JP5962651B2 - 撮像レンズユニットの製造方法、及び、撮像レンズユニット - Google Patents

撮像レンズユニットの製造方法、及び、撮像レンズユニット Download PDF

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Description

この発明は、ホルダー内にレンズを組み込んだ撮像レンズユニットの製造方法、及び、撮像レンズユニットに関する。
携帯電話機等に組み込まれる撮像レンズユニットは、結像用の光学レンズの周囲をホルダーによって保持する構造を有している。光学レンズのホルダーへの組み付けは、非常に位置決め精度が厳しく、画像認識技術を取り入れた自動組立システムで行われるのが通常である。しかし、かかるシステムは、非常に高価であるのとともに、ホルダーへのレンズの挿入工程やホルダーへのレンズの接着工程等に工程を分けて製造ラインが構成されるため非常に広い敷地を必要とし、レンズの種類変更ごとに行われる設備の交換が非常に大掛かりになり、多くの工数が必要となる。
このような不具合を解決するための製造方法として、光学ガラスレンズと絞りとを予め金型内で位置決めしてセットしたのち、光学ガラスレンズ等の周囲に射出成形にてホルダーを形成することで、撮像レンズユニットを一括して組み立てる技術が知られている(特許文献1参照)。
上記特許文献1の製造方法では、ホルダーの開口に相当する部分に樹脂が流れ込まないように、成形用の金型において、開口によって露出する光学面の周辺部に当接する樹脂制限部材を設ける必要がある。このような樹脂制限部材の押圧力が不十分であると光学面に樹脂が流れ込むので、所定以上の大きさの押圧力で樹脂制限部材をレンズに当接させる必要がある。もちろん、樹脂制限部材の押圧力が大きすぎると光学ガラスレンズが変形し又は破損するという問題があるため、樹脂制限部材の押圧力は適切に調整される必要がある。しかしながら、樹脂制限部材の押圧力が適切であっても、ホルダー内に光学ガラスレンズではなくプラスチックレンズを保持する場合、樹脂制限部材によって僅かな応力でプラスチックレンズの当接部分に陥没するような変形が生じてしまい、その影響が光学面に及ぶことが分かってきた。特に、熱で溶融させた樹脂を用いてホルダーを成形する場合、ホルダー成形時の熱の影響を受けて、プラスチックレンズが軟化するものと考えられ、上記問題が顕著に生じる。また、この問題は、プラスチックレンズを光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂等のエネルギー硬化性樹脂によって構成している場合にも生じることが判明した。
特開2009−300626号公報
本発明は、上記背景技術の課題に鑑みてなされたものであり、ホルダーをレンズとともに成形する撮像レンズユニットであって、ホルダーの成形によるレンズの変形を抑えることができる撮像レンズユニットの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、ホルダーの成形によるレンズの変形を抑えた撮像レンズユニットを提供することを目的とする。
本発明に係る撮像レンズユニットの製造方法は、ホルダー部材の少なくとも一部を成形するための成形空間を有する金型内に、少なくとも一部に樹脂を含むレンズを位置決めして配置するとともに、成形空間内に樹脂を充填して固化させることにより、レンズを内部に一体的に保持するホルダー部材を形成する工程と、ホルダー部材に保持されたレンズを加熱処理することにより、ホルダー部材の形成によって発生したレンズの歪みを解放する工程とを備え、金型は、レンズの表面に設けた少なくとも1つの光学面に樹脂が流入することを阻止する少なくとも1つの当接部材を有し、少なくとも1つの当接部材は、光学面を避けて光学面の外側に延在する枠面に当接する
上記製造方法によれば、レンズを内部に位置決めして保持する樹脂製のホルダー部材を形成することができる。この際、金型によってレンズの表面が変形され、レンズの光学面に影響を与えるような歪みがレンズに残る可能性があるが、レンズ及びホルダー部材を加熱処理することにより上記のような歪みを解放することができるので、レンズの光学面を元のような光学的精度を有する状態に戻すことができる。つまり、ホルダー部材の成形に際してレンズが変形してもこれを元に戻すことにより、ホルダー部材の成形によるレンズの変形を抑えた撮像レンズユニットを提供することができる。
また、光学面に樹脂が流入することを阻止する当接部材によってレンズの光学面に歪みが残る可能性があるが、レンズ及びホルダー部材の加熱処理により、レンズの光学面を略元の状態に戻すことができる。
特に、当接部材が、光学面を避けて光学面の外側に当接することにより、光学面の外側が変形し、この変形がレンズの光学面に歪みを発生させる可能性があるが、生じた歪みを加熱処理で解放することができる。
本発明の具体的な側面では、上記製造方法において、レンズが、基板とレンズ層とを含む複合型レンズであり、レンズ層が樹脂製である。この場合、ホルダー部材の成形に際してレンズ層が変形するが、レンズ及びホルダー部材を加熱処理することによりレンズ層を変形前の略元の状態に復元できる。
本発明の別の側面では、レンズが、複数のレンズ要素を一体化した組レンズであり、複数のレンズ要素のうち少なくとも1つのレンズ要素が、樹脂製である。この場合、ホルダー部材の成形に際して少なくとも1つのレンズ要素が変形するが、レンズ及びホルダー部材を加熱処理することによりレンズ要素を変形前の略元の状態に復元できる。
本発明のさらに別の側面では、レンズが、エネルギー硬化性の樹脂を用いて形成されている。この場合、金型によるレンズの変形がホルダー部材の成形によってレンズを構成するエネルギー硬化性の樹脂に歪みとして閉じ込められるが、加熱処理によって解放することができる。
本発明のさらに別の側面では、レンズが、熱可塑性の樹脂を用いて形成されている。この場合、金型によるレンズの変形がホルダー部材の成形によってレンズを構成する熱可塑性の樹脂に歪みとして閉じ込められるが、加熱処理によって解放することができる。
本発明のさらに別の側面では、ホルダー部材が、LCP(Liquid Crystal Polymer)樹脂及びPPA(Polyphthalamide)樹脂の少なくとも一方で形成されている。この場合、撮像レンズユニットをリフロー工程で処理することが容易になる。
本発明のさらに別の側面では、上記加熱処理が、レンズの樹脂部分の荷重撓み温度(ISO75A法)より20℃低い下限温度以上で、かつ、レンズの樹脂部分の分解温度又は融点である上限温度よりも低い温度範囲で行われる。この場合、レンズの歪みを解放できる程度に軟化させることができ、過剰な軟化によるレンズの破損を防止できる。
本発明のさらに別の側面では、上記加熱処理が、レンズの使用環境温度の上限である260℃以下の温度範囲で行われる。この場合、レンズの破損を確実に防止することができる。
本発明のさらに別の側面では、ホルダー部材の荷重撓み温度が、レンズの樹脂部分の荷重撓み温度よりも高い。この場合、ホルダー部材の変形を防止しつつレンズの歪みを解放することができる。
本発明のさらに別の側面では、金型内にレンズを配置する前に、ホルダーの一部を構成する樹脂体が金型内に配置され、樹脂を金型内に充填して固化させることにより、固化された樹脂と樹脂体とが接合しホルダー部材を形成する。金型へのレンズ配置前にホルダーの一部を構成する樹脂体を配置しておくことで、金型内へのレンズ配置後に成形するべきホルダー部分が少なくなるため、レンズに発生する歪みを少なくすることができる。
本発明に係る撮像レンズユニットは、第1光学面と第2光学面とを有するレンズと、レンズを金型内に配置した状態でレンズの周辺に樹脂を供給して固化又は硬化させることで形成され、レンズを内部に一体的に保持するホルダー部材とを備え、レンズが、ホルダー部材に保持された状態で加熱処理され、第1及び第2光学面の少なくとも一方を避けて第1及び第2光学面の少なくとも一方の外側に延在する枠面に、第1光学面と第2光学面との少なくとも一方に樹脂が流入することを阻止するために金型に設けた当接部材の当接痕を有する。

上記撮像レンズユニットでは、レンズを内部に一体的に保持するホルダー部材を形成する際に金型によってレンズの表面が変形され、レンズの光学面に影響を与えるような歪みがレンズに残る可能性があるが、レンズが、ホルダー部材に保持された状態で加熱処理されているので、レンズの光学面を元のような光学的精度を有する状態に戻すあるいは近づけることができ、ホルダー部材の成形によるレンズの変形を抑えた撮像レンズユニットを提供することができる。
また、金型に設けた、光学面に樹脂が流入することを阻止する当接部材に対応する当接痕は、上記加熱処理によってほぼ平らな状態に戻っており、レンズの光学面は、元のような光学的精度を有する状態に戻っている。
図1Aは、第1実施形態に係る撮像レンズユニットの構造を示す側方断面図であり、図1Bは、撮像レンズユニットの斜視図である。 図2A及び2Bは、ホルダー部材の成形によるレンズの光学面の劣化について説明する部分拡大断面図であり、図2Cは、光学面等の修復を説明する部分拡大断面図である。 図3Aは、レンズの当初の形状精度を説明する図であり、図3Bは、ホルダー部材中に組み込み後のレンズの形状精度を説明する図であり、図3Cは、加熱処理後のレンズの形状精度を説明する図である。 図1に示す撮像レンズユニットの製造手順を説明するフロー図である。 図5A〜5Dは、レンズの製造工程を説明する図である。 撮像レンズユニットの製造工程の一部を説明する図である。 図7Aは、製造装置におけるキャビティの形成を説明する断面図であり、図7Bは、ホルダー部材の成形を説明する断面図である。 図8Aは、製造装置における型開きを説明する断面図であり、図8Bは、撮像レンズユニットの取り出しを説明する断面図である。 熱処理のための恒温槽を説明する図である。 第2実施形態の撮像レンズユニットを説明する断面図である。 図11A及び11Bは、第3実施形態の撮像レンズユニット及びその製造方法を説明する断面図である。 図12A及び12Bは、第4実施形態の撮像レンズユニット及びその製造方法を説明する断面図である。
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態に係る撮像レンズユニットの構造やその製造方法について説明する。
〔A.撮像レンズユニットの構造〕
図1A及び1Bに示すように、撮像レンズユニット100は、内部に収納される光機能部としてのレンズ10と、レンズ10を周囲から保持するケース状のホルダー部材40とを備える。
ここで、レンズ10は、例えば多数のレンズを配列したレンズウェハー(ウェハー状母材)からダイシングによって切り出されたものである。レンズ10は、平面視方形の輪郭を有しており、四角柱状の側面を有している。レンズ10は、ガラス基板11が樹脂製の第1レンズ層12及び第2レンズ層13で挟まれた構造を有する複合レンズである。
ガラス基板11は、光透過性を有する平板である。ガラス基板11は、ガラスに限らず、樹脂材料等によって形成した基板に置き換えることができる。また、ガラス基板11は、IRカットフィルター(赤外線カットフィルター)等の機能を付随させたものとすることができる。
第1レンズ層12は、光軸OA周辺の中央部に設けられた円形輪郭のレンズ本体部12aと、このレンズ本体部12aの周辺に延在する方形輪郭の枠部12bとを有する。レンズ本体部12aは、例えば非球面型のレンズ部であり、露出する表側に第1光学面12dを有している。この第1光学面12dとその外側の第1枠面10aとは、レンズ10における第1表面となっている。第1レンズ層12は、例えばリフロー耐熱性を有する硬化性樹脂で形成される。なお、硬化性樹脂としては、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂等が挙げられる。
第2レンズ層13も、光軸OA周辺の中央部に設けられる円形輪郭のレンズ本体部13aと、このレンズ本体部13aの周辺に延在する方形輪郭の枠部13bとを有する。レンズ本体部13aは、例えば非球面型のレンズ部であり、露出する表側に第2光学面13eを有している。この第2光学面13eとその外側の第2枠面10bとは、レンズ10における第2表面となっている。第2レンズ層13は、例えばリフロー耐熱性を有する硬化性樹脂で形成される。
なお、第1レンズ層12や第2レンズ層13は、硬化性樹脂に代えて熱可塑性樹脂で形成することもできる。ただし、この場合、第1レンズ層12や第2レンズ層13は、後述するホルダー部材40の成形に際して熱的に安定していることが望ましく、ホルダー成形時の熱で軟化しくにい熱特性を有することが望ましい。
以上のレンズ10において、ガラス基板11と第1レンズ層12との間には第1絞り15が設けられている。また、ガラス基板11と第2レンズ層13との間には第2絞り16が設けられている。これらの絞り15,16は、第2レンズ層13側の第2光学面13e等に干渉せず、ホルダー部材40の開口OP1,OP2の縁に沿った形状を備えた開口を有する輪帯状の部材である。絞り15,16は、例えば金属膜や遮光性の樹脂膜で形成されている。遮光性の樹脂膜としては、黒色ペイントや黒色のフォトレジストを用いることができる。
レンズ10を収納するホルダー部材40は、少なくとも後述する加熱処理に耐え得る耐熱性を有する樹脂からなる。ホルダー部材40は、好ましくは、例えばリフロー耐熱性を有する熱可塑性樹脂(例えばLCP、PPA等)で形成されている。ホルダー部材40は、方形板状の輪郭を有する上部41と、方形板状の輪郭を有する底部42と、方形筒状の輪郭を有する側壁部43とを備える。ホルダー部材40の内部には、レンズ10を嵌め込んで保持するための四角柱状の収納空間HSが形成されている。ホルダー部材40は、後に詳述するが、樹脂の射出成形によって一体成形され、一体的な単一部材として形成される。なお、レンズ10及びホルダー部材40がリフロー耐熱性を有する材料で形成されることにより、耐熱性を有する撮像レンズユニット100をリフロー工程で処理することが可能となる。
ホルダー部材40のうち上部41は、収納空間HS内に保持されたレンズ10の上側の第1枠面10aに対向してレンズ10の光軸OAに沿った上方向への移動を制限している。底部42は、レンズ10の下側の第2枠面10bに対向してレンズ10の光軸OAに沿った下方向への移動を制限している。側壁部43は、レンズ10の4つの側面10cに対向してレンズ10の光軸OAに垂直な横方向に関する移動を制限している。このように、単一の部材であるホルダー部材40が、その上部41、底部42、及び、側壁部43でレンズ10に密着しているため、ホルダー部材40に対するレンズ10の移動を確実に防止することができる。
上部41の中央には、円形の開口OP1が形成されている。この開口OP1を囲む環状の縁部40iは、レンズ10の第1光学面12dの周囲を遮蔽するように配置されることにより、一種の絞りとして機能している。また、底部42の中央には、円形の開口OP2が形成されている。この開口OP2を囲む環状の縁部40jは、レンズ10の第2光学面13eの周囲を遮蔽するように配置されることにより、一種の絞りとして機能している。
なお、レンズ10の表面のうち、最終的に露出する第1及び第2光学面12d,13e、及び、ホルダー部材40の成形時に金型が接する第1及び第2光学面12d,13e近傍の領域を除いた表面は、ホルダー部材40の射出成形に際して、固化前の液体状の樹脂に接することになる。このため、樹脂が固化することによって、例えばレンズ10の第1枠面10aにホルダー部材40の上部41の内面40eが付着した状態となっている。また、レンズ10の第2枠面10bに底部42の内面40fが付着した状態となっている。特に、レンズ10の表面は樹脂製であり、例えばレンズ10の第1枠面10aとホルダー部材40の上部41の内面40eとは、ホルダー部材40の射出成形の際の熱によってレンズ10の第1枠面10aの表面が軟化し互いに溶着によって強固に接合されることになり、接着剤を用いることなく直接接合された状態となる。同様に、レンズ10の第2枠面10bとホルダー部材40の底部42の内面40fと、並びに、レンズ10の側面10cとホルダー部材40の側壁部43の内面40gとが、接着剤を用いることなく直接接合された状態となる。
このような構成を備える撮像レンズユニット100は、ホルダー部材40がレンズ10の周囲に隙間なく密着しているため、レンズ側面からの光の入射に起因するゴーストやフレアーの発生を防止することができる。また、レンズ10の側面10cに不要な隙間がないため、撮像レンズユニット100が小型化され、撮像装置等の最終製品に装着することを想定した場合に要求される外観仕様を満たしやすくなる。従来型のホルダーのような離型時の変形に起因する寸法精度の悪化も抑制される。
なお、以上の説明では、レンズ10が複合レンズであるとしたが、レンズ10全体を単一の樹脂材料で形成することもできる。
〔B.レンズの光学面の劣化と修復〕
図2A及び2Bを参照して、レンズ10の第1光学面12dの劣化について説明する。ホルダー部材40は、上述のように樹脂の射出成形によって一体成形されるので、レンズ10の第1光学面12dと第1枠面10aとの間の狭い環状の境界部10mには、成形の際に、成形用の金型52から延びる固定部材62dの先端の端面62eが当接する。固定部材62dは、第1光学面12d側に流動樹脂が流れ込むことを防止しており不可欠的なものであるが、樹脂漏れを防止する観点から固定部材62dを所定以上の圧力で境界部10mに押し付ける必要があり、ホルダー成形時の樹脂の熱の影響も付加されて、図2Bに示すように境界部10mに陥没したような浅い窪み12rが形成される。この窪み12rは、元の表面レベルSOよりも数μm〜数10μm程度低くなって周辺との間に段差を形成している。窪み12r自体は、第1光学面12dの外側にあり、レンズ10の性能に直接影響しない。しかしながら、発明者の検討により、窪み12rの発生が第1光学面12dの形状精度すなわち光学精度に影響していることが分かってきた。具体的には、レンズ10をホルダー部材40内に封入することによって第1光学面12dの形状精度が劣化し、窪み12rが深くなるほどこれに隣接する第1光学面12dの形状精度の劣化が著しくなることが判明した。第1光学面12dの形状精度の劣化は、撮像レンズユニット100の仕様により許容される場合もあるが、撮像レンズユニット100に要求される光学的仕様のレベルが益々高くなっていることを鑑みれば、第1光学面12dの形状変形を極力抑えることが望ましい。なお、上記のような窪み12rは、樹脂温度や金型温度を低下させることでもある程度浅くすることはできるが、射出成形時の樹脂の流動性が下がり、ホルダー部材40の外観不良等の別の問題が発生するため、樹脂温度や金型温度を低くすることで光学面の形状精度の劣化を防ぐことは難しい。
窪み12rが深くなると第1光学面12dの形状精度が劣化する理由は、射出成形用の金型52の固定部材62dの端面62eからの押圧力によって、加熱された第1レンズ層12が境界部10mで弾性変形し、境界部10mの周囲にも応力によって変形が拡大し、レンズ本体部12aの第1光学面12dが全体的に変形するためであると考えられる。このような変形は、ホルダー成形後に撮像レンズユニット100として成形物を金型から取り出した後も、境界部10mの窪み12rや第1光学面12dの微小な形状変化として残る。つまり、第1レンズ層12は、ホルダー部材40の射出成形時に一時的に高温にさらされ徐々に冷却されるが、冷却後に金型52から取り出されても、固定部材62dの先端形状に対応する窪み12rが残ったままとなり、窪み12rにおける形状変化が拡散して第1光学面12dの微小な形状変化として残る。
第1光学面12dの微小な形状変化は、金型52からの応力よる変形が履歴として残ったものである。したがって、ホルダーを成形することによって得られた撮像レンズユニット100に熱を加えることで、第1レンズ層12を、図2Cに示すように、境界部10mに形成された窪み12rを元に近い平坦な痕12sに戻すことで、第1光学面12dの微小な形状変化も解消して、元の形状精度を有する第1光学面12dに復帰するものと考えられる。本実施形態では、レンズ10の周囲に射出成形によってホルダー部材40を形成した後に、得られた撮像レンズユニット100を一定時間以上加熱し、第1レンズ層12の境界部10mやその周辺の歪みを解放することとした。
図3Aは、ホルダー部材40を成形する前におけるレンズ10の第1光学面12dの状態を示しており、縦軸は第1光学面12dの形状収差を示し、横軸は第1光学面12dの光軸OAからの距離又は位置を示している。図からも明らかなように、第1光学面12dは殆ど収差のない状態となっている。図3Bは、ホルダー部材40を成形した直後におけるレンズ10の第1光学面12dの状態を示している。図からも明らかなように、第1光学面12dは、特に周辺部で急激に増大するような収差を有している。図3Cは、撮像レンズユニット100に対して一定時間以上の加熱処理を施した後におけるレンズ10の第1光学面12dの状態を示している。図からも明らかなように、第1光学面12dは、元のように殆ど収差のない状態となっている。なお、一点鎖線は加熱処理を施す前の状態を参考として示したものである。
実際に作製した撮像レンズユニット100を顕微鏡で観察すると、加熱処理前は、図2Bに示すように境界部10mに比較的目立つ窪み12rが存在したが、加熱処理後は、図2C示すように境界部10mの位置において略元の形に近い平坦な痕12sになっていた。
以上では、レンズ10の第1光学面12dの劣化とその回復について説明したが、第2光学面13eも、ホルダー部材40の射出成形によって同様に変形する。第2光学面13eの変形も、上記のような加熱処理によって略消滅させることができる。よって、第2光学面13eの形状精度を回復することができる。つまり、ホルダー部材40の射出成形後に、撮像レンズユニット100を加熱処理することで、レンズ10の光学性能を略元の状態に戻すことができる。
レンズ10の歪みを解放するための加熱処理は、レンズ10を構成する第1レンズ層12及び第2レンズ層13の熱的特性を考慮して行う。具体的には、加熱処理は、第1及び第2レンズ層12,13を構成する樹脂材料の荷重撓み温度より20℃低い下限温度以上で、かつ、第1レンズ層12及び第2レンズ層13の樹脂部分の分解温度又は融点である上限温度よりも低い温度範囲で行われる。ここで、荷重撓み温度は、ISO75 A法によって与えられるものとする。なお、第1及び第2レンズ層12,13が異なる樹脂材料で形成されている場合、高い方の荷重撓み温度より20℃低い値を下限温度とし、低い方の分解温度又は融点を上限温度とする。加熱処理の温度を第1及び第2レンズ層12,13を構成する樹脂材料の荷重撓み温度より20℃低い下限温度以上とすることで、レンズ10をその歪みが解放される程度に軟化させることができる。また、加熱処理の温度を、レンズの樹脂部分の耐熱温度である分解温度又は融点(通常は、分解温度及び融点のうち低い方の温度)を上限温度とし、この上限温度よりも低くすることで、過剰な軟化によってレンズ10が破損することを防止できる。
レンズ10の歪みを解放するための加熱処理は、レンズ10の使用環境温度の上限である260℃以下の温度範囲で行われることが望ましい。撮像レンズユニット100に組み込まれるレンズ10は、その仕様上、使用環境温度の上限が260℃となっているが、このような上限の260℃以下の温度範囲で加熱処理を行うことで、レンズ10の性能が劣化することをより確実に防止できる。また、上記加熱処理は、レンズ10の歪みをより容易かつ十分に解放するために、レンズ樹脂の荷重撓み温度以上で行うことが好ましい。
レンズ10の歪みを解放するための加熱処理は、ホルダー部材40の熱的特性を考慮して行う必要もある。すなわち、上記加熱処理は、ホルダー部材40を構成する樹脂の耐熱温度(分解温度又は融点、通常は、分解温度及び融点のうち低い方の温度)よりも低い温度で行われる。また、ホルダーの寸法精度を考慮すると、ホルダー部材40を構成する樹脂として、その荷重撓み温度がレンズ10の第1及び第2レンズ層12,13の荷重撓み温度よりも高いものを使用することが好ましい。前者が後者よりも高いほど、加熱処理に伴うホルダー部材の寸法安定性が増し、加熱処理温度の設定にも制約が少なくなる。より好ましくは、前者を後者よりも50℃以上高くすることが好ましい。ホルダー部材40を構成する樹脂の荷重撓み温度が、レンズ10の第1及び第2レンズ層12,13を構成する樹脂の荷重撓み温度よりも高い場合、加熱処理の下限温度は、結果的に、第1及び第2レンズ層12,13の荷重撓み温度のみを考慮すればよくなる。
以上の加熱処理を行うことでレンズ10の歪みが解放されるので、ここで撮像レンズユニットの検査を行うことにより、所期の光学性能が得られているかどうかを的確に把握することができる。そして、規定の光学性能を満たす撮像レンズユニットに対して、リフロー処理を行って撮像素子を実装することで、良好な性能を有する撮像ユニットを得ることができる。
〔C.撮像レンズユニットの製造工程〕
以下、図4のフローチャート等を参照して、撮像レンズユニット100の製造方法等について説明する。
図1A等に示す撮像レンズユニット100の作製のため、まず、図5A〜5Cに示す形状転写工程によってウェハーレンズ110が成形される(図4のステップS11)。
まず、図5Aに示すように、転写型30上に樹脂材料132を塗布し、適当な間隔となるようにガラス基板31の表側の表面に対して転写型30を押圧する。その後、不図示のUV発生装置により紫外線を照射させて間に挟まれた樹脂材料132を硬化させる。これにより、樹脂材料132に転写型30の転写面30a,30bが転写され、硬化が進行した樹脂材料132に多数の第1表面(図1Aに示す第1レンズ層12の第1光学面12d及び第1枠面10a)が形成される。これにより、多数の第1レンズ層12を含んで構成される第1樹脂層32が形成される。なお、ガラス基板31の表側の表面には、絞り15として予め金属膜や樹脂膜が成膜され(又は貼り付けられ)ている。
その後、図5Bに示すように、転写型30から第1樹脂層32とガラス基板31とを一体として離型し、ウェハーレンズ110となるべき中間体110mが作製される。この中間体110mのガラス基板11の裏側の表面に対しても図5Aに示す樹脂の供給及び型面の転写と同様の処理が行われ、図5Cに示すようなウェハーレンズ110が作製される。つまり、ウェハーレンズ110の第2樹脂層33は第1樹脂層32と同様に形成される。この第2樹脂層33は、図1Aに示す第2レンズ層13の第2光学面13e及び第2枠面10bをそれぞれ含む多数の第2表面を有する。
次に、真空オーブン(不図示)を用いて100〜200℃で30分〜1時間程度の加熱処理を行うポストキュア(postcure)処理を施す(図4のステップS12)。このようなポストキュア処理により、第1樹脂層32や第2樹脂層33の硬化反応をより完全にすることができ、第1樹脂層32や第2樹脂層33が例えばエポキシ系樹脂等で形成される場合、硬化時間を短縮することができる。
次に、成膜装置(不図示)を用いてウェハーレンズ110の表面に光機能膜の成膜処理を施す(図4のステップS13)について説明する。ここで、光機能膜としては、例えば反射防止膜や保護膜等があげられる。この成膜工程は、レンズ10の仕様によっては省略される場合もある。
上記方法によって成膜処理が施されたウェハーレンズ110を、図5Cに一点鎖線Lで示すようにダイシング(切断)によって個々の素子に切り出すことで、図1A等に示すレンズ10が取り出される(図4のステップS14)。
次に、レンズ10の周囲にレンズ10を保持するホルダー部材40を成形する(図4のステップS15〜S18)。つまり、ホルダー部材を成形するための成形空間を有する金型内にレンズ10を位置決めして配置するとともに、成形空間内に樹脂を充填して固化させることにより、レンズ10を内部に一体的に保持するホルダー部材40を形成する。このように、ホルダー部材を成形するための成形空間を有する金型内にレンズを配置した後に成形空間内に樹脂を充たしてレンズを一体的に保持するホルダーを成形する方法を、本明細書においてはインサート(insert)成形と呼ぶことにする。
以下、図6等を参照して、インサート成形を利用したホルダー部材40の成形や撮像レンズユニット100の作製について具体的に説明する。
まず、図6に示すように、固定側の第1金型51と可動側の第2金型52とを備える金型装置50を適宜動作させて第2金型52を退避状態にすることで両金型51,52を開状態にするとともに、第1金型51に設けた第1成形部61の上方位置にレンズ10を保持したインサート治具70を移動させる。インサート治具70の移動先である第1成形部61は、第1金型51のパーティング(parting)面51aから突起するように設けられている。なお、この第1成形部61に対向して、第2金型52側にはパーティング面52aから窪むように第2成形部62が設けられている。両金型51,52の少なくとも一方には図示しない樹脂注入口が設けられている。また、金型51,52を加熱するための加熱機構や金型51,52を背後から押圧するためのプラテン(platen)等も設けられているが、理解を容易にするため図示を省略している。
インサート治具70は、環状の部材であり、中央の貫通孔71内にレンズ10を一時的に保持している。インサート治具70は、不図示の制御駆動装置によって遠隔的に駆動されレンズ10を搬送する。また、インサート治具70は、レンズ10の側面10cに向けて進退する複数の押圧部材を有する流体駆動型のチャック部材72を内蔵している。インサート治具70は、レンズ10の側面10cを複数の方向から押圧することにより、図示のセット状態で貫通孔71の中心にレンズ10を支持することができ、後述するリリース状態で貫通孔71内のレンズ10を光軸OA方向に可動な状態とすることができる。インサート治具70の下部には、第1金型51と嵌合するためのテーパーを有する環状の嵌合面73aが設けられている。
次に、第1金型51にインサート治具70を降下させてインサート治具70の下部内側の嵌合面73aを、第1成形部61上にテーパーをつけて立設された嵌合部材61gの嵌合面61fと嵌合させる。これにより、インサート治具70に保持されたレンズ10の光軸OAと、第1金型51の第1成形部61の軸AXとを略一致させることができる。この状態でインサート治具70をリリース状態に切り替えると、チャック部材72による把持が解除されたレンズ10は、下方に移動して第1成形部61の凹部RE内に挿入されるとともに、凹部RE内でアライメントされた状態で保持される(図4のステップS15)。
この際、レンズ10は、第1成形部61の底部に立設された円筒状の保持部材61d上に支持されるとともに、横方向に位置決めされる。つまり、保持部材61dは、レンズ10を光軸OAに垂直な方向に関して精密に位置決めするための位置決め部材でもある。さらに、保持部材61dは、レンズ10の第2光学面13eに樹脂が流入することを阻止する当接部材としても機能している。つまり、保持部材61dは、後述する成形に際して、レンズ10の第2光学面13eに隣接する空間S1への流動樹脂MPの流れ込みを阻止する役割も有する。
保持部材61dによるレンズ10の支持は、詳細な図示を省略するが、保持部材61d上面の外周側で行われている。この結果、第2レンズ層13の第2光学面13eの外側、具体的には第2枠面10bのうち第2光学面13eとの境界に近い環状領域が保持部材61dの端面61eに当接している。ただし、保持部材61dによる支持は、レンズ10の第2光学面13eの最外縁(有効領域外)とすることもできる。
なお、第1金型51には、第1成形部61の底面中央に連通する排気管51dが形成されている。排気管51dは、金型装置50に付随する駆動機構によって適当なタイミングで外部に排気可能になっている。第2光学面13eに隣接する空間S1を減圧することで、保持部材61d上に載置されたレンズ10を吸引して保持部材61d上に所望の吸着力で調心位置決めして固定することができる。
次に、図7Aに示すように、第2金型52を移動させて型締めを行うことによって、第1金型51と第2金型52との間にホルダー部材40用のキャビティ(型空間)CAを形成する(図4のステップS16)。この際、第1金型51に設けた第1成形部61と、第2金型52に設けた第2成形部62とが嵌合する。ここで、第1成形部61には、図1に示すホルダー部材40の裏面40bと外周側面40cとをそれぞれ成形するための転写面61b,61cが形成されている。また、第2金型52側の第2成形部62には、ホルダー部材40の上面40a等を成形するための転写面62aが形成されている。また、第2成形部62には、レンズ10の第1光学面12dに隣接する空間S2への流動樹脂MPの流れ込みを阻止する円筒状の固定部材62dが形成されている。この固定部材62dは、型締めによって成形空間としてのキャビティCAを形成した際に、レンズ10のうち枠部12bの最内周部分に接してレンズ10を下方に優しく押すことで、レンズ10をキャビティCA内で安定させてガタツキを防止している。固定部材62dは、レンズ10の第1光学面12dに樹脂が流入することを阻止する当接部材としても機能している。つまり、固定部材62dは、レンズ10の第1光学面12dに隣接する空間S2への流動樹脂MP(図7B参照)の流れ込みを阻止する役割も有する。
なお、第2成形部62の内周には、微小なテーパーを設けた嵌合面62fが形成されているので、第2成形部62を第1成形部61に嵌合させるだけで、第1金型51の嵌合部材61gの嵌合面61fと第2金型52の嵌合面62fとが密着し、両成形部61,62間で横方向の精密なアライメントが達成される。また、両成形部61,62を嵌合させたとき、第1成形部61の嵌合部材61gの上面61pと第2成形部62の外周底面62pとが近接又は密着して配置され、これらの面61p,62pは、ホルダー部材40の成形に関してパーティングラインのように機能する。以上により、第1成形部61延いてはレンズ10に対して第2成形部62を精密にアライメントすることができる。
次に、図7Bに示すように、成形空間であるキャビティCA中にホルダー部材40の材料となるべき流動樹脂MPを充填することにより、レンズ10の第1枠面10a、側面10c、及び第2枠面10bをそれぞれ樹脂で覆う。そして、温度調節されている金型内で固化させることで、ホルダー部材40を成形する(図4のステップS17)。これにより、図1Aに示したような、ホルダー部材40の開口OP1,OP2間にレンズ10を支持した状態でホルダー部材40内にレンズ10を収納して固定した撮像レンズユニット100が完成する。この際、第1及び第2成形部61,62に設けた保持部材61d及び固定部材62dは、空間S1,S2に流動樹脂MPが流れ込むことを防止する結果として、ホルダー部材40に開口OP1,OP2を形成する役割を有する。
次に、図8Aに示すように、第2金型52を第1金型51から離間させる型開きによって第2金型52を退避状態にする。その後、図8Bに示すように、第1金型51に設けた不図示のエジェクターピン等を利用して撮像レンズユニット100を突き出して離型することにより、第1金型51から完成品としての撮像レンズユニット100を取り出す(図4のステップS18)。
次に、図9に示す恒温槽80を用いて撮像レンズユニット100に対して加熱処理を行ってレンズ10の歪みを解放する(図4のステップS19)。図示の恒温槽80は、断熱壁を有する処理室81と、処理室81内の温度を上げるヒーター82と、処理室81内の温度を測定する温度センサー83と、これらを制御する制御装置85とを備えるオーブンである。なお、恒温槽80には、窒素等の不活性ガスを循環させる雰囲気調節装置を付随させることができる。
恒温槽80の処理室81内に設置された撮像レンズユニット100は、制御装置85による制御のもと、ヒーター82、及び温度センサー83により、目的とする温度で所定時間加熱処理される。この恒温槽80による加熱処理は、ホルダー部材40の成形時に金型51,52の保持部材61d及び固定部材62dによって形成されたレンズ10の歪みを解放するためのものである。恒温槽80による撮像レンズユニット100の処理温度Tは、レンズ10の第1及び第2レンズ層12,13を構成する樹脂材料の荷重撓み温度をTaとし、当該樹脂材料の耐熱温度(分解温度及び融点のうち低い方)をTbとした場合に、Ta−20℃≦T<Tbの範囲とする。処理温度Tは、好ましくは、使用環境温度の上限をTcとした場合に、Ta−20℃≦T≦Tcの範囲とし、さらに好ましくは、Ta≦T≦Tcの範囲とする。ただし、Tc<Tbである。恒温槽80による撮像レンズユニット100の処理時間は、レンズ10の歪みが求められる光学性能を満たすのに必要な量だけ解放され得るような時間以上とし、撮像レンズユニット100の処理温度が上記加熱処理の下限値であるTa−20℃又はTaに比較してどの程度大きいかも考慮して適宜の長さに設定する。処理温度がTa−20℃又はTaよりも大きくなるほど、撮像レンズユニット100の処理時間を短くすることができる。
〔D.具体的な加熱処理〕
以下、具体的な加熱処理について説明する。まず、加熱処理の対象である撮像レンズユニットとして、図1に示す構成を有する撮像レンズユニット100を、図4のステップS11〜S18を実行することにより作製した。ここで、撮像レンズユニット100を構成するレンズ10の第1及び第2レンズ層12,13は、エポキシ系UV硬化性樹脂製であり、各レンズ層12,13を構成する樹脂の荷重撓み温度(ISO75 A法)は170℃であり、分解温度は約320℃である。第1及び第2レンズ層12,13に対するポストキュアは、200℃で1時間とした。また、ガラス基板11の厚みは0.3mm、ホルダー成形用金型(第1及び第2金型51,52)のレンズ当接部(保持部材61d、固定部材62d)に対応する部分の上面樹脂層(第1レンズ層12)の厚みは0.12mm、ホルダー成形用金型のレンズ当接部に対応する部分の下面樹脂層(第2レンズ層13)の厚みは0.05mm、レンズ10の外形は一辺が2.0mmの正方形形状とした。一方、撮像レンズユニット100を構成するホルダー部材40は、LCP(液晶ポリマー)樹脂製であり、ホルダー部材40を構成する樹脂の荷重撓み温度(ISO75 A法)は277℃、融点は320℃である。また、ホルダー成形用金型としては、レンズ当接部の形状が、上面側(固定部材62d)が外径1.26mm、内径1.00mmの環状、下面側(保持部材61d)が外径1.51mm、内径1.10mmの環状であり、ホルダー部材40の外側寸法の一辺が3.2mmとなるものを用いた。
加熱処理の前後におけるレンズ10の表面に存在する窪み12r又は痕12sの深さ等であるレベル差は、画像三次元形状測定機によって測定した。また、第1及び第2光学面12d,13eの非球面形状については、影響の生じやすい第1光学面12dを対象にして、超高精度三次元形状測定機によって測定した。非球面形状誤差は、PV値(Peak to Bottom value:最大値と最小値との差)の絶対値が0.1μm未満のものを全く問題ないレベル、PV値の絶対値が0.1μm以上0.3μm未満のものを面変化はあるが実用上性能に影響がないレベル、PV値の絶対値が0.3μm以上のものを実用に支障が生じるレベルと評価した。その結果、ホルダー部材40を形成する前におけるレンズ10の第1光学面12dは、形状誤差が無いものであった。つまり、超高精度三次元形状測定機による測定の結果、設計値からの実際の形状の差分はPV値で0μmであった。このようなレンズ10に対してインサート成形(図4のステップS15〜S18)によってホルダー部材40を成形した。まず、ホルダー部材40を成形した直後の撮像レンズユニット100について、画像三次元形状測定機を用いて金型51,52の保持部材61dや固定部材62dとの接触部である窪み12rとその周囲とのレベル差を測定した。また、超高精度三次元形状測定機を用いてレンズ10の第1光学面12dの非球面形状を測定した。次に、撮像レンズユニット100に対して図9の恒温槽80で加熱処理を実施して、再度、画像三次元形状測定機にて接触部である窪み12rの痕12sとその周囲とのレベル差を測定した。さらに、超高精度三次元形状測定機を用いてレンズ10の加熱処理後の第1光学面12dの非球面形状を測定した。加熱処理前のレンズ10の窪み12rとその周囲とのレベル差は20μm程度であり、第1光学面12dの非球面形状誤差はPV値で1μm程度あり実使用に支障を生じるレベルであった。
恒温槽80で加熱温度が250℃で熱処理時間が1分のサンプルでは、接触部の痕12sとその周囲とのレベル差は、0μmとなり、非球面形状誤差も0μmであり、全く問題のないレベルであった。つまり、レンズ10等のアニールによって、良好な第1及び第2光学面12d,13eを有する撮像レンズユニット100を製造することができた。
恒温槽80で加熱温度が200℃で熱処理時間が1分のサンプルでは、接触部の痕12sとその周囲とのレベル差は、3μmとなり、非球面形状誤差は実使用上影響のないレベルであった。つまり、レンズ10等のアニールによって、痕12sは多少残るものの、良好な第1及び第2光学面12d,13eを有する撮像レンズユニット100を製造することができた。
恒温槽80で加熱温度が200℃で熱処理時間が1時間のサンプル、及び、加熱温度が250℃で熱処理時間が1時間のサンプルでは、接触部の痕12sとその周囲とのレベル差はいずれも0μmとなり、非球面形状誤差もいずれも0μmであり、全く問題のないレベルであった。つまり、レンズ10等のアニールによって、良好な第1及び第2光学面12d,13eを有する撮像レンズユニット100を製造することができた。
恒温槽80で加熱温度が150℃で熱処理時間が1時間のサンプルでは、接触部の痕12sとその周囲とのレベル差は、5μmとなり、非球面形状誤差は実使用上影響のないレベルであった。つまり、レンズ10等のアニールによって、痕12sは多少残るものの、良好な第1及び第2光学面12d,13eを有する撮像レンズユニット100を製造することができた。
恒温槽80で加熱温度が200℃で熱処理時間が24時間のサンプルでは、接触部の痕12sとその周囲とのレベル差は、0μmとなり、非球面形状誤差も0μmとなった。つまり、レンズ10等のアニールによって、良好な第1及び第2光学面12d,13eを有する撮像レンズユニット100を製造することができた。
恒温槽80で加熱温度が150℃で熱処理時間が24時間のサンプルでは、接触部の痕12sとその周囲とのレベル差は、3μmとなり、非球面形状誤差は実使用上影響のないレベルであった。つまり、レンズ10等のアニールによって、痕12sが僅かに残るものの実使用上差し支えない範囲であり、良好なレベルの第1及び第2光学面12d,13eを有する撮像レンズユニット100を製造することができた。
以上説明した第1実施形態に係る撮像レンズユニット100の製造方法等によれば、レンズ10を内部に位置決めして保持する樹脂製のホルダー部材40を形成することができる。この際、金型51,52によってレンズ10の第1及び第2レンズ層12,13の表面が変形され、第1及び第2レンズ層12,13の第1及び第2光学面12d,13eに影響を与えるような歪みとして窪み12r等が第1及び第2レンズ層12,13に残る可能性があるが、レンズ10及びホルダー部材40を加熱処理することにより上記のような歪みを解放することができるので、レンズ10の第1及び第2光学面12d,13eを元のような光学的精度を有する状態に戻すことができる。つまり、ホルダー部材40の成形に際してレンズ10が変形してもこれを元に戻すことにより、ホルダー部材40の成形によるレンズ10の変形を抑えた撮像レンズユニット100を提供することができる。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態に係る撮像レンズユニットの構造やその製造方法について説明する。なお、第2実施形態の撮像レンズユニットの製造方法等は第1実施形態を部分的に変更したものであり、特に説明しない事項は第1実施形態と同様であるものとする。
図10に示すように、ホルダー部材40内に組み込まれたレンズ210は、組レンズであり、第1レンズ要素212と、第2レンズ要素213と、これらの間に挟まれた絞り215とを有する。
第1レンズ要素212は、一対の光学面12d,12eを有し、例えばリフロー耐熱性を有する硬化性樹脂で形成される。第2レンズ要素213は、一対の光学面13d,13eを有し、例えばリフロー耐熱性を有する硬化性樹脂で形成される。
このように、第1実施形態とは異なり、ガラス基板11を有しないレンズ210を用いた第2実施形態においても、レンズ210及びホルダー部材40を加熱処理することにより、ホルダー部材40の成形時にレンズ要素212,213に形成された歪みを解放することができるので、レンズ210の光学面12d,13eを元のような光学的精度を有する状態に戻すことができる。
〔第3実施形態〕
以下、第3実施形態に係る撮像レンズユニットの構造やその製造方法について説明する。なお、第3実施形態の撮像レンズユニットの製造方法等は第1実施形態を部分的に変更したものであり、特に説明しない事項は第1実施形態と同様であるものとする。
図11Aに示すように、第1金型51において、第1成形部61の奥に設けた保持部材361dは、円柱状の突起であり、当接面である端面361eがレンズ10の第2光学面13eと同一又は略同一の曲率を有しており、レンズ10の第2光学面13e(図1A参照)に面状に接し得るように構成されている。これにより、保持部材361dの端面361eとレンズ10の第2光学面13eとが面状に密着し、図11Bに示す成形段階で、流動樹脂MPが第2光学面13eに漏れ出すことを防止でき、結果的に、ホルダー部材40に開口OP2を形成することができる。
同様に、第2金型52において、第2成形部62の奥に設けた固定部材362dは、円柱状の突起であり、当接面である端面362eがレンズ10の第1光学面12dと同一又は略同一の曲率を有しており、レンズ10の第1光学面12d(図1A参照)に面状に接し得るように構成されている。これにより、固定部材362dの端面362eとレンズ10の第1光学面12dとが面状に密着し、流動樹脂MPが第1光学面12dに漏れ出すことを防止でき、結果的に、ホルダー部材40に開口OP1を形成することができる。
このように、レンズ10の光学面に対して全体的に金型の固定部材を当接させるようにした第3実施形態においても、レンズ10及びホルダー部材40を加熱処理することにより、ホルダー部材40の成形時にレンズ10に形成された歪みを解放することができるので、レンズ10の第1及び第2光学面12d,13eを元のような光学的精度を有する状態に戻すことができる。
〔第4実施形態〕
以下、第4実施形態に係る撮像レンズユニットの構造やその製造方法について説明する。なお、第4実施形態の撮像レンズユニットの製造方法等は第1実施形態を部分的に変更したものであり、特に説明しない事項は第1実施形態と同様であるものとする。
図12Aに示すように、第1金型51の第1成形部461には、不図示の成形部を利用した射出成形により、第1成形部461の凹部に嵌め込まれた状態で第1ホルダー部分40Aが形成されている。本実施形態の場合、レンズ10は、詳細な図示を省略するが、第1ホルダー部分40Aの側壁の内面(内壁)との間に僅かな隙間を有しており、第1ホルダー部分40Aの底部42に支持されるとともに、光学面がホルダー開口部の中心に調心されるように横方向に位置決めされている。なお、レンズ10を第1成形部61に埋め込んだ第1ホルダー部分40Aにセットする際には、図6に示すインサート治具70を用いる。
第2金型52側の第2成形部62には、ホルダー部材40の上部を成形するための転写面62aが形成されている。また、第2成形部62には、レンズ10の第1光学面12dに隣接する空間S2への流動樹脂MPの流れ込みを阻止する円筒状の固定部材62dが形成されている。
図12Bに示すように、成形空間であるキャビティCA2中にホルダー部材40の材料となるべき流動樹脂MPを充填することにより、レンズ10の第1枠面10aを樹脂で覆う。そして、温度調節されている金型内で固化させることで、第2ホルダー部分40Bを成形する。これにより、第1ホルダー部分40Aと第2ホルダー部分40Bとが溶着し、全体としてホルダー部材40を形成することができる。つまり、ホルダー部材40内にレンズ10を収納して固定した撮像レンズユニット100が完成する。
第4実施形態においては、第1光学面12dは、第2ホルダー部分40Bの成形時の樹脂の熱の影響を受け、第2成形部62に設けた固定部材62dの箇所で変形し、光学性能の悪化が懸念される。しかし、第1ホルダー部分40A及び第2ホルダー部分40Bの成形後、レンズ10及びホルダー部材40を加熱処理することにより、ホルダー部材40の成形時にレンズ10に形成された歪みを解放することができるので、レンズ10の第1光学面12d等を元のような光学的精度を有する状態に戻すことができる。なお、本実施形態においては、成形空間内にレンズ10を配置する前に、ホルダーの一部を構成する樹脂体である第1ホルダー部分40Aが金型内に配置されているので、金型内へのレンズ配置後に成形するべきホルダー部分が上述した実施形態よりも少なくなるため、レンズ10に発生する歪みをそもそも少なくすることができる。また、第2光学面13eは、樹脂である第1ホルダー部分40Aと接しているため、第2ホルダー部分40Bの成形時の熱の影響を受けない。従って、第2光学面13eについては、第2ホルダー部分40B成形時において第1光学面12dに生じるような変形は発生せず、光学性能は維持される。また、このような変形が生じないため、加熱処理を経た後も光学性能が保たれる。
以上、実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、上記各実施形態において、レンズ10,210の形状や構造は例示であり、適宜変更することができる。例えば、レンズ10は、角柱状である必要はなく、円柱状等とすることができる。
また、上記各実施形態において、ホルダー部材40内にレンズ10のみを保持しているが、IRカットフィルターや高さ調整板といった付属部品を保持するものとすることができ、この場合は、付属品も含めた撮像レンズユニット100を加熱処理することで、ホルダー部材40の成形時にレンズ10に付与された歪みを解放して元の状態に修復又は復元することができる。
また、上記実施形態においては、第2金型52を上下方向に移動させる縦型の金型装置としているが、可動側の金型が左右方向に移動する横型の金型装置としてもよい。この場合、レンズ10等の落下を防止するため、少なくとも一方の金型からレンズ10等を吸引して保持させる必要がある。
また、上記実施形態において、ホルダー部材を構成する樹脂材料としては熱可塑性樹脂を用いたが、これに限らず、熱硬化性樹脂等の硬化性樹脂を用いることも可能である。
また、金型に複数の成形部を設けて複数のレンズに対して同時にホルダー成形を行うようにしてもよい。この場合、アライメントのための部材を各成形部に配置する必要はなく、複数の成形部に対して共通のアライメント部材を使用するようにすればよい。

Claims (11)

  1. ホルダー部材の少なくとも一部を成形するための成形空間を有する金型内に、少なくとも一部に樹脂を含むレンズを位置決めして配置するとともに、前記成形空間内に樹脂を充填して固化させることにより、前記レンズを内部に一体的に保持する前記ホルダー部材を形成する工程と、
    前記ホルダー部材に保持された前記レンズを加熱処理することにより、前記ホルダー部材の形成によって発生した前記レンズの歪みを解放する工程と
    を備え、
    前記金型は、前記レンズの表面に設けた少なくとも1つの光学面に樹脂が流入することを阻止する少なくとも1つの当接部材を有し、
    前記少なくとも1つの当接部材は、前記光学面を避けて前記光学面の外側に延在する枠面に当接する撮像レンズユニットの製造方法。
  2. 前記レンズは、基板とレンズ層とを含む複合型レンズであり、前記レンズ層は、樹脂製である、請求項1に記載の撮像レンズユニットの製造方法。
  3. 前記レンズは、複数のレンズ要素を一体化した組レンズであり、前記複数のレンズ要素のうち少なくとも1つのレンズ要素は、樹脂製である、請求項1に記載の撮像レンズユニットの製造方法。
  4. 前記レンズは、エネルギー硬化性の樹脂を用いて形成されている、請求項1から3までのいずれか一項に記載の撮像レンズユニットの製造方法。
  5. 前記レンズは、熱可塑性の樹脂を用いて形成されている、請求項1から3までのいずれか一項に記載の撮像レンズユニットの製造方法。
  6. 前記ホルダー部材は、LCP樹脂及びPPA樹脂の少なくとも一方で形成されている、請求項1から5までのいずれか一項に記載の撮像レンズユニットの製造方法。
  7. 前記加熱処理は、前記レンズの樹脂部分の荷重撓み温度より20℃低い下限温度以上で、かつ、前記レンズの樹脂部分の分解温度又は融点である上限温度よりも低い温度範囲で行われる、請求項1からまでのいずれか一項に記載の撮像レンズユニットの製造方法。
  8. 前記加熱処理は、前記レンズの使用環境温度の上限である260℃以下の温度範囲で行われる、請求項に記載の撮像レンズユニットの製造方法。
  9. 前記ホルダー部材の荷重撓み温度は、前記レンズの樹脂部分の荷重撓み温度よりも高い、請求項1からまでのいずれか一項に記載の撮像レンズユニットの製造方法。
  10. 前記金型内に前記レンズを配置する前に、前記ホルダーの一部を構成する樹脂体が前記金型内に配置され、前記樹脂を前記金型内に充填して固化させることにより、該固化された樹脂と前記樹脂体とが接合し、前記ホルダー部材を形成する、請求項1からまでのいずれか一項に記載の撮像レンズユニットの製造方法。
  11. 第1光学面と第2光学面とを有するレンズと、
    前記レンズを金型内に配置した状態で前記レンズの周辺に樹脂を供給して固化させることで形成され、前記レンズを内部に一体的に保持する前記ホルダー部材と、
    を備え、
    前記レンズは、前記ホルダー部材に保持された状態で加熱処理され、前記第1及び第2光学面の少なくとも一方を避けて前記第1及び第2光学面の少なくとも一方の外側に延在する枠面に、前記第1光学面と前記第2光学面との少なくとも一方に樹脂が流入することを阻止するために金型に設けた当接部材の当接痕を有する撮像レンズユニット。
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