JP5967977B2 - 再熱ボイラ、舶用推進プラント、船舶、舶用推進プラントの制御方法 - Google Patents

再熱ボイラ、舶用推進プラント、船舶、舶用推進プラントの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、蒸気タービン船に備えられた再熱ボイラ、舶用推進プラント、船舶、舶用推進プラントの制御方法に関するものである。
LNGC(Liquefied Natural Gas Carrier)として、蒸気タービンによる推進プラントを備えた蒸気タービン船が多用されている。このような蒸気タービン船では、蒸気タービンに送り込む蒸気を生成するボイラとして、過熱器を備え、さらに、ボイラの燃焼ガス後流側に再熱炉と再熱器とを備えた再熱ボイラが使用されている(特許文献1)。
図4に示すように、従来の再熱ボイラ100は、バーナ101と火炉102と過熱器(Super Heater:SH)104と蒸発管群105とからなる主ボイラ106と、蒸発管群105の後流側に再熱バーナ107を備えた再熱炉108と、排気ガス出口側に設けた再熱器109とからなる。
バーナ101の燃焼で発生した燃焼ガスは、火炉102から過熱器104及び蒸発管群105を流れ、再熱バーナ107の燃焼ガスと再熱炉108にて混合し、再熱器109と熱交換を行いながら流れ、節炭器110を経てガス出口111から流出することで、効率的に運転を行うようにしていた。
ここで、蒸気タービンを経た蒸気は、復水器で復水され、さらに給水ポンプで加圧される。加圧された水は、節炭器110において燃焼ガスと熱交換して加熱され、蒸気ドラム112に送り込まれる。そして、この加圧された水は、蒸気ドラム112と水ドラム113との間に設けられた蒸発管群105によって飽和蒸気となる。また、過熱器104において、再熱ボイラ100内の燃焼ガスと熱交換され、過熱蒸気として蒸気タービンへと送り込まれる。
また、蒸気タービンとして、高圧タービン、中圧タービン、低圧タービン、後進タービンを備える場合、再熱器109では、再熱ボイラ100の燃焼ガスと熱交換する媒体として、主ボイラからの蒸気によって回転駆動した高圧タービンを経た後の蒸気を用いる。
特開2009−97802号公報
再熱器109において、高圧タービンを経た蒸気を媒体として再熱ボイラ20の燃焼ガスと熱交換する。これに対し、図5に示すように、後進時には、後進タービンを用いているため、高圧タービンからは再熱器109に蒸気が供給されない。
すると、再熱器109において熱交換による燃焼ガスの温度低下が行われず、再熱器109の出口における燃焼ガス温度が高くなる。
また、図5に示すように、停船中に、積載しているLNGのボイルオフガスを処理する場合も、高圧タービンからの蒸気は再熱器109に供給されない。
この場合も、再熱器109において熱交換による燃焼ガスの温度低下が行われず、再熱器109の出口における燃焼ガス温度Tが高くなる。
これらの結果、再熱器109、節炭器110のケーシングやその後流側の排気ダクトが、例えば450℃以上の高温となることがあり、通常この程度の温度以上の高温域で使用するためには、再熱器109、節炭器110のケーシングや排気ダクトを、高温ガスに耐えうる合金鋼により形成することもできるが、これでは高コスト化に繋がる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、再熱器、節炭器を通過する燃焼ガスの温度を低下させ、コストを抑制することのできる再熱ボイラ、舶用推進プラント、船舶、舶用推進プラントの制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の再熱ボイラは、バーナの燃焼で発生した燃焼ガスが、火炉から過熱器、蒸発管群を通過して流れるように構成した主ボイラと、前記蒸発管群の後流側の再熱炉に再熱バーナを備え、該再熱炉の上部側に再熱器とを有する再熱ボイラであって、前記再熱器に蒸気が送り込まれず、前記再熱器の出口側における燃焼ガス温度が、予め定めた設定値を超えるときには、外部から空気を前記燃焼ガス中に混入させる空気混入手段を備えたことを特徴とする。
このような再熱ボイラによれば、再熱器の出口側における燃焼ガス温度が、予め定めた設定値を超えるときには、空気混入手段により外部から空気を燃焼ガス中に混入させることによって、再熱器の出口側における燃焼ガス温度を低下させることができる。これにより、再熱器・節炭器を形成する材料を高い耐熱性を有した高価な合金鋼に代えることなく、再熱器・節炭器が熱影響により破損するのを防ぐことができる。
また、本発明の再熱ボイラは、空気混入手段として、再熱バーナから燃焼用空気を燃焼ガス中に供給することを特徴とすることもできる。
これにより、既存の再熱バーナを利用することができ、燃焼ガス中に空気を供給するために新たな部材、機構を備える必要がなく、低コストで済む。
本発明の再熱ボイラは、バーナの燃焼で発生した燃焼ガスが、火炉から過熱器、蒸発管群を通過して流れるように構成した主ボイラと、前記蒸発管群の後流側の再熱炉に再熱バーナを備え、該再熱炉の上部側に再熱器とを有する再熱ボイラであって、前記再熱バーナは、前記再熱器の出口側における燃焼ガス温度が、予め定めた設定値を超えるときには、外部から燃焼用空気を前記燃焼ガス中に混入させることを特徴とする。
本発明の舶用推進プラントは、主ボイラからの蒸気によって回転させられる高圧タービンおよび、後進タービンと、該高圧タービンからの排気蒸気を加熱する再熱器と、該再熱器によって加熱された蒸気によって回転させられる低圧側タービンと、前記高圧タービン、前記低圧側タービン、前記後進タービンのいずれかの回転動力によって駆動させられる推進器と、上記いずれかに記載の再熱ボイラと、前記再熱ボイラの前記空気混入手段または前記再熱バーナにおける前記燃焼ガス中への前記空気または前記燃焼用空気の供給量を制御する制御部と、を備えていることを特徴とする。
このような再熱式の蒸気タービンを有する舶用推進プラントにおいて、再熱ボイラの空気混入手段における燃焼ガス中への空気の供給量を制御する制御部を備えることで、再熱器の出口側における燃焼ガス温度を低下させることができる。これにより、再熱器を形成する材料を高い耐熱性を有した高価な合金鋼に代えることなく、再熱器が熱影響により破損するのを防ぐことができる。
また、後進タービンで推進器を駆動しているときに、制御部は、再熱ボイラの空気混入手段または再熱バーナにおいて燃焼ガス中に空気または燃焼用空気を供給するよう制御してもよい。
このような舶用推進プラントでは、後進タービンで推進機を駆動しているときに、高圧タービンからの蒸気が再熱器に流れず、再熱器の出口側における燃焼ガス温度が、予め定めた設定値を超えるときには、制御部は、再熱ボイラの空気混入手段において燃焼ガス中に空気を供給するよう制御することができる。
また、主ボイラで、舶用推進プラントを備えた船舶に搭載された燃料のガス化成分を燃焼させるときに、制御部は、再熱ボイラの空気混入手段または前記再熱バーナにおいて燃焼ガス中に空気または燃焼用空気を供給するよう制御してもよい。
このような舶用推進プラントでは、船舶が停船しているときなどに、搭載貨物から発生する気化ガスを燃焼させるとき、高圧タービンからの蒸気が再熱器に流れず、再熱器の出口側における燃焼ガス温度が、予め定めた設定値を超えるときには、空気混入手段により外部から空気を燃焼ガス中に混入させることによって、再熱器の出口側における燃焼ガス温度を低下させることができる。
本発明は、上記したような舶用推進プラントを備えていることを特徴とする船舶とすることもできる。
本発明は、再熱ボイラの制御方法であって、燃焼ガスを火炉から過熱器、蒸発管群に流す工程と、前記蒸発管群を通過した燃焼ガスを再熱バーナによって加熱して再熱器に流す工程と、を備えた再熱ボイラの制御方法であって、前記再熱器に蒸気が送り込まれず、前記再熱器の出口側における燃焼ガス温度が、予め定めた設定値を超えるときには、外部から空気を前記燃焼ガス中に混入させることを特徴とする。
また、本発明は、上記したような舶用推進プラントの制御方法であって、主ボイラからの蒸気によって高圧タービンおよび後進タービンを回転させる工程と、前記高圧タービンからの排気蒸気を再熱器により加熱する工程と、該再熱器によって加熱された蒸気によって低圧側タービンを回転させる工程と、前記高圧タービン、前記低圧側タービン、前記後進タービンのいずれかの回転動力を出力する工程と、を備え、前記舶用推進プラントが前記後進タービンで推を駆動し、前記再熱器に蒸気が送り込まれないとき、前記舶用推進プラントを備えた船舶に搭載された燃料のガス化成分を燃焼させ、前記再熱器に蒸気が送り込まれないとき、前記再熱器に蒸気が送り込まれず前記再熱器の出口側における燃焼ガス温度が予め定めた規定上限値を超えたとき、の少なくとも一つを満たすことを認識したとき、前記燃焼ガス中に前記空気を供給することを特徴とする。
舶用推進プラントが後進タービンで推進を駆動しているとき、舶用推進プラントを備えた船舶に搭載貨物から発生する気化ガスを燃焼させるときには、いずれも、高圧タービンからの蒸気が再熱器に流れないため、燃焼ガスの温度が高くなる。そこで、このような運転モードであることを制御部で認識した場合、再熱ボイラの空気混入手段において燃焼ガス中に空気を供給することで、燃焼ガスの温度を低下させることができる。
また、再熱器の出口側における燃焼ガスの温度が予め定めた規定値を超えたことを制御部で認識した場合にも、再熱ボイラの空気混入手段において燃焼ガス中に空気を供給することで、燃焼ガスの温度を低下させることができる。
上記した舶用推進プラントの制御方法は、前記再熱器の出口側における前記燃焼ガスの温度が予め定めた規定下限値を下回ったことを認識したとき、前記燃焼ガス中への前記空気の供給を停止するのが好ましい。
燃焼ガスの温度が低すぎると、燃焼ガス中において、燃料に含まれる硫黄等の成分の濃度が高まる。そこで、燃焼ガスの温度が規定下限値を下回った場合に、燃焼ガス中への空気の供給を停止することで、燃焼ガスの温度が過度に下がるのを防止することができる。
本発明は、再熱ボイラの制御方法であって、燃焼ガスを火炉から過熱器、蒸発管群に流す工程と、前記蒸発管群を通過した燃焼ガスを再熱バーナによって加熱して再熱器に流す工程と、を備えた再熱ボイラの制御方法であって、前記再熱バーナは、前記再熱器の出口側における燃焼ガス温度が、予め定めた設定値を超えるときには、外部から空気を前記燃焼ガス中に混入させることを特徴とする。
再熱器の出口側における燃焼ガス温度が、予め定めた設定値を超えるときには、空気混入手段により外部から空気を燃焼ガス中に混入させることによって、再熱器の出口側における燃焼ガス温度を低下させることができる。これにより、再熱器を形成する材料を高い耐熱性を有した高価な合金鋼に代えることなく、低コストで、再熱器が熱影響により破損するのを防ぐことができる。
本発明にかかる舶用推進プラントの概略構成図である。 再熱ボイラの構成を示す図である。 後進モード、ボイルオフガス処理モードにおける再熱ボイラの構成を示す図である。 従来の再熱ボイラの構成を示す図である。 後進モード、ボイルオフガス処理モードにおける再熱ボイラの構成を示す図である。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施形態にかかる舶用推進プラントの概略が示されている。
舶用推進プラント1は、例えばLNGC等の船舶の推進用に用いられる。この舶用推進プラント1は、主機とされる蒸気タービン3と、減速機(駆動伝達手段)5と、プロペラ(推進器)7とを主として備えている。
蒸気タービン3は、舶用推進プラント1の主動力機として用いられ、高圧タービン10と、中圧タービン(低圧側タービン)11と、低圧タービン(低圧側タービン)12と、後進タービン13と、再熱ボイラ20とを備えている。したがって、蒸気タービン3は、再熱3圧式の蒸気タービンとされている。
高圧タービン10には、主ボイラ26からの主蒸気(Main Steam)が供給され、これにより高圧タービン10が回転駆動される。ここで、主蒸気の蒸気条件としては、10MPa×560℃程度とされる。
再熱ボイラ20は、高圧タービン10と中圧タービン11との間に配置され、高圧タービン10から排気された蒸気を加熱する。再熱ボイラ20にて加熱された蒸気は、中圧タービン11へと供給される。
中圧タービン11には、再熱ボイラ20にて加熱された再熱蒸気が供給され、これにより中圧タービン11は回転駆動される。中圧タービン11と高圧タービン10とは共通の第1軸17に設けられている。中圧タービン11の機能としては、低圧タービン12の一部と考えてよいが、配置上の制限と減速機に伝える負荷分担を平等にする目的で低圧タービン12側ではなく、高圧タービン10と同軸上に配備してある。
低圧タービン12には、中圧タービン11から排気された蒸気が供給され、これにより低圧タービン12が回転駆動される。低圧タービン12から排気された蒸気は、メインコンデンサ(M/C)へと送られ、凝縮させられる。
後進タービン13は、船舶が後進する際に用いられ、主ボイラ26からの蒸気が直接供給されるようになっている。後進タービン13と低圧タービン12とは共通の第2軸18に設けられている。
図2に示すように、再熱ボイラ20は、バーナ21と火炉22と過熱器(Super Heater:SH)24と蒸発管群25とからなる主ボイラ26と、蒸発管群25の後流側に再熱バーナ(空気混入手段)27を備えた再熱炉28と、排気ガス出口側に設けた再熱器29とからなる。
バーナ21の燃焼で発生した燃焼ガスは、火炉22から過熱器24及び蒸発管群25を流れ、再熱バーナ27の燃焼ガスと再熱炉28にて混合し、再熱器29、節炭器30を経てガス出口31から流出する。
ここで、蒸気タービン3(図1)を経た蒸気は、復水器で復水され、さらに給水ポンプで加圧される。加圧された水は、節炭器30において燃焼ガスと熱交換して蒸気となり、蒸気ドラム32に送り込まれる。そして、この蒸気は、蒸気ドラム32と水ドラム33との間に設けられた蒸発管群25、および過熱器24において、再熱ボイラ20内の燃焼ガスと熱交換され、過熱蒸気として蒸気タービン3(図1)へと送り込まれる。
上記のような舶用推進プラント1においては、その運転モードに応じて、再熱ボイラ20内の再熱バーナ27を燃焼させず、再熱バーナ27から空気(燃焼用空気)を供給することで、後流の再熱器29、節炭器30に送り出される燃焼ガスの温度を低下させることができる。
これには、舶用推進プラント1の制御部80が、舶用推進プラント1における運転モード、再熱器29の出口付近に設けられた温度センサ81において検出した再熱器29の出口における燃焼ガス温度T等を検出し、その検出結果に基づいて、予め設定されたコンピュータプログラムにより、再熱バーナ27からの空気の供給のON/OFFを、自動的に制御する。
(通常運行モード)
図2に示すように、船舶が通常運行する通常運行モードでは、再熱バーナ27を燃焼させる。
すなわち、バーナ21の燃焼で発生した燃焼ガスは、火炉22から過熱器24及び蒸発管群25において、過熱器24及び蒸発管群25の管路内を流れる水(蒸気)と熱交換することで、過熱蒸気を生成する。
蒸発管群25を経た燃焼ガスは、再熱バーナ27の燃焼ガスと再熱炉28にて混合し、燃焼ガス温度が例えば700℃とされた状態で再熱器29へと送られる。
再熱器29では、高圧タービン10から送り込まれた蒸気と燃焼ガスとの熱交換を行うことで、再熱器29の出口における燃焼ガス温度Tが例えば450℃に低下する。
そして、節炭器30では、蒸気タービン3を構成する高圧タービン10、中圧タービン11、低圧タービン12、後進タービン13から給水ポンプによって送り込まれた水を燃焼ガスと熱交換させる。これにより、節炭器30の出口における燃焼ガス温度は、例えば165℃に低下する。
(後進モード)
図3に示すように、船舶が、港湾内等で後進するときには、舶用推進プラント1の制御部80では、主ボイラ26で発生する主蒸気は、後進タービン13に送り込まれ、後進タービン13で発生する軸力により、プロペラ7が駆動される。
制御部80では、舶用推進プラント1が後進モードにあることを、例えば、舶用推進プラント1の操作盤の設定情報から認識する。すると、図3に示すように、制御部80では、後進モードであるときには、再熱バーナ27の燃焼を停止するとともに、この再熱バーナ27から、空気(燃焼用空気)を供給する。これにより、再熱炉28内における燃焼ガスの温度が、例えば450℃に低下し、後流の再熱器29、節炭器30に送り出される。
この燃焼ガスは、再熱器29には高圧タービン10から蒸気は送り込まれないため、再熱器29をそのまま通過し、節炭器30において、給水ポンプから送り込まれた水と熱交換することで、例えば165℃に温度が低下する。
(ボイルオフガス処理モード)
LNG運搬船においては、積載しているLNGが自然に気化しボイルオフガスが貯蔵タンク内に溜まる。ボイルオフガス処理モードでは、このボイルオフガスを処理するため、主ボイラ26および再熱ボイラ20で燃料として燃焼させる。
制御部80では、舶用推進プラント1がボイルオフガス処理モードにあることを、例えば、舶用推進プラント1の操作盤の設定情報から認識することができる。また制御部80では、蒸気タービン3が停止しており、かつ、主ボイラ26の負荷が上昇することをモニタリング情報から認識することでも、舶用推進プラント1がボイルオフガス処理モードにあることを認識できる。
制御部80では、舶用推進プラント1がボイルオフガス処理モードにあることを認識したときには、図3に示したように、再熱バーナ27の燃焼を停止するとともに、この再熱バーナ27から、空気(燃焼用空気)を供給する。これにより、再熱炉28内における燃焼ガスの温度が低下し、後流の再熱器29、節炭器30に送り出される。
この燃焼ガスは、再熱器29には高圧タービン10から蒸気は送り込まれないため、再熱器29をそのまま通過し、節炭器30において、給水ポンプから送り込まれた水と熱交換することで低下する。
上記後進モードやボイルオフ処理モードでは、制御部80において、舶用推進プラント1が後進モードやボイルオフガス処理モードにあることを認識したのみで、再熱バーナ27から空気を供給するのではなく、上記条件の認識に加え、例えば、再熱器29の出口における燃焼ガス温度T、過熱器24の出口における蒸気圧、高圧タービン10に供給する蒸気流量等をモニタリングし、それらのモニタリング値が予め定めた範囲から逸脱した場合に、再熱バーナ27から空気を供給するようにしても良い。ここで、燃焼ガス温度Tを計測する方法としては、例えば、再熱器29の出口配管内部に熱電対等を挿入して燃焼ガスの温度を計測することができる。
具体的には、再熱器29の出口における燃焼ガス温度が、再熱器29を形成する材質に応じて設定された規定上限値を越えた場合、過熱器24の出口における蒸気圧が規定上限値よりも高い場合、高圧タービン10に供給する蒸気流量が規定下限値よりも低い場合等である。再熱器29を形成する材質としては、炭素鋼が用いられ、許容できる上限値としては約470℃〜500℃程度である。これらの場合、高温の燃焼ガスによって、再熱器29が損傷する可能性があるので、前記の燃焼ガス温度、蒸気圧、蒸気流量のいずれかをセンサで検出して制御部80でモニタリングし、設定しきい値に到達した時点で、再熱バーナ27から空気を供給して燃焼ガス温度を低下させることで、再熱器29の損傷を防ぐことができる。
また、再熱器29の出口における燃焼ガス温度が、予め設定された規定下限値を下回った場合、節炭器30の出口における燃焼ガス温度が、予め設定された規定下限値を下回った場合、過熱器24の出口における蒸気圧が規定下限値よりも低くなった場合、高圧タービン10に供給する蒸気流量が規定上限値よりも高くなった場合等には、燃焼ガスの温度が低すぎて、燃焼ガス中の硫黄成分が増え、節炭器30等を腐食させる恐れがある。そこで、前記の燃焼ガス温度、蒸気圧、蒸気流量のいずれかをセンサで検出して制御部80でモニタリングし、設定しきい値に到達した時点で、再熱バーナ27からの空気の供給を停止するのが好ましい。
再熱バーナ27から再熱炉28内に供給する空気の量(流量)は、例えば、再熱バーナ27の出口に設けられたダンパ(図示無し)ベーンの開度や、再熱バーナ27の吸気側に設けられたダンパの開度等を制御部80で制御することによって調整することができる。
上述したような構成によれば、舶用推進プラント1の制御部80が、舶用推進プラント1における運転モードが後進モードまたはボイルオフガス処理モードにあるとき、再熱器29の出口における燃焼ガス温度が規定上限値よりも高いとき、の少なくとも一つを認識したときには、再熱バーナ27から燃焼ガス中に空気を供給し、燃焼ガス温度を低下させるようにした。これにより、再熱器29が損傷するのを防ぐことができる。これにより、再熱器29を形成する材料を高い耐熱性を有した高価な合金鋼に代えることなく、再熱器29が熱影響により破損するのを防ぐことができる。
しかも、燃焼ガス中に空気を供給するのに、従来より再熱ボイラ20に備えられている再熱バーナ27を用いることで、低コストで上記効果を得ることができる。
また、燃焼ガスの温度が低すぎると燃焼ガス中の硫黄成分が増え、節炭器30等を腐食させる恐れがあるので。そこで、前記の燃焼ガス温度、蒸気圧、蒸気流量のいずれかをセンサで検出して制御部80でモニタリングし、設定しきい値に到達した時点で、再熱バーナ27からの空気の供給を停止するのが好ましい。
なお、上記実施形態では、舶用推進プラント1の各部の構成を例示したが、これはあくまでも例示に過ぎず、各部の構成を適宜変更しても良い。
また、再熱炉28内への空気の供給を再熱バーナ27から燃焼用空気を供給することで行うようにしたが、再熱バーナ27以外に、燃焼ガス冷却用の空気取り入れ口を設けることも可能である。しかし、再熱バーナ27から燃焼用空気を供給して燃焼ガスを冷却するようにすれば、燃焼ガス冷却用の空気を供給するために新たな機構を設ける必要がないので、低コストで上記効果を得ることができる。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
1 舶用推進プラント
3 蒸気タービン
7 プロペラ(推進器)
10 高圧タービン
11 中圧タービン(低圧型タービン)
12 低圧タービン(低圧型タービン)
13 後進タービン
20 再熱ボイラ
21 バーナ
22 火炉
24 過熱器
25 蒸発管群
26 主ボイラ
27 再熱バーナ(空気混入手段)
28 再熱炉
29 再熱器
30 節炭器
32 蒸気ドラム
33 水ドラム
80 制御部
81 温度センサ

Claims (11)

  1. バーナの燃焼で発生した燃焼ガスが、火炉から過熱器、蒸発管群を通過して流れるように構成した主ボイラと、前記蒸発管群の後流側の再熱炉に再熱バーナを備え、該再熱炉の上部側に再熱器とを有する再熱ボイラであって、
    前記再熱器に蒸気が送り込まれず、前記再熱器の出口側における燃焼ガス温度が、予め定めた設定値を超えるときには、外部から空気を前記燃焼ガス中に混入させる空気混入手段を備えたことを特徴とする再熱ボイラ。
  2. 前記空気混入手段として、前記再熱バーナから燃焼用空気を前記燃焼ガス中に供給することを特徴とする請求項1に記載の再熱ボイラ。
  3. バーナの燃焼で発生した燃焼ガスが、火炉から過熱器、蒸発管群を通過して流れるように構成した主ボイラと、前記蒸発管群の後流側の再熱炉に再熱バーナを備え、該再熱炉の上部側に再熱器とを有する再熱ボイラであって、
    前記再熱バーナは、前記再熱器の出口側における燃焼ガス温度が、予め定めた設定値を超えるときには、外部から燃焼用空気を前記燃焼ガス中に混入させることを特徴とする再熱ボイラ。
  4. 主ボイラからの蒸気によって回転させられる高圧タービンおよび、後進タービンと、
    該高圧タービンからの排気蒸気を加熱する再熱器と、
    該再熱器によって加熱された蒸気によって回転させられる低圧側タービンと、
    前記高圧タービン、前記低圧側タービン、前記後進タービンのいずれかの回転動力によって駆動させられる推進器と、
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の再熱ボイラと、
    前記再熱ボイラの前記空気混入手段または前記再熱バーナにおける前記燃焼ガス中への前記空気または前記燃焼用空気の供給量を制御する制御部と、
    を備えていることを特徴とする舶用推進プラント。
  5. 前記後進タービンで前記推進器を駆動しているときに、前記制御部は、前記再熱ボイラの前記空気混入手段または前記再熱バーナにおいて前記燃焼ガス中に前記空気または前記燃焼用空気を供給するよう制御することを特徴とする請求項に記載の舶用推進プラント。
  6. 前記主ボイラで、前記舶用推進プラントを備えた船舶に搭載された燃料のガス化成分を燃焼させるときに、前記制御部は、前記再熱ボイラの前記空気混入手段または前記再熱バーナにおいて前記燃焼ガス中に前記空気または前記燃焼用空気を供給するよう制御することを特徴とする請求項に記載の舶用推進プラント。
  7. 請求項から請求項6のいずれか一項に記載された舶用推進プラントを備えていることを特徴とする船舶。
  8. 燃焼ガスを火炉から過熱器、蒸発管群に流す工程と、前記蒸発管群を通過した燃焼ガスを再熱バーナによって加熱して再熱器に流す工程と、を備えた再熱ボイラの制御方法であって、
    前記再熱器に蒸気が送り込まれず、前記再熱器の出口側における燃焼ガス温度が、予め定めた設定値を超えるときには、外部から空気を前記燃焼ガス中に混入させることを特徴とする再熱ボイラの制御方法。
  9. 主ボイラからの蒸気によって高圧タービンおよび後進タービンを回転させる工程と、前記高圧タービンからの排気蒸気を再熱器により加熱する工程と、該再熱器によって加熱された蒸気によって低圧側タービンを回転させる工程と、前記高圧タービン、前記低圧側タービン、前記後進タービンのいずれかの回転動力を出力する工程と、を備えた舶用推進プラントの制御方法であって、
    記舶用推進プラントが、前記後進タービンで推を駆動し、前記再熱器に蒸気が送り込まれないとき、前記舶用推進プラントを備えた船舶に搭載された燃料のガス化成分を燃焼させ、前記再熱器に蒸気が送り込まれないとき、前記再熱器に蒸気が送り込まれず前記再熱器の出口側における燃焼ガス温度が、予め定めた規定上限値を超えたとき、の少なくとも一つを満たすことを認識したとき、前記燃焼ガス中に空気を供給することを特徴とする舶用推進プラントの制御方法。
  10. 記再熱器の出口側における前記燃焼ガスの温度が予め定めた規定下限値を下回ったことを認識したとき、前記燃焼ガス中への前記空気の供給を停止することを特徴とする請求項に記載の舶用推進プラントの制御方法。
  11. 燃焼ガスを火炉から過熱器、蒸発管群に流す工程と、前記蒸発管群を通過した燃焼ガスを再熱バーナによって加熱して再熱器に流す工程と、を備えた再熱ボイラの制御方法であって、
    前記再熱バーナは、前記再熱器の出口側における燃焼ガス温度が、予め定めた設定値を超えるときには、外部から空気を前記燃焼ガス中に混入させることを特徴とする再熱ボイラの制御方法。
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