラギン酸、アスパラギン、およびグルタミン酸からなる群から選択され、
X42は、アラニン、リジン、オルニチン、およびアルギニンからなる群から選択され、
X45は、チロシン、ヒスチジン、アスパラギン、およびフェニルアラニンからなる群から選択され、
ここでさらに、前記橋渡し部分は、GX 52 GSSSRR(X52は、チロシン以外のアミノ酸である)(配列番号31)からなるか、または配列番号31において1番目、3番目、4番目、5番目、6番目、7番目、または8番目のいずれかの位置における1つのアミノ酸置換を有する配列であり、
R22は、AYRPSE(配列番号14)、FVNQ(配列番号12)、PGPE(配列番号11)、トリペプチドであるグリシン−プロリン−グルタミン酸、トリペプチドであるバリン−アスパラギン−グルタミン、ジペプチドであるプロリン−グルタミン酸、ジペプチドであるアスパラギン−グルタミン、グルタミン、グルタミン酸、およびN末端アミンからなる群から選択される。 - 前記橋渡し部分は、配列GX52GSSSRR(配列番号31)からなる8個のアミノ酸の配列(ここで、X52はチロシン以外のアミノ酸である)である、請求項1に記載のインスリン類縁体。
- 前記橋渡し部分のアミノ酸、前記A鎖のA9、A14、およびA15からなる群から選択される位置におけるアミノ酸、または、前記B鎖の位置B1、B2、B10、B22、B28、もしくはB29におけるアミノ酸のいずれかに共有結合している親水体を含む、請求項1または2に記載のインスリン類縁体。
- 前記親水体はポリエチレングリコール鎖であって、
前記ポリエチレングリコール鎖は、前記橋渡し部分のC7もしくはC8の位置におけるアミノ酸の側鎖、前記B鎖のN末端のαアミン、前記A鎖のA14の位置におけるアミノ酸の側鎖、または、前記B鎖のB1、B2、B22、もしくはB29の位置におけるアミノ酸の側鎖に共有結合している、請求項3に記載のインスリン類縁体。 - X52はアラニンである、請求項1に記載のインスリン類縁体。
- 前記A鎖は、配列GIVEQCCTSICSLYQLENYCN(配列番号1)を有し、
前記B鎖は、配列FVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKT(配列番号2)を有する、
請求項1に記載のインスリン類縁体。 - 前記橋渡し部分は、GAGSSSRR(配列番号32)である、請求項1または請求項6に記載のインスリン類縁体。
- 前記A鎖は、配列GIVDECCX8RSCDLYQLENX19CN−R13(配列番号195)、または配列GIVEQCCTSICSLYQLENYCN(配列番号1)を有し、
前記B鎖は、配列GPEX25LCGSHLVDALYLVCGDX42GFX45(配列番号196)、または配列FVNQHLCGSHLVEALYLVCGERGFFYTPKT(配列番号2)を有し、ここで、
X8は、スレオニン、ヒスチジンまたはフェニルアラニンであり、
X19は、チロシン、4−メトキシフェニルアラニンまたは4−アミノフェニルアラニンであり、
X25は、ヒスチジンまたはスレオニンであり、
X42は、アラニン、オルニチンまたはアルギニンであり、
X45は、チロシン、ヒスチジン、アスパラギンまたはフェニルアラニンであり、
R13は、COOHまたはCONH2である、
請求項1または請求項5に記載のインスリン類縁体。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の単鎖インスリン類縁体のプロドラッグ誘導体であって、
構造U−Zを有し、ここで、
Uは、アミノ酸またはヒドロキシ酸であり、
Zは、前記単鎖インスリン類縁体のアミンとZのカルボキシル部分との間のアミド結合を介して前記単鎖インスリン類縁体に結合したNアルキル化アミノ酸であり、
U−Zは、以下の式Xの構造を有するプロドラッグ誘導体。
(式中、R 1 およびR 2 は独立に、水素、C 1 〜C 8 アルキル、およびアリールからなる群から選択され、
R 3 は、C 1 〜C 18 アルキルであるか、あるいは、R 3 とR 4 は、これらが結合している原子と一緒になって、4〜6員環の複素環を形成し、
R 4 およびR 8 は各々水素であり、
R 5 は、アミン、N置換アミン、およびヒドロキシルからなる群から選択される。) - 前記構造U−Zのアミノ酸または前記橋渡し部分に結合した、ポリエチレングリコール鎖をさらに有するか、または、
前記構造U−Zのアミノ酸または前記橋渡し部分に結合した、デポーポリマーをさらに有する、
請求項9に記載のプロドラッグ。 - 前記単鎖インスリンアゴニストのアミノ酸側鎖が、アルキルアミン結合、アミド結合、エーテル結合、エステル結合、チオエーテル結合、またはチオエステル結合を介してアシル基またはアルキル基に共有結合し、
前記アシル基またはアルキル基は、天然のアミノ酸に対して非天然である、請求項1に記載の単鎖インスリンアゴニスト類縁体。 - 請求項1に記載の単鎖インスリンアゴニストを有する、ダイマーまたはマルチマー。
- 請求項1に記載の単鎖インスリンアゴニストと、薬学的に許容されるキャリアとを含む、薬学的組成物。
- 糖尿病の治療剤である、請求項13に記載の薬学的組成物。
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