JP5965356B2 - 信号処理システム、及び信号処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、信号処理システム、及び信号処理方法に関する。
次世代の光通信システムにおける光受信方式として、コヒーレント光受信方式が実用化されつつある。コヒーレント光受信方式は光信号の線形検波が可能であり、従来の光信号のエネルギーを直接電気信号に変換する直接検出方式と異なり、光の振幅・位相情報を全く損なうことなく電気信号に変換できることが特徴である。そのため、伝送路中などで生じた信号歪を近年進歩の著しいデジタル信号処理技術を用いて補償することが可能である。
光伝送システムにおける信号歪は、波長分散や帯域制限歪のような、歪を特徴づける伝達関数が偏波変動に対して不変な成分と、偏波モード分散(PMD)や偏波依存損失(PDL)のように歪を特徴づける伝達関数が偏波に依存する成分が存在する。前者を便宜的に「偏波に依存しない信号歪」、後者を「偏波に依存する信号歪」と呼ぶ。
光ファイバ通信では、伝送路の特性は大きく時間変動することはないが、偏波状態は例外であり、時間的に変動することが多い。特に、光ファイバケーブルが電柱等の設備により空中に吊り下げられている場合はそれが顕著である。そのため、偏波に依存する信号歪は時間的に変動が激しく、これを補償するためには偏波に依存する信号歪の時間変動に追従可能な適応等化フィルタが不可欠である。
コヒーレント光受信装置に用いられるデジタル信号処理装置は、偏波に依存しない信号歪を補償する固定フィルタ部と、偏波に依存する信号歪を補償する適応フィルタ部の両方を備えることが一般的である。偏波に依存しない信号歪は時間領域伝達関数が長いため、固定フィルタはタップ長を大きくとる必要がある。一方、偏波に依存する信号歪は時間領域伝達関数の長さはファイバの複屈折性の程度にとどまるため比較的短いが、偏波変動にともない50kHz程度の周波数で変動する。そのため適応フィルタにおけるタップ長は短くてもよいが歪の時間変動に追従する必要がある。そのためCMA(Constant Modulus Algorithm)やLMS(Least Mean Squares)アルゴリズム等を用いて時間変動に適応的に動作させる必要がある。
多くの場合、光電変換され、デジタル化された信号を固定フィルタに入力して偏波に依存しない信号歪を補償し、固定フィルタの出力を適応フィルタに入力し、偏波に依存する成分を補償する。適応フィルタの制御に用いられるLMSアルゴリズムやCMAを正常に動作させるためには、波長分散による大きな歪を先に補償しておく必要があるからである(例えば、非特許文献1)。
固定フィルタに与えるべき伝達関数はあらかじめ設定する必要があるため、何らかの既知のトレーニング信号等を用いるか、あるいは事前に測定機などを用いるかして、波長分散量等、伝送歪のパラメータを測定したうえで固定フィルタの係数を設定する必要がある。固定フィルタと適応フィルタの両方を備えた光受信装置においては、残留信号歪を適応フィルタで補償することで、その影響を低減することが可能である。
R. Kudo, T. Kobayashi, K. Ishihara, Y. Takatori, A. Sano, and Y. Miyamoto, "Coherent optical single carrier transmission using overlap frequency domain equalization for long-haul optical systems," Lightwave Technology, Journal of (Volume:27, Issue:16), pp. 3721-3728, Aug. 2009
しかしながら、波長分散や帯域制限歪の事前の測定に大きな誤差がある場合、残留波長分散などの残留固定信号歪が発生し、適応フィルタは偏波に依存する歪と残留固定信号歪との両方を補償しなければならないため、適応フィルタのタップ長を長くする必要がある。適応フィルタのタップ長が同じであれば、残留固定信号歪の分だけ、偏波に依存する歪の補償能力が低下することになってしまう。
適応フィルタのタップ長を十分に長く設計すれば、偏波に依存する歪みの補償能力を低下させずに残留固定信号歪に対する補償を行うことができるが、タップ長が長い適応フィルタではタップ係数の収束安定性や変動追従性が悪化するため、タップ長を長くするとしても制限があるという問題がある。
上記事情に鑑み、本発明は、事前の波長分散や帯域制限歪の測定や推定に誤差がある場合などにおいても、偏波に依存する歪の補償能力の低下を抑制することができる信号処理システム、及び信号処理方法を提供することを目的としている。
本発明の一態様は、受信した光信号から得られる信号に対して処理を行う信号処理システムであって、
前記信号における波長分散を含む偏波に依存しない信号歪を補償する第1のフィルタ部と、
前記第1のフィルタ部の出力に対して偏波に依存する信号歪を適応等化フィルタを用いて補償する第2のフィルタ部と、
前記第2のフィルタ部の適応等化フィルタにおいて用いられるタップ係数に基づいて偏波に依存しない信号歪に対応する伝達関数を算出し、算出した伝達関数に基づいて前記第1のフィルタ部におけるタップ係数を更新するフィードバック部と
を備えることを特徴とする信号処理システムである。
本発明の一態様は、前述の信号処理システムにおいて、前記フィードバック部は、前記算出した伝達関数から波長分散固有値を算出し、算出した波長分散固有値に基づいて前記第1のフィルタ部におけるタップ係数を更新することを特徴とする。
本発明の一態様は、前述の信号処理システムにおいて、前記フィードバック部は、前記第2のフィルタ部の適応等化フィルタにおいて用いられるタップ係数の変化に応じて、前記波長分散固有値を複数回算出し、算出した複数の波長分散固有値の平均値に基づいて、前記第1のフィルタ部におけるタップ係数を更新することを特徴とする。
本発明の一態様は、前述の信号処理システムにおいて、前記フィードバック部は、前記伝達関数を複数回算出し、算出した複数の伝達関数の平均値に基づいて、前記第1のフィルタ部におけるタップ係数を更新する。
本発明の一態様は、前述の信号処理システムにおいて、前記フィードバック部は、前記受信した光信号において想定しうる範囲の波長分散量が予め記憶されているテーブルを有し、前記算出した伝達関数と、前記テーブルに記憶されている波長分散量に対応する伝達関数とを比較した結果に基づいて、前記テーブルに記憶されている波長分散量から前記波長分散固有値を選択することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、受信した光信号から得られる信号に対して処理を行う信号処理システムにおける信号処理方法であって、前記信号における波長分散を含む偏波に依存しない信号歪を補償する第1のフィルタリング過程と、前記第1のフィルタリング過程の出力に対して偏波に依存する信号歪を適応等化フィルタを用いて補償する第2のフィルタリング過程と、前記第2のフィルタリング過程の適応等化フィルタにおいて用いられるタップ係数に基づいて偏波に依存しない信号歪に対応する伝達関数を算出し、算出した伝達関数に基づいて前記第1のフィルタリング過程において用いるタップ係数を更新するフィードバック過程とを有することを特徴とする信号処理方法である。
本発明よれは、第2のフィルタ部における適応等化フィルタのタップ係数から、第1のフィルタ部の出力における偏波に依存しない信号歪に対応する伝達関数を算出し、当該伝達関数に基づいて第1のフィルタ部におけるタップ係数を更新する。これにより、第2のフィルタ部に入力される信号に含まれる偏波に依存しない歪を抑圧することができ、偏波に依存しない歪の影響による、第2のフィルタ部における偏波に依存する歪の補償能力低下を抑制することができる。
本発明に係る一態様における光受信機1の構成例を示すブロック図である。 同態様におけるバタフライ適応フィルタ部6の構成例を示す図である。 第1の実施形態における光受信機30を用いた光伝送システムの構成例を示すブロック図である。 同実施形態における固定フィルタ部41の構成例を示すブロック図である。 同実施形態における半固定フィルタ部42の構成例を示すブロック図である。 同実施形態における適応フィルタ部43の構成例を示すブロック図である。 同実施形態におけるキャリア位相再生部44の構成例を示すブロック図である。 同実施形態における伝達関数フィードバック部45の構成例を示すブロック図である。 第2の実施形態における光受信機35の構成例を示すブロック図である。 同実施形態における分散固有値フィードバック部55の構成例を示すブロック図である。 第3の実施形態における分散固有値フィードバック部65の構成例を示すブロック図である。 同実施形態における最尤特性選択回路656の構成例を示すブロック図である。
本発明に係る一態様における信号処理装置を適用した光受信機について説明する。図1は、本発明に係る一態様における光受信機1の構成例を示すブロック図である。光受信機1は、同図に示すように、コヒーレント光検波部2、アナログ−デジタル変換部3、信号処理装置4を具備している。信号処理装置4は、半固定等化フィルタ部5、バタフライ適応フィルタ部6、伝達関数抽出部7、伝達関数フィードバック部8、及び、キャリア位相再生部9を備えている。なお、本明細書において固定フィルタ(部)及び半固定フィルタ(部)などは、設定変更等がない限り一定の伝達関数を維持し続けるフィルタを意味する。また、適応フィルタ(部)は時間に対して伝達関数を動的に変動させる機構を有するフィルタを意味する。特に、光伝送路の物理特性が時間的に変化して信号歪が時間的に変動する場合、その変動に適応して伝達関数を動的に変化させるものを意味する。
コヒーレント光検波部2は、光受信機1が受信する光信号に対して、光信号が有する位相情報を維持したままでアナログ電気信号に変換する。アナログ−デジタル変換部3は、コヒーレント光検波部2における変換で得られたアナログ電気信号をデジタル電気信号に変換し、当該デジタル電気信号を信号処理装置4に入力する。
半固定等化フィルタ部5は、信号処理装置4に入力されるデジタル電気信号に含まれる波長分散や帯域制限歪のような偏波に依存しない信号歪を補償する。半固定等化フィルタ部5では、事前に測定された波長分散や帯域制限歪に基づいた初期値がタップ係数として予め設定されているが、伝達関数フィードバック部8によってタップ係数が更新される。半固定等化フィルタ部5は、偏波に依存しない信号歪を補償することにより得られた信号をバタフライ適応フィルタ部6に入力する。
バタフライ適応フィルタ部6は、CMA(Constant Modulus Algorithm)などの適応アルゴリズムによって制御され、半固定等化フィルタ部5から入力される信号の等化と偏波分離とを行う。偏波分離とは、伝送路で与えられた偏波回転を補償することで、送信された偏波多重信号を分離する操作である。光送信機から送信される光信号は、偏波多重信号であり、直交する二つの偏波にそれぞれXチャネル及びYチャネルの信号が乗せられている。Xチャネル及びYチャネルの信号は、例えば、直交する状態で多重化されて送信されるが、伝送路中で偏波状態は変化するため、光受信機1が受信する光信号ではXチャネル及びYチャネルの信号が混合された状態になっていることがある。バタフライ適応フィルタ部6は、偏波分離を行うことにより、伝送路で生じた偏波状態の変化を補正してXチャネル及びYチャネルの信号を分離する。
伝達関数抽出部7は、バタフライ適応フィルタ部6におけるフィルタの伝達関数の対角成分の積と非対角成分の積との差を平方根を算出することにより、偏波に依存しない歪の伝達関数を抽出する。偏波に依存しない歪の伝達関数を抽出する方法には、例えば参考文献1に記載されている方法を用いる。以下に、その方法を説明する。
[参考文献1]:F.N. Hauske et al, “Optical Performance Monitoring from FIR Filter Coefficients in Coherent Receivers” OFC/NFOEC 2008, OThW2
ここでは、バタフライ適応フィルタ部6の構成が図2に示すようなバタフライ構成である場合について説明する。図2は、本態様におけるバタフライ適応フィルタ部6の構成例を示す図である。バタフライ適応フィルタ部6の伝達関数Hは、次式(1)のように書くことができる。
Figure 0005965356
式(1)における伝達関数Hの各成分(Hxx,Hxy,Hyx,Hyy)は、図2に示す適応フィルタの周波数領域伝達関数である。同図の適応フィルタの入力信号のXチャネル及びYチャネルの偏波成分を(Xin,Yin)とし、出力信号のXチャネル及びYチャネルの偏波成分を(Xout,Yout)とすると、伝達関数Hを用いて、次式(2)のように書くことができる。
Figure 0005965356
適応フィルタの伝達関数は、「偏波に依存しない信号歪」に対応する伝達関数Dと、「偏波に依存する信号歪」に対応する伝達関数Uとの積の形で書くことができ、次式(3)のように書くことができる。
Figure 0005965356
式(3)において、伝達関数Uは偏波モード分散など偏波に依存する伝達関数であり、伝達関数Dは波長分散などの偏波に依存しない伝達関数である。ここでは、伝達関数Uと伝達関数Dとの分離が必要となるが、次式(4)のようにして算出することができる。
Figure 0005965356
すなわち、適応フィルタの伝達関数の対角成分の積と、非対角成分の積との差の平方根を算出することにより、偏波に依存しない信号歪みに対応する伝達関数Dを算出することができる。
伝達関数フィードバック部8は、伝達関数抽出部7がバタフライ適応フィルタ部6から抽出した伝達関数Dを半固定等化フィルタ部5にフィードバックして、半固定等化フィルタ部5のタップ係数を更新する。これにより、バタフライ適応フィルタ部6において補償していた偏波に依存しない歪の補償を、半固定等化フィルタ部5で行うようにする。伝達関数フィードバック部8による伝達関数Dのフィードバックは、光受信機1を起動した際に1回又は複数回行うようにしてもよいし、予め設定された周期で定期的に行うようにしてもよい。また、伝達関数抽出部7が偏波に依存しない歪に対応する伝達関数Dの算出を複数回行った後に、伝達関数フィードバック部8は得られた伝達関数Dの相乗平均等による平均化を行ってから、バタフライ適応フィルタ部6にフィードバックするようにしてもよい。
キャリア位相再生部9は、バタフライ適応フィルタ部6から出力されるXチャネル及びYチャネルの信号それぞれに対して、位相同期を行うことにより位相雑音を補償する。キャリア位相再生部9は、位相同期を確立したXチャネル及びYチャネルの信号を外部に出力する。
本態様における光受信機1では、「偏波に依存しない信号歪」を補償するフィルタ(半固定等化フィルタ部5)と、「偏波に依存する信号歪」を補償するフィルタ(バタフライ適応フィルタ部6)とを備える。光受信機1は、バタフライ適応フィルタ部6の伝達関数Hを用いて、半固定等化フィルタ部5のタップ係数を補正する。これにより、半固定等化フィルタ部5における補償精度を向上させてバタフライ適応フィルタ部6に出力する信号に含まれる「偏波に依存しない信号歪」(残留固定信号歪)を低下させることができ、バタフライ適応フィルタ部6における「偏波に依存する歪」の補償能力の低下を抑制することができる。
なお、信号処理装置4は、半固定等化フィルタ部5、バタフライ適応フィルタ部6、伝達関数抽出部7、伝達関数フィードバック部8、及び、キャリア位相再生部9に加えて、半固定等化フィルタ部5の前段に固定フィルタ部を更に備えるようにしてもよい。この固定フィルタ部のフィルタ特性(伝達関数)を波長分散固有値などに基づいて予め設定しておくことにより、偏波に依存しない信号歪みの大部分の補償を固定フィルタで行い、半固定等化フィルタ部5における処理を軽減したり、処理精度を向上させたりすることができる。
また、固定フィルタ部を備える場合において、伝達関数フィードバック部8に代えて、バタフライ適応フィルタ部6の伝達関数Hから抽出した伝達関数Dから波長分散を特徴付ける固有値である分散固有値を算出する残留分散固有値算出部と、残留分散固有値算出により算出される分散固有値を用いて固定フィルタ部に設定する波長分散固有値を更新する波長分散固有値更新部とを備える構成としてもよい。
固定フィルタ部、残留分散固有値算出部、及び、波長分散固有値更新部を備える場合において、波長分散固有値を更新する処理は、光受信機1を起動した際に1回又は複数回行うようにしてもよいし、予め設定された周期で定期的に行うようにしてもよい。残留分散固有値の算出を複数回行う際には、得られた複数の残留分散固有値の平均値を算出し、算出した平均値に基づいて固定フィルタ部に設定する波長分散固有値を更新するようにしてもよい。
(第1の実施形態)
以下、上述した態様をより具体的な構成について説明する。
図3は、第1の実施形態における光受信機30を用いた光伝送システムの構成例を示すブロック図である。光伝送システムは、光送信機10、光伝送路20、及び、光受信機30を具備している。光送信機10は、送信するデータを位相変調によりキャリア光の直交する二つの偏波に乗せた偏波多重位相変調信号を生成する。光送信機10は、光ファイバや光アンプ、光スイッチ等で構成された光伝送路20を介して、生成した偏波多重位相変調信号を光受信機30に伝送する。光受信機30は、偏波多重位相変調信号を受信して、送信されたデータを取得する処理を行う。
光受信機30は、同図に示すように、局発レーザ発生器31、イントラダイン・コヒーレント光検波部32、アナログ−デジタル変換器33、複素化部34、及び、デジタル信号処理装置40を備えている。デジタル信号処理装置40は、固定フィルタ部41、半固定フィルタ部42、適応フィルタ部43、キャリア位相再生部44、及び、伝達関数フィードバック部45を有している。
局発レーザ発生器31は、光送信機10において用いられるキャリア光に対応する周波数の局部発振レーザを生成し、生成する局部発振レーザをイントラダイン・コヒーレント光検波部32に入力する。イントラダイン・コヒーレント光検波部32は、局発レーザ発生器31から入力される局部発振レーザを用いて、光受信機30が受信する光信号の偏波状態及び位相状態を損なうことなく4レーンのアナログ電気信号に変換する。イントラダイン・コヒーレント光検波部32により得られる4レーンのアナログ電気信号は、直交する二つの偏波であるH偏波及びV偏波それぞれの同位相成分と直交位相成分とに対応する。
アナログ−デジタル変換器33は、イントラダイン・コヒーレント光検波部32により得られた4レーンのアナログ電気信号を、4レーンのデジタル多ビット信号に変換される。複素化部34は、アナログ−デジタル変換器33による変換で得られたデジタル多ビット信号を、H偏波及びV偏波に対応する2レーンの複素デジタル多ビット信号に変換する。2レーンの複素デジタル多ビット信号は、デジタル信号処理装置40に入力され、送信シンボルの推定が行われる。
固定フィルタ部41は、周波数領域又は時間領域における等化フィルタで構成され、光伝送路20における波長分散の補償を行う。補償すべき波長分散の大きさは予め定められる。また、等化フィルタにおけるタップ長は、想定される最大の波長分散量に基づいて定められる。図4は、本実施形態における固定フィルタ部41の構成例を示すブロック図である。同図に示す構成例では、周波数領域において等化の処理を行う場合の構成が示されている。固定フィルタ部41は、シリアル−パラレル変換器411、FFT器412、乗算器413−1〜413−k、IFFT器414、パラレル−シリアル変換器415、及び、タップ係数設定回路416を有している。
シリアル−パラレル変換器411は、複素化部34から入力される複素デジタル多ビット信号を、k本のパラレル信号に変換する。なお、kはFFT器412及びIFFT器414におけるポイント数に対応する。FFT器412は、シリアル−パラレル変換器411から出力されるk本のパラレル信号を、時間領域の信号から周波数領域の信号に変換して出力する。
乗算器413−1〜413−kそれぞれは、FFT器412から出力される周波数領域の信号(周波数)に一対一に対応している。乗算器413−1〜413−kは、タップ係数設定回路416により定められた係数を、対応する周波数領域の信号に乗じて乗算結果を示す信号をIFFT器414に出力する。
IFFT器414は、乗算器413−1〜413−kそれぞれから出力される乗算結果の信号を、周波数領域の信号から時間領域の信号に変換して出力する。パラレル−シリアル変換器415は、IFFT器414から出力されるk本の時間領域の信号を1つのシリアル信号に変換し、当該シリアル信号を半固定フィルタ部42に出力する。
タップ係数設定回路416には、光伝送路20における各周波数の波長分散固有値が入力され、光伝送路20における波長分散を補償するタップ係数を乗算器413−1〜413−kに出力する。タップ係数設定回路416に入力される波長分散固有値は、予め測定又は推定された値が用いられる。
図5は、本実施形態における半固定フィルタ部42の構成例を示すブロック図である。半固定フィルタ部42は、半固定FIRフィルタ421、半固定FIRフィルタ422、並びに、タップ係数再設定回路423を有している。半固定FIRフィルタ421、422は時間領域の信号に対して処理を行い、半固定FIRフィルタ421、422のタップ長は、適応フィルタ部43におけるタップ長と同じ長さである。
タップ係数再設定回路423は、伝達関数フィードバック部45から入力されるタップ係数ベクトルを用いて、半固定FIRフィルタ421、422のタップ係数を設定する。なお、タップ係数再設定回路423は、半固定FIRフィルタ421、422のタップ係数の初期値として、周波数的にフラットな特性となるタップ係数を出力する。周波数的にフラットな特性とは、時間領域のインパルス応答がデルタ関数となるような特性である。例えば、半固定FIRフィルタ421、422それぞれの中央のタップにおけるタップ係数を1とし、他のタップのタップ係数を0とする。
半固定FIRフィルタ421には、固定フィルタ部41から半固定フィルタ部42に入力される信号のうち、H偏波に対応する複素デジタル信号が入力される。半固定FIRフィルタ421は、タップ係数再設定回路423により設定されるタップ係数を用いたフィルタ処理を行い、固定フィルタ部41における等化処理で補償しきれずに残っている「偏波に依存しない信号歪」(残留固定信号歪)を補償する。半固定FIRフィルタ421は、残留固定信号歪を等化したH偏波の複素デジタル信号を適応フィルタ部43に出力する。半固定FIRフィルタ422には、固定フィルタ部41から半固定フィルタ部42に入力される信号のうち、V偏波に対応する複素デジタル信号が入力される。半固定FIRフィルタ422は、半固定FIRフィルタ421と同様に、残留固定信号歪を補償し、残留固定信号歪を等化したV偏波の複素デジタル信号を適応フィルタ部43に出力する。
図6は、本実施形態における適応フィルタ部43の構成例を示すブロック図である。適応フィルタ部43は、FIRフィルタ431−1〜431−4、加算器432及び加算器433、誤差評価回路434及び誤差評価回路435、並びに、タップ係数算出回路436及びタップ係数算出回路437を有している。適応フィルタ部43は、H偏波及びV偏波に対応する二つの複素デジタル信号を半固定フィルタ部42から入力し、X偏波チャネル及びY偏波チャネルに対応する二つの複素デジタル信号を出力する。すなわち、適応フィルタ部43は2入力2出力の構成を有している。入出力間は、CMAやLMSなどのアルゴリズムを適用して動的にタップ係数を更新できるFIRフィルタ431−1〜431−4によってストレート及びクロス接続されている。適応フィルタ部43に入力されるH偏波及びV偏波の複素デジタル信号は、FIRフィルタ431−1〜431−4、加算器432、及び加算器433により信号歪の等化と偏波分離とが行われる。
FIRフィルタ431−1は、H偏波に対応する複素デジタル信号を入力し、タップ係数算出回路436により算出されるタップ係数(Hxx)を用いたフィルタ処理を行い、処理結果を加算器432に出力する。FIRフィルタ431−2は、H偏波に対応する複素デジタル信号を入力し、タップ係数算出回路436により算出されるタップ係数(Hxy)を用いたフィルタ処理を行い、処理結果を加算器433に出力する。
FIRフィルタ431−3は、V偏波に対応する複素デジタル信号を入力し、タップ係数算出回路436により算出されるタップ係数(Hyx)を用いたフィルタ処理を行い、処理結果を加算器432に出力する。FIRフィルタ431−4は、V偏波に対応する複素デジタル信号を入力し、タップ係数算出回路436により算出されるタップ係数(Hyy)を用いたフィルタ処理を行い、処理結果を加算器433に出力する。
加算器432は、FIRフィルタ431−1から出力される処理結果(複素デジタル信号)と、FIRフィルタ431−3から出力される処理結果(複素デジタル信号)とを加算する。加算器432は、加算結果を示す複素デジタル信号をX偏波の複素デジタル信号として誤差評価回路434とキャリア位相再生部44とに出力する。
加算器433は、FIRフィルタ431−2から出力される処理結果(複素デジタル信号)と、FIRフィルタ431−4から出力される処理結果(複素デジタル信号)とを加算する。加算器433は、加算結果を示す複素デジタル信号をY偏波の複素デジタル信号として誤差評価回路435とキャリア位相再生部44とに出力する。
誤差評価回路434は、加算器432から出力されるX偏波の複素デジタル信号から誤差信号を算出し、算出した誤差信号をタップ係数算出回路436に出力する。タップ係数算出回路436には、H偏波に対応する複素デジタル信号と、誤差評価回路434から出力される誤差信号とが入力される。タップ係数算出回路436は、入力される複素デジタル信号及び誤差信号に基づいて、誤差信号を最小化するようにFIRフィルタ431−1及びFIRフィルタ431−2のタップ係数を更新する。タップ係数算出回路436における処理には、例えばCMAなどが用いられる。
誤差評価回路435は、加算器433から入力されるY偏波の複素デジタル信号から誤差信号を算出し、算出した誤差信号をタップ係数算出回路437に出力する。タップ係数算出回路437には、V偏波に対応する複素デジタル信号と、誤差評価回路435から出力される誤差信号とが入力される。タップ係数算出回路437は、入力される複素デジタル信号及び誤差信号に基づいて、誤差信号を最小化するようにFIRフィルタ431−3及びFIRフィルタ431−4のタップ係数を更新する。タップ係数算出回路437における処理には、タップ係数算出回路436と同様にCMAなどが用いられる。
図7は、本実施形態におけるキャリア位相再生部44の構成例を示すブロック図である。キャリア位相再生部44は、ビタビ・ビタビアルゴリズムを用いて搬送波の位相推定を行う。キャリア位相再生部44は、m乗回路441、平均化回路442、キャリア位相再生回路443、遅延回路444、及び、乗算器445を有している。なお、同図には、適応フィルタ部43から入力されるX偏波及びY偏波の複素デジタル信号に対する処理を行う構成のうち、一方の複素デジタル信号に対する処理を行う構成が示されている。すなわち、キャリア位相再生部44は、X偏波及びY偏波の複素デジタル信号それぞれに対する処理を行うために、図7に示す構成を2組有している。
適応フィルタ部43から入力される複素デジタル信号は、m乗回路441と遅延回路444とに入力される。m乗回路441は、入力される複素デジタル信号をm乗する。なお、m乗回路441におけるmは光送信機10において用いられた変調方式に応じて定められる。例えば、変調方式にQPSKの場合にはm=4となる。m乗回路441は複素デジタル信号をm乗した結果を平均化回路442に順次出力する。
平均化回路442は、予め定められた期間(シンボル数)に亘ってm乗回路441から入力されるm乗の結果に対する平均値を算出して雑音成分を低下させる。平均化回路442は、算出した平均値をキャリア位相再生回路443に入力する。キャリア位相再生回路443は、平均化回路442から入力された平均値(複素数)の偏角を算出し、算出した偏角を補償する位相補償信号(複素数)を生成する。キャリア位相再生回路443は、生成した位相補償信号を乗算器445に出力する。
遅延回路444は、m乗回路441からキャリア位相再生回路443までの処理二要する時間分の遅延を、入力される複素デジタル信号に与えて、位相補償信号が乗算器445に入力されるタイミングと同じタイミングで複素デジタル信号を乗算器445に出力する。乗算器445は、遅延回路444から出力される複素デジタル信号と、キャリア位相再生回路443から出力される位相補償信号とを乗算して、位相雑音を補償することにより複素デジタル信号の位相同期を行う。乗算器445は、位相同期を行った複素デジタル信号を復調信号として外部に出力する。
伝達関数フィードバック部45は、適応フィルタ部43が有する各FIRフィルタ431−1〜431−4からタップ係数ベクトルを読み出す。伝達関数フィードバック部45は、読み出したタップ係数ベクトルに基づいて、半固定フィルタ部42が有する半固定FIRフィルタ421及び半固定FIRフィルタ422のタップ係数ベクトルの更新値を算出し、半固定フィルタ部42が有するタップ係数再設定回路423に出力する。図8は、本実施形態における伝達関数フィードバック部45の構成例を示すブロック図である。伝達関数フィードバック部45は、タップ係数読み出し回路451、タップ係数循環シフト回路452、離散フーリエ変換回路453、偏波依存成分キャンセルアウト回路454、指数重み付け相乗平均回路455、離散逆フーリエ変換回路456、及び、タップ係数逆循環シフト回路457を有している。
タップ係数読み出し回路451は、適応フィルタ部43が有する各FIRフィルタ431−1〜431−4からタップ係数ベクトルを読み出す。タップ係数読み出し回路451は、読み出したタップ係数ベクトルをタップ係数循環シフト回路452に出力する。タップ係数循環シフト回路452は、タップ係数読み出し回路451から出力される4つのタップ係数ベクトルごとに、タップ係数ベクトルの先頭の要素がベクトルの中央に移動するように循環シフトを行う。例えば、タップ係数循環シフト回路452に入力されるタップ係数ベクトルがA=(a1,a2,a3)である場合、循環シフトにより得られるベクトルA’は、A’=(a3,a1,2)となる。タップ係数循環シフト回路452は、入力される4つのタップ係数ベクトルを循環シフトして得られた4つのベクトルを離散フーリエ変換回路453に出力する。
離散フーリエ変換回路453は、タップ係数循環シフト回路452から出力される4つのベクトルそれぞれに対して、離散フーリエ変換を行うことにより4つの周波数領域伝達関数ベクトルに変換する。離散フーリエ変換回路453は、離散フーリエ変換により得られた4つの周波数領域伝達関数ベクトルを偏波依存成分キャンセルアウト回路454に出力する。偏波依存成分キャンセルアウト回路454は、離散フーリエ変換回路453から出力される周波数領域伝達ベクトルに対してマトリックス演算を行うことにより、偏波に依存しない成分で構成された偏波無依存伝達関数ベクトルを算出する。偏波依存成分キャンセルアウト回路454は、算出した偏波無依存伝達関数ベクトルを指数重み付け相乗平均回路455に出力する。
偏波依存成分キャンセルアウト回路454による偏波無依存伝達関数ベクトルの算出は、次式(5)のように書くことができる。
Figure 0005965356
なお、式(5)における各ベクトル(Hxx,Hxy,Hyx,Hyy)は離散フーリエ変換回路453により算出された周波数領域伝達関数ベクトルである。
指数重み付け相乗平均回路455は、偏波依存成分キャンセルアウト回路454から出力される偏波無依存伝達関数ベクトルに対して相乗平均化を行い、相乗平均化により得られた平均化伝達関数ベクトルを離散逆フーリエ変換回路456に出力する。離散逆フーリエ変換回路456は、指数重み付け相乗平均回路455から出力される平均化伝達関数ベクトルに対して、逆離散フーリエ変換を行うことにより、時間領域のベクトルに変換する。離散逆フーリエ変換回路456は、逆離散フーリエ変換により得られた時間領域のベクトルを時間領域平均化伝達関数ベクトルとしてタップ係数逆循環シフト回路457出力する。
タップ係数逆循環シフト回路457は、離散逆フーリエ変換回路456から出力される時間領域平均化伝達関数ベクトルに対して、タップ係数循環シフト回路452における循環シフトと逆の循環シフトを行う。タップ係数逆循環シフト回路457は、逆の循環シフトにより得られたベクトルをタップ係数ベクトルとして半固定フィルタ部42が有するタップ係数再設定回路423に出力する。これにより、タップ係数逆循環シフト回路457により算出されたタップ係数ベクトルは、半固定フィルタ部42が有する半固定FIRフィルタ421及び半固定FIRフィルタ422のタップ係数として設定される。
以上のように構成された光受信機30では、「偏波に依存しない信号歪」を補償するフィルタ(固定フィルタ部41及び半固定フィルタ部42)と、「偏波に依存する信号歪」を補償するフィルタ(適応フィルタ部43)とを備える。固定フィルタ部41及び半固定フィルタ部42で粗等化をした後に、適応フィルタ部43で残留分を等化している。光受信機30は、適応フィルタ部43が有するFIRフィルタ431−1〜431−4の各伝達関数を用いて、半固定フィルタ部42が有する半固定FIRフィルタ421及び半固定FIRフィルタ422のタップ係数を更新する。これにより、半固定フィルタ部42における補償精度を向上させて適応フィルタ部43に出力する複素デジタル信号に含まれる「偏波に依存しない信号歪」(残留固定信号歪)を低下させることができ、適応フィルタ部43における「偏波に依存する歪」の補償能力の低下を抑制することができる。
なお、伝達関数フィードバック部45による半固定フィルタ部42のタップ係数を更新する処理は、一回又は複数回行うようにしてもよい。複数回行う場合には、予め設定された周期で定期的に行うようにしてもよい。例えば、適応フィルタ部43の各FIRフィルタ431−1〜431−4のタップ係数の変化に応じて、偏波無依存伝達関数ベクトルの算出を複数回行い、その平均値(又は相加平均、相乗平均)により半固定フィルタ部42のタップ係数を更新するようにしてもよい。
また、本実施形態のデジタル信号処理装置40において、固定フィルタ部41と半固定フィルタ部42とによる信号の処理順序を入れ替えてもよい。また、デジタル信号処理装置40において、固定フィルタ部41、半固定フィルタ部42、及び、適応フィルタ部43による信号の処理順序を入れ替えてもよい。
(第2の実施形態)
図9は、第2の実施形態における光受信機35の構成例を示すブロック図である。本実施形態における光受信機35は、第1の実施形態における光受信機30(図3)で用いられていた半固定フィルタ部42を用いずに、固定フィルタ部41において用いられる波長分散固有値を更新することにより残留固定信号歪の低減を行う。本実施形態の光受信機35では、フィードバック動作により低減できる残留固定信号歪が波長分散に限定されるものの、回路規模の削減を図ることが可能になる。光受信機35は、同図に示すように、局発レーザ発生器31、イントラダイン・コヒーレント光検波部32、アナログ−デジタル変換器33、複素化部34、及び、デジタル信号処理装置50を備えている。デジタル信号処理装置50は、固定フィルタ部41、適応フィルタ部43、キャリア位相再生部44、及び、分散固有値フィードバック部55を有している。なお、第1の実施形態における光受信機30と同じ構成に対しては同じ符号を付して、その説明を省略する。
図10は、本実施形態における分散固有値フィードバック部55の構成例を示すブロック図である。分散固有値フィードバック部55は、タップ係数読み出し回路451、タップ係数循環シフト回路452、離散フーリエ変換回路453、偏波依存成分キャンセルアウト回路454、波長分散固有値算出回路555、指数重み付け相加平均回路556、及び、固定フィルタ再設定回路557を有している。なお、第1の実施形態における伝達関数フィードバック部45(図8)と同じ構成に対しては同じ符号を付して、その説明を省略する。
波長分散固有値算出回路555には、偏波依存成分キャンセルアウト回路454において算出された偏波無依存伝達関数ベクトルが入力される。波長分散固有値算出回路555は、入力された偏波無依存伝達関数ベクトルから波長分散固有値を算出する。波長分散固有値は、周波数領域伝達関数の周波数位相を二次関数に回帰した際の二次の項の係数である。波長分散固有値算出回路555は、入力された偏波無依存伝達関数ベクトルから、周波数位相ベクトルを抽出し、最小二乗法により周波数位相ベクトルを二次関数にフィッティングを行い、二次の項の係数を算出する。波長分散固有値算出回路555は、算出した二次の項の係数を波長分散固有値として指数重み付け相加平均回路556に出力する。
指数重み付け相加平均回路556は、波長分散固有値算出回路555から出力される波長分散固有値の平均値を算出し、算出した平均値を固定フィルタ再設定回路557に出力する。指数重み付け相加平均回路556における平均値の算出は、例えば、波長分散固有値算出回路555出力される波長分散固有値のうち、予め定められた時間間隔をおいて算出された波長分散固有値を用いてもよいし、所定の期間内に算出された波長分散固有値を用いてもよい。固定フィルタ再設定回路557は、指数重み付け相加平均回路556から出力された平均値を波長分散固有値として、固定フィルタ部41が有するタップ係数設定回路416に出力する。
以上のように構成された光受信機35では、「偏波に依存しない信号歪」を補償するフィルタ(固定フィルタ部41)と、「偏波に依存する信号歪」を補償するフィルタ(適応フィルタ部43)とを備える。光受信機35は、適応フィルタ部43が有するFIRフィルタ431−1〜431−4の各伝達関数を用いて、固定フィルタ部41におけるタップ係数を更新する。これにより、固定フィルタ部41における補償精度を向上させて適応フィルタ部43に出力する複素デジタル信号に含まれる「偏波に依存しない信号歪」(残留固定信号歪)を低下させることができ、適応フィルタ部43における「偏波に依存する歪」の補償能力の低下を抑制することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態における光受信機は、第2の実施形態における光受信機35の変形例であり、分散固有値フィードバック部の構成が第2の実施形態における分散固有値フィードバック部55(図10)と異なる。本実施形態では、波長分散固有値の算出を最小二乗法によるフィッティングではなく、ルックアップテーブルとの比較により行う。図11は、第3の実施形態における分散固有値フィードバック部65の構成例を示すブロック図である。分散固有値フィードバック部65は、タップ係数読み出し回路451、タップ係数循環シフト回路452、離散フーリエ変換回路453、偏波依存成分キャンセルアウト回路454、ルックアップテーブル655、最尤特性選択回路656、及び、固定フィルタ再設定回路557を有している。なお、第2の実施形態における分散固有値フィードバック部55(図10)と同じ構成に対しては同じ符号を付して、その説明を省略する。
ルックアップテーブル655には、本実施形態における光受信機が用いられる光伝送システムにおいて、想定しうる波長分散量の範囲の波長分散量が複数予め記憶されている。記憶されている波長分散量としては、例えば、−300[ps/nm]から300[ps/nm]までの範囲で、50[ps/nm]刻みで13個の波長分散量のリストを用意し、ルックアップテーブル655に記憶させておく。
図12は、本実施形態における最尤特性選択回路656の構成例を示すブロック図である。最尤特性選択回路656は、伝達関数ベクトル算出回路657、誤差算出回路658、及び、選択回路659を有している。伝達関数ベクトル算出回路657は、ルックアップテーブル655に記憶されている各波長分散量を読み出し、読み出した波長分散量ごとに周波数位相ベクトルを算出する。伝達関数ベクトル算出回路657は、算出した各周波数位相ベクトルを誤差算出回路658に出力する。
誤差算出回路658は、偏波依存成分キャンセルアウト回路454が出力する偏波無依存伝達関数ベクトルから位相成分を抽出して周波数位相ベクトルを算出する。誤差算出回路658は、伝達関数ベクトル算出回路657が出力する周波数位相ベクトルそれぞれと、偏波無依存伝達関数ベクトルから算出した周波数位相ベクトルとの差分を算出する。誤差算出回路658は、算出した各差分を選択回路659に出力する。
選択回路659は、誤差算出回路658から出力される各差分に基づいて、ルックアップテーブル655に記憶されている波長分散量ごとに尤度を算出する。選択回路659は、算出した尤度のうち最大の尤度に対応する波長分散量を選択し、選択した波長分散量を波長分散固有値として固定フィルタ再設定回路557に出力する。
以上のように、最尤特性選択回路656は、偏波依存成分キャンセルアウト回路454から出力される偏波無依存伝達関数ベクトルから位相成分を抽出して周波数位相ベクトルを算出し、ルックアップテーブル655を参照して各波長分散量の周波数位相ベクトルを算出する。算出した2つの周波数位相ベクトルを比較することで波長分散固有値に対する尤度を算出する。最尤特性選択回路656は最も尤度の大きな波長分散量を波長分散固有値として選択し、出力する。これにより、分散固有値フィードバック部65における演算負荷を、最小二乗法を用いて周波数位相ベクトルを二次関数にフィッティングをする分散固有値フィードバック部55場合に比べて抑え、回路規模を削減することができる。
なお、波長分散固有値に加えて、光受信機における光電変換回路等の伝達関数や、固定的な伝達関数の推定も同様にルックアップテーブを用いて行うようにしてもよい。
ここで、上記の実施形態において用いられる重み付け相加平均と、重み付け相乗平均とについて補足する。最も単純な例は単純移動平均であり、多くの場合に適用可能である。相加平均に関しては、分散固有値の推定値をq(n),(n=0,1,2,…,N;ただしnの値が大きいほど古い推定値とする)とした場合、重み付け平均値Qは次式(6)を用いて算出される。
Figure 0005965356
相乗平均に関しては、n番目に推定された伝達関数推定値をh(n=0,1,2,…,N;ただしnの値が大きいほど古い推定値とする)とした場合、重み付け相乗平均Hは次式(7)を用いて算出される。
Figure 0005965356
波長分散量が時間に依存して変化している場合に重み付け平均が有効である。そのような場合、直近の推定値の重みを大きくし、古い推定値の重みを小さくして扱う必要がある。相加平均に関しては、忘却係数αを用いた指数移動平均を具体的な方法としてあげることができる。この場合の重み付け平均値Qは次式(8)を用いて算出される。
Figure 0005965356
ただし、式(8)における忘却係数αは0<α<1である。このような重み付け相加平均処理は1タップのIIRフィルタを用いることにより容易に実装できる。また、重み付け相乗平均Hは次式(9)を用いて算出される。
Figure 0005965356
なお、式(9)においても忘却係数αは0<α<1である。
上述した各実施形態における光受信機又はデジタル信号処理装置によれば、光伝送路20における波長分散量の測定誤差や、光伝送路20における波長分散量の経時変化に伴う、固定フィルタ部41の波長分散固有値の設定誤差に起因する残留分散の発生を抑圧することができる。また、第1の実施形態における光受信機30においては、残留分散の抑圧のほか、光伝送路20における光フィルタや電子デバイスの位相歪も半固定フィルタ部42により補償することができる。
これにより、適応フィルタ部43に入力するH偏波及びV偏波の複素デジタル信号から偏波に依存しない信号歪を除去することができる。例えば、本実施形態におけるデジタル信号処理装置をシンボルレート32[Gbaud]程度の100[Gb/s]用コヒーレント受信機に適用した場合、同じパフォーマンスであれば適応フィルタのタップ数を4タップ程度小さくすることができ、また同じタップ長でれば、1次の偏波モード分散耐力を60[ps]程度改善できる。
また、偏波に依存しない信号歪を固定フィルタ部41又は半固定フィルタ部42にフィードバックする際に平均化処理を行うこと、あるいは固定フィルタ部41の波長分散固有値の再設定動作においてルックアップテーブル655を利用することで、より安定な動作が期待できる。
適応フィルタのタップ係数から残留分散量や残留歪を算出する手法は、波長分散量が比較的小さな場合(例えば、32[Gbaud]において200[ps/nm]以下)に顕著な効果が得られる。そこで、本実施形態における光受信機では、固定フィルタ部41や半固定フィルタ部42において波長分散を概ね等化した後に、上記の手法を適用する構成としている。これにより、残留波長分散と電子回路の位相リプル等の「偏波に依存しない信号歪」を、固定フィルタ部41や半固定フィルタ部42で等化する精度を向上させることができる。
上述した実施形態におけるデジタル信号処理装置をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、更に前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、PLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、実施形態においてはデジタル信号処理装置は受信機に具備された装置として説明したが、各機能部を独立の装置として構成し、各装置をネットワークを通じて通信可能に接続することによりデジタル信号処理装置と同じ機能を有するデジタル信号処理システムとして構成してもよい。
1…光受信機
2…コヒーレント光検波部
3…アナログ−デジタル変換部
4…信号処理装置
5…半固定等化フィルタ部
6…バタフライ適応フィルタ部
7…伝達関数抽出部
8…伝達関数フィードバック部
9…キャリア位相再生部
10…光送信機
20…光伝送路
30、35…光受信機
31…局発レーザ発生器
32…イントラダイン・コヒーレント光検波部
33…アナログ−デジタル変換器
34…複素化部
40、50…デジタル信号処理装置
41…固定フィルタ部
42…半固定フィルタ部
43…適応フィルタ部
44…キャリア位相再生部
45…伝達関数フィードバック部
55、65…分散固有値フィードバック部
411…シリアル−パラレル変換器
412…FFT器
413−1、413−2、413−k…乗算器
414…IFFT器
415…パラレル−シリアル変換器
416…タップ係数設定回路
421、422…半固定FIRフィルタ
423…タップ係数再設定回路
431−1、431−2、431−3、431−4…FIRフィルタ
432、433…加算器
434、435…誤差評価回路
436、437…タップ係数算出回路
441…m乗回路
442…平均化回路
443…キャリア位相再生回路
444…遅延回路
445…乗算器
451…タップ係数読み出し回路
452…タップ係数循環シフト回路
453…離散フーリエ変換回路
454…偏波依存成分キャンセルアウト回路
455…指数重み付け相乗平均回路
456…離散逆フーリエ変換回路
457…タップ係数逆循環シフト回路
555…波長分散固有値算出回路
556…指数重み付け相加平均回路
557…固定フィルタ再設定回路
655…ルックアップテーブル
656…最尤特性選択回路
657…伝達関数ベクトル算出回路
658…誤差算出回路
659…選択回路

Claims (6)

  1. 受信した光信号から得られる信号に対して処理を行う信号処理システムであって、
    前記信号における波長分散を含む偏波に依存しない信号歪を補償する第1のフィルタ部と、
    前記第1のフィルタ部の出力に対して偏波に依存する信号歪を適応等化フィルタを用いて補償する第2のフィルタ部と、
    前記第2のフィルタ部の適応等化フィルタにおいて用いられるタップ係数に基づいて偏波に依存しない信号歪に対応する伝達関数を算出し、算出した伝達関数に基づいて前記第1のフィルタ部におけるタップ係数を更新するフィードバック部と
    を備えることを特徴とする信号処理システム。
  2. 請求項1に記載の信号処理システムにおいて、
    前記フィードバック部は、
    前記算出した伝達関数から波長分散固有値を算出し、算出した波長分散固有値に基づいて前記第1のフィルタ部におけるタップ係数を更新する
    ことを特徴とする信号処理システム。
  3. 請求項2に記載の信号処理システムにおいて、
    前記フィードバック部は、
    前記第2のフィルタ部の適応等化フィルタにおいて用いられるタップ係数の変化に応じて、前記波長分散固有値を複数回算出し、算出した複数の波長分散固有値の平均値に基づいて、前記第1のフィルタ部におけるタップ係数を更新する
    ことを特徴とする信号処理システム。
  4. 請求項1に記載の信号処理システムにおいて、
    前記フィードバック部は、
    前記伝達関数を複数回算出し、算出した複数の伝達関数の平均値に基づいて、前記第1のフィルタ部におけるタップ係数を更新する
    ことを特徴とする信号処理システム。
  5. 請求項2又は請求項3のいずれかに記載の信号処理システムにおいて、
    前記フィードバック部は、
    前記受信した光信号において想定しうる範囲の波長分散量が予め記憶されているテーブルを有し、
    前記算出した伝達関数と、前記テーブルに記憶されている波長分散量に対応する伝達関数とを比較した結果に基づいて、前記テーブルに記憶されている波長分散量から前記波長分散固有値を選択する
    ことを特徴とする信号処理システム。
  6. 受信した光信号から得られる信号に対して処理を行う信号処理システムにおける信号処理方法であって、
    前記信号における波長分散を含む偏波に依存しない信号歪を補償する第1のフィルタリング過程と、
    前記第1のフィルタリング過程の出力に対して偏波に依存する信号歪を適応等化フィルタを用いて補償する第2のフィルタリング過程と、
    前記第2のフィルタリング過程の適応等化フィルタにおいて用いられるタップ係数に基づいて偏波に依存しない信号歪に対応する伝達関数を算出し、算出した伝達関数に基づいて前記第1のフィルタリング過程において用いるタップ係数を更新するフィードバック過程と
    を有することを特徴とする信号処理方法。
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