本明細書は、次のような遊技機に係る発明も開示している。
従来、遊技機の代表例として例えばパチンコ機がある。このパチンコ機は、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤を備えている。一般的には、この遊技盤は、正面視で略四角形状のベニヤ板と、このベニヤ板の前面側の略全面に貼り付けられる、パチンコ機の機種を表すデザインが施されたセルシートと、このセルシートが貼り付けられた状態のベニヤ板の当該セルシート面側に植設された複数本の釘と、同セルシート面側に配設された各種の入賞口などの遊技部品等とを備えている(文献1:特開2004−160258号公報(第5頁,第1図))。
また、前述した遊技盤のセルシート面上にそれと同程度の大きさの透明薄板を当接させた状態で、この透明薄板を介して遊技盤に釘を植設し、透明薄板の外周側面から当該透明薄板の内部に向けて光を入射させることで、透明薄板を全面発光させた遊技盤が要求されている。なお、遊技球は、遊技盤の前面側のガラス板と当該遊技盤の透明薄板との間を釘に衝突等しながら流下していくことになり、遊技球の流下の挙動に多様性を持たせている。
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来のパチンコ機では、センターフレームや入賞口など各種の遊技部品などが遊技盤に設けられるため、これらの遊技部品は透明薄板の所定箇所に貫通して設けられることになり、透明薄板の外周側面から当該透明薄板の内部に向けて光を入射させたとしても、これらの遊技部品により光の進入が妨げられる箇所が生じたりして、透明薄板に明暗ムラが生じ、透明薄板を一様に面発光させることができないという問題がある。
また、透明薄板の外周側面から当該透明薄板の内部に向けて入射させる光の強度(光量)を増加させたとしても、透明薄板の一様な面発光は困難であり、入射させる光の強度を増加させ過ぎると透明薄板が眩し過ぎるようになってしまうという別異の問題が生じてしまう。
次の(0)に記載の発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、遊技盤の透明薄板を一様に面発光させることができる遊技機を提供することを目的とする。
(0) 遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤を備えた遊技機において、
前記遊技盤は、
遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘が前面側に打ち付け固定可能な板状部材と、
前記板状部材の遊技領域を少なくとも覆うようにして当該板状部材の前面側に重ね合わされる光透過性の薄板部材と、
を備え、
前記薄板部材は、遊技領域の所定箇所に貫通孔を備え、
前記薄板部材の前記貫通孔の内壁に光を入射させる光入射手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(0)に記載の発明によれば、遊技盤は、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有している。この遊技盤は、遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘が前面側に打ち付け固定可能な板状部材と、この板状部材の遊技領域を少なくとも覆うようにして当該板状部材の前面側に重ね合わされる光透過性の薄板部材と、を備えている。薄板部材は、所定箇所に貫通孔を備えている。光入射手段は、薄板部材の貫通孔の内壁に光を入射させる。
したがって、薄板部材(例えば透明薄板)の貫通孔の内壁から光を入射させることができるので、薄板部材の外周側面からの光が届き難い、薄板部材での暗い箇所に、光を入射させることができ、薄板部材での明暗ムラを低減でき、薄板部材を一様に面発光させることができる。つまり、センターフレームや入賞口など各種の遊技部品などが遊技盤に設けられる遊技機では、これらの遊技部品が薄板部材の所定箇所に貫通して設けられ、薄板部材の外周側面から当該薄板部材の内部に向けて光を入射させたとしても、遊技盤に設けられた前記の遊技部品により光の進入が妨げられる箇所が生じたりするが、このような暗い箇所に光を供給し得る箇所に貫通孔を設け、その貫通孔の内壁から光を入射させることで、薄板部材での暗い箇所に光を入射させることができ、薄板部材での明暗ムラを低減でき、薄板部材を一様に面発光させることができる。
また、薄板部材の外周側面から当該薄板部材の内部に向けて入射させる光の強度(光量)を増加させる必要がないので、入射させる光の強度を増加させ過ぎることもないし、その増加させ過ぎることで薄板部材が眩し過ぎるようになるという別異の問題も生じない。
その結果、遊技盤の薄板部材(透明薄板)を一様に面発光させることができる遊技機を提供することができる。
(00) 遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤を備えた遊技機において、
前記遊技盤は、
遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘が前面側に打ち付け固定可能な光透過性の薄板部材と、
前記薄板部材の裏面側に設けられ、所定の画像を表示する画像表示手段と、
を備え、
前記薄板部材は、遊技領域の所定箇所に貫通孔を備え、
前記薄板部材の前記貫通孔の内壁に光を入射させる光入射手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(00)に記載の発明によれば、遊技盤は、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有している。この遊技盤は、遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘が前面側に打ち付け固定可能な光透過性の薄板部材と、この薄板部材の裏面側に設けられ、所定の画像を表示する画像表示手段とを備えている。薄板部材は、所定箇所に貫通孔を備えている。光入射手段は、薄板部材の貫通孔の内壁に光を入射させる。
したがって、薄板部材(例えば透明薄板)の貫通孔の内壁から光を入射させることができるので、薄板部材の外周側面からの光が届き難い、薄板部材での暗い箇所に、光を入射させることができ、薄板部材での明暗ムラを低減でき、薄板部材を一様に面発光させることができる。つまり、センターフレームや入賞口など各種の遊技部品などが遊技盤に設けられる遊技機では、これらの遊技部品が薄板部材の所定箇所に貫通して設けられ、薄板部材の外周側面から当該薄板部材の内部に向けて光を入射させたとしても、遊技盤に設けられた前記の遊技部品により光の進入が妨げられる箇所が生じたりするが、このような暗い箇所に光を供給し得る箇所に貫通孔を設け、その貫通孔の内壁から光を入射させることで、薄板部材での暗い箇所に光を入射させることができ、薄板部材での明暗ムラを低減でき、薄板部材を一様に面発光させることができる。
また、薄板部材の外周側面から当該薄板部材の内部に向けて入射させる光の強度(光量)を増加させる必要がないので、入射させる光の強度を増加させ過ぎることもないし、その増加させ過ぎることで薄板部材が眩し過ぎるようになるという別異の問題も生じない。
その結果、遊技盤の薄板部材(透明薄板)を一様に面発光させることができる遊技機を提供することができる。
(1) 遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤を備えた遊技機において、
前記遊技盤は、
遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘が前面側に打ち付け固定可能な板状部材と、
前記板状部材の遊技領域の少なくとも一部を覆うようにして当該板状部材の前面側に重ね合わされるものであって、遊技部品が取り付けられる取付切欠部を有する光透過性の薄板部材と、
を備え、
前記薄板部材の前記取付切欠部での遊技領域内に属する側面の所定箇所に、当該薄板部材の内部に向けて光を入射させる光入射手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(1)に記載の発明によれば、遊技盤は、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有している。遊技盤は、遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘が前面側に打ち付け固定可能な板状部材と、この板状部材の遊技領域の少なくとも一部を覆うようにして当該板状部材の前面側に重ね合わされるものであって、遊技部品が取り付けられる取付切欠部を有する光透過性の薄板部材と、を備えている。光入射手段は、薄板部材の取付切欠部での遊技領域内に属する側面の所定箇所に、当該薄板部材の内部に向けて光を入射させる。
したがって、薄板部材の取付切欠部での遊技領域内に属する側面の所定箇所から光を入射させることができるので、薄板部材の外周側面からの光が届き難い、薄板部材での暗い箇所に光を入射させることができ、薄板部材での明暗ムラを低減でき、薄板部材を一様に面発光させることができる。つまり、センターフレームや入賞口など各種の遊技部品などが遊技盤に設けられる遊技機では、これらの遊技部品が薄板部材の取付切欠部に設けられ、薄板部材の外周側面から当該薄板部材の内部に向けて光を入射させたとしても、遊技盤に設けられた前記の遊技部品により光の進入が妨げられる箇所が生じたりするが、このような暗い箇所に光を供給し得る箇所に、取付切欠部を設け、その取付切欠部での遊技領域内に属する側面の所定箇所から光を入射させることで、薄板部材での暗い箇所に光を入射させることができ、薄板部材での明暗ムラを低減でき、薄板部材を一様に面発光させることができる。
また、薄板部材の外周側面から当該薄板部材の内部に向けて入射させる光の強度(光量)を増加させる必要がないので、入射させる光の強度を増加させ過ぎることもないし、その増加させ過ぎることで薄板部材が眩し過ぎるようになるという別異の問題も生じない。
その結果、遊技盤の薄板部材(透明薄板)を一様に面発光させることができる遊技機を提供することができる。
(2) 遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤を備えた遊技機において、
前記遊技盤は、
遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘が前面側に打ち付け固定可能な板状部材と、
前記板状部材の遊技領域を少なくとも覆うようにして当該板状部材の前面側に重ね合わされる光透過性の薄板部材と、
を備え、
前記薄板部材は、当該薄板部材を前面視した状態で複数個に分割した各分割薄板部材から構成され、かつ、前記遊技盤の遊技領域に配設される遊技部品を取り付けるための取付孔を有するものであり、
前記分割薄板部材の側面の所定箇所であって、前記遊技部品と対向する箇所に、当該分割薄板部材の内部に向けて光を入射させる光入射手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(2)に記載の発明によれば、遊技盤は、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有している。遊技盤は、遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘が前面側に打ち付け固定可能な板状部材と、この板状部材の遊技領域を少なくとも覆うようにして当該板状部材の前面側に重ね合わされる光透過性の薄板部材と、を備えている。薄板部材は、当該薄板部材を前面視した状態で複数個に分割した各分割薄板部材から構成され、かつ、遊技盤の遊技領域に配設される遊技部品を取り付けるための取付孔を有するものとしている。光入射手段は、分割薄板部材の側面の所定箇所であって、遊技部品と対向する箇所に、当該分割薄板部材の内部に向けて光を入射させる。
したがって、分割薄板部材(例えば分割透明薄板)の側面の所定箇所であって遊技盤に配設される遊技部品と対向する箇所から光を入射させることができ、薄板部材の外周側面からの光が届き難い、薄板部材での暗い箇所に、光を入射させることができ、薄板部材での明暗ムラを低減でき、薄板部材を一様に面発光させることができる。つまり、センターフレームや入賞口など各種の遊技部品などが遊技盤に設けられる遊技機では、これらの遊技部品を分割薄板部材で囲うようにして設けられ、薄板部材の外周側面から当該薄板部材の内部に向けて光を入射させたとしても、遊技盤に設けられた前記の遊技部品により光の進入が妨げられる箇所が生じたりするが、このような暗い箇所に光を供給し得る箇所、つまり、分割薄板部材の側面の所定箇所であって遊技部品と対向する箇所から光を入射させることで、薄板部材での暗い箇所に光を入射させることができ、薄板部材での明暗ムラを低減でき、薄板部材を一様に面発光させることができる。
また、薄板部材の外周側面から当該薄板部材の内部に向けて入射させる光の強度(光量)を増加させる必要がないので、入射させる光の強度を増加させ過ぎることもないし、その増加させ過ぎることで薄板部材が眩し過ぎるようになるという別異の問題も生じない。
したがって、遊技盤の薄板部材を一様に面発光させることができる遊技機を提供することができる。
(3) 遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤を備えた遊技機において、
前記遊技盤は、
遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘が前面側に打ち付け固定可能な板状部材と、
前記板状部材の前面側で遊技領域の一部に前記遊技盤の盤面と面一に設けられる光透過性の部分薄板部材と、
を備え、
前記部分薄板部材の側面に光を入射させる光入射手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(3)に記載の発明によれば、遊技盤は、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有している。この遊技盤は、遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘が前面側に打ち付け固定可能な板状部材と、この板状部材の前面側で遊技領域の一部に前記遊技盤の盤面と面一に設けられる光透過性の部分薄板部材と、を備えている。光入射手段は、部分薄板部材の側面に光を入射させる。
したがって、遊技領域の一部に配設される部分薄板部材の側面から光を入射させることができ、部分薄板部材を一様に面発光させることができる。
(4) 前記(0)に記載の遊技機において、
前記光入射手段は、
前記薄板部材と面一となるように当該薄板部材の前記貫通孔に嵌入される導光部材と、
前記導光部材の入射面に向けて光を出力する光出力手段と、
を備え、
かつ、前記薄板部材の前記貫通孔の内壁に対向する前記導光部材の対向面箇所から当該薄板部材に向けて、前記導光部材で導光された光を出力することで、前記薄板部材の前記貫通孔の内壁に光を入射させるものである
ことを特徴とする遊技機。
前記(4)に記載の発明によれば、光入射手段は導光部材と光出力手段とを備えている。導光部材は、薄板部材と面一となるように当該薄板部材の貫通孔に嵌入される。光出力手段は、導光部材の入射面に向けて光を出力する。導光部材で導光された光は、薄板部材の貫通孔の内壁に対向する導光部材の対向面箇所から当該薄板部材に向けて出力され、薄板部材の貫通孔の内壁に入射される。したがって、薄板部材の貫通孔の内壁から光を入射させる光入射手段を好適に実現できる。
(5) 前記(4)に記載の遊技機において、
前記導光部材は、前記薄板部材の前記貫通孔の内壁に対向する対向面箇所から光を出力するように光出力を規制する光出力規制手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(5)に記載の発明によれば、導光部材は光出力規制手段を備えている。光出力規制手段は、薄板部材の貫通孔の内壁に対向する対向面箇所から光を出力するように光出力を規制する。したがって、薄板部材の貫通孔の内壁に向けて光を効果的に出力することができる。
(6) 前記(5)に記載の遊技機において、
前記光出力規制手段は、前記導光部材での前記薄板部材と面一とした端面箇所に設けられた、光を遮光する遮蔽部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(6)に記載の発明によれば、導光部材での薄板部材と面一とした端面箇所に、光を遮光する遮蔽部が設けられている。遮蔽部は、導光部材での薄板部材と面一とした端面箇所から光が出力されることを低減し、薄板部材の貫通孔の内壁に対向する対向面箇所から光を出力するように光出力を規制する。したがって、薄板部材の貫通孔の内壁に向けて光を効果的に出力することができる。
(7) 前記(5)に記載の遊技機において、
前記光出力規制手段は、前記導光部材での前記薄板部材と面一とした端面箇所に設けられた、光を反射させる光反射部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(7)に記載の発明によれば、導光部材での薄板部材と面一とした端面箇所に、光を反射させる光反射部が設けられている。光反射部は、導光部材中で薄板部材と面一とした端面箇所に向かって進んできた光を反射させ、導光部材での薄板部材と面一とした端面箇所から光が出力されることを防止し、薄板部材の貫通孔の内壁に対向する対向面箇所から光を出力するように光出力を規制する。したがって、薄板部材の貫通孔の内壁に向けて光を効果的に出力することができる。
(8) 前記(5)から(7)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記光出力規制手段は、前記導光部材での前記薄板部材と面一とした端面箇所に向けて当該導光部材中を進行してきた光を、前記薄板部材の前記貫通孔の内壁に対向する前記導光部材の対向面箇所に向けて出力するように進路変更する傾斜面を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(8)に記載の発明によれば、光出力規制手段は、導光部材での薄板部材と面一とした端面箇所に向けて当該導光部材中を進行してきた光を、薄板部材の前記貫通孔の内壁に対向する導光部材の対向面箇所に向けて出力するように進路変更する傾斜面を備えている。したがって、薄板部材の貫通孔の内壁に向けて光を出力することができる。
(9) 前記(6)または(7)に記載の遊技機において、
前記導光部材は、前記薄板部材と面一とした端面箇所の方が先広がりとなった形状としており、
前記薄板部材の前記貫通孔は、前記導光部材の先広がり形状に嵌合するような孔形状としている
ことを特徴とする遊技機。
前記(9)に記載の発明によれば、導光部材は、薄板部材と面一とした端面箇所の方が先広がりとなった形状としている。また、薄板部材の貫通孔は、導光部材の先広がり形状に嵌合するような孔形状としている。したがって、導光部材での薄板部材と面一とした端面箇所に向けて当該導光部材中を進行してきた光が、その端面箇所の遮蔽部または光反射部によって、遮蔽あるいは反射され、薄板部材の先広がり貫通孔の内壁に対向する先広がり導光部材の対向面箇所に向けて出力され、薄板部材の先広がり貫通孔の内壁に向けて光を出力することができる。
(10) 前記(4)から(9)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記光出力手段は、
光を発する発光手段と、
前記発光手段を位置させるための窪みであって前記導光部材の入射面に形成された凹部と、
を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(10)に記載の発明によれば、光を発する発光手段は、導光部材の入射面に形成された凹部に位置している。つまり、発光手段から発せられた光は、導光部材の入射面に形成された凹部に入射される。したがって、発光手段で発せられた光を効率よく、導光部材の入射面に形成された凹部に入射させることができる。
(11) 前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記薄板部材の前記貫通孔、前記取付切欠部または前記取付孔は、前記遊技盤の遊技領域に配設される遊技部品を取り付けるための第1取付孔であり、
前記板状部材は、前記薄板部材の前記貫通孔に対応する箇所に、前記遊技部品を取り付けるための第2取付孔を備え、
前記遊技部品は、その外周側面の所定箇所に、前記光入射手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(11)に記載の発明によれば、薄板部材の貫通孔、取付切欠部または取付孔は、遊技盤の遊技領域に配設される遊技部品を取り付けるための第1取付孔である。板状部材は、薄板部材の貫通孔に対応する箇所に、遊技部品を取り付けるための第2取付孔を備えている。遊技部品はその外周側面の所定箇所に光入射手段を備えている。光入射手段は薄板部材の貫通孔の内壁に光を入射させる。
したがって、薄板部材(例えば透明薄板)での遊技部品の第1取付孔の内壁から光を入射させることができ、薄板部材の外周側面からの光が届き難い、薄板部材での暗い箇所に、光を入射させることができ、薄板部材での明暗ムラを低減でき、薄板部材を一様に面発光させることができる。つまり、センターフレームや入賞口など各種の遊技部品などが遊技盤に設けられる遊技機では、これらの遊技部品が薄板部材の所定箇所に貫通して設けられ、薄板部材の外周側面から当該薄板部材の内部に向けて光を入射させたとしても、遊技盤に設けられた前記の遊技部品により光の進入が妨げられる箇所が生じたりするが、このような暗い箇所が生じる遊技部品の外周側面の箇所に光入射手段を設け、その光入射手段から薄板部材の第1取付孔の内壁に光を入射させることで、薄板部材での暗い箇所に光を入射させることができる。つまり、遊技部品の外周側面からも薄板部材の第1取付孔の内壁に向けて光出射できるようになっている。よって、薄板部材での明暗ムラを低減でき、薄板部材を一様に面発光させることができる。
また、薄板部材の外周側面から当該薄板部材の内部に向けて入射させる光の強度(光量)を増加させる必要がないので、入射させる光の強度を増加させ過ぎることもないし、その増加させ過ぎることで薄板部材が眩し過ぎるようになるという別異の問題も生じない。
その結果、遊技盤の薄板部材(透明薄板)を一様に面発光させることができる遊技機を提供することができる。
(12) 前記(11)に記載の遊技機において、
前記光入射手段は、
光を発する発光手段と、
前記発光手段からの光が入射される入射面と、入射された光が出射される出射面と、を有する導光部材と、
前記導光部材の出射面を前記薄板部材の前記第1取付孔に対向配置するように当該導光部材を収容する収容手段と、
を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(12)に記載の発明によれば、光入射手段は発光手段と導光部材と収容手段とを備えている。収容手段は、導光部材の出射面を薄板部材の第1取付孔に対向配置するように当該導光部材を収容する。発光手段からの光は、導光部材の入射面に入射され、当該導光部材中を通り、導光部材の出射面から出射されて、薄板部材の第1取付孔の内壁に入射される。したがって、薄板部材の第1取付孔の内壁から光を入射させる光入射手段を好適に実現できる。
なお、光入射手段の構成としては、発光手段のみでその光を前記薄板部材の所定の内壁箇所に出射する構成や、発光手段とその光を前記薄板部材の所定の内壁箇所に向けて反射させる反射手段(例えば、鏡)とを備える構成なども挙げられる。
(13) 前記(12)に記載の遊技機において、
前記収容手段は、前記導光部材を収容する収容空間の内面を光反射部としている
ことを特徴とする遊技機。
前記(13)に記載の発明によれば、収容手段は、導光部材を収容する収容空間の内面を光反射部としているので、導光部材から収容空間に出射した光を光反射部で反射させて再び導光部材に入射させることができ、導光部材に入射された光を出射面の方に導くことができ、収容手段を透過して外部に光が漏れ出ることも防止できる。
(14) 前記(12)に記載の遊技機において、
前記導光部材は、前記入射面と前記出射面とを有する導光容体であり、前記導光容体での外面のうちで前記入射面と前記出射面とを除いた箇所に光反射層を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(14)に記載の発明によれば、導光部材は、入射面と出射面とを有する導光容体であり、導光容体での外面のうちで入射面と出射面とを除いた箇所に光反射層を備えているので、導光容体での外面のうちで入射面と出射面とを除いた箇所から光が出射されることが光反射層で防止される。つまり、導光部材に入射された光は入射面または出射面以外の箇所から出射されないようにできる。したがって、導光部材に入射された光を出射面の方に導くことができ、導光部材の外面のうちで入射面と出射面とを除いた箇所から外部に光が漏れ出ることも防止できる。
(15) 前記(12)から(14)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記導光部材は、前記遊技部品を前面視した状態でその奥側を前記入射面とし、前記遊技部品を前面視した状態でその外周側に向く方向を前記出射面とするものであり、
前記発光手段は、前記導光部材の前記入射面に対向配置されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(15)に記載の発明によれば、導光部材は、遊技部品を前面視した状態でその奥側を入射面とし、遊技部品を前面視した状態でその外周側に向く方向を出射面とするものである。発光手段は、導光部材の入射面に対向配置されている。したがって、遊技部品の幅方向に発光手段を設ける必要がなく、遊技部品の幅方向に発光手段を設けることに起因して遊技部品が幅方向に小さくなるという問題を低減できる。
(16) 前記(15)に記載の遊技機において、
前記導光部材は、曲げ形状としている
ことを特徴とする遊技機。
前記(16)に記載の発明によれば、導光部材は、曲げ形状としている。つまり、導光部材は、遊技部品を前面視した状態でその奥側を入射面とし、遊技部品を前面視した状態でその外周側に向く方向を出射面とするように曲げ形状としたものである。発光手段は、導光部材の入射面に対向配置されている。したがって、遊技部品の幅方向に発光手段を設ける必要がなく、遊技部品の幅方向に発光手段を設けることに起因して遊技部品が幅方向に小さくなるという問題を低減できる。また、導光部材の入射面に入射した光の進行方向を無理なく薄板部材の第1取付孔の内壁の方向に変更することができる。
(17) 前記(12)から(14)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記導光部材は、その断面視で平行四辺形の形状とし、導光方向に対して斜めに交わる両傾斜面のうちの一方を前記入射面とし他方を前記出射面とするものであり、
前記発光手段は、前記導光部材の前記入射面に対向配置されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(17)に記載の発明によれば、導光部材は、その断面視で平行四辺形の形状とし、導光方向に対して斜めに交わる両傾斜面のうちの一方を前記入射面とし他方を前記出射面とするものである。発光手段は、導光部材の入射面に対向配置されている。したがって、薄板部材の第1取付孔の内壁と対向する軸上に発光手段を配置することが困難な場合に、前面視した状態の遊技部品の奥方向にずれた位置に発光手段を配設することができる。また、発光手段から導光部材に入射された光を出射面の方に好適に導くことができる。
(18) 前記(11)から(17)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技部品は、遊技者にとって有利な遊技状態の発生を示唆するための識別情報を変動表示する識別情報変動表示手段の周囲の少なくとも一部を覆うように位置する装飾部材である
ことを特徴とする遊技機。
前記(18)に記載の発明によれば、遊技部品は、遊技者にとって有利な遊技状態の発生を示唆するための識別情報を変動表示する識別情報変動表示手段の周囲の少なくとも一部を覆うように位置する装飾部材としている。したがって、遊技盤に配置される装飾部材の外周側面からも薄板部材の第1取付孔の内壁に向けて光出射できる。
(19) 前記(12)から(18)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技部品は、遊技球が入球可能な入球部品である
ことを特徴とする遊技機。
前記(19)に記載の発明によれば、遊技球が入球可能な入球部品としている。したがって、遊技盤に配置される入球部品の外周側面からも薄板部材の第1取付孔の内壁に向けて光出射できる。
(20) 前記(11)から(19)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記光入射手段は、前記遊技部品の外周側面の所定の複数箇所にそれぞれ設けられている
ことを特徴とする遊技機。
前記(20)に記載の発明によれば、遊技部品の外周側面の所定の複数箇所に光入射手段をそれぞれ設けることで、遊技部品の外周側面の複数箇所から薄板部材の第1取付孔の内壁に向けて光出射できる。
(21) 前記(11)から(20)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技部品は、当該遊技部品への遊技球の入り込みを防止する入り込み防止部材を備え、
前記入り込み防止部材は、その一部に前記光入射手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(21)に記載の発明によれば、遊技部品の入り込み防止部材は、当該遊技部品への遊技球の入り込みを防止する。入り込み防止部材は、その一部に光入射手段を備えている。したがって、遊技部品の入り込み防止部材の一部を利用して光入射手段を設けることができ、遊技部品への遊技球の入り込みを防止することができるとともに、薄板部材での遊技部品の第1取付孔の内壁からも光を入射させることができる。
(22) 前記(11)から(20)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技部品は、当該遊技部品の裏面側を覆う裏面側部材を備え、
前記裏面側部材は、その一部に前記光入射手段を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(22)に記載の発明によれば、遊技部品の裏面側部材は、当該遊技部品の裏面側を覆う。裏面側部材は、その一部に光入射手段を備えている。したがって、遊技部品の裏面側部材の一部を利用して光入射手段を設けることができ、遊技部品の裏面側を覆うことができるとともに、薄板部材での遊技部品の第1取付孔の内壁からも光を入射させることができる。
(23) 前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(22)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記薄板部材の裏面側、前記板状部材の前面側または前記薄板部材と前記板状部材との間に設けられた、遊技機を表すための表示または遊技領域を装飾するための表示を有する装飾表示部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(23)に記載の発明によれば、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤は、遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘が前面側に打ち付け固定可能な板状部材の前面側に、当該板状部材の遊技領域を少なくとも覆うようにして光透過性の薄板部材が板状部材に重ね合わされたものであり、薄板部材の裏面側、板状部材の前面側または薄板部材と板状部材との間に、遊技機を表すための表示または遊技領域を装飾するための表示を有する装飾表示部を備えたものである。したがって、装飾表示部の表示を薄板部材で照らした表示とすることができる。しかも、装飾表示部の前面側に光透過性の薄板部材が設けられているので、遊技球は薄板部材の前面側を流下し、それとは反対側の薄板部材の裏面側に装飾表示部が位置することになり、薄板部材の裏面側に設けられた装飾表示部に遊技球が接触等したりすることがなく、遊技球接触等による装飾表示部の損傷を防止することができる。その結果、遊技盤の遊技領域の装飾表示部を照らすことができ、その遊技領域の装飾表示を保護できる遊技機を提供することができる。
(24) 前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(23)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記板状部材は、その密度が前記薄板部材の密度よりも低いものであり、
前記薄板部材の前面視状態での所定箇所には、前記釘の直径よりも大きな開口径の開口部を備え、
前記釘は、前記板状部材の前面側に前記薄板部材が重ね合わされた状態で、前記薄板部材の前記開口部を介して前記板状部材に打ち付けられている
ことを特徴とする遊技機。
前記(24)に記載の発明によれば、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤は、遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘が前面側に打ち付け固定可能な板状部材のその前面側に、当該板状部材の遊技領域を少なくとも覆うようにして光透過性の薄板部材が板状部材に重ね合わされたものであり、板状部材は、その密度が薄板部材の密度よりも低いものとしており、さらに、薄板部材の前面視状態での所定箇所には、釘の直径よりも大きな開口径の開口部を備えており、釘は、板状部材の前面側にこの薄板部材が重ね合わされた状態で、薄板部材の開口部を介して板状部材に打ち付けられている。
したがって、釘は薄板部材の開口部(釘の直径よりも大きな開口径の開口部)を介して板状部材に打ち付けられているので、釘が薄板部材に打ち付けられることがなく、薄板部材に曲がった状態で釘が打ち付けられることがない。よって、遊技盤の廃棄・分解作業時に遊技盤の釘を抜いて分別廃棄する際において、薄板部材に曲がった状態で打ち付けられた釘が抜き難いという問題が生じないので、釘抜き作業効率を向上させることができ、遊技盤の廃棄・分解作業の効率を向上させることができる。
また、釘は薄板部材ではなく板状部材に打ち付けられている、つまり、釘の打ち込み固定可能で、かつ、薄板部材よりも密度の低い板状部材に釘が打ち付けられているので、従来例のような薄板部材に釘が打ち付けられている遊技盤の場合と比べて、遊技領域に打ち込まれてきた遊技球が、板状部材に打ち付けられた釘に当って跳ねる、その跳ね方が強くなることを低減でき、釘に衝突した遊技球の跳ねを適度に落ち着かせることができ、遊技球の転動態様について面白味を確保できる。
その結果、遊技盤の前面側に光透過性の薄板部材(例えば透明板)を有する遊技機において、釘抜き作業効率を向上させることができ、遊技球の転動態様の面白味を向上させることができる遊技機を提供することができる。
(25) 前記(24)に記載の遊技機において、
前記釘と前記開口部との間に、当該釘と開口部との間を埋めるための弾性部材を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(25)に記載の発明によれば、釘と開口部との間に、当該釘と開口部との間を埋めるための弾性部材を備えているので、釘と開口部との間の隙間に塵や屑等が入ることを防止できる。しかも、弾性部材による釘の固定力は、釘が薄板部材に打ち付けられている場合と比べて、ほとんど小さいことから、釘の固定力は依然として板状部材によるものであり、前述した前記(0)のように、釘抜き作業効率を向上させることができ、遊技球の転動態様の面白味を向上させることができる遊技機を提供することができる。
(26) 前記(25)に記載の遊技機において、
前記弾性部材は、前記釘の胴の所定箇所でその胴周りに設けられていることを特徴とする遊技機。
前記(26)に記載の発明によれば、弾性部材は、釘の胴の所定箇所でその胴周りに設けられているので、この弾性部材付きの釘を薄板部材の開口部を通して板状部材に打ち付けるだけで、釘を板状部材に打ち付けることができるし、当該釘の胴周りに設けられた弾性部材が薄板部材の開口部に位置させることができ、この弾性部材で釘と開口部との間の隙間を埋めることができ、釘と開口部との間の隙間に塵や屑等が入ることを防止できる。しかも、弾性部材による釘の固定力は、釘が薄板部材に打ち付けられている場合と比べて、ほとんど小さいことから、釘の固定力は依然として板状部材によるものであり、前述した前記(0)のように、釘抜き作業効率を向上させることができ、遊技球の転動態様の面白味を向上させることができる遊技機を提供することができる。
(27) 前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(23)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記板状部材は、その密度が前記薄板部材の密度よりも低いものであり、
前記釘は、前記板状部材の前面側に前記薄板部材が重ね合わされた状態で、前記薄板部材の方から当該薄板部材を貫通して前記板状部材に打ち付けられており、この打ち付け状態の当該釘は、前記薄板部材および前記板状部材に接触しており、
前記薄板部材は、その厚みを前記釘の前記板状部材に対する打ち入り長さよりも小さくしている
ことを特徴とする遊技機。
前記(27)に記載の発明によれば、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤は、遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘が前面側に打ち付け固定可能な板状部材のその前面側に、当該板状部材の遊技領域を少なくとも覆うようにして光透過性の薄板部材が板状部材に重ね合わされたものであり、板状部材は、その密度が薄板部材の密度よりも低いものとしており、さらに、釘は、板状部材の前面側にこの薄板部材が重ね合わされた状態で、薄板部材の方から当該薄板部材を貫通して板状部材に打ち付けられており、この打ち付け状態の当該釘は、薄板部材および板状部材に接触している。薄板部材は、その厚みを釘の板状部材に対する打ち入り長さよりも小さくしている。
したがって、薄板部材の厚みは、釘の板状部材に対する打ち入り長さよりも小さくしているので、釘の薄板部材に対する接触表面積はその同一の釘の板状部材に対する接触表面積よりも小さくすることができ、釘を支える比率を薄板部材よりも板状部材の方を大きくすることができ、薄板部材の道孔(釘の直径よりも小さい直径の道孔)中心からずれて釘が打ち付けられたとしてもその曲がり打ち付けが低減できる。よって、遊技盤の廃棄・分解作業時に遊技盤の釘を抜いて分別廃棄する際において、薄板部材に曲がった状態で打ち付けられた釘が抜き難いという問題を低減することができるので、釘抜き作業効率を向上させることができ、遊技盤の廃棄・分解作業の効率を向上させることができる。
また、釘は薄板部材よりも板状部材の方に重みをおいて打ち付けられている、つまり、釘の打ち込み固定可能で、かつ、薄板部材よりも密度の低い板状部材に重みをおいて釘が打ち付けられているので、従来例のような薄板部材に釘が打ち付けられている遊技盤の場合と比べて、遊技領域に打ち込まれてきた遊技球が、板状部材に打ち付けられた釘に当って跳ねる、その跳ね方が強くなることを低減でき、釘に衝突した遊技球の跳ねを適度に落ち着かせることができ、遊技球の転動態様について面白味を確保できる。
その結果、遊技盤の前面側に光透過性の薄板部材(例えば透明板)を有する遊技機において、釘抜き作業効率を向上させることができ、遊技球の転動態様の面白味を向上させることができる遊技機を提供することができる。
また、板状部材への釘打ち付け工程により、板状部材と薄板部材とを釘で固定することができ、この釘以外の固定部材(例えば、ビスなど)で両者を固定する専用固定工程を無くすことができる。
(28) 前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(27)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記光入射手段は、複数色の発光が可能な複数色発光光源を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(28)に記載の発明によれば、光入射手段は、複数色の発光が可能な複数色発光光源を備えている。したがって、薄板部材を複数色で発光させることができ、遊技の興趣性をさらに向上させることができる。
(29) 前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(28)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記薄板部材は、透過性樹脂で構成された透明あるいは半透明の薄板状の部材であることを特徴とする遊技機。
前記(29)に記載の発明によれば、薄板部材は、透過性樹脂で構成された透明あるいは半透明の薄板状の部材であるので、透過性樹脂を用いることで透明あるいは半透明の薄板状の部材を好適に製造することができる。
(30) 前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(29)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記板状部材は、ベニヤ板であることを特徴とする遊技機。
前記(30)に記載の発明によれば、板状部材はベニヤ板であるので、遊技盤の廃棄・分解作業時に遊技盤の釘を抜いて分別廃棄する際において、薄板部材に曲がった状態で打ち付けられた釘が抜き難いという問題が生じない、あるいは低減できるので、釘抜き作業効率を向上させることができ、遊技盤の廃棄・分解作業の効率を向上させることができる。
また、釘を薄板部材ではなく板状部材たるベニヤ板に打ち付けている場合、つまり、釘の打ち込み固定可能で、かつ、薄板部材よりも密度の低いベニヤ板に釘が打ち付けられている場合では、従来例のような薄板部材に釘が打ち付けられている遊技盤の場合と比べて、遊技領域に打ち込まれてきた遊技球が、ベニヤ板に打ち付けられた釘に当って跳ねる、その跳ね方が強くなることを低減でき、釘に衝突した遊技球の跳ねを適度に落ち着かせることができ、遊技球の転動態様について面白味を確保できる。
また、釘を薄板部材よりも板状部材たるベニヤ板の方に重みをおいて打ち付けている場合、つまり、釘の打ち込み固定可能で、かつ、薄板部材よりも密度の低いベニヤ板に重みをおいて釘が打ち付けられている場合では、従来例のような薄板部材に釘が打ち付けられている遊技盤の場合と比べて、遊技領域に打ち込まれてきた遊技球が、ベニヤ板に打ち付けられた釘に当って跳ねる、その跳ね方が強くなることを低減でき、釘に衝突した遊技球の跳ねを適度に落ち着かせることができ、遊技球の転動態様について面白味を確保できる。
その結果、遊技盤の前面側に光透過性の薄板部材(例えば透明板)を有する遊技機において、釘抜き作業効率を向上させることができ、遊技球の転動態様の面白味を向上させることができる遊技機を提供することができる。
(31) 前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(30)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
前記(31)に記載の遊技機によれば、遊技盤の薄板部材(透明薄板)を一様に面発光させることができるパチンコ機を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
(32)前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(30)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機。
前記(32)に記載の遊技機によれば、遊技盤の薄板部材(透明薄板)を一様に面発光させることができる、パチンコ機とスロットマシンとを融合させたものを提供できる。なお、この融合させたものの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する識別情報変動表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技用媒体として球を使用するとともに、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
(33) 前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(32)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記薄板部材は、側端面より入れた光によっても面発光する導光板であり、
前記導光板の側端面に入る光を発光する光源と、
前記光源を前記導光板の側端面に支持する支持部材と
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(33)に記載の発明によれば、薄板部材は、側端面より入れた光によっても面発光する導光板である。支持部材は、光源を導光板の側端面に支持する。したがって、薄板部材が面発光するという独創的で斬新な遊技盤を実現することができ、遊技の興趣性を向上させることができる。
(34)前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(33)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記薄板部材と前記板状部材との間には、前記薄板部材の方へ光を反射させる光反射手段を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(34)に記載の遊技機によれば、光反射手段は、薄板部材と板状部材との間に設けられ、薄板部材の方へ光を反射させる。したがって、薄板部材の内部において釘または開口部から延びる影の発生を低減できる。つまり、薄板部材の内部において釘または開口部での光が当たる側とは反対側に釘または開口部の影が発生することが考えられるが、釘または開口部での陰側に光反射手段による反射光を供給でき、その影の発生を低減できる。
(35)前記(00)に記載の遊技機、または、前記(34)に記載の遊技機において、
前記薄板部材は、その外側面に、前記薄板部材の方へ光を反射させる光反射手段を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(35)に記載の遊技機によれば、光反射手段は、薄板部材と板状部材との間のみならず、この薄板部材の外側面にも設けられ、薄板部材の方へ光を反射させる。したがって、薄板部材の内部において釘または開口部から延びる影の発生をさらに低減できる。
(36)前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(35)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記薄板部材および前記板状部材は、正面視で同一箇所で二以上の箇所に形成され、前記薄板部材と前記板状部材とを位置合わせして仮留めするための仮留め孔を備え、
前記薄板部材と前記板状部材とを重ね合わせた状態で前記仮留め孔に挿入することで前記薄板部材と前記板状部材とを仮留め固定する仮留め部材を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(36)に記載の遊技機によれば、薄板部材と板状部材とを位置合わせして仮留めするための仮留め孔が、薄板部材および板状部材の正面視で同一箇所で二以上の箇所に形成されている。仮留め部材は、薄板部材と板状部材とを重ね合わせた状態で仮留め孔に挿入することで薄板部材と板状部材とを仮留め固定する。したがって、薄板部材と板状部材とを重ね合わせた状態で仮留め固定することができ、取り扱い性に優れており、この状態で次工程に供給(搬出)などできる。
なお、本明細書で言う「仮留め」とは、後述する本留めの前段階としての留め工程のことであり、以下に説明するように、薄板部材および板状部材がおよそ留められているだけで薄板部材および板状部材の相対的位置関係を幾分か変更可能程度に留められている状態や、人手によって仮留め部材で留められる状態などが挙げられる。例えば、留め具合の違いで言えば、仮留め状態では、仮留めされた薄板部材および板状部材の相対的位置関係に未だ自由度のある状態(両者の相対的位置関係を少なくとも一方向に変更し得る程度の隙間(マージン)を有する状態)で留まっており、本留めされると、薄板部材と板状部材との相対的位置関係が完全に固定される。例えば、留め作業の違いで言えば、薄板部材と板状部材とを重ね合わせた状態でその仮留め孔に仮留め部材を人手によって挿入することで仮留め状態となり、本留めするための機械による工程を経ることによって薄板部材と板状部材とが固定されて本留め状態となる。
(37)前記(36)に記載の遊技機において、
前記仮留め部材は、頭部と、前記頭部から突出し、前記薄板部材および前記板状部材の仮留め孔に挿入される突出棒部とを備え、
前記頭部は扁平形状としていることを特徴とする遊技機。
前記(37)に記載の遊技機によれば、仮留め部材の突出棒部を薄板部材の前面側から薄板部材および板状部材の仮留め孔に挿入して、薄板部材と板状部材とを重ね合わせた状態で仮留め固定すると、この仮留め部材の扁平な頭部が薄板部材の前面側に突出して残っている。このように仮留め固定された薄板部材および板状部材を積層した状態としても、仮留め部材の扁平な頭部によってバランスよく載置でき、しかも、薄板部材同士が摺れるなどして傷がつくことを低減できる。
(38)前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(37)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記薄板部材は、釘打ち機、ルータ加工機、部品取り付け機のうちの少なくとも一つの載置台の位置決め部材と嵌合する位置決め嵌合部材を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(38)に記載の遊技機によれば、薄板部材は、釘打ち機、ルータ加工機、部品取り付け機のうちの少なくとも一つの載置台の位置決め部材と嵌合する位置決め嵌合部材を備えているので、薄板部材に対する釘打ちやルータ加工や部品取り付けを高精度に行うことができる。
前記位置決め嵌合部材としては、位置決め嵌合孔(貫通孔)が挙げられ、前述の載置台の位置決め部材としては、その位置決め嵌合孔(貫通孔)に嵌合する嵌合ピン等が挙げられる。
また、板状部材における、薄板部材の位置決め嵌合孔(第1貫通孔)に対応する箇所にも、第2貫通孔が形成され、板状部材と薄板部材との仮留め状態において第1貫通孔および第2貫通孔の少なくとも一部が連通する連通貫通孔(例えば上下貫通孔)が形成され、この連通貫通孔に前述の載置台の位置決めピンを挿入させるようにして、仮留め状態の薄板部材および板状部材を載置して位置決めする。この位置決めピンは、特に、第1貫通孔に嵌合され、第2貫通孔には遊嵌されるようにしてもよい。また、載置台の位置決めピンはその載置台に形成された位置決め孔に着脱自在であり、載置台の位置決め孔と、仮留め状態の薄板部材および板状部材の連通貫通孔とを合わせた状態で、薄板部材の方から位置決めピンを挿入して載置台の位置決め孔に差し込むようにしてもよい(この場合も、位置決めピンは、第1貫通孔に嵌合され、第2貫通孔には遊嵌されるようにすることが好ましい)。
また、前記連通貫通孔をある縦方向に切断して見た状態(「ある一方向断面視した状態」と適宜に呼ぶ)において、板状部材での第2貫通孔の孔幅の方が薄板部材での第1貫通孔の孔幅よりも大きくした段差貫通孔としてもよい。この場合も、位置決めピンは、第1貫通孔に嵌合され、第2貫通孔には遊嵌されるようにすることが好ましい。この段差貫通孔としては、第1貫通孔と第2貫通孔とが同心状で、第1貫通孔よりも第2貫通孔の方が孔径の大きい二段貫通孔が挙げられるし、薄板部材の第1貫通孔が円形孔で板状部材の第2貫通孔が長孔とする場合や、薄板部材の第1貫通孔と板状部材の第2貫通孔とが長孔で、第2貫通孔の長孔方向とは異なる方向に第1貫通孔の長孔方向が向くようにして連通貫通孔が形成されている場合などが挙げられる。
(39)前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(38)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記薄板部材の前面側で所定箇所に部品を備え、
前記部品は、前記薄板部材と当接する当接部と、当該部品を前記薄板部材に固定するための突出部とを備え、
前記薄板部材は、前記部品の前記突出部と対応する箇所に固定孔を備え、
前記部品の前記突出部は、前記薄板部材の前記固定孔に挿入されて前記板状部材に固定されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(39)に記載の遊技機によれば、薄板部材の前面側で所定箇所に備えられる部品は、薄板部材と当接する当接部と、当該部品を薄板部材に固定するための突出部とを備えている。薄板部材は、部品の突出部と対応する箇所に固定孔を備えている。その部品の突出部は、薄板部材の固定孔に挿入されて板状部材に固定される。したがって、部品を、薄板部材を挟んだ状態で板状部材に固定することができる。なお、上述の部品としては、遊技領域に打ち込まれた遊技球が接触する部品が挙げられる。例えば、この部品としてガイドレールを採用した場合には、遊技領域の外縁に沿って薄板部材を挟んだ状態で板状部材に固定することができる。
(40)前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(39)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記薄板部材の前面側で所定箇所に部品を備え、
前記部品は、前記薄板部材と当接する当接部と、当該部品を前記薄板部材に固定するためのネジ孔とを備え、
前記薄板部材は、前記部品の前記ネジ孔と対応する箇所に固定孔を備え、
前記部品の前記当接部と前記薄板部材の前記固定孔とに挿入されて前記板状部材に螺入されるネジを備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(40)に記載の遊技機によれば、薄板部材の前面側で所定箇所に備えられる部品は、薄板部材と当接する当接部と、当該部品を薄板部材に固定するためのネジ孔とを備えている。薄板部材は、部品のネジ孔と対応する箇所に固定孔を備えている。ネジは、その部品の当接部と薄板部材の固定孔とに挿入されて板状部材に螺入される。したがって、部品を、薄板部材を挟んだ状態で板状部材に固定することができる。
(41)前記(39)または(40)に記載の遊技機において、
前記部品は、当該部品を位置決めする係合ピンを備え、
前記薄板部材は、前記係合ピンが嵌入される係合孔を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(41)に記載の遊技機によれば、部品の当接部の係合ピンを薄板部材の係合孔に嵌入することで、この部品の薄板部材に対する位置決めを行うことができ、その部品を釘に対して高精度の位置に取り付けることができる。
前記部品として、遊技領域の外縁を形成するガイドレールの内側(つまり遊技領域内)に取り付けられる部品であって、遊技領域の釘とで遊技球の流路を形成する部材(例えばセンターフレーム、始動口、入賞口などの部品)を採用した場合には、釘に対して高精度にこの部品を取り付けることができ、この部材(例えばセンターフレーム、始動口、入賞口などの部品)が遊技機によってばらついて取り付けられることを低減できる。
(42)前記(0)または前記(00)に記載の遊技機、または、前記(1)から(41)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記薄板部材は、その厚み方向に複数枚の薄板部材を重ね合わせて構成されるものであり、
前記複数枚の薄板部材のうちの二枚以上の薄板部材は、その各薄板部材の前面側または裏面側に、所定の絵柄や文字の形状をかたどった凹凸加工がそれぞれ施されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(42)に記載の遊技機によれば、薄板部材は、その厚み方向に複数枚の薄板部材を重ね合わせて構成されている。複数枚の薄板部材のうちの二枚以上の薄板部材は、その各薄板部材の前面側または裏面側に、所定の絵柄や文字の形状をかたどった凹凸加工がそれぞれ施されている。したがって、前面側または裏面側に、所定の絵柄や文字の形状をかたどった凹凸加工を有する薄板部材の内部に光を入射することで、その絵柄や文字の形状(凹凸加工箇所)を発光表示(強調表示)でき、遊技盤の表示態様にバリエーションを持たせることができる。
(43)前記(00)に記載の遊技機において、
前記薄板部材は、その厚み方向に、前面側の第1薄板部材と裏面側の第2薄板部材とを重ね合わせて構成されるものであり、
前記第2薄板部材は、前記釘が打ち付け固定されるものであり、
前記第1薄板部材は、前記第2薄板部材と比べて前記釘の打ち付け固定の寄与量が少ないあるいは全くないものであり、所定箇所に前記貫通孔を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(43)に記載の遊技機によれば、薄板部材は、その厚み方向に、前面側の第1薄板部材と裏面側の第2薄板部材とを重ね合わせて構成されている。第2薄板部材は、釘が打ち付け固定される。第1薄板部材は、第2薄板部材と比べて釘の打ち付け固定の寄与量が少ないあるいは全くないものであり、光入射手段からの光が入射される貫通孔を所定箇所に備えている。したがって、前面側の第1薄板部材を発光用とし、裏面側の第2薄板部材を釘の打ち付け固定用とすることができる。
(44)前記(43)に記載の遊技機において、
前記第1薄板部材は、その前面側または裏面側に、所定の絵柄や文字の形状をかたどった凹凸加工が施されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(44)に記載の遊技機によれば、第1薄板部材は、その前面側または裏面側に、所定の絵柄や文字の形状をかたどった凹凸加工がそれぞれ施されている。したがって、前面側または裏面側に、所定の絵柄や文字の形状をかたどった凹凸加工を有する薄板部材の内部に光を入射することで、その絵柄や文字の形状(凹凸加工箇所)を発光表示(強調表示)でき、遊技盤の表示態様にバリエーションを持たせることができる。
(45)遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤を備えた遊技機において、
前記遊技盤は、
遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘が前面側に打ち付け固定可能な板状部材と、
前記板状部材の遊技領域を少なくとも覆うようにして当該板状部材の前面側に重ね合わされる光透過性の薄板部材と、
を備え、
さらに、前記遊技盤は、
重ね合わされた状態の前記薄板部材および前記板状部材を貫通形成された貫通孔と、
前記貫通孔に嵌め入れられる、遊技に関する当否表示を行う当否表示手段と、
前記薄板部材の所定箇所に配設され、遊技球が入賞可能で前記表示手段での当否表示の契機となる入賞手段と、
前記当否表示手段の周辺の所定箇所で遊技球が前記入賞手段の方に向かうように並べられた、前記薄板部材を介して前記板状部材に打ち付け固定された複数本の釘である一群の釘と、
前記薄板部材の前記貫通孔の内壁のうちで少なくとも前記一群の釘を含む方向に向けて光を入射させる光入射手段と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記(45)に記載の遊技機によれば、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤は、板状部材と光透過性の薄板部材とを備えている。板状部材は、遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘が前面側に打ち付け固定される。薄板部材は、板状部材の遊技領域を少なくとも覆うようにして当該板状部材の前面側に重ね合わされる。さらに、遊技盤は、重ね合わされた状態の薄板部材および板状部材を貫通形成された貫通孔を備えている。当否表示手段は、貫通孔に嵌め入れられ、遊技に関する当否表示を行う。入賞手段は、薄板部材の所定箇所に配設されており、遊技球の入賞することで表示手段での当否表示の契機となるものである。複数本の釘である一群の釘は、当否表示手段の周辺の所定箇所で遊技球が入賞手段の方に向かうように並べられて、薄板部材を介して板状部材に打ち付け固定されている。光入射手段は、薄板部材の貫通孔の内壁のうちで少なくとも一群の釘を含む方向に向けて光を入射させる。
したがって、薄板部材(例えば透明薄板)の貫通孔の内壁のうちで少なくとも一群の釘を含む方向に向けて光を入射させることができるので、遊技球を入賞手段の方に向かわせる一群の釘の箇所を発光表示させることができ、一群の釘に沿って流下していく遊技球を映えて見せることができ、その流下態様を遊技者に注視させることができる。
(46)遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤を備えた遊技機において、
前記遊技盤は、その所定箇所に、識別情報を変動表示する可変表示装置を備え、
前記可変表示装置は、
識別情報を変動表示する変動表示手段と、
前記変動表示手段の表示画面が当該遊技機の前面側から視認可能なように、前記変動表示手段が取り付けられ、かつ、前記遊技盤の裏面側に取り付けられる取付部材と、
前記変動表示手段の表示画面の周囲を囲う形状で、前記遊技盤の前面に取り付けられる、前記取付部材とは別体の前面側部材と、
を備え、
前記取付部材は、当該取付部材が前記遊技盤の裏面側に取り付けられた状態において、前記遊技盤裏面より背後側に向けて窪んだ凹部を備え、
前記凹部は、前記遊技盤を前面視した状態で、前記遊技盤における前記可変表示装置の取付開口外形から少なくとも一部がはみ出た形状であり、前面側で前記変動表示手段の表示画面の周囲の所定箇所に、発光部を有する発光手段を備え、
前記発光手段は、前記発光部以外の箇所が、前記凹部の外周と前記遊技盤の取付開口との間の領域に位置するように、前記凹部に配設されている
ことを特徴とするものである。
前記(46)に記載の遊技機によれば、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤は、その所定箇所に、識別情報を変動表示する可変表示装置を備えている。この可変表示装置は、変動表示手段と取付部材と前面側部材とを備えている。変動表示手段は識別情報を変動表示する。取付部材は、変動表示手段の表示画面が当該遊技機の前面側から視認可能なように、変動表示手段が取り付けられ、かつ、遊技盤の裏面側に取り付けられている。取付部材とは別体の前面側部材は、変動表示手段の表示画面の周囲を囲う形状としており、遊技盤の前面に取り付けられている。取付部材は、当該取付部材が遊技盤の裏面側に取り付けられた状態において、遊技盤裏面より背後側に向けて窪んだ凹部を備えている。凹部は、遊技盤を前面視した状態で、当該遊技盤における可変表示装置の取付開口外形から少なくとも一部がはみ出た形状としている(例えば、取付開口よりも大きい形状が挙げられる)。また、この凹部は、その前面側で変動表示手段の表示画面の周囲の所定箇所に、発光部を有する発光手段を備えている。発光手段は、その発光部以外の箇所が、凹部の外周と遊技盤の取付開口との間の領域に位置するように、凹部に配設されている。
したがって、遊技盤の裏面側に取り付けられる取付部材の凹部を遊技盤の取付開口よりも大きい形状とし、この凹部に、発光部を有する発光手段を設け、取付部材とは別体の前面側部材を遊技盤の前面に取り付けるようにしているので、発光手段を前面側部材に設ける必要が無く、前面側部材をその分だけ小さくすることができ、この前面側部材の縮小に伴って遊技盤の取付開口も小さくすることができ、遊技盤自体の強度低下を改善でき、遊技盤のたわみを改善でき、当該たわみに起因する遊技球の挙動の悪影響も改善できる。
また、発光手段は、その発光部以外の箇所が、凹部の外周と遊技盤の取付開口との間の領域に位置するように、凹部に配設されている。つまり、遊技盤を前面視した状態で取付開口の外側、つまり遊技盤の背後に隠れて見えない箇所に、発光手段の発光部以外の箇所を位置させているので、取付部材の凹部の当該領域を発光手段の配置スペースとして活用することができる。また、遊技盤を前面視した状態で取付開口の内側に発光手段の発光部を位置させることができ、前面側部材の所定箇所を発光手段により発光させることができる。
また、発光手段を前面側部材に設ける必要が無く、前面側部材をその分だけ小さくすることができ、遊技盤における遊技球の転動するスペース(釘の打ち込めるスペース)を拡張でき、遊技球の挙動による面白味を増加させることができる。
その結果、遊技盤自体の強度低下を抑えることができ、遊技盤での遊技球の転動スペースを確保できる遊技機を提供することができる。
(47)前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(42)、(45)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記薄板部材と前記板状部材との間に、暗い色彩、地味な模様またはそれらの組み合わせからなる介装部材を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(47)に記載の遊技機によれば、介装部材は、薄板部材と板状部材との間に設けられ、暗い色彩、地味な模様またはそれらの組み合わせからなるものとしているので、薄板部材の発光を目だ立たせることができる。なお、「暗い色彩」としては、黒色、紺色、茶色、灰色などが挙げられ、明度と彩度が低いまたは低い側のものが挙げられる。また、「地味な模様」としては、表面に表わされた線図、色分け、ぼかしのうち暗い印象を与えるものなどが挙げられ、例えば格子状に線の入った模様などが挙げられる。
(48)前記(00)に記載の遊技機、または、前記(43)または(44)に記載の遊技機において、
前記画像表示手段は、暗い色彩、地味な模様またはそれらの組み合わせからなる画像を表示することを特徴とする遊技機。
前記(48)に記載の遊技機によれば、画像表示手段は、暗い色彩、地味な模様またはそれらの組み合わせからなるものとしているので、薄板部材の発光を目だ立たせることができる。なお、「暗い色彩」としては、黒色、紺色、茶色、灰色などが挙げられ、明度と彩度が低いまたは低い側のものが挙げられる。また、「地味な模様」としては、表面に表わされた線図、色分け、ぼかしのうち暗い印象を与えるものなどが挙げられ、例えば格子状に線の入った模様などが挙げられる。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の各種の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
実施例1のパチンコ機を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図であり、図2は、外枠11に対して内枠12と前面枠セット14とを開放した状態を示す斜視図である。但し、図2では便宜上、下皿ユニット13が内枠12から取り外された状態を示している。
図1,2に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11の一側部に開閉可能に支持された内枠12とを備えている。
内枠12の開閉軸線はパチンコ機10の正面からみてハンドル(後述する遊技球発射ハンドル18)設置箇所の反対側(図1のパチンコ機10の左側)で上下に延びるように設定されており、この開閉軸線を軸心にして内枠12が前方側に十分に開放できるようになっている。
内枠12の構成を図3も用いて詳細に説明する。図3は、パチンコ機10から前面枠セット14を取り外した状態を示す正面図である(但し、図3では便宜上、遊技盤30面上の遊技領域内の構成を空白で示している)。
内枠12は、大別すると、図2に示すように、その最下部に取り付けられた下皿ユニット13と、この下皿ユニット13よりも上側の範囲で内枠12の左側の上下方向の開閉軸線を軸心にして開閉自在に取り付けられた前面枠セット14と、後述する樹脂ベース20(図3参照)と、この樹脂ベース20の後側に取り付けられる遊技盤30(図4参照)とを備えている。
下皿ユニット13は、図2に示すように、内枠12に対してネジ等の締結具により固定されている。この下皿ユニット13の前面側には、図1に示すように、下皿15と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18と音出力口24が設けられている。球受皿としての下皿15は、下皿ユニット13のほぼ中央部に設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜くためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所が開口され、下皿15内に貯留された遊技球を下皿15の底面の開口部分を通して下方向外部に抜くことができる。遊技球発射ハンドル18は、下皿15よりも右方で手前側に突出して配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、遊技球発射装置38によって遊技球が後述する遊技盤30の方へ打ち込まれるようになっている。遊技球発射装置38は、遊技球発射ハンドル18とセットハンドルと発射モータなどで構成されている。音出力口24は、下皿ユニット13内あるいは背面に設けられたスピーカからの音を出力するための出力口である。
また、前面枠セット14は、図2に示すように、内枠12に対して開閉可能に取り付けられており、内枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にして前方側に開放できるようになっている。しかも前面枠セット14は内枠12の外側壁(リブ)12b(図3参照)内に嵌まり込むようにして取り付けられている。つまり、この前面枠セット14の側面の少なくとも一部が内枠12の外側壁(リブ)12b内に嵌まり込むようにして取り付けられているので、内枠12と前面枠セット14との隙間から異物(針状あるいは薄板状等のもの)を差し入れるなどの不正行為を防止できるようになっている。
一方、前面枠セット14の下部(上述の下皿15の上方位置)には、遊技球の受皿としての上皿19が一体的に設けられている。ここで、上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置38の方へ導出するための球受皿である。従来のパチンコ機では前面枠セットの下方に内枠に対し開閉可能な前飾り枠が設けられ、該前飾り枠に上皿が設けられていたのであるが、本実施の形態では前飾り枠が省略され、前面枠セット14に対し直接的に上皿19が設けられている。
図3に示すように、内枠12は、外形が矩形状の樹脂ベース20を主体に構成されており、樹脂ベース20の中央部には略円形状の窓孔21が形成されている。樹脂ベース20の後側には遊技盤30が着脱可能に装着されている。遊技盤30は四角形状の合板よりなり、その周縁部が樹脂ベース20(内枠12)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース20の窓孔21を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。また、窓穴21には、2枚のガラス137(図2参照)が前後に所定間隔を隔てて取着されている(二重ガラス構造)。
次に、図4を用いて遊技盤30の構成を説明する。図4は遊技盤30の構成を示す正面図である。遊技盤30は、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33(例えば作動チャッカ)、第2の始動口34(例えばスルーゲート)、可変表示装置ユニット35等を備えている。これらの一般入賞口31、可変入賞装置32、第1の始動口33、第2の始動口34、可変表示装置ユニット35等は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通孔にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。前述の一般入賞口31、可変入賞装置32および第1の始動口33に遊技球が入球し、当該入球が後述する検出スイッチ(入賞口スイッチ(図示省略)、カウントスイッチ(図示省略)、作動口スイッチ224(図5参照)等)で検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞品球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車37等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示装置ユニット35は、第1の始動口33への入賞をトリガとして、識別情報としての第1図柄(例えば特別図柄)を変動表示する第1図柄表示装置42と、第2の始動口34の通過をトリガとして、第2図柄(例えば普通図柄)を変動表示する第2図柄表示装置41とを備えている。
第2図柄表示装置41は、第2図柄用の表示部43と保留ランプ44とを有し、遊技球が第2の始動口34を通過する毎に例えば表示部43による表示図柄(普通図柄)が変動し、その変動表示が所定図柄で停止した場合に第1の始動口33が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。遊技球が第2の始動口34を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。なお、表示部43は、複数のランプの点灯を切り換えることにより変動表示される構成の他、第1図柄表示装置42(液晶表示装置)の一部で変動表示される構成等であっても良い。保留ランプ44も同様に、第1図柄表示装置42の一部で変動表示される構成等であっても良い。なお、上述した第2図柄表示装置41が本発明における普通識別情報変動表示手段に相当する。
第1図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置45により表示内容が制御される。第1図柄表示装置42には、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成されており、これら図柄が図柄列毎にスクロールされるようにして第1図柄表示装置42に可変表示されるようになっている。なお本実施の形態では、第1図柄表示装置42(液晶表示装置)は例えば9.5インチサイズの大型の液晶ディスプレイを備える。可変表示装置ユニット35には、第1図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。なお、上述した第1図柄表示装置42が本発明における識別情報変動表示手段に相当し、上述した表示制御装置45が本発明における表示制御手段に相当する。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるようになっている。より詳しくは、第1の始動口33に対し遊技球が入賞すると第1図柄表示装置42で図柄が変動表示され、その停止後の確定図柄が予め設定した特定の図柄の組合せとなった場合に特別遊技状態が発生する。そして、可変入賞装置32の大入賞口32aが所定の開放状態となり、遊技球が入賞しやすい状態(大当たり状態)になるよう構成されている。具体的には、所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口32aが所定回数繰り返し開放される。遊技球が第1の始動口33を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ46にて点灯表示されるようになっている。なお、保留ランプ46は、第1図柄表示装置42の一部で変動表示される構成等であっても良い。
また、遊技盤30には、遊技球発射装置38から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレールユニット50が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50はリング状をなす樹脂成型品(例えば、フッ素樹脂が添加されて成形されたもの)にて構成されており、内外二重に一体形成された内レール51と外レール52とを有する。
内レール51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51及び外レール52間の球案内通路から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。また、外レール52には、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図4の右上部:外レール52の先端部に相当する部位)に返しゴム54が取着されている。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって跳ね返されるようになっている。外レール52の内側面には、遊技球の飛翔をより滑らかなものとするべく、つまり遊技球の摩擦抵抗を少なくするべく、長尺状をなすステンレス製の金属帯としての摺動プレート55が取着されている。
内レール51及び外レール52間の球案内通路の入口には、同球案内通路の一部を閉鎖するようにして凸部57が形成されている。この凸部57は、内レール51からレールユニット50下端部にかけて略鉛直方向に設けられ、遊技領域まで至らず球案内通路内を逆流してくるファール球をファール球通路63(図3参照)に導くための役目をなす。なお、遊技盤30の右下隅部及び左下隅部は、証紙(例えば製造番号が記載されている)等のシール(図4のS1,S2)やプレートを貼着するためのスペースとなっており、この貼着スペースを確保するために、フランジ56に切欠58,59が形成されている。遊技盤30の右下隅部や左下隅部に、証紙等のシール(図4のS1,S2)を貼着することで、遊技盤30と証紙との一義性を持たせることができる。
次に、遊技領域について説明する。遊技領域は、レールユニット50の内周部(内外レール)により略円形状に区画形成されており、特に本実施の形態では、遊技盤30の盤面上に区画される遊技領域が従来よりもはるかに大きく構成されている。本実施の形態では、外レール52の最上部地点から遊技盤30下部までの間の距離は445mm(従来品よりも58mm長い)、外レール52の極左位置から内レール51の極右位置までの間の距離は435mm(従来品よりも50mm長い)となっている。また、内レール51の極左位置から内レール51の極右位置までの間の距離は418mmとなっている。
なお、可変表示装置ユニット35の両側に位置する第2の始動口34は、該第2の始動口34を通過した遊技球が中央の方へ寄せられるような案内機構を有している。これにより、遊技領域が左右方向に拡張されている場合であっても、遊技球を中央の第1の始動口33や可変入賞装置32の方へと案内することができ、ひいては、遊技領域が拡張されることにより遊技球が入賞しにくくなることによる興趣の低下が抑制されるようになっている。さらには、遊技領域が左右方向に拡張されていることによって、風車37、第2の始動口34、複数の釘(遊技球を中央に誘導するための誘導釘)、他の役物を種々配設することができ、可変表示装置ユニット35の左右両側の遊技領域での遊技球の挙動を一層面白くすることができるようになっている。また、遊技領域が上下方向にも拡張されていることから、さらに風車37、第2の始動口34、複数の釘、他の役物を種々配設することができ、遊技領域での上下方向の遊技球の挙動をより一層面白くすることができるようになっている。
図3の説明に戻り、前記樹脂ベース20において、窓孔21(遊技盤30)の下方には、遊技球発射装置38より発射された直後に遊技球を案内するための発射レール61が取り付けられている。発射レール61は、その後方の金属板62を介して樹脂ベース20に取付固定されており、所定の発射角度(打ち出し角度)にて直線的に延びるよう構成されている。従って、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は、まずは発射レール61に沿って斜め上方に打ち出され、その後前述した通りレールユニット50の球案内通路を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。
本パチンコ機10の場合、遊技領域が従来よりも大幅に拡張されており、かかる構成下では、誘導レールの曲率を小さくせざるを得ないことから、打出球を安定化させるための工夫を要する。そこで本実施の形態では、遊技球の発射位置を低くするとともに発射レール61の傾斜角度(発射角度)を既存のものよりも幾分大きくし(すなわち発射レール61を立ち上げるようにし)、さらに発射レール61の長さを既存のものよりも長くして十分な長さの球誘導距離を確保するようにしている。これにより、遊技球発射装置38から発射された遊技球をより安定した状態で誘導レールに案内できるようにしている。この場合特に、発射レール61を、遊技球発射装置38の発射位置から遊技領域の中央位置(アウト口36)を越える位置まで延びるよう形成している。
また、発射レール61とレールユニット50(誘導レール)との間には所定間隔の隙間があり、この隙間より下方にファール球通路63が形成されている。従って、仮に、遊技球発射装置38から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球として誘導レール内を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路63を介して下皿15に排出される。因みに、本実施の形態の場合、発射レール61の長さは約240mm、発射レール先端部の隙間の長さ(発射レール61の延長線上の長さ)は約40mmである。
ファール球が誘導レール内を逆流してくる際、その多くは外レール52に沿って流れ、外レール52の下端部に到達した時点で下方に落下するが、一部のファール球は誘導レール内で暴れ、内レール51側へ跳ね上がるものもある。この際、跳ね上がったファール球は、球案内通路入口の前記凸部57に当たり、ファール球通路63に誘導される。これにより、ファール球の全てがファール球通路63に確実に案内されるようになる。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置38には、前面枠セット14側の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。この際、本実施の形態では遊技球の発射位置を低くしたため、前面枠セット14側の球出口から前記発射位置への落差が大きくなるが、発射レール61の基端部付近にはその右側と手前側にそれぞれガイド部材65,66を設置した。これにより、前面枠セット14側の球出口から供給される遊技球が常に所定の発射位置にセットされ、安定した発射動作が実現できる。また、遊技球発射装置38には打球槌が設けられ、軸部を中心とする打球槌の回動に伴い遊技球が発射されるが、打球槌に関して軽量化が望まれている。それ故、アルミニウム等の軽金属への材料変更や軸部寸法の縮小化により打球槌の軽量化を図る一方で、十分な発射力を確保すべく、打球槌のヘッド部(軸部と反対側の端部)に重り部を設けている。これにより、十分でかつ安定した遊技球の発射が実現できる。打球槌の重り部を上方に突出して設けることにより、打球槌を容易に摘んだりひっかけたりすることができ、槌先の打球強さの調整等がし易くなるという効果がある。
なお、図3中の符号67は上皿19に通ずる排出口であり、この排出口67を介して遊技球が上皿19に排出される。排出口67には、略水平方向の回転軸を軸心として略水平状態と略垂直状態とに変位する開閉式のシャッタ68が取り付けられている。前面枠セット14を内枠12から開放した状態(図3の状態)では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が略水平状態から略垂直状態となり、排出口67から遊技球がこぼれ落ちないようにこの排出口67を閉鎖する。また、前面枠セット14を閉鎖した状態では、当該前面枠セット14の裏面に設けられた球通路樋69(図2参照)によりシャッタ68が押し開けられて略水平状態になり、排出口67の方へ排出された遊技球はもれなく球通路樋69を通って上皿19に排出されるようになる。従って、前飾り枠が省略され前面枠セット14に対して上皿19が直接設けられる構成とした本パチンコ機10において、前面枠セット14の開放に際し払出通路内等の遊技球がパチンコ機10外にこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できるようになっている。
図3に示すように、樹脂ベース20には、窓孔21の右下部に略四角形状の小窓71が設けられている。従って、遊技盤30の右下隅部に張られた証紙などのシール(図4のS1)は、この小窓71を通じて視認できるようになっている。また、この小窓71からシール等を貼り付けることも可能となっている。
また、図3に示すように、内枠12の左端部には、前面枠セット14の支持機構として、支持金具81,82が取り付けられている。上側の支持金具81には図の手前側に切欠を有する支持孔83が設けられ、下側の支持金具82には鉛直方向に突出した突起軸84が設けられている。
図3に示すように、内枠12の上側には、前面枠セット14が内枠12に対して開かれたことを検出する前面枠セット開検出スイッチ90が設けられている。前面枠セット14が開かれると、前面枠セット開検出スイッチ90からホール内(パチンコ店内)用コンピュータへ出力されるようになっている。
前面枠セット14にはその周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED(発光ダイオード)等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、該環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部には、同じくLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。さらに、上皿19周りにも、同じくLED等の発光手段を内蔵した上皿電飾部104が設けられている。その他、中央電飾部103の左右側方には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが設けられている。また、環状電飾部102の下端部に隣接するようにして、内枠12表面や遊技盤30表面等の一部を視認できるよう透明樹脂からなる小窓107が設けられている。この小窓107の所定箇所を平面状としているので、遊技盤30の右下隅部に貼り付けられた証紙などを、小窓107の当該平面状箇所から機械で好適に読み取ることができる。
また、窓部101の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と、返却ボタン122と、度数表示部123とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部123はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
また、遊技盤30の裏面には、各種入賞口などの遊技球の通過を検出するための入賞感知機構などが設けられている。具体的には、遊技盤30表側の一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ(図示省略)が設けられ、可変入賞装置32には、カウントスイッチ(図示省略)が設けられている。カウントスイッチは、入賞球をカウントするスイッチである。また、第1の始動口33に対応する位置には作動口スイッチ224が設けられ、第2の始動口34に対応する位置にはゲートスイッチ(図示省略)が設けられている。なお、上述した作動口スイッチ224が本発明における入賞検出手段に相当する。
入賞口スイッチ(図示省略)及びゲートスイッチ(図示省略)は、図示しない電気配線を通じて盤面中継基板(図示省略)に接続され、さらにこの盤面中継基板(図示省略)が後述する主基板(主制御装置261)に接続されている。また、カウントスイッチ(図示省略)は大入賞口中継基板(図示省略)に接続され、さらにこの大入賞口中継基板(図示省略)がやはり主基板に接続されている。これに対し、作動口スイッチ224は中継基板を介さずに直接主基板に接続されている。
その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口32aを開放するための大入賞口ソレノイドが設けられ、第1の始動口33には、電動役物を開放するための作動口ソレノイドが設けられている。
上記入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主基板に取り込まれ、該主基板よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板に送信される。そして、該払出制御基板の出力により所定数の遊技球の払出が実施される。かかる場合、各種入賞口に入賞した遊技球を入賞球処理装置に一旦集め、その入賞球処理装置で入賞球の存在を1つずつ順番に確認した上で払出を行う従来方式(いわゆる証拠球方式)とは異なり、本実施の形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に感知して払出が直ちに行われる(すなわち、本パチンコ機10では入賞球処理装置を廃止している)。故に、払い出す遊技球が多量にあっても、その払出をいち早く実施することが可能となる。但し、本発明に従来の「証拠球方式」を適用してもよい。
次に、本パチンコ機10の電気的構成について、図5を用いて説明する。図5は、本パチンコ機10の電気的構成を示したブロック図である。本パチンコ機10は、主制御装置261と、払出制御装置311と、発射制御装置312と、表示制御装置45と、電源装置313などを備えている。以下に、これらの装置を個別に詳細に説明する。
主制御装置261は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む主基板を具備している。
また、音声ランプ制御装置262は、例えば主制御装置261(主基板)又は表示制御装置45からの指示に従い音声やランプ表示の制御を司るCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む音声ランプ制御基板を具備している。音声ランプ制御装置262上には電源中継基板266が搭載されており、後述する電源基板より供給される電源がこの電源中継基板266を介して表示制御装置45及び音声ランプ制御装置262に出力されるようになっている。
払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313は周知の通り制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、払出制御装置311の払出制御基板により、賞品球や貸出球の払出が制御される。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射モータ(図示省略)の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。
また、電源装置313にはRAM消去スイッチ(図示省略)が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、通常手順で(例えばホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチを押しながら電源を投入することとしている。
パチンコ機10の主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、NMI割込み処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)の復電処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号S1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路643、払出制御装置311、表示制御装置45や、その他図示しないスイッチ群などが接続されている。
また、払出制御装置311は、払出モータにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、前述した主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア513aが設けられている。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、NMI割込み処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時の復電処理において実行される。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、発射モータ(図示省略)による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射モータは、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者が遊技球発射ハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射モータが駆動され、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、第1図柄表示装置42における第1図柄の変動表示と、第2図柄表示装置41における第2図柄の変動表示とを制御するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、2つの出力ポート528,529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527の入力には主制御装置261の出力が接続され、入力ポート527の出力には、CPU521、ROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されると共にバスライン530を介して一方の出力ポート528が接続されている。出力ポート528の出力には第2図柄表示装置41(表示部43)や、音声ランプ制御装置262が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529の出力には液晶表示装置である第1図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、主制御装置261から送信される表示コマンドに基づいて第1図柄表示装置42及び第2図柄表示装置41の表示を制御する。ROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
ビデオRAM524は、第1図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、第1図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、第1図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して第1図柄表示装置42に表示させるものである。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給するための電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ(図示省略)に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆部するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMl端子へ停電信号S1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541で交流5ボルトの電圧を監視し、この電圧が5ボルト未満になった時間が例えば20ミリ秒を超えた場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号S1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号S1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、電源部541で監視している交流5ボルトが5ボルト未満となった時間が20ミリ秒を越えた後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ(図示省略)のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチの状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアするための回路である。RAM消去スイッチが押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号S2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチが押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,613のデータがクリアされる。
ところで、第1図柄表示装置(液晶表示装置)42には、図6に示すように、上・中・下の3つの図柄列U,M,Dが設定されており、図柄列U,M,D毎に左図柄、中図柄、右図柄の3個ずつの図柄(第1図柄:例えば特別図柄)が横方向に変動表示される。本実施の形態では、一連の図柄は、「0」〜「9」の数字を各々付した、海中生物などの絵柄からなる主図柄SZと、貝型形状の絵図柄からなる副図柄FZとにより構成されており、数字の昇順に主図柄SZが表示されると共に各主図柄SZの間に副図柄FZが配されて一連の図柄列U,M,Dが構成されている。そして、周期性を持って主図柄SZと副図柄FZが右から左へと変動表示されるようになっている。
かかる場合、上図柄列Uおよび中図柄列Mにおいて、上記一連の図柄が昇順(すなわち、主図柄SZの番号が増える順)に表示され、下図柄列Dにおいて、上記一連の図柄が降順(すなわち、主図柄SZの番号が減る順)に表示される。そして、第1の始動口33への入賞に基づいて一連の図柄列U,M,Dの変動表示が開始され、そして、上図柄列U→下図柄列D→中図柄列Mの順に変動表示が停止し、その停止時に第1図柄表示襲置42上の5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5の何れかで主図柄SZが大当たり図柄の組合せ(本実施の形態では、同一の主図柄SZの組合せ)で揃えば大当たりとして特定遊技動画(特別遊技動画)が表示されるようになっている。
なおここで、主制御装置261で行われる大当り抽選などの機能について説明する。主制御装置261は、大当り状態の発生を抽選する抽選部(図示省略)を備えている。つまり、主制御装置261は、抽選部(図示省略)で当選すると、第1図柄表示装置42での第1図柄の変動表示結果が予め設定した特定の図柄の組合せ(大当り図柄)となる表示演出を指示し、大当り表示後に大当り状態を発生させる機能を有するものである。要するに、主制御装置261は、例えば「0〜676」までの値をとり得る大当たり乱数カウンタC1(特別遊技状態となるか否かを決定するための第1乱数群)の値(第1乱数)に基づいて特別遊技状態を発生させているのである。
具体的には、主制御装置261のCPU501は、大当たり乱数カウンタC1を発生させる図示省略の第1乱数発生部(第1乱数群発生機能)を有している。また、主制御装置261は、第1の始動口33に遊技球が入賞する毎に、RAM503の保留球格納エリアのうちの大当たり乱数カウンタC1の値を記憶するエリア(図示省略の第1乱数記憶部)を備えている。さらに、主制御装置261のCPU501は、この保留球格納エリア(図示省略の第1乱数記憶部)に記憶された大当たり乱数カウンタC1の値が当り値であるか否かを判定する図示省略の第1判定部(判定機能)も有している。
つまり、第1の始動口33に設けられた作動口スイッチ224での遊技球の入賞検出のタイミングで、第1乱数発生部(図示省略)での大当り乱数カウンタC1の値(第1乱数)がRAM503の保留球格納エリア(図示省略の第1乱数記憶部)に記憶されるようになっている。また、低確率時においては、第1判定部(図示省略)は、第1乱数記憶部(図示省略)に記憶された大当り乱数カウンタC1の値(第1乱数)が2個の値「337,673」であれば大当りと判定し、そうでなければ外れと判定する。また、高確率時(確率変動時とも言う)においては、第1判定部(図示省略)は、第1乱数記憶部(図示省略)に記憶された大当り乱数カウンタC1の値(第1乱数)が10個の値「67,131,199,289,337,401,463,523,601,661」であれば大当りと判定し、そうでなければ外れと判定する。上述の第1乱数発生部(図示省略),第1判定部(図示省略)は、CPU501に所定のプログラムを実行させることで実現されている。
そして、CPU501で大当たり乱数カウンタC1の値が当り値であると判定した場合には、主制御装置261から可変入賞装置32に特別遊技状態とするための信号が出力される。可変入賞装置32は、主制御装置261からの当該指示に基づいて、遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動するという大当たり動作を実行するようになっている。
次に、本実施例のパチンコ機10のさらなる特徴部分の構成について、図7〜図14を用いて説明する。図7は実施例1の遊技盤30の要部の構成を示す分解斜視図である。図8は実施例1の遊技盤30の透明樹脂板400とセルシート410とベニヤ板420を示す分解斜視図である。図9は実施例1の遊技盤30のベニヤ板420と取付部材460と集合板470を示す分解斜視図である。図10は実施例1の遊技盤30の各構成部品を示す正面図である。図11はLED基板462付きのLED基板支持部材466が取り付けられた集合板470の正面図である。図12は図11の集合板470が背後に取り付けられたベニヤ板420の正面図である。図13はLED基板462を含む部分の遊技盤30の断面図である。図14(a)〜(c)は実施例1の遊技盤30の製造工程を示す図である。図15は実施例1の遊技盤30の透明樹脂板400の端部構成を示す断面図である。
実施例1の遊技盤30は、図4に示すように、遊技者の遊技球発射ハンドル18(図1参照)の操作によって遊技球が打ち込まれる、正面視で略円形の遊技領域を備えている。また、実施例1の遊技盤30は、図7に示すように、その前面側から順に透明樹脂板400とセルシート410とベニヤ板420と取付部材460と集合板470とを備えている。
なお、透明樹脂板400の前面側、つまり、透明樹脂板400におけるセルシート410と当接する面とは反対側の面には、図4に示すように、センターフレーム47などの遊技部品や釘などが配設されている。また、ベニヤ板420の後面側(裏面側)、つまり、ベニヤ板420におけるセルシート410と当接する面とは反対側の面には、図7に示すように、各種入賞口(図4に示した一般入賞口31、可変入賞装置32および第1の始動口33)に入賞した遊技球を集めて排出するための集合板470や、第1図柄表示装置42(図4参照)などが取り付けられている。
ベニヤ板420は、図14に示すように、遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘430が前面側に打ち付け固定可能なものである。このベニヤ板420は、その厚みを例えば15mm(ミリ)としている。なお、ベニヤ板420の厚みを15mm(ミリ)以外としてもよい。
透明樹脂板400は、図7,図8に示すように、ベニヤ板420の前面側で当該ベニヤ板420の遊技領域を覆うようにしてこのベニヤ板420に重ね合わされる、透過性樹脂(例えば、アクリル樹脂やポリカーボネイト樹脂など)で構成された光透過性の薄板状の部材としている。この透明樹脂板400は、その厚みを例えば5mm(ミリ)としている。なお、透明樹脂板400の厚みを5mm以外としてもよい。
セルシート410は、図7,図8に示すように、透明樹脂板400とベニヤ板420との間に設けられるものであり、その前面側(表示面側)に、パチンコ機10を表すための表示としてのパチンコ機10の機種名を表示する表示部分と、遊技領域を装飾するために当該機種の特徴(あるいは個性)で装飾表示する表示部分とが描画(印刷)されたものである。セルシート410は、透明樹脂板400とベニヤ板420とは別体であり、透明樹脂板400の前面側から前述の描画面が視認可能となるように当該透明樹脂板400の裏面側に貼り付けられるものである。つまり、セルシート410の前面側には、その全面にわたって透明の接着剤層を有しており、透明樹脂板400の裏面側にセルシート410の前面側を密着させて貼り付けることができるようになっている。このセルシート410は、その厚みを例えば1mm(ミリ)としている。なお、セルシート410の前面側に替えて透明樹脂板400の裏面側に透明の接着剤層を有するようにしてもよい。また、セルシート410の厚みが1mm以下のものを採用するようにしてもよい。
ベニヤ板420は、その密度が透明樹脂板400の密度よりも低いものである。例えば、透明樹脂板400をポリカーボネイト樹脂で形成した場合には、この透明樹脂板400(ポリカーボネイト樹脂板)の比重は、「1.2」となっている。これに対して、ベニヤ板420の比重は、「0.63〜0.80」となっている。
なお、図7,図8に示すように、透明樹脂板400とセルシート410とベニヤ板420とは、それらを正面視した状態での外周形状が同一形状となっているが、セルシート410等は、遊技領域以上の大きさで、かつ、ベニヤ板420の正面視での外周形状よりも小さい形状であってもよい。
図7,図14に示すように、透明樹脂板400の前面視状態での所定箇所には、図14に示す釘430の直径よりも大きな開口径の開口部402が備えられている。透明樹脂板400の開口部402は、釘430の胴の直径よりも大きな開口径であればよいが、この実施例1の開口部402は、例えば、釘430の胴よりも1mm(ミリ)大きい円形形状の開口としたものを採用している。なお、開口部402として、例えば、釘430の胴よりも1mm〜0.1mm大きい円形形状の開口としたものを採用してもよい。
なお、図7,図8では、透明樹脂板400の全ての開口部402を図示すると却って見難くなるため、透明樹脂板400の一部の開口部402についてのみ図示するに留めている。また、透明樹脂板400の全ての開口部402に符号を付すと却って見難くなるため、透明樹脂板400の一部の開口部402についてのみ符号を付すに留めている。
図14(c)に示すように、釘430は、ベニヤ板420の前面側に透明樹脂板400が重ね合わされた状態で、透明樹脂板400の開口部402を介して当該開口部402に非接触でベニヤ板420に打ち付けられている。
また、図7,図8に示すように、透明樹脂板400は、その左上と右下の2箇所に、ベニヤ板420の嵌合孔422に嵌入される嵌合ピン404(突起部)が設けられており、ベニヤ板420は、その左上と右下の2箇所に、透明樹脂板400の嵌合ピン404(突起部)が嵌入される嵌合孔422が設けられており、透明樹脂板400の嵌合ピン404をベニヤ板420の嵌合孔422に嵌入させることで、ベニヤ板420と透明樹脂板400とを適正に重ね合わることができるようになっている。さらに、セルシート410の左上と右下の2箇所にも、透明樹脂板400の嵌合ピン404(突起部)が嵌入される嵌合孔412が設けられており、透明樹脂板400の嵌合ピン404をセルシート410の嵌合孔412に嵌入させることで、セルシート410と透明樹脂板400とを適正に重ね合わることができ、前述の接着剤層により貼り付けることができるようになっている。
さらに、ベニヤ板420は、図7〜図8,図14に示すように、前面視した状態で所定数の貫通孔424を備えている。ベニヤ板420は、図8に示すように、当該ベニヤ板420の前面側に透明樹脂板400が重ね合わされた状態において、透明樹脂板400の開口部402と異なる箇所に複数個の貫通孔424がそれぞれ設けられている。つまり、ベニヤ板420の前面側に透明樹脂板400を重ね合わせた状態を正面視すると、透明樹脂板400の開口部402と、ベニヤ板420の貫通孔424とが重ならないように異なる箇所にそれぞれ設けられている。
また、透明樹脂板400は、図8に示すように、ベニヤ板420の前面側に当該透明樹脂板400が重ね合わされた状態において、ベニヤ板420の貫通孔424と同一箇所にそれぞれ貫通孔409が設けられている。つまり、透明樹脂板400は、ベニヤ板420の貫通孔424を当該透明樹脂板400に平行投影した場合にそれと一致するように貫通孔409が設けられている。
同様に、セルシート410は、図8に示すように、ベニヤ板420の前面側に当該セルシート410が重ね合わされた状態において、ベニヤ板420の貫通孔424と同一箇所にそれぞれ貫通孔411が設けられている。つまり、セルシート410は、ベニヤ板420の貫通孔424を当該セルシート410に平行投影した場合にそれと一致するように貫通孔411が設けられている。
要するに、図8に示すように、ベニヤ板420の前面側に、セルシート410と透明樹脂板400とがその順に重ね合わされた状態において、ベニヤ板420の貫通孔424とセルシート410の貫通孔411と透明樹脂板400の貫通孔409とが同一箇所にそれぞれ設けられている。
さらに、本実施例1のパチンコ機10は、図13に示すように、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に光を入射させる光入射部450を備えている。
光入射部450は、透明樹脂板400と面一となるように当該透明樹脂板400の貫通孔409に嵌入される導光部材480と、この導光部材480の入射面480aに向けて光を出力する光出力部451と、を備え、かつ、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に対向する導光部材480の対向面箇所から当該透明樹脂板400に向けて、導光部材480で導光された光を出力することで、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に光を入射させるものである。
導光部材480は、図13に示すように、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に対向する対向面箇所から光を出力するように光出力を規制する光出力規制部452を備えている。導光部材480は、図13に示すように、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に対向する対向面箇所から光を出力することから、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に対向する対向面箇所が出射面480bとなっている。
光出力規制部452は、図13に示すように、導光部材480での透明樹脂板400と面一とした端面箇所に設けられた、光を遮光する遮蔽部453を備えている。つまり、導光部材480に導入された光が遮蔽部453を通じて出力されないようになっている。
光出力規制部452は、導光部材480での透明樹脂板400と面一とした端面箇所に向けて当該導光部材480中を進行してきた光を、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に対向する導光部材480の対向面箇所に向けて出力するように進路変更する傾斜面454を備えている。つまり、導光部材480に導入された光は、光出力規制部452の傾斜面454で反射するなどしてその進路が、導光部材480の出射面480bに向かうように変更される。
光出力部451は、図13に示すように、光を発するLED464と、このLED464を位置させるための窪みであって導光部材480の入射面480aに形成された凹部481と、を備えている。つまり、光出力部451は、図13に示すように、LED464から発せられた光を導光部材480の入射面480aの凹部481に入射させている。
以下に、LED基板462などについて説明する。LED基板462は、図10に示すように、複数個のLED464(発光ダイオード)を所定箇所に実装されたものである。このLED464は、例えば、複数色の発光が可能なものである。LED基板462は、導光部材480を通して透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に向けて光出力させるために、外観形状が異なる複数枚のLED基板462が用意されている。これらのLED基板462は、図10,図13に示すように、LED基板支持部材466の裏面側に取り付けられて固定支持される。図7,図9では、LED基板支持部材466は、その裏面側にLED基板462が取り付けられた状態を図示している。図11に示すように、LED基板支持部材466は、LED基板462のLED464が対応する箇所に貫通孔468が形成されており、LED基板462が取り付けられた状態のLED基板支持部材466を正面視すると、LED基板支持部材466の貫通孔468にLED464が位置するようになっている。より正確に言えば、LED基板462のLED464は、図13に示すように、導光部材480の入射面480aに形成された凹部481に挿入された状態となっている。なお、LED基板462は、例えば、音声ランプ制御装置262により点灯制御され、音声ランプ制御装置262は主制御装置261からの指示に応じてLED基板462の点灯制御を行う。
図11に示すように、LED基板462が取り付けられた状態のLED基板支持部材466は、集合板470の前面側(正面側)の所定の収納箇所472に取り付けられて固定支持される。この収納箇所472は、LED基板支持部材466が入り込んで収納される程度の窪みが形成されたものである。そして、図11に示したLED基板支持部材466取り付け後の集合板470がベニヤ板420の裏面側に取り付けられ、この状態をベニヤ板420の前面側から見ると、図12に示すように、ベニヤ板420の貫通孔424内にLED464が位置していることがわかる。
なおここで、遊技盤30における前述したLED基板462のLED464を有する部分の断面図について説明する。遊技盤30は、前述したように、その前面側から順に、透明樹脂板400とセルシート410とベニヤ板420と集合板470とを重ね合わせたものであり、集合板470の前面側の窪み部分にLED基板支持部材466を収納している。
図13に示すように、LED基板462は、LED基板支持部材466の裏面側に取り付けられ、例えばネジ469等の締結部品により、LED基板462がLED基板支持部材466に締結固定されている。このようにLED基板462が固定されたLED基板支持部材466は、集合板470の前面側の所定の窪み部分に取り付けられ、例えばネジ473等の締結部品により、LED基板支持部材466が集合板470に締結固定されている。このようにLED基板支持部材466が固定された集合板470がベニヤ板420の裏面側に取り付け固定されている。図13に示すように、集合板470がベニヤ板420に取り付けられた状態においては、LED基板支持部材466の貫通孔468とベニヤ板420の貫通孔424とは同一開口中心軸線を中心とするように位置が合わされた状態となっている。
要するに、光入射部450は、図13に示すように、LED464から発せられた光を、透明樹脂板400の貫通孔409およびベニヤ板420の貫通孔424の内部に設けられた導光部材480の入射面480aの凹部481から入射させ、導光部材480中を進む光を光出力規制部452の傾斜面454で反射するなどさせてその進路を、導光部材480の出射面480bに向かうように変更させ、導光部材480の出射面480bから出力される光を、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に入射させている。こうすることで、透明樹脂板400の貫通孔409からの光が入射される構成が実現できる。
また、図15に示すように、透明樹脂板400は、側端面より入れた光で面発光させるための導光板408であるとも言え、透明樹脂板400は、例えば、その一側面の端部において、LED440(発光ダイオード)と、このLED440からの光を透明樹脂板400の側端面から入射させるように、LED440を実装した実装基板を支持する支持部材442とを備えている。この支持部材442は、その内面側が光を反射させるリフレクタ構造となっている。なお、支持部材442とは別体でリフレクタを備えるようにしてもよいし、LED以外のランプなど種々の光源を採用してもよい。また、透明樹脂板400の側面のうちの複数個の側面やすべての側面に、LED440および支持部材442を設けるようにしてもよい。
LED440および前述したLED464は、複数色の発光が可能な複数色発光LEDとしている。例えば、2色発光(例えば赤色、緑色)タイプや、3色発光(例えば赤色、緑色、青色)タイプや、4色以上の発光タイプのものなど、複数色の発光が可能なLEDや各種の光源を採用してもよい。また、実施例1では複数色発光のものを採用しているが、単一色発光タイプのLED(光源)を採用するようにしてもよい。
なお、上述したベニヤ板420が本発明における板状部材に相当し、上述した透明樹脂板400が本発明における薄板部材に相当し、上述した光入射部450が本発明における光入射手段に相当し、上述した光出力部451が本発明における光出力手段に相当し、上述した光出力規制部452が本発明における光出力規制手段に相当し、上述したセルシート410が本発明における装飾表示部に相当し、上述したLED464が本発明における発光手段,複数色発光光源に相当する。
ここで、実施例1の遊技盤30の要部の製造工程について図7,図14を用いて説明する。
図7,図14(a)に示すように、セルシート410の嵌合孔412に透明樹脂板400の嵌合ピン404を嵌入させることでセルシート410と透明樹脂板400とを適正に重ね合わせて、セルシート410の接着剤層により透明樹脂板400にセルシート410を貼り付ける。
続いて、セルシート410を貼り付けた透明樹脂板400の嵌合ピン404をベニヤ板420の嵌合孔422に嵌入させるようにして、セルシート410を貼り付けた透明樹脂板400をベニヤ板420に重ね合わせる。なお、セルシート410を貼り付けた透明樹脂板400とベニヤ板420とは、ビス止めで締結固定されている。また、ビス止め締結固定以外で両者を固定するようにしてもよい。例えば、セルシート410を貼り付けた透明樹脂板400とベニヤ板420とをネジ止めで締結してもよいし、透明樹脂板400とベニヤ板420とを接着剤で接着固定してもよい。
このように透明樹脂板400が重ね合わされて固定されたベニヤ板420を、その裏面側が図示省略の釘打ち機の載置台(テーブル)に当接するようにして所定位置に載置される。具体的には、釘打ち機の載置台面に間隔を空けて例えば2本配置されている、ベニヤ板420の位置決め用のボス(突起ピン)を、このボスに対応するベニヤ板420の2箇所の位置合わせ孔に嵌入させるようにして、透明樹脂板400を重ね合わせ固定したベニヤ板420が釘打ち機の載置台に載置される。
釘打ち機は、ベニヤ板420のどの箇所に釘430を打ち付けていくのかを予めデータとして持っており、ベニヤ板420の所定箇所に釘430を順次に打ち付けていくことができるようになっている。つまり、ベニヤ板420での釘430を打ち付ける箇所には、透明樹脂板400の開口部402が対応して設けられており、図14(b)に示すように、透明樹脂板400の開口部402内の方に釘打ち機による釘430が進入し、図14(c)に示すように、透明樹脂板400の開口部402に非接触でベニヤ板420に打ち付けられる。つまり、釘430は、図14(c)に示すように、透明樹脂板400の開口部402に非接触でベニヤ板420に打ち付けられているため、ベニヤ板420でのみ固定(支持)されている。なお、この実施例1では、釘430の胴が開口部402に非接触としているが、仮に釘430の胴が開口部402に接触していたとしても、分別廃棄する際における釘430抜きがし難くなるという問題は生じない。
そして、図7に示すように、LED基板462が付けられた取付部材460を集合板470の所定の窪み部分に取り付けて、図13に示すようにネジ473等で締結固定し、この集合板470をベニヤ板420の裏面側に取り付ける。
上述したように、本実施例1のパチンコ機10によれば、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤30は、遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘が前面側に打ち付け固定可能なベニヤ板420と、このベニヤ板420の遊技領域を少なくとも覆うようにして当該ベニヤ板420の前面側に重ね合わされる光透過性の透明樹脂板400と、を備え、この透明樹脂板400は所定箇所に貫通孔409を備え、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に光を入射させる光入射部450を備えているので、透明樹脂板400(例えば透明薄板)の外周側面から光を入射させるだけでなく、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁からも光を入射させることができるので、透明樹脂板400での暗い箇所に光を入射させることができ、透明樹脂板400での明暗ムラを低減でき、透明樹脂板400を一様に面発光させることができる。つまり、センターフレーム47や可変入賞装置32や第1の始動口33,第2の始動口34など各種の遊技部品などが遊技盤30に設けられるパチンコ機では、これらの遊技部品が透明樹脂板400の所定箇所に貫通して設けられ、透明樹脂板400の外周側面から当該透明樹脂板400の内部に向けて光を入射させたとしても、遊技盤30に設けられた前記の遊技部品により光の進入が妨げられる箇所が生じたりするが、このような暗い箇所に光を供給し得る箇所に貫通孔409を設け、その貫通孔409の内壁から光を入射させることで、透明樹脂板400での暗い箇所に光を入射させることができ、透明樹脂板400での明暗ムラを低減でき、透明樹脂板400を一様に面発光させることができる。
また、透明樹脂板400の外周側面から当該透明樹脂板400の内部に向けて入射させる光の強度(光量)を増加させる必要がないので、入射させる光の強度を増加させ過ぎることもないし、その増加させ過ぎることで透明樹脂板400が眩し過ぎるようになるという別異の問題も生じない。
その結果、遊技盤30の透明樹脂板400(透明薄板)を一様に面発光させることができるパチンコ機10を提供することができる。
また、光入射部450は、透明樹脂板400と面一となるように当該透明樹脂板400の貫通孔409に嵌入される導光部材480と、この導光部材480の入射面に向けて光を出力する光出力部451と、を備え、かつ、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に対向する導光部材480の対向面箇所から当該透明樹脂板400に向けて、導光部材480で導光された光を出力することで、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に光を入射させるものとしているので、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁から光を入射させる光入射手段を好適に実現できる。
また、導光部材480は、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に対向する対向面箇所から光を出力するように光出力を規制する光出力規制部452を備えているので、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に向けて光を効果的に出力することができる。
また、光出力規制部452は、導光部材480での透明樹脂板400と面一とした端面箇所に設けられた、光を遮光する遮蔽部453を備えているので、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に向けて光を効果的に出力することができる。
また、光出力規制部452は、導光部材480での透明樹脂板400と面一とした端面箇所に向けて当該導光部材480中を進行してきた光を、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に対向する導光部材480の対向面箇所に向けて出力するように進路変更する傾斜面454を備えているので、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に向けて光を出力することができる。
また、光出力部451は、光を発するLED464と、このLED464を位置させるための窪みであって導光部材480の入射面480aに形成された凹部481と、を備えているので、LED464で発せられた光を効率よく、導光部材480の入射面480aに形成された凹部481に入射させることができる。
また、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤30は、遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘430が前面側に打ち付け固定可能なベニヤ板420と、このベニヤ板420の前面側で当該ベニヤ板420の遊技領域を少なくとも覆うようにしてこのベニヤ板420に重ね合わされる光透過性の透明樹脂板400と、この透明樹脂板400とベニヤ板420との間に設けられた、遊技機を表すための表示または遊技領域を装飾するための表示を有するセルシート410と、を備えているので、セルシート410の表示を透明樹脂板400で照らした表示とすることができる。しかも、セルシート410の前面側に光透過性の透明樹脂板400が設けられているので、遊技球は透明樹脂板400の前面側を流下し、それとは反対側の透明樹脂板400の裏面側にセルシート410が位置することになり、透明樹脂板400の裏面側に設けられたセルシート410に遊技球が接触等したりすることがなく、遊技球接触等によるセルシート410の損傷を防止することができる。その結果、遊技盤30の遊技領域のセルシート410を照らすことができ、その遊技領域の装飾表示を保護できるパチンコ機を提供することができる。
しかも、セルシート410の前面側に光透過性の透明樹脂板400が設けられているので、遊技球は透明樹脂板400の前面側を流下し、それとは反対側の透明樹脂板400の裏面側にセルシート410が位置することになり、透明樹脂板400の裏面側に設けられたセルシート410に遊技球が接触等したりすることがなく、遊技球接触等によるセルシート410の損傷を防止することができる。
その結果、遊技盤の遊技領域の表示態様を変化させることができ、その遊技領域の装飾表示を保護できる遊技機を提供することができる。
また、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤30は、遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘430が前面側に打ち付け固定可能なベニヤ板420と、このベニヤ板420の前面側で当該ベニヤ板420の遊技領域を覆うようにしてこのベニヤ板420に重ね合わされる、光透過性の透明樹脂板400と、を備えたものであり、ベニヤ板420は、その密度が透明樹脂板400の密度よりも低いものであり、透明樹脂板400の前面視状態での所定箇所には、釘430の直径よりも大きな開口径の開口部402を備え、釘430は、ベニヤ板420の前面側に透明樹脂板400が重ね合わされた状態で、透明樹脂板400の開口部402を介してベニヤ板420に打ち付けられているので、釘430は透明樹脂板400の開口部402(釘430の直径よりも大きな開口径の開口)を介してベニヤ板420に打ち付けられているので、釘430が透明樹脂板400に打ち付けられることがなく、透明樹脂板400に曲がった状態で釘430が打ち付けられることがない。よって、遊技盤30の廃棄・分解作業時に遊技盤の釘430を抜いて分別廃棄する際において、透明樹脂板400に曲がった状態で打ち付けられた釘430が抜き難いという問題が生じないので、釘抜き作業効率を向上させることができ、遊技盤30の廃棄・分解作業の効率を向上させることができる。
また、釘430は透明樹脂板400ではなくベニヤ板420に打ち付けられている、つまり、釘430の打ち込み固定可能で、かつ、透明樹脂板400よりも密度の低いベニヤ板420に釘430が打ち付けられているので、従来例のような透明樹脂板400に釘430が打ち付けられている遊技盤の場合と比べて、遊技領域に打ち込まれてきた遊技球が、ベニヤ板420に打ち付けられた釘430に当って跳ねる、その跳ね方が強くなることを低減でき、釘430に衝突した遊技球の跳ねを適度に落ち着かせることができ、遊技球の転動態様について面白味を確保できる。
また、従来例のような透明樹脂板400にのみ釘430が打ち付け固定されている遊技盤の場合には、透明樹脂板400の釘430からの遊技球の跳ね方のバラツキが少なく、意外性の少ない転動態様となってしまい、遊技球の転動態様に面白味が欠けるという問題がある。これに対して、実施例1の遊技盤30では、前述したように釘430が透明樹脂板400ではなくベニヤ板420に打ち付けられているので、ベニヤ板420の釘430からの遊技球の跳ね方に適度のバラツキを生じさせることができ、つまり、透明樹脂板400の釘430の場合と比べてバラツキを多くすることができ、意外性ある転動態様を実現することができ、遊技球の転動態様に面白味を向上させることができる。
その結果、遊技盤の前面側に光透過性の透明樹脂板400(例えば透明板)を有するパチンコ機(遊技機)において、釘抜き作業効率を向上させることができ、遊技球の転動態様の面白味を向上させることができるパチンコ機(遊技機)を提供することができる。
また、透明樹脂板400とベニヤ板420との間に、遊技機を表すための表示としてのパチンコ機10の機種名を表示する表示部分と、遊技領域を装飾するために当該機種の特徴(あるいは個性)で装飾表示する表示部分とが描画(印刷)されたものであるセルシート410を備えているので、遊技球は透明樹脂板400の前面側を流下し、それとは反対側の透明樹脂板400の裏面側にセルシート410が位置することになり、透明樹脂板400の裏面側に設けられたセルシート410に遊技球が接触等したりすることがなく、セルシート410を保護することができる。
また、LED464は、複数色の発光が可能なものとしているので、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁から複数色の光を入射させることができ、複数色で発光する透明樹脂板400のを実現でき、遊技の興趣性をさらに向上させることができる。
また、透明樹脂板400は、透過性樹脂で構成された透明の薄板状の部材であるので、透過性樹脂を用いることで透明の薄板状の部材を好適に製造することができる。
また、前述したように、透明樹脂板400の開口部402(釘孔)の直径は、釘430の胴の直径よりも大きくしているので、開口部402と釘430の打ち付け位置とのずれが生じたとしても、釘430が曲がって打ち付けられるようなことを低減できる。細かく言えば、[{(開口部402の直径)−(釘430の胴の直径)}<遊技球の半径]の関係となるように開口部402の大きさを設定する。これによって、開口部402が遊技球の転動に影響を及ぼさないようにすることができる。
また、釘430の釘頭の直径を開口部402よりも大きく設定してもよい。この場合には、正面視で開口部402が釘430の釘頭に隠れて目立たないようにできる。
次に、実施例2のパチンコ機10について図16を用いて説明する。図16(a)〜(c)は実施例2の遊技盤30の製造工程を示す図である。
前述の実施例1での遊技盤30は、その透明樹脂板400の開口部402と釘430との間に隙間が形成されたままとなっているが、本実施例2での遊技盤30は、その透明樹脂板400の開口部402と釘430との間の隙間をゴム製のクリアランス被覆部材432で埋めている点が、前述の実施例1とは異なっている。なお、前述の実施例1と同様の内容については説明を省略し、以下に、クリアランス被覆部材432などについて詳細に説明することとする。
図16(c)に示すように、透明樹脂板400の開口部402と、この開口部402内に位置する釘430との間には、当該釘430と開口部402との間の隙間を埋めるためのゴム製のクリアランス被覆部材432が備えられている。
具体的には、図16(b)に示すように、ゴム製のクリアランス被覆部材432は、釘430の胴の所定箇所でその胴周りに固定(例えば、接着固定)されており、図16(c)に示すように、ゴム製のクリアランス被覆部材432付きの釘430がベニヤ板420に打ち付けられた状態において、このクリアランス被覆部材432が透明樹脂板400の開口部402に収まるようになっている。
つまり、釘打ち機による釘430の打ち付け力は一定であり、ベニヤ板420の密度分布も一様であることから、釘打ち機による釘430の打ち付け深さは一定の深さとなる精度を有していると言え、図16(c)に示すように、ゴム製のクリアランス被覆部材432付きの釘430がベニヤ板420に打ち付けられた状態において、このクリアランス被覆部材432が透明樹脂板400の開口部402に収まるように、釘430の胴の所定箇所でその胴周りにクリアランス被覆部材432が固定されている。
なお、この実施例2では、図16(c)に示すように、クリアランス被覆部材432は、透明樹脂板400を側面視した状態で開口部402から突出しないように開口部402内に収めるようにしているが、遊技球の挙動に悪影響を与えないのであれば、クリアランス被覆部材432を透明樹脂板400を側面視した状態で開口部402から幾分か突出した状態も許容できる。
また、釘430に取り付けられたクリアランス被覆部材432を側面視した状態において、このクリアランス被覆部材432を釘先側の直径が釘頭側の直径よりも小さくしたテーパ形状あるいは面取りなどを施し、クリアランス被覆部材432が開口部402に入り易くなるようにしてもよい。
なお、上述したクリアランス被覆部材432が本発明における弾性部材に相当する。
ここで、実施例2の遊技盤30の要部の製造工程について図16を用いて説明する。
なお、セルシート410を貼り付けた透明樹脂板400をベニヤ板420に重ね合わせて固定するまでについて(図16(a)参照)は、前述の実施例1と同様であるためここでの説明を省略し、図16(b)以降について説明する。
図16(b)に示すように透明樹脂板400が重ね合わされて固定されたベニヤ板420は、前述の実施例1と同様に釘打ち機の載置台(テーブル)の所定位置に載置される。
実施例2での釘打ち機は、ゴム製のクリアランス被覆部材432付きの釘430をベニヤ板420に打ち付け可能な構造となっているものであり、前述の実施例1と同様に、ベニヤ板420のどの箇所に釘430を打ち付けていくのかを予めデータとして持っており、ベニヤ板420の所定箇所に釘430を順次に打ち付けていくことができるようになっている。つまり、ベニヤ板420での釘430を打ち付ける箇所には、透明樹脂板400の開口部402が対応して設けられており、図16(b)に示すように、透明樹脂板400の開口部402内の方に釘打ち機による釘430が進入し、図16(c)に示すように、透明樹脂板400の開口部402に釘430が非接触でベニヤ板420に打ち付けられる。つまり、釘430は、図16(c)に示すように、透明樹脂板400の開口部402に非接触でベニヤ板420に打ち付けられ、釘430の胴周りに固定されたゴム製のクリアランス被覆部材432が開口部402に接触しているため、釘430はベニヤ板420でのみ固定(支持)されている。
上述したように、本実施例2のパチンコ機10によれば、釘430と開口部402との間に、当該釘430と開口部402との間を埋めるためのクリアランス被覆部材432を備えているので、釘430と開口部402との間の隙間に塵や屑等が入ることを防止できる。しかも、クリアランス被覆部材432による釘430の固定力は、釘430が透明樹脂板400に打ち付けられている場合と比べて、ほとんど小さいことから、釘430の固定力は依然としてベニヤ板420によるものであり、前述した実施例1のように、釘抜き作業効率を向上させることができ、遊技球の転動態様の面白味を向上させることができる遊技機を提供することができる。
また、クリアランス被覆部材432は、釘430の胴の所定箇所でその胴周りに設けられているので、このクリアランス被覆部材432付きの釘430を透明樹脂板400の開口部402を通してベニヤ板420に打ち付けるだけで、釘430をベニヤ板420に打ち付けることができるし、当該釘430の胴周りに設けられたクリアランス被覆部材432が透明樹脂板400の開口部402に位置させることができ、このクリアランス被覆部材432で釘430と開口部402との間の隙間を埋めることができ、釘430と開口部402との間の隙間に塵や屑等が入ることを防止できる。しかも、クリアランス被覆部材432による釘430の固定力は、釘430が透明樹脂板400に打ち付けられている場合と比べて、ほとんど小さいことから、釘430の固定力は依然としてベニヤ板420によるものであり、前述した実施例1のように、釘抜き作業効率を向上させることができ、遊技球の転動態様の面白味を向上させることができる遊技機を提供することができる。
次に、実施例3のパチンコ機10について図17〜図19を用いて説明する。図17は実施例3の遊技盤30の要部の構成を示す分解斜視図である。図18(a)〜(c)は実施例3の遊技盤30の製造工程を示す図である。図19は実施例3の遊技盤30の釘打ち付け状態を示す断面図である。
前述の実施例1の遊技盤30では、その透明樹脂板400に開口部402(釘430の胴周りよりも大きな開口)を設け、釘430を透明樹脂板400の開口部402を介してベニヤ板420に打ち付けることで、釘430を透明樹脂板400に打ち付けないようにしているが、本実施例3の遊技盤30では、釘430を透明樹脂板400よりもベニヤ板420にウエイトを置いて打ち付けるようにしている点が、前述の実施例1とは異なっている。なお、前述の実施例1と同様の内容については説明を省略し、以下に、釘430を透明樹脂板400よりもベニヤ板420にウエイトを置いて打ち付ける点について詳細に説明することとする。
図17,図18に示すように、実施例3の透明樹脂板400の釘430を打ち付ける箇所には道孔406(貫通孔)が形成されており、図18(b)に示すように、この道孔406は、釘430の胴の直径r1よりも小さい直径r2となっている。
なお、図17では、透明樹脂板400の全ての道孔406に符号を付すと却って見難くなるため、透明樹脂板400の一部の道孔406についてのみ符号を付すに留めている。
前述の実施例1の場合と同様に、ベニヤ板420には、図17に示すように、前面視した状態で所定数の貫通孔424を備えている。図17に示すように、ベニヤ板420の前面側に透明樹脂板400が重ね合わされた状態において、透明樹脂板400の道孔406と、ベニヤ板420の貫通孔424とが異なる箇所にそれぞれ設けられている。つまり、ベニヤ板420の前面側に透明樹脂板400を重ね合わせた状態を正面視すると、透明樹脂板400の道孔406と、ベニヤ板420の貫通孔424とが重ならないように異なる箇所にそれぞれ設けられている。図17では、ベニヤ板420の貫通孔424と合致する透明樹脂板400の貫通孔409を図示しており、この貫通孔409とは別の箇所に道孔406が形成されていることから、透明樹脂板400の道孔406と、ベニヤ板420の貫通孔424とが重ならないように異なる箇所にそれぞれ設けられていることがわかる。
図18(c)に示すように、釘430は、ベニヤ板420の前面側に透明樹脂板400が重ね合わされた状態で、透明樹脂板400の方から当該透明樹脂板400を貫通してベニヤ板420に打ち付けられており、この打ち付け状態の当該釘430は、透明樹脂板400およびベニヤ板420に接触している。
図19に示すように、透明樹脂板400の厚みは例えば5mm(ミリ)、セルシート410の厚みは例えば1mm、ベニヤ板420の厚みは例えば15mmとしている。また、釘430の全長は32mmとしており、釘430のベニヤ板420に対する打ち入り長さ(釘先から釘430の胴があるベニヤ板420の前面までの距離)は、例えば11mmであり、釘先から釘430の胴がある透明樹脂板400の前面までの距離)は、例えば17mmであり、釘頭から釘430の胴がある透明樹脂板400の前面までの距離)は、例えば15mmとしている。
図19に示すように、透明樹脂板400は、その厚みを釘430のベニヤ板420に対する打ち入り長さよりも小さくしている。つまり、透明樹脂板400の厚みは例えば5mm、釘430のベニヤ板420に対する打ち入り長さ(釘先から釘430の胴があるベニヤ板420の前面までの距離)は例えば11mmであり、透明樹脂板400は、その厚み(5mm)を釘430のベニヤ板420に対する打ち入り長さ(11mm)よりも小さくしていることがわかる。
また、図19に示すように、釘430の打ち付け状態での当該釘430の透明樹脂板400に対する接触表面積の方がその同一の釘430のベニヤ板420に対する接触表面積よりも小さくなっているとも言える。
ここで、実施例3の遊技盤30の要部の製造工程について図18を用いて説明する。
なお、セルシート410を貼り付けた透明樹脂板400をベニヤ板420に重ね合わせて固定するまでについて(図18(a)参照)は、前述の実施例1と同様であるためここでの説明を省略し、図18(b)以降について説明する。なお、図18(a)に示すように、透明樹脂板400には前述した道孔406が形成されている。
図18(b)に示すように透明樹脂板400が重ね合わされて固定されたベニヤ板420は、前述の実施例1と同様に釘打ち機の載置台(テーブル)の所定位置に載置される。
実施例3での釘打ち機は、前述の実施例1と同様に、ベニヤ板420のどの箇所に釘430を打ち付けていくのかを予めデータとして持っており、ベニヤ板420の所定箇所に釘430を順次に打ち付けていくことができるようになっている。つまり、ベニヤ板420での釘430を打ち付ける箇所には、透明樹脂板400の道孔406が対応して設けられており、図18(b)に示すように、透明樹脂板400の道孔406に釘打ち機による釘430が進入し、図18(c)に示すように、透明樹脂板400の道孔406に進入した釘430がベニヤ板420に11mm(ミリ)の打ち入り深さで打ち付けられる。つまり、釘430は、図18(c)に示すように、透明樹脂板400の道孔406に5mm(ミリ)深さにわたって接触し、ベニヤ板420に11mm(ミリ)の打ち入り深さで打ち付けられているため、釘430は透明樹脂板400よりもベニヤ板420の方で固定(支持)する比率が高くなっている。
上述したように、本実施例3のパチンコ機10によれば、遊技球が打ち込まれる遊技領域を有する遊技盤30は、遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘430が前面側に打ち付け固定可能なベニヤ板420と、このベニヤ板420の前面側で当該ベニヤ板420の遊技領域を覆うようにしてこのベニヤ板420に重ね合わされる、光透過性の透明樹脂板400と、を備えたものであり、ベニヤ板420は、その密度が透明樹脂板400の密度よりも低いものであり、釘430は、ベニヤ板420の前面側に透明樹脂板400が重ね合わされた状態で、透明樹脂板400の方から当該透明樹脂板400を貫通してベニヤ板420に打ち付けられており、この打ち付け状態の当該釘430は、透明樹脂板400およびベニヤ板420に接触しており、透明樹脂板400は、その厚みを釘430のベニヤ板420に対する打ち入り長さよりも小さくしているので、釘430の透明樹脂板400に対する接触表面積はその同一の釘430のベニヤ板420に対する接触表面積よりも小さくすることができ、釘430を支える比率を透明樹脂板400よりもベニヤ板420の方を大きくすることができ、透明樹脂板400の道孔406(釘430の直径よりも小さい直径の道孔)中心からずれて釘430が打ち付けられたとしてもその曲がり打ち付けが低減できる。よって、遊技盤の廃棄・分解作業時に遊技盤の釘430を抜いて分別廃棄する際において、透明樹脂板400に曲がった状態で打ち付けられた釘430が抜き難いという問題を低減することができるので、釘抜き作業効率を向上させることができ、遊技盤の廃棄・分解作業の効率を向上させることができる。
また、釘430は透明樹脂板400よりもベニヤ板420の方に重みをおいて打ち付けられている、つまり、釘430の打ち込み固定可能で、かつ、透明樹脂板400よりも密度の低いベニヤ板420に重みをおいて釘430が打ち付けられているので、従来例のような透明樹脂板400に釘430が打ち付けられている遊技盤の場合と比べて、遊技領域に打ち込まれてきた遊技球が、ベニヤ板420に打ち付けられた釘430に当って跳ねる、その跳ね方が強くなることを低減でき、釘430に衝突した遊技球の跳ねを適度に落ち着かせることができ、遊技球の転動態様について面白味を確保できる。
また、従来例のような透明樹脂板400にのみ釘430が打ち付け固定されている遊技盤の場合には、透明樹脂板400の釘430からの遊技球の跳ね方のバラツキが少なく、意外性の少ない転動態様となってしまい、遊技球の転動態様に面白味が欠けるという問題がある。これに対して、実施例3の遊技盤30では、前述したように釘430が透明樹脂板400よりもベニヤ板420の方にウエイトを置いて打ち付けられているので、透明樹脂板400のみで支持された釘430の場合と比べて遊技球の跳ね方にバラツキを多くすることができ、意外性ある転動態様を実現することができ、遊技球の転動態様に面白味を向上させることができる。
その結果、遊技盤30の前面側に光透過性の透明樹脂板400(例えば透明板)を有する遊技機において、釘抜き作業効率を向上させることができ、遊技球の転動態様の面白味を向上させることができる遊技機を提供することができる。
次に、実施例4のパチンコ機10について図20を用いて説明する。図20は実施例4のセンターフレーム47の平面図である。図21は実施例4のセンターフレーム47の光入射部450を示す断面図である。
実施例4のパチンコ機10では、前述の実施例1〜3のような透明樹脂板400の貫通孔409およびベニヤ板420の貫通孔424に導光部材480を設けるのではなく、センターフレーム47の外周側面に光入射部450を設けた構成としている点が、前述の実施例1〜3と異なっている。なお、前述の実施例1〜3と同様の内容については説明を省略し、以下に、センターフレーム47の外周側面に光入射部450を設ける点について詳細に説明することとする。
図20に示すように、センターフレーム47は、その外周側面に光入射部450を備えている。具体的には、センターフレーム47は、その外周側面のうちで上部外周側面、下部外周側面、右部外周側面、左部外周側面の各箇所に、光入射部450を備えている。なお、センターフレーム47の上部外周側面、下部外周側面、右部外周側面、左部外周側面のうちの少なくとも一箇所に、光入射部450を備えるようにしてもよい。
実施例4の透明樹脂板400は、図8に示すように、遊技盤30の遊技領域に配設されるセンターフレーム47を取り付けるための第1取付孔403を備えている。ベニヤ板420は、図8に示すように、透明樹脂板400の第1取付孔403に対応する箇所に、センターフレーム47を取り付けるための第2取付孔426を備えている。図20に示すように、センターフレーム47は、その外周側面の所定箇所に、光入射部450を備えている。
光入射部450は、光を発するLED464と、このLED464からの光が入射される入射面480aと、入射された光が出射される出射面480bと、を有する導光部材480と、この導光部材480の出射面480bを透明樹脂板400の第1取付孔403に対向配置するように当該導光部材480を収容する収容部455と、を備えている。
また、収容部455は、図21に示すように、導光部材480を収容する収容空間の内面を光反射部456としている。
また、導光部材480は、センターフレーム47を前面視した状態でその奥側を入射面480bとし、センターフレーム47を前面視した状態でその外周側に向く方向を出射面480bとするものである。LED464は、導光部材480の入射面480aに対向配置されている。導光部材480は曲げ形状としている。
なお、上述したセンターフレーム47が本発明における遊技部品,装飾部材に相当し、上述した収容部455が本発明における収容手段に相当し、上述したLED464が本発明における発光手段に相当する。
上述したように、本実施例4のパチンコ機10によれば、透明樹脂板400は、遊技盤30の遊技領域に配設されるセンターフレーム47を取り付けるための第1取付孔403を備え、ベニヤ板420は、導光部材480の第1取付孔403に対応する箇所に、センターフレーム47を取り付けるための第2取付孔426を備え、センターフレーム47は、その外周側面の所定箇所に、光入射部450を備えているので、透明樹脂板400(例えば透明薄板)の外周側面から光を入射させるだけでなく、透明樹脂板400でのセンターフレーム47の第1取付孔403の内壁からも光を入射させることができるので、透明樹脂板400での暗い箇所に光を入射させることができ、透明樹脂板400での明暗ムラを低減でき、透明樹脂板400を一様に面発光させることができる。つまり、センターフレーム47などの遊技部品が遊技盤30に設けられるパチンコ機では、このセンターフレームが透明樹脂板400の所定箇所に貫通して設けられ、透明樹脂板400の外周側面から当該透明樹脂板400の内部に向けて光を入射させたとしても、遊技盤30に設けられたセンターフレーム47により光の進入が妨げられる箇所が生じたりするが、このような暗い箇所が生じるセンターフレーム47の外周側面の箇所に光入射部450を設け、その光入射部450から透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁に光を入射させることで、透明樹脂板400での暗い箇所に光を入射させることができる。つまり、センターフレーム47の外周側面からも透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁に向けて光出射できるようになっている。よって、透明樹脂板400での明暗ムラを低減でき、透明樹脂板400を一様に面発光させることができる。
また、透明樹脂板400の外周側面から当該透明樹脂板400の内部に向けて入射させる光の強度(光量)を増加させる必要がないので、入射させる光の強度を増加させ過ぎることもないし、その増加させ過ぎることで透明樹脂板400が眩し過ぎるようになるという別異の問題も生じない。
その結果、遊技盤30の透明樹脂板400(透明薄板)を一様に面発光させることができるパチンコ機を提供することができる。
また、光入射部450は、光を発するLED464と、このLED464からの光が入射される入射面480aと、入射された光が出射される出射面480bと、を有する導光部材480と、この導光部材480の出射面480bを透明樹脂板400の第1取付孔403に対向配置するように当該導光部材480を収容する収容部455と、を備えているので、透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁から光を入射させる光入射手段を好適に実現できる。
また、収容部455は、導光部材480を収容する収容空間の内面を光反射部456としているので、導光部材480から収容空間に出射した光を光反射部456で反射させて再び導光部材480に入射させることができ、導光部材480に入射された光を出射面480bの方に導くことができ、収容部455を透過して外部に光が漏れ出ることも防止できる。
また、導光部材480は、センターフレーム47を前面視した状態でその奥側を入射面480aとし、センターフレーム47を前面視した状態でその外周側に向く方向を出射面480bとするものであり、LED464は、導光部材480の入射面480aに対向配置されているので、センターフレーム47の幅方向に発光手段(例えばLED、ランプなど)を設ける必要がないし、センターフレーム47の幅方向に発光手段(例えばLED、ランプなど)を設けることに起因してセンターフレーム47が幅方向に小さくなるという問題も低減できる。
また、導光部材480は曲げ形状としている。つまり、導光部材480は、センターフレーム47を前面視した状態でその奥側を入射面480aとし、センターフレーム47を前面視した状態でその外周側に向く方向を出射面480bとするように曲げ形状としたものであり、LED464は導光部材480の入射面480aに対向配置されているので、センターフレーム47の幅方向に発光手段(例えばLED、ランプなど)を設ける必要がなく、センターフレーム47の幅方向に発光手段(例えばLED、ランプなど)を設けることに起因してセンターフレーム47が幅方向に小さくなるという問題を低減できる。また、導光部材480の入射面480aに入射した光の進行方向を無理なく透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁の方向に変更することができる。
次に、実施例5のセンターフレーム47について図22〜図24を用いて説明する。図22は実施例5のセンターフレーム47の平面図である。図23は実施例5のセンターフレーム47の光入射部450を示す断面図である。図24は実施例5のセンターフレーム47の光入射部450の概略斜視図である。
実施例5のセンターフレーム47の光入射部450は、前述の実施例4の光入射部450とは別の形状のものを採用している点が、前述の実施例4とは異なっている。なお、前述の実施例1〜4と同様の内容については説明を省略し、以下に、センターフレーム47の光入射部450などについて詳細に説明することとする。
実施例5のセンターフレーム47の光入射部450は、図23に示すように、導光部材480を断面視した状態において、例えば長方形の一角を斜め切りしたような五角形形状とした導光部材480を採用している。この導光部材480は、その入射面480aの凹部481にLED464が挿入された状態となり、一角が斜め切りされたような傾斜面482が光反射部となっており、透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁に対向する箇所が出射面480bとしたものである。
上述したように、本実施例5のセンターフレーム47によれば、前述の実施例4よりも厚みの薄い光入射部450を実現できる他、前述の実施例4と同様の効果を有する。
次に、実施例6のセンターフレーム47について図25を用いて説明する。図25は実施例6のセンターフレーム47の光入射部450を含む箇所を示す断面図である。
実施例6のセンターフレーム47の光入射部450は、センターフレーム47への遊技球の入り込みを防止する入り込み防止部材485に備えられている点が、前述の実施例4,5とは異なっている。なお、前述の実施例1〜5と同様の内容については説明を省略し、以下に、センターフレーム47の光入射部450などについて詳細に説明することとする。
実施例6のセンターフレーム47の光入射部450は、図25に示すように、センターフレーム47への遊技球の入り込みを防止する入り込み防止部材485に備えられている。つまり、光入射部450は、入り込み防止部材485の一部に備えられている。
この入り込み防止部材485は、例えば、パチンコ機10の裏面側上部に設けられ、ホール(遊技場)から供給される遊技球を受けるタンク(図示省略)などから誤って落下した遊技球などが、センターフレーム47に入り込むことが無いようにするために設けられたものであり、カバー部材でもある。
この入り込み防止部材485は、図25に示すように、そのセンターフレーム47の前方の方に向かう取付足部485aに光入射部450を設けている、言い換えればその取付足部485aを光入射部450として利用しているのである。なお、入り込み防止部材485の取付足部485aに設けられた光入射部450は、前述の実施例5のものと概ね同様であるため、ここでの詳細な説明を省略する。
上述したように、本実施例6のセンターフレーム47によれば、このセンターフレーム47は、当該センターフレーム47への遊技球の入り込みを防止する入り込み防止部材485を備え、この入り込み防止部材485は、その一部に光入射部450を備えているので、センターフレーム47の入り込み防止部材485の一部を利用して光入射部450を設けることができ、センターフレーム47への遊技球の入り込みを防止することができるとともに、透明樹脂板400でのセンターフレーム47の第1取付孔403の内壁からも光を入射させることができる。
次に、実施例7のセンターフレーム47について図26を用いて説明する。図26は実施例7のセンターフレーム47の光入射部450を示す断面図である。
実施例7のセンターフレーム47の光入射部450は、前述の実施例4,5の光入射部450とは別の形状のものを採用している点が、前述の実施例4,5とは異なっている。なお、前述の実施例1〜5と同様の内容については説明を省略し、以下に、センターフレーム47の光入射部450などについて詳細に説明することとする。
実施例7のセンターフレーム47の光入射部450は、図26に示すような導光部材480およびLED464を備えている。実施例7の導光部材480は、その断面視で平行四辺形の形状とし、導光方向に対して斜めに交わる両傾斜面のうちの一方を入射面480aとし他方を出射面480bとするものである。LED464は、導光部材480の入射面480aに対向配置されている。
上述したように、本実施例7のセンターフレーム47によれば、断面視で平行四辺形の形状とし、導光方向に対して斜めに交わる両傾斜面のうちの一方を入射面480aとし他方を出射面480bとする導光部材480と、この導光部材480の入射面480aに対向配置されているLED464とを備えているので、透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁と対向する軸上にLED464を配置することが困難な場合に、前面視した状態の遊技部品の奥方向にずれた位置にLED464を配設することができる。また、LED464から導光部材480に入射された光を出射面の方に好適に導くことができる。
次に、実施例8のセンターフレーム47について図30〜図34を用いて説明する。図30は実施例8のセンターフレーム47の斜視図である。図31(a)は実施例8のセンターフレーム47の平面図、図31(b)はその正面図、図31(c)はその側面図である。図32は実施例8のセンターフレーム47の前方側から見た分解斜視図である。図33は実施例8のセンターフレーム47の後方側から見た分解斜視図である。図34は実施例8のセンターフレーム47の断面図である。
実施例8のセンターフレーム47の光入射部450は、前述の実施例4の光入射部450とは形状が異なる箇所があるものの、基本的には実施例4の概念を含むものである。なお、前述の実施例4と同様の内容については説明を省略し、以下に、実施例8のセンターフレーム47の光入射部450などについて詳細に説明することとする。
実施例8のセンターフレーム47の光入射部450は、図30〜図34に示すように、導光部材480と、複数個のLED464が実装されたLED基板462とを備えている。図32,図33に示すように、実施例8のセンターフレーム47は、その前面側から順に、前面側部材492と導光部材480とLED基板462と裏面側部材493とを備えている。
図32,図33に示すように、前面側部材492は、センターフレーム47の前面側の構成を担う部材であり、遊技球が入球する入球口494と、その入球口494に入った遊技球を案内する、図示省略の通路部(ワープ通路部)と、この通路部を通ってきた遊技球が揺動して遊技盤30の盤面に排出するためのステージ部495とを備えている。また、図32,図33に示すように、裏面側部材493は、センターフレーム47の裏面側の該当箇所を覆うための部材である。
本実施例8では、図32,図33に示すように、LED基板462が4個備えられており、導光部材480が6個備えられている。また、図32〜図34に示すように、LED基板462は、センターフレーム47の前面向きとなるように縦に配設されている。
なお、図31,図34に示す一点鎖線は、遊技盤30の盤面位置を示すものである。つまり、図31,図34に示す一点鎖線は、遊技盤30の透明樹脂板400の前面位置を示す。
図34に示すように、LED464から発せられた光は、導光部材480の光入射面480aに入射され、この導光部材480を通り、光出射面480bから透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁に向けて出射される。この内壁に向けて出射された光は、透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁から当該透明樹脂板400の内部に入射される。
上述したように、本実施例8のセンターフレーム47によれば、前述の実施例4と同様の効果を有する。
次に、実施例9のセンターフレーム47について図35〜図40を用いて説明する。図35は実施例9のセンターフレーム47の斜視図である。図36(a)は実施例9のセンターフレーム47の平面図、図36(b)はその正面図、図36(c)はその側面図である。図37は実施例9のセンターフレーム47の裏面図である。図38は実施例9のセンターフレーム47の前方側から見た分解斜視図である。図39は実施例9のセンターフレーム47の後方側から見た分解斜視図である。図40は実施例9のセンターフレーム47の断面図である。
実施例9のセンターフレーム47の光入射部450は、前述の実施例8の光入射部450とは形状が異なる箇所があるものの、基本的には実施例8の概念を含むものである。なお、前述の実施例8と同様の内容については説明を省略し、以下に、実施例9のセンターフレーム47の光入射部450などについて詳細に説明することとする。
図38,図39に示すように、実施例9のセンターフレーム47は、その前面側から順に、前面側部材492と光入射部450と裏面側部材493とを備えている。実施例9のセンターフレーム47の光入射部450は、図35〜図40に示すように、導光部材480と、複数個のLED464が実装されたLED基板462とを備えている。
図38,図39に示すように、前面側部材492は、センターフレーム47の前面側の構成を担う部材であり、遊技球が入球する入球口494と、その入球口494に入った遊技球を案内する、図示省略の通路部(ワープ通路部)と、この通路部を通ってきた遊技球が揺動して遊技盤30の盤面に排出するためのステージ部495とを備えている。また、図38,図39に示すように、裏面側部材493は、光入射部450を覆うようにセンターフレーム47の裏面側に配設される部材である。
本実施例9では、図38,図39に示すように、光入射部450が6個備えられている。また、図38〜図40に示すように、LED基板462は、センターフレーム47の横向きに配設されている。
なお、図36,図40に示す一点鎖線は、遊技盤30の盤面位置を示すものである。つまり、図36,図40に示す一点鎖線は、遊技盤30の透明樹脂板400の前面位置を示す。
図40に示すように、導光部材480は、2回曲がり形状としている。つまり、LED464からセンターフレーム47の横方向に発せられた光をセンターフレーム47の前面側に向かうように曲げ、次に、透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁に向けて出射するようにもう一度曲げている。
図40に示すように、LED464からセンターフレーム47の横方向に発せられた光は、導光部材480の光入射面480aに入射され、この導光部材480を通り、センターフレーム47の前面側に向かうようにこの導光部材480の最初の曲げ部で曲げられ、光出射面480bから透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁に向けて出射されるようにこの導光部材480の次の曲げ部でもう一度曲げられている。この内壁に向けて出射された光は、透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁から当該透明樹脂板400の内部に入射される。
上述したように、本実施例9のセンターフレーム47によれば、LED基板462をセンターフレーム47の側面向きに取り付けることができ、LED基板462がセンターフレーム47の幅方向(横方向)に突出するようなことがないし、前述の実施例4と同様の効果を有する。
次に、実施例10のセンターフレーム47について図41〜図45を用いて説明する。図41は実施例10のセンターフレーム47の斜視図である。図42(a)は実施例10のセンターフレーム47の平面図、図42(b)はその正面図、図42(c)はその側面図である。図43は実施例10のセンターフレーム47の前方側から見た分解斜視図である。図44は実施例10のセンターフレーム47の後方側から見た分解斜視図である。図45は実施例10のセンターフレーム47の断面図である。
前述の実施例8の光入射部450は、図32に示すように、前面側部材492と裏面側部材493との間に、この前面側部材492および裏面側部材493とは別体の導光部材480およびLED基板462を採用しているが、実施例10のセンターフレーム47の光入射部450は、前面側部材492の裏面側を覆うカバー部材496の一部を導光部材480とし、裏面側部材493での前面側部材492と対向する窪み部にLED基板462を取り付けている点が、前述の実施例8とは異なっている。なお、前述の実施例8と同様の内容については説明を省略し、以下に、実施例10のセンターフレーム47の光入射部450などについて詳細に説明することとする。
図43に示すように、実施例10のセンターフレーム47は、その前面側から順に、前面側部材492と裏面側部材493とを備えている。実施例10のセンターフレーム47の光入射部450は、図43,図45に示すように、導光部材480と、複数個のLED464が実装されたLED基板462とを備えている。
図41,図43に示すように、前面側部材492は、センターフレーム47の前面側の構成を担う部材であり、遊技球が入球する入球口494と、その入球口494に入った遊技球を案内する、図示省略の通路部(ワープ通路部)と、この通路部を通ってきた遊技球が揺動して遊技盤30の盤面に排出するためのステージ部495とを備えている。また、図43に示すように、裏面側部材493は、その窪み部にLED基板462が取り付けられ、センターフレーム47の裏面側に配設される部材である。
本実施例10では、図43に示すように、LED基板462が4個備えられている。また、図43,図45に示すように、LED基板462は、センターフレーム47の横向きに配設されている。
なお、図42,図45に示す一点鎖線は、遊技盤30の盤面位置を示すものである。つまり、図42,図45に示す一点鎖線は、遊技盤30の透明樹脂板400の前面位置を示す。
図45に示すように、カバー部材496の一部、つまり、カバー部材496でのLED464と対向する部分が導光部材480となっている。カバー部材496は、透明性の樹脂で形成されており、そのLED464と対向する部分を導光部材480として利用している。また、図45に示すように、導光部材480は、その光出射面480bを平面形状としている。
図45に示すように、LED464から発せられた光は、カバー部材496の一部分、つまり、導光部材480の光入射面480aに入射され、この導光部材480を通り、センターフレーム47の前面側に向かうように進んだ光を反射させて、光出射面480bから透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁に向けて出射される。この内壁に向けて出射された光は、透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁から当該透明樹脂板400の内部に入射される。
上述したように、本実施例10のセンターフレーム47によれば、カバー部材496の一部を導光部材480として利用しているので、専用の導光部材を用意する必要がないし、前述の実施例4と同様の効果を有する。
また、本実施例10では、図42に示すように、導光部材480の光出射面480bを平面形状のものとしているが、図46に示すように、導光部材480の光出射面480bを曲面形状のものとしてもよい。この場合には、光を球面状(光出射面480bの曲面形状)に広げて出射できる。
また、前述の実施例8などでは、図47(a)に示すように、導光部材480の光入射面480aを平面形状としているが、図47(b)に示すように、導光部材480の光入射面480aに凹凸形状としてもよい。図47(b)では、その凹凸形状の一例として断面視で三角形状としている。この凹凸形状としては、断面視で半球形状など種々の形状を採用してもよい。図47(b)に示すように、導光部材480の光入射面480aを凹凸形状としているので、LED464からの光を広げて導光部材480に入射できるので、図47(a)の場合と比べてLED464の個数を減らすことができる。
次に、実施例11のパチンコ機10について図48を用いて説明する。図48(a)は実施例11の遊技盤30の端部構成を示す断面図であり、図48(b)は実施例11の遊技盤30の概略正面図である。
実施例11の遊技盤30は、前述の実施例4の遊技盤30での導光板408とセルシート410との間に光反射シート500を追加している点などが、前述の実施例1〜10とは異なっている。なお、前述の実施例1〜10と同様の内容については説明を省略し、以下に、導光板408とセルシート410との間の光反射シート500などについて詳細に説明することとする。
図48(a)に示す光反射シート500は、例えば透明なものを採用している。つまり、この光反射シート500は、セルシート410の前面が視認可能な透明なものである。このように、透明な光反射シート500を採用することで、セルシート410の前面側の意匠を遊技者に視認可能な遊技機とすることができる。また、図48(b)に示すように、導光板408の外側面にも光反射シート500が貼り付けられている。導光板408の外側面の光反射シート500は、透明としてもよいが、導光板408の外側面からの視認が必要ない場合等、半透明または不透明なものを採用してもよい。また、支持部材442は、その内面側が光を反射させるリフレクタ構造となっている。
なお、この光反射シート500や支持部材442の内面側のリフレクタ構造は、本発明における光反射手段に相当する。
上述したように、本実施例11のパチンコ機10によれば、導光板408とベニヤ板420との間には、導光板408の方へ光を反射させる光反射シート500を備えているので、導光板408の内部において釘430または開口部402から延びる影の発生を低減できる。つまり、導光板408の内部において釘430または開口部402での光が当たる側とは反対側に釘430または開口部402の影が発生することが考えられるが、光反射シート500を設けることで、釘430または開口部402での陰側にも反射光を供給でき、その影の発生を低減できる。
また、導光板408は、その外側面に、当該導光板408の方へ光を反射させる光反射シート500を備えているので、光反射シート500は、導光板408とベニヤ板420との間のみならず、この導光板408の外側面にも設けられ、導光板408の方へ光を反射させることができ、導光板408の内部において釘430または開口部402から延びる影の発生をさらに低減できる。
また、図48(b)に示すように、LED440および支持部材442は、遊技盤30の正面視で右端(導光板408の正面視で右端)に設けられているが、上端、左端、右端、下端のうちの少なくとも1箇所に設けるようにしてもよい。
本実施例11では、導光板408とベニヤ板420との間に光反射シート500を設けているが、透明樹脂板400の裏面側やセルシート410の前面側に光反射層を形成したりしてもよい。例えば、セルシート410の前面側を鏡面加工することを採用してもよい。また、光反射シート500を透明樹脂板400の裏面側に貼り付けるのではなく、ベニヤ板420の前面側に貼り付けるようにしてもよい。
本実施例11では、光反射シート500は透明としているが、半透明あるいは不透明なものを採用してもよい。
また、内枠12での遊技盤30の外側面に対応する箇所(例えば、遊技盤30の外側面のうちで少なくとも導光板408の外側面に対応する箇所)に、光反射面を形成するようにしてもよい。この場合には、遊技盤30を交換(いわゆる板替え)などしても、この内枠12の光反射面を流用することができる。
また、導光板408の前面側または裏面側に、光拡散シートや光拡散層を設けたり、導光板408の前面側に集光シートを設けたり、これら(光拡散シートと集光シート)を重ね合わせて用いたりしてもよい。
また、導光板408を単純な面発光させる(導光板408を一様に面状発光させる)だけでなく、導光板408に形成された所定の絵柄や文字が発光表示されるようにしてもよい。この構成としては、導光板408の前面側または裏面側に、正面視で所定の絵柄や文字の形状となるように、その厚み方向に凹凸加工(例えば、マイクロレンズ加工)を施すことが挙げられる。具体的には、導光板408の前面側または裏面側に、レーザ加工やエッチングなどの方法で絵柄や文字の形状の凹部を形成する方法や、導光板408に拡散ドットなどを印刷する方法などが挙げられる。また、前述した拡散シートを加工して絵柄や文字の形状の凹部を形成する方法や、前述の光反射シート500に拡散ドットなどを印刷する方法などが挙げられる。
また、導光板408の外側部の全全箇所やその外側部のうちの両側箇所などに発光部(光源:LED440)を設けることで、導光板408の内部における釘430や開口部402の影が発生しない、あるいは低減させることができる。
次に、実施例12のパチンコ機10について図49,図50を用いて説明する。図49は実施例12の遊技盤30の要部を概略的に示す分解斜視図である。図50(a)は透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420の仮留め前状態の要部概略断面図であり、図50(b)は仮留め後の要部概略断面図であり、図50(c)は仮留め部材506の概略斜視図である。図51は、仮留め状態の透明樹脂板400およびベニヤ板420を釘打ち機に載置する様子を示す説明図である。図52は、仮留め状態の透明樹脂板400およびベニヤ板420の位置決め孔514a,514c(作業孔)と、釘打ち機の載置台513(テーブル)の位置決めピン510(位置決めボス)との嵌合状態を示す概略断面図である。
前述の実施例1〜11では、例えば図14(a)に示すように透明樹脂板400の嵌合ピン404をベニヤ板420の嵌合孔422に嵌合しただけでは、透明樹脂板400およびベニヤ板420は分離可能で固定されていないものであるが、実施例12の遊技盤30では、前述の実施例1〜11での嵌合ピン404および嵌合孔422に替えて、透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420の同一箇所に形成された仮留め孔502a〜502cに仮留め部材506を挿入することで、透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420が位置合わせされて仮留め固定される構成としている点が、前述の実施例1〜11とは異なっている。なお、前述の実施例1〜11と同様の内容については説明を省略し、以下に、仮留め孔502a〜502cおよび仮留め部材506などについて詳細に説明することとする。
<透明樹脂板400とベニヤ板420との位置合わせおよび仮留め>
透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420は、図49に示すように、正面視で右上箇所、右下箇所および左下箇所の合計3箇所に、この透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420を位置合わせして仮留めするための仮留め孔502a〜502cが形成されている。つまり、また、透明樹脂板400には、図49に示すように、正面視で右上箇所、右下箇所および左下箇所の合計3箇所に仮留め孔502aが形成され、セルシート410には、図49に示すように、正面視で右上箇所、右下箇所および左下箇所の合計3箇所に仮留め孔502bが形成され、ベニヤ板420には、図49に示すように、正面視で右上箇所、右下箇所および左下箇所の合計3箇所に仮留め孔502cが形成されている。
ベニヤ板420の仮留め孔502cは、同心円状の2段孔構造となっている。つまり、ベニヤ板420の仮留め孔502cは、ベニヤ板420の前面側に形成された第1孔503と、この第1孔503よりも孔径(直径)が大きくベニヤ板420の裏面側に形成された第2孔504とが、同心状に連通された孔となっている。また、透明樹脂板400の仮留め孔502aおよびセルシート410の仮留め孔502bは、その孔径がベニヤ板420の第1孔503の孔径と同一となっている。
仮留め部材506は、図50に示すように、透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420を重ね合わせた状態で固定する(留める)ための固定具(留め具)である。仮留め部材506は、図50(a)に示すように、円盤状の頭部507と、この頭部507の裏面から突出する、当該頭部507の直径よりも小さい筒状の突出棒部508と、この突出棒部508の先端側でその外周箇所に形成された係止爪509とを備えている。突出棒部508は、その突出方向に沿って形成された複数本(本実施例では例えば4本)の切り欠き溝508aがその筒周りに所定の間隔を空けて形成されている。この突出棒部508を先端側から見ると、その先端である中空円の上下左右の4箇所に切り欠き溝508aが形成されていることがわかる。このように、突出棒部508は、外部から筒内側に力がかかると、当該突出棒部508自体が筒内側に弾性変形可能となっている。係止爪509は、突出棒部508の先端から円盤状の頭部507に向かって裾広がりとなる中空円錐台形状となっている。
図50(a)に示すように透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420の仮留め孔502a〜502cが合うようにして、図50(b)に示すように、これらの透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420を重ね合わせた状態で、仮留め部材506を透明樹脂板400の前面側から仮留め孔502a〜502cに挿入する。
図50(b)に示すように、仮留め部材506は、その先端がベニヤ板420の裏面から突出していない。言い換えれば、仮留め部材506は、その先端がベニヤ板420の裏面からへこんだ位置にある。なお、仮留め部材506の先端がベニヤ板420の裏面と面一(段差がない)としてもよい。
本実施例12では、上述した形状の仮留め部材506を採用しているが、この仮留め部材506以外の形状のものであっても、透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420を重ね合わせた状態で固定する(留める)固定具(留め具)であればそれを採用することも可能である。また、ベニヤ板420の仮留め孔502cは、同心円状の2段孔構造としているが、段差のない単なる貫通孔を採用してもよい。
さらに、透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420は、図49,図51に示すように、正面視で左上箇所および右下箇所の合計2箇所に、遊技盤30に釘を植設する釘打ち機の載置台513(テーブル)の位置決めピン510(位置決めボス)と嵌合する位置決め孔514a〜514c(作業孔)が形成されている。
図52に示すように、透明樹脂板400の位置決め孔514aは、ベニヤ板420の位置決め孔514cよりも小さくなっている。また、セルシート410の同様の箇所にも、位置決め孔514bが形成されている。なお、セルシート410をベニヤ板420の位置決め孔514cを含まない範囲内(除く範囲内)の大きさとすることで、セルシート410に位置決め孔514bを形成することを不要としてもよい。
釘打ち機の位置決めピン510は、図52に示すように、その先端側で透明樹脂板400の位置決め孔514aと嵌合する第1ピン部511と、この第1ピン部511よりも直径の大きく、ベニヤ板420の位置決め孔514cと遊嵌する第2ピン部512とが、同心状に存する形状となっている。
なお、この位置決めピン510は本発明における位置決め部材に相当し、この位置決め孔514a〜514c(特に位置決め孔514a)は本発明における位置決め嵌合部材に相当する。
図52に示すように仮留め状態の透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420の位置決め孔514a〜514c、正確には透明樹脂板400の位置決め孔514aが釘打ち機の載置台513(テーブル)の位置決めピン510に嵌合させて載置する。そして、後述するように釘打ち機により透明樹脂板400の前面側から当該透明樹脂板400の所定箇所に釘430が順次に植設されていく。
このように、透明樹脂板400の位置決め孔514a(作業孔)が釘打ち機の載置台513(テーブル)の位置決めピン510(位置決めボス)と嵌合することで、透明樹脂板400の位置決め孔514a(作業孔)を基準に釘打ち機の位置出しができ、透明樹脂板400に対する釘打ち精度を高精度のものとすることができる。
<透明樹脂板400とベニヤ板420との固定(本留め固定)>
前述したように、透明樹脂板400とベニヤ板420とは、仮留め部材506により仮留め固定されている状態であり、未だ本留め固定には至っていない。以下に、透明樹脂板400とベニヤ板420との固定(本留め固定)について説明する。以下に詳細に説明するが、透明樹脂板400とベニヤ板420との固定(本留め固定)の種類としては、(1)釘430による本留め固定と、(2)内レール51,外レール52による本留め固定と、(3)遊技部品(例えば第2の始動口34など)による本留め固定となどが挙げられ、これら等のうちの一つまたはそれらの複数個の組み合わせで本留め固定が実現されている。
(1)釘430による本留め固定
例えば、前述の実施例3のように、釘430の直径よりも小さい、透明樹脂板400の道孔406を通してこの釘430がベニヤ板420に釘打ち機によって打ち付けられる場合には、この複数本の釘430が遊技盤30の所定箇所、つまり透明樹脂板400の複数個の道孔406ごとに釘430がベニヤ板420に達するように打ち込まれることで、透明樹脂板400とベニヤ板420とが正面視で全体にわたって固定(本留め固定)されることになる。
(2)内レール51,外レール52による本留め固定
また、例えば、図4に示した内レール51や外レール52を部品取り付け機で取り付ける場合について以下に図53を用いて説明する。以下では外レール52を例に挙げて説明することとする。図53(a)は、外レール52を遊技盤30に取り付ける様子を示す図であり、図53(b)は、外レール52が遊技盤30に取り付けられた状態での部分断面図である。
外レール52は、図4に示すように、厚みの薄い長尺状の金属板部材であり、その長手方向は遊技盤30と垂直あるいは略垂直となるようにして遊技盤30に固定され、その遊技領域の外縁形成している。つまり、図53に示すように、外レール52の短手方向の一方側52aが遊技盤30の盤面に当接してこの遊技盤30に固定されている。もう少し詳細に説明すると、外レール52は、図53に示すように、位置決めのための係合ピン516と、遊技盤30に固定するための先鋭な打ち付け突起部518とを備えている。外レール52の係合ピン516は、外レール52の短手方向の一方側52aで、かつ、外レール52の長手方向の両端箇所に設けられている。また、外レール52の打ち付け突起部518は、外レール52の短手方向の一方側52aで、かつ、外レール52の長手方向に沿って所定間隔毎に設けられている。また、打ち付け突起部518は、透明樹脂板400の厚みよりも長くなっている。
透明樹脂板400は、図53に示すように、外レール52を取り付けるべき部位のうちの所定箇所である第1箇所、つまり、外レール52の係合ピン516の対応する箇所に、その係合ピン516が嵌入される係合孔520が形成されており、外レール52を取り付けるべき部位のうちの第1箇所とは異なる箇所である第2箇所、つまり、外レール52の打ち付け突起部518の対応する箇所に、その打ち付け突起部518が遊嵌される固定孔522が形成されている。この固定孔522は、打ち付け突起部518の直径よりも大きい孔形状としている。
なお、この外レール52は本発明における部品に相当し、外レール52の短手方向の一方側52aは本発明における当接部に相当し、打ち付け突起部518は本発明における突出部に相当する。
次に、外レール52の取り付けについて説明する。前述したように仮留め部材506によって仮留めされた状態の透明樹脂板400の前面側で、当該透明樹脂板400の係合孔520に外レール52の係合ピン516を嵌入させるとともに、透明樹脂板400の固定孔522に外レール52の打ち付け突起部518を遊嵌させる。そして、部品取り付け機で、この外レール52の打ち付け突起部518をベニヤ板420に打ち付けることで、外レール52が透明樹脂板400を挟んだ状態でベニヤ板420に固定される。このように外レール52を、透明樹脂板400を挟んだ状態でベニヤ板420に打ち付け固定することで、透明樹脂板400とベニヤ板420とがさらに外レール52に沿って固定されている(本固定の一役を担っている)。つまり、外レール52の短手方向の一方側52aは、透明樹脂板400を挟み込むときの押し付け面としての役目を果しており、特に、外レール52(説明は省略するが内レール51も)は遊技盤30の遊技領域の外周に沿って円弧状(あるいは楕円状)に配置されるため、透明樹脂板400とベニヤ板420とを効率的に固定できる。
外レール52は、その打ち付け突起部518を透明樹脂板400の固定孔522に遊嵌させてベニヤ板420に固定されているので、固定操作がし易くなるとともに、廃棄する際などの固定解除操作(分解操作)もし易い。なお、内レール51についても外レール52と同様であるためここでの説明を省略する。
また、外レール52は、図4に示すように、下方位置からその左側をまわって右上方箇所(返しゴム54)までの長さとしているが遊技領域の全周やそれに近い長さのものとしてもよい。また、外レール52または内レール51の一方のみに係合ピン516および打ち付け突起部518を設けてもよい。また、外レール52は、係合ピン516を備えているが、この係合ピン516を有さない構成とし、外レール52の打ち付け突起部518を固定兼位置決めとするようにしてもよい。また、外レール52(あるいは内レール51)の打ち付け突起部518に替えてネジ孔を採用し、このネジ孔にネジを挿入し、このネジを締結することで外レール52(あるいは内レール51)を固定するようにしてもよい。
また、外レール52(あるいは内レール51)の係合ピン516は、そのピン長さが透明樹脂板400の厚みよりも短くなっている。つまり、係合ピン516が係合孔520を介して透明樹脂板400の裏面側に突き出ない。したがって、ベニヤ板420における、透明樹脂板400の係合孔520の対応する箇所に、孔などを設けるなどのベニヤ板420への加工が必要ない。
例えば、前述の実施例1,2の釘430のクリアランス被覆部材432が透明樹脂板400の開口部402を埋める作用しか期待できず、この釘430のクリアランス被覆部材432による透明樹脂板400およびベニヤ板420の固定が十分でない場合であったとしても、外レール52や内レール51の打ち付け固定により、その打ち付け突起部518がベニヤ板420に打ち付けられており、透明樹脂板400とベニヤ板420とが正面視で全体にわたって(つまり、遊技領域の外縁に沿って)固定(本留め固定)することができる。
(3)遊技部品(例えば第2の始動口34など)による本留め固定
次に、例えば、図4に示した第2の始動口34つまり入賞部品を部品取り付け機で取り付ける場合について以下に説明する。以下では第2の始動口34を例に挙げて図54を用いて説明することとする。図54(a)は、第2の始動口34の裏面(取り付け面)から見た概略斜視図であり、図54(b)は、第2の始動口34の一部破断図、図54(c)は、第2の始動口34が遊技盤30に取り付けられた状態での要部断面図である。
第2の始動口34は、図4に示すように、遊技球が通過するスルーゲートである。第2の始動口34は、図54に示すように、遊技球が通過可能な開口をその前面側に有する、透明樹脂板400に当接する当接台530を備えている。この当接台530の裏面側(取り付け面側)には、裏面視で左上箇所と右下箇所とに位置決めのための係合ピン532を備えている。また、当接台530は、裏面視で左下箇所と右上箇所とに、遊技盤30に固定するためのネジ536が挿入されるネジ孔534を備えている。このネジ孔534に挿入されるネジ536は、第2の始動口34と透明樹脂板400とを合わせた厚みよりも長くなっている。
透明樹脂板400は、図54(c)に示すように、第2の始動口34が取り付けられる部位で、第2の始動口34の係合ピン532の対応する箇所に、その係合ピン532が嵌入される係合孔538が形成されており、第2の始動口34が取り付けられる部位で、第2の始動口34のネジ孔534の対応する箇所に、ネジ536が遊嵌される固定孔539が形成されている。この固定孔539は、ネジ536の直径よりも大きい孔形状としている。
また、係合ピン532は係合孔538に嵌入され、ネジ536は固定孔539に遊嵌される。つまり、係合ピン532と係合孔538との隙間に比べて、ネジ536と固定孔539との間の隙間の方が大きくなっているので、ネジ536の螺入の際に、ネジ536のネジ部分が固定孔539を擦る(削る)等して傷つけることが低減でき、係合ピン532が係合孔538に嵌入されることで、高精度に位置決めして取り付けることができる。
なお、この第2の始動口34は本発明における部品に相当し、この当接台530は本発明における当接部に相当する。
次に、第2の始動口34の取り付けについて説明する。前述したように仮留め部材506によって仮留めされた状態の透明樹脂板400の前面側で、当該透明樹脂板400の係合孔538に第2の始動口34の係合ピン532を嵌入させるとともに、部品取り付け機で、ネジ536を第2の始動口34のネジ孔534と透明樹脂板400の固定孔539とに通すように挿入してベニヤ板420に螺入する。このように、ネジ536を第2の始動口34のネジ孔534と透明樹脂板400の係合孔538とを通してベニヤ板420に螺入することで、第2の始動口34が透明樹脂板400を挟んだ状態でベニヤ板420に固定されている(本固定の一役を担っている)。
本実施例12では、透明樹脂板400とベニヤ板420との固定(本留め固定)として、釘430や外レール52や第2の始動口34などを例に挙げて説明してきたが、その他の各種の役物や遊技部品など(センターフレームやランプ役物など)に適用するようにしてもよい。
上述したように、本実施例12のパチンコ機10によれば、透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420は、正面視で同一箇所で二以上の箇所に形成され、透明樹脂板400、セルシート410とベニヤ板420とを位置合わせして仮留めするための仮留め孔502a〜502cを備え、透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420を重ね合わせた状態で仮留め孔502a〜502cに挿入することで透明樹脂板400、セルシート410とベニヤ板420とを仮留め固定する仮留め部材506を備えているので、透明樹脂板400とセルシート410とベニヤ板420とを重ね合わせた状態で仮留め固定することができ、取り扱い性に優れており、この状態で次工程に供給(搬出)などできる。
また、仮留め部材506は、頭部507と、この頭部507から突出し、透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420の仮留め孔502a〜502cに挿入される突出棒部508とを備え、頭部507は扁平形状としている。つまり、仮留め部材506の突出棒部508を透明樹脂板400の前面側から透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420の仮留め孔502a〜502cに挿入して、透明樹脂板400とセルシート410とベニヤ板420とを重ね合わせた状態で仮留め固定すると、この仮留め部材506の扁平な頭部507が透明樹脂板400の前面側に突出して残っている。このように仮留め固定された透明樹脂板400およびベニヤ板420を積層した状態としても、仮留め部材506の扁平な頭部507によってバランスよく載置でき、しかも、透明樹脂板400同士が摺れるなどして傷がつくことを低減できる。
また、作業者が、仮留め部材506の突出棒部508を透明樹脂板400の前面側から透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420の仮留め孔502a〜502cに挿入して、透明樹脂板400とセルシート410とベニヤ板420とを重ね合わせた状態で仮留め固定することができる。また、この仮留め状態では、透明樹脂板400およびベニヤ板420がおよそ留められているだけであり、透明樹脂板400およびベニヤ板420の相対的位置関係を幾分か変更可能程度に留められている状態となっている。つまり、留め具合の違いで言えば、仮留め状態では、仮留めされた透明樹脂板400およびベニヤ板420の相対的位置関係に未だ自由度のある状態(両者の相対的位置関係を少なくとも一方向に変更し得る程度の隙間(マージン)を有する状態)で留まっており、本留めされると、透明樹脂板400およびベニヤ板420との相対的位置関係が完全に固定される。例えば、留め作業の違いで言えば、透明樹脂板400およびベニヤ板420を重ね合わせた状態でその仮留め孔502a〜502cに仮留め部材506を人手によって挿入することで仮留め状態となり、本留めするための機械(釘打ち機など)による工程を経ることによって透明樹脂板400およびベニヤ板420が固定されて本留め状態となる。
また、透明樹脂板400は、釘打ち機の載置台513(テーブル)の位置決めピン510と嵌合する位置決め孔514aを備えているので、薄板部材に対する釘打ちを高精度に行うことができる。
ベニヤ板420の位置決め孔514cは、透明樹脂板400の位置決め孔514aと同心状でそれよりも大きな孔としている。つまり、位置決め孔514a,514cで同心状に形成される二段貫通孔であって位置決め孔514cの方が位置決め孔514aよりも大きい孔形状としているので、仮留め状態の透明樹脂板400およびベニヤ板420の位置決め孔514a,514cを載置台513の位置決めピン510に嵌合させるように載置するだけで位置決めでき、透明樹脂板400の前面側に位置決めピン510が突出していないので、位置決めピン510により加工領域(釘打ち領域)が制限されることがなく、加工領域(釘打ち領域)を確保できる。
なお、本実施例12では、透明樹脂板400は、釘打ち機の載置台513(テーブル)の位置決めピン510と嵌合する位置決め孔514aを備えているが、透明樹脂板400の位置決め孔514aを、透明樹脂板400およびベニヤ板420をルータ加工するルータ加工機の載置台(テーブル)の位置決めピン510や、各種の遊技部品(入賞口やスルーチャッカや風車など)を取り付ける部品取り付け機の載置台(テーブル)の位置決めピン510と嵌合するものとしてもよいし、釘打ち機、ルータ加工機、部品取り付け機のうちの複数個のものと嵌合するものとしてもよい。
また、本実施例12では、透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420の仮留め孔502a〜502cと、釘打ち機の載置台513(テーブル)の位置決めピン510と嵌合する位置決め孔514a〜514cとを別個としている(別体としている)が、この仮留め孔502a〜502cと位置決め孔514a〜514cとを同一にして兼用してもよい。この兼用構成としては、例えば、仮留め部材506を透明樹脂板400、セルシート410およびベニヤ板420の仮留め孔502a〜502cに挿入することで透明樹脂板400およびベニヤ板420を仮留め固定した状態とし、その仮留め部材506の突出棒部508の中空部に釘打ち機の位置決めピン510が嵌合する構成が挙げられる。この中空部が位置決め孔514a〜514cに対応するし、この中空部を位置決め孔514aに対応するものとしてもよい。
また、本実施例12では、透明樹脂板400は、釘打ち機の載置台513(テーブル)の位置決めピン510と嵌合する位置決め孔514aを備えているが、孔ではなく、透明樹脂板400が、釘打ち機の載置台513(テーブル)の位置決め孔と嵌合する位置決めピンを備えるようにしてもよい。
<遊技盤30の製造工程>
ここで、遊技盤30の製造工程の一例について説明する。
<ベニヤ板420の形成>
外形のみ形成された状態で工場に搬入されたベニヤ板420は、その前面側にセルシート410が貼り付け済みとなっている。このベニヤ板420の所定箇所に、ルータ加工機や釘打ち機や部品取り付け機の載置台の位置決めピン510(位置決めボス)が嵌入される位置決め孔514c(作業孔)が形成される。そして、このベニヤ板420は、その位置決め孔514c(作業孔)を基準にして、仮留め孔502cが形成される。なお、ベニヤ板420は、釘430が打ち込まれる箇所に、釘430の胴部分よりも径の小さい穴を設けておいたり、そのような穴を設けないようにしたりしてもよい。また、ベニヤ板420は、その位置決め孔514c(作業孔)にルータ加工機の載置台の位置決めピン510(位置決めボス)が嵌合された状態で所定のルータ加工が行われる。
<透明樹脂板400の形成>
外形のみ形成された状態で工場に搬入された透明樹脂板400は、その所定箇所に、ルータ加工機や釘打ち機や部品取り付け機の載置台の位置決めピン510(位置決めボス)が嵌入される位置決め孔514a(作業孔)が形成される。そして、この透明樹脂板400は、その位置決め孔514a(作業孔)を基準にして、仮留め孔502aが形成される。また、透明樹脂板400は、その位置決め孔514a(作業孔)にルータ加工機の載置台の位置決めピン510(位置決めボス)が嵌合された状態で所定のルータ加工が行われる。
透明樹脂板400は、その図52に示した位置決め孔514a(作業孔)を基準にして、その所定箇所に、図53に示すように、外レール52などを位置決めするための係合孔520と、外レール52などを固定するための固定孔522と、図54に示すように、第2の始動口34などの役物を位置決めするための係合孔538と、第2の始動口34などの役物を固定するための固定孔539と、図14に示すように開口部402が形成されている。例えば、透明樹脂板400の開口部402は、釘430の胴部分の径よりも大きく形成されている。
<透明樹脂板400とベニヤ板420との位置合わせおよび仮留め>
図49,図50に示すように、仮留め孔502a,502cを基準にして、セルシート410の貼り付け済みのベニヤ板420の前面側(セルシート410の貼り付け側)に透明樹脂板400を重ね合わせ、仮留め孔502a〜502cに仮留め部材506を挿入してこれらを仮留め固定する。
<釘打ち機による釘打ち工程>
前記のように仮留め状態の透明樹脂板400の位置決め孔514aに、釘打ち機の載置台513の位置決めピン510を嵌合させて、この仮留め状態の透明樹脂板400およびベニヤ板420を釘打ち機の載置台513に固定し、釘打ちを行う。釘430は透明樹脂板400の開口部402内に位置し、ベニヤ板420に到達するようにして打ち込まれる。
<透明樹脂板400とベニヤ板420との固定(本留め固定)>
前記のように仮留め状態で釘打ち後の透明樹脂板400の位置決め孔514aに、部品取り付け機の載置台の位置決めピン510を嵌合させて、この仮留め状態で釘打ち後の透明樹脂板400およびベニヤ板420を部品取り付け機の載置台に固定し、外レール52を前述したように透明樹脂板400を介してベニヤ板420に打ち付け固定したり、第2の始動口34を前述したように透明樹脂板400を介してベニヤ板420にネジ止め固定したりする。なお、各種役物(センターフレームや各入賞装置やランプ役物など)も、第2の始動口34のようなネジ止め固定される。これにより、透明樹脂板400とベニヤ板420とが強固に固定される(本留め固定される)。また、外レール52と第2の始動口34との取り付け順序はどちらが先になってもよい。
<ベニヤ板420の裏面に集合板など取り付け>
ベニヤ板420の裏面側に集合板(排出通路形成樹脂板)やLED基板やスイッチなどを取り付ける。また、遊技盤30の外端部で透明樹脂板400とベニヤ板420との固着性が薄い箇所があれば、必要に応じて、他の留め具で補強固定して、透明樹脂板400とベニヤ板420との固着性を補強してもよい。
なお、前述した遊技盤30の製造工程の一例では、透明樹脂板400は、実施例1,2の開口部402(図14等参照)を有するタイプを例に挙げて説明しているが、実施例3の道孔406(図18参照)を有するタイプとしてもよいし、前述の<透明樹脂板400の形成>において位置決め孔514a(作業孔)を基準にして道孔406を形成した後に、前述の <透明樹脂板400とベニヤ板420との位置合わせおよび仮留め>を行ってもよいし、前述の <透明樹脂板400とベニヤ板420との位置合わせおよび仮留め>を行ってから、位置決め孔514a(作業孔)を基準にして道孔406を形成してもよい。
次に、実施例13のパチンコ機10について図7〜図16を用いて説明する。図7は、実施例13の遊技盤30を右斜め上から見た斜視図である。図8は、実施例13の遊技盤30とフレーム部材630とを分離した状態を示す斜視図である。図9は、フレーム部材630が取り外された状態の遊技盤30の正面図である。図10は、フレーム部材630と遊技盤30と基板ユニット616とを分離した状態を示す斜視図である。図11は、取付部材600と基板ユニット616とを分離した状態を示す斜視図である。図14は遊技盤30の裏面斜視図である。図15は遊技盤30と集合板640とを分離した状態を示す斜視図である。図16は、遊技盤30の要部箇所の概略横断面図である。なお、図16では、基板ユニット616が取付部材600にネジ留めされている状態ではなく、発光部606を実装した発光部実装基板が取付部材600にネジ留めされている状態を図示している。
実施例13では、実施例1〜3の何れかの構成を採用し、実施例4〜7等のように透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁に光を入射することを維持しつつ、可変表示装置ユニット35を正面視で前後方向に2分割したフレーム部材630と取付部材600とに構成した点が、前述した実施例4等とは異なっている。なお、前述の実施例4等と同様の内容については説明を省略し、以下に、本実施例13での遊技盤30および可変表示装置ユニット35について詳細に説明することとする。
実施例13のパチンコ機10は、図7に示す遊技盤30を採用している。実施例13の遊技盤30は、前述の実施例と比べて、遊技領域30aが縦方向に拡張された縦楕円形状となっている。実施例13の遊技盤30は、内レール51が遊技領域30aの右側部分を除く箇所に設けられた構造となっており、遊技領域30aの右側部分の内レールに対応する部材(レール)が内枠12に設けられており、遊技盤30が内枠12に組み付けられた状態で遊技領域30aが閉じた領域となる。
実施例13の遊技盤30は、その所定箇所(実施例では中央箇所)に、識別情報としての第1図柄(例えば特別図柄)を変動表示する可変表示装置ユニット35を備えている。
実施例13の可変表示装置ユニット35は、図8に示すように、第1図柄(例えば特別図柄)を変動表示する第1図柄表示装置42(図6参照)と、この第1図柄表示装置42の表示画面が当該パチンコ機10の前面側から視認可能なように、第1図柄表示装置42が取り付けられ、かつ、遊技盤30の裏面側に取り付けられる取付部材600と、第1図柄表示装置42の表示画面の周囲を囲う形状で、取付部材600よりも前面側で遊技盤30の前面に取り付けられる、取付部材600とは別体のフレーム部材630と、を備えている。取付部材600とフレーム部材630とは、例えば、樹脂成形されたものである。
フレーム部材630は、図8に示すように、遊技盤30の前面側にネジ650により取り付けられている。
取付部材600は、図14に示すように、遊技盤30の裏面側にネジ660により取り付けられている。また、取付部材600は、図10,図11、図16に示すように、当該取付部材600が遊技盤30の裏面側に取り付けられた状態において、遊技盤30の裏面より背後側に向けて窪んだ凹部602を備えている。
凹部602は、図9に示すように、遊技盤30を前面視した状態で、遊技盤30における可変表示装置ユニット35の取付開口604よりも大きい形状であり、前面側で第1図柄表示装置42の表示画面の周囲の所定箇所に、発光部606を有する発光部材608を備えている。なお、凹部602の概略外形を図9に二点鎖線で示しており、凹部602は取付開口604よりも大きい形状となっていることがわかる。なお、凹部602は、遊技盤30を前面視した状態で、遊技盤30の取付開口604の外形から少なくとも一部がはみ出た形状としてもよい。
発光部606としては、例えば、LED(発光ダイオード)が挙げられ、発光部材608としては、例えば、LED(発光ダイオード)が実装されたLED実装基板やこのLED実装基板を有する構成などが挙げられる。発光部材608は、図9に示すように、発光部606以外の箇所が、凹部602の外周と遊技盤30の取付開口604との間の領域に位置するように、凹部602に配設されている。
取付部材600は、図11に示すように、発光部材608と発光部606とをユニット化した基板ユニット616を備えている。
取付部材600は、図9に示す状態、つまり、遊技盤30に取り付けられてフレーム部材630が遊技盤30から取り外された状態において、凹部602の前面側で、第1図柄表示装置42の表示画面の周囲から取付開口604までの間の所定箇所に、基板ユニット616が当該取付部材600に対して取り外し可能に取り付けられている。後述するように、凹部602は、基板ユニット616を着脱可能なスペースを有している。
具体的には、基板ユニット616は、図9に示すように、取付部材600に対して着脱される被着脱部618を、フレーム部材630が遊技盤30から取り外された状態(図9に示す状態)において、第1図柄表示装置42の表示画面の周囲から取付開口604までの間で露出した箇所に備えている。つまり、被着脱部618により基板ユニット616が取付部材600に対して着脱自在となっている。
また、本実施例13では、基板ユニット616を取付部材600から取り外した状態において、未だ発光部606への配線が接続された状態であるが、この状態において当該配線のコネクタが着脱できるようになっている。
取付部材600は、図11に示すように、被着脱部618を解除した状態(基板ユニット616が取り外し可能な状態)で、基板ユニット616を当該取付部材600に維持するよう仮留めするケース仮留め部620を備えている。つまり、ケース仮留め部620は、被着脱部618を解除した状態(後述するように基板ユニット616のネジ止めが解除されてこの基板ユニット616が取り外し可能な状態)において、基板ユニット616を取付部材600に仮留めた状態を維持するものである。
ケース仮留め部620として、フレーム部材630が遊技盤30から取り外された状態(図9に示した状態)において、取付部材600の前面側で、第1図柄表示装置42の表示画面の周囲から取付開口604までの間で露出した箇所に設けられた、基板ユニット616に設けられた嵌合孔614aに挿入される突出棒622を採用している。被着脱部618は、突出棒622の先端面に形成されたネジ穴622aと、このネジ穴622aに螺入されるネジ(図示省略)とで構成されている。
図16に示すように、取付部材600の凹部602の裏面側に第1図柄表示装置42の表示画面が位置するようになっている。凹部602は、図11に示すように、その所定箇所に、遊技機30の裏面側に設けられた主制御基板261a(図5参照)からの配線が挿入される配線用開口624を備えている。発光部606は、配線用開口624に挿入された、主制御基板261a(図5参照)からの配線が接続されている。
取付部材600の凹部602は、図11に示すように、当該凹部602の外周と遊技盤30の取付開口604との間の領域に、基板ユニット616に接続される中継基板626と、基板ユニット616と中継基板626とを接続する配線とを収容している。
フレーム部材630は、図8に示すように、遊技盤30の盤面から突出して遊技球の挙動を規制する突出部634を備えている。さらに、フレーム部材630は、図8に示すように、正面視した状態で、その内側に、遊技球の転動する転動面636(ステージ面)を備えている。
実施例13の可変表示装置ユニット35は、図8に示すように、透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁に光を入射させる光入射部450を備えている。具体的には、光入射部450は、図8に示すように、取付部材600の凹部602に設けられた発光部材608と、フレーム部材630の外側面であって突出部634よりも奥側の箇所に設けられた導光部材480とを備えている。図16に示すように、フレーム部材630は、実施例4のような導光部材480を備えているが、実施例5〜7のような導光部材480やその他の形状のものを採用してもよい。発光部606から出射された光は導光部材480の入射面480aに入射され、導光部材480内を通っていき、導光部材480の出射面480bから出射されて、透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁に入射される。
フレーム部材630は、図8,図16に示すように、第1図柄表示装置42の表示画面の周囲を囲う壁であって、第1図柄表示装置42の表示画面と発光部606との間を区画する壁部638を備えている。
取付部材600は、図14,図15に示すように、遊技盤30から排出された遊技球を集めて排出する集合板640とは別体に遊技盤30の裏面側に取り付けられている。
遊技盤30は、図8に示すように、重ね合わされた状態の透明樹脂板400およびベニヤ板420を貫通形成された貫通孔(第1取付孔403と第2取付孔426)を備えている。
また、遊技盤30は、図57に示すように、第1取付孔403および第2取付孔426に嵌め入れられる、遊技に関する当否表示を行う当否表示手段としての第1図柄表示装置42と、透明樹脂板400の所定箇所に配設され、遊技球が入賞可能で第1図柄表示装置42での当否表示の契機となる入賞手段としての第1の始動口33とを備えている。
さらに遊技盤30は、図63に示すように、第1図柄表示装置42の周辺の所定箇所(例えば下方箇所)で遊技球が第1の始動口33の方に向かうように並べられた、透明樹脂板400を介してベニヤ板420に打ち付け固定された複数本の釘430である一群の釘430Aと、透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁のうちで少なくとも一群の釘430Aを含む方向に向けて光を入射させる、可変表示装置ユニット35の光入射部450(図57参照)とを備えている。
図63に示すように、可変表示装置ユニット35の光入射部450は、透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁のうちで少なくとも一群の釘430Aを含む方向に向けて光(図63に破線矢印で示す)を入射させ、透明樹脂板400における一群の釘430Aを含む箇所を発光させることができる。
なお、上述した可変表示装置ユニット35が本発明における可変表示装置に相当し、上述した第1図柄表示装置42が本発明における変動表示手段に相当し、上述したフレーム部材430が本発明における前面側部材に相当し、上述した発光部材608が本発明における発光手段に相当する。
上述したように、本実施例13のパチンコ機10によれば、遊技球が打ち込まれる遊技領域30aを有する遊技盤30は、その所定箇所に、第3図柄を変動表示する可変表示装置ユニット35を備え、この可変表示装置ユニット35は、第3図柄を変動表示する第1図柄表示装置42と、この第1図柄表示装置42の表示画面が当該パチンコ機10の前面側から視認可能なように、第1図柄表示装置42が取り付けられ、かつ、遊技盤30の裏面側に取り付けられる取付部材600と、第1図柄表示装置42の表示画面の周囲を囲う形状で、取付部材600よりも前面側で遊技盤30の前面に取り付けられる、取付部材600とは別体のフレーム部材630と、を備え、取付部材600は、当該取付部材600が遊技盤30の裏面側に取り付けられた状態において、遊技盤30の裏面より背後側に向けて窪んだ凹部602を備え、凹部602は、遊技盤30を前面視した状態で、遊技盤30における第1図柄表示装置42の取付開口604よりも大きい形状であり、前面側で第1図柄表示装置42の表示画面の周囲の所定箇所に、発光部606を有する発光部材608を備え、発光部材608は、発光部606以外の箇所が、凹部602の外周と遊技盤30の取付開口604との間の領域に位置するように、凹部602に配設されているので、発光部材608をフレーム部材630に設ける必要が無く、フレーム部材630をその分だけ小さくすることができ、このフレーム部材630の縮小に伴って遊技盤30の取付開口604も小さくすることができ、遊技盤30自体の強度低下を改善でき、遊技盤30のたわみを改善でき、当該たわみに起因する遊技球の挙動の悪影響も改善できる。つまり、図9に破線で示す従来の取付開口よりも本実施例の図9に実線で示す取付開口604の方が小さくなっていることは明らかであり、遊技盤30自体の強度低下や遊技盤30のたわみを改善できる。
また、発光部材608は、その発光部606以外の箇所が、凹部602の外周と遊技盤30の取付開口604との間の領域に位置するように、凹部602に配設されている。つまり、遊技盤30を前面視した状態で取付開口604の外側、つまり遊技盤30の背後に隠れて見えない箇所に、発光部材608の発光部606以外の箇所を位置させているので、取付部材600の凹部602の当該領域を発光部材608の配置スペースとして活用することができる。また、遊技盤30を前面視した状態で取付開口604の内側に発光部材608の発光部606を位置させることができ、フレーム部材630の所定箇所を発光部材608により発光させることができる。
また、発光部材608をフレーム部材630に設ける必要が無く、フレーム部材630をその分だけ小さくすることができ、遊技盤30における遊技球の転動するスペース(釘の打ち込めるスペース)、つまり、遊技領域30aを拡張でき、遊技球の挙動による面白味を増加させることができる。
その結果、遊技盤30自体の強度低下を抑えることができ、遊技盤30での遊技球の転動スペースを確保できるパチンコ機を提供することができる。
また、取付部材600は、遊技盤30に取り付けられてフレーム部材630が遊技盤30から取り外された状態において、凹部602の前面側で、第1図柄表示装置42の表示画面の周囲から取付開口604までの間の所定箇所に、基板ユニット616が当該取付部材600に対して取り外し可能に取り付けられているので、可変表示装置ユニット35のフレーム部材630や発光部606について故障や破損が生じた場合またはその虞がある場合、あるいは点検等を行う場合には、フレーム部材630を遊技盤30の前面側から取り外すだけで、取付部材600の発光部606にアクセスでき、フレーム部材630や発光部606等の点検や修理などの作業を容易に行うことができる。つまり、従来において必要であった以下の作業を不要とすることができる。すなわち、パチンコ機の遊技島設置状態においても、内枠12を外枠11に対して開放する必要がないし、点検などが必要でないパチンコ機裏面側のカバー等を取り外す必要もないし、パチンコ機の裏面側に配置される他の部材により可変表示装置の裏面側が隠れていて当該可変表示装置の裏面側へのアクセスも不要とすることができ、作業効率を向上させることができる。
その結果、可変表示装置におけるセンターフレーム関連部材つまり、可変表示装置ユニット35におけるフレーム部材630やこのフレーム部材630の裏面に位置する発光部606などの点検や修理などの作業が容易なパチンコ機を提供することができる。
また、発光部606と発光部材608とをユニット化した基板ユニット616を備え、基板ユニット616は、取付部材600に対して着脱される被着脱部618を、フレーム部材630が遊技盤30から取り外された状態において、第1図柄表示装置42の表示画面の周囲から取付開口604までの間で露出した箇所に備え、被着脱部618により基板ユニット616が取付部材600に着脱自在となっているので、基板ユニット616の単位(ユニット単位)で着脱することができ、取付部材600からそれら(発光部606や発光部材608)を一つずつ取り外していくような手間がなく、作業性に優れている。
また、ケース仮留め部620は、被着脱部618を解除した状態で、基板ユニット616を取付部材600に維持するよう仮留めする。つまり、被着脱部618を解除した状態となると、基板ユニット616が直ちにフリーになる(落下する)のではなく、取付部材600に仮留めされた状態が維持される。したがって、被着脱部618を解除した途端に基板ユニット616を落下させてしまうことを防止でき、基板ユニット616を安全かつ容易に着脱することができる。
また、ケース仮留め部620は、フレーム部材630が遊技盤30から取り外された状態において、取付部材600の前面側で、第1図柄表示装置42の表示画面の周囲から取付開口604までの間で露出した箇所に設けられた、基板ユニット616に設けられた嵌合孔614aに挿入される突出棒622であり、被着脱部618は、突出棒622の先端面に形成されたネジ穴622aと、このネジ穴622aに螺入されるネジとで構成されているので、基板ユニット616の嵌合孔614aに突出棒622が挿入された状態であれば、基板ユニット616を取付部材600から落下させることなく仮留め状態とすることができる。つまり、基板ユニット616を取付部材600から落下させることなく仮留め状態とすることができる。突出棒622の先端面に形成されたネジ穴622aにネジを螺入することでその基板ユニット616を取付部材600に取り付けた状態とすることができ、このネジを緩めて取り外すとその基板ユニット616ごと取付部材600から取り外すことができる。つまり、基板ユニット616を安全かつ容易に着脱することができる。
また、凹部602は、当該凹部602の外周と遊技盤30の取付開口604との間の領域に、発光部606に接続される中継基板626と、発光部606と中継基板626とを接続する配線とを収容しているので、取付部材600の配線用開口624から外部に出す配線を少なくすることができ、パチンコ機10の裏面側の配線の複雑化を防止できるとともに、作業時に引っ掛かって断線することなども抑制できる。
また、フレーム部材630は、第1図柄表示装置42の表示画面の周囲を囲う壁であって、第1図柄表示装置42の表示画面と発光部材608との間を区画する壁部638を備えているので、フレーム部材630を遊技盤30の前面側から取り外すと同時にこの壁部638がなくなっており、取付部材600へのアクセススペースをその壁部638がなくなった分広く確保でき、作業のし易い環境となる。
また、取付部材600は、遊技盤30から排出された遊技球を集めて排出する集合板640とは別体に遊技盤30の裏面側に取り付けられているので、可変表示装置ユニット35等の重みにより取付部材600が変形したとしても、集合板640の排出路に影響を及ぼすことが無く、この排出路において球詰まりなどを生じさせることを防止できる。
また、遊技盤30は、図8に示すように、重ね合わされた状態の透明樹脂板400およびベニヤ板420を貫通形成された貫通孔(第1取付孔403と第2取付孔426)を備え、さらに、この遊技盤30は、図63に示すように、第1取付孔403および第2取付孔426に嵌め入れられる、遊技に関する当否表示を行う当否表示手段としての第1図柄表示装置42と、透明樹脂板400の所定箇所に配設され、遊技球が入賞可能で第1図柄表示装置42での当否表示の契機となる入賞手段としての第1の始動口33と、第1図柄表示装置42の周辺の所定箇所(例えば下方箇所)で遊技球が第1の始動口33の方に向かうように並べられた、透明樹脂板400を介してベニヤ板420に打ち付け固定された複数本の釘430である一群の釘430Aと、透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁のうちで少なくとも一群の釘430Aを含む方向に向けて光を入射させる、可変表示装置ユニット35の光入射部450とを備えている。
したがって、図63に示すように、透明樹脂板400の第1取付孔403の内壁のうちで少なくとも一群の釘430Aを含む方向に向けて光を入射させることができるので、遊技球を第1の始動口33の方に向かわせる一群の釘430Aの箇所を発光表示させることができ、一群の釘430Aに沿って流下していく遊技球を映えて見せることができ、その流下態様を遊技者に注視させることができる。
また、センターフレームの大型化により、遊技領域30aにおけるセンターフレームの四つ角部分に対応する領域、つまり、図58に示すように、遊技領域30aにおけるフレーム部材630の四つ角部分に対応する領域が狭くなってしまうので、この部分を照らすための発光部606を設けず、風車37を配置するようにしてもよい。このように風車37などの遊技部品を設けることで、フレーム部材630の四つ角部分に対応する領域を発光させないようにし、かつ、その非発光を目だ立たないようにしてもよい。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例1では、透明樹脂板400の貫通孔409およびベニヤ板420の貫通孔424に挿入される導光部材480を多数設けるようにしているが、1個あるいは2個以上設けるようにしてもよい。また、透明樹脂板400の貫通孔409およびベニヤ板420の貫通孔424を遊技領域の所定箇所に設けているが、透明樹脂板400あるいはベニヤ板420における遊技領域以外の箇所に設けるようにしてもよい。
(2)上述した各実施例では、板状部材としてベニヤ板420を採用しているが、ベニヤ板420と同様の密度の板状部材を採用するようにしてもよい。
(3)上述した各実施例では、透明樹脂板400を採用しているが、少なくとも一部が半透明である薄板を採用するようにしてもよいし、セルシート410の視認性を許容できる範囲内の透過性のもので着色された薄板を採用するようにしてもよい。
(4)上述した各実施例では、透明樹脂板400は遊技領域の全体を覆うものとしているが、遊技領域の少なくとも一部を覆うものとしてもよい。
(5)上述した各実施例では、セルシート410を採用しているが、透明樹脂板400の裏面側あるいはベニヤ板420の前面側に直接に、遊技機を表すための表示や遊技領域を装飾するための表示を描画(印刷)などしたものを採用してもよい。特に、透明樹脂板400の裏面側に直接に、遊技機を表すための表示や遊技領域を装飾するための表示(装飾表示部)を描画(印刷)などした場合には、透明樹脂板400と描画(印刷)表示とが密着しているので、以下の点で優れている。すなわち、透明樹脂板400の裏面側に単に装飾表示部を合わせるというだけでは、透明樹脂板400の裏面側から装飾表示部の少なくとも一部が離間したままで透明樹脂板400の裏面側に装飾表示部が設けられることがあり、この場合には、遊技盤30を正面視して見ると、当該離間部分の表示がぼける(装飾表示部の離間部分と密着部分とで薄板部材への光入射率に差が生じる)という問題があるが、本変形例によればこのような問題を解消できる。つまり、透明樹脂板400と描画(印刷)表示(装飾表示部)とが密着しており、透明樹脂板400の裏面側で描画(印刷)表示が離間する部分が全くないので、前記のような離間部分の表示のぼけが生じない。
(6)上述した実施例2において、弾性部材としてゴム製のクリアランス被覆部材432を採用しているが、スポンジなど種々の弾性部材を採用するようにしてもよい。
(7)上述した各実施例では、一枚ものの透明樹脂板400を採用しているが、図27を用いて以下に説明するように透明樹脂板400を複数個の分割部品で構成するような場合にも適用可能である。
つまり、図27に示すように、透明樹脂板400は、当該透明樹脂板400を前面視した状態で複数個(図27では上下に分けた2個)に分割した各分割透明樹脂板400A,400B(各分割薄板部材)から構成されたものであり、この分割透明樹脂板400A,400Bの側面の所定箇所であって、遊技盤30に配設される遊技部品(例えばセンターフレーム47など)と対向する箇所に、当該分割透明樹脂板400A,400Bの内部に向けて光を入射させる光入射部450を備えている構成が挙げられる。
この構成の場合には、透明樹脂板400の外周側面に対応する、複数個の分割透明樹脂板400A,400Bでの外郭側面から光を入射させるだけでなく、分割透明樹脂板400A,400Bの側面の所定箇所であって遊技盤30に配設されるセンターフレーム47と対向する箇所からも光を入射させることができるので、透明樹脂板400での暗い箇所に光を入射させることができ、透明樹脂板400での明暗ムラを低減でき、透明樹脂板400を一様に面発光させることができる。つまり、センターフレーム47や入賞口など各種の遊技部品などが遊技盤30に設けられる遊技機では、これらの遊技部品を分割透明樹脂板400A,400Bで囲うようにして設けられ、透明樹脂板400の外周側面から当該透明樹脂板400の内部に向けて光を入射させたとしても、遊技盤30に設けられたセンターフレーム47により光の進入が妨げられる箇所が生じたりするが、このような暗い箇所に光を供給し得る箇所、つまり、分割透明樹脂板400A,400Bの側面の所定箇所であってセンターフレーム47と対向する箇所から光を入射させることで、透明樹脂板400での暗い箇所に光を入射させることができ、透明樹脂板400での明暗ムラを低減でき、透明樹脂板400を一様に面発光させることができる。
また、透明樹脂板400の外周側面から当該透明樹脂板400の内部に向けて入射させる光の強度(光量)を増加させる必要がないので、入射させる光の強度を増加させ過ぎることもないし、その増加させ過ぎることで透明樹脂板400が眩し過ぎるようになるという別異の問題も生じない。
したがって、遊技盤30の透明樹脂板400を一様に面発光させることができる遊技機を提供することができる。
(8)上述した各実施例では、一枚ものの透明樹脂板400を採用しているが、図28を用いて以下に説明するように遊技盤30の一部に部分透明樹脂板400C(部分薄板部材)を設ける場合にも適用可能である。
つまり、図28に示すように、遊技盤30は、遊技領域を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための釘が前面側に打ち付け固定可能なベニヤ板420と、このベニヤ板420の前面側で遊技領域の一部に遊技盤30の盤面と面一に設けられる光透過性の部分透明樹脂板400Cと、を備え、この部分透明樹脂板400Cの側面に光を入射させる光入射部450を備えている構成が挙げられる。
この構成の場合には、遊技領域の一部に配設される部分透明樹脂板400Cの側面から光を入射させることができ、部分透明樹脂板400Cを一様に面発光させることができる。
(9)上述した実施例1では、光出力規制部452は遮蔽部453を備えているが、この遮蔽部453に替えて、導光部材480での透明樹脂板400と面一とした端面箇所に設けられた、光を反射させる光反射部を備えるようにしてもよい。この場合には、透明樹脂板400の貫通孔409の内壁に向けて光を効果的に出力することができる。
(10)上述した実施例1では、導光部材480は円柱形状としているが、図29にしめすような形状のものを採用するようにしてもよい。つまり、図29に示すように、導光部材480は、透明樹脂板400と面一とした端面箇所の方が先広がりとなった形状としており、透明樹脂板400の貫通孔409は、導光部材480の先広がり形状に嵌合するような孔形状としている構成が挙げられる。この場合には、導光部材480での透明樹脂板400と面一とした端面箇所に向けて当該導光部材480中を進行してきた光が、その端面箇所の遮蔽部453(または光反射部)によって、遮蔽(あるいは反射)され、透明樹脂板400の先広がり貫通孔の内壁に対向する先広がり導光部材480の対向面箇所に向けて出力され、透明樹脂板400の先広がり貫通孔490の内壁に向けて光を出力することができる。
(11)上述した実施例4では、収容部455は、導光部材480を収容する収容空間の内面を光反射部としているが、以下のような構成を採用してもよい。つまり、導光部材480は、入射面480aと出射面480bとを有する導光容体であり、この導光容体での外面のうちで入射面480aと出射面480bとを除いた箇所に光反射層を備えているものが挙げられる。この場合には、導光部材480に入射された光を出射面480bの方に導くことができ、導光部材480の外面のうちで入射面480aと出射面480bとを除いた箇所から外部に光が漏れ出ることも防止できる。
(12)上述した実施例6では、入り込み防止部材485はその一部に光入射部450を備えているが、以下のような構成を採用してもよい。つまり、遊技部品は、当該遊技部品の裏面側を覆う裏面側部材を備え、前記裏面側部材は、その一部に光入射部450を備えているものが挙げられる。この場合には、遊技部品の裏面側部材の一部を利用して光入射部450を設けることができ、遊技部品の裏面側を覆うことができるとともに、透明樹脂板400での遊技部品の第1取付孔の内壁からも光を入射させることができる。
(13)上述した実施例4では、遊技部品としてセンターフレーム47を例に挙げて説明しているが、一般入賞口31や第1の始動口33や第2の始動口34などの入賞部品(本発明の入球部品)を採用してもよい。この場合には、入賞部品の外周から光を出射させ、透明樹脂板400での遊技部品の第1取付孔の内壁に光を入射させることができる。
(14)上述した各実施例において、透明樹脂板400をパチンコ機10の遊技状態(大当たり状態、特定のリーチ表示状態、時短状態など)に応じて発光させたり、発光色を変化させたりしてもよい。
(15)上述した各実施例において、釘430の釘先にネジ部を備え、このネジ部がベニヤ板420の内部に入れられた状態で植設されるようにしてもよい。この場合には、釘430の釘先のネジ部が、ベニヤ板420の内部に入れられた状態で植設されるので、このように釘先にネジ部を有している釘の場合は、釘先にネジ部を有していない釘の場合と比べて、釘430をベニヤ板420により強固に打ち付けることができる。また、釘430が透明樹脂板400およびベニヤ板420に接触し、かつ、当該釘430の透明樹脂板400への打ち入り長さと当該釘430のベニヤ板420への打ち入り長さとを同一にしている場合でも、釘先のネジ部のネジ山とその谷構造により、釘430のベニヤ板420の接触面積が大きくすることができ、釘430を支える比率を透明樹脂板400よりもベニヤ板420の方を大きくすることができる。
(16)上述した実施例3において、図55(a)に示すように、透明樹脂板400の道孔406を当該透明樹脂板400の裏面側から座繰り、この座繰り穴449の直径は釘430の胴の直径よりも大きく、釘430の透明樹脂板400への接触面積をさらに減ずるようにしてもよい。また、図55(b)に示すように、透明樹脂板400の道孔406を当該透明樹脂板400の前面側から座繰り、この座繰り穴449の直径は釘430の胴の直径よりも大きく、釘430の透明樹脂板400への接触面積をさらに減ずるようにしてもよい。
(17)上述した各実施例において、ベニヤ板420の前面側(透明樹脂板400と対向する面側)に被覆シートを貼り付けるようにしてもよい。この被覆シートは全体にわたってベニヤ板420に貼り付けられているのが好ましい。ベニヤ板420に被覆シートを貼り付けることで、ベニヤ板420からの木屑などの発生を防止することができ、木屑などが遊技盤30の遊技領域に出てくることを低減できる。
(18)上述した実施例1,11では、図15,図48に示すように、導光板408の外側部に発光部(光源:LED440)を設けているが、発光部(光源:LED440)を導光板408から離れた位置に配置してもよい。例えば、内枠12のうちの遊技盤30の外側辺に対応する箇所に、発光部(光源:LED440)を設けることが挙げられる。このように発光部(光源:LED440)を内枠12に設けることで、遊技盤30のみを交換する「板替え」のときにも内枠12に発光部(光源:LED440)を残すことができ、次機種にも流用することができる。また、発光部(光源:LED440)から導光板408への光供給として光ファイバーや透明樹脂などの導光部材を設けるようにしてもよい。これにより、発光部(光源:LED440)の配置の自由度が向上する。
(19)上述した各実施例では、遊技盤30を構成する部品としてベニヤ板420を用いているが、このベニヤ板420を用いず、透明樹脂板400に釘430をその先端が裏面側に突き出ないようにして打ち付け、この透明樹脂板400の裏面側に、所定の画像を表示する(例えば第1図柄を変動表示するなど)画像表示手段を備え、透明樹脂板400は、遊技領域の所定箇所に貫通孔(貫通孔409や第1取付孔403など)を備え、透明樹脂板400の貫通孔(貫通孔409や第1取付孔403など)の内壁に光を入射させる光入射部450を備えた構成を採用してもよい。この画像表示手段としては、透明樹脂板400と同等の大きさ、あるいは遊技領域30aを含む大きさの全面液晶表示装置や全面有機EL表示装置などの面状表示手段が挙げられる。
(20)上述した各実施例や前記の変形例(19)などでは、透明樹脂板400を単一(一枚もの)としているが、この透明樹脂板400はその厚み方向に複数枚の薄板部材を重ね合わせて構成されるものであり、前記複数枚の薄板部材のうちの二枚以上の薄板部材は、その各薄板部材の前面側または裏面側に、所定の絵柄や文字の形状をかたどった凹凸加工(実施例11のマイクロレンズ加工など)がそれぞれ施されたものとしてもよい。この場合には、前面側または裏面側に、所定の絵柄や文字の形状をかたどった凹凸加工を有する薄板部材の内部に光を入射することで、その絵柄や文字の形状(凹凸加工箇所)を発光表示(強調表示)でき、遊技盤の表示態様にバリエーションを持たせることができる。
(21)前記の変形例(19)の構成において、透明樹脂板400はその厚み方向に前面側の第1薄板部材と裏面側の第2薄板部材とを重ね合わせて構成されるものであり、第2薄板部材は、釘430が打ち付け固定されるものであり、第1薄板部材は、第2薄板部材と比べて釘430の打ち付け固定の寄与量が少ないあるいは全くないものであり、所定箇所に貫通孔(貫通孔409や第1取付孔403など)を備えた構成を採用してもよい。この場合には、前面側の第1薄板部材を発光用とし、裏面側の第2薄板部材を釘の打ち付け固定用とすることができる。さらに、この前面側の第1薄板部材は、その前面側または裏面側に、所定の絵柄や文字の形状をかたどった凹凸加工(実施例11のマイクロレンズ加工など)が施されたものとしてもよい。
(22)図64(a)に示すように、複数列(図64では2列)に釘430が、透明樹脂板400の開口部402を介してベニヤ板420に植設され、あるいは透明樹脂板400の道孔406を介してベニヤ板420に植設され、この2列の釘430の両側から光が照射される場合には、光照射方向から見て後方の釘430が手前側の釘430に隠れるため、透明樹脂板400の内部において釘430または開口部402から延びる影が発生してしまうが、図64(b)に示すように、光照射方向から見て両列の釘430をずらした位置に植設することで、前記の影の発生を低減あるいは無くすことができる。
(23)上述した各実施例のセルシート410(本発明における介装部材に相当する)を、暗い色彩、地味な模様またはそれらの組み合わせからなるものとしてもよい。この場合には、セルシート410は、透明樹脂板400とベニヤ板420との間に設けられ、暗い色彩、地味な模様またはそれらの組み合わせからなるものとしているので、透明樹脂板400の発光を目だ立たせることができる。なお、「暗い色彩」としては、黒色、紺色、茶色、灰色などが挙げられ、明度と彩度が低いまたは低い側のものが挙げられる。また、「地味な模様」としては、表面に表わされた線図、色分け、ぼかしのうち暗い印象を与えるものなどが挙げられ、例えば格子状に線の入った模様、絵の無い単一色なもの、同一模様が繰り返し配置された単調な模様などが挙げられる。
(24)前述の変形例(23)に替えて、画像表示手段、つまり、透明樹脂板400と同等の大きさ、あるいは遊技領域30aを含む大きさの全面液晶表示装置や全面有機EL表示装置などの面状表示手段は、暗い色彩、地味な模様またはそれらの組み合わせからなる画像を表示することとしてもよい。この場合でも、画像表示手段は、暗い色彩、地味な模様またはそれらの組み合わせからなるものとしているので、薄板部材の発光を目だ立たせることができる。
(25)前述の各実施例では、光入射部450(光入射手段)は、導光部材480(導光部材)を備えた構成としているが、導光部材480(導光部材)を介さずに貫通孔409の内壁に直接に光を照射する(発光部:光源)を備えた構成を採用してもよい。例えば、LED464(発光部:光源)からの光を直接に貫通孔409の内壁に照射することが挙げられる。
(26)前述の実施例1〜13の内容を任意に選択して組み合わせるようにしてもよい。
(27)本発明を各種(例えば第一種、第三種など)の遊技機に実施してもよいし、上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される。)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞されることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、球が所定の入賞口に入ることで特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施するようにしてもよい。
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の遊技球の投入後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受け皿に多量の球が払い出されるものである。