JP5960667B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に衝撃が生じた場合などに、乗員と車室内の側壁部等との間に膨張展開して乗員を拘束するエアバッグ装置に関するものである。
エアバッグ装置は、車両衝突などの緊急時に作動する安全装置であって、近年の自家用自動車にはほぼ標準装備されている。エアバッグ装置は主に、基布を袋状に縫製等することで形成されたクッション部材と、ガス発生装置であるインフレータとから構成されていて、インフレータからのガス圧でクッション部材が膨張展開して乗員を拘束する。エアバッグ装置には設置箇所や用途に応じて様々な種類がある。例えば、前後方向の衝突から前列座席の乗員を保護する用途を有するものとしては、フロントエアバッグやパッセンジャーエアバッグなどがある。また、側面衝突やそれに続いて起こるロールオーバ(横転)から乗員を守る用途を有するものとしては、壁部の天井付近からサイドウィンドウに沿って膨張展開するカーテンエアバッグや、座席の側部から乗員のすぐ脇へ膨張展開するサイドエアバッグなどが存在する。
稼動前における各種エアバッグ装置のクッション部材は、限られた空間にも設置できるよう、折畳みや巻回によってコンパクトな収納形態となって設置されている。このような収納形態のクッション部材は、その折畳み等を維持するなんらかの手段が講じられていることが多い。例えば特許文献1に記載のエアバッグ装置では、ラッピング材(以下、カバー部材)と呼ばれる部材でエアバッグの周囲を覆い、その折り崩れを防いでいる。
特開2003−104155号公報
上記特許文献1に記載のカバー部材には、クッション部材を挿入するための開口部に、閉じ部と呼ばれるフタ(以下、フタ部)が設けられている。このフタ部を閉じることで、クッション部材はカバー部材から露出しなくなり、クッション部材の汚れの防止やハウジングなどの外部の部材との干渉の防止等を図ることが可能になる。しかしながら、フタ部を閉じるためには、フタ部の孔にインフレータのスタッドボルトを通し、このスタッドボルトを座席の側部等に締結する必要があると思われる。これでは、フタ部は、クッション部材の車両組付け時までは開いていることになる。一般的にクッション部材は、車両組付け前の製造工程等において、収納形態となった段階で運搬される場合がある。その際、フタ部が開いていると、クッション部材が汚れたり外部に触れたりするだけでなく、フタ部が他の部材に挟まれて不規則な折り癖が生じかねない。
本発明は、上記課題に鑑み、フタ部の折り癖防止対策が施されたカバー部材を備えたエアバッグ装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかるエアバッグ装置の代表的な構成は、折り畳まれまたは巻回された収納形態となって車室内に搭載され、緊急時に膨張展開するクッション部材と、収納形態のクッション部材を包むカバー部材と、を備え、カバー部材は、袋状であって収納形態のクッション部材を内包し、クッション部材の膨張展開によって破断してクッション部材を解放するカバー本体部と、カバー本体部に設けられ、収納形態のクッション部材をカバー本体部内に挿入可能にする開口部と、カバー本体部の開口部近傍から延びるフタ部と、フタ部の所定箇所をカバー本体部に繋ぎ止め、フタ部が開口部を覆う姿勢に維持する姿勢維持部と、を有することを特徴とする。
上記のフタ部は、姿勢維持部によって開口部を覆う姿勢に維持されるため、垂れ下がったり捻じれたりしない。したがって、収納形態のクッション部材をカバー部材で包んだ状態(サブアッシイ)にて運搬等を行う場合において、フタ部は他の部材に押し挟まれることがなく、フタ部の折り癖の発生を防ぐことができる。
上記のフタ部は、カバー本体部とは別体となっていて、カバー本体部の開口部近傍に接続される固定端と、固定端から開口部を隔てて延びる自由端と、を有してもよい。また、上記のカバー部材はさらに、カバー本体部を袋状に縫製する縫製ラインであって、カバー本体部内のクッション部材の輪郭をなぞるように縫製された縫製ラインを有し、開口部は、クッション部材の輪郭上の一部にて縫製ラインを設けないことによって開けられた第1スロットを含んでもよい。これら構成によっても、前述した効果を有するカバー部材を実現することができる。
上記の姿勢維持部は、縫製ラインから連続した縫い目であり、フタ部は、当該エアバッグ装置の稼動前の自然状態において、姿勢維持部によってカバー本体部に常時貼りついているような姿勢で配置されるとよい。この構成であれば、姿勢維持部を、縫製ラインを延長させて設けた簡潔な構成で実現することができる。また、自然状態とは、外部から何も力を加えていない状態のことである。すなわち、フタ部は、外部から力を加えなくてもカバー本体部に貼りつくように閉じた姿勢を常にとることができ、これによって折り癖の発生等を効率よく防ぐことが可能になっている。
縫製ラインは、収納形態のクッション部材の輪郭に沿って、所定方向に長い二つの長辺を含む長尺な多角形状の一部をなぞるように縫製されていて、開口部の第1スロットは、多角形状の二つの長辺のうち一辺に沿って設けられ、縫製ラインはさらに、縫製ラインを設けたことでカバー本体部の内面に形成され、カバー本体部に内包されたクッション部材を第1スロットから取り出そうとした場合にクッション部材と干渉する干渉領域を有してもよい。例えば、縫製ラインは、クッション部材の長手方向両端それぞれにおいてクッション部材の輪郭上の短手方向に延びる短辺に沿って設けられていて、干渉領域は、クッション部材を長方形とみなしたとき、長方形の4隅のうち少なくとも3点それぞれと接する位置に設けられてもよい。この構成によって、クッション部材はカバー本体部に対して極端にずれたり脱落したりし難くなる。
上記の縫製ラインは、クッション部材の長手方向両端それぞれにおいてクッション部材の輪郭上の短手方向に延びる短辺に沿って設けられていて、干渉領域は、クッション部材を長方形とみなしたとき、長方形の4隅それぞれと接する位置に設けられてもよい。この構成によっても、クッション部材はカバー本体部に対して極端にずれたり脱落したりし難くなる。
上記の開口部はさらに、第1スロットの端に連続してクッション部材の輪郭上の短手方向に延びる一つの短辺に沿って縫製ラインを設けないことによって開けられた第2スロットを含み、カバー本体部の短手方向における第2スロットを除いた長さが、収納形態のクッション部材の短手方向の長さの半分より長いとよい。この第2スロットを設けることで、クッション部材をカバー本体部内に挿入しやすくなる。加えて、カバー本体部の短手方向における第2スロットを除いた長さが、収納形態のクッション部材の短手方向の長さの半分より長ければ、カバー本体部はクッション部材に干渉してその脱落を防ぐことが可能になる。
上記のカバー本体部は、不織布から形成されていてもよい。不織布であれば、クッション部材の膨張展開によって破断するカバー本体部が好適に実現できる。
上記のクッション部材およびカバー本体部はサイドエアバッグ用であってもよい。サイドエアバッグ用であると、上記構成のエアバッグ装置が好適に実現できる。
本発明によれば、フタ部の折り癖防止対策が施されたカバー部材を備えたエアバッグ装置を提供することができる。
本発明の実施形態にかかるエアバッグ装置を例示した図である。 図1(a)のクッション部材付近を拡大して例示した図である。 図2(c)のカバー部材の縫製過程を例示した図である。 図2(c)のカバー部材およびクッション部材を概略的に例示した図である。 図4(b)のカバー部材の各変形例である。 図2のカバー部材の変形例を例示した図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本発明の実施形態にかかるエアバッグ装置(サイドエアバッグ100)を例示した図である。図1では、前列右座席(シート102)用のサイドエアバッグ100を車幅方向の車外側から見ている。なお、本発明のエアバッグ装置が持つ技術的思想は、サイドエアバッグ100以外にも、フロントエアバッグやカーテンエアバッグ等の各種エアバッグ装置として実現可能である。
図1(a)は、サイドエアバッグ100の稼動前の状態を例示している。サイドエアバッグ100は、シート102のシートバック104の側部に内蔵されている。サイドエアバッグ100を構成する部材のうち乗員を拘束するクッション部材106は、稼動前においては折り畳まれまたは巻回されてコンパクトな収納形態となっている。クッション部材106は、シートバック104の側部に備えられたハウジング108に、巻回または折り畳まれて収納されている。収納状態のクッション部材106は、その上をシートカバー等が覆っているため、外部からは視認不能である。そして図1(b)のように、緊急時において車両に衝撃が発生すると、クッション部材106はシートカバー等を開裂させて、乗員の側方へ膨張展開する。
クッション部材106は、袋状に形成されていて、ガス圧で膨張展開して乗員M1を受け止める。クッション部材106は、乗員M1とサイドドア(図示省略)との間に扁平な形状に膨張展開する。クッション部材106は、表面を構成する複数の基布を重ねて縫製したり接着したりすることや、OPW(One-Piece Woven)を用いた紡織などによって形成されている。
クッション部材106のシートバック104への付け根の付近にはガス発生装置であるインフレータ110が備えられていて、クッション部材106はこのインフレータ110から供給されるガスの圧力によって膨張展開を行う。本実施形態で採用しているインフレータ110は、シリンダ型(筒型)のものである。現在普及しているインフレータには、ガス発生剤が充填されていてこれを燃焼させてガスを発生させるタイプや、圧縮ガスが充填されていて熱を発生させることなくガスを供給するタイプ、または燃焼ガスと圧縮ガスとを両方利用するハイブリッドタイプのものなどがある。インフレータ110としては、いずれのタイプのものも利用可能である。なお、インフレータ110から供給されたガスは、クッション部材106が膨張展開した後は、クッション部材106の車外側に設けられたベントホール112から排気される。
図2は、図1(a)のクッション部材106付近を拡大して例示した図である。図2(a)は、クッション部材106を車幅方向外側から見た斜視図である。図2(a)に例示するように、クッション部材106およびインフレータ110は、カバー部材114に内包された状態(サブアッシイ116)でシート102(図1(a)参照)に組み付けられている。図2(b)は、図2(a)のサブアッシイ116の車幅方向内側、すなわちシート102側から見た斜視図である。サブアッシイ116は、カバー部材114の内部からインフレータ110のスタッドボルト118が露出していて、このスタッドボルトを118利用してシートバック104の側部のハウジング108等に締結される。
図2(c)は、図2(b)のサブアッシイ116の分解図である。図2(c)に例示するように、カバー部材114は、袋状の部位(カバー本体部120)に収納形態のクッション部材106を内包する構成となっている。カバー部材114は全体的に布製であり、例えば不織布から形成されていて、クッション部材106の膨張展開によってカバー本体部120の一部が破断してクッション部材106を開放する。
本実施形態では、カバー部材114は1枚の生地から縫製されている。図3は、図2(c)のカバー部材114の縫製過程を例示した図である。図3(a)には、カバー部材114の生地115を例示している。この生地115のうちの大部分は袋状のカバー本体部120(図2(c)参照)となる領域であり、図中右側の縦長の領域が後述するフタ部124となる領域である。カバー部材114を縫製するにあたって、まずカバー本体部120となる領域が中央線C1にて左右半分に折られ、図3(b)の状態にされる。
カバー部材114は図3(b)の状態から、図3(c)に例示するようにフタ部124がカバー本体部120側へ折り返された後、図3(d)に例示するようにカバー本体部120に縫製ラインL1、L2が縫製される。この縫製ラインL1、L2はカバー本体部120に挿入されたクッション部材106(図4(a)参照)を想定し、このクッション部材106の輪郭に沿って設けられている。詳述すると、図4(a)に例示するように、車幅方向から見て、収納形態のクッション部材106は上下方向に長尺な形状であり、その輪郭をカバー本体部120上に縁取ると、車両上下に長い長辺を有する長尺な多角形状S1が描かれる。縫製ラインL1、L2はこの多角形状S1をなぞるように縫製されている。特に、縫製ラインL1はクッション部材106の下部に沿って設けられていて、縫製ラインL2はクッション部材106の上部に沿って設けられている。
再び図2(c)を参照する。図2(c)に例示するように、カバー本体部120にはクッション部材106を挿入可能にする開口部122が設けられている。開口部122は、折り重ねられた生地115の間が、縫製ラインL1、L2を設けないことによって開けられている。この開口部122には、第1スロット122aと第2スロット122bの2つの部位が含まれている。図4(a)に例示するように、第1スロット122aは、カバー本体部120内のクッション部材106の輪郭を想定した多角形状S1のうち、車両後側にて上下に延びる長辺h1に沿って形成されている。一方、第2スロット122bは、この多角形状S1のうち、車両上側にて車両前後に延びる短辺h2に沿って形成されている。
図2(c)に例示するように、カバー本体部120の開口部122の近傍からは、フタ部124が延びている。フタ部124は、図2(b)に例示するように、カバー本体部120側に折り返されて開口部122を覆い隠す。フタ部124には2つの孔部130が設けられていて、この孔部130にスタッドボルト118を通し、サブアッシイ116はフタ部124を閉じた状態でシートバック104(図1(a)参照)に設置される。
カバー部材114には、フタ部124の閉じた姿勢を確実に維持するために、フタ部124に姿勢維持部138が設けられている。姿勢維持部138は、フタ部124の所定箇所をカバー本体部120に繋ぎ止める部位であって、本実施形態では縫製ラインL1から連続した縫い目として設けられている。この姿勢維持部138は、カバー部材114の車幅方向における車内側面において、カバー本体部120側へ折り返されたフタ部124の折り目の端付近をカバー本体部120に繋いでいる。この姿勢維持部138は、縫製ラインL1から延長した簡潔な構成であるが、フタ部124の折り返しを保持することができ、フタ部124の開口部122を覆った姿勢を維持してその垂れ下がり等を防ぐ。
フタ部124は、姿勢維持部138を設けることで、サイドエアバッグ100の稼動前の自然状態において、カバー本体部120に常時貼りついているような姿勢で配置される。ここで、自然状態とは、外部から何も力を加えていない状態のことである。すなわち、フタ部124は姿勢維持部138によって、外部から力を加えなくてもカバー本体部120に貼りつくように閉じた姿勢を常にとることが可能になっている。
姿勢維持部138を設けることで、サブアッシイ116はフタ部124の閉じた姿勢が維持できるため、クッション部材106の露出を防いでその汚れや外部の部材との干渉などを防止することができる。また、車両組付け前においてサブアッシイ116の状態にて運搬等を行う場合、姿勢維持部138によってフタ部124は閉じた姿勢が維持できるため、垂れて捻じれたり他の部材に押し挟まれたりすることなどがなくなり、フタ部124への折り癖の発生を防ぐことができる。したがって、当該サイドエアバッグ100は、フタ部124の折り癖の防止による品質向上、およびフタ部124の折り癖を解消する手間が省けることによる工数削減が図れる。さらにはフタ部124が垂れ下がらないことによってシート102へ組み付けやすくなることによる組付作業の容易化にも資する。
なお、上記構成では、フタ部124をカバー本体部120に繋ぎ止める機能を有する姿勢維持部138を、フタ部124にまで縫製ラインL1を延長させて縫い目を設けることで実現した。しかしながら、姿勢維持部を実現する手段はこれに限られない。例えば姿勢維持部としては、フタ部124の所定箇所を、両面テープや接着剤、さらにはステープラを利用してカバー本体部120に繋ぎ止めることでも実現可能である。またさらに、姿勢維持部は、フタ部124とカバー本体部120の互いに対向する面それぞれに、線状の凹凸を設けて互いに噛み合うジッパ構造を設けることでも、達成可能である。
本実施形態ではさらに、クッション部材106が、カバー部材114内でずれたり、カバー部材114から脱落したりしないよう配慮したうえで、これらクッション部材106およびカバー部材114の形状やサイズを設定している。図4は、図2(c)のカバー部材114およびクッション部材106を概略的に例示した図である。図4(a)は通常時のカバー部材114とクッション部材106とを例示した図であり、図4(b)はクッション部材106の姿勢がわずかに傾いた状態を例示した図である。以下、これら図4を参照して当該サイドエアバッグ100のさらなる構成について説明する。
図4(a)に例示するように、縫製ラインL1、L2は、収納形態のクッション部材106の輪郭に沿って縫製されている。特に、これら縫製ラインL1、L2は、クッション部材106の長手方向両端それぞれにおいて、クッション部材106の輪郭上の短手方向に延びる短辺に沿って設けられている。そのため、カバー本体部120の内部においてクッション部材106が動き得る空間は制限されていて、図4(b)のようにクッション部材106が傾くと、クッション部材106はカバー本体部120の内面に接触する。本実施形態では、このクッション部材106に接触する部位を干渉領域P1〜P3と称している。干渉領域P1〜P3は、縫製ラインL1、L2が設けられることで、カバー本体部120の内面に形成される。
干渉領域P1〜P3は、クッション部材106を第1スロット122aから取り出そうとした場合に、クッション部材106に干渉して抵抗する役割を担っている。例えば、干渉領域P1〜P3は、クッション部材106を長方形とみなしたときの4隅のうち、開口部122近傍の1点以外の3点にてクッション部材106に干渉する。したがってクッション部材106はカバー本体部120に対して極端にずれたり脱落したりし難くなっている。
ここで、カバー本体部120の内部における短手方向のサイズから第2スロット122bを除いた長さ、すなわちカバー部材114の上部にて車両前後方向に延びる縫製ラインL2の長さについて説明する。縫製ラインL2の長さは、収納形態のクッション部材106の短手方向の長さD1の半分より長く設定されている(L2>D1/2。便宜上、縫製ラインL2の長さも同一の符号L2で示している)。このように、カバー本体部120の上部の縫製ラインL2の長さが、収納形態のクッション部材106の短手方向の長さD1の半分より長ければ、縫製ラインL2がクッション部材106に干渉しやすくなってその脱落を防ぐことが可能になる。
(縫製ラインの変形例)
図5は、図4(b)のカバー部材114の縫製ラインの変形例である。図5のカバー部材150では、図4(b)のカバー部材114と異なり、開口部152に第2スロット122bが無く、車両後側の長辺h1のやや中央寄りが開口した構成となっている。そして、上部の縫製ラインL3が、クッション部材106における開口部152側の角部にまで沿って設けられている。このように、カバー部材150では、縫製ラインL1、L3が、クッション部材106の長手方向両端それぞれにおいて、クッション部材106の輪郭上の短手方向に延びる短辺の全域にわたって設けられている。これにより、カバー本体部150の内面は、クッション部材106を長方形とみなしたときの4隅それぞれと干渉する干渉領域Q1〜Q4が形成されている。この構成によれば、クッション部材106をカバー部材150内に挿入する際にクッション部材106を押し込む必要があるものの、カバー部材150へ挿入した後はクッション部材106のずれや脱落をさらに好適に防ぐことが可能になる。
(カバー部材の変形例)
図6は、図2のカバー部材114の変形例を例示した図である。図6のカバー部材160は、フタ部162の構成等において、図2のカバー部材114と構成が異なっている。
図6(a)に例示するフタ部162は、図6(b)に例示するようにカバー本体部120とは別体となっている。フタ部162の長辺のうち一方は、カバー本体部120の車外側面120aの開口部122近傍に接続され、固定端126となっている。そして、他方の長辺は自由端128となっていて、この自由端128は、図6(a)のようにフタ部162を閉じた状態において、固定端126から開口部122を隔ててカバー本体部120の車内側面120bにまで延びている。
フタ部162は、固定端126と自由端128との間にてカバー本体部120に沿って折られ、その折り目の近傍に姿勢維持部138が設けられている。したがって、フタ部162もまた、当該サイドエアバッグ100の稼動前の自然状態において、カバー本体部120に常時貼りついているような姿勢で配置され、外部から力を加えなくても常に閉じた状態となっている。このように、フタ部162をカバー本体部120と別体とした構成によっても、フタ部162を常時閉じた姿勢にすることが可能なカバー部材160を実現することができる。
さらに図6(c)に例示するように、本変形例では、カバー本体部120のうちフタ部162の重なる位置に、補強布134が設置されている。この補強布134は、カバー本体部120においてスタッドボルト118の周囲を補強する部材である。スタッドボルト118付近には、クッション部材106の膨張展開時に負荷がかかりやすい傾向がある。そこで本変形例では、カバー本体部120とフタ部162だけでなく、補強布134にもスタッドボルト118を通すことで、生じうる負荷を分散させてカバー本体部120等の破損を防いでいる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
また、上記実施形態においては本発明にかかるエアバッグ装置を自動車に適用した例を説明したが、自動車以外にも航空機や船舶などに適用することも可能であり、同様の作用効果を得ることができる。
本発明は、車両に衝撃が生じた場合などに、乗員と車室内の側壁部等との間に膨張展開して乗員を拘束するエアバッグ装置に利用することができる。
100…サイドエアバッグ、102…シート、104…シートバック、106…クッション部材、108…ハウジング、110…インフレータ、112…ベントホール、114…カバー部材、115…カバー部材の生地、116…サブアッシイ、118…スタッドボルト、120…カバー本体部、120a…カバー本体部の車外側面、120b…カバー本体部の車内側面、122…開口部、122a…開口部の第1スロット、122b…開口部の第2スロット、124…フタ部、126…フタ部の固定端、128…フタ部の自由端、130…フタ部の孔部、132…補強布の孔部、134…補強布、138…姿勢維持部、150…変形例のカバー部材、152…変形例のカバー部材の開口部、160 …変形例のカバー部材、162 …変形例のカバー部材のフタ部、C1 …カバー本体部の生地の中央線、h1…クッション部材を想定した多角形状の車両後側の長辺、h2…クッション部材を想定した多角形状の上部の短辺、L1…下部の縫製ライン、L2…上部の縫製ライン、L3…変形例の上部の縫製ライン、M1…乗員、P1〜P3…干渉領域、Q1〜Q4…変形例における干渉領域

Claims (8)

  1. 折り畳まれまたは巻回された収納形態となって車室内に搭載され、緊急時に膨張展開するクッション部材と、
    前記収納形態のクッション部材を包むカバー部材と、
    を備え、
    前記カバー部材は、
    袋状であって前記収納形態のクッション部材を内包し、該クッション部材の膨張展開によって破断して該クッション部材を解放するカバー本体部と、
    前記カバー本体部に設けられ、前記収納形態のクッション部材を該カバー本体部内に挿入可能にする開口部と、
    前記カバー本体部の前記開口部近傍から延びるフタ部と、
    前記フタ部の所定箇所を前記カバー本体部に繋ぎ止め、該フタ部が前記開口部を覆う姿勢に維持する姿勢維持部と、
    前記カバー本体部を袋状に縫製する縫製ラインであって、該カバー本体部内の前記収納形態のクッション部材の輪郭に沿って、所定方向に長い二つの長辺を含む長尺な多角形状の一部をなぞるように縫製された縫製ラインと、を有し、
    前記開口部は、
    前記多角形状の二つの長辺のうち一辺に沿って前記縫製ラインを設けないことによって開けられた第1スロットと、
    前記第1スロットの端に連続して前記クッション部材の輪郭上の短手方向に延びる一つの短辺に沿って前記縫製ラインを設けないことによって開けられた第2スロットと、を含むことを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記フタ部は、前記カバー本体部とは別体となっていて、該カバー本体部の前記開口部近傍に接続される固定端と、該固定端から前記開口部を隔てて延びる自由端と、を有することを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記姿勢維持部は、前記縫製ラインから連続した縫い目であり、
    前記フタ部は、当該エアバッグ装置の稼動前の自然状態において、前記姿勢維持部によって前記カバー本体部に常時貼りついているような姿勢で配置されることを特徴とする請求項1または2に記載のエアバッグ装置。
  4. 前記カバー本体部はさらに、前記縫製ラインを設けたことで該カバー本体部の内面に形成され、該カバー本体部に内包された前記クッション部材を前記第1スロットから取り出そうとした場合に該クッション部材と干渉する干渉領域を有し、
    前記カバー本体部の短手方向における前記第2スロットを除いた長さが、前記収納形態のクッション部材の短手方向の長さの半分より長いことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
  5. 前記縫製ラインは、前記クッション部材の長手方向両端それぞれにおいて該クッション部材の輪郭上の短手方向に延びる短辺に沿って設けられていて、
    前記干渉領域は、前記クッション部材を長方形とみなしたとき、該長方形の4隅のうち少なくとも3点それぞれと接する位置に設けられることを特徴とする請求項に記載のエアバッグ装置。
  6. 前記縫製ラインは、前記クッション部材の長手方向両端それぞれにおいて該クッション部材の輪郭上の短手方向に延びる短辺に沿って設けられていて、
    前記干渉領域は、前記クッション部材を長方形とみなしたとき、該長方形の4隅それぞれと接する位置に設けられることを特徴とする請求項に記載のエアバッグ装置。
  7. 前記カバー本体部は、不織布から形成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
  8. 前記クッション部材およびカバー本体部はサイドエアバッグ用であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
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