以下、組電池システムの幾つかの実施形態について図面を参照しながら説明する。各実施形態において、実質的に同一機能又は類似機能を備える部分には同一符号又は類似符号を付し、各実施形態においては必要に応じて説明を省略する。以下では、各実施形態の特徴部分を中心に説明を行う。
(第1の実施形態)
図1は組電池システムを概略的に示している。この組電池システム1は、ハイブリッド自動車又は電気自動車に搭載され、例えばインバータを介して電動機(何れも図示せず)などの電力供給対象に電力を供給する。
組電池は、リチウム2次電池、ニッケル水素2次電池等の電池セル(単位電池相当)を多数直列接続した構成とされている。発明の理解を容易にするため、図1には低電位側から高電位側にかけて8個の電池セルB1〜B8を直列接続した形態を示しているが、電池セルの接続個数は当該個数に限られない。また、以下の説明では、特に断らない限り、電池セルB1を1段目、電池セルB2を2段目、…、電池セルB8を8段目、に構成された電池セルと称する。
電池セルB1〜B8が劣化すると、内部抵抗が増大し端子開放電圧(起電力)が低下する。このため、電池監視IC(集積回路装置)2が設けられており各電池セルB1〜B8の端子間電圧を監視する。電池監視IC2は、各電池セルB1〜B8の端子間電圧を検出することで各電池セルB1〜B8の内部抵抗および端子開放電圧を測定する。
電池監視IC2は、電源回路3、駆動回路4、アナログレベルシフト回路(アナログL/S)5、A/D変換器6、不定診断回路7、通信制御回路8、アナログスイッチSW0〜SW8(通電切替回路相当)、高電位側(一方向側)にレベルシフトする第1レベルシフト回路9a〜9g、及び、低電位側(逆方向側)にレベルシフトする第2レベルシフト回路10を備える。
電源回路3は、電池セルB1〜B8の直列電圧を電源電圧とし、電池監視IC2の内部の各電気的構成ブロック(駆動回路4、アナログレベルシフト回路5、A/D変換器6、不定診断回路7、通信制御回路8)の電源電圧を生成し当該各ブロックに電源供給する。
組電池B1〜B8の接地端子GND(基準電位のノードN0)には、アナログスイッチSW0の一方の端子が接続されている。また互いに隣接する電池セルB1−B2、B2−B3、…、B7−B8間のそれぞれの共通端子ノードN1、N2、…、N7には、スイッチSW1〜SW7の一方の端子がそれぞれ接続されている。また最上段(8段目)の電池セルB8の最上端ノードN8にはスイッチSW8の一方の端子が接続されている。
偶数番のアナログスイッチSW0、SW2、SW4、SW6及びSW8の他方の端子はノードN9で共通接続され、このノードN9の電位がアナログレベルシフト回路5の一方の入力端子に入力されている。奇数番のアナログスイッチSW1、SW3、SW5、SW7の他方の端子はノードN10で共通接続され、このノードN10の電位がアナログレベルシフト回路5の他方の入力端子に入力されている。
アナログレベルシフト回路5は、例えばスイッチトキャパシタ増幅器により構成される。また、アナログレベルシフト回路5の出力はA/D変換器6に入力され、このA/D変換器6の変換結果は通信制御回路8に与えられる。
図1に示すように、第1レベルシフト回路9a〜9gは、それぞれ、駆動回路4が出力する所定レベル範囲の駆動信号を高電位側(一方向側)にレベルシフトする回路である。
第1レベルシフト回路9a〜9gは、それぞれ、2段目〜8段目の各電池セルB2〜B8を通電するために設けられる。これらの第1レベルシフト回路9a〜9gは、隣接した一対のアナログスイッチSW1−SW2、SW2−SW3、SW3−SW4、SW4−SW5、SW5−SW6、SW6−SW7、SW7−SW8をそれぞれ同時に駆動する。これらの第1レベルシフト回路9a〜9gは、2段目〜8段目の各電池セルB2〜B8の絶対レベル範囲に応じた駆動信号を生成する。
第1レベルシフト回路9gは、例えば5個の単位レベルシフト回路11a〜11eを備えて構成される。この5個の単位レベルシフト回路11a〜11eは、それぞれ、4段分の電池セルB1〜B4、B2〜B5、B3〜B6、B4〜B7、B5〜B8の直列電池電圧を電源入力して動作する。5個の単位レベルシフト回路11a〜11eは、それぞれ、これらの電池セルB1〜B4、B2〜B5、B3〜B6、B4〜B7、B5〜B8の各直流電圧の高電位および低電位間で変化する駆動信号を生成する。
図2(a)は単位レベルシフト回路の内部構成例を示す。この図2(a)に示すように、第1レベルシフト回路9gの単位レベルシフト回路11a〜11eは互いにほぼ同一構成であり、各電源入力ノードに互いに異なる一組の電池セルによる電池電源電圧が入力されている回路である。なお、単位レベルシフト回路11aは相補的な駆動信号を生成するため、NOTゲートG1を備えるが、他の単位レベルシフト回路11b〜11eはNOTゲートG1に相当するゲートを備えていない。
このため、一つの単位レベルシフト回路11aの電気的接続関係を説明し、他の電気的接続関係について説明を省略する。単位レベルシフト回路11aは、2つのNチャネル型MOSFET(以下NMOSトランジスタと称す)M2及びM4と、2つのPチャネル型MOSFET(以下PMOSトランジスタと称す)M1及びM3とを備える。
高電位側の電源入力ノードNhと低電位側の電源入力ノードNlとの間には、PMOSトランジスタM1のソース・ドレインと、NMOSトランジスタM2のドレイン・ソースとが直列接続されている。さらに、電源入力ノードNhとNlとの間には、PMOSトランジスタM3のソース・ドレインと、NMOSトランジスタM4のドレイン・ソースとが直列接続されている。
NMOSトランジスタM2のドレインとPMOSトランジスタM3のゲートとがノードNbで接続されており、PMOSトランジスタM3のドレインとPMOSトランジスタM1のゲートとがノードNcにおいて接続されている。そして、NMOSトランジスタM2のゲート(ノードNa)には駆動回路4から駆動信号(例えばパルス信号)が与えられ、NMOSトランジスタM4のゲートには駆動回路4からNOTゲートG1を介して駆動信号が与えられる。
駆動回路4が駆動信号として「H」(≒例えば電位Vcc)を出力すると、NMOSトランジスタM2はオンし、NMOSトランジスタM4はオフする。するとノードNbのレベルは「L」となるため、PMOSトランジスタM3がオンし、ノードNcは高電位側の電源入力ノードNhの電位とほぼ同等の電位となる。
このとき、PMOSトランジスタM1のゲートがノードNhの電位とほぼ同等電位となるためPMOSトランジスタM1はオフする。したがって、ノードNbはほぼ低電位側の電源入力ノードNlの電位となり、ノードNcはほぼ高電位側の電源入力ノードNhの電位となる。
これらのノードNb、Ncは、それぞれ次段の単位レベルシフト回路11bのNMOSトランジスタM4のゲート、NMOSトランジスタM2のゲート、にそれぞれ接続されている。このため、第1レベルシフト回路9gは、各単位レベルシフト回路11a〜11eが同様の動作を繰り返すことで、駆動信号が変化する絶対レベル範囲を順次上昇させることができる。
なお、各単位レベルシフト回路11a〜11eが各4段分の電池セルを電源入力している理由は、各トランジスタM1〜M4の閾値電圧にマージン電圧を見込んで各トランジスタM1〜M4を動作させることで、単位レベルシフト回路11a〜11eを信頼性良く動作させるためである。
参照図面を図1に戻して説明を続ける。第1レベルシフト回路9gは、最上段の単位レベルシフト回路11eからアナログスイッチSW8、SW7にオンオフ制御信号を出力する。
また、例えば、第1レベルシフト回路9fは、例えば4個の単位レベルシフト回路12a〜12dを備える。これらの4個の単位レベルシフト回路12a〜12dは、それぞれ、4段分の電池セルB1〜B4、B2〜B5、B3〜B6、B4〜B7の直列電圧を電源入力して動作する。
各単位レベルシフト回路12a〜12dの回路構成は、単位レベルシフト回路11a、11bなどと同様であるためその説明を省略する。第1レベルシフト回路9fは、その最上段の単位レベルシフト回路12dからアナログスイッチSW7、SW6にオンオフ制御信号を出力する。
また、例えば、第1レベルシフト回路9eは、例えば3個の単位レベルシフト回路13a〜13cを備える。これらの3個の単位レベルシフト回路13a〜13cは、それぞれ、4段分の電池セルB1〜B4、B2〜B5、B3〜B6の直列電圧を電源入力して動作する。
各単位レベルシフト回路13a〜13cの回路構成は単位レベルシフト回路11a、11bなどと同様であるためその説明を省略する。第1レベルシフト回路9eは、その最上段の単位レベルシフト回路13cからアナログスイッチSW6、SW5にオンオフ制御信号を出力する。
また、例えば、第1レベルシフト回路9dは、例えば2個の単位レベルシフト回路14a〜14bを備える。これらの2個の単位レベルシフト回路14a〜14bは、それぞれ、4段分の電池セルB1〜B4、B2〜B5の直列電圧を電源入力して動作する。
各単位レベルシフト回路14a〜14bの回路構成は単位レベルシフト回路11a、11bなどと同様であるためその説明を省略する。第1レベルシフト回路9dは、その最上段の単位レベルシフト回路14bからアナログスイッチSW5、SW4にオンオフ制御信号を出力する。
また、例えば、第1レベルシフト回路9cは、例えば1個の単位レベルシフト回路15を備える。この単位レベルシフト回路15は、例えば4段分の電池セルB1〜B4の直列電圧を電源入力して動作する。
単位レベルシフト回路15の回路構成は単位レベルシフト回路11aと同様であるため、その説明を省略する。第1レベルシフト回路9cは、単位レベルシフト回路15からアナログスイッチSW4、SW3にオンオフ制御信号を出力する。
また、例えば、第1レベルシフト回路9bは、例えば3個の単位レベルシフト回路16a〜16cを備える。単位レベルシフト回路16a〜16cは、それぞれ、4段分の電池セルB1〜B4、B2〜B5、B3〜B6の直列電圧を電源入力して動作する。
単位レベルシフト回路16a〜16cの回路構成は単位レベルシフト回路11a、11bなどと同様であるためその説明を省略する。第1レベルシフト回路9bは、最上段の単位レベルシフト回路16cからアナログスイッチSW3、SW2にオンオフ制御信号を出力する。
また、例えば、第1レベルシフト回路9aは、例えば2個の単位レベルシフト回路17a〜17bを備える。これらの単位レベルシフト回路17a〜17bは、それぞれ、4段分の電池セルB1〜B4、B2〜B5の直列電圧を電源入力して動作する。
単位レベルシフト回路17a〜17bの回路構成は単位レベルシフト回路11a、11bなどと同様であるためその説明を省略する。第1レベルシフト回路9aは、最上段の単位レベルシフト回路16cからアナログスイッチSW2、SW1にオンオフ制御信号を出力する。
また、駆動回路4は、その出力駆動信号をアナログスイッチSW1及びSW0のオンオフ制御信号として直接与えている。これは、電池セルB1の両端子電位をオンオフ通電するときに、駆動回路4は、特に何も加工しなくても、その駆動信号の基準電位レベルをグランドGND(所定電位)として出力でき、前述のようなレベルシフト回路は不要となるためである。
図3に各アナログスイッチSW0〜SW8の構成例を示す。アナログスイッチSW0は、Nチャネル型MOSトランジスタM11のドレイン・ソース間をノードN0及びN9間に接続して構成されている。
また、アナログスイッチSW1は、Nチャネル型MOSトランジスタM12,M13のドレイン及びソースをそれぞれ共通接続して構成されると共に、当該ソース・ドレイン間をノードN1及びN10間に接続して構成されている。
駆動回路4は、MOSトランジスタM11のゲート、及び、MOSトランジスタM12のゲートに駆動信号をオンオフ制御信号として出力する。ここで、駆動回路4が「H」(例えば≒電位Vcc)を出力すると各トランジスタM11及びM12はオンし、「L」(例えば≒電位0V)を出力すると各トランジスタM11及びM12はオフする。したがって、駆動回路4の駆動信号に応じて、電池セルB1の端子間電圧をアナログレベルシフト回路5に出力できる。
アナログスイッチSW2は、Nチャネル型MOSトランジスタM14,M15のドレイン及びソースをそれぞれ共通接続して構成されると共に、当該ソース・ドレイン間をノードN2及びN9間に接続して構成されている。
第1レベルシフト回路9aは、その最上段の単位レベルシフト回路17bがレベルシフトした後の駆動信号をMOSトランジスタM13のゲート、及び、MOSトランジスタM14のゲートに出力する。ここで、単位レベルシフト回路17bが駆動信号として「H」(例えばノードN5の電位V5)を出力すると各トランジスタM13及びM14はオンし、「L」(例えばノードN1の電位V1)を出力すると各トランジスタM13及びM14はオフする。したがって、駆動回路4が駆動信号として「H」を出力するときに、電池セルB2の端子間電圧をアナログレベルシフト回路5に出力できる。
また、アナログスイッチSW3は、Nチャネル型MOSトランジスタM16及びPチャネル型MOSトランジスタM17のドレイン及びソースをそれぞれ共通接続して構成されると共に、当該ソース・ドレイン間をノードN3及びN10間に接続して構成されている。
第1レベルシフト回路9bは、その最上段の単位レベルシフト回路16cがレベルシフトした後の駆動信号を、MOSトランジスタM15のゲート、及び、MOSトランジスタM16のゲートに出力する。
ここで、単位レベルシフト回路16cが駆動信号として「H」(例えばノードN6の電位V6)を出力すると各トランジスタM15及びM16はオンし、「L」(例えばノードN2の電位V2)を出力すると各トランジスタM15及びM16はオフする。したがって、駆動回路4が駆動信号として「H」を出力するときに電池セルB3の端子間電圧をアナログレベルシフト回路5に出力できる。
また、アナログスイッチSW4はPチャネル型MOSトランジスタM18,M19のドレイン及びソースをそれぞれ共通接続して構成されると共に、当該ドレイン・ソース間をノードN4及びN9間に接続して構成されている。
第1レベルシフト回路9cは、単位レベルシフト回路15がレベルシフトした後の駆動信号をMOSトランジスタM17のゲート、及び、MOSトランジスタM18のゲートに出力する。
ここで、単位レベルシフト回路15が駆動信号として「H」(例えばノードN4の電位V4)を出力すると各トランジスタM17及びM18はオフし、駆動信号として「L」(例えばノードN0の電位V0)を出力すると、各トランジスタM17及びM18はオンする。したがって、駆動回路4が駆動信号として「L」を出力するときに、電池セルB4の端子間電圧をアナログレベルシフト回路5に出力できる。
また、アナログスイッチSW5はPチャネル型MOSトランジスタM20,M21のドレイン及びソースをそれぞれ共通接続して構成されると共に、当該ドレイン・ソース間をノードN5及びN10間に接続して構成されている。
第1レベルシフト回路9dは、その最上段の単位レベルシフト回路14bがレベルシフトした後の駆動信号をMOSトランジスタM19のゲート、及び、MOSトランジスタM20のゲートに出力する。
ここで、単位レベルシフト回路14bが駆動信号として「H」(例えばノードN5の電位V5)を出力すると各トランジスタM19及びM20はオフし、「L」(例えばノードN1の電位V1)を出力すると各トランジスタM19及びM20はオンする。したがって、駆動回路4の駆動信号として「L」を出力するときに、電池セルB5の端子間電圧をアナログレベルシフト回路5に出力できる。
また、アナログスイッチSW6はPチャネル型MOSトランジスタM22,M23のドレイン及びソースをそれぞれ共通接続して構成されると共に、当該ドレイン・ソース間をノードN6及びN9間に接続して構成されている。
第1レベルシフト回路9eは、その最上段の単位レベルシフト回路13cがレベルシフトした後の駆動信号をMOSトランジスタM21のゲート、及び、MOSトランジスタM22のゲートに出力する。
ここで、単位レベルシフト回路13cが駆動信号として「H」(例えばノードN6の電位V6)を出力すると各トランジスタM21及びM22はオフし、「L」(例えばノードN2の電位V2)を出力すると各トランジスタM21及びM22はオンする。したがって、駆動回路4が駆動信号として「L」を出力するときに、電池セルB6の端子間電圧をアナログレベルシフト回路5に出力できる。
また、アナログスイッチSW7はPチャネル型MOSトランジスタM24,M25のドレイン及びソースをそれぞれ共通接続して構成されると共に、当該ドレイン・ソース間をノードN7及びN10間に接続して構成されている。
第1レベルシフト回路9fは、その最上段の単位レベルシフト回路12dがレベルシフトした後の駆動信号をMOSトランジスタM23のゲート、及び、MOSトランジスタM24のゲートに出力する。
ここで、単位レベルシフト回路12dが駆動信号として「H」(例えばノードN7の電位V7)を出力すると各トランジスタM23及びM24はオフし、「L」(例えばノードN3の電位V3)を出力すると各トランジスタM23及びM24はオンする。したがって、駆動回路4の駆動信号として「L」を出力するときに、電池セルB7の端子間電圧をアナログレベルシフト回路5に出力できる。
また、アナログスイッチSW8はPチャネル型MOSトランジスタM26のソース・ドレイン間をノードN8及びN9間に接続して構成されている。
第1レベルシフト回路9gは、その最上段の単位レベルシフト回路11eがレベルシフトした後の駆動信号をMOSトランジスタM25のゲート、及び、MOSトランジスタM26のゲートに出力する。ここで、単位レベルシフト回路11eが駆動信号として「H」(例えばノードN8の電位V8)を出力すると各トランジスタM25及びM26はオフし、「L」(例えばノードN4の電位V4)を出力すると各トランジスタM25及びM26はオンする。したがって、駆動回路4は、その駆動信号として「L」を出力するときに、電池セルB8の端子間電圧をアナログレベルシフト回路5に出力できる。
図1に参照図面を戻すと、第2レベルシフト回路10は、第1レベルシフト回路9gの出力に接続されている。
この第2レベルシフト回路10は、この第1レベルシフト回路9gの最上段の単位レベルシフト回路11eでレベルシフト変換された駆動信号について、グランド電位GNDを基準とした駆動信号に戻すために設けられる回路である。第2レベルシフト回路10は、低電位側(逆方向側)に順次レベルシフト変換する単位レベルシフト回路18a〜18dを備える。
図2(b)に第1レベルシフト回路9gの最上段の単位レベルシフト回路11eと第2レベルシフト回路10の構成例を示す。降圧途中の単位レベルシフト回路18bの構成は図示を省略している。第1レベルシフト回路9gの最上段の単位レベルシフト回路11eは図2(a)に示した単位レベルシフト回路11b等と同一構成である。
ここで、PMOSトランジスタM1のゲートとPMOSトランジスタM3のドレインとの共通接続ノードをNmとし、PMOSトランジスタM3のゲートとPMOSトランジスタM1のドレインとの共通接続ノードをNnとする。
図1に示すように、本実施形態の第2レベルシフト回路10は、単位レベルシフト回路18a〜18dを備える。第1レベルシフト回路9gが駆動信号の絶対レベル範囲を昇圧するときと同様に、第2レベルシフト回路10は駆動信号の絶対レベル範囲を段階的に降圧するように構成されている。
図2(b)に示すように、単位レベルシフト回路18a〜18dは互いに同一の回路構成となっている。これらの単位レベルシフト回路18a〜18dは、その電源入力ノードに互いに異なる電池セルB4〜B7、B3〜B6、B2〜B5、B1〜B4の直流電源電圧が入力される回路である。このため、一つの単位レベルシフト回路18aの電気的接続関係を説明し、他の電気的接続関係についてその説明を省略する。
第2レベルシフト回路10の単位レベルシフト回路18aは、2つのPチャネル型MOSFET(以下PMOSトランジスタ)M5及びM7と、2つのNチャネル型MOSFET(以下NMOSトランジスタ)M6及びM8と、を備える。
高電位側の電源入力ノードNhと低電位側の電源入力ノードNlとの間には、PMOSトランジスタM5のソース・ドレインと、NMOSトランジスタM6のドレイン・ソースとが直列接続されている。さらに、電源入力ノードNhとNlとの間には、PMOSトランジスタM7のソース・ドレインと、NMOSトランジスタM8のドレイン・ソースとが直列接続されている。
PMOSトランジスタM5のドレインとNMOSトランジスタM8のゲートとがノードNpにおいて接続され、PMOSトランジスタM7のドレインとNMOSトランジスタM6のゲートとがノードNqにおいて接続されている。そして、PMOSトランジスタM7のゲートは、第1レベルシフト回路9gの最上段の単位レベルシフト回路11e内のノードNmに接続されており、PMOSトランジスタM5のゲートは最上段の単位レベルシフト回路11eのノードNnに接続されている。
組電池の各電池セルB1〜B8が劣化しておらず、各電池セルB1〜B8が正常範囲の電圧を出力する場合、第1レベルシフト回路9gの各単位レベルシフト回路11a〜11eは順次レベルシフトし、各段に応じた絶対レベル範囲の駆動信号を出力する。このとき、最上段の単位レベルシフト回路11eは、絶対レベル範囲V8−V4で変化する駆動信号をノードNm、Nnに出力する。
例えばノードNmがほぼ電位V8になると共にノードNnがほぼ電位V4になるとき、第2レベルシフト回路10の初段の単位レベルシフト回路18aの内部では、MOSトランジスタM7がオフすると共にMOSトランジスタM5がオンする。するとノードNpの電位はほぼ電位V7となる。ノードNpが電位V7になると、MOSトランジスタM8はオンし、ノードNqの電位はほぼ電位V3となる。なお、ノードNqの電位がほぼ電位V3となるため、トランジスタM6はオフする。
逆に、ノードNmの電位がほぼ電位V4になると共にノードNnの電位がほぼ電位V8になるとき、第2レベルシフト回路10の初段の単位レベルシフト回路18aの内部では、MOSトランジスタM7がオンすると共にMOSトランジスタM5がオフする。すると、ノードNqの電位がほぼ電位V7となる。このため、MOSトランジスタM6がオンし、ノードNpの電位はほぼ電位V3となる。ノードNpの電位がほぼ電位V3となるため、MOSトランジスタM8がオフする。
このように、第1レベルシフト回路9gが駆動信号を正常にレベルシフトするとき、第2レベルシフト回路10の初段の単位レベルシフト回路18aは、第1レベルシフト回路9gが出力する駆動信号を絶対レベル範囲V7−V3で変化する駆動信号にレベルシフト変換する。
各電池セルB1〜B8が劣化しておらず、各電池セルB1〜B8が正常範囲の電圧を出力しているときには、2段目〜最終段目の単位レベルシフト回路18b〜18dでも同様に駆動信号を段階的に低電位側(逆方向)にレベルシフト変換できる。第2レベルシフト回路10は、その最終段目の単位レベルシフト回路18dが出力する駆動信号を不定診断回路7に出力する。
各電池セルB1〜B8が正常範囲の電圧を出力するときには、第1レベルシフト回路9gが一方向にレベルシフト変換した後、第2レベルシフト回路10が逆方向にレベルシフト変換するため、不定診断回路7には絶対レベル範囲V4−V0間で変化する駆動信号が与えられる。
この不定診断回路7は駆動信号の正常/異常(例えば駆動信号の有無)を判定し、組電池の電池セルB1〜B8が正常範囲の電圧を出力し、且つ、第1及び第2レベルシフト回路9g及び10が正常に動作しているか否かを判定するものであり、この異常の有無の判定結果を通信制御回路8に出力する。
図1に示すように、電池監視IC2の出力側には通信制御回路8が構成されている。この通信制御回路8は、A/D変換器6のA/D変換結果と不定診断回路7の判定結果とを入力し、これらの結果に応じて電池監視IC2の外部のマイクロコンピュータ20に信号出力する。
上記構成の作用について図4をも参照して説明する。図4には正常時/異常時の波形を示している。まず正常時の作用説明を行う。駆動回路4は、その駆動信号として例えば矩形波のパルス信号を出力する。このとき、駆動回路4が電池セルB8の端子間電圧を出力するための駆動パルス(OFF「L」→ON「H」→OFF「L」)を出力すると、第1レベルシフト回路9gは、この駆動信号の絶対レベル範囲を次のように変化させる(図2(a)の正常時における各ノードNa〜Ngの電位も参照)。
Vcc−V0間 → V4−V0間 → V5−V1間
→ V6−V2間 → V7−V3間 → V8−V4間
すると、アナログスイッチSW7−SW8は所定期間だけ正常にオンし、電池セルB8の両端子の絶対電位をそれぞれノードN9,N10に通電する。アナログレベルシフト回路5は、これらのノードN9,N10の絶対電位をA/D変換器6の入力許容範囲にレベルシフトし、ノードN9−N10間の電圧を取得しA/D変換器6に出力する。
A/D変換器6は、このノードN9−N10間の電圧(すなわち電池セルB8の端子間電圧)をA/D変換し通信制御回路8に出力する(図4中の最端セル電圧取込タイミング参照)。この処理動作と並行して、第2レベルシフト回路10は、単位レベルシフト回路11eの駆動信号の絶対レベル範囲V8−V4を次のように変化させる。
V8−V4間 → V7−V3間 → V6−V2間
→ V5−V1間 → V4−V0間
したがって、正常動作するときには、第2レベルシフト回路10が出力する駆動信号は、駆動回路4の駆動信号に同期して変化する(図4の正常時の不定診断回路7の入力信号参照)。したがって、不定診断回路7がこの信号を正常状態と判断すれば、各単位レベルシフト回路11a〜11eには正常に動作可能な電圧が供給されていると判断でき、通信制御回路8に正常を示す信号を送信する。通信制御回路8は、この正常を示す信号をA/D変換器6のA/D変換結果と共に外部のマイクロコンピュータ20に送信する。
マイクロコンピュータ20は、不定診断回路7の診断結果を参照しA/D変換器6のA/D変換結果の信頼性の有無を確認する。この場合、通信制御回路8は、正常を示す信号を出力するため、A/D変換器6のA/D変換結果に信頼性があると判断し、マイクロコンピュータ20は、A/D変換器6のA/D変換結果を受付ける。
異常時の動作について説明する。例えば電池セルB6が劣化し、電池セルB6の端子間電圧が正常電圧範囲から電圧不足となる場合について説明する。駆動回路4が、例えば前述同様に矩形波のパルス信号を出力すると仮定する。
このとき、駆動回路4が電池セルB8の端子間電圧を出力するための駆動パルス(OFF「L」→ON「H」→OFF「L」)を出力する。図2(a)に異常時の各ノードNa〜Ngの波形を示すように、2段目の単位レベルシフト回路11bまでは順次レベルシフト処理を繰り返すことができるものの、電池セルB6の端子間電圧が不足しているため、3段目の単位レベルシフト回路11cが正常に機能しない。
すなわち、3段目の単位レベルシフト回路11cは電池セルB6の電圧不足に応じて不定信号を出力する(ノードNf,Ngの電圧参照)。これは、3段目の単位レベルシフト回路11cを構成するMOSトランジスタM1〜M4が通常通りオンオフ動作しないためである。
したがって、この影響はその後段回路にも及ぶことになり、第1レベルシフト回路9gが変化させる駆動信号の絶対レベル範囲は次のようになる(図2(a)の異常時における各ノードNa〜Ngの電位参照)。
Vcc−V0間 → V4−V0間 → V5−V1間
→ 不定 → 不定 → 不定
異常動作するときには、アナログスイッチSW7−SW8がこの不定動作に基づき動作し(図4にはOFF(オフ)と記載)、電池セルB8の両端子の絶対電位がそれぞれノードN9,N10に正常出力されなくなる。
アナログレベルシフト回路5は、これらのノードN9,N10の不定電位をレベルシフトし、ノードN9−N10間電圧を取得するものの、この電圧は不定電圧となり、この不定電圧がA/D変換器6に出力される(図2(a)の異常時の動作参照)。
同時に、第2レベルシフト回路10は、第1レベルシフト回路9gの最上段の単位レベルシフト回路11eの駆動信号が不定状態となっている。このため、最終段の単位レベルシフト回路18dで得られる駆動信号も不定状態となる。
したがって異常動作するとき、不定診断回路7には駆動信号に同期した信号が入力されないことになる(図2(b)のノードNp〜Nuの電圧参照)。
駆動信号と同期した信号が不定診断回路7に入力されなければ、電池セルB1〜B8の電圧不足、又は、電池監視IC2の内部で何らかの異常を生じているものと判断できる。このとき、不定診断回路7は、通信制御回路8にこの異常信号(ダイアグ信号)を送信し、通信制御回路8は、この異常信号をA/D変換結果(不定信号)と共に外部のマイクロコンピュータ20に送信する。
マイクロコンピュータ20は、不定診断回路7の不定診断結果を参照し、A/D変換器6のA/D変換結果の信頼性の有無を確認する。すなわち、電池監視IC2の出力信号が異常を示すダイアグ信号であれば、A/D変換器6のA/D変換結果に信頼性がないと判断し、当該A/D変換結果を破棄する。
なお、通信制御回路8が、不定診断回路7から不定状態である旨を受信したときには、通信制御回路8がこの旨を判断し、A/D変換器6のA/D変換結果をマイクロコンピュータ20に送信しなくても良い。これは、マイクロコンピュータ20が判定するまでもないためである。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1レベルシフト回路9gが最もレベルシフトした絶対レベル範囲(正常であればV8−V4)の駆動信号について、第2レベルシフト回路10は再度グランドGND(所定電位)を基準とした絶対レベル範囲(正常であればV4−V0)の駆動信号に戻し、不定診断回路7がレベルシフト回路の動作状態を判定する。
そして不定診断回路7又はマイクロコンピュータ20がこの駆動信号に応じて異常であるか否かを判定する。不定診断回路7が、第1レベルシフト回路9gにより最もレベルシフトされた絶対レベル範囲V8−V4で動作する駆動信号について、第2レベルシフト回路10を介して正常検出するときには、その経路途中でもレベルシフト後に駆動信号が正常に出力されていることを保証できる。
逆に言えば、例えば、電池セルB1〜B8の何れかの電圧不足、又は、第1レベルシフト回路9gの異常動作に起因して、駆動回路4の出力が異常(不定状態)となるときには、不定診断回路7がこの異常動作を検出できるため、異常の有無を正確に判定できる。
また、第2レベルシフト回路10がグランド電位GNDを基準とした所定レベル範囲V4−V0の駆動信号に戻して不定診断回路7に出力している。したがって、不定診断回路7は、駆動回路4が出力する駆動信号の出力レベルの基準電位(V0)と同じ基準電位にして構成できる。例えば本実施形態のように、電池監視IC2内に不定診断回路7を組込む場合であっても当該不定診断回路7を容易に構成できる。
(第2実施形態)
図5は第2実施形態を示すもので前述実施形態と異なるところは、単位電池の最低接続個数をk(k<n)としたとき、k段目〜n段目の単位電池の電圧を通電切替する通電切替回路にそれぞれ接続された第1レベルシフト回路を対象として、逆方向レベルシフト回路を設けたところにある。この逆方向レベルシフト回路は、対象となる第1レベルシフト回路の最もレベルシフトされた駆動信号の絶対レベル範囲を、それぞれ逆方向にレベルシフトするように構成されている回路である。
組電池の仕様などに応じて、高電位側の電池セル(例えばB7〜B8)が取付/取外可能に構成されている場合がある。図5には、対象となる電池セルB7〜B8を破線により示している。このような場合、電池セルB8、B7が取り外されたときにも、不定診断回路7を用いて不定診断できるようにすることが望ましい。
このような場合、第1レベルシフト回路9gは、その高電位側の単位レベルシフト回路11d、11eに電源供給されなくなるため正常に機能しなくなる。そこで、電池セルB1…の最低接続個数をk個(図5に示す場合、例えば電池セルB1〜B6の6個)とした場合、この最低接続個数k以上のk〜n段数目に対応する第1レベルシフト回路9f、9eにそれぞれ第2レベルシフト回路10f、10eを追加して構成することが望ましい。
第2レベルシフト回路10fは、第1レベルシフト回路9fにより最もレベルシフトされた駆動信号を低電位側にレベルシフトする単位レベルシフト回路21a〜21cを備える。第2レベルシフト回路10eは、第1レベルシフト回路9eにより最もレベルシフトされた駆動信号を低電位側にレベルシフトする単位レベルシフト回路22a〜22bを備える。
第2レベルシフト回路10e〜10gは、それぞれk〜n段数目にそれぞれ最もレベルシフトした第1レベルシフト回路9e〜9gを対象として、それぞれ第1レベルシフト回路9e〜9gにより最もレベルシフト処理された後の駆動信号を低電位側(逆方向)にレベルシフトする。これらの第2レベルシフト回路10e〜10gの各出力信号は不定診断回路7にそれぞれ与えられている。
このため、電池セルB7〜B8がたとえ取り付けられても取り外されても、電池セルB1〜B6が劣化しておらず、第1レベルシフト回路9eが正常に動作していれば、k段目の第2レベルシフト回路10eが駆動信号を正常に不定診断回路7に伝達できる。
このとき、不定診断回路7には電池セルB7〜B8が取り外されているという旨の情報が外部(例えばマイクロコンピュータ20)から与えられている。不定診断回路7は、この情報を用いて不定動作対象となる第2レベルシフト回路10g,10fの出力信号を無効化する。すると不定診断回路7が誤って判定することはなくなる。
また、この不定診断回路7は、この正常/異常をまとめて通信制御回路8に送信し、通信制御回路8がマイクロコンピュータ20に当該情報を送信しマイクロコンピュータ20が正常/異常を判定しても良いし、不定診断回路7がこの正常/異常を判定し、この判定結果について通信制御回路8を通じてマイクロコンピュータ20に送信するようにしても良い。本実施形態によれば、最低接続個数kを超える電池セルB7〜B8が取付/取外可能であっても、このシステムに柔軟に対応させることができる。
本実施形態によれば、第2レベルシフト回路10e〜10gは、それぞれk段目〜n段目の電池セルB6〜B8に対応して最もレベルシフトされた駆動信号を所定レベル範囲の駆動信号にするようにレベルシフトしているので、たとえ最低接続個数k(>n)を超える段数目の電池セルB7〜B8が取り外されたとしても、第2レベルシフト回路10eが第1レベルシフト回路9eを伝達した駆動信号を所定レベル範囲の駆動信号に変化させることができる。これにより、電池セルB1〜B6に接続された全ての回路が全て正常動作しているか否かを確認でき、電池セルの接続個数の増減に柔軟対応できる。
k〜n段目の全ての第1レベルシフト回路9e〜9gを対象として第2レベルシフト回路10e〜10gを設けた形態を示したが、k段目以上でn段目未満の一部の第1レベルシフト回路のみを対象として逆方向にレベルシフトする第2レベルシフト回路を設けても良い。
(第3実施形態)
図6は第3実施形態を示すもので、前述実施形態と異なるところは、第1レベルシフト回路が、駆動回路のパルス電圧をm段目の各単位電池の端子間の絶対レベル範囲に合わせてレベルシフトするように構成されているところにある。
図6に示すように、n個のロジック回路L1〜L8が 一対のアナログスイッチSW0−SW1,SW1−SW2,SW2−SW3,SW3−SW4,SW4−SW5,SW5−SW6,SW6−SW7,SW7−SW8の前段にそれぞれ設けられている。
本実施形態の第1レベルシフト回路19gは、前述実施形態に示した第1レベルシフト回路9gと同様の構成となっているが、当該第1レベルシフト回路19gを構成する単位レベルシフト回路11a〜11eは、各々の絶対レベル範囲で動作する駆動信号を、各自割り当てられたn個のロジック回路L1〜L8に出力する。
本実施形態において、単位レベルシフト回路11aは、ロジック回路L1、L4にレベルシフト後の駆動信号を出力する。単位レベルシフト回路11bは、ロジック回路L2、L5にレベルシフト後の駆動信号を出力する。単位レベルシフト回路11cは、ロジック回路L3、L6にレベルシフト後の駆動信号を出力する。単位レベルシフト回路11dは、ロジック回路L7にレベルシフト後の駆動信号を出力する。単位レベルシフト回路11eは、ロジック回路L8にレベルシフト後の駆動信号を出力する。
各ロジック回路L1〜L8は、対応する段数目の電池セルB1〜B8の電源電圧を入力して動作し、それぞれ、隣接する各一対のアナログスイッチSW0−SW1、SW1−SW2、SW2−SW3、SW3−SW4、SW4−SW5、SW5−SW6、SW6−SW7、およびSW7−SW8をオンオフ制御する。
ロジック回路L1は、単位レベルシフト回路11aから絶対レベル範囲V4−V0で動作する駆動信号が与えられる。ロジック回路L2は、単位レベルシフト回路11bから絶対レベル範囲V5−V1で動作する駆動信号が与えられる。
ロジック回路L3は、単位レベルシフト回路11cから絶対レベル範囲V6−V2で動作する駆動信号が与えられる。ロジック回路L4は、単位レベルシフト回路11aから絶対レベル範囲V4−V0で動作する駆動信号が与えられる。
ロジック回路L5は、単位レベルシフト回路11bから絶対レベル範囲V5−V1で動作する駆動信号が与えられる。ロジック回路L6は、単位レベルシフト回路11cから絶対レベル範囲V6−V2で動作する駆動信号が与えられる。
ロジック回路L7は、単位レベルシフト回路11dから絶対レベル範囲V7−V3で動作する駆動信号が与えられる。ロジック回路L8は、単位レベルシフト回路11eから絶対レベル範囲V8−V4で動作する駆動信号が与えられる。
これらのロジック回路L1〜L8に入力される駆動信号は、各ロジック回路L1〜L8がそれぞれ各段数目の電池セルB1〜B8を電源として動作するときに、パルス電圧の最大最小値をそれぞれ2値の論理レベルとして認識可能な論理入力可能範囲の絶対レベルで動作する駆動信号である。
このとき、駆動回路4は、電池セルB1〜B8のn段数分(図6の場合8回)のパルス電圧を出力すると、各ロジック回路L1〜L8は、各段数毎の絶対レベル範囲に応じたパルス電圧を入力する。
各ロジック回路L1〜L8は、それぞれ例えばカウンタを用いて構成されており、前記のパルス電圧を入力すると、各段数目に対応したパルス数をカウントしたタイミングにおいて、各一対のアナログスイッチSW0−SW1、SW1−SW2、SW2−SW3、SW3−SW4、SW4−SW5、SW5−SW6、SW6−SW7、およびSW7−SW8にオン制御信号を出力する。
例えば、1段目のロジック回路L1は、1回目のパルスをカウントしたタイミングで通電切回路SW1及びSW2をオン制御するためのオン制御信号を出力する。2〜n段目のロジック回路L2〜L8も同様であり、各段数目に対応するパルスをカウントしたタイミングでオン制御信号を出力する。
すると、1段目のロジック回路L1から8段目のロジック回路L8まで各段数目の一対のアナログスイッチSW0−SW1、SW1−SW2、…、SW7−SW8に順次オン制御信号を出力することになり、これらの一対のアナログスイッチSW1−SW2、SW2−SW3、…、SW7−SW8は、互いに異なるタイミングで順次オンする。
アナログレベルシフト回路5は、これらのオン制御タイミング中に各電池セルB1〜B8の端子間電圧をレベルシフトし、A/D変換器6がA/D変換処理する。そして、通信制御回路8がこれらの一対のアナログスイッチSW1−SW2、SW2−SW3、…、SW7−SW8の各ペアがオンしたタイミングにおいて、駆動回路4の駆動信号に同期して得た電圧を各電池セルB1〜B8の端子間電圧として取得できる。これにより、前述実施形態同様に、各電池セルB1〜B8の端子間電圧を監視できる。
したがって、前述実施形態のように第1レベルシフト回路を複数設ける必要がなくなる。すなわち、前述実施形態の構成では、一対のアナログスイッチSW1−SW2、SW2−SW3、…、SW7−SW8を切替えるために、少なくとも電池セルB1〜B8の接続個数nに近い個数分だけ第1レベルシフト回路を用意しなければならないが、本実施形態では第1レベルシフト回路19gを1つのみ設けるだけで良くなる。これにより第1レベルシフト回路の構成数を劇的に削減できる。
本実施形態によれば、第1レベルシフト回路19gの単位レベルシフト回路11a〜11eがロジック回路L1〜L8の論理入力可能範囲に合わせて駆動信号を出力し、ロジック回路L1〜L8は各段数目のパルスタイミングに合わせて通電切替回路SW1〜SW8を切換えている。このため、前述実施形態に比較して、第1及び第2レベルシフト回路(特に第1レベルシフト回路)の回路構成素子数を低減でき回路実装面積を少なくできる。
(第4実施形態)
図7は第4実施形態を示している。第3実施形態(図6)では第1レベルシフト回路の出力をロジック回路に入力させた形態を示した。本実施形態では第3実施形態で説明した図6に示す構成を基本構成とし、図7に示すように回路を変更した形態を示す。
図7に示すように、第1レベルシフト回路19gの単位レベルシフト回路11eが最上段のロジック回路L8に駆動信号を入力させている。そして、第2レベルシフト回路10の各単位レベルシフト回路18a〜18dが各ロジック回路L1〜L7に駆動信号を入力させている。
本実施形態では、単位レベルシフト回路18aは、ロジック回路L7にレベルシフト後の駆動信号を出力する。単位レベルシフト回路18bは、ロジック回路L3,L6にレベルシフト後の駆動信号を出力する。単位レベルシフト回路18cは、ロジック回路L2,L5にレベルシフト後の駆動信号を出力する。単位レベルシフト回路18dは、ロジック回路L1,L4にレベルシフト後の駆動信号を出力する。
本実施形態に示すように、第2レベルシフト回路10の単位レベルシフト回路18a〜18dがロジック回路L1〜L7の論理入力可能範囲に合わせて駆動信号を出力する形態であっても前述実施形態と同様の作用効果を奏する。
前述実施形態と同様に、第1及び第2レベルシフト回路(特に第1レベルシフト回路)の回路構成素子数を低減でき回路実装面積を少なくできる。
(第5実施形態)
図8は第5実施形態を示している。前述実施形態では、昇圧用の単位レベルシフト回路の段数と同数だけ逆方向に降圧する単位レベルシフト回路を設け、段階的にレベルシフトするように構成した。本実施形態では、第2レベルシフト回路の単位レベルシフト回路を削減した構成例を示す。
図8に示すように、第1レベルシフト回路9gは昇圧用の単位レベルシフト回路11a〜11eを5個(n−3個)組み合わせて構成しているが、第2レベルシフト回路10Zは、この5個(n−3個)よりも大幅(例えば半数以下)に少ない2個の単位レベルシフト回路18e,18fを備える。
一の単位レベルシフト回路18eは、ノードN7−N1間の電圧V7−V1を電源電圧とし、第1レベルシフト回路9gによりレベルシフトされた後の駆動信号を低電位側にレベルシフトする。
他の単位レベルシフト回路18fは、ノードN4−N0間の電圧V4−V0を電源電圧とし、第1レベルシフト回路9gによりレベルシフトされた後の駆動信号を低電位側にレベルシフトする。
図2(b)に示したように、単位レベルシフト回路18a〜18dは段階的に低電位側にレベルシフトする構成であるが、各MOSトランジスタM5〜M8が予め定められた耐圧条件、各MOSトランジスタM5〜M8のゲートソース間閾値電圧Vtの条件を満たせば、段階的に順次レベルシフトする構成を採用することなく、図8に示すように、レベルシフト処理を飛び飛びに行う回路を用いて構成することもできる。
本実施形態によれば、第2レベルシフト回路10Zの回路構成素子数を低減でき回路実装面積を少なくできる。
(第6実施形態)
図9は第6実施形態を示している。本実施形態では説明を理解し易くするため、組電池は例えば11段の電池セルB1〜B11を直列接続して構成されている。これらの電池セルB1〜B11の正電位側のノードをそれぞれN1〜N11とし、これらのノードN1〜N11の各電位を電位V1〜V11と定義する。
駆動回路4は、組電池の中間電位(例えばノードN5)を基準電位とした駆動信号を出力するように構成されている。この駆動回路4は、第1レベルシフト回路109、及び、第1レベルシフト回路209に駆動信号を与えている。第1レベルシフト回路109は、駆動信号を最高レベル側(一方向側)にレベルシフトする。第1レベルシフト回路209は、駆動信号を最低レベル側(一方向側)にレベルシフトする。
第1レベルシフト回路109は、複数個(例えば3個)の単位レベルシフト回路111a〜111cを備える。これらの単位レベルシフト回路111a〜111cは、それぞれ、ノードN9−N5間、N10−N6間、N11−N7間に与えられる電圧(すなわち電池セルB6〜B9、B7〜B10、B8〜B11による電池電源)を用いて動作する。
この第1レベルシフト回路109は、最終的にノードN11−N7間の絶対レベル範囲V11−V7で変化する駆動信号を、一対のアナログスイッチSW11及びSW10に出力する。
第2レベルシフト回路110は、第1レベルシフト回路109の単位レベルシフト回路111cの駆動信号を低電位側(逆方向)にレベルシフトするように構成されている。この第2レベルシフト回路110は、1又は複数(本実施形態では2個)の単位レベルシフト回路118a〜118bを備える。これらの単位レベルシフト回路118a〜118bは、それぞれ、ノードN10−N6間、ノードN9−N5間に与えられる電圧を用いて動作するレベルシフト回路である。
この第2レベルシフト回路110は、第1レベルシフト回路109が最もレベルシフトした単位レベルシフト回路111cの出力駆動信号を低電位側にレベルシフトし、最終的に所定電位(ノードN5の電位)を基準とした駆動信号とするように逆方向にレベルシフトする回路である。
他方、第1レベルシフト回路209もまた、複数個(例えば3個)の単位レベルシフト回路211a〜211cを備える。これらの単位レベルシフト回路211a〜211cは、電源電位Vcc−ノードN2間、ノードN5−N1間、ノードN4−N0間に与えられる電圧(すなわち電池セルB3〜B11、B2〜B5、B1〜B4による電池電源)を用いて動作するレベルシフト回路である。
この第1レベルシフト回路209は、駆動回路4の駆動信号の絶対レベル範囲をレベルシフトし、ノードN0−N4間の絶対レベル範囲V0−V4で変化する駆動信号を一対のアナログスイッチSW1及びSW0に出力する。
また、第2レベルシフト回路210は、第1レベルシフト回路209が最もレベルシフトした単位レベルシフト回路211cの出力駆動信号を高電位側(逆方向)にレベルシフトする回路である。
この第2レベルシフト回路210は、1又は複数(本実施形態では2個)の単位レベルシフト回路218a〜218bを備える。これらの単位レベルシフト回路218a〜218bは、それぞれ、ノードN5−N1間、電源電位Vcc−ノードN2間に与えられる電圧(すなわち電池セルB2〜B5、B3〜B11による電池電源)を用いて動作するレベルシフト回路である。
この第2レベルシフト回路210は、駆動回路4の駆動信号の絶対レベル範囲をレベルシフトし、最終的に電源電位Vcc(不定診断回路7の動作電源電位)を基準とした駆動信号とするように逆方向にレベルシフトする回路である。
不定診断回路7は、第2レベルシフト回路110及び210の出力駆動信号を入力し、駆動信号が正常に入力されたか否かを判断することで異常の有無を判定する。この動作は前述実施形態とほぼ同様であるため、その動作説明を省略する。
第6実施形態においては、組電池の電池セルB1〜B11の中間電位を基準電位として、当該ノードから上下両方向の最高レベル側、最低レベル側に駆動信号をレベルシフトするように構成したが、このような形態によっても前述実施形態とほぼ同様の作用効果を奏する。
(第7実施形態)
図10及び図11は第7実施形態を示している。前述実施形態では、駆動信号が電圧動作する例を示したが、本実施形態では駆動信号が電流レベルシフトする例を示す。なお、本実施形態では、第1実施形態との対応関係を理解し易くするように、第1及び第2レベルシフト回路に付す符号を第1実施形態で付した符号と同一にして説明を行う。
図10に示すように、駆動回路4は、電流源I1の定電流をオンオフし当該電流信号を駆動信号として出力する。この電流信号は第1レベルシフト回路9gに与えられる。
第1レベルシフト回路9gは、複数の単位レベルシフト回路11a〜11eを備える。初段の単位レベルシフト回路11aは、Nチャネル型のMOSトランジスタM11及びM12と、Pチャネル型のMOSトランジスタM13及びM14と、を備える。MOSトランジスタM11、M13はそれぞれダイオード接続されている。
MOSトランジスタM12は、MOSトランジスタM11にカレントミラー接続されており、MOSトランジスタM12のドレイン電流はMOSトランジスタM13に通電される。MOSトランジスタM13のソースにはノードN4が接続され電位V4が与えられる。
また、MOSトランジスタM14は、MOSトランジスタM13にカレントミラー接続されており、MOSトランジスタM14のドレイン電流は、次段の単位レベルシフトの入力となるMOSトランジスタM15に通電する。MOSトランジスタM15のソースはノードN1に接続され電位V1が与えられる。
また、2段目の単位レベルシフト回路11bは、Nチャネル型のMOSトランジスタM15及びM16と、Pチャネル型のMOSトランジスタM17及びM18とを備える。MOSトランジスタM15、M17はそれぞれダイオード接続されている。
MOSトランジスタM16は、MOSトランジスタM15にカレントミラー接続され、MOSトランジスタM16のドレイン電流はMOSトランジスタM17に通電される。MOSトランジスタM17のソースにはノードN5が接続され電位V5が与えられる。
また、MOSトランジスタM18はMOSトランジスタM17にカレントミラー接続され、MOSトランジスタM18のドレイン電流は次段の単位レベルシフト回路11cの入力となるMOSトランジスタ(図示せず)に通電する。以降同様に3段目〜最上段の単位レベルシフト回路11c〜11eが順次接続されている。
最上段の単位レベルシフト回路11eは、Nチャネル型のMOSトランジスタM19,M20,M21と、Pチャネル型のMOSトランジスタM22,M23と、抵抗R1とを備える。4段目の単位レベルシフト回路11d(図10には図示せず)の出力電流は、MOSトランジスタM19のドレインに入力される。
MOSトランジスタM19はダイオード接続されており、MOSトランジスタM20及びM21は、それぞれ、MOSトランジスタM19とカレントミラー接続されている。MOSトランジスタM19、M20,M21のソースはノードN4に接続され電位V4が与えられる。MOSトランジスタM20のドレインは抵抗R1を介してノードN8に接続され電位V8が与えられている。
また、MOSトランジスタM21のドレイン電流は、ダイオード接続されたPチャネル型のMOSトランジスタM22に通電される。また、MOSトランジスタM23はMOSトランジスタM22にカレントミラー接続されており、MOSトランジスタM23のドレイン電流は、第2レベルシフト回路10(MOSトランジスタM24)に通電される。
したがって、駆動回路4が電流源I1から電流信号を出力させると、この電流はMOSトランジスタM11に流れるため、MOSトランジスタM12→M13→M14→M15→M16→M17→M18→…→M19→M20を通じて流れる。
MOSトランジスタM20のドレインに電流が流れると抵抗R1に通電される。このため、単位レベルシフト回路11eは駆動信号として(電位V8−抵抗Rの抵抗値×MOSトランジスタM20の通電電流)の電位(≒V4)を出力する。
逆に、駆動回路4が電流源I1を非動作させると電流信号を出力しなくなるため、各MOSトランジスタM11〜M20は全てオフし、単位レベルシフト回路11eは駆動信号として抵抗R1を通じて電位V8を出力することになる。
したがって、駆動回路4が電流源I1を有効/無効切換動作させるための信号を出力したときに、電池セルB1〜B8がそれぞれ正常範囲の電圧を出力していれば、最上段の単位レベルシフト回路11eは与えられた駆動信号に応じて電流の通電/非通電を切換出力することになる。
さて、電流がMOSトランジスタM11〜M20に流れると、MOSトランジスタM21→M22→M23にも順次電流が流れることになり、この駆動信号の出力は図11に示す第2レベルシフト回路10に与えられる。
この第2レベルシフト回路10は、電流を媒介として低電位側(逆方向)に絶対レベル範囲をレベルシフトする回路である。第2レベルシフト回路10は、第1レベルシフト回路9gを構成する単位レベルシフト回路11a〜11eの構成数から1段分少ない構成数の単位シフトレベル回路18a〜18dを備えている。図11中には、単位レベルシフト回路18bの構成を省略している。
この第2レベルシフト回路10は、電位V0を基準とした所定レベル範囲まで駆動信号を順次レベルシフトするように構成されている。1段目の単位レベルシフト回路18aは、Nチャネル型のMOSトランジスタM24及びM25を備えると共に、Pチャネル型のMOSトランジスタM26及びM27を備える。MOSトランジスタM24及びM25のソースはノードN3に接続されて電位V3が与えられ、MOSトランジスタM26及びM27のソースはノードN7に接続されて電位V7が与えられる。
MOSトランジスタM25はMOSトランジスタM24とカレントミラー接続されている。MOSトランジスタM25のドレイン電流は、ダイオード接続されたMOSトランジスタM26に通電されている。
MOSトランジスタM27はMOSトランジスタM26にカレントミラー接続されている。MOSトランジスタM27の電流は、2段目の単位レベルシフト回路18bに与えられる。この動作は2段目の単位レベルシフト回路18bでも同様に行われ、電流は3段目の単位レベルシフト回路18cに与えられる。
3段目の単位レベルシフト回路18cは、Nチャネル型のMOSトランジスタM28及びM29を備えると共に、Pチャネル型のMOSトランジスタM30及びM31を備える。MOSトランジスタM28及びM29のソースはノードN1に接続されて電位V1が与えられると共に、MOSトランジスタM30及びM31のソースはノードN5に接続され電位V5が与えられる。
MOSトランジスタM29は、MOSトランジスタM28にカレントミラー接続されている。MOSトランジスタM29のドレイン電流は、ダイオード接続されたMOSトランジスタM30に通電される。MOSトランジスタM31はMOSトランジスタM30にカレントミラー接続されている。MOSトランジスタM31のドレイン電流は最終段の単位レベルシフト回路18dに与えられる。
単位レベルシフト回路18dは、Nチャネル型のMOSトランジスタM32及びM33並びに抵抗R2を備え、不定診断回路7に駆動信号を出力する。このとき、MOSトランジスタM31の通電電流は、MOSトランジスタM32→M33→抵抗R2に流れる。
すなわち、駆動回路4が電流源I1を有効に動作させるときで、且つ、各電池セルB1〜B8が正常範囲の電圧を出力するときには、各MOSトランジスタM11〜M33は全て通電されるようになり、不定診断回路7には(電源電圧Vcc−抵抗R2の電圧降下分)の電位(≒V0)が入力される。
逆に、駆動回路4が電流源I1を有効動作させないときで、且つ、各電池セルB1〜B8が正常範囲の電圧を出力しているときには、各MOSトランジスタM11〜M33は全てオフ状態となり、不定診断回路7には電源電位Vccに近い電位が入力される。
したがって、駆動回路4が電流源I1を有効/無効切換動作させると、電池セルB1〜B8が正常範囲の電池電圧を出力しているときには、不定診断回路7には電位Vccと電位V0との間の絶対レベル範囲の駆動信号が入力される。
電池セルB1〜B8のうち少なくとも一つの電池セルが正常範囲の電圧を出力しないときには、前述実施形態と同様に駆動回路4が電流源I1を有効に動作させたときであっても、不定診断回路7には意図したタイミングで駆動信号が入力されない。このため、異常である旨を判断できる。
本実施形態に示すように、電流レベルシフトする場合であっても前述実施形態とほぼ同様の作用効果を奏することになる。
(他の実施形態)
前述実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に示す変形又は拡張が可能である。駆動回路4は、駆動信号として1又は複数のパルス電圧を出力する形態を示したが、これに限定されるものではなく、様々なテスト波形を出力する形態に適用しても良い。
電池セルB1〜B8の段数nは適宜変更しても良い。また、第2レベルシフト回路を構成する単位レベルシフト回路の個数は、構成素子の耐圧、動作用の閾値電圧に応じて適宜設定すると良い。