JP5965254B2 - アプリケーション導入可否判定方法、アプリケーション導入可否判定システムおよびそのプログラム - Google Patents
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Description
以下、本発明の第1の実施形態によるアプリケーション導入可否判定方法およびアプリケーション導入可否判定システムについて図面を参照して説明する。
図1は第1の実施形態によるアプリケーション導入可否判定方法の概要を示す図である。
この図において、符号1はシミュレーション装置である。より具体的には、シミュレーション装置1は、電車内に存在する通信装置が無線基地局装置2を介して通信先装置と通信した場合の仮想通信品質を走行経路上の地点ごとに算出する。
また符号2A,2B・・・はそれぞれ無線基地局装置である。無線基地局装置2A,2B・・・を総称して無線基地局装置2と呼ぶこととする。ここでより具体的には、無線基地局装置2は、通信事業者の提供する通信サービスを受けるユーザの保持する無線通信装置(携帯電話等)が、他の無線通信装置と通信するためにアクセスする中継装置である。
また符号6は無線基地局装置2を介して電車4内の通信装置5と通信を行う通信先装置である。
次に、アプリケーション導入可否判定方法の詳細について説明する。
まず評価者は、パーソナルコンピュータ等の通信装置5を電車4に持ち込んで搭乗する。この通信装置5は、通信装置5と通信先装置6とが無線基地局装置2を介して通信した場合における走行経路上の各地点でのスループット(単位時間当たりのデータ送信量またはデータ受信量またはデータ送受信量)と、遅延時間とを測定するための通信品質測定プログラムを予め記憶しており、当該プログラムをCPU(Central Processing Unit)で実行する。なお通信品質測定プログラムは、通信装置5に実行されることにより、当該通信装置5が、通信装置5と通信先装置6とが無線基地局装置2を介して通信した場合における走行経路上の各地点でのパケット損失率を測定することができるプログラムを含んでいてもよい。
この図は、通信装置5が測定した通信品質の各位置(キロ程)における値を示している。図3(a)で示すように通信装置5は通信品質としてスループットを測定してもよいし、図3(b)で示すように通信品質として受信電力を測定してもよい。また図3では示していないが、通信装置5は通信品質として遅延時間を測定してもよい。ここで評価者は、通信装置5の図3で示すような計測結果に基づいて、地上に存在する無線基地局装置2と通信装置5との無線通信の通信状況が良好な走行経路3上の通信良好位置を推定する(ステップS103)。たとえばスループットが高いと計測できた位置は、通信良好位置と推定することができる。また受信電力が高いと計測できた位置は、通信良好位置と推定することができる。また遅延時間が短いと計測できた位置は、通信良好位置と推定することができる。なお本実施形態において評価者は、スループットに基づいて通信良好位置を推定する。
この図では、通信装置5の測定したスループットの各位置(キロ程)における値を示している。評価者は、図4で示す通信装置5の計測結果に基づいて、通信品質の高い走行経路上の位置を通信良好位置と推定する。
なお、アプリケーション導入可否判定システムが通信良好位置推定装置を備え、当該通信良好位置推定装置が、通信装置5の計測した計測結果を受信または入力して、所定の処理により、通信品質の高い走行経路上の位置を通信良好位置と推定するようにしてもよい。またはシミュレーション装置1が、そのような通信良好位置推定装置の機能を備えるようにしてもよい。
ここで、シミュレーション装置1は、入力した通信良好位置と、無線通信環境条件と、有線通信環境条件とを用いて通信装置5が無線基地局装置2を介して通信先装置6と通信した場合の仮想通信品質を走行経路上の地点ごとに算出する機能を予め有しているものとする。当該機能は、例えば、ネットワークシミュレータ“ns−3”(http://www.nsnam.org/)を利用する。なおシミュレーション装置1は仮想通信品質を走行経路上の地点ごとに算出する機能であれば、それ以外の公知の技術を用いてよい。
図5のグラフでは、シミュレーション装置1の算出結果に基づく仮想通信品質の値毎の該仮想通信品質を満たす走行経路3上の経路割合(場所率)を実線で示している。また図5のグラフでは、実際に通信装置5が無線基地局装置2を介して通信先装置6と通信した場合の実通信品質の値毎の該実通信品質を満たす走行経路3上の経路割合(場所率)を点線で示している。
図6において(c)は、仮想通信品質がスループットである場合のシミュレーション装置1の算出結果に基づく場所率(仮想通信品質の値毎の該仮想通信品質を満たす走行経路3上の経路割合)を示すグラフである。
また図6において(d)は、仮想通信品質が遅延時間である場合のシミュレーション装置1の算出結果に基づく場所率(仮想通信品質の値毎の該仮想通信品質を満たす走行経路3上の経路割合)を示すグラフである。
(1)VideoCD伝送サービスを行うアプリケーションプログラム
(2)ブロードバンド用配信動画の伝送サービスを行うアプリケーションプログラム
(3)ナローバンド用配信動画の伝送サービスを行うアプリケーションプログラム
の3つのアプリケーションプログラムそれぞれに要求される通信品質を、ステップS109でシミュレーション装置1が算出した1つまたは複数の通信品質についてのアンテナ位置毎の仮想通信品質に基づく場所率(仮想通信品質の値毎の該仮想通信品質を満たす走行経路3上の経路割合)は満足するかについて判定する。
(1)のアプリケーションプログラムについては、1.8Mbpsのスループットq1で少なくとも40%(0.4)の場所率の通信品質を満たすよう要求されているとする。
また(2)のアプリケーションプログラムについては、0.5Mbpsのスループットq2で少なくとも90%(0.9)の場所率の通信品質を満たすよう要求されているとする。
また(3)のアプリケーションプログラムについては、0.3Mbpsのスループットq3で少なくとも98%(0.98)の場所率の通信品質を満たすよう要求されているとする。
(1)のアプリケーションプログラムについては、100msの遅延時間q4で少なくとも75%(0.75)の場所率の通信品質を満たすよう要求されているとする。
また(2)のアプリケーションプログラムについては、210msの遅延時間q5で少なくとも90%(0.9)の場所率の通信品質を満たすよう要求されているとする。
また(3)のアプリケーションプログラムについては、520msの遅延時間q6で少なくとも98%(0.98)の場所率の通信品質を満たすよう要求されているとする。
他方、図6(d)を用いて評価者は、通信品質が遅延時間の場合には、(3)のアプリケーションプログラムに要求される通信品質のみを、(i),(ii),(iii)で示すアンテナ位置毎の仮想通信品質は満足すると判定している。
ここで評価者は、いずれのアンテナ位置の場合の遅延時間についての通信品質を満足しないアプリケーションプログラム(1),(2)は導入不可と判定し、いずれのアンテナ位置の場合でも遅延時間についての通信品質を満足するアプリケーションプログラム(3)を導入可と判定する。
また、評価者は、シミュレーション装置1が算出した仮想通信品質に基づく場所率のグラフと、サービス用のアプリケーションプログラムに要求された通信品質とを比較するだけで、走行車両に設置される情報処理装置が外部の情報処理装置と通信する際の仮想通信品質を用いて、どのアプリケーションプログラムが満足に動作するのかの評価を簡易に行うことができる。
第1の実施形態においては、電車4に設置される情報処理装置が外部の情報処理装置と通信する際の仮想通信品質を用いて、どのアプリケーションプログラムが満足に動作するのかの評価を評価者が行う場合の例について説明した。しかしながら、この評価をアプリケーション導入可否判定システムが自動的に評価するようにしてもよい。
この図で示すように、アプリケーション導入可否判定システム10は、制御部100、通信良好位置推定部101、シミュレーション部102、場所率算出部103、誤差判定部104、条件特定部105、導入可否判定部106の各構成を備えている。これらの各構成部は、アプリケーション導入可否判定システムのコンピュータ装置が、記憶部107に記録されている導入可否判定プログラムを実行することによりアプリケーション導入可否判定システム10に構成される。なお、記憶部107は導入可否判定プログラムの他、当該導入可否判定プログラムの実行に基づいて行う処理に利用される各種情報を記憶している。
次に、アプリケーション導入可否判定システム10の処理の詳細について順を追って説明する。
ここで、アプリケーション導入可否判定システム10を用いて導入可否判定の処理を行わせる前提として、評価者は、パーソナルコンピュータ等の通信装置5を電車4に持ち込んで搭乗する。そして、第1の実施形態と同様に、評価者は通信装置5を操作して通信品質測定プログラムを実行する。
(1)VideoCD伝送サービスを行うアプリケーションプログラム
(2)ブロードバンド用配信動画の伝送サービスを行うアプリケーションプログラム
(3)ナローバンド用配信動画の伝送サービスを行うアプリケーションプログラム
の3つのアプリケーションプログラムそれぞれに要求される通信品質を、場所率算出部103が算出した、1つまたは複数の通信品質についてのアンテナ位置毎の仮想通信品質に基づく場所率(仮想通信品質の値毎の該仮想通信品質を満たす走行経路3上の経路割合)は満足するかについて判定する。
他方、導入可否判定部106は、通信品質が遅延時間の場合には、(3)のアプリケーションプログラムに要求される通信品質のみを、(i),(ii),(iii)で示すアンテナ位置毎の仮想通信品質は満足すると判定している。
したがって導入可否判定部106は、いずれのアンテナ位置の場合でも遅延時間についての通信品質を満足しないアプリケーションプログラム(1),(2)は導入不可と判定し、いずれのアンテナ位置の場合でも遅延時間についての通信品質を満足するアプリケーションプログラム(3)を導入可と判定する(ステップS216)。
また、上述の処理によれば、アプリケーション導入可否判定システムを用いて、どのアプリケーションプログラムが満足に動作するのかの評価を簡易に行うことができる。
2・・・基地局装置
3・・・走行経路
4・・・電車
5・・・通信装置
6・・・通信先装置
10・・・アプリケーション導入可否判定システム
100・・・制御部
101・・・通信良好位置推定部
102・・・シミュレーション部
103・・・場所率算出部
104・・・誤差判定部
105・・・条件特定部
106・・・導入可否判定部
107・・・記憶部
Claims (6)
- 地上に存在する無線基地局装置と走行車両内に存在する通信装置との無線通信の通信状況が良好と特定された前記走行車両の走行経路上の通信良好位置と、前記通信装置と前記無線基地局装置との間の無線通信環境条件と、前記無線基地局装置と前記通信装置が前記無線基地局装置を介して接続する通信先装置との間の有線通信環境条件とを、前記通信装置が前記無線基地局装置を介して前記通信先装置と通信した場合の仮想通信品質を前記走行経路上の地点ごとに算出するシミュレーション装置に入力し、
前記通信良好位置と、前記無線通信環境条件と、前記有線通信環境条件とを変更して、前記シミュレーション装置の算出結果に基づく前記仮想通信品質の値毎の該仮想通信品質を満たす前記走行経路上の経路割合と、実際に前記通信装置が前記無線基地局装置を介して前記通信先装置と通信した場合の実通信品質の値毎の該実通信品質を満たす前記走行経路上の経路割合と、が近くなる場合の前記通信良好位置と、前記無線通信環境条件と、前記有線通信環境条件とを特定し、
当該特定した通信良好位置と、無線通信環境条件と、有線通信環境条件とに加えて、前記走行車両に取り付けられるアンテナ位置を前記シミュレーション装置に入力して得た該シミュレーション装置の算出結果に基づく、前記仮想通信品質の値毎の該仮想通信品質を満たす前記走行経路上の経路割合と、前記走行車両内のコンピュータが処理する所望のアプリケーションプログラムに要求される仮想通信品質と該仮想通信品質が得られるべき前記走行経路上の経路割合と、に基づいて、前記アプリケーションプログラムの導入可否を判定する
ことを特徴とするアプリケーション導入可否判定方法。 - 特定した通信良好位置と、無線通信環境条件と、有線通信環境条件とに加えて、前記走行車両に取り付けられるアンテナ位置を前記シミュレーション装置に入力して得た該シミュレーション装置の算出結果に基づく、前記仮想通信品質の値毎の該仮想通信品質を満たす前記走行経路上の経路割合と、前記走行車両内のコンピュータが処理する所望のアプリケーションプログラムに要求される仮想通信品質が得られるべき前記走行経路上の経路割合と、に基づいて、前記アプリケーションプログラムに要求される仮想通信品質が得られるべき前記走行経路上の経路割合を満足するアプリケーションプログラムを導入可と判定する
ことを特徴とする請求項1に記載のアプリケーション導入可否判定方法。 - 前記仮想通信品質が複数の異なる各種別を示す通信品質であり、
前記実通信品質が前記複数の異なる種別それぞれと同一の各種別を示す通信品質であり、
前記通信良好位置と、前記無線通信環境条件と、前記有線通信環境条件とを変更して、前記シミュレーション装置の算出結果に基づく前記仮想通信品質の値毎の該仮想通信品質を満たす前記走行経路上の経路割合と、実際に前記通信装置が前記無線基地局装置を介して前記通信先装置と通信した場合の実通信品質の値毎の該実通信品質を満たす前記走行経路上の経路割合と、が近くなる場合の前記通信良好位置と、前記無線通信環境条件と、前記有線通信環境条件とを、前記各種別の通信品質それぞれについて特定し、
当該特定した通信良好位置と、無線通信環境条件と、有線通信環境条件とに加えて、前記走行車両に取り付けられるアンテナ位置を前記シミュレーション装置に入力して得た該シミュレーション装置の算出結果に基づく、前記仮想通信品質の値毎の該仮想通信品質を満たす前記走行経路上の経路割合と、前記走行車両内のコンピュータが処理する所望のアプリケーションプログラムに要求される仮想通信品質と該仮想通信品質が得られるべき前記走行経路上の経路割合と、に基づいて、前記各種別の通信品質の全てにおいて、前記アプリケーションプログラムに要求される仮想通信品質と該仮想通信品質が得られるべき前記走行経路上の経路割合とを満足するアプリケーションプログラムを導入可と判定する
ことを特徴とする請求項2に記載のアプリケーション導入可否判定方法。 - 前記異なる各種別の通信品質は、スループットまたは遅延時間またはパケット損失率の何れか1つまたは複数であることを特徴とする請求項3に記載のアプリケーション導入可否判定方法。
- 地上に存在する無線基地局装置と走行車両内に存在する通信装置との無線通信の通信状況が良好と特定された前記走行車両の走行経路上の通信良好位置と、前記通信装置と前記無線基地局装置との間の無線通信環境条件と、前記無線基地局装置と前記通信装置が前記無線基地局装置を介して接続する通信先装置との間の有線通信環境条件とを入力して、前記通信装置が前記無線基地局装置を介して前記通信先装置と通信した場合の仮想通信品質を前記走行経路上の地点ごとに算出するシミュレーション部と、
前記通信良好位置と、前記無線通信環境条件と、前記有線通信環境条件とを変更した場合の、前記シミュレーション部の算出結果に基づく前記仮想通信品質の値毎の該仮想通信品質を満たす前記走行経路上の経路割合と、実際に前記通信装置が前記無線基地局装置を介して前記通信先装置と通信した場合の実通信品質の値毎の該実通信品質を満たす前記走行経路上の経路割合と、が近くなる場合の前記通信良好位置と、前記無線通信環境条件と、前記有線通信環境条件とを特定する条件特定部と、
前記条件特定部の特定した通信良好位置と、無線通信環境条件と、有線通信環境条件とに加えて、前記走行車両に取り付けられるアンテナ位置を前記シミュレーション部に入力して得た該シミュレーション部の算出結果に基づく、前記仮想通信品質の値毎の該仮想通信品質を満たす前記走行経路上の経路割合と、前記走行車両内のコンピュータが処理する所望のアプリケーションプログラムに要求される仮想通信品質と該仮想通信品質が得られるべき前記走行経路上の経路割合と、に基づいて、前記アプリケーションプログラムの導入可否を判定する導入可否判定部と、
を備えることを特徴とするアプリケーション導入可否判定システム。 - アプリケーション導入可否判定システムのコンピュータを、
地上に存在する無線基地局装置と走行車両内に存在する通信装置との無線通信の通信状況が良好と特定された前記走行車両の走行経路上の通信良好位置と、前記通信装置と前記無線基地局装置との間の無線通信環境条件と、前記無線基地局装置と前記通信装置が前記無線基地局装置を介して接続する通信先装置との間の有線通信環境条件とを入力して、前記通信装置が前記無線基地局装置を介して前記通信先装置と通信した場合の仮想通信品質を前記走行経路上の地点ごとに算出するシミュレーション手段、
前記通信良好位置と、前記無線通信環境条件と、前記有線通信環境条件とを変更した場合の、前記シミュレーション手段の算出結果に基づく前記仮想通信品質の値毎の該仮想通信品質を満たす前記走行経路上の経路割合と、実際に前記通信装置が前記無線基地局装置を介して前記通信先装置と通信した場合の実通信品質の値毎の該実通信品質を満たす前記走行経路上の経路割合と、が近くなる場合の前記通信良好位置と、前記無線通信環境条件と、前記有線通信環境条件とを特定する条件特定手段、
前記条件特定手段の特定した通信良好位置と、無線通信環境条件と、有線通信環境条件とに加えて、前記走行車両に取り付けられるアンテナ位置を前記シミュレーション手段に入力して得た該シミュレーション手段の算出結果に基づく、前記仮想通信品質の値毎の該仮想通信品質を満たす前記走行経路上の経路割合と、前記走行車両内のコンピュータが処理する所望のアプリケーションプログラムに要求される仮想通信品質と該仮想通信品質が得られるべき前記走行経路上の経路割合と、に基づいて、前記アプリケーションプログラムの導入可否を判定する導入可否判定手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
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