JP5968845B2 - 浚渫物の分級移送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、海洋や河川の水底に堆積している堆積物を浚渫する浚渫移送装置に関する。特に、本発明はダム貯水湖の水底に礫、砂、シルト、粘土等が不均等に分布している堆積物を礫、砂、シルト、粘土等の量に対応させるようにバスケットに入れて配送し、種類別に分別された浚渫物の移送を完全自動化するとともに24時間連続運転を可能にした浚渫物の分級移送装置に関する。
高度経済成長が続いた1960年〜1980年の日本においては、大量の電力を必要とする製造業や社会インフラを整備するために日本各地でダムが建設されてきた。そして、我々は建設された数多くのダムによってエネルギー供給の恩恵だけでなく河川の氾濫の制御、工業用水の供給、都会の人々に対する家庭用水や飲料水の供給などの種々の面で多くの恩恵を受けてきた。しかしながら、近年ではダム貯水湖の多くに台風や大雨等によって流出した土砂が堆積している。そのためダムとしての機能の大幅な低下が各地で発生しており、現在ではダム貯水湖に沈んでいる大量の堆積物を如何に浚渫するか、また浚渫されたものをどのように移送し利用するかが早急に解決すべき大きな問題となっている。
しかしながら、ダム貯水湖及びダムそのものの管理運営を行っている国の機関や地方自治体では、近年財政的に大変厳しく、ダム貯水湖の堆砂率の改善に多額の費用を掛けることができないということもあって、未だ簡単で効率的な浚渫物回収システムは提供されていない。ダム貯水湖の湖底に堆積しているものは、礫、砂、シルト、粘土等が混在した混合物であり、この様な堆積物を浚渫して移送したとしても、その大半が廃棄物の対象になるだけで特定の目的に使用することはできない。したがって、ダム貯水湖から汲み上げた礫、砂、シルト、粘土等が混在した浚渫物をそのまま移送するのではなく、浚渫船上で浚渫物を粒径に応じて分級し、分級された同じ大きさの浚渫物が積載されたバスケットを移送し、ダム流出口に供給したり、良質な骨材資源として有効利用する装置の開発が望まれる。
本出願前にも、ダム貯水湖の湖底から土砂が多く含まれている領域に、土砂搬送管の先端を装填し、コンプレッサで圧送しながらダム堤の排水口の上方側に土砂を放出してダムの下流に放流する装置(特許文献1)や、ダム貯水湖の湖底に堆積している土砂を浚渫する装置とこの浚渫装置により浚渫された土砂から粒径の大きい土砂を分離するとともに、任意の粒径の細粒分を分離すると分級プラントが供えられたダム浚渫プラント(特許文献2)等が知られている。本出願前に良く知られた浚渫物移送装置としては、スラリーポンプでパイプラインを使って輸送する装置、空気圧縮機でパイプラインを使って輸送する装置、土運搬船を使って輸送する装置、浮体式コンベヤで輸送する装置等の各種の浚渫物移送装置があるが、これら浚渫物移送装置は、いずれも人手による操作や管理監視が必要であるし、移送のための工程が多く、運営に時間的な制約や気候的な制約を受けるという問題もある。
本出願前公知の浚渫物移送装置が有するこれら課題を解決するには、電動機の位置制御機能、速度制御機能、トルク制御機能、移送装置間の多数台の同期運転、コンベヤ間の位置合わせ、負荷の大小の判別、等の操作を高精度に自動化することが必要である。
本出願人はダム貯水湖の湖底に堆積している礫、砂、シルト、粘土等を無人で浚渫することができる浚渫装置(特願2013−131883)や、ダム貯水湖の湖底から浚渫された、礫、砂、シルト、粘土等を、無端バケットコンベヤを用いて遠隔操作が可能な移送装置(特願2013−154847)を開発し、既に出願している。しかし、これらの装置は、ダム貯水湖の湖底に堆積している礫、砂、シルト、粘土等が混在した堆積物を浚渫船で浚渫し、浚渫物を陸上の分級装置で分別する装置、ダム貯水湖に堆積している土砂が多い領域を特定して該領域から土砂をバックホウ等で汲み上げる装置、及び土砂を吸引して圧送する装置である。
これに対し、実際の浚渫の対象になるのは、礫、砂、シルト、粘土等が混在した場所であるため、当該浚渫物移送装置を利用できる対象がきわめて制限されていた。
特開平11−93147号公報 特開2005−42392号公報
(財)ダム水源地環境整備センター「リザバー」2005年9月号
従来公知の浚渫物移送装置は、浚渫経費削減の為、浚渫物を良質な骨材資源として有効利用するための貯留スペース、機材、装置、等が別途必要で、自動化、省力化の障害となっていた。一方、ダム貯水湖の浚渫場所の移動に伴って、礫、砂、土(シルト、粘土)の土質区分の粒度分布が変化するので、その時々に最適な移送手段が変ってくる。
例えば、山間部に近いところでは、礫の割合が高いためスラリーポンプや空気を用いる圧送よりも運搬船による輸送が好ましい。また、逆に下流域ではシルト、粘土等の比率が高いため、これらの移送は運搬船よりはポンプ輸送が適当である。このように従来公知の浚渫物移送装置は、浚渫場所の移動を伴う場合には種々の問題がある。本発明はこれらの課題を解決し、遠隔操作で無人化、24時間操業が可能な浚渫物移送装置の提供を目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するものとして第1には、浚渫土砂を汲み上げる無端バケットエレベータと、汲み上げられた浚渫土砂を分級する分級装置と、分級された浚渫土砂をホッパを介してそれぞれバスケットに入れ、分級された浚渫土砂が入ったバスケットを、各バスケットが不規則に混在する状態のまま一定間隔でかつ同一経路で移送する集合無端チェーンコンベヤと、集合無端チェーンコンベヤにより移送されたバスケットを浚渫物移送装置に移送する送り出しチェーンコンベヤと、浚渫物移送装置から移送される空バスケットを分級装置に供給する空バスケット回収無端コンベヤとが、浚渫船上に一体的に設けられていることを特徴とする浚渫物の分級移送装置を提供する。
第2には、分級装置の下方にバスケットを設けて、分級された浚渫物を同一経路の集合無端チェーンコンベヤに移送するに際し、分級された浚渫物の量比に対応して、分級された浚渫物が装填されたそれぞれのバスケットの台数の比率で移送されることを特徴とする請求項1に記載の浚渫物の分級移送装置を提供する。
第3には、ホッパの下方に設けられる無端チェーンコンベヤが寸送り移動であることを特徴とする請求項1又は2に記載の浚渫物の分級移送装置を提供する。
本発明は浚渫船上に分級装置を備えることにより、浚渫と同時に浚渫物の粒径の大きさ別に分級を行い、粒径の大きさ毎にバスケットに入れて、同一経路に混在させながら順次送り出すことができ、操作員が介在することなく分級と移送の自動化が可能となる。
しかも、本発明は、分級された浚渫物の分級割合にしたがって、移送する浚渫物が装填されるバケットの比率を変えることができるため、浚渫場所の移動に伴って礫、砂、シルト、粘土の土質区分の粒度分布が変化しても最適な移送ができる。
さらに、本発明は、混在状態で送り出されたバスケットを種類別にピックアップして分岐し、送り先を仕分けることができるため、浚渫物を目的地に届けるためのスペースや各種機材、装置を省略することができる。
ダム貯水湖に設置された浚渫システムの概要を示した図である。 浚渫船の船上に設置された浚渫装置の概要を示した図である。 浚渫物を移送するためのバスケットの概観を示した図である。 浚渫物を移送して終わって帰って来た空バスケットを、再度装填するために空バスケットを無端チェーンエレベータから寸送り無端チェーンコンベヤに供給する処の機構を正面図、側面図として示した図である。 浚渫物を移送し終わって帰って来た空バスケットを、空バスケット回収無端コンベヤ上にストックされている状態から無端チェーンエレベータに供給する処の機構を示した正面図(A)と側面図(B)である。 装填されたバスケットの供給プロセスだけを取り出した図である。 礫、砂、土(シルト、粘土)のそれぞれのホッパから、空バスケットにスクリューフィーダによって浚渫物を装填するときの概要を、正面図(A)、側面図(B)として示した図である。 礫、砂、土(シルト、粘土)のそれぞれのホッパに取り付けられた上限レベル計、下限レベル計の動作によって、寸送り無端コンベヤから集合無端チェーンコンベヤへのバスケットの供給数を制御する概念を示した図である。 浚渫物移送装置の中を礫、砂、土(シルト、粘土)のそれぞれのバスケットがランダムに移送されている中から、必要なバスケットだけを分岐する分岐装置の概観を示した図である。 分岐装置の内部の詳細を、正面図(A)、上面図(B)として示した図である。 本発明がダム貯水湖上に設置された時のダム堤防、ダム貯水湖の断面を示した図である。
本発明は、浚渫土砂を汲み上げる無端バケットエレベータと、汲み上げられた浚渫土砂を分級する分級装置と、分級された浚渫土砂をホッパを介してそれぞれバスケットに入れ、分級された浚渫土砂が入ったバスケットを、各バスケットが不規則に混在する状態のまま一定間隔でかつ同一経路で移送する集合無端チェーンコンベヤと、集合無端チェーンコンベヤにより移送されたバスケットを浚渫物移送装置に移送する送り出しチェーンコンベヤと、浚渫物移送装置から移送される空バスケットを分級装置に供給する空バスケット回収無端コンベヤとが、浚渫船上に一体的に設けられていることを特徴とする浚渫物の分級移送装置を提供するものである。
本発明は、このように異なる機能を有する装置を浚渫船上に連結して一体的に設けることにより、ダム貯水湖に堆積している礫、砂、シルト、粘土が混在した堆積物を礫、砂、土(シルト、粘土)に分別して連続的に移送することを可能にするものである。
本発明の浚渫物の分級移送装置の詳細を図1〜図11に従って以下に説明する。
図1は、ダム貯水湖(7)に設置された浚渫システムの全体の概要を示した図である。ダム貯水湖上に浮かんだ浚渫船(50)に接続された浚渫物移送ユニット(3)が連続的に多数接続されて浚渫物移送装置(2)を構成している。その浚渫物移送装置(2)の途中に、各種移送されているバスケット(24)(後述する図2など参照)の中から必要なバスケット(24)をピックアップする装置として分岐装置(4)を配している。分岐されたバスケット(24)内の浚渫物は最終端の浚渫物投棄装置(5)において水中に投棄される。この投棄場所は、図11に示されているようにダム堤防(6)の放水路(46)の上方に位置し、フラッシング(47)と同時に下流のウォッシュロード(48)に放出されて下流の河川の堤防の崩壊の低減に貢献する。(8)は浚渫物処理装置である。
図2は、浚渫物を浚渫船(50)の船上に設置された浚渫装置(1)から浚渫物移送装置入口(22)を経て浚渫物移送装置(2)へ移送している本願発明の浚渫物の分級移送装置の概要を示した透視図である。浚渫物は浚渫装置(1)に設置されている無端バケットエレベータ(9)によって湖底の浚渫土砂(45)を汲み上げて受け取りホッパ(14)に投入される。集められた浚渫物は受け取りホッパ(14)の下部から粗目分級機(15)に投入される。振動により粗目のスクリーンを通過した浚渫物は下方に移動しながら順次分級される。そして、浚渫物の一番粗い礫は礫ホッパ(17)に、スクリーンを通過した土砂は細目分級機(16)に落ちる。この細目分級機(16)に落ちた土砂は、再度振動により砂ホッパ(18)と土ホッパ(19)に分別して投入される。礫ホッパ(17)、砂ホッパ(18)、土ホッパ(19)に分別された浚渫物は、図7にその態様が示されているように、ホッパの下方に取り付けられた礫スクリューフィーダ(33)、砂スクリューフィーダ(34)、土スクリューフィーダ(35)に送られて、下方の寸送り無端チェーンコンベヤ(11)(12)(13)に乗っている空のバスケット(24)に定量を投入できるようになっている。
礫寸送り無端チェーンコンベヤ(11)、砂寸送り無端チェーンコンベヤ(12)、土寸送り無端チェーンコンベヤ(13)は、サーボモータで駆動されており、位置制御機能で正確に定量寸法を移動することが可能となっている。しかも、チェーンコンベヤ上でのバスケット(24)は支持ガイド(28)(後述する図4参照)で受け留められており、その位置は固定されている。
それと同時に、礫寸送り無端チェーンコンベヤ(11)、砂寸送り無端チェーンコンベヤ(12)、及び土寸送り無端チェーンコンベヤ(13)のそれぞれは、集合無端チェーンコンベヤ(20)の移動に対して、タイミングを合わせて集合無端チェーンコンベヤ(20)の支持ガイド(28)に受け渡すことが可能となっている。受け渡す先の集合無端チェーンコンベヤ(20)の支持ガイド(28)が空になっていなければならないことは制御上当然である。集合無端チェーンコンベヤ(20)は一定の等間隔に支持ガイド(28)が取り付けられ、しかも一定速度で回転している。礫寸送り無端チェーンコンベヤ(11)、砂寸送り無端チェーンコンベヤ(12)、土寸送り無端チェーンコンベヤ(13)から受け取った浚渫物の入ったバスケット(24)は、そのまま浚渫物移送装置(2)に受け渡して行く。一方、浚渫物移送装置(2)の復路を経て戻って来た空のバスケット(24)は空バスケット回収無端コンベヤ(23)に集積される。
この空バスケット回収無端コンベヤ(23)は、ガイドやアーム、突起などは付いておらず、空のバスケットがストックされている間は、空バスケット回収無端コンベヤ(23)とバスケット(24)の取手(26)(後述する図3参照)の間で滑っている。もし取手(26)にベアリングが付いている場合は、取手(26)が回転されるため空バスケット回収無端コンベヤ(23)の消費電力は極めて小さくなる。空バスケット回収無端コンベヤ(23)から無端チェーンエレベータ(10)への受け渡しと、無端チェーンエレベータ(10)から礫寸送り無端チェーンコンベヤ(11)、砂寸送り無端チェーンコンベヤ(12)、土寸送り無端チェーンコンベヤ(13)への受け渡しについては図4、図5で説明する。なお送り出しチェーンコンベヤ(21)は集合無端チェーンコンベヤ(20)と浚渫物移送装置(2)とを連結をするために高さなどを調節するものである。
図3は、浚渫物を移送するためのバスケット(24)の概観を示した図である。バスケット(24)には取手(26)が両側に付いている。取手(26)には転落防止用にガード(27)が付いている。取手(26)の内側にベアリングを付けて回転するようにして移送途中のコンベヤとの摩擦を軽減し省電力を図っても良い。(25)はバスケット容器である。
図4は、無端チェーンエレベータ(10)から礫寸送り無端チェーンコンベヤ(11)、砂寸送り無端チェーンコンベヤ(12)、土寸送り無端チェーンコンベヤ(13)に、浚渫物移送装置の復路から送られてくる空のバスケット(24)を供給する機構を示す概要図である。無端チェーンエレベータ(10)は、位置制御可能なサーボモータで駆動されており、礫寸送り無端チェーンコンベヤ(11)、砂寸送り無端チェーンコンベヤ(12)、土寸送り無端チェーンコンベヤ(13)にバスケット(24)を受け渡せる適切な位置に正確に止めることができる。そして、無端チェーンエレベータ(10)の両側のチェーンの間にバスケット(24)を押し出すためのプッシャ―(30)が設置されており、該プッシャ―アーム(31)によって、空のバスケット(24)を押し出し寸送り無端チェーンコンベヤに乗せることができる。
図5は、浚渫物を移送して帰って来た空のバスケット(24)を、空バスケット回収無端コンベヤ(23)上にストックされている状態から無端チェーンエレベータ(10)に供給する機構を示す正面図(A)と側面図(B)である。空バスケット回収無端コンベヤ(23)上にストックされている空のバスケット(24)は、空バスケット回収無端コンベヤ(23)上を取手(26)との間で滑りながら、先頭のバスケットが当て止め(32)に当たった状態で留まっている。留まっている空のバスケット(24)を下から無端チェーンエレベータ(10)に取り付けられているアーム(29)で掬い上げながら上昇して、礫寸送り無端チェーンコンベヤ(11)、砂寸送り無端チェーンコンベヤ(12)、土寸送り無端チェーンコンベヤ(13)の位置まで上昇させる。
図6は、浚渫物を浚渫船(50)の船上に設置された浚渫装置(1)から浚渫物分級装置を経て浚渫物移送装置(2)へ搬送している本願発明の浚渫物の分級移送装置の概要を示した透視図であり、図2で示されているものと概要に差異はないが、図6は、特に空のバスケット(24)が帰ってきて再び土砂が装填されるバスケット(24)の動作プロセスだけを取り出したものである。この図6では、図面の構成上無端チェーンエレベータ(10)と礫スクリューフィーダ(33)、砂スクリューフィーダ(34)、土スクリューフィーダ(35)のそれぞれから装填されたバスケット(24)が、礫寸送り無端チェーンコンベヤ(11)、砂寸送り無端チェーンコンベヤ(12)、土寸送り無端チェーンコンベヤ(13)のコンベヤ上にそれぞれ異なった数が存在しているが、それは制御上全く問題ない。説明を簡単にするために図8の説明で述べる。
図7は、礫、砂、土のそれぞれが装填されているホッパ(17)(18)(19)から空のバスケット(24)にスクリューフィーダ(33)(34)(35)によって浚渫物を装填するときの概要の正面図(A)と側面図(B)である。例として砂の場合で説明する。ホッパには上限レベル計(36)と下限レベル計(37)が取り付けられており、全く空の状態から段々とレベルが上昇するにつれて下限レベル計(37)がON、そして上限レベル計(36)がONとなる。砂ホッパ(18)の下には砂スクリューフィーダ(34)が取り付けられて駆動機(38)によってスクリュー(39)が回転することで砂ホッパ(18)内の砂を空のバスケット(24)に入れることが可能である。当然バスケット(24)には容量に限界があるので駆動機(38)の運転時間は予め決められている。またバスケット(24)停止位置は砂寸送り無端コンベヤ(12)のサーボモータの位置制御機能によって正確に砂スクリューフィーダ(12)の真下に止められている。
図8は、礫ホッパ(17)、砂ホッパ(18)、土ホッパ(19)に、それぞれ取り付けられた上限レベル計(36)、下限レベル計(37)、の動作によって、寸送り無端コンベヤ(11)(12)(13)から集合無端チェーンコンベヤ(20)に、バスケット(24)の供給する数を制御する概念を示した図である。上下限のレベル計の動作とバスケット(24)の供給能力の関係を示した表1を参照して全体の動作の関係を説明する。
ダム貯水湖(7)は、川の上流から特に豪雨の時に沢山の土砂が流れ込んで湖底に堆積しダムの機能を大幅に低下させている。この流れ込む土砂はダム堤防(6)に近くなるほど流れの速度が緩やかになり、細かなシルトや粘土質のものが多くなる。逆に山手に近いほど粒の大きな礫や砂が多くなる。つまり浚渫する場所によってその礫、砂、土、の土質区分の粒度分布が変化するので、浚渫装置(1)の移動に伴い、礫ホッパ(17)、砂ホッパ(18)、土ホッパ(19)の浚渫物のレベルがそれぞれ上下して変化することになる。したがって、その変化に追従した礫、砂、土を装填したバスケット(24)の搬出が必要になってくる。
Figure 0005968845
例えば、礫ホッパ(17)の上限レベル計(36)がONした時の動作を表1を参考に説明する。前提として礫スクリューフィーダ(33)、砂スクリューフィーダ(34)、土スクリューフィーダ(35)の供給能力は全て同じであり、礫寸送り無端チェーンコンベヤ(11)、砂寸送り無端チェーンコンベヤ(12)、土寸送り無端チェーンコンベヤ(13)の集合無端チェーンコンベヤ(20)への供給能力(速度)も同じにする。
まず、表1における時間軸1は、礫ホッパ(17)に何も入っていない状態で、礫寸送り無端チェーンコンベヤ(11)、砂寸送り無端チェーンコンベヤ(12)、土寸送り無端チェーンコンベヤ(13)の集合無端チェーンコンベヤ(20)への供給能力は全て同じ5個を表している。3台の合計供給数は15台である。この15台の意味は集合無端チェーンコンベヤ(20)上の15台区切りで、礫、砂、土、のバスケット(24)の台数の比率(割合)を変化させることでホッパのレベルの変化に追従させる。必ずしも15台である必要は無く12台、18台、21台でも良い。但し、この区切りの台数が少なければ、ホッパのレベル計のON/OFFの変化にバスケット(24)の供給数の変更の追従する速さが早くなり、区切りの台数が多くなるほどその速さが遅くなる。これは機械的なホッパの大きさやレベル計の取り付け位置に関係してくるので総合的な調整が必要となる。今回は仮に説明の為に15台と決めた。時間軸2から時間軸3に移ると下限レベル計(37)がONして土砂が入って来たことを示している。通常は時間軸3から時間軸6の間レベル計の状態で安定的に運転することとなる。時間軸6から時間軸7に移ると礫ホッパ(17)が一杯になり礫ホッパ(17)からバスケット(24)への投入量と粗目分級機(15)から礫ホッパ(17)への投入量のバランスが崩れて礫ホッパ(17)に礫が積み上がっていることを意味している。従ってバスケット(24)の礫の供給数を増やす必要が生じている。そこで礫寸送り無端チェーンコンベヤ(11)から集合無端チェーンコンベヤ(20)への礫のバスケット(24)の供給数を5個から6個に増やすように制御する。無端バケットエレベータ(9)からの浚渫物の総量は変らないので、礫が増えたら砂又は土が減っていることになり、どちらかの供給数を少なくする必要がある。礫が多くなった場合はその次の粒度の砂も相対的に多くなっていると考えるのが常識的なので、砂を減らすのではなく、土の供給数を減らすのが妥当である。従って土の供給数を5個から4個に減らし、礫が6個、砂が5個、土が4個、合計は15個で変更なし、となる。
時間軸7→8→9→10、のように礫ホッパ(17)の上限レベル計(36)がOFFしなければ礫寸送り無端チェーンコンベヤ(11)から集合無端チェーンコンベヤ(20)への礫のバスケット(24)の供給数をどんどん一定時間毎に増加させていく。どこかで、礫ホッパ(17)の上限レベル計(36)は、OFFし時間軸10→11→12→13→14、のように安定した運転に戻っていくことになる。もし時間軸8、9、のように礫ホッパ(17)の上限レベル計(36)がONしている状態で、さらに砂ホッパ(18)、又は、土ホッパ(19)の上限レベル計がONして上限レベルが二つ以上ONの状態が発生した場合は、それは浚渫装置(1)と浚渫物移送装置(2)の処理能力のバランスが悪いわけで、どちらかの能力を上げるか下げるかする必要があるが、この場合は浚渫装置(1)の能力を下げることの方がホッパの土砂のレベルに早く反映できることになる。下限レベル計(37)がOFFになった時は、ホッパ内の土砂が少なくなっていることを意味している。これは空の状態に近づいていることなので、バスケット(24)の供給数を少なくしていくことになるが、止めることはせずに最低限度の供給数は確保して運転を継続する。ダム貯水湖浚渫物で礫、砂、土のいずれかが全く発生しないということは非常に稀である。
図9は、浚渫物移送装置(2)の内部を礫、砂、土のそれぞれのバスケット(24)が列を成してコンベヤ上を移送されている途中において、移送しているバスケット(24)の中から必要なバスケット(24)だけを取り出して別のルートに分岐する分岐装置(4)の概観を示した図である。ダム貯水湖の湖上に浮かんだ浚渫装置(1)は浚渫物移送ユニット(3)が連続的に多数接続された浚渫物移送装置(2)と連携して浚渫システムを構成している。この浚渫物移送装置(2)の詳細については、本出願人の発明である「浚渫物の移送装置」(特願2013−154847)において詳しく説明している。
図10は、分岐装置(4)の内部の詳細を正面図(A)、上面図(B)として示した図である。礫、砂、土が入ったバスケット(24)が順次浚渫物移送ユニット(3)から送られてくる中から必要なバスケット(24)だけをピックアップして別のルートに移送して行くための装置である。同時に帰ってくる空のバスケット(24)を浚渫装置(1)に移送することも可能である。礫、砂、土などの浚渫物が装填されたバスケット(24)が流れてくる中から必要なバスケット(24)をピックアップするために、パワーシリンダー(40)は門型アーム(43)を介して取り付けられている掬上アーム(42)でバスケット(24)を掬い上げ、上側にある別のルートに移す。そして別のルートに移されたバスケット(24)は、両側の回転速度の違うコンベヤに乗り大きく方向を変えながら別の浚渫物移送ユニット(3)に移行する。掬い上げられなかったバスケット(24)はそのまま通過して本線を移動して行く。また下段には浚渫物投棄装置(5)において浚渫物を処理した後、空のバスケット(24)が同じルートを通って戻ってくる。分岐装置(4)の中では同様に方向を変えながら空のバスケット(24)はストッパー(41)に当て止めの状態で列を成して係留され、本線の空きスペースが見つかるまで待機している。待機している間はバスケット(24)の取手(26)とコンベヤ間で滑っているが、これは空の容器なので重量も軽く特に問題は無い。帰ってくる本線の空きスペースが見つかるとストッパー(41)を動作させて一個の空のバスケットを本線に投入する。この一連の動作を繰り返すことでバスケット(24)の分岐が実現できる。移動している礫、砂、土のバスケット(24)の目的のものをピックアップするための判別方法は各種あるので、ここでは説明を割愛するが、一例として例えば全てのバスケット(24)にTAGを取り付けて浚渫物を装填するタイミングでTAGに情報を書き込み、掬上アーム(42)の手前でTAGと通信により情報交換をすることで判別する方法、または同様に掬上アームの手前で装填されている浚渫物をカメラによる画像認識で内容物を判断する方法など、礫、砂、土の3種類の判別は技術的なハードルは高くない。また空きスペースの有無の検出についても両サイドにあるコンベヤの取り付けられている突起(44)をタイミングにして光電センサでバスケット(24)の有無を検出することは容易に可能である。なお浚渫物投棄装置(5)についてはバスケット(24)を上下反転させるだけの簡単な装置なので説明は割愛する。
図11は、本発明の浚渫物の分級移送装置がダム貯水湖(7)上に設置された時の、ダム堤防(6)、ダム貯水湖(7)の断面を示した図である。ダム貯水湖(7)の湖底には上流からの土砂が堆積している。上流からダム堤防(6)に近づくほどに粒度が小さくなり土(シルト、粘土)が多くなる。浚渫物は浚渫装置(1)で汲み上げて分級機で分級し、浚渫物移送装置(2)で目的場所まで移送する。また、浚渫物移送装置(2)の移送途中に分岐装置(4)を設置し必要なバスケット(24)を分岐して別ルートに乗せ、ダム堤防(6)の放水路(46)上の近傍に設置されている浚渫物投棄装置(5)によりバスケット(24)の中の浚渫物を投棄する。この投棄によりダムの放水時に放水路(46)からの放水と一緒に浚渫物が下流にフラッシング(47)され、下流の河川の堤防の崩壊を防止する一助となる。
1 浚渫装置
2 浚渫物移送装置
3 浚渫物移送ユニット
4 分岐装置
5 浚渫物投棄装置
6 ダム堤防
7 ダム貯水湖
8 浚渫物処理装置
9 無端バケットエレベータ
10 無端チェーンエレベータ
11 礫寸送り無端チェーンコンベヤ
12 砂寸送り無端チェーンコンベヤ
13 土寸送り無端チェーンコンベヤ
14 受け取りホッパ
15 粗目分級機
16 細目分級機
17 礫ホッパ
18 砂ホッパ
19 土ホッパ
20 集合無端チェーンコンベヤ
21 送り出しチェーンコンベヤ
22 浚渫物移送装置入口
23 空バスケット回収無端コンベヤ
24 バスケット
25 バスケット容器
26 取手
27 ガード
28 支持ガイド
29 アーム
30 プッシャ―
31 プッシャ―アーム
32 当て止め
33 礫スクリューフィーダ
34 砂スクリューフィーダ
35 土スクリューフィーダ
36 上限レベル計
37 下限レベル計
38 駆動機
39 スクリュー
40 パワーシリンダー
41 ストッパー
42 掬上アーム
43 門型アーム
44 突起
45 湖底浚渫土砂
46 放水路
47 フラッシング
48 ウォッシュロード
49 浚渫物移送機構
50 浚渫船

Claims (3)

  1. 浚渫土砂を汲み上げる無端バケットエレベータと、汲み上げられた浚渫土砂を分級する分級装置と、分級された浚渫土砂をホッパを介してそれぞれバスケットに入れ、分級された浚渫土砂が入ったバスケットを、各バスケットが不規則に混在する状態のまま一定間隔でかつ同一経路で移送する集合無端チェーンコンベヤと、集合無端チェーンコンベヤにより移送されたバスケットを浚渫物移送装置に移送する送り出しチェーンコンベヤと、浚渫物移送装置から移送される空バスケットを分級装置に供給する空バスケット回収無端コンベヤとが、浚渫船上に一体的に設けられていることを特徴とする浚渫物の分級移送装置。
  2. 分級装置の下方にバスケットを設けて、分級された浚渫物を同一経路の集合無端チェーンコンベヤに移送するに際し、分級された浚渫物の量比に対応して、分級された浚渫物が装填されたそれぞれのバスケットの台数の比率で移送されることを特徴とする請求項1に記載の浚渫物の分級移送装置。
  3. ホッパの下方に設けられる無端チェーンコンベヤが寸送り移動であることを特徴とする請求項1又は2に記載の浚渫物の分級移送装置。
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