JP5960586B2 - フレーム処理回路および方法 - Google Patents

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本発明は、PON技術に関し、特に、局側装置や宅側装置において、受信信号から規定のオーダセットを検出することにより、フレームデータを抽出するフレーム処理技術に関する。
局側装置(OLT:Optical Line Terminal)と複数の宅側装置(ONU:Optical Network Unit)との間を、光分岐器を介して光通信を行うPON(Passive Optical Network)システムでは、局側装置と宅側装置との間でフレームデータを送受信する場合、フレーム境界を識別するため、予め規定されたオーダセット(Ordered Set)と呼ばれる符号列を、フレームデータの前後に付加して送受信するものとなっている(例えば、非特許文献1など参照)。オーダセットは、フレームの先頭位置、末尾位置、アイドル期間(フレームとフレームの間の有意なデータを伝送しない期間)などの各期間を示すための、1個以上の決められた符号が決められた順序で配列された符号列である。
図10は、一般的なフレーム構成例である。この例では、フレームデータの符号列の直前に、フレーム開始の境界を識別するためのフレーム開始オーダセットが配置されており、フレームデータの符号列の直後に、フレーム終端の境界を識別するためのフレーム終端オーダセットが配置されている。また、フレーム終端オーダセットとフレーム開始オーダセットとの間は、アイドル期間を示すアイドルオーダセットの列が配置されている。
従来、このようなオーダセットを検出する場合、受信信号の符号列とオーダセットとを比較し、その比較結果に応じてオーダセットの検出有無を判定していた。
標準規格IEEE802.3ah
通常、PONシステムにおいて、受信信号からフレーム終端を検出する場合、次のような検出処理が行われる。図11は、一般的なフレーム終端検出処理を示すフローチャートである。図12は、一般的なフレーム終端検出処理を示す説明図である。
ここでは、規定のフレーム終端オーダセットがLt(Ltは1以上の正数)個の終端符号からなり、これら終端符号をT[1]〜T[Lt]で表す。また、検出処理ごとに、検出処理対象として受信信号RxからLt個だけ取得した対象符号をR[1]〜R[Lt]で表す。なお、図12には、Lt=4の例が示されている。
まず、繰り返しループi(ステップ500〜502)において、変数iを1からLtまで変化させて、ループi内処理を繰り返し実行する。
繰り返しループiのループi内処理において、i番目の対象符号R[i]とi番目の終端符号T[i]とを比較する(ステップ501)。ここで、R[i]とT[i]とが一致した場合(ステップ501:YES)、iを1ずつインクリメントしてi=Ltとなるまでループi内処理を継続する。
したがって、1からLtまでのすべての変数iについてR[i]とT[i]が一致して、繰り返しループiが最後まで繰り返されて正常終了した場合、各対象符号Rがフレーム終端オーダセットのすべての終端符号Tと一致したことになる。これにより、フレーム終端検出ありと判定し(ステップ503)、フレーム終端検出処理を終了する。
一方、R[i]とT[i]とが不一致の場合(ステップ501:NO)、繰り返しループiを中断する。
したがって、この場合には、各対象符号Rがフレーム終端オーダセットのすべての終端符号Tと一致しなかったことになり、フレーム終端検出なしと判定し(ステップ504)、フレーム終端検出処理を終了する。
しかしながら、図11のようなフレーム終端検出処理では、受信信号Rxから取得した各対象符号がフレーム終端オーダセットのすべての終端符号と一致することを検出ありの判定条件としている。このため、受信信号に含まれているフレーム終端オーダセットを構成する符号列のいずれかに1ビットでも符号誤りが発生している場合には、当該フレーム終端を検出することができず、フレーム破棄が発生するという問題点があった。
図13は、フレーム終端オーダセットの未検出によるフレーム破棄を示す説明図である。ここでは、受信信号Rxのうち、フレーム#1のフレーム終端オーダセット内に符号誤りが発生している。このため、受信信号Rxにおいて、次のフレーム終端オーダセットが検出されるまでの間の符号列が、フレーム#1のフレームデータとして認識される。この例では、フレーム#1のフレームデータには、フレーム#1のフレーム終端オーダセット、アイドルオーダセット列、次のフレーム#2のフレーム開始オーダセット、およびフレーム#2のフレームデータが含まれてしまうことになる。
したがって、誤認識されたフレーム#1のフレームデータは、符号誤りをチェックするFCS(Frame Check Sequence)においてエラーと判定されるため、フレーム#1およびフレーム#2の2つのフレームが破棄されることになる。FCSは、フレーム内のデータの誤り検出を行うためにフレーム内に付けられたチェックサムである。
一方、このようなフレーム終端オーダセット内における符号誤りに対応するため、図11のステップ501において、対象符号R[i]と終端符号T[i]との一致/不一致を判定するのではなく、対象符号R[i]と終端符号T[i]との符号間距離D[i]が規定の距離許容値Ed以下であるかどうかを判定する方法が考えられる。
これにより、受信信号の符号誤りの判定にある程度のゆとりを持たせることができ、符号ごとの誤りの程度が許容範囲であれば、受信信号からフレーム終端を検出することができる。
しかしながら、この場合には、フレームデータ内にフレーム終端オーダセットと類似する擬似終端符号列が存在していた場合、その擬似終端符号列をフレーム終端オーダセットとして誤検出する場合がある。
図14は、フレーム終端オーダセットの誤検出によるフレーム破棄を示す説明図である。ここでは、受信信号Rxのうち、フレーム#1のフレームデータ内にフレーム終端オーダセットに類似する擬似終端符号列が存在している。したがって、受信信号Rxにおいて、フレーム#1のフレーム終端オーダセットが検出される前に、擬似終端符号列がフレーム終端オーダセットとして誤検出されてしまう。このため、フレーム#1のフレームデータが途中で誤切断されてしまうことになる。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、受信信号からフレーム終端を正確に検出できるフレーム処理技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかるフレーム処理回路は、受信信号を構成する受信符号列を入力し、当該受信符号列とフレーム終端を示す規定の符号列からなるフレーム終端オーダセットとを順次比較することにより、当該受信符号列からフレーム終端を検出するフレーム処理回路であって、前記受信符号列から前記フレーム終端オーダセットの符号数に相当する対象符号列を取得するフレーム受信回路と、前記対象符号列を構成する対象符号ごとに、前記フレーム終端オーダセットを構成する終端符号列のうち当該対象符号に対応する終端符号との符号間距離を計算するとともに、当該符号間距離に基づき当該対象符号と当該終端符号との間の符号誤りの度合いを示す符号誤り値を計算し、これら符号間距離がすべて距離許容値以下であって、かつ、これら符号誤り値の合計が誤り許容値以下である場合、フレーム終端の検出ありと判定するフレーム終端検出回路とを備え、前記終端検出回路は、前記符号間距離が1以上である場合には前記符号誤り値を1とし、前記符号間距離が0である場合には前記符号誤り値を0とするようにしたものである。
また、上記フレーム処理回路の一構成例は、前記フレーム終端オーダセットが、アイドルオーダセットを構成する先頭符号または当該先頭符号を含む複数の連続する符号からなる拡張符号を、前記終端符号列の後に付加した符号列で構成されているものである。
また、本発明にかかるフレーム処理方法は、受信信号を構成する受信符号列を入力し、当該受信符号列とフレーム終端を示す規定の符号列からなるフレーム終端オーダセットとを順次比較することにより、当該受信符号列からフレーム終端を検出するフレーム処理回路で用いられるフレーム処理方法であって、前記受信符号列から前記フレーム終端オーダセットの符号数に相当する対象符号列を取得するフレーム受信ステップと、前記対象符号列を構成する対象符号ごとに、前記フレーム終端オーダセットを構成する終端符号列のうち当該対象符号に対応する終端符号との符号間距離を計算するとともに、当該符号間距離に基づき当該対象符号と当該終端符号との間の符号誤りの度合いを示す符号誤り値を計算し、これら符号間距離がすべて距離許容値以下であって、かつ、これら符号誤り値の合計が誤り許容値以下である場合、フレーム終端の検出ありと判定するフレーム終端検出ステップとを備え、前記終端検出ステップは、前記符号間距離が1以上である場合には前記符号誤り値を1とし、前記符号間距離が0である場合には前記符号誤り値を0とするようにしたものである。
また、上記フレーム処理方法の一構成例は、前記フレーム終端オーダセットが、アイドルオーダセットを構成する先頭符号または当該先頭符号を含む複数の連続する符号からなる拡張符号を、前記終端符号列の後に付加した符号列で構成されているものである。
本発明によれば、受信信号からのフレーム終端検出のあり/なしが、当該受信信号から取得した各対象符号と規定のフレーム終端オーダセットの各終端符号との符号間距離と、これら符号間距離から求めた符号誤り値の誤り値合計との両方に基づいて判定される。
このため、受信信号内のフレーム終端オーダセットで符号誤りが発生した場合だけでなく、受信信号内のフレームデータにフレーム終端オーダセットと類似する擬似フレーム終端オーダセットが存在している場合でも、フレーム終端を正確に検出することが可能となる。
第1の実施の形態にかかるフレーム処理回路の構成を示すブロック図である。 フレームデータ受信処理を示すフローチャートである。 フレーム開始検出処理を示すフローチャートである。 第1の実施の形態にかかるフレーム終端検出処理を示すフローチャートである。 第1の実施の形態にかかるフレーム終端検出処理を示す説明図である。 受信信号内のフレーム終端オーダセットで符号誤りが発生した際のフレーム終端検出動作例を示す説明図である。 フレームデータ内に擬似フレーム終端オーダセットが存在する際のフレーム終端検出動作例を示す説明図である。 第2の実施の形態にかかるフレーム終端検出処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態にかかるフレーム終端検出処理を示す説明図である。 一般的なフレーム構成例である。 一般的なフレーム終端検出処理を示すフローチャートである。 一般的なフレーム終端検出処理を示す説明図である。 フレーム終端オーダセットの未検出によるフレーム破棄を示す説明図である。 フレーム終端オーダセットの誤検出によるフレーム破棄を示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるフレーム処理回路10について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかるフレーム処理回路の構成を示すブロック図である。
このフレーム処理回路10は、PONシステムを構成する局側装置や宅側装置の受信回路に設けられて、受信した光信号を電気信号に変換して得られた受信信号Rxについて、当該受信信号Rxから取得した対象符号列とフレームデータの開始や終端を示す規定のオーダセットを構成する符号列とを比較することにより、当該受信信号からフレームデータの開始位置や終端位置を検出する機能を有している。
フレーム処理回路10には、主な回路部として、フレーム受信回路11、フレーム開始検出回路12、およびフレーム終端検出回路13が設けられている。
フレーム受信回路11は、受信した光信号を電気信号に変換して得られた受信信号Rxを入力し、フレーム開始検出回路12で検出したフレームデータの開始位置を示すフレーム開始検出信号FSDに応じて、受信信号RxからのフレームデータFDの取得および外部回路(図示せず)への出力を開始する機能と、フレームデータFDの開始位置に同期してフレームデータFDの開始タイミングを示すフレーム開始パルスFSPを出力する機能とを有している。
また、フレーム受信回路11は、規定のフレーム終端オーダセットの符号数Lt分を、フレームデータFDから対象符号Rとして順次取得してフレーム終端検出回路13へ出力する機能と、フレーム終端検出回路13で検出したフレーム終端位置を示すフレーム終端検出信号FTDに応じて、受信信号RxからのフレームデータFDの取得および外部回路へのフレームデータFDの出力を停止する機能と、フレームデータFDの終端位置に同期してフレームデータFDの終端タイミングを示すフレーム終端パルスFTPを出力する機能とを有している。
フレーム開始検出回路12は、受信信号Rxを入力し、その受信符号列を構成する受信符号を、規定のフレーム開始オーダセットの開始符号列を構成する開始符号と順次比較する機能と、これら受信符号が各開始符号と一致した場合、フレーム開始の検出ありと判定する機能と、これら受信符号が各開始符号と一致しなかった場合、フレーム開始の検出なしと判定する機能と、フレーム開始の検出ありの判定に応じて、フレーム開始検出信号FSDをフレーム受信回路11へ出力する機能とを有している。
例えば、IEEE802.3zの場合、フレームデータの直前に付けられフレーム先頭位置を示すための符号、すなわちフレーム開始オーダセットは、1個の符号から構成され、/S/と表記される。/S/は、8B/10B符号化によって決められた10ビットのビットパターンとして伝送される。このビットパターンは、K27.7と表記され、「1101101000」または「0010010111」からなる。
/S/を、フレーム開始オーダセットとして使用することが可能であるが、誤りを許容してフレーム開始オーダセットを検出するためには、アイドル期間を示すアイドルオーダセットと/S/を組み合わせた/I2/S/を、フレーム開始オーダセットとして使用することができる(このとき、後述する誤り許容値Epは1となる)。アイドルオーダセットは、IEEE802.3zにおいて、/K28.5/D16.2/という2個の8B/10B符号から構成され、/I2/と表記される。
また、これよりも長い符号列である、/I2/I2/S/をフレーム開始オーダセットとして使用することも可能である(このとき、後述する誤り許容値Epは2となる)。これより長い/I2/I2/I2/S/や、/I2/I2/I2/I2/S/をフレーム開始オーダセットとすることも可能であるが、アイドル期間の最小値と、フレーム終端オーダセットと重ならないという制限によって、検出できない場合があることに留意する必要がある。
なお、1フレームに含まれるフレーム開始オーダセットの符号数は、/S/をフレーム開始オーダセットとした場合の1個以上の範囲を取ることが可能である。
フレーム終端検出回路13は、フレーム受信回路11からの対象符号列を入力し、この対象符号列を構成する対象符号Rごとに、規定のフレーム終端オーダセットの終端符号列のうち当該対象符号に対応する終端符号との符号間距離を計算する機能と、これら符号間距離ごとに、当該符号間距離に基づき当該対象符号と当該終端符号との間の符号誤りの度合いを示す符号誤り値を計算する機能と、これら符号間距離がすべて距離許容値以下であって、かつ、これら符号誤り値の合計が誤り許容値以下である場合、フレーム終端の検出ありと判定する機能と、いずれかの符号間距離が距離許容値より大きい場合、または、符号誤り値の合計が誤り許容値より大きい場合、フレーム終端の検出なしと判定する機能と、フレーム終端の検出ありの判定に応じて、フレーム終端検出信号FTDをフレーム受信回路11へ出力する機能とを有している。
この際、フレーム終端オーダセットは、アイドルオーダセットを構成する先頭符号または当該先頭符号を含む複数の連続する符号からなる拡張符号を、前記終端符号列の後に付加した符号列で構成してもよい。
これにより、例えば、フレームデータに誤りが発生して、終端符号列と一致する偽終端符号列が発生した場合でも、当該偽終端符号列に続く符号と拡張符号とが比較されるため、偽終端符号列に起因するフレーム終端の誤判定を回避することができる。
例えば、IEEE802.3zの場合、フレームデータの後端に付けられフレーム終端位置を示すための符号、すなわちフレーム終端オーダセットは、1個の符号から構成され、/T/と表記される。/T/は、8B/10B符号化によって決められた10ビットのビットパターンとして伝送される。このビットパターンは、K29.7と表記され、「1011101000」または「0100010111」からなる。
誤りを許容してフレーム終端を検出するためには、/T/に続く1個または2個の符号/R/を組み合わせた、/T/R/、/T/R/R/を、フレーム終端オーダセットとして使用することができる。さらに、これらフレーム終端オーダセットに続けてアイドル期間を示すアイドルオーダセットを組み合わせて、/T/R/I1/、/T/R/I2/、/T/R/R/I1/、/T/R/R/I2/を、フレーム終端オーダセットとして使用することも可能である。アイドルオーダセットは、IEEE802.3zにおいて、/I2/または/I1/、/I1/は/K28.5/D5.6/という2個の8B/10B符号から構成される。
また、これらに/I2/を続けた、より長い「フレーム終端オーダセット」も可能であるが、アイドル期間の最小値と、フレーム終端オーダセットと重ならないという制限によって、検出できない場合があることに留意する必要がある。なお、第2の実施の形態で後述する、複数種類のフレーム終端オーダセットは、/T/R/I1/、/T/R/I2/、/T/R/R/I1/、/T/R/R/I2/などの符号列を指している。
フレーム終端検出回路13で用いる符号間距離D[i]は、フレーム終端オーダセットを構成する終端符号T[i]のビット列と、対象符号列を構成する対象符号R[i]のビット列とを比較したとき、1つの符号に含まれる値に差があるビットの個数、すなわちハミング距離で表すことができる。距離許容値Edは、比較した2つの符号間の符号間距離D[i]に基づいて、これら符号が類似しているか否かを判定するための閾値であり、符号単位の誤り許容値、すなわち符号誤り許容値を示している。
符号誤り値E[i]は、符号誤りの度合いを示す値であり、例えば、8B/10B符号化を前提とすると、比較した2つの符号間の符号間距離D[i]が1以上である場合、符号誤り値E[i]を1とし、符号間距離D[i]が0である場合、符号誤り値E[i]を0としてもよい。符号間距離D[i]として上記ハミング距離を用いた場合、比較した2つの符号間のいずれか1つ以上のビット値が異なる場合、符号誤り値E[i]が1となり、すべてのビット値が等しい場合、符号誤り値E[i]が0となる。すなわち、符号誤り値E[i]は、比較した2つの符号の一致/不一致を1/0で示すことになる。
誤り値合計Esは、比較した2つの符号列について、対応する符号ごとに求めたそれぞれの符号誤り値E[i]を合計した値である。誤り許容値Epは、この誤り値合計Esに基づいて、これら符号列が類似しているか否かを判定するための閾値であり、オーダセット単位の誤り許容値、すなわちオーダセット誤り許容値を示している。
例えば、8B/10B符号化を前提とした場合、誤り許容値Epとして1より大きい値を設定すると、/T/と/R/の符号間距離が2であるため、/T/≒/R/と判定される。受信符号列が/D18.7/T/R/のとき誤り許容値Ep=2に設定すると、/D18.7/≒/T/、/R/≒/T/となって、上記受信符号列を/T/R/R/と誤検出する可能性が生じる。これを避けるため、8B/10B符号化を前提とした場合は、誤り許容値Ep=1とすべきである。
また、誤り許容値Epは、符号誤り値E[i]の最大値とフレーム終端オーダセットの符号数Ltとの積よりも小さい値とすべきである。さらに、フレーム終端オーダセットがフレームデータ内で使用される符号(データ符号)を含む場合、誤り許容値Epは、フレーム終端オーダセットを構成する符号のうち、データ符号を除いた全符号に誤りを含んでいる場合の誤り値合計Esよりも、小さい値とすべきである。これは、誤り許容値Epによる判定が、フレームデータ内の符号パターンをフレーム終端オーダセットと誤検出しないようにすることを目的としており、フレーム終端オーダセットにデータ符号を含む場合は、対象符号に誤りがないからといって、フレームデータ内の符号パターンを誤検出していないことにはならないためである。
[第1の実施の形態の動作]
次に、本実施の形態にかかるフレーム処理回路10の動作について説明する。
[フレーム受信処理]
まず、図2を参照して、フレーム受信回路11のフレーム受信処理について説明する。図2は、フレームデータ受信処理を示すフローチャートである。
フレーム処理回路10は、受信信号Rxからフレームデータを抽出する際、図2のフレームデータ受信処理を実行する。
まず、フレーム開始検出回路12は、受信信号Rxを入力し、フレームデータの開始位置が検出されるまで(ステップ101:NO)、後述する図3のフレーム開始検出処理を実行する(ステップ100)。
ここで、フレーム開始位置が検出されて、フレーム開始検出回路12からフレーム開始検出信号FSDが出力された場合(ステップ101:YES)、フレーム受信回路11は、繰り返しループi(ステップ102〜105)において、変数iを1からLtまで変化させて、ループi内処理を繰り返し実行する。
繰り返しループiのループi内処理として、フレーム受信回路11は、受信信号Rxとして受信符号が1つずつ入力されるたびに(ステップ103)、当該受信符号をi番目の対象符号R[i]として格納し(ステップ104)、iを1ずつインクリメントしてi=Ltとなるまでループi内処理を継続する(ステップ105)。
こうして、1からLtまでのすべての変数iについてループi内処理が終了した後、フレーム受信回路11は、フレーム開始パルスFPSを外部回路(図示せず)へ出力する(ステップ106)。これにより、繰り返しループiが終了した時点で、Lt個の受信符号が対象符号R[1]〜R[Lt]に格納されることになる。
続いて、フレーム受信回路11は、規定のdecode関数で対象符号R[1]を受信データ値に変換して外部回路へ出力し(ステップ110)、受信信号Rxとして受信符号が1つ入力された場合(ステップ111)、繰り返しループj(ステップ112〜114)において、変数jを1からLtまで変化させて、ループj内処理を繰り返し実行する。
繰り返しループjのループj内処理として、フレーム受信回路11は、j番目の対象符号R[j]をj−1番目の対象符号R[j−1]として格納し(ステップ113)、jを1ずつインクリメントしてj=Ltとなるまでループj内処理を継続する(ステップ114)。
こうして、1からLtまでのすべての変数jについてループj内処理が終了した後、フレーム受信回路11は、ステップ111で取得した受信符号を対象符号R[Lt]に格納する(ステップ115)。
これにより、繰り返しループjが終了した時点で、対象符号R[1]がフレームデータFDとして出力されるとともに、対象符号R[2]〜R[Lt]が対象符号R[1]〜R[Lt−1]に移し替えられて、R[Lt]に新たな受信符号が格納されることになる。
このようにして、直前の対象符号R[1]〜R[Lt]が符号1つ分シフトさせた新たな対象符号Rが生成され、フレーム受信回路11からフレーム終端検出回路13へ出力される(ステップ116)。
フレーム終端検出回路13は、フレーム受信回路11からの対象符号R[1]〜R[Lt]に応じて、後述する図4のフレーム終端検出処理を実行する(ステップ117)。
ここで、フレーム終端位置が検出されず、フレーム終端検出回路13からフレーム終端検出信号FTDが出力されなかった場合(ステップ118:NO)、フレーム受信回路11は、ステップ110に戻って、次の新たな受信符号を用いたフレーム終端検出動作へ移行する。
一方、フレーム終端位置が検出されて、フレーム終端検出回路13からフレーム終端検出信号FTDが出力された場合(ステップ118:YES)、フレーム受信回路11は、フレーム終端パルスFTPを外部回路へ出力し(ステップ119)、ステップ100へ戻って、次のフレームデータのフレーム開始位置の検出動作へ移行する。
[フレーム開始検出処理]
次に、図3を参照して、フレーム開始検出回路12のフレーム開始検出処理について説明する。図3は、フレーム開始検出処理を示すフローチャートである。
フレーム開始検出回路12は、図2のステップ100において、図3のフレーム開始検出処理を実行する。ここでは、規定のフレーム開始オーダセットがLs個の開始符号からなり、これら開始符号をS[1]〜S[Ls]で表す。
まず、フレーム開始検出回路12は、繰り返しループi(ステップ130〜133)において、変数iを1からLsまで変化させて、ループi内処理を繰り返し実行する。
繰り返しループiのループi内処理として、フレーム受信回路11は、受信信号Rxとして受信符号が1つずつ入力されるたびに(ステップ131)、その受信信号とi番目の開始符号S[i]とを比較する(ステップ132)。
ここで、受信符号とS[i]とが一致した場合(ステップ132:YES)、iを1ずつインクリメントしてi=Lsとなるまでループi内処理を継続する(ステップ133)。
したがって、1からLtまでのすべての変数iについて、順次入力された受信符号とS[i]とが一致して、繰り返しループiが最後まで繰り返されて正常終了した場合、これらLt個の受信符号がフレーム開始オーダセットのすべての開始符号Sと一致したことになる。
これにより、フレーム受信回路11は、フレーム開始検出ありと判定し(ステップ134)、フレーム開始オーダセット検出処理を終了する。
一方、受信符号とS[i]とが不一致の場合(ステップ132:NO)、繰り返しループiを中断する。
したがって、この場合には、受信符号がフレーム開始オーダセットのすべての開始符号Sと一致しなかったことになり、フレーム開始検出なしと判定し(ステップ135)、フレーム開始オーダセット検出処理を終了する。
[フレーム終端検出処理]
次に、図4および図5を参照して、フレーム終端検出回路13におけるフレーム終端検出処理について説明する。図4は、第1の実施の形態にかかるフレーム終端検出処理を示すフローチャートである。図5は、第1の実施の形態にかかるフレーム終端検出処理を示す説明図である。
フレーム終端検出回路13は、図2のステップ117において、図4のフレーム終端検出処理を実行する。ここでは、規定のフレーム終了オーダセットがLt個の終端符号からなり、これら終端符号をT[1]〜T[Lt]で表す。なお、図5には、Lt=4の例が示されている。
まず、フレーム終端検出回路13は、誤り値合計Esをクリアした後(ステップ140)、繰り返しループi(ステップ141〜146)において、変数iを1からLtまで変化させて、フレーム終端オーダセットのi番目の終端符号T[i]に関するループi内処理を繰り返し実行する。
繰り返しループiのループi内処理において、フレーム終端検出回路13は、まず、i番目の対象符号R[i]とi番目の終端符号T[i]との符号間距離D[i]を算出し(ステップ142)、D[i]と距離許容値Edとを比較する(ステップ143)。
ここで、D[i]≦Edの場合(ステップ143:YES)、フレーム終端検出回路13は、符号間距離D[i]に基づき誤り値E[i]を算出して(ステップ144)、誤り値E[i]を誤り値合計Esに加算し(ステップ145)、iを1ずつインクリメントしてi=Ltとなるまでループi内処理を継続する(ステップ146)。
したがって、1からLtまでのすべての変数iについて、符号間距離D[i]が距離許容値Ed以下であり、繰り返しループiが最後まで繰り返されて正常終了した場合、これら符号間距離D[i]から求めた誤り値E[i]の誤り値合計Esが算出される。
この後、フレーム終端検出回路13は、誤り値合計Esと誤り許容値Epとを比較し(ステップ147)、Es≦Epの場合(ステップ147:YES)、すべての符号間距離D[i]が距離許容値Ed以下であり、かつ、誤り値合計Esが誤り許容値Ep以下であることから、フレーム終端検出ありと判定し(ステップ148)、フレーム終端検出処理を終了する。
また、Es>Epの場合(ステップ147:NO)、誤り値合計Esが誤り許容値Epより大きいことから、フレーム終端検出回路13は、フレーム終端検出なしと判定し(ステップ149)、フレーム終端検出処理を終了する。
一方、ステップ143において、D[i]>Edの場合(ステップ143:NO)、フレーム終端検出回路13は、いずれかの符号間距離D[i]が距離許容値Edより大きいことから、フレーム終端検出なしと判定し(ステップ149)、フレーム終端検出処理を終了する。
[動作例]
次に、図6を参照して、本実施の形態にかかるフレーム処理回路における、受信信号内のフレーム終端オーダセットで符号誤りが発生した際の動作例について説明する。図6は、受信信号内のフレーム終端オーダセットで符号誤りが発生した際のフレーム終端検出動作例を示す説明図である。
図6の例では、受信信号Rxのうち、フレーム#1のフレーム終端オーダセット内に符号誤りが発生している。この場合、フレーム終端オーダセットが4つの終端符号から構成されており、このうち2番目の符号に終端符号T[2]に相当する対象符号R[2]に誤りが発生していることになり、他の対象符号R[1],R[3],R[4]が終端符号T[1],T[3],T[4]と一致していることになる。
ここで、図4のフレーム終端検出処理において、対象符号R[2]と終端符号T[2]との符号間距離D[2]が距離許容値Ed以下であれば、他の対象符号R[1],R[3],R[4]が終端符号T[1],T[3],T[4]と一致しているため、これらの符号間距離D[1],D[3],D[4]も距離許容値Ed以下となり、これらの誤り値E[1],E[3],E[4]の誤り値合計Esも、誤り許容値Ep以下となる。これにより、受信信号Rxのうち、フレーム終端オーダセット内に符号誤りが発生している場合でも、フレームの終端位置が検出されることになる。
なお、上記動作例では、符号誤りによってフレーム終端を検出できなかった場合、本来はフレーム間ギャップIFG(Inter Frame Gap)であるにもかかわらずフレーム途中であると判断し、次にフレーム終端オーダセットが現れるまで、正常状態に復帰しない状態遷移を持つ処理系を前提としている。このような処理系では、フレーム終端を検出できなかった場合、後続フレーム末尾のフレーム終端オーダセットが現れるまで、1つのフレームとして処理するので、検出できなかったフレーム終端オーダセットの直前のフレームと後続フレームが繋がったフレームとして処理されることになる。
但し、フレーム間ギャップIFGの長さからデータ本体とFCSを切り出して、これらから伝送誤りの有無を確認して、誤りがある場合にフレームを破棄する処理系に対して、本実施の形態を適用してもよい。
次に、図7を参照して、本実施の形態にかかるフレーム処理回路における、受信信号内のフレームデータにフレーム終端オーダセットと類似する擬似フレーム終端オーダセットが存在している際の動作例について説明する。図7は、フレームデータ内に擬似フレーム終端オーダセットが存在する際のフレーム終端検出動作例を示す説明図である。
図7の例では、受信信号Rxのうち、フレーム#1のフレームデータ内にフレーム終端オーダセットに類似する擬似フレーム終端オーダセットが存在している。この場合、フレーム終端オーダセットが4つの終端符号から構成されており、これら終端符号と擬似終端符号列の各符号との符号間距離D[1]〜D[4]はいずれも距離許容値Ed以下である。
しかし、これら符号間距離D[1]〜D[4]はそれぞれ0より大きい値を持つことから、これら符号間距離D[1]〜D[4]から求めた誤り値E[1]〜E[4]の誤り値合計Esは、誤り許容値Epを越えた値となる。これにより、受信信号Rxのうち、フレーム終端オーダセット内に符号誤りが発生している場合でも、フレームの終端位置が検出されることになる。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、フレーム処理回路11が、入力された受信信号Rxの受信符号列からフレーム終端オーダセットの符号数Ltに相当する対象符号列を取得し、フレーム終端検出回路13が、対象符号列を構成する対象符号R[i]ごとに、フレーム終端オーダセットの符号列のうち当該対象符号に対応する終端符号T[i]との符号間距離D[i]を計算するとともに、これら符号間距離D[i]ごとに符号誤りの度合いEを示す符号誤り値E[i]を計算し、これら符号間距離D[i]がすべて距離許容値Ed以下であって、かつ、これら符号誤り値E[i]の合計Esが誤り許容値Ep以下である場合、フレーム終端の検出ありと判定するようにしたものである。
これにより、受信信号内のフレーム終端オーダセットを構成する各対象符号R[i]が、規定のフレーム終端オーダセットの終端符号T[i]のそれぞれとの符号間距離D[i]と、符号誤り値E[i]の誤り値合計Esとの両方に基づいて、フレーム終端検出あり/なしが判定される。
このため、受信信号内のフレーム終端オーダセットで符号誤りが発生した場合だけでなく、受信信号内のフレームデータにフレーム終端オーダセットと類似する擬似フレーム終端オーダセットが存在している場合でも、フレーム終端を正確に検出することが可能となる。
また、誤り値E[i]について、比較した2つの符号間の符号間距離D[i]が1以上である場合、符号誤り値E[i]を1とし、符号間距離D[i]が0である場合、符号誤り値E[i]を0とすることが可能である。このため、一般的なカウンタ回路を用いるなどして、誤り値合計Esの計算に必要な回路を極めて簡素化することができ、回路構成や計算所要時間さらには消費電力を削減することが可能となる。
距離許容値Edと誤り許容値Epの値の指針と、その指針によって解決する課題、さらには通信に支障が無い根拠を、具体例をもとに以下に示す。
フレーム終端オーダセットが、8B/10B符号化された符号列である、/T/R/K28.5/D5.6/と仮定する。この際、10Bパターンは、「0x117,0x057,0x305,0x296」からなる符号列となる。なお、/T/でフレーム終端とせず続くアイドルを含む符号列をフレーム終端オーダセットとしている理由は、フレームの途中で誤りが発生し/T/と一致する符号パターンに変化してしまった場合にも、フレーム終端だと誤判断しないためである。
図11に示したフレーム終端検出処理では、上記符号列をフレーム終端オーダセットとし、各10B符号の距離許容値Ed=1とし、各符号に1ビットの誤りが含まれることを許容する場合、「0xF2,0x57,0x43,0xC5」を10B化した符号列、すなわち10Bパターン「0x137,0x055,0x315,0x296」は、距離許容値Edで許容されるため、これをフレーム終端オーダセットとして誤検出することになる。つまり、ランダムパターンのフレームを受信しているとき、1バイトの受信につき、2-32の確率でフレーム終端オーダセットを誤検出する可能性がある。
本発明では、上記に加えて、誤り値合計Esを、符号誤り値E[i]の最大値とフレーム終端オーダセットの符号数Ltとの積よりも小さい誤り許容値Epからなる閾値で判定している。ここで、フレーム終端オーダセットがフレーム内で使用される符号(データ符号)を含む場合には、誤り許容値Epは、フレーム終端オーダセットを構成する符号のうち、データ符号を除いた全符号に誤りを含んでいる場合の誤り値合計よりも、小さい値とすべきである。これは、誤り許容値Epによる判定が、フレーム内のパターンをフレーム終端オーダセットと誤検出しないようにすることを目的としており、フレーム終端オーダセットにデータ符号を含む場合は、その符号に誤りがないからといって、フレーム内のパターンを誤検出していないことにはならないためである。
このような例では、フレーム終端オーダセットに/D5.6/を含んでいるため、誤り値合計Esは2以下とすべきであり、この場合、誤り許容値Ep=2となる。これにより、「0xF2,0x57,0x43,0xC5」を10B化した符号列は、フレーム終端オーダセット/T/R/K28.5/D5.6/と、3個のビットで異なっており、誤り許容値Ep=2を超えるため、誤検出は発生しない。したがって、フレーム終端を誤検出する確率は0となる。
また、上記フレーム終端オーダセット/T/R/K28.5/D5.6/では、誤り許容値Ep=2であるが、誤り許容値Ep=3とすると、別の符号列をフレーム終端オーダセットと誤検出することになる。本発明を用いてIEEE802.3ahのT_FEC、すなわち/T/R/K28.5/D29.5/T/R/を検出する場合、誤り許容値Epを3より小さくする必要がある。
なお、上記では、フレーム終端オーダセットとして/T/R/K28.5/D5.6/と、/T/R/K28.5/D29.5/T/R/を例示したが、これに限定されるものではなく、これら以外のフレーム終端オーダセットであっても同様にして、本実施の形態を適用することができる。
また、本実施の形態において、フレーム終端オーダセットを、アイドルオーダセットを構成する先頭符号または当該先頭符号を含む複数の連続する符号からなる拡張符号を、終端符号列の後に付加した符号列、すなわち拡張フレーム終端オーダセットで構成してもよい。これにより、例えば、フレームデータに誤りが発生して、終端符号列と一致する偽終端符号列が発生した場合でも、当該偽終端符号列に続く符号と拡張符号とが比較されるため、偽終端符号列に起因するフレーム終端の誤判定を回避することができる。
フレーム終端検出において、フレーム終端オーダセットに続くアイドルオーダセットを考慮せずに、フレーム終端オーダセットである/T/R/Kの16ビットのみを用いる場合、フレーム終端を検出する確率は0.516≒2×10-5である。本実施の形態にかかる拡張フレーム終端オーダセットにおける符号数の所要数を2とした場合、フレーム終端を誤検出しない確率はほぼ9×10-5となり、フレーム境界を検出する確率が向上する。
拡張フレーム終端オーダセットについては、基本となる終端符号に続く拡張符号を偶数位置とする場合の/T/R/と、/T/R/R/(/T/(=/K29.7/)が偶数位置にあるとき/T/R/、/T/が奇数位置にあるとき/T/R/R/)、TFECの/T/R/I/T/R/および/T/R/R/I/T/Rなどが考えられる。
なお、オーダセットの拡張については、フレーム終端オーダセットに限定されるものではなく、例えばフレーム開始オーダセットについても、拡張可能である。この拡張フレーム開始オーダセットについては、/S/(=/K27.8/)、SFECの/K28.5/D6.4/28.5/S/などが考えられる。
[第2の実施の形態]
次に、図8および図9を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかるフレーム処理回路10について説明する。図8は、第2の実施の形態にかかるフレーム終端検出処理を示すフローチャートである。図9は、第2の実施の形態にかかるフレーム終端検出処理を示す説明図である。
第1の実施の形態では、規定のフレーム終端オーダセットが1つの場合を例として説明した。本実施の形態では、規定のフレーム終端オーダセットが複数種類存在し、受信信号からこれらフレーム終端オーダセットを検出する場合について説明する。
本実施の形態において、フレーム終端検出回路13は、Nt(Ntは2以上の整数)個のフレーム終端オーダセットについて、それぞれ符号数が異なる場合にも検出する機能を有している。このため、j番目のフレーム終端オーダセットのi番目の終端符号をT[j][i]とするとともに、j番目のフレーム終端オーダセットの符号数をLt[j]とし、これら符号数Lt[j]の最大数分の対象符号Rが、フレーム受信回路11からフレーム終端検出回路13に入力されるものとする。
また、フレーム終端オーダセットの符号数Lt[j]が異なることから、それぞれの誤り許容値も異なるため、j番目のフレーム終端オーダセットの誤り許容値をEp[j]とする。なお、距離許容値Edについては、符号単位の許容値であることから、すべてのフレーム終端オーダセットについて共通とするが、フレーム終端オーダセットごとに別個に設けてもよい。
本実施の形態にかかるこれら以外の構成については、第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
フレーム終端検出回路13は、図2のステップ117において、図8のフレーム終端検出処理を実行する。なお、図9には、Lt=4の例が示されている。
まず、フレーム終端検出回路13は、繰り返しループj(ステップ200〜209)において、変数jを1からNtまで変化させることにより、j番目のフレーム終端オーダセットに関するループj内処理を繰り返し実行する。
繰り返しループjのループj内処理において、フレーム終端検出回路13は、まず、誤り値合計Es[j]をクリアする(ステップ201)。
次に、フレーム終端検出回路13は、繰り返しループi(ステップ202〜207)において、変数iを1からLt[j]まで変化させることにより、j番目のフレーム終端オーダセットのi番目の終端符号T[j][i]に関するループi内処理を繰り返し実行する。
繰り返しループiのループi内処理において、フレーム終端検出回路13は、まず、i番目の対象符号R[i]とi番目の終端符号T[j][i]との符号間距離D[j][i]を算出し(ステップ203)、D[j][i]と距離許容値Edとを比較する(ステップ204)。
ここで、D[j][i]≦Edの場合(ステップ204:YES)、フレーム終端検出回路13は、符号間距離D[j][i]に基づき誤り値E[j][i]を算出して(ステップ205)、誤り値E[j][i]を誤り値合計Es[j]に加算し(ステップ206)、iを1ずつインクリメントしてi=Lt[j]となるまでループi内処理を継続する(ステップ207)。
したがって、1からLtまでのすべての変数iについて、符号間距離D[j][i]が距離許容値Ed以下であり、繰り返しループiが最後まで繰り返されて正常終了した場合、これら符号間距離D[j][i]から求めた誤り値E[j][i]の誤り値合計Es[j]が算出される。
この後、フレーム終端検出回路13は、誤り値合計Es[j]と誤り許容値Ep[j]とを比較し(ステップ208)、Es[j]≦Ep[j]の場合(ステップ208:YES)、すべての符号間距離D[j][i]が距離許容値Ed以下であり、かつ、誤り値合計Es[j]が誤り許容値Ep[j]以下であることから、j番目のフレーム終端オーダセットについてフレーム終端検出ありと判定し(ステップ211)、j+1番目以降のフレーム終端オーダセットを用いたフレーム終端検出を省いて、フレーム終端検出処理を終了する。
また、Es>Epの場合(ステップ208:NO)、誤り値合計Esが誤り許容値Epより大きいことから、フレーム終端検出回路13は、j番目のフレーム終端オーダセットについてフレーム終端検出なしと判定し、j+1番目以降のフレーム終端オーダセットを用いたフレーム終端検出処理を実行するため、jを1ずつインクリメントしてj=Ntとなるまでループj内処理を継続する(ステップ209)。
したがって、1からNtまでのすべての変数jについて、j番目のフレーム終端オーダセットが対象符号Rから検出されず、繰り返しループjが最後まで繰り返されて正常終了した場合、フレーム終端検出回路13は、フレーム終端検出なしと判定し(ステップ210)、フレーム終端検出処理を終了する。
一方、ステップ204において、D[j][i]>Edの場合(ステップ204:NO)、フレーム終端検出回路13は、いずれかの符号間距離D[j][i]が距離許容値Edより大きいことから、j番目のフレーム終端オーダセットについてフレーム終端検出なしと判定し、ステップ209へ移行する。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、第1の実施の形態にかかるフレーム終端検出処理を、異なる複数のフレーム終端オーダセットごとに、当該フレーム終端オーダセットに個別の誤り許容値Ep[j]を用いて繰り返し実行し、いずれかのフレーム終端オーダセットについてフレーム終端検出ありが確認された場合には、フレーム終端検出処理の繰り返しを中止して処理を終了してフレーム終端検出ありと判定し、すべてのフレーム終端オーダセットについてフレーム終端検出ありが確認できなかった場合に、フレーム終端検出なしと判定するようにしたものである。
これにより、異なるフレーム終端オーダセットが複数個存在する場合であっても、正確にフレーム終端を検出することができる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
10…フレーム処理回路、11…フレーム受信回路、12…フレーム開始検出回路、13…フレーム終端検出回路、Rx…受信信号、S…開始符号、FSD…フレーム開始検出信号、R…対象符号、S…開始符号、T…終端符号、Lt…フレーム終端オーダセット符号数、Nt…フレーム終端オーダセット数、D…符号間距離、Ed…距離許容値、E…符号誤り値、Es…誤り値合計、Ep…誤り許容値、FTD…フレーム終端検出信号、FD…フレームデータ、FSP…フレーム開始パルス、FTP…フレーム終端パルス。

Claims (4)

  1. 受信信号を構成する受信符号列を入力し、当該受信符号列とフレーム終端を示す規定の符号列からなるフレーム終端オーダセットとを順次比較することにより、当該受信符号列からフレーム終端を検出するフレーム処理回路であって、
    前記受信符号列から前記フレーム終端オーダセットの符号数に相当する対象符号列を取得するフレーム受信回路と、
    前記対象符号列を構成する対象符号ごとに、前記フレーム終端オーダセットを構成する終端符号列のうち当該対象符号に対応する終端符号との符号間距離を計算するとともに、当該符号間距離に基づき当該対象符号と当該終端符号との間の符号誤りの度合いを示す符号誤り値を計算し、これら符号間距離がすべて距離許容値以下であって、かつ、これら符号誤り値の合計が誤り許容値以下である場合、フレーム終端の検出ありと判定するフレーム終端検出回路とを備え
    前記終端検出回路は、前記符号間距離が1以上である場合には前記符号誤り値を1とし、前記符号間距離が0である場合には前記符号誤り値を0とする
    ことを特徴とするフレーム処理回路。
  2. 請求項1に記載のフレーム処理回路において、
    前記フレーム終端オーダセットは、アイドルオーダセットを構成する先頭符号または当該先頭符号を含む複数の連続する符号からなる拡張符号を、前記終端符号列の後に付加した符号列で構成されていることを特徴とするフレーム処理回路。
  3. 受信信号を構成する受信符号列を入力し、当該受信符号列とフレーム終端を示す規定の符号列からなるフレーム終端オーダセットとを順次比較することにより、当該受信符号列からフレーム終端を検出するフレーム処理回路で用いられるフレーム処理方法であって、
    前記受信符号列から前記フレーム終端オーダセットの符号数に相当する対象符号列を取得するフレーム受信ステップと、
    前記対象符号列を構成する対象符号ごとに、前記フレーム終端オーダセットを構成する終端符号列のうち当該対象符号に対応する終端符号との符号間距離を計算するとともに、当該符号間距離に基づき当該対象符号と当該終端符号との間の符号誤りの度合いを示す符号誤り値を計算し、これら符号間距離がすべて距離許容値以下であって、かつ、これら符号誤り値の合計が誤り許容値以下である場合、フレーム終端の検出ありと判定するフレーム終端検出ステップとを備え
    前記終端検出ステップは、前記符号間距離が1以上である場合には前記符号誤り値を1とし、前記符号間距離が0である場合には前記符号誤り値を0とする
    ことを特徴とするフレーム処理方法。
  4. 請求項3に記載のフレーム処理方法において、
    前記フレーム終端オーダセットは、アイドルオーダセットを構成する先頭符号または当該先頭符号を含む複数の連続する符号からなる拡張符号を、前記終端符号列の後に付加した符号列で構成されていることを特徴とするフレーム処理方法。
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