以下に、本実施形態に係る遊技機の構成および動作について説明する。
[遊技機の概要]
本実施形態に係る遊技機は、大当りが決定した時の遊技状態(確変フラグおよび時短フラグの状態)に応じて、大当りの態様(内容)と、その後に実行される演出を変更するようになっている。
図1は、本実施形態の遊技機の概要を示すフローチャートである。この遊技機では、まず、所定の条件が成立することによって特別図柄が変動を開始すると(S101)、遊技盤に設けられた表示部(液晶表示装置1013)において、特別図柄の変動に応じて数字列からなる装飾図柄が変動表示される(S201)。
大当りの停止図柄態様で特別図柄停止すると(S102)、これに応じて、液晶表示装置1013の装飾図柄は、大当りの態様で停止表示される(S202)。本実施形態の場合、この大当り態様で装飾図柄が停止表示されても、大当り遊技状態として実行される可変入賞装置(大入賞口)の開放は未だ行われない。
遊技機では、複数の大当りの態様の中から1つの大当りの態様を確率的に選択可能な、複数の振り分けパターンを遊技者に提示する(S103)。この提示内容(振り分けパターン)は、液晶表示装置1013に表示される(S203)。本実施形態の場合、遊技盤に複数の特別領域(例えば球通過検出センサが設けられたゲート(第1および第2球通過ゲート1036A、1036B))が設けられており、特別図柄が大当り態様で停止した状態において、遊技球が通過するゲートに応じた大入賞口の開放パターンが決定される。
ステップS203において液晶表示装置1013に表示される提示例としては、右のゲート(第2球通過ゲート1036B)を遊技球が通過すれば、大入賞口が8R(ラウンド)または12R(ラウンド)の開放パターンで開放されることを示唆し、左のゲート(第2球通過ゲート1036A)を遊技球が通過すれば、大入賞口が10R(ラウンド)の開放パターンで開放されることを示唆している。
遊技者は、この提示された振り分けパターンに応じて、好ましいと思う振り分けを選択して、選択した振り分けの該当する球通過検出センサ(ゲート)に向かって遊技球を発射させる(S104)。
これにより遊技球が通過したゲートに応じて、すなわち遊技者によって選択された振り分けパターンに応じて確率的に大当りの態様が決定され、決定された大当りの態様に応じたアタッカ(大入賞口)の開閉が実行される(S105)。このとき、液晶表示装置1013には、遊技球が通過した球通過検出センサに応じて決定された大当り態様が表示される(S204またはS214)。
決定された態様の大当り遊技が終了すると、大当り図柄(図柄指定コマンド)に応じた遊技状態(確変フラグ、時短フラグ)が設定されるとともに、大当り終了後の遊技中に実行される演出は、遊技者が球検出センサに向けて遊技球を発射した結果選択された振り分けパターンに応じて実行される(S106)。この場合、液晶表示装置においては、大当り終了を示唆する表示が行われた後(S205またはS215)、実行される演出内容が提示される(S206またはS216)。具体的には、「演出モードがパラダイスモードに設定されました」という表示が行われるか(S206)、または「演出モードがバトルモードに設定されました」という表示が行われる(S216)。
大当り終了後の演出パターンの選択について説明する。図2は、ラウンド数振り分けテーブルを示す図である。このラウンド数振り分けテーブルでは、特別図柄ゲームにおいて大当り図柄が停止表示された後の振り分けとして、第1球通過検出センサまたは第2球通過検出センサを遊技球が通過した場合ごとに振り分けパターンを規定するものである。
図2(A)は、遊技球が第1球通過検出センサを通過した場合に振り分けられる振り分けパターンFP−A、FP−B、FP−CおよびFP−Dを規定する。また、図2(B)は、遊技球が第2球通過検出センサを通過した場合に振り分けられる振り分けパターンFP−E、FP−F、FP−GおよびFP−Hを規定する。
振り分けパターンは、大当り当選時の遊技状態に応じて決定されるものであり、例えば、大当り遊技状態として時短フラグが0、確変フラグが0であるとすると、第1球通過検出センサを遊技球が通過した際に選択される候補は、振り分けパターンFP−Aとなる。また、第2球通過検出センサを遊技球が通過した際に選択される候補は、振り分けパターンFP−Eとなる。
これにより、大当り当選時の遊技状態に応じて振り分けパターンの候補が決定され、振り分けパターンFP−Aにおいては、10R(ラウンド)の大当り態様(大入賞口の開放)を選択可能であり、振り分けパターンFP−Eにおいては、8R(ラウンド)または12R(ラウンド)の大当り態様(大入賞口の開放)を選択可能であり、液晶表示装置1013には、図3に示すように、第1球通過検出センサが設けられている盤面上の位置を示唆する左向きの矢印とラウンド数(10R)が表示されるとともに、第2球通過センサが設けられている盤面上の位置を示唆する右向きの矢印とラウンド数(8R or 12R)が表示される(図1のS203)。
なお、ラウンド数の表示(報知)は、図4に示す演出パターン決定テーブル(図4(C))を用いて決定される。
すなわち、図4に示すように、演出パターン決定テーブルにおいては、各振り分けパターンFP−A〜FP−Hに報知パターンAまたは報知パターンBを対応付けている。報知パターンAは、報知を行うこと(報知有り)または報知を行わないこと(報知無し)を所定の選択率で設定するものである(図4(A))。報知パターンBは、報知を行うこと(報知有り)または報知を行わないこと(報知無し)を所定の選択率で設定するものである(図4(B))。大当り当選時の遊技状態に応じて選択候補として挙げられた振り分けパターン(例えばFP−AおよびFP−E)について、演出パターン決定テーブルから報知パターンが選択され、選択された報知パターンについて設定されている選択率で報知を行うか否かが決定される。
また、演出パターン決定テーブルにおいては、大当り終了後の演出内容を決定する演出パターンが各振り分けパターンに対応付けられている。この演出パターンは、振り分けパターンの内容に関連するものとなっている。例えば、振り分けパターンFP−Aは、選択可能なラウンド数は10R(ラウンド)のみであるのに対して、振り分けパターンFP−Eは、選択可能なラウンド数が2種類(8R(ラウンド)および12R(ラウンド))あり、この2種類のラウンド数に差(12R−8R=4R)がある。すなわち、振り分けパターンFP−Aが選択されると、ラウンド数に差が無いため、大当り態様としては、内容に変化がない印象となる。これに対して、振り分けパターンFP−Eが選択されると、さらに8Rまたは12Rのいずれかが所定の選択率で抽選により選択されることにより、大当り態様としては、ラウンド数が抽選されるという対戦イメージとなる。これにより、振り分けパターンFP−Aによる大当り遊技が終了した後に行われる演出内容は、対戦イメージでない内容(演出パターンA)となり、振り分けパターンFP−Eによる大当り遊技が終了した後に行われる演出内容は、対戦(バトル)イメージの内容(演出パターンC)となる。
このように、振り分けパターンのイメージに応じた演出パターンが各振り分けパターンに対応付けられている。
[第1実施形態]
[遊技機の概観]
図6および図7に示すように、遊技機1001は、ガラスドア1010、皿ユニット1011、発射装置1012、液晶表示装置1013および遊技盤1014が、ベースドア1015に支持された構造を有している。ベースドア1015は、裏面側に排出ユニット1016および基板ユニット1017を支持しており、本体1018の開口1181に嵌め込まれている。
ガラスドア1010は、ベースドア1015に対して開閉自在に軸着されている。このガラスドア1010は、中央に形成された開口1101を有しており、その開口1101には透過性を有する保護ガラス1019が配設されている。この保護ガラス1019は、ガラスドア1010が閉鎖された状態で遊技盤1014の前面に対面するように配設されている。ガラスドア1010には、上部にスピーカ1021が配設され、左右にランプ1022が配置されている。スピーカ1021は、例えば音声での告知や演出、エラー報知を行うためのものである。ランプ1022は、演出や告知等各種の報知を行うものである。
皿ユニット1011は、遊技球を貯留するためのものであり、ガラスドア1010の下部においてベースドア1015に配設されている。この皿ユニット1011は、上皿1111の下方に下皿1112を一体化したユニットとして構成されている。
上皿1111は、後述する遊技領域1140に発射させる遊技球を貯留するためのものである。上皿1111には、払出口1113および操作ボタン1020が設けられている。この払出口1113は、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うためのものであり、所定の払出条件が成立した場合には、遊技球が排出される。操作ボタン1020は、所謂「CHANCEボタン」あるいは「プッシュボタン」等と呼ばれるものであり、例えば上述する液晶表示装置1013において表示されるCHANCE演出(いわゆるカットイン演出や可動体の可動の有無等)を行うか否かを選択するために、あるいは大当りの期待度を報知する演出(例えば会話演出の会話内容や文字色)において期待度を報知させるときに遊技者によって操作されるものである。
下皿1112には、払出口1114が設けられている。この払出口1114は、払出口1113と同様に、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行い、所定の払出条件が成立した場合に遊技球が排出するものである。
発射装置1012は、後述する遊技領域1140に、上皿1111に貯留された遊技球を発射するためのものである。この発射装置1012は、パネル体1121の表面側に発射ハンドル1122を設けたものであり、ベースドア1015の右下部に配設されている。
パネル体1121は、皿ユニット1011および発射装置1012をベースドア1015に配設するとき、皿ユニット1011の右下部と一体化されるものである。このパネル体1121の裏側には、遊技球を発射するための駆動装置(図示略)が設けられている。駆動装置としては、例えば発射ソレノイドが使用される。
液晶表示装置1013は、第1始動口1034および第2始動口1035への遊技球の入賞に基づく大当り抽選の結果の他、遊技に関する各種の画像、例えば演出用の識別図柄(装飾図柄)、通常状態での演出画像、大当り中の演出画像、デモ演出、および保留数を表示するものである。液晶表示装置1013は、遊技盤1014の略中央に配設されている。
なお、演出手段としては、液晶表示装置1013に代えて、または液晶表示装置1013に加えて、例えばプラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、CRTディスプレイ、ランプ、スピーカあるいは可動役物を単独または組み合わせて使用してもよい。
遊技盤1014は、保護ガラス1019の後方に位置するように、ベースドア1015の前方に配設されている。この遊技盤1014は、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域1140を有している。この遊技領域1140は、ガイドレール1031に囲まれ、複数の遊技釘が打ち込まれたものである。
特に図8に示すように、遊技盤1014には、ガイドレール1031、1032、ステージ1033、第1始動口1034、第2始動口1035、第1球通過ゲート1036A、第2球通過ゲート1036B、第1大入賞口1039A、第2大入賞口1039B、第1開閉扉1040A、第2開閉扉1040B、および一般入賞口1041、1042、1043、1044、および各種の役物が設けられている。
役物としては、特別図柄の可変表示を行う第1特別図柄表示装置1052、第2特別図柄表示装置1053、普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示装置1050、特別図柄ゲームにおける保留個数を表示する第1特別図柄保留表示装置1054、第2特別図柄保留表示装置1055、普通図柄ゲームにおける保留個数を表示する普通図柄保留表示装置1051、ラウンド数表示装置1056が設けられている。
ガイドレール(外レール)1031は、遊技領域1140を区画(画定)するために遊技領域1140を囲むように配置されている。ガイドレール(内レール)1032は、ガイドレール1031とともに遊技球を遊技盤1014の上部に案内するためのものであり、遊技盤1014の左側においてガイドレール1031の内側に配設されている。
ステージ1033は、遊技領域1140における遊技球の流下領域を振り分けるものであり、遊技盤1014の上部に設けられている。発射装置1012によって発射された遊技球は、ステージ1033や遊技盤1014に打ち込まれた遊技釘1030等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤1014を流下する。この過程において、第1始動口1034、第2始動口1035、第1球通過ゲート1036A、第2球通過ゲート1036B、第1大入賞口1039A、第2大入賞口1039B、あるいは一般入賞口1041〜1044に、遊技球が入賞し、入賞しなかった遊技球はアウト口1045から排出される。遊技球は、発射ハンドル1122の回動角度が小さい場合には遊技球に与えられる打ち出し力が小さいために主としてステージ1033の左側を流下する一方で、発射ハンドル1122の回転角度が大きい場合には遊技球に与えられる打ち出し力が大きいために主としてステージ1033の右側を流下する。一般に、ステージ1033の左側に遊技球を流下させる打ち方は左打ち、ステージ1033の右側に遊技球を流下させる打ち方は右打ちと呼ばれている。
第1始動口1034および第2始動口1035は、遊技球の入賞(通過)を条件に大当り抽選の契機を与えるとともに、大当り抽選の結果を第1および第2特別図柄表示装置1052、1053や液晶表示装置1013において表示させる契機を与えるものである。
第1始動口1034は、遊技盤1014の中央やや下方位置に設けられている。第1始動口1034の後方には、第1始動口入賞球センサ1340が配置されている。第1始動口入賞球センサ1340によって遊技球が検出された場合、遊技機の内部(図7の基板ユニット1017)において大当り抽選が行われるとともに、予め設定されている数の遊技球が払出口1113または払出口1114を介して上皿1111または下皿1112に払い出される。
第2始動口1035は、第1始動口1034の直下に設けられており、その後方に第2始動口入賞球センサ1350が配置されている。第2始動口入賞球センサ1350によって遊技球が検出された場合、遊技機1001の内部(図7の基板ユニット1017)において大当り抽選が行われるとともに、予め設定されている数の遊技球が払出口1113または払出口1114を介して上皿1111または下皿1112に払い出される。この第2始動口1035は、普通電動役物としての羽根部材1046によって入賞困難性が決定される。
羽根部材1046は、左右方向に回動するものであり、第2始動口1035への遊技球の入賞を可能とする開放状態と、第2始動口1035への遊技球の入賞を不可能または困難とする閉鎖状態と、を選択可能とするものである。羽根部材1046は、後述する普通図柄表示装置1050において所定の図柄で停止表示(点灯・消灯の組み合わせ)されたときに、所定の時間、所定の回数だけ開放状態となり、第2始動口1035に遊技球が入りやすくなる。
例えば、普通図柄ゲームにおいて、低確率状態(通常状態)における当り確率は、例えば1/256であり、これに当選した場合に、羽根部材1046が0.3秒間、1回開放する。高確率状態(時短状態)における当り確率は、例えば255/256であり、これに当選した場合に、羽根部材1046が1.3秒間、3回開放する。また、普通図柄ゲームの1回の当り遊技に対する第2始動口1035への最大入賞カウント数は8カウントである。
なお、普通電動役物は、羽根部材1046を左右に回動させるものに限らず、例えば、舌状部材が遊技盤1014の前後に移動するもの、あるいは遊技盤1014の前後に回動して第2始動口1035を開閉する開閉扉であってもよい。
第1および第2球通過ゲート1036A、1036Bは、第2始動口1035を開放するための普通図柄抽選を行う契機を与えるものであり、遊技盤1014の左側および右側の中央位置に設けられている。この普通図柄抽選の結果は、後述する普通図柄表示装置1050において表示される。後述の普通図柄表示装置1050において特定の図柄が停止表示された場合には、普通図柄抽選の結果が当選であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置1013の表示領域1131に表示されるようにしてもよい。また、第1および第2球通過ゲート1036A、1036Bは、上述した普通図柄抽選を行う契機を与えるものであることに加えて、大当り遊技状態となった場合に、第1大入賞口1039Aまたは第2大入賞口1039Bの開放に関する開放パターンを決定する契機を付与するものでもある(後述)。
遊技機1001では、大当り遊技終了後に、通常状態、あるいは大当り確率が通常状態よりも高くなる確率変動状態に移行する。確率変動状態では、普通図柄抽選の当選確率が高確率状態となるため、普通電動役物としての羽根部材1046のサポートによって第2始動口1035への入賞が容易となる。この状態は、「電サポ」と呼ばれる状態であり、特別図柄ゲームの保留球が貯まりやすくなるとともに、第2始動口1035への入賞により遊技球の目減りを抑制することができる。「電サポ」状態は、次に大当りに当選するまで継続するため、遊技者は短時間で、しかも遊技球の減少が抑制された状態で大当りに当選することが可能となる。
一方、大当り遊技終了後に大当り確率が通常状態とされる場合にも、「電サポ」状態に移行する。
第1および第2特別図柄保留表示装置1054、1055は、後述する第1または第2特別図柄表示装置1052、1053が変動表示しているときに、第1または第2始動口入賞球センサ1340、1350によって遊技球が検出された場合、第1または第2特別図柄表示装置1052、1053において変動表示中の第1または第2特別図柄が停止表示されるまで、第1または第2始動口1034、1035への遊技球の入球に基づく第1または第2特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。変動表示していた第1または第2特別図柄が停止表示された場合には、保留されていた第1または第2特別図柄の変動表示が開始される。
ここで、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されている。本実施形態においては、第1始動口1034および第2始動口1035への入球による第1および第2特別図柄の変動表示の保留数は、それぞれ最大で4個としている。したがって、第1および第2特別図柄の双方、すなわち第1始動口1034および第2始動口1035への入賞保留数は、合計で最大8個となる。第1特別図柄に対する第1特別図柄ゲームが4回分保留されている場合には、変動中の第1特別図柄に対応する特別図柄ゲームの情報が、メインRAM1062(図10参照)の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、保留されている4回分の特別図柄ゲームの情報は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。第2特別図柄ゲームについても同様に、4回分保留されている場合には、変動中の第2特別図柄に対応する第2特別図柄ゲームの情報が、メインRAM1062(図10参照)の第2特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、保留されている4回分の第2特別図柄ゲームの情報は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。
なお、第1および第2特別図柄保留表示装置1054、1055に代えて、あるいは第1および第2特別図柄保留表示装置1054、1055に加えて、液晶表示装置1013において、第1始動口1034への入賞の保留、および第2始動口1035への入賞の保留を表示するようにしてもよい。
第1および第2大入賞口1039A、1039Bは、遊技者に有利な遊技状態である特別遊技状態(大当り遊技状態)のときに開放される部分であり、第1始動口1034の右側に上下並べて設けられている。この第1および第2大入賞口1039A、1039Bには、カウントセンサ1390A、1390B(図10参照)が設けられている。このカウントセンサ1390A、1390Bは、第1および第2大入賞口1039A、1039Bへの遊技球の入賞数をカウントするためのものであり、遊技球の入賞が確認されると、予め設定されている数の遊技球が払出口1113または払出口1114を介して上皿1111または下皿1112に払い出される。
第1および第2開閉扉1040A、1040Bは、第1および第2大入賞口1039A、1039Bを開放状態あるいは閉鎖状態に制御するものであり、第1および第2大入賞口1039A、1039Bを覆うように配置されている。すなわち、第1および第2開閉扉1040A、1040Bは、第1および第2大入賞口1039A、1039Bに遊技球の入賞が可能な開放状態、および、遊技球の入賞が不可能または困難な閉鎖状態、に変化するように駆動される。第1および第2開閉扉1040A、1040Bによる第1および第2大入賞口1039A、1039Bの開閉駆動は、後述する第1特別図柄表示装置1052または第2特別図柄表示装置1053において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。
ここで、大当り遊技状態には、通常状態よりも遊技球を獲得できる状態(出玉あり大当り遊技状態)と、実質的に遊技球を獲得できない状態(出玉なし大当り遊技状態)とが含まれる。本実施形態では、出玉なし大当り遊技状態の終了後は、大当り当選確率が通常状態よりも高い確率変動状態に移行する。このような出玉なし大当り遊技状態の終了後に確率変動遊技状態に移行させる大当り遊技状態を、突然確率変動という。この突然確率変動は、「突然確変」あるいは「突確」とも呼ばれる。
なお、特別遊技状態には、大当り遊技状態の他に小当り遊技状態が含まれることとしてもよい。なお、「小当り」とは、小当り後に移行する小当り遊技状態の前後において、遊技状態の変化がない当りをいう。具体的には、通常遊技状態において小当りとなって小当り遊技状態を消化した場合、この小当り遊技状態後の遊技状態は小当り遊技状態前の通常遊技状態のままであり、確率変動遊技状態に移行することはない。同様に、確率変動遊技状態において小当りとなって小当り遊技状態を消化した場合、この小当り遊技状態後の遊技状態は小当り遊技状態前の確率変動遊技状態のままであり、通常遊技状態に移行することもない。
また、小当り遊技状態は、第1および第2開閉扉1040A、1040Bは開放するものの、第1および第2開閉扉1040A、104Bの開閉速度が速く、実質的に遊技球を獲得できない状態とすればよい。小当りにおける第1および第2開閉扉1040A、1040Bの開閉動作は、上述の出玉なし大当り遊技状態における第1および第2開閉扉1040A、1040Bの開閉動作と同一または類似することとしてもよい。これにより、遊技者は、第1および第2開閉扉1040A、1040Bの開閉動作を確認しただけでは、どちらの当りが成立したか区別することが困難である。
第1および第2開閉扉1040A、1040Bによる第1および第2大入賞口1039A、1039Bの開放状態は、カウントセンサ1390A、1390B(図10参照)によるカウント値(遊技球の通過数)が所定個数(例えば7個)となるか、あるいは開放時間が所定時間(例えば約25秒または0.1秒)を経過するまで維持される。一方、遊技球の通過数が所定数となった場合、または第1および第2開閉扉1040A、1040Bの開放時間が所定時間となった場合には、第1および第2開閉扉1040A、1040Bは第1および第2大入賞口1039A、1039Bを閉鎖するように駆動される。
大当り遊技状態では、第1および第2大入賞口1039A、1039Bの開放状態と閉鎖状態が交互に繰り返される。本実施形態での大当り遊技状態は、第1および第2大入賞口1039A、1039Bの開放状態が各々15回または4回に設定されている。大当り遊技状態において、第1および第2大入賞口1039A,1039Bが開放状態とされている遊技状態は「ラウンドゲーム」といい、第1および第2大入賞口1039A、1039Bが開放状態から閉鎖状態にされてから次に第1および第2大入賞口1039A、1039Bが開放状態とされるまでの第1および第2大入賞口1039A、1039Bの閉鎖状態を「ラウンド間ゲーム」あるいは「インターバル」という。
ラウンドゲームは、1ラウンド、2ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド(1R)、2回目を第2ラウンド(2R)と呼称する場合がある。本実施形態では、大当り遊技状態での第1および第2大入賞口1039A、1039Bの開放回数は各々15回、8回または4回であるが、開放回数が15回の大当りを「15R大当り」、開放回数が8回の大当りを「8R大当り」、開放回数が4回の大当りを「4R大当り」と呼ぶこともできる。
「15R大当り」は、各ラウンドにおける第1および第2大入賞口1039A、1039Bの最大開放時間が比較的長い時間、例えば約25秒に設定されている。そのため、「15R大当り」となった場合には、遊技者は多くの遊技球を獲得することができる。
また、「15R大当り」、「8R大当り」および「4R大当り」以外の大当りとして、「2R大当り」を設けてもよい。この場合は、例えば、各ラウンドにおける第1および第2大入賞口1039A、1039Bの開放時間を比較的短い時間、例えば0.1秒程度に設定し、実質的に遊技球の獲得が困難としてもよい。この場合、第1および第2シャッタ1040A、1040Bによる第1および第2大入賞口1039A、1039Bの開閉制御を小当り状態と同一又は類似とし、遊技者にこの「2R大当り」と「小当り」との区別が困難となるようにしてもよい。
また、「2R大当り」における各ラウンドの第1および第2大入賞口1039A、1039Bの開放時間を「15R大当り」と同程度の時間に設定し、第1および第2大入賞口1039A、1039Bの開放状態での遊技球の入賞を容易として一定数の遊技球を獲得可能なように構成してもよい。また、「2R大当り」として、一定数の遊技球が獲得できる「第1の2R大当り」と遊技球を実質的に獲得できない「第2の2R大当り」とを併用してもよい。
なお、第1および第2大入賞口1039A、1039Bの開放回数は15R大当り(第1の15R大当り)と同じであるが、第1および第2大入賞口1039A、1039Bの開放時間が短く実質的に遊技球を獲得できない15R大当り(第2の15R大当り)を設け、第2の15R大当りにおける第1および第2大入賞口1039A、1039Bの開放制御と同一または類似する小当りを設けて、第2の15R大当りおよび小当りのいずれかが成立したかが第1および第2大入賞口1039A、1039Bの開放態様からでは、判別困難または判別不可能としてもよい。また、第2の15R大当り後は、第2の15R大当り前の遊技状態に関わらず、確変状態に移行してもよいし、通常状態に移行してもよい。
一般入賞口1041〜1044は、遊技球の入賞を条件に規定個数の遊技球を払い出させる役物である。これらの一般入賞口1041〜1044は、装飾部材を配置することにより遊技盤1014の左下部および右下部にそれぞれ2個ずつ形成されている。一般入賞口1041〜1044に遊技球が入賞したときには、予め設定されている数の遊技球が払出口1113または払出口1114を介して上皿1111または下皿1112に払い出される。
また、上述した第1始動口1034、第2始動口1035、第1および第2大入賞口1039A、1039B、一般入賞口1041〜1044の後方には、それぞれ、第1始動口入賞球センサ1340、第2始動口入賞球センサ1350、一般入賞球センサ1410、1420、1430、1440が配設され、第1および第2球通過ゲート1036A、1036Bの内部には第1および第2球通過検出センサ1360A、1360Bが配設され、それぞれの入球または通過が検知される。また、第1および第2開閉扉1040A、1040Bおよび羽根部材1046の後方には、それぞれ、第1および第2大入賞口ソレノイド1400A、1400Bおよび普通電動役物ソレノイド1460が配設され、それぞれの可動部材の駆動が行われる。
遊技盤1014の上部には、普通図柄表示装置1050、普通図柄保留表示装置1051、第1特別図柄表示装置1052、第2特別図柄表示装置1053、第1特別図柄用保留表示装置1054、および第2特別図柄用保留表示装置1055が設けられている。
普通図柄表示装置1050は、普通電動役物(羽根部材1046(図8および図9参照))を駆動して第2始動口1035を開放するか否かを決定する「普通図柄ゲーム」に対する抽選結果を表示するものであり、2つのLEDランプを含んでいる。LEDランプは、交互に点灯・消灯を繰り返すことによって普通図柄として変動表示された後、停止表示される。羽根部材1046(図8および図9参照)は、普通図柄表示装置1050におけるLEDランプの点灯・消灯の組み合わせが所定の態様となったときに、羽根部材1046(図8および図9参照)を所定のパターンで開閉駆動して、第2始動口1035の入球困難性の選択を行う。
普通図柄保留表示装置1051は、4つのLEDランプの点灯、消灯または点滅によって保留されている普通図柄の変動表示の実行可能回数を表示するものである。LEDランプによる保留表示は、例えば保留数が「1」の場合には1つのLEDランプが点灯し、保留数が「2」の場合には2つのLEDランプが点灯し、保留数が「3」の場合には3つのLEDランプが点灯し、保留数が「4」の場合には4つのLEDランプが点灯する。
第1および第2特別図柄表示装置1052、1053は、「特別図柄ゲーム」に対する大当り抽選の結果を示すものであり、それぞれ7セグ表示器を含んでいる。第1特別図柄表示装置1052は、第1始動口1034への始動入賞を契機として変動表示を行うとともに、第1始動口1034への入賞に基づく大当り抽選結果を表示するものである。第2特別図柄表示装置1053は、第2始動口1035への始動入賞を契機として変動表示を行うとともに、第2始動口1035への入賞に基づく大当り抽選結果を表示するものである。第1および第2特別図柄表示装置1052、1053の変動表示は、各々の7セグ表示器が個別に変動表示を行うことにより行われる。大当り抽選の結果は、第1および第2特別図柄表示装置1052、1053の表示パターン(特別図柄)によって表示される。
また、7セグ表示器からなるラウンド数表示装置1056を設け、発生したラウンド数を表示するようにしてもよい。
大当り抽選に当選した場合には、特別図柄が特定の停止表示態様に停止表示された後、通常遊技状態から遊技者に有利な状態である当り遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行させられる。この当り遊技状態となった場合には、第1または第2球通過ゲート1036A、1036Bを遊技球が通過することを条件に第1または第2大入賞口1039A、1039Bの開放パターンが決定され、決定された開放パターンに応じて、上述のように第1およびまたは第2開閉扉1040A、1040B(図8および図9参照)が駆動制御され、第1およびまたは第2大入賞口1039A、1039B(図8および図9参照)が開放状態とされて遊技球が受け入れ可能な状態となる。一方、大当り当選しなかった場合には、特別図柄として、ハズレ図柄が停止表示されて遊技状態が維持される。また、小当り遊技状態を有する場合には、小当りに当選した場合には、小当りに対応する特別図柄が停止表示され、所定のパターンで第1および第2開閉扉1040A、1040Bが駆動される。
液晶表示装置1013の表示領域1131では、第1特別図柄表示装置1052および第2特別図柄表示装置1053において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。例えば、第1特別図柄表示装置1052および第2特別図柄表示装置1053で表示される特別図柄の変動表示中においては、特定の場合を除いて、液晶表示装置1013の表示領域1131において、数字からなる識別図柄(装飾図柄)、例えば、「0」、「1」、「2」・・・「9」のような数字が3列変動表示される。一方、第1特別図柄表示装置1052(図8参照)および第2特別図柄表示装置1053(図8参照)において変動表示されていた特別図柄が停止表示されるとともに、液晶表示装置1013の表示領域1131でも装飾図柄が停止表示される。
また、第1特別図柄表示装置1052および第2特別図柄表示装置1053において、変動、停止された特別図柄が特定の停止表示態様の場合には、当りであることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置1013の表示領域1131において表示される。具体的には、第1特別図柄表示装置1052および第2特別図柄表示装置1053のいずれか一方において特別図柄が、例えば、多くの出球が獲得可能な大当りに対応する特定の表示態様で停止表示された場合には、液晶表示装置1013の表示領域1131において表示される装飾図柄の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに同一の図柄がすべて揃った状態で停止表示される態様)となり、さらに、大当り用の演出画像が液晶表示装置1013の表示領域1131において表示される。
なお、出球を得ることが困難な小当り遊技状態を有する場合には、小当りであることを遊技者に把握させる演出画像を、液晶表示装置1013の表示領域1131において表示しなくてもよい。
第1特別図柄用保留表示装置1054のLEDランプおよび第2特別図柄用保留表示装置1055のLEDランプは、点灯、消灯または点滅によって保留されている特別図柄の変動表示の実行可能回数(保留個数)を表示するものである。
[遊技機の電気的構成]
遊技機の電気的構成について図を用いて説明する。
図10に示すように、パチンコ遊技機100は、主に、遊技の制御を行う主制御回路1006と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御回路1007から構成される。
主制御回路1006は、メインCPU1060、メインROM(読み出し専用メモリ)1061、メインRAM(読み書き可能メモリ)1062を備えている。
メインCPU1060には、メインROM1061、メインRAM1062等が接続されており、このメインROM1061に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインROM1061には、メインCPU1060によりパチンコ遊技機100の動作を制御するためのプログラムや、各種のテーブルなどが記憶されている。
メインRAM1062は、メインCPU1060の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。尚、本実施形態においては、メインCPU1060の一時記憶領域としてメインRAM1062を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路1006は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路1069、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路1063、後述する副制御回路1007に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC1065を備えている。
また、主制御回路1006には、各種の装置が接続されている。
例えば、主制御回路1006からの信号に応じる各種の装置としては、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示を行う第1および第2特別図柄表示装置1052、1053、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示の保留個数を表示する第1および第2特別図柄保留表示装置1054、1055、普通図柄ゲームにおける識別情報としての普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示装置1050、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示の保留個数を表示する普通図柄保留表示装置1051、羽根部材1046を開放状態又は閉鎖状態とする普通電動役物ソレノイド1460、第1および第2大入賞口1039A、1039Bの開閉扉1040A、1040Bを駆動させ、第1および第2大入賞口1039A、1039Bをそれぞれ個別に開放状態又は閉鎖状態とする第1および第2大入賞口ソレノイド1400A、1400Bなどが接続されている。
また、例えば、第1および第2大入賞口1039A、1039Bにおける領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路1006に供給するカウントセンサ1390A、1390B、各一般入賞口1041〜1044を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路1006に供給する一般入賞球センサ1410〜1440、第1および第2球通過ゲート1036A、1036Bを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路1006に供給する第1および第2球通過検出センサ1360A、1360B、第1および第2始動口1034、1035を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路1006に供給する第1および第2始動口入賞球センサ1340、1350、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするバックアップクリアスイッチ1067などが接続されている。
また、主制御回路1006には、払出・発射制御回路1082が接続されている。この払出・発射制御回路1082には、遊技球の払出を行う払出装置1083、遊技球の発射を行う発射装置1012、カードユニット1084が接続されている。また、カードユニット1084には、貸し出し用操作部1085が接続されており、その操作に応じて、カードユニット1084に操作信号が供給される。
この払出・発射制御回路1082は、主制御回路1006から供給される賞球制御コマンド、カードユニット1084から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置1083に対して所定の信号を送信することにより、払出装置1083に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路1082は、発射ハンドル1122が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
更には、シリアル通信用IC1065には、副制御回路1007が接続されている。この副制御回路1007は、主制御回路1006から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置1013における表示制御、スピーカ1021から発生させる音声に関する制御、装飾ランプ1022などを含むランプの制御等を行う。
なお、本実施形態においては、主制御回路1006から副制御回路1007に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路1007から主制御回路1006に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路1007から主制御回路1006に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
副制御回路1007は、サブCPU1071、プログラムROM1072、ワークRAM1073、液晶表示装置1013における表示制御を行うための表示制御回路1074、スピーカから発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路1075、装飾ランプなどを含むランプの制御を行うランプ制御回路1076から構成されている。副制御回路1007は、主制御回路1006からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU1071は、このプログラムROM1072に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU1071は、主制御回路1006から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路1007の制御を行う。
プログラムROM1072には、サブCPU1071により遊技機1001の遊技演出を制御するためのプログラムや各種のテーブルが記憶されている。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段として、メインROM1061、プログラムROM1072を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
ワークRAM1073は、サブCPU1071の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する。なお、本実施形態においては、サブCPU1071の一時記憶領域としてワークRAM1073を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路1074は、液晶表示装置1013の表示制御を行う回路であり、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータなどから構成されている。
表示制御回路1074は、サブCPU1071から供給されるデータに応じて、液晶表示装置1013に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。表示制御回路1074は、サブCPU1071から供給される画像表示命令に応じて、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等、各種の画像データなど、液晶表示装置1013に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。
そして、表示制御回路1074は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。このD/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置1013に供給することにより、液晶表示装置1013に画像が表示される。つまり、表示制御回路1074は、液晶表示装置1013に遊技に関する画像を表示させる制御を行うこととなる。
また、音声制御回路1075は、音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する。)などから構成されている。
この音源ICは、スピーカ1021から発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU1071から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給する。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカから音声を発生させる。
ランプ制御回路1076は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROMなどから構成されている。
[大当り乱数判定テーブル]
図11は、本実施形態に係る遊技機の大当り乱数判定テーブルを示す図であって、図11(A)は、第1始動口用の大当り乱数判定テーブルであり、図11(B)は、第2始動口用の大当り乱数判定テーブルである。これらの大当り乱数判定テーブルに関するデータは、メインROM1061に記憶されている。
これらの大当り乱数判定テーブルは、確変であるか否かを表す確変フラグ(0(オフ)又は1(オン))ごとに大当り判定用乱数値および判定値データを規定している。すなわち、本実施形態では、主制御回路によって確変状態であるか否かがフラグ管理されており、確変状態であるか否かによって、大当り確率が変動するようになっている。
大当り判定乱数値とは、始動口入賞を契機とした抽選の結果である大当りであるか否かを判定するための乱数値であり、具体的には、特別図柄の抽選結果を表す乱数値である。本実施形態の場合、65536個の乱数値(0〜65535)が用いられる。
第1始動口1034の始動入賞の場合、第1特別図柄ゲームが行われる。この第1特別図柄ゲームにおいては、図11(A)に示す大当り乱数判定テーブルが用いられる。この大当り乱数判定テーブルにおいて、低確率状態(通常状態)における大当り確率は、1/392、高確率状態(確変状態)における大当り確率は、1/131である。すなわち、0〜65535の65536個の乱数値のうち、低確率状態(通常状態)では167個(乱数値777〜943)が大当りとされ、高確率状態(確変状態)では500個(乱数値777〜1277)が大当りとされる。第1特別図柄ゲームにおいて大当りに当選した場合、主制御回路1006において大当り図柄決定用乱数値の抽選が0〜99の数値範囲で行われる(図12について後述)。
また、第1特別図柄ゲームにおいて用いられる大当り乱数判定テーブル(図11(A))において、低確率状態(通常状態)および高確率状態(確変状態)における小当り確率は、いずれも1/218である。すなわち、0〜65535の65536個の乱数値のうち、300個(乱数値1〜300)が小当りとされる。
また、低確率状態(通常状態)および高確率状態(確変状態)において、上記大当りおよび小当たり以外の乱数値はハズレとされる。
大当り乱数判定テーブルでは、大当りに対応して大当り判定値データが規定され、小当たりに対応して小当たり判定値データが規定され、ハズレに対応してハズレ判定値データが規定されている。
一方、第2始動口1035の始動入賞の場合、第2特別図柄ゲームが行われる。この第2特別図柄ゲームにおいては、図11(B)に示す大当り乱数判定テーブルが用いられる。この大当り乱数判定テーブルにおいて、低確率状態(通常状態)における大当り確率は、1/392、高確率状態(確変状態)における大当り確率は、1/131である。すなわち、0〜65535の65536個の乱数値のうち、低確率状態(通常状態)では167個(乱数値777〜943)が大当りとされ、高確率状態(確変状態)では500個(乱数値777〜1277)が大当りとされる。第2特別図柄ゲームにおいて大当りに当選した場合、主制御回路1006において大当り図柄乱数値の抽選が0〜99の数値範囲で行われる(図12について後述)。
また、第2特別図柄ゲームにおいて用いられる大当り乱数判定テーブル(図11(A))においては、低確率状態(通常状態)および高確率状態(確変状態)のいずれにおいても、小当たりが規定されていない。
また、低確率状態(通常状態)および高確率状態(確変状態)において、上記大当り以外の乱数値はハズレとされる。
大当り乱数判定テーブルでは、大当りに対応して大当り判定値データが規定され、ハズレに対応してハズレ判定値データが規定されている。
[大当り図柄乱数判定テーブル]
図12は、図11について上述した大当り乱数判定テーブルによる大当り判定の結果に基づいて、大当り図柄の乱数値を判定し、大当り図柄を決定するための大当り図柄乱数判定テーブルを示す。
この大当り乱数判定テーブルにおいて、大当り図柄乱数値は、図11について上述した大当り乱数判定テーブルによる大当り判定の結果に基づいて大当りに当選した場合に行われる抽選に用いられる乱数値を表す。本実施形態の場合、いずれも抽選確率が20/100である5つのグループの大当り図柄乱数値(0〜19、20〜39、40〜59、60〜79、80〜99)に対応した図柄指定コマンドz0〜z4が規定されている。
これにより、図11について上述した第1特別図柄ゲームまたは第2特別図柄ゲームにおいて大当りに当選した場合、大当り図柄乱数判定テーブルによってz0〜z4のうちのいずれかの図柄指定コマンド(すなわち大当り図柄)が抽選により決定される。
[大当り種類決定テーブル]
図13および図14は、図12について上述した大当り図柄乱数判定テーブルを用いて決定された図柄指定コマンドに応じて、大当りの種類を決定するための大当り種類決定テーブルを示す。
この大当り種類決定テーブルにおいて、図柄指定コマンドは、図12において上述した大当り図柄乱数判定テーブルを用いて決定された図柄指定コマンドに対応する。時短フラグは、大当り終了後の遊技状態として、時短状態が選択されるか否かを表すフラグであり、時短フラグ「0」は時短状態が選択されないことを表し、時短フラグ「1」は、時短状態が選択されることを表す。時短回数は、上記時短状態が選択される場合(時短フラグ「1」)における時短回数を表す。時短状態中に大当りまたは時短回数分の特別図柄の変動があった場合に時短状態が終了する。確変フラグは、大当り終了後の遊技状態として、確変状態が選択されるか否かを表すフラグであり、確変フラグ「0」は確変状態が選択されないことを表し、確変フラグ「1」は、確変状態が選択されることを表す。確変回数は、上記確変状態が選択される場合(確変フラグ「1」)における確変回数を表す。確変状態中に大当りまたは確変回数分の特別図柄の変動があった場合に確変状態が終了する。ラウンド数振り分けフラグは、ラウンド数の振り分けを行うか否かを表すフラグであり、ラウンド数振り分けフラグ「1」は、ラウンド数の振り分けを選択することを表し、ラウンド数振り分けフラグ「0」は、ラウンド数の振り分けを選択しないことを表す。
図13(A)は、低確時短なし(確変フラグが「0」、時短フラグが「0」の状態)の時に大当りとなった場合に用いられる大当り種類決定テーブルを示し、図13(B)は、低確時短あり(確変フラグが「0」、時短フラグが「1」の状態)の時に大当りとなった場合に用いられる大当り種類決定テーブルを示し、図14(A)は、高確時短なし(確変フラグが「1」、時短フラグが「0」の状態)の時に大当りとなった場合に用いられる大当り種類決定テーブルを示し、図14(B)は、高確時短あり(確変フラグが「1」、時短フラグが「1」の状態)の時に大当りとなった場合に用いられる大当り種類決定テーブルを示す。
図13および図14に示すように、大当り種類決定テーブルにおいては、図柄指定コマンドに対応するようにラウンド数振り分けフラグが設定されており、図柄指定コマンドに基づいて、ラウンド数を振り分けるか否かが決定される。
このように、本実施形態では、大当りとなっただけでは、必ずしもラウンド数の振り分けを行うとは限らないため、ラウンド数の振り分けを行いたい遊技者にあっては、ラウンド数の振り分けを行うことができる大当りを当てたいという、遊技を行う上での動機づけが可能となる。
例えば、ラウンド数の振り分けを行わない場合に選択されるラウンド数が、ラウンド数の振り分けを行う場合に選択されるラウンド数よりも比較的大きいラウンド数である、というメリットを設けた場合には、遊技者に対して、ラウンド振り分けを行わないことから大当り中のラウンド数が比較的大きいものと分かる安心感を与えることができる。また、ラウンド数の振り分けを行わない場合にだけ行われる特別な演出を設けるようにしてもよく、これにより、遊技性の向上を図ることができる。
このように、本実施形態では、大当り種類決定テーブルを複数設けて、大当りとなったときの状態(確変の有無、時短の有無)に応じたラウンド数の振り分けが行われることにより、大当りの内容を多様化することができ、その分、遊技の興趣性を向上させることができる。
なお、図13および図14において、ラウンド数の振り分けが選択される場合(ラウンド数振り分けフラグ「1」の場合)は、後述するように期待値が10R(ラウンド)となっている。また、低確時短なしの場合、低確時短ありの場合、高確時短なしの場合および高確時短ありの場合のいずれにおいても、ラウンド数の振り分けが選択されない場合(ラウンド数振り分けフラグ「0」)は、特定の図柄指定コマンドz4が決定された場合を除いて、ラウンド数が10ラウンドとなっており、ラウンド数の振り分けが選択される場合の期待値としてのラウンド数と同じラウンド数となっている。
[ラウンド数振り分けテーブル(第1実施形態)]
図15は、第1実施形態において、大当り態様決定処理(後述)で大当りラウンドを決定する際に使用されるラウンド数振り分けテーブルを示す。すなわち、第1始動口1034または第2始動口1035を遊技球が通過することによって開始された第1特別図柄ゲームまたは第2特別図柄ゲームにおいて、大当りに当選した結果としてラウンド数の振り分けが行われることが選択されると、その後、第1球通過ゲート1036Aまたは第2球通過ゲート1036Bのいずれを遊技球が通過するかに応じて、ラウンド数が決定される。このラウンド数を決定する際に当該ラウンド数振り分けテーブルが用いられる。
本実施形態におけるラウンド数の振り分けとは、期待値として一定の出球を獲得可能な大当りとなるように、大当りの出球にかかる構成要素を振り分けることを特徴としている。
図15(A)は、第1球通過ゲート1036Aを遊技球が通過した場合に用いられるラウンド数振り分けテーブルを示し、図15(B)は、第2球通過ゲート1036Bを遊技球が通過した場合に用いられるラウンド数振り分けテーブルを示す。
これらのラウンド数振り分けテーブルにおいて、大当り当選時の遊技状態とは、大当りが当選した時の遊技状態としてメインRAM1062にセットされている、時短フラグ、確変フラグに相当するものである。
第1球通検出センサは、第1球通過ゲート1036Aに設けられたセンサ(第1球通検出センサ1360A)であり、第1球通過ゲート1036Aを遊技球が通過したことを検出するものである。第2球通検出センサは、第2球通過ゲート1036Bに設けられたセンサ(第2球通検出センサ1360B)であり、第2球通過ゲート1036Bを遊技球が通過したことを検出するものである。
振り分けパターンは、大当り当選時の遊技状態に応じて決定される、大当り態様のパターンを示すものである。副制御回路に当該振り分けパターンを送信することによって、該当する演出を実行することが可能となる。
本実施形態の場合、第1第入賞口の賞球数と第2第入賞口の賞球数とが同じ場合であって、大当り当選時の遊技状態に応じてラウンド数の振り分けが異なるようになっている。
図15(A)に示すように、第1球通過検出センサ1360Aによって遊技球が検出された場合、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「0」、確変フラグ「0」であると、ラウンド数が10ラウンドである振り分けパターンFP−Aが選択される。この振り分けパターンFP−Aの選択率は、1000/1000である。すなわち、0〜999の1000個の乱数値のうち、1000個(乱数値0〜999)が振り分けパターンFP−Aとされる。また、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「0」、確変フラグ「1」であると、ラウンド数が10ラウンドである振り分けパターンFP−Bが選択される。この振り分けパターンFP−Bの選択率は、1000/1000である。すなわち、0〜999の1000個の乱数値のうち、1000個(乱数値0〜999)が振り分けパターンFP−Bとされる。また、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「1」、確変フラグ「0」であると、ラウンド数が10ラウンドである振り分けパターンFP−Cが選択される。この振り分けパターンFP−Cの選択率は、1000/1000である。すなわち、0〜999の1000個の乱数値のうち、1000個(乱数値0〜999)が振り分けパターンFP−Cとされる。また、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「1」、確変フラグ「1」であると、ラウンド数が5ラウンドまたは13ラウンドのいずれかが選択される振り分けパターンFP−Dが選択される。この振り分けパターンFP−Dの5ラウンドが選択される選択率は、375/1000であり、13ラウンドが選択され選択率は625/1000である。すなわち、0〜999の1000個の乱数値のうち、375個(乱数値0〜374)が振り分けパターンFP−Dの5ラウンドとされ、625個(乱数値375〜999)が振り分けパターンFP−Dの13ラウンドとされる。
図15(B)に示すように、第2球通過検出センサ1360Bによって遊技球が検出された場合、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「0」、確変フラグ「0」であると、ラウンド数が8ラウンドまたは12ラウンドのいずれかが選択される振り分けパターンFP−Eが選択される。この振り分けパターンFP−Eの8ラウンドが選択される選択率は、500/1000であり、12ラウンドが選択され選択率は500/1000である。すなわち、0〜999の1000個の乱数値のうち、500個(乱数値0〜499)が振り分けパターンFP−Eの5ラウンドとされ、500個(乱数値500〜999)が振り分けパターンFP−Eの12ラウンドとされる。また、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「0」、確変フラグ「1」であると、ラウンド数が4ラウンドまたは12ラウンドのいずれかが選択される振り分けパターンFP−Fが選択される。この振り分けパターンFP−Fの4ラウンドが選択される選択率は、250/1000であり、12ラウンドが選択され選択率は750/1000である。すなわち、0〜999の1000個の乱数値のうち、250個(乱数値0〜249)が振り分けパターンFP−Fの4ラウンドとされ、750個(乱数値250〜999)が振り分けパターンFP−Fの12ラウンドとされる。また、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「1」、確変フラグ「0」であると、ラウンド数が6ラウンドまたは14ラウンドのいずれかが選択される振り分けパターンFP−Gが選択される。この振り分けパターンFP−Gの6ラウンドが選択される選択率は、500/1000であり、14ラウンドが選択され選択率は500/1000である。すなわち、0〜999の1000個の乱数値のうち、500個(乱数値0〜499)が振り分けパターンFP−Gの6ラウンドとされ、500個(乱数値500〜999)が振り分けパターンFP−Gの14ラウンドとされる。また、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「1」、確変フラグ「1」であると、ラウンド数が4ラウンドまたは16ラウンドのいずれかが選択される振り分けパターンFP−Hが選択される。この振り分けパターンFP−Hの4ラウンドが選択される選択率は、500/1000であり、16ラウンドが選択され選択率は500/1000である。すなわち、0〜999の1000個の乱数値のうち、500個(乱数値0〜499)が振り分けパターンFP−Hの4ラウンドとされ、500個(乱数値500〜999)が振り分けパターンFP−Gの16ラウンドとされる。
なお、図15(A)および(B)に示すラウンド数振り分けテーブルにおける振り分けパターンFP−A〜FP−Hにおいては、いずれもラウンド数が平均10ラウンドの大当りとなる。具体的には、例えば振り分けパターンFP−Fでは、4ラウンド(R)の選択率が0.25であり、12ラウンド(R)の選択率が0.75であることから、4R×0.25+12R×0.75=10Rとなり、平均10ラウンドの大当りとなる。また、他の振り分けパターンにおいても同様にして、平均10ラウンドの大当りとなる。
このように、本実施形態では、いずれの振り分けパターンが選択されても、平均10ラウンドの大当り(期待値が10ラウンド)としつつ、選択可能なラウンド数が大当り当選時の遊技状態(時短フラグ、確変フラグ)に応じて異なることとなる。これにより、期待値を同じとしながらも、選択されるラウンド数が異なるという遊技性により、遊技の興趣性を高めることが可能となる。
なお、本実施形態においては、第1大入賞口1039Aの賞球数と、第2大入賞口1039Bの賞球数とが同じであるため、大当りの出球は、ラウンド数の大小によって差が生じることとなる。すなわち、選択されたラウンド数に応じて賞球数が異なる結果となることにより、ラウンド数の振り分けに対する遊技者の関心を一段と高めて遊技の興趣性を向上させることができる。
[演出パターン決定テーブル(第1実施形態)]
副制御回路は、主制御回路で決定された振り分けパターン(FP−A〜FP−H)に応じて、大当り終了後の演出パターンをセットする。この演出パターンは、ラウンド数振り分けテーブル(図15)に登録された、振り分けパターン(FP−A〜FP−H)ごとに設定された演出パターンであって、大当り終了後に実行される演出のパターンを制御するものである。この演出パターン決定テーブルは、副制御回路のワークRAMに記憶される。
図16に示すように、演出パターン決定テーブル(図16(C))には、図15について上述したラウンド数振り分けテーブルに規定されている振り分けパターンについて、各々のラウンド数および選択率とともに、報知パターンと大当り終了後の演出パターンとが規定されている。
本実施形態では、第1始動口1034または第2始動口1035を遊技球が通過することによって開始された第1特別図柄ゲームまたは第2特別図柄ゲームにおいて、大当りに当選した結果としてラウンド数の振り分けが行われることが選択されると、液晶表示装置1013において、その後、第1球通過ゲート1036Aまたは第2球通過ゲート1036Bを遊技球が通過した場合に得られる大入賞口の開放にかかるラウンド数を報知する場合があり、この報知の有無が報知パターンによって規定されている。
図16(A)に示すように、報知パターンAは、ラウンド数の報知を「有り」とする選択率と「無し」とする選択率がいずれも500/1000となっている。
また図16(B)に示すように、報知パターンBでは、ラウンド数の報知を「有り」とする選択率が800/1000であり、「無し」とする選択率が200/1000となっている。
図16(C)に示すように、演出パターン決定テーブルにおいて、振り分けパターンFP−Aに対して報知パターンAおよび演出パターンAが割り当てられ、振り分けパターンFP−Bに対して報知パターンBおよび演出パターンAが割り当てられ、振り分けパターンFP−Cに対して報知パターンAおよび演出パターンAが割り当てられ、振り分けパターンFP−Dに対して報知パターンBおよび演出パターンBが割り当てられ、振り分けパターンFP−Eに対して報知パターンAおよび演出パターンCが割り当てられ、振り分けパターンFP−Fに対して報知パターンBおよび演出パターンDが割り当てられ、振り分けパターンFP−Gに対して報知パターンAおよび演出パターンEが割り当てられ、振り分けパターンFP−Hに対して報知パターンBおよび演出パターンFが割り当てられている。
このように、本実施形態においては、演出パターン決定テーブルによって、大当り終了後の演出パターンが規定され、また、ラウンド数の報知の有無が報知パターンによって規定されている。これにより、遊技者が振り分けパターンを選択可能な場合であって、振り分けパターンに応じて大当り終了後の演出の種類を変える事が可能な場合には、遊技者はラウンド数の選択を行うと同時に、大当り終了後に実行される演出を選択することができるため、遊技者のラウンド数の選択に関する興趣と、大当り終了後の演出の種類に関する興趣を向上させることができる。
なお、上述の実施形態では、報知パターンA、Bの違いとして、報知する場合としない場合との選択率を変えた場合について説明したが、これに限られるものではなく、例えば、報知パターンAの場合は報知する、報知パターンBの場合は報知しないといったように、報知パターンによって確実に報知するかまたは報知しないかを規定するようにしてもよい。
なお、上述の実施形態においては、図16に示したように、振り分けバターン(FP−A〜FP−H)ごとに報知パターンおよび演出パターンを設定した場合について述べたが、これに限られるものではなく、例えば、図17に示すように、振り分けバターン(FP−A〜FP−H)ごとに設定されたラウンド数に応じて報知パターンおよび演出パターンを設定してもよい。
具体的には、振り分けパターンFP−Dにおいて5ラウンドの場合と13ラウンドの場合とで異なる報知パターン(報知パターンB、報知パターンA)および異なる演出パターン(演出パターンB、演出パターンC)を設定し、振り分けパターンFP−Eにおいて8ラウンドの場合と12ラウンドの場合とで異なる演出パターン(演出パターンD、演出パターンE)を設定し(報知パターンは同じ)、振り分けパターンFP−Fにおいて4ラウンドの場合と12ラウンドの場合とで異なる報知パターン(報知パターンA、報知パターンB)および異なる演出パターン(演出パターンF、演出パターンE)を設定し、振り分けパターンFP−Gにおいて6ラウンドの場合と14ラウンドの場合とで異なる演出パターン(演出パターンG、演出パターンH)を設定し(報知パターンは同じ)、振り分けパターンFP−Hにおいて4ラウンドの場合と16ラウンドの場合とで異なる演出パターン(演出パターンF、演出パターンI)を設定(報知パターンは同じ)している。
このように、遊技者が振り分けパターンを選択した後に確率的に選択されるラウンド数に応じて、報知パターンが決定されているため、報知されるか否かの確率が遊技者の選択如何によって決定することとなり、遊技者は遊技機の仕様を把握しようとするため、遊技者の遊技機に関する興趣を高めることが可能となる。
また、遊技者が振り分けパターンを選択した後に確率的に選択されるラウンド数に応じて、演出パターンが決定されているため、遊技者はラウンド数の選択に応じて大当り終了後に実行される演出を選択することができるため、遊技者のラウンド数の選択に関する興趣と、大当り終了後の演出の種類に関する興趣を向上させることができる。
なお図17(A)および(B)は、報知パターンA、Bについてのラウンド数の報知の有無の選択率を示すものであり、図17に示す例では、図16(A)および(B)に示した例と同様となっている。
[遊技機の主制御メイン処理]
主制御回路1006(メインCPU1060)によって行われる主制御メイン処理について図18を参照して説明する。図18は、本実施形態に係る遊技機の主制御回路によって行われる主制御メイン処理のフローチャートである。
図18に示すように、メインCPU1060は、まず初期化処理を行う(S2001)。この処理において、メインCPU1060は、バックアップ復帰処理、初期化設定処理等を行う。
初期化処理の後、メインCPU1060は、初期値乱数値更新処理を行う(S2002)。この処理において、メインCPU1060は、初期値乱数値カウンタ、演出条件選択用乱数値カウンタ等の更新を行う。
乱数値更新処理の後、メインCPU1060は、特別図柄に対する制御を行う(S2003)。この処理において、メインCPU1060は、第1始動口入賞球センサ1340、第2始動口入賞球センサ1350からの検知信号に応じて、大当り判定用乱数値と大当り図柄決定用乱数値(大当り図柄乱数値)とを抽出し、メインROM1061に記憶される特別図柄決定用テーブル(大当り乱数判定テーブル(図11)および大当り図柄乱数判定テーブル(図12))を参照し、特別図柄抽選に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM1062に記憶する処理を行う。
特別図柄制御処理の後、メインCPU1060は、普通図柄に対する制御を行う(S2004)。この処理において、メインCPU1060は、第1球通過検出センサ1360Aおよび第2球通過検出センサ1360Bからの検知信号に応じて、乱数値を抽出し、メインROM1061に記憶される普通図柄当選テーブルを参照し、普通図柄抽選に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM1062に記憶する処理を行う。
なお、普通図柄抽選に当選した場合は、普通電動役物(羽根部材1046(図8参照))が開放状態となって、第2始動口1035に遊技球が入球しやすくなる。
普通図柄制御処理の後、メインCPU1060は、図柄表示装置制御処理を行う(S2005)。この処理において、メインCPU1060は、ステップS2003、ステップS2004でメインRAM1062に記憶された特別図柄制御処理の結果および普通図柄制御処理の結果に応じて、第1特別図柄表示装置1052または第2特別図柄表示装置1053、および普通図柄表示装置1050を駆動するための制御信号をメインRAM1062に記憶する処理を行う。メインCPU1060は、制御信号を第1特別図柄表示装置1052または第2特別図柄表示装置1053に制御信号を送信する。第1特別図柄表示装置1052または第2特別図柄表示装置1053は、受信した制御信号に基づき特別図柄を変動表示および停止表示する。普通図柄表示装置1050は受信した制御信号に基づき普通図柄を変動表示および停止表示する。
図柄表示装置制御処理の後、メインCPU1060は、遊技情報データ生成処理を行う(S2006)。この処理において、メインCPU1060は、例えばホールコンピュータ等の外部機器や副制御回路1007に送信する遊技情報データを生成する。。
遊技情報データ生成処理の後、メインCPU1060は、記憶・遊技状態データ生成処理を行う(S2007)。この処理において、メインCPU1060は、確変フラグや時短フラグに応じて副制御回路1007に送信するデータを生成する。この処理が終了した場合には、メインCPU1060は、ステップS2002に処理を移し、ステップS2002〜ステップS2007の処理を繰り返す。
[遊技機のシステムタイマ割込処理]
主制御回路1006(メインCPU1060)は、主制御メイン処理を実行している状態であっても、主制御メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。メインCPU1060によって行われるシステムタイマ割込処理について図19を参照して説明する。図19は、本実施形態に係る遊技機のシステムタイマ割込処理のフローチャートである。
メインCPU1060は、各レジスタを退避させるレジスタ退避処理を行う(S1001)。この処理において、メインCPU1060は、レジスタに記憶されている実行中のプログラムを退避させる。
レジスタ退避処理の後、メインCPU1060は、乱数更新処理を行う(S1002)。この処理において、メインCPU1060は、大当り判定用乱数値カウンタ、大当り図柄決定用乱数値カウンタ等の更新を行う。
乱数更新処理の後、メインCPU1060は、スイッチ入力検出処理を行う(S1003)。この処理において、メインCPU1060は、第1および第2始動口入賞球センサ1340、1350、一般入賞口センサ1410、1420、1430、1440等への信号の入力の有無を判定する。
スイッチ入力検出処理の後、メインCPU1060は、タイマ更新処理を行う(S1004)。この処理において、メインCPU1060は、各種のタイマを更新する。
タイマ更新処理の後、メインCPU1060は、コマンド出力処理を行う(S1005)。この処理において、メインCPU1060は、副制御回路1007に対して、変動コマンドや入賞コマンドを出力する。
コマンド出力処理の後、メインCPU1060は、遊技情報出力処理を行う(S1006)。この処理において、メインCPU1060は、主制御回路1006、副制御回路1007、払出・発射制御回路1082等で処理される、遊技に関わる遊技情報を、副制御回路1007、払出・発射制御回路1082、ホールコンピュータに出力する。
遊技情報出力処理の後、メインCPU1060は、各レジスタを復帰させるレジスタ復帰処理を行う(S1007)。この処理において、メインCPU1060は、退避させたプログラムをレジスタに復帰させる。この処理が終了した場合、本ルーチンを終了する。
[遊技機のスイッチ入力処理]
図19のステップS1003において実行されるサブルーチン(スイッチ入力検出処理)について図を用いて説明する。図20は、本実施形態に係る遊技機において実行されるスイッチ入力検出処理のフローチャートである。
まず、始動口通過検出処理が行われる(S1021)。この処理において、メインCPU1060は、第1始動口入賞球センサ1340および第2始動口入賞球センサ1350が、遊技球を検知したか否かを判定する。メインCPU1060は、これらのセンサの検出結果に基づいて、払出情報のセットや始動口に関する保留個数増加の処理を行う(後述)。
始動口通過検出処理の後、メインCPU1060は、一般入賞口通過検出処理を行う(S1022)。この処理において、メインCPU1060は、一般入賞球センサ1410〜1440が、遊技球を検知したか否かを判定する。メインCPU1060は、一般入賞球センサ1410〜1440の入力があったと判定した揚合には一般入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行う。
一般入賞口通過検出処理の後、メインCPU1060は、大入賞口通過検出処理を行う(S1023)。この処理において、メインCPU1060は、一般入賞球センサ1410〜1440が、遊技球を検知したか否かを判定する。メインCPU1060は、一般入賞球センサ1410〜1440の入力があったと判定した揚合には一般入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行う。
大入賞口通過検出処理の後、メインCPU1060は、ゲート通過検出処理を行う(S1024)。この処理において、メインCPU1060は、第1球通過ゲート1036Aまたは第2球通過ゲート1036Bを遊技球が通過したか否かに応じて、普通図柄に関する処理を行う(後述)。メインCPU1060は、ゲート通過検出処理が終了した場合には、本サブルーチンにおける処理を終了する。
[遊技機の始動口通過検出処理]
図20のステップS1021において実行されるサブルーチン(始動口通過検出処理)について図を用いて説明する。図21は、本実施形態の遊技機において実行される始動口通過検出処理のフローチャートである。
まず、メインCPU1060は、第1始動口入賞球センサ1340が遊技球を検出したか否かを判断する(S1041)。第1始動口入賞球センサ1340において遊技球が検出された場合、メインCPU1060は、ステップS1041において肯定結果を得ることにより、ステップS1041からステップS1042へ処理を移して、払出情報をメインRAM1062にセットする。
払出情報をセットした後、メインCPU1060は、第1始動口入賞の保留個数が4よりも小さいか否かを判断し(S1043)、4よりも小さい場合には、ステップS1043において肯定結果を得ることにより、ステップS1043からステップS1044へ処理を移す。
メインCPU1060は、ステップS1044において第1始動口入賞の保留個数を1加算し、さらに、大当り判定用乱数値および大当り図柄乱数値(図11(A))を取得しメインRAM1062に格納する(S1045)。
ステップS1046の処理の後、メインCPU1060は、第1始動口入賞の保留個数増加コマンドをセットし(S1046)、ステップS1047へ処理を移す。
また、メインCPU1060は、上述のステップS1041またはステップS1043において否定結果が得られた場合、ステップS1041からステップS1047へ処理を移す。
ステップS1047において、メインCPU1060は、第2始動口入賞球センサ1350が遊技球を検出したか否かを判断する。第2始動口入賞球センサ1350において遊技球が検出された場合、メインCPU1060は、ステップS1047において肯定結果を得ることにより、ステップS1047からステップS1048へ処理を移して、払出情報をメインRAM1062にセットする。
払出情報をセットした後、メインCPU1060は、第2始動口入賞の保留個数が4よりも小さいか否かを判断し(S1049)、4よりも小さい場合には、ステップS1049において肯定結果を得ることにより、ステップS1049からステップS1050へ処理を移す。
メインCPU1060は、ステップS1050において第1始動口入賞の保留個数を1加算し、さらに、大当り判定用乱数値および大当り図柄乱数値(図11(B))を取得しメインRAM1062に格納する(S1052)。
ステップS1046の処理の後、または上述のステップS1047、ステップS1049において否定結果が得られた場合、本サブルーチンを終了する。
[遊技機のゲート通過検出処理]
図20のステップS1024において実行されるサブルーチン(ゲート通過検出処理)について図を用いて説明する。図22および図23は、本実施形態に係る遊技機に係るゲート通過検出処理のフローチャートである。
メインCPU1060は、大当り態様決定処理(後述)中の判断と同様に、ラウンド数振り分けフラグ=1であるか否かを判断する。大当り態様決定処理中でない場合、メインCPU1060は、ステップS1071において否定結果を得ることにより、ステップS1071からステップS1072へ処理を移して、第1球通過検出センサ1360Aにおいて遊技球の通過が検出されたか否かを判断する。
第1球通過検出センサ1360Aにおいて遊技球の通過が検出された場合、メインCPU1060は、ステップS1072において肯定結果を得ることにより、ステップS1072からステップS1074へ処理を移して、普通図柄保留個数が4よりも小さいか否かを判断し、4よりも小さい場合には、ステップS1074において肯定結果を得ることにより、ステップS1074からステップS1075へ処理を移す。これに対して、普通図柄保留個数が4よりも小さくない場合、メインCPU1060は、ステップS1074において否定結果を得ることにより、本サブルーチンを終了する。
メインCPU1060は、ステップS1075において普通図柄の保留個数を1加算し、さらに、普通図柄電動役物(羽根部材1046)の開放を行うか否かを抽選するための乱数値を取得しメインRAM1062に格納する(S1076)。
ステップS1076の処理の後、メインCPU1060は、普通図柄の保留個数増加コマンドをセットし(S1077)、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS1072において否定結果が得られた場合、このことは、第1球通過検出センサ1360Aにおいて遊技球の通過が検出されていないことを意味しており、メインCPU1060は、ステップS1072からステップS1073へ処理を移して、第2球通過検出センサ1360Bにおいて遊技球の通過が検出されたか否かを判断する。
第2球通過検出センサ1360Bにおいて遊技球の通過が検出された場合、メインCPU1060は、ステップS1073において肯定結果を得ることにより、ステップS1073からステップS1074へ処理を移す。これに対して、第2球通過検出センサ1360Bにおいて遊技球の通過が検出されていない場合、メインCPU1060はステップS1073において否定結果を得ることにより、本サブルーチンを終了する。
また、上述のステップS1071において肯定結果が得られた場合、このことは、大当り態様決定処理中であることを意味しており、メインCPU1060は、ステップS1071からステップS1078(後述)へ処理を移す。
メインCPU1060は、ステップS1078において、第1球通過検出センサ1360Aにおいて遊技球の通過が検出されたか否かを判断する。
第1球通過検出センサ1360Aにおいて遊技球の通過が検出された場合、このことは、大当り態様決定処理中に遊技球が第1球通過ゲート1036Aを通過したことを意味しており、メインCPU1060は、ステップS1078において肯定結果を得ることにより、ステップS1078からステップS1079へ処理を移して、大当りラウンド振り分け用乱数値(図15(A))を取得する。この乱数値は、大当り態様決定処理(後述)において用いられる。メインCPU1060は、ステップS1079の処理の後、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS1078において、第1通過検出センサ1360Aにおいて遊技球の通過が検出されていないと判断された場合、メインCPU1060は、ステップS1078において否定結果を得ることにより、ステップS1078からステップS1080へ処理を移して、第2球通過検出センサ1360Bにおいて遊技球の通過が検出されたか否かを判断する。
第2球通過検出センサ1360Bにおいて遊技球の通過が検出された場合、このことは、大当り態様決定処理中に遊技球が第2球通過ゲート1036Bを通過したことを意味しており、メインCPU1060は、ステップS1080において肯定結果を得ることにより、ステップS1080からステップS1081へ処理を移して、大当りラウンド振り分け用乱数値(図15(B))を取得する。この乱数値は、大当り態様決定処理(後述)において用いられる。メインCPU1060は、ステップS1081の処理の後、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS1080において、第2通過検出センサ1360Bで遊技球の通過が検出されていないと判断された場合、メインCPU1060は、ステップS1080において否定結果を得ることにより、本サブルーチンを終了する。
なお、上記実施形態においては、ステップS1071において肯定結果が得られた場合には、普通図柄の保留個数を1加算する処理を行わないように記載したが、これに限られるものではなく、ステップS1071において肯定結果が得られた場合であっても、第1球通過検出センサ1360A、第2球通過検出センサ1360Bが遊技球の通過を検出した場合には普通図柄の保留個数を1加算する処理を行うか否かの判定であるステップS1072、ステップS1073の処理を含め普通図柄の保留個数を1加算する処理を行うようにしてもよい。
[遊技機の特別図柄制御処理]
図18のステップS2003において実行されるサブルーチン(特別図柄制御処理)について図24を用いて説明する。図24は、本実施形態に係る遊技機の特別図柄制御処理のフローチャートである。図24において、ステップS2022からステップS2030の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する特別図柄制御状態フラグを示し、メインRAM1062における特別図柄制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。メインCPU1060は、メインRAM1062に記憶されている特別図柄制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対する1つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することになる。また、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判定する。この特別図柄制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS2022からステップS2030における処理のいずれかを実行可能にするものである。それに加えて、メインCPU1060は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。もちろん、所定の周期で図19に示したシステムタイマ割込処理も実行する。
特別図柄制御処理においては、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグをロードする処理を実行する(S2021)。この処理が終了した場合には、ステップS2022〜ステップS2029の処理を実行する。
まず、メインCPU1060は、特別図柄記憶チェック処理を実行する(ステップS2022)。メインCPU1060は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、保留個数のチェックを行い、保留個数がある場合に、大当り判定、導出特別図柄、特別図柄の変動パターンなどの決定を行う。また、メインCPU1060は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、後述する特別図柄変動時間管理処理(ステップS2023)を実行するように設定することとなる。
一方、メインCPU1060は、保留個数がない場合には、デモ画面を表示するためのデモ表示処理を行う。
そして、メインCPU1060は、特別図柄変動時間管理処理を実行する(ステップS2023)。この処理において、メインCPU1060は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、後述する特別図柄表示時間管理処理を実行するように設定することとなる。
そして、メインCPU1060は、特別図柄表示時間管理処理を実行する(ステップS2024)。この処理において、メインCPU1060は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判断する。メインCPU1060は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、後述する大当り開始インターバル管理処理を実行するように設定することとなる。
一方、メインCPU1060は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、後述する特別図柄ゲーム終了処理を実行するように設定することとなる。
そして、メインCPU1060は、大当りであると判別した場合には、大当り開始インターバル管理処理を実行する(ステップS2025)。この処理において、メインCPU1060は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口(第1大入賞口1039A、第2大入賞口1039B)を開放させるために、メインROM1061から読み出されたデータに基づいて、メインRAM1062に位置付けられた変数を更新する。メインCPU1060は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、後述する大入賞口開放中処理を実行するように設定することとなる。
そして、メインCPU1060は、大入賞口開放中処理を実行する(ステップS2026)。この処理において、メインCPU1060は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが所定数以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たす(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判断する。
メインCPU1060は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口(第1大入賞口1039A、第2大入賞口1039B)を閉鎖させるために、メインRAM1062に位置付けられた変数を更新する。そして、メインCPU1060は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU1060は、大入賞口内残留球監視時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、後述する大入賞口内残留球監視処理(ステップS2027)を実行するように設定することとなる。
そして、メインCPU1060は、大入賞口内残留球監視処理を実行する(ステップS2027)。この処理において、メインCPU1060は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判断する。
メインCPU1060は、この条件を満たした場合に、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、後述する大当り終了インターバル処理の処理(ステップS2029)を実行するように設定することとなる。
一方、メインCPU1060は、この条件を満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU1060は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、後述する大入賞口再開放前待ち時間管理処理(ステップS2028)を実行するように設定することとなる。
そして、メインCPU1060は、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上ではないと判別した場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する(ステップS2028)。この処理において、メインCPU1060は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU1060は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU1060は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、上述した大入賞口開放中処理(ステップS2026)を再度実行するように設定することとなる。
そして、メインCPU1060は、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上であると判別した場合に、大当り終了インターバル処理を実行する(ステップS2029)。この処理において、メインCPU1060は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、後述する特別図柄ゲーム終了処理(ステップS2030)を実行するように設定することとなる。
そして、メインCPU1060は、大当り図柄が確変図柄である場合には、確変状態に移行させる制御を行うとともに、大当り図柄が非確変図柄である場合には、通常遊技状態に移行させる制御を行うこととなる。
そして、メインCPU1060は、大当り遊技状態が終了した場合、又は、はずれとなった場合には、特別図柄ゲーム終了処理を実行する(ステップS2030)。この処理において、メインCPU1060は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を“1”減少するように記憶更新する。そして、メインCPU1060は、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。メインCPU1060は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、上述した特別図柄記憶チェック処理(ステップS2022)を実行するように設定することとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU1060は、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、特別図柄記憶チェック処理(ステップS2022)、特別図柄変動時間管理処理(ステップS2023)、特別図柄表示時間管理処理(ステップS2024)、特別図柄ゲーム終了処理(ステップS2030)の処理を所定のタイミングで実行することとなる。
また、メインCPU1060は、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、特別図柄記憶チェック処理(ステップS2022)、特別図柄変動時間管理処理(ステップS2023)、特別図柄表示時間管理処理(ステップS2024)、大当り開始インターバル管理処理(ステップS2055)の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することとなる。
更に、メインCPU1060は、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、大入賞口開放中処理(ステップS2026)、大入賞口内残留球監視処理(ステップS2027)、大入賞口再開放前待ち時間管理処理(ステップS2028)の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を実行することとなる。
なお、大当り遊技が実行されている場合において、大当り遊技状態の終了条件が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、大入賞口開放中処理(ステップS2026)、大入賞口内残留球監視処理(ステップS2027)、大当り終了インターバル処理(ステップS2029)、特別図柄ゲーム終了処理(ステップS2030)の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了することとなる。
[遊技機の特別図柄記憶チェック処理]
図24のステップS2022において実行されるサブルーチン(特別図柄記憶チェック処理)について図を用いて説明する。図25は、本実施形態に係る遊技機の特別図柄記憶チェック処理のフローチャートである。
メインCPU1060は、制御状態フラグをロードした後(S2051)、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)であるか否かの判定を行う(S2052)。メインCPU1060は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判定した場合には、ステップS2053に処理を移す。一方、メインCPU1060は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判定しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
メインCPU1060は、ステップS2053において、第2始動口入賞の保留個数が0であるか否かを判断する。この処理において、メインCPU1060は、第2始動口入賞の保留個数が0ではないと判断した場合、ステップS2053において否定結果を得ることにより、ステップS2053からステップS2054へ処理を移して、第2始動記憶数を1減算し、さらにステップS2055において、第2始動口入賞に基づく特別図柄記憶領域転送処理を行う。
この処理において、メインCPU1060は、記憶領域(1)〜(4)の値を記憶領域(0)〜(3)へ転送する。この記憶領域の内容は、大当り判定用乱数および大当り図柄乱数である。メインCPU1060は、ステップS2055の処理の後、ステップS2060へ処理を移す。
一方、ステップS2053において、第2始動口入賞の保留個数が0ではないと判断した場合、メインCPU1060は、ステップS2053において肯定結果を得ることにより、ステップS2053からステップS2056へ処理を移して、第1始動口入賞の保留個数が0であるか否かを判断する。この処理において、メインCPU1060は、第1始動口入賞の保留個数が0ではないと判断した場合、ステップS2056において否定結果を得ることにより、ステップS2056からステップS2057へ処理を移して、第1始動記憶数を1減算し、さらにステップS2058において、第1始動口入賞に基づく特別図柄記憶領域転送処理を行う。
この処理において、メインCPU1060は、記憶領域(1)〜(4)の値を記憶領域(0)〜(3)へ転送する。この記憶領域の内容は、大当り判定用乱数および大当り図柄乱数である。メインCPU1060は、ステップS2058の処理の後、ステップS2060へ処理を移す。
一方、ステップS2056において、第1始動口入賞の保留個数が0ではないと判断した場合、メインCPU1060は、ステップS2056において肯定結果を得ることにより、ステップS2056からステップS2059へ処理を移して、デモ表示処理を行った後、本サブルーチンを終了する。
メインCPU1060は、ステップS2060において、制御状態フラグに特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットした後、ステップS2061において、大当り判断処理を実行する。この処理において、メインCPU1060は、大当り判断用のテーブルに基づいて、大当り判断用に抽出した乱数値と大当り判断用のテーブルの判断値とを比較し、これらが一致しているか否かを判定する。なお、通常状態である場合に比べて高確率状態(確率変動状態)である場合には大当り判断用乱数値が多く設定されていて、大当り遊技状態に移行する確率は、通常状態よりも向上することとなる。
大当り判断処理の後、メインCPU1060は、特別図柄決定処理を行う(S2062)。この処理において、メインCPU1060は、大当り判断処理の結果が大当りの場合には、大当り図柄を決定し、小当りの場合は小当り図柄を決定し、大当りまたは小当りのいずれでもない場合、すなわちハズレの場合には、ハズレ図柄を決定する処理を行う(後述)。
特別図柄決定処理の後、メインCPU1060は、変動パターン決定処理を行う(S2063)。この処理において、メインCPU1060は、遊技状態(通常状態、確変状態、時短状態)と、当落(大当り、小当り、ハズレ)と、始動記憶数と、大当り図柄とに基づいて変動パターンの決定を行う。メインCPU1060は、このような変動パターンを示すデータに基づいて、第1特別図柄表示装置1052または第2特別図柄表示装置1053における特別図柄を変動表示させる。
このように記憶された変動パターンを示すデータは、第1特別図柄表示装置1052または第2特別図柄表示装置1053に供給される。これによって、第1特別図柄表示装置1052または第2特別図柄表示装置1053に、特別図柄が決定した変動パターンで変動表示することとなる。また、このように記憶された変動パターンを示すデータは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路1007のサブCPU1071は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS2064に処理を移す。
変動パターン決定処理の後、メインCPU1060は、待ち時間セット処理を行う(S2064)。この処理において、メインCPU1060は、決定した特別図柄変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、メインCPU1060は、ステップS2065へ処理を移す。
メインCPU1060は、ステップS2065において、今回の変動表示に用いられた記憶領域の値をクリアする処理を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[遊技機の特別図柄決定処理]
図25のステップS2062において実行されるサブルーチン(特別図柄決定処理)について図を用いて説明する。図26は、本実施形態に係る遊技機の特別図柄決定処理のフローチャートである。
メインCPU1060は、特別図柄記憶チェック処理(00)(すなわち、図25のステップS2061)において得られた大当り判断結果が大当りであるか否かを判断する。判断結果が大当りである場合、メインCPU1060は、ステップS2081において肯定結果を得ることにより、ステップS2061からステップS2062へ処理を移して、大当り図柄乱数値に基づいて大当り図柄をセットする。この処理において、メインCPU1060は、図21について上述した始動入賞検出処理のステップS1045またはステップS1051において取得し記憶した乱数値と、図11(A)または(B)について上述した大当り乱数判定テーブルに基づいて、大当り図柄をセットし、ステップS2083において大当り図柄データをセットする。
また、大当り判断結果が大当りでない場合、メインCPU1060は、ステップS2081において否定結果を得ることにより、ステップS2081からステップS2084へ処理を移して、特別図柄記憶チェック処理(00)(すなわち、図25のステップS2061)において得られた大当り判断結果が小当りであるか否かを判断する。判断結果が小当りである場合、メインCPU1060は、ステップS2084において肯定結果を得ることにより、ステップS2084からステップS2085へ処理を移して、小当り図柄データをセットする。
また、小当り判断結果が小当りでない場合、メインCPU1060は、ステップS2084において否定結果を得ることにより、ステップS2084からステップS2086へ処理を移して、ハズレ図柄データをセットする。
メインCPU1060は、ステップS2083、ステップS2085またはステップS2086の処理の後、本サブルーチンを終了する。
[遊技機の特別図柄変動時間管理処理]
図24のステップS2023において実行されるサブルーチン(特別図柄変動時間管理処理(01))について図を用いて説明する。図27は、本実施形態に係る遊技機の特別図柄変動時間管理処理のフローチャートである。
メインCPU1060は、状態制御フラグが特別図柄変動時間管理処理を表す(01)であるか否かを判断する(S2101)。状態制御フラグが特別図柄変動時間管理処理を表す(01)でない場合は、メインCPU1060は、ステップS2101において否定結果を得ることにより、本サブルーチンを終了する。
これに対して、状態制御フラグが特別図柄変動時間管理処理を表す(01)である場合、メインCPU1060は、ステップS2101において肯定結果を得ることにより、ステップS2101からステップS2102へ処理を移して、図25のステップS2064においてセットした待ち時間が0となったか否かを判断する。
待ち時間が0となっていない場合、メインCPU1060は、ステップS2102において否定結果を得ることにより、本サブルーチンを終了する。これに対して、待ち時間が0となっている場合、メインCPU1060は、ステップS2102において肯定結果を得ることにより、ステップS2102からステップS2103へ処理を移して、制御状態フラグに特別図柄表示時間管理処理を表す(02)をセットし、図柄停止コマンドをセットし(S2104)、さらに確定後待ち時間としての待ち時間をセットした後(S2105)、本サブルーチンを終了する。
[遊技機の特別図柄表示時間管理処理]
図24のステップS2024において実行されるサブルーチン(特別図柄表示時間管理処理(02))について図を用いて説明する。図28および図29は、本実施形態に係る遊技機の特別図柄表示時間管理処理のフローチャートである。
メインCPU1060は、状態制御フラグが特別図柄表示時間管理処理を表す(02)であるか否かを判断する(S2121)。状態制御フラグが特別図柄表示時間管理処理を表す(02)でない場合は、メインCPU1060は、ステップS2121において否定結果を得ることにより、本サブルーチンを終了する。
これに対して、状態制御フラグが特別図柄表示時間管理処理を表す(02)である場合、メインCPU1060は、ステップS2121において肯定結果を得ることにより、ステップS2121からステップS2122へ処理を移して、図27のステップS2105においてセットした待ち時間が0となったか否かを判断する。
待ち時間が0となっていない場合、メインCPU1060は、ステップS2122において否定結果を得ることにより、本サブルーチンを終了する。これに対して、待ち時間が0となっている場合、メインCPU1060は、ステップS2122において肯定結果を得ることにより、ステップS2122からステップS2123へ処理を移して、特別図柄記憶チェック処理(00)(すなわち、図25のステップS2061)において得られた大当り判断結果が大当りであるか否かを判断する。判断結果が大当りである場合、メインCPU1060は、ステップS2123において肯定結果を得ることにより、ステップS2123からステップS2133へ処理を移す。
これに対して、大当り判断結果が大当りでない場合、メインCPU1060は、ステップS2123において否定結果を得ることにより、ステップS2123からステップS2124へ処理を移して、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を表す(08)をセットする。
ステップS2124の処理の後、メインCPU1060は、ステップS2125へ処理を移して、時短状態変動回数カウンタが0であるか否かを判断する。時短状態変動カウンタが0である場合、メインCPU1060はステップS2125において肯定結果を得ることにより、ステップS2125からステップS2129へ処理を移す。
これに対して、時短状態変動回数カウンタが0でない場合、メインCPU1060は、ステップS2125において否定結果を得ることにより、ステップS2125からステップS2126へ処理を移して、時短状態変動回数カウンタの値を1減算し、続くステップS2127において、時短状態変動回数カウンタが0であるか否かを判断する。
ステップS2127において、時短状態変動カウンタが0である場合、メインCPU1060は肯定結果を得ることにより、ステップS2127からステップS2128へ処理を移して、時短フラグに0をセットした後、ステップS2129へ処理を移す。
これに対して、ステップS2127において、時短状態変動回数カウンタが0でない場合、メインCPU1060は否定結果を得ることにより、ステップS2127からステップS2129へ処理を移す。
ステップS2129において、メインCPU1060は、確変状態変動回数カウンタが0であるか否かを判断する。確変状態変動カウンタが0である場合、メインCPU1060はステップS2129において肯定結果を得ることにより、本サブルーチンを終了する。
これに対して、確変状態変動回数カウンタが0でない場合、メインCPU1060は、ステップS2129において否定結果を得ることにより、ステップS2129からステップS2130へ処理を移して、確変状態変動回数カウンタの値を1減算し、続くステップS2131において、確変状態変動回数カウンタが0であるか否かを判断する。
ステップS2131において、確変状態変動カウンタが0である場合、メインCPU1060は肯定結果を得ることにより、ステップS2131からステップS2132へ処理を移して、確変フラグに0をセットした後、本サブルーチンを終了する。
これに対して、ステップS2131において、確変状態変動回数カウンタが0でない場合、メインCPU1060は否定結果を得ることにより、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS2123において肯定結果を得ることにより、ステップS2133へ処理を移すと、メインCPU1060は、大当りフラグをセットし、ステップS2134へ処理を移す。ステップS2134において、メインCPU1060は、大入賞口開放回数カウンタをクリアし、遊技状態フラグをクリアし、時短状態変動回数カウンタをクリアする。
そして、メインCPU1060は、制御状態フラグに大当り開始インターバル管理処理を表す(03)をセットし(S2135)、大当り開始コマンドをセットする(S2136)。
続いて、メインCPU1060は、大当り開始インターバルフラグに1をセットし(ステップS2137)、本サブルーチンを終了する。因みに、大当り開始インターバルフラグは、大当り開始インターバル中は1にセットされ、大当り開始インターバル中でない状態には0にセットされるフラグである。
[遊技機の大当り開始インターバル管理処理]
図24のステップS2025において実行されるサブルーチン(大当り開始インターバル管理処理(03))について図を用いて説明する。図30は、本実施形態に係る遊技機の大当り開始インターバル管理処理のフローチャートである。
メインCPU1060は、状態制御フラグが大当り開始インターバル管理処理を表す(03)であるか否かを判断する(S2211)。状態制御フラグが大当り開始インターバル管理処理を表す(03)でない場合は、メインCPU1060は、ステップS2211において否定結果を得ることにより、本サブルーチンを終了する。
これに対して、状態制御フラグが大当り開始インターバル管理処理を表す(03)である場合、メインCPU1060は、ステップS2211において肯定結果を得ることにより、ステップS2211からステップS2212へ処理を移して、大当り態様決定処理を行う。この大当り態様決定処理において、メインCPU1060は、ラウンド数の振り分けパターン等の大当り態様を決定する(後述)。
ステップS2212の処理の後、メインCPU1060は、ステップS2213へ処理を移して、大当り開始インターバルフラグが0であるか否かを判断する。
大当り開始インターバルフラグが0でない場合、メインCPU1060は、ステップS2213において否定結果を得ることにより、本サブルーチンを終了する。これに対して、大当り開始インターバルフラグが0である場合、メインCPU1060は、ステップS2213において肯定結果を得ることにより、ステップS2213からステップS2214へ処理を移して、大当り態様決定処理(S2212)で決定された内容に応じて、大入賞口開放回数データをセットし(S2214)、ラウンド数表示LEDパターンフラグをセットする(S2215)。ステップS2215の処理の後、メインCPU1060は、ステップS2216へ処理を移して、大入賞口開放中表示コマンドデータをセットし、制御状態フラグに大入賞口開放中処理を表す(04)をセットし(S2217)、大入賞口入賞カウンタをクリアし(S2218)、大入賞口開放時間としての待ち時間をセットし(S2219)、さらに大入賞口開放中データをセットした後(S2220)、本サブルーチンを終了する。
[遊技機の大当り態様決定処理(第1実施形態)]
図30のステップS2212において実行されるサブルーチン(大当り態様決定理処理)について図を用いて説明する。図31は、本実施形態に係る遊技機の大当り態様決定処理のフローチャートである。
この処理は、図22および図23において上述したゲート通過検出処理のステップS1079またはステップS1081において取得され記憶された乱数値に基づいて、大当り態様を決定する処理である。
メインCPU1060は、ラウンド数振り分けフラグが0であるか否かを判断する(S2231)。ラウンド数振り分けフラグは、大当り終了ごとに初期化(=0)されるものである。
ラウンド数振り分けフラグが0でない場合、メインCPU1060はステップS2231において否定結果を得ることにより、ステップS2231からステップS2235へ処理を移す。これに対して、ラウンド振り分けフラグが0である場合、メインCPU1060はステップS2231において肯定結果を得ることにより、ステップS2231からステップS2232へ処理を移して、ラウンド数振り分けフラグをセットする。この処理において、メインCPU1060は、特別図柄決定処理(図26)のステップS2082においてセットされた大当り図柄(図12)と、大当り種類決定テーブル(図13、図14)とに基づいて、ラウンド数振り分けフラグをセットする。
続いて、メインCPU1060は、上述のステップS2232においてセットされたラウンド数振り分けフラグが1であるか否かを判断する(S2233)。ラウンド数振り分けフラグが1である場合、このことは、特別図柄決定処理(図26)において決定された図柄指定コマンドに応じてラウンド数の振り分けが行われることを意味しており(図13、図14)、メインCPU1060はステップS2233において肯定結果を得ることにより、ステップS2233からステップS2234へ処理を移して、遊技状態に応じて、選択可能な振り分けパターンをセットする。この処理において、メインCPU1060は、ラウンド数振り分けテーブル(図15)、大当り終了インターバル処理(後述)においてセットされる確変フラグおよび時短フラグに基づいて、振り分けパターンFP−A〜FP−Hのうち選択可能な振り分けパターンをセットする。
ステップS2234の処理の後、メインCPU1060は、ステップS2235へ処理を移して、ゲート通過検出があったか否かを判断する。この処理において、メインCPU1060は、ゲート通過検出処理(図22、図23)における検出結果に基づいて、遊技球が第1球通過ゲート1036Aまたは第2球通過ゲート1036Bを通過したか否かを判断する。遊技球がゲートを通過していないものと判断した場合、メインCPU1060は、ステップS2235において否定結果を得ることにより、本サブルーチンを終了する。
これに対して、遊技球がゲートを通過したものと判断した場合、メインCPU1060は、ステップS2235において肯定結果を得ることにより、ステップS2235からステップS2236へ処理を移して、通過したゲート(第1球通過ゲート1036Aまたは第2球通過ゲート1036B)に応じたラウンド数振り分けテーブル(図15)に規定されるラウンド数(ステップS2234においてセットされた振り分けパターンのラウンド数)およびゲート通過検出処理(図22、図23)のステップS1079またはステップS1081において得られた乱数値に基づいて、大当り態様を決定する。
メインCPU1060は、ステップS2236の処理の後、ステップS2237へ処理を移して、決定された大当り態様に応じたラウンド数をセットし、さらにステップS2238において大当り開始インターバルフラグに0をセットした後、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS2233においてラウンド数振り分けフラグが1でないと判断した場合、メインCPU1060はステップS2233において否定結果を得ることにより、ステップS2233からステップS2239へ処理を移して、特別図柄決定処理(図26)のステップS2082においてセットされた大当り図柄(図12)と、大当り種類決定テーブル(図13、図14)とに基づいて、大当り態様を決定する。
メインCPU1060は、ステップS2239の処理の後、ステップS2240へ処理を移して、決定された大当り態様に応じたラウンド数をセットし、さらにステップS2241において大当り開始インターバルフラグに0をセットした後、本サブルーチンを終了する。
[遊技機の大当り終了インターバル処理]
図24のステップS2029において実行されるサブルーチン(大当り終了インターバル処理(07))について図を用いて説明する。図32および図33は、本実施形態に係る遊技機の大当り終了インターバル処理のフローチャートである。
メインCPU1060は、状態制御フラグが大当り終了インターバル管理処理を表す(07)であるか否かを判断する(S2261)。状態制御フラグが大当り終了インターバル管理処理を表す(07)でない場合は、メインCPU1060は、ステップS2261において否定結果を得ることにより、本サブルーチンを終了する。
これに対して、状態制御フラグが大当り終了インターバル管理処理を表す(07)である場合、メインCPU1060は、ステップS2261において肯定結果を得ることにより、ステップS2261からステップS2262へ処理を移して、図31のステップS2219においてセットした待ち時間が0となったか否かを判断する。
待ち時間が0となっていない場合、メインCPU1060は、ステップS2262において否定結果を得ることにより、本サブルーチンを終了する。これに対して、待ち時間が0となっている場合、メインCPU1060は、ステップS2262において肯定結果を得ることにより、ステップS2262からステップS2263へ処理を移して、大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグをクリアし、ラウンド数振り分けフラグをクリア(=0)し(S2264)、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了処理を表す(08)をセットし(S2265)、遊技状態フラグ(確変フラグおよび時短フラグ)をクリアした後(S2266)、ステップS2267へ処理を移す。
メインCPU1060は、ステップS2267において、確変フラグをセットする。メインCPU1060は、この処理において、特別図柄決定処理(図26)のステップS2082においてセットされた大当り図柄(図12)と、大当り種類決定テーブル(図13、図14)とに基づいて、ラウンド数振り分けフラグをセットするとともに、続くステップS2268において、時短フラグをセットする。
ステップS2268の処理の後、メインCPU1060は、ステップS2269へ処理を移して、確変フラグが1であるか否かを判断する。確変フラグが1である場合、メインCPU1060は、ステップS2269において肯定結果を得ることにより、ステップS2269からステップS2270へ処理を移して、大当り種類決定テーブル(図13、図14)に基づいて、確変状態変動回数カウンタに確変回数をセットした後、ステップS2271へ処理を移す。
一方、ステップS2269において、確変フラグが1でないと判断した場合、メインCPU1060は、ステップS2269において否定結果を得ることにより、ステップS2269からステップS2271へ処理を移す。
メインCPU1060は、ステップS2271において、時短フラグが1であるか否かを判断する。時短フラグが1である場合、メインCPU1060は、ステップS2271において肯定結果を得ることにより、ステップS2271からステップS2272へ処理を移して、大当り種類決定テーブル(図13、図14)に基づいて、時短状態変動回数カ
ウンタに時短回数をセットした後、本サブルーチンを終了する。
また、ステップS2271において、時短フラグが1でないと判断した場合、メインCPU1060は、本サブルーチンを終了する。
[遊技機の普通図柄制御処理]
図18のステップS2004において実行されるサブルーチン(普通図柄制御処理)について図を用いて説明する。図34は、本実施形態に係る遊技機の普通図柄制御処理のフローチャートである。図34において、各処理の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する普通図柄制御状態フラグを示し、その普通図柄制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、普通図柄ゲームが進行することとなる。
まず、メインCPU1060は、普通図柄制御状態フラグをロードする処理を行う(S2291)。この処理において、メインCPU1060は、普通図柄制御状態フラグを読み出す。
なお、後述する処理において、メインCPU1060は、普通図柄制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この普通図柄制御状態フラグは、普通図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、各処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU1060は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。
なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
そして、メインCPU1060は、普通図柄記憶チェック処理(S2292)を実行する。この処理において、メインCPU1060は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、普通図柄に関する保留個数のチェックを行い、保留個数がある場合に、当り判定等を行う。そして、メインCPU1060は、普通図柄変動時間管理を示す値(01)を普通図柄制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動時間を待ち時間タイマにセットする(S2293)。つまり、今回決定された変動時間を経過した後、後述する普通図柄変動時間監視処理を実行するように設定するのである。
そして、メインCPU1060は、普通図柄変動時間監視処理(S2293)を実行する。この処理において、メインCPU1060は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、普通図柄表示時間監視を示す値(02)を普通図柄制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば0.5秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、後述する普通図柄表示時間監視処理を実行するように設定するのである。
そして、メインCPU1060は、普通図柄表示時間監視処理(S2294)を実行する。この処理において、メインCPU1060は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間監視を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、当りか否かを判断する。メインCPU1060は、当りである場合に、普通電役開放設定処理(S2295)を実行し、普通電動役物開放を示す値(03)を普通図柄制御状態フラグにセットする。つまり、後述する普通電動役物開放処理を実行するように設定するのである。
一方、メインCPU1060は、当りではない場合に、普通図柄ゲーム終了を示す値(04)をセットする。つまり、後述する普通図柄ゲーム終了処理(S2296)を実行するように設定するのである。
そして、メインCPU1060は、普通電動役物開放処理(S2296)を実行する。この処理において、メインCPU1060は、普通図柄制御状態フラグが普通電役開放を示す値(03)である場合に、普通電動役物の開放中において所定数の始動入賞があったという条件、普通電役開放時間タイマが“0”であるという条件のいずれかを満たすか否かを判断する。
メインCPU1060は、いずれかの条件を満たした場合に、普通電動役物である羽根部材を閉鎖状態にさせるために、メインRAMに位置付けられた変数を更新する。メインCPU1060は、普通図柄ゲーム終了を示す値(04)を普通図柄制御状態フラグにセットする。つまり、後述する普通図柄ゲーム終了処理を実行するように設定するのである。
そして、メインCPU1060は、普通図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、メインCPU1060は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄ゲーム終了を示す値(04)である場合に、普通図柄に関する保留個数を示すデータを“1”減少するように記憶更新する。メインCPU1060は、次回の普通図柄の変動表示を行うために、普通図柄記憶領域の更新を行う。メインCPUは、普通図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、上述した普通図柄制御状態フラグをロードする処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[遊技機の副制御回路メイン処理]
副制御回路1007は、副制御回路メイン処理を実行する。この副制御回路メイン処理について図35を用いて説明する。なお、この副制御回路メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。
まず、サブCPU1071は、RAMアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定処理(S3101)を実行する。そして、サブCPU1071は、ワークRAMの所定領域に位置付けられた各種の乱数カウンタの乱数値を更新する乱数更新処理(S3102)を実行する。
そして、詳しくは図37を用いて後述するが、サブCPU1071は、受信したコマンドを解析し、その解析したコマンドに応じたコマンド解析処理(S3103)を実行する。そして、サブCPU1071は、液晶表示装置1013における画像の表示制御を行う表示制御処理(S3105)を実行する。そして、サブCPU1071は、スピーカから発生させる音の制御を行う音声制御処理(S3106)、各種のランプの発光制御を行うランプ制御処理(S3107)を実行する。この処理が終了した場合には、再度、乱数更新処理(S3102)に処理を移す。
このように、副制御回路メイン処理においては、初期設定処理(S3101)が終了した後、乱数更新処理からランプ制御処理を繰り返し実行することとなる。
[遊技機の副制御回路割込処理]
副制御回路1006(サブCPU1071)は、副制御回路メイン処理を実行している状態であっても、副制御回路メイン処理を中断させ、副制御回路のリセット用クロックパルス発生回路(図示せず)から所定の周期(例えば2ミリ秒)ごとに発生されるクロックパルスに応じて、副制御回路割込処理を実行する。サブCPU1071によって行われる副制御回路割込処理について図21を参照して説明する。図36は、本実施形態に係る遊技機の副制御回路割込処理のフローチャートである。
サブCPU1071は、まず、各レジスタの退避を行うとともに、演出パターン決定用のカウンタのカウント値を「1」増加させるように乱数更新処理(S3001)を行う。
乱数更新処理の後、サブCPU1071は、コマンド受信処理((S3002)を行う。この処理において、サブCPU1071は、各制御回路(主制御回路1006等)から副制御回路1007に送信されたコマンドを受信する。
コマンド受信処理の後、サブCPU1071は、タイマ更新処理(S3003)を行う。この処理において、サブCPU1071は、各種の時間を計測するための、タイマの更新を行う。
タイマ更新処理の後、サブCPU1071は、コマンド出力処理(S3004)を行う。この処理において、サブCPU1071は、各制御回路(表示制御回路1074、音声制御回路1078、ランプ制御回路1022、演出用操作手段制御回路(図示せず)等)にコマンドを出力する。
コマンド出力処理の後、サブCPU1071は、退避させたプログラムをレジスタに復帰させることにより、割込発生前のアドレスへ復帰する。
[コマンド解析処理]
図35のコマンド解析処理について図37を用いて説明する。
図37に示すように、サブCPU1071は、コマンドバッファにコマンドが格納されているか否かによって、副制御回路割込処理(図36)で受信したコマンドがあるか否かを判断する(S3121)。この処理において、サブCPU1071は、受信コマンドがあると判別した場合には、ワークRAM1073の所定領域に位置付けられたコマンドバッファから、コマンドデータを読み出す。これ以降の処理については以下に詳しく説明する。一方、サブCPU1071は、受信コマンドがないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
受信コマンドがあると判別した場合には、サブCPU1071は、ステップS3123において肯定結果を得ることにより、ステップS3123からステップS3124へ処理を移して、読み出したコマンドデータを解析し、さらに、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断する(S3123)。サブCPU1071は、変動パターン指定コマンドを受信したと判断した場合には、装飾図柄の変動パターン、背景画像を表示する画像演出パターンなど、各種の演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行う(S3124)。この処理が終了した場合には、サブCPU1071は、本サブルーチンを終了する。
一方、サブCPU1071は、変動パターン指定コマンドを受信していないと判断した場合には、ステップS3123において否定結果を得ることにより、ステップS3123からステップS3125へ処理を移して、読み出したコマンドデータに基づいて、導出図柄指定コマンドを受信したか否かを判断する。サブCPU1071は、導出図柄指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS3125において肯定結果を得ることにより、ステップS3125からステップS3126へ処理を移して、導出図柄指定コマンドに基づいて、導出表示させる装飾図柄を決定する導出装飾図柄決定処理を行い、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU1071は、導出図柄指定コマンドを受信していないと判別した場合には、ステップS3125において否定結果を得ることにより、ステップS3125からステップS3127へ処理を移して、受信したその他のコマンドに対応する演出制御データをセットし、本サブルーチンを終了する。
[遊技機の変動演出パターン決定処理]
図37のステップS3124において実行されるサブルーチン(変動演出パターン決定処理)について図を用いて説明する。
演出パターンの決定は、大当りか否か、大当りの種類、変動時間、先読み演出がある場合は先読み演出の有無等を考慮して行う。変動演出決定処理は、特別図柄の変動開始前に実行され、特別図柄の変動時(変動開始から変動終了まで)の間に実行される演出を決定するものである。
図38は、図37のステップS3122における受信コマンドの解析処理の説明に供する略線図である。図38に示すように、受信したコマンドに変動パターン指定コマンドがある場合、サブCPU1071は、当該コマンドに含まれる、大当りか否か、大当りの種類、変動時間等の情報を、コマンドデータ解析結果(変動パターン)として抽出する。
図39は、図37の変動演出パターン決定処理(S3124)において実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。図39において、サブCPU1071は、抽出したコマンドデータ解析結果と、変動演出テーブル(大当り態様決定演出処理で決定された演出パターンに応じた変動演出テーブル)とに基づいて、変動パターンを決定することにより(S3141)、変動演出パターンのデータを作成する。
[遊技機の大当り態様決定演出処理]
図35の演出処理(ステップS3104)において実行されるサブルーチン(大当り態様決定演出処理)について、図40を用いて説明する。
図40に示すように、まず、サブCPU1071は、主制御回路1006から送信されたコマンドの解析結果に基づいて、主制御回路1006において大当り態様決定処理が実行中であるか否かを判断する(S3161)。大当り態様決定処理が実行中でない場合、サブCPU1071は、ステップS3161において否定結果を得ることにより、本サブルーチンを終了する。
これに対して、大当り態様決定処理が実行中であると判断した場合、サブCPU1071は、ステップS3161において肯定結果を得ることにより、ステップS3161からステップS3162へ処理を移して、ラウンド数振り分けフラグが1であるか否かを判断する。ラウンド数振り分けフラグが1である場合、このことは、遊技者が大当り態様の決定を行うことを意味しており、サブCPU1071はステップS3162において肯定結果を得ることにより、ステップS3162からステップS3163へ処理を移して、決定された大当り態様に応じた大当り中の演出をセットする。そして、サブCPU1071は、演出パターン決定テーブルの報知パターン(報知パターンAまたは報知パターンB)(図16(C))と、コマンドデータ解析結果(振り分けパターン)とに基づいて、振り分けパターンの報知態様をセットする(S3164)。
ステップS3164の処理の後、サブCPU1071は、演出パターン決定テーブルの大当り終了後の演出パターン(演出パターンA〜演出パターンF)(図16(C))と、コマンドデータ解析結果(振り分けパターン)とに基づいて、振り分けパターンに基づいて決定される大当り終了後の演出モードをセットする(S3165)。
サブCPU1071は、ステップS3165の処理の後、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS3162において、ラウンド数振り分けフラグが1ではないと判断した場合、このことは、遊技者が大当りの態様を決定しないことを意味しており、サブCPU1071は、ステップS3162において否定結果を得ることにより、ステップS3162からステップS3166へ処理を移して、予め定められた大当り中の演出をセットし、さらにステップS3167において、予め定められた大当り終了後の演出パターンをセットする。
サブCPU1071は、ステップS3167の処理の後、本サブルーチンを終了する。
[第1実施形態の効果]
図41は、図15に示したラウンド数振り分けテーブルと同内容のテーブルを示し、このラウンド数振り分けテーブルでは、ラウンド数の振り分けパターンFP−D〜FP−Hにおいて、大当り当選時の遊技状態(確変フラグ、時短フラグ)ごとの振り分け可能なラウンド数が異なっている(図41(B))。
これに対して、ラウンド数の振り分けパターンFP−A〜FP−Cにおいては、大当り当選時の遊技状態ごとの振り分け可能なラウンド数が同じである(図41(A))。
そして、ラウンド数の報知を行うか否かは、図42に示すように、演出パターン決定テーブル(図42(C))に基づく抽選で決定される。図42に示す演出パターン決定テーブルは、図16に示した演出パターン決定テーブルと同内容のテーブルであり、演出パターン決定テーブルの抽選の結果、図43に示すように、振り分けパターンFP−AおよびFP−Eが報知された場合には、遊技者は、ラウンド数振り分けテーブル(図41)より、「低確時短なしの時に大当りとなった」ことを把握することが可能となる。
これに対して、図44に示すように報知された場合には、大当り当選時の遊技状態を自ら把握していないと、振り分けパターンFP−A、FP−B、FP−Cのうちのいずれが選択されたかを把握することが困難になる。
この場合、振り分けパターンFP−Eの報知パターンAのうち、ラウンド数の報知が「有り」が抽選により選択された場合は、ラウンド数(8R or 12R)が報知されることになり、この場合には、ラウンド数振り分けテーブル(図41(B))には(8R or 12R)の組合せが他にはなく、振り分けパターンFP―Eが選択されていることが分かる。そして、この振り分けパターンFP−Eが分かると、さらにラウンド数振り分けテーブル(図41(B))から、「低確時短なしの時に大当りとなった」ことをすぐに把握することが可能となる。
すなわち、振り分けパターンFP−D〜FP−Hのような、抽選により選択されるラウンド数の組合せが振り分けパターンと1対1で対応しているラウンド数の振り分けパターンが報知された場合には、大当りが当選した時の遊技状態を把握することが可能となる。このように、ラウンドの振り分けが報知されるか否かによって、大当り当選時の遊技状態を把握できるという、有利不利を設けることにより、新たな遊技性を備えた遊技機を提供することができる。
なお、上述の実施形態では、大当り当選時の遊技状態を把握する点について述べたが、これに限られるものではなく、大当り終了後の遊技状態を把握できる場合もある。
例えば、ラウンド数の振り分けを行うか否かは、大当り種類決定テーブル(図13、図14)によって決定されているため、例えば、低確時短なしの時に図柄指定コマンドz0が決定された場合と、高確時短なしの時に図柄指定コマンドz2が決定された場合とを考えると(図45および図46)、ラウンド数振り分けテーブルから選択される振り分けパターンは、図46に示すように、振り分けパターンFP−A、FP−B、FP−E、FP−Fとなる。
これらの振り分けパターンに応じたラウンド数が、報知パターンごとの抽選結果に応じて表示された場合には、図47に示すような表示内容となる。すなわち、大当り当選時の遊技状態が低確時短なしの場合は、図47(A)に示すような内容で表示が行われ、大当り当選時の遊技状態が高確時短なしの場合は、図47(B)に示すような内容で表示が行われる。図47のように報知されると、振り分けパターンFP−AとFP−Bの報知は同じだが、FP−EとFP−Fの報知は異なるため、遊技者は、ラウンド数振り分けテーブルから大当り当選時の遊技状態を把握することが可能となる。
また、大当りの当選時の遊技状態を把握することができた場合に、ラウンド数の振り分けを行うか否かは大当り種類決定テーブル(図45)のラウンド数振り分けフラグから把握可能であるので、これらの情報を掛け合わせると、図柄指定コマンドz0、z2を把握することが可能となる。
すなわち、図柄指定コマンドを把握することができるということは、大当り種類決定テーブル(図45)に規定されている大当り終了後の遊技状態を示す確変フラグおよび時短フラグから、遊技者が大当り終了後の遊技状態を把握することが可能となる。
このように、大当り終了後の遊技状態を把握できるということは、例えば、遊技状態が高確時短無しの場合と、低確時短無しの場合とで演出上も見分けがつかないような場合には、遊技者に対してラウンド数の振り分けが報知されるか否かによって、大当り終了後の遊技状態(確変状態であるか否か)が分かるか否かに分かれ、大当り終了後の遊技状態が分かる場合には遊技者にとって一段と有利になる。このように、有利度合いに差を設けることが可能となるので、遊技機の遊技性が向上する。
また、上図を例にとれば、FP−A、FP−Bが報知されるよりも、FP−E、FP−Fが報知された方が、大当り当選時の遊技状態と、大当り終了後の遊技状態を把握することが可能となるため、ラウンド数の報知に関しても有利な報知と、不利な報知を設けることが可能となる。
[第2実施形態]
[ラウンド数振り分けテーブル(第2実施形態)]
図48は、第2実施形態において、大当り態様決定処理(後述)で大当りラウンドを決定する際に使用されるラウンド数振り分けテーブルを示す。すなわち、第1始動口1034または第2始動口1035を遊技球が通過することによって開始された第1特別図柄ゲームまたは第2特別図柄ゲームにおいて、大当りに当選した結果としてラウンド数の振り分けが行われることが選択されると、その後、第1球通過ゲート1036Aまたは第2球通過ゲート1036Bのいずれを遊技球が通過するかに応じて、ラウンド数が決定される。このラウンド数を決定する際に当該ラウンド数振り分けテーブルが用いられる。
図48に示すラウンド数振り分けテーブルは、図15に示した第1実施形態にかかるラウンド数振り分けテーブルに比べて、第1大入賞口1039Aおよび第2大入賞口1039Bの賞球数が異なる点が異なる。
具体的には、第1大入賞口1039Aの賞球数を10球とし、第2大入賞口1039Bの賞球数を15球としている。
図48に示すラウンド数振り分けテーブルにおいて、「大入賞口」は、大当り中に開放する大入賞口を表し、数字「1」は、第1大入賞口1039Aを示し、数字「2」は、第2大入賞口1039Bを示す。また、「出球数」は、ラウンド数×賞球数×カウント数によって求めることができる。この場合、1ラウンド中に入賞可能な最大入賞回数であるカウント数は一律10回とする。
図48に示すラウンド数振り分けテーブルは、大当り中の1ラウンドの定義を大入賞口に遊技球が10回入賞可能とした場合の、各大当りごとに設定されたラウンド数と、大入賞口の賞球数から算出される、大当りの出球数の期待値を表すものである。
図48(A)に示すように、第1球通過検出センサ1360Aによって遊技球が検出された場合において、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「0」、確変フラグ「0」であると、ラウンド数が6ラウンドまたは14ラウンドのいずれかが選択される振り分けパターンFP−Aが選択される。この振り分けパターンFP−Aの6ラウンドが選択される選択率は、500/1000であり、14ラウンドが選択され選択率は500/1000である。すなわち、0〜999の1000個の乱数値のうち、500個(乱数値0〜499)が振り分けパターンFP−Aの6ラウンドとされ、500個(乱数値500〜999)が振り分けパターンFP−Aの14ラウンドとされる。この振り分けパターンFP−Aの6ラウンドが選択された場合は、第2大入賞口1039Bが開放され、14ラウンドが選択された場合は、第2大入賞口1039Bが開放される。1ラウンドでのカウント数は10回であるため、最大の入賞回数は10回となり、第2大入賞口1039Bの賞球数は1回当たり15球であるため、振り分けパターンFP−Aの6ラウンドでの出球数は900球となり、14ラウンドでの出球数は2100球となる。これにより、第1球通過検出センサ1360Aによって遊技球が検出され、振り分けパターンFP−Aが選択された場合であって6ラウンドが選択された場合の払い出される賞球数の期待値は900×0.5=450球であり、また、14ラウンドが選択された場合の払い出される賞球数の期待値は2100×0.5=1050球である。これらにより、当該振り分けパターンFP−Aが選択された場合に払い出される賞球数の合計の期待値は、900×0.5+2100×0.5=1500球となる。
また、図48(A)に示すように、第1球通過検出センサ1360Aによって遊技球が検出された場合において、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「0」、確変フラグ「1」であると、第1大入賞口1039Aが12ラウンド開放されるパターンまたは第2大入賞口1039Bが12ラウンド開放されるパターンのいずれかが選択される振り分けパターンFP−Bが選択される。第1大入賞口1039Aが12ラウンド開放されるパターンが選択される選択率は250/1000であり、第2大入賞口1039Bが12ラウンド開放されるパターンが選択される選択率は750/1000である。すなわち、0〜999の1000個の乱数値のうち、250個(乱数値0〜249)が振り分けパターンFP−Bの第1大入賞口1039Aが12ラウンド開放されるパターンとされ、750個(乱数値250〜999)が振り分けパターンFP−Bの第2大入賞口1039Bが12ラウンド開放されるパターンとされる。上述したように、1ラウンドでのカウント数は10回であり、第1大入賞口1039Aの賞球数は1回当たり10球、第2大入賞口1039Bの賞球数は1回当たり15球であるため、振り分けパターンFP−Bの第1大入賞口1039Aが12ラウンド開放されるパターンにおける出球数は1200球となり、振り分けパターンFP−Bの第2大入賞口1039Bが12ラウンド開放されるパターンにおける出球数は1800球となる。これにより、振り分けパターンFP−Bが選択された場合に払い出される賞球数の合計の期待値は、1200×0.5+1800×0.5=1500球となる。
また、図48(A)に示すように、第1球通過検出センサ1360Aによって遊技球が検出された場合において、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「1」、確変フラグ「0」であると、第1大入賞口1039Aが15ラウンド開放されるパターンまたは第2大入賞口1039Bが10ラウンド開放されるパターンのいずれかが選択される振り分けパターンFP−Cが選択される。第1大入賞口1039Aが15ラウンド開放されるパターンが選択される選択率は500/1000であり、第2大入賞口1039Bが10ラウンド開放されるパターンが選択される選択率は500/1000である。すなわち、0〜999の1000個の乱数値のうち、500個(乱数値0〜499)が振り分けパターンFP−Cの第1大入賞口1039Aが15ラウンド開放されるパターンとされ、500個(乱数値500〜999)が振り分けパターンFP−Cの第2大入賞口1039Bが10ラウンド開放されるパターンとされる。上述したように、1ラウンドでのカウント数は10回であり、第1大入賞口1039Aの賞球数は1回当たり10球、第2大入賞口1039Bの賞球数は1回当たり15球であるため、振り分けパターンFP−Cの第1大入賞口1039Aが15ラウンド開放されるパターンにおける出球数は1500球となり、振り分けパターンFP−Cの第2大入賞口1039Bが10ラウンド開放されるパターンにおける出球数は1500球となる。これにより、振り分けパターンFP−Cが選択された場合に払い出される賞球数の合計の期待値は、1500×0.5+1500×0.5=1500球となる。
また、図48(A)に示すように、第1球通過検出センサ1360Aによって遊技球が検出された場合において、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「1」、確変フラグ「1」であると、第1大入賞口1039Aが6ラウンド開放されるパターンまたは第2大入賞口1039Bが16ラウンド開放されるパターンのいずれかが選択される振り分けパターンFP−Dが選択される。第1大入賞口1039Aが6ラウンド開放されるパターンが選択される選択率は500/1000であり、第2大入賞口1039Bが16ラウンド開放されるパターンが選択される選択率は500/1000である。すなわち、0〜999の1000個の乱数値のうち、500個(乱数値0〜499)が振り分けパターンFP−Dの第1大入賞口1039Aが6ラウンド開放されるパターンとされ、500個(乱数値500〜999)が振り分けパターンFP−Dの第2大入賞口1039Bが16ラウンド開放されるパターンとされる。上述したように、1ラウンドでのカウント数は10回であり、第1大入賞口1039Aの賞球数は1回当たり10球、第2大入賞口1039Bの賞球数は1回当たり15球であるため、振り分けパターンFP−Dの第1大入賞口1039Aが6ラウンド開放されるパターンにおける出球数は600球となり、振り分けパターンFP−Dの第2大入賞口1039Bが16ラウンド開放されるパターンにおける出球数は2400球となる。これにより、振り分けパターンFP−Dが選択された場合に払い出される賞球数の合計の期待値は、600×0.5+2400×0.5=1500球となる。
一方、図48(B)に示すように、第2球通過検出センサ1360Bによって遊技球が検出された場合において、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「0」、確変フラグ「0」であると、第2大入賞口1039Bが4ラウンド開放されるパターンまたは第2大入賞口1039Bが12ラウンド開放されるパターンのいずれかが選択される振り分けパターンFP−Eが選択される。第2大入賞口1039Bが4ラウンド開放されるパターンが選択される選択率は250/1000であり、第2大入賞口1039Bが12ラウンド開放されるパターンが選択される選択率は750/1000である。すなわち、0〜999の1000個の乱数値のうち、250個(乱数値0〜249)が振り分けパターンFP−Eの第2大入賞口1039Bが4ラウンド開放されるパターンとされ、750個(乱数値250〜999)が振り分けパターンFP−Eの第2大入賞口1039Bが12ラウンド開放されるパターンとされる。上述したように、1ラウンドでのカウント数は10回であり、第2大入賞口1039Bの賞球数は1回当たり15球であるため、振り分けパターンFP−Eの第2大入賞口1039Bが4ラウンド開放されるパターンにおける出球数は600球となり、振り分けパターンFP−Eの第2大入賞口1039Bが12ラウンド開放されるパターンにおける出球数は1800球となる。これにより、振り分けパターンFP−Eが選択された場合に払い出される賞球数の合計の期待値は、600×0.25+1800×0.75=1500球となる。
また、図48(B)に示すように、第2球通過検出センサ1360Bによって遊技球が検出された場合において、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「0」、確変フラグ「1」であると、第1大入賞口1039Aおよび第2大入賞口1039Bの両方が6ラウンド開放されるパターンまたは第1大入賞口1039Aおよび第2大入賞口1039Bの両方が6ラウンド開放されるパターンのいずれかが選択される振り分けパターンFP−Fが選択される。第1および第2大入賞口1039A、1039Bが6ラウンド開放される一方のパターンが選択される選択率は500/1000(乱数値0〜499)であり、第1および第2大入賞口1039A、1039Bが6ラウンド開放される他方のパターンが選択される選択率は500/1000(乱数値500〜999)である。上述したように、1ラウンドでのカウント数は10回であり、第1大入賞口1039Aの賞球数は1回当たり10球、第2大入賞口1039Bの賞球数は1回当たり15球であるため、振り分けパターンFP−Fの第1および第2大入賞口1039A、1039Bが6ラウンド開放される一方のパターンにおける出球数は1500球となり、振り分けパターンFP−Fの第1および第2大入賞口1039A、1039Bが6ラウンド開放される他方のパターンにおける出球数も1500球となる。これにより、振り分けパターンFP−Fが選択された場合に払い出される賞球数の合計の期待値は、1500×0.5+1500×0.5=1500球となる。
また、図48(B)に示すように、第2球通過検出センサ1360Bによって遊技球が検出された場合において、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「1」、確変フラグ「0」であると、第1大入賞口1039Aが5ラウンド開放されるパターンまたは第1および第2大入賞口1039A、1039Bがそれぞれ1ラウンド、11ラウンド開放されるパターンのいずれかが選択される振り分けパターンFP−Gが選択される。第1大入賞口1039Aが5ラウンド開放されるパターンが選択される選択率は200/1000(乱数値0〜199)であり、第1および第2大入賞口1039A、1039Bがそれぞれ1ラウンド、11ラウンド開放されるパターンが選択される選択率は800/1000(乱数値200〜999)である。上述したように、1ラウンドでのカウント数は10回であり、第1大入賞口1039Aの賞球数は1回当たり10球、第2大入賞口1039Bの賞球数は1回当たり15球であるため、振り分けパターンFP−Gの第1大入賞口1039Aが5ラウンド開放されるパターンにおける出球数は500球となり、振り分けパターンFP−Gの第1および第2大入賞口1039A、1039Bがそれぞれ1ラウンド、11ラウンド開放されるパターンにおける出球数は1750球となる。これにより、振り分けパターンFP−Gが選択された場合に払い出される賞球数の合計の期待値は、500×0.2+1750×0.8=1500球となる。なお、振り分けパターンFP−Gにおいて、第1および第2大入賞口1039A、1039Bがそれぞれ1ラウンド、11ラウンド開放されるパターンが選択される場合は、これらを合計した12回がラウンド数として報知される。
また、図48(B)に示すように、第2球通過検出センサ1360Bによって遊技球が検出された場合において、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「1」、確変フラグ「1」であると、第2大入賞口1039Aが4ラウンド開放されるパターンまたは第2大入賞口1039Bが16ラウンド開放されるパターンのいずれかが選択される振り分けパターンFP−Hが選択される。第2大入賞口1039Bが4ラウンド開放されるパターンが選択される選択率は500/1000(乱数値0〜499)であり、第2大入賞口1039Bが16ラウンド開放されるパターンが選択される選択率は500/1000(乱数値500〜999)である。上述したように、1ラウンドでのカウント数は10回であり、第2大入賞口1039Bの賞球数は1回当たり15球であるため、振り分けパターンFP−Hの第2大入賞口1039Bが4ラウンド開放されるパターンにおける出球数は600球となり、振り分けパターンFP−Hの第2大入賞口1039Bが16ラウンド開放されるパターンにおける出球数は2400球となる。これにより、振り分けパターンFP−Hが選択された場合に払い出される賞球数の合計の期待値は、600×0.5+2400×0.5=1500球となる。
このように、本実施形態では、いずれの振り分けパターンが選択されても、払い出される賞球数の合計の期待値として1500球の払出しが行われることとなる。
本実施形態においては、第1大入賞口1039Aと第2大入賞口1039Bとで賞球数が異なる(第1大入賞口1039Aが10球、第2大入賞口1039Bが15球)ため、大当り中に開放する大入賞口を異ならせることによって、大当りによって獲得可能な出球数に差を設けることが可能となる。
これにより、ラウンド数が同じ大当りであっても、大当りによって獲得可能な出球数に差を持たせることが可能となるため、例えば、振り分けパターンFP−B,FP−Fのような、ラウンド数の報知を行っただけでは、大当り時に獲得可能な出球数を推測することが難しくなり、その分、遊技の興趣性を高めることができる。
[演出パターン決定テーブル(第2実施形態)]
副制御回路は、主制御回路で決定された振り分けパターン(FP−A〜FP−H)に応じて、大当り終了後の演出パターンをセットする。この演出パターンは、ラウンド数振り分けテーブル(図48)に登録された、振り分けパターン(FP−A〜FP−H)ごとに設定された演出パターンであって、大当り終了後に実行される演出のパターンを制御するものである。この演出パターン決定テーブルは、副制御回路のワークRAMに記憶される。
図49に示すように、演出パターン決定テーブル(図49(D))には、図48について上述したラウンド数振り分けテーブルに規定されている振り分けパターンについて、各々のラウンド数および選択率とともに、報知パターンと大当り終了後の演出パターンとが規定されている。
本実施形態では、第1始動口1034または第2始動口1035を遊技球が通過することによって開始された第1特別図柄ゲームまたは第2特別図柄ゲームにおいて、大当りに当選した結果としてラウンド数の振り分けが行われることが選択されると、液晶表示装置1013において、その後、第1球通過ゲート1036Aまたは第2球通過ゲート1036Bを遊技球が通過した場合に得られる大入賞口の開放にかかるラウンド数を報知する場合があり、この報知の有無が報知パターンによって規定されている。
また本実施形態の演出パターン決定テーブルでは、振り分けパターンごとに設定された、ラウンド数と、大当り中に開放する大入賞口(第1大入賞口1039A、第2大入賞口1039B)に応じて大当り終了後の演出パターンが異なる場合について規定している。
図49(A)に示すように、報知パターンAは、ラウンド数の報知を「有り」とするとともに大入賞口の報知を「有り」とする選択率と、ラウンド数の報知を「無し」とするとともに大入賞口の報知を「無し」とする選択率がいずれも500/1000となっており、大入賞口の報知を「有り」とする選択率と「無し」とする選択率がいずれも500/1000となっている。
また図49(B)に示すように、報知パターンBでは、ラウンド数の報知を「有り」とし大入賞口の報知を「有り」とする選択率が250/1000であり、ラウンド数の報知を「有り」とし大入賞口の報知を「無し」とする選択率が250/1000であり、ラウンド数の報知を「無し」とし大入賞口の報知を「無し」とする選択率が500/1000である。
また図49(C)に示すように、報知パターンCでは、ラウンド数の報知を「有り」とし大入賞口の報知を「有り」とする選択率が250/1000であり、ラウンド数の報知を「無し」とし大入賞口の報知を「有り」とする選択率が250/1000であり、ラウンド数の報知を「無し」とし大入賞口の報知を「無し」とする選択率が500/1000である。
図49(D)に示すように、演出パターン決定テーブルにおいて、振り分けパターンFP−Aの6ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して報知パターンCおよび演出パターンAが割り当てられ、振り分けパターンFP−Aの14ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して報知パターンAおよび演出パターンBが割り当てられ、振り分けパターンFP−Bの12ラウンド(第1大入賞口1039Aが開放される)が選択された場合に対して報知パターンBおよび演出パターンCが割り当てられ、振り分けパターンFP−Bの12ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して報知パターンAおよび演出パターンDが割り当てられ、振り分けパターンFP−Cの15ラウンド(第1大入賞口1039Aが開放される)が選択された場合に対して報知パターンAおよび演出パターンEが割り当てられ、振り分けパターンFP−Cの10ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して報知パターンBおよび演出パターンFが割り当てられ、振り分けパターンFP−Dの6ラウンド(第1大入賞口1039Aが開放される)が選択された場合に対して報知パターンCおよび演出パターンGが割り当てられ、振り分けパターンFP−Dの16ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して報知パターンAおよび演出パターンHが割り当てられ、振り分けパターンFP−Eの4ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して報知パターンCおよび演出パターンIが割り当てられ、振り分けパターンFP−Eの12ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して報知パターンAおよび演出パターンDが割り当てられ、振り分けパターンFP−Fの6ラウンド(第1および第2大入賞口1039A、1039Bの両方が開放される)が選択された場合に対して報知パターンBおよび演出パターンJが割り当てられ、振り分けパターンFP−Fの6ラウンド(第1および第2大入賞口1039A、1039Bの両方が開放される)が選択された場合に対して報知パターンCおよび演出パターンJが割り当てられ、振り分けパターンFP−Gの5ラウンド(第1大入賞口1039Aが開放される)が選択された場合に対して報知パターンCおよび演出パターンKが割り当てられ、振り分けパターンFP−Gの1ラウンド(第1大入賞口1039Aが開放される)および11ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して報知パターンAおよび演出パターンLが割り当てられ、振り分けパターンFP−Hの4ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して報知パターンCおよび演出パターンMが割り当てられ、振り分けパターンFP−Hの16ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して報知パターンBおよび演出パターンNが割り当てられている。
このように、本実施形態においては、開放する大入賞口およびラウンド数が予め報知されることにより、初めて大入賞口が開放する前に出球数を把握することが可能となり、大当り開始前に獲得可能な出球数を把握したいと考える遊技者に対して、遊技性を高めた遊技機を提供することが可能となる。
[遊技機の大当り態様決定処理(第2実施形態)]
図30のステップS2212において実行されるサブルーチン(大当り態様決定理処理)について図を用いて説明する。図50は、本実施形態に係る遊技機の大当り態様決定処理のフローチャートである。図50において、図31と同様の処理を行う処理ステップには図31の処理ステップと同一符号を付して重複した説明を省略する。
メインCPU1060は、ステップS2234において、ラウンド数振り分けテーブル(図48)、大当り終了インターバル処理(後述)においてセットされる確変フラグおよび時短フラグに基づいて、振り分けパターンFP−A〜FP−Hのうち選択可能な振り分けパターンをセットする。
また、メインCPU1060は、ステップS2235のゲート通過検出処理において、ゲート通過検出処理(図22、図23)における検出結果に基づいて、遊技球が第1球通過ゲート1036Aまたは第2球通過ゲート1036Bを通過したか否かを判断し、遊技球がゲートを通過したものと判断した場合、メインCPU1060は、ステップS2235において肯定結果を得ることにより、ステップS2235からステップS2246へ処理を移して、通過したゲート(第1球通過ゲート1036Aまたは第2球通過ゲート1036B)に応じたラウンド数振り分けテーブル(図48)に規定されるラウンド数(ステップS2234においてセットされた振り分けパターンのラウンド数)および開放される大入賞口(第1大入賞口1039Aまたは第2大入賞口1039B)と、ゲート通過検出処理(図22、図23)のステップS1079またはステップS1081において得られた乱数値に基づいて、大当り態様を決定する。
メインCPU1060は、ステップS2246の処理の後、ステップS2247へ処理を移して、決定された大当り態様に応じたラウンド数をセットし、さらにステップS2248へ処理を移して、決定された大当り態様に応じて開放される大入賞口をセットした後、ステップS2238において大当り開始インターバルフラグに0をセットし、本サブルーチンを終了する。
[第2実施形態の効果]
図51は、図49に示した演出パターン決定テーブルと同内容のテーブルを示し、この演出内容決定テーブルでは、振り分けパターンごとに設定されたラウンド数と大当り中に開放する大入賞口に応じて、大当り終了後の演出パターンが異なる場合が規定されている。なお、報知を行うか否かは、この演出パターン決定テーブルに規定された報知パターンA〜報知パターンCによって抽選で決定される。
報知パターンBのように遊技者にラウンド数のみを報知した場合には、大入賞口が開放を開始するまで、2つの大入賞口(第1大入賞口1039A、第2大入賞口1039B)のうちのどちらの大入賞口が開放するか分からないため、最終的な出球の数を把握することが出来ず、どの振り分けパターンを選択するかはラウンド数を参考にして選択することとなる。
そして、図51(D)において、振り分けパターンとして、FP−Cと、FP−Gが選択された場合の表示内容は、図52に示すようになる。
図52に示す表示内容である場合には、大当りを早く消化したいと考えた遊技者は、ラウンド数が少ない大当りが選択されやすいラウンド振り分けパターンを選択することが考えられ、大当り中の演出を楽しみたいと考えた遊技者は、ラウンド数が多いことを、大当りの時間が長いことと考え、ラウンド数が多い大当りが選択されやすいラウンド振り分けパターンを選択することが考えられる。
しかしながら、どちらのラウンド振り分けパターンを選択したとしても、ラウンド振り分けごとの出球数の期待値は一定(本実施形態では、1500球(図48))であるため、ラウンド振り分けパターンの選択によって出球による不利益を被ることはなく、遊技者の目的にあった遊技性の選択が可能な遊技機を提供することができる。
また、本実施形態においても、第1実施形態の場合(図45〜図47)と同様にして、ラウンド数振り分けテーブルから大当り当選時の遊技状態と、大当り終了後の遊技状態とを把握することが可能となる。
[第3実施形態]
[ラウンド数振り分けテーブル(第3実施形態)]
第3実施形態においては、大当り当選時の遊技状態(確変フラグおよび時短フラグの状態)に応じて、ラウンド数の振り分けが異なり、かつ、大入賞口の賞球数が異なり、かつ、1ラウンドにおける大入賞口の開放パターンが異なっている。
本実施形態では、大入賞口の開放パターンとして、例えば、図53(A)に示すように、30秒間連続して開放するパターン(パターンA)、図53(B)に示すように、10秒開放、10秒閉鎖、10秒開放となるパターン(パターンB)、図53(C)に示すように、5秒開放、5秒閉鎖、5秒開放、5秒閉鎖、5秒開放、5秒閉鎖となるパターン(パターンC)が設定されているものとする。パターンAでは、合計30秒間の開放時間が得られる。パターンBでは、合計20秒間の開放時間が得られる。パターンCでは、合計15秒間の開放時間が得られる。
このように、開放パターンに応じて大入賞口が開放する1ラウンドあたりの合計開放時間がパターンごとに異なるように設定されている。
なお、第1大入賞口1039Aの賞球数は上述の実施形態と同様に10球であり、第2大入賞口1039Bの賞球数は上述の実施形態と同様に15球である。
本実施形態では、パターンによって1ラウンド中の大入賞口の開放時間が異なるため、出球数は、「ラウンド数×賞球数×カウント数×開放時間」となる。1ラウンド中に入賞可能な最大入賞回数であるカウント数は一律10回である。
また、大入賞口の開放時間は、最大開放時間である30秒を母数として、パターンAの場合、30/30=1、パターンBの場合、20/30=2/3、パターンCの場合、15/30=1/2の値を、出球数を計算する際の開放時間の値として用いる。
また、大当りごとの出球数の平均は、上述の第2実施形態の場合と同様に1500球としている。
以上の条件により実行される際に用いられるラウンド数振り分けテーブルを図54に示す。図54は、第3実施形態において、大当り態様決定処理(後述)で大当りラウンドを決定する際に使用されるラウンド数振り分けテーブルを示す。すなわち、第1始動口1034または第2始動口1035を遊技球が通過することによって開始された第1特別図柄ゲームまたは第2特別図柄ゲームにおいて、大当りに当選した結果としてラウンド数の振り分けが行われることが選択されると、その後、第1球通過ゲート1036Aまたは第2球通過ゲート1036Bのいずれを遊技球が通過するかに応じて、ラウンド数が決定される。このラウンド数を決定する際に当該ラウンド数振り分けテーブルが用いられる。
図54に示すラウンド数振り分けテーブルは、図48に示した第2実施形態にかかるラウンド数振り分けテーブルに比べて、第1大入賞口1039Aおよび第2大入賞口1039Bに開放パターンを設定したことが異なる。
図54(A)に示すように、第1球通過検出センサ1360Aによって遊技球が検出された場合において、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「0」、確変フラグ「0」であると、振り分けパターンFP−Aが選択される。この振り分けパターンFP−Aにおいては、第2大入賞口1039BがパターンAで10ラウンド開放される振り分けパターンが500/1000(乱数値0〜499)の選択率で選択され(振り分けパターンFP−Aにおける第1の選択パターンと呼ぶ)、第2大入賞口1039BがパターンBで15ラウンド開放される振り分けパターンが500/1000(乱数値500〜999)の選択率で選択される(振り分けパターンFP−Aにおける第2の選択パターンと呼ぶ)。
上述の計算式によって出球数を算出すると、振り分けパターンFP−Aにおける第1の選択パターンでは出球数は10×15×10×1=1500球となり、振り分けパターンFP−Aにおける第2の選択パターンでは出球数は15×15×10×2/3=1500球となる。
また、図54(A)において、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「0」、確変フラグ「1」であると、振り分けパターンFP−Bが選択される。この振り分けパターンFP−Bにおいては、第2大入賞口1039BがパターンBで16ラウンド開放される振り分けパターンが500/1000(乱数値0〜499)の選択率で選択され(振り分けパターンFP−Bにおける第1の選択パターンと呼ぶ)、第2大入賞口1039BがパターンBで10ラウンド開放されるとともに第1大入賞口1039AがパターンBで6ラウンド開放される振り分けパターンが500/1000(乱数値500〜999)の選択率で選択される(振り分けパターンFP−Bにおける第2の選択パターンと呼ぶ)。
上述の計算式によって出球数を算出すると、振り分けパターンFP−Bにおける第1の選択パターンでは出球数は16×15×10×2/3=1600球となり、振り分けパターンFP−Bにおける第2の選択パターンでは出球数は10×15×10×2/3=1000球と、6×10×10×2/3=400球との合計である1400球となる。なお、この振り分けパターンFP−Bにおける第2の選択パターンでは、1回の大当り中に、第1大入賞口1039Aが6回、第2大入賞口1039Bが10回開放することになる。
また、図54(A)において、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「1」、確変フラグ「0」であると、振り分けパターンFP−Cが選択される。この振り分けパターンFP−Cにおいては、第2大入賞口1039BがパターンCで16ラウンド開放される振り分けパターンが500/1000(乱数値0〜499)の選択率で選択され(振り分けパターンFP−Cにおける第1の選択パターンと呼ぶ)、第2大入賞口1039BがパターンAで12ラウンド開放される振り分けパターンが500/1000(乱数値500〜999)の選択率で選択される(振り分けパターンFP−Cにおける第2の選択パターンと呼ぶ)。
上述の計算式によって出球数を算出すると、振り分けパターンFP−Cにおける第1の選択パターンでは出球数は16×15×10×1/2=1200球となり、振り分けパターンFP−Cにおける第2の選択パターンでは出球数は12×15×10×1=1800球となる。
また、図54(A)において、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「1」、確変フラグ「1」であると、振り分けパターンFP−Dが選択される。この振り分けパターンFP−Dにおいては、第2大入賞口1039BがパターンAで10ラウンド開放される振り分けパターンが500/1000(乱数値0〜499)の選択率で選択され(振り分けパターンFP−Dにおける第1の選択パターンと呼ぶ)、第2大入賞口1039BがパターンBで15ラウンド開放される振り分けパターンが500/1000(乱数値500〜999)の選択率で選択される(振り分けパターンFP−Dにおける第2の選択パターンと呼ぶ)。
上述の計算式によって出球数を算出すると、振り分けパターンFP−Dにおける第1の選択パターンでは出球数は10×15×10×1=1500球となり、振り分けパターンFP−Dにおける第2の選択パターンでは出球数は15×15×10×2/3=1500球となる。
一方、図54(B)に示すように、第2球通過検出センサ1360Bによって遊技球が検出された場合において、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「0」、確変フラグ「0」であると、振り分けパターンFP−Eが選択される。この振り分けパターンFP−Eにおいては、第2大入賞口1039BがパターンAで4ラウンド開放される振り分けパターンが250/1000(乱数値0〜249)の選択率で選択され(振り分けパターンFP−Eにおける第1の選択パターンと呼ぶ)、第2大入賞口1039BがパターンBで15ラウンド開放される振り分けパターンが750/1000(乱数値250〜999)の選択率で選択される(振り分けパターンFP−Eにおける第2の選択パターンと呼ぶ)。
上述の計算式によって出球数を算出すると、振り分けパターンFP−Eにおける第1の選択パターンでは出球数は10×15×10×1=1500球となり、振り分けパターンFP−Eにおける第2の選択パターンでは出球数は15×15×10×2/3=1500球となる。
なお、この振り分けパターンFP−Eの場合、第1の選択パターンと第2の選択パターンとでは選択率が異なるため、出球数の平均が1500であることが分かる。
また、図54(B)において、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「0」、確変フラグ「1」であると、振り分けパターンFP−Fが選択される。この振り分けパターンFP−Fにおいては、第2大入賞口1039BがパターンCで16ラウンド開放される振り分けパターンが500/1000(乱数値0〜499)の選択率で選択され(振り分けパターンFP−Fにおける第1の選択パターンと呼ぶ)、第2大入賞口1039BがパターンAで10ラウンド開放されるとともに第1大入賞口1039AがパターンCで6ラウンド開放される振り分けパターンが500/1000(乱数値500〜999)の選択率で選択される(振り分けパターンFP−Fにおける第2の選択パターンと呼ぶ)。
上述の計算式によって出球数を算出すると、振り分けパターンFP−Fにおける第1の選択パターンでは出球数は16×15×10×1/2=1200球となり、振り分けパターンFP−Fにおける第2の選択パターンでは出球数は10×15×10×1=1500球と、6×10×10×1/2=300球との合計である1800球となる。なお、この振り分けパターンFP−Fにおける第2の選択パターンでは、1回の大当り中に、第1大入賞口1039Aが6回、第2大入賞口1039Bが10回開放することになる。
また、図54(B)において、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「1」、確変フラグ「0」であると、振り分けパターンFP−Gが選択される。この振り分けパターンFP−Gにおいては、第1大入賞口1039BがパターンAで15ラウンド開放される振り分けパターンが200/1000(乱数値0〜199)の選択率で選択され(振り分けパターンFP−Gにおける第1の選択パターンと呼ぶ)、第2大入賞口1039BがパターンBで15ラウンド開放される振り分けパターンが800/1000(乱数値200〜999)の選択率で選択される(振り分けパターンFP−Gにおける第2の選択パターンと呼ぶ)。
上述の計算式によって出球数を算出すると、振り分けパターンFP−GCにおける第1の選択パターンでは出球数は12×10×10×1=1500球となり、振り分けパターンFP−Gにおける第2の選択パターンでは出球数は15×15×10×2/3=1500球となる。
また、図54(A)において、大当り当選時の遊技状態が時短フラグ「1」、確変フラグ「1」であると、振り分けパターンFP−Hが選択される。この振り分けパターンFP−Hにおいては、第1大入賞口1039AがパターンCで12ラウンド開放される振り分けパターンが500/1000(乱数値0〜499)の選択率で選択され(振り分けパターンFP−Hにおける第1の選択パターンと呼ぶ)、第2大入賞口1039BがパターンAで16ラウンド開放される振り分けパターンが500/1000(乱数値500〜999)の選択率で選択される(振り分けパターンFP−Hにおける第2の選択パターンと呼ぶ)。
上述の計算式によって出球数を算出すると、振り分けパターンFP−Hにおける第1の選択パターンでは出球数は12×10×10×1/2=600球となり、振り分けパターンFP−Hにおける第2の選択パターンでは出球数は16×15×10×1=2400球となる。
このように、本実施形態では、振り分けパターン(FP−A〜FP−H)の選択が行われると、大当り当選時の遊技状態(確変フラグおよび時短フラグの状態)に応じて、ラウンド数、大入賞口、開放パタンが異なる大当りを選択および実行される。
また、開放パターンが異なることによって、大当り中に遊技者が発射した遊技球が大入賞口に入賞する期待値を変更することが可能となるため、例えば、開放時間の長短によって大入賞口に入賞する数に差を設けることが可能となり、遊技者が大当り中に獲得可能な出球の期待値を、開放時間に基づいて、異ならせることが可能となる。
[演出パターン決定テーブル(第3実施形態)]
副制御回路は、主制御回路で決定された振り分けパターン(FP−A〜FP−H)に応じて、大当り終了後の演出パターンをセットする。この演出パターンは、ラウンド数振り分けテーブル(図54)に登録された、振り分けパターン(FP−A〜FP−H)ごとに設定された演出パターンであって、大当り終了後に実行される演出のパターンを制御するものである。この演出パターン決定テーブルは、副制御回路のワークRAMに記憶される。
図55に示すように、演出パターン決定テーブル(図55(E))には、図48について上述したラウンド数振り分けテーブルに規定されている振り分けパターンについて、各々のラウンド数および選択率とともに、報知パターンと大当り終了後の演出パターンと大入賞口の指定及びその開放パターンとが規定されている。
本実施形態では、第1始動口1034または第2始動口1035を遊技球が通過することによって開始された第1特別図柄ゲームまたは第2特別図柄ゲームにおいて、大当りに当選した結果としてラウンド数の振り分けが行われることが選択されると、液晶表示装置1013において、その後、第1球通過ゲート1036Aまたは第2球通過ゲート1036Bを遊技球が通過した場合に得られる大入賞口の開放にかかるラウンド数を報知する場合があり、この報知の有無が報知パターンによって規定されている。
また本実施形態の演出パターン決定テーブルでは、振り分けパターンごとに設定された、ラウンド数と、大当り中に開放する大入賞口(第1大入賞口1039A、第2大入賞口1039B)に応じて大当り終了後の演出パターンが異なる場合について規定している。
また本実施形態の演出パターン決定テーブルでは、振り分けパターンごとに設定されたラウンド数とそれに応じた大入賞口の指定およびその開放パターンとを規定している。
図55(A)に示すように、報知パターンAは、ラウンド数の報知を「有り」とし、大入賞口の報知を「有り」とし、開放パターンの報知を「有り」とする選択率と、ラウンド数の報知を「無し」とし、大入賞口の報知を「無し」とし、開放パターンの報知を「無し」とする選択率がいずれも500/1000である。
また図55(B)に示すように、報知パターンBでは、ラウンド数の報知を「有り」とし大入賞口の報知を「有り」とし、開放パターンの報知を「有り」とする選択率が250/1000であり、ラウンド数の報知を「有り」とし大入賞口の報知を「有り」とし、開放パターンの報知を「無し」とする選択率が250/1000であり、ラウンド数の報知を「無し」とし大入賞口の報知を「無し」とし、開放パターンの報知を「無し」とする選択率が500/1000である。
また図55(C)に示すように、報知パターンCでは、ラウンド数の報知を「有り」とし大入賞口の報知を「有り」とし、開放パターンの報知を「有り」とする選択率が250/1000であり、ラウンド数の報知を「有り」とし大入賞口の報知を「無し」とし、開放パターンの報知を「有り」とする選択率が250/1000であり、ラウンド数の報知を「無し」とし大入賞口の報知を「無し」とし、開放パターンの報知を「無し」とする選択率が500/1000である。
また図55(D)に示すように、報知パターンDでは、ラウンド数の報知を「有り」とし大入賞口の報知を「有り」とし、開放パターンの報知を「有り」とする選択率が250/1000であり、ラウンド数の報知を「無し」とし大入賞口の報知を「有り」とし、開放パターンの報知を「有り」とする選択率が250/1000であり、ラウンド数の報知を「無し」とし大入賞口の報知を「無し」とし、開放パターンの報知を「無し」とする選択率が500/1000である。
図55(D)に示すように、演出パターン決定テーブルにおいて、振り分けパターンFP−Aの10ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して開放パターンA,報知パターンAおよび演出パターンAが割り当てられ、振り分けパターンFP−Aの15ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して開放パターンB、報知パターンBおよび演出パターンBが割り当てられ、振り分けパターンFP−Bの16ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して開放パターンB、報知パターンCおよび演出パターンCが割り当てられ、振り分けパターンFP−Bの10ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して開放パターンB、報知パターンDおよび演出パターンDが割り当てられ、振り分けパターンFP−Bの6ラウンド(第1大入賞口1039Aが開放される)が選択された場合に対して開放パターンB、報知パターンDよび演出パターンDが割り当てられ、振り分けパターンFP−Cの16ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して開放パターンC、報知パターンAおよび演出パターンEが割り当てられ、振り分けパターンFP−Cの12ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して開放パターンA、報知パターンBおよび演出パターンFが割り当てられ、振り分けパターンFP−Dの10ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して開放パターンA、報知パターンCおよび演出パターンAが割り当てられ、振り分けパターンFP−Dの15ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して開放パターンB、報知パターンDおよび演出パターンBが割り当てられ、振り分けパターンFP−Eの4ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して開放パターンA、報知パターンAおよび演出パターンGが割り当てられ、振り分けパターンFP−Eの15ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して開放パターンB、報知パターンBおよび演出パターンBが割り当てられ、振り分けパターンFP−Fの16ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して開放パターンC、報知パターンAおよび演出パターンEが割り当てられ、振り分けパターンFP−Fの10ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して開放パターンA、報知パターンBおよび演出パターンHが割り当てられ、振り分けパターンFP−Fの6ラウンド(第1大入賞口1039Aが開放される)が選択された場合に対して開放パターンC、報知パターンBおよび演出パターンHが割り当てられ、振り分けパターンFP−Gの15ラウンド(第1大入賞口1039Aが開放される)が選択された場合に対して開放パターンA、報知パターンCおよび演出パターンIが割り当てられ、振り分けパターンFP−Gの15ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して開放パターンB、報知パターンDおよび演出パターンBが割り当てられ、振り分けパターンFP−Hの12ラウンド(第1大入賞口1039Aが開放される)が選択された場合に対して開放パターンC、報知パターンAおよび演出パターンJが割り当てられ、振り分けパターンFP−Hの16ラウンド(第2大入賞口1039Bが開放される)が選択された場合に対して開放パターンA、報知パターンBおよび演出パターンKが割り当てられている。
このように、本実施形態においては、開放する大入賞口およびラウンド数が予め報知されることにより、初めて大入賞口が開放する前に出球数を把握することが可能となり、大当り開始前に獲得可能な出球数を把握したいと考える遊技者に対して、遊技性を高めた遊技機を提供することが可能となる。また、ラウンド数および大入賞口に加えて、大入賞口の開放パターンが報知される場合があり、この場合には、振り分けパターンを把握することができる。
[遊技機の大当り態様決定処理(第3実施形態)]
図30のステップS2212において実行されるサブルーチン(大当り態様決定理処理)について図を用いて説明する。図56は、本実施形態に係る遊技機の大当り態様決定処理のフローチャートである。図56において、図31と同様の処理を行う処理ステップには図31の処理ステップと同一符号を付して重複した説明を省略する。
メインCPU1060は、ステップS2234において、ラウンド数振り分けテーブル(図54)、大当り終了インターバル処理(後述)においてセットされる確変フラグおよび時短フラグに基づいて、振り分けパターンFP−A〜FP−Hのうち選択可能な振り分けパターンをセットする。
また、メインCPU1060は、ステップS2235のゲート通過検出処理において、ゲート通過検出処理(図22、図23)における検出結果に基づいて、遊技球が第1球通過ゲート1036Aまたは第2球通過ゲート1036Bを通過したか否かを判断し、遊技球がゲートを通過したものと判断した場合、メインCPU1060は、ステップS2235において肯定結果を得ることにより、ステップS2235からステップS2256へ処理を移して、通過したゲート(第1球通過ゲート1036Aまたは第2球通過ゲート1036B)に応じたラウンド数振り分けテーブル(図54)に規定されるラウンド数(ステップS2234においてセットされた振り分けパターンのラウンド数)および開放される大入賞口(第1大入賞口1039Aまたは第2大入賞口1039B)とその開放パターン(パターンA〜パターンC)、ゲート通過検出処理(図22、図23)のステップS1079またはステップS1081において得られた乱数値に基づいて、大当り態様を決定する。
メインCPU1060は、ステップS2256の処理の後、ステップS2257へ処理を移して、決定された大当り態様に応じたラウンド数をセットし、さらにステップS2258へ処理を移して、決定された大当り態様に応じて開放される大入賞口をセットし、さらにステップS2259へ処理を移して、決定された大当り態様に応じた開放パターン(パターンA〜パターンCのいずれか)をセットした後、ステップS2238において大当り開始インターバルフラグに0をセットし、本サブルーチンを終了する。
[第3実施形態の効果]
図57および図58は、図55に示した演出パターン決定テーブルと同内容のテーブルを示し、この演出内容決定テーブルでは、振り分けパターンごとに設定されたラウンド数と大当り中に開放する大入賞口および開放パターンに応じて、大当り終了後の演出パターンが異なる場合が規定されている。なお、報知を行うか否かは、この演出パターン決定テーブルに規定された報知パターンA〜報知パターンDによって抽選で決定される。
例えば、FP−B、FP−Fを比較すると、どちらも16ラウンドの選択しか行えない(第1球通過検出センサは16R or 10+6R、第2球通過検出センサは、16R or 10+6R)ため、図59に示すように、例えば、ラウンド数や、開放される大入賞口の報知を行った場合には、どちらの振り分けパターンが選択されたのかを把握することは出来ない。
しかしながら、振り分けパターンFP−BとFP−Fを比較すると、開放パターンが異なるため、ラウンド数、大入賞口、開放パターンが報知された場合には、遊技者が振り分けパターンを把握することが可能となり、振り分けパターンを把握できることから、大当り当選時の遊技状態および大当り終了後の遊技状態を把握することが可能となる。
(遊技機の概要)
実施の形態における遊技機1001は、遊技球が転動する遊技領域1140を有する遊技盤1014と、前記遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(発射装置1012)と、前記発射手段を遊技者が操作可能な操作手段(発射ハンドル1122)と、前記遊技領域に設けられ、遊技球を受け入れ易い第1の状態(開放状態)と遊技球を受け入れ難い第2の状態(閉鎖状態)とのうち、いずれか一方の状態となる可変入賞装置(第1大入賞口1039A、第2大入賞口1039B)と、前記遊技領域に設けられ、遊技球の通過を検出可能な始動領域(第1始動口1034、第2始動口1035、第1球通過ゲート1036A、第2球通過ゲート1036B)と、前記始動領域が遊技球の通過を検出したことに基づいて、前記可変入賞装置が前記第1の状態と前記第2の状態とを繰り返し、遊技球が前記可変入賞装置を通過することによって遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態(例えば大当り)へ、移行するか否かの抽選処理を行う抽選手段(主制御回路1006)と、前記抽選処理の結果に基づいて演出態様の決定を行う演出態様決定手段(メインCPU1060)と、前記演出態様決定手段が決定する前記演出態様に基づいて、演出の制御を行う演出制御手段(液晶表示装置1013)と、前記遊技領域に設けられ、遊技球の通過を検出可能な複数の特別領域(第1球通過ゲート1036A、第2球通過ゲート1036B)と、前記抽選処理の結果に基づいて、前記特別遊技状態へ移行すると決定され、前記識別情報表示手段に所定の識別情報を停止した後(例えば、変動停止後)に、前記複数の特別領域のうち一つが遊技球の通過を検出したことに基づいて、前記特別遊技状態中の前記可変入賞装置に係る特別抽選(例えば、アタッカ(大入賞口)の開放回数を決定する抽選)を行う特別抽選手段(主制御回路1006)と、前記特別抽選手段による特別抽選の抽選結果に基づいて、前記特別遊技状態中の前記可変入賞装置を制御する特別遊技制御手段(主制御回路1006)と、前記特別抽選手段による特別抽選の抽選結果に基づいて、前記特別遊技状態の終了後に実行される、前記演出態様のモード(例えば、バトルモード、パラダイスモードといった見た目にも異なる演出)を決定する演出モード決定手段(副制御回路1007(例えば、アタッカ(大入賞口)の開放回数を決定する抽選の結果に基づいて、大当り終了後に実行される演出の決定を行う))と、前記特別遊技状態終了を契機に、遊技状態を制御する遊技状態制御手段(主制御回路1006(例えば、大当り終了後に遊技状態を変更する)と、前記特別遊技状態へ移行すると決定した前記抽選手段の抽選結果(例えば、大当り図柄)と、該特別遊技状態へ移行すると決定した時に制御されていた遊技状態に基づいて、該特別遊技状態終了後に前記遊技状態制御手段が制御する遊技状態を決定する遊技状態決定手段(主制御回路1006(例えば、大当り当選時の遊技状態に応じて、大当り図柄に応じて決定される大当り終了後の遊技状態を変更する))と、前記遊技状態決定手段によって決定される遊技状態として遊技者に有利な有利状態(例えば確変状態および/または時短状態)および前記有利状態よりも遊技者に不利な不利状態(通常状態)と、を備えることを特徴とする。
なお、遊技者に有利な有利状態とは、確変状態または時短状態のいずれかが選択される状態と、確変状態および時短状態の両方が選択される状態とを含み、有利状態よりも遊技者に不利な不利状態とは、確変状態でなく(非確変状態)かつ時短状態でない(非時短状態)状態を意味する。
また、確変状態とは、特別遊技状態へ移行させると決定する確率が高い状態を意味し、時短状態とは、普通図柄ゲームにおいて、低確率状態(通常状態)よりも羽根部材1046が開放することになる確率が高い状態(すなわち、特別図柄ゲームへ移行する契機が得られる確率が高い状態)を意味する。普通図柄ゲームとは、羽根部材1046を開放させるか否かの抽選(すなわち、始動口への遊技球の入賞を容易にするか否かの抽選)を行うゲームを意味する。
また実施の形態における遊技機1001は、上記構成に加えて、前記演出モード決定手段が決定する前記演出態様のモードは、前記特別遊技状態へ移行すると決定された時に制御されていた遊技状態ごとに予め定められた複数のモードから、前記特別抽選の抽選結果に基づいて一のモードが決定されること(例えば、大当り決定時の遊技状態ごとに予め定められた複数の演出モードから、特別抽選の抽選結果に基づいて一の演出モードが決定されること)を特徴とする。
また実施の形態における遊技機1001は、上記構成に加えて、前記特別抽選手段による特別抽選の抽選結果に基づいて、前記特別遊技状態中に前記可変入賞装置の前記第1の状態となる回数に関わる選択を行う動作回数選択手段(主制御回路1006(例えば、大当り当選時の遊技状態に応じて、アタッカ(大入賞口)の開放回数を決定する))を備え、前記演出モード決定手段が決定する前記演出態様のモードは、前記特別遊技状態へ移行すると決定された時に制御されていた遊技状態と、前記特別抽選の抽選結果と、前記動作回数選択手段によって選択された動作回数と、に基づいて決定されることを特徴とする。
また実施の形態における遊技機1001は、上記構成に加えて、前記特別抽選手段による特別抽選の抽選結果に基づいて、前記特別遊技状態中に前記可変入賞装置の前記第1の状態となる時間に関わる選択を行う動作時間選択手段(主制御回路1006(例えば、大当り当選時の遊技状態に応じて、アタッカ(大入賞口)の開放時間を決定する))を備え、前記演出モード決定手段が決定する前記演出態様のモードは、前記特別遊技状態へ移行すると決定された時に制御されていた遊技状態と、前記特別抽選の抽選結果と、前記動作時間選択手段によって選択された動作時間と、に基づいて決定されることを特徴とする。
また実施の形態における遊技機1001は、上記構成に加えて、前記遊技領域には、前記可変入賞装置が複数設けられ(第1大入賞口1039A、第2大入賞口1039B)、前記特別抽選手段による特別抽選の抽選結果に基づいて、前記特別遊技状態中に前記複数の可変入賞装置のいずれかを動作させるかの選択を行う可変入賞装置選択手段(主制御回路1006(例えば、大当り当選時の遊技状態に応じて、複数のアタッカ(大入賞口)の中から、開放させるアタッカを決定する))を備え、前記演出モード決定手段が決定する前記演出態様のモードは、前記特別遊技状態へ移行すると決定された時に制御されていた遊技状態と、前記特別抽選の抽選結果と、前記可変入賞装置選択手段によって選択された可変入賞装置と、に基づいて決定されることを特徴とする。