以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る撮影機器の回路構成を示すブロック図である。本実施の形態における撮影機器1は、本体部10、交換レンズ20及び表示部30によって構成されている。本体部10は、撮影機器1の主要な回路部分が収納された筐体であり、前面に交換レンズ20が着脱自在に取り付けられ、背面に表示部30が設けられている。
表示部30は、後述するように、撮像画像を表示する表示画面31を有している。また、表示画面31上には、タッチパネル32が設けられている。タッチパネル32は、ユーザが指で指し示した表示画面31上の位置に応じた操作信号を発生することができる。この操作信号は、本体部10の後述する信号処理及び制御部11に供給される。これにより、信号処理及び制御部11は、ユーザがタッチした表示画面31上の位置やユーザが表示画面31上を指でスライドさせるスライド操作を行った場合には、そのスライド方向を検出することができ、ユーザ操作に対応した処理を実行することができるようになっている。
表示部30は、本体部10の背面にヒンジ部材33によって回動自在に取り付けられている。表示画面31を本体部10の背面に沿って収納した状態では、撮影者は、撮影時に表示画面31上に表示されたスルー画を確認することができ、スルー画を確認しながら撮影操作を行うことができる。また、ヒンジ部材33によって表示部30を傾斜させることで、表示画面31を下方に向けることができ、撮影者は、ハイアングル撮影時においても、下方から表示画面31上の表示を確認することができるようになっている。
交換レンズ20は、本体部10の撮像部12に被写体像を導くレンズ部21を有している。レンズ部21は、ズームやフォーカシングのためのレンズ等を備えており、これらのレンズを駆動制御するための操作部22を備えている。ズームリングやピントリング等によって構成される操作部22の操作によって、ピントのみならず、ズーム位置や絞りの調整も可能である。
操作部22は、ユーザ操作に基づく操作信号を制御部23に出力する。制御部23は、マイコン等によって構成されており、操作部22からの操作信号に基づいて、回転操作及びシフト操作に基づくフォーカス信号及びズーム信号を発生して、駆動部24を制御する。
モーター等によって構成された駆動部24は、レンズ部21に設けられたピント合わせに関連するピントレンズ及びズーミングに関連するズームレンズを駆動し、ピント制御及びズーム制御を行う。レンズ部21にはピント制御部21a及びズーム制御部21bが設けられている。ピント制御部21aはピントレンズの位置に対応した信号をピント位置判定部25aに出力する。また、ズーム制御部21bはズームレンズの位置(ズーム位置)に対応した信号をズーム位置判定部25bに出力する。
ピント位置判定部25aは、ピント制御部21aの出力に基づいてピント位置を判定して判定結果を制御部23に出力する。ズーム位置判定部25bは、ズーム制御部21bの出力に基づいてズーム位置を判定して判定結果を制御部23に出力する。制御部23は、ピント位置及びズーム位置の判定結果が与えられ、操作部22の操作に対応したピント位置及びズーム位置となるように、駆動部24を制御する。
交換レンズ20には、通信部28が設けられている。また、本体部10には通信部13が設けられている。通信部28は、所定の伝送路を介して本体部10の通信部13との間で情報の送受を行う。制御部23は、本体部10の通信部13との間の通信が確立すると、記録部26に格納したレンズ情報及びズーム操作に関するズーム情報等を通信部28,13によって本体部10に送信させることができる。
レンズ情報により、本体部10は、交換レンズ20がどのようなズーム機能を有しているか、ズームレンズの焦点距離範囲(倍率)、焦点距離、明るさナンバー等を認識することができる。また、本体部10には、操作部22からの回転操作の情報も与えられるようになっている。制御部23は、通信部13,28介して本体部10の信号処理及び制御部11から制御信号が供給されて、信号処理及び制御部11によって制御可能に構成されている。
なお、本実施の形態においては、種々の交換レンズを採用することができ、更に、交換レンズだけでなく、交換不能なレンズを採用してもよい。
撮影機器1を構成する本体部10は、CCDやCMOSセンサ等の撮像素子によって構成された撮像部12を有している。撮像部12は、本体部10の前面に設けられた交換レンズ20からの被写体像を光電変換して撮影画像を得る。撮像部12は、信号処理及び制御部11によって駆動制御されて、撮影画像を出力する。
信号処理及び制御部11は、撮像部12に撮像素子の駆動信号を出力すると共に、撮像部12からの撮影画像を読み出す。信号処理及び制御部11は、読み出した撮影画像に対して、所定の信号処理、例えば、色調整処理、マトリックス変換処理、ノイズ除去処理、その他各種の信号処理を行う。
本体部10には、時計部14及び操作判定部15も配設されている。時計部14は信号処理及び制御部11が用いる時間情報を発生する。操作判定部15は、本体部10に設けられた図示しないレリーズボタン、ファンクションボタン、撮影モード設定等の各種スイッチ等を含む操作部に対するユーザ操作に基づく操作信号を発生して、信号処理及び制御部11に出力するようになっている。信号処理及び制御部11は、操作信号に基づいて、各部を制御する。
信号処理及び制御部11は、信号処理後の撮影画像を圧縮処理し、圧縮後の画像を記録部16に与えて記録させることができる。記録部16としては、例えばカードインターフェースを採用することができ、記録部16はメモリカード等の記録媒体に画像情報及び音声情報等を記録可能である。
また、信号処理及び制御部11の表示制御部11aは表示に関する各種処理を実行する。表示制御部11aは、信号処理後の撮影画像を表示部30及び接眼表示部17に与えることができる。表示部30及び接眼表示部17は、夫々LCD等の表示画面を有しており、表示制御部11aから与えられた画像を表示する。また、表示制御部11aは、各種メニュー表示等をこれらの表示画面に表示させることもできるようになっている。
また、本体部10には、ユーザが目を接眼表示部17の接眼する部分に近接させたことを検出するアイセンサ41が設けられている。アイセンサ41の検出結果によって、信号処理及び制御部11は、ユーザが目を接眼する部分に近接させたか否かを判定することができるようになっている。
また、本実施の形態においては、気圧センサ42が設けられている。気圧センサ42は、本体部10が受ける気圧を検出して検出結果を信号処理及び制御部11に与えるようになっている。気圧センサ42は、例えば0.3Paの分解能を有しており、約3cmの気圧変化を検知可能である。本体部10が約30〜40cm鉛直方向に移動した場合には、これによる気圧の変化を気圧センサ42の出力によって検知可能である。
信号処理及び制御部11の手探り撮影モード判定部11dは、気圧センサ42の検知結果及び時計部14の時間情報等に基づいて、手探りで撮影を行う必要があるハイアングル撮影等が行われていることを検出して、手探り撮影モードを設定するか否かを判定するようになっている。また、手探り撮影モード判定部11dは、例えば、レリーズボタンの半押し状態によっても、手探り撮影モードを設定するか否かを判定してもよい。信号処理及び制御部11は、手探り撮影モード判定部11dによって手探り撮影モードを設定するものと判定された場合には、手探り撮影モードに移行する。
機能設定部11cは、手探り撮影モードが指定されると、本体部10の各種スイッチやボタン等の操作部に、手探り撮影モードに適した機能を設定するようになっている。例えば、機能設定部11cは、通常の撮影モード時にファンクションボタンに割当てられている機能とは異なる機能を割当ててもよい。例えば、機能設定部11cは、手探り撮影モード時において、ハイアングル撮影時に必要な手ブレ設定、露出設定、フォーカシング設定等の機能を割り当ててもよい。なお、機能設定部11cは、通常の撮影モード時の操作部の設定が、手探り撮影モード時にも利用可能である場合には、必ずしも、機能の設定変更を行わなくてもよい。
本実施の形態においては、手探り撮影モード判定部11dの判定結果によって手探り撮影モードに移行した場合には、表示制御部11aは、手探り撮影モードにおける手探り撮影支援表示を表示させるようになっている。例えば、表示制御部11aは、手探り撮影支援表示として、本体部10に設けた各種操作部の位置や形状及びサイズ等に対応した配置表示を表示する。表示制御部11aは、例えば、表示部30の表示画面31上の所定の領域に、実際の操作部の配置に対応させて、各操作部をアイコン表示によって表示した配置表示を表示させる。例えば、表示制御部11aは、配置表示として、機能設定部11cによって機能が設定さた各操作部に対応する表示を表示させてもよい。
上述したように、ハイアングル撮影時においても、表示部30の表示画面31は視認可能であり、撮影者は、ハイアングル撮影中において、操作すべき操作部の位置、形状、サイズ等を配置表示によって確認することができる。
また、本体部10には、各操作部に近接してタッチセンサ43が設けられている。タッチセンサ43は、例えば、静電容量式や感圧式のセンサによって構成されて各操作部にユーザが指で触れたことを検知して、検知結果を信号処理及び制御部11に供給するようになっている。信号処理及び制御部11のタッチ・操作検出部11bは、操作部にユーザが指を触れたことの検知結果が与えられて、いずれの操作部がタッチ操作されたかを示す情報を表示制御部11aに出力する。これにより、表示制御部11aは、配置表示中の各操作部に対応したアイコン表示の色、濃淡、模様、形状等を変化させることで、ユーザがいずれの操作部に触れているかを提示することができるようになっている。
また、タッチ・操作検出部11bは、操作判定部15の出力等に基づいて、ユーザが各操作部をタッチ又は操作したことを検知することができる。タッチ・操作検出部11bは、ユーザがタッチ又は操作した操作部を検知すると、検知結果を表示制御部11a及び機能設定部11cに出力する。表示制御部11aは、ユーザの操作部のタッチ又は操作に応じて、配置表示を変更する。また、機能設定部11cは、ユーザの操作部の操作に応じて、必要に応じて各操作部の機能を再設定する。信号処理及び制御部11は、操作判定部15からの操作信号に基づいて各部を制御することで、ユーザ操作に基づく撮影処理を行って、各撮影モードに応じた撮影機能を実現する。
また、本体部10には、動き検出部18も設けられている。動き検出部18は、ヒンジ部材33の回転角度を検出する機構を有しており、検出結果を信号処理及び制御部11に供給するようになっている。これにより、信号処理及び制御部11は、表示部30が所定の角度以上に傾斜したか否かを判定することができるようになっている。なお、動き検出部18は、表示部30が最大の傾斜角度まで傾斜したことを検出する機構によって構成してもよい。
また、本体部10には、音声出力部19も設けられている。音声出力部19は、信号処理及び制御部11から音声データが供給されて、供給された音声データに基づく音響を出力することができるようになっている。
次に、このように構成された実施の形態の動作について図2乃至図4を参照して説明する。図2及び図3は手探り撮影モードを説明するための説明図であり、図4はカメラ制御を説明するためのフローチャートである。
本実施の形態における撮影機器1は、図2(a),(c)及び図3(a)に示すように、本体部10の上面に電子ビューファインダ等の接眼表示部17が取り付けられ、背面には例えばLCD等によって構成された表示部30が設けられている。ユーザ61は、例えば、本体部10を左手で支持し(図示省略)、右手で本体部10を保持しながら撮影を行う。本体部10の上面には右側にレリーズボタン51が配設されており、ユーザ61は、右手の人差し指63bでレリーズボタン51を押下することで撮影を行う。
撮影機器1の電源が投入されると、信号処理及び制御部11は、図4のステップS1で撮影モードが指示されたか否かを判定する。撮影モードが指示されていない場合には、信号処理及び制御部11は、ステップS2において、再生モードが指示されたか否かを判定する。再生モードが指示されると、信号処理及び制御部11は、ステップS3において選択画像の再生を行う。ユーザが再生画像の変更を指示すると、信号処理及び制御部11は、ステップS4から処理をステップS5に移行して画像の変更を行う。なお、信号処理及び制御部11は、ステップS2において再生モードが指定されていない場合には、ステップS6において撮影画像を送信する画像通信モードに移行する。
一方、撮影モードが指示されると、信号処理及び制御部11は、ステップS11において、レンズ交換が行われたか否かを判定して、レンズ交換が行われた場合には、交換レンズ20の制御部23との間で通信を行ってレンズ情報を取得する(ステップS12)。次に、信号処理及び制御部11は、ステップS13において、自動露出調整(AE)及びオートフォーカス(AF)を行う。なお、ステップS13において、ユーザによる露出及びフォーカシングの調整を行ってもよい。
次のステップS14では、接眼判定が行われる。図2(a)に示すように、ユーザ61が目62を接眼表示部17に近接させることで、本体部10に設けたアイセンサ41によってユーザの接眼が検出される。これにより、信号処理及び制御部11は、接眼表示部17の表示画面上にスルー画の表示を行う。図2(b)はこの場合における表示画面17a上のスルー画71の表示例を示している。
次に、信号処理及び制御部11は、手探り撮影モードの設定のために、時計部14による現在時刻T0を記憶すると共に、気圧センサ42による現在の気圧K0を保持する。
信号処理及び制御部11は、次のステップS31において、ユーザによる設定操作が発生したか否かを判定する。設定操作があった場合には、信号処理及び制御部11は、ユーザの操作に応じて設定値(パラメータ)を変更する(ステップS32)。例えば、ユーザ61は、図2(c)に示すように、本体部10の上面を見ることで、上面に配置された各操作部を確認しながら、パラメータ設定のための操作を行う。接眼しながらの撮影では、本体部10は比較的低く構えられており、ユーザ61は、接眼した状態から本体部10を僅かに傾斜させるだけで、本体部10の上面等に配置した各操作部を視認可能であり、被写体を捉えている状態の本体部10を大きく動かすことなく、スルー画を確認しながらパラメータの設定変更等を行うことができる。
次に、信号処理及び制御部11は、撮影操作が行われたか否かを判定する(ステップS33)。ユーザがレリーズボタン51を操作して撮影を行うと、信号処理及び制御部11は、ステップS34において撮影を行う。信号処理及び制御部11は、撮像部12からの撮像画像に対して所定の信号処理を施して撮像画像を生成する。信号処理及び制御部11は、生成された撮像画像を記録部16に与えて画像ファイル化する。
ユーザが目62を接眼表示部17に接眼しない場合には、信号処理及び制御部11は、アイセンサ41の検知結果に基づいて、処理をステップS14からステップS21に移行して、スルー画を本体部10の背面に設けた表示部30に供給する。これにより、接眼表示部17において表示されていたスルー画71は、表示部30の表示画面31上に表示される。次に、信号処理及び制御部11は、手探り撮影モードへの移行を判定するために、ステップS22,S23において、現在の時刻T1及び気圧K1を検出して保持する。
次に、信号処理及び制御部11は、ステップS24において、ユーザ61が接眼状態を解除してから所定の時間経過したか否かを判定する。信号処理及び制御部11は、経過時間(T1−T0)が所定時間、例えば、2,3秒未満である場合には、ユーザ61が接眼表示部17に接眼した状態での撮影を行う可能性があるものと判定して、処理をステップS31に移行する。
一方、信号処理及び制御部11は、経過時間(T1−T0)が所定時間(2,3秒)以上経過している場合には、ステップS25,S26において、手探り撮影モードに移行するか否かを判定する。ステップS25では、信号処理及び制御部11は、ユーザ61が接眼表示部17に接眼している状態における気圧K0と接眼解除後の現在の気圧K1との気圧差を求める。手探り撮影モード判定部11dは、気圧差(K0−K1)が所定の気圧差、例えば、高低差30〜40cmに相当する気圧差3,4Paよりも大きいか否かを判定する。気圧差が3,4Pa以上である場合には、手探り撮影モード判定部11dは、ユーザ61が図3(a)に示すように、手63を頭上にあげて本体部10を保持しながら撮影を行うハイアングル撮影を行っているものと判定して、手探り撮影モードへの移行を決定する。
手探り撮影モードに移行すると、機能設定部11cは、本体部10に配設されている各操作部に手探り撮影モードに適した機能を割り当てる。表示制御部11aは、ステップS27において、配置表示から10秒が経過したか否かを判定し、経過していない場合には、本体部10の各操作部に対応した配置表示76を表示画面31上に表示する(ステップS28)。図3(b)は表示画面31上にスルー画75と共に表示されている配置表示76を示している。
図3(b)の例では、例えば本体部10の上面に、レリーズボタン51の外に図示しない2つのボタンが配置されており、これらの3つのボタンに対応したアイコン表示76a〜76cによって、これらの3つのボタンの位置、サイズ、形状をユーザ61に認識させるようになっている。なお、アイコン表示76aにはレリーズボタンであることを示す文字Rが付記され、アイコン表示76b,76cには、夫々ファンクションボタン、ムービーボタンであることを示す文字F,Mが付記されている。
ユーザ61は、図3(a)に示すように、下方から目62で表示画面31aを見ることで、本体部10の上面に配置したボタンの位置やサイズ等を認識することができ、これらのボタンを実際に見ることなく、確実な操作が可能である。
ハイアングル撮影時に最適な撮影パラメータは、接眼時とは大きく異なることが考えられる。ハイアングル撮影時においても、接眼時と同様に、スルー画を確認しながら撮影パラメータを変更した方が、理想的な設定が容易である。従って、ハイアングル撮影時においても、本体部10を把持した手を頭上に持ち上げた状態で設定操作を行う必要があり、各操作部を手探りで操作する必要がある。この場合において、本実施の形態においては、各操作部に対応した配置表示が、視認可能な表示画面31a上にスルー画75と共に表示されており、ユーザ61がこの配置表示を参照することで、設定操作の確実性を著しく向上させることができる。
なお、ステップS25,S27において、NO判定となった場合には、手探り撮影モード判定部11dは、ステップS26においてレリーズボタン51が半押しされているか否かを判定する。手探り撮影モード判定部11dは、レリーズボタン51が半押しされている場合には、手探り撮影モードへの移行が指示されたものと判定して、ステップS29において所定時間配置表示を表示させる。
このように本実施の形態においては、手探り撮影モード時には、手探り操作のための支援表示として、操作部に対応した配置表示を表示させており、ユーザは配置表示を参照することで、各操作部を手探りで確実に操作することを可能にすることができる。この配置表示時において、ユーザはスルー画を確認することができ、ユーザは希望する設定を比較的簡単に行うことができる。また、レリーズ半押し等の操作や気圧の変化等を検出することで、自動的に手探り撮影モードに移行するようになっており、操作性に極めて優れている。
(第2の実施の形態)
図5及び図6は本発明の第2の実施の形態において採用される手探り撮影支援表示を説明するための説明図である。また、図7は第2の実施の形態において採用される動作フローを示すフローチャートである。本実施の形態のハードウェア構成は第1の実施の形態と同様である。
図6は本体部10(図1参照)の上面10aに配置される操作部の一例であるダイヤル81、レリーズボタン82及びファンクションボタン83を示している。このような操作部の配置によれば、図3と同様に、右手のみで、ダイヤル81、レリーズボタン82及びファンクションボタン83を操作可能である。例えば、右手の人差し指で、レリーズボタン82及びファンクションボタン83の押圧操作が可能であり、本体部10の背面側から右手の親指の腹の部分でダイヤル81にタッチし、親指を左右に移動させることで、ダイヤル81を正逆方向に回転させることができる。
信号処理及び制御部11の手探り撮影モード判定部11dは、図7のステップS41において手探り撮影モードを設定するか否かを判定する。いま、手探り撮影モード判定部11dによって、ハイアングル撮影等の手探り撮影モードが指定されるものとする。そうすると、信号処理及び制御部11の表示制御部11aは、ステップS42において、表示画面31に表示するスルー画79上に、手探り撮影支援表示として、図7(a)に示す配置表示80及び説明表示85を表示する。配置表示80は、ダイヤル81、レリーズボタン82及びファンクションボタン83を示すアイコン表示81a,82a,83aを含む。
機能設定部11cは、各操作部の機能を手探り撮影モードに適した機能に設定する(ステップS43)。配置表示80の下方には、各操作部の機能を示す説明表示85が表示される。図5(a)の例は、アイコン表示83aに付記されたFnの文字と説明表示85の文字との対応によって、ファンクションボタン83にメニュー機能が割り当てられていることを示している。
タッチ・操作検出部11bは、ステップS44において、ユーザのタッチ操作が行われたか否かを判定する。ユーザがファンクションボタン83にタッチすると、タッチ・操作検出部11bは、タッチセンサ43からの信号によって、ユーザがファンクションボタン83にタッチしたことを検出する。表示制御部11aは、図5(b)のハッチングに示すように、ファンクションボタン83に対応するアイコン表示83aの色、模様、形状、サイズ等を変化させる(ステップS45)。
これにより、ユーザーはアイコン表示83aの着色等によって、今触れている操作部がファンクションボタン83であることを確認することができる。ステップS46ではユーザの選択・確定操作が行われたか否かが判定される。ユーザがファンクションボタン83を押圧操作すると、操作判定部15によってユーザの操作が確定操作であるものと判定され、操作信号が信号処理及び制御部11に供給される。表示制御部11aは、図5(c)のハッチングに示すように、アイコン表示83aの色、模様、形状、サイズ等を更に変化させる(ステップS47)。
なお、説明表示85中の対応する表示についても、ユーザのタッチ操作や押圧操作に応じて、色、模様、形状、サイズ等を変化させてもよい。また、ファンクションボタン83の押圧操作に応じた処理が極めて高速に行われる場合には、図5(c)の表示は省略してもよい。
機能設定部11cは、ファンクションボタン83の押圧操作が行われると、各操作部に割当てる機能を変更する(ステップS48)。また、表示制御部11aは、機能設定部11cによる機能の割当てに対応させて、説明表示85の表示を変更すると共に、表示画面31aの最下部に、メニュー表示86を表示する(ステップS49)。また、表示制御部11aは、ダイヤル81に対応したアイコン表示81aの周囲に表示させていた矢印表示84の形状、色、サイズ、太さ等を変更して、ダイヤル81の操作が有効であることを示す。
図5(d)の例は、アイコン表示81aに付記されたDialの文字と説明表示85の文字との対応によって、ダイヤル81に項目選択機能が割り当てられていることを示している。また、図5(d)では、ファンクションボタン83の押圧操作には、項目確定機能が割り当てられたことを示している。
図5(d)のメニュー表示86では、メニュー項目として、AV(絞り)、SV(シャッタ速度)、ISO(ISO感度)、MF(マニュアルフォーカス)、顔(顔認識)があることを示しており、中央のサイズが大きい項目表示によって、現在ISOが選択されていることを示している。図5(d)の状態で、ユーザが本体部10の背面側から親指を左側にスライドさせてダイヤル81を時計方向に回転させると、この回転に応じて、選択されるメニュー項目がISOからMF、顔、AV、SV、ISOと変化し、その逆方向に回転させると、選択されるメニュー項目がISOからSV、AV、顔、MF、ISOと変化する。
なお、ユーザがダイヤル81にタッチしたことをタッチセンサ43によって検出して、アイコン表示81aの色、模様、形状、サイズ等を変化させるようにしてもよい。
ユーザが図5(d)の状態で、ファンクションボタン83の押圧操作を行うものとする。なお、この場合にも、ユーザのタッチ及び押圧操作に応じて、アイコン表示83aの色、模様、形状、サイズ等が変化する。ファンクションボタン83が押圧操作されると、機能設定部11cは、各操作部に割当てる機能を変更し、表示制御部11aは、機能設定部11cによる機能の割当てに対応させて、説明表示85の表示を変更すると共に、表示画面31aの最下部のメニュー表示86の表示を変更する。
図5(e)はこの場合の表示例を示しており、メニュー表示86によって、ISO感度を、…、50、100、200,400、800、…と選択可能であることが示されている。なお、図5(e)の状態では、ISO感度は200に設定されている。ユーザがダイヤル81を回転操作することで、図5(d)の場合と同様に、選択されるISO感度が変化する。なお、信号処理及び制御部11は、選択されたISO感度に応じて各部を制御する。
ステップS50において手探り撮影モードが終了するまで、ステップS44〜S49の処理が繰り返される。
(他の例)
次に、本体部10の上面10aに1つのダイヤルと2つのファンクションボタンが配置される場合の例について図8乃至図14を参照して説明する。図8は本体部10の上面10aに配置された操作部を示す説明図である。また、図9乃至図12は手探り撮影支援表示を説明するための説明図である。また、図13は手探り撮影支援表示中における項目の選択フローを示すフローチャートであり、図14は手探り撮影支援表示中におけるパラメータの選択フローを示すフローチャートである。なお、図13及び図14は図7のステップS46〜S49に対応するものである。
図8は本体部10(図1参照)の上面10aに配置される操作部の一例であるダイヤル91、レリーズボタン92及びファンクションボタン93,94を示している。このような操作部の配置によれば、図6と同様に、右手のみで、ダイヤル91、レリーズボタン92及びファンクションボタン93,94を操作可能である。例えば、右手の人差し指で、レリーズボタン92及びファンクションボタン93,94の押圧操作が可能であり、本体部10の背面側から右手の親指の腹の部分でダイヤル91にタッチし、親指を左右に移動させることで、ダイヤル91を正逆方向に回転させることができる。なお、通常時は、ファンクションボタン93,94には、ユーザのカスタム機能用、拡大縮小、ズーム操作等の操作ボタンとして用いられており、手探り撮影モードに必要な機能は割当てられていない。
信号処理及び制御部11の手探り撮影モード判定部11dは、図7のステップS41において手探り撮影モードを設定するか否かを判定する。図9(a)は手探り撮影モードではない通常撮影モードにおいて、表示画面31に表示されたスルー画79を示している。ここで、ユーザが例えばハイアングル撮影を行うものとする。手探り撮影モード判定部11dは、ステップS41において、手探り撮影モードを設定することを決定する。そうすると、信号処理及び制御部11の表示制御部11aは、ステップS42において、表示画面31に表示するスルー画79上に、手探り撮影支援表示を表示する。
図9(b)では、表示制御部11aが手探り撮影支援表示として、配置表示90及び説明表示95を表示する例を示している。なお、配置表示90及び説明表示95は、半透過で表示してもよい。配置表示90は、ダイヤル91、レリーズボタン92及びファンクションボタン93,94を示すアイコン表示91a,92a,93a,94aを含む。
機能設定部11cは、各操作部の機能を手探り撮影モードに適した機能に設定する(ステップS43)。配置表示90の下方には、各操作部の機能を示す説明表示95が表示される。図9(b)の例は、アイコン表示93a,94aに付記されたFn1,Fn2の文字と説明表示95の文字との対応によって、ファンクションボタン93にメニュー機能が割り当てられ、ファンクションボタン94及びダイヤル91にはまだ機能が割当てられていないことを示している。
タッチ・操作検出部11bは、ステップS44において、ユーザのタッチ操作が行われたか否かを判定する。ユーザがファンクションボタン93にタッチすると、タッチ・操作検出部11bは、タッチセンサ43からの信号によって、ユーザがファンクションボタン93にタッチしたことを検出する。表示制御部11aは、図9(c)のハッチングに示すように、ファンクションボタン93に対応するアイコン表示93aの色、模様、形状、サイズ等を変化させる(ステップS45)。また、表示制御部11aは、説明表示95中の対応する表示についても、ユーザのタッチ操作に応じて、色、フォント、文字サイズ等を変化させる。
ユーザーはアイコン表示93aの着色等によって、今触れている操作部がファンクションボタン93であることを確認することができる。ステップS46ではユーザの選択・確定操作が行われたか否かが判定される。ユーザがファンクションボタン93を押圧操作すると、操作判定部15によってユーザの操作が確定操作であるものと判定され、操作信号が信号処理及び制御部11に供給される。表示制御部11aは、図9(d)のハッチングに示すように、アイコン表示93aの色、模様、形状、サイズ等を更に変化させる(ステップS47)。また、表示制御部11aは、説明表示95中の対応する表示についても、ユーザの押圧操作に応じて、色、フォント、文字サイズ等を変化させる。また、表示制御部11aは、ユーザのファンクションボタン93の押圧操作によって、ダイヤル91の機能が有効になったことを示すために、矢印96の表示を変化させている。
機能設定部11cは、ファンクションボタン93の押圧操作が行われると、各操作部に割当てる機能を変更する(ステップS48)。また、表示制御部11aは、図10(a)に示すように、機能設定部11cによる機能の割当てに対応させて、説明表示95の表示を変更すると共に、表示画面31aの最下部に、メニュー表示97を表示する(ステップS49)。また、表示制御部11aは、ダイヤル91に対応したアイコン表示91aの周囲に表示させていた矢印96の形状、色、サイズ、太さ等を変更して、ダイヤル91の操作が有効であることを示す。
図10(a)の例は、アイコン表示91aに付記されたDialの文字と説明表示85の文字との対応によって、ダイヤル91に項目選択機能が割り当てられていることを示している。また、図10(a)では、ファンクションボタン93,94の押圧操作には、夫々項目決定機能、キャンセル機能が割り当てられたことを示している。
項目の選択は、図13のフローに従って行われる。図10(a)のメニュー表示97では、メニュー項目として、AV(絞り)、SV(シャッタ速度)、ISO(ISO感度)、WB(ホワイトバランス)、顔(顔認識)があることを示しており、中央のサイズが大きい項目表示によって、現在AVが選択されていることを示している。信号処理及び制御部11は、図13のステップS51において、現在選択されている項目を取得する。
図10(a)の状態で、ユーザが本体部10の背面側から親指を左側にスライドさせてダイヤル91を時計方向に回転させると、タッチ・操作検出部11bは、ステップS52において、ダイヤル操作を判定する。信号処理及び制御部11は、ステップS53において、ダイヤル91の回転に応じて、選択するメニュー項目をAVからSB、ISO、MF(マニュアルフォーカス)、…と変化させ、その逆方向の回転によって、選択するメニュー項目をAVからWB、顔、…と変化させる。
図10(b)の例では、ダイヤル91の操作によって、SVが選択されている状態を示し、図10(c)の例では、ダイヤル91の操作によって、ISOが選択されている状態を示している。なお、表示制御部11aは、ダイヤル91の操作に対応して、回転方向を示す矢印96の一方及びメニュー表示97の両端の矢印98の一方の色、形状、サイズ等を変化させると共に、説明表示95中のDialの欄の色、フォント、文字サイズ等を変化させる。矢印96,98の色をダイヤル91の回転方向に合わせて一致させることにより、ユーザが自分が行った操作の内容を認識し易くする。
例えば、ダイヤル91の時計方向の回転に対応した矢印96の色とメニュー表示97のメニュー項目の左方向に対応した矢印98の色を同一の色(赤色)とし、他方の矢印96,98の色を同一の色(青色)で表示するようにしてもよい。
ユーザが図10(c)の状態で、ファンクションボタン93の押圧操作を行うものとする。タッチ・操作検出部11bは、ステップS56において、ファンクションボタン93の押圧操作を検出しており、信号処理及び制御部11は、ステップS57において項目を決定する。なお、ファンクションボタン94が押圧操作された場合には、信号処理及び制御部11は、ステップS55において項目を元に戻した後、処理をステップS52に戻す。
また、表示制御部11aは、ユーザの押圧操作に応じて、図11(a)に示すように、アイコン表示93a及び説明表示95のFn1の欄の色、模様、形状、サイズ等を変化させる。また、表示制御部11aは、メニュー表示97において、決定された項目を示す部分の色、模様、形状、サイズ等も変化させる。例えば、図11(a)のハッチングの領域及び項目決定の文字を赤色で表示する。
また、機能設定部11cは、各操作部に割当てる機能を変更し、表示制御部11aは、機能設定部11cによる機能の割当てに対応させて、説明表示95の表示を変更すると共に、表示画面31aの最下部のメニュー表示97の表示を変更する。
図11(b)はこの場合の表示例を示しており、メニュー表示97によって、ISO感度を、…、50、80、100、200,250、…と選択可能であることが示されている。図11(b)のメニュー表示97は、ISO感度のパラメータを選択及び決定するためのものであり、パラメータの選択及び決定は、図14のフローに従って行われる。
図14のステップS61において、信号処理及び制御部11は、現在のパラメータを取得する。なお、図11(b)の状態では、ISO感度は100に設定されている。タッチ・操作検出部11bは、ステップS62においてユーザのダイヤル操作を判定しており、ユーザがダイヤル91を回転操作することで、図10(b),(c)の場合と同様に、選択されるISO感度が変化する(ステップS63)。図11(c)の例では、ダイヤル91の操作によって、ISO感度80が選択されている状態を示し、図12(a)の例では、ダイヤル91の操作によって、ISO感度50が選択されている状態を示している。なお、信号処理及び制御部11は、選択されたISO感度に応じて各部を制御する(ステップS64)。
表示制御部11aは、ダイヤル91の操作に対応して、回転方向を示す矢印96の一方及びメニュー表示97の両端の矢印98の一方の色、形状、サイズ等を変化させると共に、説明表示95中のDialの欄の色、フォント、文字サイズ等を変化させる。矢印96,98の色をダイヤル91の回転方向に合わせて一致させることにより、ユーザが自分が行った操作の内容を認識し易くする。
例えば、ダイヤル91の反時計方向の回転に対応した矢印96の色とメニュー表示97のメニュー項目の右方向に対応した矢印98の色を同一の色(赤色)とし、他方の矢印96,98の色を同一の色(青色)で表示するようにしてもよい。また、説明表示95のDialの欄の文字列「ISO値選択」を赤色で表示する。
ユーザが図12(a)の状態で、ファンクションボタン93の押圧操作を行うものとする。タッチ・操作検出部11bは、ステップS68において、ファンクションボタン93の押圧操作を判定している。ユーザの押圧操作に応じて、図12(b)に示すように、アイコン表示93a及び説明表示95のFn1の欄の色、模様、形状、サイズ等が変化する。また、表示制御部11aは、メニュー表示97において、決定された項目を示す部分の色、模様、形状、サイズ等も変化させる。例えば、図12(b)のハッチングの領域及び「ISO値決定」の文字を赤色で表示する。
ステップS69の決定操作によって、表示制御部11aは、図12(c)に示すように、手探り撮影支援表示を図9(b)の状態に戻す。なお、ステップS65において、ファンクションボタン94の押圧操作が検出された場合には、パラメータが変更前の値に戻された後(ステップS66)、そのパラメータに従った設定が実行され(ステップS67)、処理がステップS62に戻される。
なお、ファンクションボタン94の押圧操作によって、変更前の項目、変更前のパラメータに戻す例を示したが、ファンクションボタン94の押圧操作によって、項目選択の終了、パラメータ選択の終了が行われるようにしてもよい。
(他の例)
次に、本体部10の上面10aに2つのダイヤルが配置される場合の例について図15乃至図17を参照して説明する。図15は本体部10の上面10aに配置された操作部を示す説明図である。また、図16は手探り撮影支援表示の一例を示す説明図であり、図17は項目設定及びパラメータ設定の動作フローを示すフローチャートである。なお、図17は図7のステップS46〜S49に対応するものである。
図15は本体部10(図1参照)の上面10aに配置される操作部の一例であるダイヤル101,102及びレリーズボタン103を示している。このような操作部の配置によれば、右手のみで、ダイヤル101,102及びレリーズボタン103を操作可能である。例えば、本体部10の背面側から右手の親指の腹の部分でダイヤル101にタッチし、親指を左右に移動させることで、ダイヤル101を正逆方向に回転させることができる。また、右手の人差し指で、レリーズボタン103の押圧操作が可能であると共に、人差し指でダイヤル102を正逆方向に回転操作することも可能である。
なお、通常時は、ダイヤル101,102には、シャッタスピードや絞り等の設定用に用いられており、手探り撮影モードに必要な機能は割当てられていない。
信号処理及び制御部11の手探り撮影モード判定部11dは、図7のステップS41において手探り撮影モードを設定するか否かを判定する。例えば、ユーザがハイアングル撮影を行うと、手探り撮影モード判定部11dは、ステップS41において、手探り撮影モードを設定することを決定する。そうすると、信号処理及び制御部11の表示制御部11aは、ステップS42において、表示画面31に表示するスルー画79上に、例えば、図16に示す手探り撮影支援表示を表示する。
図16では、表示制御部11aが手探り撮影支援表示として、配置表示100及び説明表示105を表示する例を示している。なお、配置表示100及び説明表示105は、半透過で表示してもよい。配置表示100は、ダイヤル101,102及びレリーズボタン103を示すアイコン表示101a,102a,103aを含む。
機能設定部11cは、各操作部の機能を手探り撮影モードに適した機能に設定する(ステップS43)。配置表示100の下方には、各操作部の機能を示す説明表示105が表示される。図16(a)の例は、アイコン表示101a,102aに付記されたDial1,Dial2の文字と説明表示105の文字との対応によって、ダイヤル101に設定項目選択機能が割り当てられ、ダイヤル102に設定値(パラメータ)選択機能が割当てられていることを示している。
また、表示制御部11aは、図16(a)に示すように、機能設定部11cによる機能の割当てに対応させて、表示画面31aの最下部に、メニュー表示106,107を表示する。また、表示制御部11aは、ダイヤル101に対応したアイコン表示101aの周囲に表示させる矢印表示101bの色を回転方向毎に変化させると共に、これらの各色とメニュー表示106の両端の矢印表示108の各色とを変化方向に対応させて一致させる。また、表示制御部11aは、ダイヤル102に対応したアイコン表示102aの周囲に表示させる矢印表示102bの色を回転方向毎に変化させると共に、これらの各色とメニュー表示107の両端の矢印表示109の各色とを変化方向に対応させて一致させる。
タッチ・操作検出部11bは、ステップS44において、ユーザのタッチ操作が行われたか否かを判定する。ユーザがダイヤル101,102にタッチすると、タッチ・操作検出部11bは、タッチセンサ43からの信号によって、ユーザがダイヤル101,102にタッチしたことを検出する。表示制御部11aは、ダイヤル101,102に対応するアイコン表示101a,102aの色、模様、形状、サイズ等を変化させる(ステップS45)。また、表示制御部11aは、説明表示105中の対応する表示についても、ユーザのタッチ操作に応じて、色、フォント、文字サイズ等を変化させる。ユーザーはアイコン表示101a,102aの着色等によって、今触れている操作部がダイヤル101,102であることを確認することができる。
図16(a)のメニュー表示106では、メニュー項目として、AV(絞り)、SV(シャッタ速度)、ISO(ISO感度)、MF(マニュアルフォーカス)、顔(顔認識)があることを示しており、中央の色(ハッチング)が他と異なる項目表示によって、現在ISOが選択されていることを示している。また、図16(a)のメニュー表示107では、ISO感度の設定値として、…、50、80、100、200、250、…、があることを示しており、中央の色(ハッチング)が他と異なる設定値表示によって、現在のISO感度として100が選択されていることを示している。
信号処理及び制御部11は、図17のステップS71において、現在選択されている項目及びパラメータを取得する。タッチ・操作検出部11bは、ステップS72,S74において、ダイヤル101,102の操作を検出する。
図16(a)の状態で、ユーザが本体部10の背面側から親指を左側にスライドさせてダイヤル101を時計方向に回転させると、信号処理及び制御部11は、ステップS73において、ダイヤル101の回転に応じて、選択するメニュー項目をISOからMF、顔、…と変化させ、その逆方向の回転によって、選択するメニュー項目をISOからSV、AV、…と変化させる。
この項目選択操作に応じて、機能設定部11cは、選択された各項目の設定値の設定機能をダイヤル102に割当てる。例えば、ダイヤル101によってISOが選択されている場合には、ダイヤル102には、ISO感度の設定値を変更する機能が割当てられ、ダイヤル101によってAVが選択されている場合には、ダイヤル102には、AVの設定値を変更する機能が割当てられられる。
また、表示制御部11aは、ダイヤル102に割当てられている機能に応じて、選択可能な各設定値を表示する。図16(a)の状態で、ユーザが人差し指でダイヤル102を時計方向に回転させると、信号処理及び制御部11は、ステップS75において、ダイヤル102の回転に応じて、選択する設定値を100から200、250、…と変化させ、その逆方向の回転によって、選択する設定値を100から80、50、…と変化させる。なお、信号処理及び制御部11は、選択されたISO感度に応じて各部を制御する(ステップS76)。
なお、設定項目として、表示のオフを割当てることにより、図16の手探り撮影支援表示の非表示を設定することも可能である。また、設定項目をユーザによって設定可能に構成してもよい。
(他の例)
また、図15の例は2つのダイヤルを用いる例を説明したが、これらのダイヤルの機能をファンクションボタンによって実現することも可能である。図18は本体部10の上面10aに2つのファンクションボタン115,116及びレリーズボタン117が配置された操作部を示す説明図である。
例えば、ファンクションボタン115に、図15のダイヤル101の機能を割り当て、ファンクションボタン116に、図15のダイヤル102の機能を割り当ててもよい。この場合には、ファンクションボタン115,116の1回の押圧操作によって、ダイヤル101,102を一方方向に1単位だけ回転させた場合と同様の動作を行わせる。これにより、図16と同様に、設定項目の選択操作と各設定項目の設定値の設定操作とを、これらのファンクションボタン115,116の押圧操作によって、行うことができる。
また、例えば、2つのファンクションボタン115,116を、オートフォーカス(AF)処理におけるAF枠の選択操作に用いることもできる。図19はこの場合における撮影支援表示を示す説明図である。
図19では、表示制御部11aが手探り撮影支援表示として、配置表示118及び説明表示119を表示する例を示している。なお、配置表示118及び説明表示119は、半透過で表示してもよい。配置表示118は、ファンクションボタン115,116を示すアイコン表示115a,116aを含む。配置表示118の下方には、各操作部の機能を示す説明表示119が表示される。図19の例は、アイコン表示115a,116aに付記されたFn1,Fn2の文字と説明表示119の文字との対応によって、ファンクションボタン115にx方向のAF枠の切替機能が割り当てられ、ファンクションボタン116にy方向のAF枠の切替機能が割り当てられることを示している。
表示画面31のスルー画79上には、AF枠選択表示120が表示されており、現在のAF枠が枠表示110によって示されている。例えば、ユーザがファンクションボタン115を押圧操作することにより、AF枠が右方向に1枠ずつずれ、一番右に達すると左端に戻って1枠ずつ右方向に移動する。同様に、ユーザがファンクションボタン116を押圧操作すると、AF枠が下方向に1枠ずつずれ、一番下に達すると上端に戻って1枠ずつ下方向に移動する。
ユーザは配置表示118及び説明表示119を参照しながら、ファンクションボタン115,116を操作することで、ハイアングル撮影時においても、確実にAF枠の設定が可能である。
ところで、撮影機器1には、種々のデバイスを取り付け可能であり、取り付けられたデバイスの通信機能を利用して、信号処理及び制御部11は各デバイスに関する情報を取得可能である。例えば、上述したように、交換レンズ20の制御部23からのレンズ情報によって、信号処理及び制御部11は、交換レンズ20がズームレンズであって、信号処理及び制御部11の制御によって、ズーム制御が可能であることを把握することもできる。また、例えば、撮影機器1に取り付けられたストロボからの情報に基づいて、信号処理及び制御部11の制御によって、ストロボ制御が可能であることを把握することもできる。
信号処理及び制御部11は、撮影機器1に新たなデバイスが接続された場合に、このデバイスに対応する設定項目を新たに追加すると共に、追加した設定項目に対応する設定値の設定を可能にする。即ち、機能設定部11cは、新たに撮影機器1に接続されたデバイスを制御するための機能を操作部に割当て、表示制御部11aは手探り撮影支援表示によって、操作部に割当てた機能に応じた表示を行う。
図20及び図21は新たにストロボ及び電子ズーム機能を有する交換レンズが取り付けられた場合において、図15に対応した手探り撮影支援表示を示す説明図である。図20の例は、ストロボが取り付けられた場合の例であり、ダイヤル101によって選択する設定項目として、ガイドナンバー(GN)が新たに設けられる。図20の状態では、ダイヤル102によって、ガイドナンバーを…、2、5、10、15、20、…と変更可能である。
また、図21は交換レンズが取り付けられた場合の例であり、ダイヤル101によって選択する設定項目として、ZOOM(ズーム)が新たに設けられる。図21の例では、ダイヤル102の操作に対応したメニュー表示111には、設定値をバー113の移動によって示すバー表示112が含まれる。図21の例では、現在の設定値が45mmであることが示されている。
また、図22は、手探り撮影モード時にユーザか簡単に操作可能なファンクボタンが1つしかない場合の例を示す説明図である。この場合には、例えば、ファンクションボタンに項目設定機能を割り当て、各項目の設定値の設定は、表示画面31上に配設したタッチパネル32を用いて行う方法が考えられる。図22において、手探り撮影支援表示は、配置表示121及びメニュー表示122,123を含む。
ユーザがファンクションボタンを操作することによって、配置表示121の色、模様、形状、サイズ等が変化する。ファンクションボタンの押圧操作によって、設定項目が変化し、メニュー表示122の各項目が上下にシフトする。図21の例では、中央に位置するGN(ガイドナンバー)が設定項目として選択されていることを示している。
この状態で、ユーザがタッチパネル32のメニュー表示123上をタッチすることによって、設定値を指定可能である。図22の例では、ユーザが設定値5の表示上をタッチしたことによって、GNの設定値として5が選択されたことを示している。
更に、図23は手探り撮影モード時にユーザか簡単に操作可能な操作部がタッチパネル32以外に存在しない場合の例を示す説明図である。この場合には、例えば、メニュー表示131によって設定項目を選択させ、メニュー表示132によって各項目の設定値を選択させる。
ユーザが表示画面31のメニュー表示131上をタッチすることで、タッチした位置の設定項目が選択され、メニュー表示132上をタッチすることで、選択された設定項目の設定値が選択される。図23の例では、タッチ操作によって、GN(ガイドナンバー)が設定項目として選択され、設定値が10であることを示している。
このように本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果が得られ、手探り撮影モード時には、通常時に操作部に割当てられている機能を変更して、手探り撮影に適した機能を割当てる。これにより、各操作部を有効に利用して、手探り撮影時にも確実な撮影操作が可能である。
(手探り撮影モード判定の他の例)
図4のフローでは、手探り撮影モードに移行するか否かを気圧の変化又はレリーズボタンが半押しされたか否かによって判定した。図24は手探り撮影モードへの移行の他の判定方法を説明するためのフローチャートである。
図24のステップS81において、信号処理及び制御部11は、動き検出部18の検出結果によって、表示部30の表示画面31の傾斜角度を取得する。信号処理及び制御部11は、表示画面31の傾斜角度が規定値を超えたか否かを判定する。ハイアングル撮影時には、表示画面31を下方から見上げることから、ユーザは、ハイアングル撮影時に、表示画面31を規定の角度以上傾斜させる。信号処理及び制御部11は、表示画面31が規定値以上傾斜したものと判定すると、処理をステップS85に移行して、手探り撮影モードを設定する。
また、表示画面31の傾斜角度が規定値に到達しない場合には、信号処理及び制御部11は、ステップS83において、環境光レベルを取得する。例えば、信号処理及び制御部11は、撮像部12からの撮像信号に基づいて環境光レベルを求める。信号処理及び制御部11は、環境光レベルが規定値以下であるか否かを判定する(ステップS84)。環境光が規定値以下のレベルである場合には、周囲が暗く、手探りでの撮影操作を行う必要があるものと判定して、ステップS85において、手探り撮影モードを設定する。
このように、例えば、手探り撮影モードは、気圧が所定値以上低くなった場合、レリーズボタンが半押しされた場合、表示画面が規定値以上傾斜した場合、環境光が規定値以下になった場合等に設定される。
(音による提示)
上記各実施の形態においては、手探り撮影モード時には、手探り撮影支援表示のみを行うものとして説明したが、手探り撮影支援表示だけでなく、手探り撮影支援音声出力を行うようにしてもよい。例えば、図5(b),(c)では、ファンクションボタン83のタッチ操作又は確定操作時に、色等を変化させてユーザに提示する例を示したが、信号処理及び制御部11は、音声出力部19を制御することで、ユーザのタッチ操作等を音声によってユーザに提示するようにしてもよい。図25はこのような手探り撮影支援音声出力の一例を示す図表である。図25に示すように、各操作部の種類及び操作の種類毎に、タッチ、タッチ音声、操作音、操作音声を変化させることで、ユーザが自分がいずれの操作部に対してどのような操作を行っているかを、音声によって簡単で且つ確実に把握することができる。