JP2015088783A - 撮影機器、表示方法及び表示制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】撮影操作に応じて得られる画像を利用して正しい操作を支援するための画像を表示する。
【解決手段】 撮影機器は、被写体を撮像し撮像画像を得る撮像部と、上記撮像に関する条件を判定する条件判定部と、上記撮像に関する条件を変更する操作の操作量に基づく強調補正量を求める補正量決定部と、上記強調補正量に基づいて上記撮像画像を画像加工して操作支援表示を生成する操作支援表示生成部と、上記操作支援表示を表示部に表示する表示制御部とを具備する。
【選択図】図1
【解決手段】 撮影機器は、被写体を撮像し撮像画像を得る撮像部と、上記撮像に関する条件を判定する条件判定部と、上記撮像に関する条件を変更する操作の操作量に基づく強調補正量を求める補正量決定部と、上記強調補正量に基づいて上記撮像画像を画像加工して操作支援表示を生成する操作支援表示生成部と、上記操作支援表示を表示部に表示する表示制御部とを具備する。
【選択図】図1
Description
本発明は、スルー画を表示画面に表示する撮影機器、表示方法及び表示制御プログラムに関する。
近年、デジタルカメラなどの撮影機能付き携帯機器(撮影機器)が普及している。この種の撮影機器においては表示部を有して、撮影画像を表示する機能を有するものもある。また、表示部にメニュー画面を表示して、撮影機器の操作を容易にしたものもある。
このような表示部は、携帯機器本体の背面に設けられることが多く、ユーザは撮影時に、背面の表示部に表示されたスルー画を確認しながら撮影操作をすることも可能である。
しかしながら、携帯機器に設けられた表示部のサイズは比較的小さく、表示された画像のサイズも小さいことから、レックビューによって撮像画像の細部まで確認することは容易ではない。このため、撮像画像のピントが合っていない場合等、ユーザが意図していない撮影が行われたとしても、スルー画によって簡単に確認することができないことがある。
そこで、特許文献1においては、所定の基準より低いと判定された場合には、その画質をさらに劣化させる劣化強調処理を行って、その撮影画像の画質が悪いことを容易に気づかせるようにした技術が開示されている。また、特許文献2においては、エラーが発生したときに、そのエラーの発生及び内容を撮影者に分かりやすく知らせる技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1,2の技術においては、撮影が成功したか失敗したかを簡単に知ることはできるが、撮影が失敗しないように、撮影を成功させるための操作をユーザに効果的に知らせることはできないという問題があった。
本発明は、撮影操作に応じて得られる画像を利用して正しい操作を支援するための画像を表示することができる撮影機器、表示方法及び表示制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る撮影機器は、被写体を撮像し撮像画像を得る撮像部と、上記撮像に関する条件を判定する条件判定部と、上記撮像に関する条件を変更する操作の操作量に基づく強調補正量を求める補正量決定部と、上記強調補正量に基づいて上記撮像画像を画像加工して操作支援表示を生成する操作支援表示生成部と、上記操作支援表示を表示部に表示する表示制御部とを具備する。
また、本発明に係る表示方法は、被写体を撮像し撮像画像を得る場合の撮像に関する条件を判定する条件判定ステップと、上記撮像に関する条件を変更する操作の操作量に基づく強調補正量を求める補正量決定ステップと、上記強調補正量に基づいて上記撮像画像を画像加工して操作支援表示を生成する操作支援表示生成ステップと、上記操作支援表示を表示部に表示する表示制御ステップとを具備する。
また、本発明に係る表示制御プログラムは、コンピュータに、被写体を撮像し撮像画像を得る場合の撮像に関する条件を判定する条件判定ステップと、上記撮像に関する条件を変更する操作の操作量に基づく強調補正量を求める補正量決定ステップと、上記強調補正量に基づいて上記撮像画像を画像加工して操作支援表示を生成する操作支援表示生成ステップと、上記操作支援表示を表示部に表示する表示制御ステップとを実行させる。
本発明によれば、撮影操作に応じて得られる画像を利用して正しい操作を支援するための画像を表示することができるという効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る撮影機器を示すブロック図である。本発明は、多くの観察装置や撮影機器に活用可能だが、ここでは、わかりやすくカメラを例にしている。観察や撮影時に、見やすい画像、鑑賞しやすい情報を得る(撮影を含む)には、マニュアル調整によるユーザー操作が重要である。本実施の形態は、例えば、撮影パラメータの調整操作時に、ユーザが最適な調整値からの差が大きくなる方向に調整を行った場合には、撮影パラメータの調整量を実際よりも大きくずらした場合の撮像結果を表示する操作支援表示を表示することで、ユーザに正しい調整操作を直感的に理解させるようにするものである。ただし、マニュアルモードは、オート(自動)で撮影パラメータ(ここでは、表示するだけのパラメータ、動画の録音パラメータなども考慮している)を決定するより、きめ細かく、好みを反映した調整が出来るため、観察や撮影、記録などで、こだわりのある調整がしたい人には重要であるが、撮影操作部がボタンである場合やタッチパネルである場合は、押す位置を間違えたりダイヤルの場合は反対方向に回したりして、失敗する確率も高まる。この場合、間違った方法を繰り返したり続けたりすると、どんどん元に戻せなくなり、結果として希望する撮影や表示ができなくなってしまうことがあった。そこで、迅速に間違いに気づくための工夫が必要となる。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る撮影機器を示すブロック図である。本発明は、多くの観察装置や撮影機器に活用可能だが、ここでは、わかりやすくカメラを例にしている。観察や撮影時に、見やすい画像、鑑賞しやすい情報を得る(撮影を含む)には、マニュアル調整によるユーザー操作が重要である。本実施の形態は、例えば、撮影パラメータの調整操作時に、ユーザが最適な調整値からの差が大きくなる方向に調整を行った場合には、撮影パラメータの調整量を実際よりも大きくずらした場合の撮像結果を表示する操作支援表示を表示することで、ユーザに正しい調整操作を直感的に理解させるようにするものである。ただし、マニュアルモードは、オート(自動)で撮影パラメータ(ここでは、表示するだけのパラメータ、動画の録音パラメータなども考慮している)を決定するより、きめ細かく、好みを反映した調整が出来るため、観察や撮影、記録などで、こだわりのある調整がしたい人には重要であるが、撮影操作部がボタンである場合やタッチパネルである場合は、押す位置を間違えたりダイヤルの場合は反対方向に回したりして、失敗する確率も高まる。この場合、間違った方法を繰り返したり続けたりすると、どんどん元に戻せなくなり、結果として希望する撮影や表示ができなくなってしまうことがあった。そこで、迅速に間違いに気づくための工夫が必要となる。
図2及び図3は操作支援表示を行わない従来の撮影機器の表示を説明するための説明図である。図2は撮影操作の様子を示し、図3は図2に対応した画面表示を示している。図2は、ユーザ21が撮影機器1を把持し、フォーカスリング1aを調節しながらマニュアルでピントを合わせて、被写体である花22を撮影する様子を示している。なお、花22は、花びら22a,22bを有している。
図3(a)は図2の例において、撮影機器1の撮像面2、フォーカスレンズ1b及び被写体である花びら22a,22bの光学的な位置関係を示しており、図3(b)は撮影機器1の表示画面3上に表示される撮像画像(スルー画)を示している。図3(a)の矢印に示すように、フォーカスリング1aを回転させてフォーカスレンズ1bのレンズ位置を調節することで、ピント調整が行われる。
ユーザ21が撮影機器1を被写体である花22に向かって構えて、マニュアル操作によってピント合わせを行うものとする。特に、マクロ撮影時等においては、ピントの合わせ方で撮像画像が著しく変化する。いま、例えば、フォーカスリング1aのマニュアル操作によって花びら22aにピントを合わせた撮影を行うものとする。このようなピント合わせ操作によって、花びら22aにピントが合った場合には、図3(b)の表示画面3に表示されたスルー画31中の画像31aは輪郭が明瞭な画像となり、花びら22bに対応した画像31bはぼけた画像となる。
しかしながら、特に携帯性に優れた小型の撮影機器の場合等においては、表示画面3のサイズが比較的小さく、このようなぼけであっても確認することができないことがある。このため、表示画面3の表示を見ただけでは、どこにピントが合っているかが判然としないことがあり、特に視力の弱い人にはぼけ等の確認作業が困難である。このため、スルー画によって撮影操作の適不適を判断しようとしても、確実な判断ができないことがある。
図1において、本実施の形態に係る撮影機器10には、前面に撮影光学系11が設けられている。撮影光学系11は、撮像部12に被写体像を導く。撮影光学系11は、ズームやフォーカシングのための図示しないレンズ等を備えており、これらのレンズは信号処理及び制御部13によって駆動制御されるようになっている。撮影光学系11は、信号処理及び制御部13によって、ピント位置、ズーム位置及び絞り等が制御される。
撮影機器10は、CCDやCMOSセンサ等の撮像素子によって構成された撮像部12を有している。撮像部12は、撮影光学系11からの被写体像を光電変換して撮影画像を得る。撮像部12は、信号処理及び制御部13によって駆動制御されて撮像画像を出力する。
信号処理及び制御部13は、例えば、図示しないCPU及びメモリ等によって構成されており、メモリに記憶されたプログラムに従ってカメラ制御を行う。信号処理及び制御部13は、撮像部12に撮像素子の駆動信号を出力してシャッタースピード、露光時間等を制御すると共に、撮像部12からの撮影画像を読み出す。信号処理及び制御部13は、読み出した撮影画像に対して、所定の信号処理、例えば、色調整処理、マトリックス変換処理、ノイズ除去処理、その他各種の信号処理を行う。
撮影機器10には、操作判定部14も配設されている。操作判定部14は、撮影機器10に設けられた図示しないシャッターボタン、ファンクションボタン、撮影モード設定等の各種スイッチ等を含む操作部に対するユーザ操作に基づく操作信号を発生して、信号処理及び制御部13に出力するようになっている。信号処理及び制御部13は、操作信号に基づいて、各部を制御する。
信号処理及び制御部13は、撮像画像の記録及び再生に関する処理を行うことができる。例えば、信号処理及び制御部13は、信号処理後の撮影画像を圧縮処理し、圧縮後の画像を記録部15に与えて記録させることができる。記録部15としては、例えばカードインターフェースを採用することができ、記録部15はメモリカード等の記録媒体に画像情報及び音声情報等を記録可能である。
信号処理及び制御部13の表示制御部13aは表示に関する各種処理を実行する。表示制御部13aは、信号処理後の撮影画像を表示部16に与えることができる。表示部16は、LCD等の表示画面を有しており、表示制御部13aから与えられた画像を表示する。また、表示制御部13aは、各種メニュー表示等を表示部16の表示画面に表示させることもできるようになっている。
信号処理及び制御部13は、記録部15に記録されている撮像画像を読み出して伸張処理することができる。表示制御部13aは伸張処理された撮像画像を表示部16に与えることで、記録画像の再生が可能である。
表示部16は、後述するように、撮像画像を表示する表示画面16b(図10参照)を有している。また、表示画面16b上には、タッチパネル16aが設けられている。タッチパネル16aは、ユーザが指で指し示した表示画面16b上の位置に応じた操作信号を発生することができる。この操作信号は、信号処理及び制御部13に供給される。これにより、信号処理及び制御部13は、ユーザが表示画面16b上をタッチしたりスライドさせたりした場合には、ユーザのタッチ位置、指を閉じ離間させる操作(ピンチ操作)、スライド操作やスライド操作によって到達した位置、スライド方向、タッチしている期間等の各種操作を検出することができ、ユーザ操作に対応した処理を実行することができるようになっている。
なお、表示部16は、撮影機器10の例えば背面の略全域を占めるように配設されており、撮影者は、撮影時に表示部16の表示画面16b上に表示されたスルー画を確認することができ、スルー画を確認しながら撮影操作を行うこともできる。
撮影機器10には、姿勢判定部17が設けられている。姿勢判定部17は、ジャイロセンサ、加速度センサ等によって構成されており、撮影機器10を収納する筐体の動き及び姿勢(傾き)を検出することができるようになっている。姿勢判定部17の判定結果は信号処理及び制御部13に与えられる。
また、撮影機器10には通信部18も設けられている。通信部18は、外部機器との間で通信を行って、信号処理及び制御部13からの撮像画像を送信すると共に、外部機器から受信した撮像画像を信号処理及び制御部13に出力することができるようになっている。
本実施の形態においては、信号処理及び制御部13は、撮影パラメータをマニュアルによって調整するマニュアルモードにおいて、ユーザに適正な撮影操作を支援するための操作支援表示を表示することができるようになっている。操作支援表示を生成するために、信号処理及び制御部13は、対象物判定部13f、適正条件判定部13b及び撮影条件判定部13cを有している。このマニュアルモードは、オート(自動)で撮影パラメータ(ここでは、表示するだけのパラメータも考慮している)を決定するより、きめ細かく、好みを反映した調整が出来るため、観察や撮影などで、こだわりのある調整がしたい人には重要であるが、撮影操作部がボタンである場合やタッチパネルである場合は、押す位置を間違えたりダイヤルの場合は反対方向に回したりして、失敗する確率も高まる。この場合、間違った方法を繰り返したり続けたりすると、どんどん元に戻せなくなり、結果として希望する撮影や表示ができなくなってしまうことがあった。そこで、迅速に間違いに気づくための工夫が必要となる。
対象物判定部13fは、ユーザが撮像画像中の画像部分を指定する操作を行うことで、この画像部分を対象物として判定することができるようになっている。また、対象物判定部13fは、撮像画像に対する公知の顔検出処理等によって、撮像画像中の人物の顔や人体、ペットや特定の物体等を対象物として判定することも可能である。更に、対象物判定部13fは、画面の中央の顔部や、画面中心部等を対象物に指定してもよい。
適正条件判定部13bは、対象物判定部13fから対象物の情報が与えられて、撮影時に適正な撮影パラメータ等の適正条件を自動判定して判定結果を出力する。例えば、適正条件判定部13bは、オートフォーカス制御、自動露出制御、自動色温度設定制御等のように、信号処理及び制御部13によって自動的に取得される各種撮影パラメータ等を適正条件として用いて補正量決定部13dに出力する。一方、撮影条件判定部13cは、対象物判定部13fから対象物の情報が与えられて、ユーザの撮影操作に基づいて求めた各種撮影パラメータ等を撮影条件として用いて補正量決定部13dに出力する。
補正量決定部13dは、適正条件と撮影条件との差を求め、求めた差(以下、適正補正量という)の変化に応じた強調補正量を決定する。例えば、補正量決定部13dは、ユーザの操作によって撮影条件と適正条件との差(適正補正量)が更に大きくなると、変化後の適正補正量よりも大きな強調補正量を設定する。補正量決定部13dは、強調補正量を操作支援表示生成部13eに出力する。
操作支援表示生成部13eは、入力された強調補正量に応じて撮像画像を加工した操作支援表示を生成して表示制御部13aに出力する。これにより、表示制御部13aは、マニュアルモード時には、スルー画に代えて操作支援表示を表示することができる。
次にこのように構成された実施の形態の動作について図4及び図5を参照して説明する。図4は第1の実施の形態の動作を説明するためのフローチャートである。
撮影機器1の電源が投入されると、信号処理及び制御部13は、図4のステップS11において撮影モードが指示されたか否かを判定する。撮影モードが指示されていない場合には、信号処理及び制御部13は、ステップS12において、再生画像が指定されているか否かを判定する。再生画像が指定されると、信号処理及び制御部13は、ステップS13において指定された画像の再生を行う。
撮影モードが指示されると、信号処理及び制御部13は、ステップS21において、撮像部12に撮像を開始させると共に、被写体の判定を開始する。信号処理及び制御部13は、撮像部12からの撮像画像に所定の画像処理を施す。表示制御部13aは、画像処理後の撮像画像を表示部16に与えてスルー画表示させる。
次に、信号処理及び制御部13はオートモードが指定されているか否かを判定する(ステップS22)。オートモードが指定されている場合には、オートモードでの撮影が行われる(ステップS23)。信号処理及び制御部13は、ステップS24において、撮影を行うためのレリーズ操作やタッチ操作等が行われたか否かを判定する。レリーズ操作等があった場合は、信号処理及び制御部13は撮影を行い、撮像画像を記録部15に与えて記録する(ステップS25)。
オートモードが指示されていない場合には、ステップS26において、対象物の設定が行われる。対象物判定部13fは、対象物を指定するためのタッチ操作があった場合には、タッチ操作よって指定された部分を対象物に設定する。また、対象物判定部13fは、対象物を指定するためのタッチ操作がない場合には、予め定められた所定の領域を対象物候補に設定する。例えば、対象物判定部13fは、画面の中央の顔部や、画面中心部等を対象物候補に設定する。
次に、信号処理及び制御部13は、ステップS29において、マニュアル操作の有無を判定する。例えば、信号処理及び制御部13は、ユーザによるピント調節操作、シャッタースピードや絞りや露出操作、色温度の調整操作等が行われたか否かを判定する。マニュアル操作が行われない場合には、ステップS30においてレリーズ操作等の撮影操作が行われたか否かが判定され、撮影操作が行われると、ステップS31において撮影処理及び記録処理が行われる。
マニュアル操作が行われると、信号処理及び制御部13は、ステップS32において調整限界に到達しているか否かを判定する。既に、調整限界に到達している場合には、処理をステップS37に移行して、操作支援表示生成部13eは、対象物の画像部分にモザイク処理を施す。例えば、ピント調節操作時に、レンズが既に移動限界位置に到達しており、ユーザの操作がレンズを移動限界位置を超えて移動させるためのものである場合には、信号処理及び制御部13は調整限界に到達しているものと判定する。
信号処理及び制御部13は、調整限界に到達していないものと判定した場合には、ステップS33において、ユーザのマニュアル操作に基づいて各種撮影パラメータの設定を行う。撮影条件判定部13cは、例えばユーザのマニュアル操作に基づく撮影パラメータを撮影条件として取得する。一方、適正条件判定部13bは、信号処理及び制御部13のオートフォーカス機能や自動露出機能によって、適正条件を取得する。もちろん、このような適正条件の設定法以外に、画面中心の対象物のピント合わせ時のコントラストなどを基準にしても良い。そのピークを基準として、そこからずれる場合の強調計数を変更したり、タッチパネルなどを利用してその位置のコントラスト値を基準に適正条件を決定しても良い。画像の中心にコントラストがない場合は、その近傍で適正条件を見つけるようにしても良い。また、微調整しているときに、急に強調されると、微調整が出来なくなるので、調整のスピードや方向の継続性によっては、この機能は働かないようにしても良い。つまり、高速にちょっとずらすだけで、対象物のピント位置から外れる方向かどうかが、即座に判断でき、外れない方向にゆっくりピントを合わせれば良い。ピントを外せば、何もしなくともぼけるが、コントラストを低減させたり、かすれさせたりして目視結果が、画処理なし相当以上に強調して感じられることが必要である。画処理なし時を1とすると、こうした目視可能な劣化強調処理を行うと1以上の強調係数になったとしている。
補正量決定部13dは、適正条件判定部13b及び撮影条件判定部13cの出力に基づいて適正補正量を求める(ステップS34)。例えば、ユーザのマニュアル操作がピント合わせ操作であった場合には、適正条件判定部13bによって、対象物が合焦状態となるレンズ位置の情報が適正条件として与えられ、現在のレンズ位置が撮影条件として与えられる。補正量決定部13dは、合焦状態となるレンズ位置と現在のレンズ位置の差を適正補正量として求める。
補正量決定部13dは、ユーザのマニュアル操作によって、適正補正量が増大するか否かを判定する(ステップS35)。適正補正量が増大する場合には、補正量決定部13dは、適正補正量の変化に応じた強調補正量を操作支援表示生成部13eに出力する。操作支援表示生成部13eは、強調補正量及び対象物の情報に基づいて画像加工を行う(ステップS36)。即ち、操作支援表示生成部13eは、ユーザのマニュアル操作が、適正な制御に逆行する制御であった場合には、適正条件との差が強調補正量となるような撮影パラメータを設定した場合に得られるであろう画像を操作支援表示として生成する。操作支援表示生成部13eが生成した操作支援表示は、表示制御部13aに与えられて、表示部16の表示画面16b上に表示される(ステップS38)。
例えば、補正量決定部13dは、適正補正量が増大する場合には、強調補正量の変化が適正補正量の変化のn倍(n>1)となる強調補正量を決定し、操作支援表示生成部13eは、適正な撮影パラメータとの差が強調補正量となる撮影パラメータを設定した場合に得られるであろう画像を操作支援表示として生成する。この場合には、マニュアル操作の操作量のn倍の操作量に対応する撮影条件で撮影が行われた場合に得られるであろう画像が操作支援表示として表示されることになる。
強調補正量の変化が大きい程、ユーザのマニュアル操作の操作量に対する撮像画像の変化が大きくなり、ユーザは少しの操作量で、自分の操作方向が不適正であることを認識することができる。また、適正補正量に応じた強調補正量を適宜設定することにより、ユーザ操作に対して大きな違和感を感じることなく、間違った操作であることを確実に認識させることも可能である。したがって、この強調補正量は、ユーザーの好みや熟練度に応じてマニュアルで設定可能としてもよく、調整するパラメータによって、量を変更しても良い。これは、記録部などに製品製造時にデフォルト値を記録するようにしてもよいし、これを適宜微調整する形で変更できるようにしても良い。ただし、数値化すると認識が難しいので、出荷時のデフォルト値をパラメータごとに弱める、強めるような調整を可能として、その結果を記録できるようにしておけば良い。また、シーンや状況に応じて変更しても良い。
なお、適正補正量に応じて強調補正量が変化するものとして説明したが、適正補正量が増加した場合に、予め決められた強調補正量を設定するようにしてもよい。また、適正補正量の変化に対して段階的に強調補正量を変化させるようにしてもよい。
図5はユーザがピント合わせ操作をした場合における操作支援表示の一例を模式的に示す説明図である。図5(a)乃至(c)は同一被写体の撮像結果を示しており、注目被写体である人物と背景である樹木とを撮像した場合に表示部16の表示画面16b上に表示される画像を説明するためのものである。
図5(a)に示す画像41aは、注目被写体である人物の画像42aと背景である樹木の画像43aとが映し出されていることを示している。図5(a)の画像41aは、撮影パラメータの調整操作によって人物にピントを合わせて撮像した場合に得られた撮像画像を示している。即ち、画像41aにおいては、人物に比較的ピントが合っており画像42aは比較的明瞭な画像となっている一方、背景の樹木のピントがずれて画像43aはぼけた画像となっている。
ここで、ユーザが、マニュアル操作によって、更に高精度のピント合わせを行おうとしたものとする。図5(b)はユーザのマニュアル操作による所定のタイミングの撮像画像41bを示している。図5(b)に示す撮像画像41bは、ユーザのピント合わせ操作の操作方向が不適切である例を示しており、ピントが、人物よりも背景の樹木側に合うようになった状態を示している。このため、人物に対応した画像42bよりも樹木に対応した画像43bの方がピントが合って明瞭になっている。
しかしながら、比較的サイズが小さい表示画面16bにこのような画像41bを表示したとしても、ピントのずれの判断が容易にできず、ユーザは、更に、不適切な方向にピント合わせ操作を行う可能性がある。そこで、本実施の形態においては、ユーザが不適切な方向にピント合わせ操作を行った場合には、図5(b)の画像に代えて図5(c)に示す操作支援表示画像41cを表示させる。
即ち、図5(b)の撮像では、それ以前の撮像時よりも、適正補正量が一層大きくなるので、補正量決定部13dは強調補正量の変化を適正補正量の変化よりも一層大きくする。これにより、操作支援表示生成部13eは、一層大きな値の強調補正量が与えられて、撮像画像に対して強調補正量に応じた画像加工を施す。図5(c)はこの場合の操作支援表示画像41cを示している。図5(c)の画像41cは、実際の撮影パラメータによって得られる撮像画像41bに比べて、樹木の画像43cは輪郭が一層際立つ一方、人物の画像42cは一層ぼけた画像となっている
図5(b)の撮像画像41bでは、ピントのずれ量が比較的小さく、表示画面16bに表示された画像からは、ピント操作が不適正であったことを容易に認識することはできない。これに対し、図5(c)の操作支援表示画像41cでは、人物の画像41cが著しくぼけており、ユーザは表示画面16bに表示された画像41cとマニュアル操作以前の画像41aとの比較によって、ピント合わせ操作の方向が間違っていたことを容易に認識することができる。なお、操作支援表示生成部13eは、正しいピント操作を示す指示表示44を表示させるようにしてもよい。指示表示44は、撮影光学系11のフォーカスレンズを駆動するフォーカスリングの回転方向を示しており、指示表示44によってもユーザは正しい操作方向を把握することが可能である。
図5(b)の撮像画像41bでは、ピントのずれ量が比較的小さく、表示画面16bに表示された画像からは、ピント操作が不適正であったことを容易に認識することはできない。これに対し、図5(c)の操作支援表示画像41cでは、人物の画像41cが著しくぼけており、ユーザは表示画面16bに表示された画像41cとマニュアル操作以前の画像41aとの比較によって、ピント合わせ操作の方向が間違っていたことを容易に認識することができる。なお、操作支援表示生成部13eは、正しいピント操作を示す指示表示44を表示させるようにしてもよい。指示表示44は、撮影光学系11のフォーカスレンズを駆動するフォーカスリングの回転方向を示しており、指示表示44によってもユーザは正しい操作方向を把握することが可能である。
このように本実施の形態においては、ユーザが不適切な方向にマニュアル操作を行った場合には、操作量よりも大きな操作量で操作を行った場合に得られるであろう画像に基づく操作支援表示を表示させることができる。これにより、ユーザは自分が不適切な方向に操作を行ったことを簡単に認識することが出来、直感的に正しい操作方向を知ることができる。また、操作支援表示は、被写体の撮像結果を元に生成しており、ユーザは被写体の撮像結果に基づく表示のみを見ることで操作方向の適不適を判断することができ、撮影操作に集中し易い。ここでは、木と人物で説明したが、木にピントが近い場合と、人物にピントが近い場合など、これらの対象物のコントラストを判定し、そこからずれる場合の強調補正量を木と人物で変更しても良い。つまり、人物の場合は、微調整が必要なので、強調補正量を下げて、木の場合は、強調補正量を上げてもよい。このように、状況に応じた補正量切替を行っても良い。ここで、ピントが実際にずれてもぼけた画像が得られるが、それを強調するような画像処理を行う。普通にぼけた以上の処理であるから、コントラストを低減するような処理となる。画像処理の補助無く、普通にぼけた量よりもぼけて見えれば、強調補正したこととする。
(変形例)
図6乃至図9は変形例において採用される動作フローを示すフローチャートである。本変形例におけるハードウェア構成は図1と同様である。従来、撮影機器の傾きを補正するために水準器が設けられることがある。水準器は、特に、水平又は垂直方向に伸びた被写体の撮像時に有効な場合がある。本変形例はこのような水準器の役割を果たす操作支援表示を表示させるようにしたものである。
図6乃至図9は変形例において採用される動作フローを示すフローチャートである。本変形例におけるハードウェア構成は図1と同様である。従来、撮影機器の傾きを補正するために水準器が設けられることがある。水準器は、特に、水平又は垂直方向に伸びた被写体の撮像時に有効な場合がある。本変形例はこのような水準器の役割を果たす操作支援表示を表示させるようにしたものである。
図4のフローチャートにおいては、マニュアルモードにおいて不適切な方向に操作が行われた場合には、スルー画に代えて操作支援表示を表示させた。本変形例では、操作支援表示の表示のオン,オフをユーザ操作によって設定可能にした例を示している。
図6及び図7は操作支援表示の表示を設定メニューを利用して制御する場合のフローチャートである。図6のステップS41では設定メニューの表示が行われる。ステップS42では、操作支援表示の表示のオンオフの切換えが行われる。ユーザは設定メニューを利用することで、操作支援表示の表示のオンオフを切換える。
図7はスルー画の表示処理を示しており、ステップS45において、撮像部12からの撮像画像が信号処理及び制御部13に与えられ(ステップS46)、信号処理及び制御部13は画像処理を行う(ステップS47)。ステップS48では、図6のステップS42による操作支援表示の表示のオンオフ設定が判定される。
操作支援表示がオフの場合には、表示制御部13aによって、撮像部12からの撮像画像に対する通常の画像処理後の撮像画像がスルー画として表示部16に与えられて、表示画面16b上に表示される(ステップS49)。操作支援表示がオンの場合には、ステップS50において、撮像画像に基づく操作支援表示が操作支援表示生成部13eによって生成されて、撮像画像に代えて表示制御部13aに与えられる。表示制御部13aは、撮像画像に代えて操作支援表示をスルー画として表示部16に与えて、表示画面16b上に表示させる(ステップS49)。ステップS51では、スルー画の表示終了が判定される。例えば、撮影操作等が行われると、スルー画の表示が終了する。
図8は操作支援表示の表示を表示ボタンを利用して制御する場合のフローチャートである。図8のステップS45〜S47,S49〜S51の処理は図7と同様である。図8の例では、ステップS52において、ユーザによる表示ボタンの操作が判定される。ユーザが操作支援表示のためのボタン操作を行った場合には、ステップS50において、撮像画像に代えて操作支援表示が表示される。また、ユーザが操作支援表示のためのボタン操作を行わない場合には、通常の撮像画像がスルー画表示される(ステップS49)。
なお、上記図6乃至図8のフローを第1の実施の形態において採用してもよいことは明らかである。
図9は水準器に適用した場合の補正量決定部13dによる強調補正量の求め方及び操作支援表示生成部13eにおける操作支援表示の生成方法を示すフローチャートである。また、図10は図9に対応した表示例を示す説明図である。
図9のステップS61において、撮影条件判定部13cは、姿勢判定部17を構成する加速度センサから加速度の情報を取得する。撮影機器10の筐体10a(図10参照)に傾きがない場合、即ち、筐体10aを水平又は垂直に構えている場合には、筐体10aの垂直方向のみに加速度が生じ、筐体10aの水平方向の加速度は0である。筐体10aに傾きが生じると、筐体10aの水平及び垂直方向の両方に加速度がかかる。いま、筐体10aの水平及び垂直方向のいずれか一方の軸における加速度値をx[mg]とする。
撮影条件判定部13cは、ステップS62において、加速度を角度に変換する。例えば、撮影条件判定部13cは、下記(1)式によって、加速度と角度との変換を行う。
a=asin(x/1000)×180/π [度] ・・(1)
撮影操作に支障をきたさないように、微小な傾きの場合には傾き無しとする。撮影条件判定部13cは、ステップS63において、傾き無しと判定するための閾値thを振動レベルに応じて算出する。閾値thは、振動が大きい程、大きな値とし、振動が小さい場合には画像の傾きが気にならない程度の例えば0.5度等の小さい角度とする。例えば、撮影条件判定部13cは、bを振動レベル補正値として、下記(2)式により閾値thを決定する。なお、振動レベルbは、加速度センサの出力から固定値である重力加速度を除去した加速度センサの変動分により検出することができる。
撮影操作に支障をきたさないように、微小な傾きの場合には傾き無しとする。撮影条件判定部13cは、ステップS63において、傾き無しと判定するための閾値thを振動レベルに応じて算出する。閾値thは、振動が大きい程、大きな値とし、振動が小さい場合には画像の傾きが気にならない程度の例えば0.5度等の小さい角度とする。例えば、撮影条件判定部13cは、bを振動レベル補正値として、下記(2)式により閾値thを決定する。なお、振動レベルbは、加速度センサの出力から固定値である重力加速度を除去した加速度センサの変動分により検出することができる。
th=0.5+b ・・(2)
次のステップS64において、撮影条件判定部13cは、傾き(絶対値a)が閾値thよりも小さいか否かを判定する。傾きが閾値thよりも大きい場合には、ステップS65において操作支援表示が生成される。
次のステップS64において、撮影条件判定部13cは、傾き(絶対値a)が閾値thよりも小さいか否かを判定する。傾きが閾値thよりも大きい場合には、ステップS65において操作支援表示が生成される。
撮影条件判定部13cは、角度aの情報を撮影条件として補正量決定部13dに出力する。なお、この場合の適正条件は既知(0度)であり、適正条件判定部13bを省略することができる。補正量決定部13dは、撮影条件に応じた強調補正量を求めて操作支援表示生成部13eに出力する。
操作支援表示生成部13eは、強調補正量に基づいて、現在の傾きをより強調する方向に画像を回転させた操作支援表示を生成する。例えば、強調補正量をθとすると、補正量決定部13dは、下記(3)式で強調補正量を求め、操作支援表示生成部13eは撮像画像をθだけ回転させた操作支援表示を生成する。
θ=a×n(nは強調係数) ・・(3)
例えば、操作支援表示生成部13eは、変換前のピクセル位置x,yを下記(4)式のx’,y’の位置に移動させることで、画像の回転を行ってもよい。
図10(a)乃至(c)は夫々同一被写体に対する撮像時に筐体10aの傾きが異なる場合の各表示例を示している。図10(a)乃至(c)は時計方向の傾きを正として、夫々角度aがa<0,a=0,a>0の場合の例である。図10(b)に示す角度a=0の場合には、表示画面16bに撮像画像51bが表示されている。撮像画像51b中には、水平線52bが映し出されている。
例えば、操作支援表示生成部13eは、変換前のピクセル位置x,yを下記(4)式のx’,y’の位置に移動させることで、画像の回転を行ってもよい。
図10(a)乃至(c)は夫々同一被写体に対する撮像時に筐体10aの傾きが異なる場合の各表示例を示している。図10(a)乃至(c)は時計方向の傾きを正として、夫々角度aがa<0,a=0,a>0の場合の例である。図10(b)に示す角度a=0の場合には、表示画面16bに撮像画像51bが表示されている。撮像画像51b中には、水平線52bが映し出されている。
これに対し、図10(a)はa<0であり、表示画面16b上には操作支援表示生成部13eによって、操作支援表示画像51aが表示されている。画像51a中には、水平線53aが表示されている。水平線53aは、上記(3)式によって求めた角度θだけ撮像画像を回転させることで得られるものである。また、図10(c)はa>0であり、表示画面16b上には操作支援表示生成部13eによって、操作支援表示画像51cが表示されている。画像51c中には、水平線53cが表示されている。水平線53cは、上記(3)式によって求めた角度θだけ撮像画像を回転させることで得られるものである。
通常の撮像画像中の水平線は、撮影機器の傾きに拘わらず、水平線52bと同様に水平に表示されることから、ユーザは水平線を見ただけでは、撮影機器の傾斜に気付かないことがある。これに対し、本実施の形態においては、水平線53a,53cを傾斜に応じた角度だけ強調して傾斜させており、ユーザは撮像画像に基づく操作支援表示を見ただけで、容易に撮影機器10が傾斜したこと及びその傾斜方向を認識することができる。更に、傾斜した画像の違和感から、反射的に撮影機器10の傾きを補正しようとする場合もあり、操作支援表示を表示することで、正しい操作が無意識に行われることも考えられる。しかも、撮像画像そのものによって撮影機器の傾斜の状態を示しており、ユーザは構図等の撮影操作に集中することができる。また、操作支援表示による画像の回転量は、撮影機器の傾きに応じたものとなっており、撮影機器を構えた感覚と画像から得られる感覚とに大きな違和感が生じることはない。
また、操作支援表示生成部13eは、撮影機器10の傾きを補正する方向を示す指示表示54を表示させるようにしてもよい。
なお、撮影条件判定部13cは、ステップS64において、傾き(絶対値a)が閾値thよりも小さいものと判定した場合には、筐体10aは傾いていないものとして、処理を終了する。
図10(d)乃至(f)は夫々同一被写体に対する撮像時に筐体10aの傾きが異なる場合の他の表示例を示している。図10(d)乃至(f)においても時計方向の傾きを正として、夫々角度aがa=0,a>0,a>0の場合を示している。図10(d)に示す角度a=0の場合には、表示画面16bに撮像画像55dが表示されている。撮像画像55b中には、ハートマークの画像56dが映し出されている。
ここで、ユーザが撮影機器10を時計方向に若干傾けてしまったものとする。この場合において、仮に撮像画像をそのまま表示部16に与えて表示画面16b上に表示させると、図10(e)に示す画像55eが得られる。画像55e中には画像56eが映し出されている。画像56eの表示を見ただけでは、撮影機器10が傾斜していることは分かりにくい。
これに対し、図10(f)は、入力された撮像画像55eを強調補正量に応じて回転させて得た操作支援表示画像55fを示している。画像55f中には画像56fが表示されている。この画像56fは、撮影機器10の傾きに基づく強調補正量だけ回転されており、ユーザは一目で撮影機器が傾いていることを認識することができる。
このように本変形例においても、ユーザが不適切な方向に操作を行った場合には、当該操作による影響を認識可能とする操作支援表示を表示させており、ユーザは直感的に不適切な操作及びそれを解消するための操作方向を認識することができる。また、操作支援表示は、撮像画像を元に生成しており、ユーザは撮像画像のみを見ながら、適切な操作の方向を認識することができ、撮影操作に一層専念することが可能である。また、操作支援表示は、ユーザの操作量に応じて変化する強調補正量に基づいて生成されており、ユーザの不適切な操作によって画像の違和感を増大させることで、ユーザが反射的に操作を逆方向に行うことを誘導するようになっており、ユーザの適切な操作を効果的に支援することができる。
(第2の実施の形態)
図11は本発明の第2の実施の形態において採用される動作フローを示すフローチャートである。図11において図9と同一の手順については同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態におけるハードウェア構成は第1の実施の形態と同様である。本実施の形態においても、水準器の役割を果たす操作支援表示を表示させるようにした例を用いて説明する。
図11は本発明の第2の実施の形態において採用される動作フローを示すフローチャートである。図11において図9と同一の手順については同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態におけるハードウェア構成は第1の実施の形態と同様である。本実施の形態においても、水準器の役割を果たす操作支援表示を表示させるようにした例を用いて説明する。
第1の実施の形態においては、操作支援表示生成部13eは、ユーザの操作が不適切な場合には、不適切な操作による影響が強調された画像が操作支援表示として得られた。これに対し、本実施の形態は、ユーザの操作が不適切な場合には、ユーザの操作に応じて画像の形状等が変化する例を示している。
図11においては、ステップS68における操作支援表示の生成方法が図9のフローと異なるのみである。図11の例では、操作支援表示生成部13eは、画像の右半分と左半分とを分割し、撮影機器10の現在の傾き方向及び傾き量に応じた強調補正量に基づいて、右半分と左半分とを相互に上下逆方向にずらした画像を操作支援表示画像とする。例えば、補正量決定部13dは、強調補正量として、傾きに応じて上下に移動させる移動量を下記(5)式によって設定する。
y1←y1+a×m(mは強調係数)
y2←y2−a×m(mは強調係数) …(5)
操作支援表示生成部13eは、入力された強調補正量y1によって、撮像画像の左半分を上下にy1だけずらし、入力された強調補正量y2によって、撮像画像の右半分を上下にy2だけずらす。
y2←y2−a×m(mは強調係数) …(5)
操作支援表示生成部13eは、入力された強調補正量y1によって、撮像画像の左半分を上下にy1だけずらし、入力された強調補正量y2によって、撮像画像の右半分を上下にy2だけずらす。
次に、このように構成された実施の形態の表示について図12を参照して説明する。図12は本実施の形態における表示例を示す説明図である。
図12(a)乃至(c)は夫々同一被写体に対する撮像時に筐体10aの傾きが異なる場合の各表示例を示している。図12(a)乃至(c)は時計方向の傾きを正として、夫々角度aがa<0,a=0,a>0の場合の例である。図12(b)に示す角度a=0の場合には、表示画面16bに撮像画像61bが表示されている。撮像画像61b中には、水平線62が映し出されている。
これに対し、図12(a)はa<0であり、表示画面16b上には操作支援表示生成部13eによって、操作支援表示画像61aが表示されている。画像61aは、撮像画像を左右に分割し、左側の画像の垂直座標y1を上記(5)式に従って下方にずらし、右側の画像の垂直座標y2を上記(5)式に従って上方にずらしたものである。このため、図12(b)の水平線62は、水平線63a及び水平線64aに分割されて異なる画像高さに表示されている。
また、図12(c)はa>0であり、表示画面16b上には操作支援表示生成部13eによって、操作支援表示画像61cが表示されている。画像61cは、撮像画像を左右に分割し、左側の画像の垂直座標y1を上記(5)式に従って上方にずらし、右側の画像の垂直座標y2を上記(5)式に従って下方にずらしたものである。このため、図12(b)の水平線62は、水平線63c及び水平線64cに分割されて異なる画像高さに表示されている。
また、図12(d)乃至(f)は夫々同一被写体に対する撮像時に筐体10aの傾きが異なる場合の他の表示例を示している。なお、図12(d)乃至(f)の破線は、表示画面16bの描画範囲を示している。図12(d)乃至(f)においても時計方向の傾きを正として、夫々角度aがa<0,a=0,a>0の場合の例を示している。図12(e)に示す角度a=0の場合には、表示画面16bに撮像画像71が表示されている。撮像画像71中には、ハートマークの画像72が映し出されている。
これに対し、図12(d)はa<0であり、撮像画像を左右に分割し、左側の画像の垂直座標y1を上記(5)式に従って下方にずらして得た画像73aと、右側の画像の垂直座標y2を上記(5)式に従って上方にずらして得た画像74aとによる操作支援表示画像が表示される。これにより、図12(e)の画像72は、図12(d)では2つの画像75a,76aに分割されて表示されている。
また、図12(f)はa>0であり、撮像画像を左右に分割し、左側の画像の垂直座標y1を上記(5)式に従って上方にずらして得た画像73cと、右側の画像の垂直座標y2を上記(5)式に従って下方にずらして得た画像74cとによる操作支援表示画像が表示される。図12(e)の画像72は、2つの画像75c,76cに分割されて表示されている。
なお、操作支援表示生成部13eは、上記実施の形態及び変形例と同様に、操作支援表示上に撮影機器10の傾きを補正する方向を示す指示表示を表示させるようにしてもよい。
このように本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。即ち、本実施の形態においては、ユーザが不適切な操作を行った場合には、この操作の操作量に応じた量だけ、画像をずらして生成した操作支援表示を表示する。これにより、ユーザは撮像画像に基づく操作支援表示を見ただけで、容易に撮影機器10が傾斜したこと及びその傾斜方向を認識することができる。更に、傾斜した画像は分割されて、画像間に段差が生じていることから、ユーザは画像に違和感を感じ反射的に撮影機器10の傾きを正しい方向に補正しようとするものと考えられる。水平線や建造物の撮影だけでなく、撮影機器を水平方向に移動させながら撮影を行うパノラマ撮影等にも有効である。また、画像をずらす量を操作量に応じて設定していることから、撮影機器を構えた感覚と画像から得られる感覚とに大きな違和感が生じることはなく、しかも撮影対象を見るだけで操作の補正方向を把握することができ、撮影操作に専念することができる。
(第3の実施の形態)
図13は本発明の第3の実施の形態において採用される動作フローを示すフローチャートである。本実施の形態におけるハードウェア構成は第1の実施の形態と同様である。本実施の形態は、操作限界を超えたフォーカスリングの操作に対応した操作支援表示を行うものである。
図13は本発明の第3の実施の形態において採用される動作フローを示すフローチャートである。本実施の形態におけるハードウェア構成は第1の実施の形態と同様である。本実施の形態は、操作限界を超えたフォーカスリングの操作に対応した操作支援表示を行うものである。
撮影機器においては、フォーカスリングの回転によって電動ズームを制御するものもある。このような撮影機器では、レンズが移動限界位置に到達しているときでも、フォーカスリングの回転が可能であることがある。この場合には、ユーザは、レンズが移動限界に到達したことに気付かずに、ピント合わせのためにフォーカスリングの回転をし続けることがある。本実施の形態は、ユーザの操作がレンズの移動限界を超えてレンズを移動させるための操作であることを、操作支援表示によって、ユーザに知らせることができるようになっている。
図13のステップS71において、撮影条件判定部13cは、フォーカスリングが回転中であるか否かを判定する。フォーカスリングが回転中である場合には、撮影条件判定部13cは、フォーカスリングの回転量の情報を求めて補正量決定部13dに出力する。補正量決定部13dは、フォーカスリングの回転量からレンズの移動量を算出し、これにより、現在のレンズ位置を求める(ステップS72)。一方、適正条件判定部13bは、レンズの移動限界位置の情報を補正量決定部13dに出力する。
撮影条件判定部13cは、ステップS73において、レンズがレンズの移動限界位置に到達したか否かを判定する。補正量決定部13dは、レンズ位置がレンズの移動限界位置に到達しているにも拘わらず、同じ方向のフォーカスリングの回転が継続している場合には、処理をステップS74に移行して強調補正量を求める。例えば、補正量決定部13dは、レンズが移動限界位置に到達した以降におけるフォーカスリングの回転量を求め、この回転量をp倍(pは強調係数)した値を強調補正量αとする。
操作支援表示生成部13eは、撮像画像をα×α画素の領域毎に区画し、各区画毎に平均の色で塗り潰す。即ち、撮像画像は、α×αのサイズでモザイク処理されることになる。モザイクサイズは、レンズが移動限界位置に到達した以降におけるフォーカスリングの回転量に応じて大きくなる。
次に、このように構成された実施の形態における表示例を図14の説明図を参照して説明する。図14は上側にフォーカスリングの回転位置を黒丸によって示し、下側に表示画面16b上の表示を示している。なお、図14では実際の画像表示を省略し、モザイクのサイズのみを示している。
図14(a)は移動限界に到達していない状態を示している。この場合には、表示画面16b上には、撮像部12からの撮像画像が表示される。ユーザが表示画面16bのスルー画の状態を確認しながらフォーカスリングを回転操作したとしても、近点距離限界を超えていた場合等においては、ユーザはレンズの移動限界を超えてフォーカスリングを回転させてしまうことがある。
図14(b)はこの状態を示しており、フォーカスリングの回転位置は、移動限界であるB点を超えてC1点に到達している。この場合には、補正量決定部13dは、(C1−B)に応じたサイズでモザイク処理を行う。ピントが合っていない状態であっても、ユーザは、表示画面16b上の表示から、モザイク処理が行われたか否かを認識することができる。これにより、ユーザは、移動限界を超えて操作を行ったことを認識することができる。
更に、図14(c)はユーザが同じ方向にフォーカスリングを回転させて、回転位置がC2点に到達したことを示している。この場合には、補正量決定部13dは、(C2−B)に応じたサイズでモザイク処理を行う。(C2−B)>(C1−B)であり、操作支援表示生成部13eは、更に、モザイクサイズを大きくして操作支援表示を表示する。モザイクのサイズが、フォーカスリングの回転と共に大きくなるので、ユーザは、表示画面16b上の表示から、確実に、移動限界を超えて操作を行ったことを認識することができる。
単に、移動限界を超えて操作を行ったことをモザイクによって示すだけよりも、操作量に応じてモザイクサイズを変更することにより、ユーザは、移動限界を超えて操作を行ったことを、より確実に認識することができる。更に、モザイクサイズの変化により表示の違和感が増大することから、反射的に操作を逆方向に行うように誘導される。
このように本実施の形態においても、上記各実施の形態と同様の効果が得られる。なお、本実施の形態においても、ユーザに適切な操作方向を指示する指示表示を表示させるようにしてもよいことは明らかである。
さらに、本発明の各実施形態においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、携帯電話やスマートフォンなど携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)等に内蔵されるカメラでも勿論構わない。また、内視鏡、顕微鏡のような産業用、医療用の光学機器でもよい。撮影機器でなくとも、このような工夫によって、ユーザが希望する画像を正確に観察できる観察装置、表示装置を提供することが可能となる。また、撮影機器でなくとも、撮影の失敗判定用の表示機器にも、こうした画像の特徴を判定して、ユーザに操作の示唆や教訓やアドバイスを与える技術は重要である。
本発明は、上記各実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
なお、特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。また、これらの動作フローを構成する各ステップは、発明の本質に影響しない部分については、適宜省略も可能であることは言うまでもない。
また、ここで説明した技術のうち、主にフローチャートで説明した制御や機能は、多くがプログラムにより設定可能であり、そのプログラムをコンピュータが読み取り実行することで上述した制御や機能を実現することができる。そのプログラムは、コンピュータプログラム製品として、フレキシブルディスク、CD−ROM等、不揮発性メモリ等の可搬媒体や、ハードディスク、揮発性メモリ等の記憶媒体に、その全体あるいは一部を記録又は記憶することができ、製品出荷時又は可搬媒体或いは通信回線を介して流通又は提供可能である。利用者は、通信ネットワークを介してそのプログラムをダウンロードしてコンピュータにインストールしたり、あるいは記録媒体からコンピュータにインストールすることで、容易に本実施の形態の撮影機器を実現することができる。
10…撮影機器、11…撮影光学系、12…撮像部、13…信号処理及び制御部、13a…表示制御部、13b…適正条件判定部、13c…撮影条件判定部、13d…補正量決定部、13e…操作支援表示生成部、13f…対象物判定部、15…記録部、16…表示部、16…タッチパネル、17…姿勢判定部。
Claims (6)
- 被写体を撮像し撮像画像を得る撮像部と、
上記撮像に関する条件を判定する条件判定部と、
上記撮像に関する条件を変更する操作の操作量に基づく強調補正量を求める補正量決定部と、
上記強調補正量に基づいて上記撮像画像を画像加工して操作支援表示を生成する操作支援表示生成部と、
上記操作支援表示を表示部に表示する表示制御部と
を具備したことを特徴とする撮影機器。 - 上記補正量決定部は、上記撮像に関する条件を変更する操作の操作量の変化よりも大きな変化量が目視可能となる上記強調補正量を求める
ことを特徴とする請求項1に記載の撮影機器。 - 上記操作支援表示生成部は、上記撮像に関する条件を変更する操作により得られる撮影パラメータを操作量よりも大きく変化させた撮影パラメータが上記強調補正量として与えられて、上記強調補正量に基づく撮影パラメータを用いて得られる撮像画像を推定して上記操作支援表示を生成する
ことを特徴とする請求項2に記載の撮影機器。 - 上記操作支援表示部は、上記強調補正量に基づいて上記撮像画像を変位、変形又は回転させることで上記操作支援表示を生成する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の撮影機器。 - 被写体を撮像し撮像画像を得る場合の撮像に関する条件を判定する条件判定ステップと、
上記撮像に関する条件を変更する操作の操作量に基づく強調補正量を求める補正量決定ステップと、
上記強調補正量に基づいて上記撮像画像を画像加工して操作支援表示を生成する操作支援表示生成ステップと、
上記操作支援表示を表示部に表示する表示制御ステップと
を具備したことを特徴とする表示方法。 - コンピュータに、
被写体を撮像し撮像画像を得る場合の撮像に関する条件を判定する条件判定ステップと、
上記撮像に関する条件を変更する操作の操作量に基づく強調補正量を求める補正量決定ステップと、
上記強調補正量に基づいて上記撮像画像を画像加工して操作支援表示を生成する操作支援表示生成ステップと、
上記操作支援表示を表示部に表示する表示制御ステップと
を実行させるための表示制御プログラム。
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CN107615743A (zh) * | 2015-06-01 | 2018-01-19 | 奥林巴斯株式会社 | 摄像辅助装置和摄像装置 |
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