JP5962577B2 - ガスクロマトグラフ - Google Patents

ガスクロマトグラフ Download PDF

Info

Publication number
JP5962577B2
JP5962577B2 JP2013093362A JP2013093362A JP5962577B2 JP 5962577 B2 JP5962577 B2 JP 5962577B2 JP 2013093362 A JP2013093362 A JP 2013093362A JP 2013093362 A JP2013093362 A JP 2013093362A JP 5962577 B2 JP5962577 B2 JP 5962577B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
column
flow rate
processing unit
carrier gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013093362A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014215195A (ja
Inventor
敬朗 平岡
敬朗 平岡
靖典 寺井
靖典 寺井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2013093362A priority Critical patent/JP5962577B2/ja
Publication of JP2014215195A publication Critical patent/JP2014215195A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5962577B2 publication Critical patent/JP5962577B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Measuring Volume Flow (AREA)

Description

本発明は、試料成分とともにキャリアガスをカラム内に供給することにより分析を行うためのガスクロマトグラフに関するものである。
ガスクロマトグラフにおいては、試料成分とともにキャリアガスがカラム内に供給され、当該カラム内をキャリアガスが通過する過程で、各成分が分離されるようになっている。キャリアガスは、ガス供給流路からガス導入部に供給され、当該ガス導入部内で試料成分と混合された後、カラム入口からカラム内に導入される。カラム入口からカラム内にキャリアガスを導入する方法としては、スプリット導入法や全量導入法などが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
分析を行う際には、カラム内を通過するキャリアガスの流量(以下、「カラム流量」という。)が、種々の態様で用いられる。例えば、スプリット導入法によりカラム入口からカラム内にキャリアガスを導入する場合、カラム内を流れる試料成分の量は、ガス導入部に供給されるキャリアガスの全流量とカラム流量との比に基づいて決定されるスプリット比に依存する。そのため、カラム流量を正確に把握することができなければ、カラム内を流れる試料成分の量も正確に把握することができず、測定される定量値に影響を与えるおそれがある。
また、カラムにおける試料成分の分離度は、カラム内を通過するキャリアガスの線速度に依存するが、当該線速度は、カラム流量とカラムのサイズなどから算出される。そのため、カラム流量を正確に把握することができなければ、上記線速度も正確に把握することができず、所望の分離が得られないおそれがある。このように、カラム流量は分析を行う上で重要なパラメータであり、カラム流量を正確に把握することが求められる。
特開2001−208737号公報
しかしながら、通常、カラム流量を測定して実測値を得ることは困難である。そこで、カラム入口におけるキャリアガスの圧力(以下、「カラム入口圧」という。)を検出し、当該カラム入口圧に基づいてカラム流量を算出することが一般的に行われている。カラム流量を算出する際には、上記カラム入口圧以外に、カラムの内径、長さ及び液相の膜厚といったカラムに関する設定値や、カラムの温度などが用いられる。
上記のようなカラムに関する設定値は、作業者が入力操作を行うことにより設定されることとなるが、作業者がガスクロマトグラフに装着するカラムの種類や装着方法を誤ったり、実際に装着したカラムの種類とは異なる設定値を入力してしまったりする場合がある。このような場合には、正確なカラム流量を算出することができず、上述のような各種弊害が生じるおそれがある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、カラム流量として正確でない値が用いられるのを防止することができるガスクロマトグラフを提供することを目的とする。
本発明に係るガスクロマトグラフは、試料成分とともにキャリアガスをカラム内に供給することにより分析を行うためのガスクロマトグラフであって、カラム入口から前記カラム内にキャリアガスを導入するためのガス導入部と、前記ガス導入部に連通し、当該ガス導入部にキャリアガスを供給するためのガス供給流路と、前記ガス供給流路から前記ガス導入部に供給されるキャリアガスの流量を検出するためのガス流量検出部と、前記カラム入口におけるキャリアガスの圧力を検出するためのガス圧力検出部と、前記ガス導入部に連通し、分析中に当該ガス導入部内のガスの一部を排出するための少なくとも1つのガス排出流路と、前記ガス排出流路を開閉するためのガス排出開閉部と、前記ガス排出開閉部により前記ガス排出流路を閉じた状態で、前記ガス供給流路から前記ガス導入部にキャリアガスを供給することにより、当該キャリアガスの全量を前記カラム入口から導入させるためのガス全量供給モードを実行するガス全量供給処理部と、前記カラムに関する設定値の入力を受け付ける設定値入力受付処理部と、前記ガス全量供給モード中に前記ガス圧力検出部により検出される圧力、前記設定値入力受付処理部により入力を受け付けた前記カラムに関する設定値、及び、前記カラムの温度に基づいて、前記カラム内を通過するキャリアガスの流量を算出するカラム流量算出処理部と、前記カラム流量算出処理部により算出されたキャリアガスの流量を前記ガス流量検出部により検出されたキャリアガスの流量と比較する比較処理部とを備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、ガス全量供給モードを実行し、そのときにガス圧力検出部により検出される圧力、設定値入力受付処理部により入力を受け付けたカラムに関する設定値、及び、カラムの温度に基づいて、カラム内を通過するキャリアガスの流量(カラム流量)を算出することができる。そして、このようにして算出されたカラム流量を、ガス流量検出部により検出された実際のキャリアガスの流量と比較することにより、算出されたカラム流量が正確な値であるか否かを判断することができるため、カラム流量として正確でない値が用いられるのを防止することができる。
前記カラムに関する設定値は、カラムの内径、長さ及び液相の膜厚であってもよい。また、前記カラムの温度は、実測値であってもよいし、設定値であってもよい。前記カラムの温度が実測値の場合には、前記ガスクロマトグラフが、前記カラムの温度を検出するためのカラム温度検出部を備え、当該カラム温度検出部により検出される温度が前記カラムの温度として用いられるような構成であってもよい。前記カラムの温度が設定値である場合には、前記設定値入力受付処理部により入力を受け付けた温度が前記カラムの温度として用いられるような構成であってもよい。
前記ガスクロマトグラフは、前記カラム流量算出処理部により算出されたキャリアガスの流量と、前記ガス流量検出部により検出されたキャリアガスの流量との差を、前記比較処理部による比較結果として表示するための比較結果表示処理部をさらに備えていてもよい。
このような構成によれば、カラム流量算出処理部により算出されたキャリアガスの流量(カラム流量)と、ガス流量検出部により検出された実際のキャリアガスの流量との差が、比較処理部による比較結果として表示されるため、その表示を確認することにより、算出されたカラム流量が正確な値であるか否かを容易に判断することができる。したがって、カラム流量として正確でない値が用いられるのを効果的に防止することができる。
前記ガスクロマトグラフは、前記カラム流量算出処理部により算出されたキャリアガスの流量と、前記ガス流量検出部により検出されたキャリアガスの流量との差が、予め定められた閾値以上である場合に、その旨を前記比較処理部による比較結果として報知するための報知処理部をさらに備えていてもよい。
このような構成によれば、カラム流量算出処理部により算出されたキャリアガスの流量(カラム流量)と、ガス流量検出部により検出された実際のキャリアガスの流量との差が、予め定められた閾値以上である場合に、その旨が比較処理部による比較結果として報知される。したがって、その報知を確認することにより、算出されたカラム流量が正確な値でないと容易に判断することができるため、カラム流量として正確でない値が用いられるのを効果的に防止することができる。
前記少なくとも1つのガス排出流路には、スプリット流路及びパージ流路が含まれていてもよい。この場合、前記ガスクロマトグラフは、スプリット導入法により前記カラム入口から前記カラム内にキャリアガスを導入するものであってもよい。
このような構成によれば、スプリット導入法によりカラム入口からカラム内にキャリアガスを導入するガスクロマトグラフにおいて、カラム流量として正確でない値が用いられるのを防止することができる。
前記少なくとも1つのガス排出流路は、パージ流路からなるものであってもよい。この場合、前記ガスクロマトグラフは、全量導入法により前記カラム入口から前記カラム内にキャリアガスを導入するものであってもよい。
このような構成によれば、全量導入法によりカラム入口からカラム内にキャリアガスを導入するガスクロマトグラフにおいて、カラム流量として正確でない値が用いられるのを防止することができる。
前記ガス圧力検出部は、前記パージ流路内の圧力を検出することにより、前記カラム入口におけるキャリアガスの圧力を検出するものであってもよい。この場合、カラム入口におけるキャリアガスの圧力をより正確に検出することができる。
本発明によれば、カラム内を通過するキャリアガスの流量(カラム流量)を算出し、その算出されたカラム流量を、ガス流量検出部により検出された実際のキャリアガスの流量と比較することにより、算出されたカラム流量が正確な値であるか否かを判断することができるため、カラム流量として正確でない値が用いられるのを防止することができる。
本発明の一実施形態に係るガスクロマトグラフの構成例を示した概略図である。 図1のガスクロマトグラフにおける電気的構成の一例を示したブロック図である。 ガス全量供給モードを実行する際の制御部による処理の一例を示したフローチャートである。 別の実施形態に係るガスクロマトグラフの構成例を示した概略図である。
図1は、本発明の一実施形態に係るガスクロマトグラフの構成例を示した概略図である。このガスクロマトグラフは、試料成分とともにキャリアガスをカラム1内に供給することにより分析を行うためのものであり、上記カラム1以外に、カラムオーブン2、ガス導入部3、検出器4、流量センサ5、圧力センサ6、全流量制御バルブ7、パージ制御バルブ8及びスプリット制御バルブ9などを備えている。
カラム1は、例えばキャピラリカラムからなり、分析中はカラムオーブン2内で加熱されるようになっている。キャリアガスは、ガス導入部3からカラム入口31を介して、各試料成分とともにカラム1内に供給される。各試料成分は、カラム1を通過する過程で分離され、検出器4により検出される。検出器4は、例えば水素炎イオン化検出器(FID)などの各種検出器により構成することができる。
ガス導入部3は、カラム入口31からカラム1内にキャリアガスを導入するためのものであり、例えば内部に試料気化室(図示せず)が形成されている。この試料気化室には、液体試料が注入され、試料気化室内で気化された試料成分が、キャリアガスとともにカラム入口31からカラム1内に導入されるようになっている。試料気化室には、ガス供給流路11、パージ流路12及びスプリット流路13などが連通している。
ガス供給流路11は、ガス導入部3の試料気化室にキャリアガスを供給するための流路である。パージ流路12は、セプタムなどから生じる所望しない成分をパージベント121から外部に排出するための流路である。スプリット流路13は、スプリット導入法によりカラム入口31からカラム1内にキャリアガスを導入する際に、余分な試料成分をキャリアガスとともにスプリットベント131から外部に排出するための流路である。
流量センサ5は、ガス供給流路11に設けられ、当該ガス供給流路11からガス導入部3に供給されるキャリアガスの流量を検出するためのガス流量検出部を構成している。圧力センサ6は、パージ流路12に設けられ、カラム入口31におけるキャリアガスの圧力(以下、「カラム入口圧」という。)を検出するためのガス圧力検出部を構成している。
圧力センサ6は、パージ流路12に限らず、カラム入口31に連通する他の任意の部分(例えばスプリット流路13など)に設けられていてもよい。ただし、パージ流路12は、ガスの流量が少なく、ほぼ一定の流量でガスが流れるという特性により、圧力損失が生じにくいため、当該パージ流路12に圧力センサ6を設けることにより、カラム入口圧をより正確に検出することができる。
全流量制御バルブ7は、ガス供給流路11を開閉することにより、ガス供給流路11からガス導入部3にキャリアガスを供給する開状態と、キャリアガスの供給が停止された閉状態との間で、供給するキャリアガスの流量を調整することができる。パージ制御バルブ8は、パージ流路12を開閉することにより、パージ流路12から外部にガスが排出される開状態と、ガスが排出されない閉状態との間で、ガス排出量を調整することができる。スプリット制御バルブ9は、スプリット流路13を開閉することにより、スプリット流路13から外部にガスが排出される開状態と、ガスが排出されない閉状態との間で、ガス排出量を調整することができる。
パージ流路12及びスプリット流路13は、分析中にガス導入部3内のガスの一部を排出するためのガス排出流路を構成している。すなわち、分析中は、全流量制御バルブ7、パージ制御バルブ8及びスプリット制御バルブ9が開状態とされることにより、ガス導入部3内のガスの一部がパージ流路12及びスプリット流路13から排出されるようになっている。パージ制御バルブ8及びスプリット制御バルブ9は、それぞれガス排出流路を開閉するためのガス排出開閉部を構成している。
本実施形態では、上記のように全流量制御バルブ7、パージ制御バルブ8及びスプリット制御バルブ9をいずれも開状態として分析を行うことができるだけでなく、キャリアガスの全量をカラム入口31から導入させるためのガス全量供給モードを実行することができるようになっている。ガス全量供給モードでは、パージ制御バルブ8によりパージ流路12を閉じるとともに、スプリット制御バルブ9によりスプリット流路13を閉じた状態で、全流量制御バルブ7を開くことによりガス供給流路11からガス導入部3にキャリアガスが供給される。この場合、パージ流路12やスプリット流路13を介して外部にガスが排出されないため、ガス導入部3に供給されるキャリアガスが全てカラム入口31から導入されることとなる。
図2は、図1のガスクロマトグラフにおける電気的構成の一例を示したブロック図である。このガスクロマトグラフの動作は、例えばCPU(Central Processing Unit)を含む制御部10によって制御されるようになっている。
制御部10は、CPUがプログラムを実行することにより、ガス供給処理部101、設定値入力受付処理部102、カラム流量算出処理部103、比較処理部104、比較結果表示処理部105及び報知処理部106などとして機能する。また、ガス供給処理部101は、ガス全量供給モードを実行する際にガス全量供給処理部111として機能するようになっている。
ガス供給処理部101は、全流量制御バルブ7、パージ制御バルブ8及びスプリット制御バルブ9を開閉させることにより、種々の制御態様でカラム入口31からカラム1内にキャリアガスを供給させることができる。上記制御態様としては、例えば定圧制御、定線速度制御及び定流量制御などを例示することができる。
定圧制御では、カラム入口圧が一定となるように、ガス供給処理部101による制御が行われる。定線速度制御では、カラム1内を通過するキャリアガスの線速度(以下、「カラム線速度」という。)が一定となるように、ガス供給処理部101による制御が行われる。定流量制御では、カラム1内を通過するキャリアガスの流量(以下、「カラム流量」という。)が一定となるように、ガス供給処理部101による制御が行われる。本実施形態では、定圧制御、定線速度制御及び定流量制御のいずれにおいても、ガス供給処理部101は、圧力センサ6により検出されるカラム入口圧に基づいて制御を行うようになっている。
具体的には、定圧制御では、カラム入口圧の設定値として一定値が設定され、圧力センサ6により検出されるカラム入口圧が当該設定値となるように制御が行われる。定線速度制御では、カラム線速度が一定となるように計算されたカラム入口圧が設定値として設定され、圧力センサ6により検出されるカラム入口圧が当該設定値となるように制御が行われる。定流量制御では、カラム流量が一定となるように計算されたカラム入口圧が設定値として設定され、圧力センサ6により検出されるカラム入口圧が当該設定値となるように制御が行われる。
また、本実施形態では、ガス全量供給処理部111が、パージ制御バルブ8及びスプリット制御バルブ9を閉じた状態で、全流量制御バルブ7を開くように制御を行うことにより、ガス全量供給モードを実行することができる。ガス全量供給モードは、例えば分析前に実行される。ガス全量供給モードは、作業者の入力操作に基づいて行われるような構成であってもよいし、自動で行われるような構成であってもよい。
設定値入力受付処理部102は、操作部14からの設定値の入力を受け付けるための処理を行う。操作部14は、例えばキーボード又はマウスなどにより構成することができ、作業者が操作部14を操作することにより入力作業を行うことができるようになっている。ただし、設定値入力受付処理部102は、操作部14からの設定値の入力に限らず、例えば他の装置から送信された設定値を受信するなど、他の態様で設定値の入力を受け付けるような構成であってもよい。
本実施形態では、設定値入力受付処理部102により、カラム1に関する設定値の入力を受け付けることができるようになっている。カラム1に関する設定値としては、例えばカラム1の内径、長さ及び液相の膜厚などを例示することができる。設定値入力受付処理部102により入力を受け付けたカラム1に関する設定値は、カラム流量算出処理部103に入力される。ただし、このような構成に限らず、例えば設定値入力受付処理部102により入力を受け付けたカラム1に関する設定値が、記憶部(図示せず)に一旦記憶され、当該記憶部から読み出されてカラム流量算出処理部103に入力されるような構成などであってもよい。
カラム流量算出処理部103は、ガス全量供給モード中、すなわちキャリアガスの全量がカラム入口31から導入されているときのカラム流量を算出する。具体的には、圧力センサ6により検出されるカラム入口圧、設定値入力受付処理部102により入力を受け付けたカラム1に関する設定値、及び、カラム1の温度に基づいて、カラム流量が算出される。これらの値に基づいてカラム流量を算出する方法については周知であるため、詳細な説明を省略する。
本実施形態におけるガスクロマトグラフには、カラム1の温度を検出するためのカラム温度センサ15が備えられており、当該カラム温度センサ15により検出されるカラム1の温度(実測値)が、カラム流量を算出する際に用いられるようになっている。カラム温度センサ15は、例えばカラムオーブン2内に配置される。ただし、このような構成に限らず、例えば設定値入力受付処理部102により入力を受け付けた温度(設定値)が、カラム1の温度として用いられるような構成であってもよい。
比較処理部104は、カラム流量算出処理部103により算出されたカラム流量を、流量センサ5により検出されたキャリアガスの流量と比較するための処理を行う。キャリアガスの全量がカラム入口31から導入されるガス全量供給モードでは、実際にカラム入口31から導入されるキャリアガスの流量(流量センサ5による検出値)と、カラム流量算出処理部103により算出されるカラム流量とが、本来一致するはずである。しかし、カラム1に関する設定値の入力を誤った場合や、カラム1の種類又は装着方法を誤った場合などには、算出されるカラム流量が正確な値とならず、流量センサ5による検出値と一致しない結果となる。
本実施形態では、カラム流量算出処理部103により算出されたカラム流量を、流量センサ5により検出された実際のキャリアガスの流量と比較することにより、算出されたカラム流量が正確な値であるか否かを判断することができるため、カラム流量として正確でない値が用いられるのを防止することができる。
比較処理部104では、例えばカラム流量算出処理部103により算出されたカラム流量と、流量センサ5により検出されたキャリアガスの流量との差が算出されるようになっている。そして、この差が、比較処理部104による比較結果として、比較結果表示処理部105により表示部16に表示されるようになっている。表示部16は、例えば液晶表示器などにより構成することができる。表示部16は、ガスクロマトグラフ自体に設けられていてもよいし、ガスクロマトグラフとは別個に設けられていてもよい。
このように、本実施形態では、カラム流量算出処理部103により算出されたカラム流量と、流量センサ5により検出された実際のキャリアガスの流量との差が、比較処理部104による比較結果として表示されるため、その表示を確認することにより、算出されたカラム流量が正確な値であるか否かを容易に判断することができる。したがって、カラム流量として正確でない値が用いられるのを効果的に防止することができる。
カラム流量算出処理部103は、ガス全量供給モード中だけでなく、分析中もカラム流量を算出するようになっていてもよい。この場合、分析中にカラム流量算出処理部103により算出されるカラム流量を表示部16に表示させることにより、当該カラム流量を作業者が確認できるようになっていてもよい。
報知処理部106は、カラム流量算出処理部103により算出されたカラム流量と、流量センサ5により検出されたキャリアガスの流量との差が、予め定められた閾値以上である場合に、その旨を比較処理部104による比較結果として報知するための処理を行う。この例では、表示部16に対してエラー表示を行うことにより、作業者に対して報知が行われるようになっている。ただし、このような構成に限らず、例えば音声などを用いた他の態様で報知が行われるような構成であってもよい。
本実施形態では、報知処理部106による報知を確認することにより、算出されたカラム流量が正確な値でないと容易に判断することができるため、カラム流量として正確でない値が用いられるのを効果的に防止することができる。
図3は、ガス全量供給モードを実行する際の制御部10による処理の一例を示したフローチャートである。ガス全量供給モードでは、パージ制御バルブ8及びスプリット制御バルブ9が閉状態にされるとともに(ステップS101、S102)、全流量制御バルブ7が開状態とされることにより(ステップS103)、キャリアガスの全量がカラム入口31から導入される。
この状態で、圧力センサ6により検出されるカラム入口圧、設定値入力受付処理部102により入力を受け付けたカラム1に関する設定値、及び、カラム1の温度に基づいて、カラム流量が算出される(ステップS104)。そして、算出されたカラム流量が、流量センサ5により検出されたキャリアガスの流量と比較され(ステップS105)、その比較結果が表示部16に表示される(ステップS106)。
具体的には、算出されたカラム流量と、流量センサ5により検出されたキャリアガスの流量との差が算出され、この差が表示部16に表示される。このとき、算出された差が、予め定められた閾値以上である場合には(ステップS107でYes)、その旨が表示部16に表示されることにより、算出されたカラム流量が正確な値でない旨が報知される(ステップS108)。
以下では、カラム流量算出処理部103により算出されたカラム流量(計算値)と、流量センサ5により検出された実際のキャリアガスの流量(実測値)との関係についての実施例を説明する。カラム1としては、内径が0.53mm、長さが30m、液相の膜厚が5μmのキャピラリカラムを使用した。カラム1の温度が40℃となるようにカラムオーブン2を制御し、ガス導入部3内(試料気化室)及び検出器4における温度はいずれも250℃に設定した。
このような条件で、カラム線速度が35cm/secで一定となるように、定線速度制御によりカラム入口31からカラム1内にキャリアガスを供給した。このとき、カラム1の長さの設定値として、正確な値である30mを入力した場合、並びに、誤った値である20m、25m、35m、40m、50m、60mの各値を入力した場合について、計算値及び実測値の関係は下記表1の通りであった。
Figure 0005962577
表1に示すように、カラム1の長さの設定値として正確な値である30mを入力した場合には、計算値及び実測値は同じ値(7.8mL/min)となり、それらの値に差はなかった。しかし、カラム1の長さの設定値として正確な値よりも小さい値(20m、25m)を入力した場合には、正確な値を入力した場合と比較して、計算値及び実測値がいずれも小さい値となり、それらの差(絶対値)は、設定値の誤差に比例して大きい値となった。
また、カラム1の長さの設定値として正確な値よりも大きい値(35m、40m、50m、60m)を入力した場合には、正確な値を入力した場合と比較して、計算値及び実測値がいずれも大きい値となり、それらの差(絶対値)は、設定値の誤差に比例して大きい値となった。
このような結果から、カラム流量算出処理部103により算出されたカラム流量(計算値)と、流量センサ5により検出された実際のキャリアガスの流量(実測値)との差が、予め定められた閾値以上であることに基づいて、上記計算値が正確な値でない旨を良好に報知できることが分かる。上記閾値としては、例えば0.5mL/minなどに設定することができる。
上記実施例では、定線速度制御によりカラム入口31からカラム1内にキャリアガスを供給する場合について説明した。しかし、定圧制御や定流量制御などの他の制御態様においても同様に、カラム1の長さの設定値として正確な値を入力した場合には、計算値及び実測値は同じ値となり、誤った値を入力した場合には、計算値と実測値との間に誤差が生じることとなる。
また、上記実施例では、カラム1に関する設定値の一例として、カラム1の長さが正確な値である場合と誤った値である場合とについて説明した。しかし、カラム1の内径などの他の設定値についても同様に、正確な値を入力した場合には、計算値及び実測値は同じ値となり、誤った値を入力した場合には、計算値と実測値との間に誤差が生じることとなる。
図4は、別の実施形態に係るガスクロマトグラフの構成例を示した概略図である。このガスクロマトグラフは、上記実施形態において説明したようなスプリット導入法ではなく、全量導入法によりカラム入口31からカラム1内にキャリアガスを導入するような構成となっている。
具体的には、本実施形態に係るガスクロマトグラフにはスプリット流路13が設けられておらず、ガス導入部3におけるスプリット流路13が接続されていた部分に、ガス供給流路11の途中部から分岐した分岐路17が接続されている。これにより、ガス供給流路11及び分岐路17の両方からガス導入部3内にキャリアガスを供給し、デッドボリュームが生じるのを防止することができるようになっている。ただし、分岐路17が省略された構成などであってもよい。
このように、本実施形態に係るガスクロマトグラフには、スプリット流路13が設けられていない。そのため、分析中にガス導入部3内のガスの一部を排出するためのガス排出流路は、パージ流路12のみによって構成されている。このように、ガス排出流路は、2つではなく、1つであってもよい。また、ガス排出流路が3つ以上備えられた構成であってもよい。
本実施形態に係るガスクロマトグラフは、スプリット流路13が設けられていない点以外は上記実施形態と同様の構成であるため、同様の構成については、図に同一符号を付して詳細な説明を省略する。
以上のように、スプリット導入法及び全量導入法のいずれの方法でカラム入口31からカラム1内にキャリアガスを導入するような構成においても、本発明を適用することができる。また、スプリット導入法及び全量導入法に限らず、他の方法でカラム入口31からカラム1内にキャリアガスを導入するような構成においても、本発明を適用することが可能である。
以上の実施形態では、液体試料をガス導入部3内(試料気化室)で気化させるような構成について説明したが、このような構成に限らず、既に気化されている試料ガスがガス導入部3内に供給されるような構成であってもよい。この場合、ガス導入部3の内部に試料気化室が形成された構成でなくてもよい。
1 カラム
2 カラムオーブン
3 ガス導入部
4 検出器
5 流量センサ
6 圧力センサ
7 全流量制御バルブ
8 パージ制御バルブ
9 スプリット制御バルブ
10 制御部
11 ガス供給流路
12 パージ流路
13 スプリット流路
14 操作部
15 カラム温度センサ
16 表示部
17 分岐路
31 カラム入口
101 ガス供給処理部
102 設定値入力受付処理部
103 カラム流量算出処理部
104 比較処理部
105 比較結果表示処理部
106 報知処理部
111 ガス全量供給処理部
121 パージベント
131 スプリットベント

Claims (5)

  1. 試料成分とともにキャリアガスをカラム内に供給することにより分析を行うためのガスクロマトグラフであって、
    カラム入口から前記カラム内にキャリアガスを導入するためのガス導入部と、
    前記ガス導入部に連通し、当該ガス導入部にキャリアガスを供給するためのガス供給流路と、
    前記ガス供給流路から前記ガス導入部に供給されるキャリアガスの流量を検出するためのガス流量検出部と、
    前記カラム入口におけるキャリアガスの圧力を検出するためのガス圧力検出部と、
    前記ガス導入部に連通し、分析中に当該ガス導入部内のガスの一部を排出するための少なくとも1つのガス排出流路と、
    前記ガス排出流路を開閉するためのガス排出開閉部と、
    前記ガス排出開閉部により前記ガス排出流路を閉じた状態で、前記ガス供給流路から前記ガス導入部にキャリアガスを供給することにより、当該キャリアガスの全量を前記カラム入口から導入させるためのガス全量供給モードを実行するガス全量供給処理部と、
    前記カラムに関する設定値の入力を受け付ける設定値入力受付処理部と、
    前記ガス全量供給モード中に前記ガス圧力検出部により検出される圧力、前記設定値入力受付処理部により入力を受け付けた前記カラムに関する設定値、及び、前記カラムの温度に基づいて、前記カラム内を通過するキャリアガスの流量を算出するカラム流量算出処理部と、
    前記カラム流量算出処理部により算出されたキャリアガスの流量を前記ガス流量検出部により検出されたキャリアガスの流量と比較する比較処理部とを備えたことを特徴とするガスクロマトグラフ。
  2. 前記カラム流量算出処理部により算出されたキャリアガスの流量と、前記ガス流量検出部により検出されたキャリアガスの流量との差を、前記比較処理部による比較結果として表示するための比較結果表示処理部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のガスクロマトグラフ。
  3. 前記カラム流量算出処理部により算出されたキャリアガスの流量と、前記ガス流量検出部により検出されたキャリアガスの流量との差が、予め定められた閾値以上である場合に、その旨を前記比較処理部による比較結果として報知するための報知処理部をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のガスクロマトグラフ。
  4. 前記少なくとも1つのガス排出流路には、スプリット流路及びパージ流路が含まれており、
    スプリット導入法により前記カラム入口から前記カラム内にキャリアガスを導入することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガスクロマトグラフ。
  5. 前記少なくとも1つのガス排出流路は、パージ流路からなり、
    全量導入法により前記カラム入口から前記カラム内にキャリアガスを導入することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガスクロマトグラフ。
JP2013093362A 2013-04-26 2013-04-26 ガスクロマトグラフ Active JP5962577B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013093362A JP5962577B2 (ja) 2013-04-26 2013-04-26 ガスクロマトグラフ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013093362A JP5962577B2 (ja) 2013-04-26 2013-04-26 ガスクロマトグラフ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014215195A JP2014215195A (ja) 2014-11-17
JP5962577B2 true JP5962577B2 (ja) 2016-08-03

Family

ID=51941065

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013093362A Active JP5962577B2 (ja) 2013-04-26 2013-04-26 ガスクロマトグラフ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5962577B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6010093B2 (ja) * 2014-11-28 2016-10-19 フロンティア・ラボ株式会社 気相成分分析装置
JP6675829B2 (ja) * 2015-03-03 2020-04-08 新コスモス電機株式会社 ガス分析装置、及び、ガス分析装置の調整方法
JP6380216B2 (ja) * 2015-04-08 2018-08-29 株式会社島津製作所 ガスクロマトグラフ
WO2018004570A1 (en) * 2016-06-29 2018-01-04 Agilent Technologies, Inc. Method and system for reducing the effects of column bleed carryover
JP6686933B2 (ja) * 2017-02-23 2020-04-22 株式会社島津製作所 クロマトグラフ
CN112858543A (zh) * 2020-12-25 2021-05-28 上海炫一智能科技有限公司 一种多功能在线色谱分流进样方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3075178B2 (ja) * 1996-05-24 2000-08-07 株式会社島津製作所 ガスクロマトグラフ装置
JPH10325834A (ja) * 1997-05-22 1998-12-08 Shimadzu Corp ガスクロマトグラフ装置
JP2004069342A (ja) * 2002-08-02 2004-03-04 Shimadzu Corp ガス流量制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014215195A (ja) 2014-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5962577B2 (ja) ガスクロマトグラフ
US20150192549A1 (en) Liquid chromatograph and column oven used therefor
JP2015155837A (ja) 液体クロマトグラフとそれに用いるカラムオーブン
JP6658906B2 (ja) ガスクロマトグラフ
JPWO2019065611A1 (ja) 質量流量制御システム並びに当該システムを含む半導体製造装置及び気化器
US10386343B2 (en) Gas chromatograph
JP2012237600A (ja) ガスクロマトグラフ装置
KR102493037B1 (ko) 가스 제어 시스템 및 그 가스 제어 시스템을 구비한 성막 장치
JP6446322B2 (ja) 検証用システム
JP6380216B2 (ja) ガスクロマトグラフ
JP2017058159A (ja) ガスクロマトグラフ
US20220214320A1 (en) Instrument for elemental analysis
JP6065118B2 (ja) 流量調整装置及びこれを備えた分析装置
JP6565350B2 (ja) フローコントローラ及びそれを用いたガスクロマトグラフ装置
JP4182913B2 (ja) 気体試料導入装置
JP6036573B2 (ja) 放電イオン化電流検出器及びこれを備えた分析装置
KR20150055180A (ko) 유량 제어 모니터링 장치 및 그 방법
US20170072152A1 (en) Non-gas analyzer monitor of inspired gas concentration
US10761070B2 (en) Flow controller and gas chromatograph apparatus using the same
US11988622B2 (en) Water quality analyzer that monitors pressure and temperature to abnormality
JP2016057148A (ja) ガスクロマトグラフ及びこれに用いられる流量制御装置
US10890568B2 (en) Gas chromatograph
JP2009014422A (ja) 分析計
JP2014149274A (ja) 制御装置及び制御プログラム
WO2023113804A1 (en) Automatic leak detection

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150706

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160531

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160613

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5962577

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151